JP2006502186A - 骨粗鬆症および他の骨吸収疾患を処置するためのβ−グルカンの使用 - Google Patents

骨粗鬆症および他の骨吸収疾患を処置するためのβ−グルカンの使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、β-グルカンを用いて、骨損失または低骨密度に伴う状態を処置する方法ならびに強化された骨成長が望ましい状況で骨成長を促進する方法を提供する。本発明の方法では、β-グルカンを、骨芽細胞の発育、ならびに破骨細胞の発育および漸増の阻害を強化するように投与する。破骨細胞の漸増および発育の阻害は、β-グルカンによる骨芽細胞成熟の増強と相まって、骨吸収の低下および骨形成の増大へと導き、β-グルカンは、骨粗鬆症および他の骨吸収疾患の処置のための理想的な薬剤となる。

Description

発明の分野
本発明は、骨損失または低骨密度に伴う状態、特に骨粗鬆症を処置する方法に関する。
発明の背景
骨は、特化した動的な結合組織であって、下記の機能:(a)運動のための筋付着の機械的な支持および部位;(b)生命維持のための器官および骨髄の保護;(c)生命に不可欠である血清ホメオスタシスの維持のための、イオン、特にカルシウムおよびリンイオンの貯留機構としての代謝に役立つ。これらの機能を効率的に果たすため、骨は、継続的な吸収および更新、すなわち再構築として集合的に知られる過程を経なければならない。そのため、骨の機械的および生物学的完全性は、幾百万の微視的部位における、その継続的な破壊(吸収)および継続的な再構築(形成)に依存する。成体の生存中、骨再構築は、構造的に損傷したか、または老化した骨を排除し、それを構造的に新たな健康な骨に置き換えるのに決定的に重要である。適正な骨質量を維持するために、吸収および形成は、完全な平衡に保たれる。年齢とともに、骨の吸収と形成との間の平衡は、しばしば吸収が勝るように変化して、骨質量の減少、骨構造の劣化、応力に対する耐性の低下、骨脆弱性、および骨折のしやすさを招く。これらの症状をまとめて骨粗鬆症と呼んでいる。
骨粗鬆症は、西洋社会における主要な健康問題である。また、骨質量の減少を招くその他の疾患、すなわちページェット病も存在するが、骨粗鬆症は、はるかに一般的であり、健康管理という面では最も経費のかかる疾患である。エストロゲンは、骨代謝を直接および間接的に調節するホルモンであることから、閉経後の女性におけるエストロゲン産生の低下および、男性ではエストロゲンへと酵素的に転換されるアンドロゲンの産生の加齢的減少は、45歳より高齢の女性では85%、男性では15%と推計される、骨粗鬆症の危険の原因となる。米国では、骨粗鬆症の結果として、1,700万の閉経後の女性がそのピーク骨質量の10%を失い、940万が25%を失い、500万が骨折を経験すると推計される。骨粗鬆症は、診断されずに放置されるならば、この疾患の最初の適応症となることが多い脊椎および腰骨骨折のため、年間140億ドル以上を米国の保健システムに費やさせる。
西洋社会の特有の疾病である骨粗鬆症は、通常、骨格代謝における、骨吸収が骨形成を上回るような不均衡を反映している。骨吸収は、破骨細胞固有の機能であって、この細胞は、多核であり、造血区画、より正確には顆粒球−マクロファージコロニー形成単位(GM-CFU)を起源とする、単核始原細胞の融合によって形成される特化した骨細胞である。破骨細胞は、骨を吸収し、骨形成細胞である骨芽細胞とともに、骨質量、骨形および骨構造を指定するための、主要な細胞型である。破骨細胞の、骨形成性骨芽細胞の活性および/または数に比して増大した活性および/または数が、骨粗鬆症および他の骨損失疾患の発症を決定付ける。
ページェット病は、骨粗鬆症ほど一般的でもないし費用を要することもない。40歳以上の人口の3%にしか影響せず、80歳以上の人口の10%にしか影響しない。それでも、骨折の発生は別としても、重篤な骨関節炎および重篤な神経学的障害へと導きかねないため、重大な疾患である。ページェット病は、急速な骨代謝を特徴として、無層骨、すなわち初期には胚で形成され、成長中にも形成され、成人の骨格には実際上不在である組織型の形成を招く。無層骨は、脆弱性を特徴とし、そのため、骨折かつ湾曲しやすい。骨は、拡大し、しばしば、血流を妨害し、神経を狭窄して、ページェット病に伴う神経学的症状の多くを招く。
骨粗鬆症のように、破骨細胞が、おそらく、異常な高レベルで骨を吸収し、骨芽細胞が正常レベルで骨を形成する疾患に関しては、最も合理的な治療の標的は、破骨細胞であると思われる。破骨細胞の数および/または破骨細胞の吸収活性の低減が、骨吸収と骨形成との間の平衡を回復するはずである。事実、骨粗鬆症に対して現在利用できる処置は、骨吸収を抑制しようとするものである。
破骨細胞は、単球−マクロファージ族から派生する。CFU-GMをマクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)で刺激すると、単核食細胞および破骨細胞の非接着性の未熟な始原細胞である前単球が形成する。前単球は、それが暴露されるサイトカインに応じて、マクロファージ経路沿いに増殖かつ分化して、結果的に組織マクロファージを形成することもできるし、破骨細胞経路沿いに分化することもできる。たとえば、レセプター活性化因子のNF-κBリガンド(RANKL)(Simonet, W.S., Lacey, D.L., Dunstan, R., Kelley, M., Chang, M.-S., Luethi, R.ら、1997, "Osteoprotegerin, a novel secreted protein involved in the regulation of bone density" Cell 89: 309-319)、すなわち骨芽細胞の膜表面で発現されるサイトカインは、前単球に影響してマクロファージではなく破骨細胞に分化させるが、M-CSFによる処理は、前単球をマクロファージへと発育させる。M-CSFおよびRANKLの発現を支援する他のサイトカイン、すなわちインターロイキン-1またはTNF-αは、マクロファージの生成物であることから、これらのサイトカインおよび成長因子の発現を変更する免疫調整物質は、マクロファージばかりでなく、破骨細胞にも影響すると推測することができる。
