JP2006351857A - 半導体発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】所望な光学特性のレーザー光Lを安定して発生する。
【解決手段】レーザーダイオード11により発生されたレーザー光L1を光学薄膜体31が、反射光R1と透過光T1として出射する。ここでは、光学薄膜体31は、光の波長に応じて異なった割合で、その反射光R1と透過光T1とを出射する。そして、光学薄膜体31から出射された透過光T1を光検出部41が検出し、その光検出部41により検出された光の強度に基づいて、制御部51が半導体発光装置1の動作を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体発光装置に関し、特に、半導体発光素子が発生する光を被照射体へ照射する半導体発光装置に関する。
半導体発光装置は、レーザーダイオードなどの半導体発光素子を備え、その半導体発光素子が発生する光を、被照射体へ照射する。半導体発光装置は、さまざまな用途において利用されている。たとえば、半導体発光装置は、いわゆるレーザーカプラとして利用されており、光ディスクにレーザー光を照射することによって、光ディスクに記憶された情報を読み取る(たとえば、特許文献1参照)。また、半導体発光装置は、液晶パネルに光を照射するバックライトとして利用されている。その他に、半導体発光装置は、たとえば、光通信や、レーザープリンタなどの光源として利用されている。
半導体発光装置においては、半導体発光素子から発生される光の波長が、半導体発光素子の温度によって変化することが知られている。このため、半導体発光装置は、半導体発光素子が所定の温度になるようにペルチェ素子などの冷却素子で冷却し調整することによって、所望の波長の光を発生させている。ここでは、たとえば、温度センサを用いて半導体発光素子の温度を測定し、その測定される温度が所定の温度になるように、冷却素子を制御して駆動している(たとえば、特許文献2参照)。また、その他に、グレーディングを用いて光の波長を直接的に測定し、その測定される光の波長が所定の波長になるように、冷却素子を制御して半導体発光素子の温度を調整している(たとえば、特許文献3参照)。
特開平11−150323号公報 特開2004−87543号公報 特開平11−295153号公報
しかしながら、前者のように、温度センサによって測定される半導体発光素子の温度に基づいて半導体発光素子の温度を調整する場合においては、半導体発光素子の発光部位についての温度を直接的に測定することは困難であるために、高精度に温度を制御することができず、所望な波長の光を被照射体へ照射することが容易ではなかった。また、後者のように、グレーディングを用いて測定される半導体発光素子の光の波長に基づいて半導体素子の温度を調整する場合においては、多数の光学部材が必要であるために、装置が大型化すると共に、コストダウンが困難になる場合があった。
このように、半導体発光装置においては、所望な光学特性の光を安定して発生することが困難な場合があった。
したがって、本発明の目的は、所望な光学特性の光を安定して発生することが容易に可能な半導体発光装置を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明にかかる半導体発光装置は、光を発生する半導体発光素子と、光を反射または透過する割合が光の波長に応じて異なるように形成されており、前記半導体発光素子により発生された光を、反射光と透過光との少なくとも一方として出射する光学薄膜体と、前記光学薄膜体から出射された前記反射光と前記透過光との少なくとも一方を検出する光検出部と、前記光検出部により検出された光の強度に基づいて、当該半導体発光装置の動作を制御する制御部とを有する。
本発明にかかる半導体発光装置においては、半導体発光素子により発生された光を光学薄膜体が反射光と透過光との少なくとも一方として出射する。ここでは、光学薄膜体は、光の波長に応じて異なった割合で、反射光と透過光との少なくとも一方を出射する。そして、その光学薄膜体から出射された反射光と透過光との少なくとも一方を光検出部が検出し、その光検出部により検出された光の強度に基づいて、当該半導体発光装置の動作を制御部が制御する。
本発明は、所望な光学特性の光を安定して発生することが容易に可能な半導体発光装置を提供することができる。
本発明にかかる実施形態の一例について説明する。
<実施形態1>
図1は、本発明にかかる実施形態1において、半導体発光装置1の構成を示す構成図である。
図1に示すように、本実施形態の半導体発光装置1は、レーザーダイオード11と、ハーフミラー21と、光学薄膜体31と、光検出部41と、制御部51と、ペルチェ素子61とを有する。
半導体発光装置1の各部について、順次、説明する。
レーザーダイオード11は、たとえば、n−AlGaAs層とp−AlGaAs層の2つのクラッド層でGaAs層の活性層を挟み込んだダブルヘテロ構造のレーザーチップ(図示なし)を有し、そのレーザーチップに電流が供給されることによって照射部位12からレーザー光Lを発生し、被照射体OJへ照射する。
ハーフミラー21は、図1に示すように、レーザーダイオード11からのレーザー光Lが入射される入射面22が、レーザーダイオード11の照射部位12に対面するように配置されている。また、ハーフミラー21は、レーザーダイオード11からのレーザー光Lの光軸に対して、入射面22が、たとえば、45°の角度で傾くように配置されている。そして、ハーフミラー21は、レーザーダイオード11から照射されるレーザー光Lを受け、透過光T1と反射光R1とに分割する。本実施形態においては、ハーフミラー21は、レーザーダイオード11からのレーザー光Lを、光強度が互いに異なるように透過光T1と反射光R1とに分割し、その分割した透過光T1と反射光R1とのうち、光強度が小さい方を光学薄膜体31に出射し、光強度が大きい方を被照射体OJに出射する。たとえば、ハーフミラー21は、レーザーダイオード11からのレーザー光Lの10%を入射面22で反射することによって反射光R1を光学薄膜体31に出射する。そして、ハーフミラー21は、レーザーダイオード11からのレーザー光Lを入射面22から透過することによって、レーザーダイオード11からのレーザー光Lの90%の透過光T1を被照射体OJに出射する。
