JP2006503554A - ポリヌクレオチド、および該ポリヌクレオチドによりコードされ、ジケトピペラジン誘導体の合成に関与するポリペプチド - Google Patents

ポリヌクレオチド、および該ポリヌクレオチドによりコードされ、ジケトピペラジン誘導体の合成に関与するポリペプチド Download PDF

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Abstract

本発明は、ジケトピペラジン誘導体の合成に関与する新規な単離された天然または合成ポリヌクレオチドおよび該ポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド、該ポリヌクレオチドを含むベクター、該ポリヌクレオチドで形質転換された微生物、該ポリヌクレオチドおよび該ポリペプチドの使用、ならびにシクロジペプチドおよびα,β-不飽和アミノ酸側鎖により3位および6位で置換されたジケトピペラジン誘導体を含むジケトピペラジン誘導体の合成方法に関する。

Description

本発明は、新規な単離された天然または合成ポリヌクレオチド、および該ポリヌクレオチドによりエンコードされ、ジケトピペラジン誘導体の合成に関与するポリペプチド、該ポリヌクレオチドを含むベクター、該ポリヌクレオチドで形質転換された微生物、該ポリヌクレオチドおよび該ポリペプチドの用途、ならびにシクロジペプチドおよび3位および6位においてα,β-不飽和アミノ酸側鎖で置換されたジケトピペラジン誘導体を含むジケトピペラジン誘導体を合成する方法に関する。
本発明の目的のために、「ジケトピペラジン誘導体」の用語は、ジケトピペラジン環(ピペラジン-2,5-ジオンまたは2,5-ジオキソピペラジンまたは2,5-DKP)を有し、3位および6位においてアミノ酸で置換された分子を意味することを意図する。特にシクロジアミノ酸(シクロジペプチドまたは環状ジペプチド)の場合、3位および6位の置換基はアミノ酸側鎖である。特にビスデヒドロ環状ジアミノ酸(ビスデヒドロ環状ジペプチド)の場合、3位および6位の置換基はα,β-不飽和アミノ酸側鎖である(図1)。
ジケトピペラジン誘導体は、細菌、酵母、糸状菌および苔蘚のような微生物により本質的に産生される化合物のファミリーを構成する。他にも海綿およびヒトデのような海洋生物から単離されている。これらの誘導体の例は、ヒトにおいてシクロ(L-His-L-Pro)が示されている。
ジケトピペラジン誘導体は、単純なシクロジペプチドからさらにより複雑な構造まで、非常に多様な構造を有する。
単純なシクロジペプチドは、ジケトピペラジン誘導体のわずかな部分のみを構成し、この大部分は、主環および/または側鎖が多くの修飾を含む、より複雑な構造を有する。この修飾とは、炭素ベース、ヒドロキシ、ニトロ、エポキシ、アセチルまたはメトキシ基の導入、およびジスルフィド架橋または複素環の形成である。2つの炭素間の二重結合の形成も非常に多い。海洋起源のある誘導体はハロゲン原子を結合している。
次の表1に、シクロジペプチドに組み込まれるアミノ酸のいくつかの例を示す。
Figure 2006503554
ジケトピペラジン誘導体の生理学的役割については、ほとんど知られていない。シュードモナス・エルギノーサ(Pseudomonas aeruginosa)により産生されるシクロ(ΔAla-L-Val)が、細菌内部の通信シグナルに関与し得ることが記載されている。その他の化合物は、病原性微生物の毒性に関与しているか、鉄に結合するか、あるいは神経生物学的特性を有すると記載されている。
ジケトピペラジン誘導体は有用であると証明されている。なぜなら、これらのいくつかが、例えば抗菌、抗真菌、抗ウイルス、免疫抑制または抗癌活性のような生物学的特性を有するとの発見による。
次の表2は、周知の生物学的活性を有するジケトピペラジン誘導体のいくつかの例を示す。
Figure 2006503554
これらの分子の研究が広く行われるようになっているが、それらの合成についてはほとんど知られていない。細菌および真菌において、これらの分子は非リボソーム生合成により産生されることが一般に知られている。ジケトピペラジン環の形成が、チオエステル結合を介して酵素を用いて予め活性化された分子であって、環化反応に必要なそのペプチド結合のシス立体配置が、プロリン残基の存在により助長された分子中で起こることを示すことが可能な場合があった。その他の場合において、アミノ酸残基のN-アルキル化、特にN-メチル化もペプチド結合のシス立体配置を助長することが示されている。
つまり、現在までに行われた全てのこれらの研究は、その立体配置を左右する前駆体分子の一次構造が、ジケトピペラジン環の形成がおこるため、および最終のジケトピペラジン誘導体の産生をもたらす手順のために必須であることを実証している。
しかしながら、プロリン残基またはN-アルキル化残基を含有しないジケトピペラジン誘導体が存在する。そのような誘導体の例としては、ストレプトミセス・ノウルセイ(Streptomyces noursei)により産生される抗生物質であるアルボノウルシン(albonoursin)またはシクロ(ΔPhe-ΔLeu)が挙げられる。ストレプトミセス・ノウルセイには、アルボノウルシンの産生の最終工程、すなわちα,β-不飽和残基の形成を触媒する酵素活性が存在することが知られている(Gondryら、Eur. J. Biochem.、2001、268、1712〜1721)。しかし、この酵素活性は、プロリン残基またはいずれのN-アルキル化残基も含有せず、その合成経路が知られていない環状型の基質、シクロ(L-Phe-L-Leu)を必要とする。
つまり、ジケトピペラジン誘導体は、非常に広い構造多様性および非常に多様な生物学的特性を有し、このことが該誘導体を新規な医薬品の発見および開発のために有利な分子としている。
これを行うには、これらの分子を大量に得ることができることが必要である。
実は、ジケトピペラジン誘導体の化学合成経路はすでに記載されているが、最も複雑な誘導体についての収率は低く、該方法を常に工業化することができない。
ジケトピペラジン誘導体、特にシクロジペプチドの天然合成経路についての理解は、産生生物内での道理に基づいた遺伝学的改良を可能にし、かつ製造および精製収率の最適化により、現在の(化学的または生物工学的経路を介する)合成方法の置換または改良についての前途を開くであろう。さらに、ジケトピペラジン誘導体の生合成経路に関与する酵素の種類(nature)および/または特異性を修飾することは、元の分子構造を有し、かつ最適化された生物学的特性を有する新規な誘導体の創造をもたらし得るであろう。
本発明は、このことに関係する。
アルボノウルシンの合成経路の研究において、本発明者らはポリヌクレオチド(以下、BamH1ポリヌクレオチド(配列番号5)という)を証明しているが、これは、4つのオープンリーディングフレームを有し、そのそれぞれが、ストレプトミセス・ノウルセイおよびストレプトミセス・リビダンス(Streptomyces lividans)のような異種宿主内でのL-フェニルアラニンおよびL-ロイシン残基からのアルボノウルシンの合成ならびに輸送の工程のそれぞれを請け負うポリペプチドをエンコードしている(図2および3を参照)。
本発明者らは:
−第一のオープンリーディングフレームorf1 (albA、配列番号1)が、Gondryら、Eur. J. Biochem.、2001、268、1712〜1721に記載のようなシクロジペプチドオキシダーゼ(CDO)活性に関与するポリペプチド(AlbA、配列番号6)をエンコードすること(α,β-脱飽和);
−第二のオープンリーディングフレームorf2 (albB、配列番号2)が、AlbAポリペプチドの活性に必要な2つのアイソフォーム(AlbB1、配列番号7およびAlbB2、配列番号8)として翻訳されるポリペプチドをエンコードすること。ほぼ等量で発現されるAlbBの2つのアイソフォームは、AlbB1のN-末端に位置し、かつ2つの異なる開始コドンの使用に起因する5つの付加的なアミノ酸の存在により互いに異なる。AlbB1の場合、開始のメチオニンがない;
