JP2006516801A - ランプ点灯用回路配置 - Google Patents

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Abstract

ランプの点弧中に部分的に飽和する恐れのあるランプチョークを具えるブリッジ回路において、少なくとも一つのスイッチを、該スイッチを順方向に移動する電荷量が所定値に等しくなるときにスイッチオフさせる。これにより、ランプチョークの部分的飽和にもかかわらず、点弧電圧の振幅が有効に制御される。

Description

本発明は、
供給電圧源に接続するための入力端子と、
前記入力端子に結合されたDC−ACコンバータを具えるランプ点灯用回路配置であって、前記DC−ACコンバータが、
前記入力端子間を接続する、第1及び第2スイッチング素子を具える直列回路と、
前記第1及び第2のスイッチング素子のそれぞれの制御電極に結合され、前記第1及び第2のスイッチング素子を交互に導通及び非導通にさせる周期的制御号を発生する制御回路と、
前記スイッチング素子の一つをシャントする、誘導性素子と第1の容量性素子の直列回路を具える負荷回路とを具えるランプ点灯用回路配置に関するものである。
このような回路配置は一般に使用され、特に蛍光ランプの点灯用に使用されている。一般に、蛍光ランプは負荷回路に含まれる第1の容量性素子と並列に配置される。ランプの点弧中、前記周期的制御信号の周波数は、キャパシタの両端間(従ってランプの両端間)の電圧の振幅が比較的大きくなってランプの点弧を可能にする値を有する。その結果、負荷回路に含まれる誘導性素子と第1の容量性素子の直列回路流れる電流の振幅も比較的高くなる。この比較的高い電流の振幅は多くの場合誘導性素子をある程度まで飽和させることになる。DC−ACコンバータが自励発振回路である場合には、制御信号は多くの場合誘導性素子を流れる電流から導出される。誘導性素子を流れる電流の振幅が所定値に達するときに導通スイッチング素子が非導通にされる。スイッチング素子のこの制御は一般に比較的高速であるため、誘導性素子の(部分的)飽和は点弧電圧の発生を不安定にしない。
DC−ACコンバータが自励発振回路でなく、制御信号が多くの場合集積回路からなる別の回路部分によって発生される場合には、点弧電圧は多くの場合制御信号の周波数を所定値に調整することによって発生される。誘導性素子の飽和が起こらず、DC−ACコンバータが誘導的に動作する場合には、制御信号の周波数の減少は点弧電圧の振幅の増大に対応する。しかし、誘導性素子の飽和が起こる場合には、この飽和は誘導性素子のインダクタンスを減少させ、負荷回路の共振周波数を増大させる。その結果、誘導性素子の飽和は制御信号の周波数と点弧電圧の振幅との関係を逆転させる。従って、DC−ACコンバータが自励発振回路でない場合には、制御信号の周波数の制御による点弧電圧の振幅の信頼できる制御は、誘導性素子の飽和が起こるとき、多くの場合不可能になる。ある制御回路は導通スイッチング素子又は誘導性素子を流れる電流を測定する手段を具えている。測定された電流の振幅が所定値に達する時にスイッチングが行われる。この方法の欠点は、スイッチング素子をスイッチング素子又は誘導性素子を流れる電流の振幅の最大値の前又は最終的には最大値において非導通にできるのみである点にある。しかし、誘導性素子の僅かな飽和が点弧電圧のかなりの減衰を生起することがあり、この減衰のためにスイッチング素子をスイッチング素子又は誘導性素子を流れる電流の振幅が最大値に達した後にのみ非導通にする必要がある。従って、測定された電流が所定値に達する際のスイッチングは点弧電圧の信頼できる制御をもたらさない。
本発明の目的は、特に、良好に制御された点弧電圧を発生し得るランプ点灯回路配置を提供することにある。
本発明は、頭書に記載のランプ点灯回路配置において、前記制御回路が、
前記スイッチング素子の一つに結合され、制御信号の現周期中に前記スイッチング素子を順方向に流れる電流の積分値を表す第1の信号を発生する第1の信号発生器と、