光学薄膜体31は、光を反射または透過する割合が光の波長に応じて異なるように形成されている。
図2は、本実施形態において、光学薄膜体31の断面を示す断面図である。また、図3は、本実施形態において、光学薄膜体31に入射される光の波長λ(nm)と、光学薄膜体31から透過する光透過率T(%)との関係を示す図である。なお、図3においては、p波の場合についての光透過率T(%)を示す。
図2に示すように、本実施形態の光学薄膜体31は、ガラス基板311と、第1の二酸化チタン層321と、第1の二酸化シリコン層331と、第2の二酸化チタン層322と、第2の二酸化シリコン層332と、第3の二酸化チタン層323と、第3の二酸化シリコン層333と、第4の二酸化チタン層324と、第4の二酸化シリコン層334と、第5の二酸化チタン層325とからなる。ここで、ガラス基板311は、屈折率が1.52であり、厚さが1000nmになるように形成されている。第1の二酸化チタン層321は、屈折率が2.4であり、32nmの厚さでガラス基板311の上に積層されている。そして、第1の二酸化シリコン層331は、屈折率が1.46であり、103nmの厚さで第1の二酸化チタン層321の上に積層されている。そして、厚さ63nmの第2の二酸化チタン層322、厚さ103nmの第2の二酸化シリコン層332、厚さ63nmの第3の二酸化チタン層323、厚さ103nmの第3の二酸化シリコン層333、厚さ63nmの第4の二酸化チタン層324、厚さ103nmの第4の二酸化シリコン層334、厚さ32nmの第5の二酸化チタン層325が、順次、積層されている。そして、この本実施形態の光学薄膜体31は、第5の二酸化チタン層325の表面からガラス基板311へ透過する光の割合である光透過率が、図3に示すように、光の波長に応じて異なっている。
また、光学薄膜体31は、図1に示すように、ハーフミラー21からの反射光R1が入射される入射面32が、ハーフミラー21からの反射光R1の光軸に対して、たとえば、45°の角度で傾くように配置されている。そして、光学薄膜体31は、レーザーダイオード11により発生されたレーザー光Lをハーフミラー21からの反射光R1として受け、反射光R2と透過光T2とに分割し出射する。
本実施形態においては、光学薄膜体31は、その分割した透過光T2を光検出部41へ出射する。ここでは、光学薄膜体31は、ハーフミラー21からの反射光R1の波長λに応じて異なった光強度の透過光T2を光検出部41へ出射する。たとえば、図3に示すように、光学薄膜体31は、波長λが620nmの場合には、ハーフミラー21からの反射光R1の35%を入射面32から透過することによって、透過光T2として光検出部41に出射する。そして、この場合には、光学薄膜体31は、ハーフミラー21からの反射光R1の65%を入射面32から反射し、反射光R2として出射する。また、たとえば、図3に示すように、光学薄膜体31は、波長λが680nmの場合には、ハーフミラー21からの反射光R1の90%を入射面32から透過することによって、透過光T2として光検出部41に出射する。そして、この場合には、光学薄膜体31は、ハーフミラー21からの反射光R1の10%を入射面32から反射し、反射光R2として出射する。
光検出部41は、光学薄膜体31から出射された透過光T2を検出する。光検出部41は、フォトダイオードを含み、光学薄膜体31から出射された透過光T2をフォトダイオードで受け、その光学薄膜体31から出射された透過光T2の強度に応じた電気信号を制御部51へ出力する。
制御部51は、たとえば、制御回路を含み、光検出部41により検出された光の強度に基づいて、当該半導体発光装置1の動作を制御する。本実施形態においては、制御部51は、光検出部41により検出された光の強度に基づいて、ペルチェ素子61がレーザーダイオード11を冷却する動作を制御する。具体的には、制御部51は、光学薄膜体31から出射された透過光T2の強度に応じた電気信号を光検出部41から電流値として受ける。そして、制御部51は、その光検出部41からの電流値と、予め設定され記憶している基準値との差分値を求める。その後、制御部51は、その求めた差分値に応じた制御信号をペルチェ素子61に出力して制御する。ここでは、光検出部41から電流値と、予め設定され記憶している基準値との差分値に基づいて、レーザーダイオード11の温度を所定温度に調整し、レーザーダイオード11からのレーザー光Lの波長を所定波長にするように、制御部51がペルチェ素子61の冷却動作を制御する。たとえば、光検出部41から電流値が基準値より小さい場合においては、レーザーダイオード11の温度を上昇させて、レーザーダイオード11からのレーザー光Lの波長が長くなるように、制御部51は、ペルチェ素子61を駆動する電流値を小さくする。一方で、光検出部41から電流値が基準値より大きい場合においては、レーザーダイオード11の温度を下げて、レーザーダイオード11からのレーザー光Lの波長が短くなるように、制御部51は、ペルチェ素子61を駆動する電流値を大きくする。
ペルチェ素子61は、ペルチェ効果により冷却を行う熱電冷却素子であり、冷却面がレーザーダイオード11に接するように配置されている。そして、ペルチェ素子61は、制御部51からの制御信号に基づいて、レーザーダイオード11を冷却する動作を実施する。
以下より、本実施形態の半導体発光装置1の動作について説明する。
図4は、本実施形態の半導体発光装置1の動作を示すフロー図である。
図4に示すように、まず、レーザーダイオード11からレーザー光Lを発生する(S11)。
ここでは、図1に示すように、レーザーダイオード11のレーザーチップに電流を供給し、レーザーダイオード11の照射部位12からレーザー光Lを発生させる。