−第三のオープンリーディングフレームorf3 (albC、配列番号3)が、ペプチドシンセターゼと類似性を示さず、かつシクロジペプチドを形成するように2つのアミノ酸残基の縮合を触媒し得るポリペプチド(AlbC、配列番号9)をエンコードすること。例えばストレプトミセス・ノウルセイにおいてAlbCは、アルボノウルシンおよびシクロジペプチドであるシクロ(L-Phe-L-Phe)の形成に必要な前駆体であるシクロジペプチド:シクロ(L-Phe-L-Leu)を形成するように、L-フェニルアラニンおよびL-ロイシン、または2つのL-フェニルアラニンの縮合を触媒する。この特定の場合に、AlbCは、プロリンでもなくN-アルキル化残基でもないアミノ酸残基の環化を触媒する;および
−第四のオープンリーディングフレームorf4 (albD、配列番号4)が、ポリペプチド (AlbD、配列番号10)をエンコードすること;該ポリペプチドは、アミノ酸からα,β-不飽和ジケトピペラジン誘導体を形成する反応の連続には直接関与しないが、該誘導体の輸送の機構におそらく関与する
を示すことができた。
つまり、本発明者らは、α,β-不飽和ジケトピペラジン誘導体の合成に関し、特にストレプトミセス・ノウルセイでのアルボノウルシンの合成について3つのオープンリーディングフレームalbA、albBおよびalbCのみが絶対的に必要であることを示している。
つまり、本発明の主題は、それぞれ配列番号1、配列番号2および配列番号3の配列に相当する少なくとも3つのオープンリーディングフレームalbA、albBおよびalbCを含むことを特徴とする、単離された天然または合成のポリヌクレオチドである。
このポリヌクレオチドは、α,β-不飽和ジケトピペラジン誘導体の合成に必要な酵素をエンコードする。
本発明の好ましい実施形態によると、該ポリヌクレオチドは、配列番号4の配列に相当するオープンリーディングフレームalbDも含む。
このポリヌクレオチドは、α,β-不飽和ジケトピペラジン誘導体の合成と、それらの輸送と、それらの分泌とに必要な酵素をエンコードする。
本発明の特定の形態によると、該ポリヌクレオチドは配列番号5の配列に相当する。このポリヌクレオチド(BamH1ポリヌクレオチド)は、4つのオープンリーディングフレームalbA、albB、albCおよびalbDを含み、よってα,β-不飽和ジケトピペラジン誘導体の合成と、それらの輸送と、それらの分泌とに必要な酵素をエンコードする。
本発明の主題は、それぞれ配列番号2、配列番号3および配列番号4の配列に相当する3つのオープンリーディングフレームalbB、albCおよびalbDの少なくとも1つを含むことを特徴とする、単離された天然または合成のポリヌクレオチドでもある。
つまり、オープンリーディングフレームalbC (配列番号3)を含むポリヌクレオチドは、シクロジペプチドを形成するように、同じであっても異なっていてもよい2つのアミノ酸の環化を許容する酵素をエンコードする。オープンリーディングフレームalbCおよびalbD (配列番号3および配列番号4)を含むポリヌクレオチドは、まずシクロジペプチドを形成するように、同じであっても異なっていてもよい2つのアミノ酸を環化し、次に該ジペプチドを輸送することを許容する酵素をエンコードする。
本発明の主題は、配列番号2 (albB、318ヌクレオチド)、配列番号3 (albC、720ヌクレオチド)または配列番号4 (albD、834ヌクレオチド)の配列のいずれか1つに相当する、単離された天然または合成のポリヌクレオチドでもある。
本発明の主題は、上記で定義されるようなポリヌクレオチドの断片でもある。「断片」の用語は、少なくとも15核酸のいずれの配列をも意味することを意図する。
本発明によるポリヌクレオチドは、DNAライブラリ、特に微生物のDNAライブラリ、より具体的にはストレプトミセス・ノウルセイのDNAライブラリから得ることができる。本発明のポリヌクレオチドは、ストレプトミセス・ノウルセイの全DNAについて行うポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いても得ることができる。本発明によるポリヌクレオチドは、ストレプトミセス・ノウルセイの全RNAについて行われるRT-PCRにより得ることができる。
本発明の主題は、上記のポリヌクレオチドのいずれか1つが挿入されたベクターでもある。つまり、本発明のベクターは、それぞれ配列番号1、配列番号2、配列番号3および/または配列番号4の配列に相当する3または4つのオープンリーディングフレームalbA、albB、albCおよび/またはalbDを含むポリヌクレオチド、それぞれ配列番号2、配列番号3および配列番号4に相当する3つのオープンリーディングフレームalbB、albCまたはalbDの少なくとも1つを含むポリヌクレオチド、それぞれ配列番号2、配列番号3および配列番号4に相当する3つのオープンリーディングフレームalbB、albCまたはalbDの少なくとも1つに相当するポリヌクレオチドのいずれか1つ、配列番号5に相当するBamH1ポリヌクレオチド、あるいは該ポリヌクレオチドの断片を含み得る。
用いられるベクターは、従来技術で知られているいずれのベクターであってもよい。本発明により用いることができるベクターとしては、特にプラスミド、コスミド、細菌人工染色体(BAC)、放線菌の組み込み要素(integrative elements)、ウイルスまたはバクテリオファージを挙げることができる。
該ベクターは、ベクターの複製および/またはポリヌクレオチドによりエンコードされるポリペプチドの発現に必要ないずれの調節配列(プロモーター、終結部位など)も含むことができる。
本発明の主題は、上記で定義するようなポリヌクレオチドの少なくとも1つまたはその断片の1つの、他の生物での対応する配列を検出するためのプローブとして、もしくはそのような配列を増幅するためのプライマーとしての使用でもある。
これらがプライマーである場合、該ポリヌクレオチドまたは断片はアンチセンス配列も含む。
上記のプローブまたはプライマーの好ましい使用の1つは、特にジケトピペラジン誘導体に関する新規な合成経路を証明するための、他の生物でのオープンリーディングフレームalbA、albB、albCまたはalbDの配列に相同なポリヌクレオチド配列の探索である。
本発明の主題は、それぞれポリペプチドAlbB1、AlbB2、AlbCまたはAlbDに相当する配列番号7〜配列番号10の配列の少なくともいずれか1つを含むことを特徴とする、単離された天然または合成のポリペプチドでもある。
本発明の主題は、配列番号7 (AlbB1)、配列番号8 (AlbB2)、配列番号9 (AlbC)または配列番号10 (AlbD)の配列のいずれか1つに相当することを特徴とする、単離された天然または合成のポリペプチドでもある。
本発明は、本発明のポリヌクレオチドのいずれか1つ、特に配列番号2 (albB)、配列番号3 (albC)または配列番号4 (albD)の配列のいずれか1つから選択されるポリヌクレオチドのいずれか1つによりエンコードされるポリペプチドにも関する。
有利には、本発明によるポリペプチドは、例えば微生物(ストレプトミセス・ノウルセイ)から単離することができるか、または化学合成もしくは例えば該ポリペプチドを通常は発現しない修飾微生物からのように本発明のポリヌクレオチドから生物工学的手法により得ることができるかのいずれかである。
本発明の主題は、その配列が、上記で定義するような配列番号7〜配列番号10の配列の少なくとも1つに実質的に相同な単離されたポリペプチドでもある。
本明細書では、そのアミノ酸配列が配列番号7〜配列番号10の配列の少なくとも1つのアミノ酸配列と少なくとも80%の類似性を示し、かつポリペプチドがその当初の活性を保持している場合に、該ポリペプチドが実質的に相同な配列を有するとみなす。
「ポリペプチドPと配列番号7〜10の配列の間の80%の類似性」の表現は、2つのポリペプチドを並べた場合に、Pのアミノ酸の80%が配列番号7〜10の配列の対応するアミノ酸と同じであるか、または同じ群のアミノ酸と置換されることを意味することを意図する。
