JP2006515423A - 信号処理を有する電子センサ - Google Patents

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Abstract

感知素子(52)を有する電子センサ(50)の信号から成分を抽出する方法である。感知素子(52)が第1の信号(60)と第2の信号(62)とを生成する。本方法は、感知素子(52)から第1の信号(60)を受信する工程と、第1の信号(60)が所定の事象での所定の周波数を有しており、その事象での周波数に基づいて感知素子(52)からの第2の信号(62)をサンプリングする工程と、第2の信号(62)が複数の成分を有しており、複数の成分の1つが第1の対象成分(112、114)であり、時間領域で同期している第2の信号(100)を生成する工程と、第2の信号(62)が複数の成分を有しており、時間領域で同期している第2の信号(100)から周波数領域の複素数データ(110)を生成する工程と、複素数データ(110)から第1の対象成分(112、114)を決定する工程と、第1の信号(60)の振幅情報を用いて第1の対象成分(112、114)を正規化する工程とを含む。

Description

本発明は全般に電子センサに関し、中でも、ジャイロスコープなどの電子センサにおける信号処理に関する。
多くの分野で、微小電子機械システム(MEMS)技術により製造された電子センサが重要な役割を務めている。例として、交通機関及び商用利用でMEMSジャイロスコープが幾つかの重要な制御システムを可能にしてきた。MEMS技術で作られた他のマイクロデバイス、例えば、圧力センサ、加速度計、アクチュエータ、共振器なども、多くの分野で使用されている。
マイクロジャイロスコープの分野では、外部からジャイロスコープへ誘導された角速度を示す信号成分などの信号から正確に対象成分を抽出するための、技術の改善がなされる必要がある。マイクロジャイロスコープの1つのタイプには2つの移動可能なプルーフマスが含まれる。プルーフマスは同一平面上で(面内で)所定の周波数でジャイロスコープのモータにより振動させられる。モータは、発振するように、プルーフマスを同一平面上で駆動する電極を備えてもよい。プルーフマスの発振は、プルーフマスの共振周波数に近い周波数に制御される。
プルーフマスと駆動電極のセットに加えて、ジャイロスコープはプルーフマスの周りに感知電極も含んでおり、この感知電極は、各プルーフマスの運動を示す信号を報告する。中でも特に、ある一定の電極がプルーフマスの面内運動を感知し、他の電極がプルーフマスの面外運動を感知する。適切な信号処理及び抽出回路により、プルーフマスの面外運動を感知する電極の報告される信号から角速度成分を正常な状態に戻すことができる。
ジャイロスコープの対象信号を抽出する為に多様な方法が利用されてきた。しかし、これらの方法は、精度、信頼性、コストにおいて制限されている。特に、面外電極からの信号の角速度成分は、幾つかの外来の成分から分離され抽出されなくてはならず、この外来の成分は例えば、モータ駆動フィードスルー、直交成分、モータ駆動フィードスルーの共振、他のシステムの共振及びノイズなどである。これらの外来の成分の幾つかは角速度成分より大きい場合がある。更に、信号の角速度成分は、ジャイロスコープの全操作範囲に亘り大きさ及び周波数において相当に変わる。更に、装置から装置への変動もあり、この変動は角速度成分と信号の他の成分との関係に影響を及ぼす。
ジャイロスコープからの信号を分離し抽出する為の現在の方式は、外部から装置へと誘導された角速度を抽出する為にデュアルウィンドウ方式を使用している。例として、ジャイロスコープ要素20から報告角速度信号22を抽出する既知の一方法が図1に示されている。この方法では、2つの信号24、26がジャイロスコープ要素20から生成される。第1の信号24が、プルーフマスと同一平面上にある電極(面内電極)から報告される。第1の信号24は、面内の動作で動くジャイロスコープの発振を示す。第1の信号24の1つの用途は、プルーフマスの発振をプルーフマスの共振周波数に近い周波数に維持する制御ループをモータ駆動制御回路28に供給することである。第2の信号26が、プルーフマスと同一平面上にない電極(面外電極)から報告される。第2の信号26には、外部からジャイロスコープ要素26に誘導された角速度を表している信号成分が含まれる。しかし、第2の信号26には、他の外来の信号成分も含まれる。
この場合は、信号処理回路がバンドパスフィルタ30を備え、このバンドパスフィルタ
30は、第2の信号26を受信し、ある一定の信号成分を、フィルタを通過するよう選択された周波数の範囲に収めることができる。バンドパスフィルタ30の出力は、時間領域の、複素フィルタにかけられた第2の信号32であり、この第2の信号32には角速度成分と直交成分とが含まれる。複素フィルタにかけられた第2の信号32の角速度成分はジャイロスコープの対象の信号成分の1つである。複素フィルタにかけられた第2の信号32の直交成分は、ジャイロスコープが面外であいまいに発振した際のジャイロスコープの駆動力により引き起こされたエラーである。角速度成分と直交成分とは90度オフセットされている。
該システムはここで、2つのウィンドウの発生を伴うデュアルウィンドウ方式を使用する。2つのウィンドウは位相同期ループ34により生成される。2つの信号成分を捕獲する目的で、ウィンドウは互いに位相を90度ずらした設定になっている。特に、複素フィルタにかけられた第2の信号32を第1の乗算器36に入力することにより、直交成分を抽出することができる。複素フィルタにかけられた信号32に第1の信号24の関数である基準信号38を掛けることで、第1の乗算器36が複素フィルタにかけられた第2の信号32を復調する。基準信号38は本質的に、面内の信号の振幅とプルーフマスの共振周波数とを備えた基準正弦曲線である。基準信号38は位相同期ループ34から生成される。第1の乗算器36の出力が計算された直交信号40を供給し、この直交信号40はモータ駆動制御回路28へと送信可能である。
複素フィルタにかけられた第2の信号32を第2の乗算器42に入力することにより、角速度成分を抽出することができる。フィルタにかけられた信号32に、基準信号38から90度シフトした位相シフト信号44を掛けることで、第2の乗算器42が複素フィルタにかけられた第2の信号32を復調する。位相シフト信号44は、基準信号38を90度位相シフタ46に結合させることにより導き出される。第2の乗算器42の出力が報告角速度信号22を供給し、この報告角速度信号22は外部からジャイロスコープ要素20へと誘導された回転速度を示す。高周波のあらゆる更なる信号成分を除去する為にローパスフィルタ48が使用されてもよい。
