JP2006502519A - 活性または非活性のルミネッセンス発光基を有する細長いキャリア分子を有する光データ記憶媒体 - Google Patents

活性または非活性のルミネッセンス発光基を有する細長いキャリア分子を有する光データ記憶媒体 Download PDF

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Abstract

基板と、基板に固定される複数の細長いキャリア分子とを備えるデータ記憶媒体である。各キャリア分子は1つ以上のルミネッセンス発光基を担持する。また各キャリア分子は、入射光線に曝されたとき分子により担持された発光基が光線を発することができる読み取り可能構造と、入射光線に曝されたとき分子により担持されたルミネッセンス発光基が光線を発することを阻止される不活性構造との間で変化できる。データ記憶媒体のライタおよびリーダも開示される。

Description

本発明はデータ記憶媒体に関し、特に、光線(放射)を発するルミネッセンス発光基が複数の細長い分子により担持される光データ記憶媒体に関する。また、本発明はそのようなデータ記憶媒体のライタおよびリーダに関する。
当該技術分野において、多数の電子的にアクセス可能なデータ記憶媒体が公知である。例えば、「コンパクトディスク」などの単層光データ記憶媒体が1Mb/mmの密度でデータを格納するために用いられている。典型的に、そのような単層光データ記憶媒体は、表面上のピット列からなる同心円状の複数のトラックがその片面に形成されるディスクを備える。データは、デジタル的に符号化されたピットの配列として、ディスク上に格納される。ディスク上に格納されたデータを読み出すために、レーザ光をピット配列に接するトラック上に指向する。ピットから反射されるレーザ光の干渉を検出することにより、ピット配列を判断してデータを読み取る。そのような単層光データ記憶装置についての課題は、ピットに指向される実際のレーザ光の波長がほぼ約0.4μm〜約1μmであるため、各ピットがこの寸法に限定されることである。ピットがこれよりも小さければ、反射されるレーザ光によりトラック中にピットがあるか否かを分解できなくなる。このように、単層光データ記憶装置で可能なデータ記憶密度の実効限界は、トラックに指向されるレーザ光の波長により支配される。
多層光データ記憶媒体を提供することが提案されている。多層光データ記憶媒体の例は、10層からなる実質的に透明カードである。各層は、上記の単層光データ記憶媒体のピットにほぼ対応する機能の着色ウェル列からなる分離されたトラックを備える。したがって、データは各トラック内のウェルの位置により媒体中に格納される。カードの各層のウェルは異なる色であり、データを読み取るときには、10色のそれぞれのレーザ光をカードに指向する。レーザ光の色が照射した第1層のウェルの色と同じでありかつウェルが存在すると、ウェルにより特定波長の光が反射される。レーザ光がウェルの色と異なる場合、あるいはウェルが存在しない場合、光は第1層を通過して第2層に達して、同じプロセスが起きる。このプロセスはカードのすべての層にわたって繰り返される。このように、カードの10層のそれぞれの着色ウェルの配列を決めることが可能であり、したがって各トラックにより符号化されたデータを決めることが可能である。そのような媒体は、ほぼ11Mb/mmのデータ記録密度が可能である。しかし、単層光データ記憶媒体と同様に、多層光データ記憶媒体についての課題は、やはり着色ウェルの寸法が入射レーザ光の波長により制限され、同様に約1μmであることである。さらに、層の数が多すぎると、入射光から最も遠くにある層中のウェルにより反射される光の強度は小さすぎて検出できないため、そのような媒体に形成できる層の数には制限がある。したがって、とりわけ、そのような装置に記録可能なデータ密度には、使用するレーザ光の波長により決まる実効的な限界がある。
米国特許第5,787,032号に開示されるもののように、発色団マーク付きのDNAオリゴヌクレオチドを用いた3次元光データ記憶媒体を形成することが、当該技術分野において公知である。そのような媒体は、典型的にDNAオリゴヌクレオチドの単位の配列が付着する基板を備える。1つ以上の発色団基が各DNAオリゴヌクレオチドの長さに沿って配置される。典型的に、各発色団基は、ドナー基と、アクセプター基と、クエンチ(消光)基を備え、紫外光を用いる照明によりクエンチ基は活性状態と不活性状態の間で切り替え可能である。特定の発色団基のクエンチ基が不活性状態であるとき、入射光に応答して、検出により励起されると、発色団基のドナー基とアクセプター基が発光する。しかし、クエンチ基が活性状態の場合、発色団基のドナー基およびアクセプター基は照明に応答して発光しない。従って、各発色団基中の活性なクエンチ基の有無は、媒体中に読み取り可能にデータを符号化するための手段を提供する。
データ記憶媒体のこの型のいくつかのバージョンにおいて、例えば、同じ型の入射光の下で異なる波長、強度、または偏光の光を発する基のような、異なる種類の発色団基が提供される。このように、各単位の異なる種類の発色団基の配置により、媒体中にデータが符号化される。異なる種類の発色団を混合するので、配列を形成するDNAオリゴヌクレオチドの各単位は、1ビットよりも多い情報を含むことが可能である。しかし、そのような発色団マーク付きDNA3次元光データ記憶媒体の課題は、前述の媒体と同じである。すなわち、データ記憶の最小単位が、やはり配列に指向されるレーザ光の波長により制限されることである。このように、読み出すべきデータに対して約1μm以上の単位寸法が必要である。
本発明は、上記問題点を改善することを目的とする。
本発明によれば、基板と、基板に固定される複数の細長いキャリア分子とを備え、各キャリア分子は1つ以上のルミネッセンス発光基を担持し、また各キャリア分子は、分子により担持されたルミネッセンス発光基が入射光線または入射エネルギーの活性線に応答して光(放射)を発することができる読み取り可能構造と、分子により担持されたルミネッセンス発光基が入射光線または入射エネルギーの活性線に応答して光(放射)を発することを阻止される不活性構造との間で変化可能であるデータ記憶媒体が提供される。
好都合に、複数の細長いキャリア分子のそれぞれは、各分子が不活性構造にあるときそれらまたは各クエンチ(消光)基が分子のルミネッセンス発光基を不活性にするように、位置する1つ以上のクエンチ(消光)基と対応付けられる。
好適に、読み取り可能構造にあるとき、それらまたは各クエンチ基と関連する細長いキャリア分子により担持される各発光基との距離は、少なくとも50nmである。
好都合に、不活性構造にあるとき、それらまたは各クエンチ基と関連する細長いキャリア分子により担持される各発光基との距離は、50nmよりも小さい。
好都合に、それらまたは各クエンチ基は、その関連する細長いキャリア分子により担持される。
好適に、クエンチ基は、実質的に基板に隣接して形成される。
好都合に、細長いキャリア分子がキャリアオリゴヌクレオチドであり、それらまたは各クエンチ基は、それぞれのキャリアオリゴヌクレオチドの配列と相補的な配列を有する付着オリゴヌクレオチドを介して、それらのそれぞれのキャリアオリゴヌクレオチドに付着される。
好都合に、それらまたは各クエンチ基は、基板により担持される。
好適に、発光基あたり10個より少ないクエンチ基が、各細長いキャリア分子と対応付けられる。
好都合に、発光基あたり1つまたは2つのクエンチ基が、各細長いキャリア分子と対応付けられる。
好都合に、発光基あたり5〜10個のクエンチ基が、各細長いキャリア分子と対応付けられる。
好適に、それらの関連する細長いキャリア分子が不活性構造にあるとき、前記1つ以上のクエンチ基の少なくとも1つが、隣接する発光基に入射する光をクエンチできる。
好都合に、それらの関連する細長いキャリア分子が不活性構造にあるとき、前記1つ以上のクエンチ基の少なくとも1つが、隣接する発光基から発光される光をクエンチできる。
好適に、基板は、細長いキャリア分子が不活性構造であるとき基板が発光基または分子により担持される基を不活性にするような、発光基クエンチ特性を有する。
好都合に、基板が金属により構成される。
好都合に、金属は金からなる。
好適に、不活性構造にある細長いキャリア分子の構造は、発光基または分子により担持される基を阻止する。