「同じ群のアミノ酸」の表現は、実質的に同じ化学特性を有するアミノ酸を意味することを意図する。具体的には、この用語は実質的に同じ電荷および/または同じサイズおよび/または同じ親水性もしくは疎水性および/または同じ芳香族性を有するアミノ酸を意味することを意図する。
このようなアミノ酸の群は、具体的に:
(i) グリシン、アラニン
(ii) イソロイシン、ロイシン、バリン
(iii) トリプトファン、チロシン、フェニルアラニン
(iv) アスパラギン酸、グルタミン酸
(v) アルギニン、リシン、ヒスチジン
(vi) セリン、スレオニン
を含む。
他の置換も考えられ、ここでアミノ酸が、同等であるが天然のものではない別のアミノ酸(ヒドロキシプロリン、ノルロイシン、オルニチン、シトルリン、シクロヘキシルアラニン、右旋性のアミノ酸など)で置換される。
本発明の主題は、上記で定義するような本発明のポリヌクレオチドまたはベクターの、配列番号7〜10の配列に相当するポリペプチドの合成のための使用でもある。
本発明の主題は、特にインビトロにおける、単独または組み合わせでの本発明によるポリペプチドの、シクロジペプチドおよび/または3位および6位においてα,β-不飽和アミノ酸側鎖で置換されたジケトピペラジン誘導体、特にアルボノウルシンを製造するための使用でもある。
本発明の主題は、単独または組み合わせでの本発明のポリペプチドの、その構造の修飾、例えば側鎖、特にアミノ酸側鎖の脱水素化によるか、または特にペプチド分子の環化により生物学的分子の薬理活性を修飾するための使用でもある。
本発明の主題は、本発明による少なくとも1つのポリヌクレオチド、または本発明による少なくとも1つのベクターが導入された修飾生物系でもある。
このような生物系は、宿主として原核生物または真核生物を用いるいずれの既知の異種発現系であり得る。例として、微生物、例えばエシェリヒア・コリ(Escherichia coli)もしくはストレプトミセス・リビダンスのような細菌、または動物もしくは昆虫細胞が挙げられる。
本発明の主題は、本発明による少なくとも1つのポリヌクレオチドまたは本発明による少なくとも1つのベクターが導入された修飾インビトロ無細胞系でもある。
本発明の主題は、本発明による少なくとも1つのポリヌクレオチドおよび/または本発明による少なくとも1つのベクターの、修飾生物系を製造するための使用でもあり、該生物系は、微生物、例えばエシェリヒア・コリもしくはストレプトミセス・リビダンスのような細菌、または原核生物または真核生物を宿主として用いるいずれの既知の異種発現系、あるいは修飾インビトロ無細胞系であり得る。
本発明によるポリヌクレオチドおよび/またはベクターの宿主修飾生物系への導入は、例えばトランスフェクション、感染、融合、エレクトロポレーション、マイクロインジェクションまたはバイオリスティックスのようないずれの既知の方法により行うことができる。
本発明の主題は、上記で定義するような少なくとも1つの修飾生物系または少なくとも1つの修飾インビトロ無細胞系の、シクロジペプチドおよび/または3位および6位においてα,β-不飽和アミノ酸側鎖で置換されたジケトピペラジン誘導体、特にアルボノウルシンを製造するための使用でもある。
該生物系は、上記で定義するようなシクロジペプチドおよびα,β-不飽和ジケトピペラジン誘導体を良好な収率で合成するのに適している。
それが微生物である場合、修飾生物系は本発明によるジケトピペラジン誘導体の培地への分泌を許容するものであることができ、このことがそれを抽出し、精製することをより容易にする。微生物のような生物系にAlbDが存在することは、このようにして培地に分泌される誘導体の抽出および精製を促進することにより、工業的プロセスにとって有利な工程を構成する。
本発明の主題は:
(1) 同一または異なっていてもよい2つのアミノ酸を、適切な条件下でAlbC(配列番号9)と接触させ、そして
(2) 得られるシクロジペプチドを精製する
ことを特徴とする、シクロジペプチドをインビトロで合成する方法でもある。
本発明の主題は:
(1) 同一または異なっていてもよい2つのアミノ酸を、適切な条件下でAlbC(配列番号9)と接触させ、そして
(2) 工程(1)で得られるシクロジペプチドをAlbA(配列番号6)、AlbB1(配列番号7)およびAlbB2(配列番号8)と接触させて、得られるα,β-不飽和ジケトピペラジン誘導体を精製する
ことを特徴する、3位および6位においてα,β-不飽和アミノ酸側鎖で置換されたジケトピペラジン誘導体をインビトロで合成する方法でもある。該方法は、工程(2)において、ポリペプチドAlbD(配列番号10)も含むことができる。該方法は、工程(1)と工程(2)との間に、工程(1)で得られるシクロジペプチドを精製する付加工程を任意に含んでもよい。
もちろん該方法は、同一または異なっていてもよい2つのアミノ酸を、適切な条件下でAlbA (配列番号6)、AlbB1 (配列番号7)、AlbB2 (配列番号8)およびAlbC (配列番号9)と、任意にAlbD (配列番号10)と接触させて、得られるα,β-不飽和ジケトピペラジン誘導体を精製する単一工程で行うことができる。
「適切な条件」の用語とは、次のものをインキュベートする条件を意味することを意図するのが好ましい:
−0.1 nM〜10μMの間、好ましくは10 nM〜1μMの間の濃度のポリペプチド(AlbA、AlbB、AlbCおよび/またはAlbD)を;
−0.1 mM 〜100 mMの間、好ましくは1 mM〜10 mMの間の濃度の同一または異なっていてもよいアミノ酸の存在下に;
−6.8〜8.0の間のpHを有する0.1 M Tris-HClバッファー中に、28℃〜40℃の間の温度で2時間〜48時間の間の期間。
本発明の主題は:
(1) 少なくとも配列番号3 (AlbCをエンコードするalbC)のポリヌクレオチドを含む生物系を、選択される生物系の培養に適する条件下で接触させ、そして
(2) 得られるシクロジペプチドを精製する
ことを特徴とする、シクロジペプチドを合成する方法でもある。該生物系は、配列番号4 (AlbDをエンコードする)のポリヌクレオチドも含み得る。
本発明の主題は:
(1) 配列番号1〜3 (AlbA、AlbBおよびAlbCをエンコードする)の配列に相当するポリヌクレオチドを含む生物系を、この選択される生物系の培養に適する条件下で接触させ、そして
(2) 得られるα,β-不飽和ジケトピペラジン誘導体を精製する
ことを特徴とする、3位および6位においてα,β-不飽和アミノ酸側鎖で置換されたジケトピペラジン誘導体を合成する方法でもある。該生物系は、配列番号4 (AlbDをエンコードする)の配列に相当するポリヌクレオチドも含み得る。
「選択される生物系の培養に適する条件」の表現は、該方法が、大過剰のアミノ酸を含有する適切な培地を含む、選択される生物系を培養するための条件下で行われることを意味する。例えば、生物系が例えばエシェリヒア・コリのような微生物である場合に、適切な条件とは、この細菌を培養するのに通常用いられるものである。ストレプトミセス・リビダンスの場合や、生物系が真核細胞である場合でも同様である。
本発明の方法によると、同一または異なっていてもよいアミノ酸は、0.1 mM〜100 mMの間、好ましくは1 mM〜10 mMの間の量で存在する。
同様に、本発明の方法によると、ポリペプチドAlbA、AlbB、AlbCおよびAlbDは、0.1 nM〜10μMの間、好ましくは10 nM〜1μMの間の量で存在する。
シクロジペプチドおよびα,β-不飽和ジケトピペラジン誘導体の精製は、液相抽出法または析出、もしくは薄層もしくは液相クロマトグラフィー、特に逆相HPLC法、あるいは当業者に既知のペプチドの精製に適するいずれの方法を用いて、インビボまたはインビトロで合成から直接行うことができる。
本発明の方法は、いずれの適切な生物系、特に例えば微生物、例えばエシェリヒア・コリもしくはストレプトミセス・リビダンスのような宿主において、または原核生物もしくは真核生物を宿主として用いるいずれの既知の異種発現系、あるいはインビトロ無細胞系においてさえ行うことができる。