β-グルカン、特に酵母からのβ-グルカンがマクロファージを活性化し、多くのサイトカインの合成およびレベルに深い影響を与え、逆にサイトカインが他の多くの細胞の機能を調整する役割を担うということが長らく知られている。
Figure 2006502186
骨粗鬆症に対する治療様式は、ビスホスホネート(Fleisch, H., "Development of biphosphonates", Breast Cancer Res. 4:30-34,2002)、エストロゲン(Spencer, C.P., Stevensen, J.C. "Oestrogen and anti-oestrogen for the prevention and treatment of osteoporosis", Osteoporosis: Diagnosis and Management, Martin Muniz, England, 1998, pp111-123)または「選択的エストロゲンレセプターモジュレーター」(SERMS)をはじめ多数存在するが、これらの大部分は、望ましくない重大な副作用を有する。
グルカンは、グルコースサブユニットからなる多糖類である。β-(1,6)分枝鎖β-(1,3)グルカンは、天然に産する一群の多糖類であって、パン酵母および他の酵母種、キノコ、植物、ならびにいくつかの細菌、地衣類および藻類の種から抽出することができる(Chemistry and Biology of (1→3)-β-Glucans, B.A. StoneおよびA.E. Clarke, 1992, La Trobe University Press、オーストラリア国に総説されている)。β-(1,6)分枝鎖(1,3)グルカンは、免疫強化およびコレステロール低下能を有することが示されている。酵母は、少なくとも三つの異なる種類のβ-グルカン、すなわち直鎖β-1,3-D-グルカン、直鎖β-1,6-D-グルカンおよびβ-(1,6)分枝鎖β-(1,3)グルカンを合成する。しかし、直鎖β-1,3-D-および直鎖β-1,6-D-グルカンは、マクロファージ、NK細胞または好中球を活性化しないか、わずかしか活性化しない。
多糖類の一群として、β-(1,6)分枝鎖β-(1,3)グルカンは、まとまって結合したグルコースサブユニットの主鎖と、(1→6)βグリコシド結合によって主鎖に結合した分枝とで構成される。酵母β-(1,6)分枝鎖β-(1,3)グルカンは、ほとんど(90%以上)が、(1→3)βグリコシド結合によって結合したグルコース単位の主鎖で構成され、可変数(10%以下)の比較的短い側鎖がβ-(1→6)グリコシド結合によって結合されている。このグルカンに対する化学名は、ポリ(1,3)-β-D-グルコピラノシル-(1,6)-β-D-グルコピラノースである。異なるいくつかの種類のβ-グルカンが存在して、それらは、骨格の組成、枝分かれ、単量体の種類または置換基が異なって、非常に異なる物理的および生物学的特性を有する多糖類を生じる(Metz, Ebert and Weicher, Chromatographia 4: 345, 1970; Mannersら "The structure of β-(1,3)D-glucan from yeast cell walls", Biochem. J. 135: 19, 1973;米国特許第5,223,491号)。
すべてのβ-1,3/1,6-D-グルカンは、脊椎動物はもとより、無脊椎生物の免疫系を活性化することが示されているのに対して、酵母由来β-1,3/1,6-D-グルカンは、マクロファージ、NK細胞および好中球の最も強力な活性化因子である。酵母からのβ-グルカンは、マクロファージの細胞膜上の特異的レセプターに結合することによって、免疫を活性化する(Czop and Kay, Isolation and characterization of β-glucan receptors on human mononuclear phagocytes. J. Exp. Med. 173:1511-1520, 1991)。活性化されたマクロファージは、その食作用および殺菌活性ならびに広範囲のサイトカインの産生を増大させる(Burgaletta, C. and Golde, D.W, Immune Modulation and control of neoplasia by adjuvant Therapy (Chirigos, M.A.編), pp195-200, Raven Press, NY, 1978; Sherwoodら、"Glucan stimulates production of antitumor cytolytic/cytostatic factors by macrophages", J. Biol. Resp. Mod., 6: 358-381; Sherwoodら、"Enhancement of interleukins I, and interleukins 2 production by soluble glucan"; Browderら"Beneficial effects of enhanced macrophage function in the trauma patient", Ann. Surg. 211:605-613)。マクロファージの強化された機能は、NK細胞と同様に、酵母β-グルカンの多くの有益な効果、たとえば細菌、ウイルス、真菌および原生動物の寄生生物による感染に対する宿主の耐性の増大の原因であると思われる(Williamsら、"Protective effect of glucan in experimentally induced candidiasis", J. Reticuloendot. Soc. 23:479-490, 1978; WilliamsおよびDiLuzio"Immunopharmacological modification of experimental viral diseases by glucan", EOS JK Immunol. Immunopharmacol. 5: 78-82, 1985; Babineauら "A phase II multicenter, double blind, randomized, placebo-controlled study of three dosages of an immunomodulator (PCG-glucan) in high risk surgical patients", Arch. Surg., 129:601-609, 1994)。加えて、マクロファージおよびNK細胞の強化された機能は、悪性腫瘍に対する宿主の防衛を増大させると思われる。
