JP2006521284A - 抗マラリア薬としての環置換8−アミノキノリン誘導体 - Google Patents

抗マラリア薬としての環置換8−アミノキノリン誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、マラリアの治療および予防における、明細書中のR、R、RおよびRの定義を有する式(1)に従う新規な8−アミノキノリン類似体の開発に関する。これらの化合物はヒトマラリア原虫の血液期ならびに組織期に対して広域の活性を有し、これによりこれらの化合物は、薬剤感受性株および多剤耐性株によって引き起こされるマラリアの治癒および予防に極めて魅力的なものとなる。理想的な抗マラリア薬としてのこれらの化合物の開発は、単一薬物療法でマラリア感染の抑制ならびに根治的治癒をもたらし得るものと考えられる。

Description

発明の分野
本発明はマラリアの治療および予防における新規な8−アミノキノリン類似体の開発に関し、該化合物はヒトマラリア原虫の血液期ならびに組織期に対して広域の活性を有し、これによりこれらの化合物はマラリアの治癒および予防に極めて魅力的なものとなり、また、理想的な抗マラリア薬としてのこれらの化合物の開発は、単一薬物療法でマラリア感染の抑制ならびに根治的治癒をもたらし得るものと考えられる。
本発明は、抗マラリア薬として有用な環置換8−アミノキノリン類似体およびその製造方法に関する。本発明は特に、マラリアの化学療法に改良された手段を提供すると思われる式1:
Figure 2006521284
[式中、RはH、1〜8個の炭素原子を含む直鎖アルコキシ基、3〜7個の炭素原子を含む分枝鎖アルキル基、3〜15個の炭素原子を含むシクロアルキル基、フェノキシ、および置換フェノキシ基を表し、RはH、CH、Cを表し、Rは1〜5個の炭素を含む直鎖アルキル基、分枝アルキル基、および3〜15個の炭素原子を含むシクロアルキル基を表し、Rは種々の(R)−および(S)−アミノ酸またはL−非天然アミノ酸を表す]
の2−アルキル−4,5−二置換−6−メトキシプリマキン類似体、およびその薬理学上許容される塩(ここで、塩を形成する酸は本質的に有機であっても無機であってもよい)の合成に関する。キノリン環のC−2位における独特かつ直接的な誘導体化によって得られるこれらの8−アミノキノリン種の化合物は、宿主の血液、組織、または血液と組織に存在し得る原虫に対してそれらの生物活性を示すことにより、マラリアの治療において既存の化学療法アプローチに改良を与えるものと考えられる。このような広域活性を有するこれら化合物の抗マラリア薬としての開発により、あらゆる種のヒトマラリア感染の抑制ならびに根治的治癒のための単一薬物治療を提供し得る分子が得られるであろう。
発明の背景
現在、広域の感染症の発生が多くの国々の衛生管理体制を脅かしている。プラスモジウム(Plasmodium)属に属する原虫によって起こるマラリアは最も重篤な寄生虫病の1つである。世界保健機構(WHO)の推計によれば、40億近い人々が、大半は熱帯/貧困国でマラリアの危険にさらされている。毎年200万〜300万人(ほとんどが子供)が100を超える国でマラリアおよびその関連の合併症で死に至っている。マラリアでの死亡数が最も多いのはアフリカのサハラ砂漠以南であり、ここでは全ての子供の5人に1人がマラリアである。女性は特に妊娠中に罹患しやすい。彼女らはこの病気で死に至ったり、流産、または未熟な低体重児を出産したりする可能性も高い(Kevin, B. J. Drugs, 59, p 719,2000)。インドだけでも、毎年、250万〜280万のマラリア症例が報告されている。内戦、大規模な人の移動、気候および環境の変動、不十分および悪化している衛生管理体制、増加する殺虫剤耐性および薬剤耐性が全て合わさって、マラリアの再燃をもたらしている。ゆえに、マラリアは依然、熱帯および亜熱帯地方における人間の健康の主要な足かせとなっている。マラリアに対する世界の年間推計コスト(1995年)は、労働力の損失に関するものも含め、約20億USドルである。しかしながら、マラリアの研究、予防および治療に対する年間推計支出は約8千4百万USドルであり、この感染症に立ち向かうよりいっそうの努力が必要なことが分かる。
ヒトマラリアを引き起こす原因として同定されている4種の寄生虫は熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)、三日熱マラリア原虫(P. vivax)、卵形マラリア原虫(P. ovale)および四日熱マラリア原虫(P. malariae)である。しかしながら、熱帯熱マラリア原虫と卵形マラリア原虫が世界のマラリア症例の95%以上を占め、熱帯熱マラリア原虫がその罹患率、毒性および薬剤耐性の結果として最も重大な問題を引き起こし、ほとんど全ての死がこの単一の寄生虫種に帰因する。熱帯熱マラリア原虫によって引き起こされるマラリア感染はアフリカ、サハラ砂漠以南のアフリカおよび東アジア諸国の主要な地方で流行するが、三日熱マラリア原虫は主としてインド亜大陸における原因種である。この疾病は48時間以内であれば治療可能であり、もし診断および治療が遅れれば、致命的な合併症を引き起こす可能性がある。マラリアは最大の感染性の殺し屋として再浮上し、現在、世界保険機構の最優先熱帯病となっている。
マラリア原虫の生活周期には種々の段階があり、各段階は利用可能な抗マラリア薬に対して程度の異なる感受性を持っている。現在のところ利用できる抗マラリア薬は便宜上、次の2つのカテゴリー、すなわち、マラリア原虫の赤血球無性(血液)期に対してそれらの生物活性を示す血液殺シゾント性抗マラリア薬と、ヒトマラリア原虫の無性赤血球外(組織)期に対してそれらの抗マラリア作用を示す組織殺シゾント性抗マラリア薬に分類される。これら利用可能な抗マラリア薬は総て、感染治療能が衰えており、マラリア感染の治療には不十分となって来ている。熱帯熱マラリア原虫はクロロキンおよびメルフロキンなどの血液殺シゾント薬の大多数に対して耐性を発達させている。他方、プリマキンなどの利用可能な組織殺シゾント薬は血液のシゾントに対して相対的に無効となっている。さらに、プリマキンの毒性のため、ヒトにおいて根治的治癒作用を達成するには、14日間にわたって分割量を投与する必要がある。これらの問題は、8−アミノキノリンの組織殺シゾント活性を保持しつつ、クロロキンおよびメフロキンのものに匹敵する高い血液殺シゾント活性を有する化合物の開発によって緩和することができよう。これによりマラリア感染の抑制ならびに根治的治癒のための単一薬物治療が可能となる。この研究のための論理的リード化合物はプリマキンであり、次の知見により十分支持される:(1)8−アミノキノリンは再発性マラリアの治療が上手くいくことが分かっている唯一の化合物種であること;(2)プリマキンなどの8−アミノキノリンは合成が容易で、製造にコストがかからないこと;(3)プリマキンなどの8−アミノキノリンは、ヒトマラリアの生活周期の血液期および組織期を含むあらゆる段階に対して活性を示すべく利用できる唯一の薬剤であること;(4)8−アミノキノリンであるプリマキンは、熱帯熱マラリア原虫の薬剤耐性株に対して有効であることが示されていること。
60年を超える研究努力にもかかわらず、マラリアはなお世界の主要な死亡原因の1つである。マラリアに罹患している人々の大部分は社会/国の貧困層に属し、高価な治療を受けることができない。大多数の薬剤に対する耐性の発達の要因の1つは、患者の服薬量が少ないことであると考えられる。よって、高くつく多剤療法をなくし、単一の薬剤が治療コストの引き下げの助けとなる。このようにコストが引き下げられれば、患者の服薬量の増加につながるであろう。これにより、マラリアの予防、伝播および治療によりよい結果がもたらされるであろう。
発明の目的
本発明の主要な目的は、環置換8−アミノキノリン類似体の製造方法を提供することである。
本発明の他の主要な目的は、薬剤感受性および多剤耐性寄生虫に対して優れた抗マラリア活性を示す8−アミノキノリン類似体を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、LD50値が400mg/体重kgを超える環置換8−アミノキノリン類似体を提供することである。
本発明のさらにもう1つの目的は、毒性を低減した8−アミノキノリンのペプチド誘導体を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、メトヘモグロビン毒性副作用の低い8−アミノキノリン類似体を提供することである。
発明の概要
本発明は、抗マラリア薬として有用な環置換8−アミノキノリン類似体およびそれらの製造方法に関する。具体的には、本発明は、マラリアの化学療法に改良された手段を提供すると思われる式1:
Figure 2006521284
[式中、RはH、1〜8個の炭素原子を含む直鎖アルコキシ基、3〜7個の炭素原子を含む分枝鎖アルキル基、3〜15個の炭素原子を含むシクロアルキル基、フェノキシ、および置換フェノキシ基を表し、RはH、CH、Cを表し、Rは1〜5個の炭素を含む直鎖アルキル基、分枝アルキル基、および3〜15個の炭素原子を含むシクロアルキル基を表し、Rは種々の(R)−および(S)−アミノ酸またはL−非天然アミノ酸を表す]
の2−アルキル−4,5−二置換−6−メトキシプリマキン類似体、およびその薬理学上許容される塩(ここで、塩を形成する酸は本質的に有機であっても無機であってもよい)の合成に関する。キノリン環のC−2位における独特かつ直接的な誘導体化によって得られるこれらの8−アミノキノリン種の化合物は、宿主の血液、組織、または血液と組織に存在し得る原虫に対してそれらの生物活性を示すことにより、マラリアの治療において既存の化学療法アプローチに改良を与えるものと考えられる。このような広域活性を有するこれら化合物の抗マラリア薬としての開発により、あらゆる種のヒトマラリア感染の抑制ならびに根治的治癒のための単一薬物治療を提供し得る分子が得られるであろう。
発明の具体的説明
よって、本発明は、マラリアの治療および予防における新規な8−アミノキノリン類似体の開発に関し、ヒトマラリア原虫の血液期ならびに組織期に対する広域の活性により、これらの化合物はマラリアの治癒および予防に極めて魅力的なものとなり、また、理想的な抗マラリア薬としてのこれらの化合物の開発は、単一薬物療法によるマラリア感染の抑制ならびに根治的治癒をもたらし得ると考えられる。
よって、式1:
Figure 2006521284
[式中、RはH、1〜8個の炭素原子を含む直鎖アルコキシ基、3〜7個の炭素原子を含む分枝鎖アルキル基、3〜15個の炭素原子を含むシクロアルキル基、フェノキシ、および置換フェノキシ基を表し、RはH、CH、Cを表し、Rは1〜5個の炭素を含む直鎖アルキル基、分枝アルキル基、および3〜15個の炭素原子を含むシクロアルキル基を表し、Rは種々の(R)−および(S)−アミノ酸またはL−非天然アミノ酸を表す]
の環置換8−アミノキノリン類似体が提供される。
本発明の一つの実施態様によれば、式1の化合物のR、R、RおよびRが下表:
Figure 2006521284
に示されるものである、上記の環置換8−アミノキノリン類似体が提供される。
本発明の他の実施態様によれば、式1の化合物が10〜100mgの範囲の用量で4日間、Plasmodium berghei感染に対して有効である、環置換8−アミノキノリン類似体が提供される。
本発明の他の実施態様によれば、式1の化合物が10〜100mgの範囲の用量で4日間、Plasmodium yoelii感染に対して有効である、環置換8−アミノキノリン類似体が提供される。
本発明の他の実施態様によれば、式1の化合物のLD50が400mg/体重kgを超える、環置換8−アミノキノリン類似体が提供される。
本発明の他の実施態様によれば、前記類似体がメトヘモグロビン(MetHb)毒性を生じない、環置換8−アミノキノリン類似体が提供される。
本発明の他の実施態様によれば、医薬上有効量の環置換8−アミノキノリン類似体[式中、RはH、1〜8個の炭素原子を含む直鎖アルコキシ基、3〜7個の炭素原子を含む分枝鎖アルキル基、3〜15個の炭素原子を含むシクロアルキル基、フェノキシ、および置換フェノキシ基を表し;RはH、CHおよびCを表し;Rは1〜5個の炭素を含む直鎖アルキル基、分枝アルキル基、および3〜15個の炭素原子を含むシクロアルキル基を表し、Rは種々の(R)−および(S)−アミノ酸またはL−非天然アミノ酸を表す]および薬理学上許容される添加剤を含んでなる、抗マラリア組成物が提供される。
本発明の他の実施態様によれば、医薬上許容される添加剤は、ラクトース、マンニトール、ソルビトール、微晶質セルロース、スクロース、クエン酸ナトリウム、リン酸二カルシウムもしくは類似の性質の他のいずれかの成分、またはその好適な組合せの群から選択される許容される希釈剤;トラガカントガム、アラビアガム、メチルセルロース、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、デンプンもしくは類似の性質の他のいずれかの成分、またはその好適な組合せの群から選択される結合剤;寒天、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸塩、アルギン酸、コーンスターチ、ジャガイモタピオカデンプン、プリモゲル(primogel)もしくは類似の性質の他のいずれかの成分単独、またはその好適な組合せの群から選択される賦形剤;ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムもしくはステオロート(steorote)、タルク、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムまたは類似の性質の他のいずれかの成分の群から選択される滑沢剤;アセチルアルコール、モノステアリン酸グリセリルもしくは他のいずれかの医薬上許容されるフレーバー、またはその好適な組合せの群から選択される湿潤剤;カオリン、ベントナイトクレーもしくは他のいずれかの医薬上許容されるフレーバー、またはその好適な組合せの群から選択される吸収剤;ワックス、パラフィンもしくは他のいずれかの医薬上許容されるフレーバー、またはその好適な組合せの群から選択される遅延剤である。
本発明の他の実施態様によれば、式1の化合物のR、R、RおよびRが下表:
Figure 2006521284
に示されるものである環置換8−アミノキノリン類似体を含む抗マラリア組成物が提供される。
本発明の他の実施態様によれば、マラリア原虫の血液期、組織期に対して広域の抗マラリア活性有する抗マラリア組成物が提供される。
本発明の他の実施態様によれば、ヒトマラリア原虫の耐性株に対して有効な抗マラリア組成物が提供される。
