JP2006349691A - 基板検査装置、基板検査方法および半導体装置の製造方法 - Google Patents

基板検査装置、基板検査方法および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】歪が無くコントラストに優れた検出画像を取得する。
【解決手段】電子ビームを生成して基板Sに一次ビームBpとして照射させる一次光学系10と、一次ビームBpの照射を受けて基板Sから発生する二次電子等を検出し、基板Sの表面の一次元または二次元像となる信号を出力する電子検出部30と、基板Sから発生する二次電子等を二次ビーム18sとして電子検出部30に像結像させる二次光学系20とを備える基板検査システム1において、レーザ光Lを生成し、基板Sの表面の二次ビーム18sが発生する箇所に照射させるレーザ光照射装置70をさらに設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板検査装置、基板検査方法および半導体装置の製造方法に関し、例えば電子ビームを用いた半導体パターン等の観察または検査を対象とする。
半導体パターンの欠陥等を検査するために、電子ビームを用いた検査が近年行なわれており、例えば矩形状の電子ビームを電子ビーム照射手段にて生成して一次ビームとして試料に照射し、その試料表面の形状/材質/電位の変化に応じて発生した二次電子、反射電子および後方散乱電子の少なくともいずれかで構成される二次ビームを写像投影光学手段にて電子検出部に拡大投影し、試料表面画像を得る手法が開発されている(例えば特許文献1)。さらに、この手法に加えて一次ビームを電子ビーム偏向手段であるウィーンフィルタにて偏向させ、試料表面に対して垂直に入射させ、なおかつ二次ビームを同一のウィーンフィルタ内を直進させて写像光学投影手段に導入する方法も提案されている(例えば特許文献2)。
特開平7−24939公報 特開平11−132975号公報
しかしながら、例えば特許文献2に開示された検査工程においては、試料に一次ビームを照射すると、試料表面または表面近傍層の形状、材質によって、試料表面の帯電状況に局所的に差が生じ、その結果電位に局所的な差が発生することにより装置の検査特性が劣化する、という問題があった。この点を図面を参照しながら説明する。なお、以下の各図において、同一の部分には同一の参照番号を付し、その重複説明を適宜省略する。
図15に示すように、試料Sの表面に、互いに電位が異なる部分202と204とが存在する場合、部分202と部分204との境界面C1,C2近傍の上方領域RD1,RD2では、試料Sの表面に対して平行でない電位勾配が発生する。これらの電位勾配は、境界C1,C2の付近から放出した二次ビームが検査装置の二次光学系で制御されて検出器の検出面に結像する際に、二次ビームに対して不本意な偏向作用を及ぼし、適切な結像を妨げてしまい、検出画像の歪やコントラスト低下の原因となっていた。このような現象は、LSI(Large Scale Integrated circuit)配線パターンの検査において特に顕著に現われる。LSI配線においては、図15に示す部分202がSiOなどの絶縁体に相当し、部分204がタングステン(W)などの導体に相当し、電子ビームの照射時に絶縁体が帯電することにより導体部分との電位差が大きくなるからである。
このような局所的な電位差は、異なる材料間の境界面が互いに近接している場合に限られるものではない。例えば図16に示すように、集積回路ウェーハの試料S上に金属配線部分212と配線間絶縁体部214が存在する場合でも、絶縁体部214の全二次電子放出比σが1以上になる入射エネルギーで一次ビームを照射すると、絶縁体部214の表面が正に帯電する。このような入射エネルギーは、例えば絶縁体部214の材質がSiOであれば、約50〜約1keVである。このとき、金属配線部212と絶縁体部214との境界216の近傍に、試料Sの表面に対して平行でない局所的な電位勾配が発生する。この電位勾配は、境界216付近の金属配線部内の点P2と絶縁体部内の点P4から放出した二次ビームの軌道が装置の二次光学系で制御されて検出器の検出面に結像する際に不本意な偏向作用として機能し、電子ビーム軌道TJIP2やTJIP4のような正確な写像投影を行うための理想的な軌道から外れて、電子ビーム軌道TJRP2やTJRP4のような曲がった軌道になる。その結果、二次ビームの適切な結像が妨げられ、二次ビームからの検出画像の歪やコントラスト低下の原因となっていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、歪が無くコントラストに優れた検出画像の取得を実現する基板検査装置および基板検査方法、並びにこの基板検査方法を用いた半導体装置の製造方法を提供することにある。
以上詳述したとおり、本発明は、以下の効果を奏する。
即ち、本発明によれば、試料表面において局所的な電位差が生じる境界での歪やコントラスト低下を抑制した検査画像が得られるので、検査の精度をより一層向上させることが可能になる。
また、本発明によれば、高精度の検査画像が得られる基板検査方法を用いるので、より高い歩留まりで半導体装置を製造することができる。