しかし、このタイプのシステムには限界がある。例えば、該システムは非常に精密な狭帯域フィルタを必要とする。狭帯域フィルタを使用することで、予想される範囲内の周波数の信号成分のみが通過する。狭帯域フィルタを用いるには、フィルタにより誘導された信号の遅延と一致させる為にウィンドウを遅延させることが必要である。帯域阻止フィルタが使用される場合は、直交位相及び速度の信号にノイズの要素が含まれる恐れがあり、最終値は信号のDCオフセットの影響を受けやすい。なおまた、該システムは、角速度の関係に影響を及ぼす恐れのある装置から装置への変動には対応できない。
加えて、角速度センサは道路状況やパラメータのドリフトによる外乱を受けやすい。外乱又はパラメータの変化が角速度センサの発振の振幅に影響を及ぼすと、コリオリ(Coriolis)の効果によって速度信号に生じた変化が車両自体の角速度の変化として解釈される恐れがある。先行技術のセンサは発振の振幅の変化に対応できない。適応性のあるフィルタリングが使用される場合もあるが、この技術は、センサのゆっくり変動する特性の補正にのみ適用可能であり、同調を必要とする。
別の問題が障害検出である。角速度センサは安全限界システムに使用される。適正な操作をいつも確実にする為に、センサ全体の機能性、例えば、センサ素子、ASIC、電子回路、ソフトウェアなどを連続的に監視する必要がある。先行技術でなされているように、診断テストを実行する為にセンサをオフラインにすることは一般に望ましくない。更に、センサの不可欠な特質のせいで障害検出になる判断を排除することが有益である。
ジャイロスコープセンサの出力信号から正確な角速度成分を抽出するための改善されたシステムが必要とされている。従って、先出の問題の全部ではないがその大部分を克服すべく、信号を抽出する改善された手順と装置とが提供されることが望まれる。ジャイロスコープセンサの全ての部分の障害検出がリアルタイムで得られると更に有益である。
この為に、実施例では、感知素子を持つ電子センサの信号からの成分を抽出する為の方法がある。感知素子は第1の信号と第2の信号とを生成する。本方法は、第1の信号を感知素子から受信する工程と、第1の信号が所定の事象での所定の周波数を有しており、その事象での周波数に基づいて第2の信号を感知素子からサンプリングする工程と、第2の信号が複数の成分を有しており、その複数の成分の一成分が第1の対象成分であり、時間領域で同期している第2の信号を生成する工程、第2の信号が複数の成分を有しており、時間領域で同期している第2の信号から周波数領域の複素数データを生成する工程と、第1の対象成分を複素数データから決定する工程と、第1の信号の振幅情報を用いて第1の対象成分を正規化する工程とを含む。
複数の成分が更に第2の対象成分を備えていてもよい。そして本方法は、複素数データからの第2の対象成分を決定する工程を更に含む。第1の信号を感知素子から受信する工程が、位相同期ループの第1の信号を受信する工程を含む場合がある。感知素子からの第2の信号をサンプリングする工程が第2の信号をアナログ・デジタル変換器によりサンプリングする工程を含む場合がある。第2の信号のサンプリングが多数の事象での周波数においてなされるよう、サンプリングが更になされる場合がある。周波数領域の複素数データを生成する工程がフーリエ変換を用いてなされる場合がある。本方法が更に、第1の対象成分から報告される対象成分を決定する工程を備える場合があり、報告される対象成分が第1の対象成分の所定のオフセットに基づいて決定される。
別の実施例では、一対のプルーフマスを備えた感知素子を持つジャイロスコープセンサの角速度を抽出する方法がある。本方法は、第1の信号を感知素子から受信する工程と、第1の信号が第1の平面でのプルーフマスの第1の運動を表しており、第2の信号を感知素子から受信する工程と、第2の信号が第2の平面でのプルーフマスの第2の運動を表しており、第1の信号の周波数に基づいて第2の信号を前記感知素子からサンプリングする工程と、時間領域で同期している第2の信号を生成する工程と、同期している第2の信号が複数の成分を含んでおり、複数の成分の1つが角速度であり、時間領域で同期している第2の信号から周波数領域の複素数データを生成する工程と、複素数データが複数の成分を含んでおり、複素数データから角速度を決定する工程と、第1の信号振幅情報を用いて角速度を正規化する工程とを含む。
対象成分を信号から抽出する電子センサのシステムもある。そのシステムは、センサ素子と、位相同期ループと、信号サンプラーと、スペクトルアナライザと、デコーダとを具備する。センサ素子が第1の信号と第2の信号を報告する。第1の信号が所定の事象での所定の周波数を有している。位相同期ループが第1の信号を受信しその事象での周波数を決定する。信号サンプラーが第2の信号を受信し時間領域で同期している第2の信号を生成する。信号サンプラーは更に、位相同期ループにより決定された事象での周波数に基づいて第2の信号をサンプリングする能力がある。スペクトルアナライザが時間領域で同期している第2の信号を受信し周波数領域の複素数データを生成する。デコーダが周波数領域の複素数データを受信し前複素数データから第1の対象成分を生成する。第1の対象成分を正規化する為に、スケーリング装置が第1の対象成分を発振器振幅の測定された値で除算する。
実施例では、システムがジャイロスコープを備え、センサ素子が少なくとも一対の移動可能なプルーフマスを有しており、第1の信号及び第2の信号がプルーフマスの発振運動を示し、第1の対象成分が感知素子の角速度である。デコーダが更に、プルーフマスの直交位相などの第2の対象成分を生成する場合がある。信号サンプラーがアナログ・デジタル変換器である場合がある。信号サンプラーが更に、位相同期ループにより決定された多数の前記事象での周波数に基づいて第2の信号をサンプリングする場合がある。スペクトルアナライザが更に、フーリエ変換を用いて複素数データを生成する場合がある。スケーリング装置が更に、所定のオフセットに基づいて計算された対象成分から報告される対象成分を生成するよう構成されている場合がある。
