JP2006519296A - ポリ(ビニルアルコール)がグラフトされたポリオレフィン及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

ポリ(ビニルアルコール)ポリマーがグラフトされたオレフィンポリマーを調製する方法であって、第一にオレフィンポリマー物質を、ラジカル重合開始剤、過酸化物化オレフィンポリマー物質、又は電離線を用いて処理し、次いでビニルエステルモノマーをグラフトして、ポリ(ビニルエステル)ポリマーがグラフトされたオレフィンポリマーを形成し、最後に25乃至100℃の温度において芳香族炭化水素/アルカノール混合溶剤系で、前記得られたグラフトポリマー中のビニルエステル部分をビニルアルコール部分に変換する方法。得られたポリ(ビニルアルコール)ポリマーがグラフトされたオレフィンポリマーは、向上した酸素バリヤー性を有する。

Description

本発明は、その主鎖にポリ(ビニルアルコール)をグラフトしたオレフィンポリマー及びそれを調製する方法に関する。
本発明は、酸素のような気体に対するバリヤーとして有用なポリ(ビニルアルコール)ポリマー基をグラフトしたオレフィンポリマー物質を調製する方法に関する。グラフトポリマーは、包装材料として有用なフィルム、シート、組成物の製造、及び食品、医薬及び工業製品のプラスチック容器の製造に特に有用である。
エチレン−ポリ(ビニルアルコール)は、典型的には、まずラジカル重合開始剤を用いてエチレン及び酢酸ビニルモノマーを重合してエチレン−ポリ(酢酸ビニル)コポリマーを製造し、次いで約110℃におけるスラリー法によりアセテート部分をアルコール部分に変換して安定なエチレン−ポリ(ビニルアルコール)コポリマーを製造することにより調製される。アセテート部分を変換するのに溶融方法も使用しうるが、この方法は不安定なアルコール部分を製造する。溶融方法の別の不利な点は、アセテート部分のアルコールへの変換中にコポリマーが分解しやすいということである。
従来、プロピレンは酢酸ビニルと共重合しなかった。プロピレンモノマーは単独で、チーグラー・ナッタ又はメタロセン触媒の存在下における予測できる再現性のある方法で重合する。しかしながら、チーグラー・ナッタ又はメタロセン触媒の存在下でプロピレン及び酢酸ビニルを重合させると、いかなる実際的な商業上の有意性も有することができないほど重量平均分子量(Mw)が低いコポリマーが生成する。プロピレンはラジカル重合により有効には重合せず、ラジカルがチーグラー・ナッタ及びメタロセン触媒の両方の活性を害するので、モノマーをラジカル重合により共重合させることができない。
米国特許第5,140,074号には、ラジカル開始剤の存在下において粒子状のオレフィンポリマーをビニルポリマーと反応させることによりオレフィンポリマーのグラフトコポリマーを製造する方法が開示されている。ビニルモノマーはラジカルにより重合しうるモノマービニル化合物であればいずれでもよく、酢酸ビニルのような脂肪族カルボン酸のビニルエステルを含む。
米国特許第5,411,994号には、反応を開始させる電離線の照射下で粒子状のオレフィンポリマーをビニルポリマーと反応させることによりオレフィンポリマーのグラフトコポリマーを製造する方法が開示されている。
米国特許第5,369,168号には、ポリオレフィン及びポリビニルアルコールの単一路溶融反応性押出相溶化が開示されている。ポリオレフィンをまず押出機中で不飽和カルボン酸又は酸無水物と反応させて酸又は酸無水物をグラフトしたポリオレフィンとし、次いでポリビニルアルコールと反応させる。実施例には200℃の押出温度が教示されている。
オレフィンポリマーにポリビニルアルコールをグラフトさせて、酸素バリヤー性の向上した、フィルム又は容器のような包装材料を製造するのに使用しうるグラフトポリマーを製造する、予測しうる再現性のある方法を提供することが本発明の目的である。
酢酸ビニルモノマーをC2-6α-オレフィンモノマーと共重合させるのではなく、酢酸ビニルモノマーを予め形成したオレフィンポリマーの主鎖にグラフト重合させて、ポリ(ビニルアルコール)基を形成することが本発明の特徴である。
グラフトされたオレフィンポリマー/ポリ(酢酸ビニル)コポリマーの酢酸ビニル基を、ポリマーの分解を最少化するために比較的低温(100℃未満)及び特定の溶剤系を使用する厳しくない温和なスラリー法を用いてビニルアルコール基に変換することが本発明の別の特徴である。
本発明は、酸素バリヤー性の向上した製品の製造に使用しうる、グラフトされたポリ(ビニルアルコール)ポリマー基を有するオレフィンポリマーを提供する。
一面においては、本発明は、ポリ(ビニルアルコール)ポリマーがグラフトされたオレフィンポリマーを調製する方法であって、
(a)オレフィンポリマー物質を、(i)ラジカル重合開始剤化合物、(ii)過酸化物化オレフィンポリマー物質、又は(iii)電離線を用いて処理し、処理されたオレフィンポリマー物質を製造する工程、
(b)前記処理されたオレフィンポリマー物質にビニルエステルモノマーをグラフトして、グラフトされたポリ(ビニルエステル)ポリマー基を有するオレフィンポリマーを形成する工程(工程(a)及び(b)は不活性雰囲気中で実施される)、及び
(c)25乃至100℃の温度の1:1乃至1:10の割合のC6-16芳香族炭化水素/C1-10アルカノール溶剤系において、前記ポリ(ビニルエステル)ポリマーの40乃至100%のビニルエステル基をビニルアルコール基に変換してポリ(ビニルアルコール)ポリマー基を形成する工程、
を含む方法に関する。
別の面においては、本発明は、ポリ(ビニルアルコール)ポリマー基がグラフトされたオレフィンポリマーであって、
(a)オレフィンポリマー物質を、(i)ラジカル重合開始剤化合物、(ii)過酸化物化オレフィンポリマー物質又は(iii)電離線を用いて処理し、処理されたオレフィンポリマー物質を製造する工程、
