JP2006503541A - 血液凝固を阻害する抗体及びその使用方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本出願は、米国特許出願USSN08/814,806(現、米国特許第5,986,065号)の分割出願である、米国特許出願第09/293,854号(1999年4月16日出願)に関連する、米国特許仮出願第06/343,306号(2001年10月29日出願)の優先権を主張して出願された、米国特許出願第09/990,586号(2001年11月21日出願)の優先権を主張するものである。
米国特許出願第09/990,586号、第60/343,306号、第09/293,854号及び米国特許第5,986,065号の記載は、それぞれ参照として本明細書に取り込まれる。
血液凝固第X因子(FX)が活性化して活性化血液凝固第X因子(FXa)(又は、血液凝固第IX因子(FIX)が活性化して活性化血液凝固第IX因子(FIXa))になることが、血液凝固のプロセスにおける臨界的な段階であることが知られている。通常、FX(又はFIX)は、「組織因子(TF)」を含有している触媒的な活性複合体に結合することによって、FXa(又はFIXa)に転換される。TFは制御可能に発現している細胞膜タンパク質であって、血液凝固第VII/VIIa因子に結合して触媒的な活性を有する複合体(TF:FVIIa)を形成する。血液凝固はFXaが介在するプロトロンビンの活性化によって引き起こされる。TFを不活化して、TF:FVIIa複合体を最適に形成できない変性された(non-native)形態にすることによって、血液の凝固を最小限にすることができる。FXa(又はFIXa)の生成による血液凝固系のカスケードの過剰な活性化が、再狭窄を含む種々の血栓症の要因と考えられている。
しかし乍ら、抗血栓剤の使用は、出血、再閉塞、白血塊症状(white clot syndrome)、刺激性過敏(irritation)、出産異常、血小板減少症や肝不全等の副作用をしばしば引き起こす。特に、抗血栓剤の長期にわたる投与は、生命を脅かす病に至る危険性を増加させる(例えば、上述のGilman et al.,を参照)。
しかしながら、現状のTFに結合する抗体には、抗血栓剤としての適性を否定する程の重大な欠点がある。例えば、現状のTFに結合する抗体は、抗血栓活性を最適にするに十分な結合親和性を有さない。従って血栓症の多くの症状に於いては、不十分な結合親和性を補って血栓の形成を最小限に抑えるために、許容量を上回るような高レベルでの抗体の投与が必要となっている。
それ故、高い親和性及び選択性で未変性のヒトTFと結合する抗血栓剤を得て、好ましくない血液凝固及び血栓の形成を阻害することが望まれている。さらに、第X因子(又は第IX因子)がTF:FVIIa複合体に結合するのを阻害する抗血栓性の抗体を得ることが望まれている。
本発明の好ましい抗体は、TFと第VIIa因子との相互作用若しくは結合をあまり強くに阻害するものでないし、FX又はFIX以外の物質に対してのTF:FVIIa複合体の活性をあまり阻害するものではない。例えば、以下の実施例4の結果を参照されたい。
好ましい実施態様において、本発明は血液凝固及び血栓の形成を阻害する方法、若しくはヒトTFのレベルを低下させる方法を提供するものである。
一般的に、本発明の抗体は、上記の血液凝固、炎症、ガンの脈管形成及び転移並びに他の疾患を含む、TF又はTF:FVIIa複合体に結合するFX(又はFIX)に介在される殆どすべての生物学的応答を調節する上で有効であろう。
本発明の抗体の抱合体(conjugates)はまた、本発明の抗体の有効量を哺乳動物に投与することにより、哺乳動物、特にヒトの組織因子のレベルを低下させるためにも用いられる。当該抱合体は、細胞毒(cytotoxic agent)又はエフェクター分子と強く結合して、補体結合能及び抗体依存性の細胞が介在する細胞障害性を有する。そして、この抗体の抱合体が、組織因子を発現している細胞と接触することにより、哺乳動物に於ける組織因子のレベルを低下させる。
また、本発明の抗体は、体液(例えば、血漿や血清など)又は組織(例えば、生検サンプルなど)を含む生物サンプルに於ける未変性のTFを検出するためのインビトロ分析法にも用いられる。より具体的には、生物サンプル内の未変性のTFの存在、好ましくはその量を検出するために、競合的又は非競合的な測定原理に基づく種々の均一系及び不均一系のイムノアッセイ(免疫測定法)が用いられる。
本発明に於けるこのような分析法は、患者が血液凝固や血栓を有しているか、あるいはその可能性があるか、を測定するのに非常に有効である。つまり、血液凝固は、通常、単核白血球、マクロファージ及び脈管構造の内側の内皮細胞といった細胞の表面にTFが発現している結果として起こるものであると言える。したがって、本発明における分析法を用いて体液サンプル中のTFを検出することで、血液凝固の有無を示すことができる。
本発明の抗体は、例えば、生物サンプル中における未変性のTFを検出、より好ましくはその量を測定する等の診断用のキットの一部としても用いることができる。
本発明は更に、ヒト組織因子(TF)に特異的に結合して複合体を形成するヒト型抗体を提供する。好ましい態様に於いては、血液凝固第X因子又は第IX因子が当該複合体に結合するのが顕著に阻害されている。好ましくは、このヒト型抗体は少なくとも1個のネズミ類(murine)の相補性決定領域(CDR)を、好ましくは1個、2個、3個又は4個のネズミ類(murine)のCDRを含む。更に、当該ヒトTFに結合するヒト型抗体の断片も提供される。
本発明はまた、ネズミ類(murine)の相補性決定領域(CDR)を少なくとも一つ含んで成る、ヒト型抗体又はその断片の有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物に於ける血液凝固を阻害する方法を提供する。この方法に用いられる好ましいヒト型抗体は、ヒト組織因子(TF)に特異的に結合して複合体を形成する。好ましくは、第X因子又は第IX因子が当該複合体に結合すること、又は当該複合体に結合する若しくはしている第X因子又は第IX因子を顕著に減じられる。好ましい方法は更に、この抗体とTFが血液凝固を阻害する特異的な複合体を形成することを包含している。
本発明に於けるその他の態様は以下に記述される。
(発明の詳細な説明)
この点において、本発明の抗体の効果的な濃度は、極めて低い濃度で使用することができ、例えば、抗体の比較的低濃度での使用により、以下に述べる実施例3に記載されるようにインビトロのアッセイにおいて、所望のTF機能の阻害(例えば、少なくとも約95、98又は99パーセントの阻害)を達成することができる。
本発明の核酸は好ましくは少なくとも20塩基対、より好ましくは少なくとも約50塩基対を含み、さらにより好ましくは少なくとも約100、200、250又は300塩基対を有する。
一般に本発明の好ましい核酸は、ここで開示されるような好適な結合親和性や他の特性を示す本発明の抗体を発現するであろう。
抗体の軽鎖の可変領域をコードし、超可変領域をコードする1、2又は3つの配列を有し、H36.D2.B7の対応する超可変領域をコードする、1、2又は3つの配列(図1Aにおいて下線で示される超可変領域であり、以下の配列:1)CTGGCAAGTCAGACCATTGAT(配列番号11);2)GCTGCCACCAACTTGGCAGAT(配列番号12);及び3)CAACAAGTTTACAGTTCTCCATTCACGT(配列番号13))と非常に高い相同性(少なくとも90%又は95%のヌクレオチド配列の同一性)を有するか又は相同の配列である。
さらに、「EP−A−0239400」及び「米国特許番号5,985,279」(FRではなく、CDRが異なる種に由来する変異した抗体(altered antibodies)の調製方法が記載されている。)も参照されたい。
ある特定の態様において、ヒト型抗体はIgG1(hOAT)又はIgG4(hFAT)のアイソタイプを有する。実施例9を参照されたい。
本発明のヒト型抗体のある態様において、抗体はさらに、ヒトフレームワーク(FR)領域を少なくとも1つ含有する。好ましくは、全てのFR領域(軽鎖及び重鎖の)がヒト由来のものである。
2つの核酸の配列の相同性は、解析及び/又はBLAST及びFASTA等の従来のコンピューターソフトウェアの使用によって測定することができる。
本発明のその他のヒト型抗体は、図12A(配列番号 )における「FR1 LC−09」に示されるアミノ酸配列に対し、少なくとも約90%が相同であり、好ましくは少なくとも約95%又はそれ以上が相同である軽鎖超可変領域の第1番目のフレームワーク(FR1)を有する。ある態様において、FR1は以下のアミノ酸置換のうち少なくとも1つを有する:11Q→L、15L→V、17E→D、18→R。好ましいFR1はこれらのアミノ酸置換のうち2又は3個の置換を有し、一般にこれら4個すべてのアミノ酸が置換されていることが好ましい。
本発明はまた、図12A(配列番号 )において「FR3 LC−09」に示されるアミノ酸配列に対し、少なくとも約90%が相同であり、好ましくは少なくとも約95%又はそれ以上が相同である軽鎖超可変領域の第3番目のフレームワーク(FR3)を有するヒト型抗体を包含する。ある態様において、FR3は以下のアミノ酸置換のうち少なくとも1つを有する:70K→D、74K→T、80A→P、84A→V、85N→T。好ましくは、FR3はこれらのアミノ酸置換のうち2、3、又は4個の置換を有し、一般にこれら5個すべてが置換されていることが好ましい。
本発明はまた、前述のヒト型抗体におけるヒトTFへの結合フラグメントに関する。これらのフラグメントの例としてFab、Fab’及びF(ab)2があげられる。
a)図13B(配列番号 )に示されるCDR1アミノ酸配列に対し少なくとも95%が相同である第1番目のCDR(CDR1)、
b)図13C(配列番号 )に示されるCDR2アミノ酸配列に対し少なくとも95%が相同である第2番目のCDR(CDR2)、
c)図13D(配列番号 )に示されるCDR3アミノ酸配列に対し少なくとも95%が相同である第3番目のCDR(CDR3)、
d)図13A(配列番号 )において「FR1 HC−08」に示されるアミノ酸配列に対し少なくとも95%が相同である第1番目のフレームワーク(FR1)、
e)図13A(配列番号 )において「FR2 HC−08」に示されるアミノ酸配列に対し少なくとも95%が相同である第2番目のフレームワーク(FR2)、
f)図13A(配列番号 )において「FR3 HC−08」に示されるアミノ酸配列に対し少なくとも95%が相同である第3番目のフレームワーク(FR3)、
g)図13A(配列番号 )において「FR4 HC−08」に示されるアミノ酸配列に対し少なくとも95%が相同である第4番目のフレームワーク(FR4)。
h)図12B(配列番号 )に示されるCDR1アミノ酸配列に対し少なくとも95%が相同である第1番目のCDR(CDR1)、
i)図12C(配列番号 )に示されるCDR2アミノ酸配列に対し少なくとも95%が相同である第2番目のCDR(CDR2)、
j)図12C(配列番号 )に示されるCDR3アミノ酸配列に対し少なくとも95%が相同である第3番目のCDR(CDR3)、
k)図12A(配列番号 )において「FR1 LC−09」に示されるアミノ酸配列に対し少なくとも95%が相同である第1番目のフレームワーク(FR1)、