本発明の他の実施態様によれば、式1の環置換8−アミノキノリン類似体が10〜100mgの範囲の用量で4日間、P. berghei感染に対して有効である抗マラリア組成物が提供される。
本発明の他の実施態様によれば、式1の環置換8−アミノキノリン類似体が10〜100mgの範囲の用量で4日間、P. yoelii感染に対して有効である抗マラリア組成物が提供される。
本発明の他の実施態様によれば、式1の化合物のLD50が約400mg/体重kgである抗マラリア組成物が提供される。
しかしながら、この分子には毒性がないので、マラリア感染の程度に応じて高用量を適用することができる。
本発明の他の実施態様によれば、式1の環置換8−アミノキノリン類似体がメトヘモグロビン(MetHb)毒性を生じない抗マラリア組成物が提供される。
本発明の他の実施態様によれば、シロップ剤/錠剤/カプセル剤/散剤/注射剤の形態である前記組成物が提供される。
よって、本発明によれば、式1:
Figure 2006521284
[式中、RはH、1〜8個の炭素原子を含む直鎖アルコキシ基、3〜7個の炭素原子を含む分枝鎖アルキル基、3〜15個の炭素原子を含むシクロアルキル基、フェノキシ、および置換フェノキシ基を表し;RはH、CHおよびCを表し;Rは1〜5個の炭素を含む直鎖アルキル基、分枝アルキル基、および3〜15個の炭素原子を含むシクロアルキル基を表し、かつ、Rは種々の(R)−および(S)−アミノ酸またはL−非天然アミノ酸を表す]
の環置換8−アミノキノリン類似体、およびその薬理学上許容される塩の製造方法であって、ここで、塩を形成する酸は本質的に有機であっても無機であってもよく、
a.8−ニトロキノリンとアルキルカルボン酸とを、非プロトン性溶媒中、硫酸、硝酸銀および過硫酸アンモニウムの存在下、還流温度にて5分〜1時間の範囲の時間反応させて、反応混合物から環置換8−アミノキノリンを単離すること;
b.工程(a)で得られた環置換8−アミノキノリンと貴金属触媒および水素とを加圧下で反応させて環置換8−ニトロキノリンを得ること;
c.環置換8−アミノキノリンと2−(4−ブロモペンチル)−1,3−イソインドリンジオンおよびトリエチルアミンとを、100〜140℃の範囲の温度で3〜21時間の範囲の時間反応させてイソインドリンジオン誘導体を得ること;
d.工程(c)で得られたイソインドリンジオン誘導体とヒドラジン水和物とをアルコール系溶媒中で反応させて環置換N8−(4−アミノ−1−メチルブチル)−8−キノリンアミンを得ること;
e.工程(d)で得られたN8−(4−アミノ−1−メチルブチル)−8−キノリンアミンとN−保護アミノ酸およびジシクロヘキシルカルボジイミドとを、クロロアルカン溶媒中、10〜50℃の範囲の温度で反応させ、環置換保護アミノ酸キノリン誘導体を単離した後、その分子のアミノ酸部分を脱保護して式1の化合物を得ること
を含んでなる方法が提供される。
本発明の他の実施態様によれば、前記アルキルカルボン酸は、トリメチル酢酸、イソ酪酸、シクロヘキサンカルボン酸、および1−アダマンタンカルボン酸からなる群から選択される。
本発明の他の実施態様によれば、前記8−ニトロキノリンは、6−メトキシ−8−ニトロキノリン、5,6−ジメトキシ−8−ニトロキノリン、4−エチル−5−ペントキシ−6−メトキシ−8−ニトロキノリン、4−エチル−5−オクトキシ−6−メトキシ−8−ニトロキノリン、および4−メチル−5,6−ジメトキシ−8−ニトロキノリンから選択される。
本発明の他の実施態様によれば、前記還元工程(b)に用いる触媒はラネーニッケルである。
本発明の他の実施態様によれば、前記還元はParr水素化装置にて40〜50psiの範囲の圧力で行われる。
本発明の他の実施態様によれば、用いるアルコール系溶媒はエチルアルコールである。
本発明の他の実施態様によれば、前記クロロアルカン溶媒はジクロロメタンから選択される。
本発明の他の実施態様によれば、工程(e)における分子のアミノ酸部分のベンジルエステルの脱保護は、水素ガスの存在下、メタノール中、Pd−Cの存在下で行われる。
本発明の他の実施態様によれば、t−Boc保護アミノ酸の脱保護はメタノール性HClの存在下で行われる。
本発明の他の実施態様によれば、式1のR、R、RおよびRは下表:
Figure 2006521284
に示されるものである。
本発明の他の実施態様によれば、式1の化合物は10〜100mgの範囲の用量で4日間、P. berghei、P. yoelii感染に対して有効である。
本発明の他の実施態様によれば、式1の化合物のLD50は400〜450mg/体重kgである。
本発明の他の実施態様によれば、環置換8−アミノキノリン類似体はメトヘモグロビン(MetHb)毒性を生じない。
本発明の他の実施態様によれば、それを必要とする被験体を、医薬上有効な用量の、請求項1で定義した式1の環置換8−アミノキノリン類似体を、医薬上許容される塩、担体または添加剤とともに哺乳類に投与することにより治療するための単一薬物法が提供される。
本発明の他の実施態様によれば、被験体は哺乳類、好ましくはヒトである。
本発明の他の実施態様によれば、式1の化合物は10〜100mgの範囲の用量で4日間、P. bergheiおよびP. yoelii感染に対して有効である。
本発明の他の実施態様によれば、式1の化合物のLD50は400〜450mg/体重kgの範囲である。
本発明の他の実施態様によれば、前記組成物はマラリア原虫の血液期、組織期に対して広域の抗マラリア活性を有する。
本発明の他の実施態様によれば、前記組成物はヒトマラリア原虫の耐性株に対して有効である。
利用可能な抗マラリア薬のほとんどはマラリア感染の治療が不能かつ無効である。熱帯熱マラリア原虫による耐性の発達は、血液殺シゾント薬の大多数に対して報告されている。さらに、利用可能な組織殺シゾント薬は、原因予防薬および殺ガメトサイト薬としてヒトで用いるには毒性が高い。
プリマキン、すなわち、N−(4−アミノ−1−メチルブチル)−6−メトキシ−8−キノリンアミンは極めて有効な組織殺シゾント薬であり、総ての種のマラリア原虫に対して直接的かつ即効性の殺ガメトサイト作用を有する。この薬剤はまた、ヒト用としては危険な有毒用量の場合のみ、血液殺シゾント活性も有する。その高い毒性特性[特に全般的にグルコース6リン酸デヒドロゲナーゼ(G−6PD)が欠乏している個体ではメトヘモグロビン血症および溶血]は臨床医が安全に使用するのを著しく阻んでいる。発明者らは、プリマキン誘導体のキノリン環のC−2位におけるメトキシ基の置換が例外的な組織および血液殺シゾント活性を有するはるかに優れた類似体をもたらしたという最近の刊行物(LaMontagne, M P., Blumbergs, P., Smith D. C. J. Med. Chem. 32, p 1728, 1989)に注目した。2−置換プリマキン誘導体の合成については3つの先行報告がある[Shetty, R. V., Wetter, W. P., Blanton, C. D. J. Med. Chem. 20, p 1349, 1977、C−2位における置換が種々のベンジルオキシおよびベンジルチオ基である場合]、[Shetty, R. V., Blanton, C. D. J. Med. Chem.21, p 995, 1978、C−2位における置換がCH、OCH、NH、N(CH、Cl、C、CH=CH、NHCOCHである場合]および[Carroll, F. I, Berrang, B. D., Linn, C. P. J. Med. Chem. 23, p 581, 1980、C−2位における置換がC、CH=CH、CH、CHCHBrである場合]。しかしながら、これらの化合物で優れた生物活性を示すものはなかった。
本発明によれば、新規な2−アルキル−8−アミノキノリン、5−アルキル−8−アミノキノリンおよび2,5−ジアルキル−8−アミノキノリン誘導体を提供するためのラジカルホモリティックフリーラジカル反応[スキーム1]の利用、および2−アルキル−8−アミノキノリン系に属する類似体の驚くべき強力な広域の抗マラリア活性が開示される。
これらの化合物の合成の根拠は次の通りである:キノリン部分に関して知られている主要な代謝分解経路の1つはC−2位における酸化的生物変換を生じ、それを1H−2−オキソキノリンへと変換する。この経路は、キニーネの主要代謝産物の1つとして2−キニノン(光毒性副作用を示すことが知られている)を同定したMirghaniおよび共同研究者が行った最近の研究により支持されている(Mirghani R. A., Ericsson O., Cook J., Yu P., Gustafsson L. L. J. Chromatogr. B Biomed. Sci. Appl. 2001, 754, 57-64)。さらに、メフロキンおよび関連化合物に付随する高い抗マラリア活性は、キノリン環のC−2位におけるトリフルオロメチル基の置換によって誘導されることが知られており、これは不活性かつ光毒性1H−2−オキソキノリンへの生物変換を妨げる。驚くべきことに、このような代謝経路はプリマキンに関しては知られていないにもかかわらず、プリマキンの2−アルコキシ(LaMontagane, M. P., Blumberg, P., Smith, D. C. J. Med. Chem. 1989, 32, 1728-1732)および2−アルキル(Schmidt, L. H. Antimicrob. Agents Chemother. 1983, 24, 615-652)置換基の導入が治療効果に全体的な向上をもたらした。これらの化合物が提案されている代謝経路を遮断することで効果の向上を示すのかどうかはまだ明らかでない。これらの知見に基づき、発明者らは、プリマキンのキノリン環のC−2位における代謝的に安定な、かさばったアルキル基の置換が、それらがキノリン環に関して記載されているC−2位代謝経路を受けることができないために、治療効果の向上した類似体をもたらすことができるのではないかとの仮説を立てている。
環置換−8−ニトロキノリンの合成(スキーム1)に必要な8−ニトロキノリンは、適当なニトロアニリンから、初期に報告されている手段に従ったSkraup合成(Jain, R., Jain, S., Gupta, R. C., Anand, N., Dutta, G. P. and Puri, S.K. Ind. J. Chem. 33B, p 251,1994 ; Vangapandu, S., Sachdeva, S., Jain, M, Singh, S., Singh, P. P., Kaul, C. L., Jain, R. Bioorg. Med. Chem. 2003, 11, 4557-4568)によって合成される。
Figure 2006521284
本発明者らが環置換バイオイミダゾールに関して報告した手順(Jain, R., Cohen, L. A. King, M. M., El-Kadi, N. Tetrahedron, 53, p2365, 1997, Tetrahedron, 53, p4539,1997)に基づく、溶媒としての10%HSO中、過硫酸アンモニウムによるアルキルカルボン酸の、銀上の8−ニトロキノリンにより触媒されるラジカル酸化的脱炭酸は、独特なホモリティックフリーラジカルにより誘導される直接的な環のアルキル化をもたらし、モノおよびジアルキル化8−ニトロキノリンが60〜65%の収率で容易に得られる。N−(4−アミノ−1−メチルブチル)−2−アルキル−6−メトキシ−8−キノリンアミン誘導体(1,R=H)、N−(4−アミノ−1−メチルブチル)−5−アルキル−6−メトキシ−8−キノリンアミン(1,R=H)およびN−(4−アミノ−1−メチルブチル)−2,5−ジアルキル−6−メトキシ−8−キノリンアミン誘導体(1,R=H)は適当な2−アルキル/5−アルキル/2,5−ジアルキル−6−メトキシ−8−ニトロキノリン誘導体から初期に報告されている手順に従って三段階で合成された(Jain, R., Jain, S., Gupta, R. C., Anand, N., Dutta, G. P. and Puri, S. K. Ind. J. Chem. 33B, p 251, 1994 ; Vangapandu, S., Sachdeva, S., Jain, M, Singh, S., Singh, P. P., Kaul, C. L., Jain, R. Bioorg. Med. Chem. 2003, 11, 4557-4568)。
プリマキンは薬物動態特性が不十分であることが知られている。さらに、この薬剤の半減期は短く(4〜6時間)、治療指数が低く、毒性が高く、これらが理想的な薬剤としてのその使用の制限因子となっている。これらの制限因子は、この薬剤の適当な化学修飾を含むプロドラッグアプローチにより改良することができる。プロドラッグは、親薬剤分子よりも向上した生物特性を有することもある有効薬剤を放出するために、体内で自然変換または酵素変換が必要な親薬剤分子の薬理学上不活性な誘導体である。実際、プリマキンと小ペプチドとの結合は、プリマキンよりも毒性が低く、半減期が長い化合物の形成をもたらすことが示されている。さらに、本発明者らは、早期に、キノリン環のC−8位における側鎖アミノ基へのアミノ酸の結合は毒性を低減して生物活性を増強することが分かるということを実証した(Jain, R., Jain, S., Gupta, R. C., Anand, N., Dutta, G. P. and Puri, S. K. Ind. J. Chem. 33B, p 251, 1994 ; Hofsteenge, J., Capuano, A., Altszuler, R.; Moore, S. J. Med. Chem. 29, p 1765, 1986, Philip, A., Kepler, J. A.,Johnson, B. H., Carroll, F.I. J. Med. Chem. 31, p 870, 1988)。よって、それらの推定プロドラッグとしての環置換プリマキン誘導体の種々のアミノ酸誘導体も合成された。従って、8−アミノキノリン化合物(1,R=H)を、無水ジクロロメタン中、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)の存在下でZ−またはBoc−保護アミノ酸と反応させたところ、定量的収量でその保護化合物が得られた。10%Pd−Cの存在下での触媒的水素化か、またはBoc基の場合のような酸加水分解のいずれかによる保護基の除去により、定量的収量で、環置換N−[4−(6−メトキシ/5−アルコキシ−6−メトキシ/−4−アルキル−8−キノリルアミノ)ペンチル]−2−アミノ−2−置換アセトアミド[1,R=種々の(R)−および(S)−アミノ酸、L−非天然アミノ酸]が得られた。
よって、本発明によれば、式1:
Figure 2006521284
