JP2006520853A - カバーガスとしてフルオロカーボンを用いる溶融反応性金属および合金の加工 - Google Patents
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Abstract
本発明は、溶融金属と、ペルフルオロケトン、ヒドロフルオロケトン、およびこれらの混合物からなる群から選択されるフルオロカーボンを含むガス状混合物とを接触させることによって、溶融反応性金属の発火を防止するための方法に関する。
Description
本発明は、溶融金属または合金と、ペルフルオロケトン、ヒドロフルオロケトン、およびこれらの混合物からなる群から選択されるフルオロカーボンを含むガス状混合物とを接触させることによって、例えば、アルミニウムおよびリチウム、ならびにこのような金属のうちの1つまたは複数の合金などの溶融反応性金属および合金の発火を防止するための方法に関する。また本発明は、表面と、上記のガス状混合物とを接触させることによって、溶融金属および合金の表面の炎を消火することにも関する。
マグネシウム(またはその合金)で製造された成形部品は、自動車産業および航空宇宙産業における構成要素として、増大する用途を見出している。これらの部品は、通常、鋳造所で製造され、ここでマグネシウムはるつぼ内で1400°F(800℃)もの高温まで溶融状態に加熱され、得られた溶融マグネシウムはモールドまたはダイスに注入され、インゴットまたはキャスティングを形成する。この鋳造プロセスの間、マグネシウムの大気からの保護は、反応性金属と空気中の酸素との間で自発的な発熱反応が生じるのを防止するために不可欠である。また、空気からの保護は、反応性マグネシウム蒸気が溶融金属浴から鋳造装置のより冷たい部分に向かって昇華する傾向を最小限にするためにも必要である。どちらの状況でも、場合によっては空気曝露の数秒以内に、極めて熱いマグネシウムの炎が生じ、甚大な資産の損害および人間の生命の深刻な傷害または喪失を引き起こし得る。同様に、アルミニウム、リチウム、およびこのような金属の合金は溶融形態で非常に反応性であり、大気からの保護を必要とする。
溶融マグネシウムの空気への曝露を最小限にするために、様々な方法が研究されてきた。非特許文献1を参照されたい。溶融マグネシウムを空気から効果的に隔離するための2つの最も実現性のある方法は、塩フラックの使用と、カバーガス(「保護雰囲気」と呼ばれることもある)の使用とである。塩フラックスはマグネシウムの融点で流体であり、マグネシウムの表面に薄い不浸透性フィルムを効果的に形成し、従って、マグネシウムが空気中の酸素と反応するのを防止する。しかしながら、塩フラックスの使用は、いくつかの不都合を呈する。第1に、フラックスフィルム自体が大気中で酸化し、硬化して厚いオキシ塩化物の付着物になり、これは、容易に破損されて溶融マグネシウムを大気に曝露させる。第2に、塩フラックスは通常吸湿性であり、それ自体、金属表面内に塩の包含物を形成することがあり、これは腐食をもたらし得る。第3に、フラックスからのヒュームおよびダスト粒子は、鋳造所において鉄金属に対して深刻な腐食問題を生じ得る。第4に、るつぼの底に塩スラッジが形成し得る。第5に、そして特に、鋳造マグネシウム部品の表面からこのようなフラックスを除去するのは困難であり得る。
結果として、溶融マグネシウムを不活性化するために塩フラックスを使用することから、カバーガスを使用することに移行した。カバーガスは、不活性カバーガスおよび反応性カバーガスの2つのタイプのうちの1つであると説明することができる。不活性カバーガスは、非反応性(例えば、アルゴンまたはヘリウム)、あるいは遅反応性(例えば、溶融マグネシウムとゆっくり反応してMg3N2を形成する窒素)でよい。不活性カバーガスが有効であるためには、空気を本質的に排除して、金属の発火の可能性を最小限にしなければならない。すなわち、系は本質的に閉鎖されなければならない。このような閉鎖系を用いるために、作業者は、煩わしい自給式呼吸器を装備しなければならないか、あるいは加工領域範囲の外側に位置しなければならない(例えば、遠隔制御を用いることによって)。不活性カバーガスのもう1つの制限は、溶融金属が昇華するのを防止できないことである。
反応性カバーガスは、通常は周囲空気であるキャリヤガス中に低濃度で使用されるガスであり、溶融マグネシウムとその表面で反応して、ほとんど目に見えない熱力学的に安定なフィルムを生成する。このような隙間のないフィルムを形成することによって、空気中の酸素は、溶融マグネシウム表面から効果的に隔離され、従って金属の発火が防止され、金属の昇華が最小限にされる。
溶融マグネシウムを発火から保護するための様々な反応性カバーガスの使用は、早くも1920年代後半には研究されている。CO2を含有する雰囲気は無害かつ経済的であり、さらに、650℃で1時間以上にわたって発火を防止することができる保護フィルムをマグネシウム表面に形成する。しかしながら、形成されたCO2ベースのフィルムは外観が曇っており、特に高レベルの空気の存在下で不安定であり、その結果、周囲酸素からのマグネシウム表面の保護を少ししか提供しない。事実上、CO2は、反応性カバーガスよりも不活性カバーガスのような挙動をする。
特許文献1(ズーレッキ(Zurecki))は、溶融アルミニウム−リチウム合金のためのブランケット雰囲気またはカバーガスとして、ジクロロジフルオロメタンの使用を開示する。特許文献2および特許文献3(いずれもホッブス(Hobbs)ら)は、非鉄金属および合金と共に使用される低地球温暖化係数のブランケットガスを開示するが、これらは作業者にとって非常に毒性であり、そして/あるいはプロセス装置に対して腐食性である。
SO2は溶融マグネシウムと反応してほとんど目に見えない薄いオキシ硫化マグネシウムフィルムを形成するので、SO2はこれまで反応性カバーガスとして研究されてきた。SO2はコストが低く、溶融マグネシウムを発火から保護する際に、空気中に1%未満のレベルで有効である。しかしながら、SO2は非常に毒性であり、その結果として、作業者を曝露から保護するためにかなりの措置が必要とされる(許される曝露レベルは、わずか2体積ppmまたは5mg/体積m3である)。SO2に関するもう1つの問題は湿った空気中におけるその水との反応性であり、非常に腐食性の酸(H2SO4およびH2SO3)が生成される。これらの酸は、保護されていない作業者および鋳造装置を攻撃することができ、またこれらは、鋳造所の外に排出されると酸性雨汚染の大きな原因にもなる。またSO2は、マグネシウムと共に反応性の付着物を形成する傾向があり、これは加熱炉からの金属の噴出を引き起こす(特に、空気中のSO2濃度が非常に高くなった場合)。SO2はマグネシウム合金の鋳造のために大規模で商業的に使用されてきたが、これらの欠点により、いくつかの製造業者はその使用を禁止するようになった。
