JP2006349851A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】主走査方向に濃度一定で、副走査方向に濃度勾配を有したテストパターンを入力画像として受付け、プリントすることにより、装置本体の主走査方向の各位置において正規の濃度勾配に対して生じている濃度勾配ムラを検出する手段と、検出した濃度勾配ムラに応じて、以降のプリント時に画像データの濃度補正をする補正データを作成し保存する手段とを備える。
【選択図】
図9
Description
画像濃度ムラの原因の一つとして露光ムラに対しては、シェーディング補正、ガンマ補正といった補正方法が確立されている。
ガンマ補正は、入力画像とプリント結果の画像とを比較してプリントエンジンの描画特性を求め、入力画像濃度に対して出力画像濃度が非線形である場合に、その非線形と逆特性の補正テーブルを作成しておき、実際のプリント時に画像データを前記補正テーブルで補正するものである。
そこで、従来、このようにガンマ補正では補正しきれない範囲を補正するために、図10に示すような濃度勾配を持ったテストパターンを読み取らせ、プリントされたテストパターンと比較して、補正データを作成していた。この補正データは、ガンマ補正を補うもので、ガンマ補正されたデータを更にこの補正データで補正するものである。
ここで、前記補正データは、主走査方向の各位置において入力画像の階調値に応じて濃度補正をする3次元テーブルである。
また、スキャナを備え、前記濃度勾配ムラを検出する手段は、プリントアウトしたテストパターンをスキャナで読み込み、読み込んだテストパターンを、前記入力画像として受け付けたテストパターンと対応する走査位置毎に照合して、濃度勾配ムラを検出する構成とすることができる。
<画像形成装置の全体構成>
図1は、実施の形態に係る複写機2の全体の概略構成を示す図である。同図に示すように複写機2は、大きく分けて原稿画像を読み取るイメージリーダ部4と、読み取った画像を記録シート上にプリントして再現するプリンタ部6とから構成されている。
原稿ガラス板の所定位置に搬送された原稿の画像はスキャナ5の移動によって、CCDカラーイメージセンサ(以下、単に「CCDセンサ」という)により読み取られ、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の多値デジタル信号からなる画像データを得る。
プリンタ部6は、周知の電子写真方式により画像を形成するものであって、搬送ベルト16と、当該搬送ベルト16を張架する駆動ローラ12、従動ローラ14、搬送ベルト16に対向して搬送ベルト16の走行方向に沿って所定間隔で配置されたY、M、C、Kの各色の作像部20Y〜20Kと、記録シートを給送する給紙部22と、定着部24とからなる。なお、駆動ローラ12は、図示しないDCブラシレスモータを駆動源とし、減速機を介して一定の回転速度で回転駆動される。
走査光学系26は、Y、M、C、Kに割り当てられた光源としてLD(不図示)と、各LDから発した光ビームを主走査方向に走査するポリゴンミラー27と、ポリゴンミラーで反射された走査ビームを対応する作像部の露光位置へ導く反射光学系43からなる。
各感光体ドラムは、走査光学系26による露光を受ける前にクリーナで表面の残存トナーが除去された後、帯電チャージャにより一様に帯電されており、このように一様に帯電した状態で上記走査光学系による露光を受けると、感光体ドラムの表面に静電潜像が形成される。
この際、各色の作像動作は、そのトナー像が、搬送ベルト16上を搬送されてくる記録シートの同じ位置に重ね合わせて転写されるようにすべく、上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。
<制御部の構成>
図2は、上記画像形成装置の動作を制御する制御部8を示す。
制御部8は、メイン制御部58、イメージリーダ部制御部60、およびプリンタ部制御部62からなる。
各制御部58、60、62は、それぞれバスラインB1、B2、B3に接続されたCPU、ROM、RAM、通信インターフェース64、65、66を有し、通信インターフェース64、65、66を介して相互に通信可能とされている。
イメージリーダ部制御部60は、イメージリーダ部4のスキャナの移動や露光ランプのON・OFF制御をして原稿読取りを実行させるのに必要な機能部67、68を有し、バスラインB2を介してCPU等と接続されている。
メイン制御部58は、イメージリーダ部4のCCDセンサにより得られた原稿の画像データを受け取り、信号処理して、格納する他、本実施の形態に特有のテストパターンを用いて補正データを作成する処理、上記イメージリーダ部制御部60およびプリンタ部制御部62に対して制御のタイミングなどを指示するのに必要な機能を備えている。また、操作パネル82が接続され、操作パネルへの所要のメッセージの表示、操作パネルから入力されたデータの読み取りを行っている。
