JP2006520929A - 無定形フォトリフラクティブ材料の寿命を延長する方法 - Google Patents

無定形フォトリフラクティブ材料の寿命を延長する方法 Download PDF

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Abstract

フォトリフラクティブ材料及びフォトリフラクティブ物品の寿命を際立って改善する方法は、品位低下が起きる温度範囲より高い温度でフォトリフラクティブ材料を焼きなますことを含む。その方法は、特に、相分離が機能低下又は装置欠陥を引き起こす無定形フォトリフラクティブ材料及び装置に適用可能である。

Description

本発明は、一般的にフォトリフラクティブ材料に関する。特に、本発明は、その寿命を延長するためにフォトリフラクティブ材料を加熱する方法に関する。
フォトリフラクティブ材料は、光を照らすと屈折率の変化を起こす材料である。リチウム・ニオブ酸塩のような無機フォトリフラクティブ材料やフォトリフラクティブ・ポリマーのような無定形フォトリフラクティブ材料を含む様々なフォトリフラクティブ材料が知られている。フォトリフラクティブ材料を含む光学装置が製造されており、その多くはホログラフィック・データ記憶、光学シグナル増幅、光学スイッチ、及び相関器のような応用へ期待されている。
有機システムにおけるフォトリフラクティブ効果の発見及び高い回折効率を有する有機複合体のその後のデザインが、フォトリフラクティブ材料の将来性を大きく高めた。無定形フォトリフラクティブ材料、特にポリマーを含むものは、その構造的柔軟性及び装置に挿入するのに適した様々な形状に容易に作製できるため、特に関心を集めている。しかしながら、最も将来性がある無定形フォトリフラクティブ材料の多くのフォトリフラクティブ特性は、時間経過とともに品位低下し、比較的短い使用寿命になっていることがわかっている。その品位低下のメカニズムは、完全には理解されていないが、無定形フォトリフラクティブ材料内の様々な成分による相分離が少なくとも部分的に起きていることによるものと思われる。例えば、将来性のあるクラスの無定形フォトリフラクティブ材料の調製には、とりわけ、溶媒中にポリマー及びクロモファを溶かした溶液を調製し、それから溶媒を蒸発させて溶液からフィルムを鋳造することを含む。得られたフォトリフラクティブ材料は、透明無定形フィルムを含み、該フィルムは、時間経過とともに徐々に相分離し、フォトリフラクティブ能力が低下し、最終的には使用条件下において、急速かつ目覚しい取り消すことができない装置欠陥を生じる。
フォトリフラクティブ材料の短寿命の問題は既に認識されており、この問題に取り組む様々なアプローチが報告されている。例えば、E. Hendrickx et al., 「光散乱実験によって研究されたゲスト/ホスト・フォトリフラクティブポリマーの相安定性」 Appl. Phys. Lett., Vol. 71(9), pp. 1159-1161 (1997); A. Grunnet-Jepsen et al., 「安定性を改善した高性能フォトリフラクティブポリマー」 Appl. Phys. Lett., Vol. 70(12), pp. 1515-1517 (1997); A.M. Cox et al., 「高い回折効率及び再現性を有する結晶化耐性のあるフォトリフラクティブポリマー複合体」 Appl. Phys. Lett., Vol. 68(20), pp. 2801-2803 (1996); E. Hendrickx et al., 「長い相安定性を有する高効率フォトリフラクティブポリマーの合成及び特性」 Macromolecules, Vo. 31, pp. 734-739 (1998); and K. Meerholz et al., 「電気光学クロモファの共融混合物を含む高性能フォトリフラクティブポリマーの安定性改善」 Adv. Mater., Vol. 9(13), pp. 1043-1046 (1997)を参照していただきたい。しかしながら、これらのアプローチは、一般的にフォトリフラクティブ材料自身の物理的特性を修飾することに焦点が置かれており、広く採用されていない。なぜならば、得られた修飾材料は、一般的に調製が困難であり、及び/又は、好ましくない低効率又は長い反応時間を有するからである。
無定形フォトリフラクティブ材料の寿命は、一般的に高温で短くなることが知られている。ポリマーマトリックス及びクロモファを含む無定形フォトリフラクティブ材料にとって、この結果は、温度上昇によって相分離の割合が高くなったためである。例えば、E. Hendrickx et al., 「光散乱実験によって研究されたゲスト/ホスト・フォトリフラクティブポリマーの相安定性」Appl. Phys. Lett., Vol. 71(9), pp. 1159-1161 (1997); 及び K. Meerholz et al., 「電気光学クロモファの共融混合物を含む高性能フォトリフラクティブポリマーの安定性改善」 Adv. Mater., Vol. 9(13), pp. 1043-1046 (1997)を参照して頂きたい。こうして、少なくとも理論では、無定形フォトリフラクティブ材料の寿命は、それらを比較的低い温度に保つことで延長することができる。しかしながら、フォトリフラクティブ物品を含む装置に適用すると、無定形フォトリフラクティブ材料の寿命を延長するこの方法は、反応時間や回折効率のようなフォトリフラクティブ特性に非常にマイナスの影響を与えてしまう。加えて、低い温度でフォトリフラクティブ物品を維持することは、製造、輸送、貯蔵、及び実用的使用に伴う広範囲での温度のため及び光学装置を冷凍することの困難性のため、一般に実用的ではない。従って、装置の冷却又は材料自身の改良に依存しないフォトリフラクティブ材料の寿命を延長する方法が長く望まれている。
好ましい態様では、本発明は、熱焼きなましによって無定形フォトリフラクティブ材料の貯蔵寿命及び/又は有益な寿命を延長する方法を提供する。本発明はまた、熱源を有するフォトリフラクティブ物品及び装置を提供する。無定形フォトリフラクティブ材料の熱焼きなまし及びフォトリフラクティブ物品又は装置にヒーターを直接挿入することによって、比較的寿命が短いが好ましいフォトリフラクティブ特性を有する無定形フォトリフラクティブ材料を、特に統合された光学システム及び装置の中で利用することができる。
驚くべきことに、品位低下した無定形フォトリフラクティブ材料をある温度以上に加熱すると、そのサンプルのフォトリフラクティブ特性を実質的にあるいは全く回復させることができるということがわかった。好ましい態様では、品位低下―回復を繰り返しても、統計的に、無定形フォトリフラクティブ材料のフォトリフラクティブ特性における重要な変化をもたらさない。
ここに記述される好ましい方法を利用することができるフォトリフラクティブ物品もまた提供される。好ましくは、これらの物品は、フォトリフラクティブ材料を加熱することができる熱源を有する。好ましい態様では、熱は1以上の加熱要素によって提供される。好ましくは、加熱要素は、無定形フォトリフラクティブ材料に直接接触しているか、基板、密封材料又は空間によって無定形フォトリフラクティブ材料から分離されている。
熱は、また、赤外線又はマイクロ波照射によってフォトリフラクティブ材料に提供されてもよい。こうして、好ましい態様では、フォトリフラクティブ装置は、固体レーザー又は黒体放射体を有する、あるいは、光学システムの他の部分から獲得した光によって加熱される。
こうして、好ましい態様は、フォトリフラクティブ材料の寿命を延長する方法、あるいは、フォトリフラクティブ材料中の空隙、クラック又はその他の欠陥を取り除く方法であって、
からTの範囲の温度で維持されると品位低下する光特性を持つフォトリフラクティブ材料を提供する工程と、
前記光特性を維持する、あるいは少なくとも部分的に前記光特性を回復するのに有効な焼きなまし時間で、温度T以上に前記フォトリフラクティブ材料を加熱する工程と、ここでTはTよりも高い、