好都合に、基板がプラズモン伝送基板である。
好都合に、前記1つ以上の発光基は、それらのそれぞれのキャリア分子が不活性構造にあるとき、基板から5nmより小さい範囲内に位置する。
好適に、前記1つ以上の発光基は、それらのそれぞれのキャリア分子が読み取り可能構造にあるとき、基板から20〜100nmの範囲内に位置する。
好都合に、細長いキャリア分子が、キャリア重合体である。
好都合に、キャリア重合体が、有機キャリア重合体である。
好都合に、キャリア重合体が、キャリアオリゴヌクレオチドである。
好適に、キャリアオリゴヌクレオチドが、キャリアDNAオリゴヌクレオチドである。
好都合に、前記1つ以上の発光基は、それぞれのキャリアオリゴヌクレオチドの配列と相補的な配列を有する付着オリゴヌクレオチドを介して、それらのそれぞれのキャリアオリゴヌクレオチドに付着する。
好都合に、各キャリアオリゴヌクレオチドは中間リンカーオリゴヌクレオチドにより基板に固定され、リンカーオリゴヌクレオチドは基板に固定され、リンカーオリゴヌクレオチドは、ヌクレオチド配列がデュプレックスを形成するように、キャリアオリゴヌクレオチドの配列と相補的なヌクレオチド配列からなり、さらにリンカーオリゴヌクレオチドはキャリアオリゴヌクレオチドをリンカーオリゴヌクレオチドに結合する。
好適に、有機キャリア重合体が、キャリアポリペプチドである。
好都合に、前記ポリペプチドは、α−へリックス領域を備える。
好都合に、前記ポリペプチドは、β−シート領域を備える。
好適に、前記ポリペプチドは、フレキシブルループを備える。
好都合に、各細長いキャリア分子は、電界の影響下において、読み取り可能構造と不活性構造との間で移動可能である。
好都合に、電界が正である。
好適に、電界が負である。
好都合に、電界が交番している。
好都合に、電界が、10MHzまでの周波数で交番する。
好適に、電界が、10KHzから1MHzまでの周波数で交番する。
好都合に、各細長いキャリア分子は、磁界の影響下において、読み取り可能構造と不活性構造との間で移動可能である。
好都合に、不活性構造と読み取り可能構造間の細長いキャリア分子の変化は、細長いキャリア分子の延伸、裏返し、折り重ね、または回転からなる。
好適に、各細長いキャリア分子が、複数の区別可能な発光基を担持する。
好都合に、各細長いキャリア分子が、4つの区別可能な発光基を担持する。
好都合に、各細長いキャリア分子が、電荷を保持する1つ以上の基を担持する。
好適に、前記1つ以上の発光基はそれぞれ、1つ以上の発光原子団からなる。
好都合に、前記1つ以上の発光基はそれぞれ、1つ以上の半導体ナノ結晶を備える
好都合に、発光基が応答する前記発せられる放射および/または放射は、可視の放射である。
好適に、発光基が応答する前記発せられる放射および/または放射は、0.70〜1.5μmの波長である。
好都合に、発光基が応答する前記発せられる放射および/または放射は、0.2μm〜0.4μmの波長である。
本発明の別の形態によれば、本発明のデータ記憶媒体用のライタ、または、それぞれが1つ以上のルミネッセンス発光基を担持する複数の伸長(細長い)キャリア分子を含み、かつ読み取り可能構造と不活性構造の間で変化可能なデータ記憶媒体用のライタであって、各伸長キャリア分子に選択的に付着可能な複数のルミネッセンス発光基を備えるライタが提供される。
好都合に、伸長キャリア分子はキャリアオリゴヌクレオチドであり、各発光基は、1つ以上のキャリアオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部と相補的な配列を有する付着オリゴヌクレオチドを備える。
好適に、ライタは、データ記憶媒体の1つ以上の選択された伸長キャリア分子を不活性構造から読み取り可能構造に変化させることが可能なプローブと、読み取り可能構造にある伸長キャリア分子には付着可能であるが不活性構造にある伸長キャリア分子には付着できない発光基とをさらに備える。
本発明の別の形態によれば、本発明のデータ記憶媒体に書き込む方法、または、それぞれが1つ以上のルミネッセンス発光基を担持する複数の伸長キャリア分子を含み、かつ読み取り可能構造と不活性構造の間で変化可能なデータ記憶媒体に書き込む方法であって、ルミネッセンス発光基を各伸長キャリア分子に選択的に付着させる段階を備える方法が提供される。
好都合に、ルミネッセンス発光基を選択的に付着させる段階は、選択された伸長キャリア分子を活性化させて発光基の伸長キャリア分子への付着性を増加させることと、発光基を活性化された伸長キャリア分子に付着させるように発光基を媒体に提供することからなる。
好適に、選択された伸長キャリア分子を活性化させる段階は、分子を不活性構造から読み取り可能構造に変化させることからなる。
本発明のさらなる形態によれば、本発明のデータ記憶媒体用のライタ、または、それぞれが第1の有効状態を有する1つ以上のルミネッセンス発光基を担持する複数の伸長キャリア分子を含み、かつ読み取り可能構造と不活性構造の間で変化可能なデータ記憶媒体用のライタであって、選択されたルミネッセンス発光基の有効状態を第2の有効状態に切り替えるための手段を備えるライタが提供される。
好都合に、第1の有効状態において発光基は有効になり、第2の有効状態において発光基は無効となる。
好適に、ライタは選択された発光基を書き込み可能にするための手段をさらに備え、選択された発光基の有効状態を切り替えるための手段は、書き込み可能にされた発光基についてのみ有効である。
好都合に、選択された発光基を書き込み可能にするための手段は、1つ以上の選択された伸長キャリア分子を不活性構造から読み取り可能構造に変化させることが可能なプローブを備える。
好都合に、選択された発光基の有効状態を第2の有効状態に切り替えるための手段は、酵素を変化させるレドックス状態からなる。
好適に、選択された発光基の有効状態を第2の有効状態に切り替えるための手段は、光退色剤からなる。
好都合に、ライタは、選択された発光基の有効状態を第1の有効状態に切り替えるための手段をさらに備える。
本発明のさらに別の形態によれば、本発明のデータ記憶媒体に書き込む方法、または、それぞれが第1の有効状態を有する1つ以上のルミネッセンス発光基を担持する複数の伸長キャリア分子を含み、かつ読み取り可能構造と不活性構造の間で変化可能なデータ記憶媒体に書き込む方法であって、選択されたルミネッセンス発光基の有効状態を第2の有効状態に選択的に切り替える段階を備える方法が提供される。
好都合に、第1の有効状態において発光基は有効になり、第2の有効状態において発光基は無効となる。
好適に、本方法は、書き込み可能な分子の有効状態を切り替える前に、1つ以上の選択された伸長キャリア分子を書き込み可能にする段階をさらに備える。
好都合に、1つ以上の選択された伸長キャリア分子を書き込み可能にする段階は、分子を不活性構造から読み取り可能構造に変化させることからなる。
好都合に、選択された発光基の有効状態を切り替える段階は、レドックス状態、または発光基の量子収率を変化させることからなる。
好適に、発光基のレドックス状態を変化させることは、酵素を変化させるレドックス状態を形成することからなる。
好都合に、発光基の量子収率を変化させることは、光退色剤を供給することからなる。
好都合に、本方法は、選択された発光基の有効状態を第1の有効状態に選択的に切り替える段階をさらに備える。
本発明の別の形態によれば、本発明のデータ記憶媒体用のリーダ、または、それぞれが1つ以上のルミネッセンス発光基を担持する複数の伸長キャリア分子を含み、かつ読み取り可能構造と不活性構造の間で変化可能なデータ記憶媒体用のリーダであって、データ記憶媒体の1つ以上の選択された伸長キャリア分子を不活性構造から読み取り可能構造に変化させることが可能であるプローブを備えるリーダが提供される。
好都合に、リーダは、データ記憶媒体上に指向可能な放射源と、ルミネッセンス発光基により発せられた放射を検出するための検出器とをさらに備える。
好適に、放射源は、可視の放射の光源である。
好都合に、放射源は、0.70〜1.5μmの波長の放射源である。
好適に、放射源は、0.2μm〜0.4μmの波長の放射源である。
好都合に、複数の伸長キャリア分子が基板に固定され、放射源はエバネッセント場発生器を備える。
好適に、複数の伸長キャリア分子が片側に固定される基板は実質的に平面であり、エバネッセント場発生器は基板のもう一方の側に指向可能である。
