JP2006348907A - ステッパモータの制御装置およびステッパモータの制御方法 - Google Patents

ステッパモータの制御装置およびステッパモータの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 異物をかみ込んだバルブを駆動して、脱調状態から復帰する。
【解決手段】 バイパス通路3は、メイン通路2を迂回している。ステッパモータ1は、バルブ4を駆動し、バイパス通路3を開閉する。バルブ4の異物のかみこみ等による脱調状態を検出すると、バルブ4を閉じ側および開き側に駆動するようにステッパモータ1を駆動し、異物を除去する。そして、吸気圧とエンジンの駆動状態の両方または一方に変化があった場合、異物が除去されたと判断する。
【選択図】 図1

Description

本発明はステッパモータの制御装置およびステッパモータの制御方法に関し、特にエンジンの吸気通路に設けられた吸気バルブを駆動するステッパモータの制御装置およびステッパモータの制御方法に関する。
車両に搭載されるエンジンでは、メインの吸気通路にバイパスの吸気通路が設けられ、このバイパスの吸気通路の吸気量を調節して、ISC(Idle Speed Control)制御を行っている。メインの吸気通路が、スロットルにより閉じられても、バイパスの吸気通路を通過する空気量をISC制御により調整することによって、アイドリングを一定に保つことができる。
バイパスの吸気通路の空気量は、ステッパモータによって調整される。バイパスの吸気通路には、空気流量を調整するためのバルブが設けてあり、ステッパモータによって、バルブを開閉して空気流量を調整する。
ステッパモータの回転制御は、ECU(Engine Control Unit)によって行われる。ECUは、現在のエンジン回転数と目標とするエンジン回転数とを比較し、現在のエンジン回転数を目標とするエンジン回転数にするための、ステッパモータのステップ数を算出する。なお、ステッパモータのステップ数とバルブの位置には、例えば、ステップ0のときバルブはバイパス通路を完全に閉じ、ステップ200のときバルブはバイパス通路を完全に開く関係がある。
ところで、バルブの異物のかみこみなどによって、ECUが認識しているステッパモータのステップ数と、それに対応したバルブの位置の関係に誤差が生じてしまうことがある(脱調状態)。そのため、ECUが、例えば、ステッパモータの現在のステップ数を50と認識していても、バルブの位置はそれに対応した位置にない場合がある。よって、ステップ数を100とするために、ステッパモータを50ステップ進めても、バルブの位置はステップ100に対応した位置にならない場合がある。
なお、ステッパモータを過負荷状態にすることなしに、ステッパモータの駆動速度を上げて制御に要する時間を短縮し、制御遅れを少なくするステッパモータの駆動装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−140192号公報
しかし、上述したようにステッパモータは、異物のかみこみにより一度脱調をすると、バッテリクリア等を実施しないと正しい制御を実施することができないという問題点があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、脱調状態になると吸気バルブを駆動制御して脱調状態から復帰させることを可能にしたステッパモータの制御装置およびステッパモータの制御方法を提供することを目的とする。
本発明では上記問題を解決するために、エンジンの吸気通路に設けられた吸気バルブを駆動するステッパモータの制御装置であって、前記吸気バルブの駆動状態が脱調状態であると検出する仮脱調検出手段と、前記仮脱調検出手段によって脱調状態であると検出された場合に、前記ステッパモータを駆動することによって前記吸気バルブを駆動制御する復帰駆動制御手段と、前記復帰駆動制御手段によって前記吸気バルブの駆動制御が行われた場合、前記吸気バルブと前記エンジンとの両方または一方の駆動状態に基づいて、前記吸気バルブが脱調状態から復帰できたか否かを判定する復帰判定手段と、前記復帰判定手段によって前記吸気バルブが脱調状態から復帰できなかったと判定された場合、前記ステッパモータの駆動を停止するステッパモータ駆動停止手段と、を有することを特徴とするステッパモータの制御装置が提供される。