[式中、RはH、1〜8個の炭素原子を含む直鎖アルコキシ基、3〜7個の炭素原子を含む分枝鎖アルキル基、3〜15個の炭素原子を含むシクロアルキル基、フェノキシ、および置換フェノキシ基を表し;RはH、CHおよびCを表し;Rは1〜5個の炭素を含む直鎖アルキル基、分枝アルキル基、および3〜15個の炭素原子を含むシクロアルキル基を表し、Rは種々の(R)−および(S)−アミノ酸またはL−非天然アミノ酸を表す]
の環置換8−アミノキノリン類似体、およびその薬理学上許容される塩の製造方法であって、ここで、塩を形成する酸は本質的に有機であっても無機であってもよく、
a.8−ニトロキノリンとアルキルカルボン酸とを、非プロトン性溶媒中、硫酸、硝酸銀および過硫酸アンモニウムの存在下、還流温度にて5分〜1時間の範囲の時間反応させて、反応混合物から環置換8−アミノキノリンを単離すること;
b.工程(a)で得られた環置換8−アミノキノリンと貴金属触媒および水素とを加圧下で反応させて環置換8−ニトロキノリンを得ること;
c.環置換8−アミノキノリンと2−(4−ブロモペンチル)−1,3−イソインドリンジオンおよびトリエチルアミンとを、100〜140℃の範囲の温度で3〜8時間の範囲の時間反応させてイソインドリンジオン誘導体を得ること;
d.工程(c)で得られたイソインドリンジオン誘導体とヒドラジン水和物とをアルコール系溶媒中で反応させて環置換N8−(4−アミノ−1−メチルブチル)−8−キノリンアミンを得ること;
e.工程(d)で得られたN8−(4−アミノ−1−メチルブチル)−8−キノリンアミンとN−保護アミノ酸およびジシクロヘキシルカルボジイミドとを、クロロアルカン溶媒中、10〜50℃の範囲の温度で反応させ、環置換保護アミノ酸キノリン誘導体を単離した後、その分子のアミノ酸部分を脱保護して式1の化合物を得ること
を含んでなる方法が提供される。
本発明の一つの実施態様によれば、前記アルキルカルボン酸は、トリメチル酢酸、イソ酪酸、シクロヘキサンカルボン酸、および1−アダマンタンカルボン酸からなる群から選択される。
本発明の他の実施態様によれば、前記8−ニトロキノリンは、6−メトキシ−8−ニトロキノリン、5,6−ジメトキシ−8−ニトロキノリン、4−エチル−5−ペントキシ−6−メトキシ−8−ニトロキノリン、4−エチル−5−オクトキシ−6−メトキシ−8−ニトロキノリン、および4−メチル−5,6−ジメトキシ−8−ニトロキノリンから選択される。
本発明の他の実施態様によれば、前記還元工程(b)に用いる触媒はラネーニッケルである。
本発明の他の実施態様によれば、前記還元は、Parr水素化装置にて40〜50psiの範囲の圧力で行われる。
本発明の他の実施態様によれば、用いるアルコール系溶媒はエチルアルコールである。
本発明の他の実施態様によれば、前記クロロアルカン溶媒はジクロロメタンから選択される。
本発明の他の実施態様によれば、工程(e)における分子のアミノ酸部分のベンジルエステルの脱保護は、水素ガスの存在下、メタノール中、Pd−Cの存在下で行われる。
本発明の他の実施態様によれば、t−Boc保護アミノ酸の脱保護は、メタノール性HClの存在下で行われる。
本発明の他の実施態様によれば、式1の化合物は、マウスにおいて10〜100mgの範囲の用量で4日間、P. berghei、P. yoelii感染に対して有効である。
本発明の他の実施態様によれば、式1の化合物LD50は400mg/体重kgを超える。
表の簡単な説明
表1:マウスにおけるP. berghei感染に対する化合物のin vivo血液殺シゾント活性。
表2:マウスにおけるクロロキンおよびメフロキン薬剤耐性P. yoelii nigeriensis株に対する化合物のin vivo血液殺シゾント活性。
表3:スイスマウスにおける急性毒性研究(5、50、150、450mg/kg)。
表4:慣用プリマキンと2−tert−ブチルプリマキンのメトヘモグロビン毒性の比較。
表5:熱帯熱マラリア原虫に対する2−tert−ブチルプリマキンのin vitro抗マラリアデータ。
生物活性
マウスにおけるPlasmodium berghei(感受性株)およびP. yoelii nigeriensis(耐性株)感染に対する可能性のある抗マラリア化合物の血液殺シゾント活性の評価
試験手順:第「0」日に、各6匹のマウス群にドナーマウスからの感染赤血球1×10を腹膜内接種した。4時間後、マウスに試験化合物/クロロキンプリマキン/ビヒクルを経口投与した。第「0」日、D+1日、D+2日およびD+3日に、計4回の投与を行った。第D+4日およびD+7日に血液塗抹標本を作製し、ギムザで染色し、顕微鏡観察した。第D+4日およびD+7日に寄生虫血を完全に抑制した最小用量を「最小有効量(MED)」または「抑制量」とし、28日までに寄生虫血を浄化した最小量を「治癒量」とした。合成された化合物の血液殺シゾント活性の結果を表1に示す。
Figure 2006521284
表1から明らかなように、シリーズ1の最も有効な化合物[R=R=R=H,R=(CH]は、P.berghei感染マウスモデルにおいて用量10mg/kgで治癒的であり、これによりこの試験モデルでクロロキンを超える優位性を示す。他方、化合物(12〜15、17〜18)はP.berghei感染マウスモデルにおいて最初の試験量100mg/kgで治癒的であることが分かった。化合物(17〜18)をさらにスクリーニングしたところ、それらがP.berghei感染マウスモデルにおいて10mg/kgで抑制活性を持つことを示した。
P.berghei感染マウスモデルに対して10mg/kgで治癒を示した化合物(1)を、次に、マウスにおいて種々の用量で、クロロキンおよびメフロキン薬剤耐性P. yoelii nigeriensis(多剤耐性菌)に対して試験し、結果を表2にまとめる。
Figure 2006521284
このシリーズの最も有効な化合物1[R=R=R=H,R=(CH]をさらにスイスマウスでの急性毒性研究に関して評価した。雄雌が同じ割合の10個体のマウス群を5、50、150および450mg/kgの単一用量を施した。これらの化合物を、本研究で用いた動物の数以外はDrug and Cosmetic Act, 1988, Govt. of India, Ministry of Health and Family Welfareのスケジュール’Y”のプロトコールに従い、急性毒性に関して評価したところ、結果は、表3に示されるように、化合物が50mg/kgが全く安全であることを示す。
Figure 2006521284
クロロキン、メフロキンおよびキニーネ耐性株P. yoelii nigeriensisに対する1[R=R=R=H,R=(CH]の明白な活性により、この化合物は臨床薬剤開発に極めて魅力的な分子となった。発明者らの研究における基本部分構造はプリマキン(臨床使用されている根治的治癒薬)であることから、発明者らはこの分子の同等(プリマキンと)または高い程度の組織殺シゾント活性が認められることを期待している。この、ヒトマラリア原虫の血液期、組織期および耐性株に対する広域の抗マラリア活性の独特な混合により、これらの化合物はマラリアの治癒および予防において極めて魅力的なものとなり得ると考えられる。さらにまた、これらの化合物の開発により、再発型および非再発型のマラリアの総てを治癒できる単一薬剤の可能性が提供され得ると考えられる。
メトヘモグロビン毒性の低減
最も有効な化合物に対してメトヘモグロビン毒性研究を行った。用いたプロトコールは次の通りである:初期に報告されているプロトコール(Srivastava, P., Singh, S., Jain, G.K., Puri, S.K., Pandey, V. C. Ecotox. Environ. Safety. 2000, 45, 236-239)を用い、迅速齧歯類動物モデルMastomys couchaでin vivo MetHb誘導特性評価を行った。要するに、両性、2〜3ヶ月齢、体重40〜50gの間の各群6個体を本研究に用いた。薬剤を1日/連続3日、種々の用量で腹膜内(ip)または経口投与した。試験の標準薬としてプリマキンを用いる。プリマキンは胃腸管から容易に吸収され、3時間以内にピーク血漿濃度に達し、見かけの半減期6時間内に低下することが知られている。上記の薬物動態特性を念頭に置いて、薬物投与から4時間後に血液サンプルを採取し、MetHbの増加率%を算出した。
このシリーズの最も有効な類似体[実施例43:N−(4−アミノ−1−メチルブチル)−2−tert−ブチル−6−メトキシ−8−キノリンアミン]に対して行ったメトヘモグロビン毒性から有意な結果が得られる。プリマキンを含むこの8−キノリンアミン種の化合物は実質量のメトヘモグロビン(MetHb)を生産し、これがこの種の主要な有毒副作用の1つとなっている。この化合物[実施例43:N−(4−アミノ−1−メチルブチル)−2−tert−ブチル−6−メトキシ−8−キノリンアミン、2−tert−ブチルプリマキンとも呼ぶことができる]にはin vivoにおいてこの有毒な発現が全くない。これはMetHb毒性を持たないことが発見されたはじめての有効な8−キノリンアミンであるので、極めて重要な発見である。メトヘモグロビン毒性に関しての「慣用標準薬(プリマキン)を用いた比較研究を表4に示す。
Figure 2006521284
熱帯熱マラリア原虫に対するin vitro抗マラリア活性
プロトコール:種々の薬剤希釈液[試験化合物およびクロロキン(陽性対照)]を完全RPMI(RPMI1640培地+10%ABヒト血清;CRPMI)で調製した。各希釈液50μlをマイクロタイタープレートの個々のウエルに三反復で移した。寄生赤血球(PE;主として環状;4%寄生虫血;5%ヘマトクリット)を各穴に加えた。各ウエルの容量をCRPMIで200μLとした。これらのプレートをキャンドルジャーにて37℃でインキュベートした。インキュベーション24〜48時間後、各ウエルからの薄層塗抹標本を作製し、ギムザで染色した。PE/10,000細胞の数を数えた。対照(薬剤を含まないウエル)と比べた場合の薬剤による阻害率(%)を、薬物の個々の対数濃度に対してプロットした。次に、非線形回帰分析を用い、試験化合物のIC50を算出した。
Figure 2006521284
次の実施例は例示のために示すものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1
2−tert−ブチル−6−メトキシ−8−ニトロキノリンの合成
6−メトキシ−8−ニトロキノリン(1mmol)(スキーム1)を、反応混合物を70℃まで温めながら、CHCN(5mL)に溶解した。次に、この反応混合物に硝酸銀(0.6mmol)、トリメチル酢酸(2.5mmol)、および10%HSO(10mL)を加えた。新しく調製した水(10mL)中、過硫酸アンモニウム(3mmol)の溶液を、この予め加熱した(70℃)混合物に10分かけて滴下した。次に、熱源を取り去り、反応は二酸化炭素の発生を伴って進行した。10分後、反応混合物を氷上に注ぎ、得られた混合物を、30%NHOHを添加してアルカリ性とした。酢酸エチル(4×50mL)で抽出し、合わせた抽出物をNaCl溶液(2×10mL)で洗浄した。NaSOで乾燥させ、真空下で溶媒を除去して油状物を得、これをシリカゲル(230〜400メッシュ)でフラッシュカラムクロマトグラフィーに付し、2−tert−ブチル−6−メトキシ−8−ニトロキノリンを良好な収率で得た。
収率: 62%; IR (KBr): 1529 および 1362 cm-1 (NO2); 1H NMR (CDCl3): δ 8.03 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 8.7 Hz), 7.62 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 2.7 Hz) 7.58 (d, 1H, 7-Ar-H, J= 8.8 Hz), 7.23 (d, 1H, 5-Ar-H, J= 2.5 Hz), 3.96 (s, 3H, OCH3), 1.41 (s, 9H, 3 x CH3) 13C NMR (CDCl3): δ 155.5, 134.65, 128.10, 120.2, 115.4, 109.1, 56.1, 38.3, 29.8; MS (EI): m/z 260 (M+).
以下に挙げた実施例は、上記のプロトコールを用い、5,6−ジメトキシ−8−ニトロキノリンとそれぞれトリメチル酢酸、シクロヘキサンカルボン酸およびイソ酪酸とを反応させることにより製造される。
実施例2
2−tert−ブチル−5,6−ジメトキシ−8−ニトロキノリン
収率: 65%; IR (KBr): 1528 cm-1 および 1349 cm-1 (NO2); 1H NMR (CDCl3): δ 8.05 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 9 Hz), 7.89 (s, 1H, 7-Ar-H), 7.60 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 9 Hz), 4.07 (s, 3H, 5-OCH3), 4.02 (s, 3H, 6-OCH3), 1.42 (s, 9H, 3xCH3); HRMS (ESI): 291.2 (M+1).
実施例3
2−シクロヘキシル−5,6−ジメトキシ−8−ニトロキノリン
収率: 57%; IR (KBr): 1540 および 1375 cm-1 (NO2); 1H NMR (CDCl3): δ 7.94 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 9 Hz), 7.75 (s, 1H, 7-Ar-H), 6.93 (d, 1H, 3-Ar-H, .J= 9.Hz), 3.98 (s, 3H, 5-OCH3), 3.97 (s, 3H, 6-OCH3), 2.92 (m, 1H, CH), 1.25 (s, 10H, 5xCH2); MS (EI): m/z 316 (M+).
実施例4
2−イソプロピル−5,6−ジメトキシ−8−ニトロキノリン
収率: 55%; IR (KBr): 1565 および 1340 cm-1 (NO2); 1H NMR (CDCl3): δ 7.87 (dd, 1H, 4-Ar-H, J= 8.9 Hz), 7.65 (s, 1H, 7-Ar-H), 6.86 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 8.9 Hz), 4.08 (s, 3H, 5-OCH3), 4.02 (s, 3H, 6-OCH3), 3.12 (m, 1H, CH), 1.25 (s, 6H, 2xCH3), MS (EI): m/z 276 (M+).
