JP2006349357A - 電子線照射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 フィラメントの断線を予知可能にし、被照射物に照射される電子線のY方向の線量分布が不均一になることを防止する。
【解決手段】 一対の第1給電導体14aがX方向に並設されている。複数本の第1フィラメント12aが一対の第1給電導体14aに支持されてY方向に並設されている。フィラメント電源34が第1フィラメント12aに電流を供給する。第1フィラメント12aから放出された熱電子は電子線として被照射物に照射される。第2給電導体14bが一対の第1給電導体14aとフィラメント電源34との間に配置されている。二つの抵抗体30が一対の第1給電導体14aと一対の第2給電導体14bとの間にそれぞれ接続されている。第2フィラメント12bが一対の第2給電導体14bに支持されて照射窓6よりもY方向の外側の位置に配置されている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、フィラメントに電流が供給されて当該フィラメントから放出された熱電子を、照射窓に向かうZ方向に加速して電子線として被照射物に照射することによって当該被照射物に架橋、改質、硬化、殺菌、その他の処理を施す電子線照射装置に関し、より具体的には、フィラメントの断線を予知可能にすることによって、被照射物に照射される電子線の線量分布が、被照射物の表面内において不均一になることを防止可能な電子線照射装置に関する。
この種の電子線照射装置の従来例を示す概略断面図を図2に示す。なお、これとほぼ同様の構造をした電子線照射装置が特許文献1の図1に記載されている。
この電子線照射装置は、電子線40を走査しない非走査型と呼ばれるものであり、電子線40を加速して引き出す電子線加速器2と、それに必要な電力を供給する電源装置32とを有している。
電子線加速器2は、電子線40の照射幅方向(Y方向)に長い筒状の真空チャンバー4を有している。この真空チャンバー4には、矩形状の開口部が形成されている。
真空チャンバー4内にはY方向に長い筒状のシールド電極8が配置されており、このシールド電極8の中には、電子源10が収納されている。
電子源10は、例えばタングステンから成り、熱電子を放出する複数本の線状(棒状とも言える)のフィラメント12と、各フィラメント12から放出された熱電子を引き出すと共に、多数の孔22を有する第1引出し電極20と、第1引出し電極20によって引き出された熱電子を、真空チャンバー4の開口部に設けられている照射窓6に向けて加速すると共に、多数の孔26を有する第2引出し電極24とを備えている。フィラメント12の数は、例えば25本である。
シールド電極8、第1引出し電極20および第2引出し電極24は互いに同電位にされている。
なお、この従来例では、引出し電極の数が2段の場合について説明しているが、これに限られず、1段または3段、更にはより多くの数を有していても良い。
電源装置32は、各フィラメント12に電流(以下、この電流を「フィラメント電流」と呼ぶ。)を供給する交流のフィラメント電源34と、シールド電極8と各フィラメント12との間に、各フィラメント12側を負極にした引出し電圧Veを印加する引出電源36と、真空チャンバー4ひいては照射窓6とシールド電極8との間に、シールド電極8側を負極にした高圧の加速電圧Vaを印加する加速電源38とを備えている。なお、フィラメント電源34は直流電源であっても良い。
被照射物42に電子線40の照射処理を行うとき、フィラメント電流が、フィラメント電源34によって各フィラメント12に供給される。これにより、各フィラメント12から熱電子が放出される。
前記放出された熱電子は、引出し電圧Veによって引き出され、その後、加速電圧Vaによって、電子線40として照射窓6に向かうZ方向に加速される。当該電子線40は、照射窓6に設けられた図示しない窓箔を透過して被照射物42に照射される。
被照射物42は、例えばシート状、帯状の形状のものである。
この被照射物42は、前記Y方向と実質的に直交するX方向に搬送される。