別の実施形態では、障害状態を検出する為に1つ以上のテスト信号がセンサ素子への駆動信号へと投入される。テスト信号の振幅及び周波数は駆動信号から独立しており、これによりこれらの信号はたやすく区別できる。第1のテスト信号が、モータを所望の周波数及び振幅へと駆動する為に使用される振幅基準の上に重ね合わせられた。この第1のテスト信号はセンサ素子のx軸のフィードバック信号に出現する。好ましくは、第2のテスト信号がセンサ素子の直交信号のバイアス基準の上に重ね合わせられる。この第2のテスト信号はセンサ素子のy軸のフィードバック信号に出現する。テスト信号(単数又は複数)が存在するかどうかを決定する為に、投入されたテスト信号(単数又は複数)にとって閉じた形式で障害検出器が素子からのフィードバック信号(単数又は複数)を観測する。テスト信号(単数又は複数)が存在しない又は投入されたテスト信号(単数又は複数)と実質的に一致しない場合、障害が示される。本明細書で記載されたように、スケーリング装置を用いて、第1のテスト信号を報告角速度から減算することが可能である。テスト信号(単数又は複数)の投入及び検出は連続的に行うことができる。
本発明は種々の修正及び代替の形式の余地があるが、具体的な実施形態が一例として図面に示され詳細に本明細書で述べられる。しかし、本発明は開示された特定の形式に制限されると意図されてはいないことが理解されるはずである。むしろ、本発明は、添付の請求項により定義されているような本発明の広い範囲に入る、あらゆる修正、同等物、代替物を含むものである。
ここで開示されるのは、より正確な角速度情報を得るためのジャイロスコープなどの電子センサにおいて、信号を調節するための改善された手順及び装置である。角速度情報は、例えば、転覆事故などでの、車両における異常な回転偏揺れや、ピッチや、傾斜運動を示すことができる。角度の情報は、ジャイロスコープに各軸について与えられたあらゆるアセンブリのx軸、y軸、z軸の周りの回転に供給可能である。本発明は更にジャイロスコープの障害検出も含み、これは車両の応用に向けた重要な特徴となる。
、図2では、センサ素子52とデジタル処理装置54とを有した電子センサ50の一実施形態を図示する。本発明を図示する為に、マイクロジャイロスコープセンサが電子センサ50の模範的な実施形態として用いられる。本発明の方法及び装置は他のタイプの電子センサ及び装置でも使用可能である。
実施例では、デジタル処理装置54が、以下に更に詳細に記載されるように多数の機能ブロックを備えるデジタル信号プロセッサ(DSP)制御装置で実施される場合がある。一般に、実施例では、デジタル処理装置54が、モータ駆動信号56をセンサ素子52に送信することで一平面においてセンサ素子52のプルーフマスの運動を制御する。代案として、センサ素子52のプルーフマスの運動を制御する為に単独のアナログシステムを使用することもできる。加えて、本発明を実施する為に、特定用途向け集積回路(ASIC
)を、単独で、又は、アナログシステム及びデジタルシステムの一方又は両方と共に使用することができる。デジタル処理装置54は更に、外部からセンサ素子52へと誘導された角速度を反映する角速度58を抽出し報告する。角速度58を抽出し報告する為に、本発明は、センサ素子52から第1の信号60と第2の信号62とを受信する為にデジタル処理装置54を使用する。更に以下に記載されるように、第1の信号60は、プルーフマスと同一平面上にある感知電極から報告される。第2の信号62は、プルーフマスと同一平面上にない感知電極から報告される。
図3及び図4を参照すると、センサ素子52は、好ましくは既知のMEMS技術を用いてシリコンから製造される。センサ素子52は一般に、一対の移動可能なプルーフマス64a、64bと、一対の外部コーム66a、66bと、一対の内部コーム68a、68bと、一対の面外感知電極70a、70aとを備える。図3はセンサ素子52の上面図であり、図4はセンサ素子52の断面図である。センサ素子52の構成要素が基板72(図3には不図示)に実装され、好ましくは、真空シールキャビティ(vacuum−sealed cavity、図示せず)の内部に収容されている。
図3に図示されるように、一対のプルーフマス64a、64bが、一連の駆動ビーム74、基部ビーム76、トーションビーム78に取り付けられている。ビーム74、76、78は、プルーフマス64a、64bが一連の固定点80に対し動けるようにする。固定点が基板72に堅く取り付けられている。プルーフマス64a、64bは少なくとも二平面で移動することができる。図4に示されるように、第1の平面(面内)がx軸により定義されている。第2の平面(面外)がy軸により定義されている。 一対の外部コーム66a、66bは、x軸により定義された第1の平面でプルーフマス64a、64bを静電気的に駆動する電極である。プルーフマスは互いに180°ずれた位相で発振する。一対の外部コーム66a、66bは基板72に実装されればよい。外部コーム66a、66bは、デジタル処理54により生成されたモータ駆動信号56により駆動される、又は代案として、単独のアナログシステム又はASICを介して駆動される。駆動信号56は、プルーフマス64a、64bの共振周波数に近い周波数でプルーフマス64a、64bを発振させる為に、閉じたループで生成される。
一対の内部コーム68a、68bがプルーフマス64a、64bと同一平面上にある。一対の内部コーム68a、68bは基板72に実装されればよい。一対の内部コーム68a、68bは、x軸におけるプルーフマス64a、64bの運動を静電気的に感知する電極でよい。一対の内部コーム68a、68bは、第1の信号60をデジタル処理装置54に報告する為に使用される。認識されるべきは、ドライバとセンサの役割がコーム66と68とで交換できることである。
一対の面外感知電極70a、70bがプルーフマス64a、64bの面外運動を静電気的に感知する。一対の面外感知電極70a、70bは一対のプルーフマス64a、64bの真下に配置されればよい。一対の面外感知電極70a、70bは第2の信号62をデジタル処理装置54に報告する為に使用される。以下に更に詳細に記載されるように、第2の信号62には、外部からセンサ素子52へと誘導された角速度を反映する角速度成分が含まれる。第2の信号62は、外部から誘導されたz軸の回転速度により引き起こされたプルーフマス64a、64bのy軸での運動を表している。これは図4に入力速度Ωとして示されている。以下に更に詳細に説明されるように、デジタル処理装置54が、角速度58を報告する為に第2の信号62を受信し角速度成分を抽出する。
前述のように、デジタル処理装置54は、幾つかの機能ブロックを含むデジタル信号プロセッサ(DSP)制御装置で実施されてよい。図5を参照すると、実施例では、デジタル処理装置54は一般に、位相同期ループ82と、信号サンプラー84と、スペクトルア
ナライザ86と、デコーダ88と、スケーリング装置90とを備えている。デジタル処理装置54は更に、x軸におけるプルーフマス64a、64bの発振を制御するモータ駆動電子回路92を備えている場合もある。代案として、当該分野で既知の技術を用いた外部システムを使用してモータ駆動電子回路92を実施することもできる。これらの機能ブロックは、デジタル処理装置54又はASICでの操作命令としてプログラムされているマイクロコード化された信号処理工程でよい。