つぎに、図4に示すように、レーザー光Lを透過光T1と反射光R1とにハーフミラー21が分割する(S21)。
ここでは、レーザーダイオード11からのレーザー光Lの10%をハーフミラー21が入射面22で反射し、その反射光R1を光学薄膜体31へ出射する。一方で、レーザーダイオード11からのレーザー光Lの90%をハーフミラー21が入射面22から透過し、その透過光T1を被照射体OJに出射する。
つぎに、図4に示すように、ハーフミラー21からの反射光R1を、反射光R2と透過光T2とに光学薄膜体31が分割する(S31)。
ここでは、ハーフミラー21からの反射光R1の波長λに応じて異なった光強度の透過光T2を、光学薄膜体31が光検出部41へ出射する。また、これと共に、ハーフミラー21からの反射光R1の波長λに応じて異なった光強度の反射光R2を、光学薄膜体31が光検出部41へ向かう方向と異なる方向へ出射する。
たとえば、図3に示すように、ハーフミラー21からの反射光R1の波長λが620nmの場合には、そのハーフミラー21からの反射光R1の35%を光学薄膜体31が入射面32から透過し、その透過した透過光T2を光検出部41へ出射する。そして、この場合には、ハーフミラー21からの反射光R1の65%を光学薄膜体31が入射面32で反射し、その反射による反射光R2を出射する。また、たとえば、図3に示すように、ハーフミラー21からの反射光R1の波長λが680nmの場合には、そのハーフミラー21からの反射光R1の90%を光学薄膜体31が入射面32から透過し、その透過した透過光T2を光検出部41へ出射する。そして、この場合には、ハーフミラー21からの反射光R1の10%を光学薄膜体31が入射面32で反射し、その反射による反射光R2を出射する。
つぎに、図4に示すように、光学薄膜体31から出射された透過光T2を光検出部41が検出する(S41)。
ここでは、光学薄膜体31から出射された透過光T2を、光検出部41がフォトダイオードで受け、その光学薄膜体31から出射された透過光T2の強度に応じた電気信号を制御部51へ出力する。
図5は、本実施形態において、光検出部41に入射される光の波長λ(nm)と、光検出部41が出力する電流値I(A)との関係を示す図である。
図5に示すように、光学薄膜体31から出射された透過光T2の波長λが620nmの場合には、光学薄膜体31から出射された透過光T2を光検出部41が受けて光電変換し、第1電流値I1に対応する電気信号を光検出部41が制御部51へ出力する。また、たとえば、図5に示すように、光学薄膜体31から出射された透過光T2の波長λが680nmの場合には、前述の波長λが620nmの場合よりも光学薄膜体31から出射される透過光T2の光強度が光学薄膜体31によって大きくなるため、その第1電流値I1よりも大きな第2電流値I2に対応する電気信号を光検出部41が制御部51へ出力する。
つぎに、図4に示すように、光検出部41により検出された光の強度に基づいて、レーザーダイオード11の温度を制御部51が制御する(S51)。
ここでは、光検出部41により検出された光の強度に基づいて、ペルチェ素子61がレーザーダイオード11を冷却する動作を、制御部51が制御する。本実施形態においては、光学薄膜体31から出射された透過光T2の強度に応じた電気信号を光検出部41から電流値Iとして制御部51が受ける。そして、光検出部41からの電流値Iと、予め設定され記憶している基準値Istdとの差分値を制御部51が求めた後、その求めた差分値に応じた制御信号をペルチェ素子61に出力して制御する。つまり、所望の波長の光を検出した際に光検出部41にて得られる電流値を、基準値Istdとして、制御部51が予め記憶しており、その基準値Istdと、光検出部41からの電流値Iとの差分値に基づいて、制御部51がペルチェ素子61の冷却動作を制御し、レーザーダイオード11の温度を所定温度に調整することで、レーザーダイオード11からのレーザー光Lの波長を所定波長に調整する。
具体的には、光検出部41から電流値Iが基準値Istdより小さい第1電流値I1の場合(I<Istd)においては、図4に示すように、ペルチェ素子61を駆動する電流値Ipを小さくする(S61)。
これにより、基準温度になるようにレーザーダイオード11の温度が上昇し、レーザーダイオード11からのレーザー光Lの波長が長くなって、所望の波長に調整される。
また、光検出部41から電流値Iが基準値Istdより大きな第2電流値I2の場合(I>Istd)においては、図4に示すように、ペルチェ素子61を駆動する電流値Ipを大きくする(S62)。
これにより、基準温度になるようにレーザーダイオード11の温度が下降し、レーザーダイオード11からのレーザー光Lの波長が短くなって、所望の波長に調整される。
また、光検出部41から電流値Iが基準値Istdと同じ場合(I=Istd)においては、図4に示すように、ペルチェ素子61を駆動する電流値Ipを一定値に維持する(S63)。
これにより、基準温度になるようにレーザーダイオード11の温度が保持され、レーザーダイオード11からのレーザー光Lの波長が、一定な所望の波長になるように調整される。
以上のように、本実施形態においては、レーザーダイオード11により発生されたレーザー光Lを、光学薄膜体31が反射光R2と透過光T2として出射する。光学薄膜体31においては、反射光R2と透過光T2とのそれぞれが、光の波長に応じて割合が異なるように放たれる。そして、その光学薄膜体31から出射された透過光T2を光検出部41が検出する。そして、ペルチェ素子61がレーザーダイオード11を冷却する動作を、その光検出部41により検出された光の強度に基づいて制御部51が制御し、レーザーダイオード11からの照射されるレーザー光Lの波長を所望の波長に調整する。したがって、本実施形態は、所望な光学特性のレーザー光Lを安定して発生することが容易にできる。