フッ素含有反応性カバーガスは、化学的および熱的分解に対して通常非常に安定である不活性雰囲気を提供する。しかしながら、このような通常安定であるガスは、溶融マグネシウム表面と接触すると分解して、熱力学的に安定な薄い酸化/フッ化マグネシウム保護フィルムを形成し得る。特許文献4(ライマース(Reimers)ら)は、約750℃より低い温度で沸騰、昇華または分解して、溶融マグネシウムの酸化を抑制するフッ素含有雰囲気を生成するフッ素含有化合物の使用について記載している。列挙された適切な化合物には、BF3、NF3、SiF4、PF5、SF6、SO2F2、(CClF2)2、HF、NH4FおよびNH4PF6などのガス、液体または固体が含まれる。フッ素含有反応性カバーガスとしてのBF3、SF6、CF4および(CClF2)2の使用は、上記の非特許文献1に開示されている。
これらのフッ素含有化合物のそれぞれは、1つまたは複数の欠陥を有する。SO2よりも低レベルで商業的および効果的に使用されるが、BF3は毒性および腐食性であり、溶融マグネシウムと共に潜在的に爆発性であり得る。また、NF3、SiF4、PF5、SO2F2およびHFも毒性および腐食性である。NH4FおよびNH4PF6は、加熱されると昇華して毒性および腐食性の蒸気を形成する固体である。CF4は、大気中寿命が非常に長い。(CClF2)2、クロロフルオロカーボンは、非常に高いオゾン層破壊係数(ODP)を有する。化合物のODPは、通常、CFC−11(CCl3F)の単位質量の放出に対して、その化合物の単位質量の放出がもたらす、成層圏に関して鉛直に積分された総計の定常状態オゾン破壊と定義される。非特許文献2を参照されたい。現在、モントリオール議定書に従って、クロロフルオロカーボンおよびHCFCを含む高ODPを有する物質の製造を徐々に廃止するための取組みが進行中である(非特許文献3)。
最近まで、SF6は、マグネシウムのための最適な反応性カバーガスであると考えられていた。SF6は有効であり、さらに安全である(本質的に不活性、無臭、低毒性、不燃性であり、そして装置に対して腐食性でない)。SF6は、空気中(<1%)またはCO2中のいずれかにおいて低濃度で効果的に使用されて、溶融マグネシウムの表面にオキシフッ化およびオキシ硫化マグネシウムの非常に薄いフィルムを形成することができる。このマグネシウムの酸化物/フッ化物/硫化物/酸化硫黄フィルムは、金属表面に本来存在する酸化マグネシウムフィルムよりも、活発な発熱性の酸化反応からマグネシウムを保護する点ではるかに優れている。マグネシウムの酸化物/フッ化物/硫化物/酸化硫黄フィルムは、金属表面が金属性に見えるように十分に薄い(すなわち、肉眼ではほとんど見えない)。この優れた保護は、マグネシウムの酸化物、硫化物またはフッ化物のいずれか単独の厚い多孔質フィルムの安定性と比較して、孔のないマグネシウム硫化物/酸化硫黄および/またはマグネシウム酸化物/フッ化物フィルムの熱力学的安定性が大きいことから得られると確信される。
反応性カバーガスを用いる通常の溶融マグネシウムプロセスでは、溶融マグネシウム上を通過するガスのほんの一部だけが実際に消費されてそのフィルムを形成し、残りのガスは大気へ排出される。過剰なSF6を捕獲およびリサイクルするための取組みは、大量の排出流中のその非常に低い濃度のために、困難であると共に費用がかかる。SF6を排出流から除去するためには効率的な熱酸化装置が必要とされ、製造コストを大幅に増大させ得る。また、SF6は商業的に使用される最も高価な反応性カバーガスなので、製品コストも相当な額になり得る。
しかしながら、おそらく、SF6に対する最も大きな関心は、その非常に大きな地球温暖化係数(3200年の大気中寿命および二酸化炭素の地球温暖化係数の約22,200倍)である。1997年12月、日本の京都サミットでは、160ヶ国からの代表が、温室効果ガスの放出に対する制限を含む法的拘束力のある合意を起草した。合意はSF6を含む6つのガスを対象とし、2010年までにこれらのガスの全放出量を、1990年のその全放出量よりも5.2%低いレベルまで削減するというコミットメントを含む(非特許文献4)。
SF6の新しい代替品はまだ商業的に利用可能ではなく、SO2は本質的に地球温暖化係数を持たないので、SO2を再活性化するための取組みが進行中である(SO2の他の考慮すべき欠点にもかかわらず)。非特許文献5を参照されたい。Metallurgie du Magnesium et Recherche d’Allegement dans I”Industrie des Transportsについての会議、国際マグネシウム協会(IMA)およびPole de Recherche et de Devleoppment Industriel du Magnesium(PREDIMAG)、フランスのクレルモンフェラン、1996年10月において提起された。
表1のデータは、溶融マグネシウムの保護において有用であることが現在知られている化合物の選択された安全性および環境的な制限を要約する。アスタリスク(*)が後に続く数は、安全性および/または環境効果に関して特に問題がある。
表1
(1)実用化学辞典、ゲスナー(Gessner)G.ハウレイ(Hawley)編、ニューヨーク、バン・ノストランド・ラインホルド社(Van Nostrand Reinhold Co.(1981)。注:ppmv=体積による100万分の1(体積ppm)。
(2)ヘキサフルオロリン酸アンモニウムについての化学物質安全データシート、ウィスコンシン州ミルウォーキーのシグマ・アルドリッチ・コーポレーション(Sigma−Aldrich Corporation,Milwaukee,WI)。
(3)世界気象機関グローバルリサーチおよびモニタリングプロジェクト−報告No.44、「オゾン層破壊の科学的評価:1998」WMO(1999)。
(1)実用化学辞典、ゲスナー(Gessner)G.ハウレイ(Hawley)編、ニューヨーク、バン・ノストランド・ラインホルド社(Van Nostrand Reinhold Co.(1981)。注:ppmv=体積による100万分の1(体積ppm)。
(2)ヘキサフルオロリン酸アンモニウムについての化学物質安全データシート、ウィスコンシン州ミルウォーキーのシグマ・アルドリッチ・コーポレーション(Sigma−Aldrich Corporation,Milwaukee,WI)。
(3)世界気象機関グローバルリサーチおよびモニタリングプロジェクト−報告No.44、「オゾン層破壊の科学的評価:1998」WMO(1999)。
