JP2006503083A - 雑草防除の増強のためのアリールオキシフェノキシプロピオネートおよび薬害軽減剤の組み合わせおよびその使用 - Google Patents

雑草防除の増強のためのアリールオキシフェノキシプロピオネートおよび薬害軽減剤の組み合わせおよびその使用 Download PDF

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Abstract

式(I)の化合物またはその塩。式中、R1、R2、R3、R4およびnは記載の通り定義され、そして、アリールオキシフェノキシプロピオネート除草剤または農業上許容されるその塩1つまたはそれ以上は雑草防除を増強するために有用である。
【化1】

Description

本発明は作物保護のための除草剤−薬害軽減剤の技術分野、特に、有用植物の作物における有害植物の選択的防除のために高度に適しているアリールオキシフェノキシプロピオネート除草剤および薬害軽減剤の組み合わせに関する。
アリールフェノキシプロピオネート除草剤は種々の除草剤目的のために適していることがわかっている化合物のクラスである。これらには例えば、クロジナホップ−プロパルギル、シハロホップ−ブチルジクロホップ、ジクロホップ−メチル、フェノキサプロプ−P−エチル、フルアジホップ、フルアジホップ−ブチル、フルアジホップ−P−ブチル、ハロキシホップ、ハロキシホップ−エトチル、ハロキシホップ−P−メチル、プロパキザホップ、キザロホップ、キザロホップ−エチル、キザロホップ−P、キザロホップ−P−エチルおよびキザロホップ−P−テフリルのような除草剤を包含し、これらの各々は、例えば、Pesticide Manual 12th edition(British Crop Protection Council),2000;特許文献EP0083556、US4713109、US4894085、US4897481、EP302203、DE2136828、DE2223894、EP0635996、GB1599121、EP52798、US4545807およびGB2042539に記載されている。
アリールオキシフェノキシプロピオネート型の除草活性化合物は一般的には特にコメ、コムギおよびオオムギのような穀物において、または、種々の広葉作物においてイネ科の雑草を防除するために発芽後に使用されており、そして、比較的低い施用量で使用できる。しかしながら、これらの化合物は一部の重要な作物植物に対して常に十分に適合性があるわけではなく、そして、一部の場合においては、雑草の生育を防除するために必要な除草剤施用量における作物植物への傷害のために除草剤は特定の作物の存在下では広範な雑草種の防除に適さなくなる。除草活性の許容できない程度までの低減を伴わない作物への除草剤の傷害の低減は、「解毒剤」または「拮抗剤」と称される場合もある「薬害軽減剤」として知られている作物保護剤の使用により達成できる。アリールオキシフェノキシプロピオネート型の除草活性化合物は例えば、アリールオキシフェノキシプロピオネートを含む除草剤の植物毒性作用は4,5−ピラゾリン−3−カルボン酸エステル誘導体を用いることにより薬害軽減され、そして特にフェノキサプロプ−P−エチルおよびメフェンピル−ジエチルの組み合わせが特に例示できることを開示しているEP0635996(US−5700758)に記載の通り、薬害軽減剤と組み合わせて使用してよい。
今回、本発明者等は、知られた作物薬害軽減作用に加えて、意外にも、特定の薬害軽減剤の使用が、アリールオキシフェノキシプロピオネート除草剤による特定の重要な雑草種(特にスズメノテッポウ(Alopecurus myosuroides))の防除の上昇した水準をもたらすことを発見した。この作用はまた、フェノキサプロプ−P−エチルおよびメフェンピル−ジエチルの組み合わせについても発見されたが、この組み合わせは商業上使用されているため新しくない。しかしながら作用は組み合わせについてはこれまで知られていなかった。
従って本発明は、アリールオキシフェノキシプロピオネート除草剤(A)またはその農業上許容される塩の1つまたは1つより多くの雑草防除を増強するための、下記式(I):
Figure 2006503083
[式中、
(R1nは基R1n個であり、ここでR1は同じかまたは異なっていて、各々ハロゲンまたは(C1−C4)−ハロアルキルであり:
nは1〜3の整数であり;
2は水素、(C1−C6)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキル、(C3−C6)−シクロアルキル、トリ−(C1−C4)−アルキル−シリルまたはトリ−(C1−C4)−アルキルシリルメチルであり、
3は水素、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−ハロアルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニルまたは(C3−C6)−シクロアルキルであり、そして、
4は水素または(C1−C12)−アルキルである]の化合物、またはその塩(化合物(B))の使用を提供する。
「アリールオキシフェノキシプロピオネート除草剤」という用語は、一般的には、脂肪酸合成阻害剤、特に植物における酵素アセチルCoAカルボキシラーゼ(ACCase)の阻害剤、のクラスの除草剤を記載するために用いられ、これは官能基的に同様のアリールオキシまたはヘテロアリールオキシ基のフェノキシ基によりフェニル環内で置換されたフェノキシプロピオネートの構造的特徴を有している。別の表現方法は、塩基性酸のエステルおよび塩を含む「(ヘテロ)アリールオキシフェノキシプロピオネート除草剤」である。好ましいものは、酸、その塩およびそのエステル、例えば(C1−C8)アルキルエステル、置換(C1−C8)アルキルエステル、(C2−C8)アルケニルエステルまたは(C2−C8)アルキニルエステル、特に(C1−C4)アルキルエステル、ハロゲンおよび(C1−C4)アルコキシよりなる群から選択される基1つまたは1つより多くで置換された(C1−C4)アルキルエステル、または(C2−C4)アルケニルエステルまたは(C2−C4)アルキニルエステルである。
本発明において使用するためには、好ましくは、アリールオキシフェノキシプロピオネート除草剤除草剤(A)は下記物質:
(A1)クロジナホップ−プロパルギル(プロパ−2−インイル(R)−2−[4−(5−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イルオキシ)フェノキシ]プロピオネートまたはその塩、
(A2)シハロホップ−ブチル(ブチル(R)−2−[4−(4−シアノ−2−フルオロフェノキシ)フェノキシ]プロピオネート)、
(A3)ジクロホップ((RS)−2−[4−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェノキシ]プロピオネート)またはその塩、