Figure 2006502186
パン酵母またはビール酵母(サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae株))から単離されたβ-1,3/1,6-D-グルカンは、他の酵母と同様、不溶性であり、その上、β-(1,6)側鎖数の可変性のため、β-1,3/1,6-D-グルカンが分枝鎖β-1,3/1,6-D-グルカンであるのか、またはβ-1,3-D-グルカンとβ-1,6-D-グルカンとの混合物、もしくは3種類のβ-グルカンすべての混合物であるのかを決定することは、不可能ではないまでも極めて困難である。酵母は、3種類のβ-グルカンのすべてを生成する。分枝鎖β-1,3/1,6-D-グルカンのみがマクロファージを活性化することから、純粋なβ-1,3/1,6-D-グルカンを得ることが望ましいと思われる。加えて、不溶性β-1,3/1,6-D-グルカンは、非経口または局所投与用に配合することが困難である。容易に特性決定することができ、局所および非経口投与のために容易に配合できるβ-グルカンを得ることが望ましいと思われる。加えて、生物学的活性を保持する、より低分子量のβ-グルカンを得ることは、処方の目的には有益であると思われる。局所的に用いられる低分子量の可溶性β-1,3/1,6-D-グルカンは、より速く浸透し、非経口的に用いられると、より速く組織マクロファージに到達する可能性が非常に高くて、より早期の活性化を招くと思われる。
現在まで、入手できる可溶性β-グルカンは、すべて、高分子量の種であり、大体において、これらのグルカンは、化学的修飾によって可溶性にされるか、またはアルカリ/酸/アルカリによる逐次的処理によって可溶化された。数多くの可溶性グルカンが、天然の不溶性β-1,3/1,6-D-グルカン化合物の誘導体化、たとえばリン酸化(米国特許第4,739,046号;第4,761,402号)、硫酸化、アミノ化(米国特許第4,707,471号)またはメチル化によって得られている。不溶性β-1,3/1,6-D-グルカンのアルカリ/酸/アルカリによる逐次処理によって可溶化されたβ-1,3/1,6-D-グルカン(米国特許第5,849,720号)は、ヒトにおいて、外科手術患者の感染を抑制するのに有効であることが示されている(Banineauら、A phase II multicenter, double blind, randomized, placebo-controlled study of three dosages of an immunomodulator (PCG-glucan) in high-risk surgical patients. Arch. Surg., 129:601-609, 1994)。
したがって、骨損失を抑制または予防するための、副作用がより少ないか、または皆無であり、より自然な生物学的機序を与える治療法に対する必要性が存在する。
発明の概要
本発明は、β-グルカンが、破骨細胞の発育を抑制することができ、骨芽細胞の発育を強化することができるという驚くべき知見に基づく。
一態様では、本発明は、哺乳動物における骨質量の損失または減少が存在する状態を、β-グルカン、または薬学的に許容されるその塩を投与することによって処置する方法に関する。
特に、本発明は、その状態が骨粗鬆症、ページェット病、骨欠損、小児期特発性骨損失、歯槽骨損失または骨折であるような方法に関する。
もう一つの態様では、本発明は、骨成長を促進する必要性がある哺乳動物において骨成長を促進する方法であって、骨形成を促進するために、有効な量のβ-グルカン、またはβ-グルカンの薬学的に許容される塩を該哺乳動物に投与することを含む方法を提供する。
発明の詳細な説明
本発明は、骨粗鬆症、ページェット病および他の、低い骨質量を与えるか、または骨損失を、特にそのような骨損失が破骨細胞の数の増加および/または破骨細胞の骨吸収活性の上昇から生じるときに招く状態を処置するための方法および組成物を提供する。
哺乳動物における低骨質量に伴う状態を処置するための本発明の方法では、骨吸収を阻害するか、かつ/または骨形成を増大させるのに有効な量のβ-グルカン、またはβ-グルカンの薬学的に許容される塩を投与する。
「続発性骨粗鬆症」を処置する方法もまた、本発明の方法に包含される。「続発性骨粗鬆症」は、脊椎動物、たとえば哺乳動物(ヒトを包含する)における、グルココルチコイド誘発骨粗鬆症、甲状腺機能亢進症誘発骨粗鬆症、不動化誘発骨粗鬆症、ヘパリン誘発骨粗鬆症、および免疫抑制剤誘発骨粗鬆症を包含する。これらの方法は、該脊椎動物、たとえば哺乳動物に、「続発性骨粗鬆症」処置量のβ-グルカン、または薬学的に許容されるその塩を投与することによって実施される。
本発明の方法における破骨細胞活性の阻害は、破骨細胞の吸収機序の阻害活性の結果であることもできるし、前駆細胞から漸増する破骨細胞数の阻害の結果であることもできるし、両者の組合せであることもできる。破骨細胞漸増の分析では、極めて低濃度のβ-グルカンが、形成される破骨細胞の数を減少させる(図2)。100 pgという低い濃度で、30%の低下があり、1 ngおよび10 ngの濃度では、ほぼ50%の阻害がある。β-グルカン濃度の上昇は、破骨細胞形成の阻害を増大させず、むしろ効果が消滅する。この所見は、β-グルカンがレセプターを介してその効果を有し、高濃度がレセプターの下向調節を導くことができるという事実と一致する。
骨吸収の増大と合併して、ほとんどが高齢の個体、特に閉経後の女性に影響する骨粗鬆症では、骨芽細胞による骨形成は減速するが、それは、通常は加齢過程のために発生する。本発明の処置法に用いられるように、β-グルカンは、骨芽細胞形成を増強して、そのため骨形成を増大させる。
