JP2006348987A - 車両用自動変速機の変速制御方法 - Google Patents

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【課題】スロットル高開度域におけるアップシフト変速時間を短縮し、ドラビリ性能を向上させることが可能な車両用自動変速機の変速制御方法を提供する。
【解決手段】変速指令時に解放側係合要素から油圧を排出し、かつ係合側係合要素に油圧を供給することでアップシフト変速を行う場合に、スロットル開度全開付近の所定開度未満では、変速指令が出た後、解放側係合要素から油圧を一時的に排出して入力回転数を所定値だけ高い回転数に上昇させた後、係合側係合要素に当該係合要素が係合を開始する油圧を供給すると共に解放側係合要素から油圧を排出するように制御し、スロットル開度全開付近の所定開度以上では、変速指令が出た後、解放側係合要素から油圧を一時的に排出して入力回転数を所定値だけ高い回転数に上昇させることなく、係合側係合要素に当該係合要素が係合を開始する油圧を供給すると共に解放側係合要素から油圧を排出するように制御する。
【選択図】 図4

Description

本発明は車両用自動変速機の変速制御方法、特にアップシフト変速指令時に解放側係合要素から油圧を排出し、かつ係合側係合要素に油圧を供給することでアップシフト変速を行う変速制御方法に関するものである。
一般に、自動変速機はDレンジと呼ばれる自動変速モードを備えており、Dレンジでは車速やスロットル開度などの運転条件に応じて自動的に変速段を選択して走行を行なうことができる。この種の自動変速機において、低速段から高速段への変速(アップシフト)を行なうために、ある係合要素を係合させ、別の係合要素を解放することがある。この場合、解放側係合要素から係合側係合要素へのトルク伝達経路の切替を滑らかに行なうことが、変速ショックを軽減するために重要である。
特許文献1では、解放側係合要素の油圧を減圧してタービン回転数が低速段における回転数より一定値だけ高くなるようにフィードバック制御し、このフィードバック制御を維持しながら、係合側係合要素の油圧を増圧することでタービン回転数を高速段における回転数まで低下させ、変速を完了するようにした自動変速機が提案されている。
図7は特許文献1に示された変速制御方法を用いたDレンジの2速から3速への変速過渡時における、タービン回転数、解放側係合要素の油圧、係合側係合要素の油圧、油圧制御用ソレノイド電流の各時間変化を示す。なお、解放側のソレノイドバルブは常閉型、係合側のソレノイドバルブは常開型を用いた。
まず、運転状態が変速線図の2−3速アップシフト線を横切ると、変速指令が出力される(A点)。
変速指令が出力されると、まず解放側係合要素が解放初期圧まで減圧される。解放初期圧とは、係合要素が滑りを発生しない程度の最低油圧である。変速指令とほぼ同時あるいはこれより遅れて、係合側係合要素のがた詰めのために、係合側ソレノイドバルブが短時間だけ全開状態とされる。がた詰めは、公知のようにピストンの無効ストロークを解消するための動作であり、必要に応じて行なわれる。がた詰めは、後述する係合初期圧の供給の前に実施される。
次に、B点で解放側係合要素の油圧を解放初期圧から一旦減圧して滑りを発生させ、タービン回転数が2速段における回転数より一定値だけ吹き上がるようにフィードバック制御する。そして、C点でタービン回転数の吹き上がりを検出すると、係合側係合要素に係合初期圧を供給する。係合初期圧は、係合要素が係合を開始する油圧である。
次に、解放側係合要素をフィードバック制御しながら、係合初期圧を徐々に上昇させると、D点でタービン回転数が2速段における回転数付近まで低下し、タービン回転数の降下が緩やかになった後、E点でタービン回転数が2速段における回転数から所定値だけ降下する。このD点からE点までの間がトルク相と呼ばれる車両加速度が低下する領域である。E点でタービン回転数が初期の目標回転数から離れるので、解放側係合要素は待機圧まで減圧され、トルク相を抜けてフィードバック制御を終了する。一方、E点以後、係合側係合要素は、タービン回転数の降下勾配が目標値となるようにフィードバック制御され、タービン回転数が3速における回転数付近まで低下した時(F点)、解放側係合要素を完全に解放し、係合側係合要素の油圧を締結状態まで上昇させ、変速を完了する。
上記のように制御することで、滑らかな変速を行なうことができる。