(b)前記処理されたオレフィンポリマー物質に酢酸ビニルモノマーをグラフトして、グラフトされたポリ(酢酸ビニル)ポリマー基を有するオレフィンポリマーを形成する工程、及び
(c)25乃至100℃の温度において、1:1乃至1:10の割合のC6-16芳香族炭化水素/C1-10アルカノール溶剤系において、前記ポリ(ビニルエステル)ポリマー基の40乃至100%の酢酸ビニル基をビニルアルコール基に変換してポリ(ビニルアルコール)ポリマー基を形成する工程、
を含む方法により調製されたオレフィンポリマー関する。
更に別の面においては、本発明は、ポリ(ビニルアルコール)ポリマーがグラフトされたオレフィンポリマーのフィルム又はシート、又はポリ(ビニルアルコール)ポリマーがグラフトされたオレフィンポリマーを含む組成物から製造されたプラスチック容器を含む包装材料であって、前記ポリ(ビニルアルコール)ポリマーがグラフトされたオレフィンポリマーが向上した酸素バリヤー性を提供する包装材料に関する。
本発明は、出発物質としてα-オレフィンモノマーではなくオレフィンポリマーを用いる。オレフィンポリマーは、例えば、プロピレンポリマーでも、エチレンポリマーでもブテン-1ポリマーでもよい。好ましくは、プロピレン又はエチレンポリマーであり、最も好ましくはプロピレンポリマーである。
適するプロピレンポリマーには以下のものが含まれる。
(A)アイソタクチック指数が80%より大きい、好ましくは約90乃至約99.5%のプロピレンの結晶質ホモポリマー;
(B)アイソタクチック指数が60%より大きい、好ましくは70%以上の、エチレン及びC4-C10α-オレフィンからなる群から選択されるオレフィンとプロピレンの結晶質ランダムコポリマーで、オレフィンがエチレンの場合には最大重合エチレン含量が10質量%、好ましくは約4%であり、オレフィンがC4-C10α-オレフィンの場合にはその最大重合含量が20質量%、好ましくは約16%であるコポリマー;
(C)アイソタクチック指数が85%より大きい、エチレン及びC4-C8α-オレフィンからなる群から選択される2種のオレフィンとプロピレンの結晶質ランダムターポリマーで、最大重合C4-C8α-オレフィン含量が20質量%、好ましくは約16%であり、エチレンがオレフィンの一の場合には、最大重合エチレン含量が5質量%、好ましくは約4%であるターポリマー;
(D)(i)約10乃至約60質量部、好ましくは約15乃至約55部の、アイソタクチック指数が80%以上の、好ましくは約90乃至約99.5%の結晶質プロピレンホモポリマー、又は(a)プロピレン及びエチレン、(b)プロピレン、エチレン及びC4-C8α-オレフィン、及び(c)プロピレン及びC4-C8α-オレフィンからなる群から選択される結晶質コポリマーであって、プロピレン含量が85質量%より高く、好ましくは約90乃至約99%で、アイソタクチック指数が60%より大きいコポリマー;
(ii)約3乃至約25質量部、好ましくは約5乃至約20部の、周囲温度においてキシレンに不溶性であるエチレン及びプロピレン又はC4-C8α-オレフィンのコポリマー;及び
(iii)約10乃至約80質量部、好ましくは約15乃至約65部の、(a)エチレン及びプロピレン、(b)エチレン、プロピレン、及びC4-C8α-オレフィン、及び(c)エチレン及びC4-C8α-オレフィン、からなる群から選択されるエラストマー性コポリマーであって、任意に約0.5乃至約10質量%のジエン及び70質量%未満、好ましくは約10乃至約60%、もっとも好ましくは約12乃至約55%のエチレンを含み、周囲温度においてキシレンに可溶性で、約1.5乃至約4.0dl/gの極限粘度を有するコポリマー;
を含むオレフィンポリマー組成物であって、オレフィンポリマー組成物の総質量に対して、(ii)及び(iii)の総質量が約50乃至約90%であり、(ii)/(iii)の質量比が0.4未満、好ましくは0.1乃至0.3であり、組成物が2以上の工程の重合により調製されるオレフィンポリマー組成物;
(E)(i)約10乃至約60%、好ましくは約20乃至約50%の、アイソタクチック指数が80%以上、好ましくは約90乃至約99.5%のプロピレンホモポリマー、又は(a)エチレン及びプロピレン、(b)エチレン、プロピレン、及びC4-C8α-オレフィン、及び(c)エチレン及びC4-C8α-オレフィンからなる群から選択される結晶質コポリマーであって、プロピレン含量が85%より高く、アイソタクチック指数が60%より大きいコポリマー;
(ii)約20乃至約60%、好ましくは約30乃至約50%の、(a)エチレン及びプロピレン、(b)エチレン、プロピレン、及びC4-C8α-オレフィン、及び(c)エチレン及びα-オレフィンからなる群から選択される非晶質コポリマーであって、任意に約0.5乃至約10%のジエン及び70%未満のエチレンを含み、周囲温度においてキシレンに可溶性であるコポリマー;及び
(iii)約3乃至約40%、好ましくは約10乃至約20%の、周囲温度においてキシレンに不溶性であるエチレン及びプロピレン又はα-オレフィンのコポリマー;
を含む熱可塑性オレフィン;及び
(F)それらの混合物。
適するエチレンポリマーには、(a)エチレンのホモポリマー、(b)エチレン及びC3-10α-オレフィンからなる群から選択されるα-オレフィンのランダムコポリマーであって、最大重合α-オレフィン含量が約20質量%、好ましくは約16質量%であるコポリマー、(c)エチレン及びα-オレフィンのランダムターポリマーであって、最大重合α-オレフィン含量が約20質量%、好ましくは約16質量%であるターポリマー、及び(d)それらの混合物が含まれる。C3-10α-オレフィンには、例えば、プロピレン、1-ブテン、イソブチレン、1-ペンテン、3-メチル-1-ブテン、1-ヘキセン、3,4-ジメチル-1-ブテン、1-ヘプテン、3-メチル-1-ヘキセン、及び1-オクテン等のような直鎖状及び分岐状α-オレフィンが含まれる。
