JPH11513135A - 光論理素子および光論理機構 - Google Patents

光論理素子および光論理機構

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JPH11513135A JP10501489A JP50148998A JPH11513135A JP H11513135 A JPH11513135 A JP H11513135A JP 10501489 A JP10501489 A JP 10501489A JP 50148998 A JP50148998 A JP 50148998A JP H11513135 A JPH11513135 A JP H11513135A
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Abstract

(57)【要約】 光論理素子(OLE)、特に多状態、多安定光論理素子、特に、近接アドレス指定可能な光論理素子は、光メモリ物質(1)を含み、この光メモリ物質(1)は、1つの物理的または化学的状態から、第2の物理的または化学的状態へ変化することができる。メモリ物質(1)はレイヤ状構造の中または上に配設され、記メモリ物質(1)への磁界、電磁界、または電界、または供給エネルギーを発生するアクティベータ(2)と、前記メモリ物質の物理的または化学的状態次第の前記メモリ物質の光応答の検出のための光検出器とが、前記レイヤ状構造内に、または該構造に隣接して配設され、このようにして、光論理素子(OLE)は統合部品を構成している。光論理機構(OLD)は、前記光論理素子から構成された少なくとも1つの構造(S)を含み、構造(S)におけるそれぞれの光論理素子(OLE)内の光メモリ物質(1)と、アクティベータ(2)と、前記検出器(3)とは、構造(S)における周囲の論理素子(OLE)内のメモリ物質と、アクティベータと、検出器と、へ併合され、かつそれらと接続されている。構造(S)内のそれぞれの論理素子(OLE)は、メモリ物質(1)とアクティベータ(2)との間の明確な割当てと、明確な検出のための、メモリ物質(1)と光検出器(3)との間の割当てと、を有し、個々にアクセスされ且つアドレス指定されうる。光論理機構(OLD)における構造(S)は、全体的に、または部分的に、光メモリ、論理または演算回路、およびレジスタのそれぞれとして、またはこれらの組合せによる光データプロセとして、構成されうる。

Description

【発明の詳細な説明】 光論理素子および光論理機構 本発明は、光論理素子、特に多状態、多安定光論理素子、特に、光メモリ物質 を含む、近接アドレス指定可能な光論理素子に関し、この光メモリ物質は、印加 された磁界、電磁界、または電界、または供給エネルギーの影響を受けて、1つ の物理的または化学的状態から、第2の物理的または化学的状態へ変化すること ができ、ある物理的または化学的状態は、ある特定の論理値を割当てられ、論理 素子の物理的または化学的状態の変化は、その論理値の変化を起こし、それは、 割当てられた論理値の書込み、読取り、消去、および切換えのために、磁気的、 電磁的、電気的、または光学的に、アクセスされ、またアドレス指定される論理 素子により実現される。本発明はまた、光論理機構、特にデータを記憶し、ある いは論理演算および算術演算を行う論理機構にも関し、該機構は、複数の光論理 素子を含み、それらの光論理素子は、特に多状態、多安定光論理素子、特に近接 アドレス指定可能な光論理素子であり、光メモリ物質を含み、この光メモリ物質 は、印加された磁界、電磁界、または電界、または供給エネルギーの影響を受け て、1つの物理的または化学的状態から、第2の物理的または化学的状態へ変化 することができ、ある物理的または化学的状態は、ある特定の論理値を割当てら れ、前記論理素子の物理的または化学的状態の変化は、その論理値の変化を起こ し、前記状態の変化は、割当てられた論理値の書込み、読取り、記憶、消去、お び切換えのために、磁気的、電磁的、電気的、または光学的に、アクセスされ、 またアドレス指定される論理素子により実現される。 一般に、本発明は、個々にアドレス指定可能であるセルすなわち素子内に含ま れている光メモリ物質により、情報を記憶し、かつ/または論理機能を行いうる 、新しい種類の光電素子に関する。それぞれの素子は、独立したユニットであり 、同様の素子と組合わされて、典型的にはプレーナシートまたはレイヤの形式を なす、大きいアセンブリを形成することができる。後者は、例えば、光データメ モリおよび光論理機構を形成するために積み重ねることにより、高いパフォーマ ン ス対体積比を有する3次構造をなして構成しうる。 今日の光データ記憶技術は、小形のデータ記憶容量に対する、常に拡大して行 く要求に応じて発展したものであり、それらは、高面積密度を交換可能性および /またはポータブル性と組合わせた解決を与えることに注目すべき成功を収めた 。 決定的なステップは、回折による制限限度に近いスポットへ集束せしめられう るコヒーレント光を発射し、それによりデータ搬送媒体内における情報ビットの 、対応する正確な精細度および高密度配置を与える、小形の、効率的な半導体レ ーザを使用することであった。実際的なシステムにおいては、コストおよびスペ ースの制約は論理上、レーザビームがサーボ制御下の光案内トラックを追跡する 時、レーザビームが、回転ディスクの表面を横切って走査され、直列ビットスト リームをピックアップする設計を与えた。 この一般的設計に基づくシステムは、現在では、データ密度が理論的限界に近 い段階まで改良されており、将来の要求に適合するためのさらなる改善は、過去 におけるように改良の追加によっては対処されえない。 1つの明白な限界は、2次元データ記憶フォーマットの使用である。たとえ面 積データ密度が高くても、物理的なビット位置は、高い機械的品質の剛性の自己 支持形表面上のプレーナ表面へ制限され、比較的印象的でない体積データ密度を 与える。技術上の改善が最近公表され、その場合データは、ディスクの表面下異 なる深さのいくつかの平面内に記憶される。異なるレイヤ間の識別は、正確な焦 点に関連する界の、極めて小さい深さにより可能にされ、この原理は、10個の 平面すなわちレイヤまでを含むように発展せしめられることが期待される(例え ば、1994年8月、光学およびフォトン学ニュース(Optics and Phononics News)、第39頁に所載の、E.K.(署名)著「光 データ記憶装置のためのデックの積み重ね(Stacking the dec ks for optical data storage)」を参照)。しか し、多レイヤすなわち多レベルから得られる利益は、コスト問題により、また、 一方におけるレイヤ数と、他方におけるそれぞれのレイヤ内の達成可能な面積デ ータ密度と、の間の技術的なトレードオフにより、部分的に中和されてしまう。 提示されている請求の範囲に従って実施された時でも、そのような技術的解 決は、持続した長期の発展および改善のための可能性に欠ける。 多くの例において、アクセス時間およびデータ転送速度の制約は、データ密度 および容量に関する上述の制約よりも、回転ディスクシステムに対し遙かに深刻 な欠点となる。 ディスク上のファイルが、ランダムシーケンスにより速やかにアクセスされな ければならないアプリケーションにおいては、レーザ集束サーボは、光アセンブ リを、ディスク上の1つの位置から別の位置へ半径方向に速やかに移動させなけ ればならない。正しい半径方向位置において、2次元におけるアラインメント、 回転速度の調節、同期の確立、およびファイルヘッダの発見および識別を含め、 トラッキングが速やかに再開されなければならない。これらの電気機械的プロシ ージャは、長い、典型的には200msまたはそれ以上の、アクセス時間を含む 。例えば、回転アラインメントに要する時間を短縮するためにディスクの回転速 度を増大させ、かつサーボにより制御される集束およびトラッキング用の部品の 重量を軽減することにより、このアクセス時間を短縮する努力が行われた。しか し、1つの領域における改善は、別の領域へペナルティを持ち込むことになる。 回転速度の増大は、いわゆる「ホイップソー効果(whipsaw effec t)」、すなわち、異なる半径のトラック間で交替する時に、ディスクの表面上 において一定のビーム走査速度を維持するために必要な、回転速度の急速な加速 および減速、をさらに激化させる。これは、光ディスクに基づくデータ検索にお ける待ち時間の主たる原因となる。半径方向位置にかかわらず一定回転速度で走 らせることにより、ホイップソー効果をなくす試みは、面積データ密度の低下、 または技術的複雑性の増大を招く。 そのような精密な電気機械的光システムが、純粋に電子的な領域において典型 的であるタイムスケール(マイクロ秒、またはそれより短い)において低速であ ることは驚くには当たらず、従って、コンピュータなどのための直接ランダムア クセスメモリ(DRAM)を含む、広い範囲のアプリケーションにおける直接高 速アクセスメモリとしての、光ディスク装置の使用は禁止される。そのような装 置の唯一の弱点、すなわち、機械的慣性なしに集束およびトラッキングを行う必 要性、をなくすために相当な努力が行われてきた。研究されてきた解決法は、光 電子形デフレクタ、導波路、および回折光素子を含む。これまでのところ、技術 的また経済的に実行可能な、この性質のシステムは実際上証明されておらず、将 来多年にわたってそのままになっていると思われる。さらに、ディスク回転に関 連する待ち時間問題は、そのような手段によっては解決されない。 回転ディスクシステムにおいては、データビットは、レーザビームがトラック に沿って走査するのに伴い連続的に読取られ、データ転送速度は明示的に、回転 速度と、トラックに沿ってのリニアデータ密度と、に依存する。対話形マルチメ ディアのような、いくつかのアプリケーションにおいては、転送速度は、現在の 光ディスクシステムの重要な障害をなす。ディスク技術における現在の発展にお いて典型的な、データの最適に近いコード化および集束が与えられると、データ 転送速度を増大させるために、少数のオプションが利用しうるものと思われる。 1つの可能性は、回転速度を増大させることである。これは、いくつかの商業シ ステムにおいて、コストおよび電力消費の見返りが、さらなる速度の増大に際し 急速に減少する段階まで行われた。もう1つの戦略は、いくつかのレーザビーム を用いて、ディスク上の異なる、平行なトラックをアドレス指定することである 。しかし、平行トラックの数が増加するのに伴い、複雑性とコストが極めて急速 に増大し、そのようなスキームは、せいぜい予想される将来の要求に遙かに不足 する速度の改善を与えるように設計されていると思われる。 