l)図12A(配列番号 )において「FR2 LC−09」に示されるアミノ酸配列に対し少なくとも95%が相同である第2番目のフレームワーク(FR2)、
m)図12A(配列番号 )において「FR3 LC−09」に示されるアミノ酸配列に対し少なくとも95%が相同である第3番目のフレームワーク(FR3)、
n)図12A(配列番号 )において「FR4 LC−09」に示されるアミノ酸配列に対し少なくとも95%が相同である第4番目のフレームワーク(FR4)。
好ましくは、ヒト型抗体はさらに、図14A(配列番号 )又は図15A(配列番号 )の軽鎖定常配列を含有する。同様に好ましくは、抗体は図14B(配列番号 )又は図15B(配列番号 )の重鎖定常領域を含有する。
a)図13B(配列番号 )に示されるCDR1アミノ酸配列と相同である第1番目のCDR(CDR1)、
b)図13C(配列番号 )に示されるCDR2アミノ酸配列と相同である第2番目のCDR(CDR2)、
c)図13D(配列番号 )に示されるCDR3アミノ酸配列と相同である第3番目のCDR(CDR3)、
d)図13A(配列番号 )において「FR1 HC−08」に示されるアミノ酸配列と相同である第1番目のフレームワーク(FR1)、
e)図13A(配列番号 )において「FR2 HC−08」に示されるアミノ酸配列と相同である第2番目のフレームワーク(FR2)、
f)図13A(配列番号 )において「FR3 HC−08」に示されるアミノ酸配列と相同である第3番目のフレームワーク(FR3)、
g)図13A(配列番号 )において「FR4 HC−08」に示されるアミノ酸配列と相同である第4番目のフレームワーク(FR4)。
h)図12B(配列番号 )に示されるCDR1アミノ酸配列と相同である第1番目のCDR(CDR1)、
i)図12C(配列番号 )に示されるCDR2アミノ酸配列と相同である第2番目のCDR(CDR2)、
j)図12D(配列番号 )に示されるCDR3アミノ酸配列と相同である第3番目のCDR(CDR3)、
k)図12A(配列番号 )において「FR1 LC−09」に示されるアミノ酸配列と相同である第1番目のフレームワーク(FR1)、
l)図12A(配列番号 )において「FR2 LC−09」に示されるアミノ酸配列と相同である第2番目のフレームワーク(FR2)、
m)図12A(配列番号 )において「FR3 LC−09」に示されるアミノ酸配列と相同である第3番目のフレームワーク(FR3)、
n)図12A(配列番号 )において「FR4 LC−09」に示されるアミノ酸配列と相同である第4番目のフレームワーク(FR4)。
好ましくは、ヒト型抗体はさらに、図14A(配列番号 )又は図15A(配列番号 )の軽鎖定常配列を含有する。同様に好ましくは、抗体は図14B(配列番号 )又は図15B(配列番号 )の重鎖定常領域を含有する。
本明細書に記載されているヒト型抗体は、上記ですでに参照したストラテジー又はそれらを組み合わせることによって製造することができる。例えば、S.L.Morrison,(上記記載);Oi et al.,(上記記載);Teng et al.,(上記記載);Kozbor et al.,(上記記載);Olsson et al.,(上記記載);及び先に引用されたその他の文献を参照されたい。
また可能であれば、「ベストフィット」法により、軽鎖及び重鎖におけるすべてのヒトフレームワークが、同じヒト抗体クローンに由来することが好ましい。
一般に、通常のPCRはクローニングに使用され、クローニング又は診断用エンドヌクレアーゼ部位を導入し、また、可変領域の端にあるアミノ酸を置換させる。PCRに基づく(PCRベースの)変異は、複数のアミノ酸を同時に置換させるために、特にこれらのアミノ酸が可変領域の中央にある場合に使われる。特定部位の変異は同時に1つ又は2つのアミノ酸置換を導入するために行われる。各ステップの後、部分的にヒト型であるクローンが配列化され(sequenced)、その後、これらの可変領域の一部が発現ベクターにクローンされた。この操作のより詳しい方法は実施例に記載されている。
(a)発現宿主に適したレプリコン、及び、少なくとも、「ベストフィット」法により作製されたヒト型のフレームワーク領域1−4、及びcH36抗体によるネズミのCDR1−3を有する、Ig重鎖又は軽鎖の可変ドメインをコードするDNA配列に、制御可能に結合した適当なプロモーターを有する第1の発現ベクターの調製、
(b)少なくとも、上記の「ベストフィット」法により作製された相補的なヒト型のフレームワーク領域1−4、及びcH36抗体によるネズミのCDR1−3を有する、それぞれ相補的なIg軽鎖又は重鎖の可変ドメインをコードするDNA配列に、制御可能に結合した適当なプロモーターを有する第2の複製可能な発現ベクターの調製、
(c)第1の又は両方の調製されたベクターを、細胞株にトランスフェクトし、
(d)トランスフェクトされた細胞株を培養し、変異した抗体を作製する。
好ましくは、ステップ(a)及び(b)のDNA配列は、ヒト抗体鎖における適当な定常ドメインをコードする。適当なアイソタイプとしては、例えばIgG1及びIgG4があげられる。
a)げっ歯類、好ましくはマウスの抗体の軽鎖のフレームワークと、収集された対応するヒト抗体のフレームワークのアミノ酸配列を比較する、
b)収集されたヒトのフレームワークの配列の中から、対応するげっ歯類の軽鎖のフレームワークのアミノ酸配列の相同性が最大となる(即ち、少なくとも約70%の配列の相同性を有する)ものを選択する、
c)げっ歯類の軽鎖のフレームワークをコードするDNAの断片を、ステップb)で選択されたヒトのフレームワークと実質的に相同(即ち、少なくとも約95%の相同性がある)のアミノ酸配列を有するヒト化された軽鎖フレームワークをコードするように変異を起こさせる、
d)ステップb)で選択された対応するそれぞれのヒト化フレームワークが、好ましくは同じ又は異なったヒト抗体である、ヒト化軽鎖フレームワークをコードするそれぞれの配列に基づく複数個のDNA配列を製造するために、げっ歯類の軽鎖のそれぞれのフレームワークについて、その数だけステップa)〜c)を繰り返す、
e)げっ歯類の抗体の少なくとも軽鎖の可変領域をコードしている第一のベクターに、ステップd)で製造されたヒト化フレームワークの配列をコードしているDNA配列を結合する、そして
f)結合されたベクターをヒト化抗体を製造するのに十分な条件下で、適した宿主に導入する。この方法で使用される好ましい軽鎖のフレームワークは、本明細書に開示されている特異的なマウスのもの及びヒト化された軽鎖フレームワークを含有している。
g)げっ歯類の重鎖のフレームワークと、収集された対応するヒト抗体のフレームワークのアミノ酸配列を比較する、
h)収集されたヒトのフレームワークの配列の中から、対応するげっ歯類の重鎖のフレームワークのアミノ酸配列の相同性が最大となる(即ち、少なくとも約70%の配列の相同性を有する)ものを選択する、
i)げっ歯類の重鎖フレームワークをコードするDNAの断片を、ステップb)で選択されたヒトのフレームワークと実質的に相同(即ち、少なくとも約95%の相同性がある)のアミノ酸配列を有するヒト化重鎖フレームワークをコードするように変異を起こさせる、
j)ヒト化重鎖フレームワークをコードするそれぞれの配列に基づいて、複数個のDNA配列を製造するために、ステップg)〜i)を、それぞれのげっ歯類の重鎖のフレームワークについて、その数だけ繰り返す。好ましくは、ステップh)で選択された対応するヒト化フレームワークのそれぞれは、同じ又は異なったヒト抗体である。この方法で使用される重鎖フレームワークの配列は、本明細書に開示されている特異的なネズミのもの及びヒト化重鎖フレームワークを画乳している。
例えば、本発明の核酸は、本明細書にて開示されているヒト型抗体又はその断片の重鎖又は軽鎖の少なくとも一つをコードするものである。一般的に、核酸は、単離された核酸を含む組換えDNAベクターである。一般に、DNAベクターは、ヒト型化された免疫グロブリンのコーディング配列に制御可能に結合している、天然由来の又は異種プロモーター領域を含む発現制御ポリヌクレオチド配列をさらに含有している。好ましくは、発現制御配列は、宿主真核細胞に核酸を導入又は感染可能なベクター内の真核プロモーターシステムであるが、原核細胞の宿主のための制御配列もまた使用可能である。ひとたびベクターが適した宿主に組み込まれると、宿主は当該ヌクレオチド配列がハイレベルで発現できる条件に維持される。そして、必要であれば、次いでL鎖、H鎖、L鎖/H鎖二量体、もしくは完全な抗体、結合フラグメント、又はその他の免疫グロブリン型を採取し、精製する。
多くの場合、真核細胞が一般的に好まれるが、主としてはCHO細胞株、多種のCOS細胞株、NSO細胞、BK細胞、HeLa細胞、好ましくは骨髄腫細胞株など、又はハイブリドーマの形質転換B細胞などが挙げられる。これらの細胞についての発現ベクターは、複製起点、プロモーター及びエンハンサー(詳しくはQueen et al., Immunol Rev.89, 46-68(1986)を参照)といった発現制御配列、リボソーム結合部位、RNAスプライス部位、ポリアデニル化部位といった必要な処理情報部位、及び転写ターミネータ配列を含有することができる。好ましい発現制御配列は、イムノグロブリン遺伝子、SV40、アデノウイルス、ウシ乳頭腫ウイルス、サイトメガロウイルス、その他同種のもの由来のプロモーターなどが挙げられる。
更に好ましいDNAベクターは、適したヒトカッパー定常領域に操作可能に結合しているげっ歯類(例えば、マウス)のカッパーイントロンに操作可能に結合しているLC可変領域、及びネオマイシン耐性などの抗生物質耐性マーカーを含有している。
ヒト型抗体の製造に使用される好ましい細胞株としては不死化細胞株であるが、それ以外の好ましい細胞株、例えばバクテリア細胞、植物細胞、昆虫細胞又は酵母菌もまた代替として使用可能である。特に大腸菌由来の細菌の菌株が使用可能であると考えられる。
a)TF及びVIIa因子を結合させ、結合複合体を作る、
b)Xa因子(又はIXa因子)が生成する条件下で、前記複合体をX因子(又はIX因子)と接触させる、
c)好ましくはVa因子及び脂質の存在下で、Xa因子とプロトロンビンを接触させトロンビンを生成させる。
標準PTアッセーを実施するのに必要なTFは、イノビン(Innovin)という市販品を用いるのが好ましい。血液因子は、Ci−Trol凝固調整剤(Ci-Trol Coagulation Control)という名称のヒト血小板製剤を用いるのが好ましい。
本明細書中のヒト型抗体及びその断片は、アッセーにより簡単に試験可能である。精製した抗体又はその断片のアリコート、好ましくは約200nM〜約2000nM程度のアrコートが、ステップa)の前に添加されるのが好ましいが、アッセイの他の段階で添加されるのが好ましいとされる応用例もある。一般的には、このヒト型抗体又はその断片は、TFを添加した後のCi−Trol凝固調整剤に添加される。
例えば、ひとつの態様として、この方法は、ヒト組織因子(TF)に特異的に結合して複合体を形成する本発明のヒト型抗体又はその断片の、少なくとも1つ、好ましくは1、2、又は3つの治療上の有効量を投与することからなる。通常では、X因子又はIX因子が、TF又はTF:FVIIaと結合し、TF又はTF:FVIIaによる活性化が抑制される。ほとんどの様態において、この方法には、さらに抗体とTFとの間に特異的な複合体を形成し、血液凝固を抑制することが含まれる。