これらの化合物はそれぞれ、顕著な安全性または環境的な懸念のいずれかを提示するので、溶融マグネシウム、アルミニウム、リチウムおよびこのような金属の合金を保護するための、同時に有効で安全であり、環境的に受容可能であると共に費用効率が高い新しい反応性カバーガスを同定するための研究が続いている。
米国特許第4,770,697号明細書
米国特許第6,398,844号明細書
米国特許第6,521,018号明細書
米国特許第1,972,317号明細書
J.W.フルエリング(Fruehling)ら、米国鋳造学会会報(Transactions of the American Foundry Society)、第73回年次総会予稿集、5月5〜9日、1969年、77(1969)
J.H.サインフェルド(Seinfeld)およびS.N.パンディス(Pandis)、大気の化学および物理:空気汚染から気候変動まで、ジョン・ウィリー&サンズ社(John Wiley & Sons,Inc.)、ニューヨーク(1998)
UNEP(国連環境計画)、オゾン層破壊物質についてのモントリオール議定書およびその付随の修正案、ケニア、ナイロビ(1987)
UNEP(国連環境計画)、国連気候変動枠組条約に対する京都議定書、ケニア、ナイロビ、1997
H.ジェストランド(Gjestland)、P.バッケ(Bakke)、H.ウェステンジェン(Westengen)およびD.マーガース(Magers)、溶融マグネシウム合金のガス保護:SF6の代替品としてのSO2
本発明は、例えば、アルミニウム、リチウム、およびこのような金属のうちの1つまたは複数の合金などの溶融反応性金属およびこのような金属の合金を処理して、これらを空気中の酸素との反応から保護するための方法に関する。ただし、反応性金属は50重量パーセント未満のマグネシウムを含有するか、あるいはいくつかの実施形態では、実質的にマグネシウムを含有しないことを条件とする。該方法は、溶融反応性金属を提供するステップと、これを、ペルフルオロケトン、ヒドロフルオロケトン、およびこれらの混合物からなる群から選択されるフルオロカーボンを含むガス状混合物に暴露させるステップと、を含む。
ガス状混合物は、さらにキャリヤガスを含むことができる。キャリヤガスは、空気、二酸化炭素、アルゴン、窒素およびこれらの混合物からなる群から選択することができる。
また本発明は、溶融反応性金属を空気中の酸素との反応から保護するための方法にも関する。この方法では、溶融反応性金属の露出表面は、ペルフルオロケトン、ヒドロフルオロケトン、およびこれらの混合物からなる群から選択されるフルオロカーボンを含むガス状混合物に曝露される、あるいはこれらと接触される。ガス状混合物は、溶融反応性金属とその露出表面で反応して、ほとんど目に見えない熱力学的に安定なフィルムを生成することができる。このフィルムを形成することによって、空気中の酸素は、溶融反応性金属の表面から効果的に隔離され、従って、金属の発火を防止し、金属の昇華を最小限にすることができる。
さらに、本発明は、反応性金属の表面に保護フィルムが形成された溶融反応性金属に関する。このフィルムは、溶融反応性金属と、ペルフルオロケトン、ヒドロフルオロケトン、およびこれらの混合物からなる群から選択されるフルオロカーボンを含むガス状混合物との反応によって形成される。このフィルムはほとんど目に見えず、熱力学的に安定であり得るとともに、空気中の酸素を反応性金属の表面から効果的に隔離することができ、従って、金属の発火を防止し、金属の昇華を最小限にすることができる。
もう1つの実施形態では、本発明は、反応性金属の表面に形成されたフィルムを含む固体反応性金属に関する。このフィルムは、溶融反応性金属と、ペルフルオロケトン、ヒドロフルオロケトン、およびこれらの混合物からなる群から選択されるフルオロカーボンとの反応生成物で構成される。この固体反応性金属は、インゴットまたはキャスティングの形態でよい。
さらにもう1つの実施形態では、本発明は、溶融反応性金属の表面の炎を消火するための方法に関し、ペルフルオロケトン、ヒドロフルオロケトン、およびこれらの混合物からなる群から選択されるフルオロカーボンを含むガス状混合物と、前記溶融金属の前記表面とを接触させるステップを含む。
この用途では、「反応性金属」は、アルミニウム、またはリチウム、もしくはこのような金属のうちの少なくとも1つを含む合金など、空気に曝露されたときに破壊的で活発な酸化に対して敏感な金属または合金を意味する。ただし、反応性金属は50重量パーセント未満のマグネシウムを含有するか、あるいはいくつかの実施形態では、実質的にマグネシウムを含有しないことを条件とする。便宜上、本発明の実例となる実施形態の以下の説明は、アルミニウムを参照するものとする。本発明が、リチウム、もしくは前記金属のうちの1つまたは複数の合金でも使用可能であることは理解されるべきである。
既知の技術より優れた本発明の1つの利点は、ペルフルオロケトンおよびヒドロフルオロケトンの地球温暖化係数が非常に低いことである。そのため本発明のプロセスは、環境により優しい。
本発明のフルオロカーボンは、ペルフルオロケトン(PFK)と、限られた量の水素をその構造に取り込んだヒドロフルオロケトン(HFK)とを含む。これらのフルオロカーボンは、反応性の溶融反応性金属を発火から保護するための反応性カバーガスとして有効であり得る。既知のフッ素含有反応性カバーガスの場合と同様に、これらのフルオロカーボンは、溶融金属表面と反応して保護表面フィルムを生成し、従って、溶融金属の発火を防止することができる。
溶融マグネシウムを発火から保護するために、本発明のフルオロカーボンは、現在最も一般的に使用されるカバーガスSF6に対する望ましい代替品である。本発明のフルオロカーボンは、SF6に対する低GWPのフルオロカーボン代替品である。すなわち、本発明のフルオロカーボンは、SF6に対して、測定できる程度に低い地球温暖化係数(すなわち、22,200よりもかなり低い)を有し、大気中寿命、オゾン層破壊係数、または毒性特性があまり悪くない。