(A4)ジクロホップ−メチル(メチル(RS)−2−[4−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェノキシ]プロピオネート)、
(A5)フェノキサプロプ−P−エチル(エチル(R)−2−[4−(6−クロロ−1,
3−ベンズオキサゾール−2−イルオキシ)フェノキシ]プロピオネート)、
(A6)フェノキサプロプ−P((R)−2−[4−(6−クロロ−1,3−ベンズオキサゾール−2−イルオキシ)フェノキシ]プロピオン酸)またはその塩、
(A7)フェノキサプロプ−エチル(エチル(RS)−2−[4−(6−クロロ−1,3−ベンズオキサゾール−2−イルオキシ)フェノキシ]プロピオネート)、
(A8)フェノキサプロプ((RS)−2−[4−(6−クロロ−1,3−ベンズオキサゾール−2−イルオキシ)フェノキシ]プロピオン酸)またはその塩、
(A9)フルアジホップ((RS)−2−[4−(5−トリフルオロメチル−2−ピリジルオキシ)フェノキシ]プロピオン酸)またはその塩、
(A10)フルアジホップ−ブチル(ブチル(RS)−2−[4−(5−トリフルオロメチル−2−ピリジルオキシ)フェノキシ]プロピオネート)、
(A11)フルアジホップ−P−ブチル(ブチル(R)−2−[4−(5−トリフルオロメチル−2−ピリジルオキシ)フェノキシ]プロピオネート)、
(A12)ハロキシホップ((RS)−2−[4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−2−ピリジルオキシ)フェノキシ]プロピオン酸)またはその塩、
(A13)ハロキシホップ−P((R)−2−[4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−2−ピリジルオキシ)フェノキシ]プロピオン酸)またはその塩、
(A14)ハロキシホップ−エトチル(エトキシエチル(RS)−2−[4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−2−ピリジルオキシ)フェノキシ]プロピオネート)、
(A15)ハロキシホップ−P−メチル(メチル(R)−2−[4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−2−ピリジルオキシ)フェノキシ]プロピオネート)、
(A16)プロパキザホップ(2−イソプロピリデンアミノ−オキシエチル(R)−2−[4−(6−クロロキノキサリン−2−イルオキシ)フェノキシ]プロピオネート)またはその塩、
(A17)キザロホップ((RS)−2−[4−(6−クロロキノキサリン−2−イルオキシ)フェノキシ]プロピオン酸)またはその塩、
(A18)キザロホップ−エチル(エチル(RS)−2−[4−(6−クロロキノキサリン−2−イルオキシ)フェノキシ]プロピオネート)、
(A19)キザロホップ−P((R)−2−[4−(6−クロロキノキサリン−2−イルオキシ)フェノキシ]プロピオン酸)またはその塩、
(A20)キザロホップ−P−エチル(エチル(R)−2−[4−(6−クロロキノキサリン−2−イルオキシ)フェノキシ]プロピオネート)、
(A21)キザロホップ−P−テフリル((±)−テトラヒドロフルフリル(R)−2−[4−(6−クロロキノキサリン−2−イルオキシ)フェノキシ]プロピオネート)、
よりなる群から選択される。
好ましいアリールオキシフェノキシプロピオネート除草剤は:(A1)、(A2)、(A4)、(A5)、(A10)、(A11)、(A14)、(A15)、(A16)、(A18)、(A20)および(A21)である。最も好ましくはアリールオキシフェノキシプロピオネート除草剤は(A5)である。
以下に示すものは、本発明における化合物(B)の使用のための式(I)の好ましい定義である。
好ましくは、(R1nは基R1n個であり、ここでR1は同じかまたは異なっていて、各々F、Cl、BrまたはCF3である。
好ましくはnは2または3である。
好ましくはR2は水素または(C1−C4)−アルキルである。
好ましくはR3は水素、(C1−C4)−アルキル、(C2−C4)−アルケニルまたは(C2−C4)−アルキニルである。
好ましくはR4は水素または(C1−C8)−アルキルである。
より好ましくは(R1nは2,4−Cl2、 2,4−Br2、2−CF3−4−Clおよび2−Cl−4−CF3である。
より好ましくはR2は水素または(C1−C4)−アルキルである。
より好ましくはR3は水素または(C1−C4)−アルキルである。
より好ましくはR4は水素または(C1−C4)−アルキルである。
化合物(B)の好ましいクラスは、式(I)において、式中:
(R1nは基R1n個であり、ここでR1は同じかまたは異なっていて、各々F、Cl、BrまたはCF3であり、
nは2または3であり、
2は水素または(C1−C4)−アルキルであり、
3は水素、(C1−C4)−アルキル、(C2−C4)−アルケニルまたは(C2−C4)−アルキニルであり、そして、
4は水素または(C1−C8)−アルキルである、
化合物である。
化合物(B)のより好ましいクラスは、式(I)において、式中:
(R1nは2,4−Cl2、 2,4−Br2、2−CF3−4−Clおよび2−Cl−4−CF3であり、
2は水素または(C1−C4)−アルキルであり、
3は水素または(C1−C4)−アルキルであり、そして、
4は水素または(C1−C4)−アルキルである、
化合物である。
式(I)の特定の好ましい化合物(B)を以下の表1に示す。
Figure 2006503083
最も好ましくは(B)は国際特許出願WO91/078742記載のエチル1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(エトキシカルボニル)−5−メチル−2−ピラゾリン−3−カルボキシレート(B1)(「メフェンピル−ジエチル」、The Pesticide Manual,12th edition 2000,pp.594−595参照)である。メフェンピル−ジエチルおよびその他の式(I)の化合物の製法もそこに記載されている。
好ましいものは、(B1)+(A1)、(B1)+(A2)、(B1)+(A4)、(B1)+(A5)、(B1)+(A10)、(B1)+(A11)、(B1)+(A14)、(B1)+(A15)、(B1)+(A16)、(B1)+(A18)、(B1)+(A20)、(B1)+(A21)および(B1)+(A5)+(A4)から選択される組み合わせの本発明の使用である。特に好ましいものは(B1)+(A5)の使用である。
本発明の方法で使用される化合物(A)および(B)は、全ての立体異性体およびそれの混合物、ならびにそれらの塩を包含するものと解される。
有害植物に対する含有された除草活性化合物の活性は意外にも除草剤(A)単独のものよりも良好であり、即ち相乗作用的であった。より高値の薬効によりこれまで防除できなかった種(ギャップ)の防除、施用期間の延長および/または必要とされるここの施用回数の低減、および、使用者に対する結果としては、経済的および生態学的により好都合な雑草防除システムが可能となる。
