JP2006523703A - 吸収ウィンドウ問題を克服するための、活性剤をバッカルまたは舌下の位置から放出する薬学的組成物 - Google Patents

吸収ウィンドウ問題を克服するための、活性剤をバッカルまたは舌下の位置から放出する薬学的組成物 Download PDF

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Abstract

投与のためにバッカルまたは舌下の位置に保持されるよう意図される、薬学的または栄養学的成分の制御された放出剤形を開示する。該剤形は、胃腸管において制限された吸収ウィンドウを持ち、粘膜から吸収されるとしても最小限である薬物の徐放性投与に特に有用である。

Description

発明の分野
本発明は、バッカル(buccal)または舌下の位置に保持される薬学的剤形に関する。
そのような剤形は、胃腸管において制限された吸収ウィンドウ(absorption window)を示す薬学的または栄養学的物質に対し、有用である。
発明の背景
市場には、歯周病の治療における部位特異的な使用のための2つのインプラント可能(implantable)な製品がある。PerioChip(登録商標)は、歯周ポケットに挿入される、小さな橙褐色チップである。それぞれのPerioChip(登録商標)は、生物分解性、再吸収性のマトリックス中に、2.5mgのクロロヘキシジングルコナートを含有する。PerioChip(登録商標)治療は、5mmまたはそれ以上深いままであるポケット中に3か月ごとに1回投与することが推奨されている。第二の製品Atridox(登録商標)は、42.5mgのドキシサイクリンを約1週間にわたって歯肉下で徐放する、注入可能な再吸収性ゲルである。さらに、成人性歯周病の患者に用いるコラゲナーゼインヒビターとして20mgのドキシサイクリンを全身的に送達する、Periostat(登録商標)と呼ばれる新規な口腔用薬剤が現在入手可能である。大部分の人々は、インプラント(implant)よりも丸剤を服用することを好むだろう。しかしながら、Periostat(登録商標)は1日2回の服用を必要とし、患者のコンプライアンスについての懸念を生じさせる。このように、ドキシサイクリンのための、1日あたり1回服用の徐放性製剤を開発することには、大きな理由がある。
すべての薬物が、全胃腸管のあらゆる部分で吸収され得るとは限らない。種々の腸管のセグメント長さ(intestinal segment length)における薬物吸収の試験は、吸収ウィンドウの存在を明らかにすることができる。ドキシサイクリンは、通常の剤形で経口投与後、胃腸管の上部から急速にほとんど完全に吸収される。徐放性製剤は、ある程度の徐放性効果を達成することができるが、バイオアベイラビリティーは著しく損なわれるだろうということが証明されてきた。この減少されたバイオアベイラビリティーは吸収ウィンドウの確証である。塩化トロスピウムは経口投与後、不十分に吸収され、そのバイオアベイラビリティーは約10%である。腸溶性コーティングされた塩化トロスピウム製剤は、バイオアベイラビリティーの著しい減少をもたらす。直腸投与後には、ほとんど吸収はみられない。胃腸管に沿った塩化トロスピウムのバイオアベイラビリティーの減少は、その吸収が上部小腸に制限されていることを示唆する。
ドキシサイクリン及び塩化トロスピウムの他に、吸収ウィンドウの問題を有する多くの薬物(例えばクロナゼパム、シクロスポリン、アンピシリン、アモキシシリン、リボフラビン、レバドパ(levadopa)、タリノロール、フロセミド、セフィキシム)がある。そのような薬物については、胃腸管中の輸送時間は、しばしばその最も効率的な吸収部位における吸収に利用可能な薬物の量を制限する。このことは、しばしば低いバイオアベイラビリティーをもたらす。このことは、該吸収部位が胃腸管の上部、例えば上部小腸である場合、特に正しい。吸収ウィンドウ問題を有する薬物のための徐放性口腔用剤形を設計することは、バイオアベイラビリティーの損失及び持続効果の不足のため、非常に困難である。
これらの問題を克服するために、生体接着剤、浮力、サイズ、形態、及び、胃腸の運動性を遅らせる能力を有する化学薬品のような様々なメカニズムに基づいた胃保持性の剤形が、広範囲に研究されてきた。しかしながら、現在まで、胃における保持を達成するための、信頼性があり、許容できるシステムは得られていない。