a)図13B(配列番号 )で示されるCDR1アミノ酸配列に対して、少なくとも95%の相同性である第一のCDR(CDR1)、
b)図13C(配列番号 )で示されるCDR2アミノ酸配列に対して、少なくとも95%の相同性である第二のCDR(CDR2)、
c)図13D(配列番号 )で示されるCDR3アミノ酸配列に対して、少なくとも95%の相同性である第三のCDR(CDR3)、
d)「FR1 HC−08」として図13A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に対して、少なくとも95%の相同性である第一のフレームワーク(FR1)、
e)「FR2 HC−08」として図13A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に対して、少なくとも95%の相同性である第二のフレームワーク(FR2)、
f)「FR3 HC−08」として図13A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に対して、少なくとも95%の相同性である第三のフレームワーク(FR3)、
g)「FR4 HC−08」として図13A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に対して、少なくとも95%の相同性である第四のフレームワーク(FR4)。
h)図12B(配列番号 )で示されるCDR1アミノ酸配列に対して、少なくとも95%の相同性である第一のCDR(CDR1)、
i)図12C(配列番号 )で示されるCDR2アミノ酸配列に対して、少なくとも95%の相同性である第二のCDR(CDR2)、
j)図12D(配列番号 )で示されるCDR3アミノ酸配列に対して、少なくとも95%の相同性である第三のCDR(CDR3)、
k)「FR1 LC−09」として図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に対して、少なくとも95%の相同性である第一のフレームワーク(FR1)、
l)「FR2 LC−09」として図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に対して、少なくとも95%の相同性である第二のフレームワーク(FR2)、
m)「FR3 LC−09」として図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に対して、少なくとも95%の相同性である第三のフレームワーク(FR3)、
n)「FR4 LC−09」として図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に対して、少なくとも95%の相同性である第四のフレームワーク(FR4)、
o)図14A(配列識別番号 )又は図15A(配列識別番号 )で示されるアミノ酸配列に対して、少なくとも95%の相同性であるL鎖定常領域、および
p)図14B(配列識別番号 )又は図15B(配列識別番号 )で示されるアミノ酸配列に対して、少なくとも95%の相同性であるH鎖定常領域。
a)図13B(配列番号 )で示されるCDR1アミノ酸配列に対して、相同である第一のCDR(CDR1)
b)図13C(配列番号 )で示されるCDR2アミノ酸配列に対して、相同である第二のCDR(CDR2)、
c)図13D(配列番号 )で示されるCDR3アミノ酸配列に対して、相同である第三のCDR(CDR3)、
d)図13A(配列番号 )の「FR1 HC−08」に示されるアミノ酸配列に対して、相同である第一のフレームワーク(FR1)、
e)図13A(配列番号 )の「FR2 HC−08」に示されるアミノ酸配列に対して、相同である第二のフレームワーク(FR2)、
f)図13A(配列番号 )の「FR3 HC−08」に示されるアミノ酸配列に対して、相同である第三のフレームワーク(FR3)、
g)図13A(配列番号 )の「FR4 HC−08」に示されるアミノ酸配列に対して、相同である第四のフレームワーク(FR4)。
そして、L鎖においては:
h)図12B(配列番号 )で示されるCDR1アミノ酸配列に対して、相同である第一のCDR(CDR1)、
i)図12C(配列番号 )で示されるCDR2アミノ酸配列に対して、相同である第二のCDR(CDR2)、
j)図12D(配列番号 )で示されるCDR3アミノ酸配列に対して、相同である第三のCDR(CDR3)、
k)図12A(配列番号 )の「FR1 LC−09」に示されるアミノ酸配列に対して、相同である第一のフレームワーク(FR1)、
l)図12A(配列番号 )の「FR2 LC−09」に示されるアミノ酸配列に対して、相同である第二のフレームワーク(FR2)、
m)図12A(配列番号 )の「FR3 LC−09」に示されるアミノ酸配列に対して、相同である第三のフレームワーク(FR3)、
n)図12A(配列番号 )の「FR4 LC−09」に示されるアミノ酸配列に対して、相同である第四のフレームワーク(FR4)、
o)図14A(配列識別番号 )又は図15A(配列識別番号 )で示されるアミノ酸配列に対して、相同であるL鎖定常領域、および
p)図14B(配列識別番号 )又は図15B(配列識別番号 )で示されるアミノ酸配列に対して、相同であるH鎖定常領域。
本明細書に記載されている全ての文献は、参照として本明細書に全て取り込まれる。
以下の実施例において、抗体H36及びH36.D2について説明する。
これらの抗体は、H36.D2.B7と同一の抗体であるが、H36はマザー・クローン由来であり、H36.D2は一次クローンより得られ、一方でH36.D2.B7は二次クローンから得られる。これら3種のクローンは、組織因子阻害能又はその他の物理的特性において差異は認められていない。一般的な用法として、H36は、これらいずれかのクローン、又は抗体を産生する関連の細胞株によって製造された抗TF抗体を示すものとしてよく用いられる。
rhTFに対するモノクローナル抗体は以下のように調製された。
A.免疫化と追加免疫
5匹の雌のBALB/cマウスを、それぞれ脂質化され、精製された10μgのrhTFで免疫化した。マウスはまず、ハンター()のタイターマックス(Hunter's Titermax)アジュバンドで腹腔内に感作された。最終的に追加免疫が0.85%のNacl溶液として3回投与された。追加免疫は最初の感作から2ヶ月、5.5ヶ月及び6.5ヶ月後に行われ、最初の追加免疫が皮下に投与された以外は全て腹膜内に投与された。最後の追加免疫は細胞融合の3日前に、20μgが投与された。
rhTFで免役化されたBALB/cマウスの脾臓からのリンパ球を、PEG1500を用いて、X63‐Ag8.653マウスの骨髄腫細胞に融合させた。PEGにさらした後、細胞を熱不活化ウシ胎仔血清中において、37℃で1時間培養した。次いで融合した細胞をRPMI1640で再懸濁させ、10%の二酸化炭素中、37℃で一晩培養した。翌日、その細胞をRPMI1640を用いプレートに取り、マクロファージ培養物の上清を加えた。
ELISAアッセイ用のプレートを、炭酸塩の緩衝液中の100μLの組み換え型組織因子(0.25μg/ml)で被覆した。全ての行程は室温にて行った。プレートをBSAでブロックし、洗浄した後テストサンプル及びコントロールを加えた。ヤギの抗マウスHRP抱合体(Jackson ImmunoResearch Laboratories社)でプレートを培養し、次いでABTSペルオキシダーゼ基質(Kirkegaard and Perry Laboratories社)を用いて抗原と抗体の結合を検出した。吸収度は405nmの波長で、自動プレートリーダーで読み出された。
細胞融合の2週間後、特定のrhTFELISA法によるハイブリドーマコロニーのスクリーニングを開始した。新たなコロニーのスクリーニングを3週間継続した。連続した抗体製造のために陽性クローンを1週間から2週間ごとに検証した。
限界希釈クローニング法を、陽性の安定したハイブリドーマのそれぞれについて行い、第1次クローンを得た。細胞を解凍し、短時間培養した。次に10細胞/ウエルから0.1細胞/ウエルに希釈した。第一次クローンを、抗rhTFELISA法により検証した。5つから6つの陽性クローンに増幅し、凍結した。
前述のようにして、抗rhTF抗体の第2次クローンであるH36.D2.B7を、第一次クローンであるH36.D2.より得、調製して、液体窒素中で保存した。第一次クローンにおける、4つの異なる希釈度、5細胞/ウエル,2細胞/ウエル,1細胞/ウエル,0.5細胞/ウエルを、96穴のマイクロタイター板に用意し、第二次クローニングを開始した。
細胞を、次の添加剤を含むIMDM組織培地で希釈する:
20%ウシ胎仔血清(FBS),2mM L-グルタミン、ペニシリン100単位/ml,ストレプトマイシン100μg/ml,1%GMS−S,0.075%NaHCO3。抗rhTF抗体を分泌するクローンを検出するために、0.2細胞/ウエルのマイクロタイター板の5つのそれぞれのウエルの上澄液を培養2週間後に取り出し、上述のELISA法により、抗rhTF抗体の存在を試験した。5つのすべてのクローンは、ELISA法において陽性を示し、H36.D2.B7は最大の抗体産生を示した。5つのすべてのクローンは、次の添加剤を含むRPMI培地に置き、増殖させた:
10%FBS,2mM L-グルタミン、ペニシリン100単位/ml,ストレプトマイシン100μg/ml、1%GMS−S,0.075%NaHCO3、及び、オキサル酢酸0.013mg/ml。H36.D2.B7を、プロテインAアフィニティークロマトグラフィーで、細胞培養の上澄液より精製し、FXの活性アッセイによりTF:VIIaの阻害能を試験した。H36.D2.B7がH36.D2抗体と同じ程度の阻害活性を持つという結果を得た。すべての細胞を、液体窒素で保存した。
2.7x105個のH36.D2.B7ハイブリドーマ細胞から269μgの全RNAを分離した。全RNAの分離は、Qiagen RNeasy Midi Kits に記載されている手順に従い行った。RNAサンプルは、−20℃にて保管した。
前記で得た全RNA5μgを含有し、重鎖(HC)用のリバース(back)プライマーJS300(全プライマーを下記に示す。)、軽鎖(LC)用のOKA57、RNase阻害剤、dNTP類、DTT 及び、superscript IIの逆転写酵素を含有する反応混合物を調製し、42℃で1時間インキュベートして、第一番目のcDNAのストランド得た。この反応管を65℃で15分間インキュベートして、転写を停止させた。冷却後、5単位のRNase Hを加え、37℃で20分間反応させた。cDNAサンプルを−70℃で保存した。
OKA57:
5’−GCACCTCCAGATGTTAACTGCTC−3’(SEQ ID NO:17)
JS300:
5’−GAARTAVCCCTTGACCAGGC−3’(SEQ ID NO:18)
JS009:
5’−GGAGGCGGCGGTTCTGACATTGTGMTGWCMCARTC−3’(SEQ ID NO:19)
JS002:
5’−ATTTCAGGCCCAGCCGGCCATGGCCGARGTYCARCTKCARCARYC−3’
(SEQ ID NO:20)
pMC−15:
5’−CCCGGGCCACCATGKCCCCWRCTCAGYTYCTKG−3’(SEQ ID NO:21)
pMC−18:
5’−CCCGGGCCACCATGGRATGSAGCTGKGTMATSCTC−3’(SEQ ID NO:22)