上記の規定の他に、本発明は、本発明の実施例および図面にも言及する次の記載から明らかになるその他の規定も含む。ここで:
−図1は、ジケトピペラジン環(A)およびアルボノウルシン(B)の化学構造を表す。
−図2は、アルボノウルシンの合成に必要な遺伝子クラスタを含むストレプトミセス・ノウルセイのゲノム領域の図を表し、ここでorf1はalbAに相当し、orf2はalbBに相当し、orf3はalbCに相当し、orf4はalbDに相当する。
−図3は、ストレプトミセス・ノウルセイのアルボノウルシンの推定される合成経路を表す。
−図4は、種々のオープンリーディングフレーム(またはorf)をエシェリヒア・コリまたはストレプトミセス・リビダンスに導入するために作製される、あるプラスミド構築物を表す。
−図5は、プラスミドpSL128(A)、pUWL201 (B)およびpSL129 (C)の導入により形質転換されたストレプトミセス・リビダンスの培地の分析の結果を表す。
−図6は、プラスミドpSL168およびpSL159の導入により形質転換されたストレプトミセス・リビダンスか、または形質転換されていないストレプトミセス・リビダンスの培地の分析の結果を表す。
A:CDOの存在下でインキュベーションしたエス・リビダンス[pSL168];
B:CDOの不在下でインキュベーションしたエス・リビダンス[pSL168];
C:CDOの存在下または不在下でのエス・リビダンス[pSL159];
D:CDOの存在下でインキュベーションしたストレプトミセス・リビダンスTK21
−図7は、イー・コリBL21(DE3)-plysSにおけるポリヌクレオチドalbA-albBからのAlbAとAlbB1とAlbB2との発現のドデシル硫酸ナトリウム/ポリアクリルアミドゲル(SDS-PAGE)分析を表す。クマシーブリリアントブルーR 250で染色。レーンS:分子量マーカー、レーン1:全細胞質抽出物(約10μg)、レーン2:Ni-セファロースカラムで精製した酵素画分(約10μg)。
次の実施例は、本発明を限定することなく説明する。
実施例1:ストレプトミセス・ノウルセイにおける本発明のポリヌクレオチドの単離
ストレプトミセス・ノウルセイでのアルボノウルシンの生合成に必要な全ての遺伝情報を含むポリヌクレオチドを、PCRによる遺伝子増幅に基づくアプローチによりこの微生物の全ゲノムから単離した。
−シクロジペプチドオキシダーゼの部分ペプチド配列の取得
ストレプトミセス・ノウルセイにおいて、シクロジペプチドオキシダーゼ(CDO)とよばれ、シクロジペプチドであるシクロ(L-Phe-L-Leu)のアルボノウルシンへの変換を触媒する酵素についての部分ペプチド配列情報を、M. Gondryら(Gondryら、2001、上記)に記載のプロトコルに従って、精製された酵素のトリプシン加水分解により得られるポリペプチドのエドマン法による直接シーケンシングにより取得した。15%ポリアクリルアミドゲル電気泳動およびクマシーブルーを用いるタンパク質の染色による酵素画分の成分の分離の後、約21000ダルトンの分子質量のタンパク質を含むゲルのバンドを切り出し、1 mlの50 mM Tris HClバッファー、pH 8中で、トリプシン(トリプシン/基質相対濃度= 1/50)の存在下に、20時間、37℃でインキュベートする。
次いで、得られるポリペプチドを、62分間で0%〜76%のアセトニトリルの直線勾配(溶媒:0.1%トリフルオロ酢酸;流速:1 ml/分)を用いる逆相高速液体クロマトグラフィー(HPLC) (μRPC C2/C18 SC21/10カラム、Pharmacia)により分離する。次いで、分離されたポリペプチドのそれぞれを、30%のアセトニトリルおよび0.1%トリフルオロ酢酸を含むバッファーで平衡化したスーパーデックスペプチドPC32/30カラム(Pharmacia)でのゲルろ過クロマトグラフィーにより精製する。最後に、得られるポリペプチドの3つを、エドマン法による自動化シーケンシング(モデル477Aシーケンサー、Applied Biosystems)、およびMALDI-TOF質量分析により分析した。表3は、得られるペプチド配列およびそれらから導き出されたヌクレオチド配列も示す。
Figure 2006503554
X:未確認のアミノ酸(R = AまたはG;S = CまたはG;Y = CまたはT、そしてW = AまたはT)。
配列番号13の配列に相当するポリペプチドの実験および理論質量の比較により、3位のトリプトファン残基を同定することが可能になる。下線を引いた太字の配列を用いて、ストレプトミセスでの典型的なコドン使用に従って、6つのセンス(1f、2fおよび3f)およびアンチセンス(1r、2rおよび3r)の変性(degenerate)オリゴヌクレオチドを設計した。タンパク質配列中のポリペプチドのそれぞれの位置に関する情報なしで、6つのオリゴヌクレオチドの組み合わせをクローニングに用いた。試験したPCR条件が非常に多くの数の増幅ヌクレオチド断片をもたらしたので、逆転写(RT-PCR)ストラテジーを開発した。
−RT-PCRによるオリゴヌクレオチド断片の増幅:
ストレプトミセス・ノウルセイの全RNAを、Kieserら(Practical Streptomyces Genetics. The John Innes Foundation Norwich, U.K. (2000))により記載されるプロトコルに従って培地5 (ATCC培地)中での24時間の培養物から抽出した。DNアーゼIを用いる追加の処理により、DNAを完全に除去することが可能になる。変性オリゴヌクレオチド(センスおよびアンチセンス)を、Sigma Genosys Ltdにより合成し、RT-PCRを、標準の使用説明に従って各反応について1μgの全RNAを用いるTitan (登録商標) One Tube RT-PCRキット(Boehringer Mannheim)を用いて行った。逆転写を50℃で30分間行い、続くPCR条件は次のとおりである:最初の変性を97℃で4分間、続いて95℃で1分間、50℃で1分間および68℃で1分間を45サイクル、そして最後のポリメラーゼ反応を68℃で10分間。反応産物を1.5%アガロースゲル電気泳動により分析し、次いで精製する (DNA and Gel Band精製キット、Pharmacia)。
6つのオリゴヌクレオチドの組み合わせを用いるRT-PCRは、オリゴヌクレオチド3fおよび2rを用いて、約400塩基対の単一の断片の増幅をもたらした。この断片を、ベクターpGEM Tイージーベクターにクローニングして配列を解析することにより、用いられるオリゴヌクレオチドプライマーが実際に同じ読み取り枠内にあることを確かめることが可能であった。このヌクレオチド断片を、コスミドpWED1中に作製したストレプトミセス・ノウルセイのゲノムDNAライブラリをスクリーニングするためのプローブとして用いた。
−ストレプトミセス・ノウルセイのゲノムDNAライブラリの構築:
標準の手法(Kieserら、上記;J. Sambrookら、Molecular cloning: a laboratory manual. Cold Spring Harbor Laboratory Press. Cold Spring Harbor, N.Y. (1989))に従ってストレプトミセス・ノウルセイから抽出したゲノムDNA (2.5μg)を、0.33 UのBamHIにより部分消化し、約35〜45 kbのDNA断片を得た。これらの断片を、予めBamHIにより消化し、脱リン酸化を行ったコスミドベクターpWED1へのライゲーションにより導入する。ライゲーション産物を、インビトロでラムダファージ(Packagene Lambda DNAパッケージングシステム、Promega)に封入し、イー・コリ(SURE)株へのトランスフェクションにより導入した。
−ストレプトミセス・ノウルセイのゲノムDNAライブラリのスクリーニング:
次いで、RT-PCRにより増幅したヌクレオチド断片を、T7 Quick Primeキット(Pharmacia)を用いて、 [α-32P]-dCTPを用いるランダムプライミングにより標識し、ライブラリをスクリーニングするためのプローブとして用いた。標準法(J. Sambrookら、上記)に従うコロニーハイブリダイゼーションにより、約2000のクローンを試験し、12のクローンを選択した。対応するコスミド(pSL110〜pSL121という)を抽出し、BamHIで消化し、プローブとしてRT-PCR断片を用いるサザンブロッティング法により分析した。このプローブにより、全てのコスミドに共通であり、かつBamHIで消化したストレプトミセス・ノウルセイのゲノムDNA中にも存在する3.8 kbのヌクレオチド断片を単離することができた。このBamHI断片を、コスミドpSL117から単離し、ベクターpBC SK+にクローニングしてベクターpSL122 (用いたベクターの定義:表4参照)を得た。
実施例2:本発明のポリヌクレオチドの配列の分析
本発明のポリヌクレオチドの自動化シーケンシングを、DYEnamic ETターミネーターサイクルキット(Pharmacia)を用いてABI PRISM Genetic Analyzer (Perkin Elmer)により、またはGenome Express社により行った。配列のコンピューター分析およびデータバンクとの比較をFrame (Bibb, M.J.ら、Gene、30、157〜166 (1984))、BLASTおよびFASTA (Altschul, S.F.ら、Nucleic Acids Res.、25、3389〜3402 (1997);Pearson, W.R.、Methods in Enzymology、183、63〜98 (1990))プログラムを用いて行った。
FRAMEプログラムによるBamHIポリヌクレオチド(配列番号5)の分析により、同じ方向に転写されるorf1〜orf4 (albA〜albD、配列番号1〜4)とよばれる4つの完全オープンリーディングフレーム、およびorf5とよばれる、末端が短くなったオープンリーディングフレーム(1119 bp)が明らかになる(図2参照)。orf5翻訳産物は、ストレプトミセス・セリカラー(Streptomyces coelicolor)からのNADP-特異的グルタメートデヒドロゲナーゼのN-末端部分と非常に高い類似性を示す(BLAST プログラムにより78%の同一性および86%の類似性)。
1つ目のオープンリーディングフレームであるorf1 (albA、配列番号1)は、RT-PCRにより増幅される断片のヌクレオチド配列を含み、導き出されるペプチド配列は、実際に、最初に単離された3つのトリプシンペプチドの配列を含む。結果として、orf1の産物は、ストレプトミセス・ノウルセイから単離され精製された質量約21 kDaの酵素タンパク質に相当する(M. Gondryら、上記)。つまり、この遺伝子は明らかにアルボノウルシンの生合成に関与しており、albAとよばれる。
albA (orf1)の配列の分析により、3つのコドン、すなわち2つのGUGおよび1つのAUGをalbAの翻訳の開始コドンとみなすことができ、これが219、204または196アミノ酸のタンパク質をもたらすことが示される。N-末端での翻訳後修飾の存在のためにN-末端ペプチド配列を決定する試みが失敗したので、最長の配列(657ヌクレオチド)をalbA (配列番号6)として選択した(第一の開始コドンはBamHI断片の端から20ヌクレオチドの距離に位置し、つまりこれはこの遺伝子のさらに上流に位置するはずのプロモーター領域を含まない)。
albAから導き出されるペプチド配列(AlbA、配列番号6)のデータベースによる比較は、アーケオグロブス・フルギダス(Archaeoglobus fulgidus)からのNADHオキシダーゼとの最大の類似度を示し(BLAST プログラムにより32%の同一性および52%の類似性)、保存ドメインの探索により、これが大きいニトロレダクターゼ型ドメイン(pfam00881、151アミノ酸)を有することが示される。
albAに隣接するが、リーディングフレームシフトを有するorf2 (albB、配列番号2)も、典型的なストレプトミセスのコドン使用を示す。albBは、orf2を考慮して開始コドンAUGまたはGUGに応じて、AlbAポリペプチドの活性に必要な2つのアイソフォーム (AlbB1、配列番号7およびAlbB2、配列番号8)として翻訳される。ほぼ等量発現されるAlbBの2つのアイソフォームは、AlbB1のN-末端に位置し、2つの異なる開始コドンの使用に起因する5つの付加的なアミノ酸の存在のために異なる。AlbB1の場合、開始メチオニンは除去されている。
FRAMEプログラムを用いる配列分析で、2つの可能性が矛盾しない。BLASTおよびFASTAプログラムは、orf2から導き出されるペプチド配列とデータバンクのタンパク質との間に特に相同性がないことを明らかにする。
同様に、orf3 (albC、配列番号3)およびorf4 (albD、配列番号4)からそれぞれ導き出されるポリペプチド配列に基づいて行われたデータバンク内の探索により、既知の機能を有するタンパク質との有意な相同性がないことが示される。orf3は、ATG開始コドンで始まり、239アミノ酸のポリペプチドであるAlbC (配列番号9)をエンコードするが、これは未知の機能の2つの仮定的なタンパク質と低い類似性を示す:マイコバクテリウム・ツベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)からのRv2275 (BLASTプログラムにより34%の同一性、および53%の類似性)、およびバシラス・サチルス(Bacillus subtilis)からのYvmC (BLASTにより29%の同一性および46%の類似性)。Orf4は、277アミノ酸のタンパク質であるAlbD (配列番号10)をエンコードし、これはその配列のTMHMMプログラム(Krogh, A. ら., J. Mol. Biol. 305, (2001))を用いる解析により示されるように膜貫通ドメインを含み、ストレプトミセス・セリカラーからの未知の機能の膜貫通タンパク質と弱い相同性を示す(BLASTにより54%の同一性および67%の類似性)。
実施例3:ポリヌクレオチドalbA、albB、albCおよびalbDのクローニングならびに発現ベクターの構築
DNAの抽出および調製、エシェリヒア・コリおよびストレプトミセス・リビダンスTK 21株の形質転換、ならびにプロトプラストの調製は、Sambrookら(上記)およびKieserら(上記)により記載される標準プロトコルに従って行った。
本発明の主題であるポリヌクレオチドを操作するために調製される全てのプラスミドおよびコスミドベクターを表4に示す(図4も参照)。
表4:使用される株およびベクター
Figure 2006503554
Figure 2006503554
pSL117は、ストレプトミセス・ノウルセイのゲノムDNAライブラリを含むコスミドである。
pSL122は、クローニングベクターpBC SK+にクローニングされた、本発明の主題であるストレプトミセス・ノウルセイからの3.8 kb BamHIポリヌクレオチド(配列番号5)を含む。pSL127およびpSL145は、それぞれ、pSL122をApaIまたはEcoRIで消化し、再びライゲーションすることにより構築された。
BamHIポリヌクレオチドを、全ての遺伝子をermE*プロモーター(pSL128)の支配下におくのに適する方向、または逆の方向(pSL129)で、イー・コリ/ストレプトミセスシャトルベクターpUWL201にもクローニングした。
pSL142およびpSL144は、2段階で構築した:まずpSL122をEcoRIおよびクレノー酵素、またはNdeIおよびクレノー酵素で消化し、次いでこれらの断片とHindIII-クレノーで消化したΩaacカセットとをライゲーションしてプラスミドpSL138およびpSL140を得た。次にこれらのプラスミドをAsp718、クレノーおよびBamHIで消化し、まずorf1 (albA、配列番号1)、orf2 (albB、配列番号2)およびΩaacカセットを含む得られる断片を、次にorf1〜orf4 (albA〜albD)およびΩaacカセットを含む得られる断片を、XbaI-クレノー-BamHIで消化したベクターpUWL201にクローニングした。