実施例では、デジタル処理装置54が、モータ駆動電子回路92及び位相同期ループ82へと入力する為の第1の信号60を受信する。センサ素子52へのモータ駆動信号56を生む為に、モータ駆動制御装置が第1の信号60を閉じた制御ループで使用する。センサ素子52のモータは周波数f/2で駆動されるべきである。励起によるセンサ素子52の電気機械的相互作用の為に、センサ素子52が周波数fで発振する。モータ駆動電子回路92の目標は、プルーフマス64a、64bの共振周波数fRESでx軸に沿って一定の振幅を維持することである。図3及び図4に示した設計と同様な設計において、実施例では、共振周波数fRESが約15kHz≦fRES≦22kHzの範囲にある。
プルーフマス64a、64bの励起及び操作を共振周波数fRESで達成するには、要素の共振周波数を検出し一致させるべくモータ駆動電子回路92で単独の位相同期ループを使用すればよい。位相同期ループは励起の周波数をfRES/2で駆動するよう使用される。モータ駆動電子回路92の制御ループが駆動信号56の振幅を制御する為に使用される。
デジタル処理装置54は、報告角速度58の角速度成分を抽出する為に第2の信号62を使用する。前述のように、プルーフマス64a、64bのy軸における動きが、面外感知電極70a、70bにより第2の信号62を通じてデジタル処理装置に報告される。y軸における動きには少なくとも2つの主要な成分があり、(1)モータ駆動信号から引き起こされるx軸の直交成分、及び、(2)z軸周りの回転の入力により引き起こされ、コリオリの効果によってy軸における動きを引き起こす角速度成分である。x軸の動きによる直交成分はx軸と同相である。z軸の回転により誘導された動きは90度オフセットされる。
第2の信号62には典型的に、他の外来の成分、例えば、モータ駆動容量性フィードスルーや他の共振源及びノイズ源などが含まれる。2つの面外感知電極のそれぞれから報告された動きの例が図6及び図7のチャートに示されている。これらのチャートは、テスト中に観測されたデータの幾つかを図示し、このテストではセンサ素子52が増分25°/秒で−100°/秒〜+100°/秒の角速度の状況になっている。説明の為且つ明瞭にする為に、図6及び図7のチャートには増分は三種類のみ示されている。各チャートは面外感知電極70a、70bの一方により報告されたy軸での動きを表す。
図6では、観測された主要な正弦曲線が実際にはfRES/2の駆動信号フィードスルーである。対象の信号が波形の隆起部にある。隆起部は、点94(ほぼ信号の中心)、及び点96、点98(信号のピーク及び谷)に見える。図7では、波形の急激な変化として駆動信号フィードスルーが非常に目立つ。該信号には、fRES/2の大きい成分だけでなく、3fRES/2、5fRES/2、7fRES/2、等々の高調波の成分もある。
実施例では、第2の信号62からの角速度成分の抽出が、位相同期ループ82と、信号サンプラー84と、スペクトルアナライザ86と、デコーダ88と、スケーリング装置90とを用いてなされる。
実施例では、信号サンプラー84が、第2の信号62のサンプルを取り込み、第2の信
号62を、デジタル処理装置54での更なる処理で許容されるフォーマットに変換する。例えば、信号サンプラー84が第2の信号62をサンプリングしてそれをデジタル信号に変換する。実施例では、信号サンプラー84が、増幅器やアナログ・デジタル(A/D)変換器などの構成要素を備える。図5の信号サンプラー84はデジタル処理装置54の一部として示されてはいるが、該構成要素は、デジタル処理装置54の他の構成要素に直接的な入力を供給する単独の装置でもよい。
本発明の一態様では、信号サンプラー84のサンプリング周波数をセンサ素子52に適合させる為に、位相同期ループ82が使用される。言い換えると、第2の信号62をプルーフマス64a、64bの特定の共振周波数に同期させる為に、位相同期ループ82の出力が使用される。信号サンプラー84がアナログ・デジタル変換器を備えている場合は、位相同期ループ82からの入力に基づいた電圧信号を、アナログ・デジタル変換器が測定しサンプリングする。好適な実施形態では、第2の信号62は、プルーフマス64a、64b共振周波数に基づいてオーバーサンプリングされる。例えば、信号サンプラー84が、8fRESなどの多数の共振周波数でオーバーサンプリングするよう設定されていてもよい。これにより、128個のサンプルの収集が可能になる。センサ素子の共振周波数範囲が15kHz≦fRES≦22kHzであれば、サンプル範囲は0.727ms〜1.066msになる。主要な計算、制御、報告のループが約2.0msで起きる。信号サンプラー84は、4fRES又は16fRESなどの他のオーバーサンプリング速度に設定されてもよい。
信号サンプラー84の出力は、デジタルで同期している第2の信号100であり、時間の関数となる。信号サンプラー84により生成された同期している第2の信号100には、直交成分と角速度成分とを含む信号の合成物が含まれている。サンプリングされた信号の他の成分には、モータ駆動フィードスルーと他のシステムの共振及びノイズとがある。
本発明の好適な実施形態では、(時間領域で)同期している第2の信号100が、スペクトルアナライザ86を用いて周波数領域に変換される。実施例では、スペクトルアナライザ86が、DSPベースの技術を使用して、高速フーリエ交換(FFT)、中でも特に、離散フーリエ変換(DFT)を実施する。DFTはスペクトルアナライザに好適な技術であり、それは、DFTが時間領域関数を周波数スペクトルに変える数学的な技術を利用するからである。
一般に、スペクトルアナライザは波形又は関数を異なる周波数の正弦曲線へと分解又は分離でき、その正弦曲線の合計は元の波形になる。言い換えると、スペクトルアナライザは異なる周波数の正弦曲線及びそれらの各々の振幅を識別する又は区別する。この場合は、例えば、図7に示されている第2の信号62をこの発明のスペクトルアナライザに適用した結果、スペクトルが図8に示されているスペクトルと同様になる。この場合は、第1のピークの群102が、第2の信号62の容量結合型モータ駆動フィードスルー成分を表している。第2のピークの群104が、第2の信号62の2つの複合成分、即ち直交成分と角速度成分とを表している。注意すべき重要なことは、第2のピークの群104の振幅が、外部から感知素子52へと適用された角速度の大きさに従って変わることである。見ての通り、異なる角速度で取り込まれた3つのプロット同士間にはピークの高さに差がある。第3、第4、第5、第6のピークの群106が、第2の信号62のモータ駆動フィードスルーとの共振を表している。高いピーク(図示せず)ほどシステムにおける第2の信号62の共振とノイズの成分が多い。