H36HCF:
5’−ATATACTCGCGACAGCTACAGGTGTCCACTCCGAGATCCAGCTGCAGCAGTC−3’(SEQ ID NO:23)
H36HCR:
5’−GACCTGAATTCTAAGGAGACTGTGAGAGTGG−3’(SEQ ID NO:24)
H36LCF:
5’−TTAATTGATATCCAGATGACCCAGTCTCC−3’(SEQ ID NO:25)
H36LCR:
TAATCGTTCGAAAAGTGTACTTACGTTTCAGCTCCAGCTTGGTCC(SEQ ID NO:26)
上記配列番号17から26において、KはG又はTであり;MはA又はCであり;RはA又はGであり;SはC又はGであり;VはA,C又はGであり;WはA又はTであり;YはC又はTである。
前記の実施例1により調製した本発明の抗体を使用する。rhTF分子は大腸菌で発現させ、標準的な方法に従い、免疫アフィニティクロマトグラフィにより精製した(Harlow and Lane, supra, Ausubel et al. supra 参照)。
抗体の会合定数(Ka)及び解離定数(Kd)は、ELIZA法(酵素免疫測定法)及び表面プラスモン共鳴(i.e., BIA Core)分析法により測定した(参照 Harlow and Lane, supra; Ausubel et al. supra; Altschuh et al., Biochem., 31:6298(1992);及び、Pharmacia Biosensor社のBIA core法)。BIA core分析は、業者のインストラクションに従い、rhTFをバイオセンサーチップに固定した。それぞれの抗体における定数は、4種類の抗体濃度(0.125nM、0.25nM、0.5nM、及び1nM)により測定した。
たんぱく質の濃度は、標準としてウシ血清アルブミンと市販の染料試薬(Bio−Rad社)を用い、標準的アッセイ(M.M. Bradfor, Anal. Biochem., 72:248(1976))により測定した。
図2は、それぞれの抗TF抗体の会合定数および解離定数を示す。抗体H36は、いずれの抗TF抗体の実験においても、最も高い会合速度(Ka=3.1X1010M−1)及び、最も低い解離速度(Kd=3.2X10−11M)を示した。
一般に、以下の実験においては、50mM Tris HCl、pH7.5中のホスファチジルコリン(0.07mg/ml)及びホスファチジルセリン(0.03mg/ml)を70/30w/wの割合の混合物で、0.1%ウシ血清アルブミン(BSA)溶液で37℃で30分間で脂質付加して得られたrhTFを使用して行った。TF:VIIa複合体のストック溶液は、5nMの脂質付加したrhTF、及び5nMのFVIIaを37℃で30分間インキュベートして調製された。そのTF:VIIa混合物を分割したサンプルとし(aliquoted)、必要な時まで−70℃で保存した。精製されたヒト第VII、VIIa因子及びFXは、エンザイムリサーチラボラトリ社(Enzyme Research Laboratories, Inc. )より入手した。次に示すバッファーを全てのFXa及びFVIIaアッセイに用いた:25mM Hepes−NaOH,5mM CaCl2,150mM NaCl,0.1%BSA,pH7.5。
モノクローナル抗体を、FVIIaに特異的なアッセイにより更にスクリーニングした。このアッセイでは、はじめに5nMの脂質付加したrhTFを、96穴マイクロタイタープレートで、バッファー(対照)若しくは50nMの抗体(試験)で、37℃で30分間インキュベートし、次いで5nMの精製したヒトFVIIa(VT=0.192ml)を混合し、37℃で30分間インキュベートした。次いで、FVIIaに対して特異的な基質であるS−2288の20mMのストック溶液8μLをそれぞれのウエルに加えた(最終的な濃度は0.8mMであった。)。次いで、反応物を37℃で1時間インキュベートした。そして、0.06mlの50%の酢酸で反応を停止させた後、405nmの吸光度を測定した。TF:VIIa活性の阻害率(%)を、試験サンプル及び対象サンプルのOD405nm値からそれぞれ計算した。
抗体をTF(FVIIaを加える前に)とプレインキュベートしたとき、または、FVIIa(抗体を加える前に)とプレインキュベートしたTFを添加したときには、H36抗体はS−2288の基質に対して有意なTF:FVIIa活性の阻害を示さなかったことが、図4に示されている。このことは、H36がTFとFVIIa間の相互作用(結合)を妨害しないということ、及びH36が、ペプチドの基質に対するTF:FVIIa活性をも阻害しないということを示している。
石灰化した血漿は、トロンプラスチン(TF)を添加した後数秒で凝固する。この現象は、プロトロンビン時間(PT)と呼ばれている。PTの延長は、一般的に抗凝固活性の有用な指標である(例えばGilman et a. supra 参照)。
市販されているヒトの血漿( Baxter Diagnostics Inc.から入手可能のCi−Trol Control, Level I)を用いる標準的な方法により、H36.D2抗体のPTに影響を及ぼす能力を検討した。凝固反応を開始させるにあたり、Ca+2 の存在下で、脂質付加されたrhTFを添加した。凝固時間は自動凝固タイマー(MLA Electra 800)で記録した。0.2mlの脂質付加したrhTF(0.1%BSA、14.6mM CaCl2、0.07mg/mlのホスファチジルコリン、及び0.03mg/mlのホスファチジルセリンを含むpH7.5の50mMのTris−HCLのバッファー中)をプラスチック製の二つ穴キュベットに注入して、PTアッセイを開始した。キュベットは、それぞれ、0.01mlのバッファー(対照サンプル)もしくは、抗体(試験サンプル)のどちらかで1〜2分間プレインキュベートされた血清を0.1ml含有していた。TFが介在する凝固のH36.D2抗体による阻害は、log凝固時間に対してlog(TF)をプロットした標準TF曲線を用いて算出された。
図5は、H36.D2抗体が、人の血漿中においてTFによって引き起こされる凝固を、大幅に阻害することを表わしている。H36.D2抗体がPT時間を著しく伸ばしたということは、抗体がTFによって引き起こされる凝固に対する有効な阻害剤であることを示している(約99パーセントまで阻害した)。
競合実験を、TF:VIIa、FX及びH36.D2抗体の間で行った。図6Aは、前もって形成されたTF:VIIa複合体(0.08nM)を、H36.D2モノクローナル抗体を0.02nM、0.04nM,0.08nM及び0.16mMそれぞれを含むバッファーで、37℃で30分間プレインキュベートした実験の結果を表している。次いで、FX(30nM)をTF:FVIIa及びH36.D2抗体の混合物に加え、そしてその混合物を更に37℃で10分間インキュベートした。FX活性化を前記のように前もってEDTAで停止させた。そのように製造されたFXaを、上記の実施例3に記載してあるFXaに特異的なアッセイにより検出した。
H36.D2抗体、前もって形成されたTF:VIIa、及びFXを、FX活性化アッセイを同時に開始するために添加する以外は、上記の方法に準じて行った実験結果を、図6Bに示す。
図6A及び6Bに示されるデータセットは、H36.D2抗体及びFXが前もって形成されたTF:VIIa複合体との結合に競合することを示している。
J−82は、ヒトの膀胱の癌細胞株で(ATCCより入手可能)、そこには細胞表面蛋白質として未変性のヒトTFが豊富に発現している。FVIIの存在下にマイクロタイタープレートにてJ−82FX活性化アッセイを行い、細胞表面上に有る未変性のTFにFXが結合することを、H36.D2抗体が防ぐことができるか否かを調べた(D.S.Fair et al., J.Biol, Chem., 262:11692(1987))。それぞれのウェルに、2×105 の細胞を加え、それに50ngのFVIIと、バッファー(対照サンプル)又は抗TF抗体(試験サンプル)とを加えて、2時間37℃でインキュベートした。その後、それぞれのウエルは丁寧にバッファーで洗浄され、0.3mlのFX(0.05mg/ml)を室温で30分間で、それぞれのウエルに加えた。未変性のTFへの競合的な結合を判定するため、FXと同時に抗体が加えられる場合もあった。その後、0.05mlを分取し、0.025mlの100mMのEDTAの入っている96穴マイクロタイタープレートの新しいウェルに加えた。FXa活性は、上記の実施例3に記載されているようにFXaに特異的なアッセイにより測定された。J−82細胞の表面上のTF活性の阻害は、抗体の存在下(試験サンプル)及び非存在下(対照サンプル)でOD405nmにより算出された。
図7は、H36.D2抗体がJ−82細胞膜上に発現した未変性のTFに結合し、TFが介在するFXの活性化を阻害したことを示している。これらの結果、細胞表面にある未変性のTFへの結合に、抗体がFXと競合することを示している。下記の実施例8によるデータいよってもそうであるが、この結果も、H36.D2抗体が細胞膜上の未変性TFのエピトープの立体配座に結合することを表している。
未変性の又は変性されたrhTFへのH36.D2の結合の評価を、簡略化されたドットブロットアッセイにより行った。具体的には、rhTHを、以下の三種のバッファーにそれぞれ30μg/mlまで希釈した:pH8.0の10mMのTris HCl;8Mの尿素を含むpH8.0の10mMのTris HCl、;8Mの尿素及び5mMのジチオスレイトールを含むpH8.0の10mM Tris HClである。これらのトリスバッファー中でのインキュベーションは、rhTHを未変性の形態のままで維持するが、一方、8Mの尿素及び5nMジチオスレイトールの処置は、変性した(非ネイティブの)rhTHを生成させる。それぞれのサンプルを、24時間室温でインキュベートした。インキュベーション後、ミニポア イムノビロン(Millipore Immobilon)膜(7×7cm四方)をあらかじめメタノールで濡らし、20%のメタノールを含むpH10.4の25mMトリスで処理した。膜を空気乾燥した後、それぞれのサンプル(30μg/ml)から約0.5μl、1μl及び2μlを膜に塗布し、空気乾燥した。5%(w/v)のスキムミルク及び5%(v/v)NP−40を含むPBSにより膜をブロッキングした後、その膜をH36.D2抗体を用いてプローブし、その後、ペルオキシダーゼ抱合体ヤギ抗マウスIgG(Jackson ImmunoResearch Laboratories, Inc.より入手した)でインキュベートした。そのECLウェスタンブロッティング試薬で、製品(Amersham)のインストラクションに従ってインキュベートした後、膜をビニールのフィルム(サランラップ)で包み、何度かX線フィルムにさらした。
前記してきた実施例は、H36.D2と呼ばれる特定のネズミの抗体(前記したように、時にはH36とも称される。)を、どのように調製し、使用するか記載したものである。この実施例は、上記した抗体のヒト化されたものを、どのように調製し、使用するかを示す。ヒト化されたH36抗体は、ヒトの抗マウス抗体(HAMA;human anti-mouse antibody)免疫反応の起こる可能性を最小化するのに役立つ等、様々な用途がある。これらの及び他の好ましくない反応は、ヒトへの治療に応用するのにH36抗体を使用するにあたって問題を引き起こす。