このようなステッパモータの制御装置によれば、脱調状態を検出すると、ステッパモータを駆動して吸気バルブを駆動制御する。そして、吸気バルブとエンジンの駆動状態の両方または一方に基づいて脱調から復帰できたか判断する。
本発明のステッパモータの制御装置では、脱調状態を検出すると、ステッパモータを駆動して吸気バルブを駆動制御し、吸気バルブとエンジンの駆動状態の両方または一方に基づいて脱調から復帰できたか判断するようにした。これにより、脱調状態からの復帰が可能となる。
以下、本発明の原理を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、ステッパモータの制御方法の概要を示した図である。図にはエンジンに供給される空気の通路であるメイン通路2およびメイン通路2を迂回したバイパス通路3が示してある。また、メイン通路2の空気の流量を調節するスロットルバルブ5およびバイパス通路3の空気の流量を調節するバルブ4が示してある。また、回転によってバルブ4を図中上下に駆動し、バイパス通路3を開閉するステッパモータ1が示してある。なお、図中の矢印は、空気の流れる方向を示している。
スロットルバルブ5がメイン通路2を閉じていても、空気は、バイパス通路3を流れるようになっている。スロットルバルブ5が閉じているときに、バルブ4によってバイパス通路3を流れる空気流量を調整することにより、アイドリング時のエンジン回転数を所定の値となるように制御することができる。
バルブ4の異物のかみこみ等による脱調状態を検出すると、バルブ4を閉じ側および開き側に駆動するようにステッパモータ1を駆動し、異物を除去する。そして、例えば、バルブ4の駆動状態を直接検知できる位置センサやエンジンに設けられているセンサ等によって、バルブ4とエンジンとの両方または一方の駆動状態に変化があった場合、異物が除去されたと判断し、脱調状態から復帰できたと判断する。
異物が除去され、バイパス通路3の流量変化が無視できるほどメイン通路2の流量が大きくなったとき、ステッパモータ1のステップ数とバルブ4の位置を合わせ込む。例えば、バルブ4を完全に閉じた状態にし、そのときのステッパモータ1のステップ数を0とする。または、バルブ4を完全に開いた状態にし、そのときのステッパモータのステップ数を200とする。すなわち、スロットルバルブ5が開いて、エンジンに空気が多く流れ、バルブ4を開閉しても、エンジン回転数に影響が出ないときに、ステッパモータ1とバルブ4の位置合わせを行う。
なお、異物除去ができず、脱調状態から復帰できなかった場合は、ステッパモータ1の駆動を停止する。
このように、バルブ4が異物をかみこんだとき、異物を除去するためにバルブ4を閉じ側および開き側に駆動するようにステッパモータ1を駆動する。これにより、異物除去が可能となり、脱調状態から復帰することが可能となる。
次に、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図2は、ISC制御のブロック構成図を示した図である。図に示すように、ECU10には、アクチュエータ部20、クランク角センサ31、スロットルポジションセンサ32、水温センサ33、電気負荷34、およびエアコンスイッチ35が接続されている。
ECU10は、クランク角センサ31からの信号により、エンジン回転数を取得する。ECU10は、スロットルポジションセンサ32からの信号に応じて、スロットルの開度を認識する。ECU10は、水温センサ33からの信号によって、エンジンの冷却水温度を認識する。ECU10は、電気負荷34からの信号に応じて、車両に搭載されている電子・電気機器の電気負荷を認識する。ECU10は、エアコンスイッチ35からの信号によって、エアコンにスイッチが入ったか否か認識する。ECU10は、各センサ、スイッチからの信号によってISC制御を行う。
アクチュエータ部20は、ECU10からの入力パルスで駆動されるステッパモータ21、バイパスの吸気通路23を流れる空気流量を調整するバルブ22、メインの吸気通路25を流れる空気流量を調整するスロットルバルブ24から構成されている。図中の矢印は空気の流れる方向を示している。