一般に、対象の全体の周波数スペクトルに亘るフーリエ変換の実行には、この場合には、対象の特定の周波数を捜す為に長い演算処理時間が必要となる。例えば、前述のように、センサ素子52の一実施形態に見出される一般の対象範囲は、15kHz≦fRES
22kHzの範囲、プルーフマスの共振周波数の範囲であった。
それ故に、該実施形態では、前述のように、本発明は、信号サンプラー84のサンプリング周波数を適合させる為に第1の信号60に対し位相同期ループ82を使用する。これにより、該システムが、時間ベースサンプリング法の代わりに事象ベースサンプリング法を使用することができ有利である。言い換えると、信号サンプラー84のサンプリングクロックの一部としての位相同期ループ82を使用することで、本システムは、範囲外の周波数の成分を拒否し、同一の周波数で生ずる2つの複合成分(直交位相及び角速度)を分離できる。このように第2の信号62をサンプリングすることで、幾つかの利点がもたらされる。まず、対象の信号が常に事象ベース周波数スペクトルの同一の点にある。これにより、センサ素子同士間のわずかな変動の為に、対象の周波数を捜す余計な演算処理時間が排除される。第二に、信号を波形の特定の事象でサンプリングすることにより、第2の信号の直交成分と角速度成分とを分離し個々に測定することができる。
同期している第2の信号100の振幅及び位相を決定する為にスペクトルアナライザ86が使用される。離散フーリエ変換を用いる場合、一般の変換は式(1)の以下の形式でなされる。
Figure 2006515423
しかし、本発明では、前述した事象ベースサンプリング法を用い、X(k)のみが、N点の代わりに単一の点で計算される必要がある。そしてDFTの結果は式(2)の形の複素数となる。
Figure 2006515423
よって、実施例では、図5に示されているように、スペクトルアナライザ86の出力が複素数データ110である。複素数データ110は、選択された周波数での2つの成分、角速度成分と直交成分との和である。そしてスペクトルアナライザ86の出力はデコーダ88へと入力される。
デコーダ88が、スペクトルアナライザ86から受信された複素数データ110から、計算角速度成分112と計算された直交位相速度成分114とを決定する。前述のように、本発明の実施例では、複素数データ110は事象ベース周波数の該2つの成分の和である。2つの信号成分は物理的に互いに90度オフセットされており、前述のシステム及び方法が用いられ、複素数データ110の成分も互いに90度オフセットされている。
言い換えると、デコーダ88は複素数データ110を角速度成分と直交成分とに細分できる。このことは、図9の図と関連して更に図示されている。角度θは、前述の事象ベースサンプリング法の為に一定である。複素数データ110から計算角速度成分112と直交成分114とを得るべく、式(3)の公式のような公式で角度の投影/回転が使用され
る。
Figure 2006515423
デコーダ88の出力は、対象の2つの成分、即ち、計算角速度成分112と計算された直交成分114とを生成するものである。計算角速度成分112はデジタル処理装置54から外部に報告されてよい。好ましくは、更に以下に記載されるように、計算角速度成分112を更なる処理に向けてスケーリング装置90へと送信することができる。計算された直交成分114は、駆動信号56の生成を手伝う為にモータ駆動電子回路92へと送信されてよい。
相対的に固定された直交位相値と変動する角速度とを備えたシステムについて、異なる角速度に亘る単一の周波数についてのデコーダ88からの計算角速度成分112が一般に最後には線の形になるということが判明している。このことは図10に図示されており、図10では、実験中に面外感知電極70a、70bの一方から得られたデータが示されている。注意すべき重要であろうことは、幾つかの応用では、結果として点が直線を形成しない変動が生ずる恐れがあることである。このことは、直交成分が実際にはテストとテストの間で変わるという事実から結果として生じる恐れがある。
よって、本発明の実施例では、デジタル処理装置54は、計算角速度成分112を報告角速度58に変換する為にスケーリング装置90を更に備えている。よって報告角速度58をデジタル処理装置54から出力することができる。
スケーリング装置90は様々なやり方で実施可能である。図11が、計算角速度信号112を報告角速度58に変換する際に使用できるグラフの一例を図示する。該グラフは計算角速度対入力角速度を示す。図11のグラフは、図3及び図4に示されているセンサ素子と同様なセンサ素子の経験的なデータを通じて得られた。同様なグラフが異なるセンサについても用意できる。本データは、計算角速度信号112に対するオフセットを決定する為に使用される場合がある。オフセットは、特定のサンプリング法のせいで又はセンサ素子52の他の製造のエラーのせいで測定値エラーが存在する幾つかの応用で必要とされるであろう。オフセットを使用する場合、オフセットを適用するのに好適な公式が式(4)である。
Figure 2006515423
角速度センサが、道路状況やパラメータのドリフトによる外乱を受けやすいということも判明している。普通、センサのプルーフマスの発振の振幅は一定に維持されることが望まれる。しかし、外乱又はパラメータの変化が角速度センサの発振の振幅に影響を及ぼすと、コリオリの効果の為に結果として生じる計算角速度成分112の変化が、車両自体の角速度の変化として不適当に解釈される恐れがある。このことは図12に図示されており
、図12では、報告角速度データが、2ms毎に計算された100のサンプルについて実験中に得られた。外乱によるモータ発振の増大をシミュレートする為に、モータ発振の振幅がサンプル50とサンプル60との間で2.5%分増大している。見ての通り、報告角速度がモータ振幅の増大として不正確に増大しており、報告角速度のエラーにつながる。
計算角速度成分112は、パラメータ、即ち、電子回路(較正可能)と、プルーフマスの速さ(発振の振幅として読み取られる)と、センサへと適用された実際の角速度に基づいている。よって、本発明の好適な実施形態では、外乱及びパラメータのドリフトの影響を取り消す為に、スケーリング装置90で測定角速度(実際には感知軸の振幅として読み取られる)が発振の振幅の測定された値で除算され、それによって、外部要因がプルーフマスの発振に影響を及ぼすと信号が正規化される。そして、報告角速度58がデジタル処理装置54から出力される前に、この正規化された出力がスケーリング装置90のローパスフィルタなどのフィルタを通過できる。