また、本実施形態においては、レーザーダイオード11により発生されたレーザー光Lを、ハーフミラー21が透過光T1と反射光R1とに互いの光強度が異なるように分割している。そして、ハーフミラー21は、その分割した透過光T1と反射光R1とのうち、光強度が小さい反射光R1を光学薄膜体31に出射すると共に、光強度が大きい透過光T1を被照射体OJに出射している。このため、本実施形態は、レーザーダイオード11により発生されたレーザー光Lを効率的に利用可能である。
<実施形態2>
図6は、本発明にかかる実施形態2において、半導体発光装置101の構成を示す構成図である。
図6に示すように、本実施形態の半導体発光装置101は、基板102と、サブマウント103と、第1プリズム104と、第2プリズム105と、レーザーダイオード111と、ハーフミラー121と、光学薄膜体131と、第1光検出部141と、第2光検出部142と、第3光検出部143と、温度制御部151と、レーザーダイオード制御部152と、ペルチェ素子161とを有する。本実施形態の半導体発光装置101は、いわゆるレーザーカプラであり、被照射体OJである光ディスクにレーザー光を照射することによって、光ディスクに記憶された情報を読み取り、データ信号として出力する。
本実施形態の半導体発光装置101の各部について、順次、説明する。
基板102は、たとえば、シリコンからなる半導体基板であり、図6に示すように、主面に、第1光検出部141と第2光検出部142と第3光検出部143とが形成されている。そして、基板102は、サブマウント103が主面の上に配置され、そのサブマウント103を挟むように、第1プリズム104と第2プリズム105とが、主面の上に配置されている。
サブマウント103は、図6に示すように、基板102の主面に配置されている。サブマウント103は、基板102の主面から間隔を隔てるように、レーザーダイオード111を載置面でマウントする。たとえば、サブマウント103の載置面には電極層(図示なし)が形成されており、半田材料などの導電性接着材料によってレーザーダイオード111の電極(図示なし)と導電するように、サブマウント103が載置面でレーザーダイオード111を固定している。
第1プリズム104は、図6に示すように、基板102に形成された第3光検出部143を覆うように、基板102の主面上に配置されている。また、第1プリズム104は、レーザーダイオード111の第1照射部位112aから照射される第1レーザー光L1の光軸に対して、入射面104aが、たとえば、45°の角度で傾くように形成されている。そして、第1プリズム104は、その入射面104aにハーフミラー121が設置されており、そのハーフミラー121からの透過光T11を、第2光検出部142へ出射する。
第2プリズム105は、図6に示すように、基板102に形成された第1光検出部141を覆うように、基板102の主面上に配置されている。また、第2プリズム105は、レーザーダイオード111の第2照射部位112bから照射される第2レーザー光L2の光軸に対して、入射面105aが、たとえば、45°の角度で傾くように形成されている。そして、第2プリズム104は、その入射面105aに光学薄膜体131が設置されており、その光学薄膜体131からの透過光T21を、第1光検出部141へ出射する。
レーザーダイオード111は、図6に示すように、基板102の主面から間隔を隔てるように、サブマウント103の載置面でマウントされている。また、レーザーダイオード111は、実施形態1と同様な層構成で形成されており、本実施形態においては、第1照射部位112aから第1レーザー光L1を照射すると共に、第2照射部位112bから第2レーザー光L2を照射するように形成されている。ここでは、レーザーダイオード111は、第1照射部位112aから第1プリズム104の側へ第1レーザー光L1を照射する。そして、レーザーダイオード111は、第2照射部位112bから、第1照射部位112aが照射する方向と異なる方向の第2プリズム105の側へ第2レーザー光L2を照射する。
ハーフミラー121は、図6に示すように、第1プリズム104の入射面104aに設置されており、レーザーダイオード111の第1照射部位112aからの第1レーザー光L1の光軸に対して、たとえば、45°の角度で入射面122が傾いている。そして、ハーフミラー121は、レーザーダイオード111の第1照射部位112aから照射される第1レーザー光L1を受け、透過光T11と反射光R11とに分割する。本実施形態においては、ハーフミラー121は、レーザーダイオード111からの第1レーザー光L1を、光強度が互いに異なるように透過光T11と反射光R11とに分割し、その分割した透過光T11と反射光R11とのうち、光強度が小さい方を第2光検出部142に出射し、光強度が大きい方を被照射体OJに出射する。たとえば、ハーフミラー121は、レーザーダイオード111からのレーザー光Lの95%を入射面122で反射することによって反射光R11を被照射体OJに出射する。そして、ハーフミラー121は、レーザーダイオード111からの第1レーザー光L1を入射面122から透過させることによって、その第1レーザー光Lの5%の透過光T11を、第1プリズム104を介して、第2光検出部142に出射する。
光学薄膜体131は、実施形態1と同様に、図2に示すような構成で形成されており、図3に示すように、光を反射または透過する割合が光の波長に応じて異なる。そして、光学薄膜体131は、図6に示すように、第2プリズム105の入射面105aに設置されており、レーザーダイオード111の第2照射部位112bからの第2レーザー光L2の光軸に対して、たとえば、45°の角度で入射面132が傾くように配置されている。そして、光学薄膜体131は、レーザーダイオード111の第2照射部位112bから照射される第2レーザー光L2を受け、透過光T21と反射光R21とに分割する。本実施形態においては、光学薄膜体131は、その分割した透過光T21を第1光検出部141へ出射する。ここでは、光学薄膜体131は、レーザーダイオード111の第2照射部位112bから照射される第2レーザー光L2の波長λに応じて異なった光強度の透過光T21を第1光検出部141へ出射する。