上述の欠点は、明らかに長い間認識されていたものであり、他のスキームも提 案され、かつ実験的に研究されてきたが、最も注目に値するものは、ホログラフ ィ技術に基づくページ試行のメモリおよび論理システムである。さらに、3次元 の高密度体積データ記憶装置を期待するためには、ホログラフィシステムをペー ジモードバージョンにおいてアドレス指定し、それにより、高転送速度のような 本来類似している利点を提供することができる。無慣性の光電子手段によるデー タの高速ランダムアクセスは、研究されつつある。さらに、物体認識のための高 速並列処理のような論理演算も研究されてきた。ホログラフィメモリは繰返して 消去し再書込みすることが可能であり、ギガバイトないしテラバイトレベルのデ ータ量を角砂糖程度の体積内に記憶でき、マイクロ秒ないしナノ秒の範囲内のラ ンダムアクセス時間と、数百Mbyte/sのデータ転送速度と、を与える(例 えば、1995年11月のサイエンティフィックアメリカン(Scientif ic American)、第52ないし58頁に所載の、D.プサルティス( D.Psaltis)およびF.モーク(F.Mok)著「ホログラフィメモリ (Holographic memories)」を参照)。類似した発展性の あるパフォーマンスが、共焦点形多重レーザ(非線形)アドレス指定原理に基づ く他のシステムに関して記述されている(例えば、1994年9月のフォトニク ススペクトラ(Photonics Spectra)第50頁に所載の「光角 砂糖(The optical sugar cube)」を参照)。 言及しうる、ページに基づく光データ記憶装置のさらなる例は、感光性蛋白質 に基づく記憶媒体の1次フォトサイクルにおける一時的熱中間状態からの光化学 的分岐反応を選択的に活性化することにより、3次元において高密度で情報を記 憶する、体積形光メモリを開示している、「分岐フォトサイクル光メモリ装置( Branched photocycle optical memory d evice)」と題する国際公開特許出願第WO96/21228号(バージ( Birge))である。この場合は、いわゆる「ページング」レーザが、1つの 波長でデータ記憶媒体のプレーナレイヤすなわちページを活性化するために用い られ、また、選択されたレイヤすなわちページに直交する、選択されたデーター ムを別の波長で送るデータレーザが用いられる。しかし、この技術は、実際のデ ータ記憶装置において実行することが容易ではなく、ある重要な弱点を有する。 高い体積データ密度を得るためには、ページング光は、鮮鋭な強度限界をもって 、極めて狭く定められた空間的範囲内において極度に強く且つ一様でなければな らい。これは、ビームを形成するために、レーザビームおよび比較的複雑な光学 を使用することを必要とする。第2に、3つの異なる波長の使用を含む、極めて 正確に制御された照明シーケンスが必要とされる。このシーケンスの最適の時間 制御は、温度に依存する。第3に、書込みおよび読取りの速度は、フォトサイク ルの時定数により制約され、その結果、アクセス時間はms範囲のものとなる。 第4に、記憶されたデータの読取りは、光メモリ媒体上における記憶データのコ ントラストを低下させ、従って、ある回数の、例えば1000回の読取り動作の 後 にはリフレッシュが必要になる。 「光メモリ(Optical memory)」と題するSE特許第5011 06号(トス(Toth))には、追記(Write−Once−Read−M any−Times)型(WORM型)の光メモリが開示されており、それは安 定光状態を有する記憶素子を含む。その記憶素子は、いくつかのメモリ位置に分 割され、与えられたメモリ位置の光状態は、そのメモリ位置に向けて送られる光 ビームにより、変化させることと、また読出すことと、の双方が可能である。こ のメモリは、全く可動機械部分なしに実現することができ、極めて短いアドレス 指定時間を有し、特に大きい記憶容量を可能にする。このメモリはまた、多ビッ トワードの並列書込みおよび読取りを許容する。実際の記憶媒体は、いくつかの レイヤすなわちレベルをなして配設されうる。その場合、光ビームは、与えられ たメモリ位置に集束せしめられ、8つのレベルを用いた時は、それぞれのメモリ 位置、すなわちx、y位置に、1バイトを記憶することができる。それぞれが1 cm2の7.7記憶セルを有する設計においては、9.8Gbyteを8つのレ ベル上に記憶可能であり、その場合、書込み速度は40Mbyte/sとなる。 読出しは吸収モードにおいて行われ、それは、コードシーケンス内の個々のレベ ルを識別しうるためには、個々のレベルが固定された異なる厚さをもたなければ ならないことを意味する。しかし、これは、レベル数が増大するのに伴って体積 記憶密度の低下を生じ、メモリ位置上への光ビームの集束と、x、y方向への光 ビームの操縦と、の必要性は、コスト関連の、また技術上の、複雑化を必然的に 伴う。 たとえ、これまでに提案された技術的解決が印象的に思われても、将来の商業 環境においては、そのような性能は、ハードウェアのコスト、システムの複雑性 、および全装置のフォームファクタの観点から評価されなければならない。公表 された文献に開示された技術の現状に基づく時、ホログラフィシステムおよび他 のページ指向システム、または多レイヤシステムは、小形性および低コストに対 する要求が重要視されるマーケットの予見しうる将来において、躍進しえないも のと結論するのが正しいと思われる。たとえ、部品および材料が、受入れ可能な コストで利用しうるようになっても、実際には、提案されたアーキテクチャは、 真 に小形である解決を可能にするものとは思われない。 従って、本発明の目的は、従来技術の解決法および提案されている解決法にお ける上述の欠点を克服し、光メモリ、光論理および演算回路、光スイッチを実現 し、かつ、さらに一般的には、低いコストおよび低い技術的複雑性の、しかし極 度に高い記憶密度と、短いアクセス時間と、きわめて速い転送速度と、を有する 光データ処理装置を実現するために用いられうる、光論理素子を提供することで ある。 本発明のさらなる目的は、光論理素子と、該光論理素子に基づく光論理機構と 、を提供することであり、その光論理素子および光論理機構は、構造的かつ機能 的に統合されたユニットとして形成され、前記素子および前記機構の本質的機能 は、アクセス、アドレス指定、起動、スイッチング、および検出、のような機能 を含め、全てが前記素子または前記機構内において実質的に実現される。 本発明のさらにもう1つの目的は、記憶容量が、実質的にフォームファクタの みに依存して論理素子の物理的寸法に逆比例するように、体積形データ記憶装置 を簡単に実現しうることである。 上述の、および他の、目的は、前記メモリ物質が実質的にレイヤ状の構造の中 または上に配設されていることと、前記メモリ物質に対する磁界、電磁界、また は電界、または供給エネルギーを発生するアクティベータが前記実質的にレイヤ 状の構造内に、または該構造に隣接して配設されていることと、前記メモリ物質 の物理的または化学的状態次第の前記メモリ物質の光応答の検出のための光検出 器が、前記実質的にレイヤ状の構造内に、または該構造に隣接して配設され、従 って、前記光論理素子が、前記メモリ物質と、前記アクティベータと、前記検出 器と、から成る統合部品を構成していることと、を特徴とする光論理素子であっ て、従って該光論理素子が、前記メモリ物質と、前記アクティベータと、前記検 出器と、から成る統合部品を構成している前記光論理素子と、光論理機構であっ て、前記メモリ物質が実質的にレイヤ状の構造の中または上に配設されているこ とと、前記メモリ物質への磁界、電磁界、または電界、または供給エネルギーを 発生するアクティベータが前記実質的にレイヤ状の構造に隣接して配設されてい ことと、前記メモリ物質の物理的または化学的状態次第の前記メモリ物質の光応 答の検出のための光検出器が、前記実質的にレイヤ状の構造内に、または該構造 に隣接して配設され、従って、前記光論理素子が、前記メモリ物質と、前記アク ティベータと、前記検出器と、から成る統合部品を構成していることと、前記機 構が前記光論理素子により形成された少なくとも1つの構造を含むことと、前記 構造におけるそれぞれの論理素子内の前記光メモリ物質と、前記アクティベータ と、前記検出器とが、前記構造における周囲の論理素子内の前記メモリ物質と、 前記アクティベータと、前記検出器と、へ併合され、かつそれらと接続され、こ のようにして前記構造が、平面ボデー、または曲面ボデーを形成し、前記構造内 のそれぞれの論理素子が、前記メモリ物質と、前記アクティベータとの間の明確 な割当てと、前記メモリ物質における物理的または化学的状態の明確な検出のた めの前記メモリ物質と前記光検出器との間の割当てと、を有し、このようにして 前記構造内のそれぞれの光論理素子が個々にアクセスされ且つアドレス指定され ることを可能にしていることと、を特徴とする前記光論理機構と、により達成さ れる。 光論理素子の実施例においては、前記メモリ物質は第1レイヤの形式で配設さ れ、前記アクティベータは前記第1レイヤに隣接する第2レイヤの形式で配設さ れるか、または前記第1レイヤに一体化されて配設され、前記メモリ物質の状態 を検出する前記光検出器は前記第1レイヤに隣接する第3レイヤの形式で配設さ れ、このようにして前記光論理素子は、少なくとも3つのレイヤ、または2つの レイヤのそれぞれから成る前記統合部品を形成する。 さらに、前記アクティベータは、1つまたはそれ以上の直接的または間接的に 放射を発射する手段から構成されることを有利とし、該放射発射手段は、前記第 2レイヤの基材上に配設されるか、または該基材内へ埋め込まれる。前記放射発 射手段は、電気的にアクセスされ、アドレス指定されることを有利とする。また 、前記放射発射手段は、発光ダイオード、好ましくはポリマダイオードであるこ とを有利とする。 さらにまた、前記放射発射手段は周波数同調可能であることを有利とし、該周 波数同調は、電気的アドレス指定に関連して行われる。さらに、前記光検出器が 電気的にアクセス可能かつアドレス指定可能な光検出器であること、およびアク ティベータおよび検出器の双方の電気的アクセスおよびアドレス指定のために、 電極および電気導体が前記第2および第3レイヤ内に統合されて配設されること 、が有利である。この目的のためには、前記電極および電気導体が、導電性ポリ マ材料に基づくものであるることが有利である。 