エチレンポリマーがエチレンホモポリマーである場合には、典型的には密度は0.89g/cm3以上であり、エチレンポリマーがC3-10α-オレフィンとのエチレンコポリマーである場合には、典型的には密度は0.91g/cm3以上であるが、0.94g/cm3未満である。適するエチレンコポリマーには、エチレン/ブテン-1、エチレン/ヘキセン-1、エチレン/オクテン-1及びエチレン/4-メチル-1-ペンテンが含まれる。エチレンコポリマーは、高密度エチレンコポリマー又は短鎖分岐直鎖状低密度エチレンコポリマー(LLDPE)であり、エチレンホモポリマーは、高密度ポリエチレン(HDPE)又は低密度ポリエチレン(LDPE)である。典型的には、LLDPE及びLDPEの密度は0.910g/cm3以上0.94g/cm3未満であり、HDPE及び高密度エチレンコポリマーの密度は0.940g/cm3より高く、通常0.95g/cm3以上である。一般的には、本発明の実施において使用するためには0.89乃至0.97g/cm3の密度を有するエチレンポリマー物質が適する。好ましくは、エチレンポリマーは、0.89乃至0.97g/cm3の密度を有するLLDPE及びHDPEである。
本発明のオレフィンポリマーとしてブテン-1ポリマーを使用する場合には、ブテン-1ポリマー物質は、典型的には通常固体で高分子量の、大部分が結晶質のブテン-1ポリマー物質である。それらは以下のものでもよい。
(A)ブテン-1のホモポリマー、
(B) 非ブテンα-オレフィンコモノマー含量が1〜15モル%、好ましくは1〜10モル%のブテン-1のコポリマー又はターポリマー、及び
(C)それらの混合物。
典型的には、非ブテンα-オレフィンコモノマーは、エチレン、プロピレン、C5-8α-オレフィン、又はそれらの混合物である。
有用なポリブテン-1ホモ又はコポリマーは、アイソタクチックでもシンジオタクチックでもよく、約0.5乃至150、好ましくは約0.5乃至100、最も好ましくは0.5乃至75g/10分の溶融流量(MFR)を有する。
これらのポリブテン-1ポリマー、その調製法、及びその性質は当業者には公知である。ポリブテン-1に関する追加の情報を含む代表的な文献は、米国特許第4,960,820号である。
適するポリブテン-1ポリマーは、例えば、第DE-A-1,570,353号に記載されている方法にしたがって、例えば、10〜100℃、好ましくは20〜40℃の温度においてTiCl3又はTiCl3-AlCl3及びAl(C2H5)2Clの触媒でブテン-1を重合させることによる、ブテン-1のチーグラー・ナッタ低圧重合により得ることができる。それはまた、例えば、TiCl4-MgCl2触媒を用いることにより得ることもできる。連鎖を切断してより高いMFRの物質とするための、過酸化物分解又はビスブレーキング、熱処理又は照射によるポリマーの更なる処理により高いメルトインデックスが得られる。
好ましくは、ポリブテン-1は15モル%以下の共重合エチレン又はプロピレンを含むが、更に好ましくは、例えば、Basell USA Inc.により市販されているPolybutene PB0300ホモポリマーのようなホモポリマーである。このポリマーは、11g/10分のMFR及び270,000のMwを有するホモポリマーである。
好ましくは、ポリブテン-1ホモポリマーの結晶度は、7日後の広角X線回折を用いた測定で55質量%以上である。典型的には、結晶度は70%未満、好ましくは60%未満である。
本発明の方法の第一工程は、ビニルエステルモノマーのオレフィンポリマー主鎖へのグラフトを含む。典型的には、ビニルエステルモノマーは、オレフィンポリマー主鎖に10乃至90部(pph)、好ましくは15乃至60pphがグラフト重合される。ビニルエステルモノマーは、芳香族及び不飽和脂肪族カルボン酸のビニルエステルでもよく、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、クロロ酢酸ビニル、シアノ酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル及び安息香酸ビニルを含む。酢酸ビニルが好ましい。
ビニルエステルモノマーのオレフィンポリマー物質へのグラフトは、米国特許第5,140,074号に記載されている方法により成しうる。一般的には、グラフトは、約60乃至125℃、好ましくは80乃至120℃の温度において実質的に非酸化条件下、ラジカル開始剤の存在下においてオレフィンポリマー物質をビニルエステルモノマーと反応させてポリ(ビニルエステル)ポリマーがグラフトされたオレフィンポリマーを生成することにより成しうる。
ラジカル開始剤は、(a)化学的ラジカル重合開始剤、又は(b)過酸化物化オレフィンポリマー物質のいずれでもよい。ラジカル開始剤は、好ましくは、グラフト反応温度において約1乃至240分、好ましくは約5乃至100分、最も好ましくは10乃至40分の分解半減期を有する。適するラジカル開始剤には、有機過酸化物、特にアルコキシラジカルを生成するものが含まれる。これらの有機過酸化物には、ベンゾイル及びジベンゾイルペルオキシドのようなアシルペルオキシド、ジ-tert-ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、クミルブチルペルオキシド、1,1-ジ-tert-ブチルペルオキシ-3,5,5-トリメチル-シクロヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ-tert-ブチルペルオキシヘキサン、及びビス(α- tert-ブチルペルオキシイソプロピルベンゼン)のようなジアルキル及びアラルキルペルオキシド、tert-ブチルペルオキシピバレート、tert-ブチルペルベンゾエート、2,5-ジメチルヘキシル2,5-ジ(ペルベンゾエート)、tert-ブチルジ(ペルフタレート)、tert-ブチルペルオキシ-2-エチルヘキサノエート、のようなペルオキシエステル、及びジ(エチルヘキシル)ペルオキシジカーボネート、ジ(n-プロピル)ペルオキシジカーボネート及びジ(4-tert-ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネートのようなペルオキシカーボネートが含まれる。アゾビスイソブチロニトリルのようなアゾ化合物も使用しうる。同一又は異なる半減期を有する2種以上の開始剤も使用しうる。