上記電子源10の構造(即ち、電子線照射装置のフィラメント12周りの構造)の従来例を図3に示す。なお、これとほぼ同様の構造をしたフィラメント周りの構造が特許文献2の図2に記載されている。
一対の給電導体14が、被照射物42(図2参照)が搬送されるX方向と実質的に平行な方向に間隔をあけて並設されている。一対の給電導体14は、互いに、ほぼ同じ長さである。
なお、この明細書において、「実質的に直交」とは、直交の状態を含み、「実質的に平行」とは、平行の状態を含む。
一対の給電導体14のそれぞれには、弾性を有する一対のフィラメント支持板16が、ねじ18等によって相対向して取り付けられている。この一対のフィラメント支持板16は、フィラメント12の数と同じ数だけ、Y方向に実質的に平行な方向に並設されている。
相対向する一対のフィラメント支持板16の先端部付近には、1本のフィラメント12が、その両端を架け渡して支持されている。これにより、複数本のフィラメント12が、Y方向に実質的に平行な方向に並設されていることとなる。
複数本のフィラメント12のZ方向側には、第1引出し電極20が配置されている。この第1引出し電極20のY方向の長さは、フィラメント12が並設されているY方向の長さ、即ち、一方端のフィラメント12から他方端のフィラメント12までの長さとほぼ同じである。
複数本のフィラメント12および第1引出し電極20は、それぞれ、Z方向に照射窓6と対応している。
第2引出し電極24は、Y方向の長さが照射窓6のY方向の長さとほぼ同じであって、Z方向に照射窓6と対応する位置に配置されている。このようにしているのは、第2引出し電極24によって高電圧で加速された電子線40(図2参照)が照射窓6外の部分に照射されたとき、熱電子のロスが大きくなるので、それを防止するためである。
この明細書において、「Z方向に照射窓6と対応する位置」とは、照射窓6を通過し、かつZ方向に実質的に平行な仮想線上の位置であることを意味する。
図2に戻って、上記電子線照射装置においては、複数本のフィラメント12の内の1本でも断線すると、被照射物42に照射されるY方向の電子線40の線量分布が、被照射物42の表面内において不均一になる。従って、フィラメント12の断線を速やかに検出する必要がある。
なお、フィラメント12の断線は、通電による加熱により、その材料が蒸発して発生する。その蒸発の速度は、フィラメント12の温度と真空チャンバー4内の真空度とによって決まると考えられている。
従来、フィラメント12の断線は、電源装置32に設けられた図示しないフィラメント断線検出手段によって検出していた。その検出方法は、例えば次の通りである。
複数本のフィラメント12全体に印加するフィラメント電圧Vfおよび複数本のフィラメント12全体に流れるフィラメント電流Ifを断線検出手段に取り込み、フィラメント電圧Vfとフィラメント電流Ifとを用いてフィラメントインピーダンスZfを計算し(即ちZf=Vf/If)、このフィラメントインピーダンスZfの大小によってフィラメント12の断線を検出するようにしていた。
特開2003−4898号公報(図1) 特開平11−174200(図2)
ところが、複数本のフィラメント12の内1本の断線を検出できたとしても、当該1本のフィラメント12が断線した時点で、被照射物42に照射される電子線40のY方向の線量分布が、被照射物42の表面内において不均一になるという課題がある。
また、前述したように、フィラメント12は複数本が互いに並列接続されているので、1本のフィラメント12が断線した場合の上記フィラメント電流IfひいてはフィラメントインピーダンスZfの変化が非常に小さい。
例えば、フィラメント12の本数は、前述したように例えば25本であり、その内の1本が断線した場合のフィラメントインピーダンスZfの変化は4%しかない。しかも、上記フィラメントインピーダンスZfは、各フィラメント12の使用による劣化(細り)によって変化する。そのため、1本のフィラメント12の断線検出も困難であった。