実施例5
2−tert−ブチル−4−エチル−5−ペントキシ−6−メトキシ−8−ニトロキノリン
この化合物は上記の手順と、出発材料としての4−エチル−5−ペントキシ−6−メトキシ−8−ニトロキノリンをトリメチル酢酸の存在下で用いて合成した。
収率: 42%; IR (KBr): 1550, 1345 cm-1 (NO2); 1H NMR (CDCl3): δ 7.47 (s, 1H, 7-Ar-H), 7.18 (s, 1H, 3-Ar-H), 4.03 (t, 2H, OCH2), 3.90 (s, 3H, OCH3), 3.18 (q, 2H, CH2), 1.80 (m, 4H, 2xCH2), 1.33 (m, 2H, CH2), 1.32 (s, 3H, 3xCH3), 0.82 (t, 3H, CH3); MS (APCI): m/z 375 (M+1).
実施例6
2−tert−ブチル−4−エチル−5−オクトキシ−6−メトキシ−8−ニトロキノリン
この化合物は上記の手順と、出発材料としての4−エチル−5−オクトキシ−6−メトキシ−8−ニトロキノリンをトリメチル酢酸の存在下で用いて合成した。
収率: 35%; IR (KBr): 1522 および 1345 cm-1 (NO2); 1H NMR (CDCl3): δ 7.75 (s, 1H, 7-Ar-H), 7.33 (s, 1H, 3-Ar-H), 4.10 (t, 2H, OCH2), 3.98 (s, 3H, OCH3), 3.25 (q, 2H, CH2), 1.64 (m, 2H, CH2), 1.52 (m, 6H, 3xCH2), 1.31 (s, 9H, 3xCH3), 0.88 (t, 3H, CH3); MS (APCI): m/z 417 (M+1).
実施例7
2−tert−ブチル−4−メチル−5,6−ジメトキシ−8−ニトロキノリン
この化合物は上記の手順と、出発材料としての4−メチル−5,6−ジメトキシ−8−ニトロキノリンをトリメチル酢酸の存在下で用いて合成した。
収率: 45%; IR (KBr): 1525 および 1340 cm-1 (NO2); 1H NMR (CDCl3): δ 7.74 (s, 1H, 7-Ar-H), 7.29 (s, 1H, 3-Ar-H), 4.00 (s, 3H, 5-OCH3), 3.96 (s, 3H, 6-OCH3), 2.87 (s, 3H, CH3), 1.38 (s, 9H, 3xCH3), MS (APCI): m/z 305 (M+1).
実施例8
2−アダマンチル−6−メトキシ−8−ニトロキノリンの合成
6−メトキシ−8−ニトロキノリン(1mmol)(スキーム1)を、反応混合物を70℃まで温めながら、CHCN(5mL)に溶解した。次に、この反応混合物に硝酸銀(0.6mmol)、1−アダマンタンカルボン酸(2mmol)、および10%HSO(10mL)を加えた。新しく調製した水(10mL)中、過硫酸アンモニウム(3mmol)の溶液を、この予め加熱した(70℃)混合物に10分かけて滴下した。次に、熱源を取り去り、反応は二酸化炭素の発生を伴って進行した。10分後、反応混合物を氷上に注ぎ、得られた混合物を、30%NHOHを添加してアルカリ性とした。酢酸エチル(4×50mL)で抽出し、合わせた抽出物をNaCl溶液(2×10mL)で洗浄した。NaSOで乾燥させ、真空下で溶媒を除去して油状物を得、これをシリカゲル(230〜400メッシュ)でフラッシュカラムクロマトグラフィーに付し、2−アダマンチル−6−メトキシ−8−ニトロキノリンを良好な収率で得た。
収率: 70%; IR (Br): 1527 cm-1 (NO2); 1H NMR (CDCl3): δ 8.04 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 8.7 Hz), 7.61 (d, 1H, 7-Ar-H, J= 2.2 Hz), 7.56 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 8.7 Hz), 7.23 (d, 1H, 5-Ar-H, J= 2.4 Hz), 3.95 (s, 3H, OCH3), 2.12 (m, 15H, 12xCH2 および CH); 13C NMR (CDCl3): δ 168.92, 155.49, 134.58, 128.19, 119.84, 115.31, 109.04, 56.11, 41.57, 39.97, 36.74, 28.67; HRMS (ESI): 339 (M+1).
5−シクロペンチル−6−メトキシ−8−ニトロキノリンおよび2,5−ジシクロペンチル−6−メトキシ−8−ニトロキノリンの合成
6−メトキシ−8−ニトロキノリン(1mmol)(スキーム1)を、反応混合物を70℃まで温めながら、CHCN(5mL)に溶解した。次に、この反応混合物に硝酸銀(0.6mmol)、1−アダマンタンカルボン酸(2.5mmol)、および10%HSO(10mL)を加えた。新しく調製した水(10mL)中、過硫酸アンモニウム(3mmol)の溶液を、この予め加熱した(70℃)混合物に10分かけて滴下した。次に、熱源を取り去り、反応は二酸化炭素の発生を伴って進行した。10分後、反応混合物を氷上に注ぎ、得られた混合物を、30%NHOHを添加してアルカリ性とした。酢酸エチル(4×50mL)で抽出し、合わせた抽出物をNaCl溶液(2×10mL)で洗浄した。NaSOで乾燥させ、真空下で溶媒を除去してモノおよびジシクロペンチル誘導体の混合物を得、これをシリカゲル(230〜400メッシュ)でのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより分離し、5−シクロペンチル−6−メトキシ−8−ニトロキノリンおよび2,5−ジシクロペンチル−6−メトキシ−8−ニトロキノリンを得た。
実施例9
5−シクロペンチル−6−メトキシ−8−ニトロキノリン
収率: 52%; IR (KBr): 1535 および 1215 cm-1 (NO2); 1H NMR (CDCl3): δ 8.82 (d, 1H, 2-Ar-H, J= 4.1 Hz), 8.06 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 8.3 Hz), 7.42 (m, 1H, 3-Ar-H), 7.14 (s, 1H, 7-Ar-H), 3.98 (s, 3H, OCH3), 3.15 (m, 1H, CH), 1.64 (m. 8H, 4xCH2) MS (EI): m/z 272 (M+).
実施例10
2,5−ジシクロペンチル−6−メトキシ−8−ニトロキノリン
収率: 10%; IR (KBr): 1545, 1388 cm-1 (NO2); 1H NMR (CDCl3): δ 8.09 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 8 Hz), 7.47 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 8 Hz), 7.17 (s, 1H, 7-Ar-H), 3.98 (s, 3H, OCH3), 2.82 (m, 2H, 2xCH), 1.74 (m, 16H, 8xCH2); MS (EI): m/z 340 (M+).
以下に挙げた実施例は、上記のプロトコールを用い、6−メトキシ−8−ニトロキノリンとそれぞれイソ酪酸およびシクロヘキサンカルボン酸とを反応させることにより製造される。
実施例11
5−イソプロピル−6−メトキシ−8−ニトロキノリン
収率: 47%; IR (KBr): 1540 および 1388 cm-1 (NO2); 1H NMR (CDCl3): δ 8.79 (d, 1H, 2-Ar-H, J= 4.1 Hz), 8.07 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 8.2 Hz), 7.4 (dd, 1H, 3-Ar-H, J= 8.2 Hz), 7.14 (s, 1H, 7-Ar-H), 3.95 (s, 3H, OCH3), 3.19 (m, 1H, CH), 1.43 (d, 6H, 2xCH3); 13C NMR (CDCl3): δ 156.97, 149.81, 134.32, 132.13, 128.01, 122.74, 118.86, 106.61, 56.27, 30.19, 20.69; MS (EI): m/z 246 (M+).
実施例12
2,5−ジイソプロピル−6−メトキシ−8−ニトロキノリン
収率: 12%; IR (KBr): 1545 および 1395 cm-1 (NO2); 1H NMR (CDCl3): δ 8.09 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 8.4 Hz), 7.47 (d, 1H, 3-Ar-H, .J= 8 Hz), 7.19 (s, 1H, 7-Ar-H), 3.99 (s, 3H, OCH3), 3.22 (m, 1H, 2xCH), 1.52 (d, 6H, 2xCH3), 1.48 (d, 6H, 2xCH3); MS (El): m/z 288 (M+).
実施例13
5−シクロヘキシル−6−メトキシ−8−ニトロキノリン
収率: 43%; IR (KBr): 1533 および 1386 cm-1 (NO2); 1H NMR (CDCl3): δ 8.79 (d, 1H, 2-Ar-H, J= 4 Hz), 8.05 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 8.3 Hz), 7.43 (dd, 1H, 3-Ar-H, J= 8.2 Hz), 7.13 (s, 1H, 7-Ar-H), 3.99 (s, 3H, OCH3), 2.82 (m, 1H, CH), 1.67 (m, 10H, 5xCH2); 13C NMR (CDCl3): δ 156.37, 128.76, 127.54, 122.29, 106.23, 71.72, 55.87, 40.69, 29.63, 27.65, 26.71, 25.73, 19.09; MS (EI): m/z 286 (M+).
実施例14
2,5−ジシクロヘキシル−6−メトキシ−8−ニトロキノリン
収率: 11%; IR (KBr): 1537 および 1382 cm-1 (NO2); 1H NMR (CDCl3): δ 8.09 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 8.2 Hz), 7.49 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 8.2 Hz), 7.12 (s, 1H, 7-Ar-H), 3.94 (s, 3H, OCH3), 2.87 (m, 1H, 2xCH), 1.77 (m, 20H, 10xCH2); MS (EI): m/z 368 (M+).
環置換8−キノリンアミンの合成のための一般法
95%エタノール(20mL)中、環置換8−ニトロキノリン(5mmol)の溶液を、Parr水素化装置にて、ラネーニッケル(Tグレード)上で約6時間45psiで水素化した。触媒を濾去し、溶媒を減圧下で除去し、油状物として環置換8−キノリンアミンを得、これをさらに精製することなく次の反応工程に付した。
実施例15
2−tert−ブチル−6−メトキシ−8−キノリンアミン
収率: 86%; IR (KBr): 3480 および 3375 cm-1 (NH2); 1H NMR (CDCl3): δ 7.84 (d, 1H, 4-Ar-H; J= 8.6 Hz), 7.41 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 8.6 Hz), 6.54 (d, 1H, 7-Ar-H, J= 2.5 Hz), 6.43 (d, 1H, 5-Ar-H, J= 2.5 Hz), 4.98 (bs, 1H, NH2), 3.83 (s, 3H, OCH3), 1.42 (s, 9H, 3xCH3); HRMS (ESI): m/z 231 (M+1).
実施例16
2−アダマンチル−6−メトキシ−8−キノリンアミン
収率:94%; IR (KBr): 3445-3353 cm -1 (NH2); 1H NMR (CDCl3): δ 7.89 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 8.6 Hz), 7.41 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 8.6 Hz), 6.55 (d, 1H, 7-Ar-H, J= 2.2 Hz), 6.45 (s, 1H, 5-Ar-H, J= 2.1 Hz), 5.21 (bs, 2H, NH2), 3.75 (s, 1H, OCH3) 2.29-1.75 (m, 15H, 12xCH2 および CH); 13C NMR (CDCl3): δ 163.30, 158.85, 145.86, 134.90, 130.89, 128.82, 118.38, 96.27, 91.65, 55.19, 42.10, 39.30, 37.81, 36.94, 31.94, 29.71, 28.89, 22.71, 14.64, 14.16; HRMS (APCI):m/z 309 (M+1).
実施例17
5−シクロペンチル−6−メトキシ−8−キノリンアミン
収率: 92%; IR (KBr): 2958 および 2928 cm-1 (NH2); 1H NMR (CDCl3): δ 8.58 (d, 1H, 2-Ar-H), 7.90 (d, 1H, 4-Ar-H), 7.26 (s, 1H, 3-Ar-H), 6.51 (s, 1H, 7-Ar-H), 5.09 (bs, 2H, NH2), 3.89 (s, 3H, OCH3), 3.57 (m, 1H, CH) 1.88 (m, 8H, 4xCH2); MS (EI): m/z 242 (M+).
実施例18
5−イソプロピル−6−メトキシ−8−キノリンアミン
収率: 95%; IR (KBr): 3330 cm-1 (NH2); 1H NMR (CDCl3): δ 7.71 (d, 1H, 2-Ar-H), 7.54 (d, 1H, 4-Ar-H), 6.76 (1H, d, 3-Ar-H), 6.53 (s, 1H, 7-Ar-H), 5.13 (bs, 2H, NH2), 4.22 (s, 3H, OCH3), 3.07 (m, 1H, CH), 1.39 (d, 6H, 2xCH3); MS (EI): m/z 216 (M+).
実施例19
5−シクロヘキシル−6−メトキシ−8−キノリンアミン
収率: 82%; IR (KBr): 3008 および 2926 cm-1 (NH2); 1H NMR (CDCl3): δ 8.59 (d, 1H, 2-Ar-H, J= 4 Hz), 7.92 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 8.4 Hz), 7.26 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 8.2 Hz), 6.50 (s, 1H, 7-Ar-H), 5.1 (bs, 2H, NH2), 3.89 (s, 3H, CH3O) 3.10 (m, 1H, CH), 1.69 (m, 10H, 5xCH2); MS (EI): m/z 256 (M+).
実施例20
2,5−ジシクロペンチル−6−メトキシ−8−キノリンアミン
収率: 90%; IR (KBr): 2930 cm-1 (NH2); 1H NMR (CDCl3): δ 7.92 (d, 1H, 4-Ar-H), 7.23 (s, 1H, 3-Ar-H), 6.57 (s, 1H, 7-Ar-H), 5.09 (bs, 2H, NH2), 3.89 (s, 3H, OCH3), 3.29 (m, 1H, 2xCH) 1.94 (m, 16H, 8xCH2); MS (EI): m/z 310 (M+).