分解温度において液体の過酸化物を使用する場合には、開始剤はそのまま又は溶液で使用しうる。分解温度において固体の開始剤を使用する場合には、適する液体溶剤に溶解させてもよい。過酸化物開始剤は、約12.5乃至75質量%の濃度の炭化水素溶液で入手しうる。そのままでも溶液でも、開始剤自体の活性濃度は、オレフィンポリマー物質における十分な数のラジカルサイトの生成を確保するためには、約0.1乃至6.0pph、好ましくは約0.2乃至3.0pphであるべきである。
過酸化物化オレフィンポリマー物質もまたラジカル開始剤物質として使用でき、酸素の不在下でオレフィンポリマー物質を照射し、40乃至140℃の温度において照射されたオレフィンポリマー物質に制御された量の酸素を添加して、オレフィンポリマー物質1kgあたりの過酸化物の総量が1ミリモルより多い酸化されたオレフィンポリマー物質を生成することにより調製しうる。米国特許第6,444,722号にはそのような過酸化物化オレフィンポリマー物質の製造が開示されている。
ラジカル開始剤化合物又は過酸化物化オレフィンポリマー物質を用いてオレフィンポリマー物質をグラフトする際の酸素の不在は、典型的には、例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム及び二酸化炭素のような不活性雰囲気下でグラフト反応を実施することにより成就される。
ラジカル重合開始剤を用いるのではなく、オレフィンポリマー物質に電離線を照射してラジカルサイトを形成することによりオレフィンポリマー物質をグラフトしてもよい。次いで得られるオレフィンポリマー物質を酢酸ビニルのようなビニルモノマーで処理すると、ポリ(ビニルエステル)ポリマーがグラフトされたオレフィンポリマーが形成される。電離線開始のラジカル重合によりポリ(ビニルエステル)ポリマーがグラフトされたオレフィンポリマーを調製する方法は米国特許第5,411,994号に開示されている。
照射は、ラジカルと酸との反応を防ぐために実質的に非酸化(酸素不在の)環境中で実施すべきである。このことは、減圧下で照射するか又は、例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム及び二酸化炭素のような不活性ガスで照射環境中の空気の一部又はすべてを置換することにより成しうる。
オレフィンポリマー物質には、通常、オレフィンポリマー物質を形成するためにオレフィンモノマーを重合した直後には酸素が存在しない。したがって、そのようなオレフィンモノマーの重合直後にポリマー中にラジカルサイトを形成するために得られたポリマーに照射する工程(オレフィンポリマーを空気に暴露しない場合)を実施することは本発明の概念の範囲内である。しかしながら、多くの状況ではオレフィンポリマー物質は粒子状であり、空気のような酸素を含む大気中に貯蔵されるために酸素を含有するであろう。したがって、オレフィンポリマー物質を層に導入し、次いで0.05体積%未満の酸素含量の窒素を吹き込むことによりオレフィンポリマー物質の酸素含量を低下させることが好ましい。層中のオレフィン物質の滞留時間は、一般的にはオレフィンポリマー物質の粒子の隙間から酸素を有効に除去するために5分以上であるべきである。
この調製工程及び照射工程の間においては、調製されたオレフィンポリマー物質は、気体運搬系中の活性酸素が約15%未満、好ましくは5%未満である環境中に保持されるべきである。更に、オレフィンポリマー物質の温度は、照射工程中にオレフィンポリマー物質の温度が上昇するため、存在する場合には物質の非晶質フラクションのガラス転移温度より高温に保持されるべきである。
照射環境の活性酸素濃度は、約5体積%未満、更に好ましくは約1体積%未満、最も好ましくは0.05体積%未満であるべきである。
電離線は、ポリマー上に十分なラジカルサイトを形成してビニルエステルモノマーとのその後の反応が可能となるのに必要な程度にオレフィン物質に浸透するのに十分なエネルギーを有するべきである。電離線は、高エネルギー電子又はγ線でもよい。500乃至4,000kVの加速電位を有する電子発生器から放射される電子線が好ましい。
約1乃至約10,000Mrad/分の線量率で供給される0.5乃至20Mradの電離線量が好ましい。“rad”という用語は、通常、照射源とは関係なく、照射された物質1gあたり100ergのエネルギーが吸収される電離線の量と定義される。
オレフィンポリマー物質を適する時間ビニルエステルモノマーと接触させた後、実質的に非酸化環境中に保持しながら、存在するとすれば未反応開始剤を分解するため及び実質的にすべての残存するラジカルを失活させるために、得られたグラフトポリマーを好ましくは加熱により処理する。このことは、グラフトコポリマーを空気に暴露したときに、ポリマーのビスブレーキング又は分解を引き起こしうるペルオキシラジカルの形成の可能性を実質的に完全に除去する。一般的には、約110℃以上の温度に5分以上、好ましくは120℃以上に20分以上加熱すれば十分である。