本発明は、以下の手段により上記課題の解決を図る。
即ち、本発明によれば、
電子ビームを生成し、検査対象である基板に一次ビームとして照射させる電子ビーム照射手段と、
上記電子ビームの照射を受けて上記基板から発生した二次電子、反射電子および後方散乱電子の少なくとも一つを検出し、上記基板表面の一次元像または二次元像となる信号を出力する電子ビーム検出手段と、
上記二次電子、上記反射電子および上記後方散乱電子の少なくとも一つを二次ビームとして上記電子ビーム検出手段に像結像させる写像投影光学手段と、
電磁波を生成し、上記基板表面の上記二次ビームが発生する箇所に上記電磁波を照射させる電磁波照射手段と、
を備える基板検査装置が提供される。
また、本発明によれば、
電子ビームを生成し、表面に形成された絶縁体を有する検査対象である基板に上記絶縁体が負帯電する条件で照射させる電子ビーム照射手段と、
上記電子ビームの照射を受けて上記基板から発生した二次電子、反射電子および後方散乱電子の少なくとも一つを検出し、上記基板表面の一次元像または二次元像となる信号を出力する電子ビーム検出手段と、
上記二次電子、上記反射電子および上記後方散乱電子の少なくとも一つを上記電子ビーム検出手段に像結像させる写像投影光学手段と、
を備える基板検査装置が提供される。
また、本発明によれば、
電子ビームを生成し、検査対象である基板に一次ビームとして照射する工程と、
上記電子ビームの照射を受けて上記基板から発生した二次電子、反射電子および後方散乱電子の少なくとも一つを二次ビームとして投影して像結像させる工程と、
上記像結像した上記二次ビームを検出し、上記基板表面の一次元像または二次元像となる信号を出力する工程と、
電磁波を生成し、上記基板表面の上記二次ビームが発生する箇所に上記電磁波を照射させる工程と、
を備える基板検査方法が提供される。
また、本発明によれば、
電子ビームを生成し、表面に形成された絶縁体を有する検査対象である基板に上記絶縁体が負帯電する条件で照射させる電子ビーム照射工程と、
上記電子ビームの照射を受けて上記基板から発生した二次電子、反射電子および後方散乱電子の少なくとも一つを二次ビームとして投影して像結像させる工程と、
上記像結像した上記二次ビームを検出し、上記基板表面の一次元像または二次元像となる信号を出力する工程と、
を備える基板検査方法が提供される。
さらに、本発明によれば、
上述した基板検査方法を用いる半導体装置の製造方法が提供される。
以下、本発明の実施の形態のいくつかについて図面を参照しながら説明する。
(1)基板検査装置の第1の実施の形態
図1は、本発明にかかる基板検査装置の第1の実施の形態の概略構成を示すブロック図である。同図に示す基板検査装置1は、一次光学系10、ウィーンフイルタ41、二次光学系20、電子検出部30、画像信号処理部58、ホストコンピュータ60、表示部62、ステージ43、ステージ駆動装置47、各種制御部16,17,および51〜57、並びに本実施形態において特徴的なレーザ光照射装置72およびその電源74を備える。
一次光学系10は、電子銃部11と複数段の四極子レンズ系15とを含む。電子銃部11は、長軸100〜700μm、短軸15μmの矩形の電子放出面をもつLaB線状陰極112、ウェーネルト電極114、電子ビーム引き出しを行う陽極116、光軸調整用の偏向器118を有する。一次ビームBpの加速電圧、出射電流および光軸は、電子銃制御部16により制御される。電子銃制御部16は、ホストコンピュータ60に接続されてその制御信号の供給を受ける。複数段の四極子レンズ15は、複数段四極子レンズ制御部17により制御され、線状陰極112から放出した一次ビームBpを収束し、ウィーンフィルタ41に対して斜めから入射するようにその軌道を制御する。複数段四極子レンズ制御部17もホストコンピュータ60に接続されてその制御信号の供給を受ける。
ウィーンフイルタ41は、ウィーンフイルタ制御部53を介してホストコンピュータ一60からの制御信号を受け、一次光学系10から入射した一次ビームBpを偏向し、試料Sの表面に対してほぼ垂直に入射させる。ウィーンフイルタ41を通過した一次ビームBpは、回転対称静電レンズであるカソードレンズ21によるレンズ作用を受け、試料Sの表面に垂直に照射する。
試料Sは、ステージ43に設置され、このステージ43を介してステージ電圧制御部51により負電圧が印加できるようになっている。この機構は、一次ビームBpによる試料Sへの入射ダメージを低減し、一次ビームBpの照射によって、試料S表面の形状/材質/電位の変化に応じて発生した二次電子、反射電子および後方散乱電子で構成される二次ビームBsのエネルギー向上を目的としたものである。ステージ43は、ステージ駆動装置47から制御信号の供給を受け、本実施形態において例えば図1の矢印に示す方向Dssに移動し、これにより試料Sの表面が一次ビームBpで走査される。
