JP2006526357A - スペクトルの無相関化及び空間的冗長性の除去を用いたカラー画像圧縮 - Google Patents

スペクトルの無相関化及び空間的冗長性の除去を用いたカラー画像圧縮 Download PDF

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Abstract

カラー画像の圧縮方法を提供する。カラー画像は、複数のピクセルに関するカラーデータを含む。本方法では、画像における関心対象の対象物の赤、緑及び青のピクセル値が取得され、関心対象の対象物の赤、緑及び青の値の補数が計算され、関心対象の対象物の赤、緑及び青の値の補数を変換色空間内の表現に変換する変換係数が計算される。変換係数は画像内の全ピクセルに適用され、これにより、変換された3次元色空間における互いに直交する3つの軸(A、B及びC)に沿って成分を有する画像を表す変換されたデータセットが取得される。変換されたデータセットはシステムで使用される色量子化に従ってスケーリングされ、例えば8ビット量子化の場合、A、B及びC値は0〜255になる。変換されたデータセットの少なくとも2つの成分に対して、WINZip又はLZWなどの圧縮アルゴリズムが適用され、これにより画像の圧縮を表す出力データが生成される。

Description

本発明は、一般に、カラー情報を含む静止画像を圧縮するための技術分野に関する。本発明は特に、ある色の関心対象の対象物と、透明色又は別の対比色のいずれかである背景対象物とを有する画像の圧縮に用いることに適したものである。このような画像の例は、例えば、カラーカメラを備えた顕微鏡から取得される組織サンプルのディジタルカラー画像などの細胞試料の画像であり、この場合のサンプルは、細胞構造、細胞の対象物、又は陽性の対象物やタンパク質などの他の特徴を際だたせるために、1つ又は複数の染料で染色されている。しかしながら本発明は、他のタイプの画像の圧縮にも適用可能である。
今日使用されている多くのデータ圧縮方法の基本は、画像内における統計的冗長性の削減、除去又は利用である。画像データは、空間的にはなはだ冗長である場合が多い。特に、与えられた画素又はピクセルは、しばしば、その近傍の(複数の)画素又はピクセルと部分的に相関される。例えば、画像がかなりの量の空白領域を有していれば、その空白領域内における与えられた任意のピクセルはいずれも、隣接するピクセルと同じ値又は強度を有するであろう。損失の有無に関わらず、一般的な画像圧縮方法の中には、この冗長性を利用して圧縮を達成するように動作するものがある。
損失のない、辞書に基づいた圧縮方法及び置換圧縮方法(例えば、LZW、WINZip)は、各データ値、又は値のシーケンスに対して、「シンボル」を割り当てる。このシンボルは、元データの代わりに送信されるか又は格納される。元データにおける統計的冗長性はこのシンボルをより短いものとし、すなわち必要とするビット数が元のデータシーケンスより少なくなり、これにより圧縮がもたらされる。統計的又はエントロピー符号化器(シャノン−ファノ、ハフマン、又は算術型)も同様に動作する。これらの方法では、発生する頻度が非常に高いデータ値又はデータ列に対して相対的に短いバイナリシーケンスを割り当て、発生する頻度がより低いものに対してより長いシーケンスを割り当て、それにより、元データが冗長性を含む場合に圧縮をもたらすことができる。例えば差分パルス符号変調(Differential Pulse Code Modulation:DPCM)である予測圧縮方法は、先行するデータ値の冗長性に基づいて与えられたサンプルの値を予測しかつ差分(のみ)を符号化し、これにより冗長性を削減する。変換圧縮方法(離散コサイン変換(Discrete Cosine Transform:DCT)、フーリエ、ウェーブレット又はその他)は、変換係数の符号化精度を低下させることにより部分的に圧縮を達成し、またエントロピー符号化によっても圧縮を達成する。損失のあるベースラインJPEG圧縮はこのように動作するが、損失のないJPEGはDPCMとエントロピー符号化との混合されたものを利用する。
カラーイメージは、赤、緑及び青のカラーチャンネル間の冗長性を考慮することなく圧縮される場合が多い。例えば、3バンドカラー画像に係る、損失のあるベースラインJPEG圧縮において、初期状態の赤、緑及び青の平面は、色相、彩度及び輝度などの色空間へ変換される。色相及び彩度の平面は、合計のデータ量を減らすためにダウンサンプリングされる。その後、これらの平面は復元時には、スペクトルの冗長性に関わりなく、人の色覚における低下したクロミナンス解像能力を利用してアップサンプリングされる。
細胞学、組織学及び病理学を含む生物学の分野において、組織及び細胞対象物のディジタル画像は、典型的には、これらの画像の赤、緑及び青の平面を記録するカラーカメラを備えた顕微鏡から取得される。多くの場合、試料内の対象物は、一般的な2つのタイプ、すなわち正常な細胞と異常な細胞とに分類可能である。画像は典型的には、細胞間空間を表す、背景の透明な領域を含む。また、スライド上の試料に対しては、関心対象の対象物が背景対象物又はさほど関心の持たれていない対象物とは対比的な色を有してそれらの識別及び観察がさらに容易となるように、1つ又は複数の染料で染色することが一般的に行われている。例えば、正常な細胞はしばしばヘマトキシリンなどの染料で染色されて(又は一般に言われるように、対比染色されて)ライトブルーになって現れる一方、異常な細胞(すなわち陽性の細胞)は、異常な細胞が例えば赤褐色(reddish brown)である異なる色を持つように、3−アミノ−9−エチルカルバゾル(AEC)などの異なる染料で染色される。これ以外の色の組み合わせも可能である。
本発明は、有用な画像情報をほとんど失わないか又は全く失わない、カラー画像圧縮のための方法と装置を提供する。本発明によって提供されるもののような、画像情報が有意に損失されることのないディジタル画像の圧縮技術は、コンピュータネットワーク上におけるこのような画像の伝送のための帯域幅要件を低減させ、それによりこのような画像又は画像グループをある場所から別の場所へ迅速に送信できるようにするので、技術上有益である。
提供するのは、カラー画像の圧縮方法である。カラー画像は、複数のピクセルに関するカラーデータを含む。本方法は、画像における関心対象の対象物の赤、緑及び青のピクセル値を取得するステップを含む。ある代替実施形態では、「陽性」の細胞などの関心対象の対象物と、正常な細胞などの背景対象物との両方に係る、赤、緑及び青のピクセル値が取得される。関心対象の対象物と、存在すれば背景対象物とについて、赤、緑及び青の値の補数が計算される。赤、緑及び青の値の補数を3次元変換色空間における表現に変換する変換係数が計算される。変換係数は画像内の全てのピクセルに適用され、これにより、3次元変換色空間における互いに直交する3つの軸(本明細書ではA、B及びC)に沿って成分を有する画像を表す変換されたデータセットが取得される。変換されたデータセットは、システムで使用される色量子化に従ってスケーリングされ(すなわち、その大きさが調整され)、例えば8ビット量子化システムの場合、A、B及びC値は0から255の間になるようにスケーリングされかつ整数化される。変換されたデータセットの少なくとも2つの成分に対して、圧縮アルゴリズム、例えばWINZip又はLZWなどの損失なしのアルゴリズムが適用され、これにより画像の圧縮を表す出力データが生成される。損失なしの圧縮が実行される前又は後のいずれかに、多くのタイプの追加的な、損失ありの圧縮技術が実行される可能性がある。
別の態様においては、対象物を有する複数のピクセルで構成される画像を圧縮するための方法が提供される。本方法は、
a)上記画像を受信するステップを含み、上記画像は上記対象物を表すピクセルのカラーデータを含み、上記対象物を表すピクセルのカラーデータは、上記カラーデータの赤、緑及び青の色成分の関数としてプロットされるとき、ほぼ直線状の形状部分を有し(すなわち、近似的には一次形式を有し)、
b)上記ピクセルの新たなカラー値を、3次元変換色空間における上記ピクセルの座標に基づいて計算するステップを含み、上記色空間は、上記プロットされるカラーデータのほぼ直線状の形状部分に対して、少なくとも近似的に一致する軸を有し、
c)上記新たなカラー値に対して圧縮処理を実行し、これにより、上記変換色空間におけるピクセルの新たなカラー値に基づいて上記画像内の空間的冗長性が除去されるか又は削減された出力画像データを生成するステップを含む。
例示した実施形態においては、本発明の方法は、汎用コンピュータで実行可能なコンピュータソフトウェアにコーディングされる。コンピュータはスタンドアロン型装置である場合もあれば、コンピュータ制御式顕微鏡又は他の画像ソースなどの、他の何らかの装置内に組み込まれる場合もある。
本発明は、多くのタイプの画像、特に生物試料の画像において、関心対象の対象物及び背景対象物に関して対比色を有する画像の3つのスペクトルチャンネル間に冗長性が存在する、という発見に基づいている。本発明は、この冗長性を取り除くための装置と方法を提供する。これらの方法は、カラー画像の各成分、すなわち与えられたピクセルの赤、緑及び青の成分が1つの色を表現する、という一般的見解を無視することにより、最も容易に理解されることが可能である。その代わりに、与えられたピクセルのカラー値が、赤、緑及び青の座標によって形成される3次元空間(本明細書では「カラーキューブ」と呼ぶ。)における数値座標とみなされる。赤、緑及び青色は、3軸デカルト座標系の直交するX、Y及びZ軸に対応するものとして考えることができる。本明細書において詳述しているこの座標系の適切な移動及び回転は、3つの新たなカラー軸をもたらすが、これらのカラー軸は、もはや純粋色ではなく3原色の一次結合である。こうしてもたらされる座標系は、新たな3つの直交するカラー軸(本明細書ではA、B及びC軸)を生成するが、これらのカラー軸は、当該カラー軸間の相関性は低下しているものの、隣接ピクセル間では今や大幅に増大した空間的冗長性を含んでいる。新たな3次元変換色空間座標系におけるピクセルの値は、新たな3つの色平面又はカラー画像を生み出す。統計的方法、置換又は他の方法などによる、これらの新たな3つの平面に係る損失なしの圧縮は、この空間的冗長性を除去して、カラーイメージに係る全体的かつ損失なしの圧縮をもたらす。
これらの新たな平面のうちの1つに対してダウンサンプリング、しきい値設定、又は除去すらを実行することによってより大幅な圧縮を達成することも可能であり、これは厳密に言えばデータ損失をもたらすが、有用な画像情報の損失は極めてわずかなものである。実施例によっては「損失」は元画像の透明な背景内に存在し、画像の有用性はほとんど低下することがない。
概要.
