JP2006500153A - ゾーン分けされたセルラー・クッション用のバルブ - Google Patents

Abstract

個別の膨張ゾーン（ｒ、ｓ、ｔ、ｕ）を備えた膨らまし式クッション（Ａ）と共に用いられるバルブ（６００）が、２つの半ケーシング（６０４、６０６）の間に配置されたスライド・ハウジング（６８６）を有する。各半ケーシングは、複数の継手コネクタ座（６１２）を有する。各継手コネクタ座は、少なくとも１つの外部ツメ（６３８）を有する。スライド・ハウジングは、その長手方向に沿った一連の継手コネクタ（６９４）を有する。継手コネクタは、クッションの周辺端部において空気管内に挿入され、次に、個別の膨張ゾーンに接続される。各継手コネクタは、表面に少なくとも１つのリテーナ溝（７０２）を有する。半ケーシングのツメはクッション端部及びリテーナ溝と係合し、継手を空気管に留める。スライド座ボア（６９２）の内部には移動可能なスライド（６８８）が存在する。スライドは、縦方向の内部ボア（７２０）と、内部ボアと連通し、長手方向に沿った複数の開口部（７２２）とを有する。バルブは、スライド開口部をコネクタ継手と揃えて膨張ゾーン間をバルブ・スライド・ボアを通じて連通させることによって開かれ、スライド開口部をケーシング開口部からずらして膨張ゾーンを密閉することによって閉じられる。

Description

本発明は、概して、膨らまし式マットレス及びクッションに係り、特に、普段は独立した複数のゾーンを有し、これら普段は独立した複数のゾーンを任意の所望の連絡構成で互いに又は大気と連絡させる膨らまし式マットレス又はクッションに用いられる改善されたバルブに関する。このバルブは、改善された結合部とシーリング部を有する。

車椅子での生活を余儀なくされている人々は、組織破壊及び床ずれの進行の危険に冒されている。これらは、非常に危険で、治療・完治が困難である。通常、人の体重のほとんどは、坐骨の領域に、すなわち臀部の骨の突起に、集中する。頻繁に動かなければ、これらの領域の皮膚組織への血流は、該組織が破壊する程度まで減少する。坐骨領域への体重の集中を低減するように車椅子ように特別に設計されたクッションが存在する。これらクッションは、一般的に、ユーザの体重を臀部のより広い面積により均一に分散させようとするものである。

セルラー・クッション（ｃｅｌｌｕｌａｒ ｃｕｓｈｉｏｎ）は、荷重を最も均一に分算させ、床ずれの発生を最大限保護する。このクッションは、接近して配置され、共通の基礎から上方へ突き出た空気セルの配列を有する。基礎内では、これら空気セルは互いに連結しており、すべてが同じ内圧となる。よって、各空気セルは、基本的には、歪められた量にかかわりなく、臀部に対して同じ復元力を及ぼす。米国特許第４，５４１，１３６号は、イリノイ州ベルビル（Ｂｅｌｌｅｖｉｌｌｅ，Ｉｌｌｉｎｏｉｓ）のＲＯＨＯ社によって現在製造・販売されている車椅子用のセルラー・クッションを示す。

ある意味では、この典型的なセルラー・クッションは、ユーザを浮かせる傾向がある高度に非可動性の表面を提供する。これは床ずれの発生を低減するが、安定性を悪化させる。これは、通常、座表面と関連する。車椅子での生活を余儀なくされている人々のほとんどは、安定性の低下に順応することは難しいことではない。しかしながら、骨格に変形を持つ人々（特に、骨盤及び大腿の領域に変形を持つ人々）、及び、十分な筋力に欠ける人々にとっては、安定性が低下することは悩みの種となり得る。様々なセルラー・クッションがこの問題を完全に独立したゾーンと高さを変えたセルとによって解決する。例えば、ゾーン間で空気量を変えることによって、床ずれに対して満足のいく保護を依然として維持しながら、骨格変形に適応することができる。本発明の譲受人が所有する米国特許第４，６９８，８６４号は、様々な高さのセルを備えたゾーン分けされたセルラー・クッション（ｚｏｎｅｄ ｃｅｌｌｕｌａｒ ｃｕｓｈｉｏｎ）を示す。

通常、ゾーン分けされたセルラー・クッションは、その複数のゾーンの各々について、別々の充填パイプ（ｓｔｅｍ）及びバルブを有する。ユーザは、単に各パイプのバルブを開き、通常は手押しポンプを用いて、そのパイプのゾーン内に空気を入れ、そして、所望の姿勢が実現されるまで、ゾーンから空気を放出する。より洗練された構成では、ホース一式が１つのポンプをマニホールドに接続する。マニホールドは、別々のホースを通じて、複数のバルブへ接続されている。このようなホースは、ポンプからの空気を個々のゾーンのセルに独立に導くことができるように、個別のホース留め具にフィットする。同様に、空気は、クランプを操作することによって、それらすべてから独立に放出することができる。

このホース一式のホースは、クッションの外部に位置し、車椅子の構成要素にからむかもしれない。さらに、それらが離れた場所にあるために、ホース留め具の操作が難しい。ゾーン分けからの重大な利点を実証するゾーン分けされた膨らまし式クッションの例は、米国特許第５，１６３，１９６号及び米国特許第５，５０２，８５５号に記載されている。米国特許第５，１６３，１９６号は、バルブをクッション基礎の一部であるフラップ内に置き、すべてのアクセス流路（ｃｈａｎｎｅｌ）をフラップを通すことによって、すべてのゾーンへのアクセスが同時に遮断されるゾーン分けされた膨らまし式クッション用のバルブについて開示している。米国特許第５，５０２，８５５号は、クッションを脹らませ、もつれ防止のためにクッション一端に隣接してホース端が接近して集められた一連のホースを利用する。また、米国特許第５，５０２，８５５号のクッションは、クッション下からのクッション・ゾーンへのアクセス、及び、遠隔地からの監視を可能にするための各セルへのアクセス、も提供する。

本発明は、ゾーン分けされたセルラー・クッションに必要なバルブについての改善である。従来、ゾーン分けされたクッションは、複数のゾーンから伸び、一体化された共通のマニホールド及び関連するバルブを通じて接続された一体型流路を採用していた。このようなバルブの１つは、流路端を密閉するように閉じられるか、或いは、フラップ内に含まれるマニホールドを通じてゾーン間を連通させるように開かれるフラップを有する。使用を通じて、これらフラップ・タイプのバルブ及び他の従来のゾーン分けされたクッションのバルブはいくつかの欠点に苦しむことが分かっている。第一に、フラップ・タイプのバルブでは、フラップは、手動で閉じられなければならないと共に、スナップなどで固定しなければならない。このような種類の装置は、身体障害者にとっては操作が困難である場合が多い。フラップは、クッションの下にぎこちなく配置され得る。

より切迫した不安は、フラップ・バルブは、流路端が適切に密閉されていなければ、漏れ又は故障を起こすかもしれない、という点である。継続した使用及び通常の経時摩耗は、フラップ・タイプのバルブの効果を悪化させ得る。バルブを通じた漏れは、ゾーン間の望まれない連通をもたらし得る。最悪の場合、クッションからの空気の欠乏、及び、「底入れ（ｂｏｔｔｏｍｉｎｇ ｏｕｔ）」と呼ばれるユーザの臀部がクッションのない面の上に座すことになってしまう現象を招き得る。例えば、ユーザが臀部に知覚又は感覚を持っていない場合、ユーザは「底入れ（ｂｏｔｔｏｍ ｏｕｔ）」してしまい、それに気がつかない可能性もある。

漏れ防止設計された最新のバルブは、共通の譲受人によって所有されている本発明者らによる同時係属米国特許出願第１０／０５２，１０１号（出願日：２００２年１月１７日）及び同時係属国際特許出願ＷＯ０２／０６５００４（出願日：２００２年１月１７日）の主題である。そこに記載されたバルブは、それらの意図した目的に対しては良好に機能し、フラップ・バルブのデザインについて改善を示すが、本発明者らは、改善された取付機能及び密閉機能を組み込んだ新規なバルブ・デザインを開発した。

