JP2006349413A - 原子炉用ジェットポンプの補強装置、補強部材の取付け方法および原子炉圧力容器 - Google Patents
原子炉用ジェットポンプの補強装置、補強部材の取付け方法および原子炉圧力容器 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】
原子炉用ジェットポンプのライザー管を支持固定するライザーブレースを冷却材の流れによって発生する流体振動に対してライザーブレード自体の強度を補強する。
【解決手段】原子炉圧力容器内面に一端が溶接により固定されたサポート及びこのサポートに取付けられたヨークとからなるライザーブレースのサポートに補強部材を取付け、補強部材の一端は原子炉圧力容器のRPVパットに、補強部材の他端はサポートに固定するようにし、補強部材の端部に原子炉圧力容器内面とサポートとの隅肉溶接部を回避する隙間を設け、前記隅肉溶接部の脚長を減じることなくライザーブレースを補強する。
【選択図】図2
原子炉用ジェットポンプのライザー管を支持固定するライザーブレースを冷却材の流れによって発生する流体振動に対してライザーブレード自体の強度を補強する。
【解決手段】原子炉圧力容器内面に一端が溶接により固定されたサポート及びこのサポートに取付けられたヨークとからなるライザーブレースのサポートに補強部材を取付け、補強部材の一端は原子炉圧力容器のRPVパットに、補強部材の他端はサポートに固定するようにし、補強部材の端部に原子炉圧力容器内面とサポートとの隅肉溶接部を回避する隙間を設け、前記隅肉溶接部の脚長を減じることなくライザーブレースを補強する。
【選択図】図2
Description
本発明は、原子炉圧力容器内に設置された冷却水循環用のジェットポンプのライザー管を支持するライザーブレースの補強装置、補強部材の取付け方法および原子炉圧力容器に関する。
従来、沸騰水型原子炉では出力密度を大きくするために原子炉圧力容器の外部に設置した再循環ポンプと原子炉圧力容器のダウンカマ部に設けたジェットポンプとを組合わせた、いわゆるジェットポンプシステムが採用されている。
このようなジェットポンプシステムを採用した沸騰水型原子炉では、原子炉圧力容器外部の再循環ポンプにより原子炉圧力容器内部のジェットポンプに駆動水が供給され、再循環ポンプの再循環入口ノズルに接続されたライザー管から冷却材が炉心に強制的に循環させることにより出力密度の増大を図っている。
ところが、上記のような構成の沸騰水型原子炉では再循環ポンプから送り込まれる冷却材の流れにより、流体振動が発生し、ジェットポンプに作用する。
ところが、上記のような構成の沸騰水型原子炉では再循環ポンプから送り込まれる冷却材の流れにより、流体振動が発生し、ジェットポンプに作用する。
この流体振動に対処するためにジェットポンプのライザー管は、その下端を再循環入口ノズルに溶着されており、上端はライザーブレースを介して原子炉圧力容器に固定されている。
しかしながら、原子炉内の構造物や機器などの溶接熱影響部の鋭敏化領域は流体振動に基く応力腐食割れによりひび割れが生じるおそれがある。
しかしながら、原子炉内の構造物や機器などの溶接熱影響部の鋭敏化領域は流体振動に基く応力腐食割れによりひび割れが生じるおそれがある。
特に、原子炉圧力容器に固定されたジェットポンプのライザー管は、振動防止のためライザーブレースにより原子炉圧力容器に支持されているが、その溶接熱影響部にひびが入ると、振動が抑えられなくなり、ジェットポンプの性能が低下する。
そのため、従来補強構造を備えたライザー管の各種クランプ構造が提案されている。
そのため、従来補強構造を備えたライザー管の各種クランプ構造が提案されている。
例えば、原子炉圧力容器におけるジェットポンプライザー管の固定に、ライザーブレース以外の場所でクランプ装置によりライザー管と炉心シュラウドとの間に圧接力を作用させて固定し、負荷応力を分散する手段が考えられている(例えば特許文献1参照)。
一方、ライザーブレース修理用クランプ装置を用いてライザーブレースを機械的に補強する手段も考えられている(例えば特許文献2参照)。
特開平10−186080号公報
特開2004−77488号公報
一方、ライザーブレース修理用クランプ装置を用いてライザーブレースを機械的に補強する手段も考えられている(例えば特許文献2参照)。