制御信号の各周期中に、前記第1の信号発生器に結合された前記スイッチング素子を順方向に流れる電流の所望の積分値を表す第1の基準信号を発生する第2の信号発生器と、
前記第1の信号発生器と、前記第2のシステム発生器と、前記第1の信号発生器に結合された前記スイッチング素子の制御電極とに結合され、前記第1の信号が前記第1の基準信号に等しくなるときに前記スイッチング素子を非導通にさせるスイッチング回路とを具えることを特徴とする。
第1信号は前記第1信号発生器に結合された前記スイッチング素子を順方向に流れる電流、即ち前記スイッチング素子を経て移動する電荷量の積分値を表す。この電荷量は、供給電圧源から負荷回路に含まれる前記誘導性素子と前記第1の容量性素子からなる共振LC回路へ供給されるエネルギー量の直接測定値である。前記第1及び第2信号発生器と前記スイッチング回路は相俟って、供給電圧源により供給されるエネルギー量を第1信号発生器に結合されたスイッチング素子が導通する順次の半サイクルにおいて同一にする。その結果、点弧電圧の振幅は、誘導性素子のいくらかの飽和が生起しても、制御信号の順次のサイクルにおいて同一になる。本発明は、誘導性素子が部分的に不和する回路は位置においてのみならず、頭書に記載した他の回路配置においても点弧電圧の有効な制御を可能にするものと言える。特に、誘導性素子の飽和なしで減衰が生起するときでも、点弧電圧の振幅を温度と無関係にする必要があるときでも、本発明の適用により点弧電圧の有効な制御を得ることができる。
点弧電圧の振幅の満足な制御は2つのスイッチング素子の一つを移動する電荷量のみを制御することによって達成することができることが確かめられた。従って、2つのスイッチング素子の各々を移動する電荷量を制御してもよいがその必要はない。
本発明の回路配置の第1の好適実施例では、前記第1信号発生器は、
該信号発生器が結合された前記スイッチング素子と直列のインピーダンスと、
第2基準信号を発生する第3信号発生器と、
前記インピーダンスに結合された第1入力端子と前記第3信号発生器の出力端子に結合された第2入力端子を有し、前記第1及び第2入力端子間の電圧差を、この電圧差が正である間積分する積分器とを具えるものとする。
この好適実施例における前記第1信号発生器の実現は比較的容易で信頼できる第1信号の発生を可能にする。前記第2基準信号は前記積分器の第1及び第2入力端子間の電圧差が前記インピーダンス間の電圧に等しくなるように選択することができる。また、前記第1信号発生器の極めて簡単な実施例を実現することもでき、この場合には、前記第3信号発生器をダイオードと第2容量性素子で構成し、前記積分器をオーム抵抗と前記第2容量性素子で構成する。また、前記積分器を、2つの入力端子と1つの出力端子を有し該入力端子間の電圧差に比例する出力電流を発生する相互コンダクタンス増幅器と、該相互コンダクタンス増幅器の出力端子に結合された第2の容量性素子とで構成すると良好な結果が得られた。相互コンダクタンス増幅器は2つのカレントミラーとオーム抵抗を利用して集積回路に簡単且つ高信頼度に形成することができる。
前記制御回路が、更に、前記スイッチング回路に結合され、前記第1信号発生器に結合された前記スイッチング素子を該スイッチング素子が所定の期間の間導通した後に非導通にさせるタイミング回路を具えた本発明の回路配置の実施例は良好な結果が得られた。点弧中、前記スイッチング素子は第1信号が第2信号に等しくなるとき非導通にされる。前記所定の期間は、点弧フェーズにおいて第1信号が第1基準信号に等しくなるのに要する時間より長く選択する。即ち、点弧フェーズ中においてはタイミング回路はスイッチング素子が非導通にされる時間を制御しない。点弧中においては、このスイッチング素子の非導通は第1及び第2信号発生器により制御される。しかし、点弧後の定常ランプ点灯中は、前記スイッチング素子を流れる電流の振幅は点呼中よりはるかに低くなる。その結果、第1信号は、タイミング回路が前記所定の期間を計時する前に第1基準信号に等しくならない。即ち、定常動作中は前記スイッチング素子の非導通はタイミング回路により制御される。前記タイミング回路は電流源とタイミングキャパシタで構成すると、良好な結果が得られた。前記回路配置は第2の容量性素子を具えるものとし、前記タイミングキャパシタをこの第2の容量性キャパシタで構成するのが好ましい。第1信号発生器が該信号発生器に結合されたスイッチング素子と直列のインピーダンスと第3信号発生器及び積分器を具え、前記タイミングキャパシタが前記第2の容量性素子からなる場合には、前記積分器の第1及び第2入力端子間の電圧差を前記インピーダンス間の電圧−前記第2基準電圧に等しくするのが有利である。