本発明は、例えば複数の膨張性ゾーンを備えたゾーン分けされたクッションと共に用いられたとき、２以上のゾーン間の流体の連通を可能にする又は各ゾーンの独立化を可能にする容易に操作されるバルブ・アッセンブリを提供する。また、このバルブは、ずれ及び漏れを防止するように該バルブをクッションに取り付ける構造も提供する。

本発明の一態様において、本バルブは、概して、内部ボアと、該ボア内に開き、ケーシングの長手方向に沿った複数の開口部とを有する。これら開口部は、チューブなどを通じて個別の膨張ゾーンへ接続され、ケーシングのボアを膨張ゾーンと連通させる。また、本バルブは、ケーシング・ボア内にぴったり座った移動可能スライドも有する。スライドは、縦方向の内部ボアと、スライド・ボアと連通し、長手方向に沿った複数の開口部とを有する。一般的に、スライド開口部の数は、バルブ・ケーシングの開口部の数と同じである。開口部は、開口部の両側に配置されたシールによって隔離され、各開口部に別々のエア・チャンバを形成する。スライドを操作して、別々のエア・チャンバをケーシング開口部と揃えることによって、スライド開口部とケーシング開口部が機能上（ｆｕｎｃｔｉｏｎａｌｌｙ）揃い、膨張ゾーン間を連通させ、バルブ・スライド・ボアを通じて様々な膨張ゾーン間で空気が行き来するようにすることができる。これに対応して、スライドを操作してスライド開口部とケーシング開口部とをずらすことによって、膨張ゾーンを密閉することができる。

本発明に係る改善されたスライド・バルブの例示的一実施形態は、２つの外側半ケーシング間に配置されたスライド・ハウジングを有する。一方の半ケーシングは、複数の継手コネクタ座（ｎｉｐｐｌｅ ｃｏｎｎｅｃｔｏｒ ｓｅａｔ）を有する。各継手コネクタ座は１組の外部ツメを有する。他方の半ケーシングは、補助的なツメを有する。スライド・ハウジングは、縦方向の内部ボアと、長手方向に沿った複数の継手コネクタとを有する。継手コネクタは、クッションの周辺端部（ｐｅｒｉｐｈｅｒａｌ ｅｄｇｅ）に挿入され、次いで、個別の膨張ゾーンに接続される。スライド・ハウジング・ボア内部には移動可能なスライドが存在する。スライドは、縦方向の内部ボアと、該内部ボアと連通し、長手方向に沿った複数の開口部とを有する。バルブは、スライド開口部をコネクタ継手と機能上揃えて膨張ゾーン間をバルブ・スライド・ボアを通じて連通させることによって開かれ、スライド開口部を動かしてケーシング開口部からずらして膨張ゾーンを密閉することによって閉じられる。各継手コネクタは、表面に少なくとも１組のリテーナ（ｒｅｔａｉｎｅｒ）溝を有する。各半ケーシング上のツメは、クッション端部及び継手コネクタ・リテーナ溝と係合し、コネクタ継手を空気管（ｃｏｎｄｕｉｔ）内に挿入する前に溝に入れられた接着剤を拡散させ、クッション材と２つの半ケーシングの間のコネクタ継手とを物理的に衝突（ｉｍｐｉｎｇｅ）させることによって、継手を空気管に留める。

本発明の様々な態様は、本明細書の一部を構成する図面に示された例示的実施形態に記載されたようにして、実現される。

添付図面全体を通じて、対応する参照番号は本発明の対応した要素を指す。

ここで図面（図１〜４）を参照する。文字Ａは、車椅子のシート、車両のシート、又は昔ながらの椅子のシートなどの基礎となる支持面上で用いられるように設計された、非常に柔軟なセルラー・クッションの例示的一実施形態を示す。セルラー構造であるため、クッションＡは、座っている人の体重を臀部面積の全域にわたって略均一に分散させ、これにより、坐骨、すなわち臀部の骨の突起、の支持荷重から生じる圧力を分散させる。クッションＡは、更に、ユーザを位置決めし、安定化させる能力も有する。本発明は、クッション上に用いられるものとして記載されるが、この新規なバルブ・アッセンブリは、空気マットレス又は空気マットレス部分又は膨張性ゾーンを含む他の類似の装置と共に用いることもできることは明らかである。

クッションＡは、基礎２と、基礎２から上方へ突き出た空気セル４とを有する。一般的に、空気セル４は、セル４を相互接続するウェブ５を備えた構造として鋳造される。基礎は、ウェブと、裏当て３とから構成される。裏当て３及び空気セル４は、鋳造可能であるか、或いは、非常に柔軟なネオプレンから形成可能であることが好ましい。セル４及びウェブ５は、米国特許第４，５４１，１３６号に記載された浸し塗り法において回転棒上に形成されてもよい。他方、空気セル４は、非常に柔軟なネオプレンから鋳造可能であり、基礎２は、ウェブと、ポリウレタンから形成された裏打ちと、から形成された真空であり、上記構造に適切に取り付けられ得ることができる。

基礎２は、一般的には長方形であり、セル４は、各セルが縦列及び横列を双方占めるような縦列及び横列として基礎２上に配置される。図示した実施形態は個々のセルが４つのフィンＦから成る構造を有する場合であるが、個々のセルの構造は本発明に付随する。本発明は、あらゆる好ましいセル４の構造、すなわち、例えば、任意数のフィン又は側面を有するセル、フィンを持たないセル、例えば円筒形又は立方体のセル或いは丸いセル、など、のセル構造と共に用いることができる。

セル４は、更に、ゾーン分けされた配置される。通常は、４つのゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕである。ゾーンｒ及びｓはクッションＡの前部に横に並んで位置し、ゾーンｔ及びｕはクッションＡの後部に横に並んで位置する。右側のゾーンｒ及びｕは、縦軸ｘに沿って、左側のゾーンｓ及びｔから分離され、前のゾーンｒ及びｓは、横軸ｙに沿って、後ろのゾーンｔ及びｕから分離される。より多いゾーン又はより少ないゾーンを異なるゾーン配置で配置してもよい。

基礎２内で、ゾーンｒの複数のセル４は対外に連通しているため、個々のセルがどの程度押圧されているかにかかわらず、すべてが略同じ内圧となる。同じことは、ゾーンｓの複数のセル４、ゾーンｔの複数のセル４、及び、ゾーンｕの複数のセル４にも当てはまる。換言すれば、ゾーンｒのセル４は、普段、残りのゾーンｓ、ｔ、及びｕのセルから隔離されている。同様に、ゾーンｓのセル４は、普段、ゾーンｒ、ｔ、及びｕのセル４から隔離されている。以下、同様。このように、各ゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕのセル４は、集合的に別々の膨張ゾーン又は区画を定義する。

管６は、ゾーンｔからクッション前部へ向けて延びる。同様に、管８は、ゾーンｕからクッション前部へ向けて延びる。より短い２つの管１０及び１２は、それぞれゾーンｓ及びｒからクッション前部へ向けて延びる。管６、８、１０、及び１２はいずれも、クッション端部近くに終端があり、以下に詳細に説明する本発明に係るクッション用バルブと連通している。本発明の範囲を逸脱することなく、任意の適切な方法で様々な管を形成することができることも明らかである。例えば、基礎が鋳造又は真空形成されるとき、管は基礎２に一体に形成することができる。

図示した実施形態は、１つの許容できる管構造である。管は、本発明に係るバルブを用いることができるようにクッションの縁の一ヶ所において管へアクセスできるようにされる限り、任意の方法で形成することができる。一例として、管は、本発明の範囲を逸脱することなく、ウェブ５状に形成されてもよく、或いは、別々の管を有してもよい。単にその端を回すことによって開閉される空気充填バルブ１４がゾーンｒに配置される。しかし、空気充填バルブはクッション上の任意の所望且つ便利な場所に配置できることは明らかである。

