JP2006350042A - 弦楽器用吸汗シート - Google Patents

弦楽器用吸汗シート Download PDF

Info

Publication number
JP2006350042A
JP2006350042A JP2005177151A JP2005177151A JP2006350042A JP 2006350042 A JP2006350042 A JP 2006350042A JP 2005177151 A JP2005177151 A JP 2005177151A JP 2005177151 A JP2005177151 A JP 2005177151A JP 2006350042 A JP2006350042 A JP 2006350042A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sweat
sheet
absorbing
violin
absorbing sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005177151A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Kanzaki
修 神崎
Hiroshi Toyoshima
寛 豊嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2005177151A priority Critical patent/JP2006350042A/ja
Publication of JP2006350042A publication Critical patent/JP2006350042A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Stringed Musical Instruments (AREA)

Abstract

【課題】軽量且つ即効性の高い楽器用吸汗シートと、これを用いた吸汗セットを提供することを目的とする。
【解決手段】バイオリン1の顎当て2に対し、顎当て本体201を包むように釣鐘状の吸汗シート1を配設する。当該吸汗シート3Aとして、再剥離性粘着材304、フィルム基材303、ポリアクリル酸ナトリウム系高吸水性樹脂からなる吸収材302、通気性を有する被覆材301を順次積層し、前記被覆材301が演奏者の肌(顎)に直接触れるように配設する。
【選択図】図2