本発明において有用な過フッ素化ケトン(PFK)は、完全にフッ素化されたケトン、すなわち、炭素骨格中の水素原子の全てがフッ素原子で置換されているケトンを含む。炭素骨格は、線状、分枝状、または環状、もしくはこれらの組み合わせでよく、好ましくは、約5〜約9個の炭素原子を有し得る。炭素骨格中により少ない数の炭素原子を含有するPFKは、より高い毒性を示し得る。本発明のプロセスおよび組成物において使用するのに適切な過フッ素化ケトン化合物の典型的な例としては、CF3CF2C(O)CF(CF3)2、(CF3)2CFC(O)CF(CF3)2、CF3(CF2)2C(O)CF(CF3)2、CF3(CF2)3C(O)CF(CF3)2、CF3(CF2)5C(O)CF3、CF3CF2C(O)CF2CF2CF3、CF3C(O)CF(CF3)2、ペルフルオロシクロヘキサノン、およびこれらの混合物がある。反応性カバーガス性能を実証することに加えて、過フッ素化ケトンは、使用の安全性および環境特性において更なる重要な利益を提供することができる。例えば、CF3CF2C(O)CF(CF3)2は、空気中100,000ppmの濃度で4時間マウスを曝露させる短期間の吸入試験に基づいて、低い急性毒性を有する。また、300nmにおける光分解の研究に基づいて、CF3CF2C(O)CF(CF3)2は、推定大気中寿命が5日間である。その他の過フッ素化ケトンは同様の吸光度を示し、従って、同様の大気中寿命を有することが予想される。より低い大気圧におけるその急速分解の結果、過フッ素化ケトンは短い大気中寿命を有し、地球温暖化の著しい原因になるとは予想されないであろう(すなわち、地球温暖化係数が低い)。直鎖または環状である過フッ素化ケトンは、米国特許第5,466,877号明細書(ムーア(Moore)ら)に記載されるように調製することができ、これは次に米国特許第5,399,718号明細書(コステロ(Costello)ら)に記載されるフッ素化エステルから誘導され得る。分枝状の過フッ素化ケトンは、米国特許第3,185,734号明細書(フォーセット(Fawcett)ら)に記載されるように調製することができる。
本発明において有用なヒドロフルオロケトン(HFK)には、炭素骨格中にフッ素および水素原子のみが付いたケトンが含まれる。炭素骨格は、線状、分枝状、または環状、もしくはこれらの組み合わせでよく、好ましくは、約4〜約7個の炭素原子を有し得る。炭素骨格中により少ない数の炭素原子を有するHFKは、より高い毒性を示し得る。本発明のプロセスおよび組成物において使用するのに適切なヒドロフルオロケトン化合物の典型的な例としては、HCF2CF2C(O)CF(CF3)2、CF3C(O)CH2C(O)CF3、C2H5C(O)CF(CF3)2、CF2CF2C(O)CH3、(CF3)2CFC(O)CH3、CF3CF2C(O)CHF2、CF3CF2C(O)CH2F、CF3CF2C(O)CH2CF3、CF3CF2C(O)CH2CH3、CF3CF2C(O)CH2CHF2、CF3CF2C(O)CH2CHF2、CF3CF2C(O)CH2CH2F、CF3CF2C(O)CHFCH3、CF3CF2C(O)CHFCHF2、CF3CF2C(O)CHFCH2F、CF3CF2C(O)CF2CH3、CF3CF2C(O)CF2CHF2、CF3CF2C(O)CF2CH2F、(CF3)2CFC(O)CHF2、(CF3)2CFC(O)CH2F、CF3CF(CH2F)C(O)CHF2、CF3CF(CH2F)C(O)CH2F、およびCF3CF(CH2F)C(O)CF3がある。いくつかのヒドロフルオロケトンは、日本国特許第2,869,432号公報に記載されるように、フッ素化酸と、臭化アルキルマグネシウムなどのグリニャール試薬とを非プロトン性溶媒中で反応させることによって調製することができる。例えば、CF2CF2C(O)CH3は、ペンタフルオロプロピオン酸と、臭化メチルマグネシウムとをジブチルエーテル中で反応させることによって調製することができる。その他のヒドロフルオロケトンは、米国特許出願第09/619306号明細書に記載されるように、無水環境において高温でフッ化物イオンの存在下、部分的にフッ素化されたフッ化アシルと、ヘキサフルオロプロピレンとを反応させることによって調製することができる。例えば、HCF2CF2C(O)CF(CF3)2は、酸性の重クロム酸塩でテトラフルオロプロパノールを酸化した後、得られたHC2H4COOHをベンゾトリクロリドと反応させてHC2H4C(O)Clを形成し、無水フッ化ナトリウムとの反応により塩化アシルをフッ化アシルに転換し、その後HC2H4C(O)Fとヘキサフルオロプロピレンとを加圧下で反応させることによって調製することができる。
ペルフルオロケトンおよびヒドロフルオロケトンからなる群から選択されるフルオロカーボンを含むガス状混合物は、さらに、キャリヤガスを含む。いくつかの可能性のあるキャリヤガスには、空気、CO2、アルゴン、窒素およびこれらの混合物が含まれる。好ましくは、ペルフルオロケトンと共に使用されるキャリヤガスは、乾燥空気である。
ガス状混合物は、少量のフルオロカーボンおよび大量のキャリヤガスを含む。好ましくは、ガス状混合物は、約1%未満のフルオロカーボンと、その残りのキャリヤガスとからなる。より好ましくは、ガス状混合物は、ペルフルオロケトン、ヒドロフルオロケトンおよびこれらの混合物からなる群から選択される、0.5体積%未満(最も好ましくは、0.1体積%未満)のフルオロカーボンを含有する。フルオロカーボン対キャリヤガスの最適な比率は、使用されるキャリヤガス、作業条件、溶融金属または合金、および装置にある程度依存し得る。
アルミニウム上の保護層を保持するために、ガス状混合物は、連続的に、またはほぼ連続的にアルミニウムの表面に供給される。次に、薄い保護層中の小さな破損は、このような小さな破損が溶融アルミニウムを空気に曝露させて炎を起こす可能性なく、直すことができる。
カバーガス組成物は、溶融アルミニウムへ適用されるとき、およびそれが使用されているプロセスから放出されるときのいずれにおいても低毒性である。低毒性のヒドロフルオロケトンおよびペルフルオロケトンならびにこれらの混合物を含むカバーガスは、アルミニウムへ適用されるときに安全な混合物であり得る。しかしながら、全てのフッ素含有カバーガス組成物は、650〜800℃の温度において、ある程度の熱分解およびアルミニウムとの反応のために、溶融アルミニウムと接触すると測定可能な量のフッ化水素を生成する。フッ化水素は腐食性および毒性であり、放出ガス中のその濃度は最小限にされなければならない。好ましいカバーガス組成物は、従って、最小限のフッ化水素を生成し得る。以下の実施例を参照されたい。
本発明に従って使用されるいくつかのフルオロカーボンの大気中寿命および地球温暖化係数は、溶融アルミニウムの保護において有用であることが現在知られている比較例としての化合物と共に表2に示される。
表2
(1)世界気象機関グローバルリサーチおよびモニタリングプロジェクト−報告No.44、「オゾン層破壊の科学的評価:1998、Vol.2」、10章、表10〜8、pp.10.27〜10.28。
(2)未発表データ、ミネソタ州セントポールの3Mカンパニー(3M Company,St.Paul,MN)。
