JP2006348791A - 多気筒ディーゼルエンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】 各気筒毎に低エミッション燃焼(予混合燃焼)領域を拡大させる。
【解決手段】 複数の気筒11を有するエンジン本体10と、エンジン本体10の各気筒11内に燃料を噴射するための燃料噴射装置14と、エンジン本体10の各気筒11毎にEGR率を調整するためのEGR率調整手段17と、エンジン本体10の各気筒11の着火時期を検出するための着火時期検出手段22と、着火時期検出手段22の検出値に基づいて燃料噴射装置14及びEGR率調整手段17を制御するための制御装置16とを備え、制御装置16は、エンジン本体10の各気筒11毎に、着火時期検出手段22の検出値が所定の着火時期の範囲内となるように、EGR率調整手段17で調整可能な限界までピストンの圧縮上死点よりも早期に燃料を噴射して予混合燃焼を維持させ、その限界を超えたエンジン本体10の気筒11を順次、ピストンの圧縮上死点近傍で燃料を噴射して拡散燃焼に切り替えるようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の気筒を有するエンジン本体を備えた多気筒ディーゼルエンジンに係り、特に、エンジンの運転状態に応じて予混合燃焼と拡散燃焼とを切り替えるようにした多気筒ディーゼルエンジンに関する。
予混合燃焼(或いはディーゼル予混合圧縮着火燃焼、以下PCI燃焼という)は、低NOx、低PMを実現できる燃焼方式として、排気ガス規制に対し極めて有効な手段である。PCI燃焼の技術的ポイントは、ピストンの圧縮上死点よりも早期に燃料を噴射すると共に、大量のEGR(排気ガス再循環)により着火時期を燃料噴射終了後且つ圧縮上死点近傍まで維持させることである。
そのため、着火時期のセンシング(検出)を行い、着火時期が圧縮上死点近傍からずれた場合にはEGR率(或いはEGR量)を調整することで着火時期をコントロール(制御)している。PCI燃焼を実施できる負荷範囲(運転領域)は、ノッキング及び失火によって制限される。即ち、着火時期が圧縮上死点に対して過早側にずれた場合はノッキングが生じやすくなり、着火時期が圧縮上死点に対して遅れ側にずれた場合は失火(煤の増加)が生じやすくなる。
なお、特許文献1には、予混合燃焼と拡散燃焼とを運転領域により切換えるようにしたディーゼルエンジンにおいて、予混合燃焼、拡散燃焼のそれぞれに最適な目標空気過剰率と目標EGR率を運転状況に応じて予め設定しておき、運転中に予混合燃焼、拡散燃焼のいずれの燃焼であるのかを判定し、いずれの燃焼であっても判定結果に応じた目標値となるように空気過剰率とEGR率を制御するようにしたディーゼルエンジンの制御装置が記載されている。
特開2002−327638号公報
ところで、多気筒ディーゼルエンジンでは、吸排気系の形状や配置(レイアウト)によって体積効率やEGR率が気筒毎にばらつくため、PCI燃焼時にノッキングが生じやすい気筒や失火が生じやすい気筒が混在する。そこで従来、着火時期が制御できなくなる程度のノッキングや失火がいずれかの気筒で生じる領域をPCI燃焼の限界ととらえ、その限界となる領域の手前の領域で全ての気筒について一括してPCI燃焼をやめ拡散燃焼へと移行させるようにしていた。
しかし、気筒によってはまだPCI燃焼を維持できる状態のものもあるが、全ての気筒を一括してPCI燃焼から拡散燃焼へと移行させるように制御しているため、PCI燃焼の利点の全てを活かしきれているわけではなかった。
そこで、本発明の目的は、各気筒毎に低エミッション燃焼(PCI燃焼)領域を拡大させることができる多気筒ディーゼルエンジンを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、複数の気筒を有するエンジン本体と、該エンジン本体の各気筒内に燃料を噴射するための燃料噴射装置と、上記エンジン本体の各気筒毎にEGR率を調整するためのEGR率調整手段と、上記エンジン本体の各気筒の着火時期を検出するための着火時期検出手段と、該着火時期検出手段の検出値に基づいて上記燃料噴射装置及び上記EGR率調整手段を制御するための制御装置とを備え、該制御装置は、上記エンジン本体の各気筒毎に、上記着火時期検出手段の検出値が所定の着火時期の範囲内となるように、上記EGR率調整手段で調整可能な限界までピストンの圧縮上死点よりも早期に燃料を噴射して予混合燃焼を維持させ、その限界を超えた上記エンジン本体の気筒を順次、ピストンの圧縮上死点近傍で燃料を噴射して拡散燃焼に切り替えるようにしたことを特徴とする多気筒ディーゼルエンジン。
