JP2006349960A - 観察光学系を備えた撮像装置および観察光学装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 観察光学系に分岐光学系を配置するに際して、明るさムラを軽減する技術を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の撮像装置は、撮像部、観察光学系、無偏光ビームスプリッタ、および光検出部を備える。撮像部は、被写界を撮像する。観察光学系は、この被写体の視野像を形成する。無偏光ビームスプリッタは、観察光学系の光路に配置され、光束を反射光と透過光に分岐する。無偏光ビームスプリッタによる分岐光路の一方に配置され、分岐光を検出する光検出部とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明の撮像装置は、撮像部、観察光学系、無偏光ビームスプリッタ、および光検出部を備える。撮像部は、被写界を撮像する。観察光学系は、この被写体の視野像を形成する。無偏光ビームスプリッタは、観察光学系の光路に配置され、光束を反射光と透過光に分岐する。無偏光ビームスプリッタによる分岐光路の一方に配置され、分岐光を検出する光検出部とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、観察光学系を備えた撮像装置および観察光学装置に関する。
下記の特許文献1には、カメラの光学ファインダ(観察光学系)内にハーフミラーなどの分岐光学系を配置し、観察光を分岐・結像して撮像素子で撮像するものが開示されている。
また、双眼鏡や単眼鏡などの観察光学装置においても、観察光学系内にハーフミラーを配置し、観察光を分岐・結像して撮像素子で撮像するものが知られている。
特開平5−134312号公報(図1)
また、双眼鏡や単眼鏡などの観察光学装置においても、観察光学系内にハーフミラーを配置し、観察光を分岐・結像して撮像素子で撮像するものが知られている。
本願発明者は、上述したように観察光学系の光路上に分岐光学系を配置すると、観察光学系の視野に明るさムラが現れ、見え具合が悪くなるという弊害に気が付いた。
特に、電子カメラや双眼鏡や単眼鏡などの分野では、この明るさムラによって視認性が損なわれるため、光路上に分岐光学系を配置することが非常に難しい。
特に、電子カメラや双眼鏡や単眼鏡などの分野では、この明るさムラによって視認性が損なわれるため、光路上に分岐光学系を配置することが非常に難しい。
一方、観察光を分岐して得た撮像画像にも、分岐光学系の影響により明るさムラが現れる。そのため、この撮像画像をモニタ表示、測光用途、測色用途、顔認識用途、または焦点検出用途などに利用することも困難であった。
そこで、本発明では、観察光学系の光路上に分岐光学系を配置するに際して、明るさムラを軽減する技術を提供することを目的とする。
《1》 本発明の撮像装置は、撮像部、観察光学系、無偏光ビームスプリッタ、および光検出部を備える。撮像部は、被写界を撮像する。観察光学系は、この被写体を観察するための光学系である。無偏光ビームスプリッタは、観察光学系の光路に配置され、光束を反射光と透過光に分岐する。無偏光ビームスプリッタによる分岐光路の一方に配置され、分岐光を検出する光検出部とを備えたことを特徴とする。
《2》 本発明の別の撮像装置は、撮像部、観察光学系、分岐光学系、および光検出部を備える。撮像部は、被写界を撮像する。観察光学系は、この被写界を観察するための光学系である。分岐光学系は、観察光学系の光路に配置され、光束を反射光と透過光に分岐する。光検出部は、分岐光学系による分岐光路の一方に配置され、分岐光を検出する。特に、上述の分岐光学系は、入射角の範囲において、反射光と透過光の割合が実質的に一定であることを特徴とする。
《3》 なお好ましくは、入射角の範囲において、偏光成分のそれぞれについても、反射光と透過光の割合が実質的に一定である
《4》 また好ましくは、上述の光検出部は、分岐光を結像する結像光学系と、分岐光の像を撮像することにより、被写界の情報を得る副撮像部とを備える。
《5》 なお好ましくは、上述の観察光学系は、光路上にダハ面を備える。