高スロットル開度域で走行しながらアップシフトを実施する場合には、低スロットル開度域に比べて変速ショックに対して鈍感であり、運転者は加速を優先しているため、できるだけ短時間でアップシフトを完了するのがよい。しかし、上記のような変速制御方法では、変速ショックの低減を優先して、タービン回転数を一定値だけ吹き上がらせてから、係合側係合要素への油圧供給を開始しているため、変速指令(A点)からトルク相終了点(E点)までの時間が長くかかってしまう。
一般に、自動変速機は、変速時間や油圧応答時間などを考慮して全開変速点を決定している。全開変速点はエンジン許容回転数(レッドゾーン開始回転数)から車両のドライバビリティ性能(以下、ドラビリ性能と呼ぶ)を考慮して決まるが、スロットル全開時にはドラビリ性能を優先し、変速時のエンジン最大回転数をレッドゾーンぎりぎりに狙う設定を行うのが通例である。しかしながら、上記のようにアップシフト時の変速時間が長くなると、エンジン最大回転数がレッドゾーンを越えてしまう恐れがあるため、全開変速点を低車速側に設定せざるを得なくなる。そのため、アップシフト線から一定のヒステリシスを持つダウンシフト線も制約を受け、オンダウン領域が狭くなり、ドラビリ性能が悪化するという問題があった。
特許文献2には、タイアップショックの低減およびエンジン吹きの防止を目的として、アップシフト変速において、高スロットル開度時には低スロットル開度時に比べて解放側係合要素の油圧ドレーンのタイミングを遅らせるとともに、スイープダウンさせる前の保持油圧を高めに設定する方法が開示されている。
しかしながら、この場合も、高スロットル開度時の変速時間を効果的に短縮できず、上記と同様にドラビリ性能が悪化する問題がある。
特公平7−51984号公報 特開2001−124195号公報
本発明の目的は、スロットル高開度域におけるアップシフト変速時間を短縮し、ドラビリ性能を向上させることが可能な車両用自動変速機の変速制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、入力軸がエンジンで駆動され、車速とアクセル開度またはスロットル開度により定められた変速線に応じて変速段を選択し、アップシフト変速指令時に解放側係合要素から油圧を排出し、かつ係合側係合要素に油圧を供給することでアップシフト変速を行う車両用自動変速機において、上記アクセル開度またはスロットル開度が全開付近の所定開度未満では、アップシフト変速指令が出た後、解放側係合要素から油圧を一時的に排出して入力回転数を所定値だけ高い回転数に上昇させた後、係合側係合要素に当該係合要素が係合を開始する油圧を供給すると共に、解放側係合要素から油圧を排出するように制御し、上記アクセル開度またはスロットル開度が全開付近の所定開度以上では、アップシフト変速指令が出た後、解放側係合要素から油圧を一時的に排出して入力回転数を所定値だけ高い回転数に上昇させることなく、係合側係合要素に当該係合要素が係合を開始する油圧を供給すると共に、解放側係合要素から油圧を排出するように制御することを特徴とする車両用自動変速機の変速制御方法を提供する。
スロットル全開付近では、加速中であるため、エンジン回転数の上昇に伴って車速も上昇する。全開変速点はレッドゾーンまでの時間を考慮して設定されるが、従来のように変速時間が長くかかると、全開変速点を前側つまり低車速側に設定せざるを得なくなり、オンダウン領域が狭く、ドラビリ性能が悪化してしまう。
そこで、本発明では、スロットル全開付近のとき、それ未満のスロットル開度のときに比べて、係合側係合要素の油圧上昇タイミングを早くしている。つまり入力回転数の吹き上げ制御を行わずに係合側係合要素に係合を開始する油圧を供給し、変速指令が出てから入力回転数が降下し始めるまでの時間(トルク相終了点までの時間)を短縮している。そのため、エンジン最大回転数をレッドゾーンに近づけて設定でき、全開変速点をより高車速側に設定することが可能になる。その結果、オンダウン領域を広くでき、ドラビリ性能を向上させることが可能になる。
また、全開付近の高スロットル開度域で走行している場合には、低スロットル開度域に比べて変速ショックに対して鈍感であり、運転者は加速を優先しているため、多少の変速ショックがあっても問題にならない。
一方、スロットル開度が全開付近の所定開度未満では、従来と同様の変速制御を実施するので、変速ショックを確実に低減することができる。
以上のように、本発明によれば、スロットル高開度域ではスロットル低開度域に比べて係合側係合要素の油圧上昇タイミングを早くし、変速時間を短縮したので、全開変速点をレッドゾーンに近づけて設定でき、全開変速点をより高車速側に設定することが可能になる。その結果、オンダウン領域を広くでき、ドラビリ性能を向上させることができる。