前記したH36抗体は、IgG2aネズミ抗体である。臨床的発展のために、まずH36を、マウス−ヒトキメラ抗体に改造した。このために、H36抗体の重鎖と軽鎖の遺伝子をクローニングした(米国特許第5,986,065号参照)。重鎖の可変領域を、ヒトIgG4定常領域(Fc)に融合し、軽鎖の可変領域をヒトκ軽鎖定常領域に融合した。この結果生じたIgG4κキメラ抗体はSunol−cH36と命名された。慢性疾患を持つ患者でのH36もしくはcH36の多様な使用にとっては、あらゆるヒト抗マウス抗体免疫反応を減少もしく消失させるような完全にヒト化されたcH36が好ましい。cH36のヒト化を以下に記載する。
抗組織因子抗体のキメラcH36のヒト化は「ベストフィット」法を用いて成し遂げられた。この方法は、多数のヒトIgGの既知のアミノ酸配列が公的なデータベースで利用可能である事実を十分に利用するものである。cH36のマウス重鎖及び軽鎖の可変領域の個々のフレームワークを、Kabatデータベース(http://immuno.bme.nwu.eduを参照)にあるそれと対応するヒトのフレームワークと比較する。ヒト化に望ましいヒトIgGフレームワークを選択するために以下の基準が用いる:(1)ミスマッチアミノ酸の数はできる限り低く保つ、(2)「バーニヤ(vernier)」区域(この区域のアミノ酸はCDR構造を調整し、抗原にフィットするようにうまく合わせる、Foote J. and Winter G.、J. of Mol. Bio.、224(2)、pp.487-499、1992年を参照)の中のアミノ酸は変えないでおく、(3)保存アミノ酸の置換は類似した候補を評価するときに行う。この比較のために使用されるマッチングプログラムはimmuno.bme.nwu.eduにあるKabatのホームページ(Johnson G, Wu T.、“Kabat database and its application: Future directions.”Nucleic Acids Res.、29、pp.205-206、2001年)で見つけることができる。このプログラムは、Kabatデータベースにあるマウスの配列とヒトの配列の間の相同領域を見つけて整列する。この独特なベストフィット法を用いることにより、標的IgGのヒト化された軽鎖又は重鎖の可変領域が、少なくとも一つそして多くて4つのヒトIgG分子に由来する全部で4つのフレームワーク領域を持つであろうと予測される。
cH36軽鎖のそれぞれのフレームワークのアミノ酸配列を、KabatデータベースにあるヒトIgGκ軽鎖可変領域での対応するフレームワーク領域のアミノ酸配列と比較した。ベストフィットフレームワーク領域が上記の3つの基準に従って選択した。
KabatデータベースでのID No.005191を有するヒトIgGκ軽鎖可変領域のアミノ酸配列が、cH36軽鎖のフレームワーク領域1(FR1)をヒト化するために選択された。KabatデータベースでのID No.019308を有するヒトIgGκ軽鎖可変領域のアミノ酸配列が、cH36軽鎖のフレームワーク領域2(FR2)をヒト化するために選択された。KabatデータベースID No.005191を有するヒトIgGκ軽鎖可変領域のアミノ酸配列に一致させるために、cH36軽鎖FR1に次の変異(18番目のQがLに、15番目のLがVに、17番目のEがDに、18番目のSがRとなる変異)を導入した。KabatデータベースID No.019308を有するヒトIgGκ軽鎖可変領域のアミノ酸配列に一致させるために、cH36軽鎖FR2に一つの変異(37番目のQがLとなる変異)を導入した(配列情報は表1Aを参照)。
KabatデータベースID No.038233を有するヒトIgGκ軽鎖可変領域のアミノ酸配列を、cH36軽鎖FR3をヒト化するために選択した。KabatデータベースID No.004733を有するヒトIgGκ軽鎖可変領域のアミノ酸配列を、cH36軽鎖FR4をヒト化するために選択した。KabatデータベースID No.038233を有するヒトIgGκ軽鎖可変領域のアミノ酸配列に一致させるために、cH36軽鎖FR3に次の変異(70番目のKがDに、74番目のKがTに、80番目のAがPに、84番目のVがAに、85番目のNがTとなる変異)を導入した。KabatデータベースID No.004733を有するヒトIgGκ軽鎖可変領域のアミノ酸配列に一致させるために、cH36軽鎖FR4に二つの変異(100番目のAがQに、106番目のLがIとなる変異)を導入した(配列情報は表1Bを参照)。
cH36重鎖のそれぞれのフレームワークのアミノ酸配列を、KabatデータベースにあるのヒトIgG重鎖可変領域での対応するフレームワーク領域のアミノ酸配列と比較した。ベストフィットフレームワーク領域が上記の3つの基準に従って選択した。
KabatデータベースでのID No.000042を有するヒトIgG重鎖可変領域のアミノ酸配列を、cH36重鎖のフレームワーク領域1(FR1)をヒト化するために選択した。KabatデータベースでのID No.023960を有するヒトIgG重鎖可変領域のアミノ酸配列を、cH36重鎖のFR2をヒト化するために選択した。KabatデータベースID No.000042を有するヒトIgG重鎖可変領域のアミノ酸配列に一致させるために、cH36重鎖FR1に次の変異(1番目のEがQに、5番目のQがVに、9番目のPがGに、11番目のLがVに、12番目のVがKに、19番目のQがRに、24番目のTがAとなる変異)を導入した。KabatデータベースID No.023960を有するヒトIgG重鎖可変領域のアミノ酸配列に一致させるために、cH36重鎖FR2に2つの変異(41番目のHがPに、44番目のSがGとなる変異)を導入した(配列情報は表2Aを参照)。
KabatデータベースID No.037010を有するヒトIgG重鎖可変領域のアミノ酸配列を、cH36重鎖FR3をヒト化するために選択した。KabatデータベースID No.000049を有するヒトIgG重鎖可変領域のアミノ酸配列を、cH36重鎖FR4をヒト化するために選択した。KabatデータベースID No.037010を有するヒトIgG重鎖可変領域のアミノ酸配列に一致させるために、cH36重鎖FR3に次の変異(76番目のSがTに、77番目のTがSに、80番目のFがYに、82番目のHがEに、84番目のNがSに、87番目のTがRに、89番目のDがEに、91番目のSがTとなる変異)を導入した。KabatデータベースID No.000049を有するヒトIgG重鎖可変領域のアミノ酸配列に一致させるために、cH36重鎖FR4に一つの変異(113番目のLがVとなる変異)を導入した(配列情報は表2Bを参照)。
1.プラスミドpJAIgG4TF.A8(キメラH36の発現ベクター)をテンプレートとして用い、プライマーTFHC1s2とTFHC1as2を用いることにより、抗TFモノクローナル抗体cH36の重鎖(HC)可変領域のPCR増幅と、pGem T-easyへのクローニングを行った。プライマーTFHC1s2は、開始コドンの上流にBsiW1サイトが導入され、フレームワーク(FR)1の一番目のアミノ酸EをQに変更した。プライマーTFHC1asは、フレームワーク4(FR4)の113番目のアミノ酸LをVに変更した。この段階でコンストラクトHC01を得た。
TFHC1s2
5' TTTCGTACGTCTTGTCCCAGATCCAGCTGCAGCAGTC 3'
TFHC1as2
5' AGCGAATTCTGAGGAGACTGTGACAGTGGTGCCTTGGCCCCAG 3'
TFHC7s
5' GTGAGGCAGAGCCCTGGAAAGGGCCTTGAGTGGATTGG 3'
TFHC7as
5' CCAATCCACTCAAGGCCCTTTCCAGGGCTCTGCCTCAC 3'
TFHC5s
5' GCATCTCAACAGCCTGAGATCTGAAGACACTGCAGTTTATTTCTGTG 3'
TFHC5as2
5' CTGCAGTGTCTTCAGATCTCAGGCTGTTGAGATGCATGAAGGC 3'
TFHC3as
5' GTCTTCAGATCTCAGGCTGCTGAGCTCCATGAAGGCTGTGGTG 3'
TFHC2s
5' TACGACTCACTATAGGGCGAATTGG 3'
TFHC6s
5' CTGTTGACAAGTCTACCAGCACAGCCTACATGGAGCTCAGCAG 3'
TFHC6as
5' CTGCTGAGCTCCATGTAGGCTGTGCTGGTAGACTTGTCAACAG 3'
TFHC2as2
5' GCACTGAAGCCCCAGGCTTCACCAGCTCACCTCCAGACTGCTGCAGC 3'
TFHC3s2
5' CTGGGGCTTCAGTGCGGGTATCCTGCAAGGCTTCTGGTTACTCATTCAC 3'
TFHC1s3
5' TCGTACGTCTTGTCCCAGATCCAGCTGGTGCAGTCTGGAGGTGAGC 3'
TFHC2as3
5' GCACTGAAGCCCCAGGCTTCTTCACCTCACCTCCAGACTGCACC 3'
TFHC9sL
5' GCAGTCTGGACCTGAGCTGAAGAAGCCTGGGG 3'
TFHC9asL
5' CCCCAGGCTTCTTCAGCTCAGGTCCAGACTGC 3'
TFHC8sP
5' GCTGGTGCAGTCTGGACCTGAGGTGAAGAAGCC 3'
TFHC8asP
5' GGCTTCTTCACCTCAGGTCCAGACTGCACCAGC 3'
TFHC10sK
5' GCAGTCTGGACCTGAGCTGGTGAAGCCTGGGGCTTC 3'
TFHC10asK
5' GAAGCCCCAGGCTTCACCAGCTCAGGTCCAGACTGC 3'
LV−1
5' CAGTCTGGACCTGAGGTGGTGAAGCCTGGG 3'
LV−2
5' CCCAGGCTTCACCACCTCAGGTCCAGACTG 3'
1.テンプレートとしてプラスミドpJAIgG4TF.A8(キメラH36の発現ベクター)、並びにプライマーTFLC1s2.1及びTFLC1as2を使用したPCRによる増幅を行った。このステップで、コード領域の上流にクローニングサイトAgeIが導入された。また、FR4の106番目のLがIになる変異が導入された。このステップによりコンストラクトLC03が調製された。
それぞれの変異ステップの後、部分的にヒト化又は完全にヒト化された軽鎖のクローンがシークエンスされ、これらの可変領域のいくつかが、後に発現ベクターtKMC180にクローニングされた。
図12Aは、ステップ1〜15を要約しており、軽鎖のFR1〜4に導入されたアミノ酸の変化の増分を表している。図12B〜Dは軽鎖CDRの配列を表している。
TFLC1as2:
5' TTCGAAAAGTGTACTTACGTTTGATCTCCAGCTTGGTCCCAG 3'
TFLC1s2.1:
5' ACCGGTGATATCCAGATGACCCAGTCTCC 3'
TFLC5s:
5' GGTTAGCATGGTATCTGCAGAAACCAGGG 3'
TFLC5as:
5' CCCTGGTTTCTGCAGATACCATGCTAACC 3'
TFHC2s:
5' TACGACTCACTATAGGGCGAATTGG 3'
TFLC2as1:
5' CCACAGATGCAGACAGGGAGGCAGGAGACTG 3'
TFLC1asR:
5' TTCGAAAAGTGTACTTACGTTTGATCTCCAGCTTGGTACCAGCACCGAACG 3'