《6》 本発明の観察光学装置は、観察光学系、無偏光ビームスプリッタ、および光検出部を備える。観察光学系は、観察するための光学系である。無偏光ビームスプリッタは、観察光学系の光路に配置され、光束を反射光と透過光に分岐する。光検出部は、無偏光ビームスプリッタによる分岐光路の一方に配置され、分岐光を検出する。
本願発明者は、分岐光学系に入射する光の偏光状態によって、明るさムラが発生することに気が付いた。特に、液晶テレビの偏光光や、偏光フィルタを介した偏光光が観察光学系に入射すると、顕著な明るさムラが発生する。そこで、第1の本発明では、分岐光学系として無偏光ビームスプリッタを配置する。この無偏光ビームスプリッタは、偏光状態に依らず、反射光と透過光の割合が実質的に一定に保たれる光学素子である。この無偏光ビームスプリッタの採用により、偏光状態の影響で生じていた観察光学系の明るさムラを軽減することに成功した。
また一方、本願発明者は、分岐光学系に入射する光の入射角度によって、明るさムラが発生することに気が付いた。そこで、第2の本発明では、分岐光学系として、入射角の範囲において反射光と透過光の割合が実質的に一定に保つ素子を採用する。この分岐光学系により、入射角度の差で生じていた観察光学系の明るさムラを軽減することが可能になる。
図1は、本実施形態の電子カメラ11を示すブロック図である。まず、図1を用いて、本実施形態の全体的な構成について説明する。
電子カメラ11には、撮影レンズ12が装着される。撮影レンズ12の光軸に沿って、絞り13、クイックリターンミラー14、シャッター21、および主撮像部22が配置される。このクイックリターンミラー14の一部または全部には、焦点検出部40などに被写体光束を導くため、多層膜のハーフミラー41が形成される。
このクイックリターンミラー14は、撮影動作に必要な期間を除けば、降下状態にある。この降下状態において、撮影レンズ12を通過した被写体光束は、クイックリターンミラー14に反射される。クイックリターンミラー14の反射光は、焦点板15に被写体像を投影する。
電子カメラ11には、撮影レンズ12が装着される。撮影レンズ12の光軸に沿って、絞り13、クイックリターンミラー14、シャッター21、および主撮像部22が配置される。このクイックリターンミラー14の一部または全部には、焦点検出部40などに被写体光束を導くため、多層膜のハーフミラー41が形成される。
このクイックリターンミラー14は、撮影動作に必要な期間を除けば、降下状態にある。この降下状態において、撮影レンズ12を通過した被写体光束は、クイックリターンミラー14に反射される。クイックリターンミラー14の反射光は、焦点板15に被写体像を投影する。
この焦点板15の被写体像は、ペンタダハ光学系16(ペンタプリズムやペンタミラー)を介して正立像に変換される。この正立像を見込む位置には、接眼レンズ18が設けられる。ユーザーは、この接眼レンズ18を介して、この正立像を被写界の視野像として観察する。
本実施形態では、ペンタダハ光学系16と接眼レンズ18との間に、分岐光学系として無偏光ビームスプリッタ17を配置する。無偏光ビームスプリッタ一般については、特開平2-281202号公報、特開平3-116005号公報、特開平6-317703号公報、特開平9-5522号公報などにも開示される公知の光学部品である。なお、本実施形態の無偏光ビームスプリッタ17としては、誘電体多層膜あるいは、誘電体多層膜と金属薄膜からなる複合膜を反射透過面とすることが、光吸収率が低いなどの理由から好ましい。
本実施形態では、ペンタダハ光学系16と接眼レンズ18との間に、分岐光学系として無偏光ビームスプリッタ17を配置する。無偏光ビームスプリッタ一般については、特開平2-281202号公報、特開平3-116005号公報、特開平6-317703号公報、特開平9-5522号公報などにも開示される公知の光学部品である。なお、本実施形態の無偏光ビームスプリッタ17としては、誘電体多層膜あるいは、誘電体多層膜と金属薄膜からなる複合膜を反射透過面とすることが、光吸収率が低いなどの理由から好ましい。
この無偏光ビームスプリッタ17の反射光路側には、再結像レンズ19を介して、副撮像部20が配置される。再結像レンズ19は、焦点板15の被写体像を副撮像部20に再結像する。