メイン制御部58の機能部の一つの画像信号処理部80は、原稿をスキャンして得られたR,G,Bの電気信号をそれぞれ変換して多値デジタル信号からなる画像データを生成し、さらにシェーディング補正やエッジ強調処理並びに上記テストパターンを用いた補正を施した後、Y,M,C,Kの再現色の画像データを生成して画像メモリ81に出力し、上記画像データを各再現色ごとに格納させる。
図4は、上記EEPROM83に格納されたテストパターンを示す図である。このテストパターンは、副走査方向において4つの領域Ya、Ma、Ca、Kaに分かれている。第1領域Yaは、黄色パターンで、1行目Ya1が、全階調を256階調とした時の64階調の濃度で、2行目Ya2が128階調の濃度で、3行目Ya3が192階調の濃度で描かれている。各行とも、主走査方向の濃度は同じにしてある。
第2領域Ma、第3領域Ca、第4領域Kaも、第1領域Yaと同様、1行目(Ma1、Ca1、Ka1)は64階調、2行目(Ma2、Ca2、Ka2)は128階調、3行目(Ma3、Ca3、Ka3)は192階調の濃度とされている。主走査方向には濃度変化は無い。
以下に、図5に基づき上記画像形成装置の動作を説明する。操作者が操作パネルを通じてコピーキー94を押したとすると(S1)、通常のコピー処理と判断し(S2)、コピー動作を実行する(S3)。コピー動作は、すでに構成の説明のところで説明済みのため、繰り返しての説明は省略する。
補正データ作成処理のサブルーチンは図6に示す。
図中、S11、S14、S21に記載のFは、フラグで、その値が“0”のときはテストパターンをEEPROMから読み出して、プリントする処理を行い、“1”のときは、プリントしたテストパターンをスキャナで読んで、補正データを作成する処理を行う。最初は、フラグは“0”に設定されている(S20:処理を抜けるときに0に設定されている。)。
装置は、補正データ作成処理のモードになっているので、制御は再び図6に戻る。
S11において、Fは、“1”と判定され、S16に進む。S16では、操作パネルに「プリントしたテストパターンをスキャナにセットして、コピーボタンを押してください。」というメッセージが表示される。操作者はこのメッセージに従い、プリントされたテストパターン用紙をスキャナにセットし、コピーボタンを押すと(S17)、スキャナがセットされたテストパターンを読み取り(S18)、読み取ったテストパターンを、EEPROMに格納されているテストパターンと照合し、補正データを作成する処理を行う(S19)。この処理は、図7に詳細に示されており、後述する。補正データの作成を完了すると、記憶している過去の補正データを新たな補正データに更新する(S20)。この後、フラグを“0”にセットして(S21)、自動的にモードを抜け、通常のモードに戻る(S22)。
変数iは、テストパターンの主走査方向の座標位置を示している。左端を0とし、1単位座標づつ右へ移動する毎に、1、2、3・・・と増加する。ここで、1単位座標とは、EEPROMに格納されているテストパターンの1画素相当の大きさを指すものとする。スキャナで読み取られたテストパターンは、スキャナの解像度により元の画素と大きさおよび数が異なっていることもあるので、両テストパターンに共通するスケールとして単位座標を用いることとした。
また、図中、DiはEEPROMに格納されているテストパターンの、i番目の単位座標位置にある階調データである。Piは、スキャナで読み取られたテストパターンの、i番目の単位座標位置にある階調データである。
図9は、上記の処理によって作成された“K”色の補正データの例を示している。X軸は補正される前の画像データの濃度、Y軸は主走査位置、Z軸は補正された画像データの濃度をそれぞれ表している。そして、Rで示す3次元曲面が補正データである。この補正データから、各主走査位置での補正される前の画像データの濃度に対して、どれだけの濃度に補正するのかが求められる。たとえば、主走査位置Ytの補正される前の濃度がXtであるとしたら、補正後の濃度は、Ztに決定される。
なお、説明は省略するが、“K”色以外の他の色(“Y”“M”“C”)についても、同様な3次元の補正データが作成される。
各色用の補正データは、露光から現像、転写、定着に至るエンジン部分の総合特性による濃度ムラを殆ど完璧に補正するものであることが理解される。従って、この補正データをEEPROMに格納し、以前の補正データに対して更新することにより、以降のコピー処理においては、エンジン部分の総合特性に起因した濃度ムラが補正され、主走査方向全域にわたって入力画像に忠実なコピーが再現できる。
・ テストパターンは、各色毎に、副走査方向に3本としているが、4本でも、5本でも、更には、各色毎に1ページのサイズ分の本数を割り当てることも出来る。本数が多くなると、各色毎の濃度データも細かく、例えば全階調を256階調とした場合の32画素間隔とか、16画素間隔、更には8画素間隔で設定することが出来、よりキメの細かい補正データを得ることが出来る。
・ テストパターンの濃度勾配は、実施の形態のように副走査方向に増加するものではなく、減少するものでも良く、更には途中まで増加した後、減少するものであっても、或いはその逆であっても構わない。
・ テストパターンは、実施の形態では、予めEEPROMに格納しているが、用紙に印刷したものを準備しておき、補正データを作成する際に、スキャナから読み取るようにしてもよい。そのようにすると、EEPROMは不要である。