しかしながら、上記した特許文献1に示されるジェットポンプのライザーブレースの補強構造であると、クランプ装置によって負荷応力を分散するものであるが、ライザーブレース自体の補強はできず、溶接熱影響による応力腐食割れによるライザーブレース本体のひび割れの発生などは防ぐことができない。
一方、特許文献2に示されるジェットポンプのライザーブレースの補強構造であると、クランプ装置をライザーブレースに密着させるため、ライザーブレース本体、とくにライザーブレースと圧力容器との隅肉溶接部が邪魔となり、この隅肉溶接部が邪魔とならないようにするための放電加工(EDM)が必要であり、隅肉溶接部の脚長を減じ、強度を低下させる恐れがある。
本発明は上記従来技術の課題を解決するためになされたものでありライザーブレースの強度を向上させ、溶接熱影響による応力腐蝕割れを防ぐと共に、隅肉溶接部の脚長を減じることなく、強度を向上させた、原子炉用ジェットポンプの補強装置、補強部材の取付け方法および原子炉圧力容器を得ることを目的とする。
以上の目的を達成するために本発明は、原子炉圧力容器内面に一端が溶接により固定されたサポート及びこのサポートに取付けられたヨークとから成るライザーブレードにより原子炉圧力容器内に収納されたジェットポンプのライザー管を支持する原子炉用ジェットポンプの補強装置において、前記サポートに沿って配置され、一端を前記原子炉圧力容器内面に、他端を前記サポートに固定された補強部材を設けたことを特徴とする。
また、本発明は原子炉圧力容器内面に一端が溶接により固定されたサポート及びこのサポートに取付けられたヨークとから成るライザーブレードにより原子炉圧力容器内に収納されたジェットポンプのライザー管を支持する原子炉用ジェットポンプの補強部材の取付け方法において、前記補強部材を前記原子炉圧力容器内面にシールドガスを満たしてドライスポットを形成しながら隅肉溶接により接合したことを特徴とする。
本発明の原子炉用ジェットポンプの補強装置、補強部材の取付け方法および原子炉圧力容器によれば、ライザーブレース管の強度を向上させ、溶接熱影響による応力腐蝕割れを防ぐと共に、隅肉溶接部の脚長を減じることなく、強度を向上させることができる。
以下、本発明に係る原子炉用ジェットポンプの補強装置および補強部材の取付け方法の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1、図2は本発明の第1の実施の形態を説明するための図で、図1はライザー管、ライザーブレースとその補強部材を示す斜視図、図2は図1のA矢視断面図である。
図1、図2は本発明の第1の実施の形態を説明するための図で、図1はライザー管、ライザーブレースとその補強部材を示す斜視図、図2は図1のA矢視断面図である。
図1、図2において、1は原子炉用ジェットポンプのライザー管で、サポート2とヨーク3とから構成される全体としてコの字枠状のライザーブレース4によって原子炉圧力容器(以下RPVと記す)5の内面に支持、固定され、RPV5のダウンカマ部に収納されている。
サポート2の反ヨーク側の一端はRPV5の内面に形成したRPVパット6に隅肉溶接部7において溶接され、固定されている。
8はライザブレース4のサポート2を補強するためにサポート2の上下面に沿ってその外側に配置された板状の補強部材である。
8はライザブレース4のサポート2を補強するためにサポート2の上下面に沿ってその外側に配置された板状の補強部材である。
補強部材8のRPV側の一端はRPVパット6に隅肉溶接部9において溶接され、固定されている。
補強部材8の他端はボルト10aとナット10bとによりサポート2に一体的に固定されている。
あるいはサポート2にタップ加工を施してそこに補強部材8をネジで固定するようにしてもよい。
補強部材8の他端はボルト10aとナット10bとによりサポート2に一体的に固定されている。
あるいはサポート2にタップ加工を施してそこに補強部材8をネジで固定するようにしてもよい。
補強部材8のRPV側の一端にはRPVパット6に隅肉溶接部9において溶接する際サポート2とRPVパット6との隅肉溶接部7が邪魔にならないようにそれを回避するように、端部に隙間(スカラップ)11を形成している。
次に図3に、第1の実施の形態によるジェットポンプの補強部材の取りつけ方法のフローチャートを示し、それを説明する。
まず、ステップ1(S1)において、CCDカメラなどを使用し、施工前検査として、サポート2とRPVパット6との隅肉溶接部7の外観検査(VT:Visual Test)を実施する。