好都合に、リーダは、複数の放射源および/または検出器を備える。
好都合に、リーダは、複数のプローブを備える。
好適に、それらまたは各プローブは、電荷を保持するように動作可能である。
好都合に、電荷は正の直流である。
好都合に、電荷は負の直流である。
好適に、電荷は交流である。
好都合に、電荷が10MHzまでの周波数で交番する。
好都合に、電荷が10kHzから1MHZまでの周波数で交番する。
好適に、それらまたは各プローブは、100nm未満の面積において、1つ以上の選択されたキャリア重合体を不活性構造から読み取り可能構造に変化させることが可能である。
本発明のさらに別の形態によれば、データ記憶媒体の1つ以上の選択された伸長キャリア分子を不活性構造から読み取り可能構造に変化させる段階と、入射光線に応答してルミネッセンス発光基により発せられた放射を検出する段階とを備える、本発明のデータ記憶媒体を読み取る方法が提供される。
好適に、1つ以上の選択された伸長キャリア分子を変化させる段階は、分子を延伸、裏返し、折り重ね、または回転させることからなる。
本発明をさらに容易に理解するために、また本発明の更なる特徴を認識するように、一例として、添付の図面に関して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の1つの実施の形態による、使用中のデータ記憶媒体の概略図である。
図2は、図1に示すデータ記憶媒体の一部の透視図である。
図3は、本発明の別の実施の形態によるデータ記憶媒体の一部の透視図である。
図4は、本発明のさらなる実施の形態によるデータ記憶媒体の一部の透視図である。
図1を参照すると、データ記憶媒体1は、その上に複数の単位を構成する単一のより線キャリアDNAオリゴヌクレオチド3の配列が結合する、平らな実質的に平面の基板2を備える。各キャリアオリゴヌクレオチド3は、第1と第2の端4、5を有する。各キャリアオリゴヌクレオチド3は、キャリアオリゴヌクレオチドの第1の端に硫黄原子6を設けることにより、第1の端4で平らな基板2に結合される。基板は、シラン化処理したガラス基板上に活性化された二硫化物基から誘導される硫黄原子が付着しやすい、金被覆基板から好適に製造される。他の実施形態において、硫黄原子6以外のものによりキャリアオリゴヌクレオチド3は基板2に結合される。例えば、いくつかの実施形態において、金属キレート化合物または重合体により、キャリアオリゴヌクレオチド3は基板2に結合される。
本発明の他の実施形態において、キャリアオリゴヌクレオチドは平らな基板2と直接結合しない。代わりに、短い単一のより線リンカーDNAオリゴヌクレオチド7の配列が、第1の端で平らな基板2に結合する。各リンカーオリゴヌクレオチド7の第2の端は、DNAデュプレックスを形成する標準ワトソン−クリック型塩基対により、対応する配列を有するそれぞれのキャリアオリゴヌクレオチド3に結合される。そのような実施形態において(リンカーオリゴヌクレオチド7を有するオリゴヌクレオチド3を参照)、平らな基板2と必要なキャリアオリゴヌクレオチド3の付着によりカスタマイズが可能なリンカーオリゴヌクレオチド7の配列とを備える標準化された部品のセットを製造することが可能である。
図2を参照すると、また図1に概略的に示すように、その第1の端4に隣接するクエンチ基8を有する各キャリアオリゴヌクレオチド3が設けられる。クエンチ基8は、付着することによってDNAデュプレックスを形成するキャリアオリゴヌクレオチド3の部分の配列と相補的な配列を有する単一のより線付着DNAオリゴヌクレオチド9によってキャリアオリゴヌクレオチド3に付着する。このように、データ記憶媒体1の製造の際に、キャリアオリゴヌクレオチド3に沿った各クエンチ基8の位置は、クエンチ基用の付着オリゴヌクレオチドの配列と相補的であるキャリアオリゴヌクレオチド3上の配列の位置により決まる。
さらに、各キャリアオリゴヌクレオチド3に沿って、その第2の自由端5に向かう方向に1つ以上の発光原子団基10が形成される。発光原子団基10は、クエンチ基8と同様な方法により、それぞれのキャリアオリゴヌクレオチド3に結合される。従って、キャリアオリゴヌクレオチド3の対応する部分と相補的なDNA配列を有する単一のより線付着DNAオリゴヌクレオチド9は、発光原子団基に付着し、ワトソン−クリック型塩基対によりキャリアオリゴヌクレオチド3に結合してDNA二本鎖(duplex)を形成する。各発光原子団基10は、約1〜10nmの間に互いに位置するドナー基とアクセプター基を備える。ドナー基は所定の波長の放射を吸収し、発光せずにエネルギーをアクセプター基に伝達する。これに応答して、アクセプター基は、ドナー基により吸収されるものとは異なる波長の放射を発する。このように、ドナー基とアクセプター基は、共鳴エネルギー伝達が可能である。いくつかの他の実施形態において、発光原子団基10は、特定波長の入射光線を吸収して異なる波長の放射を発する、発光分子などのような単一基を備える。いくつかの実施形態において発光原子団基は、例えば光である可視の放射の波長を有する電磁波放射を発する。キャリアオリゴヌクレオチド3は、所定範囲の異なる種類の発光原子団10を担持し、各種類の発光原子団10は異なる波長の射光線に応答し、および/または入射光に応答して異なる波長の放射を発する。
ルミネセンスは、その環境と熱的に非平衡状態にある励起された種からの自発放射である。従って、発光原子団は、入射エネルギーの一部を吸収して変換することにより放射を発する発光材料または種である。このように、「発光原子団」という用語は、蛍光体および発色団を含む。好適に発光原子団は、例えば光活性化可能な未処理の蛍光蛋白質(GFP)である、少なくとも1つの切り替え可能な蛍光体を含む。本発明のデータ記憶媒体内において切り替え可能な蛍光体を使用することにより、そのような蛍光体は容易に光学的に切り替え可能であるため、データ記憶媒体への書き込み読み出しの速度を増加させることが可能である。
いくつかの別の実施形態において、発光原子団基10以外の、半導体ナノ結晶などの発光基が提供されるが、その効果は同じである。すなわち、入射光線に応答して放射を発するものである。
配列の特定単位中のキャリアオリゴヌクレオチド3上の発光原子団10の配列と選択により、光データ記憶媒体内でデータが符号化される。このように、非常に単純な例に示すように、高い波長の放射を発する発光原子団基10を所定単位のキャリアオリゴヌクレオチド3上に設けることにより、その単位において二進数の「1」の存在を表す。低い波長の放射を発する発光原子団基10を設けることにより、配列のその単位において符号化される二進数の「0」の存在を表す。本発明の好適な実施形態において、複数の異なる種類の発光原子団を配列の各単位に設けることが可能であり、各種類は異なる波長の光に応答、または各種類は異なる波長の光を発するので、個々に区別可能である。これらの実施形態において、単位中の発光原子団基の各種類は単位中の各キャリアオリゴヌクレオチド3に付着する、または別法として、単位中の異なるキャリアオリゴヌクレオチドが異なる種類の発光原子団を担持する。これらの実施形態により、1ビットより大きいデータを配列の各単位中に格納することが可能である。例えば、4つの異なる種類までの発光原子団基が各単位に形成された場合、この発光原子団基では16の組合せが可能であるため、16の異なるビット情報が各単位に格納できる。多数の異なる波長において放射に応答および/または放射を発する発光原子団基を用いてデータを符号化することにより、配列の1つの単位に多数のビット情報を格納可能なことを認識すべきである。
本発明のいくつかの実施形態において、特定のデータが配列の特定単位のキャリアオリゴヌクレオチド3上にすべての発光原子団基10が存在しないことにより表されるデータ記憶媒体1中で、情報が符号化されることを理解すべきである。しかし、本発明のこれらの実施形態においても、配列の少なくともいくつかの単位は、少なくとも1つの発光原子団基10を有するキャリアオリゴヌクレオチド3を備える。
発光原子団基10上のクエンチ基8の効果は、クエンチ基8が発光原子団10と空間的に隣接するとき(例えば、50nmより短い)、アクセプター基から放射が発せられるのを防ぐことである。これにより、入射光に応答して発光原子団基10により発光しないこと、または発光原子団基10の入射光に対する応答性が、発光原子団基がクエンチしたと容易に判断できる程度にまで減少することにおいて、発光原子団基10の発光が禁止される。