図2にウィーンフィルタ41のより具体的な構成を示し、その作動原理を図3におよび図4に示す。図2に示すように、ウィーンフィルタ41の場は、二次光学系の光軸(Z軸)に垂直な平面(X−Y平面)内で電界Eと磁界Bとを直交させた構造になっており、入射した電子ビームBpに対して、ウィーン条件qE=vB(qは粒子電荷、vは直進する電子の速度)を満たす電子のみを直進させる働きをする。基板検査装置1では、図3に示すように、一次ビームBpに対して磁界による力FBと電界による力FEが同一方向に作用して、一次ビームBpが試料Sに対して垂直に入射するように偏向される。この一方、二次ビームBsに対しては、図4に示すように、FBとFEが逆方向に作用し、なおかつウィーン条件FB=FEが成立しているため、二次ビームBsは偏向されることなく直進して2次光学系20内に入射する。
図1に戻り、二次光学系20は、回転対称静電レンズであるカソードレンズ21、第二レンズ22、第三レンズ23、第四レンズ24と、ウィーンフィルタ41とカソードレンズ21との間の二次光学系の光軸Asに垂直な平面9内に配置された開き角絞り25、第二レンズ22と第三レンズ23間に設置された視野絞り26とを含む。カソードレンズ21、第二レンズ22、第三レンズ23および第四レンズ24は、カソードレンズ制御部52、第二レンズ制御部54、第三レンズ制御部55、第四レンズ制御部56によってそれぞれ制御され、二次ビームBsの投影結像を行う。これらのカソードレンズ制御部52、第二レンズ制御部54、第三レンズ制御部55および第四レンズ制御部56は、それぞれホストコンピュータ60に接続されて各種の制御信号の供給を受ける。図1に示す装置構成では、二次ビームBsの倍率色収差を抑えるために水平面9の位置に開き角絞り25を配置し、これにより、二次ビームBsをカソードレンズ21と第二レンズ22との組み合わせで1回の結像を行うようにしている。また、この構成では、一次ビームBsの試料S上への照射領域が開き角絞り25によって制限されてしまうため、その解決策として、開き角絞り25から試料Sまでの空間において一次ビームBpが開き角絞り25上に焦点を持つように一次ビームBpの軌道を制御し、カソードレンズ21によってレンズ作用を与えた上で試料Sに対してほぼ垂直に照射させるというケーラー照明系を採用している。
電子検出部30は、MCP(Micro Channel Plate)検出器31、蛍光板32、ライトガイド33、および、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子34を含む。MCP検出器31に入射した二次ビームBsは、MCPによって増幅されて蛍光板32に照射する。撮像素子34は、蛍光板32で発生した蛍光像をライトガイド33を介して検出し、検出信号を画像信号処理部58へ送る。画像信号処理部58は、検出信号を処理して一次元像または二次元像を表わす画像データとしてホストコンピュータ60に供給する。ホストコンピュータ60は、供給された画像データを処理して表示部62上へ画像表示する他、画像データを保存し、各種画像処理を用いて試料Sの欠陥の有無を検出し、欠陥が検出された場合にその程度を評価して出力する。
レーザ光照射装置70は、二次光学系20の近傍に設置され、レーザ光を発生させて試料Sに照射することにより、試料S表面の局所的な電位差を低減する。レーザ光照射装置70は、本実施形態において電磁波照射手段を構成し、レーザ光Lを発生させるレーザ光源72と、レーザ光源72に電力を供給する電源74とを含む。レーザ光軸ALは、試料S表面と二次光学系の光軸Asとの交点IPに交わるように設定され、これにより、レーザ光源72から出射されるレーザ光Lは、一次ビームBpが照射されている試料S表面の検査領域の中心に照射する。このレーザ光軸ALの調整は、例えばレーザパワーメータ等のレーザ検出センサを上述した交点IPの位置に配置し、その出力をモニタしてその値が最大になるようにレーザ光源を調整しながら行う。
検査時において、一次ビームBpが試料Sの表面に照射されると、試料Sの表面または表面近傍層の形状および材質に応じて、試料Sの表面の帯電量に局所的に差が生じる。特に、試料Sの表面に絶縁体が存在する場合は、帯電量が大きく、かつ、その電荷(電子及び正孔)は移動(中和)できずに滞留する場合が多い。
そこで、本実施形態では、レーザ光源72からレーザ光Lを照射することにより、滞留する電荷またはその周辺の電荷がレーザ光Lのエネルギーを吸収し、これにより移動可能な状態になり、この結果(絶縁体全体の帯電量は変わらなくても)試料表面の帯電個所における局所的な帯電を減少し、局所的な電位差を低減させることが可能になる。
このような局所的な電位差を減少させる方法として、より具体的には、
1)絶縁体帯電箇所全体を導電化できるエネルギーをもつ電磁波を照射する方法
2)絶縁体の局在準位に捕獲された電子および正孔が移動可能となるエネルギーを与えられる電磁波を照射する方法
の他、
3)試料表面に存在する異種材質の境界付近の帯電を減少する方法
が挙げられる。以下、これらの方法を本発明にかかる基板検査方法の第1乃至第3の実施の形態として説明する。
(2)基板検査方法の第1および第2の実施の形態
図5は、本発明にかかる基板検査方法の第1および第2の実施の形態の説明図である。絶縁体IS1の紙面左側の表面は、正電荷により局所的に帯電している。また、絶縁体IS1の紙面右側の表面は、電子および正孔が局在準位に捕獲されて滞留している。なお、このような局所的な帯電や局在準位による電子および正孔の捕獲は絶縁体部分に限らず、半導体部分でも発生し得る。