副撮像部20は、CCD撮像素子、CMOS撮像素子、またはホトダイオードアレイなどの受光素子であり、被写界の輝度分布や色分布などからなる被写界情報を出力する。電子カメラ11内の制御部30は、副撮像部20から得た被写界情報を、モニタ表示、露出制御、ホワイトバランス調整、被写体解析、撮影シーン解析、測光、または焦点制御などに使用することができる。
副撮像部20は、CCD撮像素子、CMOS撮像素子、またはホトダイオードアレイなどの受光素子であり、被写界の輝度分布や色分布などからなる被写界情報を出力する。電子カメラ11内の制御部30は、副撮像部20から得た被写界情報を、モニタ表示、露出制御、ホワイトバランス調整、被写体解析、撮影シーン解析、測光、または焦点制御などに使用することができる。
[分岐光学系の無偏光性について]
次に、分岐光学系として設けた無偏光ビームスプリッタ17の無偏光性について説明する。
図2は、無偏光ビームスプリッタ17の特性を示す図である。無偏光ビームスプリッタ17は、可視波長のおよそ全域にわたって、S偏光の反射率とP偏光の反射率とが略一致する。透過率についても同様、S偏光とP偏光の違いは無視できる程度に収まる。
次に、分岐光学系として設けた無偏光ビームスプリッタ17の無偏光性について説明する。
図2は、無偏光ビームスプリッタ17の特性を示す図である。無偏光ビームスプリッタ17は、可視波長のおよそ全域にわたって、S偏光の反射率とP偏光の反射率とが略一致する。透過率についても同様、S偏光とP偏光の違いは無視できる程度に収まる。
このような無偏光性により、無偏光ビームスプリッタ17は、入射光の偏光方向や偏光成分に依らず、反射光と透過光の割合が略一定に保たれる。そのため、入射光の偏光状態によって光の分岐比が過敏に変化することがない。その結果、偏光状態に依存して生じる明るさムラを軽減することが可能になる。
なお、無偏光ビームスプリッタ17に要求される無偏光性は、偏光状態を原因とする明るさムラが実使用上の妨げにならない範囲、あるいは視覚的に無視できる範囲に収まればよい。そのような理由からは、S偏光とP偏光の反射率の差を、例えば10%以内、特には5%以内に収めることが好ましい。
ちなみに、無偏光性を持たない一般的な多層膜ビームスプリッタは、P成分とS成分の反射率比が2:8〜3:7程度と偏る。そのため、上述した無偏光ビームスプリッタ17と、一般的な多層膜ビームスプリッタとは明確に区別することができる。
[分岐光学系の入射角非依存性について]
次に、無偏光ビームスプリッタ17の反射透過面Hに考慮すべき入射角非依存性について説明する。
まず、焦点板15では、被写体像が撮影レンズによって結像される。画面内の各位置から接眼レンズ18を通り、撮影者の瞳に向かう光束は、ペンタダハ光学系16内で反射された後、反射透過面Hに到達する。
図3は、この瞳に向かう光束が反射透過面Hに到達する様子を作図的に示した図である。この図3では、ペンタダハ光学系16による反射透過面Hの鏡像位置を求めている。この鏡像位置は、ペンタダハ光学系16の反射光路を、反射面に対して線対称に展開し、光路長を空気長に換算することによって求めることができる。
次に、無偏光ビームスプリッタ17の反射透過面Hに考慮すべき入射角非依存性について説明する。
まず、焦点板15では、被写体像が撮影レンズによって結像される。画面内の各位置から接眼レンズ18を通り、撮影者の瞳に向かう光束は、ペンタダハ光学系16内で反射された後、反射透過面Hに到達する。
図3は、この瞳に向かう光束が反射透過面Hに到達する様子を作図的に示した図である。この図3では、ペンタダハ光学系16による反射透過面Hの鏡像位置を求めている。この鏡像位置は、ペンタダハ光学系16の反射光路を、反射面に対して線対称に展開し、光路長を空気長に換算することによって求めることができる。
これによると地側の光束と、天側の光束とは異なる入射角で反射透過面Hに入射することが分かる。このような入射角の違いで光の分岐比が変化すると、視野像に明るさムラや色ムラが発生してしまう。また、PまたはS偏光成分それぞれについて、入射角の違いで光の分岐比が変化すると、視野像に明るさムラや色ムラが発生してしまう。そこで、この入射角の範囲において、光の分岐比を略一定に保つように、反射透過面Hの膜厚や層数や膜材質を設定する。また、PまたはS偏光成分それぞれについても、入射角の範囲で光の分岐比を略一定に保つように、反射透過面Hの膜厚や層数や膜材質を設定する。(ちなみに、無偏光ビームスプリッタの市販品には、無偏光性と共に、上記の入射角非依存性を兼ね備えたものが多い)