光論理機構の実施例においては、それぞれの論理素子内の前記メモリ物質は第 1レイヤの形式で配設され、前記アクティベータは前記第1レイヤに隣接する第 2レイヤの形式で配設されるか、または前記第1レイヤに一体化されて配設され 、前記メモリ物質の状態を検出する前記光検出器は前記第1レイヤに隣接する第 3レイヤの形式で配設され、このようにして前記光論理素子は、少なくとも3つ のレイヤ、または2つのレイヤのそれぞれから成る前記統合部品を形成し、前記 レイヤのそれぞれは、前記周囲の論理素子内の対応するレイヤと併合し且つ接続 され、このようにして前記構造は、接続され且つ相互に隣接するそれぞれのレイ ヤの平面ボデー、または曲面ボデーを形成する。 前記光論理機構内のそれぞれの構造は、好ましくは、薄い可撓フィルムの形式 のものとする。 本発明の特に好ましい実施例においては、光論理機構は、相互の頂部に積み重 ねられた2つまたはそれ以上の連結された構造を含み、このようにして前記光論 理機構は、複数の構造から統合されたチップ状またはディスク状の部品を形成す る。 本発明による光論理機構の変形においては、構造は、その全体が、または部分 的に、好ましくは光メモリとして構成され、該メモリ内のそれぞれの光論理素子 は、個々にアクセスされ且つアドレス指定されうるメモリ素子を構成する。本発 明による光論理機構の第2の変形においては、構造は、好ましくは部分的に、光 理または演算回路、またはそのような回路のネットワークとして構成され、該回 路内の光論理素子のそれぞれは、個々にアクセスされ且つアドレス指定されうる スイッチング素子を構成する。本発明による光論理機構の第3の変形においては 、構造内の光論理素子のグループが、メモリレジスタ、論理レジスタ、および算 術レジスタとしてそれぞれ構成され、レジスタ内のそれぞれの光論理素子(OL E)およびそれぞれのレジスタは、個々にアクセスおよびアドレス指定可能であ り、そのようにして、それらのレジスタは光データプロセッサとして共同して構 成されうる。最後に、前記光論理機構においては、論理素子のアクセスおよびア ドレス指定は、好ましくは、前記構造へ割当てられた多重化通信線を経て行われ るべきである。 本発明のさらなる特徴および利点は、後に添付される請求の範囲に提示されて いる。 次に、本発明を、実施例により添付図面を参照しつつ詳細に説明する。 図1aは、本発明による光論理素子を示し、 図1bおよび図1cは、光論理素子の2進論理セルとしての動作を示し、 図1dは、比較のための電界効果トランジスタを示し、 図2は、光論理素子の実施例を示し、 図3は、光論理素子の第2実施例を示し、 図4は、電子捕獲材料の形式のメモリ物質の原理を示し、 図5aから図5dまでは、この場合はバクテリオロドプシンである、感光性コ ンホメーション反応材料の形式のメモリ物質の原理を示し、 図6、図7は、図1における光論理素子のさらなる実施例を示し、 図8は、図1における光論理素子の特に好適な実施例を示し、 図9は、発光ポリマダイオードのスペクトルの性質を示し、 図10は、発光ポリマダイオードの概略図を示し、 図11は、本発明による光論理機構の第1設計を示し、 図12は、本発明による光論理機構の第2設計を示し、 図13は、図11における光論理機構の変形を示し、 図14は、図11における光論理機構の第2変形を示し、 図15は、図14における光論理機構の概略分解図を示し、 図16は、図14における変形に基づく、本発明による光論理機構のさらなる 設計を示し、 図17は、本発明による光論理機構をアドレス指定する装置の概略図を示し、 図18は、本発明による光論理機構により発生せしめられる、2つの2進変数 の16個のブール関数を示し、 図19は、本発明による光論理機構上における具体化のための、4ビット2進 全加算用の並列アルゴリズムの概略図を示す。 図1aは、本発明による光論理素子の実施例の概略図を示す。メモリ物質1は 第1レイヤl1内に配設され、メモリ物質1に対する磁界、電磁界、または電界 、または供給エネルギーを発生しうるアクティベータ2は、レイヤl1の一方の 側のレイヤl2内に配設され、検出器3は、レイヤl1の反対側のレイヤl3内に 配設されている。レイヤl1、l2、l3は、それらの全体の中にメモリ物質1、 アクティベータ2、および検出器3をそれぞれ含むことができるが、レイヤl1 、l2、l3はまた、基材から形成し、メモリ物質1、アクティベータ2、および 検出器3をそれぞれ、それらの中に埋め込むか、またはそれらの上に配設しうる ことを理解すべきである。 図1bは、本発明による光論理素子OLEの、論理状態0の書込み、読取り、 および検出における動作の記号的表示を示す。この場合、メモリ物質1に対し第 1波長λ1の光の形式のエネルギーが供給され、一方、読取りは、第2波長λ2の 光の吸収により行われる。論理状態0を示す検出光は、吸収により低下した強度 を示すために短い光子記号により表示されている。図1cは、論理状態1の検出 における光論理素子OLEの動作のモード、すなわちレイヤl1内のメモリ物質 1において吸収が起こっていないこと、を示す同様の概略図である。図1dは、 本発明による光論理素子と、電子スイッチング装置と、の間の類似を示すための 、nチャネルパワートランジスタの概略図である。論理状態0および1における 読取り光の吸収は、電界効果トランジスタのドレイン電圧Vdに対応する。 図2は、アクティベータ2内に、1つまたはそれ以上の直接的または間接的に 放射を発射する手段21、...、2nが含まれる実施例を示し、これらの放射発 射手段はレイヤl2内に配設されている。図2において、放射発射手段21、.. .は、レイヤl2内の基材に埋め込まれて配設されているが、それらはまた、レ イヤl2上に配設することもできる。実施例において、レイヤl1およびl2は、 共通のレイヤlcを形成するように組合わせることもできる。その場合、このレ イヤは、メモリ物質1と、放射発射手段21、...を有するアクティベ ータ2と、の双方を含む。この実施例は、もしアクティベータが論理素子OLE への書込みに際して破壊される時は有利でありえ、これは、もしそれがROMま たはWORMタイプの記憶装置の部分を形成しなければならず、従って消去され 且つ/または再書込みされることが意図されていない時は適切でありうる。 光メモリ物質1は、感光性のもので、図1aおよび図1cに示されているよう に、2つまたはそれ以上の異なる物理状態に存在しうべきである。それは、入射 するプローブ光または読取り光に対する応答状態により、これらの物理状態を決 定しうべきである。論理状態は、アクティベータを異なるように励起することに より、例えば特定の読取りプロトコルによって見出すことができ、それにより、 メモリ物質1は入射光に対し、論理状態に依存する光透過または発光により応答 する。 光論理素子OLEの基本的性質は、メモリ物質の書込み/読取り特性に明示的 に依存する。書込みプロセス中におけるメモリ物質の変化は、ROMおよびWO RMタイプのメモリ機能を実現する光論理素子を与える不可逆的なものでありう る。しかし、以下の説明は、不揮発性ではあるが、可逆的であるメモリ物質、す なわち、それらが、書込み光、読取り光、または消去光による作用を受けるまで 、発生せしめられた論理状態に留まるメモリ物質に集中する。しかし、それらは 、光による照射により多くの回数削除され、消去され、かつ再書込みされうる。 メモリ物質のもう1つの重要な特性は、それが多レベル情報、すなわちグレース ケールエンコーディングされた情報を保持しうるかどうか、または、それが2進 性の、すなわち論理状態0または1による、読取りプロトコルに応答するかどう か、である。 たとえ、上述のようなメモリ物質1が、光の印加により1つの物理/化学状態 から別の状態へ変化せしめられたとしても、これは、メモリ物質の状態に影響を 及ぼす他の形式のエネルギーの、本発明による使用を排除するものではない。こ れは、磁界、電磁界、または電界、または熱の形式のエネルギー、の供給を含み うる。これは、もしメモリ物質の論理状態間のプロセスステップにおいて暗反応 を起こさせる必要がある時は適切でありえ、例えば、情報の消去のため、または 入射光に効果をもたせる条件を作るための熱の印加、例えば、もしメモリ物質が 特定の波長において吸収を行う感光性材料である時の、吸収帯をシフトさせるた めの電界の印加、があげられる。 上述の事実から、本発明による光論理素子が、メモリ物質からその基本的性質 を得ていることは明らかである。ここで、双方が可逆的である2つのタイプのメ モリ物質、すなわち、それらは、書込み、読取り、および消去のための適切なプ ロトコルにより、1回よりも多くそれらの論理状態を経て循環することができる メモリ物質である、該メモリ物質を説明する。 電子捕獲材料は、典型的に希土類イオンによりドープされた有機半導体材料で ある。電子捕獲材料は、高密度でデータを記憶し、かつ高いデータ転送および回 復速度を提供するために用いることができる。ここでは、1988年8月の固体 技術(Solid State Technology)に所載の、J.リンド メイヤ(J.Lindmayer)著の論文「新しい消去可能な光メモリ(An ew erasable optical memory)」を参照しうる。。 電子捕獲材料の動作モードの一般的図示は、図4に与えられている。書込みは 、エネルギーレベルEおよびTにおいて起こる捕獲により行われる。書込み光が 、ドーパントとして用いられている2つの希土類金属の原子を励起すると、それ らの電子は、両タイプの原子に存在するエネルギーレベルEへ上げられ、その後 一方の原子のみに存在するレベルTに捕獲される。レベルTにおける近赤外範囲 内の光に対する露光は、電子を通信帯へ上げ、そこからそれらの電子は基底状態 へ落ちてデータの消去を起こす。 電子捕獲材料は、CaS、SrS、MgSまたはこれらの混合物のような、硫 化アルカリ土類の形式のホスト格子を有することができる。希土類のユーロピウ ムおよびサマリウムがドーパントとして用いられた時は、メモリ物質は、450 ないし550nmの入射光を吸収し、それにより、ユーロピウムイオンは光子エ ネルギーを吸収して、その一部をサマリウムイオンへ伝達する。このようにして 、後者は、捕獲状態へ励起され、この状態が捕獲状態と呼ばれる理由は、これら の状態が安定している、すなわち、サマリウムイオンが、適切なエネルギー量子 の吸収により捕獲状態から上げられてしまわない限り、極めて長期にわたって安 定 しているからである。エネルギー量子の吸収により捕獲状態から上げられるのは 、メモリ物質が波長850ないし1200nmの光で照射されて、捕獲状態にあ るサマリウムイオンが励起された場合であり、解放された電子は基底状態へ復帰 する時波長600ないし700nmの光を発射する。このようにして、この場合 、書込みは波長450ないし550nmの光での照射により行われ、一方読取り は、波長850ないし1200nmの光で照明することにより行われ、これには 同時に波長600ないし700nmの蛍光の検出が伴う。 