前記フォトリフラクティブ材料をTからTの範囲の温度に冷却する工程とを有する方法を提供する。
別の好ましい態様は、フォトリフラクティブ材料と、ここで当該フォトリフラクティブ材料は、TからTの範囲の温度で維持されると品位低下する光特性を有し、そのフォトリフラクティブ材料の光特性は、該フォトリフラクティブ材料を温度Tに加熱し、該フォトリフラクティブ材料をTからTの範囲の温度に冷却すると少なくとも部分的に回復し、TはTより高い;
前記フォトリフラクティブ材料を加熱するために有効に配置された熱源と;
前記フォトリフラクティブ材料と接触する基板とを有する寿命が延長されたフォトリフラクティブ物品を提供する。
定義
「ポリマー」とは、モノマーを重合することによって形成される繰り返し単位を含む大きな分子を言う。ポリマーは、例えば、特定のモノマーを重合することによって形成される繰り返し単位を有する「ホモポリマー」であってもよく、例えば、2以上の異なるモノマーを共重合することによって形成される繰り返し単位を有する「コポリマー」であってもよい。ポリマーは、約1000以上の重量平均分子量を有する。
「芳香族基」とは、4n+2π(nは整数)電子を含む炭素原子の環状基を言う。「複素環式芳香族基」とは、そのリング内に、4n+2π(nは整数)電子を含む炭素以外の要素である原子を少なくとも一つ有する環状基を言う。芳香族性及び複素環式芳香族性の更なる詳しい記載は、J.マーチ、上級有機化学:反応、機構及び構造、第4版、ウィレイ−インターサイエンス、ニューヨーク、1992、第2章(これは本明細書に取り込まれる)にある。「複素原子」とは、窒素、酸素、ケイ素、リン又は硫黄のような炭素以外の原子であって、周期表のIV、V、VI又はVII族の原子を言う。
化学構造の中の記号「‡」及び「*」は、別の基に結合する原子を指し、その構造は、その記号がなかった場合の構造では含まれていたであろう水素が欠如しているものである。
「電子供与基」又は「ドナー」とは、それが付加される基の方向に電子密度を非局在化する化学基を言う。「電子受容性基(EAG)」又は「アクセプター」とは、それが付加される基から電子密度を引き付ける化学基を言う。本明細書では、水素置換基は、電子を供与せず、電子を回収もしない。これらの用語のより詳細な記載は、J.マーチ、上級有機化学:反応、機構及び構造、第4版、ウィレイ−インターサイエンス、ニューヨーク、1992、第9章(これは本明細書に取り込まれる)にある。
「クロモファ」とは、電磁照射を吸収することができる分子又は分子の凝集体を言う。「励起状態」とは、電子がある分子の別のエネルギー状態より高いエネルギー状態にあるときの分子の電子状態を言う。
「NLOクロモファ」(又は非線形光学クロモファ)とは、電界誘導分極に対して非線形光学反応を示すクロモファを言う。クロモファPの誘導分極は、電界強度Eの非線形機能であって、等式(1)のテーラー級数展開式によって近似される。
(数1)
(1)
Figure 2006520929
ここで、Eは電界強度であり、αは線形分極率であり、βは第一超分極率であり、γは第二超分極率である。二次オーダー非線形光学効果は等式1の1/2!βEから生じ、非中心対称の分子の中でのみ起こる。
NLOクロモファの相対フォトリフラクティブ反応は、米国特許US6,090,332に記載されるように、等式2によって決定されるクロモファのフォトリフラクティブ性能指数(FOM)から決定される。
(数2)
(2)
Figure 2006520929
ここで、kTは熱エネルギーであり、Δαはクロモファの分極率異方性であり(Δα=αZZ−ΣαXX、Zは分子軸の方向であり、αZZはその分子の分子軸の方向に沿った分極率であり、ΣαXXはZに垂直な平面での分極率合計である)、μはNLOクロモファの双極子モーメントであり、βはクロモファの超分極率である。米国特許US6,090,332は、その記載の全部特にNLOクロモファの相対フォトリフラクティブ反応を記載する目的のために、本明細書に取り込まれる。
「光伝導性」材料とは、その材料が電磁照射にさらされたときに変化する電気伝導率の度合いを有する材料を言う。フォトリフラクティブ材料は、電磁照射にさらされたときに屈折率が変化する光伝導性材料である。
フォトリフラクティブ材料及び物品を再生する方法
好ましい態様では、無定形フォトリフラクティブ材料及び無定形フォトリフラクティブ材料を含むフォトリフラクティブ物品の無定形でガラス質の状態の再生方法を提供するために熱処理法が採用される。使用の好ましい条件下、無定形フォトリフラクティブ材料は、ある温度範囲TからTに保持される。無定形フォトリフラクティブ材料は、典型的には、準安定のガラス質の無定形状態で混合されたいくつかの成分を含む。準安定の無定形状態は、自然発生の劣化に左右される温度に耐えることで知られる。一般的に、その劣化は、その温度範囲より低いかT終点よりもむしろその温度範囲より高いかT終点でより急速に起こる。そのフォトリフラクティブ特性、特に回折効率、反応時間及びバイアス上での旋回が、無定形フォトリフラクティブ材料の劣化によって不利に影響することが知られている。フォトリフラクティブ性能を低下する物理的変化の例として、結晶化、個々の成分を別々の非晶質領域に分離すること、1以上の成分の凝集、及び固定又は準固定回折格子の形成が挙げられる。
好ましくは、下限値Tは合理的に自然界で起こり得る低温の範囲である。好ましくはTは0℃以下であり、より好ましくはTは約−50℃以下である。好ましくは上限値Tはフォトリフラクティブ材料のガラス転移温度(Tg)以上である。好ましくは、Tの絶対値は約100℃以下である。
驚くべきことに、品位低下した無定形フォトリフラテクティブ材料をTやTより高い温度Tで充分な時間、熱焼きなましすることによって、無定形フォトリフラクティブ材料の活性無定形状態を復活させることができる。例えば、典型的なフォトリフラクティブ材料(下記参照)は、T=0℃とT=80℃の間の品位低下時間で直線的な温度依存性を示すように観察された。無定形フォトリフラクティブ材料は、150℃で30秒未満の時間で完全に品位低下するはずであることが計算された。無定形フォトリフラクティブ材料のフィルムを150−200℃で20分以上加熱した場合には、驚くべきことに品位低下は観察されなかった。その代わり、その無定形フォトリフラクティブ材料のフィルムを室温まで冷却すると、そのフィルムは、無定形で、明確なフォトリフラクティブ挙動を示すことがわかった。
驚くべきことに、結晶化や相分離のような様々な品位低下メカニズムによって引き起こされる空隙やクラックが、この方法によってなくすことができることがわかった。通常、結晶化や相分離によって体積変化を伴う。完全に結晶化が許容されるサンプルは、内部せん断圧力を受け、電極から層離脱し、クラックが発生する傾向がある。そのクラック発生や層離脱は、最初の溶解物の中で空隙や木目境界を作る。引き続き熱処理をすることで、これらのクラックや空隙を加熱することがわかった。
驚くべきことに、欠陥が品位低下による影響のためである場合、フォトリフラクティブ合成物、ポリマー、プラスティック、フィルム又は装置の有益な作動寿命を少なくとも約16倍延長することができることがわかった。欠陥が品位低下による影響のためである場合、フォトリフラクティブ合成物、ポリマー、プラスティック、フィルム又は装置の貯蔵寿命をこの方法により無期限に延長してもよい。
ある特定の無定形フォトリフラクティブ材料は急速に品位低下するかもしれないが、有益なフォトリフラクティブ特性を有する。そのような材料は、例えば、極めて速い反応を有する。フォトリフラクティブ装置は、急速に品位低下する材料から作られてもよく、反応時間、2ビームカップリング増幅度及び定常状態回折効率のようなフォトリフラクティブ特性が迅速に測定されてもよい。その装置はそれから、装置欠陥(品位低下)を加速するために高められた温度(90℃)条件下にさらされてもよい。復元なしのバイアス下に置かれると、品位低下したテスト装置は、めざましく衰える(アーク発生、火花発生及び最終的に装置の燃焼)ことがわかった。驚くべきことに、他の類似の品位低下したテスト装置が160℃で10分間熱処理されると、相分離前の装置の光学特性及び反応が実質的に回復された。更に、驚くべきことに、この処理サイクルは、装置のフォトリフラクティブ特性に統計的に重要な変化をもたらせずに少なくとも16回繰り返すことができた。