このような入射角非依存性により、入射角の影響を受けて観察光学系に発生する明るさムラおよび/または色ムラを軽減することが可能になる。
このような入射角非依存性により、入射角の影響を受けて観察光学系に発生する明るさムラおよび/または色ムラを軽減することが可能になる。
なお、入射角非依存性の実質的な許容範囲としては、入射角を原因とする明るさムラが実使用上の妨げにならない範囲、あるいは視覚的に無視できる範囲に収めることが好ましい。そのような理由からは、入射角による分岐比の変化を、例えば10%以内、特には5%以内に収めることが好ましい。
[ハーフミラー41の影響について]
次に、ハーフミラー41の偏光作用について説明する。クイックリターンミラー14のハーフミラー41は、被写体光束に対して斜め向きに配置される。そのため、被写体光束のS成分とP成分とで反射率に差が生じる。そのため、ハーフミラー41の反射光は、楕円偏光などの偏光となる。
次に、ハーフミラー41の偏光作用について説明する。クイックリターンミラー14のハーフミラー41は、被写体光束に対して斜め向きに配置される。そのため、被写体光束のS成分とP成分とで反射率に差が生じる。そのため、ハーフミラー41の反射光は、楕円偏光などの偏光となる。
仮に、分岐光学系が偏光性を有する場合、このハーフミラー41の偏光作用との相乗作用によって、視野像に明るさムラが発生する。
しかしながら、本実施形態では、上述した無偏光ビームスプリッタ17を使用するため、この明るさムラを、実使用上の妨げにならない範囲、あるいは視覚的に無視できる範囲に抑えることが可能になる。
しかしながら、本実施形態では、上述した無偏光ビームスプリッタ17を使用するため、この明るさムラを、実使用上の妨げにならない範囲、あるいは視覚的に無視できる範囲に抑えることが可能になる。
[ダハ面の影響について]
次に、ダハ面による明るさムラの影響について説明する。
図4[A]は、ダハ面の光学作用を示す図である。ダハ面の稜線を境に左右に入射する光は、ダハ面の2面によって左右が入れ替わる。
図4[B]は、この出射光に現れる左右の偏光方向の違いを示す図である。稜線の左右では反射する面の方位角がそれぞれ異なるため、稜線の左右で偏光方向は異なる方向に折り返される。そのため、ダハ面の稜線を境に、出射光の偏光方向は非連続に変化する。仮に、分岐光学系が偏光性を有する場合、このダハ面の稜線を境に視野像に非連続な明るさムラが発生する。
次に、ダハ面による明るさムラの影響について説明する。
図4[A]は、ダハ面の光学作用を示す図である。ダハ面の稜線を境に左右に入射する光は、ダハ面の2面によって左右が入れ替わる。
図4[B]は、この出射光に現れる左右の偏光方向の違いを示す図である。稜線の左右では反射する面の方位角がそれぞれ異なるため、稜線の左右で偏光方向は異なる方向に折り返される。そのため、ダハ面の稜線を境に、出射光の偏光方向は非連続に変化する。仮に、分岐光学系が偏光性を有する場合、このダハ面の稜線を境に視野像に非連続な明るさムラが発生する。
しかしながら、本実施形態では、上述した無偏光ビームスプリッタ17を使用するため、この非連続な明るさムラを、実使用上の妨げにならない範囲、あるいは視覚的に無視できる範囲に抑えることができる。
[副撮像部20の撮像画像について]
一般に、一眼レフのファインダ測光部は、ファインダ光学系の脇から焦点板15を見込むような角度に設けられる。そのため、この種のファインダ測光部は、焦点板15を正面ではなく、傾いた角度から見込むことになる。その結果、焦点板15の拡散特性に起因する減光や、ペンタダハ光学系16の視野に起因するケラレなどが、ファインダ測光部に生じる。
一般に、一眼レフのファインダ測光部は、ファインダ光学系の脇から焦点板15を見込むような角度に設けられる。そのため、この種のファインダ測光部は、焦点板15を正面ではなく、傾いた角度から見込むことになる。その結果、焦点板15の拡散特性に起因する減光や、ペンタダハ光学系16の視野に起因するケラレなどが、ファインダ測光部に生じる。
そのため、従来のファインダ測光部で得られる画像信号を、モニタ表示、ホワイトバランス調整、被写体解析、撮影シーン解析、測光、または焦点制御などに使用するには困難があった。