グラフトされたオレフィンポリマー物質のポリ(ビニルエステル)ポリマー基のビニルエステル部分は、それによりポリ(ビニルアルコール)ポリマー基を形成するナトリウム又はカリウムアルコキシドのようなアルカリと反応させることによりビニルアルコール部分に鹸化される。ナトリウムメトキシドが好ましい。
鹸化反応は、すでに知られている従来使用されている反応温度より厳しくない温度で実施される。更に具体的には、25乃至100℃未満、好ましくは25乃至80℃、最も好ましくは25乃至65℃の温度において、ポリ(ビニルエステル)ポリマー中の40乃至100%、好ましくは50乃至100%、最も好ましくは55乃至100%のビニルエステル基がビニルアルコール基に変換される。反応温度が低いとオレフィンポリマー物質が溶融しないことを保証し、そのことはポリマーの分解の可能性を最小化する。
本発明の重要な特徴は、グラフトされたオレフィンポリマー/ポリ(ビニルエステル)ポリマー物質のスラリーを形成するのに、1種以上の芳香族炭化水素及び1種以上の直鎖状又は分岐状アルカノールを含む混合溶剤系が使用されるということである。芳香族炭化水素/アルコールの比は、1:1乃至1:10、好ましくは1:2.5乃至1:5.2である。
適する芳香族炭化水素溶剤は、6乃至16個の炭素原子、好ましくは6乃至12個の炭素原子、最も好ましくは6乃至8個の炭素原子を有する。典型的な芳香族炭化水素溶剤には、ベンゼン、トルエン、p-エチルトルエン、キシレン(すなわち、ortho、meta又はpara)、及びメシチレンが含まれる。キシレンが最も好ましい。
適する直鎖状又は分岐状アルカノールには、C1-10アルカノールが含まれ、好ましくはメタノール、エタノール、プロパノール及びブタノールである。
すべての部、百分率及び割合は、特に言及されなければ本明細書においては質量に基づく。本明細書において使用されている周囲温度又は室温は約25℃を意味する。
以下の実施例は、本発明の特定の実施態様の一層特定の記載を提供する。これらの実施例は単に実例であり、特許請求の範囲を限定するために使用されるべきではない。特に明記されなければ、以下の実施例において示されるポリマー物質の性質は、以下の試験方法に従って測定された。
溶融流量(“MFR”): ASTM D1238−230℃;2.16kg
酸素透過率(“OTR”): ASTM D-3985
実施例1
この実施例は、ラジカル開始剤として液体過酸化物化合物を用いるポリ(ビニルエステル)をグラフトしたオレフィンポリマーの調製を説明する。
機械的攪拌器を具備して窒素雰囲気下で作業する、窒素でパージしたジャケット付き反応器を110℃に加熱し、Basell USA Inc.から市販されているMFRが9dg/分のプロピレンホモポリマー18,160gを反応器に入れた。40pphの酢酸ビニル及び2.7pphのLupersol 11 t-ブチルペルオキシピバレート過酸化物(Akzo Nobel Chemicals Inc.から市販されている)をゆっくり1pph/分の速度で反応器に添加した。この添加の完了時に、反応器を110℃に30分間保持し、次いで140℃に加熱してこの温度に2時間保持した。次いで得られたポリマーを冷却して回収した。グラフトされたポリマーは100,000より大きいMwを有した。酢酸ビニルモノマーのポリマーへの転化率は92%であった。
実施例2
この実施例は、ラジカル開始剤として照射を用いるポリ(ビニルエステル)をグラフトしたオレフィンポリマーの調製を説明する。
実施例1のプロピレンホモポリマーに、500乃至4,000kVの加速電位を有する電子発生器から放射される電子線を用い、4Mradの線量を窒素雰囲気下で照射した。照射されたポリマーを窒素でパージした容器に窒素雰囲気下で回収し、連続的に窒素雰囲気下に保持されている3.8リットル(1ガロン)の反応器に移した。反応器を65℃に過熱した。次いで、プロピレンホモポリマーの量に関して60pphの酢酸ビニル、酢酸ビニルの質量に対して40ppmのN,N-ジメチルヒドロキシルアミン、及び酢酸ビニルの質量に対して49ppmのオクタデシルメルカプタンの混合物を1pph/分の速度で反応器に添加した。反応器の温度を更に15分間65℃に保持した。次いで反応器のベントを開き、反応器が140℃に加熱されたときに窒素流を導入した。未反応モノマーを除去し、未反応又は残存するラジカルを失活させるために反応器を140℃に1時間保持した。得られたグラフトポリマーを冷却して回収した。
実施例3
この実施例は、ラジカル開始剤としてポリマー過酸化物を用いるポリ(ビニルエステル)をグラフトしたオレフィンポリマーの調製を説明する。
実施例1のプロピレンホモポリマーに、500乃至4,000kVの加速電位を有する電子発生器から放射される電子線を用い、0.5Mradの線量を窒素雰囲気下で照射した。照射されたポリマーを140℃において60分間0.8体積%の酸素で処理し、酸素の不在下及び窒素雰囲気中でこの温度に更に60分間保持し、次いで冷却及び回収した。得られた、照射されて酸化されたポリマーは、131dg/分のMFRを有した。
前述のようにして調製した2100gの酸化されたポリマーを反応器に添加し、窒素雰囲気下で140℃に加熱した。40pphの酢酸ビニル(酸化されたポリマーの量に対して)及び250ppmのN,N-ジメチルヒドロキシルアミン(酢酸ビニルの量に対して)の混合物を窒素雰囲気下0.75pph/分の速度で反応器に添加した。反応器を更に60分間140℃に保持した。次いで反応器のベントを開き、反応器が140℃に加熱されたときに、窒素流を導入した。未反応モノマーを除去し、未反応又は残存するラジカルを失活させるために反応器を140℃に60分間保持した。得られたグラフトポリマーを冷却して回収した。グラフト効率は41%であった。
実施例4