次に、ステップ2(S2)において、サポート2に対しドリルにより、補強部材8を固定するためのボルト10aを通す穴の穴あけ加工をて行う。
まず、ステップ1(S1)において、CCDカメラなどを使用し、施工前検査として、サポート2とRPVパット6との隅肉溶接部7の外観検査(VT:Visual Test)を実施する。
次に、ステップ2(S2)において、サポート2に対しドリルにより、補強部材8を固定するためのボルト10aを通す穴の穴あけ加工をて行う。
次に、ステップ3(S3)において、グラインダやフラップホイールなどのメカニカルな工具によりRPVパット6や補強部材8などの溶接個所の酸化皮膜を除去する。
次に、ステップ4(4)において、補強部材8をサポート2にセットし、ステップ5(S5)において、ボルト10a、ナット10bにより補強部材8をサポート2に固定する。
次に、ステップ4(4)において、補強部材8をサポート2にセットし、ステップ5(S5)において、ボルト10a、ナット10bにより補強部材8をサポート2に固定する。
更に、ステップ6(S6)において、RPVパット6と補強部材8との溶接前の表面検査として、外観検査(VT)または渦電流探傷検査(ECT:Eddy Current Test)を実施する。
次に、ステップ7(S7)において、表面検査後、たとえば超音波距離形などを用いて、施工面形状を測定する。
次に、ステップ8(S8)においてその施工面形状測定結果に合わせて、補強部材8とRPVパット6との溶接を隅肉溶接部9において実施する。
次に、ステップ8(S8)においてその施工面形状測定結果に合わせて、補強部材8とRPVパット6との溶接を隅肉溶接部9において実施する。
溶接手段としてはレーザ溶接法、アーク溶接法、プラズマ溶接法などのいずれの手段で実施してもかまわない。
最後にステップ9(S9)において、溶接個所やボルト締め部分の検査を実施し、必要に応じて補修を行う。
最後にステップ9(S9)において、溶接個所やボルト締め部分の検査を実施し、必要に応じて補修を行う。
次に、図4を用いて、隅肉溶接の一手段としてレーザ溶接法による補強部材8の水中での取付け方法について説明する。
図4において、溶接ヘッド12を動かすアーム13を持ったクランプ装置14をライザー管1に固定する。
図4において、溶接ヘッド12を動かすアーム13を持ったクランプ装置14をライザー管1に固定する。
溶接ヘッド12からシールドガス15を供給しながら、隅肉溶接部9の近傍を部分的にシールドガスで満たすドライスポット16を形成する。
光ファイバー17で伝送したYAGレーザ光を溶接ヘッド12に内蔵した光学系で集光して隅肉溶接部9に照射し、アーム13に伴って溶接ヘッド12を移動させながら、フィラーワイヤを供給しつつクラッド溶接を実施する。
光ファイバー17で伝送したYAGレーザ光を溶接ヘッド12に内蔵した光学系で集光して隅肉溶接部9に照射し、アーム13に伴って溶接ヘッド12を移動させながら、フィラーワイヤを供給しつつクラッド溶接を実施する。
フィラーワイヤは母材に合わせてFe基合金またはNi基合金を使用する。
隅肉溶接条件の一例として、レーザ出力1〜4kW、溶接速度300〜2000mm/min、ワイヤ送給速度500〜3000m/min、シールドガス流量30〜120l/minに設定する。
隅肉溶接条件の一例として、レーザ出力1〜4kW、溶接速度300〜2000mm/min、ワイヤ送給速度500〜3000m/min、シールドガス流量30〜120l/minに設定する。
また、初層は補強部材8とRPVパット6との隙間に水が残留するため、シールドガス15でできる限り水を排除した方がよい。
溶接時の入熱量が大きいと、隙間の水が加熱されるため、初層は入熱量を下げた方が良い。
また、2層目以降は入熱量を増加させ、ワイヤ供給速度を増やす方がパス数を減らすことができるため、効率がよい。
溶接時の入熱量が大きいと、隙間の水が加熱されるため、初層は入熱量を下げた方が良い。
また、2層目以降は入熱量を増加させ、ワイヤ供給速度を増やす方がパス数を減らすことができるため、効率がよい。
このように本発明の第1の実施の形態による原子炉用ジェットポンプの補強装置および補強部材の取りつけ方法によれば、ライザーブレース4自体に補強部材8を取付けているのでライザー管1と共にライザーブレース4の強度が増大し、溶接熱影響による応力腐食割れを防ぐことができる。