焼きなまし時間は、一般的に、無定形フォトリフラクティブ材料の性質に依存し、理想的には、与えられたフォトリフラクティブ材料に対し明確に識別される。一般的に、無定形フォトリフラクティブ材料は、約1分以上、より好ましくは約5分以上焼きなましされることが好ましい。
好ましい焼きなまし時間Tは、無定形フォトリフラクティブ材料のガラス転移温度(Tg)より高い。本発明は理論によって拘束されないが、無定形フォトリフラクティブ材料では、相分離された混濁領域から共晶溶融物までの間でガラス転移温度より約0℃から約150℃高いどこかで相変化があると考えられている。理論では、Tは、相境界の温度より高い温度であるべきである。
好ましくは、無定形フォトリフラクティブ材料は、そのガラス転移温度が約0℃から150℃の範囲、好ましくは0℃から100℃の範囲、より好ましくは15℃から約50℃の範囲である。焼きなまし温度Tは、好ましくは無定形フォトリフラクティブ材料のガラス転移温度より約1℃より高く、より好ましくはそのガラス転移温度より約20℃より高い。Tの絶対値は、好ましくは約100℃から約200℃の範囲であり、より好ましくは約140℃から約160℃の範囲である。
いくつかの態様では、無定形フォトリフラクティブ材料の冷却速度もまた重要である。本発明は、理論に限定されないが、フォトリフラクティブ材料の冷却が遅いと時間がかかり、その材料はその材料の混濁相の温度範囲にあると考えられる。その材料が混濁相内に長く保持されると、粒径サイズは大きくなり、そのフォトリフラクティブ材料はより結晶質になると考えられている。ある臨界的粒径サイズを超えると、そのフォトリフラクティブ材料は品位低下することが理論づけられている。フォトリフラクティブ材料を急速に冷却すると、少なくとも準安定で、フォトリフラクティブ材料の期待されるフォトリフラクティブ特性の全てを有するガラス質状態の形成を可能にする。
驚くべきことに、加熱されたフォトリフラクティブ材料を焼きなまし後、急速にTから約Tより低く冷却すると、好ましくは1分につき5℃より速く、より好ましくは1分につき約50℃より速く、更に好ましくは1分につき約100℃より速く冷却すると、無定形フォトリフラクティブ材料の元々のフォトリフラクティブ特性が実質的に回復される。
フォトリフラクティブ物品
好ましい態様では、フォトリフラクティブ材料は、フォトリフラクティブ物品の実質的に不変の一部である。フォトリフラクティブ物品では、フォトリフラクティブ材料は、機能的で形状的な安定性を与える実質的に透明な基板に接触する、好ましくは貼り付けられる。こうして、温度が上げられると、フォトリフラクティブ材料は軟化し又は相変化を引き起こすが、フォトリフラクティブ物品の性能に不利益な変形あるいは欠陥が、機械的圧力のために導入されることはない。フォトリフラクティブ物品の性能に不利益な欠陥の例として、空隙の形成、泡又はクラック、層間剥離あるいはフォトリフラクティブ材料の厚み又は形状の変化が挙げられる。好ましい基板は、約1×10Paより大きいせん断係数を有する。
基板材料はまた、実質的に光学的に鮮明であることが好ましく、例えば、光学密度は好ましくは、0.2より小さい。より好ましくは、基板の光学密度は、0.05より小さい。好ましい基板としては、以下に限定されないが、シリカガラス、ホウ珪酸塩ガラス、ガリウム窒化物、ガリウムヒ化物、サファイア、石英ガラス、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、及びこの分野の当業者に知られる他の鮮明な材料が挙げられる。
本発明の別の好ましい態様では、フォトリフラクティブ物品は、更に1以上の電極、より好ましくは1対の電極を有する。好ましくは、その電極は、実質的に無定形フォトリフラクティブ材料及び基板に接触し、鮮明で透明なフィルムを有する。様々な薄膜電極材料がその分野の当業者に知られており、伝導性金属酸化物、伝導性ポリマー及び金属が含まれる。好ましい電極材料は、真空スパッタ伝導性金属酸化物フィルム、溶液コートされた伝導性ポリマーフィルム、及び熱溶着伝導性金属フィルムからなる群より選択される。薄膜電極は、一般的には約1Åから1000Åの厚さである。好ましい金属酸化物フィルムとして、インジウムスズ酸化物(ITO)、フッ素ドープしたスズ酸化物、亜鉛酸化物及びカドミウムスズ酸塩が挙げられるが、これらに限定されない。好ましい伝導性ポリマーとして、ポリアセチレン、ポリアニリン及びPEDOT/PSSが挙げられるが、これらに限定されない。好ましい伝導性金属フィルムとして、金、銀、銅及びアルミニウムが挙げられるが、これらに限定されない。より好ましい電極材料は、電極として作用するITOのフィルムである。フォトリフラクティブ材料は、好ましくは、二つの電極間で、典型的には1から1000μm、一般的には100から110μmの厚みを有する鮮明で無定形で連続的なフィルムに形作られる。
加熱要素、加熱装置又は赤外線照射を取り入れるフォトリフラクティブ物品は、その寿命を延ばすために上述した熱方法を利用することができる。図3−5は、ここで記述された方法によって寿命を延ばしてもよいフォトリフラクティブ物品の具体例を示す。
ここで記述された材料及びフォトリフラクティブ物品は、その分野で知られる技術によって電磁照射の移送や制御(相変化、強度又は伝達方向)のための光学物品に製造されてもよい。フォトリフラクティブ装置の光学劣化の逆転のための好ましい方法は、それ自身より大きな装置の中に永続的に挿入されてもよいフォトリフラクティブ物品の中に挿入される無定形フォトリフラクティブ材料に適用されてもよい。再生は、品位低下が起きた後に行われることができ、又は予防的な測定として定期的に適用されることもできる。再生の好ましい方法は、無定形フォトリフラクティブ材料をそのガラス転移温度より高く、典型的には160℃まで1から100分の間加熱する。これらの材料は、鋳造法又はスピンコーティング法によって薄膜に形成されてもよい。模様が付いたチャネル導波管は、平版印刷あるいは、位相共役器、ミラー、増幅器、空間光変調器、光学処理装置又はホログラフィック光記憶装置のような導波路フォトリフラクティブ装置を作るためのダイレクトレーザー書き込みの一般的な技術を使用して薄膜とともに製造されてもよい。そのような光学装置を作る方法は、その分野の当業者に知られている。
無定形フォトリフラクティブ材料
ここで記述される方法は、好ましくはフォトリフラクティブ材料、より好ましくは無定形フォトリフラクティブ材料を使用して行われる。無定形フォトリフラクティブ材料は、その分野で知られ、例えば、米国特許5,064,264(これは、本明細書の中に取り込まれ、特に無定形フォトリフラクティブ材料を記述する目的で取り込まれる)に記載されている。
好ましい態様では、無定形フォトリフラクティブ材料は、NLOクロモファを含む。その分野の当業者に知られる様々なNLOクロモファがここで記載される組成物の中に取り込まれてもよい。
好ましいNLOクロモファは、約10−49esu以上の等式(2)によって決定される性能係数(FOM)を有する。好ましいNLOクロモファの例として、式XVI、XVII及びXVIIIによって表される化合物が挙げられる。
(化1)
(XVI)
Figure 2006520929

(XVII)
Figure 2006520929

(XVIII)
Figure 2006520929