本発明の回路配置の種々の実施例を図面を参照して以下に説明する。
図1において、K1及びK2は供給電圧源に接続するための入力端子である。入力端子K1及びK2は第1スイッチング素子T1と第2スイッチング素子T2の直列回路で接続される。回路部分CC1は第1スイッチング素子T1及び第2スイッチング素子T2を交互に導通及び非導通にする周期的制御信号を発生する制御回路である。回路部分CC1のそれぞれの出力端子が第1及び第2スイッチング素子のそれぞれの制御電極に結合される。第2スイッチング素子T2が誘導性素子L1と第1容量性素子C1と容量性素子Cs2の直列回路によりシャントされる。ランプLaがランプ接続端子K3及びK4によって第1容量性素子C1に並列に接続される。誘導性素子L1、第1容量性素子C1、容量性素子Cs2、ランプ接続端子K3及びK4及びランプLaは相俟って負荷回路を構成する。第1容量性素子C1と容量性素子Cs2との共通接続端子は容量性素子Cs1を経て入力端子K1に接続される。
図1に示す回路配置の動作は次の通りである。
入力端子K1及びK2がDC電源電圧を供給する供給電圧源に接続されると、制御回路CC1が第1のスイッチング素子T1及び第2のスイッチング素子T2を交互に導通及び非導通にする周期的制御信号を発生する。その結果、方形波電圧Vhbが2つのスイッチング素子の共通接続端子に発生する。この方形波電圧の周波数fは周期的制御信号の周波数に等しい。同様に周波数fを有する交流電流が負荷回路を流れる。ランプがまだ点弧されないときは、制御信号の周波数fは負荷を流れる交流電流の振幅が比較的高くなるように選択される。その結果、第1容量性素子C1(従ってランプLa)の両端間の電圧の振幅も比較的高くなるため、ランプLaは一般に比較的短時間内に点弧する。しかし、負荷を流れる電流の比較的高い振幅はまた誘導性素子LIを部分的に飽和させるかもしれないため、第1容量性素子の両端間の電圧の振幅(換言すれば点弧電圧の振幅)が制御信号の周波数の調整によって制御できなくなる恐れがある。点弧電圧の振幅の制御方法について図2−図6を参照して以下に説明する。ランプの点弧後に、回路部分CC1は制御信号の周波数をランプLaの定常点灯に適切な周波数に変化させる。定常点灯中、この適切な周波数を有する電流が負荷回路及び(部分的に)ランプLaを経て流れる。
先ず図2を参照する。図2は制御回路の一部分、特にランプLaの点弧中に第2スイッチング素子を導通する期間を制御する部分を示す。図2は更に入力端子K1及びK2と第1スイッチング素子T1及び第2スイッチング素子T2を示す。オーム抵抗Rshが第2スイッチング素子T2と入力端子K2との間に接続される。オーム抵抗Rshと第2スイッチング素子との共通接続端子が比較器Cmp0の第1入力端子と積分器INTの第1入力端子とに接続される。積分器INTの第2入力端子は第2入力端子K2に接続される。比較器Cmp0の第2入力端子も入力端子K2に接続される。比較器Cmp0の出力端子は論理積ゲートANDの第1入力端子に接続される。論理積ゲートANDの第2入力端子は第2スイッチング素子T2の制御電極に接続される。積分器INTの出力端子は比較器Cmp1の第1入力端子に接続される。比較器Cmp1の第2入力端子は基準電圧源Vref1の出力端子に接続される。比較器Cmp1の出力端子は回路部分CPの第1入力端子に接続される。回路部分CPの第2入力端子は端子K5に接続される。回路部分CPの出力端子は回路部分FFの入力端子に接続される。