そこで、この発明は、複数本のフィラメントの内1本でも断線が発生することを予知可能にすることによって、被照射物に照射される電子線のY方向の線量分布が、被照射物の表面内において不均一になることを防止することを主たる目的としている。
この発明に係る第1の電子線照射装置は、被照射物が搬送されるX方向と実質的に平行な方向に間隔をあけて並設されている一対の第1給電導体と、前記一対の第1給電導体に両端が支持されていて、X方向と実質的に直交するY方向に並設されている複数本の第1フィラメントと、前記各第1フィラメントに電流を供給するフィラメント電源とを備えていて、前記各第1フィラメントから放出された熱電子を、照射窓に向かうZ方向に加速して電子線として被照射物に照射する構成の電子線照射装置において、X方向と実質的に平行な方向に間隔をあけて並設されていて、前記一対の第1給電導体と前記フィラメント電源との間に配置されている一対の第2給電導体と、前記一対の第1給電導体と前記一対の第2給電導体とをそれぞれ導通させる二つの導通手段と、前記照射窓よりもY方向の外側の位置であって、前記一対の第2給電導体に両端が支持されている第2フィラメントとを備えており、かつ前記二つの導通手段のうち少なくとも一方が抵抗体であることを特徴としている。
上記構成によれば、一対の第1給電導体と一対の第2給電導体とをそれぞれ導通させる二つの導通手段のうち少なくとも一方が抵抗体なので、第2フィラメントを流れるフィラメント電流が、各第1フィラメントを流れるフィラメント電流よりも大きくなる。従って、複数本の第1フィラメントの内1本が断線するよりも前に、第2フィラメントが断線する。
この発明に係る第2の電子線照射装置は、被照射物が搬送されるX方向と実質的に平行な方向に間隔をあけて並設されていて、一方が他方よりも長い一対の第1給電導体と、前記一対の第1給電導体に両端が支持されていて、X方向と実質的に直交するY方向に並設されている複数本の第1フィラメントと、前記各第1フィラメントに電流を供給するフィラメント電源とを備えていて、前記各第1フィラメントから放出された熱電子を、照射窓に向かうZ方向に加速して電子線として被照射物に照射する構成の電子線照射装置において、X方向と実質的に平行な方向に前記一方の第1給電導体と間隔をあけて並設されていて、前記他方の第1給電導体と前記フィラメント電源との間に配置されている第2給電導体と、前記照射窓よりもY方向の外側の位置であって、前記一方の第1給電導体および前記第2給電導体に両端が支持されている第2フィラメントと、前記他方の第1給電導体と前記第2給電導体との間に接続されている抵抗体とを備えていることを特徴としている。
上記構成によれば、一対の第1給電導体のうち他方の第1給電導体と第2給電導体との間に抵抗体が接続されているので、第2フィラメントを流れるフィラメント電流が、各第1フィラメントを流れるフィラメント電流よりも大きくなる。従って、複数本の第1フィラメントの内1本が断線するよりも前に、第2フィラメントが断線する。
前記第2フィラメントは、複数本並設されていることが好ましい。
上記構成によれば、第2フィラメントが複数本並設されているので、複数本の第2フィラメントが断線した場合におけるフィラメント電流ひいてはフィラメントインピーダンスの変化が大きい。
請求項1および2に記載の発明によれば、複数本の第1フィラメントの内1本が断線するよりも前に第2フィラメントが断線するので、第2フィラメントの断線によって、各第1フィラメントの寿命が近づいていることを把握できる。即ち、予知可能となる。従って、各第1フィラメントの断線を事前に防止でき、ひいては、被照射物に照射される電子線のY方向の線量分布が、被照射物の表面内において不均一になることを防止できる。その結果、被照射物の表面内における電子線のY方向の線量分布の均一性が向上する。
請求項3に記載の発明によれば、複数本の第2フィラメントが断線した場合におけるフィラメント電流ひいてはフィラメントインピーダンスの変化が大きいので、第2フィラメントの断線をより確実に検出できる。即ち、より確実に予知可能となる。従って、第1フィラメントの断線をより確実に事前に防止でき、ひいては、被照射物に照射される電子線のY方向の線量分布が、被照射物の表面内において不均一になることを、より一層確実に防止できるという更なる効果を奏する。