発明の説明
本発明は、胃腸管において制限された吸収ウィンドウを有し、粘膜から吸収されるとしても最小限である医薬または栄養補助食品の徐放性の放出をもたらす、生物接着メカニズムまたは保持デバイスによってバッカルまたは舌下の位置に保持される剤形に関する。本発明は、上部胃腸管(即ち、上部及び中部小腸、または摂取後6時間未満)に制限された吸収ウィンドウを有するいかなる薬物にも適用を企図されるが、2つのこのような薬物は、ドキシサイクリンまたはその塩、及び塩化トロスピウムである。
さらに、本発明は、徐放性の様式において6時間未満の吸収ウィンドウを持つ、薬学的活性剤を、患者に投与する方法を提供する(ここで、徐放性マトリックス剤形は、患者のバッカルまたは舌下の腔内に一定時間、例えば6時間まで、置かれる)。
本発明は、全身的に吸収される薬物を徐々に放出する徐放性剤形を、バッカル/舌下の位置に保持するという概念を提供する。このアプローチは、口腔粘膜ルートを経由する全身的ドラッグデリバリーを提供する従来のバッカル錠剤とは全く異なる。
剤形は6時間の間、他のバッカルの剤形のように、口の中に置かれ保持される。活性な医薬は、測定可能な程度まで口腔粘膜を介して吸収されない、そしてされることを意図しないものである。そのような剤形によりバイオアベイラビリティーが増大するだけでなく、該剤形は、制限された吸収ウィンドウを有するため他の方法では徐放性放出されない医薬の徐放性放出として効果的であり得る。従って、本発明は、いくつかの医薬に固有の、低バイオアベイラビリティー、及び持続効果の不足の問題を克服する。
本発明の剤形は、好ましくは徐放性タイプの製剤である。徐放性マトリックスのための、薬物放出制御の手段としての親水性マトリックスの利用は、U.S.特許3065143に開示されており、それは参照により本明細書中に組み込まれる。カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、カルボキシルポリメチレン、アルギン酸、ゼラチン及び天然ガムは、マトリックス材料として使用することができる。マトリックスは、活性成分及びある親水性マトリックス材料の混合物の直接圧縮によって、または、薬物、親水性マトリックス材料及び他の圧縮補助剤を含む湿った粒状物(granulation)から、錠剤化され得る。
圧縮された親水性マトリックスは、製剤及び加工の変動要因(variable)、並びに薬物放出挙動に影響を与える。従って、好ましくは、迅速なポリマー水和能を有するマトリックス構築材料が、親水性マトリックス錠剤処方において使用するための最良の選択である。不十分なポリマー水和速度は、急速な水の浸透に起因する、早すぎる薬物の拡散及び錠剤の崩壊を惹起し得る。これは、水溶性の薬物及び賦形剤(excipient)の製剤について特に正しい。
錠剤処方中の親水性ポリマーの量が、錠剤の崩壊時間及び溶解に著しい影響を有することが報告されている。しかしながら、ポリマー含有量が増加するにつれて、崩壊時間は延長された。ポリマーの割合が増加した際、薬物の放出速度は減少したが、異なる薬物及び異なるマトリックス構築材料において量的に異なっていた。より水和の遅いポリマーは、より高い濃度水準においてゲル形成を促進するために用いる、または水不溶性薬物のために用意することが可能である。
一般に、減少された親水性ポリマーの粒度は、迅速な水和及びゲル形成を確実にし、良好な制御放出につながる。放出速度におけるポリマー粒度の影響は製剤に依存するが、いくつかの場合には不明であるかもしれない。薬物の粒度は、通常のサイズ内において、マトリックス錠剤からの薬物放出に有意な影響を及ぼさないかも知れない。極端な薬物の粒度は、薬物の放出速度に影響し得る。
ポリマーの粘度特性は、マトリックス錠剤の最終放出特性を決定する際に非常に重要である。一般に、薬物放出速度は、より高い粘度のポリマーについて、より遅い。
一般に、マトリックス錠剤中の水溶性賦形剤は、薬物放出を増大し得る。しかしながら、水溶性材料の添加は、親水性ポリマーとの相互作用によってゲルの粘度を増大させることにより、またはマトリックス材料の水に対する競合により、より遅い速度を達成し得る。水不溶性で膨潤しない賦形剤または薬物がマトリックス・システム中で使用される場合、錠剤表面における膨潤及び非膨潤成分の組み合わせが原因で、ストレスクラックが水への浸漬により生じ得る。