従って、本発明の別の特徴は、アリールオキシフェノキシプロピオネート除草剤(A)または農業上許容されるその塩1つまたはそれ以上の雑草防除を増強するための方法を提供し、これは、除草剤(A)1つまたはそれ以上と組み合わせて式(I)の化合物または
その塩1つまたはそれ以上(化合物B)の相乗作用除草有効量を使用することを含む。
本発明の更に別の特徴は、化合物(A)および(B)を同時または個別(共にまたは逐次的に)植物、植物の部分、植物の種子または植物が成長している、または成長する予定である領域に適用する方法を提供する。
除草剤(A)および化合物(B)は一般的に同時、または、短い時間間隔内に適用する。
除草剤組み合わせ(A)+(B)はまた除草活性化合物(A)単独を有用植物に用いた場合に起こりえる植物毒性作用を低減または排除する。
アリールオキシフェノキシプロピオネートは一般的に知られており、その調製は例えば上記した出版物に記載されており、或は、例えばこれらの出版物中に記載された方法により、またはそれに準じて実施できる。
好ましい化合物については、これらの調製および使用のための一般的条件、および、特に特定の例示される化合物については、上記した出版物の記述を参照でき、そしてこれらの記述もまた本発明の部分である。
上記したアリールオキシフェノキシプロピオネート(A)の一部は適当な無機または有機の酸、例えばHCl、HBr、H2SO4またはNHO3並びにシュウ酸またはスルホン酸を塩基性の基、一般的にはピリジン環N原子に添加することにより塩を形成できる。脱プロトン化形態で存在する適当な置換基、例えばカルボン酸は、適当な置換基、一般的にはカルボン酸の水素を農薬的に適するカチオンで置き換えることにより塩を形成できる。これらの塩は、例えば、金属塩、特にアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、特にナトリウム塩およびカリウム塩、または、アンモニウム塩、有機アミンとの塩、または、第四級アンモニウム塩である。
式(I)の化合物は適当な無機または有機の酸、例えばHCl、HBr、H2SO4またはNHO3または1または2官能性のカルボン酸またはスルホン酸を塩基性の基、例えばピラゾール環の「アミノ」または「アルキルアミノ」官能基に添加することにより塩を形成できる。脱プロトン化された形態で存在する適当な置換基、例えばカルボン酸はアミノ基のような自身プロトン化可能な基との内部塩を形成できる。同様に、そして本発明の場合は通常はより頻繁に、塩は農薬上適当なカチオンでカルボン酸のような適当な置換基中の水素を置き換えることにより形成できる。これらの塩は、例えば、金属塩、特にアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、特にナトリウム塩およびカリウム塩、または、アンモニウム塩、有機アミンとの塩、または、第四級アンモニウム塩である。
式(I)において、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル基および相当する不飽和の基は、各々の場合、炭素骨格が直鎖または分枝鎖であることができる。特段の記載が無い限り、低級炭素骨格、例えば炭素原子1〜6個、または、不飽和基の場合は炭素原子2〜6個を有するものがこれらの基として好ましい。アルコキシ、ハロアルコキシ等のような複合的意味におけるものも含むアルキル基とは、例えば、メチル、エチル、n−またはイソプロピル、n−、イソ、t−または2−ブチル、ペンチル、ヘキシル、例えばn−ヘキシル、イソヘキシルおよび1,3−ジメチルブチル、ヘプチル、例えばn−ヘプチル、1−メチルヘキシルおよび1,4−ジメチルペンチルであり;アルケニルおよびアルキニル基はアルキル基に相当する可能な不飽和の基の意味を有し;アルケニルは、例えばアリル、1−メチルプロパ−2−エン−1−イル、2−メチルプロパ−2−エン−1−イル、ブタ−2−エン−1−イル、ブタ−3−エン−1−イル、1−メチルブタ−3−エン−1−イ
ルまたは1−メチルブタ−2−エン−1−イルであり;アルキニルは、例えばプロパルギル、ブタ−2−イン−1−イル、1−メチルブタ−3−イン−1−イルである。
シクロアルキルは好ましくは炭素原子3〜8個を有する炭素環の飽和環系、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである。
ハロゲンは例えばフッ素、塩素、臭素またはヨウ素である。ハロアルキルは、ハロゲンにより、好ましくはフッ素、塩素および/または臭素により、特にフッ素または塩素により部分的または完全に置換されたアルキルであり、例えば、モノハロアルキル、ペルハロアルキル、CF3、CHF2、CH2F、CF3CF2、CH2FCHCl、CCl3、CHCl2、CH2CH2Clである。
化合物(A)またはその塩および相乗作用化合物(B)またはその塩は本発明の方法において、そのまま、または他の農薬活性物質、例えば殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、除草剤、殺カビ剤、薬害軽減剤、肥料および/または成長調節剤と組み合わせた調製物(製剤)の形態で、例えば、最終製剤またはタンクミックスの形態で使用できる。好ましい付加的な活性化合物は除草剤である。
本発明の別の特徴は例えば除草剤組成物として使用するための調製物の形態の除草剤の組み合わせを提供し、これは、下記成分:
(A)アリールオキシフェノキシプロピオネート除草剤(A)または農業上許容されるその塩1つまたはそれ以上、および、
(B)式(I)の化合物または農業上許容されるその塩1つまたはそれ以上、
を含むが、フェノキサプロプ−P−エチル(A5)およびメフェンピル−ジエチル(B1)を活性成分として含む組み合わせを除く。
上記した組み合わせは新規であり、組み合わせおよび場合により他の活性成分および/または製剤補助剤を含む除草剤組成物として使用できる。
フェノキサプロプ−P−エチルおよびメフェンピル−ジエチルの組み合わせを含む除草剤組成物は既に知られており、例えばThe Pesticide Manual,12th edition(British Corp Protection Council),2000,page.393−394に記載されている。
好ましくは、除草剤組み合わせ中に存在する除草剤(A)は、下記物質:
クロジナホップ−プロパルギル、シハロホップ−ブチル、ジクロホップ、ジクロホップ−メチル、フェノキサプロプ−P−エチル、フェノキサプロプ−P、フェノキサプロプ−エチル、フェノキサプロプ、フルアジホップ、フルアジホップ−ブチル、フルアジホップ−P−ブチル、ハロキシホップ、ハロキシホップ−エトチル、ハロキシホップ−P−メチル、プロパキザホップ、キザロホップ、キザロホップ−エチル、キザロホップ−P、キザロホップ−P−エチルおよびキザロホップ−P−テフリル、または、上記した酸性化合物の農業上許容される塩よりなる群から選択される。