第1光検出部141は、図6に示すように、基板102に形成されている。第1光検出部141は、基板102に形成されたフォトダイオードを含み、光学薄膜体131から出射された透過光T21を、第2プリズム105を介してフォトダイオードで受ける。そして、第1光検出部141は、その光学薄膜体131から出射された透過光T21の強度に応じた電気信号を温度制御部151へ出力する。
第2光検出部142は、図6に示すように、基板102に形成されている。第2光検出部142は、基板102に形成されたフォトダイオードを含み、ハーフミラー121から出射された透過光T11を、第1プリズム104を介してフォトダイオードで受ける。そして、第2光検出部142は、そのハーフミラー121から出射された透過光T11の強度に応じた電気信号をレーザーダイオード制御部152へ出力する。
第3光検出部143は、図6に示すように、基板102に形成されている。第3光検出部143は、基板102に形成されたフォトダイオードを含み、被照射体OJである光ディスクから出射される光(図示なし)を、第1プリズム104を介してフォトダイオードで受ける。そして、第3光検出部143は、その光を電気信号に変換してデータ信号を生成し、データ処理部(図示なし)へ出力する。
温度制御部151は、制御回路を含み、第1光検出部141により検出された光の強度に基づいて、ペルチェ素子161がレーザーダイオード111を冷却する動作を制御する。具体的には、温度制御部151は、光学薄膜体131から出射された透過光T21の強度に応じた電気信号を第1光検出部141から電流値として受ける。そして、温度制御部151は、その第1光検出部141からの電流値と、予め設定され記憶している基準値との差分値を求める。その後、温度制御部151は、その求めた差分値に応じた制御信号をペルチェ素子161に出力して制御する。ここでは、第1光検出部141から電流値と、予め設定され記憶している基準値との差分値に基づいて、レーザーダイオード111の温度を所定温度に調整し、レーザーダイオード111からのレーザー光Lの波長を所定波長にするように、温度制御部151がペルチェ素子161の冷却動作を制御する。
レーザーダイオード制御部152は、制御回路を含み、第2光検出部142により検出された光の強度に基づいて、レーザーダイオード111の動作を制御する。具体的には、レーザーダイオード制御部152は、ハーフミラー121から出射された透過光T11の強度に応じた電気信号を第2光検出部142から電流値として受ける。そして、レーザーダイオード制御部152は、その第2光検出部141からの電流値と、予め設定され記憶している基準値との差分値を求める。その後、レーザーダイオード制御部152は、その求めた差分値に応じた制御信号をレーザーダイオード111に出力して制御する。ここでは、レーザーダイオード111からの第1レーザー光L1の強度が所定の強度になるように、レーザーダイオード制御部152がレーザーダイオード111の動作を制御する。
ペルチェ素子161は、基板102の主面に対して反対側の面に冷却面が接するように配置されている。そして、ペルチェ素子161は、温度制御部151からの制御信号に基づいて、レーザーダイオード111を冷却する動作を実施する。
以下より、本実施形態の半導体発光装置101の動作について説明する。
本実施形態においては、レーザーダイオード111が第1レーザー光L1と第2レーザー光L2とを同時に照射する。
まず、レーザーダイオード111から照射される第1レーザー光L1についての動作について説明する。
図6に示すように、第1レーザー光L1は、レーザーダイオード111の第1照射部位112aから第1プリズム104の側へ照射される。ここでは、レーザーダイオード111のレーザーチップに電流を供給されることによって、第2照射部位112bから第2レーザー光L2が照射されると共に、第1照射部位112aから第1レーザー光L1が照射される。
そして、レーザーダイオード111の第1照射部位112aから照射される第1レーザー光L1をハーフミラー121が受け、透過光T11と反射光R11とに分割する。ここでは、レーザーダイオード111からのレーザー光Lの95%をハーフミラー121が入射面122で反射することによって反射光R11を被照射体OJに出射する。そして、レーザーダイオード11からの第1レーザー光L1をハーフミラー121が入射面122から透過させることによって、その第1レーザー光Lの5%の透過光T11を、第1プリズム104を介して、第2光検出部142に出射する。
その後、ハーフミラー121から出射された透過光T11を、第2光検出部142が第1プリズム104を介して受け、その透過光T11の強度に応じた電気信号をレーザーダイオード制御部152へ出力する。
一方で、ハーフミラー121から被照射体OJである光ディスクへ出射された反射光R11は、被照射体OJで反射される。そして、被照射体OJである光ディスクから反射される光(図示なし)を第3光検出部143が第1プリズム104を介して受け、その光を電気信号に変換してデータ信号を生成し、データ処理部(図示なし)へ出力する。
レーザーダイオード111から照射される第2レーザー光L2についての動作について説明する。
図7は、本実施形態の半導体発光装置101において、レーザーダイオード111から照射される第2レーザー光L2についての動作を示すフロー図である。
図7に示すように、まず、レーザーダイオード111から第2レーザー光L2を発生する(S111)。
ここでは、前述したように、図6に示すように、レーザーダイオード111のレーザーチップに電流を供給することによって、レーザーダイオード111の第1照射部位112aから第1レーザー光L1が照射されると共に、第2照射部位112bから第2レーザー光L2が照射される。
つぎに、図7に示すように、レーザーダイオード111からの第2レーザー光L2を、反射光R21と透過光T21とに光学薄膜体131が分割する(S131)。