図6は、絶縁体IS1のエネルギーバンド図を示す。絶縁体IS1に局所的に帯電した電荷を移動するためには、絶縁体のバンドギャップEg以上のエネルギ−を有するレーザ光(電磁波)L1を照射して図5の紙面左側部分に示すように電子−正孔対(electron-hole pair)を発生させ、絶縁体IS1自体を導体状態にすればよい。このような状態にするために必要なレーザ光L1の波長λ1は、プランク定数をh、光速度をcとすると、λ1<hc/Egを満たす必要がある。例えば、上記絶縁体IS1が二酸化シリコンSiOであり、そのエネルギーギャップEg=9(eV)であるとき、このエネルギーギャップ以上のエネルギーを有するレーザ光L1の最長波長λmは、
λm=hc/Eg=137(nm)
である。
また、図5の右側部分に示すように、絶縁体IS1には、電子や正孔を捕獲する局在準位LL1,LL2(図6の左側部分参照)が存在し、そこに捕獲された電子e2および正孔HL2が絶縁体IS1の帯電状態に大きな影響を与えている。この局在準位LL1,LL2に捕獲された電子e2および正孔HL2に対して、図5に示すようにレーザ光L2,L3をそれぞれ照射してそのエネルギーを吸収させることにより、電子e2および正孔HL2をそれぞれ移動させる。これにより、局在電位への捕獲に起因する局所的な帯電を減少させ、局所的な電位差を低減させることが可能となる。より具体的には、図6に示すように電子e2が捕獲されている局在準位LL1と伝導帯下端準位Ecとの差Ee以上のエネルギーを有するレーザ光(電磁波)L2を照射すれば捕獲電子e2が移動可能になる。このような状態にするために必要なレーザ光L2の波長λ2は、λ2<hc/Eeを満たす必要がある。同様に、正孔HL2が捕獲されている局在準位LL2と価電子帯上端準位Evとの差Eh以上のエネルギーを有するレーザ光(電磁波)L3を照射すれば、捕獲正孔HL2が移動可能となる。このような状態にするために必要なレーザ光L3の波長λ3は、λ3<hc/Ebを満たす必要がある。レーザ光の波長が短い程、装置の規模とコストがともに大きくなるが、一般的に、λ1<λ2、λ1<λ3となるため、上述した、捕獲電子e2および正孔HL2の移動による絶縁体IS1の局所帯電減少で装置の性能に問題がない場合は、レーザ光照射装置70のサイズとコストとを抑えることができる。これにより、装置のより一層の低コスト化、小型化を実現できる。
(3)基板検査方法の第3の実施の形態
本実施形態は、絶縁体と導体との境界付近、または絶縁体と半導体との境界付近における絶縁体の帯電を減少させる方法であり、この第3の実施の形態の検査方法を用いるだけでも、上記境界付近の局所的な電位差が低減するので、絶縁体の帯電個所を導電化しなくても、二次ビーム検出画像の歪やコントラストの低下を抑えることが可能になる。例えば、絶縁体が正に帯電している場合、この正帯電を中和するためには、金属または半導体から絶縁体へ電子を移動(注入)すればよい。図7に示す例では、金属MLと絶縁体IS2との境界C3にレーザ光L4を照射することにより、金属MLから絶縁体IS2へ電子を移動させている。
図8は、金属―絶縁体の接合のエネルギーバンド図を示す。金属MLと絶縁体IS2との境界の接触電位障壁のエネルギーeφ以上のエネルギーを有するレーザ光(電磁波)L4を上述の境界C3に照射し、金属ML内の電子e4を絶縁体IS2に移動させればよい。このような状態にするために必要なレーザ光L4の波長λ4は、λ4<hc/Ebを満たす必要がある。ここで、例えば導体がシリコンSi、絶縁体が二酸化シリコンSiOであり、Si−SiO接触部の電位障壁Eb=3.5(eV)であるとき、この電位障壁以上のエネルギーを有するレーザ光L4の最長波長λmは、
λm=hc/Eg=354(nm)
である。
一般的に、λ1<λ4となるため、上記境界付近の絶縁体IS2の正帯電を中和することで装置の性能に問題がない場合は、レーザ光照射装置70のサイズとコストとを抑えることができるので、より一層低コストで小型の装置を提供することができる。
なお、本実施形態では、試料S表面の局所的な電位差を低減するためにレーザ光照射装置70を用いているが、検査する試料の材質や形状等に応じて他の電磁波を照射する装置、例えばX線照射装置や紫外線ランプ等を用いても良い。
(4)基板検査装置の第2の実施の形態
図9は、本発明にかかる基板検査装置の第2の実施の形態の概略構成を示すブロック図である。同図に示す基板検査装置2の特徴は、それぞれ電子ビームEB1,2を生成して試料Sに照射する追加の電子ビーム照射装置80,90と、CADデータ記憶装置68と、電子ビーム照射条件処理装置66と、電子ビーム照射条件記憶装置64とをさらに備える点にある。基板検査装置2のその他の構成は、図1に示す基板検査装置1と実質的に同一である。