中でも特に、そして図5を再度参照すると、本発明の好適な実施形態は振幅復元ブロック81と振幅制御85とを備えている。これらの付加的なブロックは、アナログ制御方式又はデジタル制御方式によって実施可能である。振幅復元ブロックには、シグマ・デルタ変換器とオーバーサンプリング機能とが含まれうる。振幅復元ブロックは、センサ素子52からの第1の信号60を使用し、プルーフマスの実際の振幅の復元をもたらす。振幅制御ブロック85は、センサの実際の発振のこの復元振幅を使用し、これを所望の振幅基準又はAGC制御と比較する。よって振幅制御の目的は、モータ駆動電子回路92を介して、センサ素子を一定の動作周波数及び振幅で駆動することである。復元された実際の振幅は更にスケーリング装置90に供給され、スケーリング装置90では、より正確な報告角速度出力をもたらすべく、正規化の為に、測定角速度(実際には感知軸の振幅として読み取られる)が復元振幅で除算されている。任意選択で、バイアス制御93も供給され、バイアス制御93は、デコーダ88からの速度情報と、ゼロ点(即ち、速度オフセットがない)前後にセンサ速度を維持する為のバイアス基準とを使用する。
再検討すると、角速度がZ軸の周りでセンサへと適用されると、X軸のセンサの発振性の動きがY軸の加速度を生成する。これは以下の式に支配される。
Figure 2006515423
ここでaはコリオリ加速度であり、座標系の角速度ω(この場合は、センサに適用された角速度)とプルーフマスの速さνとのクロス乗積と定義されている。コリオリの効果により、X軸の発振のみならず角速度の入力の為に、センサのY軸に加速度が生まれる。クロス乗積なので、コリオリ加速度はセンサのプルーフマスの発振と90°位相がずれている。
プルーフマスが正弦波の動きをするので、X軸におけるプルーフマスの位置を以下のように定義することができる。
Figure 2006515423
ここで、Aは動きの振幅(ほとんど定数であるよう制御されている)であり、ωはプルーフマスの発振の周波数である。よって速さは以下のようになる。
Figure 2006515423
分析的に以下のようになることが判明している。
Figure 2006515423
残るのは以下のものである。
Figure 2006515423
よって速さの大きさは以下のようになる。
Figure 2006515423
定常状態でのコリオリ加速度により、プルーフマスの発振周波数として同一の周波数の正弦波信号が以下のように生まれる。
Figure 2006515423
より高次の頂が無視できる程度に小さいということも分析的に判明しているので、以下のコリオリ加速度の大きさが残されている。
Figure 2006515423
頂を元のクロス乗積の定式化に戻して代入すると、以下の式が得られる。
Figure 2006515423
又は

Figure 2006515423
及び結果として

Figure 2006515423
従って、Y軸及びX軸のそれぞれでの加速度及び速さの算出が必要である代わりに、センサへと適用された角速度を決定するには、発振の振幅で十分である。
典型的に、ジャイロセンサの角速度は、幾つかのやり方におけるY軸の動きから速度を計算し、それを一般に低次のローパスフィルタなどのフィルタリングの方式を受けさせるよう、フィルタにかけられる。しかし、これに伴う問題は、センサが、車両などの大きい外乱のあるシステムに設置されていると、振動の外乱をX軸の発振の振幅の外乱としてしまう恐れがあることである。このことは、センサにより計算された計算速度信号をゆがめる結果になる。発振の振幅が増大する場合、実際の角速度が変化していないにもかかわらず、計算速度は増大する。同様に、角速度が減少する場合も、実際の角速度が変化していないにもかかわらず、計算速度は同じように減少する。しかし、これらの外乱を除去するにはローパスフィルタリングでは一般に不十分であることが判明している。
従って、本発明は正規化を備えており、この正規化は、計算速度出力をセンサから取り込むことで、また、ωがB/Aに比例しているという以前に見いだされたことに従い該出力を発振の振幅で除算することによってなされる。このやり方では、外乱又は発振の振幅のドリフトが計算速度信号から除去される。そして計算速度は、角速度がセンサにより報告される前に、(普通ローパスの)フィルタにかけられる。図13が、図12と同様の実験によって得られた報告角速度データを図示し、外乱によるモータ発振の増大をシミュレートする為に、モータの発振の振幅がサンプル50とサンプル60との間で2.5%分増大している。見ての通り、モータ振幅が増大しても報告角速度はレベルを保ち、報告角速
度の精度が高まったことが実証される。
ジャイロセンサが種々の障害モードの影響を受けるということも判明している。角速度センサが安全限界システムに使用される可能性があるので、いつも適正な操作を確実にする目的で、センサ素子、DSP、ASIC、電子回路、ソフトウェアを含む、センサ全体の機能性を連続的に監視する必要がある。診断テストを実行する為にセンサをオフラインにすることは一般に望ましくない。
従って、本発明のより好適な実施形態が、センサの全ての部分を監視する為のリアルタイムの診断技術を提供する。このより好適な実施形態は、テスト信号(一般に低周波正弦曲線)をプルーフマス発振振幅及びバイアス信号の基準レベルへと投入する。バイアス電圧変動の効果は直交位相として測定される。これは、バイアス発生回路、感知軸の電子回路、制御アルゴリズムが正しく働くことを確実にすべく使用される。発振基準の効果は測定角速度の変動となって現れ、この角速度の変動は以前に述べられた好適な実施形態でなされたように、測定された速度をプルーフマスの発振の振幅で除算することにより無効になる。この結果、センサへと適用されたバイアス電圧の変化は、測定角速度の変化は招かず、感知軸の直交位相に変化をもたらすのみである。これらのテストのそれぞれが連続的に行われるので、診断を実行するセンサ操作を停止させる必要が回避される。
図5を再度参照し、また以前にも記載されたように、DSPの主要な制御ループは「DSP計算サイクル」と定義されている2msである。この時間中、モータの振幅及び速度の振幅を決定する為に多数の測定値が取り込まれ、種々の制御パラメータを設定する為に計算が実行される。実行される障害検査は多数のこれらの2ms間隔の幾つかで行われる。障害検査は能動検査(active check)と受動検査(passive check)とを伴う。