図1は、この発明に係る電子線照射装置のフィラメント周りの構造の一例を示す斜視図である。なお、図3に示した従来例と同一または相当する部分には同一符号を付し、以下においては当該従来例との相違点を主に説明する。
この電子線照射装置は、従来例における電子源10に代えて電子源10aを備えている。
この電子源10aは、X方向と実質的に平行な方向に間隔をあけて並設されている一対の第1給電導体14aを備えている。この一対の第1給電導体14aは、従来例に示す一対の給電導体14(図3参照)とほぼ同じ形状および長さのものである。
一対の第1給電導体14aとフィラメント電源34との間には、一対の第2給電導体14bが、X方向と実質的に平行な方向に間隔をあけて並設されている。一対の第2給電導体14bは、互いに、ほぼ同じ長さである。
一対の第1給電導体14aと一対の第2給電導体14bとの間、即ち、一方の第1給電導体14aと一方の第2給電導体14bとの間および他方の第1給電導体14aと他方の第2給電導体14bとの間には、それぞれ、絶縁体28が一つずつ設けられている。
ただし、前記絶縁体28を設けている代わりに、一対の第1給電導体14aと一対の第2給電導体14bとの間に間隔をあけていても良い。
更に、一対の第1給電導体14aと一対の第2給電導体14bとを電気的に導通させる導通手段が、両者14a、14bに接続されている。即ち、一方の第1給電導体14aと一方の第2給電導体14bとを導通させる導通手段および他方の第1給電導体14aと他方の第2給電導体14bとを導通させる導通手段が、それぞれ、両者14a、14bに接続されている。
この実施形態では、導通手段として二つの抵抗体30が用いられている。この実施形態のように二つの抵抗体30を用いると、両第1給電導体14aの電位はほぼ同じになるので、各第1フィラメント12aのX方向における電位分布が、X方向にずれるのを防止することができる。
ただし、二つの導通手段のうち、少なくとも一方が抵抗体30であれば良く、他方は導体でも良い。また、一対の第1給電導体14aと一対の第2給電導体14bとの間に間隔をあけている場合には、当該間隔に導通手段を配置して、両者14a、14bを接続するようにしても良い。
第1給電導体14aおよび第2給電導体14bには、それぞれ、従来例と同じように、各フィラメント支持板16を介して、複数本の第1フィラメント12aおよび複数本の第2フィラメント12bが、それぞれ、支持されている。
この実施形態では、第1フィラメント12aが例えば25本、第2フィラメント12bが例えば3本である。ただし、図3では、便宜上、これだけの本数を図示していない。
第1フィラメント12aが並設されているY方向の長さは、従来例のフィラメント12(図3参照)が並設されているY方向の長さとほぼ同じ長さである。ここで、照射窓6の大きさは従来例とほぼ同じなので、複数本の第1フィラメント12aは、Z方向に照射窓6と対応する位置に並設されていることとなる。
第2フィラメント12bは、照射窓6よりもY方向の外側の位置に並設されている。即ち、第2フィラメント12bは、照射窓6とZ方向にずれた位置に並設されていることとなる。換言すれば、最も第1フィラメント12aに近い第2フィラメント12bを通過するZ方向に実質的に平行な仮想線48が、照射窓6を通過しないことを意味する。更に、照射窓6を照射領域と呼べば、第2フィラメント12bは、照射領域外に配置されているといえる。
この第1フィラメント12aおよび第2フィラメント12bのZ方向側には、多数の孔22aを有する第1引出し電極20aが配置されている。
この第1引出し電極20aのY方向の長さは、第1フィラメント12aおよび第2フィラメント12bが並設されているY方向の長さ、即ち、最も端の第1フィラメント12aから最も端の第2フィラメント12bまでの長さとほぼ同じであるかそれよりも長い。換言すれば、最も端の第1フィラメント12aを通過するZ方向に実質的に平行な仮想線44および最も端の第2フィラメント12bを通過するZ方向に実質的に平行な仮想線46が、いずれも、第1引出し電極20aを通過する。