Description

本発明は、バイオリン等の弦楽器に対して汗の付着を防止する吸汗シートに関する。
代表的な弦楽器の一つであるバイオリンは、一般には演奏者がその筐体を一方の肩に載せ、筐体の端部を肩と顎の間で挟むことで固定しながら演奏される。
このバイオリンの固定は、演奏者の加減により肩と顎にある程度の力を掛けてなされるが、演奏者の体力、熟練度、体格等の理由でうまく固定できない場合がある。そこで固定用補助器具として、バイオリンの筐体に別途、演奏者の顎をズレなく載せるためのパッド(顎当て)や、特許文献1に示すように肩当て(ショルダーレスト)と称されるものが使用される。
特開2003−010631号公報
一方、バイオリン等の弦楽器の有する固有の課題として、水分を吸うことで材料特性が変わってしまい、好ましくない音響効果の変化を生じる問題がある。
前記吸水が起きる原因としては、弦楽器の保存される環境の湿度、気候等の諸条件が挙げられるが、演奏者の発汗作用によるところも無視できない。すなわち、演奏中に演奏者がバイオリンに触れることで、演奏者の汗がバイオリンに移り、吸汗されることがある。このような吸汗の量は、バイオリンに演奏者が触れる面積に比例して増大するが、前記固定用補助器具を用いる場合にも、当該器具を介して演奏者の肌に由来する汗がバイオリン本体に流れる余地が存在する。具体的に本願発明者らが検討したところ、バイオリンの演奏に際しては、演奏者の顎、首、肩周辺にバイオリンが近接するので、特にこの領域を中心に演奏者の汗がバイオリンに付着しやすい傾向が見られる。
さらに汗は弱酸性溶液の性質を有することから、バイオリンに付着すると表面のニスが侵される原因となる。また汗が木製の筐体に永年にわたり浸み込むと材料の膨潤を生じ、最悪の場合、割れ等の問題も生じうる。
このような問題は、例えば高価なバイオリンを演奏する場合や、或いは骨董として長期間保存される貴重なバイオリンを演奏する際に、特に表面化しやすいものである。従って、是非解決すべき課題として残されている。
なお、従来では予めバイオリンへの吸汗を防ぐ手段として、シリカゲル等の無機材料を楽器収納器や楽器本体に配設し、これにより水分除去を行う試みもなされてはいるが、効果的な吸水作用を得るためには相当量のシリカゲルを利用する必要があり、楽器収納器或いは楽器本体の重量が重くなる等の別の問題も生じる。
本発明は以上の課題に鑑みてなされたものであって、比較的軽量でありながら、即効性の高い楽器用吸汗シートと、これを用いた吸汗セットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、通気性を持つ被覆材と耐水性を持つフィルム基材の間に有機高分子吸水材が積層され、これを成形してなるシート体に対し、再剥離性粘着材が配設された構成を有する弦楽器用吸汗シートとした。
ここで前記有機高分子吸水材としては、デンプン系、カルボキシメチルセルロース系、ポリアクリル酸系、ポバール系のうちいずれかの系に属する高吸水性樹脂を含んで構成することが可能である。
また前記被覆材としては、紙材料、フェルト材料或いは通気孔が設けられた樹脂フィルムの少なくともいずれかを用いて構成できる。
さらに前記再剥離性粘着材としては、ヒアルロン酸系、ポリアクリル酸系のうちいずれかの系に属する材料を用いて構成することができ、前記耐水性を持つフィルム基材の表面に塗布して使用できる。
このような本発明の弦楽器用吸汗シートは、具体的には前記再剥離性粘着材を用いてバイオリンの補助固定具或いは前記弦楽器の側板部分に配設される構成とすることができる。
ここで前記補助固定具としては、バイオリンに対して配された顎当て若しくは肩当てであり、当該補助固定具の表面の少なくとも演奏者の身体と触れる領域において、被着される構成とすることができる。
本発明の弦楽器用吸汗シートでは、従来のようにシリカゲル等の無機材料ではなく、有機高分子材料からなる吸水材(具体的にはデンプン系、カルボキシメチルセルロース系、ポリアクリル酸系、ポバール系のうちいずれかの系に属する高吸水性樹脂)を用いて構成される。このため、前記無機材料に比べて非常に軽量でありながら、吸水作用も格段に大きい(具体的にはシリカゲルに比べて数倍から数百倍の水分を吸収できる)。
また、前記吸水材は十分な通気性を持つ被覆材を通じて良好に水分と接触することができ、被覆材を構成する繊維間隙において水分流路の確保が図られる。これにより、激しい演奏によって演奏者から流れ落ちる汗がどのように顎当て付近に付着したとしても、良好に吸収されることとなり、飛躍的に高い即効性で前記吸汗効果が発揮される。このように本発明の吸汗シートを用いれば、高価なバイオリンや古く貴重なバイオリン等を演奏する場合であっても、汗による変質を抑制し、長期にわたり良好に保存できるといったメリットもある。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1における吸汗シートのバイオリンへの適用例を示す図である。図2は、吸汗シートの断面図であり、図3は、顎当てへの吸汗シートの配設方法を示す図である。
バイオリン1は、一般には乾燥処理及びニス加工処理した木製の表板101と裏板104を、魂柱(不図示)を挟んで対向配置させ、その周囲を側壁103で囲繞された筐体10を有している。表板101の長手方向には複数本の弦113とともにネック111、指板112、ブリッジ114及びテールピース115が配され、さらにその下流側においてテールピース115の後部116がボルト状のエンドピン102で固定された構成となっている。
そして前記エンドピン102付近には図1に示すように、補助固定器具として半円状の主面202及びリブ203を有する顎当て本体201を備える顎当て2がオプションとして配設される。当該顎当て2は木製或いは柔軟なゴム等で構成されてなるものであって、バイオリンの構成要素ではないが演奏時に演奏者が顎を載せることで、バイオリンの固定を行いやすくするものである。
本実施の形態1における吸汗シート3Aは、ここでは図1に示すように前記顎当て本体201に取着されるものとしている。
当該吸汗シート3Aは、構造的には例えば特開平7−33818号公報に開示された吸水性樹脂を利用してなる衛生吸水材(所謂紙おむつ、生理用品等)と公知のものであり、図2の模式的な断面図に示されるように、下から上に再剥離性粘着材304、フィルム基材303、吸水材302、通気性を有する被覆材301を順次積層させてなる構造を有している。