メモリ物質は、電子捕獲材料の代わりに、コンホメーション反応材料、特にフ ォトサイクルを通過しうる感光性コンホメーション反応材料であってもよい。そ のような材料の例は、あるタイプの染料蛋白質である。比較的良く研究されてい るこの種の蛋白質は、バクテリオロドプシンであり、これは微生物、ハロバクテ リウムサリナリウム(Halobacterium salinarium)の 膜内に存在する。データの光記憶装置の観点からのバクテリオロドプシンの性質 の詳細な議論に関しては、NO特許出願第97 2574号を参照すべきであり 、本願は、これから優先権を得ており、これは本出願人に譲渡されている。 バクテリオロドプシンが光を吸収すると、それは、電磁スペクトルの全可視範 囲内に最大吸収を有する中間状態を発生するフォトサイクルを通過する。これは 概略的に図1aに示されており、この図は、バクテリオロドプシンのフォトサイ クルを提示し、また光によって誘起される構造的変化のシーケンスを示している 。光により誘起される遷移すなわち励起遷移は、陰影付きの矢印により示され、 一方陰影の付かない矢印は、熱緩和(thermal relaxation) による遷移を示す。緑色光は、バクテリオロドプシンの基底状態bRを中間状態 Kへ変換し、これは後に緩和してM状態を、また次いでO状態を形成する。M状 態における滞在時間は、なかんずく温度および用いられているバクテリオロドプ シンの変種の双方に依存する。もしO状態のバクテリオロドプシンが赤色光に曝 されれば、いわゆる分岐反応が起こる。O状態は、P状態へ進み、P状態は速や かにQ状態へ緩和し、Q状態は極めて長期にわたって安定していることが示され ているバクテリオロドプシンの形式である。アスパラギン酸残渣85および96 を用いたバクテリオロドプシンの異なる変種においては、Q状態の寿命は数年に ま で延長されうる。もしアスパラギン酸85が、アスパラギンのような無極性アミ ノ酸により置換されれば、安定なM状態の形成は阻止され、1次フォトサイクル はO状態(または極めてO状態に似た中間状態)を形成する(1990年のAn n.Rev.Phys.Chem.41、第683ないし733頁に所載のR. R.バージ(R.R.Birge)の論文)。しかし、もしバクテリオロドプシ ンがQ状態において青色光により照明されれば、それは基底状態bRへ復帰する 。もしQ状態が、赤色光により照明されなければ、短時間のうちにそれは緩和し て基底状態基底状態bRへ復帰する。ここでは、長い寿命を有するどのような2 つの状態にも、2進論理値0または1を割当てることができ、このようにして情 報が、これらの状態の一方または他方にあるバクテリオロドプシン分子内に記憶 されるようにしうる。 図5bは、バクテリオロドプシンの1次フォトサイクルの図である。本発明に よる光論理素子に用いるのに適切な中心的光化学変換は、一般にこの図を時計回 りの方向に回るシーケンスをなして示されている。bRは、バクテリオロドプシ ンの基底状態を表し、大文字はフォトサイクル内の異なる状態を示す。括弧内の 数は、バクテリオロドプシンの異なる状態または種類における吸収帯の中心波長 をナノメートル単位で示す。光誘導励起はhνによって、あるいは時定数τνに よって示され、一方熱反応による遷移は、ほぼ室温における1次緩和時間のため の時定数τpによって示される。570nmを中心とする光による、基底状態す なわち休止状態にあるバクテリオロドプシン分子の照明は、極めて短い寿命を有 する励起状態Kを発生させる。図示されているように、K状態は600nmを中 心とする吸収帯域を有し、これは、もし有効帯域がbR状態からの励起において 600nmを越えて広がっていれば、K状態の分子が基底状態bRへ復帰するこ とを意味する。しかし、この遷移は低い量子効率を仮定しており、K状態は不安 定で極めて速やかにL状態へ進むので、たとえいくらかの分子が基底状態bRへ 循環復帰したとしても、K状態の分子の大部分は、フォトサイクルを続けるよう に強制される。410nmを中心とする吸収帯を有する中間状態Mは、中間状態 Nへのおよそ1ないし3msの短い期間の熱的緩和の過程にあり、中間状態Nは 次に中間状態Oへ熱的に緩和する。上述のように、バクテリオロドプシンのさま ざまな改変において、M状態は、数分までの比較的長い寿命を有することができ 、従って、もし極めて長期にわたるアーカイバル記憶装置が必要でなければ、論 理状態0または1の一方を表すために多分用いられうる。この点において、言い うることは、M状態は実際に、事実上同じ吸収スペクトルを有する2つの状態M1 およびM2から成ることである。さらに、M状態によるバクテリオロドプシンの ホログラフィデータ記憶装置における以前の試みにおいては、感度およびコント ラストの徐々の低下が観測され、これは後に、P状態およびQ状態への分岐反応 中における活性分子の損失によるものであることがわかった(1996年のR. R.バージの私信)。図からわかるように、M状態の吸収の中心波長410nm を中心とする光により照明された時、M状態は基底状態へ復帰する。しかし、基 底状態bRの吸収の中心波長、すなわち570nmを中心とする光は、もちろん M状態をbR状態へ強制復帰させない。O状態は、吸収の中心波長640nmを 有し、従って、もしこの波長を中心とする有効帯域を有する光により照明されれ ば、フォトサイクルにおける分岐反応を起こして中間状態Pへ進み、中間状態P は数分までの比較的長い寿命を有する。P状態は、フォトサイクルの中間状態の 最も安定なもの、すなわちQ状態へ熱的に緩和され、Q状態は恐らくは数年を越 える寿命を有する。従って、Q状態は、数年にわたって保持されなければならな い論理状態を表すために用いられうる。従って、本発明による光論理素子が、ア ーカイバル記憶装置として適する光データ記憶装置内に用いられなくてはならな い場合に、バクテリオロドプシンが記憶媒体を構成する時、安定な基底状態のほ かに、Q状態が最も適する状態となる。 もしQ状態が、Q状態の吸収の中心波長380nmを中心とする有効帯域を有 する青色光により照明されれば、Q状態は基底状態bRへ進み、時間の表示「> 1年」は、Q状態もまた熱的に基底状態bRへ緩和されるが、この場合多くの年 数である時定数によることを示す。P状態の380nmの吸収中心周波数を中心 とする有効帯域を有する光の吸収により、P状態は、O状態へ復帰しうる。さら に、正規のフォトサイクルにおいてO状態は、室温において約4msである時定 数により、基底状態bRへ熱的に緩和復帰する。 バクテリオロドプシンのフォトサイクルのさらなる視覚化のために、図5cに はそれが図表を用いて示されている。外側の円は、基底状態bRから、時計回り の方向へその後中間状態K、L、M、N、およびOを経て、基底状態bRへ帰る フォトサイクルの進行を表している。このフォトサイクルの分岐反応は、O状態 から到達されるP状態およびQ状態を有する内側の円弧により表されている。比 較的長い寿命を有する準安定状態、すなわちM、P、およびQは、陰影を付けて 示されている。円の扇形は、本発明の目的のために安定であるものと考えられる べき状態QおよびbRを含むフォトサイクルの区域を表している。本発明のため に重要な、フォトサイクル内の光誘起遷移は、数値付きの矢印により示されてい る。さらに、図においては、本発明のために重要でない、きわめて一時的な中間 状態は省略した。中間状態が、ほぼ同じ吸収スペクトルを有するいくつかの状態 から構成されている場合にも、同じことがあてはまる。 図5dには、バクテリオロドプシンの異なる種類または状態の吸収スペクトル が示されており、図5dはまた、別の状態への励起を行うために、ある種類を照 明するの適切な有効帯域の表示をも与えている。例えば、およそ600nmを中 心とする有効帯域の使用は、状態N、bR、K、およびOに影響を及ぼすが、そ のような照明の結果、分子の存在数の少なくともかなりの割合は、bRから比較 的安定なQ状態へ遷移するように強制される。もちろん、570nmを中心とす る光パルスで連続的に基底状態bRを照明し、それによりbR状態をO状態へ進 ませ、一方同時に、恐らくは数マイクロ秒の間隔の後、640nmを中心とする 光でバクテリオロドプシンを長く照明し、それによりO状態をP状態へ進ませる ことにより、同じ結果を実現することができる。この意味は、以下の節において さらに詳細に論ずる。図5dから、Q状態にある分子を、380nmの光で、ま たは例えば360ないし400nmの有効帯域幅の光で、照明することにより、 Q状態を基底状態bRへ効果的に励起しうることがさらにわかる。 メモリ物質1はまた、蛍光性のものでありえ、すなわち、それがアクティベー タ2により励起された時、メモリ物質1は検出器3により検出される蛍光を発射 する。換言すれば、この検出は発射の際に行われる。データを記憶するための蛍 光物質の使用は、特許文献に説明されているほかに、当業者にとっては公知であ り、従って、ここでのさらなる説明は不必要である。 本発明による光論理素子のさまざまな実施例を、以下詳細に論ずる。 図6は、アクティベータ2および光検出器3のそれぞれの、電気的アクセスお よびアドレス指定のための電極4、4’または電気導体5、5’を備えた光論理 素子OLEを示す。この目的のために、電極4、4’または電気導体5、5’は 、第2および第3レイヤl2、l3のそれぞれと統合して具備される。電極4、4 ’および電気導体5、5’の双方は、好ましくは、導電性ポリマ材料に基づくも のとする。もし電気導体5、5’が、レイヤl1、l3のおのおのの側に、相互に 直交してそれぞれ配置されれば、電極4、4’は、それぞれの直交して配置され た電気導体5、5’の間の交点として実現されうる。さらに、図7に示されてい るように、第1レイヤl1に隣接して、またはそれに一体化されて、電界を発生 するためのさらなるレイヤl4を備えうる。これは、レイヤl4を、強誘電材料、 光−電気材料、などから作ることにより実現され、その場合、発生せしめられた 電界は、時間領域、周波数領域、または強度領域における光メモリ物質1の応答 に影響を及ぼすために用いられる。この例としては、前述のSE特許第501 106号を参照すべきであり、そこでは、メモリ物質の一方の側の、メモリ物質 と電極マトリックスとのそれぞれの間に、光抵抗性(optoresistiv e property)を有する光導電レイヤが備えられている。これは、例え ば、もしアクティベータが放射発射手段であれば、レイヤl4と電極4との間に 電気的制御電圧を同時に印加することにより、光論理素子に対し電界が選択的に 印加されることを可能にする。 