実施例21
2,5−ジイソプロピル−6−メトキシ−8−キノリンアミン
収率: 88%; IR (KBr): 3333 cm-1 (NH2); 1H NMR (CDCl3): δ 7.67 (d, 1H, 4-Ar-H), 6.90 (1H, d, 3-Ar-H), 6.77 (s, 1H, 7-Ar-H), 5.17 (bs, 2H, NH2), 4.15 (s, 3H, OCH3), 3.17 (m, 2H, 2xCH), 1.42 (d, 6H, 2xCH3), 1.37 (d, 6H, 2xCH3); MS (EI): m/z 258 (M+).
実施例22
2,5−ジシクロヘキシル−6−メトキシ−8−キノリンアミン
収率: 88%; IR (KBr): 3030 cm-1 (NH2); 1H NMR (CDCl3): δ 7.95 (d, 1H, 4-Ar-H), 7.28 (d, 1H, 3-Ar-H), 6.58 (s, 1H, 7-Ar-H), 5.14 (bs, 2H, NH2), 3.84 (s, 3H, OCH3) 3.23 (m, 2H, 2xCH), 1.77 (m, 20H, 10xCH2); MS (EI): m/z 338 (M+).
実施例23
2−tert−ブチル−5,6−ジメトキシ−8−キノリンアミン
収率: 100%; IR (KBr): 3461 cm-1 (NH2); 1H NMR (CDCl3): δ 8.32 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 9 Hz), 7.52 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 9 Hz), 6.81 (s, 1H, 7-Ar-H), 5.1 (bs, 2H, NH2), 3.95 (s, 3H, 5-OCH3), 3.88 (s, 3H, 6-OCH3) 1.51 (s, 9H, 3xCH3); HRMS (ESI): 261.2 (M+1).
実施例24
2−シクロヘキシル−5,6−ジメトキシ−8−キノリンアミン
収率: 80%; IR (KBr): 3230 cm-1 (NH2); 1H NMR (CDCl3): δ 8.33 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 9.4 Hz), 7.51 (d, 1H, 7-Ar-H, J= 9.5 Hz), 6.81 (s, 1H, 7-Ar-H), 5.17 (bs, 2H, NH2, D2Oで交換可能), 3.95 (s, 3H, 5-OCH3), 3.88 (s, 3H, 6-OCH3), 3.1 (m, 1H, CH), 1.45 (m, 10H, 5xCH2); MS (EI): m/z 286 (M+).
実施例25
2−イソプロピル−5,6−ジメトキシ−8−キノリンアミン
収率: 100%; IR (KBr): 3355 cm-1 (NH2); 1H NMR (CDCl3): δ 7.70 (d, 1H, 4-Ar-H), 7.23 (d, 1H, 3-Ar-H), 6.82 (s, lH, 7-Ar-H), 5.71 (bs, 2H, NH2), 4.14 (s, 3H, 5-OCH3), 4.12 (s, 3H, 6-OCH3), 3.1 (m, 1H, CH), 1.2 (s, 6H, 2CH3x); MS (El): m/z 246 (M+).
実施例26
2−tert−ブチル−4−エチル−5−ペントキシ−6−メトキシ−8−キノリンアミン
収率: 95%; IR (KBr): 3350 cm-1 (NH2); 1H NMR (CDCl3): δ 7.28 (s, 1H, 3-Ar-H), 6.92 (s, 1H, 7-Ar-H), 4.06 (t, 2H, OCH2), 3.93 (s, 3H, OCH3), 3.27 (q, 2H, CH2), 1.85 (m, 4H, 2xCH2), 1.39 (m, 2H, CH2), 1.40 (s, 3H, 3xCH3), 0.94 (t, 3H, CH3); MS (APCI):m/z 345 (M+1).
実施例27
2−tert−ブチル−4−エチル−5−オクトキシ−6−メトキシ−8−キノリンアミン
収率: 93%; %; IR (KBr): 3355 cm-1 (NH2); 1H NMR (CDCl3): δ 7.33 (s, 1H, 3-Ar-H), 6.97 (s, 1H, 7-Ar-H), 4.1 (t, 2H, OCH2), 3.97 (s, 3H, OCH3), 3.29 (q, 2H, CH2), 1.67 (m, 2H, CH2), 1.57 (m, 6H, 3xCH2), 1.41 (s, 9H, 3CH3x), 0.98 (t, 3H, CH3); MS (APCI): m/z 375 (M+1)
実施例28
2−tert−ブチル−4−メチル−5,6−ジメトキシ−8−キノリンアミン
収率: 90%; IR (KBr): 3358 cm-1 (NH2); 1H NMR (CDCl3): δ 7.39 (s, 1H, 3-Ar-H), 6.99 (s, 1H, 7-Ar-H), 4.00 (s, 3H, 5-OCH3), 3.96 (s, 3H, 6-OCH3), 2.89 (s, 3H, CH3), 1.42 (s, 9H, 3xCH3), MS (APCI): m/z 275 (M+1).
環置換2−[4−(6−メトキシ−8−キノリンアミノ)ペンチル]−1,3−イソインドリンジオンの合成のための一般法
環置換8−キノリンアミン(6mmol)、2−(4−ブロモペンチル)−1,3−イソインドリンジオン(6.0mmol)およびトリエチルアミン(6mmol)の混合物を3時間攪拌しながら120℃で加熱した。さらなる量の2−(4−ブロモペンチル)−1,3−イソインドリンジオン(6mmol)およびトリエチルアミン(6mmol)を加え、加熱しながら4時間攪拌を続けた。3回目の等量の2−(4−ブロモペンチル)−1,3−イソインドリンジオン(6mmol)およびトリエチルアミン(6mmol)を加え、反応混合物を120℃で16時間加熱した。次に、この反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、濾過した。濾液を2N NaOH溶液で塩基性とし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた抽出物を水(2×10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して暗色の残渣を得、これを、溶離剤として酢酸エチル/ヘキサンを用い、シリカゲル(230〜400メッシュ)でのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、環置換2−[4−(6−メトキシ−8−キノリンアミノ)ペンチル]−1,3−イソインドリン−ジオンを得た。
実施例29
2−[4−(2−tert−ブチル−6−メトキシ−8−キノリンアミノ)ペンチル]−1,3−イソインドリンジオン
収率: 83%; IR (KBr): 3387 cm-1 (NH2), 1713 (C=0); 1H NMR (CDCl3): δ 7.83 (d, 1H, 4-Ar-H; J= 8.5 Hz), 7.80 (m, 4H, Ar-H), 7.41 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 8.5 Hz), 6.27 (d, 1H, 7-Ar-H, J= 2.43 Hz), 6.24 (d, 1H, 5-Ar-H, J= 2.4 Hz), 6.13 (bs, 1H, NH), 3.75 (t, 2H, N-CH2), 3.62 (bs, 1H, N-CH), 1.86-1.61 (m, 4H, 2xCH2), 1.41 (s, 9H, 3xCH3), 1.29 (d, 3H, CH3); 13C NMR (CDCl3): δ 168.39, 163.33, 158.81, 144.71, 134.97, 133.98, 133.50, 132.11, 132.07, 127.27, 123.16, 118.77, 96.75, 91.64, 55.18, 50.53, 47.99, 38.07, 37.97, 37.68, 37.17, 33.98, 30.25, 27.02, 26.46, 25.31, 20.59; MS (EI): m/z 445 (M+).
実施例30
2−[4−(5−シクロペンチル−6−メトキシ−8−キニルアミノ)ペンチル]−1,3−イソインドリンジオン
収率: 44%; IR (KBr): 1712 cm-1 (C=O); 1H NMR (CDCl3): δ 8.56 (d, 1H, 2-Ar-H, J= 2.8 Hz), 7.81 (m, 4H, Ar-H), 7.91 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 7.8 Hz), 7.21 (m, 1H, 3-Ar-H), 6.65 (s, 1H, 7-Ar-H), 5.12 (bs, 1H, NH), 3.89 (s, 3H, OCH3), 3.69 (m, 3H, N-CH および N-CH2) 3.46 (m, 1H, CH), 2.02 (m, 4H, 2xCH2), 1.69 (m, 8H, 4xCH2), 1.22 (d, 3H, CH3); MS (EI): m/z 457 (M+).
実施例31
2−[4−(2−アダマンチル−6−メトキシ−8−キノリルアミノ)ペンチル]−1,3−イソインドリンジオン
収率: 56%; IR (KBr): 3363 cm-1 (NH), 1711 cm-1 (C=O); 1H NMR (CDCl3): δ 7.86 (d, 1H, 4-Ar-H), 7.81 (m, 4H, Ar-H), 7.38 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 8.4 Hz), 6.27 (d, 1H, 7-Ar-H), 6.25 (d, 1H, 5-Ar-H), 3.85 (s, 3H, OCH3), 3.69 (m, 3H, N-CH および N-CH2) 1.91 (m, 15H, 12xCH2 および CH), 1.6 (m, 4H, 2xCH2), 1.31 (d, 3H, CH3); 13C NMR (CDCl3): δ 168.39, 163.18, 158.78, 144.97, 134.85, 133.91, 127.58, 123.16, 118.39, 96.51, 91.54, 69.48, 55.17, 47.89, 42.05, 39.29, 38.79, 38.01, 37.82, 36.94, 34.001, 33.17, 28.88, 27.98, 25.31, 24.60, 20.66, 19.93; HRMS (APCI): 524 (M+1).
実施例32
2−[4−(5−イソプロピル−6−メトキシ−8−キノリルアミノ)ペンチル]−1,3−イソインドリンジオン
収率: 53%; IR (KBr): 3433 cm-1 (NH), 1709 cm-1 (C=O); 1H NMR (CDCl3): δ 8.57 (d,
1H, 2-Ar-H, J= 3.0 Hz), 8.10 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 7.9 Hz), 7.83 (m, 4H, Ar-H), 7.37 (dd, 1H, 3-Ar-H, J= 8.0 Hz), 6.84 (s, 1H, 7-Ar-H), 4.81 (bs, 1H, NH), 3.86 (s, 3H, OCH3) 3.52 (m, 3H, N-CH および N-CH2), 1.70 (m, 2H, CH2), 1.46 (m, 2H, CH2), 1.32 (d, 6H, 2xCH3), 0.98 (d, 3H, CH3); 13C NMR (CDCl3): 167.76, 158.49, 145.49, 143.41, 138.41, 138.43, 134.47, 134.21, 131.26, 127.27, 127.05, 122.87, 121.08, 98.27, 54.41, 37.06, 34.06, 34.51, 27.86, 23.90, 20.55; MS (El): m/z 431 (M+).
実施例33
2−[4−(5−シクロヘキシル−6−メトキシ−8−キニルアミノ)ペンチル]−1,3−イソインドリンジオン
収率: 63%; IR (KBr): 3387 cm-1 (NH), 1713 cm-1 (C=O); 1H NMR (CDCl3): δ 8.57 (d, 1H, 2-Ar-H), 7.84 (m, 4H, Ar-H), 7.81 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 6 Hz), 7.26 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 6 Hz), 6.64 (s, 1H, 7-Ar-H), 3.89 (s, 3H, OCH3), 3.68 (t, 2H, N-CH2) 3.32 (m, 1H, N-CH), 3.18 (m, 1H, CH), 2.22 (m, 4H, 2xCH2), 1.5 (m, 10H, 5xCH2), 1.1 (d, 3H, CH3); MS (EI): m/z 501 (M+).
実施例34
2−[4−(2,5−ジシクロペンチル−6−メトキシ−8−キニルアミノ)ペンチル]−1,3−イソインドリンジオン
収率: 89%; IR (KBr): 1715 cm-1 (C=O); 1H NMR (CDCl3): δ 7.95 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 7.9 Hz), 7.85 (m, 4H, Ar-H), 7.27 (d, 1H, 3-Ar-H), 6.69 (s, 1H, 7-Ar-H), 5.12 (bs, 1H, NH), 3.89 (s, 3H, OCH3), 3.65 (m, 3H, N-CH および NCH2-) 3.44 (m, 2H, 2xCH), 2.07 (m, 4H, 2xCH2), 1.62 (m, 16H, 8xCH2), 1.21 (d, 3H, CH3); MS (EI): m/z 525 (M+).
実施例35
2− [4−(2,5−ジイソプロピル−6−メトキシ−8−キノリルアミノ)ペンチル]−1,3−イソインドリンジオン
収率: 77%; IR (KBr): 3400 cm-1 (NH), 1715 cm-1 (C=O); 1H NMR (CDCl3): δ 8.12 (d, 1H, 4-Ar-H), 7.80 (m, 4H, Ar-H), 7.35 (d, 1H, 3-Ar-H), 6.87 (s, 1H, 7-Ar-H), 4.82 (bs, 1H, NH), 3.87 (s, 3H, OCH3) 3.53 (m, 3H, N-CH および N-CH2), 3.10 (m, 2H, 2xCH), 1.73 (m, 2H, CH2), 1.49 (m, 2H, CH2), 1.39 (d, 6H, 2xCH3), 1.32 (d, 6H, 2xCH3), 0.98 (d, 3H, CH3); MS (El): m/z 473 (M+).
実施例36
2−[4−(2,5−ジシクロヘキシル−6−メトキシ−8−キニルアミノ)ペンチル]−1,3−イソインドリンジオン
収率: 88%; IR (KBr): 3360 cm-1 (NH), 1713 cm-1 (C=O); 1H NMR (CDCl3): δ 7.88 (d, 1H, 4-Ar-H), 7.23 (d, 1H, 3-Ar-H), 6.67 (s, 1H, 7-Ar-H), 3.88 (s, 3H, OCH3), 3.65 (t, 2H, N-CH2) 3.33 (m, 1H, N-CH), 3.15 (m, 2H, 2xCH), 2.22 (m, 4H, 2xCH2), 1.65 (m, 20H, 10xCH2), 1.17 (d, 3H, CH3); MS (El): m/z 553 .