本発明のいくつかの別の実施形態において、クエンチ基8が吸収する代わりに、このように入射光が発光原子団基10を照光するのをクエンチする。いくつかの実施形態において、2つのクエンチ基8が各キャリアオリゴヌクレオチド3に付着する。好適に、1つのクエンチ基は入射光を吸収し、別のクエンチ基が発光原子団基10により発せられる光を吸収する。いくつかの実施形態において、クエンチ基8の対の1つはその第1の端4に隣接するキャリアオリゴヌクレオチド3に付着し、クエンチ基8の対の別の1つは、1つ以上の発光原子団基10からは遠い側にある、その第2の端5に隣接するキャリアオリゴヌクレオチド3に付着する。
このように、配列の単位を構成する複数のキャリアオリゴヌクレオチド3が固定される基板2が提供される。配列の単位間には物理的な区分がなく、媒体に対する情報の書き込み読出しの目的のために単位の構造は任意であることを認識すべきである。各キャリアオリゴヌクレオチド3は、1つ以上のクエンチ基8と1つ以上の発光原子団基10を担持する。配列内に付着した発光原子団基10の位置と種類により、データが符号化される。クエンチ基8が発光原子団基10と空間的に隣接するとき、発光原子団基の放射効果は不活性化される。
データ記憶媒体のリーダ機構の一部として、レーザ光12などの放射光線を配列に指向させることが可能な光学系11が、キャリアオリゴヌクレオチド3の配列上に設けられる。また、40nm程度の放射径を有するプローブ13が設けられる。プローブ13は、原子間力顕微鏡や走査型トンネル顕微鏡などの近接プローブ顕微鏡において用いられる種類のものである。プローブ13は、配列に対して可動であり、正の電荷を有する。検出器17も基板2の上に設けられる。
キャリアオリゴヌクレオチド3はフレキシブルな重合体であり、またキャリアオリゴヌクレオチド3は、静止して、発光原子団基10の放射効果をクエンチさせるために各キャリアオリゴヌクレオチド3上でクエンチ基8が発光原子団基10に隣接するコラプス構造を有することを認識すべきである。これらは、図1に示すキャリアオリゴヌクレオチド3の不活性単位14により例示される。従って、光線12による照光が、アクセプター基がクエンチ基8に近接することにより発光原子団10のアクセプター基から放射が発せられないため、静止してキャリアオリゴヌクレオチド3に付着する発光原子団基10は不活性である。
データ記憶媒体1にデータを書き込むために用いることができる2つの技法がある。第1に、特定の発光原子団は、配列の特定単位でキャリアオリゴヌクレオチド3上に位置する。第2に、データ記憶媒体1は、配列のすべての単位中のキャリアオリゴヌクレオチド上ですべて同じ有効状態を有する同じ発光原子団基10を備える。基の有効状態は、データを書き込むためにその後選択的に切り替えられる。ここで、発光原子団基の「有効状態」は、それが有効または無効のいずれかであることをいう。無効である発光原子団基10は、発光原子団基10が付着したキャリアオリゴヌクレオチド3の構造に関わらず、入射する放射に応答しないことを認識すべきである。発光原子団基が付着するキャリアオリゴヌクレオチドがコラプス構造にあるとき、有効な発光原子団基も不活性であるが、発光原子団基が付着するキャリアオリゴヌクレオチドが読み取り可能構造にあるとき、以下にさらに詳しく説明するように、有効な発光原子団基は特定の波長の入射光線に応答する。
データ記憶媒体1に情報を書き込む第1の技法に関して説明すると、1つの実施形態において、それぞれがクエンチ基8を担持するが発光原子団基10は担持しない複数のキャリアオリゴヌクレオチド3が固定される基板2を備える記録されていない媒体が提供される。この実施形態において、1つの単位中のすべてのキャリアオリゴヌクレオチドのDNA配列は同じであるが、単位ごとに異なる。媒体1を、異なる種類の複数の発光原子団基10を含む溶液を用いて洗浄する。異なる種類の複数の発光原子団基10のそれぞれは、予め選択されたDNA配列を有する付着オリゴヌクレオチド9に結合される。データを適切に符号化するために位置する単位のキャリアオリゴヌクレオチド3の配列の一部と相補的であるように、付着オリゴヌクレオチド9のDNA配列が選択される。付着オリゴヌクレオチド9は、キャリアオリゴヌクレオチド3と結合してDNA二本鎖(デュプレックス)を形成する。しかし、その他のキャリアオリゴヌクレオチド3の配列と相補的にならないように、かつそれらと結合しないようにも、付着オリゴヌクレオチドのDNA配列が選択される。このように、選択される付着オリゴヌクレオチド9およびキャリアオリゴヌクレオチド3の配列により、発光原子団基10が配列の適切な単位と結合してデータを符号化することになる。その結果、結合しない付着オリゴヌクレオチド9およびそれらのそれぞれの発光原子団基10は、例えばその後の洗浄により媒体1から除去される。
データ記憶媒体に情報を書き込む第1の技法のその他の実施形態に関してさらに説明すると、空間的特異性を有するそれらのそれぞれのキャリアオリゴヌクレオチド3になるまで、発光原子団基10を担持する付着オリゴヌクレオチド9をアニールする。特に、ある実施形態において、キャリアオリゴヌクレオチド3のその他の部分の空間配置を妨害するため、相補的な配列を有するキャリアオリゴヌクレオチド3になるまで付着オリゴヌクレオチド9をアニールしてDNAデュプレックスを形成することは不可能であるような、静止したキャリアオリゴヌクレオチド3の折り畳み(collapsed)構造である。
この実施形態において、プローブ13は磁性がある。プローブ13が1つの単位中の隣接するキャリアオリゴヌクレオチド3に位置するとき、プローブ13により磁気ビーズが引き寄せられてキャリアオリゴヌクレオチド3が伸長されるように、約2〜5nmの直径を有する磁気ビーズが各キャリアオリゴヌクレオチド3の第2の端に付着される。配列の特定単位に書き込むために、プローブ13は隣接する単位に位置するので、プローブの磁界により単位中のキャリアオリゴヌクレオチド3を引き寄せて伸長させる。キャリアオリゴヌクレオチドが伸長すると、発光原子団基10に付着した関連する付着オリゴヌクレオチド9を媒体1上で洗浄し、伸長キャリアオリゴヌクレオチド3になるまでアニールしてDNAデュプレックスを形成する。付着オリゴヌクレオチド9には磁気ビーズが付着していないので、付着オリゴヌクレオチド9は磁界により引き寄せられない。結合しない付着オリゴヌクレオチド9およびそれらのそれぞれの発光原子団基10は媒体1から除去され、その後、単位中のキャリアオリゴヌクレオチド3がそれらの折り畳み(collapsed)構造に戻るように、プローブ13が単位から取除かれる。この方法では、発光原子団基10がキャリアオリゴヌクレオチドに付着することの特異性はプローブ13の影響により提供されるので、配列の各単位中のキャリアオリゴヌクレオチド3が異なるヌクレオチド配列を有する必要がない。
データ記憶媒体1に情報を書き込む第2の技法に関して説明すると、1つの実施形態において、基板2は、それぞれが同じ発光原子団基10を担持するキャリアオリゴヌクレオチド3の配列を備える。発光原子団基10はレドックス状態にあるため、発光原子団基10は入射光線に応答して有効である。配列の単位に情報を書き込むために、プローブ13は単位に隣接して位置して、単位中のキャリアオリゴヌクレオチドを引き寄せて伸長する。次に、レドックス状態を変化させる酵素により媒体1を洗浄する。酵素は、単位中の伸長キャリアオリゴヌクレオチド3に付着した発光原子団基10のレドックス状態を変化させ、その結果、それらが無効となるようにそれらの発光原子団基10の有効状態が切り替えられる。しかし、配列のその他の単位のキャリアオリゴヌクレオチド3は折り畳み(collapsed)構造のままであり、レドックス状態を変化させるためにそれらのそれぞれの発光原子団基に酵素が十分に近接することを空間的に妨害する。このように、単位中のキャリアオリゴヌクレオチドを伸長する際のプローブ13の効果は、レドックス状態を変化させる酵素を用いた洗浄の前に、伸長キャリアオリゴヌクレオチドにより担持される発光原子団基を書き込み可能にすることである。