もう一つの態様では、本発明は、骨成長の促進を必要とする哺乳動物における骨成長を、有効量のβ-グルカン、またはその薬学的に有効な量をそれに投与することによって促進する方法を提供する。骨成長の促進が有益である状態は、脊椎動物、たとえば哺乳動物(ヒトを包含する)などで、骨移植片を強化すること、脊椎骨癒合を誘発すること、長骨の伸長を強化すること、および顔面再建、上顎骨再建および/または下顎骨再建後の骨治癒を強化することを包含する。
骨損失に伴う状態の処置、または骨成長の促進が有益である状態に用いるためのβ-グルカンの「有効な量」は、骨損失を阻害する、かつ/または骨形成を増大させるか、もしくは破骨細胞の活性を阻害するのに充分な量である。当業者は、有効量を決定する際に、哺乳動物の年齢、活性のレベル、ホルモンの均衡、全般的健康のような因子を考慮することになるが、それは、たとえば低投与量で開始し、有効量を決めるよう投与量を滴定することによって、対象者に合わせて処方される。本明細書に記載された研究によって、β-グルカンの濃度を上昇させることは、必ずしも破骨細胞活性の阻害を増大させず、実際には破骨細胞活性の阻害を低下させることができることが見出された(図1)。100 pgでは、効果は、骨粗鬆症を抑制する薬物として様々な形態で用いられる、ビスホスホネートで得られた効果と同様である。
語句「低骨質量に伴う状態」とは、骨質量のレベルが、世界保健機構による規格「Assessment of Fracture Risk and its Application to Screening for Postmenopausal Osteoporosis (1994). Report of a World Health Organization Study Group. World Health Organization Technical Series 843」に定義されたとおりの、年齢特異的な標準を下回る状態をいう。「低骨質量に伴う状態」には、上に定義されたとおりの原発性および続発性骨粗鬆症が包含される。同じく包含されるのは、歯周病、歯槽骨損失、骨切り術後および小児期の特発性骨損失である。語句「低骨質量に伴う状態」はまた、脊椎湾曲、身長の損失および補綴外科手術のような、骨粗鬆症の長期併発症を包含する。
語句「低骨質量に伴う状態」はまた、骨粗鬆症をはじめとする、上記のような疾患を発症する機会が平均より有意に高いことが知られている脊椎動物、たとえば哺乳動物(たとえば閉経後の女性、50歳以上の男性)をいう。その他の骨質量を増加または増強させる使用は、骨修復、骨折治癒率の上昇、全置換骨移植片外科手術、骨移植片成功率の上昇、顔面再建または上顎骨再建もしくは下顎骨再建後の骨治癒、補綴内方成長、脊椎骨癒合、あるいは長骨の伸長を包含する。当業者は、用語「骨質量」が、実際には、骨ミネラル密度と呼ばれることもある(厳密には正しくないが)、単位面積あたりの骨質量をいうということを理解すると思われる。
本発明の方法は、脊椎融合ケージ、脊椎融合ハードウエア、内部および外部骨固定装置、ネジならびにピンのような整形外科装置とで併用することもできる。
本明細書に用いられる用語「処置」は、防止的(たとえば予防的)、姑息的及び治療的処置を包含する。本発明の方法は、骨折率の低下を結果的に生じる骨形成を招く。本発明は、骨粗鬆症および関連する骨障害の予防、遅緩および/または退行を招く、骨形成を増大させる方法を提供することによって、当技術分野に有意に貢献する。
「薬学的に許容される」とは、担体、ビヒクル、希釈剤、賦形剤および/または塩が、配合物のその他の成分と適合性でなければならず、投与される経路によってその受容者に有害であってはならないことを意味する。
表現「薬学的に許容される塩」は、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸、重硫酸、リン酸、酢酸、マレイン酸、フマル酸、シュウ酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、メタンスルホン酸および4-トルエンスルホン酸などのような(しかしこれらに限定されない)、身体に注入することができる陰イオンを含有する、そのような無害の陰イオン塩をいう。
β-グルカンは、天然に産する一群の多糖類であって、パン酵母および他の酵母種、キノコ、植物、ならびにいくつかの細菌、地衣類および藻類の種から抽出することができる(Chemistry and Biology of (1→3)-β-Glucans, B.A. StoneおよびA.E. Clarke, 1992, La Trobe University Press、オーストラリア国に総説されている)。β-(1,6)分枝鎖(1,3)グルカンは、免疫強化およびコレステロール低下能を有することが示されている。酵母は、少なくとも三つの異なる種類のβ-グルカン、すなわち直鎖β-1,3-D-グルカン、直鎖β-1,6-D-グルカンおよびβ-(1,6)分枝鎖β-(1,3)グルカンを合成する。しかし、直鎖β-1,3-D-および直鎖β-1,6-D-グルカンは、マクロファージ、NK細胞または好中球を活性化しないか、わずかしか活性化しない。本発明の方法の一態様では、β-グルカンは、たとえば水溶性1→6分枝鎖1→3β-グルカンのように、マクロファージ活性化という生物学的活性を保持している。もう一つの態様では、β-グルカンは、2〜20%のβ1→6分岐を含むか、かつ/または約1,500〜約100,000の分子量を有する。
たとえば、本発明の方法の実施に用いるのに適した酵母β-1,3/1,6-D-グルカンは、酵母サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)から得ることができる。そのようなβ-グルカンは、主に酵母β-1,3/1,6-D-グルカンを含有する酵母細胞壁調製物から、または精製された酵母β-1,3/1,6-D-グルカンから、本明細書に記載されるβ-エンドグルカナーゼによる酵素的分解によって誘導することができる。他のβ-グルカンもまた、抗吸収活性を有し、本発明の方法の実施に用いるのに適する。たとえば、図3では、不溶性の酵母β-グルカン(Nayad)、すなわちブラゼイ・アガリクス Blazei agaricusキノコから単離されたβ-グルカンが同じく骨粗鬆症による小窩形成を阻害するということが見て取れる。図4は、調べたすべてのβ-グルカン(可溶性および不溶性酵母(Nayad)、ブラゼイ・アガリクスからのβ-グルカン、雲芝(カワラタケ)β-グルカン、および免疫調整活性を有する酵母の熱アルコール抽出物であるザイモサンでさえ、ザイモサン中のβ-グルカンのために)が、破骨細胞の形成を阻害できることを示す。