回路部分CPは、その入力端子の一つに存在する電圧が低から高へ変化するとき、その出力端子に電圧パルスを発生する回路部分である。回路部分FFはD型フリップフロップであり、第1及び第2の相補出力端子を有し、一方の出力端子の電圧が低の場合に他方の出力端子の電圧が高になり、且つその逆になる。このフリップフロップは、その入力端子にパルスを受信すると各出力端子の電圧が高から低又は低から高へ変化するように接続されている。端子K5は第2スイッチング素子を導通させる回路(図2に示されてない)に接続される。回路部分FFの第1出力端子は第2スイッチング素子T2の制御電極に接続される。オーム抵抗Rsh、比較器Cmp0、論理積ゲートAND及び積分器INTは相俟って、第2スイッチング素子T2に結合された第1信号発生器を構成する。オーム抵抗Rshは第2スイッチング素子T2と直列のインピーダンスを構成する。本例では、入力端子K2は第2基準信号を発生する第3信号発生器を構成する。積分器INTは比較器Cmp0及び論理積ゲートANDと相俟って、インピーダンスRshに結合された第1入力端子及び第3信号発生器に結合された第2入力端子を有し、第1及び第2入力端子間の電圧差をこの電圧差が正である間積分する積分器を構成する。基準電圧発生器Vref1は、制御信号の各周期において第2スイッチング素子を順方向に流れる電流の所望の積分値を表す第1基準信号を発生する第2信号発生器を構成する。比較器Cmp1は回路部分CP及びFFと相俟って、第1信号発生器、第2信号発生器及び第2スイッチング素子の制御電極に結合され、第1信号が第2信号に等しくなるとき第2スイッチング素子をスイッチオフするスイッチング回路を構成する。
図2に示す回路の動作は次の通りである。
第2スイッチング素子T2が制御信号により導通され、実際に順方向に電流を流している結果としてオーム抵抗Rshの電圧降下が正であるとき、積分器INTが比較器Cmp0と論理積ゲートANDとによりイネーブルされる。積分器INTの出力端子には、制御信号の当該周期中に第2スイッチング素子T2を順方向に流れた電流の積分値を表す第1信号を形成する電圧が存在する。この第1信号が第1基準信号に等しくなるとき、比較器Cmp1の出力端子の電圧が変化し、回路部分CP及びFFを介して第2スイッチング素子T2が非導通にされる。積分器INTは比較器Cmp0と論理積ゲートANDとによりリセットされる。制御信号の次の周期の第1の半周期中に、第1スイッチング素子T1が図2に示されてない回路によって導通される。次いで制御信号の次の周期の第2の半周期中に、第2スイッチング素子T2が導通され、上述したように非導通にされる。
図3に示す回路は図2に示す回路と同様の第1信号発生器、第2信号発生器及びスイッチング回路具える。図3に示す回路はタイミング回路が付加されている。図3において、図2に示す回路の回路部分及び構成要素に類似の回路部分及び構成要素は同一の番号で示されている。図3はまた入力端子K1及びK2と第1スイッチング素子T1及び第2スイッチング素子T2を示している。オーム抵抗Rshが第2スイッチング素子T2と入力端子K2との間に接続される。オーム抵抗Rshと第2スイッチング素子との共通接続端子が相互コンダクタンス増幅器Gmの第1入力端子に接続される。相互コンダクタンス増幅器の第2入力端子は入力端子K2に接続される。入力端子K2は本例では第2基準信号を発生する第3信号発生器を構成する。相互コンダクタンス増幅器Gmの出力端子はダイオードD1とキャパシタC2の直列回路を経て入力端子K2に接続される。キャパシタC2はスイッチング素子S1によりシャントされる。ダイオードD1とキャパシタC2の共通接続端子が比較器Cmp1の第1入力端子に接続される。比較器Cmp1の第2入力端子は基準電圧源Vref1の出力端子に接続される。比較器Cmp1の出力端子は回路部分CPの第1入力端子に接続される。図2に示す回路と同様に、回路部分CPは、その入力端子の一つに存在する電圧が低から高へ変化するとき、その出力端子に電圧パルスを発生する回路部分である。