ステッパモータ21は、ECU10からのステップ制御によって回転子を回転する。バルブ22は、ステッパモータ21の回転子の回転によって図中上下に移動し、バイパスの吸気通路23を開閉する。例えば、ECU10がステッパモータ21のステップ数を0としているとき、バルブ22は図中最下点に位置し、吸気通路23を閉じるようになっている。ステッパモータ21のステップ数を200としているとき、バルブ22は図中最上点に位置し、吸気通路23を全開するようになっている。
スロットルバルブ24は、ECU10からの制御によって、メインの吸気通路25を開閉する。スロットルバルブ24を開閉することによって、エンジン回転数を制御することができる。
スロットルバルブ24がメインの吸気通路25を閉じていても、空気は、バイパスの吸気通路23を流れるようになっている。スロットルバルブ24が閉じているときに、バルブ22によって吸気通路23を流れる空気流量を調整することにより、アイドリング時のエンジン回転数を制御することができる。このようにして、エンジンのISC制御を行うことができる。
次に、ECUの機能を、機能ブロック図を用いて説明する。
図3は、ECUの機能ブロックを示した図である。ECU10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を有し、ROMまたはRAMに記憶されている所定のプログラムをCPUにより実行することによって、図に示すような機能を実現する。ECU10は、目標回転算出部11、比較部12、補正項算出部13、最終空気流量算出部14、およびアクチュエータ駆動量算出部15を有している。
目標回転算出部11には、例えば、水温センサ33からの信号によって取得したエンジンの冷却水温度およびエアコンスイッチ35からのエアコン信号が入力される。比較部12には、目標回転算出部11から出力される、アイドリング時のエンジンの目標回転数およびクランク角センサ31からの信号により取得したエンジン回転数が入力される。補正項算出部13には、電気負荷34から取得された電気負荷に関する車両状態が入力される。
目標回転算出部11は、冷却水温度およびエアコン信号から、アイドリング時のエンジン回転数を算出する。例えば、エアコン信号が入力された場合、エンジンに負荷がかかるので、アイドリング時のエンジン回転数は、エアコン信号がない場合に比べて、大きくするようにする。
比較部12は、目標回転算出部11より算出された目標回転数と現在のエンジン回転数とを比較し、その差を最終空気流量算出部14に出力する。
補正項算出部13は、車両状態に応じて、補正すべきエンジン回転数の補正項を最終空気流量算出部14に出力する。例えば、電気負荷が大きいとき、エンジンにかかる負荷も大きくなるので、エンジン回転数が大きくなるように補正する。
最終空気流量算出部14は、比較部12から出力されるアイドリング時の目標回転数と現在のエンジン回転数との差に基づいて、現在のエンジン回転数を目標回転数とするための空気流量を算出する。このとき、最終空気流量算出部14は、補正項算出部13の補正項に基づいて、算出した空気流量を補正する。また、最終空気流量算出部14は、アイドリング時の空気流量を学習し、直ちに空気流量を算出できるようにしている。また、最終空気流量算出部14は、最適な空気流量を算出してアクチュエータを駆動するようにしたにもかかわらず、エンジン回転数が目標回転数とならない場合、アクチュエータ部20のバルブ22に異物がかみこんで脱調状態になったと認識し、その旨をアクチュエータ駆動量算出部15に出力する。
アクチュエータ駆動量算出部15は、最終空気流量算出部14によって算出された空気流量となるように、アクチュエータ部20のステッパモータ21のステップ数を算出する。また、アクチュエータ駆動量算出部15は、最終空気流量算出部14から脱調状態でbある旨の情報を受けると、異物除去制御を行う。また、ステッパモータ21のステップ数とバルブ22の位置関係を適正な関係に戻すためのイニシャライズを行う。
次に、ECU10によるアクチュエータ部20の脱調からの復帰動作を、フローチャートを用いて説明する。