電子ビーム照射装置80は、試料表面の検査時に、ステージスキャン方向DSSに対して、撮影領域内の任意の点が、二次光学系の光軸Asと試料S表面との交点IPよりも、電子ビーム装置80自身からの電子ビームの光軸AEB1と試料S表面との交点IPを先に通過する位置に配置される。同様に、電子ビーム照射装置90は、ステージスキャン方向DSSに対して、撮影領域内の任意の点が、上記交点IPよりも、電子ビーム装置90自身の電子ビーム光軸AEB2と試料S表面との交点IPを先に通過する位置に配置される。このような配置により、電子検出部30により試料表面の二次電子像の信号を取得する前に、電子ビーム装置80,90によって試料表面の電位差を低減することが可能になる。以下、本実施形態では、交点IP、交点IP、および交点IPの順に試料表面が移動する例を取り上げて説明する。
電子ビーム照射装置80は、Wフィラメント82と、ウェーネルト電極84と、陽極86とを含む。Wフィラメント82は、コイル形状を有し、電子ビームEB1を発生させる。Wフィラメント82は、本実施形態において電子ビームEB1が試料Sの表面に垂直に照射されるように配置されている。ウェーネルト電極84は、Wフィラメント82から放出する電子ビームEB1の放出量を制御する。また、陽極86は、Wフィラメント84から放出した電子ビームEB1の引き出しを行う。Wフィラメント82、ウェーネルト電極84および陽極86は、いずれも電子銃制御部88に接続され、これにより制御される。
同様に、電子ビーム照射装置90は、電子ビームEB2を発生させるWフィラメント92と、ウェーネルト電極94と、陽極96とを含み、これらの構成要素は、電子ビーム照射装置80のWフィラメント82、ウェーネルト電極84、および陽極86と同様に配置されて同様の機能を発揮する。従って、これらの構成要素については詳述しない。
CADデータ記憶装置68は、検査対象の試料Sのレイアウトパターンのデータと、各レイアウトパターンの電気的特性のデータとを格納する。電子ビーム照射条件処理装置66は、CADデータ記憶装置68に格納されたデータを用いて一次ビームBp、電子ビームEB1およびEB2の照射条件を検査に先立って予め算出する。電子ビーム照射条件記憶装置64は、電子ビーム照射条件処理装置66の算出結果を格納する。
(5)本発明にかかる基板検査方法の第4の実施の形態
まず、本実施形態による基板検査方法の原理について説明する。
二次ビームの検出画像の歪やコントラスト低下という問題を解決するためには、これらの原因となる試料表面における電位勾配を低減すれば良い。図16に示した例で説明すると、絶縁体部214が負に帯電する条件にて一次ビームBpを試料Sの表面に照射し、金属配線部212と絶縁体部214との電位差を低減すれば良い。通常、金属と絶縁体の接触部においては接触電位が発生しており、一次ビームBpを照射していない状態でも、絶縁体の方が金属よりも数Vだけ正電位の状態にある。そこで、一次ビームBpを絶縁体が負に帯電する条件で照射すれば良い。
絶縁体が負に帯電する条件とは、例えば、絶縁体からの全二次電子放出比σが1未満になる入射エネルギーで一次ビームを照射することをいい、そのときの入射エネルギーの値は、例えば図16に示したように絶縁体がSiO214であれば、図10に示すように、約1keV以上または約50eV以下である。電子ビームの照射によって発生する二次電子(ここでは反射電子および後方散乱電子を含む広義の二次電子)の量を増大させれば、画像を形成するための信号量が増えるので、画像形成までの時間が短くなる。即ち、検査時間を短くすることができる。従来は、検査のスループットを考慮して、このように全二次電子放出比δを1以上に設定する手法が用いられてきた。しかしながら、本実施形態では、従来の技術とは逆に、全二次電子放出比σ<1で設定することにより、絶縁体を負に帯電させる。これにより、検出画像の精度を高めることができる。以下、このように絶縁体が負に帯電する条件で電子ビームを照射する工程を工程1と呼ぶ。
上述した工程1により、例えば図16に示した試料Sについて述べると、絶縁体部214の電位は、金属配線部212に対して+数Vであった初期状態から次第に減少し、図11に示すように金属配線部212と同電位になる。この状態での二次ビーム軌道Bsp2,Bsp4は、正確な写像投影を行うための理想的な電子ビーム軌道TJIP2,TJIP4とそれぞれ同じになる。この結果、歪やコントラスト低下のない検出画像を取得することができる。
しかしながら、検査画像を取得する工程に先立って、試料Sの表面電位差を可能な限り小さくする工程を実行すると、試料表面の電位差を均一化するために時間が掛かかり、検査のスループットが低下してしまう。そこで、後に詳述するように、観察用の一次ビームBpとは別個の電子ビームを用い、一次ビームBpの照射に並行して一次ビームBpの照射直前に、試料Sの表面の検査領域に別個の電子ビームを予め照射してその領域の表面電位差を可能な限り小さくすることにより、待ち時間がほぼ無くなり、スループット低下の問題を解消することができる。本実施形態では、追加の電子ビーム照射装置80,90を用いてそれぞれ電子ビームEB1,EB2による前処理を実行する。以下、この前処理工程を工程2と呼ぶ。