以下に、本発明の実施の形態を、実施例を参照して説明する。
図1は本発明にかかる自動変速機の一例を示す。
自動変速機1は後述するように変速機構とトルクコンバータとを備えたものであり、変速機構はATコントローラ2からの指令によって任意の変速段に制御される。ATコントローラ2には、スロットル開度(アクセル開度)センサ3、車速センサ4、タービン回転数センサ5、シフトポジションセンサ6などから信号が入力される。なお、ATコントローラ2に入力される信号は上記信号に限定されるものではない。ATコントローラ2は上記入力信号に応じて後述するソレノイドバルブSOL1〜SOL3を制御している。すなわち、Dレンジが選択された場合には、車両の走行状態(スロットル開度,車速など)と変速線図とに応じて変速段を自動的に選択する。
ATコントローラ2には、Dレンジ走行時における複数の変速パターンが設定されており、特にアップシフト変速において、スロットル開度が全開付近の設定値θ0 (例えばθ0 =85%)以上か未満かで異なる変速パターンが設定されている。すなわち、スロットル開度が設定値θ0 以上のアップシフト変速では、図4に示す変速パターン(第2の変速パターン)が選択され、設定値θ0 未満のアップシフト変速では、前述の図7と同様な変速パターン(第1の変速パターン)が選択される。
図2は自動変速機1の内部構造の一例を示す。
この自動変速機1は、トルクコンバータ20、トルクコンバータ20を介してエンジン動力が伝達される入力軸21、3個のクラッチC1〜C3、2個のブレーキB1,B2、ワンウエイクラッチF、ラビニヨウ型遊星歯車機構22、出力ギヤ23、出力軸24、差動装置25などを備えている。
遊星歯車機構22のフォワードサンギヤ22aはC1クラッチを介して入力軸21と連結されており、フォワードサンギヤ22aはB1ブレーキを介して変速機ケース26と連結されている。また、リヤサンギヤ22bはC2クラッチを介して入力軸21と連結されている。キャリヤ22cは中間軸27およびC3クラッチを介して入力軸21と連結されている。また、キャリヤ22cはB2ブレーキとキャリヤ22cの正転(エンジン回転方向)のみを許容するワンウェイクラッチFとを介して変速機ケース26に連結されている。キャリヤ22cは2種類のピニオンギヤ22d,22eを支持しており、フォワードサンギヤ22aは軸長の長いロングピニオン22dと噛み合い、リヤサンギヤ22bは軸長の短いショートピニオン22eを介してロングピニオン22dと噛み合っている。ロングピニオン22dのみと噛み合うリングギヤ22fは出力ギヤ23に結合されている。出力ギヤ23は出力軸24を介して差動装置25と接続されている。
図3はクラッチC1,C2,C3、ブレーキB1,B2およびワンウェイクラッチFの作動を示し、図から明らかなように、前進4段、後退1段の変速段を実現している。図3において、●は油圧の作用状態を示している。なお、B2ブレーキは後退時と第1速時に係合するが、第1速時に係合するのはLレンジ時のみである。
図3には第1〜第3ソレノイドバルブ(SOL1〜SOL3)の定常状態の作動も示されている。○は通電状態、×は非通電状態を示す。第1ソレノイドバルブSOL1はB1ブレーキ制御用、第2ソレノイドバルブSOL2はC2クラッチ制御用、第3ソレノイドバルブSOL3はC3クラッチ制御用とB2ブレーキ制御用とを兼ねている。第3ソレノイドバルブSOL3がC3クラッチ制御用とB2ブレーキ制御用とを兼ねる理由は、B2ブレーキはD,2レンジでは作動せず、Lレンジのエンジンブレーキ制御とRレンジの過渡制御でのみ使用されるので、Dレンジで作動されるC3クラッチと干渉しないからである。
第1〜第3ソレノイドバルブSOL1〜SOL3は微妙な油圧制御を行なう必要があるため、デューティソレノイドバルブまたはリニアソレノイドバルブが用いられる。また、この実施例では、第1ソレノイドバルブSOL1は常閉型、第2,第3ソレノイドバルブSOL2,3は常開型が用いられている。
図4は第2の変速パターン、すなわちスロットル開度が設定値θ0 以上の2→3変速時におけるC3クラッチ(係合側係合要素)およびB1ブレーキ(解放側係合要素)の油圧変化と、その油圧制御用ソレノイドバルブSOL3,SOL1の電流変化とを示す。