しかしながら、本実施形態の副撮像部20で得られる撮像画像は、焦点板15を等価的に正面から見込んだ画像である。したがって、従来のファインダ測光部のような減光やケラレは殆ど生じない。さらに、前述したように偏光成分や入射角度に依存する明るさムラも無視できる程度に収まる。したがって、この副撮像部20の撮像画像から、一段と正確な被写界情報を得ることが可能になる。その結果、副撮像部20の撮像画像を利用するカメラ動作(モニタ表示、露出制御、ホワイトバランス調整、被写体解析、撮影シーン解析、測光、または焦点制御など)がより適切になる。
このような作用が、ファインダの『見え』の品位向上と両立して実現する。
しかしながら、本実施形態の副撮像部20で得られる撮像画像は、焦点板15を等価的に正面から見込んだ画像である。したがって、従来のファインダ測光部のような減光やケラレは殆ど生じない。さらに、前述したように偏光成分や入射角度に依存する明るさムラも無視できる程度に収まる。したがって、この副撮像部20の撮像画像から、一段と正確な被写界情報を得ることが可能になる。その結果、副撮像部20の撮像画像を利用するカメラ動作(モニタ表示、露出制御、ホワイトバランス調整、被写体解析、撮影シーン解析、測光、または焦点制御など)がより適切になる。
このような作用が、ファインダの『見え』の品位向上と両立して実現する。
[実施形態の補足事項]
なお、上述した図2では、反射光と透過光とがほぼ1対1となるケースについて説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。視野像の明るさなどを考慮して、反射光と透過光の割合を適宜に設計することが好ましい。
なお、上述した図2では、反射光と透過光とがほぼ1対1となるケースについて説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。視野像の明るさなどを考慮して、反射光と透過光の割合を適宜に設計することが好ましい。
また、上述した図2では、可視波長のほぼ全域にわたって反射率(透過率)が略一定となる特性を示している。このような特性は、視野像の無用な色付きを防ぐ意味で好ましい。しかしながら、この色付きについては光学フィルタを挿入して波長特性をフラットに補正してもよい。また、副撮像部20でホワイトバランス調整することも可能となる。したがって、必ずしも波長非依存性は必要な特性ではない。
なお、上述した実施形態では、接眼レンズ18の光軸に対して、45度の傾きで反射透過面Hを配置している。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、観察光学系の光路長を短くするため、図5に示すような45度を超える傾きの反射透過面Haと反射面Hbとを備えた分岐光学系を設けてもよい。
また、上述した実施形態では、無偏光性および入射角非依存性を有する無偏光ビームスプリッタ17を設けている。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。無偏光性または入射角非依存性のいずれか一方のみを備えた分岐光学系であっても、視野像の明るさムラを軽減することが可能である。
なお、上述した実施形態では、ペンタダハ光学系を有するファインダについて説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、リレー光学系などペンタダハ光学系を用いないファインダに、本発明を適用してもよい。また例えば、撮影レンズとは独立したファインダ光学系に本発明を適用してもよい。さらに、電子カメラに限らず、銀塩カメラのファインダに本発明を適用してもよい。
また、上述した実施形態では、観察光学系の例として、カメラのファインダについて説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、双眼鏡や単眼鏡のように観察光学系を備えた観察光学装置に本発明を適用してもよい。その結果、光束を分けて電子画像を得るなどの構成において、観察光学系の見え具合と、撮像品位とを両立して実現することが可能になる。
なお、上述した実施形態では、無偏光ビームスプリッタ17の透過光路に接眼レンズ18を配置している。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。反射光路に接眼レンズ18を配置してもよい。