より好ましくは、除草剤組み合わせ中に存在する除草剤(A)は下記物質:
(A1)、(A2)、(A4)、(A5)、(A10)、(A11)、(A14)、(A15)、(A16)、(A18)、(A20)および(A21)、
よりなる群から選択される。
混合製剤またはタンクミックス中に本発明の化合物(A)および(B)と組み合わせることができる適当な活性化合物(C)は、例えば知られた活性化合物、好ましくは除草剤
であり、例えばThe Pesticide Manual,12th edition(The British Corp Protection Council),2000,、または、The Compendium of Pesticide Common Names(インターネットから入手可能)およびそれらの引用文献に記載のものである。例えば、以下の活性化合物を、知られた除草剤または植物成長調節剤として、そして式(A)および(B)の化合物と組み合わせられるものとして例示でき:そして以下の記述においては、化合物は国際標準化機構(ISO)に従った一般名により、或は、適宜、慣用的コード番号を付した化学名を用いて示され、それらは即ち:アセトクロル;アシフルオルフェン(−ナトリウム);アクロニフェン;AKH7088、即ち、[[[1−[5−[2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−2−ニトロフェニル]−2−メトキシエチリデン]アミノ]オキシ]酢酸およびそのメチルエステル;アラクロル;アロキシジム(−ナトリウム);アメトリン;アミカルバゾン;アミドクロル;アミドスルフロン;アミトロール;AMS,即ち、スルファミン酸アンモニウム;アニロホス;アスラム;アトラジン;アザフェニジン;アジムスルフロン(DPX−A8947);アジプロトリン;バルバン;BAS516H、即ち5−フルオロ−2−フェニル−4H−3,1−ベンゾキサジン−4−オン;ベフルブタミド、べナゾリン(−エチル);ベンフルラリン;ベンフレセート;ベンスルフロン(−メチル);ベンスリド;ベンタゾン(−ナトリウム);ベンゾビシクロン;ベンゾフェナップ;ベンゾフルオロ;ベンゾイルプロプ(−エチル);ベンズチアズロン;ビアラホス(ビナラホス);ビフェノックス;ビスピリバク(−ナトリウム);ブロマシル;ブロモブチド;ブロモフェノキシム;ブロモキシニル;ブロムロン;ブミナホス;ブソキシノン;ブタクロル;ブタフェナシル;ブタミホス;ブテナクロル;ブチダゾール;ブトラリン;ブトロキシジム;ブチレート;カフェンストロール(CH−900);カルベタミド;カフェントラゾン(−エチル);カロキシジム、CDAA、即ち、2−クロロ−N,N−ジ−2−プロペニルアセトアミド;CDEC、即ち、2−クロロアリルジエチルジチオカーバメート;クロメトキシフェン;クロラムベン;クロラジホップ−ブチル;クロルブロムロン;クロルブファム;クロルフェナック;クロルフルレコール−メチル;クロリダゾン;クロリムロン(−エチル);クロルニトロフェン;クロロトルロン;クロロクスロン;クロルプロファム;クロルスルフロン;クロルタール−ジメチル;クロルチアミド;クロルトルロン、シンドン(−メチルまたはエチル)、シンメチリン;シノスルフロン;クレソジム;クレホキシジム;クロジナホップおよびそのエステル誘導体(例えばクロジナホップ−プロパルギル);クロマゾン;クロメプロプ;クロプロキシジム;クロピラリド;クロピラスルフロン(−メチル)、クロランスラム(−メチル);クミルロン(JC940);シアナジン;シクロエート;シクロスルファムロン(AC104);シクロキシジム;シクルロン;シハロホップおよびそのエステル誘導体(例えばブチルエステル、DEH−112);シペルカット;シプラジン;シプラゾール;ダイムロン;2,4−D、2,4−DB;ダラポン;ダゾメット、デスメジファム;デスメトリン;ジアレエート;ジカンバ;ジクロベニル;ジクロルプロプ(−P);ジクロホップおよびそのエステル、例えばジクロホップ−メチル;ジクロスルファム;ジエタチル(−エチル);ジフェノクスロン;ジフェンゾカット;ジフルフェニカン;ジフルフェンゾピル;ジメフロン;ジメピペレート;ジメタクロル;ジメタメトリン;ジメテナミド(SAN−582H);ジメタナミド(−P);ジメタゾン;ジメチピン;ジメキシフラム;ジメトラスルフロン;ジニトラミン;ジノセブ;ジノテルブ;ジフェナミド;ジプロペトリン;ジカット;ジシオピル;ジウロン;DNOC;エグリナジン−エチル;EL77、即ち、5−シアノ−1−(1,1−ジメチルエチル)−N−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;エンドタール;エポプロダン;EPTC;エスプロカルブ;エタルフルラリン;エタメツルフロン−メチル;エチジムロン;エチオジン;エトフメセート;エトキシフェンおよびそのエステル(例えばエチルエステル、HC−252);エトキシスルフロン、エトベンザニド(HW52);F5231、即ち、N−[2−クロロ−4−フルオロ−5−[4−(3−フルオロプロピル)−4,5−ジヒドロ−5−オキソ−1H−テトラゾール−1−イル]フェニル]エタンスルホンアミド;フェノプロプ;フェノキサン;フェノキサプロプおよびフェノキサプロプ−Pおよびそのエステル、例えばフェノキサプロプ−P−エチルおよびフェノキサプロプ−エチル;フェノキシジム;フェントラザミド;フェヌロン;フラムプロプ(−メチルまたは−イソプロピルまたは−イソプロピル−L);フラザスルフロン;フロラスラム、フラジホップおよびフラジホップ−Pおよびそのエステル、例えばフラジホップ−ブチルおよびフラジホップ−P−ブチル;フルアゾレート、フルカルバゾン(−ナトリウム);フルクロラリン;フルフェナセト(FOE5043)、フルフェンピル、フルメツラム;フルメツロン;フルミクロラク(−ペンチル);フルミオキサジン(S−482);フルミプロピン;フルオメツロン、フルオロクロリドン、フルオロジフェン;フルオログリコフェン(−エチル);フルポキサム(KNW−739);フルプロパシル(UBIC−4243);フルプロアネート、フルピルスルフロン(−メチルまたは−ナトリウム)、フルレノール(−ブチル)、フルリドン;フルロクロリドン;フルロキシピル(−メチル);フルルプリミドール;フルルタモン;フルチアセト(−メチル)、フルチアミド(フルフェナセト);フォメサフェン;フォラムスルフロン;フォサミン;フリラゾール(MON13900)、フリルオキシフェン;グルホシネート(−アンモニウム);グリホセート(−イソプロピルアンモニウム);ハロサフェン;ハロスルフロン(−メチル)およびそのエステル(例えばメチルエステル、NC−319);ハロキシフォップおよびそのエステル;ハロキシフォップ−P(=R−ハロキシフォップ)およびそのエステル;HC−252(ジフェニルエーテル)、ヘキサジノン;イマザメタベンズ(−メチル);イマザメタピル;イマザモックス;イマザピック、イマザピル;イマザキンおよびその塩、例えばアンモニウム塩;イマゼタメタピル;イマゼタピル;イマゾスルフロン;インダノファン、ヨードスルフロン−(メチル)−(ナトリウム)、イオキシニル;イソカルバミド;イソプロパリン;イソプロツロン;イソウロン;イソキサベン;イソキサクロルトール、イソキサフルトール、イソキサピリフォップ;カルブチレート;ラクトフェン;レナシル;リヌロン;MCPA;MCPB;メコプロプ;メフェナセット;メフルイジド;メソスルフロン(−メチル);メソトリオン;メタム、メタミホップ、メタミトロン;メタザクロル;メタベンズトリアズロン;メタゾール;メトキシフェノン;メチルダイムロン;メタベンズロン;メトベンズロン;メトブロムロン;(S−)メトラクロル;メトスラム(XRD511);メトクスロン;メトリブジン;メトスルフロン−メチル;MK−616;モリネート;モナリド;硫酸二水素モノカルバミド;モノリヌロン;モヌロン;MT128、即ち6−クロロ−N−(3−クロロ−2−プロペニル)−5−メチルーN−フェニル−3−ピリダジンアミン;MT5950、即ちN−[3−クロロ−4−(1−メチルエチル)−フェニル]−2−メチルペンタンアミド;ナプロアニリド;ナプロパミド;ナプタラム;NC310、即ち、4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1−メチル−5−ベンジルオキシピラゾール;ネブロン;ニコスルフロン;ニピラクロフェン;ニトラリン;ニトロフェン;ニトロフルオルフェン;ノルフルラゾン;オルベンカーブ;オリザリン;オキサジアルギル(RP−020630);オキサジアゾン;オキサスルフロン、オキサジクロメホン、オキシフロルフェン; パラクワット;ペブレート;ペラルゴン酸、ペンジメタリン;ペノキスラム、ペンタノクロル、ペントキサゾン、パーフルイドン;ペトキサミド、フェニソフラム;フェニメジフラム;ピクロラム;ピコリナフェン、ピペロフォス;ピリブチカルブ;ピリフェノップ−ブチル;プレチラクロル;ピリミスルフロン(−メチル);プロカルバゾン−(ナトリウム)、プロサイアジン;プロジアミン;プロフルアゾール;プロフルラリン;プログリナジン(−エチル);プロメトン;プロメトリン;プロパクロル;プロパニル;プロパキザホップ;プロパジン;プロファム;プロピスクロル;プロポキシカルバゾン(−ナトリウム)、プロピザミド;プロスルファリン;プロスルホカルブ;プロスルフロン(CGA−152005);プリナクロル;ピラクロニル、ピラフルフェン(−エチル)、ピラゾリネート;ピラゾン;ピラゾスルフロン(−エチル);ピラゾキシフェン;ピリベンゾキシム、ピリブチカルブ、ピリダフォール、ピリデート;ピリフタリド、ピリチオバク(−メチル)、ピリチオバク(−ナトリウム)(KIH−2031);ピロキソホップおよびそのエステル(例えばプロパルギルエステル);キンクロラック;キンメラック;キノクラミン、キノホップおよびそのエステル誘導体、キザロホップおよびキザロホップ−Pおよびそのエステル誘導体、例えばキザロホップ−エチル;キザロホップ−P−テフリルおよび−エチル;レンリズロン;リムスルフロン(DPX−E9636);S275、即ち、2−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−プロピニルオキシ)−フェニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−インダゾール;セクブメトン;セトキシジム;シズロン;シマジン;シメトリン;SN106279、即ち、2−[[7−[2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−2−ナフタレニル]オキシ]−プロパン酸およびそのメチルエステル;スルコトリオン、スルフェントラゾン(FMC−97285、F−6285);スルファズロン;スルフォメツロン(−メチル);スルホセート(ICI−A0224); スルフォスルフロン、TCA;テブタム(GCP−5544);テブチウロン;テプラロキシジム、テルバシル;テルブカルブ;テルブクロル;テルブメトン;テルブチラジン;テルブトリン;TFH450即ちN,N−ジエチル−3−[(2−エチル−6−メチルフェニル)−スルホニル]−1H−1,2,4−トリアゾール−1−カルボキサミド;テニルクロル(NSK−850);チアフルアミド、チアザフルロン;チアゾピル(Mon−13200);チジアジミン(SCN−24085);チフェンスルフロン(−メチル);チオベンカルブ;チオカルバジル;トラルコキシジム;トリ−アルレート;トリアスルフロン;トリアジフラム、トリアゾフェナミド;トリベヌロン(−メチル);2,3,6−トリクロロ安息香酸(2,3,6−TBA)、トリクロピル;トリジファン;トリエタジン;トリフロキシスルフロン(−ナトリウム)、トリフルラリン;トリフルスルフロンおよびエステル(例えばメチルエステル、DPX−66037);トリメツロン;トリトスルフロン、ツイトデフ;ベルノレート;WL110547即ち5−フェノキシ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−テトラゾール;UBH−509;D−489;LS82−556;KPP−300; NC−324;NC−330;KH−218;DPX−N8189;SC−0774;DOWCO−535;DK−8910;V−53482;PP−600;MBH−001;KIH−9201;ET−751;KIH−6127、KIH−2023およびKIH5996
である。
個々の場合において、化合物(A)の1つを化合物(B)複数と組み合わせることが好都合な場合がある。
除草剤(A)の施用量は広範に変動することができ、最適な量は対象となる除草剤、有害植物スペクトルおよび作物植物に応じて変化する。一般的に、(A)の施用量はヘクタール当たり活性化合物(a.i.)1g〜2kg、好ましくは5g〜1.5kg、より好ましくは10g〜150g、最も好ましくは15g〜75gである。
本発明はさらにとりわけ、アリールオキシフェノキシプロピオネート除草剤(A)または農業上許容されるその塩1つまたはそれ以上の雑草防除を増強するための方法であって、式(I)の化合物またはその塩(化合物(B))1つまたはそれ以上の相乗作用除草有効量を除草剤(A)1つまたはそれ以上と組み合わせて使用することを包含し、ここで化合物(A)および(B)の組み合わせが上記のとおり定義される上記方法に関する。
より好ましいものは、化合物(A)および(B)が同時または個別に植物、植物の部分、植物の種子または植物が成長している、または成長する予定である領域に適用される上記方法である。