2速段で走行中であって、かつスロットル開度が設定値θ0 以上の状態で2−3アップシフト線を横切ると、2→3変速指令が出力される(G点)。変速指令が出力されると、まず解放側の係合要素であるB1ブレーキが所定の解放初期圧まで減圧される。この場合の解放初期圧は、スロットル開度が設定値θ0 未満の時における解放初期圧(図7参照)と同一油圧としてもよいし、それより低目の油圧としてもよい。変速指令とほぼ同時に、係合側係合要素のがた詰めのために、係合側ソレノイドバルブが短時間だけ全開状態とされる。なお、がた詰めは必要に応じて行なわれる。
変速指令の出力から一定時間(ΔT)後のH点で、C3クラッチに係合初期圧を供給する。この係合初期圧は、低スロットル開度時における係合初期圧(図7参照)と同一油圧としてもよいし、より高目の油圧としてもよい。好ましくは、係合初期圧を入力トルク(またはスロットル開度)や油圧応答に影響する油温を考慮して設定するのがよい。上記待ち時間ΔTはがた詰め制御が終了し、解放初期圧が安定するまでの時間であり、例えば数十msec〜百msec程度でよい。
H点でC3クラッチに係合初期圧を供給した後、タービン回転数の上昇が抑制され、やがてI点でタービン回転数が2速時における回転数から離れると、B1ブレーキの油圧が一定勾配で減圧される一方、C3クラッチはタービン回転数の降下勾配が目標値となるようにフィードバック制御される。J点でタービン回転数が3速における回転数付近まで低下すると、B1ブレーキを完全に解放し、C3クラッチの油圧を締結状態まで上昇させ、変速を完了する。
図4には、スロットル開度が設定値θ0 以上の場合を実線で示し、設定値θ0 未満の場合を破線で示した。
図4から明らかなように、スロットル開度が設定値θ0 以上の場合の変速指令(G点)からトルク相終了点(I点)までの時間が、スロットル開度が設定値θ0 未満の場合の変速指令(A点)からトルク相終了点(E点)までの時間に比べて大幅に短縮される。
そのため、全開付近での変速時間をそれより低開度の変速時間に比べて短縮することができ、アップシフト時の変速時間が短くなり、全開変速点を高車速側に設定できる。その結果、ドラビリ性能を向上させることができる。
図5は自動変速機のDレンジにおける変速線図を示す。
図中、実線は従来におけるアップシフトおよびダウンシフトの変速線であり、破線部分が本発明における改良部分を示す。
スロットル開度(アクセル開度)がθ0 (例えばθ0 =85%)以下では、従来の変速線と本発明における変速線とは違いがない。一方、クラッチツウクラッチを実施するアップシフト変速、つまり2→3速変速と3→4速変速時であって、かつスロットル開度がθ0 以上では、アップシフト線とダウンシフト線が共に高車速側へシフトされている。
そのため、例えばA点(3速状態)で走行している時に、スロットル開度をほぼ全開状態まで開くと、B点に移るが、従来では3速領域のままであり、ダウンシフトは実施されない。これに対し、本発明ではB点が2速領域になるので、速やかにダウンシフトされ、加速性能が向上する。
次に、2速から3速へアップシフトする時のC3クラッチ(係合側係合要素)およびB1ブレーキ(解放側係合要素)の油圧制御を、図6を参照して説明する。なお、図6では、がた詰め制御については省略してある。
2→3速のアップシフト制御がスタートし、変速指令が出されると(ステップS1)、次にスロットル開度が設定値θ0 以上であるか否かを判定する(ステップS2)。スロットル開度が設定値θ0 未満である場合には、第1の変速パターン(図7参照)でソレノイドバルブを制御し、スロットル開度が設定値θ0 以上であれば、第2の変速パターン(図4参照)でソレノイドバルブを制御する。
まず第1変速パターンでは、解放側係合要素であるB1ブレーキの油圧を解放初期圧まで減圧させ(ステップS3)、さらに解放初期圧から一時的に減圧する(ステップS4)ことで、タービン回転を吹き上がらせる。タービン回転数の吹き上がりを検出すれば(ステップS5)、係合側係合要素であるC3クラッチに係合初期圧を供給する(ステップS6)。
係合初期圧の供給によりタービン回転数が低下し始め、2速回転数より一定値以上降下したかどうかを判定し(ステップS7)、一定値以上降下したときにはB1ブレーキの油圧を待機圧まで減圧させ(ステップS8)ると同時に、タービン回転数の降下勾配が目標値となるように、C3クラッチの油圧をフィードバック制御する(ステップS9)。
タービン回転数が3速の回転数付近まで降下すると(ステップS10)、B1ブレーキの油圧を完全解放まで低下させる(ステップS11)とともに、C3クラッチの油圧を完全係合まで上昇させ(ステップS12)、制御を終了する。