本好適な圧縮技術について詳述する前に、まず、3バンドのカラー画像をスペクトル的に無相関化して空間的に冗長な画像を生成できることを実証により示す。空間的冗長性は、損失なしの圧縮方法によって除去される。以下の説明は、本発明による色空間変換の態様についての概念的な理解と、損失なし又は損失ありのいずれの圧縮技術にとっても基盤となる画像データの新たな表現を生成するためにスペクトル無相関化機能をどのように使用可能であるかとということとを提示する。また、この概念的な理解は、本発明が、機械(マシン)により読み取り可能な記憶媒体に格納されかつ汎用コンピュータにより実行される一連のソフトウェア命令として如何に具現され得るかということについての理解の助けとなるであろう。
図1は、細胞の集まりを示す、組織サンプルの典型的なカラー顕微鏡画像である。青で染色された細胞10は「正常」であるのに対して、中央の細胞12は「異常」又は「陽性」であり、選択的に赤みがかった色に染められている。例えば、「陽性」の対象物は、癌などの何らかの特定の疾患又は状態に関連付けられた特徴を有する細胞である可能性がある。青みがかった色及び赤みがかった色は、組織サンプルを1つ又は複数の染料で染色することによって得られるが、その詳細は当該技術において既知である。
図2A、図2B及び図2Cはそれぞれ、図1のカラー画像をともに形成する、個別の赤、緑及び青の画像又は平面を示す。これらの3つの画像の各々においては、元画像では明るい青のものである対比染色された細胞10が、透明な背景に比べて相対的に暗くなっていることに留意されたい。このことは単に、3つのチャンネル間に相関が存在すること、すなわち1つが「する」ことは他の2つも「する」ことを意味する。
この相関性は、対比染色された細胞のピクセル及び透明な背景のみを含む図1の左下の領域14から取り出した、図1のカラー画像の小区画からの散乱プロットである図3A、図3B及び図3Cにおいて、より明瞭に観察することができる。図3A乃至図3Cにおいて、与えられたピクセルは、そのカラー値により決定された位置を有する点としてプロットされている。例えば図3Aの緑と赤の散乱プロットにおいて、各ピクセルは、その赤の値をその「x」座標に用い、その緑の値をその「y」座標に用いた1つの点としてプロットされている。このような多数の点(この場合は数百個)をプロットすることにより、結果的に複数のピクセルにてなる帯状部が観察される。図3B及び図3Cにおける他の散乱プロットも同様に構成され、図3Bは赤の値を「x」座標とし、その青の値を「y」座標として示し、図3Cでは緑の値が「x」座標であり、青の値が「y」座標である。
図3A乃至図3Cは、対比染色された対象物(図1のカラー画像における青の対象物)の赤、緑及び青の色成分が、高度に相関していることを示している。これは、3つのプロットの各々において、プロット内の点がある程度は直線となっていることによって示される。図3Aについて考察すると、与えられたカラーピクセルの赤の値が既知であれば、追加の値を格納したり又は送信したりする必要なしに、示された(ほぼ)直線的な関係を用いてその緑の値を計算することが可能である。他のプロットも同様の結果を示し、すなわち任意の1つの色成分が与えられたものとすれば、他の2つを再構成することができる。図3A乃至図3Cに示す直線的な関係は、あらゆるカラー画像に存在するわけではなく、例えば、広範な異なる色相が存在しかつ関心対象の対象物が異なる色を有している場合には存在しない。また、図3A乃至図3Cに示す直線的な関係は、必ずしも生物試料に限定されない。
有用な情報をほとんど含まないか又は全く含まない「透明」な背景を削減するためには、後述のように散乱プロットが2次元プロットの2つの次元における原点(0,0)から延びるように、又は3次元の散乱プロットにおける原点(0,0,0)から延びるように、これらのカラー値を移動させることが便利である。すなわち本明細書に記載の方法は、8ビットピクセルでは255になるような許容される最大値から各カラー値を減算し、次いで補数値を原点から延びるように再プロットすることにより、各カラー値の補数を求める。図4A、図4B及び図4Cに、補数演算されたカラー値のプロット22を示す。これらは前と同じデータであるが、補数演算又は移動されている。前のものと同様にこれらは、図中のほぼ直線形状のプロット22が示すように、高度の相関性を示している。
図4A、図4B及び図4Cのプロットは、プロットの3次元表現を形成するように合成することができる。その結果が「カラーキューブ」であり、カラーキューブの軸はデカルト座標系の3軸に相当する赤、青及び緑の軸である。各ピクセルは、その補数演算された赤、青及び緑のカラー値の関数である1つの点としてプロットされる。(各ピクセルが3つの色成分を有することに対して)各ピクセルを3次元空間における1点とみなすと、許容される最大値からカラー値を減算する演算は、3次元の座標系の原点を移動させて透明な背景を削減することと等価である。図5A乃至図5Dは、青い「正常」な細胞を含む図1の領域14からのピクセルセットの色成分に係る3次元表現の4つの図を示す。右手の法則(Right Hand Rule)を用いるとき、「z」又は垂直軸は青になり、緑の軸は「x」軸になり、赤の軸は「y」軸になる。3次元での表現は、図4A乃至図4Cに示したものと同様の、ピクセルのカラー値の間における相関性をさらに示すものとなる。特に図5A乃至図5Dでは、プロット22がある程度は、3次元色空間に延在しかつ原点(0,0,0)と端点とする線に沿って存在するので、別々の赤、緑及び青の値の間における(ほぼ)直線的な関係をはっきりと認めることができる。
また、図5A乃至図5Dでは、与えられたピクセルの3つの色成分全てを少なくとも高精度で近似的に記述するには、1つの数値のみで十分である可能性があるということが明らかに認められる。この数値は、複数の点にてなるクラスタを通過する直線に沿った、原点からの距離に対応する。従って、この新たな値又は「色」はこの空間内における1つの次元のみの値であり、それを特徴付けるために、例えば赤、緑又は青である別々の3つの数値を必要とするものではない。3つの新たな軸のうちの1つをこの複数のピクセルにてなるクラスタに沿って整列させるための、適切な座標移動(ピクセル値の補数演算)と座標系の回転とを含む色空間変換は、この色で染色された対象物の元のピクセルの各々に関する新たな単一の値を生成し、これにより、大幅な圧縮が少なくとも高精度の近似で達成される。ソフトウェアとしてコーディングされかつ汎用コンピュータにより実行されるこの方法は、関心対象の対象物が一色である任意の画像であって、その画像の残りの部分が透明であるか、そうでなければ削減可能である画像において使用可能である。
図3乃至図5についての検討は、図1の例示的なカラースライドの領域14における対比染色された「正常」な細胞に関するものであった。本方法は一般に、一色の関心対象の対象物と削減可能な背景とが存在する場合に有用である。好適な実施形態はまた、透明な背景に加えて、一色の正常な細胞と対比色の「異常」又は「陽性」細胞との双方を含む画像のための圧縮技術も提供する。以下、このことを図6乃至図11に関連して説明する。
図6A乃至図6Cは、図1の元画像における部分16の2次元カラープロットを示す。元画像のこの部分は、対比染色された対象物と陽性の対象物との双方に係るピクセルを含む。図6A乃至図6Cにおけるプロット22,24は、図4A乃至図4Cに類似するものであり、8ビットシステムにおける最大値255からピクセル値を減算することによって取得される、実際の赤、青及び緑のピクセル値の補数である。図6A及び図6Bでは、これらの散乱プロットにおいて、図1における陽性の細胞12からの赤で染色されたピクセルに対応する、複数のピクセルにてなる追加の帯状部24を明らかに見てとれることに留意されたい。帯状部24は、図6Cのプロット22では、事実上他の点の間に隠されている。
図6A乃至図6Cのプロットは、図5A乃至図5Dに関連して先に議論したことと同様に、3次元表現に合成されることが可能である。図7A乃至図7Dに、図6A乃至図6Cのプロット22,24に係る3次元表現の4つの図を示す。図7A乃至図7Dにおいて、3次元カラーキューブの軸は、図示したように赤、青及び緑である。図7Dのカラーキューブは、ほぼ直線状である点プロット22が「正常」な細胞に対応し、ほぼ直線状である点プロット24が「陽性」の対象物又は異常な細胞に対応することを示す。
次に、既に述べた座標の移動又は補数演算を実行した後、座標軸の回転を実行してスペクトルの無相関性をもたらすが、ただしこれは空間的冗長性をもたらす。本明細書では、この移動及び軸の回転を色空間変換と呼ぶ。特に、座標軸の回転は、新しい1つの軸が、陽性の対象物12(図1)に対応する点プロット24に沿って存在し、もう1つの軸が、陽性の対象物の点プロット24と、対比染色された対象物又は正常な細胞10(図1)に対応する点プロット22とで形成される平面に存在するように実行される。その結果、本明細書ではA、B及びC軸と呼ぶ3つの新たな軸が得られるが、そのそれぞれは、元の赤、緑及び青の色成分の一次結合である。