管６、８、１０、及び１２は、本発明の基礎的な一態様である新規なバルブ２０に作動可能に接続される。後に詳述するように、閉じられたとき、バルブ２０は複数のゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕのセル４を分離する。しかし、開けられたとき、バルブ２０はゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕを相互接続するため、すべてのゾーンのすべてのセル４の内部は連通し、よってすべて同じ内圧となる。空気充填バルブ１４はそれが配置されたゾーンのセル４内に空気をポンピングすることができ、バルブ２０が開いているとき、その空気はゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕのすべてのセル４を膨張させる。空気充填バルブ１４を１つだけ用いることにより、セル又はゾーンの空気量が使用中に変動しても、ゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕのすべてのセル４が同じ内圧に保たれる。

次いで、図３〜１３を特に参照して、新規なバルブ２０の一実施形態をより詳細に説明する。クッションの図示した実施形態では、それぞれ４つのゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕと連通した４つの管６、８、１０、及び１２が存在する。これは、各管の一端が一ゾーンの一セル４で終わるようにすることによって、実現される。流路の他端は、図示するように、バルブ２０と連通している。図３〜５の例示的実施形態において、バルブ２０は、縦方向の内部ボア２４を備えたケーシング２２を有する。図示した実施形態のボア２４は、円形の横断面を有するが、それ自体がケーシング及びスライドである限り、卵型でもよく、長方形でもよく、三角形でもよく、あらゆる任意の横断面構造でよい。また、ケーシング２２は、ボア２４に垂直で、ボア２４内に開いた一連の開口流路２６、２８、３０、及び３２も有する。これら流路は、管の他端に隣接して固定的且つぴったりと座る寸法を有する（図６参照）。

流路２６、２８、３０、及び３２は、所定の間隔をあけて、ボア２４の長手方向に沿って、配置される。管の他端は、流路内に圧入されてもよく、流路内に接着されてもよく、何らかの方法で流路内に固定される。また、バルブ２０は、ボア２４と移動可能に係合したスライド３４を有する。図示するように、スライド３４も円筒形の横断面（又は、ケーシング・ボア２４の横断面に補完となるあらゆる他の横断面）を有し、スライド３４がボア２４内を軸方向に移動できるようにボア２４の直径より若干小さい直径を有する。スライド３４は、スライドの軸方向に延びる内部ボア３６を有する。

スライド３４は、内部ボア３６内に開き、内部ボア３６と連通した一連のポート又は開口部３８、４０、４２、及び４４を有する。開口部３８、４０、４２、及び４４は、所定の間隔でボア３６の長手方向に沿って配置される。開口部間の間隔はそれぞれ、ケーシング２２の流路２６、２８、３０、及び３２の間の間隔に対応する。図示した実施形態において、「Ｏ（オー）」リング・シール４６、４８、５０、５１、５２、５４、５６、５８、６０、及び６１が、一般的には個々のスライド開口部の各側面上の溝又は座に配置され、開口部周りを流体又は空気についてきつくシーリングする。「Ｏ」リング・シースは、スライドに沿って、各開口部３８、４０、４２、及び４４の周りにそれぞれ小さい別々のエア・チャンバＣ−１、Ｃ−２、Ｃ−３、及びＣ−４を定義する。スライド３４は、栓６２及び６４で各端が栓される。栓６２及び６４は、ボア３６の両端を栓する又はシーリングするだけでなく、ユーザがスライド３４を握って又は触って操作するのに便利で人間工学的に満足のいく構造を提供すると共に、後述するようにスライドがケーシング・ボア内で操作されるときにストッパとして機能する。

上述のように、閉じられたとき、バルブ２０は、複数のゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕのセル４を隔離する。しかし、開かれたとき、バルブ２０は、ゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕを相互接続するため、すべてのゾーンのすべてのセル４の内部が連通し、よってすべてが同じ内圧となる。図４は、開いているバルブ２０を示す。この開情報を実現するために、ユーザは、栓６２がケーシングを接触するまでスライド３４を動かし又はシフトさせ、エア・チャンバ内に開いた開口部３８、４０、４２、及び４４をそれぞれ備えたエア・チャンバＣ−１、Ｃ−２、Ｃ−３、及びＣ−４がケーシングの開口部２６、２８、３０、及び３２と揃い、開口部３８、４０、４２、及び４４が開口部２６、２８、３０、及び３２と連通する。

開位置において、個々の膨張性ゾーンは、スライドのボア３６を通る管６、８、１０、及び１２を通じて、互いに連通している。図５は、閉じているバルブ２０を示す。ユーザは、栓６４がケーシング２２と接触するまで、スライド３４を逆方向に動かす。スライドのエア・チャンバＣ−１、Ｃ−２、Ｃ−３、及びＣ−４は、ケーシングの開口部と揃っていた状態からずれ、管６、８、１０、及び１２の端をシーリングする。

図６及び７は、一般的にバルブ２０’として示された、バルブ２０の別の例示的一実施形態を示す。バルブ２０’は、バルブ２０の機能部分を有する。しかし、ケーシング２２の内部は、ボア２４内に開いた小さい横のオリフィス６６を有する。バネで付勢された丸いツメ６８がオリフィス６６に座る。スライド３４は、第一の環状溝７０と、第二の環状溝７２とを有する。スライド３４が第一の位置又は開位置にあるとき（図６）、ツメ６８は溝７０内へ付勢される。スライドが第二の位置又は閉位置にあるとき（図７）、ツメは溝７２内へ付勢される。この構成は、重要な機能に役立つ。第一に、ツメと溝の組み合わせにより、スライドが所望の位置に固定される。第二に、ツメが溝に嵌まる際の可聴な及び／又は知覚可能な「クリック音」により、ユーザはスライド３４が所望の位置にあることを合理的に確信できる。

図８〜１０は、一般的に参照番号８０で示される本発明に係るバルブの別の例示的一実施形態を示す。バルブ８０は、円筒形の縦方向の内部ボア８４を備えたケーシング８２を有する。しかし、この特定の実施形態において、ボア８４は略円筒形であることが要求される。ケーシングには、切り目８５が付けられる。ケーシング８２の長手方向に沿って離間された一連の管状コネクタ８６、８８、９０、及び９２が存在する。これらコネクタとボア８４との連結部分にはリング・シール９３が存在する。個々の管状コネクタは両端開口であることは明らかである。管６、８、１０、及び１２は、図８に示すように、コネクタの一端である自由開口端に固定される。各管状コネクタの他端である開口端はケーシングのボア８４内に開き、ボア８４と連通している。

スライド９４は、ボア８４に回転可能に座っている。明らかなように、スライド９４は、ボア８４内にぴったりと座る略円筒形の横断面を有する。スライドは、このボアにおいては、軸方向に動かない。スライド９４は、一端が閉じた縦方向の内部ボア９６を有する。スライド９４の長手方向に沿って離間した一連の開口部９８、１００、１０２、及び１０４が存在する。明らかなように、開口部９８、１００、１０２、及び１０４は、コネクタ８６、８８、９０、及び９２にそれぞれ隣接して配置される。スライド９４の外表面上にはツメノブ１０５が存在し、切れ目８５に位置する。スライド９４は、一端にハンドル１０６を有する。図示するように、ハンドル１０６は、スライドの一端に形成されたギャップ１１０内の軸１０８に取り付けられる。また、ハンドルは、あらゆる有用な構造でよく、旋回可能なハンドル１０６に限られない。例えば、ノブ、ホイール、レバー、などスライドを回転させるあらゆる他の装置を用いることができる。

図９に示すように、ユーザは、ハンドルを握り、ボア８４内でスライド９４をその縦軸周りに回転させることができるため、開口部９８、１００、１０２、及び１０４はコネクタ８６、８８、９０、及び９２とそれぞれ揃い、よってバルブ８０が開かれる。ツメノブ１０５は、ノッチ８５端と接触するため、極端に回されず、開口部とコネクタが揃っている状態から外される。図１０に示すように、スライド９４は、ボア８４内で回転するため、開口部９８、１００、１０２、及び１０４はコネクタと揃わずに回転し、よってスライドはコネクタを密閉し、バルブを閉じることができる。閉位置において、ツメノブ１０５はノッチ８５の外側と接触する。ユーザは、この停止位置まで回転させることでバルブが閉まると確信が持てる。

図１１及び１２は、一般的に参照数字２０’’で示されるバルブ２０（図３〜５）の更に別の例示的一実施形態を示す。バルブ２０’’はバルブ２０と同様に作動すると共に、バルブ２０’のツメ／溝装置も含み得る。しかし、バルブ２０のケーシング２２’’は、平らなプロファイルを有する。ケーシング２２’’は、それぞれが管６、８、１０、及び１２と接続される、両端が開口した短いコネクタ又は継手１０６、１０８、１１０、及び１１２を有することに注意。スライド３４’’は、ケーシング・ボア内に非常にきつい嵌め合いで座る。すなわち、スライド３４’’とケーシングの内部ボアの壁との間には非常にわずかなクリアランスか存在しない。この比較的きつい摩擦は、スライド開口部の各側面上にＯリング・シールを設ける必要性を除去できる。しかし、図示した実施形態では、シール１１３などのシールが含まれる。また、図から分かるように、コネクタ１０６、１０８、１１０、及び１１２は、丸い外部端１１４、１１６、１１８、及び１２０をそれぞれ有する。これら外部端は、図１２に示すように、該外部端が管６、８、１０、及び１２の開口端内へ入って行くことを可能にする。

図１３は、一般的に参照数字２００で示されたバルブ２０の別の例示的一実施形態を示す。バルブ２００は、バルブ２０と同じように機能し、また、バルブ２０’の内部ツメ／溝装置も含み得る。バルブ２００は、低いプロファイルのケーシング２０２を有する。ケーシング２０２は、他の実施形態について図示するように、内部ボア（図示せず）を有する。スライド２０４は、ケーシング・ボア内でスライド可能に係合され、バルブ２０、２０’、及び２０’’について既に説明したのと同じように構成され、機能する。ケーシング２０２は、平らな基礎延長部分２０４を有する。一連の管コネクタ２０６、２０８、２１０、及び２１２は、基礎延長部分２０４に沿って配置される。管コネクタは、既述の管コネクタと同じように機能する。

新規なバルブの様々な実施形態の構成要素は、ポリエチレンや軽量で耐久性のある金属などのあらゆる適切な材料から鋳造する又は成型する又は組み立てることができることは明らかである。さらに、手動操作を回避するためにスライドがソレノイド又はサーボ駆動されるように構成することも可能である。このような例示的実施形態の１つを図１４に示す。サーボ・アクチュエータ４００は、スライドに接続される。アクチュエータの１つの種類は、ダブル・アクティング（ａｃｔｉｎｇ）・コイルである。一方のコイルに電圧が掛けられると、スプールが一方向に滑り出し、例えばバルブが開く。他方のコイルに電圧が掛けられると、スプールは逆方向に滑り出す。サーボには、バッテリ電力などの本分野で既知のあらゆる適切な手段によって電圧を掛けることができる。

図示したバルブは、４つの膨張性ゾーンを備えたクッションにおいて、４つの管と連通するように構成される。しかし、新規のクッション用バルブは、より多くの又はより少ない膨張性ゾーンを備えたクッションと共に機能するために、あらゆる任意数の流路を有してもよい。例えば、クッションが２つのゾーンしか有しない場合、バルブは２つの管を収容するように構成される。これは、２つの流路しか持たないバルブを作ることによって実現されてもよく、或いは、４流路バルブの２つの使わない流路に栓をすることによって実現されてもよい。さらに、例えば、バルブが６つの膨張性ゾーンを有するクッションと共に用いられる場合、バルブは管との接続のために６つの流路を有する。

（オペレーション）
ユーザにクッションＡを準備するために、バルブ２０、２２’、２２’’、又は８０を、図４、６、９、又は１２に示すように、開く。バルブを開くと、管６、８、１０、及び１２が開き、これにより管がバルブ・スライドのボアと連通し、バルブ・スライド・ボアを通じて４つのゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕが連通する。空気充填バルブ１４はが開かれ、空気がバルブ１４に接続されたポンプによってバルブ１４内にポンピングされる。空気は、当初、ゾーンｒのセル内に流れ込むが、残りのゾーンｓ、ｔ、及びｕのセルは開いたバルブを通じてゾーンｒのセルと連通しているため、すべてのセル４が膨張し、セル４は平衡状態に達する。ユーザを支持するのに必要な量を超えて十分な空気がクッションＡ内にポンピングされる。

次に、過剰に膨張したクッションＡは、ユーザを支持する際に載る支持面上に置かれる。そして、ユーザがクッションＡ上のここだと思う場所に座り、そして空気充填バルブ１４から空気をゆっくり放出してユーザを沈める。空気が放出されるとき、ユーザの臀部はセル４の配列内へ深く深く沈む。それらは、臀部の輪郭を包み、担う傾向を有する。十分な空気を放出し、坐骨の領域を基礎２から約０．５インチ以内にする。当然、空気がクッションＡから流れ出ているとき、すべてのセル４は基本的に同じ内圧のままである。なぜなら、それらは開いたバルブを通じて相互接続されているからである。ユーザが所望の包み込みを実現すると、空気充填バルブ１４を閉める。

クッションＡのセルに包まれているが、ユーザは、長期間維持されるのに望ましい姿勢に動くことができる、或いは、他人によって動かされることができる。これにより、複数のゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕのセル４内で空気が再分散される。やがて、複数のゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕのセル４は、平衡に達する。すなわち、ゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕ間の流れが止まる。そのとき、バルブ・スライドは、閉設定に操作され（図５、７、及び１０）、よってスライド・ボアを通じて空気が流れることが防止され、ゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕが隔離化される。

隔離されたゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕは、クッションＡに安定性を与え、これはユーザを選択された姿勢に維持するのに役立つ。したがって、ユーザが異なる姿勢を取ろうとすると、ユーザはゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕの中の１以上のゾーンのセルからのより大きな抵抗に遭遇し、それらはユーザを最初の姿勢に戻す。例えば、ゾーン間の空気量を変えることによって、床ずれに対する満足のいく保護を依然として維持しながら、身体的な変形を持つ人にも適応できるものにすることができる。選択された姿勢を維持することができる能力は、特に、脊髄の変形に苦しむユーザや筋肉が萎縮した人々にとって有用である。

図１５及び１６は、バルブ・スライドを通じてゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕを膨張させることができるように設計された、一般的に参照数字３００で示される、本発明に係る新規なバルブの例示的一実施形態を示す。図示するように、バルブ３００は、図３及び４に示すバルブと同じように構成され、内部ボア３０４を備えたケーシング３０２を有する。このケーシングは、ボア３０４内に開いた両端が開口の流路３０６、３０８、３１０、及び３１２を有する。内部ボア３１６を備えたスライド３１４は、ボア３０４内で移動可能に配置される。スライド３１４は、ボア３１６と連通した一連の短い流路３１８、３２０、３２１、及び３２２を有する。このスライドは、既述のように、４つのゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕ内の圧力を等しくするように機能する。しかし、スライド３１４は、一端に栓３２４を有し、他端に膨張装置３２６を有する。図示した実施形態において、膨張装置３２６は、内部ボア３３０と、一端にスライドにホースを接続するための結合金具３３２と、他端に従来の充填バルブ３３４と、を有するチューブ３２８を有する。管のボア３３０は、ボア３１６と連通している。明らかなように、バルブ３３４は、チューブ、スライド流路、及び個々の管を通じてクッションを所望の初期圧まで膨張させる空気流を提供するポンプや空気タンクなどの空気源（図示せず）に取り付けられる。

本バルブを備えた膨張装置の別の例示的使用法は、トラックなどの車両に採用された可膨張式シートクッションである。この装置は、トラックの空気源に接続されてもよい。バルブ３００がスライド３１４を操作することによって開かれると、空気源からの空気が４つのゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕ内へ略同時に流れ込み、クッションを膨張させる。クッションが適切に膨張され、ユーザの位置が決まると、バルブ３００が閉じられる。所望であれば、装置３２６が空気源から取り外されてもよく、充填バルブ３３４が閉じられてもよい。