実施例37
2−[4−(2−tert−ブチル−5,6−ジメトキシ−8−キノリルアミノ)ペンチル]−1,3−イソインドリンジオン
収率: 56.4%; IR (KBr): 3382 cm-1 (NH), 1712 cm-1 (C=O); 1H NMR (CDCl3): δ 8.20 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 9 Hz), 7.82 (m, 4H, Ar-H), 7.46 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 9 Hz), 6.38 (s, 1H, 7-Ar-H), 6.02 (bs, 1H, NH), 3.96 (s, 3H, 5-OCH3), 3.84 (s, 3H, 6-OCH3) 3.69 (t, 2H, N-CH2), 3.64 (m, 1H, N-CH), 1.73 (m, 4H, 2xCH2) 1.41 (s, 9H, 3xCH3), 1.31 (d, 3H, CH3); HRMS (ESI): 476.2 (M+1).
実施例38
2−[4−(2−シクロヘキシル−5,6−ジメトキシ−8−キニルアミノ)ペンチル]−1,3−イソインドリンジオン
収率: 70%; IR (KBr): 3350 cm-1 (NH2), 1720 cm-1 (C=O); 1H NMR (CDCl3): δ 8.22 (d, 1H, 4-Ar-H, .J= 9.2 Hz), 7.75 (m, 4H, Ar-H), 7.46 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 9.2 Hz), 6.39 (s, 1H, 7-Ar-H), 6.0 (bs, 1H, NH), 3.96 (s, 3H, 5-OCH3), 3.84 (s, 3H, 6-OCH3) 3.69 (t, 2H, N-CH2), 3.64 (m, 1H, CH), 1, 75 (m, 4H, 2xCH2) 1.41 (m, 10H, 5xCH2), 1.35 (d, 3H, CH3); MS (EI): m/z 501 (M+) 469.
実施例39
2−[4−(2−イソプロピル−5,6−ジメトキシ−8−キノリルアミノ)ペンチル]−1,3−イソインドリンジオン
収率: 49%; IR (KBr): 3260 cm-1 (NH2), 1720 cm-1 (C=O); 1H NMR (CDCl3): δ 8.10 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 7.9 Hz), 7.82 (m, 4H, Ar-H), 7.40 (m, 5H, Ar-H), 7.37 (dd, 1H, 3-Ar-H, J= 8.0 Hz), 6.84 (s, 1H, 7-Ar-H), 4.81 (bs, 1H, NH), 3.97 (s, 3H, 5-OCH3), 3.86 (s, 3H, 6-OCH3) 3.52 (m, 3H, N-CH および N-CH2), 1.70 (m, 2H, CH2), 1.46 (m, 2H, CH2), 1.32 (d, 6H, 2xCH3), 0.98 (d, 3H, CH3); MS (EI): m/z 462 (M+).
実施例40
2−[4−(2−tert−ブチル−4−エチル−6−メトキシ−5−ペントキシ−キノリン−8−イルアミノ)−ペンチル]−イソインドール−1,3−ジオン
収率: 67%; yellow oil; IR (KBr): 3379 cm-1 (NH2), 1712 (C=O); 1H NMR (CDCl3): 7.82 (m, 2H, Ar-H), 7.71 (m, 2H, Ar-H), 7.10 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 4.4 Hz), 6.44 (s, 1H, 7-Ar-H), 6.07 (bs, 1H, NH), 3.96 (s, 3H, OCH3), 3.87 (t, 2H, OCH2, J= 6.9 Hz), 3.75-3.67 (m, 3H, N-CH, および N-CH2), 3.24 (m, 2H, CH2), 1.85-1.41 (m, 10H, 5 xCH2), 1.34 (s, 9H, 3xCH3), 1.3 (m, 6H, 2 x CH3), 0.95 (t, 3H, CH3, J= 7.9 Hz); HRMS (APCI): m/z 560 (M+1).
実施例41
2−[4−(2−tert−ブチル−4−エチル−6−メトキシ−5−オクトキシ−キノリン−8−イルアミノ)−ペンチル]−イソインドール−1,3−ジオン
収率: 75%; yellow oil; IR (KBr): 3407 cm-1 (NH2), 1713 (C=O); 1H NMR (CDCl3): 7.82 (m, 2H, Ar-H), 7.71 (m, 2H, Ar-H), 7.10 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 4.4 Hz), 6.44 (s, 1H, 7-Ar-H), 6.07 (bs, 1H, NH), 3.96 (s, 3H, OCH3), 3.87 (t, 2H, OCH2, J= 6.9 Hz), 3.75-3.67 (m, 3H, N-CH, および N-CH2), 3.25 (m, 2H, CH2), 1.89-1.61 (m, 16H, 8 xCH2), 1.37 (m, 9H, 3xCH3), 1.30 (m, 6H, 2 xCH3), 1.04 (t, 3H, CH3., J= 7.9 Hz); HRMS (APCI): m/z 602 (M+1).
実施例42
2−[4−(2−tert−ブチル−5,6−メトキシ−4−メチル−キノリン−8−イルアミノ)−ペンチル]−イソインドール−1,3−ジオン
収率: 87%; yellow oil; IR (KBr): 3410 cm-1 (NH2), 1713 (C=O); 1H NMR (CDCl3): 7.85 (m, 2H, Ar-H), 7.75 (m, 2H, Ar-H), 7.13 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 4.4 Hz), 6.49 (s, 1H, 7-Ar-H), 6.03 (bs, 1H, NH), 4.01 (s, 3H, OCH3), 3.96 (s, 3H, OCH3), 3.63 (m, 3H, N-CH, および N-CH2), 2.59 (t, 2H, CH2), 1.60 (m 4H, 2xCH2), 1.34 (s, 9H, 3xCH3), 1.23 (m, 3H, CH3); HRMS (APCI): m/z 504 (M+1).
環置換N −(4−アミノ−1−メチルブチル)−6−メトキシ−8−キノリンアミンの合成の一般法
95%エタノール(20mL)中、環置換2−[4−(6−メトキシ−8−キノリンアミノ)ペンチル]−1,3−イソインドリンジオン(4mmol)の溶液に、ヒドラジン水和物(100mmol)を加え、反応混合物を還流しながら6時間攪拌した。減圧下で溶媒を除去し、残渣を水(20mL)で希釈した。この反応混合物を8N NaOH溶液で塩基性とし、クロロホルム(3×20mL)で抽出し、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、環置換N−(4−アミノ−1−メチルブチル)−6−メトキシ−8−キノリンアミン(14)を油状物として得、これをエーテル性塩酸で処理すると、環置換N−(4−アミノ−1−メチルブチル)−6−メトキシ−8−キノリンアミン塩酸塩が得られた。
実施例43
−(4−アミノ−1−メチルブチル)−2−tert−ブチル−6−メトキシ−8−キノリンアミン
収率: 90%; IR (KBr): 3393 cm-1 (NH), 3019-2968 cm-1 (アミン); 1H NMR (遊離塩基, CDCl3): δ 7.84 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 8.6 Hz), 7.42 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 8.5 Hz), 6.30 (dd, 1H, 7-Ar-H, J= 2.3 Hz), 6.25 (dd, 1H, 5-Ar-H, J= 2.2 Hz), 6.16 (bs, 1H, NH), 3.87 (s, 3H, OCH3), 3.61 (bs, 1H, N-CH), 2.73 (t, 2H, N-CH2), 1.59 (m, 4H, 2xCH2), 1.42 (s, 9H, 3xCH3), 1.31 (d, 3H, CH3); 13C NMR (CDCl3): δ 163.36, 158.83, 144.86, 134.96, 133.56, 127.48, 118.80, 96.71, 91.60, 55.19, 47.93, 41.22, 40.59, 37.70, 33.95, 30.28, 29.69, 27.67, 26.66, 20.72, 20.63; HRMS (ESI): m/z 316 (M+1).
実施例44
−(4−アミノ−1−メチルブチル)−5−シクロペンチル−6−メトキシ−8−キノリンアミン
収率: 62%; IR (KBr): 3294cm-1 (NH); 2953-2864 cm-1 (アミン); 1H NMR (遊離塩基, CDCl3): δ 8.59 (d, 1H, 2-Ar-H), 7.94 (d, 1H, 4-Ar-H), 7.26 (m, 1H, 3-Ar-H), 6.67 (s, 1H, 7-Ar-H), 3.89 (s, 3H, OCH3), 3.71 (m. 1H, N-CH) 3.48 (m, 2H, N-CH2) 3.12 (m, 1H, CH), 2.64 (m, 4H, 2xCH2) 1.75 (m, 8H, 4xCH2), 1.11 (d, 1H, CH3); MS (EI): m/z 327 (M+).
実施例45
−[4−アミノ−1−メチルブチル]−2−アダマンチル−6−メトキシ−8−キノリンアミン
収率: 88%; IR (KBr): 3384 cm-1 (アミン); 1H NMR (遊離塩基, CDCl3): δ 7.86 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 8.6 Hz), 7.39 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 8.6 Hz), 6.29 (d, 1H, 7-Ar-H), 6.26 (d, 1H, 5-Ar-H), 6.17 (bs, 1H, NH), 3.87 (s, 3H, OCH3), 3.59 (m, 1H, N-CH), 2.75 (m, 2H, N-CH2), 1.97 (m, 15H, 12xCH2 および CH) 1.32 (d, 3H, CH3); 13C NMR (CDCl3): δ 163.18, 158.84, 45.10, 134.90, 133.86, 127.63, 118.41, 96.43, 91.38, 69.94, 55.19, 48.10, 42.11, 39.30, 38.86, 36.95, 36.56, 34.19, 33.24, 30.17, 29.71, 28.89, 28.01, 20.69, 19.97; HRMS (ESI): 394 (M+1).
実施例46
−(4−アミノ−1−メチルブチル)−5−イソプロピル−6−メトキシ−8−キノリンアミン
収率: 61%; IR (KBr): 3422 cm-1 (NH); 1H NMR (遊離塩基, CDCl3): δ 8.61 (d, 1H, 2-Ar-H), 8.1 (d, 1H, 4-Ar-H), 7.61 (dd, 1H, 3-Ar-H), 7.11 (s, 1H, 7-Ar-H), 3.49 (s, 3H, OCH3), 3.25 (m, 3H, N-CH および N-CH2), 2.71 (m, 1H, CH), 1.52 (d, 6H, 2xCH3), 1.15 (d, 3H, CH3); MS (EI): m/z 301 (M+).
実施例47
−(4−アミノ−1−メチルブチル)−5−シクロヘキシル−6−メトキシ−8−キノリンアミン
収率: 59%; IR (KBr): 3417 cm-1 (NH); 1H NMR (遊離塩基, CDCl3): δ 8.47 (d, 1H, 2-Ar-H), 7.97 (d, 1H, 4-Ar-H), 7.24 (d, 1H, 3-Ar-H), 6.68 (s, 1H, 7-Ar-H), 3.91 (s, 3H, OCH3), 3.73 (m. 1H, N-CH) 3.48 (m, 2H, N-CH2) 3.12 (m, 1H, CH), 2.64 (m, 4H, 2xCH2) 1.75 (m, 10H, 5xCH2), 1.11 (d, 1H, CH3); MS (El): m/z 341 (M+).
実施例48
−(4−アミノ−1−メチルブチル)−2,5−ジシクロペンチル−6−メトキシ−8−キノリンアミン
収率: 75%; IR (KBr): 3300 cm-1 (NH); 2955 cm-1 (アミン); 1H NMR (遊離塩基, CDCl3): δ 7.98 (d, 1H, 4-Ar-H), 7.22 (d, 1H, 3-Ar-H), 6.61 (s, 1H, 7-Ar-H), 3.89 (s, 3H, OCH3), 3.71 (m. 1H, N-CH) 3.45 (m, 2H, N-CH2) 3.15 (m, 2H, 2xCH), 2.65 (m, 4H, 2xCH2) 1.79 (m, 16H, 8xCH2), 1.2 (d, 1H, CH3); MS (El): m/z 395 (M+).
実施例49
N8−(4−アミノ−1−メチルブチル)−2,5−ジイソプロピル−6−メトキシ−8−キノリンアミン
収率: 79%; IR (KBr): 3430 cm-1 (NH); 1H NMR (遊離塩基, CDCl3): δ 8.15 (d, 1H, 4-Ar-H), 7.65 (d, 1H, 3-Ar-H), 7.18 (s, 1H, 7-Ar-H), 3.45 (s, 3H, OCH3), 3.29 (m, 3H, N-CH および N-CH2), 2.73 (m, 2H, 2xCH), 1.55 (d, 6H, 2xCH3), 1.54 (d, 6H, 2xCH3), 1.19 (d, 3H, CH3); MS (EI): m/z 343 (M+).
実施例50
−(4−アミノ−1−メチルブチル)−2,5−ジシクロヘキシル−6−メトキシ−8−キノリンアミン
収率: 55%; IR (KBr): 3400 cm-1 (NH); 1H NMR (遊離塩基, CDCl3): δ 7.93 (d, 1H, 4-Ar-H), 7.28 (d, 1H, 3-Ar-H), 6.75 (s, 1H, 7-Ar-H), 3.95 (s, 3H, OCH3), 3.71 (m. 1H, N-CH) 3.42 (m, 2H, N-CH2) 3.05 (m, 2H, 2xCH), 2.62 (m, 4H, 2xCH2) 1.78 (m, 20H, 10xCH2), 1.15 (d, 1H, CH3); MS (El): m/z 423 (M+).
実施例51
N8−(4−アミノ−1−メチルブチル)−2−tert−ブチル−5,6−ジメトキシ−8−キノリンアミン
収率: 96%; IR (KBr): 3388 cm-1 (NH), 2958 cm-1 (アミン); 1H NMR (遊離塩基, CDCl3): δ .23 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 9 Hz), 7.48 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 9Hz), 6.40 (s, 1H, 7-Ar-H), 6.03 (bs, 1H, NH), 3.97 (s, 3H, 5-OCH3), 3.86 (s, 3H, 6-OCH3) 3.62 (m, 1H, N-CH), 2.78 (t, 2H, N-CH2), 1.78 (m, 4H, 2xCH2), 1.42 (s, 9H, 3xCH3), 1.33 (d, 3H, CH3); MS (EI): 345 (M+).