TFLC2s:
5' CCTGTCTGCATCTGTGGGAGATAGGGTCACCATCACATGC 3'
TFLC4as:
5' GATCTCCAGCTTGGTACCCTGACCGAACGTGAATGG 3'
TFLC3as:
5' GTAGGCTGCTGATCGTGAAAGAAAAGTCTGTGCCAGATCC 3'
TFLC3s2:
5' CACGATCAGCAGCCTACAGCCTGAAGATTTTGTAAATTATTACTGTC 3'
TFLC08sds:
5' GCAGCCTACAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCAACAAG 3'
TFLC08sdsa:
5' CTTGTTGACAGTAATAAGTTGCAAAATCTTCAGGCTGTAGGCTGC 3'
LC105:
5' CAGCAGCCTACAGCCTGAAGATTTTGCAAATTATTACTGTCAAC 3'
LC103:
5' GTTGACAGTAATAATTTGCAAAATCTTCAGGCTGTAGGCTGCTG 3'
LC115:
5' CAGTGGATCTGGCACAAAGTTTTCTTTCACGATCAGCAGC 3'
LC113:
5' GCTGCTGATCGTGAAAGAAAACTTTGTGCCAGATCCACTG 3'
LC125a:
5' CTGCAGAAACCAGGGCAATCTCCTCAGCTCCTG 3'
LC123a:
5' CAGGAGCTGAGGAGATTGCCCTGGTTTCTGCAG 3'
部分的にヒト化されもしくは完全にヒト化された軽鎖及び重鎖のクローンを、発現ベクターにクローニングした。ヒトκ鎖に融合した軽鎖変異体を発現させるために、プラスミドtKMC180(図10A−Bを参照)を使用し、ヒトのIgG1もしくはIgG4のFcと融合した重鎖変異体を発現させるために、pJRS355(図9A−Bを参照)もしくはpLAM356(図9C−Dを参照)ベクターを使用した。そののち、重鎖及び軽鎖クローンのいくつかの組み合わせをCOS細胞に共に導入した。IgGの総生産とTFに対する結合について、COS細胞で一過性に発現させたIgGをELISAで分析した。
組換え型ヒト化抗TFモノクローナル抗体は、2つの軽鎖及び2つの重鎖からなる。軽鎖はマウスの可変領域(変更されていないか、もしくは、上記のようにヒト化されているもの)とヒトκドメインを含んでいるのに対し、重鎖は、マウスの可変領域(変更されていないか、もしくは、上記のようにヒト化されているもの)と、ヒトIgG1若しくはIgG4のFcドメインとの融合体である。ヒトIgGのFc領域は、プロテインA又は組換え型プロテインA(rプロテインA)に対する高い親和性を有することが十分に確立されている。
ヒト化抗TF抗体(hOAT)を含む採取されたプールを、1MのTris−HCl(pH8.0)をサンプル1mlあたり0.08ml加えることにより、pH8.0±0.1に調整した。そののち、低タンパク結合性0.22ミクロンフィルター(例えば、ポリエーテルスルホン膜付きのナルジーン滅菌ディスポーザブル組織培養フィルターユニット、Nalge Nunc International、カタログNo.167−0020)でサンプルを濾過した。サンプル添加の後、媒体のタンパク質(media proteins)などの結合しない物質を取り除くために、rプロテインAカラム(Pharmacia製)を5倍量の20mM Tris−HCl(PH8.0)で洗浄した。採取した培地は高濃度のウシ血清を含んでいるので、カラムからウシIgGを取り除くために、段階的pH勾配による洗浄を行った。段階的pH勾配は、バッファーA(100mM酢酸ナトリウム)中のバッファーB(100mM酢酸)の比率を増すことにより行われた。典型的なpHの段階的洗浄は、20%、40%そして60%のバッファーBを用いるものである。100%のバッファーBでカラムを抽出して、A280に基づいて画分を収集した。プールされた画分は、1Mのトリス塩基を加えることによりpH8.5に調整された。
陰イオン交換クロマトグラフィーは、その電荷によりタンパク質を分離するのにとても効率的である。抽出されpHを調整されたrプロテインAカラムからのサンプルを2倍量の水で希釈し、pHを確認して8.5に調整した。そののちサンプルを、20mMのTris−HCl(pH8.5)で平衡化した5ml(1.6cm×2.5cm)のQセファロースファーストフロー(Q Sepharose Fast Flow)にロードし、そのカラムを(1)5倍量の20mM Tris−HCl、(2)4倍量の20mM Tris−HCl(pH8.5であり100mMのNaClを含む)で洗浄した。そののち、500mMのNaClを含むpH8.5の20mM Tris−HClの数倍量で、IgGタンパク質を抽出した。タンパク質のピークをプールし、超濾過装置を用いてバッファーをPBSに交換した。
同様の形質転換、細胞培養及び精製方法を用いて、hFATも産生され、精製された。
A.ヒト化抗TF抗体によるTF機能の阻害
抗TF抗体の重要な特性の一つは、組織因子に由来する血液凝固を阻害する能力である。標準的なPT分析により、精製されたhOAT及びhFATのTF活性を阻害する能力を測定した。PT分析は、組織因子による血液凝固時間を測定するために広く用いられている。この分析の原理は、組織因子(TF)が血漿中でVIIa因子と複合体を形成することである。この複合体は、そののちXからFXaまでの因子を活性化する;FXaはその後、Va因子及びリン脂質の存在下にプロトロンビンをトロンビンに変換する。トロンビンは、最終的に血餅を形成させる。標準的なPT分析では、脂質が付加されたTFが血漿に添加されて血液凝固が始まり、その凝固がOrganon Teknika Coag-A-Mate Coagulation Analyzerもしくはそれと同等な装置によって記録される。
2.Ci−Trolのそれぞれの瓶に1mlの精製水を加える。これを混ぜて溶解させる。一瓶よりも多く使用する場合には、それらを一つの容器(例えば、10mlの試験チューブ)で一緒にする。1mlのCi−Trolで5回分析することができる(各分析で2×0.1ml=0.2ml使用する)。Ci−Trolは氷上で保存でき、2、3時間は保存可能である。
3.抗TF抗体のストックから、50mM Tris−HCl、pH7.5、0.1%BSA、で、抗TF抗体の連続希釈(200nMから1600nMまで)を作成した。
4.0.1mlのCi−Trolの入った二つのウェルのキュベットのそれぞれのウェルに、50mM Tris−HCl、pH7.5、0.1%BSAを10μl、又は、希釈抗TF抗体10μlを加える。0.1mlのチップをつけたピペットを使用して、それぞれのウェルを混合する。抗TF抗体(もしくはバッファー)を血漿(Ci−Trol)に混ぜた後、0.2mlのイノビンを加えたことによる凝固時間を10分以内で測定する。
CM5センサーチップに組換え型ヒト組織因子が共有結合で固定された表面プラズモン共鳴装置(surface plasmon resonance; Pharmacia Biosensor製のBIAcore)により、TFに対するヒト化抗TF抗体の親和性を定量化した。親和定数は、BiAcoreコンピューターソフトウェアにより、抗TFモノクローナル抗体の4つの濃度(0.125nM、0.25nM、0.5nM及び1nM)から計算された平均データである。表5の結果から、抗TF抗体であるcH36を上記の方法によりヒト化することは、TFに対するcH36の親和性に大きな影響を与えないことが示される。なぜなら、cH36とhFATの両方はTFに対して同じ親和性を有するからである。
Claims (72)
- ヒト組織因子(TF)に特異的に結合して複合体を形成し、そして当該複合体は血液凝固第X因子又は第IX因子と結合して、TF:VIIaによる第X因子又は第IX因子の活性化を阻害するヒト型抗体。
- 組織因子(TF)に対する解離定数(Kd)が約0.5nM未満を示す請求項1に記載のヒト型抗体。
- 抗体が、抗体濃度15nM未満での標準プロトロンビン(PT)凝固アッセイによって測定される血液凝固時間を少なくとも約5秒増加させることを、更に特徴とする請求項1又は2に記載のヒト型抗体。
- 抗体が、ATCC寄託番号HB−12255として寄託された細胞株H36.D2.B7から得られる抗体に殆ど等しいかより高いTFに対する結合特異性を有する、請求項1又は2に記載のヒト型抗体。
- 抗体が、ATCC寄託番号HB−12255として寄託された細胞株H36.D2.B7から得られる抗体に殆ど等しいかより高いTFに対する結合親和性を有する、請求項1又は2に記載のヒト型抗体。
- 抗体が、少なくとも一つのネズミ(murine)の完全な相補性決定領域(CDR)を含む、請求項1又は2に記載のヒト型抗体。
- 抗体が、少なくとも一つの完全なヒト型フレームワーク(FR)領域を含む、請求項1又は6に記載のヒト型抗体。
- 抗体が、ヒトの抗体に対して少なくとも約90%の相同性を示すアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のヒト型抗体。
- ヒト型抗体の可変領域が、ヒトの抗体の可変領域に対して少なくとも約70%の相同性を示すアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のヒト型抗体。
- フレームワーク1、2、3及び4の各々が図12A(配列番号 )に示される軽鎖FR配列に少なくとも約95%の相同性を示すアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のヒト型抗体。
- 抗体が、図14A又は図15A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列にそれぞれ少なくとも約95%の相同性を示す軽鎖の定常領域を含む、請求項1に記載のヒト型抗体。
- フレームワーク1、2、3及び4の各々が図13A(配列番号 )に示される重鎖FR配列に少なくとも約95%の相同性を示すアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のヒト型抗体。
- 抗体が更に、図14B又は図15B(配列番号 )に示される配列に少なくとも約95%の相同性を示すアミノ酸配列を有する重鎖の定常領域を含む、請求項12に記載のヒト型抗体。
- 抗体が、IgG1(hOAT)又はIgG4(hFAT)のアイソタイプを有する、請求項1に記載のヒト型抗体。
- ヒトTFに結合する請求項1に記載のヒト型抗体の断片。
- 断片が、Fab、Fab’、又はF(ab)2である請求項15に記載のヒトTFに結合するヒト型抗体の断片。
- 少なくとも一つのマウスの完全な相補性決定領域(CDR)を含み、ヒト組織因子(TF)に特異的に結合して複合体を形成し、更に、第X因子又は第IX因子がTF又はTF:FVIIaに結合して、TF:FVIIaによる第X因子又は第IX因子の活性化を阻害するヒト型抗体。
- すべてのCDR(軽鎖及び重鎖とも)が、マウスのものである請求項17に記載のヒト型抗体。
- 抗体が更に、少なくとも一つのヒトのフレームワーク(FR)領域を含む請求項17に記載のヒト型抗体。
- すべてのFR(軽鎖及び重鎖とも)のアミノ酸配列が、ヒトのものであるか又はヒトのアミノ酸配列の2個以内のアミノ酸が置換されたものである、請求項19に記載のヒト型抗体。