本発明の方法で、脊椎動物、たとえば哺乳動物(特にヒト、とりわけ女性)における低骨質量(たとえば骨粗鬆症)に伴う状態の処置の医薬として用いられるβ-グルカンの効用は、当技術分野に公知である、本明細書に記載された骨吸収アッセイにおける活性によって実証される。そのようなアッセイはまた、β-グルカンの活性を、相互に、また、そのような状態の処置に役立つ他の公知化合物および組成物の活性と比較する手段を提供する。これらの比較の結果は、脊椎動物、たとえば、ヒトを包含する哺乳動物における、そのような疾患の処置のための投与量レベルを決定するのに役立つ。
本発明の方法に用いられる、β-グルカンを投与する好ましい経路は、全身投与、たとえば経口、皮下、筋内、またはエアゾールを介する投与である。たとえば、加水分解されたβ-グルカンを含有する配合物または組成物は、非経口的に、たとえば末梢循環への注射によって注入することができる。
もう一つの態様では、本発明は、骨成長を必要とする哺乳動物における骨成長を、有効量のβ-グルカン、またはその薬学的に有効な量をそれに投与することによって促進する方法を提供する。骨成長の促進が有益である状態は、脊椎動物、たとえば哺乳動物(ヒトを包含する)などで、骨移植片を強化すること、脊椎骨癒合を誘発すること、長骨の伸長を強化すること、および顔面再建、上顎骨再建および/または下顎骨再建後の骨治癒を強化することを包含する。
骨損失に伴う状態の処置、または骨成長の促進が有益である状態に用いるためのβ-グルカンの「有効な量」は、骨損失を阻害する、かつ/または骨形成を増大させるか、もしくは破骨細胞の活性を阻害するのに充分な量である。当業者は、有効量を決定する際に、哺乳動物の年齢、活性のレベル、ホルモンの均衡、全般的健康のような因子を考慮することになるが、それは、たとえば低投与量で開始し、有効量を決めるよう投与量を滴定することによって、対象者に合わせて処方される。本明細書に記載された研究によって、β-グルカンの濃度を上昇させることは、必ずしも破骨細胞活性の阻害を増大させず、実際には破骨細胞活性の阻害を低下させることができることが見出された(図1)。100 pgでは、効果は、骨粗鬆症を抑制する薬物として様々な形態で用いられるビスホスホネートで得られた効果と同様である。
本発明の方法に用いられるβ-グルカンは、当技術分野に公知であるとおり、望みの投与様式、すなわち末梢循環への注入に適する担体を含む、配合物に含有させることができる。この組成物は、骨形成に有益であることが当技術分野で公知である1種以上の化合物、たとえばカルシウム、フッ化物、マグネシウム、ホウ素またはそれらの組合せを含んでもよい。
哺乳動物における骨質量の損失もしくは減少がある、または骨形成を促進する必要が存在する状態を処置する本発明の方法で用いるための可溶性β-1,3/1,6-D-グルカンは、β-1,3/1,6-D-グルカンを含有する酵母および他の微生物から、以下の工程を用いて生成かつ製造することができる。
a.酵母の細胞または細胞壁を高温度の塩基で処理して、細胞のアルカリ可溶性成分を可溶化し、
b.水洗した後、残渣を高温度の酸で処理する、
あるいはまた、
a1.酵母細胞壁を酸で処理し、
b1.水洗した後、残渣を次亜塩素酸ナトリウムで処理し、
c.水洗した後、残渣を指定の温度のβ-グルカナーゼで加水分解し、
d.混合物を遠心分離し、残渣を捨て、
e.上清を100,000ダルトンの公称分子量カットオフを有する膜に通して限外濾過し、
f.流出液を1,000ダルトンの公称分子量カットオフを有する膜に通して限外濾過し、
g.保持液を濃縮し、100%エタノールに懸濁させ、
h.沈澱物をエタノールで洗浄し、乾燥し、
i.望みであれば、この材料を、異なる分子量カットオフを有する一連の膜に通す限外濾過、またはクロマトグラフィーによって更に精製かつ分画することができる。
ここに詳述した製造方法は、マクロファージを活性化する能力を保持する、低分子量の可溶性β-1,3/1,6-D-グルカンを与える。可溶性β-1,3/1,6-D-グルカンの製造は、初めに、β-1,3/1,6-D-グルカンを含有する生物(たとえば酵母細胞または酵母細胞壁)をアルカリおよび酸溶液で処理して、非β-グルカン成分を除去することによって達成され、それが、β-グルカンを酵素の作用に応じられるようにする。そして、この処理の後に、酵素による加水分解、および可溶化されたβ-1,3/1,6-D-グルカンの精製を実施する。
全酵母細胞または細胞壁(サッカロミセス・セレビシエ)を、アルカリ性溶液に懸濁させ、加熱する。アルカリ性溶液は、約0.05〜10 Nの濃度を有するアルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化物、たとえば水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムであることができる。この工程は、4〜150℃、好ましくは80℃の温度で実施する。この工程は、通常の大気圧または高圧、好ましくは15 psiおよび121℃で実施することができる。処理時間は、アルカリ溶液の強さおよび温度、並びに生物の種類に応じて約10分〜48時間で異なる。アルカリ処理を完了したならば、残渣を、適切な方法、たとえば濾過または遠心分離によって溶液から分離する。このアルカリは、1回以上反復することができる。
残渣を、1回以上水洗し、次いで、酸、たとえば塩酸、ギ酸、酢酸などで抽出する。pH 1〜5の酸溶液であれば、通常は4〜150℃で15分〜48時間が充分である。好ましい条件は、濃度3%の酢酸である酸による、85℃の温度で45分間の抽出である。不溶性材料を適切な手順によって溶液から分離する。次いで、残渣を、1回以上水洗し、再び適切な方法によって分離する。