ここで、Dは、電子供与基であり、Ra1、Ra2及びRa3は、水素原子、炭素数10までの直鎖状アルキル基、炭素数10までの分岐状アルキル基、炭素数10までの芳香族基、及び結鎖原子からなる群より選択される。Gは、メチンあるいはπ共役結合の橋かけを有する基のいずれかである。EAGは、電子受容性基である。その他の適用可能なNLOクロモファには、米国特許6,0990,332に開示されるものを含む、これはその全部が、特にNLOクロモファを記載する目的のために本明細書に取り込まれる。好ましい電子供与性基は、比較的低いイオン化電位を持ち、π共役された橋かけに結合することができる。典型的なドナーとして、ドナー強度が増加していく順に例示すると以下のようになる。
I < Br < Cl < F < OC(O)R < SH < OH < SR < OR < NHC(O)R < NH2 < NHR < NR2 < S- < O-
適用可能な電子供与基の追加例として、米国特許6,267,913に記載のものが挙げられる。これは、特に電子供与性基の例を記載する目的で本明細書に取り込まれる。好ましい電子供与性基には以下のものが含まれる。
(化2)
Figure 2006520929
好ましいEAGは、高い電子親和力を持ち、π共役された橋かけに結合することができる。典型的なアクセプターとして、アクセプター強度が増加する順に例示すると以下のようになる。
C(O)NR2 < C(O)NHR < C(O)NH2 < C(O)OR < C(O)OH < C(O)R < C(O)H <CN <S(O)2R < NO2
適用可能なEAGの追加例として、米国特許6,267,913に記載のものが挙げられる。これは、特にEAGの例を記載する目的で本明細書に取り込まれる。好ましいEAGには以下のものが含まれる。
(化3)
Figure 2006520929

Figure 2006520929
ここでRは、水素原子、炭素数10までの直鎖状アルキル基、炭素数10までの分岐状アルキル基、及び炭素数10までの芳香族基からなる群より選択される。
好ましい態様では、式(XVI)、(XVII)及び(XVIII)におけるGは、構造(XIX)、(XX)及び(XXI)からなる群より選択される構造によって表される。構造(XIX)、(XX)及び(XXI)は、以下に示さる。
(化4)
(XIX)
Figure 2006520929
,

(XX)
Figure 2006520929
,

(XXI)
Figure 2006520929
ここでRd−Rdは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数10までの直鎖状アルキル基、炭素数10までの分岐状アルキル基、及び炭素数10までの芳香族基からなる群より選択される。Rは、水素原子、炭素数10までの直鎖状アルキル基、炭素数10までの分岐状アルキル基、及び炭素数10までの芳香族基からなる群より選択される。R7−10は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数10までの直鎖状アルキル基及び炭素数10までの分岐状アルキル基からなる群より選択される。
式(XVI)、(XVII)及び(XVIII)では、EAGは電子受容性基であり、好ましくは以下の群から選択される構造によって表される。
(化5)
Figure 2006520929
,
Figure 2006520929
,
Figure 2006520929
,
Figure 2006520929
,
Figure 2006520929
,
これらの構造の中で、R、R10、R11及びR12は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数10までの直鎖状アルキル基、炭素数10までの分岐状アルキル基、及び炭素数10までの芳香族基からなる群より選択される。
好ましい態様では、式(XVII)及び(XVIII)におけるGは、構造(XXII)によって表される。
(化6)
(XXII)
Figure 2006520929
好ましくは、式(XVII)及び(XVIII)におけるEAGは、以下の群より選択される部分によって現される。
(化7)
Figure 2006520929
, S(O)2OR13, NO2, C(O)OR13, S(O)2R13, S(O)R13, C(O)R13, CN, and C(O)NR14R15,
ここでC(O)は、二重結合によってCに結合した酸素原子を表す。S(O)は、二重結合によってSに結合したn個の酸素原子を表す。nは、1から4の範囲の整数である。Rb1、Rb2、Rb3、Rb4、Rb5、R13、R14及びR15は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数10までの直鎖状アルキル基、炭素数10までの分岐状アルキル基、及び炭素数10までの芳香族基からなる群より選択される。
最も好ましい態様では、NLOクロモファは、(4−(ホモピペリジニル)ベンジリデン)マロニトリル(7−DCST)である。
(化8)
7-DCST
Figure 2006520929
好ましい態様では、フォトリフラクティブ材料は、更に光電荷発生剤を含む。光電荷発生剤は、光を吸収する材料であり、分離した電子正孔を形成する。光電荷発生剤は、NLOクロモファであってもよく、光誘導性の可動性電荷の数を増加するという特定の目的のためにフォトリフラクティブ材料に添加される別の成分であってもよい。光電荷発生剤はまた、好ましい波長でその反応を高めるために添加されてもよい。光電荷発生剤は、その分野の当業者に知られている。
好ましい光電荷発生剤は、フラーレン、トリニトロフルオレノン、(2,4,7−トリニトロ−9−フルオレニリデン)−マロニトリル、C60、フタロシアニン、ポルフィリン、遷移金属フタロシアニン及び遷移金属ポルフィリンからなる群より選択される。
無定形フォトリフラクティブ材料は、好ましくは更に電荷輸送成分を含む。NLOクロモファは、電荷輸送成分として作用してもよく、無定形フォトリフラクティブ材料の分離した成分であってもよい。電荷輸送は、二つの一般的なタイプである電子輸送又は正孔輸送の一つであってもよく、その分野における当業者に知られている。好ましい態様では、光電荷発生剤と組み合わせた電荷輸送剤は、約10−12Ω−1cm/Wcmより大きい光導電率をフォトリフラクティブ材料に与える。
好ましい電荷輸送剤は、カルバゾール、N,N,N’,N’−テトラアリール−4,4’−ベンジジン(TPD)、N,N’−ジアルキル−N,N’−ジアリール−4,4’−ベンジジン、N,N,N’,N’−テトラアルキル−4,4’−ベンジジン、トリアリールアミン、N−アルキル−N−アリールアニリン、N−ジアルキルアニリン、N,N,N’,N’−テトラアリール−1,4−フェニレンジアミン、N,N’−ジアルキル−N,N’−ジアリール−1,4−フェニレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラアルキル−1,4−フェニレンジアミン、パラフェニレンビニレン(PPV)、ヒドラゾン、ボロンジケトネート、オキソ−チオキサンテン−ジオキサイド及びチオキサンテン−ジオキサイドからなる群より選択される。
最も好ましい態様では、電荷輸送剤は、N,N,N’,N’−テトラアリール−4,4’−ベンジジンである。
好ましい態様では、無定形フォトリフラクティブ材料は、更にポリマーバインダーを含む。NLOクロモファ、電荷輸送剤及び光電荷発生剤は、ポリマーバインダーの中で分散されてもよく、ポリマーバインダーに共有結合されてもよい。
好ましい態様では、ポリマーバインダーは、例えば、ポリアクリレート、ポリトリフルオロビニルエーテル、ポリ(アリールビニレン)、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリシロキサン、ポリエーテル、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリフェニレンビニレン、ポリエポキシド、ポリフルオロシクロブタン、ポリマレイミド、及びポリシアネートからなる群より選択される。