ここでは、レーザーダイオード111からの第2レーザー光L2の波長λに応じて異なった光強度の透過光T21を、光学薄膜体131が第1光検出部141へ出射する。また、これと共に、レーザーダイオード111からの第2レーザー光L2の波長λに応じて異なった光強度の反射光R21を、光学薄膜体131が第1光検出部141へ向かう方向と異なる方向へ出射する。
たとえば、実施形態1と同様に、図3に示すように、レーザーダイオード111からの第2レーザー光L2の波長λが620nmの場合には、その第2レーザー光L2の35%を光学薄膜体131が入射面132から透過し、その透過した透過光T21を第1光検出部141へ出射する。そして、この場合には、第2レーザー光L2の65%を光学薄膜体131が入射面132で反射し、その反射による反射光R21を出射する。
つぎに、図7に示すように、光学薄膜体131から出射された透過光T21を第1光検出部141が検出する(S141)。
ここでは、光学薄膜体131から出射された透過光T21を、第1光検出部141がフォトダイオードで受け、その光学薄膜体131から出射された透過光T21の強度に応じた電気信号を温度制御部151へ出力する。
たとえば、実施形態1と同様に、図5に示すように、光学薄膜体131から出射された透過光T21の波長λが620nmの場合には、光学薄膜体131から出射された透過光T21を第1光検出部141が受けて光電変換し、第1電流値I1に対応する電気信号を第1光検出部141が温度制御部151へ出力する。
つぎに、図7に示すように、第1光検出部141により検出された光の強度に基づいて、レーザーダイオード111の温度を温度制御部151が制御する(S151)。
ここでは、第1光検出部141により検出された光の強度に基づいて、ペルチェ素子161がレーザーダイオード111を冷却する動作を、温度制御部151が制御する。本実施形態においては、実施形態1と同様に、光学薄膜体131から出射された透過光T21の強度に応じた電気信号を第1光検出部141から電流値Iとして温度制御部151が受ける。そして、第1光検出部141からの電流値Iと、予め設定され記憶している基準値Istdとの差分値を温度制御部151が求めた後、その求めた差分値に応じた制御信号をペルチェ素子161に出力して制御する。
具体的には、第1光検出部141から電流値Iが基準値Istdより小さい第1電流値I1の場合(I<Istd)においては、図7に示すように、ペルチェ素子161を駆動する電流値Ipを小さくする(S161)。
これにより、基準温度になるようにレーザーダイオード111の温度が上昇し、レーザーダイオード111からの第1レーザー光L1および第2レーザー光L2の波長が長くなって、所望の波長に調整される。
また、第1光検出部141から電流値Iが基準値Istdより大きな第2電流値I2の場合(I>Istd)においては、図7に示すように、ペルチェ素子161を駆動する電流値Ipを大きくする(S162)。
これにより、基準温度になるようにレーザーダイオード111の温度が下降し、レーザーダイオード111からの第1レーザー光L1と第2レーザー光L2の波長が短くなって、所望の波長に調整される。
また、第1光検出部141から電流値Iが基準値Istdと同じ場合(I=Istd)においては、図7に示すように、ペルチェ素子161を駆動する電流値Ipを一定値に維持する(S163)。
これにより、基準温度になるようにレーザーダイオード111の温度が保持され、レーザーダイオード111からの第1レーザー光L1と第2レーザー光L2の波長が、一定な所望の波長になるように調整される。
以上のように、本実施形態においては、レーザーダイオード111により発生された第2レーザー光L2を、光学薄膜体131が反射光R21と透過光T21とに分割して出射する。光学薄膜体131においては、反射光R21と透過光T21とのそれぞれが、光の波長に応じて割合が異なるように放たれる。そして、その光学薄膜体131から出射された透過光T21を第1光検出部141が検出する。そして、ペルチェ素子161がレーザーダイオード111を冷却する動作を、その第1光検出部141により検出された光の強度に基づいて温度制御部151が制御し、レーザーダイオード111からの照射される第1レーザー光L1および第2レーザー光L2の波長を所望の波長に調整する。したがって、本実施形態は、実施形態1と同様に、所望な光学特性のレーザー光を安定して発生することが容易にできる。
<実施形態3>
図8は、本発明にかかる実施形態3において、半導体発光装置201の構成を示す構成図である。
図8に示すように、本実施形態の半導体発光装置201は、実施形態2に対して、サブマウント103がLOP103aに置換されていると共に、第2プリズム105が設置されず、光学薄膜体131と第1光検出部141との位置が異なっている。この点を除き、本実施形態は、実施形態2と同様である。したがって、重複する個所については、説明を省略する。
LOP103aは、図8に示すように、基板102の主面に配置されている。LOP103aは、基板102の主面から間隔を隔てるように、レーザーダイオード111を載置面で支持する。たとえば、LOP103aの載置面には電極層(図示なし)が形成されており、導電性接着材料によってレーザーダイオード111の電極(図示なし)と導電するように、LOP103aが載置面でレーザーダイオード111を固定している。また、LOP103aは、図8に示すように、主面に、第1光検出部141が形成されている。そして、LOP103aには、第1光検出部141を被覆するように、光学薄膜体131が設置されている。