請求項2の発明は、上記EGR率調整手段が、上記エンジン本体の各気筒毎に設けられたEGRバルブを有し、上記制御装置は、着火時期の過早側に対しては上記エンジン本体の各気筒のEGRバルブの開度が所定の上限値に達したとき、着火時期の遅れ側に対しては上記エンジン本体の各気筒のEGRバルブの開度が所定の下限値に達したときに、上記拡散燃焼に切り替える請求項1記載の多気筒ディーゼルエンジンである。
請求項3の発明は、上記所定の上限値が100%であり、上記所定の下限値が0%である請求項2記載の多気筒ディーゼルエンジンである。
請求項4の発明は、上記着火時期検出手段が、上記エンジン本体の各気筒毎に設けられた加速度センサである請求項1から3いずれかに記載の多気筒ディーゼルエンジンである。
本発明によれば、各気筒毎に低エミッション燃焼(PCI燃焼)領域を拡大させることができるという優れた効果を発揮するものである。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1は、本発明の一実施形態に係る多気筒ディーゼルエンジンの概略図である。
本実施形態の多気筒ディーゼルエンジン(以下エンジンという)は、車両に搭載される直列四気筒ディーゼルエンジンである。
図1中、10はエンジン本体であり、エンジン本体10は、複数(四つ)の気筒(シリンダ)11、吸気マニフォールド12、排気マニフォールド13、インジェクタ(燃料噴射装置)14等を備えている。本実施形態では、インジェクタ14には各気筒11毎に独立したドライバ15が接続されており、後述するECU16によってインジェクタ14による燃料噴射パターン、燃料噴射時期及び燃料噴射量等が各気筒11毎に任意に調節できるようになっている。各気筒11内には燃焼室(図示せず)が形成されており、燃焼室内に臨んで設けられたインジェクタ14から各気筒11(燃焼室)内に燃料が直接噴射される。
本実施形態のエンジンは、排気マニフォールド13内を流れる排気ガスの一部を各気筒11(燃焼室)内に還流すると共に、各気筒11毎にEGR率(或いはEGR量)を調整するためのEGR装置(EGR率調整手段)17と、各気筒11の着火時期を検出するための着火時期検出手段22とを備えている。
EGR装置17は、吸気マニフォールド12と排気マニフォールド13とを結ぶEGR管18と、EGR管18を通って気筒11(燃焼室)内に還流されるEGRガス(排気ガス)の流量を各気筒11毎に調節するためのEGRバルブ19と、EGRバルブ19の上流側にてEGRガスを冷却するためのEGRクーラ20とを備える。本実施形態では、EGR管18における吸気マニフォールド12側の端部が各気筒11毎に分岐されており、それら各分岐部21の途中にEGRバルブ19がそれぞれ設けられている。これらEGRバルブ19はそれぞれECU16に接続されており、ECU16により各EGRバルブ19を開閉制御することで、各気筒11毎にEGR装置17によるEGR率(或いはEGR量)を調節できるようになっている。
本実施形態の着火時期検出手段22は、各気筒11毎に独立に設けられた加速度センサである。例えば、加速度センサ22としては、圧電素子を有するノックセンサを用いることができる。
エンジンの各種装置を電子制御するためのECU(制御装置)16が設けられる。ECU16には、上記の加速度センサ22、エンジンのクランクシャフト(図示せず)の回転速度を検出するエンジン回転速度センサ23、クランクシャフトの角度を検出するクランク角度センサ(図示せず)、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ(図示せず)等の各種センサ類が接続される。