orf3 (albC、配列番号3)、orf4 (albD、配列番号4)および(orf3+orf4)を、次のプライマーを用いてPCRにより増幅した。
orf3について:
sylv24:(配列番号20):
5'-CGGCTGCAGG AGAAGGGAGC GGACATATGC TTGCAGGCTT AGTTCCC-3' (PstI部位に下線)
sylv22:(配列番号21):
5'-CGGTCCCGTG GATCCAAGCT TCTAGGCCGC GTCGGCCAGC TC-3' (BamHI部位に下線)
orf4について:
sylv19:(配列番号22):
5'-GAGCGGGATC CTGCAGTGTC ATGGGGAGGA CAGGAC-3' (PstI部位に下線)
sylv18:(配列番号23):
5'-CGATCACGTG GATCCAAGCT TGCCAATCCT GTACGCGATT T-3' (BamHI部位に下線)
(orf3 + orf4)について:sylv24およびsylv18
orf2とorf3とは37ヌクレオチドしか離れておらず、sylv24にはorf3の正しい翻訳を確実にするために人工のリボソーム結合部位が含まれている。次いで、PCRにより増幅した断片をベクターpGEM-Tイージー(Promega)にクローニングしてpSL165、pSL157およびpSL166を得た。次にこれらの3つのプラスミドから得られるPstI-BamHI断片を、PstI-BamHIで消化したベクターpUWL201にクローニングしてpSL168、pSL159およびpSL167を得た。
実施例4:BamHIポリヌクレオチド(配列番号5)の導入により形質転換された、異種宿主であるストレプトミセス・リビダンスでのジケトピペラジン誘導体、シクロ(ΔPhe-ΔLeu) (アルボノウルシン)の産生
ストレプトミセス・リビダンス TK21プロトプラストを、Sambrookら(上記)およびKieserら(上記)により記載される標準プロトコルに従って、pSL128 (BamHIポリヌクレオチド(配列番号5)を含む)、pSL129またはpUWL201 (コントロール)で形質転換した。3種の株を、大過剰のアミノ酸を含有する富栄養培地であるM5培地(ATCC培地)で、3日間、28〜30℃の間の温度で培養した。3種の形質転換株の培養物からの上清を、次の条件下の逆相HPLCにより分析した:培養上清(500μl)をろ過(ウルトラフリー-MC 10 kDa、Millipore)して、HPLC (Vydac C18カラム(4.6×250 mm):流速:1 ml/分;溶出:45分間で0.1%トリフルオロ酢酸中の0〜45%アセトニトリルの直線勾配)に直接注入した。溶出液を200〜600 nmの間の多波長検出器を用いてモニターした。
2種の立体異性体の形(38.3分および40.5分に2つのピーク;λmax = 318 nm;m = 256.4 Da)のアルボノウルシンの産生が、エス・リビダンス[pSL128] (図5A)において検出される。
コントロール株のエス・リビダンス[pUWL201]およびエス・リビダンス[pSL129] (図5Bおよび5C)において、アルボノウルシンの産生は検出されない。
ストレプトミセス・ノウルセイからのBamHIポリヌクレオチド(配列番号5)は、アルボノウルシンの産生のための遺伝的情報を全て含む。
実施例5:ポリヌクレオチドalbAおよびalbBの挿入により形質転換された異種宿主であるエシェリヒア・コリを用いる、ペトリ皿でのシクロ(L-Trp-L-Trp)のシクロ(ΔTrp-ΔTrp)への変換の視覚化によるポリヌクレオチドalbAおよびalbBの機能の証明。
単離されたコロニーでのシクロジペプチドのビスデヒドロシクロジペプチドへの変換を直接検出するために、ペトリ皿での迅速な試験を開発した。この試験は、溶液中で無色のシクロジペプチドであるシクロ(L-Trp-L-Trp)の、CDO活性を示すコロニーに明黄色を与える黄色の不溶性物質であるシクロ(ΔTrp-ΔTrp) (λmax = 367 nmおよび450 nm)への変換に基づく。
実施例3において詳細に説明したプロトコルに従って調製したプラスミドを用いて形質転換されたイー・コリを、0.5 mMのシクロ(L-Trp-L-Trp)を含むLB培地のディッシュ上で直接試験した。
37℃で16時間のインキュベーション後、イー・コリ[pSL122] (BamHIポリヌクレオチドを含む)およびイー・コリ[pSL145] (orf3〜orf5が欠失したBamHI断片を含む)株は強い黄色の着色を示すが、イー・コリ[pBC SK+] (未処理のクローニングベクターを含む)およびイー・コリ[pSL127] (orf2〜orf5が欠失したBamHI断片を含む)は着色しない。
この結果は、orf1 (albA、配列番号1)およびorf2 (albB、配列番号2)の2種の遺伝子が、アルボノウルシンの産生に関するシクロジペプチドオキシダーゼ活性に関与することを証明する。
実施例6:orf1およびorf2 (albAおよびalbB、配列番号1および配列番号2)の導入により形質転換された異種宿主であるストレプトミセス・リビダンスでのシクロジペプチドオキシダーゼ(CDO)酵素活性の発現
実施例4に記載される培養条件下でのorf3 (albC、配列番号3)、orf4 (albD、配列番号4)およびorf5が欠失したBamHIポリヌクレオチドを含むプラスミドpSL142で形質転換したストレプトミセス・リビダンスTK21株の培養物からの上清のHPLC分析により、アルボノウルシンの産生がないことが証明され、つまりジケトピペラジン誘導体の産生におけるorf3および/またはorf4の関与が示される。
しかしながら、Gondryら(上記)により記載される標準の条件下で上清にシクロ(L-Phe-L-Leu)を添加すると、明らかにアルボノウルシンの産生をもたらす。これは、シクロジペプチドであるシクロ(L-Phe-L-Leu)の生合成にorf3および/またはorf4が関与することを示唆する。
実施例7:orf3 (albC、配列番号3)の導入により形質転換された異種宿主であるストレプトミセス・リビダンスにおける、インビボでのシクロ(L-Phe-L-Leu)およびシクロ(L-Phe-L-Phe)の産生の証明
実施例6に記載された結果を確かめるために、orf3 (albC)およびorf4 (albD)を別々にシャトルプラスミドpUWL201にクローニングして、それぞれpSL168 (orf3)およびpSL159 (orf4)を得た。これらを、Sambrookら(上記)およびKieserら(上記)により記載される標準プロトコルに従ってストレプトミセス・リビダンス TK21に導入した。
実施例4に記載される条件下で培養後、エス・リビダンス[pSL168]およびエス・リビダンス[pSL159]の培養上清を、シクロジペプチドであるシクロ(L-Phe-L-Leu)の産生を実証するために、実施例4に記載の標準の条件下でHPLCにより分析した。この化合物の直接の検出が、その低いモル吸収係数(254 nmでのεmol≒100 M-1cm-1)および培地の複雑さのために困難であるので、その実証は、Gondryら(上記)に記載される方法に従って精製したCDO酵素の添加によりシクロジペプチドをアルボノウルシン(シクロ(ΔPhe-ΔLeu)、318 nmでのεmol = 25120 M-1.cm-1)に変換した後に行った。
培養上清をろ過し、次いで4.1×10-3の酵素ユニットの精製CDOと共に、30℃で10〜15時間インキュベートした。CDOとインキュベートしたか、またはしていない培養上清のHPLC分析の比較を行った。産生された代謝物の分子質量を、質量分析(Quattro II、Micromass)により測定した。
結果を図6に示す。
CDOの存在下でインキュベートしたエス・リビダンス[pSL168]からの培養上清において、アルボノウルシン (シクロ(ΔPhe-ΔLeu)) (40.5分にピーク;λmax = 318 nm;m = 256.4 Da)およびシクロ(ΔPhe-ΔPhe) (44.1分にピーク;λmax = 338 nm;m = 290.3) (パネルA)が検出された。