(3)G.マルキオンニ(Marchionni)ら、Journal of Fluorine Chemistry,95,(1999),41−50。
(4)以下のように評価される。
(1)世界気象機関グローバルリサーチおよびモニタリングプロジェクト−報告No.44、「オゾン層破壊の科学的評価:1998、Vol.2」、10章、表10〜8、pp.10.27〜10.28。
(2)未発表データ、ミネソタ州セントポールの3Mカンパニー(3M Company,St.Paul,MN)。
(3)G.マルキオンニ(Marchionni)ら、Journal of Fluorine Chemistry,95,(1999),41−50。
(4)以下のように評価される。
本発明に従って使用されるペルフルオロケトンおよびヒドロフルオロケトンは、SF6、ヒドロフルオロカーボンおよびヒドロフルオロエーテルなどの当該技術分野において既知のフルオロカーボンよりも、はるかに低い地球温暖化係数(GWP)を有する。本明細書における使用では、「GWP」は、化合物の構造に基づいた化合物の温暖化係数の相対的な尺度である。化合物のGWPは、1990年に気候変動に関する政府間パネル(IPCC)により定義され、1998年にオゾン層破壊の科学的評価(世界気象機関、オゾン層破壊の科学的評価:1998、グローバルオゾンリサーチおよびモニタリングプロジェクト−報告No.44、ジュネーブ、1999)で更新されたように、特定の積分期間(integration time horizon(ITH))にわたって、1キログラムのCO2の放出による温暖化に対する、1キログラムの化合物の放出による温暖化として計算される。
式中、Fは化合物の単位質量あたりの放射強制力(化合物のIR吸光度による大気を通る放射量の変化)であり、Cは化合物の大気中濃度であり、τは化合物の大気中寿命であり、tは時間であり、xは所定の化合物である。
一般的に容認されるITHは100年であり、短期間の効果(20年)と、より長い期間の効果(500年またはそれより長い)との妥協を表す。大気中の有機化合物の濃度xは、擬一次速度論に従う(すなわち、指数関数的な減衰)と仮定される。その同じ時間間隔にわたるCO2の濃度は、大気からのCO2の交換および除去のためのより複雑なモデル(ベルン(Bern)の炭素循環モデル)を組み込んでいる。
アルデヒドおよびケトンなどのカルボニル化合物は、より低い大気圧下で測定可能な光分解速度を有し、非常に短い大気中寿命をもたらすことが分かった。ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、イソブチルアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、アセトン、2−ブタノン、2−ペンタノンおよび3−ペンタノンなどの化合物は、光分解による大気中寿命が、4時間〜38日間の範囲である。(R.D.マルティネス(Martinez)ら、1992年、Atmospheric Environment,26,785−792、ならびにJ.H.サインフェルド(Seinfeld)およびS.N.パンディス(Pandis)、大気の化学および物理、ジョン・ウィリー&サンズ(John Wiley & Sons)、ニューヨーク、p.288、1998)。CF3CF2C(O)CF(CF3)2は、300nmにおける光分解の研究に基づいて、約5日の大気中寿命を有する。その他のペルフルオロケトンおよびヒドロフルオロケトンは、300nm付近で同様の吸光度を示し、同様の大気中寿命を有することが予想される。
ペルフルオロケトンおよびヒドロフルオロケトンの非常に短い寿命は、非常に低いGWPを導く。測定されたIR断面を使用し、ピノック(Pinnock)らの方法(J.Geophys.Res.,100,23227,1995)を用いて、CF3CF2C(O)CF(CF3)2の放射強制力の値を計算した。この放射強制力値および5日間の大気中寿命を用いて、CF3CF2C(O)CF(CF3)2のGWP(100年ITH)は1である。最長大気中寿命が38日間であり、赤外吸光度がCF3CF2C(O)CF(CF3)2と同様であると仮定すると、HCF2CF2C(O)CF(CF3)2のGWPは、9であると計算される。本発明のペルフルオロケトンおよびヒドロフルオロケトンは、通常、約10未満のGWPを有する。
より低い大気圧におけるその急速な分解の結果として、ペルフルオロケトンおよびヒドロフルオロケトンは短い寿命を有し、地球温暖化の著しい原因になることは予想されないであろう。ペルフルオロケトンの低いGWPは、ペルフルオロケトンが環境的に好ましいカバーガスとして使用するために十分適するようにする。
また、本発明のPFKおよびHFKは、SF6よりも十分に溶融アルミニウムと反応することができる。その結果、より少ない未反応カバーガスが大気に放出され得るか、同等に機能する保護フィルムを生成するためにより少ないカバーガスが必要とされ得るか、あるいはその両方である。従って、カバーガスの有用な濃度を低下させることができ、そのため、地球温暖化の影響が低減される。これらの物質(PFKおよびHFK)は低毒性を有し、不燃性であり、そして一般に非常に無害な物質なので、SF6を本発明のフルオロカーボンで完全に代替することは、作業者の安全性に対する危険を増大させることなく達成することができる。
PFKまたはHFK単独、またはこれらの組み合わせによるSF6の代替は、アルミニウム精錬、合金化、インゴットの形成、または部品の鋳造など、様々なプロセスにおいて溶融マグネシウムの保護を提供することができる。この代替は簡単であり、現在はSF6だけである反応性カバーガスと同じ実用性を提供することができる。本発明のフルオロカーボンで生成された表面フィルムは、SO2で形成されたものよりも高温に対して安定であり、より高い溶融温度において作業することが可能になる(例えば、更なる合金、より複雑な鋳造部品)。反応性カバーガスとして本発明のフルオロカーボンを使用することにより実現された改善には、強力な温室効果ガス(すなわち、SF6)の放出量の大幅な削減、保護を提供するために必要とされるフッ素含有反応性カバーガスの量の可能な削減、および全放出量の削減が含まれ得る。本発明のフルオロカーボンは全て、作業するのに安全な物質であり、低毒性を有し、不燃性であり、そして製造装置に対して損害を与えないので、この代替は作業者の危険を増大させることなく行なうことができる。
ガス状混合物中におけるペルフルオロケトンまたはヒドロフルオロケトン、もしくはこれらの混合物の使用は、溶融アルミニウムの表面で既に発生している炎も消す能力を実証する。従って、該ガスは、溶融アルミニウム上の炎を消火するために使用することもできる。