好ましい態様では、電荷輸送剤は、ポリマーバインダーに共有結合する。電荷輸送剤は、ポリマーの側鎖に又は主鎖の一部として共有結合してもよい。主鎖及び側鎖ポリマーのより詳細な記載は、G.オディアン、重合の原理第3版、ジョーン・ウィレー&サンズ、ニューヨーク、(1991)の中にあり、これは本明細書の中に取り込まれる。ポリマーバインダーに共有結合した電荷輸送剤を含む無定形フォトリフラクティブ材料の特定の具体例が、米国特許6,610,809及び6,653,421に開示されており、これら2件は、特にポリマーバインダーに共有結合した電荷輸送剤を含む無定形フォトリフラクティブ材料を記載する目的で本明細書に取り込まれる。
この方法の好ましい態様では、無定形フォトリフラクティブ材料のガラス転移温度は、約200℃より低く、より好ましくは約100℃より低く、更に好ましくは約70℃より低い。ポリマーを含む無定形フォトリフラクティブ材料のガラス転移温度は、可塑剤の添加、ポリマーの分子量の制御、分岐状ポリマーの添加などのような、その分野の当業者に知られる方法によって制御することができる。
好ましくは、無定形フォトリフラクティブ材料は、約100℃より低い、好ましくは約50℃より低い、最も好ましくは使用時の温度の約5℃以内のガラス転移温度を有する。
図3−5は、ここで記載された方法によって寿命が延長されてもよいフォトリフラクティブ物品の例を示す。
驚くべきことに、ここで記載された方法は、無定形のフォトリフラクティブ複合体を調製するために使用されてもよい。例えば、150〜200℃で20分以上複合体を加熱することを含む調製工程では、その装置は、150℃で4分未満で完全に結晶化し、30秒未満のバイアス下に置かれたときは装置欠陥を引き起こすのに充分なほど結晶化するということが計算された。驚くべきことに、これは観察されなかった。その代わり、フォトリフラクティブ特性を示す無定形フィルムが形成されることがわかった。この発明は、理論によって拘束されない。しかし、100℃から150℃の間のどこかで、相分離した混濁領域から共融溶解物への相変化があり、その結晶プロセスの初期化はかなりゆっくりであると信じられる。なぜなら、その装置は冷却され、その内部温度は、混濁相が存在し、相分離が発生しない温度範囲にあるからである。
複合体材料は、急速に相分離してもよいが、有益なフォトリフラクティブ特性を有する。そのような材料は、例えば、極めて速い反応性を持っていてもよい。フォトリフラクティブ装置は、急速に相分離する材料から作られていてもよく、反応時間、2ビーム・カップリング増幅、及び安定状態回折効率のようなフォトリフラクティブ特性がすばやく測定されてもよい。その装置は、それから装置欠陥(相分離)を加速するために上昇温度(90℃)にさらされてもよい。再生なしのバイアス下に置かれたとき、相分離したテスト装置は、めざましく失敗に終わった(アーク発生、火花発生、及び最終的に装置の火災)。驚くべきことに、その他の相分離したテスト装置は、160で10分間熱処理すると、相分離前の装置の光学特性及び反応性が実質的に回復した。更に、驚くべきことに、この処理サイクルは、装置のフォトリフラクティブ特性に統計的に重要な変化を与えずに少なくとも16回繰り返すことができた。
驚くべきことに、相分離から誘発された空隙やクラックを、この方法によってなくすことができることがわかった。1以上の小分子成分の結晶化には相分離が伴う。結晶化によって通常体積変化があるので、完全に結晶化することが許容されるサンプルは、内部せん断圧力が課され、電極から層離脱し、クラックを起こす傾向がある。クラックや層離脱は、初期の溶解物中で空隙や木目境界を引き起こす。熱処理を延長することで、これら結晶化から誘発されたクラックや空隙を修復することを発見した。
驚くべきことに、欠陥が相分離に基づく影響のためである場合、フォトリフラクティブ複合体、ポリマー、プラスティック、フィルム、又は装置の有益な作動寿命は、少なくとも約16倍延長することができるということがわかった。フォトリフラクティブ複合体、ポリマー、プラスティック、フィルム、又は装置の貯蔵寿命は、欠陥が相分離に基づく影響のためである場合、無期限に延長されてもよい。
光互変性よりもむしろ光屈折性として好ましい態様の材料を区別するために、光屈折性は、電荷輸送工程の中でキャリヤー拡散及び外部磁界によって誘発されたドリフトの相対的な重要性に依存するスリーテストのいずれか1つによって決定してもよい。これらのスリーテストのいずれか1つでの肯定的な結果は、その材料がフォトリフラクティブ効果を示すことを表す。そのようなケースでは、その回折は、様々な分極の電気光学係数の対称性と矛盾のない異方性である。そのスリーテストは以下の通りである。
(1) 光強度パターンと0°ではない屈折パターンの指標との相変化とともに、可逆な異方性ホログラフィック格子形成は、拡散が電荷輸送工程のドリフトを支配するフォトリフラクティブ効果を示す。例えば、2つの干渉性のビームが格子を形成するためにその材料中でオーバーラップする。1つのビームは、その後減衰し、伝達された弱いビームと残りの強いビームからの回折ビームとの間の光学相変化が、標準干渉技術によって測定される。
(2) 異方性の対称性2ビーム・カップリングの存在は、分散がドリフトを支配するフォトリフラクティブ効果を示す。対称性2ビーム・カップリングは、2つの干渉性ビームがその材料中でオーバーラップしたときに観察され、その2つの伝達されたビームの光強度は、公知技術によって測定される。対称性2ビーム・カップリングは、その2つのビームの1つの光強度が減少し、他方のビームの光強度が格子形成の間増加するならば発生する。
(3) ドリフトが電荷輸送工程で分散を支配するならば、外部直流(DC)電場が格子形成の間その材料に適用されるとき、フォトリフラクティブ効果の存在が、消去可能なホログラフィック異方性回折格子の形成によって決定される。
一旦、材料の光屈折性が上記方法の1つによって確認されると、その材料のフォトリフラクティブ特性は、以下に記述するような四波混合測定から導き出されてもよい。
ここに記述される材料は、公知技術による電磁照射の伝達や制御(相変化、強度、又は伝達方向)のための光学装置の製造に用いられてもよい。これらの材料は、鋳造又はスピンコーティングによって薄膜にされてもよい。模様が付いたチャネル導波管は、平版印刷あるいは、位相共役器、ミラー、増幅器、空間光変調器、光学処理装置又はホログラフィック光記憶装置のような導波路フォトリフラクティブ装置を作るためのダイレクトレーザー書き込みの一般的な技術を使用して薄膜とともに製造されてもよい。そのような光学装置を製造する方法は、その分野における当業者に公知である。
図3A及び3Bは、加熱要素340及び345が基板335に接している好ましい態様に基づく熱再生可能なフォトリフラクティブ物品の構造を概略的に表す異なる角度の図(それぞれ正面及び側面)を表す。加熱要素340及び345は、電極310及び315と重ならないように並置される。図示した態様では、無定形フォトリフラクティブ材料300は、電極310及び315と実質的に接している。無定形フォトリフラクティブ材料300は、約105μmの厚みをもつフィルムである。その厚みは、スペーサー320、322、324及び326によって制御され、それぞれが約105μmの厚みを有する。そのスペーサー、電極、及び無定形フォトリフラクティブ材料は、すべて実質的に基板330及び335に接している。しかしながら、その分野の当業者やこの開示の利益を受ける者は、その無定形フォトリフラクティブ材料は105μmよりも厚くても薄くてもよく、電極310及び315のいずれかと接している必要はなく、基板330及び335の1つだけと接していてもよいということは認識するであろう。