放射発射手段2は、例えば、電極4、4’の間のレイヤl2内のダイオードレ ーザの形式の、半導体レーザでありうる。図2に示されているように、複数の放 射発射手段21、...、2nを備えることができ、その場合これらは、例えば、 特定の発射特性を有するダイオードレーザを備えることにより、あらかじめ選択 された異なる周波数で発射するように構成されうる。 放射発射手段2はまた、間接的に放射を発射する手段でもありえ、その場合そ れは、詳細には図示してない外部放射源2’により起動されえなければならない 。この種の外部放射源は、光論理素子OLEの外部に備えられなければならず、 もし光論理素子が、光論理機構OLDを構成する2次元マトリックスを形成する よ うに組合わされるとすれば、これは、放射源をそのマトリックスの縁およびその 外側に備えることにより実現され、その場合は、レイヤl1は、光をレイヤl1の 透明な基材を通して、間接的に放射を発射する手段へ送る導波路として作用しえ なければならない。そのようなレイヤ形光導波路l2は、マイクロストリップ線 路または光ファイバ導波路と類似して実現することができるので、ここでさらに 論ずることはしない。 しかし、近接アドレス指定可能な論理素子に基づく近接アドレス指定可能な論 理機構を提供しようとする場合は、レイヤl2内に配設された放射発射手段2を 直接用いることが一般に好ましい。 この場合、放射発射手段2は発光ダイオードでありえ、この目的のためには複 合ポリマに基づく誘起発光ダイオードが特に好ましい。そのような発光ポリマダ イオードは、「カラー源およびその製造方法(Colour source a nd method for its fabrication)」と題する、 国際公開特許出願第WO95/31515号に説明されており、それについては 本出願人が権利を所有しており、その内容はここで参照して本願に取り込むこと とする。この種の発光ポリマダイオードは、該ダイオードの使用電圧を変化させ ることにより、いくつかの波長で光を発射しうる。それらのダイオードは、異な る波長の、例えば、主として、低使用電圧においては赤の、また高使用電圧にお いては青の、発光をすることができ、一方、中間電圧においては、さまざまな強 度の赤および青双方の発光停止が行われうる。これらのダイオードは、複合ポリ マの領域を有する、数十ナノメートルの厚さの薄いポリマフィルムとして製造す ることができ、個々のダイオードの寸法は著しく大きくはない。従って、放射発 射手段として光論理素子内に統合されるとき、それらは、同様の寸法の光論理素 子OLEと両立しうる。 図8は、近接アドレス指定可能な光論理素子として実現された、本発明による 光論理素子を示す。この場合は、例えば、バクテリオロドプシンのような確認反 応性の感光性材料でありうるメモリ物質1が、レイヤl1を形成する。 感光性材料1または構造l1に隣接して、エミッタすなわち光源2が、好まし くは発光ポリマダイオードの形式でレイヤl2内に配設される。この発光ポリマ ダイオード2は、電源6に接続された2つの電極4、4’を経て使用電圧VEの 供給を受ける。発光ポリマダイオード2は、フォトサイクルを経て駆動されなく てはならない感光性材料1、すなわち、バクテリオロドプシン、に隣接して配設 される。これは、電極4’が透明でなければならないことを意味する。さらに、 フォトサイクルを経てバクテリオロドプシン1を駆動する発光ダイオード2は、 波長同調可能な発光を行わなければならず、これはこの場合、発光ダイオードを 、例えば、上述の国際特許出願WO95/31515に説明されているタイプの 、電圧同調可能なポリマダイオードの形式に設計することが適切であることを意 味し、これに関連してさらにそれを詳述する。発光ポリマダイオード2の反対側 に、同様にバクテリオロドプシンレイヤl1と隣接して、これもレイヤl3形式の 光電形または光導電形検出器3が備えられ、これも同様に、光の検出時にこの検 出器から生じた信号電圧VDを演算増幅器7へ供給する電極4、4’をそなえて いる。あきらかに、この場合も、バクテリオロドプシンレイヤl1に面する検出 器電極4は透明でなければならない。 前述のように、発光ポリマダイオードの形式の電圧同調可能カラー光源は、す でに上述の国際特許出願WO95/31515に関連して論じられており、さら にまた、M.バーグレン(M.Bergren)外により、ネイチャー(Nat ure)372の第444ないし446頁(1994年)に詳述されている。電 極を経て印加される使用電圧VEを変化させることにより、そのような発光ポリ マダイオードは異なる波長で発光する。この種の発光ポリマダイオードの図示さ れている設計図面は比較的一般的なものであり、発射される光ビームのスペクト ル特性は、発光材料の適切な選択により広い範囲内で制御可能である。異なる状 態におけるバクテリオロドプシンの光吸収性にとって、スペクトル上の適応が要 求される本説明に関しては、発光ポリマダイオードが低い電圧VEにおいては黄 色光を発光し、この電圧が増加するのに伴って青色光の発光を増していくことを 仮定しなければならない。これは図9aから図9cまでに詳細に示されており、 図9aは、5ボルトの印加電圧VEにおけるスペクトル特性および強度を示して いる。発光は実質的に、およそ630nmのスペクトル上限を有する赤色光の形 式で行われる。この場合の利用率は100%である。図9bにおいては、 電圧が16ボルトに増加せしめられ、利用率は50%に減少している。発光ポリ マダイオードは、およそ630nmの発光上限をなお維持しているが、同時にお よそ400nmの青色光の発光を増加させていることがわかる。図9cに示され ているように、印加電圧を21ボルトにすると、利用率は20%になり、およそ 530nmを超える波長での発光は比較的に減少し、発光のピークは、実質的に およそ430nmを中心とする高強度の青色光として得られる。上述の国際特許 出願WO95/311515に説明されている、電圧制御エミッタ、すなわち発 光ポリマダイオードは、図8および図10に双方が示されているいくつかの物理 的に分離された発光領域9、9’を含み、これらはエミッタレイヤl2を貫通す る概略的部分として見なされうる。領域9、9’は、透明な基材8内に埋め込ま れており、基材8自身もポリマでありえ、それぞれの領域9、9’は、1つのタ イプの発光ポリマのみ、すなわち、主として黄色光または赤色光を発光する狭い 禁制帯幅を有するもの(例えば9)か、または青色光を発光する広い禁制帯幅を 有するもの(例えば9’)を含む。もし領域9、9’が大きくて、かつ大きい距 離離れて配置されていたとすれば、これは発光ダイオードからの予測不可能な一 様でない発光により問題を起こすことがありえ、ある光放射配置の場合は、バク テリオロドプシン構造の与えられた中心点に入射する赤色光と青色光との間の空 間的重なりが不十分になる。上述のWO95/31515の実験的テストは、数 十nmから数百nmまでの範囲内にある、領域間の典型的な寸法および距離がさ しあたり少なくとも達成可能であることを示しており、その結果、ポリマレイヤ または基材8の厚さのスケールファクタは前記領域の断面に対応するようになり 、そのわけは、前記領域が基材の表面上の電極4、4’に接触しなければならな いからである。空間的に離散化された発光による効果は、従って、典型的には数 ナノメートルの尺度の、極めて小さい発光ポリマダイオードにおいてのみ注目に 値するものとなる。一方、発光ポリマダイオード2の寸法は、領域9、9’の寸 法を減少させることにより、かなり減少させることができ、それにより、たとえ 寸法がおよそ10nm近くの発光ダイオードであっても、いかなる好ましくない 空間的効果をも回避することができる。その場合のエミッタレイヤl2の厚さは 、たかだか数nmの寸法および対応する厚さを有する本発明による光論理素子を 実 現することが少なくとも理論的には可能であるという結果と、ほぼ同等の意味を 有する。 光電形または光導電形検出器3は、設計において、エミッタ2すなわちカラー 光源と同様のものであり、すなわち、図8に示されているものと同様なポリマダ イオードを使用し、ここでは光吸収性の領域を有し、その結果、スペクトルに依 存して、検出された光強度の変化は信号電圧、すなわち検出器の出力電圧VDを 、電極4、4’上に発生する。検出器3はこの場合、同様にエミッタ2のスペク トルの性質に同調しなければならない。発光ポリマダイオード2におけると同じ スケールファクタが、検出器3に対してもあてはまり、領域9、9’の寸法がレ イヤの厚さを決定する。あきらかに、レイヤの厚さは、領域の断面と矛盾しない もので、それにより電極5、5’との接触が行われうるようにするものでなけれ ばならない。 感光性有機物質、すなわち、バクテリオロドプシンおよび発光ポリマダイオー ド、の使用に関連して説明した光論理素子OLEは、近接アドレス指定可能であ るように設計され、それにより、もし光が、バクテリオロドプシン構造の外部、 およびそれとエミッタとの間、に備えられた、屈折性または回折性素子の形式の 光学的活性を有する構造を、感光性有機物質まで通過したとするならば存在した であろう、スケールファクタに関する制限を回避する。その場合、光論理素子の 寸法は、用いられる光放射の波長により制約される。 次に、図11から図17までを参照しつつ、本発明による光論理機構OLDに ついて論ずる。 図11は、光論理機構が、光論理素子OLEの2次元アレイすなわち2次元構 造Sの形式のものである場合の設計を示し、ここでは、m=n=5として、m・ nアレイ内の光論理素子OLE11およびOLE1nにより例示される、そのような 光論理素子の行を通る断面を示している。図12は、本発明による光論理機構を 示し、そこでは光論理素子OLEの2次元アレイすなわち2次元構造S1、.. .、Sxが、レイヤをなして積み重ねられ、従って、光論理素子の2次元アレイ は、体積形光論理機構OLD内の面ボデー構造Sを形成する。光論理機構OLD は、それにより、3次元アレイとして実現され、例えばm・n・x個の論理素子 を有 し、xは積み重ねられた構造Sの数である。構造Sを形成するアレイの、接続さ れ積み重ねられた行、例えばm・nアレイ内の行m=1、を通る断面を概略的に 示す図12においては、構造S1内の2つの光論理素子OLEが、それぞれOL E11およびOLE1nとして示されている。図12に示されているように、光論理 機構OLDは、5つのそのような構造Sを含み、それゆえx=5であり、それに より図12は、5・5・5=125個の光論理素子OLEを有する体積形光論理 機構を示していると考えられる。それぞれの構造の間には、光学的、熱的、かつ /または電気的な、絶縁レイヤl5が備えられている。 