いくつかの実施形態では、反応性金属はアルミニウム、リチウム、またはこれらの金属のうちの1つまたは両方を含有する合金であり、50重量パーセント未満のマグネシウムを含有するか、あるいは場合によっては実質的にマグネシウムを含有しない。
本発明はさらに説明されるが、以下の実施例により限定されることは意図されない。それぞれの試験フルオロカーボンカバーガスの効率を評価するための標準試験手順は、以下に与えられる。
約3kgの純マグネシウムサンプルを、11.4cmの内径を有する円筒形の鋼るつぼ内に入れ、680℃に加熱した。溶融マグネシウムの約3cm上に設置された直径95mmのステンレス鋼で形成された直径10cmの環を通して、410cm2の溶融マグネシウムの表面にカバーガスを連続的に適用させた。カバーガスが溶融マグネシウム上に直接流動するように、溶融マグネシウムに対向する環の側面でチュービングに穿孔した。20cm×20cmの正方形、高さ30cmの、約10.8リットルの内容積を有するステンレス鋼チャンバをるつぼ上に適合させ、カバーガスを含有させた。チャンバの上部に、2つの直径8.9cmの石英の観察ポートならびにスキミング(すくい取ること)工具および熱電対のためのポートを適合させた。カバーガスインレット、2つのガスサンプリングポート、ならびに新たなマグネシウムを追加するためおよびチャンバから浮きかす(dross)を除去するためのドアをチャンバの側面に設置した。
カバーガスの蒸気をチャンバから、水銀カドミウムテルル(MCT)検出器の付いたFTIR分光光度計(ミダック(Midac)I2000気相FTIR)のフローセルにポンプで送り込んだ。修正された抽出FTIR(EPA法320)を用いて、実験の間中、HFおよび試験カバーガスの体積濃度(ppmV)を連続的に測定した。混合物が安定化されたら、5〜10分の時間にわたって濃度を測定し、これらの濃度の平均値を計算し、これらの平均値を用いて試験カバーガスの相対的な比較を行なった。
全ての場合において、最初のマグネシウムの溶融は、5.9L/分の流速でCO2中0.5%SF6の標準カバーガスを用いて行なった。次に、一連のロタメータおよびバルブを用いて、標準カバーガス混合物の代わりに実験用ガス混合物を使用した。5.9L/分の流速の乾燥空気(−40℃の露点を有する)を使用し、空気中0.03〜1体積%の体積濃度のフルオロカーボンが生成されるように試験流体の流れをその中で蒸発させることによって試験カバーガスを作製した。
試験の間中、約20〜30分の間(チャンバ10〜15個分の体積のカバーガスの交換に相当する)、溶融マグネシウムを観察し、マグネシウムの燃焼の開始を示し得る表面の目に見える変化を監視した。次に、表面を約3〜5分間スキミングすることによって、現存する表面フィルムを除去した。次に、15〜30分の間、形成された新しい表面フィルムを観察した。
カバーガス混合物のフルオロカーボン成分の濃度は、空気中約1体積%で始まり、0.03〜0.06%の最小フルオロカーボン濃度まで、前の濃度の1/2ずつ連続的に低下させた。
比較例C1
C4F9OCH3(メトキシノナフルオロブタン)、ヒドロフルオロエーテルは、国際公開第00/64614号パンフレット(実施例5)に溶融マグネシウムのための有効なフルオロカーボンカバーガスと記載されている。この比較例では、C4F9OCH3(ミネソタ州セントポールの3Mカンパニー(3M Company,St.Paul,MN)からノベック(NOVEC(商標)HFE−7100エンジニアリング流体として入手可能)を、空気中、1%および体積濃度を減少させてフルオロカーボンカバーガスとして評価した。全ての場合において、カバーガス/空気混合物の体積流速は、5.9L/分であった。約1、0.5、0.25および0.125%(それぞれ、10000、5000、2500および1250ppmVに相当する)の公称濃度において、C4F9OCH3は、スキミングの直後に溶融マグネシウム上に薄いフレキシブル表面フィルムを生成したので、金属の燃焼の証拠は観察されなかった。C4F9OCH3の濃度が0.0625%(すなわち、625ppmV)まで低下すると、溶融マグネシウム表面に燃焼のいくらかの証拠が、白色ブルームとして観察されたが、炎は生じなかった。スキミングの間に新たな溶融マグネシウムへ曝露させると、試験したC4F9OCH3の全ての体積濃度において、HF濃度は本質的に未変化のままか、あるいは増大した。
C4F9OCH3(メトキシノナフルオロブタン)、ヒドロフルオロエーテルは、国際公開第00/64614号パンフレット(実施例5)に溶融マグネシウムのための有効なフルオロカーボンカバーガスと記載されている。この比較例では、C4F9OCH3(ミネソタ州セントポールの3Mカンパニー(3M Company,St.Paul,MN)からノベック(NOVEC(商標)HFE−7100エンジニアリング流体として入手可能)を、空気中、1%および体積濃度を減少させてフルオロカーボンカバーガスとして評価した。全ての場合において、カバーガス/空気混合物の体積流速は、5.9L/分であった。約1、0.5、0.25および0.125%(それぞれ、10000、5000、2500および1250ppmVに相当する)の公称濃度において、C4F9OCH3は、スキミングの直後に溶融マグネシウム上に薄いフレキシブル表面フィルムを生成したので、金属の燃焼の証拠は観察されなかった。C4F9OCH3の濃度が0.0625%(すなわち、625ppmV)まで低下すると、溶融マグネシウム表面に燃焼のいくらかの証拠が、白色ブルームとして観察されたが、炎は生じなかった。スキミングの間に新たな溶融マグネシウムへ曝露させると、試験したC4F9OCH3の全ての体積濃度において、HF濃度は本質的に未変化のままか、あるいは増大した。
試験したC4F9OCH3の様々な体積濃度で測定されたHF濃度は、表3に表される。
表3のデータは、800ppmのC4F9OCH3の体積濃度、溶融マグネシウムを発火から保護するために必要とされる最少濃度において、大量のフッ化水素が生成される(すなわち、480〜590ppmHF)ことを示す。
実施例1
C4F9OCH3を用いる比較例C1で記載されたものと本質的に同じ手順を使用して、CF3CF2C(O)CF(CF3)2(1,1,1,2,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−トリフルオロメチル−ペンタン−3−オン)、ペルフルオロケトンを、溶融マグネシウムを発火から保護するためのカバーガスとして評価した。CF3CF2C(O)CF(CF3)2は、以下の手順を用いて調製および精製した。