図示した態様では、基板330及び335は、1つの面上にパターン化した加熱要素が設けられ、他方の面上にはパターン化した透明ITO電極が設けられる。パターン化したITO電極は、その分野の当業者に知られる写真平板方法を使用してガラス基板上に商業利用可能なITOをパターン化することによって作られる。その分野の当業者やこの開示の利益を受ける者は、電極材料の選択はITOに限定されず、金属酸化物、金属、又は0.2未満の光学密度を持つ有機フィルムのようないずれの伝導性フィルムであってもよいことを認識するであろう。無定形フォトリフラクティブ材料のフィルムは、加熱された基板330及び335の間の無定形フォトリフラクティブ材料の溶解物をプレスすることによって作製される。その分野の当業者であれば、スピンコーティング、降下鋳造法、ロール処理のような、無定形フォトリフラクティブ材料のフィルムを作製するその他の方法があるということを認識するであろう。
図3Bは、加熱要素345が実質的に基板335と接している図3Aで示される熱再生可能なフォトリフラクティブ物品の構造を概略的に示す側面図である。この図では、その装置は、電極310と315の間であって、実質的にそれらと接している無定形フォトリフラクティブ材料300を有するサンドウィッチ構造を持つ。それらの電極は、次にそれぞれ基板335及び330と実質的に接している。
図4A及び4Bは、加熱要素が無定形フォトリフラクティブ材料の中に挿入されている好ましい態様に基づく熱再生可能なフォトリフラクティブ物品の構造を概略的に示す異なる角度の図(それぞれ正面及び側面)である。図4Aは、その再生可能なフォトリフラクティブ物品の頂上端の図を示し、図4Bは、その再生可能なフォトリフラクティブ物品の正面透視図を示す。2つの加熱要素420及び425は、無定形フォトリフラクティブ材料400と接しその中に挿入されている。その分野の当業者であれば、2つの加熱要素は代表的な数であって、加熱要素の実際の数は、システムや装置の要求に従って1から100以上まで変更することができるということを認識するであろう。好ましくは、その熱源は、フォトリフラクティブ材料の中に少なくとも部分的に挿入されている。
図示された態様では、無定形フォトリフラクティブ材料400は、電極410及び415と実質的に接している。加熱要素420及び425は、再生可能なフォトリフラクティブ物品の中心から実質的に並置され、電極410及び415と接しておらず、再生可能なフォトリフラクティブ物品の活性領域内にはない。この図における無定形フォトリフラクティブ材料400は、約105μmの厚みを有するフィルムである。その厚みは、図4Bで示されるスペーサー440、442、444及び446(それぞれ約105μmの厚みを持つ)によって制御される。そのスペーサー、電極、及び無定形フォトリフラクティブ材料は、全て実質的に基板430及び435と接している。しかしながら、その分野における当業者やこの開示の利益を受ける者は、無定形フォトリフラクティブ材料は、105μmより厚くても薄くてもよく、電極410及び415のいずれかと接していることは必要でなく、基板430及び435の1つだけと接していてもよいということを認識するであろう。
その図示された態様では、加熱要素410及び415は、実質的に直線ラインで頂点から底まで再生可能なフォトリフラクティブ物品を横断する。この形状は図式化することを意図しており、加熱要素の形状、大きさ、又は方向を限定する意図はない。例えば、あるケースでは、U型加熱要素又は環状加熱要素を使用してもよい。
その図示された態様では、基板430及び435は、1つの面上にパターン化した透明ITO電極が設けられる。パターン化したITO電極は、その分野における当業者に公知の写真平板方法を使用してガラス基板上に商業利用可能なITOをパターニングすることによって作製される。その分野の当業者やこの開示の利益を受ける者であれば、電極材料の選択はITOに限定されず、金属酸化物、金属、又は0.2未満の光学密度を有する有機フィルムのようないずれの伝導性フィルムであってもよいということを認識するであろう。無定形フォトリフラクティブ材料のフィルムは、加熱された基板430及び435の間の無定形フォトリフラクティブ材料の溶解物をプレスすることによって作製される。その分野の当業者であれば、スピンコーティング、降下鋳造、ロール処理のような、無定形フォトリフラクティブ材料のフィルムを作製するその他の方法があるということを認識するであろう。
図5は、赤外線照射又はマイクロ波照射が、無定形フォトリフラクティブ材料540を加熱するために使用される好ましい態様に基づく熱再生可能なフォトリフラクティブ物品の側面図を概略的に表す。この態様では、そのフォトリフラクティブ物品は、基板と実質的に接する加熱要素がないということを除いて、図3で示される態様のために上述されたように作製される。フォトリフラクティブ物品は、赤外線ダイオードレーザーのような内部光源(図示せず)からの赤外線(IR)照射500を使用して加熱される。その赤外線照射500は、レンズ510を使用して再生可能なフォトリフラクティブ物品上に焦点が合わされる。しかしながら、その分野の当業者であれば、赤外線照射源はダイオードレーザーである必要はなく、例えば、二酸化炭素レーザー、黒体放射体、又は棒状ヒーターからであってもよいということを認識するであろう。棒状ヒーターのような等方性赤外線放射体が使用されるケースでは、レンズは用いなくてもよく、その放射体は、フォトリフラクティブ物品を直接加熱するために使用されてもよい。レーザーのようなコリメート源のケースでは、赤外線源とフォトリフラクティブ物品との間にレンズがあるように、赤外線源を配置してもよい。その図示された態様では、基板520及び525並びに電極530及び535は、赤外線照射に対して実質的に透過であり、無定形フォトリフラクティブ材料540を赤外線照射500に曝すことができる。
以下の実施例は、本発明の好ましい材料の処理及び調製方法に関する詳細な記述である。その詳細な調製は、上述したようなより一般的に記載した調製方法の範囲に含まれ、例示を与えるものである。その具体例は、解説の目的だけのために挙げられていて、発明の範囲を限定する意図ではない。すべての温度は、摂氏で表されている。
縮退四波混合 (DFWM)測定のための実験セットアップ:図9は、以下に記述するようなDFWM測定のための典型的な形状を図示するダイアグラムである。cwシングルモデル (TE M00) ヘリウム−ネオン・レーザーから分離された2つの干渉性s−分極された632.8nmのレーザービームを、そのサンプルフィルム上に投射した。その書き込みビームのそれぞれのビーム・ウエストは、そのサンプルの表面上で0.65mmであり、そのパワーを約1mWに下げた。測定の間、外部直流電場をそのサンプル表面上に垂直に適用した。その傾斜角度は φex t= 60°であり、2つの入射ビームの間の角度は2θext = 20° であった。p−分極を伴うとても弱いビーム(ビーム3)が、プローブビームとして書き込みビームの1つの方向と反対の方向に伝達する。ビーム3の回析された部分は、ビーム4として検出されることができる。その回折効率は、η = I回折/Iプローブとして定義される。適用する電場を変更することによって得られる四波混合効率データは、Kogelnik 等式の簡単なフォームに従って当てはめた。
(数3)
Figure 2006520929
ここで、A、B及びPは、適合するパラメータであり、Eapplied は、適用した電場である。
フォトリフラクティブ(PR)サンプルの過渡的DFWM反応は、ブロックされた書き込みビームの1つとともに固定値(通常6KV)にバイアスをセットし、その書き込みビームが非ブロック化されたデータを取得することによって得た。PR格子組立特性は、以下のような2次指数関数に当てはめた。
(数4)
Figure 2006520929
ここで、A、B及びmは、適合するパラメータであり、τ1 及び τ2 は、それぞれ、速い反応時間及び遅い反応時間である。
2−ビーム・カップリング(TBC)測定のための実験セットアップ: TBC測定を、2つのp−分極した書き込みビームを使用することを除いて、DFWM実験と同じ光学配置を使用して行った。その2−ビーム・カップリング係数 Γ は、以下の式から計算される。
(数5)
Figure 2006520929
ここで、d は、サンプルの厚みである。b=I2/I1,