また、補強部材8はサポート2とRPVパット6との隅肉溶接部10を回避するように端部に隙間(スカラップ)11を形成した形状としているので、サポート2とRPVパット6との隅肉溶接部7を放電加工することなく、隅肉溶接部7の脚長の減少を防ぎ、これを補強することができる。
次に本発明の第2の実施の形態について図5、図6を参照して説明する。
なお、以下の実施の形態の説明において、図1乃至4に示す本発明の第1の実施の形態と同一部分には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図5、図6は本発明の第2の実施の形態を説明するための図で、図5はライザー管、ライザーブレースとその補強部材を示す斜視図、図6は図5のB矢視断面図である。
なお、以下の実施の形態の説明において、図1乃至4に示す本発明の第1の実施の形態と同一部分には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図5、図6は本発明の第2の実施の形態を説明するための図で、図5はライザー管、ライザーブレースとその補強部材を示す斜視図、図6は図5のB矢視断面図である。
本実施の形態では、補強部材8のRPV側の一端とRPVパット6とが隅肉溶接部9において溶接されると共に、補強部材8の他端とサポート2との接合も隅肉溶接部18において溶接により接合されている。
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
次に図7に、第2の実施の形態によるジェットポンプの補強部材の取りつけ方法のフローチャートを示し、それを説明する。
まず、ステップ1(S1)において、CCDカメラなどを使用し、施工前検査として、サポート2とRPVパット6との隅肉溶接部の外観検査(VT)を実施する。
まず、ステップ1(S1)において、CCDカメラなどを使用し、施工前検査として、サポート2とRPVパット6との隅肉溶接部の外観検査(VT)を実施する。
次に、ステップ2(S2)において、グラインダやフラップホイールなどのメカニカルな工具により補強部材8やサポート2などの溶接個所の酸化皮膜を除去する。
次に、ステップ3(S3)において、補強部材8をサポート2にセットする。
更に、ステップ4(S4)において、溶接前の表面検査として、補強部材8やサポート2などの外観検査(VT)または渦電流探傷検査(ECT)を実施する。
次に、ステップ3(S3)において、補強部材8をサポート2にセットする。
更に、ステップ4(S4)において、溶接前の表面検査として、補強部材8やサポート2などの外観検査(VT)または渦電流探傷検査(ECT)を実施する。
次に、ステップ5(S5)において、表面検査後、たとえば超音波距離形などを用いて、補強部材8やサポート2などの施工面形状を測定する。
次に、ステップ6(S6)においてその施工面形状測定結果に合わせて、補強部材8とサポート2との溶接を隅肉溶接部18において実施する。
次に、ステップ6(S6)においてその施工面形状測定結果に合わせて、補強部材8とサポート2との溶接を隅肉溶接部18において実施する。
次に、ステップ7(S7)において、補強部材8とサポート2との溶接個所の検査を実施し、必要に応じて補修を行う。
次に、ステップ8(S8)において、溶接前の表面検査として、補強部材8とRPVパット6との隅肉溶接部の外観検査(VT)または渦電流探傷検査(ECT)を実施する。
次に、ステップ8(S8)において、溶接前の表面検査として、補強部材8とRPVパット6との隅肉溶接部の外観検査(VT)または渦電流探傷検査(ECT)を実施する。
次に、ステップ9(S9)において、表面検査後、たとえば超音波距離形などを用いて、補強部材8とRPVパット6との施工面形状を測定する。
次に、ステップ10(S10)においてその施工面形状測定結果に合わせて、補強部材8とRPVパット6との溶接を隅肉溶接部9において実施する。
次に、ステップ10(S10)においてその施工面形状測定結果に合わせて、補強部材8とRPVパット6との溶接を隅肉溶接部9において実施する。
次に、ステップ11(S11)において、補強部材8とRPVパット6との溶接個所の検査を実施し、必要に応じて補修を行う。
上記溶接方法としてはレーザ溶接法、アーク溶接法、プラズマ溶接法などのいずれの方法で実施してもかまわない。
また、前記の説明とは逆に、補強部材8とRPVパット6との溶接を先に行っても良い。
上記溶接方法としてはレーザ溶接法、アーク溶接法、プラズマ溶接法などのいずれの方法で実施してもかまわない。