再剥離性粘着材304は、ポリアクリル樹脂、ヒアルロン酸デキストリン等の粘着材料で構成されている。
フィルム基材303は、ポリプロピレン等の耐水性に優れる薄い樹脂フィルム基材から構成され、吸水材からの水分が顎当て本体201側へ侵入するのを防止する効果をなす。なお、当該フィルム基材はポリプロピレンの他、ナイロン、ポリエチレン等各種オレフィン系フィルム等を用いることが可能である。
吸水材302は、例えばSAP(Super Absorbent Polymers)と称される高吸水性樹脂(市販品として三洋化成工業株式会社製「SAPシート」より入手できる)からなり、ポリアクリル酸ナトリウムの三次元架橋構造体からなる骨格を主とする成分から構成される。当該SAPシートは水と接触すると短期間において自重の数百倍から千倍程度の量の吸水作用をなし、膨潤してゲル化するが、本発明では演奏者の吸汗が目的であるため、ゲル化するほどの大量の吸水性能は要求されない。従って吸水性能はそれほどシビアでなくてもよく、幅広い吸水性樹脂材料が利用可能である。例えば上記ポリアクリル酸ナトリウムのほか、デンプン系、カルボキシメチルセルロース系、ポリアクリル酸系、ポバール系のうちいずれかの系に属する材料を用いることが可能である。
なお、吸水材302は前記骨格材料を単体で用いるほか、例えば綿状パルプ材料と混合して用いることで、クッション性或いは吸水効果を高める工夫を行ってもよい。
被覆材301は、通気性に優れるビスコース材料(紙ナプキン等に使用される耐性紙)で構成されており、前記フィルム基材303との間で吸水材302を保持する役目をなす。また、演奏者の顎付近の肌と直接触れることで、素早く汗を吸収し、これを吸水材302へ浸透させる効果も奏するようになっている。
当該吸汗シート3Aは、図2で説明した積層構造からなる材料を用い、全体的には図3の如く釣鐘状に形成し、これを側面から押しつぶしてなる。具体的に吸汗シート3Aは、外部には被覆材301が配置するようにされ、他方の粘着材304は、前記釣鐘形状における開口部305周辺の位置に合わせて配設されている。この粘着材304の配設位置は、吸汗シート3Aの配設を容易にするために設けたものであるが、貼着性を高めるためには、フィルム基材303の全面に設けるようにしてもよい。
ここで被覆材201としては、通気性及び汗を吸い取るために或程度の親水性を有していればいずれの材料であってもよく、例えば前述の他、フェルト、多孔性フィルム基材等を用いてもよい。
また、粘着材304としては使用後に吸汗シート3Aを顎当て2から良好に外すことができればいずれの構成であってもよく、例えば再剥離性材料の他、両面テープや面ファスナー等の一般的な貼着材料を用いることもできる。
<吸汗シートの効果について>
以上の構成を有する吸汗シート3Aによれば、使用時には開口部305より顎当て2の顎当て本体201に挿通され、リブ203付近において粘着材304を押しつけることで貼着される。
その後はクランプ金具210を利用して、バイオリン1へ顎当て2を装着する。なお、バイオリン1と顎当て本体201との隙間が十分あり、操作手順的に煩わしさがそれほどない場合等には、当然ながら顎当て2をバイオリン1に装着したままで吸汗シート3Aを配設しても構わない。
そして演奏時には、図4の模式図に示すように、演奏者が顎当て2を利用する際において吸汗シート3Aの被覆材301上に顎が位置する。ここにおいて、演奏者が顎当てを中心に顎と肩の間で強く挟み込み、激しい演奏を行った結果、相当に発汗したとしても、当該汗は演奏者の肌と直接触れる吸汗シート3Aにおいて良好に吸収され、それ以上バイオリン1側へ流れ落ちることはない。
すなわち、吸汗シート3Aの吸水材301に用いられている吸水性樹脂は、自重の数百倍から数千倍の水分を立体構造中に取り込んで保持することが可能となっているから、経時的に汗を吸収できずにオーバーフローすることはない。
また、吸水材301の下に配設されたフィルム基材303により、いったん吸水材301中に取り込まれた水分がにじみ出て、バイオリン1側へ浸み込むことが効果的に防止される効果もある。
なお、本実施の形態1によれば、吸水材302は十分な通気性を持つ被覆材301を通じて良好に水分と接触することができるから、被覆材を構成する繊維間隙において水分流路の確保が図られる。その結果、演奏者から流れ落ちる汗がどのように顎当て付近に付着したとしても、良好に吸収されることとなり、飛躍的に高い即効性で前記吸汗効果が発揮される。
以上のように、本発明の吸汗シート3Aを用いれば、演奏時に汗がバイオリンに付着し、吸水されるのを効果的に防ぐことが可能である。すなわち、汗は弱酸性溶液の性質を有しており、木製材料からなるバイオリンの筐体に浸食してセルロース繊維・リグニン繊維構造を膨潤させ、機械的強度及び振動強度を変出させうる。また、表面にコーティングされたニス塗膜に対しては、前記木製材料が汗を吸うことで膨張収縮を起こすと物理破壊を引き起こす他、化学的にも侵すおそれもがあり、いずれもバイオリンには好ましくない問題の原因となりうる。
これに対して本発明の吸汗シートを用いれば、高価なバイオリンや古く貴重なバイオリン等を演奏する場合であっても、汗による音響効果の不要な変化を抑制し、長期にわたり良好に保存できるといった効果が奏されることとなる。
<顎当て用吸汗シートのその他のバリエーションについて>
上記実施の形態1では、顎当て本体201を全体的に覆う吸汗シート3Aの構成について説明したが、本発明は当該吸汗シート3Aの構成に限定するものではなく、バイオリンに対し、演奏者の汗が付着しにくいように吸汗シートを配設できる形状であればよい。
以下、本発明のその他のバリエーションについて説明する。
図5に示される(a)〜(c)は、いずれも顎当て2に対して配設する吸汗シートである。
まず図5(a)に示す吸汗シート3Bは、前記吸汗シート3Aに比べて小型の釣鐘形状を有しており、装着時には顎当て本体201のリブ203が露出される。一般に演奏者は顎当てを利用する際、リブ付近より内側に顎を強く押し当てる傾向があるので、リブ付近に吸汗シートが位置していなくてもよい場合がある。図5(a)ではこのような使用形態においても吸汗効果が得られる構成の一つとして利用できるものである。
次に、図5(b)に示される吸汗シート3Cは、前記3A、3Bのように顎当て本体201に一体的に被せるものではなく、顎当て本体201の主面202に直接貼着する構成としている。顎当ての裏面は、基本的に演奏者の肌が触れることはないので、この構成では当該裏面に吸汗シートの配設を省略した構成としたものである。このような構成によっても、3A、3Bに比べて何ら遜色なく同様の効果を期待することができる。