除草活性化合物および化合物(B)は共に(最終製剤として、またはタンクミックス法により)、または、何れかの順序で逐次的に適用できる。除草剤(A):化合物(B)の重量比は広範に変動し、そして、例えば、1:10〜100:1、好ましくは1:2〜2
0:1、特に1:1〜15:1、最も好ましくは2:1〜5:1の範囲である。各々の場合において最適である除草活性化合物および化合物(B)の量は対象となる活性化合物(A)および化合物(B)により、そして、作物および処理すべき雑草の種類により変動し、そしてそれらは各々の場合、適切な予備実験により決定できる。
その特性に応じて、化合物(B)は作物植物の種子(種子粉衣)または幼苗を前処理するために使用するか、播種前に種子畝に配合してよい。幼苗を前処理する場合は、例えば化合物(B)の溶液を根部または幼苗全体に噴霧するか、または、これらをそのような溶液に浸漬することができる。次に除草剤1つまたはそれ以上の使用を、発芽前または発芽後の方法により行うことができる。
或は、化合物(B)を除草剤と共に植物の発芽の前または後に適用することも可能である。発芽前処理には、播種前の耕作中の領域の処理、および、作物を播種したがまだ発芽していない耕作中の領域の処理の両方が含まれる。化合物(B)で処理をまず行い、その後、好ましくは引き続き、除草剤の適用を行う逐次的操作法も可能である。個々の場合において、化合物(B)を除草剤の適用後に適用することも好都合である。
一般的に、タンクミックスまたは最終製剤の形態で化合物(B)および除草剤を同時投与することが好ましい。
化合物(B)の施用量は広範に変動できるが、本発明の意外な特徴は、(A)および(B)を単独で使用した場合と比較して雑草防除の水準に極めて有用な向上をもたらすために、僅か少量の化合物(B)しか必要とされない点である(即ち相乗作用)。使用する化合物(B)の量は使用する特定の化合物(B)、保護すべき作物、適用する除草剤の量および比率、土壌の種類および支配的な気象的条件を含む多くのパラメーターにより変動する。更にまた、本発明の方法で使用するための特定の化合物(B)の選択、それを適用する方法、および、非植物毒性の活性の測定は、当該分野の一般的な慣行に従って容易に実施できる。化合物(B)の施用量は広範な範囲で変動でき、一般的にはヘクタール当たり化合物(B)(a.i.)1g〜500g、好ましくは2g〜250g、より好ましくは5g〜100g、最も好ましくは5g〜20gである。
例えば共製剤またはタンク混合物を用いた本発明の除草剤組み合わせ(A)+(B)は経済的に重要な単子葉および双子葉の有害植物の広範なスペクトルに対して優れた除草活性を有する。組み合わせはまた、根茎、地下茎または他の多年生の組織から新芽を発生させ、防除が困難である多年生の雑草に対して効果的に作用する。組み合わせの除草活性は除草剤(A)の相当する施用量において単独で用いた場合の除草剤(A)の作用と比較して有利である。
除草剤組み合わせ(A)+(B)により防除してよい雑草種の例は、単子葉の雑草種であるコヌカグサ、スズメノテッポウ、セイヨウヌカボ、カラスムギ、ブラキカリア(Brachicaria)、イヌムギ、タツノツメガヤ、メヒシバ、イヌビエ、マツバイ、オヒシバ、フェスク、テンツキ、カモノハシ、ライグラス、コナギ、キビ、スズメノヒエ、クサヨシ、オオアワガエリ、イチゴツナギ、アギナシ、ホタルイ、エノコログサ、ナガボノウルシおよびガヤツリ種、そして、多年生植物ではホイートグラス、ギョウギシバ、チガヤおよびモロコシであり、やはり多年生のガヤツリ種、特にスズメノテッポウ(Alopecurus myosuroides)を包含する。
本発明の化合物を発芽前の土壌表面に施用する場合は雑草の幼苗は完全に発芽を妨げられるか、または雑草は子葉期に達するまでは生育できるがその後はその成長が停止し、最終的には3〜4週間経過後に完全に死滅する。
組み合わせを発芽後に植物の緑色部分に対して施用する場合は、生育はやはり投与後極めて短期間で劇的に停止し、雑草植物は施用当時の生育段階のまま留まるか、または、ある時間の後に完全に死滅し、このような状態では作物植物にとって有害な雑草による競合は極めて早期の時点で、そして持続的に排除される。
活性化合物の組み合わせ(A)+(B)は多くの作物植物において、例えば穀物、コムギ、オオムギ、コメ、トウモロキシおよびキビのような経済的に重要な作物または双子葉植物の作物、例えば大豆、ヒマワリおよびサトウキビ((R)Liberty linkトウモロコシおよび(R)Round−up Readyトウモロキシまたはダイズを含む)において、雑草防除のために適している。コムギ(デュラムコムギを含む)およびオオムギ、特にコムギのような穀物における使用が特に有益である。
本発明の使用方法は知られた作物またはまだ開発中の遺伝子操作植物において有害植物を防除するために使用してよい。トランスジェニックな植物は例えば特定の農薬、特に特定の除草剤に対する耐性、植物病または植物病の原因微生物、例えば特定の昆虫または微生物、例えばカビ、細菌またはウィルスに対する耐性のため、特に好都合な特性を有するという特徴がある。他の特定の性質は例えば、量、品質、保存性、組成および特定の成分に関する収穫物に関するものである。即ち澱粉含有量が高いか、または、澱粉の性質が変化しているトランスジェニックな植物、または、収穫物の脂肪酸組成が異なるものが知られている。
本発明の使用方法は、有用植物および観賞植物、例えばコムギ、オオムギ、ライムギ、カラスムギ、アワ、コメ、キャッサバおよびトウモロコシのような穀物、或いは、サトウダイコン、メンカ、ダイズ、ナタネ、ジャガイモ、トマト、豆類および他の野菜類の商業的に重要なトランスジェニックな作物において好ましく用いられる。
本発明の活性化合物の組み合わせは、適宜他の活性化合物、添加剤および/または慣用的な製剤補助剤と共に2成分の混合製剤として提供し、次にこれを慣用的な方法で水で希釈した状態で適用するか、または、個別に製剤されるか部分的に個別に製剤された成分を水で同時希釈することにより所謂タンクミックスとして調製できる。
化合物(A)および(B)または他の組み合わせは支配的な生物学的および/または物理的化学的パラメーターに応じて種々の方法で製剤できる。適当な製剤の選択の例は、水和剤(WP)、乳剤(EC)、水溶液(SL)、乳濁液(EW)、例えば水中油型および油中水型乳濁液、散布液または懸濁液、油または水をベースとする分散液、懸濁乳液、粉剤(DP)、種子粉衣組成物、展着および土壌施用のための顆粒剤、または、水分散性顆粒剤(WG)、微量散布剤、マイクロカプセル剤およびワックス剤である。
これらの個々の製剤の種類は原則的に知られており、例えば、Winnacker−Kuechler,“Chemische Technologie[Chemical Technology]”,Volume 7,Hauser Verlag Muich,4th Edition 1986;van Valkenburg,“Pesticide Formulations”,Marcel Dekker,N.Y.
