JP2006347369A - 重車両用ホイールのランフラット用中子及びその製造方法 - Google Patents

重車両用ホイールのランフラット用中子及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 トラック、バス、軍用車両等の重車両のホイールに設けられるランフラット用中子の強度向上及び軽量化等を図る。
【解決手段】 アルミの押し出し成形によって一対のフランジ31,32と一対の側壁33,33と補強リブ34を一体に有する箱型断面の押し出し型材を形成する。この押し出し型材を曲げ、これにより中子ピース30を形成する。この中子ピース30を、複数用意し、ホイール10の周方向に並べ、隣り合うものどうしを連結手段50にて連結する。
【選択図】 図2

Description

この発明は、重車両のホイールに設けられるランフラット用の中子に関し、特にトラック、小型バスなどの車両総重量が2トン以上、より好ましくは大型のトラック、バス、軍用車両などの車両総重量が14トン以上、更により好ましくは車両総重量が20トン以上の重車両のホイールに適したランフラット用中子に関する。
ランフラット用中子は、パンク等でタイヤの内圧が低下した時でもある程度走行可能にするためのものである。主に大型トラックや軍用車両等に用いられているが、近年では普通車両にも適用されるようになって来た。
普通車両用の中子の場合、強度的にプラスチック製や硬質ゴム製で十分対応できる。したがって、射出成形によって多様な断面形状を作り出すことができ、断面強度を稼ぐのも容易である。
ところが、大型トラック等の重車両用の中子の場合、普通車両とは比較にならない大きさの耐荷重を求められる。また、ランフラット走行が長距離に及ぶことも想定され、そうすると中子がタイヤとの摩擦で100℃以上まで温度上昇することになり、耐熱性も要求される。したがって、中子の材料としてプラスチックや硬質ゴムは論外であり、スチール等の金属に限られる。加工は、鍛造による場合(鋳造によってある程度の形状を作った後、鍛造する鋳鍛造も含む)が多く、稀に鋳造だけによる場合もある。
特開昭57−87706号公報 実開平02−64406号公報
上記重車両用のランフラット用中子は以下の問題点があった。
(1)鍛造品の場合
鋳鍛鋼製の中子の場合、断面形状は「エ」字状等の開放断面にせざるを得ず、片持ちフランジ部が出来る。車両走行時には操舵によりタイヤに偏加重がかかるが、上記の片持ちフランジ部の先端部に大きな偏荷重がかかると座屈、変形のおそれがある。発明者らの研究によれば、鋳鍛鋼製中子では約20トンの荷重で変形を来たした。強度を上げるためにフランジ部等の厚さを大きくすると、重量が増大する。そうすると、車両全体の自重が大きくなることになり、燃費が悪くなるだけでなく積載可能量が減殺されてしまう。また、高速走行時には振動が生じやすくなる。
さらに、鍛造用の金型に要するコストも大きい。
(2)鋳造品の場合
鋳造の場合は「エ」字状等の開放断面に限らず閉断面形状にするのも可能ではあるが、入れ子のセッティング等を要し、閉断面を形成するのは容易でない。また、鋳造品の場合、内部に空洞等の欠陥が出来るおそれがあり品質のばらつきが大きく所要強度を確保するのが難しい。そのため、厳しく品質検査する必要がある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、
トラック、バス、軍用車両などの重車両のホイールに設けられるランフラット用の中子であって、
前記ホイールのリム外周の周方向に並べられる(前記中子を周方向に分割した)中子ピースと、隣り合う中子ピースどうしを連結する連結手段とを備え、
前記中子ピースが、軽金属からなる箱型断面の押し出し型材を前記リムに沿うように曲げることにより構成されていることを特徴とする。
また、前記中子の製造方法であって、
軽金属を押し出し成形して箱型断面の押し出し型材を形成する工程と、