能動検査は、入力テスト信号に影響された出力点から量を測定する検査である。このテスト信号は要素の性能特性に影響を及ぼし、測定された量はこのテスト信号を反映しているはずである。これらの場合のテスト信号は、モータ振幅基準やバイアス基準などの正規の操作パラメータに重ね合わせられる。具体的には、正弦波などのテスト信号が所望の振幅の基準の上に誘導され、この正弦波がフィードバックに認められない場合に、障害が示される。好ましくは、2つの独立したテスト信号、即ち、振幅基準用のテスト信号1とバイアス基準用のテスト信号2とが使用される。更にテスト信号は、振幅又はバイアス基準の周波数から独立しており、角速度信号に影響を及ぼさない。この結果、本発明に係る障害検出はリアルタイムで行うことができる。
操作中、図示のようにテスト信号1が加算ブロック87で所望のモータ振幅に導入される。所望のモータ振幅の一般にわずか5%のテスト信号が、固定された基準値に加算される。この効果は、正弦波が小さくDCオフセットが大きい基準信号を作り出すことである。DSPの制御ループは、この時間につれ変化する基準レベルに発振の実際の振幅を維持する。基準が1サイクルを完了するたびに、実際のモータ振幅がサイクルを完了したことを検証する検証が実行される。振幅復元81からのフィードバック信号が所定の振幅及び位相の限度内の基準信号(即ち、時間につれ変化する振幅の5%)を追跡しなかった場合、x軸の障害が故障検出器89により示される。このテスト信号は速度を変えてしまう(図9参照)。しかし、正規化が、以前に持ち出されたように、正しい速度をもたらすべくテスト信号を除去することができる。
このx軸故障モードについては、1つ以上のいろいろな障害、例えば、シリアル周辺インタフェース(SPI)の送信又は受信エラー、モータ駆動電子回路の故障、モータ感知電子回路の故障、振幅復元のシグマ・デルタの故障、制御装置のアルゴリズムの故障(D
SP、ASICなど)などが生じる恐れがある。制御装置のアルゴリズムの故障は、一連の既知のテスト入力を主要な制御ループに入れて計算出力を既知の値と比較することにより検証できる。そして他の故障はテストモードによって個々に識別できる。故障すると同時に、エラーフラグが故障検出器89により設定され、個々のテストを作動させることができる。
加えて、図示のように、テスト信号2が所望のバイアス基準加算ブロック95に導入される。このテスト信号2も、基準バイアスレベルの少ないパーセンテージであり、固定された制御値に加算される。この効果は、正弦波が小さくDCオフセットが大きい基準信号を作り出すことである。DSPの制御ループは、この時間につれ変化する基準レベルに実際の直交位相を維持する。基準が1サイクルを完了するたびに、実際のモータ振幅がサイクルを完了したことを検証する検証が実行される。デコーダ88からのフィードバック信号が所定の振幅及び位相の限度の第2のセット内の基準信号を追跡しなかった場合、y軸の障害が故障検出器91により示される。このテスト信号は直交位相を変え、速度に影響を及ぼさない(図9参照)。
このy軸故障モードについては、1つ以上のいろいろな障害、例えば、SPI送信又は受信エラー、バイアス電子回路の故障、速度感知電子回路の故障、シグマ・デルタの故障、制御装置のアルゴリズムの故障などが生じる恐れがある。制御装置のアルゴリズムの故障は、一連の既知のテスト入力をバイアス制御ループに入れて計算出力を既知の値と比較することにより検証できる。そして他の故障はテストモードによって個々に識別できる。故障すると同時に、エラーフラグが故障検出器91により設定され、個々のテストを作動させることができる。
本発明の能動検査は、投入されたテスト信号が基準信号となんらかの関係があることを必要としない。言い換えると、テスト信号の位相及び振幅は基準信号から独立できる。例えば、テスト信号の振幅は基準信号の振幅の5%であり、テスト信号の周波数は約1Hzである。この結果、本発明では、ループ機能を調整したりシミュレーションを結合して用いたりする必要がない。なおまた、本発明はあらゆる起こり得る故障モードに対応する。
本発明は更に、実行可能な受動障害検査を予見する。受動検査は、制御システム内である量が測定されそれを期待値と比較する検査である。測定された量は直接的に又は間接的に制御装置により制御される場合があるが、制御装置は、これらの量のどれを検査するにもテスト信号を能動的に送信してはいない。
例えば、ある受動テストはPLL82用であり、該テストでは、周期的にPLLの値はDSPの周波数の入力から読み取られ、PLLの値は終端で較正された値の所定のパーセンテージ以内でなければならない。別の受動テストはモータ振幅の限界用であり、該テストでは、モータ振幅が検査されるたびに、モータ振幅の値はある最大限度の範囲内になければならない。限度が連続した測定値で達する場合、又は限界がある一定のパーセンテージの測定値で達する場合、エラーフラグが設定される。別の受動テストはAGCの限界用であり、該テストでは、AGCが計算されるたびに、この値と較正された最大の及び最小の許容できる値との比較が実行される。最大値又は最小値が計算により超える場合、限界値が制御装置へと送信され、エラーフラグが設定される。限界が連続した計算で達する場合、又は限界がある一定のパーセンテージの計算で達する場合、エラーフラグが設定される。このテストは、計算の結果が適正な限度内にあることを確実にすることにより、制御装置を検査する。別の受動テストはバイアスの限界用であり、該テストでは、感知プレートバイアスが計算されるたびに、この値と較正された最大及び最小の許容できる値との比較が実行される。計算により最大値又は最小値を超えた場合、限界値が制御装置へと送信され、エラーフラグが設定される。限界が連続した計算で達した場合、又は限界がある一
定のパーセンテージの計算で達した場合、エラーフラグが設定される。このテストは、計算の結果が適正な限度内にあることを確保することにより、DSPを検査する。
記載されたものは、電子センサの出力信号から角速度成分を調整する改善された方法及びシステムであり、角速度成分の適正な抽出の為のものである。本方法及びシステムは過剰なフィルタリングの必要を排除し、必要とするのは先行技術よりも少ない演算処理である。これで、精度、スピード、電子センサのコストが改善される。本方法及びシステムは、ノイズスペクトルの影響を減らし、モータ駆動フィードスルーの影響を著しく減らす。本方法及びシステムは、位相同期ループを付加的に用いて離散フーリエ変換を有利に用い、これによりサンプリング周波数を特定の電子センサに適合させる。離散フーリエ変換の係数は、位相ロックサンプリング法、サンプルの数、波形ごとのオーバーサンプリングの量に基づいて、演えき的に既知である。なおまた、本方法及びシステムは、時間ベースサンプリング方式の代わりに、効率的で頑丈な事象ベースサンプリング方式も提供する。更に、本発明は、正規化によりセンサ素子同士間の変動の責任を取るやり方も組み込んでいる。また更に、本発明はあらゆる障害モードの障害検出も提供する。