チューブが望まれない場合、充填バルブ３３４を直接スライドに取り付けることも可能であることは明らかである。また、膨張装置は、ここに含まれる記載されたバルブ実施形態の任意のものと共に採用され得る。便宜上、バルブ３００と共に用いる場合について記載する。同様に、膨張装置３３２６は、膨張装置の例示的一実施形態であり、ここ及び請求で用いられる膨張装置という語は、バルブを通じてゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕの膨張を可能にする記載したバルブのうちの任意のもののスライド・ボアと関連付けられ得るあらゆる装置を包含することが意図されている。

本発明に係るバルブの別の例示的一実施形態は、図１７に参照数字５００で一般的に示され、他の例示的実施形態を参照して既に説明した膨張可能装置と同じように機能する。バルブ５００は、丸く、幾分平らな構造を有し、ケーシング５０２と、ハウジング５０２（図１９）内のスライド５０４と、スライド５０４に作動可能に接続されたアクチュエータ５０６とを有する。ハウジング５０２は、図１８により詳細に図示されている。ケーシング５０２は、略円形か又はディスク状の構造を有し、環状壁５０８と、天井壁５１０と、床壁５１２とを有する。これら列挙された壁は、円形の内部チャンバ５１４を定義する。天井壁５１０を貫く開口部又は穴５１６が存在する。また、天井壁には浅いアーチ形のツメ溝５１７も存在する。

床壁５１２は、チャンバ５１４と連通した４つの均等に離間した開口部又は穴５１８、５２０、５２２、及び５２４を有する。図示した実施形態において、開口部５１８、５２０、５２２、及び５２４は、短い環状の延長部分５２６、５２８、５３０、及び５３２をそれぞれ有する。これら環状の延長部分は、既述のものと同様の方法でクッション管に接続される。ハウジングをこれら延長部分無しで組み立て、管を床壁の開口部に直接接続してもよい。

スライド５０４は、図１９から最も良く分かるように、チャンバ５１４に回転可能に座る。スライド５０４は、円形又はディスク状の構造を有し、チャンバ５１４内に座るサイズを有する。スライド５０４は、突き出たアクチュエータ・シャフト５３６を備えた同心のハブ５３４を有する。シャフト５３６は、ハウジングの天井壁の穴５１６をぴったりと貫き、必要であれば、適切にシールされ得る。スライド５０４は、周辺マージン５３８と、該マージンとハブとの間に形成された環状の窪み又は溝５４０とを有する。溝５４０には、スライドを貫いて形成された４つの等しく離間した穴５４２、５４４、５４６、及び５４８が存在する。

アクチュエータ５０６は、図２０から最も良く分かるように、一端を貫く穴５５２を備えたアーム５５０と、他端の上面から上方へ延びるハンドル５５４とを有する。穴５５２は、パイプ（ｓｔｅｍ）５３６上に乗る寸法を有する。ハンドル５５４に隣接したアーム５５０の底面上にツメ５５６が存在する。このツメは、溝５１７と係合するように配置される。アクチュエータ５０６は、ケーシング内でのスライドの移動を可能にするために用いられる装置の例示的一実施形態である。ここで用いられるアクチュエータという語は、ケーシング内でのスライドの移動を可能にするあらゆる装置又は素子を含むことが意図されている。

図２１は、クッションの４つのゾーンのすべてを連通させる開位置のバルブ５００を示す。この第一の位置において、穴５４２、５４４、５４６、及び５４８は、ハウジングの穴５１８、５２０、５２２、及び５２４と揃う。クッションのゾーンは、環状溝５４０と貫いて連通する。アクチュエータ、その結果としてスライド５０４が、図２２に示すように逆方向に移動すると、列挙した穴は揃っていた状態からずれ、ゾーン間の連通はブロックされる。ツメ５５６は、バルブが開かれるとツメ溝５１７の一端と接触し、バルブが完全に閉められるとツメ溝の他端と接触するため、ユーザはバルブがいつ開いたか又は閉じたかを判断することができる。

当業者には明らかなように、既に述べたように、膨張装置をバルブ５００に取り付け、クッションの４つのゾーンすべての膨張を可能にすることもできる。また、バルブ５００は、スライドを所定の位置に固定するために、アクチュエータ、スライド、又はケーシングと結合した適切なツメ構造を有してもよい。

図１〜２２を参照して説明してきたバルブは、共通の譲受人によって所有されている本発明者らによる同時係属米国特許出願第１０／０５２，１０１号（出願日：２００２年１月１７日）及び同時係属国際特許出願ＷＯ０２／０６５００４（出願日：２００２年１月１７日）の主題である。これらの内容はここに参考文献として組み込まれる。

ゾーン分けされたセルラー・クッション用の新規なバルブの別の実施形態は、図２３〜３１に参照数字６００で一般的に示される。バルブ６００は、これから説明する新規な取り付け機能とシーリング機能を有する。図２３から分かるように、バルブ６００は、既述のように、ゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕと連通した４つの空気管６、８、１０、及び１２を有するクッションの周辺端部Ｅに取り付けられる。バルブ６００は、２つの半ケーシング又はセクション６０４及び６０６を有する外側ケーシング６０２を有する。

図２４及び２８を参照すると、図２３に示されるようにクッションに取り付けられるときには一般的に上部分であるセクション６０４は、該セクションの長手方向に延びる溝を定義する略半円形の横断面を有する前部６０７及び後部６０８を有する。前部６０７は、一般的に後部より大きい材料厚さを有すると共に、略平らな外表面６１１を有する（図２３）。前部６０７の内側は、材料厚さ内での窪み６１２、６２４、６１６、及び６１８から成り、図示した実施形態では溝６１０に垂直な半円形横断面を有する、一連の等しく離間した継手コネクタ座を有する。継手座の間には、等しく離間した一連の３つのマウント穴６２０、６２２、６２４が存在する。前部６０７の一端はウイング６２６であり、他端はウイング６２８である。マウント穴６３０及び６３２は、ウイング６２６及び６２８にそれぞれ形成される。継手座６１２は、表面上に形成された１組の離間した隆起ツメ６３４及び６３６を有する。同様に、継手座６１４は、隆起ツメ６３８、６４０を有し、継手溝６１６は隆起ツメ６４２、６４４を有し、継手座６１８は隆起ツメ６４６、６４８を有する。

半ケーシング６０６は、略平らな前部６５０と、溝６５４を定義する略半円形の横断面を有する後部６５２とを有する。半ケーシング６０６の全体の形状は、半ケーシング６０４のそれを補完する。前部６５０の内表面６５５は、４組の離間した隆起ツメ６５６と６５８、６６０と６６２、６６４と６６６、及び、６６８と６７０、を有する。前部６５０は、隆起ツメのペア間に３つの等しく離間したマウント穴６７２、６７４、６７６を有する。前部６５０は、ウイング６７８及び６８０を有する。ウイング６７８及び６８０には、マウント穴６８２、６８４が形成される。半ケーシング６０４のマウント穴６７２、６７４、６７６、６８２、及び６８４は、２つの半ケーシングが揃えられたとき、半ケーシング６０６の６２０、６２２、６２４、６３０、及び６３２と揃うように配置されることに注意。

溝６１０及び６５４は、２つの半ケーシングが揃えられたとき、協働してケーシングの長手方向（ウイングを除く）に延びる窪み６８６（図３０）を定義する。また、半ケーシング６０６の隆起ツメ６５６と６５８、６６０と６６２、６６４と６６６、及び、６６８と６７０は、２つの半ケーシングが組み立てられる配置に揃えられたとき、半ケーシング６０４の隆起ツメ６３４と６３６、６３８と６４０、６４２と６４４、及び、６４６と６４８、のそれぞれ向かいに揃うように配置される。