光論理機構OLDの変形においては、例えば、m・nアレイの行、列、または サブアレイ、の形式の光論理素子OLEのグループは、図13に示されているよ うに、そのグループ内の全ての論理素子に及ぶ共通の光検出器3へ割当てられう る。 図14に示されているように、それぞれの構造Sは、構造Sの一部を形成する 光論理素子OLEに割当てられ、光論理機構OLDをアクセスし且つアドレス指 定するために用いられる、電極4、4’および電気導体5、5’を統合して含む 、1つまたはそれ以上のレイヤl6を含むことができる。図14に示されている ように、導体5、5’は、相互に直交して備えことができ、その場合には、例え ば、導体5、5’の交点間のレイヤl2およびl3内のダイオード構造を形成する それぞれの光論理素子OLEにおける導体5、5’間の交点に、電極4、4’を 実現することができる。 図15には、アレイ内の近接アドレス指定可能な光論理素子OLEの配置が斜 視図として示され、そこには、アレイの個々のレイヤ、すなわち、光論理素子O LEを形成するアクティベータレイヤl2、メモリ物質レイヤl2、および検出器 レイヤl3が分解形式で示されている。アレイは、m・n個の論理素子OLEか ら成り、図15には実際に5・5アレイとして示されている。アクティベータレ イヤl2上には、導体5、5’(図14参照)が備えられ、導体5、5’間の交 点のそれぞれには電極4、4’が配置され、これらは電圧印加用のものである。 もしアクティベータ2が発光ダイオードであれば、それはここでは、レイヤl1 内のバクテリオロドプシンのような感光性有機物質の形式のメモリ物質に影響を 及ぼす光を発光する。検出は検出器レイヤl3において行われ、この場合は、照 明されると、具備された導体5、5’間のそれぞれの交点に、光吸収検出器ダイ オード3が同様に得られる。それにより形成される光論理素子は、OLE13とし て図示されており、この場合は、簡単にするためにレイヤl1、l2、l3のそれ ぞれ、またはマトリックスは、5・5マトリックスとして図示してある。 図15に示されている光論理機構は、ここでは、いくつかのレイヤまたはマト リックスS1、...、Sxの形式の構造Sから成る、体積形光論理機構を形成す るために用いられうる。図16には、そのような光論理機構OLDの断面が示さ れており、それぞれの個々のレイヤS内には、アクティベータレイヤl2、メモ リ物質レイヤl1、および検出器レイヤl3が備えられている。図15におけるよ うに、ここではレイヤl6内に統合されて図示されている導体5、5’が備えら れ、光論理素子OLE内には、導体5、5’の交点間に電極が形成される。構造 Sのそれぞれと、恐らくはまた機構OLDの頂部および底部上と、の間に、光学 的、熱的、かつ/または電気的な、絶縁レイヤl5が備えられうる。簡単にする ために、図16に図示されている機構は、5・5・5個、すなわち全部で125 個の光論理素子を有する立方体の形状に示されている。構造S1内の光論理素子 OLE13の大きさが図示されており、これは、図15に示されている光論理素子 OLE13に対応している。 光論理素子OLEのそれぞれは、近接アドレス指定され、すなわち、エミッタ および検出器の双方が感光性有機物質に隣接して配置され、かつ機構の内部に配 置されるので、m・nアレイが含む要素の数、および相互の頂部上に積み重ねう る構造Sの数は、単に実用上の問題となる。 図11および図12に示されているような、本発明による近接アドレス指定可 能な光論理素子OLEを使用した光論理機構OLDにおいて、もし感光性コンホ メーション反応材料が、割当てられたアクティベータ2および検出器3の実現可 能な最小寸法において用いられるならば、少なくとも理論的にはスケールファク タが、メモリ物質1の分子の寸法であるという制約のみが存在することになる。 実際には、発光ポリマダイオードを用いる時、光論理素子を現在は数十ナノメー トルの寸法で、エミッタおよび検出器の電極のための対応して小さい導体構造と 共に実現しうることが、テストによって示されており、その結果、光論理素子の 実際的な面積は、2500nm2と10000nm2との間になりうる。最悪の場 合、これは1010個毎cm2の光論理素子を与えることになり、対応するレイヤ の厚さによって体積的には、本発明による光論理機構の1cm3中に1015個の 近接アドレス指定可能な光論理素子を実現しうる。直線的規模の大きさは1桁だ けは改善しうると考えられるので、本発明によれば、1cm3中に1018個の光 論理素子を実現することが可能となる。光メモリとして実現されるそのような光 論理機構の記憶容量を表現するためには、これが、通常の書籍の1014頁を記憶 するのに相当するというべきであり、これは、大部分のタイプのアーカイバル記 憶装置としては十分なものでありうる。 図17は、本発明による表示論理機構OLD内の単一構造S1をアドレス指定 するための配置を概略的に示す。簡単にするために、図17は、5・5アレイの 形式、すなわち25個の論理素子を有する形式の構造S1を示している。アレイ 内のそれぞれの行または列に対しては、直交構成の電気導体5、5’が備えられ 、それにより光論理素子が、導体5、5’間の交点においてアクセスされ且つア ドレス指定されうるようになっている。この配置により、全ての光論理素子OL Eをアドレス指定し且つ起動することも可能となる。導体5、5’は、それぞれ のドライバ回路10、11に接続され、これらの回路はインタフェース12を経 てメインバス13に接続され、このバスは図17には断面を示されていて、図の 平面に対して垂直に延長し、光論理起動OLDの部分をなす全ての構造Sに接続 される。アドレス指定は、光論理機構OLDを明確にアドレス指定しうる階層配 置において、例えば、構造上のレベル、またはそれぞれの構造S内の光論理素子 OLEの機能的に協働するグループ、または構造S内の単一の光論理素子OLE 、について行うのが便宜である。当業者は、近接している体積形光論理機構のア クセスおよびアドレス指定を実現するいくつかの可能性が存在すること、および 多重化通信線路を用いることにより並列アクセスおよびアドレス指定も実行しう ること、を理解しえよう。しかし、アクセスおよびアドレス指定の配置は、本発 明のいかなる部分をも形成するものではないので、ここでさらに詳述することは しない。 本発明による光論理機構OLDは、データの記憶装置として適するのみでなく 、データの処理装置としても実現されうる。この場合、データの処理とは、光論 理素子が、光論理ネットワーク内に組み込まれて、論理演算の機能を実現する光 論理ゲートおよび光論理ゲート回路により論理演算を行い、または、算術回路内 に組み込まれて、2進論理に基づく算術レジスタにより実現される2進算術演算 を行うことを意味するものと理解すべきである。このようにして、構造S内の光 論理素子OLEのグループは、メモリレジスタ、論理レジスタ、および算術レジ スタとして構成することができ、そのわけは、レジスタ内のそれぞれの論理素子 OLE、およびそれぞれのレジスタが、個々にアクセスされ、かつアドレス指定 されうるからである。これらのレジスタは、光データプロセッサを形成するよう に共同で構成されうる。この光データ技術は、半導体部品に基づく従来のデータ 技術に類似しており、当業者にとっては公知のものである。これについては、1 991年、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley & S ons)発行のアラステアD.マコーレー(Alastair D. McAu lay)著「光コンピュータアーキテクチャ。次世代コンピュータへの光概念の 適用(Optical Computer Architectures. T he Application of Optical Concepts t o Next Generation Computers)」、特にその「第 2部;光計算用のサブシステム(Part II; Subsystem for Optical Computing)」、第127ないし342頁を参照され たい。 本発明による光論理素子OLEは、データ処理に用いられるべき光論理機構O LD内へ組み込まれて論理回路を形成し、メモリ物質として電子捕獲材料が用い られても、バクテリオロドプシンのような感光性の確認反応性材料が用いられて も、この回路は、例えば、2つの2進変数の全ての可能な16個のブール論理関 数の機能を行うことができる。図18には、これら16個のブール関数を実現す る4つの光論理素子の組合せが示され、それらは2・2アレイを形成し、論理状 態0は陰影を付けられ、論理状態1は陰影を付けられていない。2つの2進変数 のこれら16個のブール関数はテーブルIに示されており、一方テーブルIIは、 ブール関数が論理演算の組合せによりどのように発生せしめられるかを示してい る。 ここで、テーブルIIIを参照しつつ、2つの2進変数の、あるブール論理関数 が、メモリ物質1が電子捕獲材料である光論理素子OLEにより、どのようにし て実現されるかを示す。この場合、電子捕獲材料は、青色光の照明により共通状 態にされる。その後の赤色光による照明は、捕獲された電子を解放し、橙色光が 発射される。この場合、アクティベータ2は、例えば、電圧同調可能な発光ダイ オードの形式の、2つの独立したアドレス指定可能な放射発射手段として設計さ れる。ここで、メモリ物質1すなわち電子捕獲材料と、検出器3と、の間のレイ ヤの形式の帯域フィルタが用いられ、それにより青色光および赤色光を阻止する 。それにより誘導放出された橙色の蛍光のみが検出される。 もしメモリ物質としてバクテリオロドプシンが用いられれば、この場合メモリ 物質は光の透過率の変化により、その異なる論理状態を示し、従って検出は、蛍 光を伴う場合のように発射モードではなく、吸収モードによって行われる。2つ の変数のブール論理関数の実現の例は、テーブルIVに示されており、そこでは、 バクテリオロドプシンのフォトサイクルが用いられ、その場合分子は、基底状態 bRと準安定状態Mとの間でスイッチする。黄色光によるbR状態の照明はM状 態への遷移を起こし、その遷移は青色光を吸収するが、M状態においての青色光 による照明は、バクテリオロドプシンの分子を基底状態bRへ復帰させる。分子 状態は、青色の弱いプローブビームにより青色光の吸収を測定することによって モニタされうる。青色光が、前処理段階および入力信号の双方のために、また、 出力信号として用いられる、テーブル4に示されている構成においては、時間的 順序付けによる識別を行う必要がある。M状態を含むフォトサイクルは、数ミリ 秒である時定数τpで部分的に熱的に駆動される。高い全処理速度を実現するた めには、光論理機構OLD内の光論理素子OLE、またはそのような光論理素子 OLEのグループは、並列にアドレス指定される必要がある。