−CDOの不在下でのエス・リビダンス[psL168]からの培養上清(パネルB);
−CDOの不在下または存在下でのエス・リビダンス[pSL159]からの培養上清(パネルC);
−CDOの存在下でインキュベートしたストレプトミセス・リビダンスTK21からの培養上清(パネルD)
において、代謝物は検出されなかった。
この結果は、ストレプトミセス・ノウルセイにおいて最初は一緒に産生される(Khokhlov A.S.ら、Tetrahedron Lett.、27、1881 (1963))、アルボノウルシンの前駆体であるシクロジペプチド、シクロ(L-Phe-L-Leu)および第二の代謝物のシクロ(ΔPhe-ΔPhe)の前駆体であるシクロ(L-Phe-L-Phe)の産生におけるorf3 (albC)の関与を明らかに示す。
実施例8:ポリヌクレオチドorf3-orf4 (albC-albD、配列番号3-配列番号4)の導入により形質転換された異種宿主であるストレプトミセス・リビダンスにおける、インビボでのシクロ(L-Phe-L-Leu)およびシクロ(L-Phe-L-Phe)の産生の証明
実施例7の変形に従って、ポリヌクレオチドorf3-orf4 (albC-albD)をシャトルプラスミドpUWL201にクローニングし、得られるプラスミドpSL167を、Sambrookら(上記)およびKieserら(上記)により記載される標準プロトコルに従ってストレプトミセス・リビダンスTK21に導入した。
実施例7に記載の方法と同様の方法で処理した培養上清のHPLC分析は、CDOの存在下にインキュベートしたエス・リビダンス[pSL167]からの培養上清において、アルボノウルシン(シクロ(ΔPhe-ΔLeu))およびシクロ(ΔPhe-ΔPhe)が検出され、CDOの不在下でのエス・リビダンス[pSL167]からの培養上清においても、またCDOの存在下でインキュベートされたストレプトミセス・リビダンス TK21からの培養上清においても代謝物が検出されないことを示す。
これらの結果は、orf5遺伝子の産物はアルボノウルシンの生合成に直接参加していないが、orf4 (albC)は、ストレプトミセス・ノウルセイでの場合と同様にストレプトミセス・リビダンスにおいて、前駆体シクロジペプチドであるシクロ(L-Phe-L-Leu)およびシクロ(L-Phe-L-Phe)の産生に必須であり充分であることを証明する。
実施例9:ポリヌクレオチドalbA-albB (配列番号1-配列番号2)からのAlbAおよびAlbBの過剰発現
N-末端またはC-末端のポリヒスチジン配列(Hisタグ)を含むベクターpET-28a(+)を用いて、組換えタンパク質の精製を促進するために、ポリヌクレオチドalbA-albBを含む発現ベクターを構築した。196アミノ酸残基のポリペプチドをエンコードするalbAの最も短い配列を選択した。PCRによるポリヌクレオチドの遺伝子増幅を、NdeI (センス)およびXhoI (アンチセンス)クローニング部位を含むように設計されたオリゴヌクレオチドプライマーを用いて行った。
PCR条件は次のとおりである:最初の変性を94℃で4分間、続いて94℃で1分間、45℃で1分間および72℃で1.5分間を10サイクル、次に94℃で1分間、50℃で1分間および72℃で1.5分間を20サイクル、そして最後のポリメラーゼ反応を72℃で10分間。反応産物をNdeIおよびXhoIで消化して、断片をベクターpET-28aにサブクローニングしてpSL150を得た。挿入物の配列は、DYEnamic ETターミネーターサイクルキット(Amersham Pharmacia Biotech)を用いて自動化シーケンシング(ABI PRISM Geneticアナライザー、Perkin Elmer)により確かめた。
用いた標準の発現条件は:
−増殖温度:20℃
−発現の誘発:0.6 mM IPTG
−インキュベーション時間:16時間
であった。
pSL150を、イー・コリBL21 (DE3)-plysSに導入した。この株をLB培地中に20℃で吸光度0.6が得られるまで培養し、次いで発現を誘発した。培養液を4190 gで、4℃において15分間遠心分離した。細胞を抽出バッファー(100 mM Tris-HCl、pH 8.0、1μM ホスホラミドン、1 mM PMSFおよび5%グリセロール)中に再懸濁し、Eatonプレスを用いて破砕した。タンパク質抽出物を、ベンゾナーゼ(25 U/ml)の存在下に30℃で10分間インキュベートし、次いで11 300 gで15分間、4℃にて遠心分離した。酵素活性は、Gondryら(上記)により記載される標準アッセイに従って測定した。酵素活性の1ユニットは、1分あたり1μmolの産物の産生を触媒する酵素の量と定義し、比活性はタンパク質の1 mgあたりの酵素のユニットで表す。酵素抽出物の比活性は、アフィニティークロマトグラフィー(カラム:HiTrapキレーティングHP (1 ml)、Amersham Pharmacia Biotech;Ni2+イオンを0.5 M NaClおよび10 mMイミダゾールを含有する100 mM Tris-HClバッファー、pH 8.0で平衡化;溶出:35分間で0.3〜1 Mのイミダゾールの勾配;流速:1 ml/分)での精製の後に50倍(As = 2 U/mg)に上昇した。
イー・コリ[pSL150]の精製画分のドデシル硫酸ナトリウム/ポリアクリルアミドゲル(SDS-PAGE) (12%)分析(図7)は、非化学量論比でAlbAおよびAlbBが同時に存在することを示し、かつAlbBが2種のアイソフォームで発現していることを示す(SDS-PAGEで2つのバンド)。質量分析およびポリペプチド配列のN-末端シーケンシングによる精製AlbBの分析は、これらの2つの形がその配列において同定される2つの開始コドンからの産物AlbB1およびAlbB2に相当することを示す(上記を参照されたい)。
実施例10:組換えAlbA-AlbB によるシクロ(L-Phe-L-His)およびシクロ(L-Phe-L-Leu)のインビトロでの変換
実施例9に記載の方法に従って精製し、Gondryら(上記)により記載されるような標準の条件下でインキュベートした酵素調製物は、シクロペプチドのモノデヒドロシクロジペプチドおよびビスデヒドロシクロジペプチドへのインビトロでの変換を触媒する。
精製酵素調製物を、シクロ(L-Phe-L-His)基質の存在下に、30℃で72時間インキュベートした。反応産物を、実施例4に記載の条件下での逆相HPLCにより分析し、それらのスペクトルの特徴および質量分析により確認されたそれらの分子質量に基づいて同定した。反応産物は次のとおりである。
−シクロ(L-Phe-L-His)から:シクロ(ΔPhe-L-His) (λmax = 297 nmおよびm = 282 Da)、およびシクロ(ΔPhe-Δ-His) (λmax = 338 nmおよびm = 280 Da)、
−シクロ(L-Phe-L-Leu)から:シクロ(ΔPhe-L-Leu) (λmax = 297 nmおよびm = 258 Da)およびシクロ(ΔPhe-Δ-Leu) (λmax = 316 nmおよびm = 256 Da)。
これらの結果により、異種宿主に導入した発現ベクターへのポリヌクレオチドalbA-albBのクローニングから得られる酵素調製物が、シクロジペプチドのα,β-脱水素ジケトピペラジン誘導体への変換をインビトロで触媒することが確かめられる。
図1は、ジケトピペラジン環(A)およびアルボノウルシン(B)の化学構造を表す。 図2は、アルボノウルシンの合成に必要な遺伝子クラスタを含むストレプトミセス・ノウルセイのゲノム領域の図を表す。 図3は、ストレプトミセス・ノウルセイのアルボノウルシンの推定される合成経路を表す。 図4は、種々のオープンリーディングフレーム(またはorf)をエシェリヒア・コリまたはストレプトミセス・リビダンスに導入するために作製される、あるプラスミド構築物を表す。 図5は、プラスミドpSL128(A)、pUWL201 (B)およびpSL129 (C)の導入により形質転換されたストレプトミセス・リビダンスの培地の分析の結果を表す。 図6は、プラスミドpSL168およびpSL159の導入により形質転換されたストレプトミセス・リビダンスか、または形質転換されていないストレプトミセス・リビダンスの培地の分析の結果を表す。 図7は、イー・コリBL21(DE3)-plysSにおけるポリヌクレオチドalbA-albBからのAlbAとAlbB1とAlbB2との発現のドデシル硫酸ナトリウム/ポリアクリルアミドゲル(SDS-PAGE)分析を表す。