C4F9OCH3を用いる比較例C1で記載されたものと本質的に同じ手順を使用して、CF3CF2C(O)CF(CF3)2(1,1,1,2,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−トリフルオロメチル−ペンタン−3−オン)、ペルフルオロケトンを、溶融マグネシウムを発火から保護するためのカバーガスとして評価した。CF3CF2C(O)CF(CF3)2は、以下の手順を用いて調製および精製した。
攪拌器、ヒーターおよび熱電対を備えた600mLの清浄で乾燥したパー(Parr)反応器内に、5.6g(0.10mol)の無水フッ化カリウムおよび250gの無水ジグリム(無水ジエチレングリコールジメチルエーテル、シグマ・アルドリッチ・ケミカル社(Sigma Aldrich Chemical Co.)から入手可能)を添加した。無水フッ化カリウムは、噴霧乾燥して125℃で保存し、使用の直前に粉砕した。21.0g(0.13mol)のC2F5COF(約95.0パーセント純度)を密封容器へ添加しながら、反応器の内容物を攪拌した。次に、反応器およびその内容物を加熱し、70℃の温度に到達したら、147.3g(0.98mol)のCF2=CFCF3(ヘキサフルオロプロピレン)および163.3g(0.98mol)のC2F5COFの混合物を3.0時間にわたって添加した。ヘキサフルオロプロピレンおよびC2F5COFの混合物を添加している間、圧力を95psig(7500トル)未満に保持した。ヘキサフルオロプロピレンの添加の最後の圧力は、30psig(2300トル)であり、45分の保持期間にわたって変化しなかった。反応器の内容物を冷却し、ワンプレートで蒸留して、ガスクロマトグラフィで決定されるように、90.6%のCF3CF2C(O)CF(CF3)2および0.37%のC6F12(ヘキサフルオロプロピレンダイマー)を含有する307.1gを得た。粗フッ素化ケトンを水で洗浄し、蒸留し、シリカゲルと接触させることにより乾燥させ、0.4%のヘキサフルオロプロピレンダイマーを含有する99%純度の分留されたフッ素化ケトンを提供した。
上記の手順に従って作製された分留CF3CF2C(O)CF(CF3)2サンプルは、以下の手順を用いてヘキサフルオロプロピレンダイマーを精製した。攪拌器、ヒーターおよび熱電対を備えた600mLの清浄で乾燥したパー容器内に、61gの酢酸、1.7gの過マンガン酸カリウムおよび301gの上記の分留した1,1,1,2,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−トリフルオロメチル−ペンタン−3−オンを添加した。反応器を密封し、攪拌しながら60℃に加熱し、12psig(1400トル)の圧力に到達した。60℃で75分攪拌した後、ディップチューブを用いて液体サンプルを採り、サンプルを相分離させ、下位の相を水で洗浄した。ガス−液体クロマトグラフィ(「glc」)を用いてサンプルを分析し、検出不能な量のヘキサフルオロプロピレンダイマーおよび少量のヘキサフルオロプロピレントリマーを示した。第2のサンプルを60分後に採り、同様に処理した。第2のサンプルのglc分析は、検出可能なダイマーまたはトリマーを示さなかった。3.5時間後に反応を停止させ、精製したケトンを酢酸から相分離させ、低位の相を水で2回洗浄した。glcにより99.6%よりも高い純度を有し、検出可能なヘキサフルオロプロピレンダイマーまたはトリマーを含有しない261gのCF3CF2C(O)CF(CF3)2を捕集した。
次に、過フッ素化ケトン、CF3CF2C(O)CF(CF3)2を、空気中、1%および体積濃度を低下させて(すなわち、約1.0、0.5、0.25、0.12、0.06および0.03体積%において、それぞれ10000、5000、2500、1250、600および300ppmに相当)、フルオロカーボンカバーガスとして評価した。全ての試験濃度において、CF3CF2C(O)CF(CF3)2は、スキミング中溶融マグネシウム上に薄いフレキシブル表面フィルムを生成し、金属の発火を防止した。フィルムは外観上、カバーガスとしてSF6を用いる最初の溶融マグネシウム保護と、カバーガスとしてC4F9OCH3を用いる比較例C1とにおいて生成された表面フィルムよりも薄く弾性があると思われる。生成されたシルバーグレイのフィルムは安定であり、少なくとも30分にわたって外観を変化させなかった。これは、カバーガス濃度が約625ppmまで低下したときに金属の燃焼の証拠が気付かれたC4F9OCH3を用いる試験シリーズとは対照的である。
様々な体積濃度の試験CF3CF2C(O)CF(CF3)2で測定したHF濃度は、表4に示される。
表2のデータは、等しい体積濃度では、カバーガスとしてCF3CF2C(O)CF(CF3)2を用いると、C4F9OCH3と比較して大幅に少ないフッ化水素が生成されることを示す。例えば、2000ppmのC4F9OCH3では、安定な表面フィルム上に980ppmのHFが生成され、新たな溶融フィルム上には1000ppmのHFが生成された。対照的に、2400ppmのCF3CF2C(O)CF(CF3)2(わずかに高いフルオロカーボン濃度)では、安定な表面フィルム上にわずか360ppmのHFが生成され、新たな溶融フィルム上には640ppmのHFが生成された。
要約すると、過フッ素化ケトンは、溶融マグネシウムのカバーガスとしてヒドロフルオロエーテルよりも性能が優れており(すなわち、より低濃度で溶融マグネシウムを保護した)、溶融金属表面への曝露時に、分解生成物としてより少ないフッ化水素を生成した。
本発明の様々な修正および変更は、本発明の範囲から逸脱することなく、当業者には明らかになるであろう。従って、本発明が、本明細書中に記載される実例となる実施形態に限定されてはならず、特許請求の範囲に記載される限定およびその等価物によって支配されるはずであることは理解されるべきである。
Claims (20)
- 溶融反応性金属を処理して、空気中の酸素との反応から前記反応性金属を保護するための方法であって、溶融反応性金属を提供するステップと、ペルフルオロケトン、ヒドロフルオロケトン、およびこれらの混合物からなる群から選択されるフルオロカーボンを含むガス状混合物に前記反応性金属を曝露させるステップと、を含む方法。
- 前記フルオロカーボンが、ペルフルオロケトンである、請求項1に記載の方法。
- 前記ペルフルオロケトンが、CF3CF2C(O)CF(CF3)2、(CF3)2CFC(O)CF(CF3)2、CF3(CF2)2C(O)CF(CF3)2、CF3(CF2)3C(O)CF(CF3)2、CF3(CF2)5C(O)CF3、CF3CF2C(O)CF2CF2CF3、CF3C(O)CF(CF3)2、ペルフルオロシクロヘキサノン、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項2に記載の方法。