次に、例えば洗浄により酵素を媒体1から除去し、プローブ13を単位から取除くことにより、単位中のキャリアオリゴヌクレオチド3をそれらの折り畳み(collapsed)構造に戻すことができる。この方法では、情報を符号化するために、配列のその単位の発光原子団基10のみが無効状態に切り替わる。
発光原子団基10のレドックス状態を変化させることにより情報を書き込む本発明の実施形態に関して、書き換え可能なデータ記憶媒体1を提供するために、書き込み過程は可逆でもよい。例えば、これは、さらにレドックス状態を変化させる酵素を用いて媒体を洗浄して、発光原子団基10を当初の有効なレドックス状態に切り替えることにより達成できる。
情報を書き込む第2の技法に関してさらに説明すると、その他の実施形態において、光退色工程を用いて情報を書き込むことが可能である。これらの実施形態において、各キャリアオリゴヌクレオチド3は、入射光を吸収するクエンチ基8に付着する。媒体1上の発光原子団基10は、最初にすべて有効状態で供給される。キャリアオリゴヌクレオチド3の発光原子団基10に情報を書き込むために、キャリアオリゴヌクレオチドは、プローブ13を用いて伸長されて発光原子団基10を書き込み可能にする。次に、発光原子団基上に特定波長の高強度光を照射して、光の波長に応答するそれらの発光原子団基を「光退色」し、それにより発光原子団基を、入射光に応答して無効状態に切り替える。プローブ13により伸長されないキャリアオリゴヌクレオチド上の発光原子団基は、高強度光の影響を受けない。光退色工程はこれらのクエンチ基8を退色することを引き起こすので、ある実施形態において、入射光を吸収する10〜100のクエンチ基が各キャリアオリゴヌクレオチド3に付着し、発光原子団基10による発光を吸収する1〜5のクエンチ基8が各キャリアオリゴヌクレオチドに付着する。いくつかの実施形態において、発光原子団基の物理化学的な環境が高強度光下の照明中に変化して光退色の速度が増加する。これは、媒体の温度またはpHを変化させることにより、あるいは薬品を添加することにより達成される。
データ記憶媒体1から情報を読み取るために、キャリアオリゴヌクレオチド3の読み取り可能単位10に隣接して(10nmから10μmの桁で)プローブ13が位置する。プローブ13上の正の電荷は、DNAオリゴヌクレオチドは固有の負の電荷をもつため、読み取り可能単位15のキャリアオリゴヌクレオチド3を引き寄せる。
プローブ13より起きる引力は、図1に示すように、発光原子団基10がクエンチ基8に隣接していないことにより(すなわち、互いに約50nm〜1000nmの距離まで離れる)、構造の変化と読み取り可能単位15中のキャリアオリゴヌクレオチド3の伸長を引き起こす。これにより、光線12による照明が特定の発光原子団基の特性に応じて発光原子団10のアクセプター基による放射16を引き起こすため、伸長キャリアオリゴヌクレオチド3は読み取り可能な発光原子団10を有する。このように、帯電したプローブ13の近接により生じる伸長読み取り可能構造のキャリアオリゴヌクレオチド3に発光原子団基10が付着するとき、発光原子団基10は入射光のみに応答する。発せられた放射16は、リーダ15中に符号化されるデータを判断する検出器17により検出される。次に、プローブ13は配列に対して移動し、それにより、前の読み取り可能単位15のキャリアオリゴヌクレオチド3はコラプスして不活性で読み取り不可能な状態になる。プローブ13は、配列の別の単位のキャリアオリゴヌクレオチド3を、読み取り可能構造に伸長する。
キャリアオリゴヌクレオチド3の構造に対する帯電したプローブ13の効果は、媒体の10nm×10nm(すなわち、100nm)よりも小さい極めて小さな面積で起きることを認識すべきである。従って、照明光12が配列のその他の単位を含む大きな面積であっても、差し渡しで数ナノメートルしかないキャリアオリゴヌクレオチド3の読み取り可能単位15は、プローブ13により構造を不活性状態から読み取り可能状態に変化させる。このように、本実施形態における格納可能なデータの解像度は他の場合よりも増加し、構造がプローブ13の影響を受ける単位の面積が定義される(解像度はマイクロメートルではなくナノメートルの桁である)。これにより、配列の各単位が1ビットのみのデータを符号化する場合、数千Mb/mmの記録密度が可能となる。
本発明のいくつかの他の実施形態において、プローブ8により生じる配列の各単位のキャリアオリゴヌクレオチド3の構造変化は、上記例のオリゴヌクレオチドの伸長の代わりに、DNAオリゴヌクレオチドの裏返し、折り重ね、または回転からなる。しかし、構造変化の効果は同じである。すなわち、発光原子団基10がクエンチ基8によりクエンチされずかつ入射光に応答するように、影響を受けるオリゴヌクレオチド中の発光原子団基10とクエンチ基8との距離を増加させる。
本発明のその他の実施形態において、DNAオリゴヌクレオチド以外の重合体を用いて、発光原子団基10とクエンチ基8を担持することが可能である。特に、RNAオリゴヌクレオチド、ポリペプチド、または有機重合体を代わりに用いることができる。実際、いくつかの実施形態において、重合体以外の伸長分子が形成される。ポリペプチドを重合体として用いる際に特に優位な点は、プローブ13の影響下でポリペプチドの移動が、ポリペプチドを構成するアミノ酸を選択することにより操作できることである。特に、特定の第2構造を形成するアミノ酸を選択することにより、ポリペプチドの運動を制御できる。例えば、ポリペプチドがα−へリックスを構成する場合、ポリペプチドはプローブ13の影響下で伸長する運動に適合する。別法として、ポリペプチドがβ−シートを形成する場合、ポリペプチドはプローブ13の影響下で裏返し運動を行う。さらに、ポリペプチドがフレキシブルループを形成するアミノ酸を含む場合、ポリペプチドはプローブ13の影響下で回転する。
固有の電荷を持たないキャリア重合体、またはその電荷がプローブ13の影響により移動するのに不十分である場合、プローブ13との静電相互作用を助けるために、帯電した基を重合体に付加しても良いことを認識すべきである。いくつかの実施形態において、プローブ13の影響下で重合体を正確に移動させるために、帯電した基を付加することにより重合体の全体にわたって双極子を生成する。
いくつかの実施形態において、特に、重合体が核酸ではない実施形態において、付着オリゴヌクレオチドの代わりに、クエンチ基8と発光原子団基10が重合体に共有結合的に付着する。さらに、RNAオリゴヌクレオチドをキャリアオリゴヌクレオチドに用いた場合、付着オリゴヌクレオチド9もRNAオリゴヌクレオチドでよく、またRNAデュプレックスが結合により形成される。
本発明のいくつかのその他の実施形態において、プローブ13が正のDC電荷を持たないことを理解すべきである。特に、いくつかの実施形態において、プローブが10kHz〜1MHz、好適には1kHz〜1MHzの周波数のAC電荷を有する。これらの実施形態には、AC電荷がDNAを伸長するとともにDNAをほぐすという優位性がある。重合体が正に帯電する実施形態において、重合体を引き寄せるために、プローブ13は負のDC電荷を有することができる。
これまで説明した本発明の実施形態において、キャリアオリゴヌクレオチドにより担持される単一または複数の発光原子団基10の効果をクエンチするために、単一のクエンチ基8またはクエンチ基8の対が、各キャリアオリゴヌクレオチド3上に一般に設けられる。これにより、キャリアオリゴヌクレオチド3が折り畳み(collapsed)構造にあるとき、発光原子団基を精密にクエンチする技法が可能となる。しかし、その他の実施形態において、発光原子団基をクエンチするための統計的技法を用いる。図3を参照すると、別の実施形態によるデータ記憶媒体1の一部が示されている。前述の実施形態における場合のように、単一より線キャリアオリゴヌクレオチド3(その1つを示す)が結合した基板2が設けられる。6つのクエンチ基8が、キャリアオリゴヌクレオチド3の第1の端4に隣接し、付着オリゴヌクレオチド9を介して、キャリアオリゴヌクレオチド3に付着している。さらに、キャリアオリゴヌクレオチド3に沿って、キャリアオリゴヌクレオチド3の第2の端5の方向に、付着オリゴヌクレオチド9を介してキャリアオリゴヌクレオチド3に付着した発光原子団基10が設けられる。このように、オリゴヌクレオチド3の第1の端4から第2の端5に移動していくにつれて、最初にクエンチ基8の領域が設けられ、次に別個のスペーサー領域19があり、次に発光原子団基10からなる符号化領域がある。キャリアオリゴヌクレオチド3のクエンチ基8の領域及び媒体1中のその他のキャリアオリゴヌクレオチドは、折り畳み(collapsed)構造において発光原子団基10がキャリアオリゴヌクレオチド3上に位置するクエンチ活動の層を形成する。