この実施例は、酢酸ビニル部分のビニルアルコール部分への変換を説明する。以下の4種の実験において、酢酸ビニル部分をビニルアルコール部分へ変換するために、実施例1において調製したポリプロピレン−酢酸ビニルグラフトポリマーを鹸化した。
実験IV-1においては、500gのポリプロピレン−ポリ(酢酸ビニル)グラフトコポリマーを、周囲温度(25℃)に加熱された5モル%のナトリウムメトキシド(グラフトポリマー中に存在する酢酸ビニルの量に対して)を含む、キシレン:メタノールの質量比が1:5.2のキシレン及びメタノールの混合物溶剤系に添加した。反応器の成分を周囲温度において3時間攪拌し、濾過して500mLの冷たいメタノール(5℃)で洗浄した。濾液のガスクロマトグラフィー分析により、55%のアセテート部分がビニルアルコール部分に変換されたことが示された。
実験IV-2においては、500gのポリプロピレン−ポリ(酢酸ビニル)グラフトコポリマーを、60℃に加熱された5モル%のナトリウムメトキシド(グラフトポリマー中に存在する酢酸ビニルの量に対して)を含む、キシレン:メタノールの質量比が1:5.2のキシレン及びメタノールの混合物溶剤系に添加した。反応器の成分を65℃において3時間加熱して還流し、冷却及び濾過して500mLの冷たいメタノール(5℃)で洗浄した。濾液のガスクロマトグラフィー分析により、100%のアセテート部分がビニルアルコール部分に変換されたことが示された。
実験IV-3(比較)においては、実験IV-2の手順を用い、500gのポリプロピレン−ポリ(酢酸ビニル)グラフトコポリマーを、キシレン:メタノールの比が1:148のキシレン及びメタノールの混合物溶剤系に添加した。濾液のガスクロマトグラフィー分析により、5%のアセテート部分がビニルアルコール部分に変換されたことが示された。
実験IV-4においては、実験IV-2の手順を用い、500gのポリプロピレン−ポリ(酢酸ビニル)グラフトコポリマーを、キシレン:メタノールの比が1:2.5のキシレン及びメタノールの混合物溶剤系に添加した。濾液のガスクロマトグラフィー分析により、100%のアセテート部分がビニルアルコール部分に変換されたことが示された。
表1は反応条件及び達成された転化率を示す。
Figure 2006519296
実施例4は、特許を請求している方法には芳香族炭化水素/アルカノール混合溶剤系が重要であることを示す。比較実験である実験IV-3において、溶剤混合物として非常に高含量のメタノールを使用した場合にはわずか5%の転化率であった。残りの実験は、溶剤系としてキシレン/メタノールが使用される場合には、溶剤比及び反応温度に依存して、酢酸ビニル部分のビニルアルコール部分への転化率が100%に達しうることを示す。
実施例5
以下の実施例の実験においては、酢酸ビニル部分のビニルアルコール部分への鹸化の動力学、鹸化の動力学に及ぼす溶剤混合物中のキシレン濃度の影響及び鹸化の動力学に及ぼす温度の影響を説明する。
実験V-1においては、500gの実施例1のポリプロピレン−ポリ(酢酸ビニル)グラフトコポリマーを、5モル%のナトリウムメトキシド(グラフトポリマー中に存在する酢酸ビニルの量に対して)を含むキシレン:メタノールの質量比が1:4のキシレン及びメタノールの混合物溶剤系(60℃に加熱されている)に添加した。反応器の成分を65℃に6時間加熱して還流した。6時間にわたって、反応混合物のアリコート(各約5mL)を定期的にとり、各アリコートについて、ガスクロマトグラフィー分析により形成された酢酸メチルの濃度を測定した。アセテート部分のビニルアルコール部分への転化率を算出した。結果を図1に示す。
実験V-2においては、500gの実施例1のポリプロピレン−ポリ(酢酸ビニル)グラフトコポリマーを、5モル%のナトリウムメトキシド(グラフトポリマー中に存在する酢酸ビニルの量に対して)を含むキシレン:メタノールの質量比が1:5.2のキシレン及びメタノールの混合物溶剤系(60℃に加熱されている)に添加した。反応器の成分を65℃に3時間加熱して還流した。3時間にわたって又は酢酸メチルの形成において有意な変化がなくなるまで、反応混合物のアリコート(各5mL)を定期的にとった。各アリコートについて、ガスクロマトグラフィー分析により形成された酢酸メチルの濃度を測定した。アセテート部分のビニルアルコール部分への転化率を算出し、図2及び3に示す。
実験V-3においては、500gの実施例1のポリプロピレン−ポリ(酢酸ビニル)グラフトコポリマーを、5モル%のナトリウムメトキシド(グラフトポリマー中に存在する酢酸ビニルの量に対して)を含むキシレン:メタノールの質量比が1:2.5のキシレン及びメタノールの混合物溶剤系に添加し、実験V-2の手順にしたがった。結果を図2に示す。
実験V-4においては、500gの実施例1のポリプロピレン−ポリ(酢酸ビニル)グラフトコポリマーを、25℃に加熱されている5モル%のナトリウムメトキシド(グラフトポリマー中に存在する酢酸ビニルの量に対して)を含むキシレン:メタノールの質量比が1:5.2のキシレン及びメタノールの混合物溶剤系に添加した。次いで反応混合物を周囲温度において3時間攪拌した。3時間にわたって反応混合物のアリコート(各5mL)を定期的にとった。各アリコートについて、ガスクロマトグラフィー分析により形成された酢酸メチルの濃度を測定した。アセテート部分のビニルアルコール部分への転化率を算出した。結果を図3に示す。
実施例6
この実施例は、ビニルエステルグラフトプロピレンポリマーから調製されたフィルムにおけるアセテート部分のアルコール部分への鹸化を説明する。
対照実験においては、Basell USA Inc.から市販されているMFRが5dg/分のプロピレンホモポリマー(“PP”) 6gを145℃においてプレスして二軸配向した厚さ0.03mm(1.2ミル)のフィルムを製造し、フィルムを酸素バリヤー性について試験した。