・ 実施の形態では、テストパターンをプリントしたものをスキャナから読み取って、基準のテストパターンと照合し、補正データを作成するのを、画像形成装置本体内において行っているが、濃度ムラの検出までを画像形成装置で行い、濃度ムラから補正データを作成する処理は、別の装置で行い、求めた補正データを画像形成装置に戻して格納するようにしてもかわまない。
・ 画像形成装置は、タンデム型を用いているが、これに限らず、公知の各種の型式のものに適用できる。また、勿論カラーコピー機に限らず、モノクロ方式にも適用できる。
・ 実施の形態では、光学系としてポリゴンミラーでビームを主走査方向にスキャンする構成を用いているが、例えば、LEDアレイを用いた光学系に対しても、本発明を実施することが出来る。LEDアレイの場合、各LEDに光量のばらつきがあると、本発明の補正方法で補正することが出来る。
・ 実施の形態では、EEPROMに格納したテストパターンを一旦プリントアウトし、それをスキャナで読み取って、元テストパターンと照合するようにしているが、スキャナを備えないプリンタにおいては、定着器の後方の記録シート搬送路上に、CCD等の読み取りセンサを設けて、該センサによりプリントされたテストパターンを読み取るようにすることも出来る。読み取ったテストパターンを、EEPROMに格納されたテストパターンと照合することにより補正データを作成する。更には、定着器で定着される前のトナーがシートに転写された状態でも、画像濃度を検出できるので、CCDセンサを定着器よりも手前の搬送路上に設けて、定着前の転写画像を読み取るようにして実施することも出来る。これらの実施形態は、特にスキャナを備えないプリンタにおいて有効である。
3 原稿搬送装置
4 イメージリーダ
5 スキャナ
6 プリンタ部
8 制御部、
12、14 ローラ
16 搬送ベルト、
20Y、M、C、K 作像部、
22 給紙部、
24 定着部、
25Y、M、C、K 転写チャージャ、
26 走査光学系、
28〜32 給紙カセット、
42 ポリゴンミラー、
43 反射光学系、
58 メイン制御部、
60 イメージリーダ部制御部、
62 プリンタ部制御部、
64、65、66 通信インターフェイス、
67 CCD駆動部、
68 スキャナ、
75〜78 プリンタの各機能部、
80 画像処理部、
81 画像メモリ、
82 操作パネル、
83 EEPROM、
84 補正データ作成部、
91 表示部、
92 入力部、
93 テンキー、
94 コピーキー、
95 停止キー、
96 モードキー、
97 リセットキー、
Claims (5)
- 像担持体上に作像された画像をシート上にプリントする画像形成装置において、
主走査方向に濃度一定で、副走査方向に濃度勾配を有したテストパターンを入力画像として受付け、プリントすることにより、装置本体の主走査方向の各位置において正規の濃度勾配に対して生じている濃度勾配ムラを検出する手段と、
検出した濃度勾配ムラに応じて、以降のプリント時に画像データの濃度補正をする補正データを作成し保存する手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記補正データは、主走査方向の各位置において入力画像の階調値に応じて濃度補正をする3次元テーブルであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- さらに、スキャナを備え、
前記濃度勾配ムラを検出する手段は、プリントアウトしたテストパターンをスキャナで読み込み、読み込んだテストパターンを、前記入力画像として受け付けたテストパターンと対応する走査位置毎に照合して、濃度勾配ムラを検出することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。 - 像担持体を有し、静電複写方式により作像しプリントする画像形成装置における濃度補正方法であって、
主走査方向に濃度一定で、副走査方向に濃度勾配を有したテストパターンを入力画像として受付け、プリントすることにより、装置本体の主走査方向の各位置において正規の濃度勾配に対して生じている画像濃度ムラを検出するステップと、
検出した濃度勾配ムラに応じて、以降のプリント時に画像データの濃度補正をする補正データを作成し保存するステップと、
を備えたことを特徴とする画像形成装置における濃度補正方法。 - 像担持体上に作像された画像をシート上にプリントする画像形成装置において、
主走査方向に濃度一定で、副走査方向に濃度勾配を有したテストパターンを入力画像として受付け、少なくとも転写処理まですることにより、装置本体の主走査方向の各位置において正規の濃度勾配に対して生じている濃度勾配ムラを検出する手段と、
検出した濃度勾配ムラに応じて、以降のプリント時に画像データの濃度補正をする補正データを作成し保存する手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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