また、前記の説明とは逆に、補強部材8とRPVパット6との溶接を先に行っても良い。
このように本発明の第2の実施の形態による原子炉用ジェットポンプの補強装置によれば、前記第1の実施の形態で説明した作用効果に加えて、ボルト10aを通すための穴あけ加工が不要となり、そのための施工装置がなくなる分、小型化することができとともに作業が簡単となる。
次に本発明の第3の実施の形態について図8、図9を参照して説明する。
図8、図9は本発明の第3の実施の形態を説明するための図で、図8はライザー管、ライザーブレースとその補強部材を示す斜視図、図9は図8のC部拡大断面図である。
図8、図9は本発明の第3の実施の形態を説明するための図で、図8はライザー管、ライザーブレースとその補強部材を示す斜視図、図9は図8のC部拡大断面図である。
本実施の形態では、補強部材8のRPV側の一端とRPVパット6とが溶接された隅肉溶接部9及び補強部材8の他端とサポート2とが溶接された隅肉溶接部18の裏に溝19を形成している。
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
この溝19により隅肉溶接部9および18近傍の隙間をなくす、いわゆるクレビスフリーとすることで、隙間腐食を抑制することができる。
このように本発明の第3の実施の形態による原子炉用ジェットポンプの補強装置によれば、前記第1の実施の形態で説明した作用、効果に加えて隅肉溶接部近傍をクレビスフリーとすることで確実に隙間腐食を抑えルことができる。
このように本発明の第3の実施の形態による原子炉用ジェットポンプの補強装置によれば、前記第1の実施の形態で説明した作用、効果に加えて隅肉溶接部近傍をクレビスフリーとすることで確実に隙間腐食を抑えルことができる。
次に本発明の第4の実施の形態について図10を参照して説明すする。
本実施の形態においては、溶接ヘッド12からシールドガス15を供給しながら、隅肉溶接部9の近傍を部分的にシールドガス15で満たすドライスポット16を形成する。
本実施の形態においては、溶接ヘッド12からシールドガス15を供給しながら、隅肉溶接部9の近傍を部分的にシールドガス15で満たすドライスポット16を形成する。
さらに、溶接進行方向の前方に別途シールドガスを供給する先行ガス供給部20を設けて、補強部材8とRPVパット6との間の隙間の水を溶接前に排除する。
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
このようにすることで、隅肉溶接部9における補強部材8とRPVパット6との間の架橋を確実に行うことができる。
このように本発明の第4の実施の形態による原子炉用ジェットポンプの補強部材の取りつけ方法によれば、前記第1の実施の形態で説明した作用、効果に加えて隅肉溶接9部近傍の隙間から水を排除することで、隅肉溶接の特に初層を確実に形成させることができる。
このように本発明の第4の実施の形態による原子炉用ジェットポンプの補強部材の取りつけ方法によれば、前記第1の実施の形態で説明した作用、効果に加えて隅肉溶接9部近傍の隙間から水を排除することで、隅肉溶接の特に初層を確実に形成させることができる。
次に本発明の第5の実施の形態について図11を参照して説明する。
図11は本発明の第5の実施の形態を説明するための図で、ライザー管、ライザーブレースとその補強部材を示す斜視図である。
図11は本発明の第5の実施の形態を説明するための図で、ライザー管、ライザーブレースとその補強部材を示す斜視図である。
本実施の形態では、補強部材8のRPV側の一端とRPVパット6とが隅肉溶接部9において溶接されると共に、残りの全周に亘って補強部材8とサポート2とが隅肉溶接部18において溶接されている。
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
このように本発明の第5の実施の形態による原子炉用ジェットポンプの補強装置によれば、前記第1の実施の形態で説明した作用、効果に加えて隅肉溶接部近傍の隙間から水を排除することで、隅肉溶接の特に初層を確実に形成することができる。
次に本発明の第6の実施の形態について図12、13を参照して説明する。
図12、13は本発明の第6の実施の形態を説明するための図で、図12はライザー管、ライザーブレースとその補強部材を示す斜視図、図13は図12のD矢視断面図である。