また、上述した実施形態では、無偏光ビームスプリッタ17の後段に接眼レンズ18を一式設けている。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、無偏光ビームスプリッタ17を、接眼レンズ18のレンズ群の間に挿入してもよいし、接眼レンズ18の後段に配置してもよい。また、ペンタダハ光学系16の反射面(金属蒸着面)の少なくとも一つを、本実施形態の透過反射面Hに置き換えてもよい。この場合は、その透過反射面Hの透過光路側に光検出部を備えることになる。
なお、上述した実施形態では、観察光学系の接眼レンズ18へ向かう光束を分岐している。しかしながら、分岐光学系(無偏光ビームスプリッタ17)を観察光学系内に配置すればよく、その配置位置や分岐方向に限定されるものでなはい。例えば、接眼レンズ18から入射する光束を反射する向きに分岐光学系を設け、その反射先に光検出部を設けてもよい。このような構成は、光検出部の出力に基づいて、視線検出や、接眼の有無判定が可能になる。この場合の分岐光学系に、上述した無偏光性および/または角度非依存性の特性を持たせることによって、視野像の明るさムラを抑えることができる。
以上説明したように、本発明は、観察光学系を備える機器に利用可能な技術である。
11…電子カメラ,12…撮影レンズ,14…クイックリターンミラー,15…焦点板,16…ペンタダハ光学系,17…無偏光ビームスプリッタ,18…接眼レンズ,19…再結像レンズ,20…副撮像部,21…シャッター,22…主撮像部,30…制御部,H…反射透過面
Claims (6)
- 被写界を撮像する撮像部と、
前記被写界を観察するための観察光学系と、
前記観察光学系の光路に配置され、光束を反射光と透過光に分岐する無偏光ビームスプリッタと、
前記無偏光ビームスプリッタによる分岐光路の一方に配置され、分岐光を検出する光検出部とを備えた
ことを特徴とする撮像装置。 - 被写界を撮像する撮像部と、
前記被写界を観察するための観察光学系と、
前記観察光学系の光路に配置され、光束を反射光と透過光に分岐する分岐光学系と、
前記分岐光学系による分岐光路の一方に配置され、分岐光を検出する光検出部とを備え、
前記分岐光学系は、入射角の範囲において、反射光と透過光の割合が実質的に一定である
ことを特徴とする撮像装置。 - 請求項2に記載の撮像装置において、
前記分岐光学系は、入射角の範囲において、偏光成分それぞれについての反射光と透過光の割合が実質的に一定である
ことを特徴とする撮像装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の撮像装置において、
前記光検出部は、
前記分岐光を結像する結像光学系と、
前記分岐光の像を撮像することにより、前記被写界の情報を得る副撮像部とを備えた
ことを特徴とする撮像装置。 - 請求項1または請求項3に記載の撮像装置において、
前記観察光学系は、光路上にダハ面を備える
ことを特徴とする撮像装置。 - 観察するための観察光学系と、
前記観察光学系の光路に配置され、光束を反射光と透過光に分岐する無偏光ビームスプリッタと、
前記無偏光ビームスプリッタによる分岐光路の一方に配置され、分岐光を検出する光検出部とを備えた
ことを特徴とする観察光学装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109462722A (zh) * | 2018-12-06 | 2019-03-12 | Oppo广东移动通信有限公司 | 图像采集装置及电子设备 |
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2005
- 2005-06-15 JP JP2005175637A patent/JP2006349960A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109462722A (zh) * | 2018-12-06 | 2019-03-12 | Oppo广东移动通信有限公司 | 图像采集装置及电子设备 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080902 |