あるいは、回転は、新しい1つの軸が、対比染色された対象物に対応する点プロット22に沿って存在し、もう1つの軸が、対比染色された対象物に対応する点22と、陽性の対象物に対応する点24とで形成される平面に存在するように実行されてもよい。いずれの場合も、元の赤、青及び緑のカラー軸又は色成分の一次結合である3つの新たな軸が結果として得られる。
赤、緑及び青の軸の回転を決める回転係数を決定してA、B及びC軸を生成するための詳細な手順については、本明細書で後述する。
新たなA、B、C座標系におけるピクセルのカラー値は、赤、青及び緑成分に関してそうであったようにA、B及びC成分を有する値を備える。より正確に言えば、元画像における各ピクセルの色成分は、本明細書に記載されているようにA、B及びC座標系における値に変換される。画像内の全てのピクセルの画像を、それらのA値、B値及びC値を示して構築することが可能である。A軸に沿ったピクセル値、あるいは各ピクセルの色のA成分を、図8における画像Aとして示す。この画像Aは、陽性の対象物及び対比染色された対象物に対応する元の赤及び青のピクセル値の混合されたものに相当する。B軸に沿ったピクセル値、あるいは各ピクセルの色のB成分を、図9における画像Bとして示す。この画像は、本質的に元画像の陽性の対象物のピクセルのみを示している。これは、陽性の対象物によって表される点にてなる線24にある程度は沿ってB軸が存在するように上述の赤、青及び緑の座標系の回転が実行されたからである。C軸に沿ったピクセル値、あるいは各ピクセルの色のC成分を、図10における画像Cとして示す。画像Cは、新たな情報をほとんど、あるいは全く含まない。これは、陽性の対象物と対比染色された対象物との双方に関する点を含む平面にA軸及びB軸が存在するように上述の回転が実行されたからである。情報(図7A乃至図7Dの3次元プロット内の点)は、この平面の外側には、すなわちA及びB軸に直交してはほとんど存在しない。このことは、有用な画像情報が本質的には2つの対比色に存在することと、これらの色の一方の点、ここでは陽性の対象物を表すピクセルは、一方の軸(ここではB軸)に沿って存在し、2色のうちのもう一方、ここでは正常な細胞のピクセルは、B軸及びA軸を含む平面に存在するように、移動及び回転が実行されることとの事実に起因する。直交した次元、ここではC次元には、有用な追加のカラー情報はほとんど存在しないか又は皆無である。
従って、図9では、B画像のピクセルは元の赤(陽性の対象物)のピクセルのみに固有のものであることが分かり、C画像(図10)のピクセルは陽性の対象物又は対比染色された対象物のいずれに関しても有用な情報をほとんど含まない。ただし、このとき、画像A及びBの双方に、図2A、図2B及び図2Cにおける元の赤、緑又は青の画像平面には存在しなかった非常に大きな空間的冗長性が存在するということに留意されたい。特に、図8及び図9の双方に、とりわけ図9(B画像)に、黒のピクセル又はほとんど黒のピクセルのみを含む広い領域が存在する。(置換、統計的方法又は他の方法などにより)これらの3つの新たな画像に対して損失なしの圧縮を実行して空間的冗長性を除去することにより、カラー画像には、そうでなければ図2A乃至図2Cの画像に同じ圧縮方法を適用した場合に発生したであろうものをずっと上回る全体的かつ損失なしの圧縮がもたらされる。同様にこれらの画像は、JPEG又は後述する損失ありの追加的技術を含む他の任意の圧縮方法によりさらに圧縮されてもよい。
この変換と、主成分(Principle Component:PC)変換との間には類似性がある。しかしながら、PC変換とここで説明している変換との間には、本質的な相違点がいくつか存在する。第1に、座標系の移動はPC固有のものではないが、本発明に係る手順の好適な実施形態の特徴であるスペクトルの無相関化と空間的冗長性とを同時にもたらすためには不可欠である。第2に、PC変換は、全てのカラーピクセル(この場合は赤及び青)に基づいて回転係数を計算するが、その結果として色の特定可能性を欠く。すなわち、結果的に生じる3つの「色」はすべて、元の赤、緑及び青の混合されたものになる。最後に、PC変換は各画像毎に新たな回転係数を計算するが、本発明の新規な方法ではただ一度実行するしか必要とせず、これにより計算に対する要求が削減される。
C画像は有用な情報又は追加の情報をほとんど含まないことに注目することにより、さらなる圧縮が達成されてもよい。ある可能な実施形態では、画像C(又は等価なことであるが、ピクセル値におけるC成分)が完全に除去される。言い替えれば、3次元の回転及び移動が実行されるが、A及びBピクセル値のみが格納されて送信される。C画像を完全に除去してA及びB画像のみを保持することにより、画像の有用性を有意に損失させることなく追加の圧縮がもたらされる。
元の赤、緑及び青のピクセルの間の相関が完全に線形であればB画像の黒の領域(すなわち、ピクセル値が低い領域)はゼロになることに注目することにより、またさらなる圧縮が達成されてもよい。言い替えれば、3次元色空間における陽性の対象物の3次元プロット(補数演算後の赤、緑及び青)が完全な直線になれば、赤、緑及び青の軸の回転は、B軸がこの線に一致して存在するように実行される可能性がある。ただし、図6及び図7の散乱プロットから分かるように、陽性の対象物に係る点にてなる線24は完全に直線状ではない。その結果、A画像(図8)にもはや存在していない追加情報をほとんど、又は全く含まない、B画像(図9)の黒の領域の低レベル変調が存在することになる。従って、B画像の小さな値を有する背景(黒)領域(例えば10又は20などのしきい値未満のB値を有するピクセル)はゼロに設定されてもよく、いく分か少量の損失はあっても、より大きな空間的冗長性がもたらされ、従ってより大幅な全体的圧縮がもたらされる。
さらに、主として対比染色された対象物の画像であるA画像(図8)をダウンサンプリングすれば、さらに大幅かつ損失ありの圧縮が達成されることが可能である。細胞学又は病理学のアプリケーションにおいては、対比染色された対象物に関する画像情報を失うことは、B画像におけるような陽性の対象物に関する画像情報を失うことほどにはあるまじきことではないと想定されている。しかしながら、これらの画像はいずれも、エラー(誤差)に対する敏感さに依存してダウンサンプリングされてもよい。
要するに、本明細書に記載の圧縮方法は設定可能なものであり、圧縮がどの程度まで行われるかということに関するユーザによる何らかの制御又はオプションを許容し、実行する所定の機能を他と区別してユーザが指定することを許容する。例えばユーザは、「C」画像又は直交した画像を省いてA及びB画像のみを保持するように指定することができる。あるいはユーザはさらなる圧縮を指定し、C画像を省くことと、B画像における全ての背景領域をゼロへ設定することと、A画像をダウンサンプリングすることとを指定することもできる。
結果的に生じるデータエラーの規模は、元の赤、緑及び青のピクセル値の間の正確な相関又は線形性に依存する。言い替えれば、対比染色された対象物と陽性の対象物との双方の赤、緑及び青のピクセルの間において散乱プロットがより直線的な関係を生じさせるほど、エラーは小さくなる。図6乃至図9の本例では、元のピクセル値の間の相関性は線形に近い。ある可能な実施形態では、これはガンマ補正などを使用するピクセル値の前置及び後置処理によって強制的に線形化される可能性がある。ガンマ(アナログ)圧縮は、ピクセル値が指数で累乗される圧縮である。例えば、ピクセル値vが与えられていれば、KK2を計算する。ただし、K2は正の数であっても、負の数であってもよい。例えば、K2は2に等しくされる場合がある。次に、K1の値を選択して、0と、例えば8ビットの量子化では255である色量子化で利用可能な最大の数との間に戻るように結果を再びスケーリングする。また、K2を0.5に等しくなるように選択することによっても、この関数の逆関数を求めることができる。この技術は、例えば、どんな理由であれ赤のピクセル値が平方根によって緑のピクセル値に関連付けられるような状況で、又は言い替えればred=sqrt(green)という状況で使用可能である。これは明らかに、赤と緑のピクセル値の間における非線形関係である。本明細書に記載の色空間変換を行う前に緑のピクセル値を2乗しようとしているのであれば、赤と緑のピクセル値の間の関係は線形となって直線状の点プロットがもたらされ、本明細書に記載のA、B及びC軸を生成する色空間変換へと進むことができる。K2の値(ここでは0.5)は、図18の出力ファイルに格納される。この演算は、元データを復元するために逆転されることが可能である。言い替えれば、逆変換が実行されて「赤」、「青」及び「緑」の色成分が発見されると、ピクセル値の2乗に平方根が適用されて実際の値が発見される。