また、工程1及び工程2において、試料S表面での金属配線部212と絶縁体部214のレイアウトパターンや電気的特性により、表面電位差を最小にするために必要な電子ビームのドーズ量に差が生じるという問題がある。例えば、金属配線部212の占有率が大きい領域では、絶縁体部214から金属配線部212への電子のリーク量が多いため、表面電位差が最小になるまでは多量の電子ビーム照射を必要とする。また、金属配線部212と基板Sとが導通しているか否かに依存して、絶縁体部214からの電子のリーク量に差異が生じる。これらの問題は、試料Sの表面撮像時において同一視野内での表面電位不均一による画像歪み、フォーカスずれの原因となる。この問題を回避するためには、上述したレイアウトパターンや電気的特性に応じて、絶縁体部214が負に帯電する条件下でのより具体的な照射条件、例えば基板Sの単位面積当たりの電子ビームの総電流量や電子ビームの試料への入射エネルギーを調整してやればよい。例えば、金属配線部212の占有率が多い領域、金属配線部212が基板に導通している領域等では、絶縁体部214からの電子のリーク量が多いため、基板Sの単位面積当たりの電子ビームの総電流量を他の領域よりも多くしたり、全二次電子放出効率σがより小さくなる入射エネルギーにて電子ビーム照射を行えは良い。
また、工程1の前に、絶縁体が正帯電になる条件で電子ビームを照射しておくことも、試料の表面電位を均一化する手法として有効である。以下、このような前処理工程を工程3と呼ぶ。
図12は、上述した負帯電条件で一次ビームBpを試料Sの表面に照射しすぎた場合の問題点を説明する図である。一次ビームBpを絶縁体部214に過度に照射した場合は、同図に示すように絶縁体部214が負帯電してしまい、金属配線部212よりも負電位になる場合がある。試料S表面の撮像時における同一画像内において、他の領域では表面電位の均一化が達成されていても、図12に示すような領域ではそのレイアウトパターンや電気的特性に依存して絶縁体部214が負帯電状態になり、金属配線部212の電位に対して負電位になり、却って表面電位の均一状態が崩れてしまう、というケースが考えられる。このような場合でも、図16に示した正帯電の場合と同様に、金属配線部212と絶縁体部214との境界216の付近に、試料Sの表面に対して平行でない局所的な電位勾配が発生する。この電位勾配は、境界216付近の金属配線部内の点P2および絶縁体部内の点P4からそれぞれ放出した二次電子が二次光学系20で制御されてMCP検出器31に結像する際に、不適切な偏向作用が働き、正確な写像投影を行うための理想的な電子ビーム軌道TJIP2,TJIP4から外れて、ビーム軌道TJRP6,TJRP8のような曲がった軌道になる。このような場合、工程1の処理に先立って絶縁体部214が正に帯電する条件で一次ビームBpを試料Sの表面に予め照射し、工程1において負帯電しやすい領域(例えば金属配線部212の占有率が小さい領域、または金属配線部212が基板と導通していない領域など)を工程3によって他の領域に先行して正帯電にさせておく。このような処理により、工程1において試料Sの表面撮像時に、試料Sの表面でのパターンレイアウトや電気的特性に依存して表面電位が局所的にばらつくという問題を回避することができる。
図9に示す基板検査装置2は、このような検査原理に従って動作する。以下、基板検査装置2の特徴的な動作をより具体的に説明する。
まず、検査に先立って、電子ビーム照射条件処理装置66がCADデータ記憶装置68から試料Sのレイアウトパターンデータと電気的特性のデータとを引き出し、試料S上の観察対象箇所、即ち、撮影領域が光軸Asと試料S表面との交点IPに位置する時に、撮影領域内の表面電位が均一化されるように、または表面電位差が最小になるように、ステージ43のそれぞれの位置での一次ビームBp、電子ビームEB1およびEB2の照射条件を算出する。この算出結果は、電子ビーム照射条件記憶装置64に記憶される。
次に、検査開始後に、ホストコンピュータ60がステージ駆動装置47から供給されるステージ43の現在位置情報を参照しながら、そのステージ位置での電子ビームEB2、電子ビームEB1、一次ビームBpの照射条件を電子ビーム照射条件記憶装置64から引き出す。さらに、ホストコンピュータ60は、これらの照射条件のデータを電子ビーム装置制御部98、電子ビーム装置制御部88、電子銃制御部16および複数四極子レンズ制御部17に伝送し、電子ビーム装置90、電子ビーム装置80および一次光学系10をそれぞれ制御して、電子ビームEB2、電子ビームEB1、および一次ビームBpの照射条件を調整する。これらの照射条件としては、図13に示すように、例えば以下の5つのケースが考えられる。
(ケース1) 一次ビームBpを絶縁体負帯電条件にて照射する。電子ビームEB1,EB2は照射しない。
(ケース2) 一次ビームBpを絶縁体負帯電条件にて照射する。電子ビームEB1を絶縁体負帯電条件にて照射する。電子ビームEB2は照射しない。
(ケース3) 一次ビームBpを絶縁体負帯電条件にて照射する。電子ビームEB1を絶縁体正帯電条件にて照射する。電子ビームEB2は照射しない。
(ケース4) 一次ビームBpを絶縁体負帯電条件にて照射する。電子ビームEB1を絶縁体負帯電条件にて照射する。電子ビームEB2を絶縁体正帯電条件にて照射する。