バルブ６００は、２つの半ケーシングの間にフィットするスライド・ハウジング６８６を有する。スライド・ハウジング６８６及び内部のスライド６８８は、図２４、２５、及び２７に詳細に図示されている。スライド・ハウジング６８６は、縦方向の内部ボア６９２を備えた略円筒形の壁６９０を有するケーシング６９０を有する。円筒形壁６９０は、窪み６８６に座る寸法を有する。スライド・ハウジング６８６は、その長手方向に沿って等しく離間された一連のコネクタ継手６９４、６９６、６９８、７００を有する。各コネクタ継手は、内部ボア６９２に垂直で、内部ボア６９２内に開いた内部ボア７０１を有する。図示した実施形態において、個々のコネクタ継手は、略板円形の又はＤ字形の横断面を有する。図２５から最も良く分かるように、継手コネクタ６９４、６９６、６９８、及び７００の各々は、継手コネクタの外表面に、１組の離間した環状のリテーナ溝７０２と７０４、７０６と７０８、７１０と７１２、及び、７１４と７１６、をそれぞれ有する。

継手コネクタは、コネクタ座６１２、６１４、６１６、及び６１８に座るように設計される。コネクタ座の表面上に形成されたツメのペア６３４と６３６、６３８と６４０、６４２と６４４、及び、６４６と６４８は、コネクタ継手がコネクタ座に配置されたとき、コネクタ座の丸い側面上の溝のペアと揃う。コネクタ継手の平らな側面上のリテーナ溝は、バルブが組み立てられたとき、半ケーシング６０６の表面上のツメ６５６と６５８、６６０と６６２、６６４と６６６、及び、６６８と６７０と揃う。継手コネクタ６９４、６９６、６９８、７００は、後に詳述するように、空気管６、８、１０、及び１２の端の内部にぴったりとフィットする寸法を有する。

内部スライド６８８は、スライド・ハウジング・ボア内を軸方向に移動できるように、スライド・ハウジング・ボア６９２と係合する。スライド６８８は、略管状で、壁６８９と内部ボア７２０とを有する構造である。離間して一直線に並んだボア７２０内に開いた一連の開口部又はポート７２２、７２４、７２６、及び７２８が存在する。個々のポートの各側面上に「Ｏ」リング・シール７３０、７３２、７３４、７３６、７３８、７４０、７４２、７４４、及び７４６が配置され、ポート周りを流体シーリング又は気密シーリングし、別々のエア・チャンバＣ−１、Ｃ−２、Ｃ−３、及びＣ−４を形成する。チャンバ内の空気は、スライドの円周周りを流れ、関連するポートに入ることができる。スライド６８８は、栓７４８及び７５０で各端が栓される。ネジ栓とスライドの端との間には、栓を備えたスライド端のシーリングを容易にする平ワッシャ７５１がある。栓７４８及び７５０は、ユーザに、スライドを操作するために握る又は触る構造を提供すると共に、スライドがケーシング・ボア内を軸方向に動くときにストッパとして働く。開口部７２２、７２４、７２６、及び７２８の周りのエア・チャンバは、他の例示的実施形態を参照して既に説明したように、バルブを開閉し、クッションＡの膨張ゾーン内の空気流を許容する又はブロックするために、継手コネクタが空気管に取り付けられたとき、継手コネクタ７２２、７２４、７２６、及び７２８とそれぞれ揃えられる又は揃った状態からずらされる。

図示した実施形態では、便宜上、スライド・ポートが空気管への開口部と揃えられるものとしたが、２つの開口部は完全に揃うことは必要でないことは明らかである。スライドが開位置において機能するためには、例えば、エア・チャンバＣ−１、Ｃ−２、Ｃ−３、及びＣ−４を開口部と揃えるだけでよい。既述のように、空気は、エア・チャンバ内のスライドの周りを流れ、ポートを通って入る又は出ることができる。これにより、ユーザが不注意でスライドをその縦軸周りに回転させ、２つの開口部がずれても、スライド・バルブを機能させることができる。したがって、スライド・ポート及び揃えられた空気管への開口部を参照すると、これは、概して、スライド・ポート及び空気管を通って流体が流れるように空気管への開口部に関して適切に配置されたスライド・ポートの周りのエア・チャンバとして定義される。よって、２つの開口部は完全に揃う必要はなく、機能上揃うことだけが要求される。すなわち、管開口部と関連するスライド・ポートとの間の流体流れ機能が可能になるように揃えればよい。

外側ケーシング、スライド・ハウジング、及び、スライドの横断面形状は、個々の開口部を機能上揃えたり揃った状態からずらしたりするためにスライドをサイドからサイドへ操作することができる限り、円筒形でもよく、卵形でもよく、三角形でもよく、長方形でもよく、あらゆる他の形状でもよい。

バルブ６００の構造は、これから説明するように、クッションＡへの高性能な取付を提供する。図２３、３０、及び３１を参照すると、継手コネクタの各々は空気管の一の開口端内に導入されることは明らかである。図示した実施形態において、各管は、上面側が隆起して、基礎側が平らな略Ｄ字形の横断面を有する。一例として、図３０及び３１を参照すると、継手コネクタ６９４は、空気管１２の端内に挿入される。コネクタ継手が空気管に一旦配置されると、２つの半ケーシング６０６、６０８は、スライド・ハウジング６８６の各側面上に配置され、窪み６８６に座ったスライド・ハウジング本体６９０と共にクラムシェル形に配置となる。半ケーシングの比較的平らな前部６０７及び６５０は、クッションの周辺端部Ｅと重なる。次いで、これら２つの半ケーシングは、揃えられて対向するマウント穴６７２、６７４、６７６、６８２、６８４、及び、６２０、６２２、６２４、６３０、６３２と、クッションＡの周辺端部に開けられた穴とを通じて、リベットＲ又はネジなどの他の適切な留め具で一体にきつく固定される。図示するように、周辺端部Ｅおよび空気管１２は、２つの半ケーシングの間で衝突する。特に、リテーナ溝７０２、７０４と対向するツメ６４６、６４８、及び、６６８、６７０との間に材料を締め付ける。各空気管を含むこの衝突配置は、バルブの長手方向に存在するため、クッションＡの周辺にバルブをきつく締め付け、バルブがクッションから離脱することを防ぐ。

さらに、図３０に示すように、継手コネクタを管内に挿入する前に、リテーナ溝（図示する例では溝７０２、７０４）内に接着剤又は糊Ｇを塗布してもよい。継手コネクタが管の開口端内に挿入されるときに少量の接着剤がこれらの溝に適用されるため、糊Ｇは、一般的に、溝内の所定位置に留まり、接着剤が滑らかな表面を有するコネクタ継手に適用された場合に起き得るような管壁によるスライド・ハウジングの本体へ向けた機械的な押圧が起きない。バルブの２つの半ケーシングが一体に締め付けられたとき、ツメはリテーナ溝と係合し、接着剤をリテーナ溝の外へ出し、それを図３０に示すように継手コネクタ及び空気管の長手方向に沿った表面上に流して、継手コネクタと空気管との間のより良好な接着を提供する。このプロセスは、当然、各継手コネクタ及び空気管について繰り返される。結果として、本発明のバルブは、より一層の機械的取付と、クッションへの接着取付とを提供する。

図示したバルブ６００は各コネクタ継手上に２つのリテーナ溝を提供し、これに対応して、第一のケーシング・セクションと第二のケーシング・セクションの双方の内表面上に２つのリテーナツメも提供するが、本発明の様々な態様は、継手コネクタが１又は３以上のリテーナ溝を有する場合にも実現できることは明らかである。これに対応して、半ケーシングは、１又は３以上のリテーナ溝を有してもよい。継手コネクタがケーシング・セクションの有するツメより多いリテーナ溝を有する場合も本発明の範囲内である。膨らまし式クッションにより多くの又はより少ない空気管が存在する場合、４つより多い又は４つより少ないコネクタ継手を備えた構成のバルブ６００とすることもできる。

他の例示的実施形態を参照して既に説明したように、既に詳細に述べたクッションの４つのゾーンすべてを膨張させることができる膨張装置がバルブ６００に取り付けられてもよい。他の実施形態を用いる場合、バルブ６００は、スライド又はスライド・ハウジングに結合された、スライドを所定の位置に固定するための適切なツメ構造を有してもよい。