回路部分CPの第2入力端子は比較器Cmp2の出力端子に接続される。タイミングキャパシタCtが比較器Cmp2の第1入力端子と入力端子K2との間に接続される。電流源CSの出力端子が比較器Cmp2の第1入力端子に接続される。比較器Cmp2の第2入力端子が基準電圧源Vref2に接続される。タイミングキャパシタCtはスイッチング素子S2によりシャントされる。回路部分CPの出力端子がスイッチング素子S1及びS2のそれぞれの制御電極と、図2に示す回路の回路部分FFに類似の回路部分FFの入力端子とに接続される。回路部分FFの第1出力端子が第2スイッチング素子T2の制御電極に結合される。回路部分FFの第2出力端子が第1スイッチング素子T1の制御電極に結合される。オーム抵抗Rsh、相互コンダクタンス増幅器Gm、ダイオードD1及びキャパシタC2は相俟って、第2スイッチング素子を順方向に流れる電流の積分値を表す第1信号を発生する第1信号発生器を構成する。キャパシタC2は第2容量性素子を構成する。オーム抵抗Rshは第1信号発生器が結合されたスイッチング素子(本例では第2スイッチング素子T2)と直列のインピーダンスを構成する。基準電圧源Vref1は、制御信号の各周期において第2スイッチング素子を順方向に流れる電流の所望の積分値を表す第1基準信号を発生する第2信号発生器を構成する。比較器Cmp1、回路部分CP及び回路部分FFは相俟って、第1信号発生器と、第2信号発生器と、第2スイッチング素子の制御電極とに結合され、第1信号が第1基準信号に等しくなるとき第2スイッチング素子を非導通にするスイッチング回路を構成する。電流源CS、タイミングキャパシタCt、比較器Cmp2及び基準電圧源Vref2は相俟って、前記スイッチング回路に結合されたタイミング回路を構成し、このタイミング回路は第1信号発生器に結合されたスイッチング素子(即ち第2スイッチング素子T2)を所定の期間の間導通した後に非導通にする。本例では、このタイミング回路は第1スイッチング素子T1及び第2スイッチング素子T2の両方を導通及び非導通にすることができる。
図3に示す回路の動作は次の通りである。
回路部分CPがパルスを発生し、回路部分FFを介して第2スイッチング素子を導通させると、回路部分FFの第2出力端子を介して第1スイッチング素子T1が非導通にされる。回路部分CPにより発生されたパルスはスイッチング素子S1及びS2も短時間導通するため、キャパシタC2及びCtの両端間に存在する電圧はほぼ零になる。第2スイッチング素子T2が導通している間、オーム抵抗Rshの端子間電圧は第2スイッチング素子T2を流れる電流の瞬時振幅を表す。相互コンダクタンス増幅器Gmはオーム抵抗Rshの端子間電圧に比例する出力電流を発生し、この出力電流はキャパシタC2を充電する。ダイオードD1は、オーム抵抗Rshを流れる電流が順方向でないときはキャパシタC2の充電を阻止するよう作用する。キャパシタC2の端子間電圧は第1信号である。この第1信号は基準電圧Vref1により発生される第1ク基準信号に等しくなるまで増大する。キャパシタC2が相互コンダクタンス増幅器Gmの出力電流により充電される間、キャパシタCtが電流源CSにより、その端子間電圧が基準電圧源Vref2により発生される基準電圧に等しくなるまで充電される。この後者の基準電圧は所定の期間を表す。負荷回路(図1)に含まれるランプがまだ点弧していない場合には、オーム抵抗Rshを流れる電流は比較的高い振幅を有し、その理由のためにキャパシタCtの端子間電圧が基準電圧源Vref2により発生される基準電圧に等しくなる前に第1信号が第1基準信号に等しくなる。第1信号が第1基準信号に等しくなると、比較器Cmp1の出力端子の電圧が低から高に変化し、第2スイッチング素子が回路部分CPと回路部分FFの第1出力端子を介して非導通にされる。そして、第1スイッチング素子T1が回路部分FFの第2出力端子を介して導通され、キャパシタC2及びCtが回路部分CPにより発生されたパルスによりスイッチング素子S1及びS2を経て放電される。