Claims (31)

  1. 配列番号1、配列番号2および配列番号3の配列に相当する少なくとも3つのオープンリーディングフレームを含むことを特徴とする、単離された天然または合成のポリヌクレオチド。
  2. 配列番号4の配列に相当するオープンリーディングフレームも含むことを特徴とする、請求項1に記載のポリヌクレオチド。
  3. 配列番号5の配列に相当することを特徴とする、単離された天然または合成のポリヌクレオチド。
  4. 配列番号2、配列番号3および配列番号4の配列に相当する3つのオープンリーディングフレームの少なくとも1つを含むことを特徴とする、単離された天然または合成のポリヌクレオチド。
  5. 配列番号2、配列番号3または配列番号4の配列のいずれか1つに相当する、単離された天然または合成のポリヌクレオチド。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のポリヌクレオチドの1つを含むことを特徴とするベクター。
  7. プラスミド、コスミド、細菌人工染色体(BAC)、放線菌の組み込み要素、ウイルスまたはバクテリオファージであることを特徴とする、請求項6に記載のベクター。
  8. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のポリヌクレオチドの少なくとも1つ、またはその少なくとも15ヌクレオチドの断片の1つ、または請求項6もしくは7のいずれか1つに記載のベクターの1つの、プローブとしての使用。
  9. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のポリヌクレオチドの少なくとも1つ、またはその少なくとも15ヌクレオチドの断片の1つ、または請求項6もしくは7のいずれか1つに記載のベクターの1つの、核酸配列を増幅するためのプライマーとしての使用。
  10. 配列番号7〜配列番号10の配列の少なくともいずれか1つを含むことを特徴とする、単離された天然または合成のポリペプチド。
  11. 配列番号7〜配列番号10の配列のいずれか1つに相当することを特徴とする、単離された天然または合成のポリペプチド。
  12. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のポリヌクレオチドの1つ、または請求項6もしくは7のいずれか1つに記載のベクターの1つにエンコードされることを特徴とする、単離された天然または合成のポリペプチド。
  13. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のポリヌクレオチド、または請求項6もしくは7のいずれか1つによるベクターの、請求項10〜12のいずれか1つに記載のポリペプチドの製造のための使用。
  14. 特にインビトロにおける、単独または組み合わせでの請求項10〜12のいずれか1つに記載の少なくとも1つのポリペプチドの、シクロジペプチドおよび/または3位および6位においてα,β-不飽和アミノ酸側鎖で置換されたジケトピペラジン誘導体、特にアルボノウルシンを製造するための使用。
  15. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の少なくとも1つのポリヌクレオチド、または請求項6もしくは7のいずれか1つに記載のベクターの、修飾生物系または修飾インビトロ無細胞系を製造するための使用。
  16. 修飾生物系が、微生物、または原核生物もしくは真核生物を宿主として用いる異種発現系であることを特徴とする請求項15に記載の使用。
  17. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のポリヌクレオチドの少なくとも1つおよび/または請求項6もしくは7のいずれか1つに記載のベクターの少なくとも1つを含むことを特徴とする、修飾生物系。
  18. 微生物、または原核生物もしくは真核生物を宿主として用いる異種発現系、あるいはインビトロ無細胞系からなることを特徴とする、請求項17に記載の生物系。
  19. 微生物がエシェリヒア・コリまたはストレプトミセス・リビダンスのような細菌であることを特徴とする、請求項18に記載の生物系。
  20. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のポリヌクレオチドの少なくとも1つおよび/または請求項6もしくは7のいずれか1つに記載のベクターの少なくとも1つを含むことを特徴とする、修飾インビトロ無細胞系。
  21. 請求項17〜19のいずれか1つに記載の少なくとも1つの修飾生物系、または請求項20に記載の修飾インビトロ無細胞系の、シクロジペプチドおよび/または3位および6位においてα,β-不飽和アミノ酸側鎖で置換されたジケトピペラジン誘導体、特にアルボノウルシンを製造するための使用。
  22. (1) 同一または異なっていてもよい2つのアミノ酸を、適切な条件下でポリペプチドAlbC(配列番号9)と接触させ、そして
    (2) 得られるシクロジペプチドを精製する
    ことを特徴とする、シクロジペプチドをインビトロで合成する方法。
  23. (1) 同一または異なっていてもよい2つのアミノ酸を、適切な条件下でポリペプチドAlbC(配列番号9)と接触させて、得られるシクロジペプチドを精製し、そして
    (2) 工程(1)で得られるシクロジペプチドをAlbA(配列番号6)、AlbB1(配列番号7)およびAlbB2(配列番号8)と接触させて、得られるα,β-不飽和ジケトピペラジン誘導体を精製する
    ことを特徴する、3位および6位においてアミノ酸側鎖で置換されたα,β-不飽和ジケトピペラジン誘導体をインビトロで合成する方法。
  24. 工程(2)において、ポリペプチドAlbD(配列番号10)も含むことを特徴とする請求項23に記載の方法。
  25. ポリペプチドの量が0.1 nM〜10μMの間、好ましくは10 nM〜1μMの間である、請求項22〜24のいずれか1つに記載の方法。
  26. (1) 少なくともポリヌクレオチドalbC(配列番号3)を含む生物系を、この選択される生物系の培養に適する条件下で接触させ、そして
    (2) 得られるシクロジペプチドを精製する
    ことを特徴とする、シクロジペプチドを合成する方法。
  27. 生物系がポリヌクレオチドalbD(配列番号4)も含むことを特徴とする、請求項26に記載の方法。
  28. (1) 少なくともalbAとalbBとalbC(配列番号1〜3)とを含むポリヌクレオチドを含む生物系を、この選択される生物系の培養に適する条件下で接触させ、そして
    (2) 得られるα,β-不飽和ジケトピペラジン誘導体を精製する
    ことを特徴とする、3位および6位においてα,β-不飽和アミノ酸側鎖で置換されたジケトピペラジン誘導体を合成する方法。
  29. 生物系がポリヌクレオチドalbD(配列番号4)も含むことを特徴とする、請求項28に記載の方法。
  30. 生物系が微生物、例えばエシェリヒア・コリもしくはストレプトミセス・リビダンスのような細菌、または原核生物もしくは真核生物を宿主として用いる既知の異種発現系、あるいはインビトロ無細胞系であることを特徴とする、請求項26〜29のいずれか1つに記載の方法。
  31. アミノ酸の量が0.1 mM〜100 mMの間、好ましくは1 mM〜10 mMの間であることを特徴とする、請求項22〜30のいずれか1つに記載の方法。
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