図4,5は、脱調復帰の全体の流れを示したフローチャートである。ECU10は、図のフローチャートの処理を繰り返し実行し、脱調からの復帰を行う。
ステップS1において、ECU10は、脱調検出フラグがオンであるか判断する。脱調検出フラグは、アクチュエータ部20の脱調からの復帰が可能であるか否かを示す。脱調検出フラグの初期値は、オフとなっている。ECU10は、脱調検出フラグがオンであれば、脱調状態が異物かみこみ等の要因による、正常状態への復帰が不可能な脱調状態であるとして、アクチュエータ部20は脱調からの復帰制御を行わずに、処理を終了する。脱調検出フラグがオフであれば、ステップS2の処理へ進む。
ステップS2において、ECU10は、アクチュエータ部20が脱調しているか否かを示す仮脱調検出フラグがオンであるか否か判断する。仮脱調検出フラグの初期値は、オフとなっている。ECU10は、仮脱調検出フラグがオンであれば、ステップS7の処理へ進む。仮脱調検出フラグがオフであれば、ステップS3の処理へ進む。
ステップS3において、ECU10は、脱調が発生したかの判定(仮脱調判定)を行う。ECU10は、例えば、ステッパモータ21のステップを変化しても、エンジン回転数が変化しない場合、仮脱調判定を行う。ECU10は、仮脱調判定を行った場合、ステップS5の処理へ進む。仮脱調判定を行わなかった場合、ステップS4の処理へ進む。
ステップS4において、ECU10は、アクチュエータ部20を制御するための信号線に断線があるか判断する。断線がある場合は、ステップS5の処理へ進む。断線がない場合は、処理を終了する。
ステップS5において、ECU10は、仮脱調検出フラグをオンにする。ステップS6において、ECU10は、脱調を回避するために、異物除去の制御を行う。例えば、ECU10は、ステッパモータ21の回転を一方に回し、また、他方に回すようにする(後述詳細)。そして、ECU10は、異物除去をできた場合には、復帰履歴フラグをオンする。
ステップS7において、ECU10は、復帰履歴フラグがオンであるか否か判断する。ECU10は、復帰履歴フラグがオンである場合、つまり、異物除去がされた場合は、ステップS12の処理へ進む。復帰履歴フラグがオフの場合、つまり、異物除去ができなかった場合は、ステップS8の処理へ進む。
ステップS8において、ECU10は、仮脱調検出フラグをオフにする。ステップS9において、ECU10は、脱調検出フラグをオンにする。これによって、次回、図のフローチャートの処理を実行したときは、ステップS1の分岐では、アクチュエータ部20の脱調からの復帰が不可能であると判断され、処理を終了することになる。ステップS10において、ECU10は、ステッパモータ21の駆動を停止する。ステップS11において、ECU10は、ステッパモータ21の目標ステップ数の算出を停止し、処理を終了する。
ステップS12において、ECU10は、ステッパモータ21のイニシャライズ実施条件が成立したか判断する。例えば、エンジン回転数が所定値以上であったか、スロットル開度が所定値以上であったか、車速が一定以上であったか、レンジがP(パーキング)、N(ニュートラル)以外であったか判断する。つまり、メインの吸気通路25がある程度開き、バイパスの吸気通路23の空気流量を変化させても、エンジンへの影響が少ないときにステッパモータ21のイニシャライズを行うようにする。ECU10は、イニシャライズの条件が成立していれば、ステップS14の処理へ進む。イニシャライズの条件が成立していなければ、ステップS13の処理へ進む。
ステップS13において、ECU10は、目標とするエンジン回転数となるようにステッパモータ21を所定数のステップで回転するようにする(後述詳細)。つまり、イニシャライズの条件が成立しないために、ステッパモータ21のイニシャライズができない場合は、目標のエンジン回転数となるためのステップ数を算出せず、直接ステッパモータ21を所定数のステップで回転させ、目標のエンジン回転数となるように制御する。