圧縮を強化し、特に散乱プロットにおけるピクセル値の線形性を強化するために、追加の前置及び後置処理を実行することができる。このタイプの前置及び後置処理は、しばしば「圧伸」と呼ばれる。しかしながら、このような圧伸を行わなくても、画像の有用性の損失は最小になるであろう。圧縮量は、ユーザにより設定されることが可能であり、損失なしの圧縮にされる場合も損失ありの圧縮にされる場合もある。ここで、損失ありの圧縮は、第3のC画像を完全に除去すること、B画像の黒の領域をゼロに設定すること、及び/又はダウンサンプリング、もしくはこれらのステップの組み合わせを含むステップの組み合わせによって実行される。以下のセクションでは、これらの例について述べる。
圧縮テストの結果
以下、複数の圧縮ステップのいくつかの異なる組み合わせ(ケース)に関するテスト結果について述べる。表は、本明細書に記載の技術を用いたいくつかの異なるレベルの圧縮を使用して元画像を表示するために必要とされるデータ量を示している。この表に記載されているケースにおいて、指示されたステップが実行され(Y)、残りのデータ平面に対して、WINZip(バージョン8.1)を用いて後置圧縮(損失なし)が実行された。結果的に生じるA、B(又はC)画像に対しては、JPEGなどのさらに大幅な圧縮により、他の後置圧縮方法が使用される場合もある。
表における「ケース0」は、本明細書に記載の技術を一切使用しないケースである。ケース1は、新たなA、B、C座標空間へのカラーデータの移動及び回転がカラーデータの線形化なしに実行され、移動及び回転はカラー情報を全く失わないので、損失なしの圧縮である。ケース2乃至5は全て、データを圧縮する追加機能の使用に起因して損失ありの圧縮技術であり、データはいく分か失っているが、画像データの損失は、図11A乃至図11Fに示すように有意なものではない。
ケース0乃至5の画像品質は、図11A乃至図11Fを調べることにより認識されるであろう。圧縮されて再構築された各ケースについて、拡大された領域を示している。最大に圧縮された画像(図11F、ケース5、143キロバイト)と元画像(図11A、788キロバイト)とを比較する。これらの画像は事実上区別がつかないが、それでも画像データは5.5:1に圧縮されている。
要するに、区別可能な2色を有する対象物(区別可能な2つの染料で染色されているものなど)を含むカラー顕微鏡画像(及び他のタイプの画像)は、カラーバンドを無相関化するように処理されてもよい。必要な処理は、座標の移動と回転の組み合わせである。いったん実行されると、結果として生じる新たな3つの「色」又は値はもはやスペクトル的には相関されていないが、結果として生じる画像はより大きな空間的冗長性を有する。次に、3つの画像にてなるこの新たなセットに対しては、色変換が実行されなかった場合よりも大幅かつ損失なしの圧縮をもたらすために、損失なしの圧縮が実行されることが可能である。さらに、データの線形化、圧伸、ガンマ補正、及び/又はこれらの新たな値のうちのいくつかを除去することなどのさらなる処理が、さらに大幅な圧縮をもたらす。厳密に言えば、これらの後者のステップは損失を含むものである。しかしながら、図11A乃至図11Fの例が示すように、画像の有用性の損失は極く微小であろう。
図16及び図17において、図6乃至図11に示す方法を実行するための手順をフローチャート形式で示す。図16を参照すると、入力画像に対してステップ30の色空間変換が実行され、各ピクセルのA、B及びC値、又はそれに等価なものとして上述のA、B及びC画像が生成される。ステップ30は、図17でさらに詳述される。色空間変換が実行された後、損失なしの圧縮が実行されるか、又は損失ありの圧縮が実行されるかについて決定が下される。これは、典型的にはユーザにより指定され、例えば、ユーザインタフェース上のプロンプトを介して指定されたり、あるいは手順が実行されるべき方法を指示するフラグ又はビットの格納によって指定されたりする。損失なしの圧縮が選択されれば、処理はルーチン34へ進み、ここで、損失なしの圧縮及び出力ファイルの生成準備(loss less compression and preparation of an output file:LCAPOと略記する。)が実行される。ルーチン34は、図18でさらに詳しく説明される。
損失ありの何らかの圧縮が実行されることになれば、処理はブロック36、40、44及び48で示した一連の損失ありの圧縮技術へと分岐していく。これらのステップは、どの特定の順序で実行されることも必要としない。図16において、ブロック36は、C画像(又はそれに等価なこととして、C値)を廃棄することによりさらに画像を圧縮し、A及びB値を保持する。決定ブロック38が実行され、ここで処理は追加の圧縮が実行されるべきか否かを決定する。ブロック38もまた、プロンプトを介してユーザ入力を要求することにより、あるいは、さらなる圧縮が実行されるべきか否かを指示するフラグ又はビットを格納することにより実行されることが可能である。さらなる圧縮が行われないのであれば、処理は損失なしの圧縮及び出力ルーチン34へ進む。
さらなる圧縮が実行されるのであれば、処理はステップ40へ進み、ここで処理は、255ビットの量子化方法における例えば10又は20などの所定のしきい値より小さい全てのB値について、B画像の背景ピクセルをゼロに設定する。図9を参照すると、このことは、正常な細胞を表す陰のある対象物のみを含む黒い背景をゼロに設定することと等価である。このことは、空間的冗長性をさらに追加し、損失なしの圧縮技術が画像を実質的にさらに圧縮することを可能にする。ステップ40の実行後、処理は決定ブロック42へ進み、ここで画像をさらに圧縮する決定が下される。先と同様に、これは、ユーザのプロンプトを介したもの、あるいは処理が実行されるべき方法を指示する格納されたフラグ又はビットを参照したものであることが可能である。さらなる圧縮が実行されなければ、処理はルーチン34へ進む。
さらなる圧縮が実行されれば処理はステップ44へ進み、ここでA画像の垂直方向への2倍のサブサンプリングが実行され、A画像データ(A値)をさらに圧縮する。このステップは、垂直方向の分解能を最大50パーセントまで事実上削減する。しかしながら、A画像は、強い関心の持たれていない背景対象物を主として描画したものであるので、多くの実施形態では情報の損失は容認できるものである可能性がある。いったんこのステップが実行されると、処理は決定ブロック46へ進み、ここでさらに圧縮するか否かについての決定が下される。これもまた、ユーザ入力によるもの、あるいは処理が実行されるべき方法に関する格納された情報を参照することによるものである可能性がある。損失ありの圧縮がさらに実行されるのでなければ、処理はルーチン34へ進む。
さらなる圧縮が実行されるのであれば、処理はルーチン48へ進み、ここでA画像の2倍のサブサンプリングが水平方向に実行される。その結果は、出力ルーチン34へ送られる。
図16に示すように、画像情報のいく分かの損失を伴っても画像をさらに圧縮するために、未処理の赤、緑及び青のピクセル値に対して追加の処理が実行されてもよい。この前置色空間変換処理を、モジュール49で示す。ステップ49における処理の例は、入力データに対してガンマ関数又は他の線形化アルゴリズムを適用することを含み、これによりステップ30において色変換内の背景対象物及び陽性の対象物に係るより直線状のプロットがもたらされ、従って、A及びB軸を含む平面に存在するデータと、B軸上により近接して存在する陽性の対象物とがもたらされる。
図17は、色変換ステップ30を示すフローチャートである。本アルゴリズムは、陽性の対象物12(図1)であるRt、Gt、Bt、又はより一般的には画像内の目標(ターゲット)の対象物と、対比染色された対象物、又はより一般的には背景対象物であるRb、Gb、Bbとの双方から、赤、緑及び青のピクセル値を取得する第1のステップ50を含む。これらの値は、本明細書に記載の補数演算手順を用いて原点に移動させた後に取得される。試料が染色されている細胞画像において、これらの値は典型的には、与えられた染料に関して、又は複数の染料の組み合わせに関して一定になる。色変換係数は出力ファイルによって保存されるので、画像を捉える画像捕捉における比色の校正違いの影響もまた微小なものである。比色の誤差は変換係数の「誤差」又は変化の原因となるが、それでも再構成は正確に実行可能である。
次のステップ52では、これらの値の補数を計算し、複数の点が原点から延びるようにそれらの点を移動させ、これにより透明な背景を削減する。このことは、8ビット量子化方法における例えば255などの、使用される与えられた量子化方法における最大の数から、ピクセル値を減算することによって達成される。
ステップ54における次のステップでは、元のR、B、G座標系のθ、φ及びα回転を決定する回転係数を計算する。これらの定数は、θの正弦(st)、θの余弦(ct)、φの正弦(sp)、φの余弦(cp)、αの正弦(sa)、及びαの余弦(ca)であり、下記の通りである。
ステップ56において、これらの6つの定数は、次のような等価な9個の(9)変換係数、すなわち赤の3個、緑の3個及び青の3個によって表されることが可能である。
[数1]
Coeff_rl=ct×sp
[数2]
Coeff_r2=−st×sp
[数3]
Coeff_r3=−cp
[数4]
Coeff_gl=st×ca−ct×cp×sa
[数5]