実験VI-1(比較)及びVI-4(比較)においては、それぞれ実施例1及び実施例3の酢酸ビニルをグラフトしたプロピレンポリマー6gを145℃においてプレスして二軸配向した厚さ0.03mm(1.2ミル)のフィルムを製造し、これらのフィルムを酸素バリヤー性について試験した。
実験VI-3及びVI-6においては、それぞれ実施例1及び実施例3の酢酸ビニルをグラフトしたプロピレンポリマー6gを145℃においてプレスして二軸配向した厚さ0.03mm(1.2ミル)のフィルムを製造した。配向したフィルムの各々を、5モル%のナトリウムメトキシド(グラフトポリマー中に存在する酢酸ビニルの量に対して)を含むキシレン:メタノールの質量比が1:5.2の混合物(60℃に加熱されている)に浸漬した。次いで反応器の成分を65℃に15時間加熱して還流し、冷却及び濾過して500mLの冷たいメタノール(5℃)で洗浄し、赤外スペクトルにより分析(“IR”)した。IRによりアセテート部分のすべてがアルコール部分に変換されていることが示された。これらのフィルムを酸素バリヤー性について試験した。
実験VI-2及びVI-5においては、反応器の成分を65℃に15時間ではなくて7時間加熱して還流すること以外は、それぞれ成分VI-3及びVI-6、及び実験VI-3の手順を用いた。IRによりアセテート部分が一部だけアルコール部分に変換されたことが示された。これらのフィルムを酸素バリヤー性について試験した。
実験VI-7においては、実施例3のポリプロピレン−ポリ(酢酸ビニル)グラフトコポリマー350gを、5モル%のナトリウムメトキシド(グラフトポリマー中に存在する酢酸ビニルの量に対して)を含むキシレン:メタノールの質量比が1:4のキシレン及びメタノールの混合物溶剤系(60℃に加熱されている)に添加した。次いで反応器の成分を3時間加熱して還流し、濾過して500mLの冷たいメタノール(5℃)で洗浄した。濾液のガスクロマトグラフィー分析により100%のアセテート部分がビニルアルコール部分に変換されたことが示された。得られたポリマーをプレスして二軸配向した厚さ0.03mm(1.2ミル)のフィルムを製造した。
表2はこれらのフィルム試料のバリヤー特性を示す。
Figure 2006519296
OTR(酸素透過率)は、ASTM D-3985によるポリマー製品の酸素バリヤー特性を測定する試験である。低いOTRは、試験されたポリマー製品を透過する酸素が少ないことを意味する。
本発明のポリ(ビニルアルコール)ポリマーがグラフトされたオレフィンポリマーは向上した酸素バリヤー性を有する。本発明のポリ(ビニルアルコール)ポリマーがグラフトされたオレフィンポリマーをプラスチック容器及び包装材料の製造に使用すると、得られる容器及び包装材料は、エチレン−ポリ(ビニルアルコール)ポリマーを用いて調製したものより良好な剛性を有する。
更に本発明のポリ(ビニルアルコール)ポリマーがグラフトされたオレフィンポリマーは一層内部相溶性の製品であるため、ポリプロピレン、ポリエチレン又はポリブテン-1ポリマーのようなオレフィンポリマー物質とポリ(ビニルアルコール)ポリマーとの機械的ブレンドより一層均質な分散を提供する。他のすべてのことが等しい場合には、均質な分散が向上したバリヤー性を提供する傾向がある。
本明細書に開示されている本発明のその他の特徴、利点及び実施態様は、前述の開示の読後には当業者には容易に明らかになろう。この関連で、本発明の特定の実施態様がかなり詳細に記載されているけれども、明細書及び特許請求の範囲に記載されている本発明の精神及び範囲に逸脱することなくこれらの実施態様の変化及び修正は成しうる。
酢酸ビニルの鹸化反応の動力学、並びに酢酸ビニル部分のビニルアルコール部分への最大転化率に達するのに必要な時間を示すグラフである。 鹸化反応中のアセテート部分のアルコール部分への変換に関する反応動力学に及ぼすキシレンの影響を示すグラフである。 鹸化反応中のアセテート部分のアルコール部分への変換に関する反応動力学に及ぼす温度の影響を示すグラフである。

Claims (20)

  1. ポリ(ビニルアルコール)ポリマーがグラフトされたオレフィンポリマーを調製する方法であって、
    (a)オレフィンポリマー物質を、(i)ラジカル重合開始剤化合物、(ii)過酸化物化オレフィンポリマー物質、又は(iii)電離線を用いて処理して、処理されたオレフィンポリマー物質を製造する工程、
    (b)前記処理されたオレフィンポリマー物質にビニルエステルモノマーをグラフトして、オレフィンポリマー−ポリ(ビニルエステル)グラフトポリマーを形成する工程であって、工程(a)及び(b)が不活性雰囲気中で実施される工程、及び
    (c)25から100℃未満の温度において、1:1乃至1:10の割合のC6-16芳香族炭化水素/C1-10アルカノール溶剤系において、前記得られたグラフトポリマー中のビニルエステル部分の40乃至100%をビニルアルコール部分に変換する工程、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記オレフィンポリマー物質が、プロピレンポリマー物質、エチレンポリマー物質又はブテン-1ポリマー物質である請求項1記載の方法。
  3. 前記オレフィンポリマー物質が、
    (A)アイソタクチック指数が80%より大きいプロピレンの結晶質ホモポリマー;
    (B)アイソタクチック指数が60%より大きい、エチレン及びC4-C10α-オレフィンからなる群から選択されるオレフィンと、プロピレンとの結晶質ランダムコポリマーであって、オレフィンがエチレンの場合には最大重合エチレン含量が10質量%であり、オレフィンがC4-C10α-オレフィンの場合にはその最大重合含量が20質量%であるコポリマー;