酵母細胞壁は、初めに、酸、たとえば塩酸、ギ酸、酢酸などで処理することができる。pH1〜5の酸溶液であれば、通常は4〜150℃の温度で15分〜48時間が充分である。好ましい条件は、濃度4%の酢酸である酸による、85℃の温度で45分間の抽出である。不溶性材料を適切な手順によって溶液から分離する。次いで、残渣を、1回以上水洗し、再び適切な方法によって分離する。
次いで、残渣を、濃度15〜75%の次亜塩素酸ナトリウムで、4〜15℃の温度範囲で15分〜48時間抽出する。次いで、残渣を1回以上水洗する。
残渣を、10〜80℃の温度でエンドグルカナーゼ活性を有する酵素により、温度、液体/固体比および酵素の濃度に応じて15分〜48時間処理する。可溶性の酵素消化物を、消化されなかった材料から、適切な手法、たとえば遠心分離、濾過などによって分離する。そして、可溶性の消化された材料を、限外濾過、クロマトグラフィー、沈降、等電点電気泳動などによって別個の画分に分画することができる。
ここで、本発明を、以下の非限定的実施例によって説明する。
実施例1
酵母細胞からの可溶性β-1,3/1,6-D-グルカンの調製
サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)細胞を、1.5N NaOH 10容量に撹拌しつつ加えた。次いで、混合物を60℃で30分間加熱した。次いで、加熱混合物を、15 psiおよび121℃で15分間オートクレーブ処理した。混合物を冷却し、上清を遠心分離によって残渣から分離した。残渣を、水10容量で15分間、撹拌しつつ洗浄した。遠心分離によって上清を分離した後、37℃の3%酢酸10容量を残渣に加え、混合物を85℃で45分間、撹拌しつつ加熱した。混合物を冷却し、上清を、遠心分離によって残渣から分離した。純度の低いβ-1,3/1,6-D-グルカンである残渣を15分間、撹拌しつつ水洗した。
純度の低いβ-1,3/1,6-D-グルカンを水3容量に懸濁させ、更に20〜25容量の40℃の水を加えた。この混合物に、Novo Nardisk, Farnkliton, N.C.から購入したViscozyme L-β-1,3-グルカナーゼ100 mlを加えた。この混合物を撹拌し、80℃に加熱した。次いで、スラリーを100,000ダルトンの分子量カットオフを有するフィルターを備えた繊維フィルターユニットに通して圧送した。保持液を、10時間にわたって、80℃の水を加えることによって反応容器内の量を常に一定に保ちつつ、継続的に再循環させた。限外濾過液を10時間にわたって継続的に捕集した。1リットルを捕集するごとに限外濾過液中の還元糖を確認した。限外濾過液を、1,500の分子量カットオフを有する中空繊維の内部に通して圧送して、塩、および低分子量の顔料または糖を透析した。透析は、中空繊維ユニットの外殻に通して水を800 ml/分で圧送することによって実施した。10時間後、限外濾過液14.5リットルを捕集した。限外濾過液を、逆浸透によって濃縮した後、ロータリーエバポレーターによって濃縮した。β-1,3/1,6-D-グルカンを、低温で終夜濃縮した限外濾過液から、95%エタノール10容量で沈澱させた。沈澱物を捕集し、95%エタノールで洗浄し、乾燥した。
乾燥した沈澱物は、クロマトグラフィー(たとえばアフィニティー、ゲル浸透、等電点クロマトグラフィー等々)、または様々な分子量カットオフの膜による濾過(Vercellottiら、"Chemistry of membrane separation processes in sugar industry applications", Zuckerindustrie 123:734, 1998)によって更に精製することができる。
図1は、アルコール沈澱物のHPLCゲル浸透クロマトグラムを示す。
表1は、アルコールで沈澱した水溶性β-1,3/1,6-D-グルカンの代表的な組成を示す。
(表1)
Figure 2006502186
表2は、アルコールで沈澱した水溶性β-1,3/1,6-D-グルカンのいくつかの物理的特性を示す。
(表2)
分子量(ゲル浸透クロマトグラフィー) 12,000〜60,000ダルトン
溶解度 2.5g/ml
水中での色 淡いベージュ色
280nmでの吸光(E1%) 2,632
水中1%溶液のpH 7.0
β(1→3)結合(%) 83
β(1→6)結合(%) 17
α(1→4)結合(%) なし
表3は、アルコールで沈澱した水溶性β-1,3/1,6-D-グルカンによる、マクロファージのインビトロでの活性化(インターロイキン1およびH2O2産生の増加)を示す。
(表3)
Figure 2006502186
実施例2
β-グルカンによる破骨細胞形成および活性に対するβ-グルカンの効果を評価するためのインビトロバイオアッセイ
破骨細胞が介在する吸収に対するβ-グルカンの効果を決定するため、Collinらが記載したバイオアッセイの変更を用いた(Collin, P., Guenther, H.L., Fleisch, H., "Constitutive expression of osteoclast-stimulating activity by normal clonal osteoblast-like cells: effects of parathyroid hormone and 1,25-dihydroxy-vitamin D3", Endocrinology 131: 1181-1187, 1992)。このバイオアッセイの原理は、単離直後の脱凝集させた破骨細胞を象の牙(象牙)表面で培養し、活溌に吸収する破骨細胞によって掘削された吸収小腔の形成を測定することに基づく。
実施例3
破骨細胞の単離および培養