(ケース5) 一次ビームBpを絶縁体負帯電条件にて照射する。電子ビームEB1を絶縁体正帯電条件にて照射する。電子ビームEB2を絶縁体負帯電条件にて照射する。
このように、電子ビーム照射条件処理装置66によって採用された試料表面電位均一化のための最適条件で試料Sを検査することにより、画像歪みやフォーカスずれのない高精度の検出画像を取得することができる。
以上の説明では、表面電位均一化のための追加の電子ビーム装置を2つ使用した形態を記載したが、これに限ることなく、例えば図14に示す基板検査装置3のように、追加の電子ビーム装置を1つだけ備える場合や追加の電子ビーム装置を3つ以上備える場合(図示せず)でも、上述した手法を同様に適用することができる。
(6)半導体装置の製造方法
上述した基板検査工程を半導体装置の製造工程中で用いることにより、高い精度で基板を検査することができるので、より高い歩留まりで半導体装置を製造することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記形態に限ることなくその技術的範囲内で種々適用できることは明らかである。例えば、上述した実施形態では、ステージスキャン方式の基板検査装置について説明したが、偏向器を用いたビームスキャン方式の基板検査装置にも適用できることは勿論であり、さらに、これらのスキャン方式の両方を備える基板検査装置にも適用可能である。
本発明にかかる基板検査装置の第1の実施の形態を示すブロック図である。 図1に示す基板検査装置が備えるウィーンフィルタの具体的構成を示す斜視図である。 図2に示すウィーンフィルタの作動原理の説明図である。 図2に示すウィーンフィルタの作動原理の説明図である。 本発明にかかる基板検査方法の第1の実施の形態と第2の実施の形態を説明する模式図である。 図5に示す絶縁体のエネルギーバンドの説明図である。 本発明にかかる基板検査方法の第3の実施の形態を説明する模式図である。 図7に示す金属と絶縁体との接合部におけるエネルギーバンドの説明図である。 本発明にかかる基板検査装置の第2の実施の形態を示すブロック図である。 SiOにおける電子ビームの入射エネルギーと全二次電子放出比との関係の一例を表わすグラフである。 本発明にかかる基板検査方法の第4の実施の形態による効果の説明図である。 負帯電条件で一次ビームを試料表面の絶縁体に照射しすぎた場合の問題点を説明する図である。 図9に示す基板検査装置の各電子ビーム照射条件の組み合わせを示す表である。 本発明にかかる基板検査装置の第3の実施の形態を示すブロック図である。 従来の技術による基板検査方法の問題点の説明図である。 従来の技術による基板検査方法の他の問題点の説明図である。
符号の説明
1〜3 基板検査装置
9 絞り位置面
10 一次光学系
11 電子銃部
15 複数段四極子レンズ
16 電子銃制御部
17 複数段四極子レンズ制御部
20 二次光学系
21 カソードレンズ
22 第二レンズ
23 第三レンズ
24 第四レンズ
25 開き角絞り
26 視野絞り
30 電子検出部
31 MCP検出器
32 蛍光版
33 ライトガイド
34 撮像素子
41 ウィーンフィルタ
41a,41b 電極
41c,41d 磁極
43 ステージ
47 ステージ駆動装置
51 ステージ電圧制御部
52 カソードレンズ制御部
53 ウィーンフィルタ制御部
54 第二レンズ制御部
55 第三レンズ制御部
56 第四レンズ制御部
57 MCP検出系制御部
58 画像信号処理部
60 ホストコンピュータ
62 表示部
64 電子ビーム照射条件記憶装置
66 電子ビーム照射条件処理装置
68 CADデータ記憶装置
70 レーザ光照射装置
72 レーザ光源
74 電源
80,90 電子ビーム照射装置
82,92 Wフィラメント
84,94 ウェーネルト電極
86,96 陽極
88,98 電子銃制御部
112 線状陰極
114 ウェーネルト電極
116 陽極
118 偏向器
212 金属配線部
214 絶縁体部
216 境界
EB1,AEB2 電子ビームの光軸
AL レーザ光軸
As 二次光学系光軸
Bp 一次ビーム
Bs 二次ビーム
C1,C2 境界
CB 伝導帯
e1〜e4 電子
HL1〜HL4 正孔
IL2,IL4 等電位線
IS1,IS2 絶縁体
IP 二次光学系の光軸と試料表面との交点
IP,IP 電子ビームの光軸と試料表面との交点
L,L1〜L4 レーザ光
LL1,LL2 局在準位
ML 金属
S 試料
TJIP2,TJIP4 理想的な電子ビーム軌道
VB 価電子帯

Claims (17)

  1. 電子ビームを生成し、表面に形成された絶縁体を有する検査対象である基板に前記絶縁体が負帯電する条件で照射させる電子ビーム照射手段と、
    前記電子ビームの照射を受けて前記基板から発生した二次電子、反射電子および後方散乱電子の少なくとも一つを検出し、前記基板表面の一次元像または二次元像となる信号を出力する電子ビーム検出手段と、
    前記二次電子、前記反射電子および前記後方散乱電子の少なくとも一つを前記電子ビーム検出手段に像結像させる写像投影光学手段と、
    を備える基板検査装置。