第2スイッチング素子T2は非導通であるため、オーム抵抗Rshの端子間電圧はほぼ零であり、キャパシタC2は充電されない。しかし、キャパシタCtは電流源CSにより基準電圧源Vref2により発生される基準電圧に充電される。キャパシタCtの端子間電圧が基準電圧源Vref2により発生される基準電圧に等しくなると、比較器Cmp2の出力端子の電圧が低から高へ変化し、第1スイッチング素子T1が回路部分CP及びFFを解して非導通にされる。同様に、第2スイッチング素子T2が回路部分CP及びFFを介して導通される。更に、キャパシタC2及びCtが回路部分CP及びスイッチング素子S1及びS2を介して放電される。上述した回路の動作が繰り返される。第2スイッチング素子T2が導通状態に維持される期間は第2スイッチング素子を順方向に流れる電流、即ち移動電荷量の所望の積分値に対応する点に注目されたい。しかし、第1スイッチング素子T1が導通状態に維持される期間はタイミング回路により決定される。即ち、2つのスイッチング素子の導通時間は大きく相違させることができる。しかし、点弧電圧の振幅の有効な制御を得るためには実際上一方のスイッチング素子を移動する電荷量を制御するのみで十分であることが確かめられた。
負荷回路に含まれるランプが点弧したとき、負荷回路を流れる電流、従って各スイッチング素子を流れる電流は点弧中よりはるかに低くなる。その結果、第2スイッチング素子の導通時に、オーム抵抗Rshの端子間電圧は比較的低く、キャパシタC2は比較的ゆっくり充電される。このため、ランプの点弧後は、第1信号が第1基準信号に等しくなる前にキャパシタCtの端子間電圧が基準電圧源Vref2により発生される基準電圧に等しくなる。両スイッチング素子T1及びT2の導通時間はタイミング回路により決定され、互いに等しくなり、第1及び第2の信号発生器により決定されない。
これらの導通時間及びこれに基づく制御信号の周波数は電流源CSにより供給される電流の振幅又は基準電圧源Vref2により発生される基準電圧の振幅を調整することによって調整することができる。
図4Aに示す回路は図3に示す回路の機能に極めて類似する機能を有する。しかし、図4に示す回路は図3に示す回路より少数の構成要素及び回路部分を具える。図2及び図3に示す構成要素及び回路部分に類似の構成要素及び回路部分は同一の番号で示されている。図4Aに示す回路は、図3に示す回路とは、キャパシタCt、スイッチング素子S2、比較器Cmp2及び基準電圧源Vref2が省略されている点が相違する。電流源CSの出力端子はダイオードD1とキャパシタC2の共通接続端子に接続される。図2及び図3に示す回路では、第2基準信号は入力端子K2に存在する電圧に等しい。
図4Aに示す回路では、相互コンダクタンス増幅器の第2入力端子が入力端子K2に存在する電圧と相違する第2基準電圧を発生する第3信号発生器の出力端子と接続される。図4Aに示す回路では、第1信号発生器はオーム抵抗Rsh、相互コンダクタンス増幅器Gm、第3信号発生器Vref3、ダイオードD1及びキャパシタC2からなる。電流源CS、キャパシタC2及び第2信号発生器Vref1が相俟ってタイミング回路を構成する。比較器Cmp1及び回路部分FFが相俟ってスイッチング回路を構成する。
図4Aに示す回路は次のように動作する。
第2スイッチング素子T2が導通で、第1スイッチング素子T1が非導通のとき、零でない電圧がオーム抵抗Rshの端子間に存在する。オーム抵抗Rshの端子間電圧が第2基準電圧より小さい限り、相互コンダクタンス増幅器の出力電流はほぼ零であり、キャパシタC2は電流源CSで充電されるのみである。ランプがまだ点弧されてないとき、第2スイッチング素子T2を流れる電流は、キャパシタC2の端子間電圧が第1基準信号に等しくなる前にオーム抵抗Rshの端子間電圧が第2基準信号より高くなる値に増大する。オーム抵抗Rshの端子間電圧が第2基準信号より高くなると、相互コンダクタンス増幅器が抵抗Rshの端子間電圧と第2基準信号との電圧差に比例する出力電流を発生する。このときこの出力電流と電流源CSにより供給される電流の両方がキャパシタC2を充電する。