別途概説されたとおり(Collin, P.ら、1992、上記を参照されたい)、1日齢のラット(Wister)の大腿骨から破骨細胞を単離した。略述すると、ラットを殺処分した後、大腿骨を切り出し、付着した軟組織を除去し、次いで、骨端を切断して、骨髄を除去した。次いで、大腿骨を、0.5%ゲンタマイシンで補足したMEM 1 mlを入れた皿に入れた。破骨細胞を、20番および30番のサイズの較正された歯科用針を逐次用いて、大腿骨から静かに遊離させた。次いで、得られた破骨細胞懸濁液をMEMで8 mlの量にし、この細胞調製物500μlを、プラスチックウエル(2.0×1.0 cm)内に個別に保存された8個の象牙切片に加えた。37℃および5%のCO2/空気の下で25分間温置した後、付着しなかった細胞を側方への振盪によって除去した。次に、対照用の8片、および各処理群用の8片を、24穴プラスチック製組織培養プレートの個々のウエル内に個別に移して、対照または試験培地500μlを加えた。培養は、37℃および5%のCO2/空気の下で実施した。24時間後、象牙切片上で培養した細胞をPBS 0.5mlで洗浄した。その後、TRAPのために、製造者(Sigma)の教示に従って、細胞を固定し、次いで染色した。次いで、個々の切片を、1細胞あたり少なくとも3個の核を有するTRAP+多核細胞(MNC)について検査した。数え上げた後、TRAP+MNCを、70%プロパノール中での超音波処理によって除去した。その後、象牙切片を洗浄し、空気乾燥し、金でスパッタリング塗装した(SCD 004 Coater, Balzers、リヒテンシュタイン国)。各象牙切片上の吸収小窩の数を、接線方向の光源を備えた光学顕微鏡により×200の倍率で採点した。小窩とは、連続した縁、および少なくとも250μm2の面積を有する、象牙表面の陥没として定義した。小窩面積は、反射光顕微鏡に取り付けたカメラによって捕捉された小窩の画像から、画像解析ソフトウエア(NIH Image)を援用して算出した。
実施例4
象牙切片の調製
象牙(Dr. B. Irrall, Bundesamt fuer Veterinaerwesen, Berne、スイス国の好意により入手した)を、破骨細胞の吸収活性を評価するための無機基質として用いた。Isomet低速鋸(Buehler Instrument, Evanson, IL)を用いて、象牙を4×4×0.1 mmの切片に裁断した。得られた切片を、脱イオン水中で30秒間の超音波処理によって浄化した。その後、切片を、空気乾燥し、気体滅菌し、次いで、減圧下で24時間脱気した。
実施例5
補助細胞としての骨芽細胞による骨吸収に対するβ-グルカンの効果
インビトロでの骨吸収を検定するのに用いた破骨細胞懸濁液が他の細胞型、顕著には骨芽細胞によって汚染されているという事実に基づき、骨芽細胞が、破骨細胞吸収に対するβ-グルカンの効果において補助細胞として作用するか否かを調べることが必要になった。
完全に機能するクローン性骨芽細胞CRP10/30細胞、およびクローン性前骨芽細胞CRP5/4細胞を、2% FBSの存在下、異なる濃度の「β-G」の存否の下に培養した。5時間の温置の後、培地を交換し、細胞を、試験物質の不在下で更に24時間温置した。コンディショニングされた培地を捕集し、1 kの分子量カットオフを有するフィルターを備えた限外濾過装置を用いて、その量の1/10まで濃縮した。濃縮したコンディショニングされた培地を、新鮮な培地でその本来の量まで戻し、次いで、上記のような単離された破骨細胞で試験した。
破骨細胞数(TRAP+多核細胞)および吸収小腔(小窩)についての採点の結果は、100 pgの濃度で、対照培養物(非処理破骨細胞)では観察できなかった小窩形成の阻害が見られることを示す。β-グルカンの濃度の上昇は、破骨細胞活性の阻害を増大させず、実際には、阻害の低下が測定された(図1)。100 pgでは、効果は、ビスホスホネートで得られた効果と同様であり、ビスホスホネートは、骨粗鬆症を抑制する薬物として様々な形態で用いられる。
吸収小窩の数の阻害は、破骨細胞の吸収活性に対する阻害効果(形成された小窩/破骨細胞の吸収活性)、前駆細胞から漸増する破骨細胞の数の阻害、または両者の合併の結果として生じることができる。破骨細胞漸増の分析では、極めて低濃度のβ-グルカンが、形成される破骨細胞の数を減少させた(図2)。100 pgの低い濃度で、30%の低下が存在し、1 ngおよび10 ngの濃度では、ほぼ50%の阻害が存在した。β-グルカンの濃度の上昇は、破骨細胞形成の阻害を増大させず、むしろ効果が減退した。この所見は、β-グルカンがレセプターを介してその効果を有し、高濃度がレセプターの下向調節へと導くという事実と一致する。加えて、小窩/破骨細胞の比(吸収活性)および平均吸収(処理および対照培養体の面積/小窩)に基づくと、β-グルカンが、吸収活性よりむしろ破骨細胞の漸増を阻害すると結論付けられた。
骨吸収の増大と合併して、主に高齢の個体、特に閉経後の女性に影響する骨粗鬆症では、骨芽細胞による骨形成の減速が存在するが、それは、通常は加齢のために発生する。β-グルカンは、分化および骨芽細胞形成を程々に増強して、そのため、骨形成を支援する。
他のβ-グルカン(異なる発生源から調製)もまた、抗吸収活性を生じる。図3では、不溶性の酵母β-グルカン(Nayad)、すなわちブラゼイ・アガリクスBlazei agaricusキノコから単離されたβ-グルカンが同じく小窩形成を阻害するということが明らかである。阻害は、破骨細胞形成の阻害の結果であると思われる。図4は、試験したすべてのβ-グルカン(可溶性および不溶性酵母(Nayad)、ブラゼイ・アガリクスからのβ-グルカン、カワラタケβ-グルカン、および免疫調整活性を有する酵母の熱アルコール抽出物であるザイモサンでさえ、ザイモサン中のβ-グルカンのために)が、破骨細胞の形成を阻害できることを示す。
図3および4は、ともに、最も強力な阻害剤が可溶性酵母β-グルカンであることを示す。
β-グルカンはまた、骨芽細胞の発育を調整する。成熟した機能する骨芽細胞であるクローン性骨芽細胞CRP10/30細胞、および未熟な骨芽細胞であるクローン性骨芽細胞CRP5/4細胞を、本明細書に記載したとおりに調製した可溶性β-グルカンの存在下で培養した。細胞が密集期に達したとき、アルカリ性ホスファターゼを二つの細胞型で測定した。図5は、成熟骨芽細胞のアルカリ性ホスファターゼは影響されなかったのに対して、未熟な骨芽細胞中のアルカリ性ホスファターゼは増加したことを示して(図6)、β-グルカンが、未熟な骨芽細胞(CRP5/4)の成熟骨芽細胞への発育を刺激することを示す。
本発明は、本発明の好ましい態様を参照して記載されているが、本発明の精神を逸することなく、様々な変更を加えることができることを理解しなければならない。したがって、本発明は、請求項によってのみ限定される。