    (C)アイソタクチック指数が85%より大きい、エチレン及びC4-C8α-オレフィンからなる群から選択される2種のオレフィンと、プロピレンとの結晶質ランダムターポリマーであって、最大重合C4-C8α-オレフィン含量が20質量%であり、エチレンがオレフィンの一の場合には、最大重合エチレン含量が5質量%であるターポリマー;
    (D)(i)約10乃至約60質量部の、アイソタクチック指数が80%以上の結晶質プロピレンホモポリマー、又は(a)プロピレン及びエチレン、(b)プロピレン、エチレン及びC4-C8α-オレフィン、及び(c)プロピレン及びC4-C8α-オレフィンからなる群から選択される結晶質コポリマーであって、プロピレン含量が85質量%より高く、アイソタクチック指数が60%より大きいコポリマー;
    (ii)約3乃至約25質量部の、周囲温度においてキシレンに不溶性であるエチレン及びプロピレン又はC4-C8α-オレフィンのコポリマー;及び
    (iii)約10乃至約80質量部の、(a)エチレン及びプロピレン、(b)エチレン、プロピレン、及びC4-C8α-オレフィン、及び(c)エチレン及びC4-C8α-オレフィン、からなる群から選択されるエラストマー性コポリマーであって、任意に約0.5乃至約10質量%のジエン及び70質量%未満のエチレンを含み、周囲温度においてキシレンに可溶性で、約1.5乃至約4.0dl/gの極限粘度を有するコポリマー;
    を含むオレフィンポリマー組成物であって、オレフィンポリマー組成物の総質量に対して、(ii)及び(iii)の総質量が約50乃至約90%であり、(ii)/(iii)の質量比が0.4未満であり、組成物が2以上の工程の重合により調製されるオレフィンポリマー組成物;
    (E)(i)約10乃至約60%の、アイソタクチック指数が80%以上のプロピレンホモポリマー、又は(a)エチレン及びプロピレン、(b)エチレン、プロピレン、及びC4-C8α-オレフィン、及び(c)エチレン及びC4-C8α-オレフィンからなる群から選択される結晶質コポリマーであって、プロピレン含量が85%より高く、アイソタクチック指数が60%より大きいコポリマー;
    (ii)約20乃至約60%の、(a)エチレン及びプロピレン、(b)エチレン、プロピレン、及びC4-C8α-オレフィン、及び(c)エチレン及びα-オレフィンからなる群から選択される非晶質コポリマーであって、任意に約0.5乃至約10%のジエン及び70%未満のエチレンを含み、周囲温度においてキシレンに可溶性であるコポリマー;及び
    (iii)約3乃至約40%の、周囲温度においてキシレンに不溶性であるエチレン及びプロピレン又はα-オレフィンのコポリマー;
    を含む熱可塑性オレフィン;及び
    (F)それらの混合物;
    からなる群から選択されるプロピレンポリマー物質である請求項2記載の方法。
  4. 工程(a)において、オレフィンポリマー物質が、ラジカル重合開始剤を用いて処理される請求項1記載の方法。
  5. 工程(a)において、オレフィンポリマー物質が、過酸化物化オレフィンポリマーを用いて処理される請求項1記載の方法。
  6. 工程(b)において、ビニルエステルモノマーが、芳香族カルボン酸又は飽和脂肪族カルボン酸のビニルエステルである請求項1記載の方法。
  7. 前記ビニルエステルモノマーが、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、クロロ酢酸ビニル、シアノ酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル又はそれらの混合物であり、10乃至90部(pph)がグラフト重合されている請求項5記載の方法。
  8. 前記ビニルエステルモノマーが、酢酸ビニルである請求項6記載の方法。
  9. 工程(c)において、ビニルエステル基が、25乃至80℃の温度においてビニルアルコール基に変換される請求項1記載の方法。
  10. 前記ビニルエステル基が、25乃至65℃の温度においてビニルアルコール基に変換される請求項9記載の方法。
  11. 工程(c)のC6-16芳香族炭化水素/C1-10アルカノール溶剤系において、芳香族炭化水素が、ベンゼン、トルエン、p-エチルトルエン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、メシチレン又はそれらの混合物であり、アルコールが、メタノール、エタノール、プロパノール、直鎖状又は分岐状ブタノール又はそれらの混合物である請求項1記載の方法。
  12. 前記溶剤系が、1:2.5乃至1:5.2の割合のキシレン/メタノールである請求項11記載の方法。
  13. 工程(c)において、ビニルエステル部分のビニルアルコール部分への転化率が、50乃至100%である請求項1記載の方法。
  14. 工程(a)において、オレフィンポリマー物質に電離線が照射される請求項1記載の方法。
  15. 請求項1記載の方法により調製されるポリ(ビニルアルコール)ポリマーがグラフトされたオレフィンポリマー。
  16. 請求項7記載の方法により調製されるポリ(ビニルアルコール)ポリマーがグラフトされたオレフィンポリマー。
  17. 請求項15記載のポリ(ビニルアルコール)ポリマーがグラフトされたオレフィンポリマーを含む包装材料。
  18. 請求項16記載のポリ(ビニルアルコール)ポリマーがグラフトされたオレフィンポリマーを含む包装材料。
  19. 請求項1記載の方法により調製されるポリ(ビニルアルコール)ポリマーがグラフトされたオレフィンポリマーを含む容器。
  20. 請求項1記載の方法により調製されるポリ(ビニルアルコール)ポリマーがグラフトされたオレフィンポリマーを含む製品。
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