いくつかの親水性のマトリックス構築材料について、pHは、錠剤の表面に生じるゲルの粘度及びその後のゲルの水和速度に影響し得る。酸性条件下では、カルボキシポリメチレン及びカルボキシメチルセルロースナトリウムは薬物放出速度における遅延効果をほとんどあるいは全く有さない。ゼラチンは、酸性媒体中でより高い粘度のゲルを形成し、塩基性媒体と比較して、薬物放出を遅延させるのにより有効である。
圧縮力、錠剤のサイズ及び錠剤の形態は、薬物放出速度論に著しい影響を及ぼし得る。
薬物は、空気中での噴霧凝固、界面活性剤の補助を伴うまたは伴わない水性媒体中での混合凝固、及び噴霧乾燥技術により、脂肪−ワックス粒状物に組み入れることができる。バルク凝固法(bulk congealing method)において、薬物及び溶融した脂肪−ワックスの懸濁液は、凝固され得、その後、徐放性粒状物を得るために粉砕される。活性成分、ワックス材料及びフィラーの混合物も、ローラー圧縮機による圧縮、流動床及び蒸気ジャケットブレンダー(fluidized-bed and steam-jacketed blender)のような適切なミキサー中での加熱、もしくは、ワックス材料の溶液または他のバインダーとともに粒状化することにより、粒状物に変換し得る。
上記の全ての方法から得られる、薬物を含有する脂肪−ワックス粒状物は、徐放特性を有する錠剤に圧縮され得る。脂肪及びワックスの溶融物に埋め込まれた薬物は、胃腸管における酵素及びpH変化の影響下、浸出及び/または加水分解、並びに脂肪の溶解によって放出される。一般に、脂肪−ワックスマトリックスの主要な成分は、脂肪酸、脂肪アルコール及び/または脂肪エステルである。脂肪酸は、酸性媒体よりむしろアルカリ性媒体において、より溶けやすい。脂肪エステルは、酸触媒による加水分解よりも、アルカリ触媒による加水分解に、より敏感である。脂肪−ワックスマトリックスの表面の侵食は、マトリックスにおける脂肪−ワックス及び増量剤(extender)の性質及び百分率に依存する。
薬物の粒度及び薬物濃度のような他の要因は、マトリックスシステムからの薬物の放出に影響する。製剤への界面活性剤の添加も、薬物放出速度、及びマトリックスに組み入れることができる薬物全ての割合の両方に影響を及ぼし得る。ポリエチレングリコール、エチルセルロース、ポリエチレン、糖及び糖アルコールは、薬物放出パターンをモディファイするために添加された。
不活性な圧縮されたプラスチックマトリックスに基づいた徐放性錠剤は、1960年に初めて紹介され、幅広く臨床的に使用されてきた。溶解した薬剤が、密集したポリマー粒子間の毛細管網を通過して拡散しなければならないため、放出は通常遅れる。マトリックス製剤はよく知られている。一般に使用されるプラスチックマトリックス材料は、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、酢酸ビニル/塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体、アクリレートメチルメタクリレート共重合体、エチルセルロース、セルロースアセテート及びポリスチレンである。
プラスチック材料を、薬物粒子との混合を容易にするために所望の粒度に粉砕または粒状化することが可能であれば、活性成分が緊密及び多孔な骨格構造を有する錠剤中に埋め込まれているプラスチックマトリックス錠剤は、薬物をプラスチック材料と共に直接圧縮することにより容易に調製することができる。錠剤に圧縮するための粒状化のために、埋め込みプロセスは、以下により遂行され得る:(a)固形の薬物及びプラスチック粉末は、同一のプラスチック材料の溶液または他の結合剤と有機溶媒中で混合及び混練され得、その後粒状化され得る;(b)該薬物は有機溶媒を用いてプラスチック中に溶解し得、溶剤の蒸発で粒状化され得る;ラテックス/擬似ラテックスを、薬物及びプラスチックの塊を粒状化するための粒状化液として用いる。
不活性なプラスチックマトリックスからの薬物の放出は、マトリックス材料、マトリックス中に組み込まれた薬物の量、溶解媒体中並びにマトリックス及びマトリックス添加剤中における薬物の溶解度のような製剤要因(formulation factor)を変化させることにより影響される。プラスチックマトリックスにおける薬物放出を調節するメカニズムはマトリックスの細孔構造であるから、マトリックスからの薬物放出に影響するいかなる製剤要因も、マトリックスの見かけの(apparent)多孔性及びねじれ(tortuosities)におけるそれらの主要な効果の結果であるかもしれない。これらの放出因子は、以下のように要約することができる:
1.薬剤の溶解性が増大するにつれて、放出速度は増大する;薬剤の濃度が増大するにつれて、放出速度は増大する。
2.マトリックスへの親水性または疎水性の添加剤の包含により、放出速度を修正することが可能である。やや溶けにくい物質の放出は、ポリエチレングリコール、糖、糖アルコール、電解質及び尿素のような生理学的に不活性だが容易に溶解する材料の添加によって増大することができる。疎水性物質添加の際の放出速度の減少は、マトリックスの減少した湿潤性によるかもしれない。
3.マトリックス材料の粒度が増大し、薬物の粒度が減少するにつれて、放出速度は増大した。
4.圧縮圧力を最大圧縮点(full consolidation point)まで増大させることは、ポリマー粒子間に形成される細孔を減少させる傾向があり、より遅い薬物放出速度をもたらす。
さらに、1つの迅速に溶解する層及び1つの粘着性の徐放性の層からなる層錠アプローチ(layer tablet approach)は、バッカルシステム(buccal system)を作るために使用することができる。そのような剤形及びそれらの調製は、Gunsel及びDusel著、第5章“Compression-coated and layer tablets”(Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets, Second Edition, Volume 1, Edited by H.A. Lieberman, L. Lachman, and J.B. Schwartz, Marcel Dekker, Inc. New York and Basel(1990))に開示されており、それは参照によって本明細書中に組込まれる。この刊行物は、圧縮コーティング、錠剤はめ込み(tablet inlaying)及びサンドイッチタイプ層状化(sandwich-type layering)によって層状錠剤を作る、当業界においてよく知られている技術の概観を提示する。
本発明の剤形は錠剤またはディスクであり得る。ディスクは、圧縮、モールド、押し出しまたはラミネート化により作られ得る。いかなる方法がそれらを調製するために使用されても、ディスクは通常、円筒形のデバイスである。しかしながら、長方形のような他の形状も作られ得る。
粘膜接着剤として、Shoujaeiら著、“Systemic drug delivery via the buccal mucosal route”(Pharmaceutical Technology, June 2001, pp.70-81)(参照により本明細書中に組み込まれる)に開示されているような一般に使用されているいかなる物質も、本発明とともに使用し得る。これらは、モノメリックαシアノアクリレート、ポリアクリル酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びポリメタクリレート誘導体のような合成ポリマー、並びに、ヒアルロン酸及びキトサンのような天然由来ポリマーを包含する。他の制限しない例は以下を包含する:単独または組み合わせたヒドロプロピルセルロース及びカルボポール;ポリ(ビニルピロリドン);カルボキシメチルセルロースナトリウム;ヒドロキシエチルセルロース;ポリ(ビニルアルコール);ポリ(イソブチレン);ポリ(イソプレン);キサンタンガム;ローカストビーンガム;ポリカルボフィル;及びポリ(アクリル酸−コ−ポリエチレングリコール)。Shoujaeiの刊行物の表IIをさらに参照。
保持デバイスは、必要であれば、ストリングを備えたプラスチックホルダーであることができ、そして、錠剤はプラスチックホルダーに挿入することができ、ストリングは、口腔内に剤形を保持するために歯に付けることができる。保持デバイスは、歯に付けることができる、薬物を含んだ歯科用の高分子ストリップでもあり得る。