  2. 前記絶縁体が負帯電する条件は、前記基板に入射する電子の量に対する、前記基板から放出される前記二次電子、前記反射電子および前記後方散乱電子の総量との比である全二次電子放出比が1未満となる条件である、ことを特徴とする請求項2に記載の基板検査装置。
  3. 前記基板の所望の領域における表面電位差が最小になるように前記電子ビームを制御する電子ビーム照射条件制御手段をさらに備える、ことを特徴とする請求項1または2に記載の基板検査装置。
  4. 前記基板は、表面に形成された金属および半導体の少なくとも一つをさらに有し、
    前記電子ビーム照射条件制御手段は、前記金属、前記半導体および前記絶縁体の少なくとも一つのパターンレイアウトまたは電気的特性に応じて前記基板表面の単位面積あたりの前記電子ビームの総電流量または前記電子ビームの前記基板への入射エネルギーを制御する、ことを特徴とする請求項3に記載の基板検査装置。
  5. 前記電子ビーム照射手段は、
    前記電子ビームを生成して一次ビームとして前記基板の検査対象領域に照射する第1の電子ビーム照射手段と、
    前記電子ビームを生成して前記一次ビームの照射に先立って前記検査対象領域に照射させる第2の電子ビーム照射手段と、
    を含む、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の基板検査装置。
  6. 前記絶縁体が正帯電する条件で前記電子ビームを生成し、前記一次ビームの照射に先立って前記基板に照射させる第3の電子ビーム照射手段をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の基板検査装置。
  7. 前記電子ビーム照射手段は、前記電子ビームを一次ビームとして前記基板の検査対象領域に照射し、
    前記絶縁体が正帯電する条件で前記電子ビームを生成し、前記一次ビームの照射に先立って前記検査対象領域に照射させる第2の電子ビーム照射手段をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の基板検査装置。
  8. 前記絶縁体が正帯電する条件は、前記全二次電子放出比が1を超える条件である、ことを特徴とする請求項6または7に記載の基板検査装置。
  9. 電子ビームを生成し、表面に形成された絶縁体を有する検査対象である基板に前記絶縁体が負帯電する条件で照射させる電子ビーム照射工程と、
    前記電子ビームの照射を受けて前記基板から発生した二次電子、反射電子および後方散乱電子の少なくとも一つを二次ビームとして投影して像結像させる工程と、
    前記像結像した二次ビームを検出し、前記基板表面の一次元像または二次元像となる信号を出力する工程と、
    を備える基板検査方法。
  10. 前記絶縁体が負帯電する条件は、前記基板に入射する電子の量に対する、前記基板から放出される前記二次電子、前記反射電子および前記後方散乱電子の総量との比である全二次電子放出比が1未満となる条件である、ことを特徴とする請求項9に記載の基板検査方法。
  11. 前記基板の検査対象領域における表面電位差が最小になるように前記電子ビームを制御する電子ビーム照射条件制御工程をさらに備える、ことを特徴とする請求項9または10に記載の基板検査方法。
  12. 前記基板は、表面に形成された金属および半導体の少なくとも一つをさらに有し、
    前記電子ビーム照射条件制御工程は、前記金属、前記半導体および前記絶縁体の少なくとも一つのパターンレイアウトまたは電気的特性に応じて前記基板表面の単位面積あたりの前記電子ビームの総電流量または前記電子ビームの前記基板への入射エネルギーを制御する工程を含む、ことを特徴とする請求項11に記載の基板検査方法。
  13. 前記電子ビーム照射工程は、
    前記電子ビームを生成して一次ビームとして前記基板の検査対象領域に照射する第1の電子ビーム照射工程と、
    前記電子ビームを生成して前記一次ビームの照射に先立って前記検査対象領域に照射する第2の電子ビーム照射工程と、
    を含む、ことを特徴とする請求項9乃至12のいずれかに記載の基板検査方法。
  14. 前記絶縁体が正帯電する条件で前記電子ビームを生成し、前記一次ビームの照射に先立って前記基板に照射させる第3の電子ビーム照射工程をさらに備えることを特徴とする請求項13に記載の基板検査方法。
  15. 前記電子ビーム照射工程は、前記電子ビームを一次ビームとして前記基板の検査対象領域に照射する第1の電子ビーム照射工程であり、
    前記絶縁体が正帯電する条件で前記電子ビームを生成し、前記一次ビームの照射に先立って前記検査対象領域に照射させる第2の電子ビーム照射工程をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項9乃至12のいずれかに記載の基板検査方法。
  16. 前記絶縁体が正帯電する条件は、前記全二次電子放出比が1を超える条件である、ことを特徴とする請求項14または15に記載の基板検査方法。
  17. 請求項9乃至16のいずれかに記載の基板検査方法を用いる半導体装置の製造方法。
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