ECU16は、それら各種センサ類からエンジンの運転状態を読み取り、そのエンジンの運転状態に基づいて燃料噴射パターン、目標燃料噴射時期、目標燃料噴射量及び目標EGRバルブ開度等を決定して、インジェクタ14のドライバ15やEGR装置17のEGRバルブ19等を制御するようになっている。例えば、上記の目標燃料噴射時期、目標燃料噴射量及び目標EGRバルブ開度等は、ECU16に予めマップの形式として入力される(図2〜5参照)。図2及び図3はそれぞれ、エンジン回転速度・目標燃料噴射量と目標燃料噴射時期或いは目標EGRバルブ開度との関係を表した、後述する拡散燃焼用の目標燃料噴射時期マップ及び目標EGRバルブ開度マップの一例を示し、図4及び図5はそれぞれ、エンジン回転速度・目標燃料噴射量と目標燃料噴射時期或いは目標EGRバルブ開度との関係を表した、後述するPCI燃焼用の目標燃料噴射時期マップ及び目標EGRバルブ開度マップの一例を示す。
本実施形態のエンジンは、上記の各種センサ類の検出値に基づいて判断されるエンジンの運転状態に応じて、PCI燃焼と拡散燃焼とを切り替えるものである。
本実施形態では、ECU16は、エンジンの運転状態が予め決められた所定の運転状態よりも低負荷・低回転領域にあるときには、ピストン(図示せず)の圧縮上死点よりも早期に燃料を噴射して、燃料の噴射終了後且つ圧縮上死点近傍で圧縮着火を生じさせてPCI燃焼を実現し、エンジンの運転状態が上記の所定の運転状態よりも高負荷・高回転領域にあるときには、ピストンの圧縮上死点近傍で燃料を噴射して、燃料の噴射中に着火を生じさせて拡散燃焼を実現するようになっている。
ECU16は、エンジンの運転状態に基づいて、燃料噴射パターンを決定すると共に、目標燃料噴射時期及び目標燃料噴射量等を上記のマップから読み取り、それらに従ってインジェクタ14のドライバ15等を制御する。またECU16は、エンジンの運転状態に基づいて、混合気の実際のEGR率(或いはEGR量)が目標EGR率(或いは目標EGR量)と一致するような目標EGRバルブ開度を上記のマップから読み取り、これに従ってEGRバルブ19を開閉制御する。
さらに本実施形態では、ECU16は、エンジンの運転状態が上記の所定の運転状態よりも低負荷・低回転領域、つまりPCI燃焼を実現させる領域にあるときには、各気筒11毎に、加速度センサ22により検出された各気筒11の着火時期が所定の着火時期の範囲内(例えば、TDC(圧縮上死点)−1°以上でTDC+1°以下)となるように、EGR装置17のEGRバルブ19の開閉制御により調整可能な限界までPCI燃焼を維持させ、その限界を超えた気筒11を順次、拡散燃焼に切り替えるようになっている。
即ち、ECU16は、PCI燃焼を維持することができる限界を超えた気筒11から順次拡散燃焼用の燃料噴射パターン、目標燃料噴射時期、目標燃料噴射量及び目標EGRバルブ開度等に切り替え、PCI燃焼を維持することが可能な気筒11については、そのままPCI燃焼用の燃料噴射パターン、目標燃料噴射時期、目標燃料噴射量及び目標EGRバルブ開度等を維持するようになっている。
ここで、本実施形態では、上記の着火時期は混合気が着火したときのクランクシャフトの角度(クランク角度)で表される。また本実施形態では、図6で示されるように、圧縮上死点にあるときのクランク角度を0°とし、圧縮上死点(0°)よりも過早側、つまり圧縮上死点前のクランク角度を正値(+)とし、圧縮上死点(0°)よりも遅れ側、つまり圧縮上死点後のクランク角度を負値(−)としている。
ECU16は、着火時期の過早側(TDC+1°以上)に対しては、着火時期が上記の所定の着火時期の範囲内となるまで各気筒11の目標EGRバルブ開度に、実験や解析等により予め決められた所定の修正量(例えば、1%)を順次足していき、各気筒11の目標EGRバルブ開度が予め決められた所定の上限値(例えば、100%(最大EGR付加))に達したときに拡散燃焼に切り替えるようになっている。一方、ECU16は、着火時期の遅れ側(TDC−1°以下)に対しては、着火時期が上記の所定の着火時期の範囲内となるまで各気筒11の目標EGRバルブ開度から上記の所定の修正量を順次引いていき、各気筒11の目標EGRバルブ開度が予め決められた所定の下限値(例えば、0%(EGR付加なし))に達したときに、拡散燃焼に切り替えるようになっている。