γ=I12/I1 , 及び I1 及び I12 は、それぞれ、カップリング前及びカップリング後のビーム1の伝達強度である。一般的に、フォトリフラクティブ格子が設けられた後、書き込みビームの1つがエネルギーを獲得し、一方、他方が同時にエネルギーを失う。適用場の方向が反転すると、エネルギー交換の方向が反転する。これは、いわゆる非対称のエネルギー転移が、フォトリフラクティブ格子の存在を示す。
平たい温度計を用いてすべてのホットプレートの目盛りを決め、それぞの装置の調整前に表面温度測定を行った。精密な加熱のために、山本デジタル表面フィードバック・ホットプレート(1℃単位で正確)を使用した。ベンチマーキング光学測定のために使用された標準組成物は、49.5重量%のPVK、35重量%の7−DCST、15重量%のエチルカルバゾール(ECZ)、及び0.5重量%のC60からなるポリマー組成物である。ポリビニルカルバゾール(PVK)(分子量=1,100,000、ガラス転移温度=200℃)は、Aldrich Chemical Co.から入手した。
リンスし、エッチングした電極をホイルで包み、密閉型容器の中で又は引き出しの端に立てかけて保管した。使用前に、その電極をHPLC(98.5%)等級(又はそれ以上)のアセトンで3回洗浄した。そのアセトンを綺麗で、乾燥し、折り重ねられたキムワイプ又はレンズペーパーに適用し、その表面を同じ方向に何度かふき取った。そのアセトン洗浄に続き、電子工学等級のエタノール又はメタノールを使用して、洗浄工程を繰り返し、その表面を乾燥した。そのスライドは、それからアルゴン流又は缶詰した空気流でほこりの除去を行い、直ちに使用した。
複合体材料は、以下のように調製した。2つのフラスコを試薬等級のトルエン又はジクロロメタンで3回リンスすることによって注意深く洗浄した。そのフラスコをそれから、フィルターをかけたアルゴン流又は缶詰にした空気流を使用して洗浄及び乾燥を行った。その複合体の構成成分、例えば、ポリマーマトリックス、半導体材料、電気工学的染料、可塑剤、及び光増感剤は、溶媒に解け、全ての成分が相互に可溶性で、典型的にはトルエン又はクロロベンゼンに可溶である。適当な重量比でその成分を固形又は溶液として混ぜ、その混合物を、適当な量の溶媒中ですべての成分が充分に溶解するまで、典型的には約1時間から約24時間撹拌した。その混合物を完全に溶解し、その溶液を0.2μmのPTFEシリンジフィルターを使用して第2の洗浄済みフラスコの中にろ過し、ほこりのような非溶解性不純物を除去した。その溶液中の溶媒をロータリーエバポレーターを使用してその混合物から急速に取り除き、そのサンプルに多孔性膜を覆い、ほこり汚染を防ぎ、真空オーブン(2トル)中で65℃で1晩更に乾燥した。その結果得られた粉末は、無定形フォトリフラクティブ材料であった。2つの熱く、エッチングされたガラス支持によるインジウムスズ酸化物電極の間のフィルムの中で無定形フォトリフラクティブ材料の一部をプレスすることによって複合体サンプルを作製した。その複合体サンプルにおける電極−無定形フォトリフラクティブ材料−電極サンドウィッチは、活性領域である。ガラスビーズ又はPTFEスペーサーは、1μmから数ミリメートルの様々な厚みで商業利用可能であり、好ましい厚みで無定形フォトリフラクティブ材料のフィルムを維持するために使用することができる。通常、スペーサーは複合体サンプルの活性領域の外側に配置される。
実施例1
複合体サンプルを、N,N,N’,N’-テトラアリール-4,4’-ベンジジン基を有するポリマー(ポリ-TPD) (130 mg), 7-DCST (70 mg) 及びC60 (1.0 mL, 1 mg/mL)のストック溶液の一定量から上述した方法によって調製した。この複合体サンプルに対して行った四波混合及び2ビーム・カップリング測定の結果を表1に示す。
実施例2
実施例1の複合体サンプルを約90℃まで約10分間加熱することによって相分離し、その後、室温にまで冷却した。相分離の程度は、そのサンプルの面積の約10%だった。この相分離したサンプルを160℃まで約20分間加熱することによって再生し、それから冷却した。この再生した複合体サンプルに対して行った四波混合及び2ビーム・カップリング測定の結果を表1に示す。
実施例3−13
実施例2の再生された複合体サンプルに対し、実施例2(操作1)で記述した相分離/再生サイクルを繰り返した。それぞれのサイクルの終わりで作製した再生された複合体サンプルに対して行った四波混合及び2ビーム・カップリング測定の結果を表1に示す。
Figure 2006520929
実施例14
複合体サンプルを実施例1に記載されたように調製した。この複合体サンプルに対して行った四波混合及び2ビーム・カップリング測定の結果を表1に示す。
実施例15
実施例14の複合体サンプルを約90℃まで約10分間加熱することによって相分離し、その後、室温にまで冷却した。相分離の程度は、そのサンプルの面積の約10%だった。この相分離したサンプルを160℃まで約10分間加熱することによって再生し、それから冷却した。この再生した複合体サンプルに対して行った四波混合及び2ビーム・カップリング測定の結果を表1に示す。
実施例16−26
実施例15の再生された複合体サンプルに対し、実施例15(操作2)で記述した相分離/再生サイクルを繰り返した。それぞれのサイクルの終わりで作製した再生された複合体サンプルに対して行った四波混合及び2ビーム・カップリング測定の結果を表1に示す。
実施例1−13(操作1)及び実施例14−26(操作2)で得られた結果を図1A−1Dにプロットし、それにより12回の相分離/再生サイクルでも測定したパラメーターのいずれにおいても統計的に重要な変化はないことがわかる。図1Aは、サイクルの回数に対する、安定状態回折効率η のプロットである。図1Bは、サイクルの回数に対する、反応時間τ1 の速い成分のプロットである。図1Cは、サイクルの回数に対する、反応時間τ2 の遅い成分のプロットである。図1Dは、サイクルの回数に対し、全反応時間(m)に対する反応時間の早い成分の相対寄与度のプロットである。
実施例27−32
無定形フォトリフラクティブ材料及び複合体材料を上述した一般的な方法によって表2に記載された組成物から調製した。
実施例33−44
実施例27−32の複合体サンプルを約90℃まで約10分間加熱することによって相分離し、それから室温まで冷却した。その相分離の程度は、そのサンプルの面積の約10%だった。その相分離したサンプルを160℃まで約10分間加熱することによって再生し、その後冷却した。この相分離/再生工程をそれぞれの複合体サンプルに対して5回繰り返した。実施例27−32で作製した出発複合体サンプル及びこれらの再生した複合体サンプルに対して行った四波混合及び2ビーム・カップリング測定の結果を表3に示す。これらの結果は、本発明の熱焼きなまし方法によって品位低下した無定形フォトリフラクティブ材料及び無定形フォトリフラクティブ材料から作製したフォトリフラクティブ物品のフォトリフラクティブ特性の再生を可能にするということを示す。
Figure 2006520929
(化9)
Figure 2006520929
Figure 2006520929
その分野における当業者であれば、様々な省略、追加及び修正を本発明の範囲から逸脱することなく上述した方法に与えてもよいことを理解するであろう。全てのそのような修正及び変更は、添付のクレームに定義されるように、本発明の範囲内に収まることを意図されている。