本発明の以上の記述は、模範的となるよう意図されているだけであり、この応用から出てくるどんな特許の範囲も制限することは意図されていない。本発明は、以下の請求項の広い範囲にのみ制限されるよう意図されている。
先行技術による、角速度を感知素子から抽出するシステムのブロック図。 本発明の電子センサの一実施形態の高水準のブロック図。 本発明のセンサ素子の一実施形態の上面図。 図3のセンサ素子の線4‐4に沿った断面図。 本発明の電子センサの一実施形態のブロック図。 図3のセンサ素子の感知電極からの出力の、異なる入力角速度における時間領域でのチャート。 図3のセンサ素子の感知電極からの出力の、異なる入力角速度における時間領域でのチャート。 図7の出力の周波数領域でのチャート。 センサ素子からの信号及び信号の成分の、周波数領域での図。 センサ素子から得られた実験データのグラフ。 計算角速度対入力角速度がプロットされている実験データの別のグラフ。 100のサンプルについて得たセンサからの実験の角速度データのグラフ。 図12の実験の振幅データを本発明の好適な実施形態に従って正規化したグラフ。

Claims (10)

  1. 感知素子を持つ電子センサにおける信号処理の方法であって、前記感知素子が第1の信号と第2の信号とを生成し、前記方法は、
    所定の事象で所定の周波数を有している第1の信号を、前記感知素子から、受信する工程と、
    前記事象での前記周波数に基づいて、複数の成分を有しており同複数の成分の一成分が第1の対象成分である、前記第2の信号を前記感知素子からサンプリングする工程と、
    前記複数の成分を有している、時間領域で同期している第2の信号を生成する工程と、
    前記時間領域で同期している前記第2の信号から周波数領域の複素数データを生成する工程と、
    前記第1の対象成分を前記複素数データから決定する工程と、
    前記第1の信号からの振幅情報を用いて前記第1の対象成分を正規化する工程と、
    を含む方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    前記センサ素子を駆動信号で駆動する工程と、
    第1のテスト信号を前記駆動信号へと投入する工程と、
    を更に含み、該第1のテスト信号が、前記駆動信号から独立した周波数を有している、方法。
  3. 請求項2に記載の方法であって、前記投入する工程における第1のテスト信号が前記センサの前記第1の対象成分に変動をもたらし、
    前記方法が、
    前記感知素子からの第1のフィードバック信号中の前記第1のテスト信号を検出する工程と、
    前記第1のフィードバック信号中の前記第1のテスト信号が、前記投入する工程の前記第1のテスト信号と実質的に一致しない場合に障害を示す工程と、
    前記第1のテスト信号を前記第1の対象成分から減算する工程と、
    を更に含む方法。
  4. 請求項2に記載の方法であって、
    前記駆動信号の直交位相バイアス基準に第2のテスト信号を投入する工程と、
    前記感知素子からの第2のフィードバック信号中の前記第2のテスト信号を検出する工程と、
    前記第2のフィードバック信号中の前記第2のフィードバック信号が前記投入する工程の前記第2のテスト信号と実質的に一致しない場合に障害を示す工程とを更に含む方法。
  5. 前記第1のテスト信号が前記センサ素子の振幅基準へと投入され、前記第2のテスト信号が前記センサ素子のバイアス制御に投入され、前記第2のテスト信号が、直交周波数から独立した周波数を有している、請求項4に記載の方法。
  6. 電子センサの信号処理システムであって、前記システムは、
    所定の事象での所定の周波数を有している第1の信号、および第2の信号を報告するセンサ素子と、
    前記第1の信号を受信し前記事象での周波数を決定する位相同期ループと、
    前記第2の信号を受信し時間領域で同期している第2の信号を生成する信号サンプラーであって、同信号サンプラーが、前記位相同期ループにより決定された前記事象での周波数に基づいて前記第2の信号をサンプリングする能力を備えていることと、
    前記時間領域で同期している前記第2の信号を受信し周波数領域の複素数データを生成
    するスペクトルアナライザと、
    前記周波数領域の複素数データを受信し第1の対象成分を生成するデコーダであって、同第1の対象成分が前記周波数領域の前記複素数データの成分であることと、
    前記センサ素子を駆動する駆動信号と、
    前記第1の対象成分を正規化する為に前記第1の対象成分を前記発振器振幅の測定値で除算するスケーリング装置と、
    を具備するシステム。
  7. 請求項6に記載のシステムであって、
    前記駆動信号中へ投入され、かつ、前記駆動信号から独立した周波数を有している第1のテスト信号と、
    前記センサ素子からの第1のフィードバック信号と、
    を更に具備するシステム。
  8. 請求項7に記載の方法であって、前記第1のテスト信号が前記センサの角速度に変動をもたらし、故障検出器を更に具備し、同故障検出器が、前記感知素子からの第1のフィードバック信号中の前記第1のテスト信号を検出し、前記第1のフィードバック信号中の前記第1のテスト信号が前記第1のテスト信号と実質的に一致しない場合に障害を示し、前記スケーリング要素が前記第1のテスト信号を前記角速度から減算する、方法。
  9. 請求項6に記載のシステムであって、
    前記駆動信号へと投入される第1のテスト信号及び第2のテスト信号であって、各テスト信号が前記駆動信号から独立した周波数を有していることと、
    前記センサ素子からの第1のフィードバック信号及び第2のフィードバック信号と、
    前記各々の第1及び第2のフィードバック信号中の前記第1及び第2のテスト信号を前記各々の投入された第1及び第2のテスト信号と比較する故障検出器と、を更に具備し、前記第1のフィードバック信号中の1つ以上の前記第1のフィードバック信号が前記第1のテスト信号と実質的に一致せず、前記第2のフィードバック信号中の前記第2のフィードバック信号が前記第2のテスト信号と実質的に一致しない、場合に、前記故障検出器が障害を示す、システム。
  10. 前記第1のテスト信号が前記駆動信号の振幅基準に投入され、第2のテスト信号が前記駆動信号のバイアス基準に投入される請求項9に記載のシステム。
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