Coeff_g2=ct×ca+st×cp×sa
[数6]
Coeff_g3=−sp×sa
[数7]
Coeff_bl=st×sa+ct×cp×ca
[数8]
Coeff_b2=ct×sa−st×cp×ca
[数9]
Coeff_b3=sp×ca
これらの係数の導出については、後述する。
最後にステップ58で9個の変換係数が各ピクセルに適用され、各ピクセルについて、3つの変換された画像、又はより詳しくは次のようなA、B及びC値が生成される。
A、B及びC値は、負の数及び非整数値を含む可能性がある。従ってステップ60では式(1)からのA、B及びC値が整数化され、0乃至255間のA、B及びC値を形成すべく8ビットの量子化方法でスケーリングされる。これらの値は、本方法を実行するコンピュータ装置のメモリに格納される。ステップ60から、処理は図16のフローチャートのステップ32へ進む。
図18は、図16の損失なしの圧縮及び出力ファイルの生成準備ルーチン34によりソフトウェアで実行される動作を示す。ルーチン34は、図16のルーチンで実行された損失ありの特定の圧縮ステップ36,40,44,48と、これらのルーチンにおける適用可能な任意の定数又は変数の値とを識別するモジュール80を含む。これらの処理と変数又は定数とに関する情報は、出力ファイル88としてメモリに格納される。この出力ファイルは、この情報を含む複数のヘッダ90を含んだフィールドと、未処理の画像データを含むフィールド92とを含む。ルーチン34はさらに、9個の変換係数coeffr_1,coeffr_2など、又はそれに等価な値sa,ca,st,ct,sp,cpと、目標及び背景画像のピクセル値Rt,Gt,Bt,Rb,Gb,Bbとを識別するルーチン82を含む。これらの値はさらに、出力ファイルのヘッダフィールド90に格納される。出力ファイルはまた、実行された任意の圧伸アルゴリズムやガンマ補正などを識別する情報と、任意の適用可能な定数とを格納する。
ルーチン34はさらに、A及びB画像(A,B値)に作用する、損失なしの既知の圧縮ルーチンであって、C画像が廃棄されたか否かに依存してオプションとしてC画像(C値)にも作用する圧縮ルーチンを実行する、損失なしの圧縮アルゴリズム又は処理を含む。このアルゴリズムの例は、WINZip、LZW、あるいは、現在知られているか又は将来もたらされる、損失なしの他の圧縮アルゴリズムである可能性があるが、その詳細は特に重要ではない。出力される圧縮されたデータは、メモリにおいて、出力ファイルのデータフィールド92に格納される。使用した圧縮のタイプは、ヘッダフィールド90に格納される。
ステップ86に示すように、A、B及びC画像には追加の圧縮が実行されてもよい。例えば、損失なしの圧縮技術84が実行された後、結果的に生じるA及びB画像データと、場合によってはC画像データとに対しては、例えば損失のあるJPEG画像圧縮アルゴリズムなどのさらなる圧縮アルゴリズムが適用されることが可能である。ステップ86が実行されれば、データフィールド92に格納されるデータは、ステップ86における損失ありの画像圧縮アルゴリズムの実行後の画像データとなり、それとともにヘッダフィールド90内の情報は、画像圧縮のタイプと、画像の伸長(圧縮解除)に必要な他の任意の関連情報とを示す。
出力ファイル88は、本明細書に記載の処理を実行するコンピュータ上でローカルに格納されてもよい。あるいは出力ファイルは、任意の適切な通信媒体を介して別のコンピュータへ伝送されてもよい。従って本発明は、未処理の画像データと、画像を伸長して元画像を構築するために必要な全情報を供給するヘッダとの双方を含むファイルの形式の圧縮画像が、コンピュータネットワークを介して遠隔のコンピュータへ伝送され得ること企図している。出力ファイルにおけるデータフィールド92のサイズは、実質的に、圧縮が実行されなかったとすればそうなっていたであろうサイズよりも削減される。従って、与えられた帯域幅の伝送チャンネルに関して、このファイルはより速く伝送されることが可能である。
従って図19は、本発明が実施されることが可能な環境を示す。この環境は、組織サンプル104を含むスライド102を収容する顕微鏡システム100を含む。サンプル104には、図1に関して述べたように、スライド上の対象物をさらに視認しやするするために1つ又は複数の染料で染色されている。顕微鏡システム100はカラーCCDカメラ106に接続され、このカラーCCDカメラ106は、スライドの赤、緑及び青の画像を1つ又は複数の倍率で取得する。カメラ106からの画像は、汎用コンピュータ108へ供給される。コンピュータ108は、別個のコンピュータである場合もあれば、顕微鏡システム100と一体化されその一部となっている場合もある。コンピュータ108は、スライド上の試料の拡大されたカラー画像を表示するユーザインタフェース110を含む。
コンピュータ108は、カラー画像の形態学的処理又は画像処理などの任意の様々な技術を使用して背景対象物及び陽性の対象物を識別するソフトウェア命令を含む。あるいはユーザは、マウスを使ってユーザインタフェース110のスクリーンディスプレイ上でこれらの領域を強調表示することも可能である。ユーザはアイコンをクリックし、どのような画像圧縮を希望するかということに関するその命令を入力する。このとき、ユーザは、基本的には、先に述べた損失ありの圧縮技術で利用可能なもののうちの所定の1つを選択する。またユーザは、定数Rt,Gt,Bt,Rb,Gb,Bbを取得する目的で、陽性の対象物及び背景対象物を識別するようにプロンプトで指示されてもよい。またユーザは、任意の追加の前置色空間変換処理が使用されるべきであるか否かを入力するようにプロンプトで指示されてもよい。
次にコンピュータ108は図16乃至図18の処理を実行し、出力ファイルが生成される。出力ファイルは、コンピュータ108内のメモリに格納される場合もあれば、コンピュータネットワーク120を介して遠隔のコンピュータ122へ伝送される場合もある。遠隔のコンピュータは、図16乃至図18に示すものと同様のソフトウェアを含み、基本的には、出力ファイル88に対して逆の処理を実行して元画像を再構築する。図19に示すように、コンピュータ122は、ユーザが元のスライド画像を見ることができるユーザインタフェース124を含む。コンピュータ122はこの画像をローカルに格納する場合もあれば、他のコンピュータと共有する場合もある。図11で実証されているように、5.5:1又はこれ以上である圧縮にも関わらず、結果的に生じる試料画像は有用な情報をほとんど、又は全く失わない。
コンピュータ108は、画像を生成するシステム(顕微鏡のコンピュータ制御システムなど)に組み込まれる可能性もあれば、ローカルエリアネットワーク又は他のネットワークを介してそれに接続されるスタンドアロン型装置である可能性もある。Windows(登録商標)のオペレーティングシステムを実行しかつ本明細書に記載のタスク及びルーチンの実行のためのソフトウェアを有する汎用コンピュータは、1つの可能な実施形態である。
先に述べたように、新たなA、B及びC軸を生成するための座標軸の回転は、1つの軸が、陽性の対象物に対応する点プロットに沿ってではなく、対比染色された対象物に対応する点プロットに沿って存在するように実行されることが可能である。このことを、図12乃至図15に示す。図12は、ある画像からのピクセルの3次元の散乱プロットを示したものである。各ピクセル毎に、色空間又はカラーキューブにおける座標として赤、緑及び青の成分を用いて、点がプロットされている。赤、緑及び青の値は補数演算される、又は24ビットのカラー画像(ピクセル毎にカラーチャンネル当たり8ビットで、3つのカラーチャンネル)の場合における例えば255などの可能な最大値から減算される。この移動は、通常は最大値255である背景のピクセル値をゼロへシフトする。ここでは、複数の点にてなる2つのクラスタを見てとれる可能性がある。図12では、点プロット22は対比染色された対象物に対応し、プロット24は陽性の対象物に対応している。図12において、赤、緑及び青の軸には、座標系原点の移動が行われ、かつ8ビットの量子化方法における最大値255からの実際のピクセル値の減算が行われていることを示すプライム記号が付与されている。この時点で本プロットの原点にクラスタ状に集中している透明な背景のピクセルは、明確化のために図示していない。対比染色された対象物の点22は、陽性の対象物の点24がそうであるように、直線に沿って存在する傾向がある。複数の点にてなるこれらの2つの線は、この空間内で1つの平面を画成する。この平面を、「ニュートラル」面と呼ぶことにする。