ただし、第1引出し電極20aのY方向の長さは、これに限られず、第1引出し電極20(図3参照)と同じ長さであっても良い。即ち、第1フィラメント12aから放出された熱電子を少なくとも引き出すことができれば良い。
第1引出し電極20aの更にZ方向側には、従来例と同様に、Z方向に照射窓6と対応する位置に第2引出し電極24が配置されている。
以上より、第1フィラメント12aから放出された熱電子は、電子線40(図2参照)として被照射物42(図2参照)への照射に利用されるが、第2フィラメント12bから放出された熱電子は、第2引出し電極24によって加速されないので照射窓6まで到達せず、被照射物42(図2参照)への照射に利用されない。これにより、第1フィラメント12aは正規のフィラメントであるといえ、第2フィラメント12bはダミーのフィラメントであるといえる。
このように、第1フィラメント12aとフィラメント電源34との間に第2フィラメント12bを配置すると共に、各第1給電導体14aと各第2給電導体14bとを抵抗体30でそれぞれ接続することによって、各第2フィラメント12bにはフィラメント電源34からの電流がそのまま供給され、各第1フィラメント12aには抵抗体30を介して供給される。従って、各第2フィラメント12bを流れるフィラメント電流が、各第1フィラメント12aを流れるフィラメント電流よりも大きくなる。その結果、複数本の第1フィラメント12aの内1本が断線するよりも前に、第2フィラメント12bが断線する。ひいては、第2フィラメント12bの断線が、第1フィラメント12aが断線することの事前警報となる。即ち、第1フィラメント12aの断線の予知が可能となる。
また、複数本の第1フィラメント12aの内1本が断線するよりも前に、第2フィラメント12bが断線することによって、第1フィラメント12aの寿命が近づいてきていることを検出でき、このタイミングで第1フィラメント12aを交換することによって、第1フィラメント12aの断線を事前に防止できる。
従って、被照射物42(図2参照)に照射される電子線40(図2参照)のY方向の線量分布が、被照射物42 (図2参照)の表面内において不均一になることを防止でき、その結果、被照射物42 (図2参照)の表面内における電子線40(図2参照)のY方向の線量分布の均一性が向上する。
更に、第2フィラメント12bが複数本並設されているので、複数本の第2フィラメント12bが断線した場合におけるフィラメント電流ひいてはフィラメントインピーダンスZfの初期値からの変化が大きいので、第2フィラメント12bの断線をより確実に検出できる。
その結果、第1フィラメント12aの断線をより確実に事前に防止でき、ひいては、被照射物42(図2参照)に照射される電子線40(図2参照)のY方向の線量分布が、被照射物42(図2参照)の表面内において不均一になることを、より一層確実に防止できる。
ここで、抵抗体30の抵抗値は、第2フィラメント12bの寿命が、第1フィラメント12aの寿命の例えば95%程度となるように設定されることが好ましいが、これに限られるものではない。
なお、真空チャンバー4内の真空度によっても異なるが、例えば、第1フィラメント12aに6.2A、第2フィラメント12bに6.25Aのフィラメント電流が流れるように抵抗体30の抵抗値を設定すれば、第2フィラメント12bの寿命が上記寿命になると考えられる。
また、第2フィラメント12bの本数は、第2フィラメント12bの断線を確実に検出するために、第1フィラメント12aの本数の5〜20%の本数であることが好ましい。ただし、第2フィラメント12bの断線を検出するためのより好ましい前記割合は、8〜12%である。
なお、一対の第1給電導体14aは、必ずしも、互いに、ほぼ同じ長さでなくても良い。例えば、一対の第1給電導体14aのうち、一方が他方よりも長いものであっても良い。