この押し出し型材を前記ホイールのリムに沿うように曲げる工程とを実行し、前記中子を周方向に分割した中子ピースを得ることを特徴とする。
前記軽金属は、アルミニウム(アルミニウム合金を含む。以下同じ。)が好ましい。
ここで、本発明における重車両とは、車両総重量が2トン以上の車両(トラック、小型バス等を含む)、より好ましくは車両総重量が14トン以上の車両(大型のトラック、バス、軍用車両等)、更により好ましくは車両総重量が20トン以上の車両を言う。
前記中子ピースが、前記ホイールの径方向に立設されるとともに互いにホイールの軸方向に対峙する一対の側壁と、これら一対の側壁の先端部(前記リムの側とは逆側の端部)どうしを繋ぐトップフランジを有しており、さらに側壁の基端部(前記リムの側の端部)に連なるベースフランジをも有しているのが好ましい。前記ベースフランジが、前記一対の側壁の基端部どうしを繋ぎ、これにより、前記中子ピースが、閉じた箱型断面になっているのが好ましい。
前記ベースフランジは、各側壁の基端部から他方の側壁とは逆側へ突出していてもよい。
前記側壁とトップフランジは、一体に連なっているのが好ましく、前記側壁とベースフランジは、一体に連なっているのが好ましい。
前記中子ピースの内部にはこの内部空間を前記ホイールの軸方向に仕切るように補強リブが設けられていることが好ましい。前記補強リブの数は、所要強度に応じて適宜設定され、1つでもよく複数でもよい。
前記中子ピースが、前記リムに沿うように湾曲されるとともに断面箱型に組まれ溶接又はボルト締めにて接合された複数の板金部材にて構成されていてもよい。
プレス成形にて複数の板金部材を形成する工程と、
これら板金部材を断面箱型になるように組み、溶接又はボルト締めにて接合する工程とを実行し、前記中子を周方向に分割した中子ピースを得ることにしてもよい。
前記トップフランジが、1の板金部材にて構成され、前記ベースフランジが、前記ベースフランジとは別体の板金部材にて構成され、前記一対の側壁の各々が、前記トップフランジ若しくはベースフランジの何れか一方と一体又は何れとも別体の板金部材にて構成され、互いに別体をなす板金部材どうしの当接部分が、ボルト又は溶接にて連結されていてもよい。更に、補強リブとなる板金部材をプレス成形し、これをトップフランジとなる板金部材の中間部とベースフランジとなる板金部材の中間部どうしの間に配置し、溶接又はボルト締めにて連結することにしてもよい。
板金部材の材料は、好ましくはスチールを用い、より好ましくは高張力鋼を用いる。高張力鋼の引張強さは、500N/mm以上が好ましく、600N/mm以上がより好ましい。板金部材の材料は、アルミニウムでもよい。
本発明によれば、トラック、バス、軍用車両などの重車両に用いられるランフラット用中子をアルミ等の金属にて箱型断面に形成でき、形状面での強度(断面強度)を高めることができる。これにより、上記重車両のランフラット時に大きな荷重がかかっても十分に耐え得る強度を確保でき、偏荷重がかかった場合でも座屈・変形を来たすことがないようにすることができる。
金属製であるのでランフラット時のタイヤとの摩擦熱に対する耐熱性も十分である。
押し出し成形やプレス成形で製造するものであるので品質の安定化を図ることもできる。
中子がアルミ等の軽金属の押し出し型材からなる場合は、材料の比重が小さく、しかも上記の通り断面強度を確保できているので、中子の肉厚をあまり増やす必要がない。これによって、大きく軽量化することができる。また、板金部材による場合は、断面強度を確保しつつ肉厚を一層小さくでき、確実に軽量化することができる。この結果、燃費の向上だけでなく積載可能量が減殺されるのを抑制でき、高速走行時の振動を防止することもできる。
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
第1実施形態
本発明に係るランフラット用中子は、トラック、小型バスなどの車両総重量が2トン以上、より好ましくは大型のトラック、バス、軍用車両などの車両総重量が14トン以上の車両、更により好ましくは車両総重量が20トン以上の重車両に適用される。