図5(c)に示される吸汗シートDは、顎当て本体201の半円形状に合わせた2つの主面310、311を持つ両面開き構造を有し、フィルム基材304の周囲を囲繞するように粘着材304が配設された構成を持つ。以上の構成によっても、前記3A〜3Cと同様の効果が奏されるほか、一度使用した後は、未使用状態に等しい裏面に位置する前記主面311について主面202に張り替えることで、結果的に1つの吸汗シートDを二度使用することも可能であり経済的である。
なお、このような二度使用については、当然ながら、3Aについても同様に行うことが出来る。
さらに図6は、吸汗シートをポケット型として形成した構成について示すものである。図6(a)は吸汗シートの構成、図6(b)は当該吸汗シートの取着例をそれぞれ示す。
当図6(a)に示される吸汗シートEは、前記吸汗シートを利用した上面部320とポケット部321とで形成され、通し孔323を通じて輪ゴム324が取着された構成を持つ。上面部320は顎当て本体201の主面202に合わせた形状を有しており、ポケット部321は顎当て本体201の先端より被着されるようになっている。なお、図6ではポケット部321のサイズを上面部320よりも小さくしているが、本発明はこの形状に限定するものではなく、例えば上面部と同様の大きさとしてもよい。こうすることで顎当て本体における吸汗シートのフィット性が向上し、位置ずれしにくくなる。
以上の構成を持つ吸汗シート3Eによれば、使用時には図6(b)に示すように、ポケット部321を顎当て本体201の先端から被せつつ、ゴム324を引っ張ってエンドピン102に引っかける。これにより吸汗シート3Eにはゴム324による引っ張り力が及ぶので、顎当て本体201において良好に保持され、前記3A〜3Dと同様の優れた吸汗効果が呈されるkととなる。
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2について説明する。実施の形態1では、バイオリンの顎当てに吸汗シートを適用する構成としたが、本実施の形態2はバイオリンのショルダーレスト(肩当て型の固定補助器具)に吸汗シートを適用したものである。
図2は、代表的なショルダーレストの構成(図2(a))と本発明の吸汗シートの適用例(図6(b))を示す。
ショルダーレスト4は、角柱状の木材を加工処理したレスト本体401と、当該レスト本体401の長手方向両端部に設けられたクランプ40R、40Lとで構成される。クランプ40R、40Lは、それぞれL字金具43R、43Lにくの字状のツメを有するクランプ部42R、42Lが取着された構成を有しており、レスト本体401の長手方向両端部に形成された溝402R、402Lに嵌合されたL字金具43R、43Lが前記長手方向に沿ってスライドし、ネジ41R、41Lにより任意の位置で固定できるようになっている。
以上の構成を持つショルダーレスト4によれば、本実施の形態2の吸汗シート3Fはレスト本体401の裏面404に粘着材304を用いて貼着される。その後、ショルダーレスト4は図6(b)の如く、前記クランプ40R、40Lを利用してバイオリン1の裏板104を横断するように固定される。これによりレスト本体401の裏面404には、吸汗シート3Fの被覆材301が露出するようになり、使用時には演奏者の肩と接触して、効果的に吸汗作用がなされる。従って、演奏者の肩に起因する汗がバイオリンの裏板104に触れるのが防止され、実施の形態1と同様に、汗によるバイオリンの音質変化等の問題を回避する効果が奏される。
なお、ショルダーレストと顎当ての両方を使用する場合には、これらの両方に吸汗シート3A〜3Fのいずれかを合わせて使用すると、いっそう効果的に吸汗作用がなされるため望ましい。即ちこのような使用によれば、顎当て2から直接吸汗作用がなされるとともに、ショルダーレスト4からも吸汗作用がなされ、バイオリン1の表板101、裏板104の双方において優れた防汗作用が発揮されることとなる。
<その他の事項>
上記実施の形態1では、バイオリンに適用する例を示したが、本発明はバイオリンの他、ウクレレ、ビオラ、コントラバス、ベース、チェロ等の各種弦楽器にも適用することが可能である。その場合、顎当てやショルダーレストのように、演奏者の肌に直接触れる楽器部分、或いは補助固定具の表面に前記吸汗シートを配設することが望ましい。
ここで図8は、本発明の吸汗シートをチェロへ適用した例を示す図である。当図8に示すように、チェロにおいても演奏者の汗は演奏者の腕が頻繁に触れるチェロ5の側板501の上部付近及びネック503の根本付近に付着しやすい。このため、当該領域に帯状の吸汗シート3G(構成は3Fと同様である)を貼着しておくと、良好な吸汗効果が発揮される。なお、ビオラ、コントラバス、ベース等にも当該チェロ5と同様の方法で吸汗シート3Gを利用できるのはいうまでもない。
また、本発明の吸汗シートは、基本的には白色系の色(例えば被覆材が紙で構成されるため)をしている。このため、演奏の状況によっては楽器との色度調整を図りたいとの要望も考え得るが、この場合は所望の色に染色したり、そのような配色の被覆材を選択することで、自由に対応が可能である。
本発明の弦楽器用吸汗シートは、例えばバイオリン、ビオラ、チェロ等の顎当て、ショルダーレスト等、或いは楽器本体の側板等に貼着することで利用可能である。
本発明の実施の形態1における吸汗シートの適用例を示す模式図である。 吸汗シートの構成を示す模式断面図である。 実施の形態1の吸汗シートの装着例を示す図である。 実施の形態1の吸汗シートの使用例を示す図である。 本発明の吸汗シートのバリエーション(顎当てへの適用例)を示す図である。 本発明の吸汗シートのバリエーション(顎当てへの適用例)を示す図である。 本発明の吸汗シートのバリエーション(ショルダーレストへの適用例)を示す図である。 本発明の吸汗シートのバリエーション(チェロへの適用例)を示す図である。
符号の説明
1 バイオリン
2 顎当て
3A〜3F 吸汗シート
4 ショルダーレスト
5 チェロ
101、502 表板
102 エンドピン
103、501 側板
104 裏板
201 顎当て本体
202 主面部
203 リブ
210 クランプ金具
301 通気性を有する被覆材
302 吸水材(吸水性樹脂)
303 フィルム基材
304 再剥離性粘着材
305 開口部
401 レスト本体
403 レスト本体の裏面