一方、第2変速パターン、つまりスロットル開度が設定値θ0 以上であると判定されれば、B1ブレーキの油圧を解放初期圧まで減圧させ(ステップS13)、所定の時間待ちΔTを行った後(ステップS14)、C3クラッチに係合初期圧を供給する(ステップS15)。つまり、タービン回転を吹き上がらせることなく、係合初期圧を供給する。
C3クラッチの油圧上昇とB1ブレーキの油圧低下とによって、タービン回転数が低下し始めるので、タービン回転数が2速時における回転数から一定値以上降下したか否かを判別し(ステップS16)、一定値以上降下したときにはB1ブレーキの油圧を徐々に減圧させ(ステップS17)ると同時に、タービン回転数の降下勾配が目標値となるように、C3クラッチの油圧をフィードバック制御する(ステップS18)。
その後、タービン回転数が3速時における回転数付近まで降下すると(ステップS19)、B1ブレーキの油圧を完全解放まで低下させる(ステップS20)とともに、C3クラッチの油圧を完全係合まで上昇させ(ステップS21)、制御を終了する。
上記実施例では、ステップS15〜S21とステップS6〜S12とがほぼ同様の制御であるが、異なる制御としてもよいし、実際の油圧値やフィードバックゲインなどを個別に設定することもできる。
図4では、変速指令から係合側係合要素の油圧立ち上がりまでの時間ΔTが短く、図7のようなタービン回転数の吹き上がり領域が発生しない例について説明したが、上記時間ΔTがある程度の長さを持つ場合には、タービン回転数の吹き上がりが発生することがある。その場合でも、係合側係合要素の油圧上昇タイミングが早いので、変速時間を短縮できる。
また、図4では、H点からI点までの間、解放側の油圧をほぼ一定の解放初期圧に保持し、係合側の油圧をほぼ一定の係合初期圧に保持するようにしたが、これに限るものではなく、例えば解放初期圧を所定勾配で減圧したり、係合初期圧を所定勾配で増圧してもよい。
図4では2速から3速への変速過渡時におけるC3クラッチとB1ブレーキの油圧制御について説明したが、本発明は3速から4速への変速過渡時におけるC2クラッチとB1ブレーキの油圧制御にも同様に適用できる。この場合には、C2クラッチが解放されB1ブレーキが係合されるので、この場合にはB1ブレーキが係合側の係合要素となり、C2クラッチが解放側の係合要素となる。
本発明の油圧制御は、ある係合要素を係合し、別の係合要素を解放してアップシフトを行なう場合に適用可能である。
なお、本発明の自動変速機は、図2に示すような3個のクラッチC1〜C3と2個のブレーキB1,B2を有する自動変速機に限るものではない。
本発明にかかる自動変速機の一例の全体構成図である。 図1の自動変速機の変速機構を示すスケルトン図である。 図3に示す各係合要素およびソレノイドバルブの作動表である。 スロットル開度が設定値以上における2速から3速への変速時のタービン回転数、係合要素の油圧およびソレノイド電流の時間変化図である。 変速線図である。 2速から3速への変速時のフローチャート図である。 スロットル開度が設定値以下における2速から3速への変速時のタービン回転数、係合要素の油圧およびソレノイド電流の時間変化図である。
符号の説明
C3 クラッチ(係合側係合要素)
B1 ブレーキ(解放側係合要素)
SOL1 B1ブレーキ制御用ソレノイドバルブ
SOL3 C3クラッチ制御用ソレノイドバルブ
2 ATコントローラ

Claims (1)

  1. 入力軸がエンジンで駆動され、車速とアクセル開度またはスロットル開度により定められた変速線に応じて変速段を選択し、アップシフト変速指令時に解放側係合要素から油圧を排出し、かつ係合側係合要素に油圧を供給することでアップシフト変速を行う車両用自動変速機において、
    上記アクセル開度またはスロットル開度が全開付近の所定開度未満では、アップシフト変速指令が出た後、解放側係合要素から油圧を一時的に排出して入力回転数を所定値だけ高い回転数に上昇させた後、係合側係合要素に当該係合要素が係合を開始する油圧を供給すると共に、解放側係合要素から油圧を排出するように制御し、
    上記アクセル開度またはスロットル開度が全開付近の所定開度以上では、アップシフト変速指令が出た後、解放側係合要素から油圧を一時的に排出して入力回転数を所定値だけ高い回転数に上昇させることなく、係合側係合要素に当該係合要素が係合を開始する油圧を供給すると共に、解放側係合要素から油圧を排出するように制御することを特徴とする車両用自動変速機の変速制御方法。
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