,1973;K.Martens,“Spray Drying” Handbook,3rd Ed.1979,G.Goodwin Ltd.Londonに記載されている。
不活性物質、界面活性剤、溶媒および他の添加剤のような必要とされる製剤助剤もまた知られており、例えば、Watkins,“Handbook of Insectic
ide Dust Diluents and Carriers”,2nd Ed.,Darland Books,Caldwell N.J.,H.v.Olphen,“Introduction to Clay Colloid Chemistry”;2nd Ed.,J.Wiley & Sons, N.Y.;Marsden,“Solvents Guide”;2nd Ed.,Interscience,N.Y.1950;McCutcheon’s “Detergents and Emulsifiers Annual”,MC Publ.Corp.,Ridgewood N.J.;Sisley and Wood,“Encyclopedia of Surface Active Agents”,Chem.Publ.Co.Inc.,N.Y.1964;Schonfeldt,“Grenzflaechenaktive Aethylenoxidaddukte”[Surface−active ethylene oxide adducts],Wiss.Verlagsgesellschoft,Stuttgart 1976;Winnacker−Kuechler,“Chemische Technologies”[Chemical Technology],Volume 7,C.Hauser Verlag Munich,4th Edition 1986に記載されている。
これらの製剤に基づいて、他の農薬活性物質、例えば、他の除草剤、殺カビ剤または殺虫剤と、そして更に、および薬害軽減剤、肥料および/または成長調節剤との組み合わせを、例えばレディミックスまたはタンクミックスとして製造できる。
水和剤は水中で均質に分散し、そして、活性物質並びに希釈剤または不活性物質の他にイオン系および/または非イオン系の界面活性剤(湿潤剤、分散剤)、例えばポリオキシエチル化アルキルフェノール、ポリオキシエチル化脂肪アルコール、ポリオキシエチル化脂肪アミン、アルカンスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、リグノスルホン酸ナトリウム、ナトリウム2,2’−ジナフチルメタン−6,6’−ジスルホネート、ジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウムまたはナトリウムオレオイルメチルタウレートを含有する製剤である。
乳剤はイオン系または非イオン系の界面活性剤(乳化剤)1種またはそれ以上を添加しながら、有機溶媒、例えばブタノール、シクロヘキサン、ジメチルホルムアミド、キシレンまたはその他の高沸点の芳香族化合物または炭化水素に活性物質を溶解することにより調製する。使用できる乳化剤の例は、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムのようなアルキルアリールスルホン酸カルシウム、または、非イオン系乳化剤、例えば、脂肪酸ポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリグリコールエーテル、脂肪アルコールポリグリコールエーテル、プロピレンオキシド/エチレンオキシド縮合物、アルキルポリエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルまたはポリオキシエチレンソルビタンエステルである。
粉剤は微細固体物質、例えばタルク、天然粘土、例えばカオリン、ベントナイトおよびプロフィライトまたはケイソウ土とともに活性物質を粉砕することにより得られる。
顆粒剤は活性化合物を吸着性の顆粒化された不活性物質に噴霧するか、または、活性化合物の濃厚物を砂、カオリナイトまたは顆粒化された不活性物質の表面に対して、接着性バインダー、例えばポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウムまたは他の鉱物油を用いて適用することにより製造できる。適当な活性化合物はまた、所望により肥料との混合物として、肥料顆粒剤の製造において慣用的な方法で顆粒化することができる。
水分散性顆粒剤は一般的に噴霧乾燥、流動床顆粒化、ディスク顆粒化、高速ミキサーによる攪拌および固体不活性物質を用いない押出し法のような方法により製造される。
一般的に農薬用製剤は(A)および/または(B)の種類の活性化合物0.1〜99重量%、特に2〜95重量%を含有するが以下に記載する濃度は製剤の種類に応じて慣用的なものである。即ち、水和剤の場合は、活性化合物の濃度は例えば約10〜95重量%であり、100重量%とする残余は慣用的な製剤成分よりなる。乳剤の場合は、活性化合物の濃度は例えば5〜80重量%である。粉剤の形態の製剤は活性化合物5〜20重量%を含有し、そして、散布液は活性化合物約0.2〜25重量%を含有する。
分散性顆粒のような顆粒剤の場合は、活性化合物の含量は、部分的には、活性化合物が液体か固体形態の何れであるか、そしてどのような顆粒化補助剤および充填剤を使用するかにより決定される。水分散性顆粒剤の場合は、含量は一般的に10〜90重量%である。
更にまた、該活性化合物製剤は各々の場合に慣用的な、粘着性付与剤、湿展剤、分散剤、乳化剤、保存料、凍結防止剤、溶媒、増量剤、着色料および担体、消泡剤、蒸発防止剤、pHおよび粘度調節剤、増粘剤および/または肥料を含有してよい。
使用に際しては、市販形態にある製剤は、適宜、慣用的な方法で、例えば水和剤、乳剤、分散液および水分散性顆粒剤の場合は水を用いて希釈される。粉剤、土壌用顆粒、展着用顆粒および噴霧溶液の形態の製剤は従来どおり他の不活性物質で更に希釈することなく使用に付される。
除草剤化合物の組み合わせは植物、植物の部分、植物の種子、または、耕作中の領域(耕作土壌)、好ましくは緑色植物および植物の部分および所望により更に耕作土壌に適用できる。可能な使用法はタンクミックスの形態に含有される活性化合物の共同適用であり、この場合、その最適な製剤の形態における個々の活性物質の濃縮製剤を共にタンク中の水と共に混合し、そして得られた噴霧混合物を適用する。
活性化合物(A)および(B)の本発明の組み合わせの共同除草剤製剤は、成分の量が既に相互に正しい比率に調節されているため、より容易に適用できるという利点を有する。更にまた、種々の製剤のタンクミックスは補助剤の望ましくない組み合わせをもたらす場合があるが、製剤の補助剤を最良の可能な方法で相互に適合するように選択することができる。
一般的製剤実施例
a)活性化合物/活性化合物混合物10重量部および不活性物質としてタルク90重量部を混合し、混合物をハンマーミルで微粉砕することにより粉剤が得られる。
b)水中に容易に分散する水和剤は活性化合物/活性化合物混合物25重量部、不活性物質としてカオリン含有石英64重量部、リグノスルホン酸カリウム10重量部および湿潤分散剤としてオレオイルメチルタウリン酸ナトリウム1重量部を混合し、混合物をピンディスクミル中で粉砕することにより得られる。
c)水中に容易に分散する分散液濃厚液は活性化合物/活性化合物混合物20重量部とアルキルフェノールポリグリコールエーテル((R)Triton X 207)6重量部、イソトリデカノールポリグリコールエーテル((EO)3重量部およびパラフィン系鉱物油(沸点範囲は例えば約255℃〜277℃以上)71重量部を混合し、混合物をボールミル中5ミクロンより微細となるまで粉砕することにより得られる。