Claims (6)

  1. 通気性を持つ被覆材と耐水性を持つフィルム基材の間に有機高分子吸水材が積層され、これを成形してなるシート体に対し、再剥離性粘着材が配設された構成を有する
    ことを特徴とする弦楽器用吸汗シート。
  2. 前記有機高分子吸水材は、デンプン系、カルボキシメチルセルロース系、ポリアクリル酸系、ポバール系のうちいずれかの系に属する高吸水性樹脂を含んでなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の弦楽器用吸汗シート。
  3. 前記被覆材は、紙材料、フェルト材料或いは通気孔が設けられた樹脂フィルムの少なくともいずれかを用いてなる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の弦楽器用吸汗シート。
  4. 前記再剥離性粘着材は、ヒアルロン酸系、ポリアクリル酸系のうちいずれかの系に属する材料を用いてなる
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の弦楽器用吸汗シート。
  5. 弦楽器用吸汗シートは、前記再剥離性粘着材を用いてバイオリンの補助固定具或いは前記弦楽器の側板部分に配設される構成である
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の弦楽器用吸汗シート。
  6. 前記補助固定具は、バイオリンに対して配された顎当て若しくは肩当てであり、当該補助固定具の表面の少なくとも演奏者の身体と触れる領域において、被着される構成である
    ことを特徴とする請求項5に記載の弦楽器用吸汗シート。
JP2005177151A 2005-06-17 2005-06-17 弦楽器用吸汗シート Pending JP2006350042A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005177151A JP2006350042A (ja) 2005-06-17 2005-06-17 弦楽器用吸汗シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005177151A JP2006350042A (ja) 2005-06-17 2005-06-17 弦楽器用吸汗シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006350042A true JP2006350042A (ja) 2006-12-28