図12、13は本発明の第6の実施の形態を説明するための図で、図12はライザー管、ライザーブレースとその補強部材を示す斜視図、図13は図12のD矢視断面図である。
本実施の形態では、サポート2を補強するため、補強部材8をサポート2の曲げ軸に対して直交するようにリブ状として立て、補強部材8のRPV側とRPVパット6とを隅肉溶接部9において溶接し、また補強部材8とサポート2とを補強部材8の側面に沿って隅肉溶接部21で溶接して固定している。
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
このように本発明の第6の実施の形態による原子炉用ジェットポンプの補強装置によれば、前記第1の実施の形態で説明した作用、効果に加えて、補強部材8の強度が増し、全体としてより小さな寸法とすることができる。
次に本発明の第7の実施の形態について図14、15を参照して説明する。
図14、15は本発明の第7の実施の形態を説明するための図で、図14はライザー管、ライザーブレースとその補強部材を示す斜視図、図15は図14のE矢視断面図である。
図14、15は本発明の第7の実施の形態を説明するための図で、図14はライザー管、ライザーブレースとその補強部材を示す斜視図、図15は図14のE矢視断面図である。
本実施の形態では、補強部材8とサポート2の幅寸法を同一寸法に合わせ、補強部材8とサポート2の側面とを突合せ溶接部22において溶接することにより固定している。
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
このように本発明の第7の実施の形態による原子炉用ジェットポンプの補強装置によれば、前記第1の実施の形態で説明した作用、効果に加えて、補強部材8の幅寸法が広がるためよりサポート2の補強強度が増大する。
次に本発明の第8の実施の形態について図16、17を参照して説明する。
図16、17は本発明の第8の実施の形態を説明するための図で、図16はライザー管、ライザーブレースとその補強部材を示す斜視図、図17は図16のF矢視断面図である。
図16、17は本発明の第8の実施の形態を説明するための図で、図16はライザー管、ライザーブレースとその補強部材を示す斜視図、図17は図16のF矢視断面図である。
本実施の形態では、補強部材8のRPV側の一端とRPVパット6とを重ね溶接部23において溶接することにより固定している。
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
このように本発明の第8の実施の形態による原子炉用ジェットポンプの補強装置によれば、前記第1の実施の形態と同様、ライザーブレースの隅肉溶接部を加工することなく、隅肉溶接部7の脚長の減少を防ぎ、これを補強することができる。
次に本発明の第9の実施の形態について図18、19を参照して説明する。
図18、19は本発明の第9の実施の形態を説明するための図で、図18はライザー管、ライザーブレースとその補強部材を示す斜視図、図19は図18のG矢視断面図である。
図18、19は本発明の第9の実施の形態を説明するための図で、図18はライザー管、ライザーブレースとその補強部材を示す斜視図、図19は図18のG矢視断面図である。
本実施の形態では、補強部材8のRPV側の一端とRPVパット6とをボルト24により固定すると共に、補強部材8の他端もボルト10a、ナット10bによりサポート2に一体的に固定されている。
次に図20に、第9の実施の形態による原子炉用ジェットポンプの補強部材の取りつけ方法のフローチャートを示し、それを説明する。
まず、ステップ1(S1)において、CCDカメラなどを使用し、施工前検査として、サポート2とRPVパット6との隅肉溶接部8の外観検査(VT)を実施する。
まず、ステップ1(S1)において、CCDカメラなどを使用し、施工前検査として、サポート2とRPVパット6との隅肉溶接部8の外観検査(VT)を実施する。
次に、ステップ2(S2)およびステップ3(S3)において、サポート2およびRPVパット6に対しドリルにより、補強部材8を固定するためのボルト10aおよびボルト22を通す穴の穴あけ加工およびタップ加工を行う。
次に、ステップ4(4)において、補強部材8をサポート2にセットし、ステップ5(S5)において、ボルト10a、ナット10bにより補強部材8をサポート2に固定する。
更に、ステップ6(S6において、)補強部材8とRPVパット6をボルト22により固定する。