クッションＡ及び新規なバルブはシートクッション向けに設計されたが、これらは、使用中に拡張されてもよく、既述のように、異なるゾーン配置や異なるゾーン数で構成されてもよい。さらに、同じ発明の原理は、膨らまし式マットレスや、自動車、トラック、自転車、又は、自動二輪車のシートクッション、或いは、他の種類の空気クッション式シート又は静止表面に適用可能である。結果として、請求項で用いられる「クッション」という語は、構成や用途を問わず、あらゆるこのような座る装置を含むことが意図されている。さらに、新規なバルブは、クッション以外のエア・チャンバ又はゾーンに分けられたあらゆる空気膨張式装置に採用され得る。

以上の記載及び添付図面は、本発明者らが現在知っている本発明を実行する最良の形態を例示することが意図されたものであり、限定的に解釈されるべきではない。

本発明に係る新規なクッション用バルブを採用したクッションの上部斜視図である。 図１に示したクッション及びクッション用バルブの底面図である。 本発明に係る新規なクッション用バルブの一実施形態の拡大斜視図である。 バルブが開位置の状態における図３の新規なクッション用バルブの横断面図である。 バルブが閉位置の状態における図３の新規なクッション用バルブの横断面図である。 バルブが開位置の状態における図３の新規なクッション用バルブの別の実施形態の横断面図である。 バルブが閉位置の状態における図６の新規なクッション用バルブの横断面図である。 本発明に係る新規なクッション用バルブの別の例示的一実施形態の拡大斜視図である。 バルブが開位置の状態における図８の新規なクッション用バルブの横断面図である。 バルブが閉位置の状態における図８の新規なクッション用バルブの横断面図である。 本発明に係る新規なクッション用バルブの別の例示的一実施形態の拡大斜視図である。 バルブが開位置の状態における図１１の新規なクッション用バルブの横断面図である。 本発明に係る新規なクッション用バルブの別の例示的一実施形態の拡大斜視図である。 サーボ・スライド・アクチュエータを含む図３のバルブの拡大斜視図である。 一端に空気膨張装置を備えた新規なクッション用バルブの例示的一実施形態の斜視図である。 図１５の例示的クッション用バルブの横断面図である。 本発明に係るバルブの別の例示的一実施形態の斜視図である。 図１７のバルブのハウジングの斜視図である。 ｓ図１７のバルブのスライドの斜視図である。 アクチュエータである。 開位置にある図１７のバルブの横断面図である。 閉位置にある図１７のバルブの横断面図である。 膨らまし式クッションの周辺端部に取り付けられた本発明に係るバルブの別の例示的一実施形態の斜視図である。 本発明に係るバルブの別の例示的一実施形態の上下を入れ替えた分解図である。 図２３のバルブのスライド・ハウジングの上面図である。 図２４のスライド・ハウジングの前面図である。 スライド・ハウジング及びスライドの分解図である。 図２３のバルブの一方の半ケーシングの底面図である。 他方の半ケーシングの上面図である。 ケーシングを組み立てる前に空気路及びコネクタ座に挿入されるコネクタ継手及び該コネクタ座の中心から見た組み立て前のバルブの部分拡大横断面図である。 空気路及びコネクタ座に挿入されたコネクタ継手及び該コネクタ座の中心から見た組み立て後のバルブの部分拡大横断面図である。

Claims (18)