この回路は、キャパシタC2の端子間電圧(第1信号)が第1基準電圧に等しくなるときに、第2スイッチング素子T2を移動する電荷量が点弧電圧の振幅を制御するための所望の量に等しくなるように設計する。図4Aに示す回路では、第1信号は図2及び図3に示す回路の場合のように第2スイッチング素子T2を順方向に流れる電流に比例しない点に注意されたい。しかし、図4Aに示す回路でも、キャパシタC2の端子間電圧と第2スイッチング素子T2を順方向に流れる電流の積分値との間に明確な関係が存在するため、キャパシタC2の端子間電圧は電流の積分値を表すということができる。キャパシタC2の端子間電圧が第1基準電圧に等しくなると、回路部分CP及びFFを介して第2スイッチング素子T2が非導通にされ、第1スイッチング素子T1が導通にされる。更に、キャパシタC2は回路部分CP及びスイッチング素子S1を介して放電される。第1スイッチング素子T1が導通すると、オーム抵抗Rshの端子間電圧は第2基準電圧より高い値に増大しないので、キャパシタC2は電流源CSのみで充電される。その結果、図3に示す回路の場合と同様に、第1スイッチング素子T1の導通時間は第2スイッチング素子T2の導通時間より長くなる。キャパシタC2の端子間電圧が第1基準信号に等しくなると、第1スイッチング素子T1が非導通に、第2スイッチング素子T2が導通にされ、キャパシタC2が回路部分CPとスイッチング素子S1を介して放電され、上述した動作サイクルが繰り返される。キャパシタC2の端子間電圧の波形が時間の関数として図6に示されている。キャパシタC2の充電は、第2スイッチング素子T2の導通中にオーム抵抗Rshの端子間電圧が第2基準電圧より大きくなると速くなる。第1スイッチング素子T1の導通中はキャパシタC2は電流源CSのみで充電されるため、第1スイッチング素子T1の全導通時間中この充電は同一の速度で行われる。
一旦ランプが点弧すると、第2スイッチング素子T2の導通時に負荷回路を流れる電流が小さくなり、抵抗Rshの端子間電圧も小さくなる。この回路は、ランプの点弧後に、オーム抵抗Rshの端子間電圧が第2基準電圧より決して高くならないようにして、第1スイッチング素子T1と第2スイッチング素子T2の導通時間がタイミング回路のみで決定されるように設計するのが好ましい。
図4Bには、図4Aに示す回路の相互コンダクタンス増幅器をトランジスタT3,T4,T5及びT6とオーム抵抗Rgmとからなる2つのカレントミラーにより実現した部分が示されている。加えて、第3信号発生器がトランジスタT3及びT4のベース電極とエエミッタ電極とで形成されている。従って、第2基準電圧はこれらのトランジスタのベース−エミッタ電圧である。Rgmのオーム抵抗値はRshのオーム抵抗値に対して高い。
図5に示す回路は、図4Aに示す回路とは、相互コンダクタンス増幅器が基準電圧源Vref3と一緒にオーム抵抗と置換されている点が相違する。この実施例では、ダイオードD1とキャパシタC2が相俟って第3の信号発生器を構成する。第3の信号発生器により発生される第2の基準信号は一定の信号ではなく、制御信号の各半周期中に増大する信号である。オーム抵抗RgmとキャパシタC2が相俟って積分器を構成する。この積分器の入力端子はオーム抵抗RgmとRshの共通接続端子とオーム抵抗RgmとダイオードD1の共通接続端子である。
図5に示す回路は、図4に示す回路よりずっと簡単で安価であるが、満足に機能することが確かめられた。その動作は図4Aに示す回路の動作に極めて類似するため、その動作については詳細に説明しない。
第1スイッチング素子T1及び第2スイッチング素子T2の導通状態の制御に関しては、電源電圧の短絡を避けるためにこれらのスイッチング素子を決して同時に導通させてはならない点に注意されたい。これは、実際には、遅延手段を利用して導通スイッチング素子が他方のスイッチング素子が導通する前に常に非導通になるようにすることによって行われる。これらの遅延手段は当該技術分野で周知である。図面が極めて複雑になるのを避けるために、これらの遅延手段は図1−5に示してないとともに明示的に記載してない。