- 重鎖の超可変領域の1番目のCDR(CDR1)が、図13B(配列番号 )に示されるCDR1のアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す、請求項17に記載のヒト型抗体。
- 重鎖の超可変領域の2番目のCDR(CDR2)が、図13C(配列番号 )に示されるCDR2のアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す、請求項17に記載のヒト型抗体。
- 重鎖の超可変領域の3番目のCDR(CDR3)が、図13D(配列番号 )に示されるCDR3のアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す請求項17に記載のヒト型抗体。
- 軽鎖の超可変領域の1番目のCDR(CDR1)が、図12B(配列番号 )に示されるCDR1のアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す請求項17に記載のヒト型抗体。
- 軽鎖の超可変領域の2番目のCDR(CDR2)が、図12C(配列番号 )に示されるCDR2のアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す請求項17に記載のヒト型抗体。
- 軽鎖の超可変領域の3番目のCDR(CDR3)が、図12D(配列番号 )に示されるCDR3のアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す請求項17に記載のヒト型抗体。
- 重鎖の超可変領域の一つ目のフレームワーク(FR1)が、図13A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す請求項19に記載のヒト型抗体。
- FR1に於いて、次のアミノ酸の改変:
1番目のEがQ;5番目のQがV;9番目のPがG;11番目のLがV;12番目のVがK;19番目のQがR及び24番目のTがAへの改変;
のうち、少なくとも一つのアミノ酸の改変を有する請求項27に記載のヒト型抗体。 - 重鎖の超可変領域の2番目のフレームワーク(FR2)が、図13A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す請求項19に記載のヒト型抗体。
- FR2に於いて、41番目のHがPに及び44番目のSがGとなるアミノ酸改変のうち、少なくとも一つのアミノ酸の改変を有する請求項29に記載のヒト型抗体。
- 重鎖の超可変領域の3番目のフレームワーク(FR3)が、図13A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す、請求項19に記載のヒト型抗体。
- FR3に於いて、次のアミノ酸の改変:
76番目のSがT;77番目のTがS;80番目のFがY;82番目のHがE;84番目のNがS;87番目のTがR;89番目のDがE及び91番目のSがTへの改変;
のうち、少なくとも一つのアミノ酸の改変を有する請求項31に記載のヒト型抗体。 - 重鎖の超可変領域の4番目のフレームワーク(FR4)が、図13A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す請求項19に記載のヒト型抗体。
- FR4に於いて、113番目のLがVへのアミノ酸の改変を有する、請求項33に記載のヒト型抗体。
- 軽鎖の超可変領域の1番目のフレームワーク(FR1)が、図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す請求項19に記載のヒト型抗体。
- FR1に於いて、次のアミノ酸の改変:
11番目のQがL;15番目のLがV;17番目のEがD及び18番目のSがRへの改変;
のうち、少なくとも一つのアミノ酸の改変を有する請求項35に記載のヒト型抗体。 - 軽鎖の超可変領域の2番目のフレームワーク(FR2)が、図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す請求項19に記載のヒト型抗体。
- FR2に於いて、37番目のQがLへのアミノ酸の改変を有する請求項37に記載のヒト型抗体。
- 軽鎖の超可変領域の3番目のフレームワーク(FR3)が、図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す請求項19に記載のヒト型抗体。
- FR3に於いて、次のアミノ酸の改変:
70番目のKがD;74番目のKがT;80番目のAがP、84番目のAがV及び85番目のNがTへの改変;
のうち、少なくとも一つのアミノ酸の改変を有する請求項39に記載のヒト型抗体。 - 軽鎖の超可変領域の第4番目のフレームワーク(FR4)が、図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す、請求項19に記載のヒト型抗体。
- FR4に於いて、100番目のAがQ及び106番目のLがIへのアミノ酸改変のうち、少なくとも一つのアミノ酸の改変を有する請求項41に記載のヒト型抗体。
- ヒトTFに結合する請求項17に記載のヒト型抗体の断片。
- 断片が、Fab、Fab’、又はF(ab)2である請求項43に記載のヒトTFに結合するヒト型抗体の断片。
- 少なくとも一つのマウスの完全な相補性決定領域(CDR)を含み、抗体がヒト組織因子(TF)に特異的に結合して複合体を形成するヒト型抗体であり、更に第X因子又は第IX因子がTF又はTF:FVIIaに結合して、TF:FVIIaによる第X因子又は第IX因子の活性化を阻害するヒト型抗体であって、抗体が重鎖に、
a)図13B(配列番号 )に示されるCDR1のアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す1番目のCDR(CDR1)、
b)図13C(配列番号 )に示されるCDR2のアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す2番目のCDR(CDR2)、
c)図13D(配列番号 )に示されるCDR3のアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す3番目のCDR(CDR3)、
d)図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す1番目のFR(FR1)、
e)図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す2番目のFR(FR2)、
f)図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す3番目のFR(FR3)、及び、
g)図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す4番目のFR(FR4)、
を含むヒト型抗体。 - 抗体が、更にその軽鎖に、
h)図12B(配列番号 )に示されるCDR1のアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す1番目のCDR(CDR1)、
i)図12C(配列番号 )に示されるCDR2のアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す2番目のCDR(CDR2)、
j)図12C(配列番号 )に示されるCDR3のアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す3番目のCDR(CDR3)、
k)図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す1番目のFR(FR1)、
l)図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す2番目のFR(FR2)、
m)図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す3番目のFR(FR3)、及び、
n)図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す4番目のFR(FR4)、
を含む請求項45に記載の抗体。 - 図14A(配列番号 )又は図15A(配列番号 )に示される軽鎖の定常領域を更に含んでいる、請求項45に記載の抗体。
- 図14B(配列番号 )又は図15B(配列番号 )に示される重鎖の定常領域を更に含んでいる、請求項45に記載の抗体。
- ヒトTFに結合する請求項45に記載のヒト型抗体の断片。
- 断片が、Fab、Fab’、又はF(ab)2である請求項45に記載のヒトTFに結合するヒト型抗体の断片。
- 抗体が、重鎖に、
a)図13B(配列番号 )に示されるCDR1のアミノ酸配列と相同である1番目のCDR(CDR1)、
b)図13C(配列番号 )に示されるCDR2のアミノ酸配列と相同である2番目のCDR(CDR2)、
c)図13D(配列番号 )に示されるCDR3のアミノ酸配列と相同である3番目のCDR(CDR3)、
d)図13A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列と相同である1番目のFR(FR1)、
e)図13A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列と相同である2番目のFR(FR2)、
f)図13A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列と相同である3番目のFR(FR3)、及び、
g)図13A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列と相同である4番目のFR(FR4)、並びに、
軽鎖に、
h)図12B(配列番号 )に示されるCDR1のアミノ酸配列と相同である1番目のCDR(CDR1)、
i)図12C(配列番号 )に示されるCDR2のアミノ酸配列と相同である2番目のCDR(CDR2)、
j)図12D(配列番号 )に示されるCDR3のアミノ酸配列と相同である3番目のCDR(CDR3)、
k)図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列と相同である1番目のFR(FR1)、
l)図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列と相同である2番目のFR(FR2)、
m)図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列と相同である3番目のFR(FR3)、及び、
n)図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列と相同である4番目のFR(FR4)、
を含んでいるヒト型抗体。 - 図14A(配列番号 )又は図15A(配列番号 )に示される軽鎖の定常領域を更に含んでいる請求項51に記載の抗体。
- 図14B(配列番号 )又は図15B(配列番号 )に示される重鎖の定常領域を更に含んでいる請求項51に記載の抗体。
- 抗体がIgG1又はIgG4のアイソタイプを有する、請求項51に記載のヒト型抗体。
- ヒトTFに結合する請求項4に記載のヒト型抗体の断片。