Family

ID=37645965

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005177151A Pending JP2006350042A (ja) 2005-06-17 2005-06-17 弦楽器用吸汗シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006350042A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2571056A1 (es) * 2014-11-20 2016-05-23 Servicio Andaluz De Salud Bolus multicapa para radioterapia
CN108320725A (zh) * 2018-03-19 2018-07-24 湖南城市学院 一种舒适小提琴

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2571056A1 (es) * 2014-11-20 2016-05-23 Servicio Andaluz De Salud Bolus multicapa para radioterapia
CN108320725A (zh) * 2018-03-19 2018-07-24 湖南城市学院 一种舒适小提琴
CN108320725B (zh) * 2018-03-19 2020-11-20 福州春生夏长环保科技有限公司 一种舒适小提琴

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7439432B2 (en) Pad for electronic drum and electronic drum
US8039724B1 (en) Removable electronic drum head for an acoustic drum
US9292128B1 (en) Touch screen protector with glass and conformable outer perimeter
US4899635A (en) Drum mute
EP0153596A2 (en) Apparatus and method for mounting a head on a musical instrument
US5542331A (en) Sound-producing reed for wind instruments
US20070079687A1 (en) Holding device with two composite washer assemblies for a cymbal
JP2006350042A (ja) 弦楽器用吸汗シート
JP2004177818A (ja) 弦楽器用の圧電変換装置、弦楽器用の駒及び弦楽器
US7049501B2 (en) Ring mute
US3026759A (en) Drum head auxiliary unit
JP4671251B1 (ja) 消音具及び消音演奏具
WO2024019358A1 (ko) 관악기용 키패드
JP2008276157A5 (ja)
US6940007B2 (en) Pad with improved sound-reflecting surface for woodwind musical instruments and lubricant to prevent pads from sticking
JP2013213952A (ja) 管楽器、音孔の形成方法、音孔形成用パッド
JP3216324U (ja) 管楽器用のパッド
US20060225556A1 (en) Embedded blade plectrum
KR101395641B1 (ko) 색소폰 연주용 우수엄지보호밴드
JP2003122347A (ja) 木管楽器用カップパッド
JP2005274727A (ja) 打楽器用パッド
US20050204891A1 (en) Protective cover for the headstock of stringed instruments
WO2018088593A1 (ko) 바이올린/비올라용 턱받침대
KR101845978B1 (ko) 관악기용 소리 보정기
KR20170001045U (ko) 바로크식 운지법과 독일식 운지법의 선택 적용이 가능한 리코더 링