1. 基礎と該基礎の一面上に直立した流体が充填されたセル・アレイとを有する膨らまし式装置と共に用いられるバルブ・アッセンブリであり、
   前記セル・アレイは複数の膨張ゾーンに分割され、
   前記ゾーンの各々は該ゾーンから延びる別々の空気管を有する、バルブ・アッセンブリであって、
   スライド・ハウジング座を定義する対向したセクションを有する外側ケーシングと、
   前記スライド・ハウジング座内のスライド・ハウジングと、
   スライドと、を有し、
   前記対向したセクションは前記膨らまし式装置に取り付け可能であり、
   前記スライド・ハウジングは、
   縦方向のボアを備え、
   空気管と該スライド・ハウジング縦方向ボアとの間を連通させる内部ボアを備えた少なくとも１つのコネクタを有し、
   前記スライドは、
   縦方向ボアを定義する壁と、
   前記スライドを貫いて前記スライド・ボア内へ開く少なくとも１つの開口部とを有し、
   前記スライドが前記ケーシング・ボア内で第一の位置へ移動すると、前記少なくとも１つのスライド開口部が前記少なくとも１つのコネクタと機能上揃って前記バルブが開き、
   前記スライドが前記ケーシング・ボア内で第二の位置へ移動すると、前記少なくとも１つのスライド開口部が前記少なくとも１つのコネクタと機能上揃っている状態からずれて前記バルブが閉じる、ことを特徴とするバルブ・アッセンブリ。
2. 請求項１記載のバルブであって、
   前記少なくとも１つのコネクタには、少なくとも１つのリテーナ溝が形成される、ことを特徴とするバルブ。
3. 請求項２記載のバルブであって、
   前記外側ケーシングは、該外側ケーシングが前記装置に取り付けられたときに、前記少なくとも１つのコネクタ・リテーナ溝と係合するように配置された少なくとも１つのツメを有する、ことを特徴とするバルブ。
4. 請求項３記載のバルブであって、
   第一のケーシング・セクションは、前記外側ケーシングが前記装置に取り付けられたときに、前記コネクタの前記少なくとも１つのリテーナ溝と係合するように配置された少なくとも１つのリテーナツメを更に有する、ことを特徴とするバルブ。
5. 請求項３記載のバルブであって、
   第二のケーシング・セクションは、前記外側ケーシングが前記装置に取り付けられたときに、前記コネクタの前記少なくとも１つのリテーナ溝と係合するように配置された少なくとも１つのリテーナツメを更に有する、ことを特徴とするバルブ。
6. 請求項３記載のバルブであって、
   第一のケーシング・セクションは、前記外側ケーシングが前記装置に取り付けられたときに、前記少なくとも１つのリテーナ溝と係合するように配置されたツメが設けられた少なくとも１つのコネクタ座を更に有する、ことを特徴とするバルブ。
7. 請求項１記載のバルブであって、
   前記スライド・ハウジングは、前記空気管と前記スライド・ハウジング・ボアとの間を連通させる複数のコネクタを更に有し、
   前記スライド壁には複数の開口部が設けられ、
   前記スライドが前記スライド・ハウジング・ボア内で第一の位置へ移動すると、前記複数のスライド開口部の各々が前記複数のコネクタの１つと機能上揃って前記バルブが開き、
   前記スライドが前記スライド・ハウジング・ボア内で第二の位置へ移動すると、前記スライド開口部が前記コネクタと機能上揃った状態からずれて前記バルブが閉じる、ことを特徴とするバルブ。
8. 請求項７記載のバルブであって、
   前記外側ケーシングは複数のコネクタ座を更に有し、
   前記コネクタ座は、前記スライド・ハウジング座に対して垂直である、ことを特徴とするバルブ。
9. 請求項７記載のバルブであって、
   前記複数のコネクタの各々は略半円形の横断面を有する、ことを特徴とするバルブ。
10. 請求項７記載のバルブであって、
    前記複数のコネクタの各々には少なくとも１つのリテーナ溝が設けられ、
    前記ケーシングは複数のコネクタ座が設けられた第一のセクションを有し、
    前記コネクタ座の各々はコネクタ・リテーナ溝と係合するように配置された少なくとも１つのツメを有し、
    前記ケーシングは前記第一のセクションに対向した第二のセクションを有し、
    前記第二のセクションは複数のツメを備え、
    前記複数のツメの各々は、前記ケーシングが前記装置基礎に取り付けられたときに、コネクタ・リテーナ溝と係合するように配置される、ことを特徴とするバルブ。
11. 請求項１記載のバルブであって、
    前記外側ケーシングは、該外側ケーシングを前記装置に取り付ける手段を更に有する、ことを特徴とするバルブ。
12. 複数の個別の膨張ゾーンを有する膨らまし式装置と共に用いられるバルブ・アッセンブリであって、
    第一のセクション及び第二のセクションを有するケーシングと、
    スライドと、を有し、
    前記第一のセクション及び前記第二のセクションは、一体に組み立てられると、縦方向の内部ボアと、複数の離間した開口部とを形成し、
    前記開口部は、前記ケーシングを貫いて前記ボア内へ開き、その間で前記ケーシング・ボアと前記複数のクッション膨張ゾーンとの間を連通させ、
    前記スライドは、
    前記ケーシング・ボア内にあって、
    縦方向の内部ボアと複数の離間したポートとを備え、
    前記複数のポートの各々に隣接したシールを有し、該ポートにおけるエア・チャンバを定義し、
    前記スライドが前記ケーシング・ボア内で第一の位置へ移動すると、前記エア・チャンバが前記ケーシング開口部と機能上揃って前記バルブが開き、
    前記スライドが前記ケーシング・ボア内で第二の位置へ移動すると、前記エア・チャンバが前記ケーシング開口部と機能上揃った状態からずれて前記バルブが閉じる、ことを特徴とするバルブ・アッセンブリ。
13. 基礎と一面上に直立した流体が充填されたセル・アレイとを有し、
    前記セル・アレイは複数の膨張ゾーンに分割され、
    前記ゾーンの各々は該ゾーンから延びる別々の空気管を有し、
    普段は隔離された前記ゾーンを流体接続させる又は遮断するためのバルブ・アッセンブリが前記別々の空気管に取り付けられた、クッションにおいて、
    前記バルブ・アッセンブリは、
    縦方向のボアが設けられ、複数のコネクタを有するスライド・ハウジングと、
    前記スライド・ハウジングの第一の面上に第一のセクションを有し、前記スライド・ハウジングの反対の面上に第二のセクションを有する外側ケーシングと、
    スライドとを有し、
    前記複数のコネクタの各々は、
    前記スライド・ハウジング・ボアと連通したボアを有し、
    膨張ゾーンから延びる前記別々の空気管の各々と連通し、
    その表面に形成された少なくとも１つのリテーナ溝を有し、
    前記第一のケーシング・セクションは前記複数のコネクタが座るための複数のコネクタ座を有し、
    前記コネクタ座の各々は、前記スライド・ハウジングが前記ケーシングの前記第一のセクションと前記第二のセクションとの間に位置するときに、コネクタ・リテーナ溝と係合する少なくとも１つのツメを有し、
    前記スライドは、
    前記スライド・ハウジング・ボア内にあり、
    内部ボアと前記スライド・ボアと連通した複数の離間したポートとを有し、
    前記スライドが前記ケーシング・ハウジング・ボア内で第一の位置へ移動すると、前記複数のポートが前記複数のスライド・ハウジング・コネクタと機能上揃って前記バルブが開き、前記膨張ゾーンが連通し、
    前記スライドが前記スライド・ハウジング・ボア内で第二の位置へ移動すると、前記複数のポートが前記複数のスライド・ハウジング・コネクタと機能上揃っている状態からずれて前記バルブが閉じ、前記膨張ゾーンを隔離する、ことを特徴とするバルブ・アッセンブリ。
14. 請求項１３記載のバルブ・アッセンブリであって、
    前記第二の外側ケーシング・セクションには、前記スライド・ハウジングが前記ケーシングの前記第一のセクションと前記第二のセクションとの間に位置するときに、前記リテーナ溝と係合する少なくとも１つのツメが設けられる、ことを特徴とするバルブ・アッセンブリ。
15. 請求項１３記載のバルブ・アッセンブリであって、
    前記スライドは複数のシールを更に有し、
    前記シールは、
    ポートの両側にそれぞれ設けられ、
    前記シール間のポートにおいて別々の空気区画を定義する、ことを特徴とするバルブ・アッセンブリ。
16. セルラー・クションであって、
    周辺端部を備えた可撓性を有する基礎と、
    前記基礎に固定された、該基礎から上方へ突き出た複数の可撓性を有する中空の空気収容セルと、
    空気管と、
    バルブとを有し、
    前記セルは独立した空気圧ゾーンに分離され、
    前記空気管は、前記空気圧ゾーンの各々に作動可能に接続され、
    前記バルブは、
    前記独立した空気圧ゾーン内の空気流を制御し、
    スライド・ハウジングと、外側ケーシングと、スライドとを有し、
    前記スライド・ハウジングには縦方向ボアが設けられ、
    前記スライド・ハウジングは、前記スライド・ハウジング・ボアと連通した複数のコネクタを有し、
    前記コネクタの各々は、前記空気管の各々と作動可能に結合され、
    前記コネクタの各々には少なくとも１つのリテーナ溝が設けられ、
    前記外側ケーシングは、前記スライド・ハウジング用の縦方向座を定義し、
    前記ケーシングは、複数のコネクタ座を有し、
    前記コネクタ座の各々は、前記スライド・ハウジング及びコネクタが前記ケーシングに座ったときに、リテーナ溝と係合する少なくとも１つのツメを備え、
    前記スライドは、
    前記スライド・ハウジング・ボア内にあり、
    縦方向の内部ボアと、
    前記スライド・ボアと連通し、前記スライドの長さ方向に沿ったポートとを有し、
    前記ポートの各々は、前記スライドが前記スライド・ハウジング・ボア内の第一の位置にあるとき、前記コネクタの各々と機能上揃って前記スライド・ボアを通じて前記空気圧ゾーン間に空気を流し、
    前記ポートの各々は、前記スライドが前記スライド・ハウジング・ボア内の第二の位置にあるとき、前記コネクタと機能上揃った状態からずれて前記スライド・ボアを通じた前記空気圧ゾーン間の空気の流れをブロックする、ことを特徴とするクッション。
17. 請求項１６記載のクッションであって、
    前記外側ケーシングは、第一の半ケーシングと、第二の半ケーシングとを有し、
    前記第一の半ケーシング及び前記第二の半ケーシングは、前記バルブが前記クッションに取り付けられたとき、前記クッションの基礎の周辺端部と、前記第一の半ケーシングと前記第二の半ケーシングの間の前記空気管と衝突する、ことを特徴とするセルラー・クッション。
18. 周辺端部を備えた可撓性を有する基礎と、
    前記基礎に固定された、該基礎から上方へ突き出た複数の可撓性を有する中空の空気収容セルと、
    空気管とを有し、
    前記セルは独立した空気圧ゾーンに分離され、
    前記空気管は前記独立した空気圧ゾーンの各々に作動可能に接続されると共に前記周辺端部に隣接して終わる、セルラー・クションにバルブを取り付ける方法であって、
    バルブ・スライド・ハウジング上の複数の管コネクタの各々の外表面に形成されたリテーナ溝内に接着剤を入れ、
    前記コネクタの各々を前記クッション空気管の各々の開口端と揃え、
    前記コネクタを前記空気管内に挿入し、
    前記クッションの前記周辺端部上の第一のバルブ・ケーシング・セクションを前記スライド・ハウジングの一面に配置し、
    前記第一のバルブ・ケーシング・セクションは内表面上に形成された複数のツメを有し、
    前記ツメの各々はコネクタ・リテーナ溝と揃うように配置され、
    前記クッションの前記周辺端部上の第二のバルブ・ケーシング・セクションを前記スライド・ハウジングの反対の面に配置し、
    前記第二のバルブ・ケーシング・セクションは内表面上に形成された複数のツメを有し、
    前記ツメの各々はコネクタ・リテーナ溝と揃うように配置され、
    前記クッションの前記周辺端部及び前記リテーナ溝と前記第一及び第二のバルブ・ケーシング・セクション上の前記ツメとの間の前記空気管とを衝突させ、接着剤が前記リテーナ溝から移動して前記空気管と前記コネクタとの間に接着シールを形成するように前記第一のバルブ・ケーシング・セクションを前記第二のバルブ・ケーシング・セクションへ固定する、ことを特徴とする方法。

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