本発明の回路は値の一実施例を示す図である。 図1に示す実施例に含まれる制御回路の一部分の一代替実現例を示す図である。 図1に示す実施例に含まれる制御回路の一部分の他の一代替実現例を示す図である。 Aは図1に示す実施例に含まれる制御回路の一部分の他の一代替実現例を示す図、Bは他の一代替実現例を示す図である。 図1に示す実施例に含まれる制御回路の一部分の他の一代替実現例を示す図である。 図4及び図5に示す実現例に含まれるキャパシタの端子間電圧の波形を時間の関数として示す図である。

Claims (10)

  1. 供給電圧源に接続するための入力端子と、
    前記入力端子に結合されたDC−ACコンバータを具えるランプ点灯用回路配置であって、前記DC−ACコンバータが、
    前記入力端子間を接続する、第1及び第2スイッチング素子を具える直列回路と、
    前記第1及び第2スイッチング素子のそれぞれの制御電極に結合され、前記第1及び第2スイッチング素子を交互に導通及び非導通にさせる周期的制御号を発生する制御回路と、
    前記スイッチング素子の一つをシャントする、誘導性素子と第1容量性素子の直列回路を具える負荷回路とを具えるランプ点灯用回路配置において、前記制御回路が、
    前記スイッチング素子の一つに結合され、制御信号の現周期中に該スイッチング素子を順方向に流れる電流の積分値を表す第1信号を発生する第1信号発生器と、
    制御信号の各周期中に、前記第1信号発生器に結合された前記スイッチング素子を順方向に流れる電流の所望の積分値を表す第1基準信号を発生する第2信号発生器と、
    前記第1信号発生器と、前記第2信号発生器と、前記第1信号発生器に結合された前記スイッチング素子の制御電極とに結合され、前記第1信号が前記第1基準信号に等しくなるときに前記スイッチング素子を非導通にさせるスイッチング回路と、
    を具えることを特徴とするランプ点灯用回路配置。
  2. 前記第1信号発生器が、
    該信号発生器が結合された前記スイッチング素子と直列のインピーダンスと、
    第2基準信号を発生する第3信号発生器と、
    前記インピーダンスに結合された第1入力端子と前記第3信号発生器の出力端子に結合された第2入力端子を有し、前記第1及び第2入力端子間の電圧差を、この電圧差が正である間積分する積分器と、
    を具えることを特徴とする請求項1記載の回路配置。
  3. 前記積分器の第1及び第2入力端子間の電圧差は前記インピーダンスの端子間電圧に等しいことを特徴とする請求項2記載の回路配置。
  4. 前記積分器が、2つの入力端子と1つの出力端子を有し該入力端子間の電圧差に比例する出力電流を発生する相互コンダクタンス増幅器と、該相互コンダクタンス増幅器の出力端子に結合された第2容量性素子とを具えることを特徴とする請求項2又は3記載の回路配置。
  5. 前記第3信号発生器がダイオードと第2容量性素子を具え、前記積分器がオーム抵抗と前記第2容量性素子具えることを特徴とする請求項2記載の回路配置。
  6. 前記制御回路が、更に、前記スイッチング回路に結合され、前記第1信号発生器に結合された前記スイッチング素子を該スイッチング素子が所定の期間の間導通した後に非導通にさせるタイミング回路を具えることを特徴とする請求項1−5の何れかに記載の回路配置。
  7. 前記タイミング回路が電流源とタイミングキャパシタを具えることを特徴とする請求項6記載の回路配置。
  8. 前記タイミングキャパシタが請求項4又は5に記載の前記第2容量性素子からなることを特徴とする請求項7記載の回路配置。
  9. 前記第1及び第2入力端子間の電圧差が前記インピーダンス間の電圧から前記第2基準電圧を差し引いた値に等しいことを特徴とする請求項2及び8に記載の回路配置。
  10. 前記相互コンダクタンス増幅器は2つのカレントミラーとオーム抵抗からなることを特徴とする請求項4記載の回路配置。
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