本明細書に記載の色空間変換の目的は、1つの新たな軸が、対比染色された対象物によって形成される直線に沿って存在し、かつ第2の新たな軸が、第1の新たな軸とともに、ニュートラル面に存在する平面を形成するように、R’、G’、B’座標系を回転させることにある。(あるいはこの回転は、1つの軸が、陽性の対象物によって形成される線に沿って存在するように行われる可能性もある。)これを説明するために、図13を参照されたい。回転は、3つのステップで実行される。それらのうちの最初のものでは、角度θだけの回転により、点Pの直下に存在する新規かつ中間的な軸を形成する。第2のものでは、この中間的な軸を上向きに角度φだけ回転させ、点P(及び他の全ての対比染色されたピクセル)を通る第2の中間的な軸を生成する。最後の第3の回転は角度αで実行されてA、B及びC軸が生成され、陽性の対象物及び対比染色された対象物の双方が完全にA,B平面内に存在する。これらの3つの回転を、図14A、図14B及び図14Cに示す。完了時には、陽性のピクセル及び対比染色されたピクセルは全て、完全にA,B平面内に存在し(図15参照)、C平面にはゼロ値(又は非常に小さな値)を有する。この結果を、図15に示す。図15では、C軸はページ平面に向かうように延在している。
これで、3つの新たな画像、すなわち、各ピクセルのA値を含むA画像と、各ピクセルのB値を含むB画像と、各ピクセルのC値を含むC画像とを生成することができる。例えばA画像では、各ピクセルについてピクセルの明るさがA値によって決定される。B及びC画像も、同様の方法で生成される。図15におけるプロットから分かるように、B画像では、対比染色された対象物のピクセル値(B値)はゼロであるか、ほぼゼロである。陽性に染色されたピクセルのみが、認識可能な明るさを発生する。このような画像では、陽性に染色された対象物のみが視認可能である。プロット22及び24はともにA軸に沿って実質的な非ゼロ値を有するので、A画像は、陽性の対象物及び対比染色された対象物の双方に関して認識可能なピクセル値を含む。点プロット22及び24は本質的には平面内に存在するので、C画像は至る所で本質的にゼロ値になる。
変換係数の導出
先に述べたように、変換処理は、全てのピクセル値の補数を計算する、すなわち255からそれらの値を減算するステップ52を含む。ここでは、全体的変換に利用される中間的な軸を、以前の軸にプライム記号を追加したもので示す。すなわち、元の赤、緑及び青に対するR,G及びBの軸は、図12及び図13に示すようにR’、G’及びB’で置き換えられる。次に、この第1の変換ステップ52は、各ピクセルについて、次のようにソフトウェアで記述される。
[数10]
R’=255−R
[数11]
G’=255−G
[数12]
B’=255−B
このステップは、量子化方法での最大値から減算することによる、実際のピクセル値の補数演算である。
この移動に続いて、図13及び図14Aに示すように点PがR’’の真上となるように、図13及び図14Aに示されるB’軸を中心とする角度θの回転が実行される。これは、新たな軸R’’、G’’及びB’’を生成する。この回転は、次式によって与えられる。
行列の成分は、必要な回転角(θ)の正弦及び余弦である。これらは、図1からの調査により、次式で与えられる。
ここで、添字「b」は対比染色されたピクセル値を示し、Gbは、対比染色された対象物を描画するピクセルの緑の値を示し、Rbは、対比染色された対象物を描画するピクセルの赤の値を示す。これらの値は、対比染色された対象物の「典型的」なピクセルから取得される。これらの値はいくつかのピクセルの平均である可能性もあれば、同じ染料で染色されたいくつかの組織スライド上にわたる複数の対比染色されたピクセルの平均である可能性もある。これらの値は、好適には、ソフトウェアに格納されかつ本明細書に記載の色空間変換アルゴリズムで使用される定数である。
第2の回転はG’’軸を中心とするものであり、新たな軸R’’’、G’’’及びB’’’を生成する。この回転は、次式によって与えられる。
ここで、回転係数は角φの正弦及び余弦であり、次式で与えられる。
Rb、Gb及びBbの値は、先に述べた通りである。
最後の回転は、新たなA、B及びC軸を生成するためのR’’’を中心とするものであり、回転された最終的な新たなカラー値、又は次式の値を生成する。
ここで回転係数は、図14Cに示す角αの正弦及び余弦であり、次式によって与えられる。
ここで、添字「t」は、陽性の対象物の赤、緑及び青のピクセル値を表す。これらのRt、Gt及びBt値は、対比染色されたものの場合と同様に取得される。すなわち、これらの値は、単一のスライド上の陽性の対象物を表す単一のピクセルから取得されるか、単一のスライド上の陽性の対象物を表す複数のピクセルの平均から取得されるか、又は一連のスライドからの陽性の対象物のピクセル値の平均から取得される。
線形代数を用いてこれらの3つの回転を合成し、1つの全体的な回転行列を生成することが可能であり、これは、次式で与えられる。
言い替えれば、元のr、g及びb値の各々に関するA、B及びC値は、先に述べた式1によって与えられる。
従って、ある好適な実装においては、各ピクセルの赤、緑及び青のカラー値と、回転角θ、φ及びαに関連付けられた定数、すなわちsa,ca,sp,cp,st,ctと、Rb,Gb及びBb値と、Rt,Gt及びBt値とを含む入力に関する、A,B及びCのための式(各ピクセルについてA、B及びC値を生成する式)をコーディングした、機械により読み取り可能な命令の形式のソフトウェアが、汎用コンピュータに提供される。9個の変換係数は、先に説明したようにこれらの値から計算されることが可能である。次に、変換係数はメモリに格納されるか、又はファイルへ出力される。結果として生じるA、B及びC値に対して損失なしの圧縮が実行され、これにより、空間的冗長性に起因する入力画像を表すために必要な所定量の情報が削減される。C画像の除去、A又はB画像のダウンサンプリング、入力データの線形化、及び本明細書に記載の他の方法により、損失ありの追加的圧縮が行われてもよい。
これまでの説明から当業者は、本発明の真の範囲を逸脱することなく、本発明の本好適な実装からいく分かの変更を行うことが可能である。例えば、本好適な実施形態は医療画像のコンテキストにおけるものであるが、本明細書に記載の方法及び装置は他のタイプの画像に適用されてもよい。関心対象の対象物は、必ずしも細胞の対象物である必要はない。さらに、本発明の範囲を逸脱することなく、変換された画像に対して損失ありの他の圧縮技術を実行することも可能である。損失なしの他の圧縮技術も使用可能である。本発明のこの範囲は、これまでの説明に鑑みて、添付の請求の範囲の参照により決定されるべきものである。
カラーカメラを備えた顕微鏡で撮影された組織サンプルのカラー画像の図であり、明るい青に発色するように対比染色された正常な細胞と、ほぼ画像中央における赤みがかって発色するように染色された陽性の細胞とを示す図である。本発明は、図1の画像のような画像を圧縮するための方法を提供する。 図1の画像の赤成分を示す図である。 図1の画像の緑成分を示す図である。 図1の画像の青成分を示す図である。 青で対比染色された対象物と透明な背景とを含む、図1の画像の一部の2次元カラープロットの図であって、与えられたピクセルのカラー値が2つの色に対するその色の関数としてプロットされている図である。 青で対比染色された対象物と透明な背景とを含む、図1の画像の一部の2次元カラープロットの図であって、与えられたピクセルのカラー値が2つの色に対するその色の関数としてプロットされている図である。 青で対比染色された対象物と透明な背景とを含む、図1の画像の一部の2次元カラープロットの図であって、与えられたピクセルのカラー値が2つの色に対するその色の関数としてプロットされている図である。 図3Aに対する補数によるカラープロットの図であり、ピクセル値は、画像に対する与えられた量子化方法の下での最大ピクセル値を表す例えば255などの量から実際の値を減算することにより、原点(0,0)から延びるように移動されている図である。 図3Bに対する補数によるカラープロットの図であり、ピクセル値は、画像に対する与えられた量子化方法の下での最大ピクセル値を表す例えば255などの量から実際の値を減算することにより、原点(0,0)から延びるように移動されている図である。 図3Cに対する補数によるカラープロットの図であり、ピクセル値は、画像に対する与えられた量子化方法の下での最大ピクセル値を表す例えば255などの量から実際の値を減算することにより、原点(0,0)から延びるように移動されている図である。 赤、青及び緑の軸を有する3次元カラーキューブを示す図であり、図4A乃至図4Cの散乱プロットの点が単一の3次元カラープロットに合成されている図である。 赤、青及び緑の軸を有する3次元カラーキューブを示す図であり、図4A乃至図4Cの散乱プロットの点が単一の3次元カラープロットに合成されている図である。 赤、青及び緑の軸を有する3次元カラーキューブを示す図であり、図4A乃至図4Cの散乱プロットの点が単一の3次元カラープロットに合成されている図である。 赤、青及び緑の軸を有する3次元カラーキューブを示す図であり、図4A乃至図4Cの散乱プロットの点が単一の3次元カラープロットに合成されている図である。 青で対比染色された対象物と透明な背景と画像中央の陽性の対象物とのすべてを含む、図1の画像の一部の2次元カラープロットの図であり、図3A乃至図3Cの場合がそうであったように、与えられたピクセルのカラー値が2つの色に対するその色の関数としてプロットされている図である。 