従って、これらの実施形態において、単位が不活性状態にあり、かつ単位のキャリアオリゴヌクレオチド3がコラプス構造にあるとき、各発光原子団基10は、そのそれぞれのクエンチ基8に隣接する必要がない。これは、単位中の十分に多くの発光原子団基10が基板2に結合した他のキャリアオリゴヌクレオチド3に付着したクエンチ基8に隣接して、クエンチ活動の層中でクエンチされるためである。このように、入射光に応答する発光原子団基10の組合せ効果により、すべての応答を「ノイズ」と識別して無視されることが十分に低減される。この統計的クエンチを行う実施形態において、5〜10のクエンチ基を各発光原子団基に供給することが好適である。
本発明のいくつかの実施形態において、異なる種類の発光原子団基10が、発せられた光の波長以外の変化する光学特性を有する発光により区別可能である。例えば、異なる種類の発光原子団基10は、入射光に応答して異なる強度や偏光を持つ光を発する。いくつかの実施形態において、データを符号化するために、異なる光学特性に応答する発光原子団基10の混合物が、同じデータ記憶媒体中に形成される。これらの実施形態においては、大量の情報も配列の各単位に格納できる。例えば、4つの異なる種類の発光原子団基10がある実施形態において、異なる波長の各光を発し、かつ発光原子団基の各種類が4つの強度の1つに設けられることにより、配列の各単位は、発光原子団基の種類と強度の組合せ数である256ビットの情報を符号化する。
上記実施形態においては、単一の光学系11と単一のプローブ13が設けられる。しかし、他の実施形態において、複数の光学系11と複数のプローブ13が設けられ、同時に操作されてデータ記憶媒体1の異なる単位を平行に読み取る。これにより、媒体からデータを読み取る速度が増加する。さらに、異なる種類の発光原子団が設けられるいくつかの実施形態において、光の異なる波長および/または異なる光学特性に応答し、各プローブ13に多数の光学系11が形成され、各光学系が、レーザ光などのような、媒体1中の発光原子団基に適合する異なる波長および特性の放射を指向させる。
本発明のさらなる実施形態において、異なる物理現象を用いて配列の単位中のキャリアオリゴヌクレオチド3の構造を変化させることができるプローブで、帯電したプローブ13を置き換える。例えば、帯電したプローブ13の代わりに、磁力によりキャリア重合体の構造に影響を及ぼすプローブを設けても良い。磁界の影響下で本質的に移動できないキャリア重合体(DNAオリゴヌクレオチドなどのような)を設ける実施形態において、1つ以上の磁気ビーズをキャリア重合体の第2の端5に付着させる。磁気ビーズは約2〜5nmの直径を持ち、これによりキャリア重合体が磁界の影響下で移動できる。
本発明のさらに別の実施形態において、クエンチ基8がキャリアオリゴヌクレオチド3上に設けられていない、図1のキャリアオリゴヌクレオチド18が例示される。クエンチ基8の代わりに、発光原子団基10を担持するキャリアオリゴヌクレオチドから、個々のキャリアオリゴヌクレオチドが供給される。これらの実施形態において、個々のキャリアオリゴヌクレオチドは帯電せず、プローブ13の影響により移動しないことが好適である。その他の実施形態において、クエンチ基8はそれ自体基板2に付着する。
いくつかの別の実施形態においては、クエンチ基8が設けられない。代わりに、基板2が、クエンチ特性を有する金属、特に金により構成される。発光原子団基10がクエンチ効果を有する基板2と空間的に隣接するとき、発光原子団基10が不活性化されるので、データ記憶媒体1の操作は前の実施形態と非常に良く似ている。これらの実施形態においては、発光原子団基が基板2から約5nmよりも近いとき、完全にクエンチする。50nmよりも離れた距離では、実質的にクエンチは起きない。そのため、発光原子団基が付着したキャリアオリゴヌクレオチド3が読み取り可能構造にあるとき、発光原子団基は、基板2から少なくともこの距離にある。
クエンチ基8がキャリアオリゴヌクレオチド上に設けられない別の実施形態において、代わりに上部封入(encapsulating)表面がキャリアオリゴヌクレオチドの上に位置する。表面は、本質的なクエンチ性を有するか、または個々のクエンチ基を担持する。キャリアオリゴヌクレオチドが静止しているとき、それらのそれぞれの発光原子団基10は上部封入表面に近接することによりクエンチされる。媒体1の単位中の発光原子団基10を活性化させるために、プローブ13は負に帯電して、単位のキャリアオリゴヌクレオチド3に隣接して位置する。これは、発光原子団基10が上部封入表面によりクエンチされないように、キャリアオリゴヌクレオチド3およびそれらの発光原子団基10を上部封入表面に寄せ付けない効果がある。発光原子団基10を再度不活性化するため、キャリアオリゴヌクレオチド3がそれらの元の位置に戻るように、プローブ13は、発光原子団基10が上部封入表面のクエンチ効果に隣接した状態で、単位から離れる。
クエンチ基8が設けられるいくつかの実施形態において、発光原子団基10はクエンチによりまったく不活性化されない。代わりに、キャリアオリゴヌクレオチド自身の構造が発光原子団基10を不活性化可能である。例えば、ある実施形態において、キャリアオリゴヌクレオチド18のコラプス(折り畳み、collapse)構造により、それに付着した発光原子団基10が光に実質的に応答しなくなる。これは、コラプス(折り畳み、collapsed)キャリアオリゴヌクレオチド18がその付着した発光原子団基10を覆い隠し、これにより、入射光12が発光原子団基10に到達することを防ぐ、および/または発せられた放射16を検出することを防ぐことにより起こる。これらの実施形態において、キャリアオリゴヌクレオチド18が読み取り可能構造中に伸長すると、キャリアオリゴヌクレオチド18はそれらの付着した発光原子団基10を覆い隠すことをやめる。これにより、発光原子団基10は入射光12に応答可能となる。
図4を参照すると、前の実施形態と同様な部品は同じ番号で示される本発明の別の実施形態が示される。従って、キャリアオリゴヌクレオチド3の配列が結合し、クエンチ特性を有する基板2が設けられる。前の実施形態に関して説明したように、オリゴヌクレオチド3は、キャリアオリゴヌクレオチドに付着した発光原子団基10をそれぞれ担持する。基板に隣接するとき、発光原子団基10がクエンチされるが、この実施形態においてはクエンチ基が設けられない。プローブ13が配列の上に設けられる。プローブ13は配列に対して移動可能であり、正の電荷を有する。放射検出器17も配列の上に設けられる。エバネッセント場発生器20が基板2の下に位置する。
この実施形態の媒体1からデータを読み出すために、読み出されるべき単位のキャリアオリゴヌクレオチド21に隣接してプローブ13が位置する。プローブは正の電荷を持つため、引き寄せられたキャリアオリゴヌクレオチド21に付着する発光原子団基22が基板2の表面から20〜100nmの範囲にあるように、プローブは隣接するキャリアオリゴヌクレオチド21を引き寄せる。このように、プローブ13は隣接するオリゴヌクレオチド21を読み取り可能構造中に引き寄せる。コラプス(collapse)構造中に静止したキャリアオリゴヌクレオチド3に付着した発光原子団基10は、基板から5nmより小さい範囲にあり、このため基板によりクエンチされる。エバネッセント(evanescent)場23が、エバネッセント(evanescent)場発生器20により基板3の下面に向けて発せられる。これにより、基板2の上面に表面プラズモン(plasmon)24の領域が誘起される。読み取り可能構造中のキャリアオリゴヌクレオチド21に付着する発光原子団基22が、表面プラズモン24により励起されて、検出器17により検出される放射を発する。しかし、コラプス(collapse)構造中のキャリアオリゴヌクレオチド3に付着した発光原子団基10は、基板2に近接しているために、クエンチされる。このように、エバネッセント(evanescent)場23の効果が配列のいくつかの単位を包含する比較的大きな領域にわたっても、読み取り可能構造中に伸長したキャリアオリゴヌクレオチド21に付着した発光原子団基のみから放射が発せられる。従って、配列の1つの単位からデータが読み出される。基板2からの距離が離れるにつれて、プラズモン(plasmon)エネルギー密度は減少する。そのため、発光原子団基22が付着するキャリアオリゴヌクレオチド21が読み取り可能構造にあるとき、表面プラズモン(plasmon)のエネルギーが発光原子団基22を励起するのに不十分になるので、発光原子団基22は基板2から離れ過ぎてはならない。その結果、基板と読み取り可能構造中のキャリアオリゴヌクレオチド21に付着する発光原子団基22との距離は、20〜100nmの範囲が最適であり、その距離は、基板に近すぎると発光原子団基のクエンチができないばかりでなく、表面プラズモン(plasmon)が基板から遠すぎると発光原子団基に影響を及ぼすこともできない。