本発明は以下の実施例において例証され、本発明はそれらにより制限されないことが理解される。
実施例1
粘膜接着材料を備えた徐放性錠剤処方を調査した。該処方は以下を含む:カルボポール 971(18.75%)、Xylitab(登録商標)(31.25%)、アスパルテーム(1.25%)、レモネードフレーバリング剤(1.25%)、ケイ化微結晶セルロース(silicified microcrystalline cellulose)(19.375%)、ステアリン酸マグネシウム(1.25%)及びドキシサイクリン・モノハイドレート薬物。他に示されないかぎり、百分率は重量による。粉末は混合され、イソプロピルアルコールを粒状化液(granulating fluid)として用いて粒状化される。乾燥された粒状物は、ステアリン酸マグネシウムと混合され、圧縮されて錠剤にされる。
ドキシサイクリン・モノハイドレートの苦味は、フレーバリング剤及び甘味剤の使用によりうまくマスクされた。錠剤は、口中のある位置の粘膜である内面に長期間付着することができた。
溶解データは以下のとおりである:0.5時間で16%、1時間で25%、2時間で38%、2.5時間で43%、3時間で46%、4時間で49%、5時間で51%。このように、該製剤は徐放性のプロフィールをもたらした。所望の溶解特性を得るために、溶解プロフィールは、例えば本出願に記載されているように、容易に修正することができる。

Claims (15)

  1. バッカル(buccal)または舌下の位置に保持され、胃腸管において6時間未満の吸収ウィンドウ(absorption window)を示す薬学的または栄養学的活性剤を徐放性マトリックス製剤中に含み、それによって活性剤が、延長された時間を通じて徐々に放出及び嚥下され、胃腸管において全身的に吸収される、徐放性薬学的剤形。
  2. マトリックスが、親水性ポリマーマトリックス、脂肪−ワックス(fat-wax)マトリックス、または不活性プラスチックマトリックスからなる、請求項1に記載の剤形。
  3. 層状の錠剤(layered tablet)である、請求項1に記載の剤形。
  4. 剤形の1つの表面が、該剤形をバッカルまたは舌下の位置の所定の位置に保持するために機能する粘膜付着剤を含む、請求項1に記載の剤形。
  5. マトリックス製剤が、保持デバイスによってバッカルまたは舌下の位置に保持される、請求項1に記載の剤形。
  6. 薬学的または栄養学的活性剤が、口腔粘膜を介して実質的な程度まで吸収されないものである、請求項1に記載の剤形。
  7. 活性剤が、ドキシサイクリン、塩化トロスピウム、クロナゼパム、アンピシリン、アモキシシリン、リボフラビン、レバドパ(levadopa)、タリノロール、フロセミド、セフィキシムまたはシクロスポリンである、請求項1に記載の剤形。
  8. 患者のバッカルまたは舌下の腔内へ徐放性マトリックス剤形を置くことを包含する、徐放性の様式で、6時間未満の吸収ウィンドウを有する薬学的または栄養学的活性剤を患者に投与する方法。
  9. 剤形マトリックスが、親水性ポリマーマトリックス、脂肪−ワックス(fat-wax)マトリックス、または不活性プラスチックマトリックスから構成される、請求項8に記載の方法。
  10. 剤形が層状の錠剤である、請求項8に記載の方法。
  11. 剤形の1つの表面が、該剤形をバッカルまたは舌下の位置の所定の位置に保持するために機能する粘膜付着剤を含む、請求項8に記載の方法。
  12. マトリックス製剤が、保持デバイスによってバッカルまたは舌下の位置に保持される、請求項8に記載の方法。
  13. 活性剤が、ドキシサイクリン、塩化トロスピウム、クロナゼパム、アンピシリン、アモキシシリン、リボフラビン、レバドパ、タリノロール、フロセミド、セフィキシムまたはシクロスポリンである、請求項8に記載の方法。
  14. 薬学的または栄養学的活性剤をマトリックス材料と混合すること、及び、錠剤またはディスクに成形加工することを包含する、請求項1に記載の剤形の製造方法。
  15. 錠剤またはディスクの1つの表面に粘膜接着剤を適用することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
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