- 前記ペルフルオロケトンが、CF3CF2C(O)CF(CF3)2である、請求項2に記載の方法。
- 前記フルオロカーボンが、HCF2CF2C(O)CF(CF3)2、CF3C(O)CH2C(O)CF3、C2H5C(O)CF(CF3)2、CF2CF2C(O)CH3、(CF3)2CFC(O)CH3、CF3CF2C(O)CHF2、CF3CF2C(O)CH2F、CF3CF2C(O)CH2CF3、CF3CF2C(O)CH2CH3、CF3CF2C(O)CH2CHF2、CF3CF2C(O)CH2CHF2、CF3CF2C(O)CH2CH2F、CF3CF2C(O)CHFCH3、CF3CF2C(O)CHFCHF2、CF3CF2C(O)CHFCH2F、CF3CF2C(O)CF2CH3、CF3CF2C(O)CF2CHF2、CF3CF2C(O)CF2CH2F、(CF3)2CFC(O)CHF2、(CF3)2CFC(O)CH2F、CF3CF(CH2F)C(O)CHF2、CF3CF(CH2F)C(O)CH2F、CF3CF(CH2F)C(O)CF3、およびこれらの混合物からなる群から選択されるヒドロフルオロケトンである、請求項1に記載の方法。
- 前記ガス状混合物が、さらに、キャリヤガスを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記キャリヤガスが、空気、CO2、アルゴン、窒素、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項6に記載の方法。
- 前記反応性金属が、アルミニウム、リチウム、およびアルミニウムまたはリチウムのうちの1つまたは複数の合金からなる群のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
- 空気中の酸素との反応から、露出表面を含む溶融反応性金属を保護するための方法であって、
(a)溶融反応性金属を提供するステップと、
(b)前記反応性金属と、ペルフルオロケトン、ヒドロフルオロケトン、およびこれらの混合物からなる群から選択されるフルオロカーボンを含むガス状混合物とを接触させるステップと、
(c)前記反応性金属の表面にフィルムを形成するステップと、
を含む方法。 - 前記ガス状混合物が、さらに、キャリヤガスを含む、請求項9に記載の方法。
- 前記キャリヤガスが、空気、CO2、アルゴン、窒素、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
- 前記フルオロカーボンが、ペルフルオロケトンである、請求項9に記載の方法。
- 前記ペルフルオロケトンが、CF3CF2C(O)CF(CF3)2、(CF3)2CFC(O)CF(CF3)2、CF3(CF2)2C(O)CF(CF3)2、CF3(CF2)3C(O)CF(CF3)2、CF3(CF2)5C(O)CF3、CF3CF2C(O)CF2CF2CF3、CF3C(O)CF(CF3)2、ペルフルオロシクロヘキサノン、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項12に記載の方法。
- 前記ペルフルオロケトンが、CF3CF2C(O)CF(CF3)2である、請求項12に記載の方法。
- 前記フルオロカーボンが、HCF2CF2C(O)CF(CF3)2、CF3C(O)CH2C(O)CF3、C2H5C(O)CF(CF3)2、CF2CF2C(O)CH3、(CF3)2CFC(O)CH3、CF3CF2C(O)CHF2、CF3CF2C(O)CH2F、CF3CF2C(O)CH2CF3、CF3CF2C(O)CH2CH3、CF3CF2C(O)CH2CHF2、CF3CF2C(O)CH2CHF2、CF3CF2C(O)CH2CH2F、CF3CF2C(O)CHFCH3、CF3CF2C(O)CHFCHF2、CF3CF2C(O)CHFCH2F、CF3CF2C(O)CF2CH3、CF3CF2C(O)CF2CHF2、CF3CF2C(O)CF2CH2F、(CF3)2CFC(O)CHF2、(CF3)2CFC(O)CH2F、CF3CF(CH2F)C(O)CHF2、CF3CF(CH2F)C(O)CH2F、CF3CF(CH2F)C(O)CF3、およびこれらの混合物からなる群から選択されるヒドロフルオロケトンである、請求項9に記載の方法。
- マグネシウムの表面の炎を消火するための方法であって、ペルフルオロケトン、ヒドロフルオロケトン、およびこれらの混合物からなる群から選択されるフルオロカーボンを含むガス状混合物と、前記表面とを接触させるステップを含む方法。
- 前記フルオロカーボンが、ペルフルオロケトンである、請求項16に記載の方法。
- 前記ペルフルオロケトンが、CF3CF2C(O)CF(CF3)2、(CF3)2CFC(O)CF(CF3)2、CF3(CF2)2C(O)CF(CF3)2、CF3(CF2)3C(O)CF(CF3)2、CF3(CF2)5C(O)CF3、CF3CF2C(O)CF2CF2CF3、CF3C(O)CF(CF3)2、ペルフルオロシクロヘキサノン、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項17に記載の方法。
- 前記ペルフルオロケトンが、CF3CF2C(O)CF(CF3)2である、請求項18に記載の方法。
- 前記フルオロカーボンが、HCF2CF2C(O)CF(CF3)2、CF3C(O)CH2C(O)CF3、C2H5C(O)CF(CF3)2、CF2CF2C(O)CH3、(CF3)2CFC(O)CH3、CF3CF2C(O)CHF2、CF3CF2C(O)CH2F、CF3CF2C(O)CH2CF3、CF3CF2C(O)CH2CH3、CF3CF2C(O)CH2CHF2、CF3CF2C(O)CH2CHF2、CF3CF2C(O)CH2CH2F、CF3CF2C(O)CHFCH3、CF3CF2C(O)CHFCHF2、CF3CF2C(O)CHFCH2F、CF3CF2C(O)CF2CH3、CF3CF2C(O)CF2CHF2、CF3CF2C(O)CF2CH2F、(CF3)2CFC(O)CHF2、(CF3)2CFC(O)CH2F、CF3CF(CH2F)C(O)CHF2、CF3CF(CH2F)C(O)CH2F、CF3CF(CH2F)C(O)CF3、およびこれらの混合物からなる群から選択されるヒドロフルオロケトンである、請求項16に記載の方法。
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