本明細書において、「備える(comprise)」は「含む(includes)または、〜から成る(consists of)」を意味し、「備えている(comprising)」は「含んでいる(including)または、〜から成る(consisting of)」を意味する。
前述の説明、次の請求項、または添付の図面において開示され、それらの特定の形態において、開示された機能を実行するための手段によって、または開示された結果を達成するための方法または工程によって表された特徴は、適宜、個々にまたはそのような特徴のすべての組合せにおいて、本発明の種々の構成において、本発明を実施するために利用可能である。
本発明の1つの実施の形態による、使用中のデータ記憶媒体の概略図 図1に示すデータ記憶媒体の一部の透視図 本発明の別の実施の形態によるデータ記憶媒体の一部の透視図 本発明のさらなる実施の形態によるデータ記憶媒体の一部の透視図

Claims (87)

  1. 基板と、基板に固定される複数の細長いキャリア分子とを備え、各キャリア分子は1つ以上のルミネッセンス発光基を担持し、また各キャリア分子は、分子により担持されたルミネッセンス発光基が入射光線に応答して光線を発することができる読み取り可能構造と、分子により担持されたルミネッセンス発光基が入射光線に応答して光線を発することを阻止される不活性構造との間で変化可能であるデータ記憶媒体。
  2. 複数の細長いキャリア分子のそれぞれは、各分子が不活性構造にあるときそれらまたは各クエンチ(消光)基が分子の発光基を不活性にするように位置する1つ以上のクエンチ(消光)基と対応付けられる請求項1に記載のデータ記憶媒体。
  3. 読み取り可能構造にあるとき、それらまたは各クエンチ(消光)基と関連する細長いキャリア分子により担持される各発光基との距離は、少なくとも50nmである請求項2に記載のデータ記憶媒体。
  4. 不活性構造にあるとき、それらまたは各クエンチ(消光)基と関連する細長いキャリア分子により担持される各発光基との距離は、50nmよりも小さい請求項2または3のいずれかに記載のデータ記憶媒体。
  5. それらまたは各クエンチ(消光)基は、その関連する細長いキャリア分子により担持される請求項2〜4のいずれかに記載のデータ記憶媒体。
  6. クエンチ(消光)基は、実質的に基板に隣接して形成される請求項5に記載のデータ記憶媒体。
  7. 細長いキャリア分子がキャリアオリゴヌクレオチドであり、それらまたは各クエンチ(消光)基は、それぞれのキャリアオリゴヌクレオチドの配列と相補的な配列を有する付着オリゴヌクレオチドを介して、それらのそれぞれのキャリアオリゴヌクレオチドに付着される請求項5または6に記載のデータ記憶媒体。
  8. それらまたは各クエンチ(消光)基は、基板により担持される請求項2〜4のいずれかに記載のデータ記憶媒体。
  9. 発光基あたり10個より少ないクエンチ(消光)基が、各細長いキャリア分子と対応付けられる請求項2〜8のいずれかに記載のデータ記憶媒体。
  10. 発光基あたり1つまたは2つのクエンチ(消光)基が、各細長いキャリア分子と対応付けられる請求項9に記載のデータ記憶媒体。
  11. 発光基あたり5〜10個のクエンチ(消光)基が、各細長いキャリア分子と対応付けられる請求項9に記載のデータ記憶媒体。
  12. それらの関連する細長いキャリア分子が不活性構造にあるとき、前記1つ以上のクエンチ(消光)基の少なくとも1つが、隣接する発光基に入射する光をクエンチ(消光)できる請求項2〜11のいずれかに記載のデータ記憶媒体。
  13. それらの関連する細長いキャリア分子が不活性構造にあるとき、前記1つ以上のクエンチ(消光)基の少なくとも1つが、隣接する発光基から発光される光をクエンチ(消光)できる請求項2〜12のいずれかに記載のデータ記憶媒体。
  14. 基板は、細長いキャリア分子が不活性構造であるとき基板が発光基または分子により担持される基を不活性にするような、発光基クエンチ(消光)特性を有する前記請求項のいずれかに記載のデータ記憶媒体。
  15. 基板が金属により構成される請求項14に記載のデータ記憶媒体。
  16. 金属は金からなる請求項15に記載のデータ記憶媒体。
  17. 不活性構造にある細長いキャリア分子の構造は、発光基または分子により担持される基を阻止する請求項1に記載のデータ記憶媒体。
  18. 基板がプラズモン伝送基板である前記請求項のいずれかに記載のデータ記憶媒体。
  19. 前記1つ以上の発光基は、それらのそれぞれの細長いキャリア分子が不活性構造にあるとき、基板から5nmより小さい範囲内に位置する請求項18に記載のデータ記憶媒体。
  20. 前記1つ以上の発光基は、それらのそれぞれのキャリア分子が読み取り可能構造にあるとき、基板から20〜100nmの範囲内に位置する請求項18または19に記載のデータ記憶媒体。
  21. 細長いキャリア分子が、キャリア重合体である前記請求項のいずれかに記載のデータ記憶媒体。
  22. キャリア重合体が、有機キャリア重合体である請求項21に記載のデータ記憶媒体。
  23. キャリア重合体が、キャリアオリゴヌクレオチドである請求項22に記載のデータ記憶媒体。
  24. キャリアオリゴヌクレオチドが、キャリアDNAオリゴヌクレオチドである請求項23に記載のデータ記憶媒体。
  25. 前記1つ以上の発光基は、それぞれのキャリアオリゴヌクレオチドの配列と相補的な配列を有する付着オリゴヌクレオチドを介して、それらのそれぞれのキャリアオリゴヌクレオチドに付着する請求項23または24に記載のデータ記憶媒体。
  26. 各キャリアオリゴヌクレオチドは中間リンカーオリゴヌクレオチドにより基板に固定され、リンカーオリゴヌクレオチドは基板に固定され、リンカーオリゴヌクレオチドは、ヌクレオチド配列がデュプレックスを形成するように、キャリアオリゴヌクレオチドの配列と相補的なヌクレオチド配列からなり、さらにリンカーオリゴヌクレオチドはキャリアオリゴヌクレオチドをリンカーオリゴヌクレオチドに結合する請求項23〜25のいずれかに記載のデータ記憶媒体。
  27. 有機キャリア重合体が、キャリアポリペプチドである請求項22に記載のデータ記憶媒体。
  28. 前記ポリペプチドは、α−へリックス領域を備える請求項27に記載のデータ記憶媒体。
  29. 前記ポリペプチドは、β−シート領域を備える請求項27または28に記載のデータ記憶媒体。
  30. 前記ポリペプチドは、フレキシブルループを備える請求項27〜29のいずれかに記載のデータ記憶媒体。
  31. 各細長いキャリア分子は、電界の影響下において、読み取り可能構造と不活性構造との間で移動可能である前記請求項のいずれかに記載のデータ記憶媒体。
  32. 電界が正である請求項31に記載のデータ記憶媒体。
  33. 電界が負である請求項31に記載のデータ記憶媒体。
  34. 電界が交番している請求項31に記載のデータ記憶媒体。
  35. 電界が、10MHzまでの周波数で交番する請求項34に記載のデータ記憶媒体。
  36. 電界が、10KHzから1MHzまでの周波数で交番する請求項34に記載のデータ記憶媒体。
  37. 各細長いキャリア分子は、磁界の影響下において、読み取り可能構造と不活性構造との間で移動可能である前記請求項のいずれかに記載のデータ記憶媒体。
  38. 不活性構造と読み取り可能構造間の細長いキャリア分子の変化は、細長いキャリア分子の延伸、裏返し、折り重ね、または回転からなる前記請求項のいずれかに記載のデータ記憶媒体。