次に、ECU16による処理フローを図7〜9を用いて説明する。
本実施形態では、本処理はECU16によって、エンジンを始動したときからエンジンの停止まで実行される。
本処理で使用する定数について説明する。
n(#n)は、判断する気筒の番号である。Kn(K1〜K4)は、#n気筒の燃焼状態を示すフラッグである。本処理では、フラッグKnが0であれば(Kn=0)、#n気筒の燃焼状態が拡散燃焼であることを示し、フラッグKnが1であれば(Kn=1)、#n気筒の燃焼状態がPCI燃焼であることを示す。例えば、フラッグKnの総和が1以上であれば((K1+K2+K3+K4)≧1)、少なくともいずれか一つの気筒の燃焼状態がPCI燃焼であることがわかる。
Ni及びQjはそれぞれ、エンジン回転速度及び目標燃料噴射量である。Tij及びVijはそれぞれ、拡散燃焼用の目標燃料噴射時期及び目標EGRバルブ開度である。tij及びvijはそれぞれ、PCI燃焼用の目標燃料噴射時期及び目標EGRバルブ開度である。
SCnは、#n気筒の着火時期である。δvは、目標EGRバルブ開度を調整する修正量である。
まず、図7に示すように、ECU16は、ステップS101において、全ての気筒11のフラッグKnをリセットし(K1=0、K2=0、K3=0、K4=0)、ステップS102において、エンジン回転速度センサ23から信号を検出することでエンジン回転速度Niを測定すると共に、ステップS103において、上記のマップから目標燃料噴射量Qjを読み取る。次いで、ECU16は、ステップS104において、フラッグKnの総和が1以上であるか((K1+K2+K3+K4)≧1)を判定する。
次に、ECU16は、フラッグKnの総和が1以上であるとステップS105に進み、ステップS105において、PCI燃焼用の目標燃料噴射時期マップ及び目標EGRバルブ開度マップから目標燃料噴射時期tij及び目標EGRバルブ開度vijをそれぞれ読み取り、ステップS106において、各気筒11のインジェクタ14のドライバ15にて目標燃料噴射時期tijで燃料噴射制御すると共に、ステップS107において、各気筒11のEGRバルブの開度を目標バルブ開度vijに制御する。
一方、ECU16は、ステップS104でフラッグKnの総和が0であるとステップS108に進み、ステップS108において、ステップS102で測定したエンジン回転速度Niが所定のエンジン回転速度Npよりも小さいか(Ni<Np)を判定する。
次に、ECU16は、エンジン回転速度Niが所定のエンジン回転速度Npよりも小さい(低回転時)とステップS109に進み、ステップS109において、ステップS103で読み取った目標燃料噴射量Qjが所定の燃料噴射量Qpよりも小さいか(Qj<Qp)を判定する。
次に、ECU16は、目標燃料噴射量Qjが所定の燃料噴射量Qpよりも小さい(低負荷時)とステップS105に進み、ステップS105からの手順を行う。
また、ステップS108でエンジン回転速度Niが所定のエンジン回転速度Np以上であったとき(中・高回転時)、ステップS109で目標燃料噴射量Qjが所定の燃料噴射量Qp以上であったとき(中・高負荷時)には、ECU16はステップS110に進み、ステップS110からの手順を行う。
ECU16は、ステップS110において、拡散燃焼用の目標燃料噴射時期マップ及び目標EGRバルブ開度マップから目標燃料噴射時期Tij及び目標EGRバルブ開度Vijをそれぞれ読み取り、ステップS111において、各気筒11のインジェクタ14のドライバ15にて目標燃料噴射時期Tijで燃料噴射制御すると共に、ステップS112において、各気筒11のEGRバルブ19の開度を目標バルブ開度Vijに制御する。次いで、ECU16はステップS102に戻り、ステップS102からの手順を再度行う。
次に、図8に示すように、ECU16はステップS105〜S107でPCI燃焼を実行した後にステップS201に進み、ステップS201において、判断する気筒の番号nを1とし(n=1)、ステップS202において、#n気筒の加速度センサ22から信号を検出することで#n気筒の着火時期SCnを検出する。次いで、ECU16は、ステップS203において、検出した#n気筒の着火時期SCnが所定の着火時期の範囲内であるか(TDC−1°≦SCn≦TDC+1°)を判定する。