ステップS14において、ECU10は、イニシャライズ処理を行う。例えば、吸気通路23を閉じるように、最大数のステップでステッパモータ21を回転させる。つまり、バルブ22が最大に開いていたとして、必ず閉じるようにステッパモータ21を回転させ、その状態をステップ0として記憶する。これによって、ステップ0のときは、バルブ22は閉じているとステッパモータ21をイニシャライズすることができる。もちろん、吸気通路23が最大に開くように、最大数のステップでステッパモータ21を回転させ、このときのステップ数を200として記憶するようにしてもよい。ステップS15において、ECU10は、復帰履歴フラグをオフにする。ステップS16において、ECU10は、F/B制御実施フラグをオフにする。F/B制御実施フラグは、ステップS13においてオンされる(後述詳細)。ステップS17において、ECU10は、仮脱調検出フラグをオフにする。よって、次回、図のフローチャートの処理を実行したときは、ステップS2の分岐では、ステップS3の処理へ進み、再び脱調が発生したかの仮脱調の判定が行われる。
このようにして、ECU10の脱調復帰の処理が行われる。なお、バイパスの吸気通路23の流量変化が無視できるほどメインの吸気通路25の流量が大きくならずにイグニッションスイッチがオフされた場合、イグニッションスイッチがオフされたとき、ステッパモータ21のステップ数とバルブ22の位置合わせを行う。つまり、ステップS12において、イニシャライズ実施条件が成立しなかった場合、イグニッションスイッチがオフされたときにステッパモータ21のステップ数とバルブ22の位置合わせを行うようにする。次に、ステップS6の異物除去制御について詳細に説明する。
図6は、異物除去制御の流れを示したフローチャートである。ステップS21において、ECU10は、仮脱調を判定した場合、判定直前と同じ方向に、ステッパモータ21を回転する。
ステップS22において、ECU10は、ステッパモータ21の回転によって、エンジン回転数に変動があったか判断する。つまり、バルブ22がかみこんでいる異物が除去され、これによって、空気流量が変化し、エンジン回転数が変化したか判断する。ECU10は、エンジン回転数に変化があったと判断した場合は、ステップS27へ進む。エンジン回転数に変化がなかったと判断した場合は、ステップS23へ進む。ステップS23において、ECU10は、ステッパモータ21の回転によって、吸気圧に変動があったか判断する。つまり、バルブ22がかみこんでいる異物が除去され、空気流量に変化が生じ、吸気圧に変動があったか判断する。ECU10は、吸気圧に変化があったと判断した場合は、ステップS27へ進む。吸気圧に変化がなかったと判断した場合は、ステップS24へ進む。
ステップS24において、ECU10は、ステップS21で回転させた方向とは逆に、ステッパモータ21を回転する。つまり、ステップS21のステッパモータ21の回転方向で異物を除去できなかった場合は、ステッパモータ21を逆方向に回転する。
ステップS25おいて、ECU10は、ステッパモータ21の回転によって、エンジン回転数に変動があったか判断する。つまり、バルブ22がかみこんでいる異物が除去され、これによって、空気流量が変化し、エンジン回転数が変化したか判断する。ECU10は、エンジン回転数に変化があったと判断した場合は、ステップS27へ進む。エンジン回転数に変化がなかったと判断した場合は、ステップS26へ進む。ステップS26において、ECU10は、ステッパモータ21の回転によって、吸気圧に変動があったか判断する。つまり、バルブ22がかみこんでいる異物が除去され、空気流量に変化が生じ、吸気圧に変動があったか判断する。ECU10は、吸気圧に変化があったと判断した場合は、ステップS27へ進む。吸気圧に変化がなかったと判断した場合は、処理を終了する。
ステップS27において、ECU10は、復帰履歴フラグをオンにする。つまり、異物除去がされた場合は、図5のフローチャートで説明したように、イニシャライズの処理へと進むようにする。
なお、上記実施の形態では、バルブ22の駆動状態を、エンジンの駆動状態から間接的に検出しているが、バルブ22の駆動状態を直接検出できる位置センサ等を備えている場合には、この位置センサの状態に基づいて判断を行ってもよい。
このようにして、ECU10の異物除去制御が行われる。次に、ステップS13のエンジンの実回転数によるステップ制御について詳細に説明する。
