JP2006348409A - 帽子の頭部固定具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 帽子が頭部から飛散したり脱落したりするのを防止する固定具として、毛髪にしっかりと留めることが可能で、しかも殆どのタイプの帽子にも手軽に装着することのできる固定具を提供する。
【解決手段】 一対の板バネ部材2、3を結合一体化して、通常時には、それぞれの櫛歯部2a、3aが所定間隔開いた状態で対峙するようにし、各板バネ部材2、3を弾性変形させると、櫛歯部2a、3a同士が圧接するようにする。また、一方側の板バネ部材2には、帽子5のスベリ布6に装着自在なクリップ部2bを設ける。そして、各櫛歯部2a、3aの櫛歯2k、3kは、お互いに一方側の櫛歯2k(3k)が他方側の櫛歯3k(2k)の隙間に入り込むように配列する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、毛髪を利用して帽子が脱落したり、風で飛散したりするのを防止する技術に関し、帽子に着脱自在にすることで既存の帽子にも広く適用できるようにし、また、毛髪への係止力を高めることのできる固定具に関する。
従来、帽子が風に飛ばされたり、頭部から脱落したりするのを防止するため、帽子の内側に、毛髪に絡み付く鈎状ループを有する製織地の帯を装着した帽子(例えば、特許文献1参照。)や、帽子の内側に櫛状の留め具を装着し、この櫛状の留め具に毛髪を差し込むことができるようにした帽子(例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5参照。)が知られている。
実開平5−85824号公報 実開平5−94235号公報 実用新案登録第103763号公報 特開2002−4124号公報 特開平7−42011号公報
また、毛髪をクリップ状のピンで挟み、このピンを帽子に固定することで帽子の飛散や脱落を防止する技術も知られている。(例えば、特許文献6、特許文献7、特許文献8参照。)
登録実用新案第307389号公報 特開2002−138321号公報 特開2000−328344号公報
ところが、前記のような技術のうち、前者の、帽子の内側に、毛髪に絡み付きやすい鈎状ループの製織地の帯を装着する技術や、櫛状の留め具を装着する技術の場合は、毛髪に対する係止力が弱く、特に強風が吹いた場合などには帽子が飛散する虞があった。
また、後者のクリップ状のピンで毛髪を挟み付けて固定する技術の場合は、いずれの場合もピンを帽子に固定するため、帽子に穴を開けて固定したり、またはピンに設けた穴を利用して帽子に縫い付けたりしているため、専用の帽子にしか使用することができず、汎用性に欠けるという問題があった。
そこで本発明は、毛髪にしっかりと留めることが可能で、しかも殆どのタイプの帽子にも手軽に装着することのできる固定具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、櫛歯部を備えた一対の板バネ部材を一体に結合して、それぞれの櫛歯部を所定の間隔をもって対峙させるとともに、各板バネ部材の弾性変形によって櫛歯部同士を圧接可能とし、また、いずれか一方側の板バネ部材には、帽子の裏側のスベリ布部分に着脱自在に装着することのできるクリップ部を形成するようにした。
そして、クリップ部を帽子の裏側のスベリ布部分に装着し、帽子をかぶった状態で各板バネ部材の櫛歯部で毛髪を挟み付けた状態にした後、弾性変形させて櫛歯部同士を圧接させることにより、帽子は毛髪に固定され頭部からの脱落等が防止される。ここで、帽子の裏側のスベリ布とは、汗取り等のため帽子の下端内周部に沿って縫い付けられている帯状リングであり、このようなスベリ布は一般的な帽子には必ず装着されているものであるため、広範囲の帽子に適用可能である。
ここで、スベリ布に装着するためのクリップ部としては、例えば万年筆のクリップ構造のような挟持方式のものなどが適用可能である。
また、毛髪を挟み付ける部分の少なくとも一部を櫛歯にすることにより、挟持面積を大きくして係止力を高めようとした場合でも重量増大を招かず、軽量化が図れるとともに、毛髪に対する係止力を強めることができる。
また本発明では、前記それぞれの板バネ部材の櫛歯部は、圧接状態において、一方側の櫛歯部の隙間部分に他方側の櫛歯部の櫛歯部分が入り込むような配置とした。
このようにお互いの櫛歯が相手側の櫛歯の隙間に入り込むよう互い違いになるようにすれば、板バネ部材を圧接状態にしたときに毛髪が絡み付くようになり、毛髪に対する係止力を一層強めることができる。
帽子の飛散や脱落を防止する固定具として、一対の板バネ部材を一体に結合し、それぞれの板バネ部材を弾性変形させた際に、それまで所定間隔で対峙していた櫛歯部同士が圧接するようにするとともに、いずれか一方の板バネ部材にクリップ部を設けることで、既存のほとんどの帽子にクリップ部を介して装着できるようになり、櫛歯部で毛髪を挟み込むことにより、確実に帽子を頭部に固定することができる。この際、櫛歯部として、一方側の櫛歯部分が他方側の隙間部分に入り込むようにすることで、毛髪への係止力を高めることができる。
本発明の実施の形態について添付した図面に基づき説明する。