次に、ECU16は、検出した#n気筒の着火時期SCnが所定の着火時期の範囲内であるとステップS204に進み、ステップS204において、#n気筒のフラッグKnを1(PCI燃焼状態)とし(Kn=1)、ステップS205において、判断する気筒の番号nに1を足す(n=n+1)。次いで、ECU16は、n=2〜4の場合にはステップS202に戻りステップS202からの手順を#(n+1)気筒について行い、n=5の場合にはステップS102に戻りステップS102からの手順を再度行う。
一方、ECU16は、ステップS203で#n気筒の着火時期SCnが所定の着火時期の範囲外であるとステップS206に進み、ステップS206において、#n気筒の着火時期SCnが所定の着火時期よりも早いか(SCn>TDC+1°)を判定する。
次に、ECU16は、ステップS206で#n気筒の着火時期SCnが所定の着火時期よりも早いとステップS207に進み、ステップS207において、#n気筒の目標バルブ開度Vnに修正量δvを足した値が所定の上限値よりも小さいか(Vn+δv<100%)を判定した後、所定の上限値よりも小さい場合にはステップS208において、#n気筒のEGRバルブ19の開度を目標バルブ開度Vnに修正量δvを足した値(Vn=Vn+δv)に制御する。次いで、ECU16はステップS202に戻り、ステップS202からの手順を再度行う。
また、ECU16は、ステップS206で#n気筒の着火時期SCnが所定の着火時期よりも遅いとステップS209に進み、ステップS209において、#n気筒の目標バルブ開度Vnから修正量δvを引いた値が所定の下限値よりも大きいか(Vn−δv>0%)を判定した後、所定の下限値よりも大きい場合にはステップS210において、#n気筒のEGRバルブ19の開度を目標バルブ開度Vnから修正量δvを引いた値(Vn=Vn−δv)に制御する。そして、ECU16はステップS202に戻り、ステップS202からの手順を再度行う。
さらに、ステップS207で目標EGRバルブ開度Vnに修正量δvを足した値が所定の上限値以上であったとき、ステップS209で目標バルブ開度Vnから修正量δvを引いた値が所定の下限値以下であったときには、ECU16は、ステップS211或いはS212に進み、#n気筒のフラッグKnを0(拡散燃焼状態)とする(Kn=0)。
次に、図9に示すように、ECU16は#n気筒を拡散燃焼に切り替えるべくステップS211或いはS212の後にステップS301に進み、ステップS301において、拡散燃焼用の目標燃料噴射時期マップ及び目標EGRバルブ開度マップから目標燃料噴射時期Tij及び目標EGRバルブ開度Vijをそれぞれ読み取り、ステップS302において、#n気筒のインジェクタ14のドライバ15にて目標燃料噴射時期Tijで燃料噴射制御すると共に、ステップS303において、#n気筒のEGRバルブ19の開度を目標バルブ開度Vijに制御する。次いで、ECU16は、ステップS304において判断する気筒の番号nに1を足し(n=n+1)、n=2〜4の場合にはステップS202に戻りステップS202からの手順を#(n+1)気筒について行い、n=5の場合にはステップS102に戻りステップS102からの手順を再度行う。
次に、本実施形態の作用を説明する。
本実施形態では、各気筒11毎に、加速度センサ22により検出された各気筒11の着火時期が所定の着火時期の範囲内(ステップS203)となるように、EGR装置17のEGRバルブ19の開閉制御で調整可能な限界までPCI燃焼を維持させ、その限界を超えた気筒11を順次、拡散燃焼に切り替えるようにしたため、全ての気筒11で拡散燃焼を行う時間を減らすことができる。従って、低NOx、低PMを実現できるPCI燃焼の利点を最大限に活かし、各気筒毎に低エミッション燃焼(PCI燃焼)領域を拡大することが可能となる。