d)乳剤は活性化合物/活性化合物混合物15重量部、溶媒としてシクロヘキサノン7
5重量部および乳化剤としてエトキシル化ノニルフェノール10重量部から得られる。
e)水分散性顆粒剤は下記成分:
活性化合物/活性化合物混合物75重量部、
リグノスルホン酸カルシウム10重量部、
ラウリル硫酸ナトリウム5重量部、
ポリビニルアルコール3重量部、および、
カオリン7重量部、
を混合し、混合物をピンディスクミル上で粉砕し、そして粉末を流動床中、顆粒化液として水を噴霧して顆粒化することにより得られる。
f)水分散性顆粒剤もまた、コロイドミル中で、下記成分:
活性化合物/活性化合物混合物25重量部、
2,2’−ジナフチルメタン−6,6−ジスルホン酸ナトリウム5重量部、
オレオイルメチルタウリン酸ナトリウム2重量部、
ポリビニルアルコール1重量部、
炭酸カルシウム50重量部
水50重量部、
をホモゲナイズおよび予備粉砕し、次に混合物をビーズミル中で粉砕し、そして得られた懸濁液を噴霧塔中で単一物質ノズルを用いて噴霧乾燥することにより得られる。
以下の非限定的な実施例により本発明を更に説明する。
生物学的実施例
実施例1:雑草に対する発芽後作用および冬コムギにおける選択性(圃場試験)
冬コムギを屋外の小区画上で天然の屋外条件下に生育させ、典型的な有害植物の種子をまいた。ヘクタール当たり水300Lの施用量において活性成分の標準的製剤を用いてフェノキサプロプ−P−エチル(37.3ga.i./ha)およびメフェンピル−ジエチル(10ga.i./ha)の混合物での処理を有害植物が発芽した後、冬コムギが3〜5葉期の生育段階にある時点で実施した。組成物の作用は未処理の対照群と比較しながら目視により評点することにより処理後112日に評価した。表2に示す結果は、冬コムギにおける薬害軽減作用に加えてスズメノテッポウに対して進歩した雑草防除作用があることを示している。
Figure 2006503083
実施例2および3:雑草に対する発芽後作用および春コムギにおける選択性(圃場試験)
春コムギを屋外の小区画上で天然の屋外条件下に生育させ、典型的な有害植物の種子をまいた。ヘクタール当たり水300Lの施用量において活性成分の標準的製剤を用いて(ヘテロ)アリールオキシフェオキシプロピオネート除草剤および薬害軽減剤メフェンピル−ジエチルの混合物での処理を有害植物が発芽した後、春コムギが3〜5葉期の生育段階にある時点で実施した。組成物の作用は未処理の対照群と比較しながら目視により評点することにより処理4週間後に評価した。表3に示す結果は、春コムギにおける薬害軽減作用に加えて雑草に対して進歩した雑草防除作用があることを示している。
Figure 2006503083

Claims (10)

  1. アリールオキシフェノキシプロピオネート除草剤(A)の1つまたはそれ以上またはその農業上許容される塩の雑草防除を増強するための、下記式(I):
    Figure 2006503083
    [式中、
    (R1nは基R1n個であり、ここでR1は同じかまたは異なっていて、各々ハロゲンまたは(C1−C4)−ハロアルキルであり:
    nは1〜3の整数であり;
    2は水素、(C1−C6)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキル、(C3−C6)−シクロアルキル、トリ−(C1−C4)−アルキル−シリルまたはトリ−(C1−C4)−アルキルシリルメチルであり、
    3は水素、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−ハロアルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニルまたは(C3−C6)−シクロアルキルであり、そして、
    4は水素または(C1−C12)−アルキルである]の化合物、またはその塩(化合物(B))の使用。
  2. クロジナホップ−プロパルギル、シハロホップ−ブチルジクロホップ、ジクロホップ−メチル、フェノキサプロプ−P−エチル、フェノキサプロプ−P、フェノキサプロプ−エチル、フェノキサプロプ、フルアジホップ、フルアジホップ−ブチル、フルアジホップ−P−ブチル、ハロキシホップ、ハロキシホップ−エトチル、ハロキシホップ−P−メチル、プロパキザホップ、キザロホップ、キザロホップ−エチル、キザロホップ−P、キザロホップ−P−エチルおよびキザロホップ−P−テフリル、または、上記した酸性化合物の農業上許容される塩よりなる群から選択される化合物(A)1つまたはそれ以上を特徴とする請求項1記載の使用。
  3. 化合物(A)がフェノキサプロプ−P−エチルであることを特徴とする請求項1または2に記載の使用。
  4. (R1nは基R1n個であり、ここでR1は同じかまたは異なっていて、各々F、Cl、BrまたはCF3であり、nは2または3であり、
    2は水素または(C1−C4)−アルキルであり、
    3は水素、(C1−C4)−アルキル、(C2−C4)−アルケニルまたは(C2−C4)−アルキニルであり、そして、
    4は水素または(C1−C8)−アルキルである、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の使用。
  5. 化合物(B)がエチル1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(エトキシカルボニル)−5−メチル−2−ピラゾリン−3−カルボキシレートであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の使用。
  6. 活性化合物(A)および(B)を1:10〜100:1の重量比で含有する請求項1〜5のいずれかに記載の使用。
  7. 有用植物の作物において雑草を防除することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の使用。
  8. アリールオキシフェノキシプロピオネート除草剤(A)1つまたはそれ以上または農業上許容されるその塩の雑草防除を増強するための方法であって、式(I)の化合物1つまたはそれ以上またはその塩(化合物(B))の相乗作用除草有効量を除草剤(A)1つまたはそれ以上と組み合わせて使用することを包含し、ここで化合物(A)および(B)の組み合わせが請求項1〜6のいずれかに定義される上記方法。
  9. 下記成分:
    (A)アリールオキシフェノキシプロピオネート除草剤(A)1つまたはそれ以上または農業上許容されるその塩、および、
    (B)式(I)の化合物1つまたはそれ以上または農業上許容されるその塩、
    を含む除草剤の組み合わせであって、パートナーの組み合わせが請求項1〜6のいずれかに定義されることを特徴とするが、フェノキサプロプ−P−エチル(A5)およびメフェンピル−ジエチル(B1)を活性成分として含む組み合わせを除く上記組み合わせ。
  10. 除草剤(A)が、クロジナホップ−プロパルギル、シハロホップ−ブチルジクロホップ、ジクロホップ−メチル、フェノキサプロプ−P−エチル、フェノキサプロプ−P、フェノキサプロプ−エチル、フェノキサプロプ、フルアジホップ、フルアジホップ−ブチル、フルアジホップ−P−ブチル、ハロキシホップ、ハロキシホップ−エトチル、ハロキシホップ−P−メチル、プロパキザホップ、キザロホップ、キザロホップ−エチル、キザロホップ−P、キザロホップ−P−エチルおよびキザロホップ−P−テフリル、または、上記した酸性化合物の農業上許容される塩よりなる群から選択されることを特徴とする請求項10記載の除草剤組み合わせ。
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