光学薄膜体131は、図8に示すように、LOP103aに配置されている。ここでは、光学薄膜体131は、レーザーダイオード111の第2照射部位112bに入射面132が対応するように配置されている。また、これと共に、光学薄膜体131は、第2照射部位112bからの第2レーザー光L2の光軸に入射面132が沿うように配置されている。そして、光学薄膜体131は、レーザーダイオード111の第2照射部位112bから照射される第2レーザー光L2において光学薄膜体131側へ放射される光を入射面132で受けて、第1光検出部141へ透過する。ここでは、光学薄膜体131は、第2レーザー光L2の波長λに応じて異なった光強度の透過光を、第1光検出部141へ出射する。
第1光検出部141は、図8に示すように、LOP103aに形成されている。第1光検出部141は、LOP103aに形成されたフォトダイオードを含み、光学薄膜体131を透過した透過光を受けて、その透過光の強度に応じた電気信号を温度制御部151へ出力する。
以下より、本実施形態の半導体発光装置201の動作について説明する。
本実施形態においては、レーザーダイオード111からの第2レーザー光L2を光学薄膜体131が透過し、第1光検出部141へ出射する。ここでは、実施形態2と同様に、レーザーダイオード111からの第2レーザー光L2の波長λに応じて異なった光強度の透過光T21を、光学薄膜体131が第1光検出部141へ出射する。
そして、実施形態2と同様に、光学薄膜体131から出射された透過光を、第1光検出部141がフォトダイオードで受け、その光学薄膜体131から出射された透過光の強度に応じた電気信号を温度制御部151へ出力する。その後、実施形態2と同様に、第1光検出部141により検出された光の強度に基づいて、ペルチェ素子161がレーザーダイオード111を冷却する動作を、温度制御部151が制御する。
以上のように、本実施形態においては、レーザーダイオード111により発生された第2レーザー光L2を、光学薄膜体131が受け、第1光検出部141へ透過させる。光学薄膜体131においては、入射された光の波長に応じて割合が異なるように、透過光が出射される。そして、その光学薄膜体131から出射された透過光T21を第1光検出部141が検出する。そして、ペルチェ素子161がレーザーダイオード111を冷却する動作を、その第1光検出部141により検出された光の強度に基づいて温度制御部151が制御し、レーザーダイオード111からの照射される第1レーザー光L1および第2レーザー光L2の波長を所望の波長に調整する。したがって、本実施形態は、実施形態2と同様に、所望な光学特性のレーザー光を安定して発生することが容易にできる。
<実施形態4>
図9は、本発明にかかる実施形態4において、半導体発光装置301の構成を示す構成図である。
図9に示すように、本実施形態の半導体発光装置301は、実施形態2と異なり、温度算出部153を含む。この点を除き、本実施形態は、実施形態2と同様である。したがって、重複する個所については、説明を省略する。
温度算出部153は、たとえば、コンピュータであり、第1光検出部141により検出された透過光T21の強度に基づいて、レーザーダイオード111の温度を算出する。温度算出部153は、検出する透過光T21の強度に応じて第1光検出部141から出力される電流値と、その電流値に対応する温度との関係をデータベースとして記憶しており、そのデータベースを用いて、第1光検出部141から出力される電流値から、温度を求める。
そして、レーザーダイオード制御部152は、温度算出部153により算出されたレーザーダイオード111の温度に基づいて、レーザーダイオード111の動作を制御する。具体的には、レーザーダイオード制御部152は、温度算出部153により算出されたレーザーダイオード111の温度が、予め設定された基準値以外の値の際には、レーザーダイオード111の動作を停止させる。
以上のように、本実施形態においては、第1光検出部141により検出された光の強度に基づいて、レーザーダイオード111の温度を温度算出部153が算出する。そして、レーザーダイオード制御部152は、その温度算出部153により算出されたレーザーダイオード111の温度が、予め設定された基準値以外の値の際には、レーザーダイオード111の動作を停止させる。したがって、本実施形態は、装置が過剰な温度になることを防止可能であるため、所望な光学特性のレーザー光を安定して発生することが容易にできる。
なお、上記の実施形態において、半導体発光装置1,101,102,103は、本発明の半導体発光装置に相当する。また、上記の実施形態のレーザーダイオード11,111は、本発明の半導体発光素子に相当する。また、上記の実施形態のハーフミラー21,121は、本発明の光分割部に相当する。また、上記の実施形態の光学薄膜体31,131は、本発明の光学薄膜体に相当する。また、上記の実施形態の光検出部41,第1光検出部141は、本発明の光検出部に相当する。また、上記の実施形態の制御部51、温度制御部151,レーザーダイオード制御部152は、本発明の制御部に相当する。また、上記の実施形態のペルチェ素子61,161は、本発明の温度調整部に相当する。また、上記の実施形態の温度算出部153は、本発明の温度算出部に相当する。
また、本発明の実施に際しては、上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形形態を採用することができる。
たとえば、上記の実施形態においては、光学薄膜体を透過した透過光を光検出部が検出する場合について示しているが、これに限定されない。たとえば、光学薄膜体を反射した反射光を光検出部が検出するように適用してもよい。
また、たとえば、上記の実施形態においては、レーザーカプラなどとして用いる場合について示しているが、これに限定されない。たとえば、ディスプレイなど他の用途に適用してもよい。具体的には、カラー液晶パネルなどの画像表示部に光を照射するバックライトなどの発光装置について適用してもよい。この場合には、たとえば、上述した光学薄膜体を介して、光検出部により検出されたバックライトの光の強度の値と、予め設定された基準値との差分値に基づいて、画像表示部による光の変調動作を制御部が制御する。具体的には、画像表示部を駆動するRGB信号を補正する色度調整用の補正係数を、この差分値に基づいて算出する。そして、補正係数で補正したRGB信号を制御部が画像表示部へ出力して、所望な画像を表示させる。