例えばPCI燃焼を行った際のNOxの発生が拡散燃焼を行ったときに比べて1/10である場合、図1で示した四気筒エンジンでは、一つの気筒11でもPCI燃焼を維持できれば、残りの三つの気筒11が全て拡散燃焼に移行したとしても、全ての気筒11で拡散燃焼を行う場合に比べてNOxを約23%低減できることになる。
また本実施形態では、各気筒11毎に加速度センサ22を独立させて設けたため、一つの加速度センサ22により全ての気筒11の着火時期を検出するのに比べて、各気筒11の着火時期を正確に検出することができる。
ところで、吸排気系の形状や配置(レイアウト)によって体積効率が高めの気筒と低めの気筒、EGR率が高めの気筒と低めの気筒をほぼ特定することができるため、PCI燃焼を行いやすい気筒(つまりノッキングや失火が生じにくい気筒)、ノッキングが生じやすい気筒、及び、失火が生じやすい気筒がほぼ決まる。そこで、PCI燃焼を行いやすい気筒、ノッキングが生じやすい気筒、及び、失火が生じやすい気筒にそれぞれグループ分けを行うと共に、全ての気筒の着火時期検出は行わずに各グループの代表的な気筒での着火時期検出とし、各グループの気筒毎にPCI燃焼と拡散燃焼とを切り替えるようにしても良い。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず他の様々な実施形態を採ることが可能である。
例えば、EGR装置(EGR率調整手段)17が、各気筒11毎に独立に設けられ吸気を適宜絞るための吸気絞りバルブ(図示せず)を有していても良い。
また、上述の実施形態では四気筒エンジンを例に説明したが、本発明は多気筒エンジンであれば気筒数に関わらず適用可能であるのは勿論である。
さらに、本発明が適用されるエンジンは、直列エンジンには限定されず、V形エンジン等であってもよい。
本発明の一実施形態に係る多気筒ディーゼルエンジンの概略図である。 拡散燃焼用の目標燃料噴射時期マップの一例を示す図である。 拡散燃焼用の目標EGRバルブ開度マップの一例を示す図である。 PCI燃焼用の目標燃料噴射時期マップの一例を示す図である。 PCI燃焼用の目標EGRバルブ開度マップの一例を示す図である。 着火時期の正負を説明するための図である。 ECUによる処理フローチャートである。 ECUによる処理フローチャートである。 ECUによる処理フローチャートである。
符号の説明
10 エンジン本体
11 気筒
14 インジェクタ(燃料噴射装置)
16 ECU(制御装置)
17 EGR装置(EGR率調整手段)
19 EGRバルブ
22 加速度センサ(着火時期検出手段)

Claims (4)

  1. 複数の気筒を有するエンジン本体と、該エンジン本体の各気筒内に燃料を噴射するための燃料噴射装置と、上記エンジン本体の各気筒毎にEGR率を調整するためのEGR率調整手段と、上記エンジン本体の各気筒の着火時期を検出するための着火時期検出手段と、該着火時期検出手段の検出値に基づいて上記燃料噴射装置及び上記EGR率調整手段を制御するための制御装置とを備え、
    該制御装置は、上記エンジン本体の各気筒毎に、上記着火時期検出手段の検出値が所定の着火時期の範囲内となるように、上記EGR率調整手段で調整可能な限界までピストンの圧縮上死点よりも早期に燃料を噴射して予混合燃焼を維持させ、その限界を超えた上記エンジン本体の気筒を順次、ピストンの圧縮上死点近傍で燃料を噴射して拡散燃焼に切り替えるようにしたことを特徴とする多気筒ディーゼルエンジン。
  2. 上記EGR率調整手段が、上記エンジン本体の各気筒毎に設けられたEGRバルブを有し、上記制御装置は、着火時期の過早側に対しては上記エンジン本体の各気筒のEGRバルブの開度が所定の上限値に達したとき、着火時期の遅れ側に対しては上記エンジン本体の各気筒のEGRバルブの開度が所定の下限値に達したときに、上記拡散燃焼に切り替える請求項1記載の多気筒ディーゼルエンジン。
  3. 上記所定の上限値が100%であり、上記所定の下限値が0%である請求項2記載の多気筒ディーゼルエンジン。
  4. 上記着火時期検出手段が、上記エンジン本体の各気筒毎に設けられた加速度センサである請求項1から3いずれかに記載の多気筒ディーゼルエンジン。
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