図7〜9は、エンジンの実回転数によるステップ制御(エンジン回転数に基づくフィードバック制御)の流れを示したフローチャートである。ステップS31において、ECU10は、空気流量によるステッパモータ21の目標ステップ数の算出を停止する。ステップS32において、ECU10は、空気流量の算出のための学習制御を停止する。脱調状態での誤った空気流量の学習を防止するためである。ステップS33において、ECU10は、回転数によるF/B制御実施フラグをオンする。F/B制御実施フラグをオンすることによって、ECU10は、図3で説明した目標回転数とエンジン回転数の差を算出して空気流量を算出する処理を行わないようにする。
ステップS34において、ECU10は、F/B実施条件が成立したか否か判断する。エンジンの実回転数によるF/B制御は、エンジンが安定している必要があるからである。よって、F/B実施条件は、例えば、始動後一定時間経過しているか、エンジン始動後の空気流量の増加量が0%であるか、アイドリング中であるか、エンジンの水温が一定温度以上であるか、電気負荷の変動が一定時間以上ないか、減速時の燃料カット中でないか、車速が2km/h以下であるか、圧力センサ、水温センサ、車速センサが正常であるか、ABSアイドルアップを実施していないかが条件となる。
ステップS35において、ECU10は、エンジンの実回転数から目標回転数を減算する。目標回転数は、図3の説明と同様に、例えば、冷却水温度、エアコン信号に基づいて算出される。ECU10は、実回転数から目標回転数を減算した値の絶対値が定数Aより小さければ、ステップS39の処理へ進む。実回転数から目標回転数を減算した値の絶対値が定数A以上であれば、ステップS36の処理へ進む。
ステップS36において、ECU10は、実回転数が目標回転数より大きいか判断する。ECU10は、実回転数が目標回転数より大きければ、ステップS37の処理へ進む。実回転数が目標回転数以下であれば、ステップS38の処理へ進む。
ステップS37において、ECU10は、空気流量を算出することなく直接ステッパモータ21を閉じ側にA1ステップ駆動する。ステップS38において、ECU10は、空気流量を算出することなく直接ステッパモータ21を開き側にA1ステップ駆動する。
ステップS39において、ECU10は、エンジンの実回転数から目標回転数を減算する。目標回転数は、図3の説明と同様に、例えば、冷却水温度、エアコン信号に基づいて算出される。ECU10は、実回転数から目標回転数を減算した値の絶対値が定数Bより小さければ、ステップS43の処理へ進む。実回転数から目標回転数を減算した値の絶対値が定数B以上であれば、ステップS40の処理へ進む。
ステップS40において、ECU10は、実回転数が目標回転数より大きいか判断する。ECU10は、実回転数が目標回転数より大きければ、ステップS41の処理へ進む。実回転数が目標回転数以下であれば、ステップS42の処理へ進む。
ステップS41において、ECU10は、空気流量を算出することなく直接ステッパモータ21を閉じ側にB1ステップ駆動する。ステップS42において、ECU10は、空気流量を算出することなく直接ステッパモータ21を開き側にB1ステップ駆動する。
ステップS43において、ECU10は、エンジンの実回転数から目標回転数を減算する。目標回転数は、図3の説明と同様に、例えば、冷却水温度、エアコン信号に基づいて算出される。ECU10は、実回転数から目標回転数を減算した値の絶対値が定数Cより小さければ処理を終了する。実回転数から目標回転数を減算した値の絶対値が定数C以上であれば、ステップS44の処理へ進む。
ステップS44において、ECU10は、実回転数が目標回転数より大きいか判断する。ECU10は、実回転数が目標回転数より大きければ、ステップS45の処理へ進む。実回転数が目標回転数以下であれば、ステップS46の処理へ進む。
ステップS45において、ECU10は、空気流量を算出することなく直接ステッパモータ21を閉じ側にC1ステップ駆動する。ステップS46において、ECU10は、空気流量を算出することなく直接ステッパモータ21を開き側にC1ステップ駆動する。なお、定数A,B,Cには、A>B>Cの関係がある。このようにステッパモータ21のイニシャライズができない場合は、ステッパモータ21を所定のA1,B1,C1ステップで回転させ、目標のエンジン回転数となるように制御する。