実施例52
N8−(4−アミノ−1−メチルブチル)−2−シクロヘキシル−5,6−ジメトキシ−8−キノリンアミン
収率: 67%; IR (KBr): 3310 cm-1 (NH2); 1H NMR (遊離塩基, CDCl3): δ 8.21 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 9.2 Hz), 7.49 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 9 Hz), 6.41 (s, 1H, 7-Ar-H), 6.03 (bs, 1H, NH), 3.97 (s, 3H, 5-OCH3), 3.86 (s, 3H, 6-OCH3) 3.62 (m, 1H, N-CH), 2.78 (t, 2H, N-CH2), 1.78 (m, 4H, 2xCH2), 1.42 (m, 10H, 5xCH2), 1.31 (d, 3H, CH3); MS (EI): m/z 368 (M+).
実施例53
−(4−アミノ−1−メチルブチル)−2−イソプロピル−5,6−ジメトキシ−8−キノリンアミン
収率: 95%; IR (KBr): 3330 cm-1 (NH), 2900 cm-1 (NH2); 1H NMR (遊離塩基,CDCl3 ): δ 8.18 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 7.8 Hz), 7.35 (m, 1H, 3-Ar-H), 6.87 (s, 1H, 7-Ar-H), 3.95 (s, 3H, 5-OCH3), 3.82 (s, 3H, 6-OCH3) 3.55 (m, 3H, N-CH および N-CH2), 1.70 (m, 2H, CH2), 1.46 (m, 2H, CH2), 1.32 (d, 6H, 2xCH3), 0.98 (d, 3H, CH3); HRMS (ESI): m/z 331 (M+1).
実施例54
−(4−アミノ−1−メチルブチル)−2−tert−ブチル−4−エチル−6−メトキシ−5−ペントキシ−8−キノリンアミン
収率: 98%; 1H NMR (遊離塩基, CDCl3): δ 6.91 (s, 1H, 3-Ar-H), 6.43 (s, 1H, 7-Ar-H), 3.94 (s, 3H, 5-OCH2), 3.73 (s, 3H, OCH3) 2.70 (m, 3H, N-CH および N-CH2), 2.60 (m, 2H, CH2), 1.50 (m, 6H, 3xCH2), 1.34 (s, 9H, 3xCH3), 1.30 (m, 4H, 2xCH2), 1.23 (m, 3H, CH3), 0.96 (m, 3H, CH3); HRMS (ESI):m/z 430 (M+1).
実施例55
−(4−アミノ−1−メチルブチル)−2−tert−ブチル−4−エチル−6−メトキシ−5−オクトキシ−8−キノリン−アミン
収率: 99%; 1H NMR (遊離塩基, CDCl3): δ 6.95 (s, 1H, 3-Ar-H), 6.49 (s, 1H, 7-Ar-H), 3.97 (s, 3H, 5-OCH2), 3.75 (s, 3H, OCH3) 2.72 (m, 3H, N-CH および N-CH2), 2.61 (m, 2H, CH2), 1.53 (m, 10H, 5xCH2), 1.35 (s, 9H, 3xCH3), 1.31 (m, 6H, 3xCH2), 1.21 (m, 3H, CH3), 0: 99 (m, 3H, CH3); HRMS (ESI): m/z 472 (M+1).
実施例56
−(4−アミノ−1−メチルブチル)−2−tert−ブチル−5,6−メトキシ−4−メチル−8−キノリンアミン
収率: 89%; 1H NMR (遊離塩基, CDCl3): δ 6.99 (s, 1H, 3-Ar-H), 6.49 (s, 1H, 7-Ar-H), 3.73 (s, 6H, 2xOCH3) 2.79 (m, 3H, N-CH および N-CH2), 2.37 (s, 3H, CH3), 1.53 (m, 4H, 2xCH2), 1.35 (s, 9H, 3xCH3), 1.23 (m, 3H, CH3); HRMS (ESI): m/z 360 (M+1).
環置換保護アミノ酸キノリン誘導体の合成のための一般法
ジクロロメタン(15mL)中、環置換N−(4−アミノ−1−メチルブチル)−6−メトキシ−8−キノリンアミン[(遊離塩基),1mol]および適宜N保護されたアミノ酸(1.1mol)の氷冷攪拌溶液に、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(1.1mol)を加えた。反応混合物を室温に戻し、さらに4時間攪拌を続けた。この反応混合物を冷蔵庫で一晩維持し、分離した1,3−ジシクロヘキシル尿素(DCU)を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。この残渣に酢酸エチルを加え、分離したさらなる量のDCUを再び濾去した。濾液を飽和重炭酸ナトリウム溶液(3×10mL)、次いで水(2×10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させた。真空下で溶媒を除去して粗生成物を得、これを、クロロホルム中2%メタノールを用い、シリカゲル(230〜400メッシュ)でのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物を得た。
実施例57
{4−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4−[2−tert−ブチル−6−メトキシ−キノリン−8−イルアミノ]−ペンチル−カルバモイル}−ブチル}−カルバミン酸ベンジルエステル
収率: 98%; IR (KBr): 3430 cm-1 (NH), 1714 cm-1 (エステル), 1666 cm-1 (アミドカルボニル); 1H NMR (CDCl3): δ 7.85 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 8.6 Hz), 7.42 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 8.6 Hz), 7.34 (m, 10H, Ar-H), 6.44 (bs, 1H, NH), 6.29 (s, 3H, 7-Ar-H), 6.24 (s, 1H, 5-Ar-H), 6.12 (bs, 1H, NH), 5.56 (bs, H, NH), 5.50 (bs, 1H, NH), 5.08 (m, 4H, 2xOCH2Ph), 4.36 (bs, 1H, N-CH), 4.23 (bs, 1H, N-CH), 3.88 (s, 3H, OCH3), 3.72 (s, 4H, 2xN-CH2), 3.56 (bs, 1H, N-CH), 3.21 (m, 4H, 2xCH2), 1.55 (m, 4H, 2xCH2), 1.42 (s, 9H, 3xCH3), 1.26 (d, 3H, CH3); 13C NMR (CDCl3): δ 172.61, 171.59, 163.35, 158.73, 156.95, 156.40, 155.90, 144.80, 136.22, 134.99, 133.53, 128.22, 128.22, 128.12, 118.83, 96.61, 91.48, 55.16, 53.50, 52.50, 47.84, 40.43, 39.66, 37.67, 33.83, 29.91, 29.58, 26.05, 25.89, 20.59, 14.19; HRMS (APCI) m/z 698 (M+1).
実施例58
{1−4−[2−tert−ブチル−6−メトキシ−キノリン−8−イルアミノ]−ペンチルカルバモイル}−エチル}−カルバミン酸ベンジルエステル
収率: 93%; IR (KBr): 3293 cm-1 (NH), 1647 (アミドカルボニル); 1H NMR (CDCl3): δ 7.88 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 8.5 Hz), 7.44 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 8.6 Hz), 7.33 (m, 5H, Ar-H), 6.32 (s, 1H, 7-Ar-H), 6.27 (s, 1H, 5-Ar-H), 5.88 (bs, 1H, NH), 5.34 (bs, 1H, NH), 5.08 (s, 2H, OCH2Ph), 3.87 (s, 4H, OCH3 および N-CH), 3.59 (s, 1H, N-CH), 3.30 (s, 2H, N-CH2), 1.66 (m, 4H, 2xCH2), 1.42 (s, 9H, 3xCH3), 1.31 (d, 3H, CH3), 0.91 (m, 6H, 2xCH3); 13C NMR (CDCl3): δ 171.03, 158.81, 135.09, 128.17, 118.86, 96.90, 91.63, 67.03, 60.63, 55.20, 48.02, 39.49, 37.70, 33.84, 30.26, 26.08, 25.62, 24.94, 20.57, 19.83, 19.26, 17.71, 14.21; HRMS (ESI) m/z 549 (M+1).
実施例59
{5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−5−[4−(2−tert−ブチル−6−メトキシ−キノリン−8−イルアミノ)−ペンチル−カルバモイル]−ペンチル}−カルバミン酸ベンジルエステル
収率: 91%; IR (KBr): 3304 cm-1 (NH), 1719 cm-1 (エステル), 1690 cm-1 (アミドカルボニル); 1H NMR (CDCl3): δ 7.86 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 8.6 Hz), 7.43 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 8.6 Hz), 7.31 (m, 10H, Ar-H), 6.31 (s, 1H, 7-Ar-H), 6.25 (s, 1H, 5-Ar-H), 6.15 (bs, 1H, NH), 5.50 (bs, 1H, NH), 5.07 (s, 4H, 2xOCH2Ph), 4.82 (bs, 1H, NH), 4.13 (m, 1H, CH), 3.85 (s, 3H, OCH3), 3.58 (s, 1H, N-CH), 3.27 (s, 2H, N-CH2), 3.12 (s, 2H, N-CH2), 1.67 (m, 10H, 5xCH2), 1.41 (s, 9H, 3xCH3), 1.25 (d, 3H, CH3); 13C NMR (CDCl3): δ 171.52, 163.44, 158.7, 156.63, 156.34, 144.76, 136.59 136.18, 135.07, 133.55, 128.07, 127.53, 118.86, 96.76, 91.63, 67.05, 55.19, 53.50, 47.95, 40.23, 39.48, 33.79, 31.88, 30.26, 29.38, 26.07, 22.31, 20.59, 14.20; HRMS (ESI) m/z 712 (M+1).
実施例60
{1−[4−(2−tert−ブチル−6−メトキシ−8−イルアミノ)−ペンチルカルバモイル]−2−メチル−プロピル}−カルバミン酸)tert−ブチルエステル
収率: 100%; IR (KBr): 3394 cm-1 (NH), 1712 (エステル), 1655 (アミドカルボニル); 1H NMR (CDCl3): δ 7.87 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 8.5 Hz), 7.43 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 8.3 Hz), 6.31 (s, 1H, 7-Ar-H), 6.25 (s, 1H, 5-Ar-H), 6.20 (bs, 1H, NH), 5.04 (bs, 1H, NH), 4.13 (m, 1H, N-CH), 3.87 (s, 3H, OCH3), 3.60 (m, 1H, N-CH), 3.30 (m, 2H, N-CH2) 1.68 (m, 4H, 2xCH2), 1.42 (s, 9H, 3xCH3), 1.39 (s, 9H, 3xCH3), 1.31 (d, 4H, 2xCH2); 13C NMR (CDCl3): δ 172.55, 163.35, 158.7, 155.55, 144.84, 135.00.133.58, 127.49, 118.49, 118.80, 96.66, 91.50, 60.41, 54.74, 50.83, 50-18, 49.14, 47.93, 39.44, 37.69, 33.95, 32.66, 31.71, 30.27, 28.30, 29.38, 26.18, 25.62, 25.51, 25.36, 21.05, 20.64, 18.61, 14.20; HRMS (ESI) m/z 487 (M+1).
環置換N −[4−(6−メトキシ−8− キノリルアミノ)ペンチル]−(2S)−2−アミノ/ジアミノアルカンアミドの合成のための一般法
メタノール(20mL)中、環置換ベンジルエステル(0.5mmol)、氷酢酸(1mL)および10%Pd−C(0.1g)の混合物に水素ガスを1時間通した。触媒を濾過し、濾液を真空下で濃縮し、油性シロップとして生成物を得た、これをエーテル性HCl溶液で処理すると、対応する塩酸塩誘導体が得られた。
あるいは、t−Boc保護アミノ酸の使用を含む場合は、メタノール性塩化水素(20mL)中、保護誘導体(0.5mmol)の溶液を室温で一晩攪拌した。真空下で溶媒を除去し、橙色の固体を得た。これをメタノール/ジエチルエーテルから再結晶させた。
実施例61
−[4−(2−tert−ブチル−6−メトキシ−8−キノリルアミノ)ペンチル]−(2S)−2,5−ジアミノペンタンアミド
収率: 99%; IR (KBr): 3018 cm-1 (NH2); 1H NMR (遊離塩基, CDCl3): δ 8.92 (bs, 4H, 2xNH2), 7.85 (d, 1H, 4-Ar-H), 7.42 (d, 1H, 3-Ar-H), 6.30 (bs, 1H, 7-Ar-H), 6.23 (s, 1H, 5-Ar-H), 3.85 (s, 3H, OCH3), 3.58 (s, 1H, N-CH), 3.44 (s, 1H, N-CH), 3.25 (s, 4H, 2xN-CH2), 2.95 (m, 4H, 2xCH2), 1.40 (s, 9H, 3xCH3), 1.26 (d, 3H, CH3); 13C NMR (CDCl3): δ 177.38, 170.11, 163.32, 158.79, 144.85, 134.99, 133.57, 127.47, 118.79, 96.61, 91.46, 55.13, 52.68, 49.67, 47.82, 41.74, 39.78, 39.74, 37.66, 34.11, 33.67, 30.24, 28.90, 25.85, 24.85, 22.98, 22.16, 20.73; HRMS (ESI) m/z 429 (M+1).
実施例62
−[4−(2−tert−ブチル−6−メトキシ−8−キノリルアミノ)ペンチル]−(2S)−2−アミノ−3−メチル−ブタンアミド
収率: 94%; IR (KBr): 3243 cm-1 (NH2), 1663 cm-1 (CONH); 1H NMR (遊離塩基, CDCl3): δ 7.86 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 8.5 Hz), 7.61 (bs, 1H, NH), 7.43 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 8.5 Hz), 6.31 (s, 1H, 7-Ar-H), 6.26 (s, 1H, 5-Ar-H), 3.87 (s, 3H, OCH3), 3.62 (s, 1H, N-CH) 3.35 (m, 2H, N-CH2), 2.72 (s, 1H, N-CH), 1.68 (m, 4H, 2xCH2), 1.41 (s, 9H, 3xCH3), 1.29 (d, 3H, CH3), 0.945 (m, 6H, 2xCH3); 13C NMR (CDCl3): δ 176.68, 171.63, 163.34, 158.86, 144.89, 134.98, 133.6, 127.49, 118.79, 96.69, 91.50, 67.47, 55.17, 47.90, 43.02, 39.24, 37.69, 34.16, 33.74, 30.80, 30.27, 26.16.25.56, 24.87, 21.50, 20.65, 19.39, 18.90, 18.23, 16.57, 13.94; HRMS (ESI) m/z 414 (M+1).