図1Aは、実施例1−13(操作1)及び実施例14−26(操作2)で使用され、品位低下―回復を12回まで繰り返したときの、無定形フォトリフラクティブ材料の回折効率のプロットを表す。 図1Bは、実施例1−13(操作1)及び実施例14−26(操作2)で使用され、品位低下―回復を12回まで繰り返したときの、無定形フォトリフラクティブ材料の反応時間の速い成分を表す。 図1Cは、実施例1−13(操作1)及び実施例14−26(操作2)で使用され、品位低下―回復を12回まで繰り返したときの、無定形フォトリフラクティブ材料の反応時間の遅い成分を表す。 図1Dは、実施例1−13(操作1)及び実施例14−26(操作2)で使用され、品位低下−回復を12回まで繰り返したときの、無定形フォトリフラクティブ材料の全反応時間に対する、反応速度の速い成分の相対的寄与度を表す。 図2は、実施例1−13(操作1)で使用され、品位低下―回復を12回繰り返し平均された無定形フォトリフラクティブ材料の回折効率の棒グラフ、比較として無定形フォトリフラクティブ材料を55日間室温で維持した後の回折効率、及びその55日保持したサンプルを10分間160℃で加熱した後の回折効率を表す。 図3Aは、加熱要素が基板に接触した好ましい態様による、熱再生可能なフォトリフラクティブ物品を概略的に表す正面斜視図を表す。 図3Bは、図3Aで表される熱再生可能なフォトリフラクティブ物品を概略的に表す側面図を表す。 図4Aは、加熱要素が無定形フォトリフラクティブ材料に挿入された好ましい態様による、熱再生可能なフォトリフラクティブ物品の上部先端を概略的に表す上面図を表す。 図4Bは、図4Aで表される熱再生可能なフォトリフラクティブ物品を概略的に表す正面斜視図を表す。 図5は、赤外線照射が無定形フォトリフラクティブ材料を加熱するために使用される好ましい態様による、熱再生可能なフォトリフラクティブ物品を概略的に表す側面図を表す。

Claims (42)

  1. フォトリフラクティブ材料の寿命を延ばす、あるいは、フォトリフラクティブ材料中の空隙、クラック又はその他の欠陥を取り除く方法であって、
    からTの範囲の温度で維持されると品位低下する光特性を持つフォトリフラクティブ材料を提供する工程と、
    前記光特性を維持する、あるいは少なくとも部分的に前記光特性を回復するのに有効な焼きなまし時間で、温度T以上に前記フォトリフラクティブ材料を加熱する工程と、ここでTはTよりも高い、
    前記フォトリフラクティブ材料をTからTの範囲の温度に冷却する工程とを有する前記方法。
  2. が約0℃以下である請求項1の方法。
  3. が約−50℃以下である請求項2の方法。
  4. 前記フォトリフラクティブ材料が、約T以下のガラス転移温度を有する前記請求項のいずれかの方法。
  5. 前記ガラス転移温度が、約150℃から約0℃の範囲である請求項4の方法。
  6. 前記ガラス転移温度が、約100℃から約0℃の範囲である請求項4の方法。
  7. 前記ガラス転移温度が、約50℃から約15℃の範囲である請求項4の方法。
  8. が約100℃以上である前記請求項のいずれかの方法。
  9. 前記フォトリフラクティブ材料がTからTの範囲の温度で維持されたとき、当該フォトリフラクティブ材料の少なくとも一部が、当該フォトリフラクティブ材料内で第二相を形成する前記請求項のいずれかの方法。
  10. 前記フォトリフラクティブ材料と前記第二相とが、前記フォトリフラクティブ材料を前記焼きなまし時間で、温度Tに加熱している間、一つの相を形成する請求項9の方法。
  11. がTより約1℃より高い前記請求項のいずれかの方法。
  12. がTより約20℃より高い前記請求項のいずれかの方法。
  13. が約100℃から約200℃の範囲である前記請求項のいずれかの方法。
  14. が約140℃から約160℃の範囲である前記請求項のいずれかの方法。
  15. 前記焼きなまし時間が、約1分より長い前記請求項のいずれかの方法。
  16. 前記焼きなまし時間が、約5分より長い前記請求項のいずれかに記載の方法。
  17. 前記無定形フォトリフラクティブ材料の冷却が、前記一つの相を維持するのに有効な冷却速度で行われる請求項10の方法。
  18. 前記冷却速度が、1分につき約5℃より速い前記請求項のいずれかの方法。
  19. 前記冷却速度が、1分につき約50℃より速い前記請求項のいずれかの方法。
  20. 前記冷却速度が、1分につき約100℃より速い前記請求項のいずれかの方法。
  21. 前記フォトリフラクティブ材料の温度T以上への加熱が繰り返される前記請求項のいずれかの方法。
  22. フォトリフラクティブ材料と、ここで当該フォトリフラクティブ材料は、TからTの範囲の温度で維持されると品位低下する光特性を有し、そのフォトリフラクティブ材料の光特性は、該フォトリフラクティブ材料を温度Tに加熱し、該フォトリフラクティブ材料をTからTの範囲の温度に冷却すると少なくとも部分的に回復し、ここでTはTより高い;
    前記フォトリフラクティブ材料を加熱するために有効に配置された熱源と;
    前記フォトリフラクティブ材料と接触する基板とを有する寿命が延長されたフォトリフラクティブ物品。
  23. 前記フォトリフラクティブ物品は、光学装置の一部である請求項22のフォトリフラクティブ物品。
  24. 前記光学装置が、位相共役器、ミラー、増幅器、空間光変調器、光学処理装置、及びホログラフィック光記憶装置からなる群より選択される請求項23のフォトリフラクティブ物品。
  25. 前記フォトリフラクティブ材料が、無定形フォトリフラクティブ材料を含む請求項22から24のいずれかのフォトリフラクティブ物品。
  26. 前記無定形フォトリフラクティブ材料が、約1μmから約1mmの範囲の厚さを有するフィルム形状である請求項25のフォトリフラクティブ物品。
  27. 前記基板が、約10Paより大きいせん断係数をもつ請求項22から26のいずれかのフォトリフラクティブ物品。
  28. 前記基板が、約0.2以下の光学密度をもつ請求項22から27のいずれかのフォトリフラクティブ物品。
  29. 前記基板が、約0.05以下の光学密度をもつ請求項22から28のいずれかのフォトリフラクティブ物品。
  30. 前記基板が、ソーダ石灰ガラス、シリカガラス、ホウ珪酸塩ガラス、ガリウム窒化物、ガリウムヒ化物、サファイア、石英ガラス、ポリエチレンテレフタレート、及びポリカーボネートからなる群より選択される物質を含む請求項22から29のいずれかのフォトリフラクティブ物品。
  31. 前記基板が、ソーダ石灰ガラスである請求項22から30のいずれかのフォトリフラクティブ物品。
  32. 更に、少なくとも一つの実質透明な電極を含む請求項22から31のいずれかのフォトリフラクティブ物品。
  33. 前記実質透明な電極が、伝導性金属酸化物、伝導性ポリマー、及び金属からなる群より選択される物質を含むフィルムである請求項32のフォトリフラクティブ物品。
  34. 前記実質透明な電極が、インジウムスズ酸化物、スズ酸化物、亜鉛酸化物、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン、金、アルミニウム、及びポリアニリンからなる群より選択される材料を含むフィルムである請求項33のフォトリフラクティブ物品。
  35. 前記透明電極が、インジウムスズ酸化物を含むフィルムである請求項32のフォトリフラクティブ物品。
  36. 前記フォトリフラクティブ物品が、光学装置の一部である請求項22から35のいずれかのフォトリフラクティブ物品。
  37. 前記光学装置が、位相共役器、ミラー、増幅器、空間光変調器、光学処理装置、及びホログラフィック光記憶装置からなる群より選択される請求項36のフォトリフラクティブ物品。
  38. 前記熱源が、前記フォトリフラクティブ材料の中に少なくとも部分的に埋め込まれている請求項22から37のいずれかのフォトリフラクティブ物品。
  39. 前記熱源が、棒ヒーターを含む請求項22から38のいずれかのフォトリフラクティブ物品。
  40. 前記熱源が、赤外線レーザーを含む請求項22から37のいずれかのフォトリフラクティブ物品。
  41. 前記赤外線レーザーが、ダイオードレーザー、繊維レーザー、及びガスレーザーからなる群より選択される請求項40のフォトリフラクティブ物品。
  42. 更に、前記フォトリフラクティブ物品上に、前記赤外線レーザーの焦点を合わせるために有効に配置されたレンズを有する請求項40のフォトリフラクティブ物品。
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