- 断片が、Fab、Fab’、又はF(ab)2である、請求項55に記載のヒトTFに結合するヒト型抗体の断片。
- 抗体が、モノクローナル抗体である、請求項1に記載のヒト型抗体。
- 請求項1に記載の抗体の超可変領域を含んでいる1本鎖の抗体。
- 請求項1に記載のヒト型抗体の少なくとも一つの重鎖又は軽鎖をコードする単離された核酸。
- 請求項59に記載の単離された核酸を含む組換えベクター。
- 請求項60に記載の組換えベクターむ宿主細胞。
- 請求項1に記載のヒト型抗体、及び少なくとも一つの薬学的に許容される担体を含む組成物。
- 哺乳動物に於ける血液凝固を阻害する方法であって、その方法が、請求項1に記載のヒト型抗体又はその断片;即ち、
ヒト組織因子(TF)に特異的に結合して複合体を形成し、第X因子又は第IX因子がTF又はTF:FVIIaに結合してTF:FVIIaによる第X因子又は第IX因子の活性化を阻害するヒト型抗体又はその断片;
の有効量を哺乳動物に投与することを含み、その方法が更に、抗体とTFの間に血液凝固を阻害する特定の複合体を形成することを含む、
血液凝固を阻害する方法。 - 哺乳動物に於ける血液凝固を阻害する方法であって、その方法が有効量の請求項7に記載のヒト型抗体又はその断片を哺乳動物に投与することを含み、その抗体又は断片は、ヒト組織因子(TF)に特異的に結合して複合体を形成し、更に第X因子又は第IX因子がTF又はTF:FVIIaに結合して、TF:FVIIaによる第X因子又は第IX因子の活性化を阻害し、その方法が更に、抗体とTFの間に血液凝固を阻害する特定の複合体を形成することを含む、血液凝固を阻害する方法。
- 哺乳動物に於ける血液凝固を阻害する方法であって、その方法が有効量の請求項7に記載のヒト型抗体又はその断片を哺乳動物に投与することを含み、その抗体又は断片は、ヒト組織因子(TF)に特異的に結合して複合体を形成し、更に第X因子又は第IX因子がTF又はTF:FVIIaに結合してTF:FVIIaによる第X因子又は第IX因子の活性化を阻害する方法であって、その抗体又は断片が重鎖に、
a)図13B(配列番号 )に示されるCDR1のアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す1番目のCDR(CDR1)、
b)図13C(配列番号 )に示されるCDR2のアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す2番目のCDR(CDR2)、
c)図13D(配列番号 )に示されるCDR3のアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す3番目のCDR(CDR3)、
d)図13A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す1番目のFR(FR1)、
e)図13A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す2番目のFR(FR2)、
f)図13A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す3番目のFR(FR3)、及び、
g)図13A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す4番目のFR(FR4)、
並びに、 その軽鎖に、
h)図12B(配列番号 )に示されるCDR1のアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す1番目のCDR(CDR1)、
i)図12C(配列番号 )に示されるCDR2のアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す2番目のCDR(CDR2)、
j)図12D(配列番号 )に示されるCDR3のアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す3番目のCDR(CDR3)、
k)図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す1番目のFR(FR1)、
l)図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す2番目のFR(FR2)、
m)図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す3番目のFR(FR3)、
n)図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す4番目のFR(FR4)、
o)図14A(配列番号 )又は図15A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す軽鎖の定常領域、及び
p)図14B(配列番号 )又は図15B(配列番号 )に示されるアミノ酸配列に少なくとも95%の相同性を示す重鎖の定常領域、
を含む血液凝固を阻害する方法。 - 哺乳動物に於ける血液凝固を阻害する方法であって、その方法が有効量の請求項7に記載のヒト型抗体又はその断片をを哺乳動物に投与することを含み、その抗体又は断片は、ヒト組織因子(TF)に特異的に結合して複合体を形成し、更に第X因子又は第IX因子がTF又はTF:FVIIaに結合してTF:FVIIaによる第X因子又は第IX因子の活性化を阻害する方法であって、その抗体又は断片が重鎖に、
a)図13B(配列番号 )に示されるCDR1のアミノ酸配列と相同である1番目のCDR(CDR1)、
b)図13C(配列番号 )に示されるCDR2のアミノ酸配列と相同である2番目のCDR(CDR2)、
c)図13D(配列番号 )に示されるCDR3のアミノ酸配列と相同である3番目のCDR(CDR3)、
d)図13A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列と相同である1番目のFR(FR1)、
e)図13A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列と相同である2番目のFR(FR2)、
f)図13A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列と相同である3番目のFR(FR3)、及び、
g)図13A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列と相同である4番目のFR(FR4)、
並びに、その軽鎖に、
h)図12B(配列番号 )に示されるCDR1のアミノ酸配列と相同である1番目のCDR(CDR1)、
i)図12C(配列番号 )に示されるCDR2のアミノ酸配列と相同である2番目のCDR(CDR2)、
j)図12D(配列番号 )に示されるCDR3のアミノ酸配列と相同である3番目のCDR(CDR3)、
k)図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列と相同である1番目のFR(FR1)、
l)図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列と相同である2番目のFR(FR2)、
m)図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列と相同である3番目のFR(FR3)、
n)図12A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列と相同である4番目のFR(FR4)、
o)図14A(配列番号 )又は図15A(配列番号 )に示されるアミノ酸配列と相同である軽鎖の定常領域、及び
p)図14B(配列番号 )又は図15B(配列番号 )に示されるアミノ酸配列と相同である重鎖の定常領域、
を含む血液凝固を阻害する方法。 - 複合体を形成する条件下で請求項1に記載の抗体に生物サンプルを接触させ、生物サンプル中のTFの存在を示す複合体を検出することからなる、生物サンプル中の組織因子(TF)を検出する方法。
- 1)ヒト型抗体の軽鎖又はその断片をコードする一つ目の発現ベクター及びヒト型抗体の重鎖又はその断片をコードする二つ目の発現ベクター、又は
2)ヒト型抗体の軽鎖及び重鎖又はその断片の両方をコードする単独の発現ベクター、
によって宿主細胞を形質転換し、当該宿主細胞を軽鎖及び重鎖の各々が発現する生育条件下に維持して、
ヒト型抗体及びその断片を単離することからなる請求項1に記載のヒト型抗体を製造する方法。 - a)齧歯類の軽鎖のフレームワークのアミノ酸配列を、対応するヒトの抗体のフレームワークについての一群の配列と比較すること、
b)対応する齧歯類の軽鎖のフレームワークと最もアミノ酸配列の相同性が高いヒトのフレームワークの配列を選別すること、
c)齧歯類の軽鎖のフレームワークをコードするDNAセグメントを、工程b)で選別されたヒトのフレームワークの配列と実質的に相同であるアミノ酸配列を有するヒト型の軽鎖のフレームワークをコードするように、変異させること、
d)各々の配列がヒト型の軽鎖のフレームワークをコードする複数のDNA配列を構築するために、齧歯類の各々の軽鎖のフレームワークについて前記の工程a)から工程c)を繰り返すこと、なお、ここに於いて、工程b)で選択された各々の対応するヒトのフレームワークの配列は同じか又は異なったヒトの抗体由来のものであってもよい、
e)工程d)で構築されたヒト型のフレームワークの配列をコードするDNA配列を、少なくとも齧歯類の抗体の軽鎖の可変領域をコードする一つ目のベクターに組み込むこと、及び
f)組み込まれたベクターをヒト型抗体を産生するのに十分な条件下で、宿主に導入すること、
を含むヒト型抗体を製造する方法。 - g)齧歯類の重鎖のフレームワークのアミノ酸配列を、対応するヒトの抗体のフレームワークにつての一群の配列と比較すること、
h)対応する齧歯類の重鎖のフレームワークと最もアミノ酸配列の相同性が高いヒトのフレームワークの配列を選別すること、
i)齧歯類の重鎖のフレームワークをコードするDNAセグメントを、工程h)で選別されたヒトのフレームワークの配列と実質的に相同であるアミノ酸配列を有するヒト型の重鎖のフレームワークをコードするように、変異させること、及び
j)各々の配列がヒト型の重鎖のフレームワークをコードする複数のDNA配列を構築するために、齧歯類の各々の重鎖のフレームワークについて前期の工程g)から工程i)をくり返すこと、なお、ここに於いて、工程h)で選択された各々の対応するヒトのフレームワークの配列は同じか又は異なったヒトの抗体由来のものであってもよい、
を更に含むことからなる、請求項69に記載のヒト型抗体を製造する方法。 - 工程j)で構築されたヒト型フレームワーク配列をコードするDNA配列を、少なくとも齧歯類の抗体の重鎖の可変領域をコードする二つ目のベクターに組み込むこと;及び、
組み込まれた一つ目及び二つ目のベクターを宿主へ導入し、ヒト型抗体を産生するのに十分な条件下にすることからなる、請求項70に記載の方法。 - 工程j)で産生されたヒト型フレームワーク配列をコードするDNA配列を、少なくとも齧歯類の抗体の軽鎖の可変領域をコードする一つ目のベクターに組み込むこと;及び、
組み込まれた一つ目のベクターを宿主に導入し、ヒト型抗体を産生するのに十分な条件下にすることからなる請求項70に記載の方法。
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