実施例63
−[4−(2−tert−ブチル−6−メトキシ−8−キノリルアミノ)ペンチル]−(2S)−2−6−ジアミノヘキサンアミド
収率: 100%; IR (KBr): 3435 cm-1 (NH2), 1667 cm-(アミドカルボニル); 1H NMR (fiee base, CDCl3): δ 7.85 (d, 1H, 4-Ar-H, J= 8.5 Hz), 7.42 (d, 1H, 3-Ar-H, J= 8.5 Hz), 6.29 (s, 1H, 7-Ar-H), 6.24 (s, 1H, 5-Ar-H), 5.64 (bs, 4H, 2xNH2), 3.89 (s, 3H, OCH3), 3.68 (s, 1H, N-CH), 3.24 (m, 4H, 2xN-CH2), 2.87 (bs, 1H, N-CH), 1.63 (m, 10H, 2xCH2), 1.41 (s, 9H, 3xCH3), 1.24 (d, 3H, CH); HRMS (ESI) m/z 444 (M+1).
実施例64
−[4−(2−tert−ブチル−6−メトキシ−8−キノリルアミノ)ペンチル]−(2S)−2−アミノプロパンアミド
収率: 98%; IR (KBr): 3018 cm-1 (NH2), 1710 cm-1 (アミドカルボニル); 1H NMR (遊離塩基, CDCl3): δ 7.86 (d, 1H, 4-Ar-H), 7.65 (d, 1H, 3-Ar-H), 7.15 (s, 1H, 7-Ar-H), 6.81 (s, 1H, 5-Ar-H), 5.48 (bs, 1H, NH), 4.3 (bs, 1H, NH), 3.99 (m, 1H, N-CH), 3.71 (m, 1H, N-CH), 1.84 (m, 4H, 2xCH2), 1.50 (s, 9H, 3xCH3), 1.25 (d, 6H, 2xCH3); HRMS (ESI) m/z 387 (M+1).
利点
1.この化合物は再発性マラリアの治療に奏功することが分かっている。
2.この分子は合成が容易で、製造コストも高くつかない。
3.8−アミノキノリン類似体はヒトマラリアの生活周期の血液期および組織期を含む、総ての段階に対して活性を示す。
4.この分子は熱帯熱マラリア原虫の薬剤耐性株に対して有効である。
5.最も有効な分子はまた、従来8−アミノキノリン種の抗マラリア薬に付随していたメトヘモグロビン毒性もない。

Claims (46)

  1. 式1の環置換8−アミノキノリン類似体:
    Figure 2006521284
    [式中、RはH、1〜8個の炭素原子を含む直鎖アルコキシ基、3〜7個の炭素原子を含む分枝鎖アルキル基、3〜15個の炭素原子を含むシクロアルキル基、フェノキシ、および置換フェノキシ基を表し、RはH、CHおよびCを表し、Rは1〜5個の炭素を含む直鎖アルキル基、分枝アルキル基、および3〜15個の炭素原子を含むシクロアルキル基を表し、Rは種々の(R)−および(S)−アミノ酸またはL−非天然アミノ酸を表す]。
  2. 式1の化合物のR、R、RおよびRが下表:
    Figure 2006521284
    に示されるものである、請求項1に記載の環置換8−アミノキノリン類似体。
  3. 式1の化合物が、10〜100mgの範囲の用量で約4日間、Plasmodium berghei感染に対して有効である、請求項1に記載の環置換8−アミノキノリン類似体。
  4. 式1の化合物が、10〜100mgの範囲の用量で約4日間、Plasmodium yoelii感染に対して有効である、請求項1に記載の環置換8−アミノキノリン類似体。
  5. 式1の化合物のLD50が約400mg/体重kgである、請求項1に記載の環置換8−アミノキノリン類似体。
  6. 式1の化合物のIC50が約39.06ng/mlである、請求項1に記載の環置換8−アミノキノリン類似体。
  7. 前記類似体がメトヘモグロビン(MetHb)毒性を含まないものである、請求項1に記載の環置換8−アミノキノリン類似体。
  8. 前記類似体が、マラリア原虫の血液期、組織期に対して広域の抗マラリア活性を有するものである、請求項1に記載の環置換8−アミノキノリン類似体。
  9. 前記類似体がヒトマラリア原虫の耐性株に対して有効なものである、請求項1に記載の環置換8−アミノキノリン類似体。
  10. 医薬上有効量の式1の環置換8−アミノキノリン類似体および薬理学上許容される添加剤を含んでなる抗マラリア組成物:
    Figure 2006521284
    [式中、RはH、1〜8個の炭素原子を含む直鎖アルコキシ基、3〜7個の炭素原子を含む分枝鎖アルキル基、3〜15個の炭素原子を含むシクロアルキル基、フェノキシ、および置換フェノキシ基を表し、RはH、CHおよびCを表し、Rは1〜5個の炭素を含む直鎖アルキル基、分枝アルキル基、および3〜15個の炭素原子を含むシクロアルキル基を表し、Rは種々の(R)−および(S)−アミノ酸またはL−非天然アミノ酸を表す]。
  11. 医薬上許容される添加剤が、ラクトース、マンニトール、ソルビトール、微晶質セルロース、スクロース、クエン酸ナトリウム、リン酸二カルシウムもしくは類似の性質の他のいずれかの成分、またはその好適な組合せの群から選択される許容される希釈剤、トラガカントガム、アラビアガム、メチルセルロース、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、デンプンもしくは類似の性質の他のいずれかの成分、またはその好適な組合せの群から選択される結合剤、寒天、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸塩、アルギン酸、コーンスターチ、ジャガイモタピオカデンプン、プリモゲルもしくは類似の性質の他のいずれかの成分、またはその好適な組合せの群から選択される賦形剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムもしくはステオロート、タルク、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムまたは類似の性質の他のいずれかの成分の群から選択される滑沢剤、アセチルアルコール、モノステアリン酸グリセリルもしくは他のいずれかの医薬上許容されるフレーバー、またはその好適な組合せの群から選択される湿潤剤、カオリン、ベントナイトクレーもしくは他のいずれかの医薬上許容されるフレーバー、またはその好適な組合せの群から選択される吸収剤、ワックス、パラフィンもしくは他のいずれかの医薬上許容されるフレーバー、またはその好適な組合せの群から選択される遅延剤である、請求項10に記載の抗マラリア組成物。
  12. 式1の化合物のR、R、RおよびRが下表:
    Figure 2006521284
    に示されるものである環置換8−アミノキノリン類似体を含む、請求項10に記載の抗マラリア組成物。
  13. 前記組成物が、マラリア原虫の血液期、組織期に対して広域の抗マラリア活性を有するものである、請求項10に記載の抗マラリア組成物。
  14. 前記組成物がヒトマラリア原虫の耐性株に対して有効なものである、請求項10に記載の抗マラリア組成物。
  15. 式1の化合物のIC50が約39.06ng/mlである、請求項10に記載の抗マラリア組成物。
  16. 式1の環置換8−アミノキノリン類似体が、10〜100mgの範囲の用量で約4日間、P. berghei感染に対して有効である、請求項10に記載の抗マラリア組成物。
  17. 式1の環置換8−アミノキノリン類似体が、10〜100mgの範囲の用量で約4日間、P. yoelii感染に対して有効である、請求項10に記載の抗マラリア組成物。
  18. 式1の化合物のLD50が約400mg/体重kgである、請求項10に記載の抗マラリア組成物。
  19. 式1の環置換8−アミノキノリン類似体がメトヘモグロビン(MetHb)毒性を含まないものである、請求項10に記載の抗マラリア組成物。
  20. シロップ剤、錠剤、カプセル剤、散剤または注射剤の形態である、請求項10に記載の組成物。
  21. 式1:
    Figure 2006521284
    [式中、RはH、1〜8個の炭素原子を含む直鎖アルコキシ基、3〜7個の炭素原子を含む分枝鎖アルキル基、3〜15個の炭素原子を含むシクロアルキル基、フェノキシ、および置換フェノキシ基を表し、RはH、CHおよびCを表し、Rは1〜5個の炭素を含む直鎖アルキル基、分枝アルキル基、および3〜15個の炭素原子を含むシクロアルキル基を表し、Rは種々の(R)−および(S)−アミノ酸またはL−非天然アミノ酸を表す]
    の環置換8−アミノキノリン類似体、および薬理学上許容される添加剤を製造する方法であって、ここで、塩を形成する酸は本質的に有機であっても無機であってもよく、
    a.8−ニトロキノリンとアルキルカルボン酸とを、非プロトン性溶媒中、硫酸、硝酸銀および過硫酸アンモニウムの存在下、還流温度にて5分〜1時間の範囲の時間反応させて、反応混合物から環置換8−アミノキノリンを単離する工程、
    b.工程(a)で得られた環置換8−アミノキノリンと触媒および水素とを加圧下で反応させて環置換8−ニトロキノリンを得る工程、
    c.得られた環置換8−ニトロキノリンと2−(4−ブロモペンチル)−1,3−イソインドリンジオンおよびトリエチルアミンとを、100〜140℃の範囲の温度で3〜8時間の範囲の時間反応させてイソインドリンジオン誘導体を得る工程、
    d.工程(c)で得られたイソインドリンジオン誘導体とヒドラジン水和物とをアルコール系溶媒中で反応させて環置換N−(4−アミノ−1−メチルブチル)−8−キノリンアミンを生成する工程、ならびに
    e.工程(d)で得られたN−(4−アミノ−1−メチルブチル)−8−キノリンアミンとN−保護アミノ酸およびジシクロヘキシルカルボジイミドとを、クロロアルカン溶媒中、10〜50℃の範囲の温度で反応させ、環置換保護アミノ酸キノリン誘導体を単離した後、その分子のアミノ酸部分を脱保護して式1の化合物を得る工程
    を含んでなる、方法。
  22. 前記アルキルカルボン酸が、トリメチル酢酸、イソ酪酸、シクロヘキサンカルボン酸、および1−アダマンタンカルボン酸からなる群から選択されるものである、請求項21に記載の方法。
  23. 前記8−ニトロキノリンが、6−メトキシ−8−ニトロキノリン、5,6−ジメトキシ−8−ニトロキノリン、4−エチル−5−ペントキシ−6−メトキシ−8−ニトロキノリン、4−エチル−5−オクトキシ−6−メトキシ−8−ニトロキノリン、および4−メチル−5,6−ジメトキシ−8−ニトロキノリンから選択されるものである、請求項21に記載の方法。
  24. 前記還元工程(b)に用いる触媒がラネーニッケルである、請求項21に記載の方法。
  25. 前記還元が、Parr水素化装置にて40〜50psiの範囲の圧力で行われる、請求項21に記載の方法。
  26. 前記アルコール系溶媒がエチルアルコールである、請求項21に記載の方法。
  27. 前記クロロアルカン溶媒がジクロロメタンである、請求項21に記載の方法。
  28. 工程(e)における分子のアミノ酸部分のベンジルエステルの脱保護が、水素ガスの存在下、メタノール中、Pd−Cの存在下で行われる、請求項21に記載の方法。
  29. t−Boc保護アミノ酸の脱保護がメタノール性HClの存在下で行われる、請求項21に記載の方法。
  30. 式1のR、R、RおよびRが下表:
    Figure 2006521284
    に示されるものである、請求項21に記載の方法。
  31. 式1の化合物が、10〜100mgの範囲の用量で4日間、P. berghei、P. yoelii感染に対して有効である、請求項20に記載の方法。
  32. 式1の化合物のLD50が約400mg/体重kgである、請求項20に記載の方法。
  33. 前記環置換8−アミノキノリン類似体がメトヘモグロビン(MetHb)毒性を含まないものである、請求項20に記載の方法。
  34. 式1の化合物のIC50が約39.06ng/mlである、請求項21に記載の方法。
  35. マラリア感染に対してそれを必要とする被験体を治療するための単一薬物による方法であって、医薬上有効な用量の、請求項1で定義した式1の環置換8−アミノキノリン類似体を、医薬上許容される塩、担体または添加剤とともに哺乳類に投与することによる、方法。
  36. 前記被験体が哺乳類、好ましくはヒトである、請求項35に記載の方法。
  37. 式1の化合物が、10〜100mgの範囲の用量で4日間、P. bergheiおよびP. yoelii感染に対して有効である、請求項35に記載の方法。
  38. 式1の化合物のLD50が約400mg/体重kgである、請求項35に記載の方法。
  39. 前記組成物が、マラリア原虫の血液期、組織期に対して広域の抗マラリア活性を有するものである、請求項35に記載の方法。
  40. 前記組成物がヒトマラリア原虫の耐性株に対して有効なものである、請求項35に記載の方法。
  41. 請求項1で定義した式1の環置換8−アミノキノリン類似体の使用であって、医薬上有効量の前記類似体を被験体に投与することを含んでなる、使用。
  42. 前記被験体が哺乳類、好ましくはヒトである、請求項41に記載の使用。
  43. 式1の化合物が、10〜100mgの範囲の用量で4日間、P. bergheiおよびP. yoelii感染に対して有効である、請求項41に記載の使用。
  44. 式1の化合物のLD50が約400mg/体重kgである、請求項41に記載の使用。
  45. 前記組成物が、マラリア原虫の血液期、組織期に対して広域の抗マラリア活性を有するものである、請求項41に記載の使用。
  46. 前記組成物がヒトマラリア原虫の耐性株に対して有効なものである、請求項41に記載の使用。
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