しかし、メモリ物 質1としてのバクテリオロドプシンの使用は、本発明による光論理素子の使用に 基づく論理回路を実現するさまざまな機会を提供する。黄色光によるbR状態の 処理と、青色光によるM状態の処理と、の双方は、光化学反応であり、すなわち 、それらは光子により駆動されること、および、それぞれの状態において、スイ ッチング速度は、用いられる光放射の強度に主として依存すること、を述べてお くことができる。例えば、基底状態bRと状態Kとの間のスイッチングを用いる こともでき、その遷移は極めて速やかに行われる(τν〜10ps)。bR状態 における青色光の吸収の後、分子は、数ピコ秒の過程により、中間状態Jを経て K状態まで駆動される。K状態は、bR状態の吸収波長と比較してシフトされた 波長において、すなわち590nmの波長において吸収し、極めて速い、たかだ か数ナノ秒の持続時間の光誘導プロセスにより、bR状態へ復帰しうる。メモリ 物質としてバクテリオロドプシンを用いる時は、長期安定Q状態を用いることも また魅力的であり、この状態は、前述のバクテリオロドプシンのフォトサイクル の分岐反応の部分を形成する。基底状態bRおよび状態Qのそれぞれの使用は、 入力光(書込み光)と、プローブ光(読取り光)と、の間の高度のスペクトル絶 縁と、ブール関数を実現する論理回路の簡単かつ直接的な具体化と、を与える。 1つのありうる欠点は、状態間の比較的低いサイクル速度であるが、大規模な並 列性でのアドレス指定の可能性を有する本発明による光論理機構を再び実現する ことにより、極めて高いデータ速度を達成することは可能である。 もし本発明による光論理機構を、光データプロセッサとして実現しようとすれ ば、これは、2進算術演算を行う算術レジスタを実現しえなければならないこと を意味する。4ビットの全加算のための並列アルゴリズムの例は図19に示され ており、電子捕獲材料またはバクテリオロドプシンに基づくメモリ物質を有する 論理ゲートにより実現されうる(図18参照)。2進半加算器は、極めて簡単に 、和のための排他的ORゲートおよび桁上げのためのANDゲートから成る。全 加算を実現するためには、低位ビットの半加算からの桁上げを考慮しなければな らない。従って、3つの入力を有する論理ゲートが必要となる。これは、本発明 によの光論理素子OLEの使用を排除する。そのわけは、それらが論理演算のた めの入力を2つしかもたないからである。この問題を克服するために、反復的並 列 フローアルゴリズムを用いることができ、それゆえ、4回の反復のみを必要とす る4ビット加算の例が図19に示されている。このアルゴリズムの利点は、2つ の入力を有する同じ光論理素子により、すなわち、2つの波長の光を用いる電子 捕獲材料またはバクテリオロドプシンの場合に、一連のシフトおよび論理演算を 反復して行うことができることである。並列論理演算、排他的ORおよびAND は、光論理素子により行われうる。あるいは、シフトされた中間出力信号を検出 器およびアドレス指定システムを経て論理機構へ帰還し、入力波長の光により光 論理素子を励起する。いずれにせよ、完全な光システムは、上述のように、もし アクティベータが波長同調可能な発光ポリマダイオードであれば、バクテリオロ ドプシンのようにフォトサイクルを行いうる電子捕獲材料またはコンホメーショ ン反応材料の形式のメモリ物質を用いた光論理素子OLEにより、この原理に基 づいて実現しうる。 ブール論理関数および算術演算の上述の例は、もちろん例として意図されたも のであり、当業者は、そのような演算が本発明の範囲内において実現可能である のみならず、2進論理における全ての論理演算および算術演算が一般に、実質的 な容量および速度を有する光データプロセッサを実現するアーキテクチャにより 構成された、本発明による光論理機構により実現可能であることを理解するであ ろう。本発明による光論理機構OLDが、大規模な並列性をもってアドレス指定 され且つ作動しうる多数のプロセッサを有する大型コンピュータ内へ配置されて はならない理由もない。もしそれらのプロセッサが、シストリックアレイプロセ ッサとして実現されていれば、またもし動的に最適化しうるネットワークトポロ ジーが用いらていれば、本発明による近接アドレス指定可能な光論理素子の使用 は、従来の半導体に基づく技術よりも数桁高度の性能および容量を提供し、さら に、光に基づくデータ技術のみが実現しうる利点をもたらす。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1998年6月17日 【補正内容】 4.磁界、電磁界、または電界、または供給エネルギーの影響を受けて、前記 光メモリ物質(1)が1つの状態から第2の永久に安定な状態へ変化できること を特徴とする、請求項1または請求項2に記載の光論理素子。 5.前記光メモリ物質(1)が電子捕獲材料であることを特徴とする、請求項 1または請求項2に記載の光論理素子。 6.前記光メモリ物質(1)が蛍光材料であることを特徴とする、請求項1ま たは請求項2に記載の光論理素子。 7.前記光メモリ物質(1)がコンホメーション反応材料であることを特徴と する、請求項1または請求項2に記載の光論理素子。 8.それぞれのレイヤ(l1、l2、l3)が、基材を含むことを特徴とする、 請求項2に記載の光論理素子。 9.前記基材が光学的に透明であることを特徴とする、請求項8に記載の光論 理素子。 10.前記基材が1つまたはそれ以上のポリマ材料から成ることを特徴とする 、請求項8に記載の光論理素子。 11.前記第2レイヤ(l2)および第3レイヤ(l3)内に1つより多くのポ リマ材料が用いられていることを特徴とする、請求項10に記載の光論理素子。 12.前記第2レイヤ(l2)および/または前記第3レイヤ(l3)内の少な くとも1つの前記ポリマ材料が導電性ポリマ材料であることを特徴とする、請求 項11に記載の光論理素子。 13.前記メモリ物質物質(1)が、前記第1レイヤ(l1)内の前記基材上 に配設されているか、または該基材内に埋め込まれていることを特徴とする、請 求項8に記載の光論理素子。 14.前記アクティベータ(2)が、1つまたはそれ以上の直接的または間接 的に放射を発射する手段(21、...、2n)から構成されており、該放射発射 手段が前記第2レイヤ(l2)の前記基材上に配設されているか、または該基材 内へ埋め込まれていることを特徴とする、請求項8に記載の光論理素子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),UA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA, UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ノルダル,ペル―エリック ノルウェー国 エヌ―1360 ネスブル,ヘ ステハーゲン 18 【要約の続き】 れぞれの論理素子(OLE)は、メモリ物質(1)とア クティベータ(2)との間の明確な割当てと、明確な検 出のための、メモリ物質(1)と光検出器(3)との間 の割当てと、を有し、個々にアクセスされ且つアドレス 指定されうる。光論理機構(OLD)における構造 (S)は、全体的に、または部分的に、光メモリ、論理 または演算回路、およびレジスタのそれぞれとして、ま たはこれらの組合せによる光データプロセとして、構成 されうる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.光論理素子(OLE)、特に多状態、多安定光論理素子、特に、光メモリ 物質(1)を含む、近接アドレス指定可能な光論理素子であって、この光メモリ 物質(1)は、印加された磁界、電磁界、または電界、または供給エネルギーの 影響を受けて、1つの物理的または化学的状態から、第2の物理的または化学的 状態へ変化することができ、ある物理的または化学的状態は、ある特定の論理値 を割当てられ、論理素子の物理的または化学的状態の変化は、その論理値の変化 を起こし、それは、割当てられた論理値の書込み、読取り、消去、および切換え のために、磁気的、電磁的、電気的、または光学的に、アクセスされ、またアド レス指定される論理素子により実現され、 前記メモリ物質(1)が、実質的にレイヤ状の構造の中または上に配設されて いることと、 前記メモリ物質(1)に対する磁界、電磁界、または電界、または供給エネル ギーを発生するアクティベータ(2)が前記実質的にレイヤ状の構造内に、また は該構造に隣接して配設されていることと、 前記メモリ物質の物理的または化学的状態次第の前記メモリ物質の光応答の検 出のための光検出器(3)が、前記実質的にレイヤ状の構造内に、または該構造 に隣接して配設され、従って、前記光素子(OLE)が、前記メモリ物質(1) と、前記アクティベータ(2)と、前記検出器(3)と、から成る統合部品を構 成していることと、 を特徴とする、前記光論理素子(OLE)。 2.前記メモリ物質(1)が第1レイヤ(l1)の形式で配設され、前記アク ティベータが前記第1レイヤ(l1)に隣接する第2レイヤ(l2)の形式で配設 されるか、または前記第1レイヤ(l1)に一体化されて配設され、前記メモリ 物質(1)の状態を検出する前記光検出器(3)が前記第1レイヤ(l1)に隣 接する第3レイヤ(l3)の形式で配設され、このようにして前記光論理素子( OLE)が、少なくとも3つのレイヤ(l1、l2l3)、または2つのレイヤ( l1、l3)のそれぞれから成る前記統合部品を形成することを特徴とする、 請求項1に記載の光論理素子(OLE)。 3.磁界、電磁界、または電界、または供給エネルギーの影響を受けて、前記 光メモリ物質(1)が1つの状態から第2状態へ変化でき、また該第2状態から 前記第1状態へ復帰できることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の 光論理素子。 4.磁界、電磁界、または電界、または供給エネルギーの影響を受けて、前記 光メモリ物質(1)が1つの状態から第2の永久に安定な状態へ変化できること を特徴とする、請求項1または請求項2に記載の光論理素子。 5.前記光メモリ物質(1)が電子捕獲材料であることを特徴とする、請求項 1または請求項2に記載の光論理素子。 6.前記光メモリ物質(1)が蛍光材料であることを特徴とする、請求項1ま たは請求項2に記載の光論理素子。 7.前記光メモリ物質(1)がコンホメーション反応材料であることを特徴と する、請求項1または請求項2に記載の光論理素子。 8.それぞれのレイヤ(l1、l2、l3)が、基材を含むことを特徴とする、 請求項2に記載の光論理素子。 