このように、バルブ22が異物をかみこんだとき、異物を除去するためにバルブ22を閉じ側および開き側に駆動するようにステッパモータ21を駆動するので、異物除去が可能となる。
また、バイパスの吸気通路23の流量変化が無視できるほどメインの吸気通路25の流量が大きくなったとき、ステッパモータ21のステップ数とバルブ22の位置合わせを行うので、ステッパモータ21とバルブ22の位置関係をイニシャライズすることができる。
さらに、異物除去を行い、除去終了後にイニシャライズを行って正常な状態に戻すことにより、エンジン動作の安定、排ガス向上にもつながる。
ステッパモータの制御方法の概要を示した図である。 ISC制御のブロック構成図を示した図である。 ECUの機能ブロックを示した図である。 脱調復帰の全体の流れを示したフローチャートである。 脱調復帰の全体の流れを示したフローチャートである。 異物除去制御の流れを示したフローチャートである。 エンジンの実回転数によるステップ制御の流れを示したフローチャートである。 エンジンの実回転数によるステップ制御の流れを示したフローチャートである。 エンジンの実回転数によるステップ制御の流れを示したフローチャートである。
符号の説明
1 ステッパモータ
2 メイン通路
3 バイパス通路
4 バルブ
5 スロットルバルブ

Claims (5)

  1. エンジンの吸気通路に設けられた吸気バルブを駆動するステッパモータの制御装置であって、
    前記吸気バルブの駆動状態が脱調状態であると検出する仮脱調検出手段と、
    前記仮脱調検出手段によって脱調状態であると検出された場合に、前記ステッパモータを駆動することによって前記吸気バルブを駆動制御する復帰駆動制御手段と、
    前記復帰駆動制御手段によって前記吸気バルブの駆動制御が行われた場合、前記吸気バルブと前記エンジンとの両方または一方の駆動状態に基づいて、前記吸気バルブが脱調状態から復帰できたか否かを判定する復帰判定手段と、
    前記復帰判定手段によって前記吸気バルブが脱調状態から復帰できなかったと判定された場合、前記ステッパモータの駆動を停止するステッパモータ駆動停止手段と、
    を有することを特徴とするステッパモータの制御装置。
  2. 前記仮脱調検出手段は、前記吸気バルブの制御状態と、前記吸気バルブおよび前記エンジンの駆動状態とに基づいて、前記吸気バルブの脱調状態を検出した場合と、ステッパモータ制御系の断線状態を検出した場合に、仮脱調状態であると検出することを特徴とする請求項1記載のステッパモータの制御装置。
  3. 前記復帰判定手段によって前記吸気バルブが脱調状態から復帰できたと判定され、かつ、エンジン制御で要求されている吸気流量が所定流量以上である場合に、前記吸気バルブを全開状態に制御することによって、前記ステッパモータのイニシャライズ処理を行うイニシャライズ手段を有することを特徴とする請求項1記載のステッパモータの制御装置。
  4. 前記復帰判定手段によって前記吸気バルブが脱調状態から復帰できたと判定され、かつ、前記イニシャライズ手段によるイニシャライズ処理が実施されていない場合には、前記吸気バルブをエンジン回転数に基づいてフィードバック制御するフィードバック制御手段を有することを特徴とする請求項3記載のステッパモータの制御装置。
  5. エンジンの吸気通路に設けられた吸気バルブを駆動するステッパモータの制御方法であって、
    前記吸気バルブの駆動状態が脱調状態であるか検出し、
    脱調状態であると検出された場合に、前記ステッパモータを駆動することによって前記吸気バルブを駆動制御し、
    前記吸気バルブの駆動制御が行われた場合に、前記吸気バルブと前記エンジンと両方または一方の駆動状態に基づいて、前記吸気バルブが脱調状態から復帰できたか否かを判定し、
    前記吸気バルブが脱調状態から復帰できなかったと判定された場合、前記ステッパモータの駆動を停止する、
    ことを特徴とするステッパモータの制御方法。
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