青で対比染色された対象物と透明な背景と画像中央の陽性の対象物とのすべてを含む、図1の画像の一部の2次元カラープロットの図であり、図3A乃至図3Cの場合がそうであったように、与えられたピクセルのカラー値が2つの色に対するその色の関数としてプロットされている図である。 青で対比染色された対象物と透明な背景と画像中央の陽性の対象物とのすべてを含む、図1の画像の一部の2次元カラープロットの図であり、図3A乃至図3Cの場合がそうであったように、与えられたピクセルのカラー値が2つの色に対するその色の関数としてプロットされている図である。 赤、青及び緑の軸を有する3次元カラーキューブを示す図であり、図6A乃至図6Cの散乱プロットの点が単一の3次元カラープロットに合成されている図である。対比染色された対象物と、陽性の対象物との両方について、複数の点にてなるほぼ直線状の帯状部を示す図である。 赤、青及び緑の軸を有する3次元カラーキューブを示す図であり、図6A乃至図6Cの散乱プロットの点が単一の3次元カラープロットに合成されている図である。対比染色された対象物と、陽性の対象物との両方について、複数の点にてなるほぼ直線状の帯状部を示す図である。 赤、青及び緑の軸を有する3次元カラーキューブを示す図であり、図6A乃至図6Cの散乱プロットの点が単一の3次元カラープロットに合成されている図である。対比染色された対象物と、陽性の対象物との両方について、複数の点にてなるほぼ直線状の帯状部を示す図である。 赤、青及び緑の軸を有する3次元カラーキューブを示す図であり、図6A乃至図6Cの散乱プロットの点が単一の3次元カラープロットに合成されている図である。対比染色された対象物と、陽性の対象物との両方について、複数の点にてなるほぼ直線状の帯状部を示す図である。 「A」軸に沿った各ピクセルの値を示した試料画像の図であり、ここでA軸は、本明細書に記載の回転機能に従って図7A乃至図7Dの赤、青及び緑の軸を回転させたものである。 「B」軸における各ピクセルの値を示した試料画像の図であり、ここでB軸は、陽性の対象物に対応する図7A乃至図7Dの複数の点にてなる帯状部に対して(ある程度は)整列するように、本明細書に記載の回転機能に従って図7A乃至図7Dの赤、青及び緑の軸を回転させたものである。 「C」軸における各ピクセルの値を示した試料画像の図であり、ここでC軸は本明細書に記載の回転機能に従って図7A乃至図7Dの赤、青及び緑の軸を回転させたものである。 圧縮されていない元画像と、本発明の技術により様々な程度まで圧縮された5つの画像とを含む6つの画像の図であり、最高レベルの圧縮が使用される場合でも本発明は画像情報の有意な損失をもたらさないことを示す画像の図である。 圧縮されていない元画像と、本発明の技術により様々な程度まで圧縮された5つの画像とを含む6つの画像の図であり、最高レベルの圧縮が使用される場合でも本発明は画像情報の有意な損失をもたらさないことを示す画像の図である。 圧縮されていない元画像と、本発明の技術により様々な程度まで圧縮された5つの画像とを含む6つの画像の図であり、最高レベルの圧縮が使用される場合でも本発明は画像情報の有意な損失をもたらさないことを示す画像の図である。 圧縮されていない元画像と、本発明の技術により様々な程度まで圧縮された5つの画像とを含む6つの画像の図であり、最高レベルの圧縮が使用される場合でも本発明は画像情報の有意な損失をもたらさないことを示す画像の図である。 圧縮されていない元画像と、本発明の技術により様々な程度まで圧縮された5つの画像とを含む6つの画像の図であり、最高レベルの圧縮が使用される場合でも本発明は画像情報の有意な損失をもたらさないことを示す画像の図である。 圧縮されていない元画像と、本発明の技術により様々な程度まで圧縮された5つの画像とを含む6つの画像の図であり、最高レベルの圧縮が使用される場合でも本発明は画像情報の有意な損失をもたらさないことを示す画像の図である。 対比染色された対象物(背景の細胞又は対象物)と、背景対象物に対するよりも強い関心の持たれた対象物を含む陽性の対象物との双方を含むピクセル群のカラーデータを表す点プロット表示の図である。 図12の点プロットを示す図であり、本明細書に記載の色空間変換に必要な回転を実行する際の最初のステップとしての、青の軸を中心とする角度約θの回転を示す図である。 本明細書に記載の色空間変換に係る回転の様相を含む、順次に行われる3つの回転θ、ω、αを示す図である。 本明細書に記載の色空間変換に係る回転の様相を含む、順次に行われる3つの回転θ、ω、αを示す図である。 本明細書に記載の色空間変換に係る回転の様相を含む、順次に行われる3つの回転θ、ω、αを示す図である。 図14に記載の回転が実行された後の図12からの点プロットを示す図である。点プロットは、変換された色空間のA及びB軸を含む平面内に存在することに留意されたい。 本発明のこの好適な実施形態による圧縮処理を示すフローチャートである。 図16における「色変換を実行する」モジュールのフローチャートである。 図16における損失なしの圧縮及び出力モジュール34を示す図である。 本発明を実施することができる、1つの可能なハードウェア環境を概略的に示す図である。

Claims (46)

  1. 対象物の画像を圧縮するための方法であって、上記画像は、上記対象物を表すピクセルのカラーデータを含む複数のピクセルで構成され、
    a)上記画像を受信するステップを含み、上記対象物を表す上記ピクセルの上記カラーデータは、上記カラーデータの赤、緑及び青の色成分の関数としてプロットされるとき、ほぼ直線状の形状部分を有し、
    b)上記ピクセルの新たなカラー値を、変換された3次元色空間における上記ピクセルの座標に基づいて計算するステップを含み、上記変換された色空間は、上記ほぼ直線状の形状部分に対して少なくとも近似的に一致する軸を有し、
    c)上記新たなカラー値に対して圧縮処理を実行し、これにより、上記変換された色空間における上記ピクセルの新たなカラー値に基づいて上記画像内の空間的冗長性が除去され又は削減された出力画像データを生成するステップを含む方法。
  2. 上記画像は背景対象物と関心対象の対象物との双方を備え、上記背景対象物及び関心対象の対象物を表すピクセルの上記カラーデータは、赤、青及び緑の色成分の関数としてプロットされるとき、第1及び第2のほぼ直線状の形状部分を形成し、
    ステップb)はさらに、上記変換された3次元色空間における上記ピクセルの座標に基づいて上記背景対象物及び上記関心対象の対象物を表すピクセルの新たなカラー値を計算するステップを含み、上記変換された色空間は、上記変換された3次元色空間における3つの軸のうちの1つが上記第1及び第2のほぼ直線状の形状部分のうちの一方に整列されかつ上記変換された3次元色空間における上記3つの軸の他の2つのうちの一方が上記第1及び第2の直線状の形状部分のうちの他方を少なくとも近似的に含む平面に存在するようなものである請求項1記載の方法。
  3. 上記変換された3次元色空間における1つの軸に沿った上記対象物のピクセル値を廃棄し、これにより上記画像を表すために必要なデータ量をさらに削減するステップをさらに含む請求項1記載の方法。
  4. 上記変換された3次元色空間の第1の軸は上記第1の直線状の形状部分に対して整列され、第2の軸は上記第1の直線状の形状部分と上記第2の直線状の形状部分を含む平面内に存在し、第3の軸は上記第1及び第2の軸に直交し、
    上記変換された3次元色空間の上記第3の軸に対応するピクセル値は、上記画像を表すために必要なデータ量をさらに削減するために廃棄される請求項2記載の方法。
  5. 上記変換された3次元色空間は、赤、緑及び青色によって画成される色空間の移動及び回転を含む請求項1記載の方法。
  6. 上記移動は、上記カラーデータの補数を形成して、これにより上記色空間の原点を移動させることを含む請求項5記載の方法。
  7. 上記出力画像データに対して追加の画像圧縮アルゴリズムを実行するステップをさらに含む請求項1記載の方法。
  8. 上記画像は生物試料の画像を含む請求項1記載の方法。
  9. 上記生物試料は少なくとも1つの染料で染色されていて、これにより上記対象物が強調されかつそれが背景対象物から区別される請求項8記載の方法。
  10. 上記生物試料は組織試料を含み、上記組織試料は少なくとも2つの染料で染色されていて、これにより細胞対象物及び陽性の対象物の双方が強調される請求項8記載の方法。
  11. 上記画像は上記生物試料の拡大された画像を含む請求項8記載の方法。
  12. 対象物の画像を圧縮するためのマシンであって、上記画像は複数のピクセルで構成され、
    上記対象物を表すピクセルのカラーデータを格納するメモリを備え、上記対象物を表す上記ピクセルの上記カラーデータは、上記カラーデータの赤、緑及び青の色成分の関数としてプロットされるとき、ほぼ直線状の形状部分を有し、
    命令セットを有する処理装置を備え、上記命令は、
    i)上記ピクセルの新たなカラー値を、変換された3次元色空間における上記ピクセルの座標に基づいて計算する命令を含み、上記色空間は、上記ほぼ直線状の形状部分に対して少なくとも近似的に一致する軸を有し、