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
更に、ステップ6(S6において、)補強部材8とRPVパット6をボルト22により固定する。
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
このように本発明の第9の実施の形態による原子炉用ジェットポンプの補強装置によれば、補強部材8の取付けが溶接作業をなくし、ボルト締め作業だけで行えるので作業が簡単になる。
1…ライザー管、2…サポート、3…ヨーク、4…ライザーブレース、5…圧力容器(RPV)、6…RPVパット、7…隅肉溶接部、8…補強部材、9…隅肉溶接部、10a…ボルト、10b…ナット、11…隙間(スカラップ)、12…溶接ヘッド、13…アーム、14…クランプ装置、15…シールドガス、16…ドライスポット、17…光ファイバー、18…隅肉溶接部、19…溝、20…先行ガス供給部、21…隅肉溶接部、22…突合せ溶接部、23…重ね溶接部、24…ボルト。
Claims (12)
- 原子炉圧力容器内面に一端が溶接により固定されたサポート及びこのサポートに取付けられたヨークとから成るライザーブレードにより原子炉圧力容器内に収納されたジェットポンプのライザー管を支持する原子炉用ジェットポンプの補強装置において、前記サポートに沿って配置され、一端を前記原子炉圧力容器内面に、他端を前記サポートに固定された補強部材を設けたことを特徴とする原子炉用ジェットポンプの補強装置。
- 前記補強部材と前記原子炉圧力容器内面とを溶接により固定したことを特徴とする請求項1記載の原子炉用ジェットポンプの補強装置。
- 前記補強部材と前記原子炉圧力容器内面とを溶接により固定し、前記サポートと前記補強部材とをボルトで固定したことを特徴とする請求項1記載の原子炉用ジェットポンプの補強装置。
- 前記補強部材と前記原子炉圧力容器内面とを溶接により固定し、前記サポートと前記補強部材とを溶接により固定したことを特徴とする請求項1記載の原子炉用ジェットポンプの補強装置。
- 前記補強部材と前記原子炉圧力容器内面とをボルトにより固定し、前記サポートと前記補強部材とをボルトで固定したことを特徴とする請求項1記載の原子炉用ジェットポンプの補強装置。
- 前記補強部材の全周と前記原子炉圧力容器内面および前記サポートとを溶接したことを特徴とする請求項1記載の原子炉用ジェットポンプの補強装置。
- 前記補強部材を前記サポートの曲げ軸に直交する面を有するリブ状としたことを特徴とする請求項1記載の原子炉用ジェットポンプの補強装置。
- 前記補強部材に前記原子炉圧力容器内面と前記サポートとの溶接部を回避する隙間を形成したことを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の原子炉用ジェットポンプの補強装置。
- 前記補強部材の前記原子炉圧力容器側の一端と前記原子炉圧力容器内面とが溶接された溶接部及び前記補強部材の他端と前記サポートとが溶接された溶接部の裏に溝を形成したことを特徴とする請求項4記載の原子炉用ジェットポンプの補強装置。
- 原子炉用ジェットポンプと、請求項1ないし9のいずれか記載の原子炉用ジェットポンプの補強装置とを有することを特徴とする原子炉圧力容器。
- 原子炉圧力容器内面に一端が溶接により固定されたサポート及びこのサポートに取付けられたヨークとから成るライザーブレードにより原子炉圧力容器内に収納されたジェットポンプのライザー管を支持する原子炉用ジェットポンプの補強部材の取付け方法において、前記補強部材を前記原子炉圧力容器内面にシールドガスを満たしてドライスポットを形成しながら隅肉溶接により接合したことを特徴とする原子炉用ジェットポンプの補強部材の取付け方法。
- シールドガスとは別に隅肉溶接する前に補強部材と原子炉圧力容器とのすきまにガスを吹き付けながら溶接することを特徴とする請求項10記載の原子炉用ジェットポンプの補強部材の取付け方法。
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2005
- 2005-06-14 JP JP2005173824A patent/JP2006349413A/ja active Pending
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