このとき、上記電子源10aは、一対の第2給電導体14bに代えて一本の第2給電導体14bを備えていて、当該第2給電導体14bは、X方向と実質的に平行な方向に前記一方の第1給電導体14aと間隔をあけて並設された構成となる。
また、第2フィラメント12bは、フィラメント支持板16を介して、前記一方の第1給電導体14aおよび第2給電導体14bに両端が支持されている。このとき、第2給電導体14b、ひいては一方の第1給電導体14a、第2給電導体14bおよび第2フィラメント12bは、Y方向の外側の位置である。
更に、他方の第1給電導体14aと第2給電導体14bとの間に抵抗体30を接続しておく。
電子源10aを上記構成としたとき、一対の第1給電導体14aのうち他方の第1給電導体14aと第2給電導体14bとの間に、抵抗体30が接続されているので、第2フィラメント12bを流れるフィラメント電流が、各第1フィラメント12aを流れるフィラメント電流よりも大きくなる。従って、複数本の第1フィラメント14aの内1本が断線するよりも前に、第2フィラメント12bが断線する。
その結果、第2フィラメント12bの断線が、第1フィラメント12aが断線する事前警報となり、被照射物42の表面内における電子線40のY方向の線量分布の均一性が向上するという上述の実施形態と同様の効果を奏する。
この発明に係る電子線照射装置のフィラメント周りの構造の一例を示す斜視図である。 電子線照射装置の従来例を示す概略断面図である。 図2に示す電子線照射装置のフィラメント周りの構造を示す斜視図である。
符号の説明
6 照射窓
12a 第1フィラメント
12b 第2フィラメント
14a 第1給電導体
14b 第2給電導体
30 抵抗体
34 フィラメント電源
40 電子線
42 被照射物

Claims (3)

  1. 被照射物が搬送されるX方向と実質的に平行な方向に間隔をあけて並設されている一対の第1給電導体と、前記一対の第1給電導体に両端が支持されていて、X方向と実質的に直交するY方向に並設されている複数本の第1フィラメントと、前記各第1フィラメントに電流を供給するフィラメント電源とを備えていて、前記各第1フィラメントから放出された熱電子を、照射窓に向かうZ方向に加速して電子線として被照射物に照射する構成の電子線照射装置において、
    X方向と実質的に平行な方向に間隔をあけて並設されていて、前記一対の第1給電導体と前記フィラメント電源との間に配置されている一対の第2給電導体と、
    前記一対の第1給電導体と前記一対の第2給電導体とをそれぞれ導通させる二つの導通手段と、
    前記照射窓よりもY方向の外側の位置であって、前記一対の第2給電導体に両端が支持されている第2フィラメントとを備えており、
    かつ前記二つの導通手段のうち少なくとも一方が抵抗体であることを特徴とする電子線照射装置。
  2. 被照射物が搬送されるX方向と実質的に平行な方向に間隔をあけて並設されていて、一方が他方よりも長い一対の第1給電導体と、前記一対の第1給電導体に両端が支持されていて、X方向と実質的に直交するY方向に並設されている複数本の第1フィラメントと、前記各第1フィラメントに電流を供給するフィラメント電源とを備えていて、前記各第1フィラメントから放出された熱電子を、照射窓に向かうZ方向に加速して電子線として被照射物に照射する構成の電子線照射装置において、
    X方向と実質的に平行な方向に前記一方の第1給電導体と間隔をあけて並設されていて、前記他方の第1給電導体と前記フィラメント電源との間に配置されている第2給電導体と、
    前記照射窓よりもY方向の外側の位置であって、前記一方の第1給電導体および前記第2給電導体に両端が支持されている第2フィラメントと、
    前記他方の第1給電導体と前記第2給電導体との間に接続されている抵抗体とを備えていることを特徴とする電子線照射装置。
  3. 前記第2フィラメントは、複数本並設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電子線照射装置。
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