    iii)上記新たなカラー値に対して圧縮アルゴリズムを実行し、上記変換された色空間における新たなカラー値に基づいて上記画像内の空間的冗長性を除去し、これにより画像を表すために必要なデータ量を削減する命令を含むマシン。
  13. 上記マシンはコンピュータシステムを備え、上記コンピュータシステムは、上記画像を捕捉する顕微鏡に接続される請求項12記載のマシン。
  14. 上記画像は生物試料の画像を含む請求項12記載のマシン。
  15. 上記生物試料は少なくとも1つの染料で染色されていて、これにより上記対象物が強調されかつそれが背景対象物から区別される請求項14記載のマシン。
  16. 上記生物試料は組織試料を含み、上記組織試料は少なくとも2つの染料で染色されていて、これにより細胞対象物及び陽性の対象物の双方が強調される請求項14記載のマシン。
  17. 顕微鏡と、
    上記顕微鏡に接続され、上記画像を捕捉しかつ上記画像を上記メモリへ供給するためのカメラとをさらに備えた請求項12記載のマシン。
  18. 上記画像は背景対象物と関心対象の対象物との双方を含み、上記背景対象物及び関心対象の対象物を表すピクセルの上記カラーデータは第1及び第2のほぼ直線状の形状部分を形成し、
    上記命令はさらに、上記変換された3次元色空間における上記ピクセルの座標に基づいて上記背景対象物及び上記関心対象の対象物を表すピクセルの新たなカラー値を計算する命令を含み、上記変換された3次元色空間は、上記変換された3次元色空間における3つの軸のうちの1つが上記第1及び第2のほぼ直線状の形状部分のうちの一方に整列されかつ上記変換された3次元色空間における上記3つの軸の他の2つのうちの一方が上記第1及び第2の直線状の形状部分のうちの他方を少なくとも近似的に含む平面に存在するようなものである請求項12記載のマシン。
  19. 上記命令は、上記変換された3次元色空間における1つの軸に沿ったピクセル値を廃棄し、これにより上記画像を表すために必要なデータ量をさらに削減する命令をさらに含む請求項12記載のマシン。
  20. 上記変換された3次元色空間の第1の軸は上記第1の直線状の形状部分と整列され、第2の軸は上記第1の直線状の形状部分と上記第2の直線状の形状部分を含む平面内に存在し、第3の軸は上記第1及び第2の軸に直交し、
    上記命令はさらに、上記変換された3次元色空間の上記第3の軸に対応するピクセル値が、上記画像を表すために必要なデータ量をさらに削減するために廃棄されるという命令を含む請求項18記載のマシン。
  21. 上記出力画像データに対して追加の画像圧縮アルゴリズムを実行する命令をさらに含む請求項20記載のマシン。
  22. 上記命令はさらに、複数の変換係数と上記新たなカラー値に適用される任意の損失ありの圧縮技術とを表すデータを格納した1つ又は複数のヘッダを含むヘッダフィールドと、圧縮された画像データを含むデータフィールドとを備えた出力ファイルを供給する命令を含む請求項12記載のマシン。
  23. 複数のピクセルのためのカラーデータを含むカラー画像を圧縮する方法であって、
    a)上記画像内の目標対象物の赤、緑及び青のピクセル値を取得するステップと、
    b)上記画像内の背景対象物の赤、緑及び青のピクセル値を取得するステップと、
    c)上記目標及び背景対象物の上記赤、緑及び青の値の補数を計算するステップと、
    d)上記目標及び背景対象物の上記赤、緑及び青の値の上記補数を変換するための複数の変換係数を計算するステップと、
    e)上記画像内のピクセルへ上記変換係数を適用し、これにより、変換された3次元色空間における互いに直交する3つの軸に沿って成分を有する上記画像を表す変換されたデータセットを取得するステップと、
    f)上記画像内の各ピクセルについて、上記変換されたデータセットをスケーリングするステップと、
    g)上記変換されたデータセットの少なくとも2つの成分に対して圧縮アルゴリズムを適用し、これにより出力データを生成するステップと、
    h)上記出力データをメモリに格納するステップとを含む方法。
  24. 上記圧縮アルゴリズムは損失なしの圧縮アルゴリズムを含む請求項23記載の方法。
  25. 上記変換されたデータセットにおける3つの成分のうちの1つを廃棄し、廃棄後に圧縮ステップ(g)を実行するステップをさらに含む請求項23記載の方法。
  26. 上記変換されたデータセット内の成分の1つにおける、予め決められたしきい値未満の値を、ゼロに設定するステップをさらに含む請求項23記載の方法。
  27. 上記変換されたデータセット内の成分の1つをサブサンプリングするステップをさらに含む請求項23記載の方法。
  28. ステップg)の圧縮処理の実行後に追加の圧縮処理を実行するステップi)をさらに含む請求項23記載の方法。
  29. 上記ステップg)の圧縮処理は損失なしの圧縮を含み、ステップi)は損失ありの圧縮を実行することを含む請求項28記載の方法。
  30. 上記目標対象物及び上記背景対象物の上記ピクセル値に対して線形化処理を実行し、その後ステップc)乃至g)を実行するステップをさらに含む請求項23記載の方法。
  31. 上記画像は生物試料の画像を含む請求項23記載の方法。
  32. 複数のピクセルのためのカラーデータを含むカラー画像を圧縮する方法であって、
    a)上記画像内における関心対象の対象物の赤、緑及び青のピクセル値を取得するステップと、
    b)上記関心対象の対象物の上記赤、緑及び青の値の補数を計算するステップと、
    c)上記関心対象の対象物の上記赤、緑及び青の値の上記補数を変換するための複数の変換係数を計算するステップと、
    d)上記画像内のピクセルへ上記変換係数を適用し、これにより、変換された3次元色空間における互いに直交する3つの軸に沿って成分を有する上記画像を表す変換されたデータセットを取得するステップと、
    e)上記画像内の各ピクセルについて、上記変換されたデータセットをスケーリングするステップと、
    f)上記変換されたデータセットの少なくとも2つの成分に対して圧縮アルゴリズムを適用し、これにより出力データを生成するステップと、
    g)上記出力データをメモリに格納するステップとを含む方法。
  33. 上記圧縮アルゴリズムは損失なしの圧縮アルゴリズムを含む請求項32記載の方法。
  34. 上記変換されたデータセットにおける3つの成分のうちの1つを廃棄し、廃棄後に圧縮ステップ(f)を実行するステップをさらに含む請求項32記載の方法。
  35. 上記変換されたデータセット内の成分の1つにおける、予め決められたしきい値未満の値を、ゼロに設定するステップをさらに含む請求項32記載の方法。
  36. 上記変換されたデータセット内の成分の1つにおける値をサブサンプリングするステップをさらに含む請求項32記載の方法。
  37. ステップf)の圧縮処理の実行後に追加の圧縮処理を実行するステップg)をさらに含む請求項32記載の方法。
  38. 上記ステップf)の圧縮処理は損失なしの圧縮を含み、ステップg)は損失ありの圧縮を実行することを含む請求項37記載の方法。
  39. 上記関心対象の対象物の上記ピクセル値に対して線形化処理を実行し、その後ステップb)乃至f)を実行するステップをさらに含む請求項32記載の方法。
  40. 上記画像は生物試料の画像を含む請求項32記載の方法。
  41. 請求項31記載の方法をコーディングしたソフトウェア命令を備えた顕微鏡のためのコンピューティングプラットフォーム。
  42. 請求項40記載の方法をコーディングしたソフトウェア命令を備えた顕微鏡のためのコンピューティングプラットフォーム。
  43. 上記出力データと上記変換係数に関連付けられた情報とをコンピュータネットワークを介して遠隔のコンピュータへ転送するステップをさらに含む請求項24記載の方法。
  44. 上記出力データと上記変換係数に関連付けられた情報とをコンピュータネットワークを介して遠隔のコンピュータへ転送するステップをさらに含む請求項32記載の方法。
  45. 上記変換されたデータセットへ適用するための損失ありの1つ又は複数の圧縮技術を選択するようにユーザに対してプロンプトで指示し、上記ユーザから選択結果を受信し、上記ユーザによって選択された損失ありの1つ又は複数の圧縮技術を実行し、引き続きステップ(g)において上記圧縮アルゴリズムを適用するステップをさらに含む請求項23記載の方法。
  46. 上記変換されたデータセットへ適用するための損失ありの1つ又は複数の圧縮技術を選択するようにユーザに対してプロンプトで指示し、上記ユーザから選択結果を受信し、上記ユーザによって選択された損失ありの1つ又は複数の圧縮技術を実行し、引き続きステップ(f)において上記圧縮アルゴリズムを適用するステップをさらに含む請求項32記載の方法。
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