9.前記基材が光学的に透明であることを特徴とする、請求項8に記載の光論 理素子。 10.前記基材が1つまたはそれ以上のポリマ材料から成ることを特徴とする 、請求項8に記載の光論理素子。 11.前記第2レイヤ(l2)および第3レイヤ(l3)内に1つより多くのポ リマ材料が用いられていることを特徴とする、請求項10に記載の光論理素子。 12.前記第2レイヤ(l2)および/または前記第3レイヤ(l3)内の少な くとも1つの前記ポリマ材料が導電性ポリマ材料であることを特徴とする、請求 項1に記載の光論理素子。 13.前記メモリ物質物質(1)が、前記第1レイヤ(l1)内の前記基材上 に配設されているか、または該基材内に埋め込まれていることを特徴とする、請 求項8に記載の光論理素子。 14.前記アクティベータ(2)が、1つまたはそれ以上の直接的または間接 的に放射を発射する手段(21、...、2n)から構成されており、該放射発射 手段が前記第2レイヤ(l2)の前記基材上に配設されているか、または該基材 内へ埋め込まれていることを特徴とする、請求項8に記載の光論理素子。 15.前記放射発射手段(2)が電気的にアクセスされ且つアドレス指定され ることを特徴とする、請求項14に記載の光論理素子。 16.前記放射発射手段(2)が発光ダイオードであることを特徴とする、請 求項15に記載の光論理素子。 17.前記発光ダイオード(2)がポリマダイオードであることを特徴とする 、請求項16に記載の光論理素子。 18.前記放射発射手段(2)が半導体レーザであることを特徴とする、請求 項15に記載の光論理素子。 19.前記放射発射手段(2)が周波数同調可能であり、該周波数同調が電気 的アドレス指定に関連して行われることを特徴とする、請求項15に記載の光論 理素子。 20.1つより多くの放射発射手段(2)が配設されており、該放射発射手段 (21、...、2n)がそれぞれ異なったあらかじめ選択された周波数で発射す ることを特徴とする、請求項14に記載の光論理素子。 21.前記放射発射手段(2)が間接的に放射を発射する手段であり、該間接 的放射発射手段(2)が外部放射源(2’)により起動されるように配置されて いることを特徴とする、請求項14に記載の光論理素子。 22.前記光メモリ物質物質(1)が前記アクティベータ(2)と共に共通物 理構造に統合され、その結果前記第1レイヤ(l1)および第2レイヤ(l2)が 共通のレイヤ(lc)を形成するように組合わされることを特徴とする、請求項 2に記載の光論理素子。 23.エネルギーを供給された時に前記アクティベータ(2)が破壊されるよ うに構成され、その結果前記アクティベータ(2)自身が永久に安定な状態にあ るメモリ物質を形成し、または前記メモリ物質(1)と統合されて該メモリ物質 (1)を同じ永久に安定な状態にしておくことを特徴とする、請求項22に記載 の光論理素子。 24.前記第2レイヤ(l2)および前記第3レイヤ(l3)が前記第1レイヤ (l1)の反対側に、かつ該第1レイヤ(l1)に隣接して配設されていることを 特徴とする、請求項2に記載の光論理素子。 25.前記光検出器(3)が電気的にアクセス可能かつアドレス指定可能な光 検出器であることを特徴とする、請求項1に記載の光論理素子。 26.前記電気的アクセスおよびアドレス指定のために、前記第2レイヤ(l2 )および前記第3レイヤ(l3)に統合された電極(4、4’)および電気導体 (5、5’)が備えられていることを特徴とする、請求項15および請求項25 に記載の光論理素子。 27.電極(4、4’)および電気導体(5、5’)が導電性ポリマ材料に基 づいていることを特徴とする、請求項26に記載の光論理素子。 28.前記第1レイヤ(l1)に隣接して、またはそれに一体化されて、電界 を発生するためのさらなるレイヤ(l4)が備えられ、前記発生せしめられた電 界が、時間領域、周波数領域、または強度領域のそれぞれにおける前記光メモリ 物質(1)の応答に影響を及ぼすために用いられることを特徴とする、請求項2 に記載の光論理素子。 29.前記さらなるレイヤ(l4)が1つまたはそれ以上の導電性ポリマ材料 を含むことを特徴とする、請求項28に記載の光論理素子。 30.光論理機構(OLD)、特にデータを記憶し、あるいは論理演算および 算術演算を行う光論理機構(OLD)であって、該機構は、いくつかの光論理素 子(OLE)を含み、それらの光論理素子(OLE)は、特に多状態、多安定光 論理素子、特に近接アドレス指定可能な光論理素子であり、光メモリ物質(1) を含み、該光メモリ物質(1)は、印加された磁界、電磁界、または電界、また は供給エネルギーの影響を受けて、1つの物理的または化学的状態から、第2の 物理的または化学的状態へ変化することができ、ある物理的または化学的状態は 、ある特定の論理値を割当てられ、前記論理素子の物理的または化学的状態の変 化は、前記論理値の変化を起こし、前記状態の変化は、割当てられた論理値の書 込み、読取り、記憶、消去、および切換えのために、磁気的、電磁的、電気的、 ま たは光学的に、アクセスされ、またアドレス指定される論理素子により実現され 、 前記メモリ物質(1)が実質的にレイヤ状の構造の中または上に配設されてい ることと、 前記メモリ物質(1)への磁界、電磁界、または電界、または供給エネルギー を発生するアクティベータ(2)が前記実質的にレイヤ状の構造に隣接して配設 されていることと、 前記メモリ物質の物理的または化学的状態次第の前記メモリ物質の光応答の検 出のための光検出器(3)が、前記実質的にレイヤ状の構造内に、または該構造 に隣接して配設され、従って、前記光論理素子(OLE)が、前記メモリ物質( 1)と、前記アクティベータ(2)と、前記検出器(3)と、から成る統合部品 を構成していることと、 前記機構(OLD)が前記光論理素子により形成された少なくとも1つの構造 (S)を含むことと、 前記構造(S)におけるそれぞれの光論理素子(OLE)内の前記光メモリ物 質(1)と、前記アクティベータ(2)と、前記検出器(3)とが、前記構造( S)における周囲の論理素子(OLE)内の前記メモリ物質と、前記アクティベ ータと、前記検出器と、へ併合され、かつそれらと接続され、このようにして前 記構造(S)が、平面ボデー、または曲面ボデーを形成し、前記構造(S)内の それぞれの論理素子(OLE)が、前記メモリ物質(1)と、前記アクティベー タ(2)との間の明確な割当てと、前記メモリ物質における物理的または化学的 状態の明確な検出のための前記メモリ物質(1)と前記光検出器(3)との間の 割当てと、を有し、このようにして前記構造(S)内のそれぞれの光論理素子( OLE)が個々にアクセスされ且つアドレス指定されることを可能にしているこ とと、 を特徴とする、前記光論理機構(OLD)。 31.それぞれの論理素子(OLE)内に前記メモリ物質(1)が第1レイヤ (l1)の形式で配設され、前記アクティベータ(2)が前記第1レイヤ(l1) に隣接する第2レイヤ(l2)の形式で配設されるか、または前記第1レイヤ( l1)に一体化されて配設され、前記メモリ物質(1)の状態を検出す る前記光検出器(3)が前記第1レイヤ(l1)に隣接する第3レイヤ(l3)の 形式で配設され、このようにして前記光論理素子(OLE)が、少なくとも3つ のレイヤ(l1、l2、l3)、または2つのレイヤ(l1、l3)のそれぞれから 成る前記統合部品を形成することと、 前記レイヤ(l1、l2、l3)のそれぞれが、前記周囲の論理素子(OLE) 内の対応するレイヤ(l1、l2、l3)と併合し且つ接続され、このようにして 前記構造が、接続され且つ相互に隣接するそれぞれのレイヤ(l1、l2、l3; l1、l2)の平面ボデー、または曲面ボデーを形成することと、 を特徴とする、請求項30に記載の光論理機構。 32.それぞれの構造(S)が薄い可撓フィルムの形式のものであることを特 徴とする、請求項30または請求項31に記載の光論理機構。 33.前記光論理機構(OLD)が、相互の頂部に積み重ねられた2つまたは それ以上の連結された構造(S1、...、Sx)を含み、このようにして前記光 論理機構(OLD)が、複数の構造(S)から統合されたチップ状またはディス ク状の部品を形成することを特徴とする、請求項30に記載の光論理機構。 34.それぞれの積み重ねられた構造(S1、...、Sx)の間に、光学的、 熱的、または電気的な、絶縁レイヤ(l5)が備えられていることを特徴とする 、請求項33に記載の光論理機構。 35.前記構造(S)内の接続されたグループを形成する2つまたはそれ以上 の論理素子(OLE)が、前記グループ内の全ての前記論理素子に対応する光検 出器(3)へ割当てられていることを特徴とする、請求項30に記載の光論理機 構。 36.それぞれの構造(S)が、前記光論理機構(OLD)をアクセスし且つ アドレス指定するためにそれぞれの光論理素子(OLE)に割当てられた電極( 4、4’)および電気導体(5、5’)を有する1つまたはそれ以上のレイヤ( l6)を含むことを特徴とする、請求項30に記載の光論理機構。 37.前記レイヤまたは諸レイヤ(l6)が全体的に、または部分的に1つま たはそれ以上の導電性ポリマ材料から構成されており、前記レイヤまたは諸レイ ヤ(l6)内に統合されている前記導電性ポリマ材料が、前記電極(4)および 前記電気導体(5)を形成していることを特徴とする、請求項36に記載の光論 理機構。 38.構造(S)は、その全体が、または部分的に、光メモリとして構成され 、該メモリ内のそれぞれの光論理素子(OLE)が、個々にアクセスされ且つア ドレス指定されうるメモリ素子を構成していることを特徴とする、請求項30に 記載の光論理機構。 39.構造(S)が部分的に、光論理または演算回路、またはそのような回路 のネツトワークとして構成され、該回路内のそれぞれの光論理素子(OLE)が 、個々にアクセスされ且つアドレス指定されうるスイッチング素子を構成してい ることを特徴とする、請求項30に記載の光論理機構。 40.構造(S)内の前記光論理素子(OLE)のグループが、メモリレジス タ、論理レジスタ、および算術レジスタとしてそれぞれ構成され、レジスタ内の それぞれの光論理素子(OLE)およびそれぞれのレジスタが、個々にアクセス およびアドレス指定可能であり、そのようにして、それらのレジスタが光データ プロセッサを形成するように共同して構成されうることを特徴とする、請求項3 0に記載の光論理機構。 41.前記論理素子(OLE)のアクセスおよびアドレス指定が、前記構造( S)へ割当てられた多重化通信線を経て行われることを特徴とする、請求項30 に記載の光論理機構。
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