AからCは異なる成熟度のラット骨芽細胞のアルカリ性ホスファターゼに対するβ-グルカンの効果を示す一連のグラフである。 オステオプロテゲリン(商品)およびβ-グルカンによる、破骨細胞が介在する吸収のインビトロでの阻害を示すグラフである。 オステオプロテゲリン(商品)およびβ-グルカンによる、破骨細胞形成の阻害を示すグラフである。 AからCはβ-グルカンで処理した骨芽細胞および繊維芽細胞によってコンディショニングされた培地の、TRAP+多核細胞(MNC)および破骨細胞の形成に対するインビトロでの効果を示す一連のグラフである。 AからCはβ-グルカンで処理した骨芽細胞および繊維芽細胞によってコンディショニングされた培地の、破骨細胞吸収小窩の形成に対するインビトロでの効果を示す一連のグラフである。

Claims (48)

  1. 哺乳動物における低骨質量に伴う状態を治療する方法であって、骨吸収を阻害するために、有効な量の水溶性もしくは水不溶性β-グルカン、またはβ-グルカンの薬学的に許容される塩、あるいは薬学的に許容される誘導体を該哺乳動物に投与することを含む方法。
  2. β-グルカンが、酵母、キノコ、植物および細菌のβ-グルカンに由来する、請求項1記載の方法。
  3. β-グルカンが酵母から抽出されたものである、請求項1記載の方法。
  4. 酵母がサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)である、請求項3記載の方法。
  5. β-グルカンが水溶性である、請求項1記載の方法。
  6. β-グルカンがマクロファージを活性化する、請求項1記載の方法。
  7. 水溶性β-グルカンが直鎖1→6結合グルカンである、請求項5記載の方法。
  8. 水溶性β-グルカンが直鎖1→3結合グルカンである、請求項5記載の方法。
  9. 水溶性β-グルカンが1→6分枝鎖1→3β-グルカンである、請求項5記載の方法。
  10. β-グルカンがマクロファージを活性化する、請求項7記載の方法。
  11. β-グルカンが2〜20%のβ1→6分岐を含有する、請求項1記載の方法。
  12. β-グルカンが約1,500〜約100,000の分子量を有する、請求項1記載の方法。
  13. β-グルカンが酵母β-1,3/1,6-D-グルカンである、請求項10記載の方法。
  14. 酵母がサッカロミセス・セレビシエである、請求項11記載の方法。
  15. 状態が骨粗鬆症、ページェット病、骨粗鬆症性骨折、骨欠損、小児期特発性骨損失、歯槽骨損失、下顎骨損失、歯槽骨損失、および歯周炎に伴う骨損失から選択される、請求項1記載の方法。
  16. 状態が骨粗鬆症である、請求項1記載の方法。
  17. 状態が続発性骨粗鬆症であり、有効量が、β-グルカンまたは薬学的に許容されるその塩の続発性骨粗鬆症治療量である、請求項1記載の方法。
  18. 続発性骨粗鬆症がグルココルチコイド誘発骨粗鬆症、甲状腺機能亢進症誘発骨粗鬆症、不動化誘発骨粗鬆症、ヘパリン誘発骨粗鬆症、および免疫抑制剤誘発骨粗鬆症から選択される、請求項15記載の方法。
  19. β-グルカンが、担体を更に含む組成物に含有されている、請求項1記載の方法。
  20. 担体が全身投与に適し、組成物を全身投与する、請求項19記載の方法。
  21. 組成物を非経口的に注入する、請求項20記載の方法。
  22. β-グルカンを注射によって投与する、請求項18記載の方法。
  23. 担体が経口投与に適し、組成物を経口投与する、請求項19記載の方法。
  24. 組成物が、ビタミンD、カルシウム、フッ化物、マグネシウム、ホウ素、またはそれらの組合せから選択される化合物を更に含む、請求項23記載の方法。
  25. 組成物がビタミンD、またはその形態の一つを更に含む、請求項24記載の方法。
  26. 組成物がカルシウムを更に含む、請求項24記載の方法。
  27. 組成物がフッ化物を更に含む、請求項24記載の方法。
  28. 組成物がマグネシウムを更に含む、請求項24記載の方法。
  29. 哺乳動物における骨成長を促進する方法であって、骨形成を促進ために、有効な量のβ-グルカン、または薬学的に許容されるβ-グルカンの塩を該哺乳動物に投与することを含む方法。
  30. 骨折の治癒を促進する、請求項29記載の方法。
  31. 状態が、骨移植片を強化すること、脊椎骨癒合を誘発すること、長骨の伸長を強化すること、および顔面再建、上顎骨再建および/または下顎骨再建の後の骨治癒を強化することから選択される、請求項29記載の方法。
  32. β-グルカンが、酵母、キノコ、植物および細菌のβ-グルカンから選択される、請求項29記載の方法。
  33. β-グルカンが酵母から抽出されたものである、請求項29記載の方法。
  34. 酵母がサッカロミセス・セレビシエである、請求項33記載の方法。
  35. β-グルカンが水溶性である、請求項33記載の方法。
  36. β-グルカンがマクロファージを活性化する、請求項27記載の方法。
  37. 水溶性β-グルカンが1→6分枝鎖1→3β-グルカンである、請求項35記載の方法。
  38. β-グルカンがマクロファージを活性化する、請求項37記載の方法。
  39. β-グルカンが2〜20%のβ1→6分岐を含有する、請求項2記載の方法。
  40. β-グルカンが約1,500〜約500,000の分子量を有する、請求項23記載の方法。
  41. β-グルカンが酵母β-1,3/1,6-D-グルカンである、請求項38記載の方法。
  42. 酵母がサッカロミセス・セレビシエである、請求項39記載の方法。
  43. β-グルカンが、担体を更に含む組成物に含有されている、請求項27記載の方法。
  44. 担体が全身投与に適し、組成物を全身投与する、請求項43記載の方法。
  45. 組成物を非経口的に注入する、請求項44記載の方法。
  46. β-グルカンを注射によって投与する、請求項45記載の方法。
  47. 担体が経口投与に適し、組成物を経口投与する、請求項43記載の方法。
  48. 組成物が、カルシウム、フッ化物、マグネシウム、ホウ素、またはそれらの組合せから選択される化合物を更に含む、請求項47記載の方法。
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