また、たとえば、上記の実施形態においては、半導体発光素子からの光の光軸に対して光学薄膜体の入射面を所定の角度で傾けるように配置させている場合について示しているが、これに限定されない。たとえば、半導体発光素子からの光の光軸に対して光学薄膜体の入射面が垂直になるように配置してもよい。
図10は、垂直入射に対応した本変形例の光学薄膜体231の断面を示す断面図である。また、図11は、光学薄膜体231に入射される光の波長λ(nm)と、この光学薄膜体231から透過する光透過率T(%)との関係を示す図である。
図10に示すように、本変形例の光学薄膜体231は、ガラス基板411と、第1の二酸化チタン層421と、第1の二酸化シリコン層431と、第2の二酸化チタン層422と、第2の二酸化シリコン層432と、第3の二酸化チタン層423と、第3の二酸化シリコン層433と、第4の二酸化チタン層424と、第4の二酸化シリコン層434と、第5の二酸化チタン層425とからなる。ここで、ガラス基板411は、屈折率が1.52であり、厚さが1000nmになるように形成されている。第1の二酸化チタン層421は、屈折率が2.4であり、29nmの厚さでガラス基板411の上に積層されている。そして、第1の二酸化シリコン層431は、屈折率が2.4であり、94nmの厚さで第1の二酸化チタン層321の上に積層されている。そして、厚さ57nmの第2の二酸化チタン層422、厚さ94nmの第2の二酸化シリコン層432、厚さ57nmの第3の二酸化チタン層423、厚さ94nmの第3の二酸化シリコン層433、厚さ57nmの第4の二酸化チタン層424、厚さ94nmの第4の二酸化シリコン層434、厚さ29nmの第5の二酸化チタン層425が、順次、積層されている。そして、この本実施形態の光学薄膜体31は、第5の二酸化チタン層425の表面からガラス基板411へ透過する光の割合である光透過率が、図11に示すように、光の波長に応じて異なる。
図1は、本発明にかかる実施形態1において、半導体発光装置1の構成を示す構成図である。 図2は、本発明にかかる実施形態1において、光学薄膜体31の断面を示す断面図である。 図3は、本発明にかかる実施形態1において、光学薄膜体31に入射される光の波長λ(nm)と、光学薄膜体31から透過する光透過率T(%)との関係を示す図である。 図4は、本発明にかかる実施形態1において、半導体発光装置1の動作を示すフロー図である。 図5は、本発明にかかる実施形態1において、光検出部41に入射される光の波長λ(nm)と、光検出部41が出力する電流値I(A)との関係を示す図である。 図6は、本発明にかかる実施形態2において、半導体発光装置101の構成を示す構成図である。 図7は、本発明にかかる実施形態2の半導体発光装置101において、レーザーダイオード111から照射される第2レーザー光L2についての動作を示すフロー図である。 図8は、本発明にかかる実施形態3において、半導体発光装置201の構成を示す構成図である。 図9は、本発明にかかる実施形態4において、半導体発光装置301の構成を示す構成図である。 図10は、垂直入射に対応した本変形例の光学薄膜体231の断面を示す断面図である。 図11は、光学薄膜体231に入射される光の波長λ(nm)と、この光学薄膜体231から透過する光透過率T(%)との関係を示す図である。
符号の説明
1,101,201,301…半導体発光装置(半導体発光装置)、
11,111…レーザーダイオード(半導体発光素子)、
21,121…ハーフミラー(光分割部)、
31,131…光学薄膜体、
41…光検出部(光検出部)、
51…制御部(制御部)、
61,161…ペルチェ素子(温度調整部)、
102…基板、
103…サブマウント、
103a…LOP、
104…第1プリズム、
105…第2プリズム、
141…第1光検出部(光検出部)、
142…第2光検出部、
143…第3光検出部、
151…温度制御部(制御部)、
152…レーザーダイオード制御部(制御部)、
153…温度算出部

Claims (5)

  1. 光を発生する半導体発光素子と、
    光を反射または透過する割合が光の波長に応じて異なるように形成されており、前記半導体発光素子により発生された光を、反射光と透過光との少なくとも一方として出射する光学薄膜体と、
    前記光学薄膜体から出射された前記反射光と前記透過光との少なくとも一方を検出する光検出部と、
    前記光検出部により検出された光の強度に基づいて、当該半導体発光装置の動作を制御する制御部と
    を有する
    半導体発光装置。
  2. 前記半導体発光素子により発生された光を、透過光と反射光とに分割する光分割部
    を有し、
    前記光学薄膜体は、前記光分割部によって分割された反射光と透過光とのいずれか一方が入射される
    請求項1に記載の半導体発光装置。
  3. 前記光分割部は、前記半導体発光素子により発生された光を、光強度が互いに異なるように透過光と反射光とに分割し、当該分割した前記反射光と前記透過光とのうち、光強度が小さい方を前記光学薄膜体に出射し、光強度が大きい方を前記被照射体に出射する
    請求項2に記載の半導体発光装置。
  4. 前記半導体発光素子の温度を調整する温度調整部
    を有し、
    前記制御部は、前記光検出部により検出された光の強度に基づいて、前記温度調整部の動作を制御する
    請求項1に記載の半導体発光装置。
  5. 前記光検出部により検出された光の強度に基づいて、前記半導体発光素子の温度を算出する温度算出部
    を有し、
    前記制御部は、前記温度算出部により算出された前記半導体発光素子の温度が、予め設定された基準値以外の値の際には、前記半導体発光素子の動作を停止させる
    請求項1に記載の半導体発光装置。
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