ここで図1は本固定具の斜視図で板バネ部材を弾性変形させる前の状態図、図2は同固定具を弾性変形させた状態の斜視図、図3は固定具の正面図、図4は一対の板バネ部材を結合する前の状態を示す説明図、図5は固定具の側面図、図6は本固定具を帽子のスベリ布部分に装着した状態の説明図である。
本発明に係る固定具は、例えば風が吹いたりしたようなときに帽子が飛散したり脱落したりすることがないよう、毛髪にしっかりと留めることが可能なようにされ、殆どのタイプの帽子にも手軽に装着することができるようにされている。
すなわち、本固定具1は、図1乃至図5に示すように、櫛歯部2aを備えた第1板バネ部材2と、櫛歯部3aを備えた第2板バネ部材3とが結合されて一体化されたものであり、各板バネ部材2、3は肉厚の薄いバネ板鋼板から形成されるとともに、第1板バネ部材2の裏面側には、布地等に挟んで留め付けることのできるクリップ部2bが形成されている。
すなわち、前記第1板バネ部材2は、正面視で略コの字型形状にされ、コの字内に櫛歯部2aが形成されて複数本の櫛歯2kが設けられるとともに、コの字の左右両側上端部が裏側に折り返されてクリップ部2bとされている。
また、第2板バネ部材3は、前記第1板バネ部材2の横幅と略同一長さの横長帯状の基体部分の長辺側一端から複数本の櫛歯3kを突設させることで前記櫛歯部3aが形成されおり、両者の櫛歯2k、3kの延出方向を一致させた状態で、第1板バネ部材2の両端裏側のクリップ部2b内に第2板バネ部材3の基体部分の両端部を溶接等で接合することにより両者を一体化している。
そして、第1板バネ部材2と第2板バネ部材3は、弾性変形を起こさせる前の状態(図1)では、表面側の中央部が前方に膨出するような形状に湾曲して形成されるとともに、両方の櫛歯部2a、3aが所定間隔離れた状態で対峙した形態になるようにされており、また、前記第1板バネ部材2の櫛歯部2aの櫛歯2kの中間部には、両方の櫛歯部2a、3aの間隔をより多く設定するための折り返し部分rが設けられている。
以上のような固定具1は、第1板バネ部材2と第2板バネ部材3の中央部を裏側に向けて膨出させるように弾性変形させると、図2に示すように、第1板バネ部材2の櫛歯部2aの櫛歯2kと、第2板バネ部材3の櫛歯部3bの基体部分とが圧接状態となりその姿勢が維持できるようにされている。
このため、図1に示す状態で、毛髪の一部を櫛歯部2a、3aで挟み込んだ後、第1板バネ部材2と第2板バネ部材3を弾性変形させて図2に示す状態にすると、毛髪は櫛歯部2a、3aにより挟み込まれた状態でしっかりと挟持されるようになり、弾性変形を解除すると、固定具1を毛髪から離すことができる。
ところで、各櫛歯部2a、3aの櫛歯2k、3kの配列は、櫛歯部2a、3bを圧接させた状態で、図3に示すように、お互いに、一方側の櫛歯部分が他方側の櫛歯の隙間部分に入り込むような形態で互い違いに配列されている。
このため、毛髪を挟んで櫛歯部2a、3b同士を圧接させると、毛髪の一部が櫛歯2k、3kに絡み付く度合いが大きくなり、毛髪に対する固定具1の係止作用が高まる。
前記クリップ部2bは、図5にも示すように、上端側から折り返されたクリップ片cが下方に延出し、延出部の一部が板バネ部材2の裏面に圧接している。
以上のような固定具1において、これを帽子5に装着する際は、図6に示すように、帽子5の内周部に縫着されているスベリ布6にクリップ部2bを差し込んで装着する。
そして、帽子を被る際に、櫛歯部2a、3aで毛髪を挟み込んだ状態にし、板バネ部材2、3の膨出方向を変換させるように弾性変形させれば、固定具1は毛髪の一部にしっかりと係止され、強風が吹いても帽子5が飛散したり脱落したりする虞はない。
また、このような固定具1は、弾性変形を解除するだけで帽子5から簡単に取り外すことができ、また、別の帽子にも簡単に適用できるため、汎用性が高い。
帽子が風等によって頭部から飛散したり、脱落したりするのを確実に防止するための固定具として、殆どのタイプの帽子に設けられているスベリ布に簡単な手順で装着または取外しすることができるため、汎用性が高い。
本固定具の斜視図で板バネ部材を弾性変形させる前の状態図 同固定具を弾性変形させた状態の斜視図 固定具の正面図 一対の板バネ部材を結合する前の状態を示す説明図 固定具の側面図 本固定具を帽子のスベリ布部分に装着した状態の説明図
符号の説明
1…固定具、2…板バネ部材、2a…櫛歯部、2b…クリップ部、2k…櫛歯、3…板バネ部材、3a…櫛歯部、3k…櫛歯、5…帽子、6…スベリ布。

Claims (2)

  1. 櫛歯部を備えた一対の板バネ部材が一体に結合されて、それぞれの櫛歯部が所定の間隔をもって対峙するとともに、各板バネ部材の弾性変形によって櫛歯部同士が圧接可能とされ、また、いずれか一方側の板バネ部材には、帽子の裏側のスベリ布部分に着脱自在に装着することのできるクリップ部が形成されることを特徴とする帽子の頭部固定具。
  2. 前記それぞれの板バネ部材の櫛歯部は、圧接状態において、一方側の櫛歯部の隙間部分に他方側の櫛歯部の櫛歯部分が入り込むような配置にされていることを特徴とする請求項1に記載の帽子の頭部固定具。
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JPH03119406U (ja) * 1990-03-20 1991-12-10
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