  39. 各細長いキャリア分子が、複数の区別可能な発光基を担持する前記請求項のいずれかに記載のデータ記憶媒体。
  40. 各細長いキャリア分子が、4つの区別可能な発光基を担持する請求項39に記載のデータ記憶媒体。
  41. 各細長いキャリア分子が、電荷を保持する1つ以上の基を担持する前記請求項のいずれかに記載のデータ記憶媒体。
  42. 前記1つ以上の発光基はそれぞれ、1つ以上の発光原子団からなる前記請求項のいずれかに記載のデータ記憶媒体。
  43. 発光原子団は、少なくとも1つの蛍光体を含む請求項42に記載のデータ記憶媒体。
  44. 蛍光体は切り替え可能な蛍光体であり、好適には光活性可能な未処理の蛍光蛋白質である請求項43に記載のデータ記憶媒体。
  45. 前記1つ以上の発光基はそれぞれ、1つ以上の半導体ナノ結晶を備える請求項1〜41のいずれかに記載のデータ記憶媒体。
  46. 前記発せられる光線は、可視の光線である前記請求項のいずれかに記載のデータ記憶媒体。
  47. 発せられる光線は、0.70〜1.5μmの波長である請求項1〜46のいずれかに記載のデータ記憶媒体。
  48. 発せられる光線は、0.2μm〜0.4μmの波長である請求項1〜46のいずれかに記載のデータ記憶媒体。
  49. それぞれが1つ以上のルミネッセンス発光基を担持する複数の細長いキャリア分子を含み、かつ読み取り可能構造と不活性構造の間で変化可能なデータ記憶媒体用のライタであって、
    各細長いキャリア分子に選択的に付着可能な複数のルミネッセンス発光基を備えるライタ。
  50. 細長いキャリア分子はキャリアオリゴヌクレオチドであり、各発光基は、1つ以上のキャリアオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部と相補的な配列を有する付着オリゴヌクレオチドを備える請求項49に記載のライタ。
  51. データ記憶媒体の1つ以上の選択された細長いキャリア分子を不活性構造から読み取り可能構造に変化させることが可能なプローブと、読み取り可能構造にある細長いキャリア分子には付着可能であるが不活性構造にある細長いキャリア分子には付着できない発光基とをさらに備える請求項49または50に記載のライタ。
  52. それぞれが1つ以上の発光基を担持することが可能な複数の細長いキャリア分子を含み、かつ読み取り可能構造と不活性構造の間で変化可能なデータ記憶媒体に書き込む方法であって、
    発光基を各細長いキャリア分子に選択的に付着させる段階を備える方法。
  53. 発光基を選択的に付着させる段階は、選択された細長いキャリア分子を活性化させて発光基の細長いキャリア分子への付着性を増加させることと、発光基を活性化された細長いキャリア分子に付着させるように発光基を媒体に供給することからなる請求項52に記載の方法。
  54. 選択された細長いキャリア分子を活性化させる段階は、分子を不活性構造から読み取り可能構造に変化させることからなる請求項53に記載の方法。
  55. 選択された発光基の有効状態を第2の有効状態に切り替えるための手段を備える請求項1〜48のいずれかに記載のデータ記憶媒体用ライタ。
  56. 第1の有効状態において発光基は有効になり、第2の有効状態において発光基は無効となる請求項55に記載のライタ。
  57. 選択された発光基を書き込み可能にするための手段をさらに備え、選択された発光基の有効状態を切り替えるための手段は、書き込み可能にされた発光基についてのみ有効である請求項55および56に記載のライタ。
  58. 選択された発光基を書き込み可能にするための手段は、1つ以上の選択された細長いキャリア分子を不活性構造から読み取り可能構造に変化させることが可能であるプローブを備える請求項57に記載のライタ。
  59. 選択された発光基の有効状態を第2の有効状態に切り替えるための手段は、酵素を変化させるレドックス状態からなる請求項57または58に記載のライタ。
  60. 選択された発光基の有効状態を第2の有効状態に切り替えるための手段は、光退色剤からなる請求項57または58に記載のライタ。
  61. 選択された発光基の有効状態を第1の有効状態に切り替えるための手段をさらに備える請求項55〜60のいずれかに記載のライタ。
  62. 選択された発光基の有効状態を第2の有効状態に選択的に切り替える段階からなる、前記請求項1〜48のいずれかに記載のデータ記憶媒体への書き込み方法。
  63. 第1の有効状態において発光基は有効になり、第2の有効状態において発光基は無効となる請求項62に記載の方法。
  64. 書き込み可能な分子の有効状態を切り替える前に、1つ以上の選択された細長いキャリア分子を書き込み可能にする段階をさらに備える請求項62または63に記載の方法。
  65. 1つ以上の選択された細長いキャリア分子を書き込み可能にする段階は、分子を不活性構造から読み取り可能構造に変化させることからなる請求項64に記載の方法。
  66. 選択された発光基の有効状態を切り替える段階は、レドックス状態、または発光基の量子収率を変化させることからなる請求項62〜65のいずれかに記載の方法。
  67. 発光基のレドックス状態を変化させることは、酵素を変化させるレドックス状態を形成することからなる請求項66に記載の方法。
  68. 発光基の量子収率を変化させることは、光退色剤を供給することからなる請求項66に記載の方法。
  69. 選択された発光基の有効状態を第1の有効状態に選択的に切り替える段階をさらに備える請求項62〜68のいずれかに記載の方法。
  70. それぞれが1つ以上のルミネッセンス発光基を担持する複数の細長いキャリア分子を含み、かつ読み取り可能構造と不活性構造の間で変化可能なデータ記憶媒体用のリーダであって、
    データ記憶媒体の1つ以上の選択された細長いキャリア分子を不活性構造から読み取り可能構造に変化させることが可能であるプローブを備えるリーダ。
  71. データ記憶媒体上に指向可能な光線源と、発光基により発光された光線を検出するための検出器とをさらに備える請求項70に記載のリーダ。
  72. 光線源は、可視の光線の光源である請求項71に記載のリーダ。
  73. 光線源は、0.70〜1.5μmの波長の光線源である請求項71に記載のリーダ。
  74. 光線源は、0.2〜0.4μmの波長の光線源である請求項71に記載のリーダ。
  75. 複数の細長いキャリア分子が基板に固定され、光線源はエバネッセント(evanescent)場発生器を備える請求項71に記載のリーダ。
  76. 複数の細長いキャリア分子が片側に固定される基板は実質的に平面であり、エバネッセント(evanescent)場発生器は基板のもう一方の側に指向可能である請求項75に記載のリーダ。
  77. 複数の光線源および/または検出器を備える請求項71〜76のいずれかに記載のリーダ。
  78. 複数のプローブを備える請求項70〜77のいずれかに記載のリーダ。
  79. それらまたは各プローブは、電荷を保持するように動作可能である請求項70〜78のいずれかに記載のリーダ。
  80. 電荷は正の直流である請求項79に記載のリーダ。
  81. 電荷は負の直流である請求項79に記載のリーダ。
  82. 電荷は交流である請求項79に記載のリーダ。
  83. 電荷が10MHzまでの周波数で交番する請求項82に記載のリーダ。
  84. 電荷が10kHzから1MHZまでの周波数で交番する請求項83に記載のリーダ。
  85. それらまたは各プローブは、100nm未満の面積において、1つ以上の選択されたキャリア重合体を不活性構造から読み取り可能構造に変化させることが可能である請求項70〜84のいずれかに記載のリーダ。
  86. データ記憶媒体の1つ以上の選択された細長いキャリア分子を不活性構造から読み取り可能構造に変化させる段階と、入射光線に応答して発光基により発光された光線を検出する段階とを備える、請求項1〜48のいずれかに記載のデータ記憶媒体を読み取る方法。
  87. 1つ以上の選択された細長いキャリア分子を変化させる段階は、分子を延伸、裏返し、折り重ね、または回転させることからなる請求項86に記載の方法。
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