図1において符号10は、上記重車両のホイールであり、仮想線で示す符号20はタイヤである。ホイール10は、横装填式のツーピースタイプである。図2は、横装填式ホイールの一例を示したものである。ホイール10のリム11は、ドロップ部の無い円筒状になっており、その片側の縁には、ビードシート11a及びフランジ11bが一体に設けられ、反対側の縁には、環状突起や環状溝を含むサイドリング装着部11cが形成され、これにサイドリング12が着脱可能に取り付けられている。サイドリング12には、ビードシート12aと、フランジ12bと、上記リム11のサイドリング装着部11cと係合するための環状溝や環状突起を含む被装着部12cとが形成されている。
図1及び図2に示すように、リム11の外周面にランフラット用中子30が設けられている。図2に示すように、ランフラット用中子30は、リム11の幅方向(ホイール10の軸方向、図1の紙面直交方向)のほぼ中央部に配置されている。
図1に示すように、ランフラット用中子30は、周方向に複数の中子ピース30Pに分割されている。これら中子ピース30Pが、リム11の周方向に環状に並べられている。隣り合う中子ピース30Pどうしが連結手段50を介して連結され、これによって、全体として環状をなすランフラット用中子30が構成されている。
ランフラット用中子30の分割数(中子ピース30Pの数)は、好ましくは2〜3個であり、より好ましくは図1に示すように3個であるが、4個以上であってもよい。n個に分割されている場合、中子ピース30Pの側面視形状は、中心角度が約n/360度の円弧形状になる。例えば、3分割の場合、中子ピース30Pの側面視形状は、約120度の円弧形状になる。
中子ピース30Pは、アルミニウムからなる押し出し型材にて構成されている。押し出し型材であるから押し出し成形当初は直線状になっている(図5(a))。この直線状の押し出し型材30Xに曲げ加工が施され、上記のように側面視円弧形状の中子ピース30Pが作られている(同図(b))。
図2に示すように、中子ピース30Pは、ベースフランジ31と、トップフランジ32と、一対の側壁33,33とを有し、リム11の周方向に沿って湾曲するように延びている。一対の側壁33,33は、左右(ホイール10の軸方向)に対峙し、ホイール10の径方向にそれぞれ立設されている。側壁33の外側面の中間高さの部分には凸部33cが形成され、その部分が少し増肉されている。ベースフランジ31は、一対の側壁33,33の基端部どうしを繋いでいる。トップフランジ32は、一対の側壁33,33の先端部どうしを繋いでいる。
これにより、中子ピース30Pの延び方向(ホイール10の周方向)と直交する断面形状は、箱型の閉断面になっている。
中子ピース30Pの断面の外寸法は、ホイール10及びタイヤ20の大きさによって規定される。後輪がスーパーシングルタイヤの場合、それ用の中子はダブル車軸用や前輪用より幅広にする。
図2に示すように、中子ピース30Pの内部は、中空になっている。この中空部にはこれを左右の室30a,30aに仕切るようにして補強リブ34が設けられている。補強リブ34は、ホイール10の径方向に立設され、ホイール10の周方向に延びている。補強リブ34の基端部は、ベースフランジ31の中間部に一体に連なり、先端部は、トップフランジ32の中間部に一体に連なっている。
図2に示すように、ベースフランジ31のリム対向面には浅い凹部31cが形成されている。
ベースフランジ31とリム11との間には緩衝材として防振ラバー40が設けられている。後記の連結手段50によって中子30を締め付けることにより防振ラバー40をリム11の外周面に圧接し固定することができる。詳細な図示は省略するが、防振ラバー40の幅方向の両端部は、リム11のビードシートやサイドリングによって幅方向(ホイール10の軸方向)への移動を阻止されている。防振ラバー40の幅方向の中央部には凸部41が形成され、この凸部41が上記ベースフランジ31の凹部31cに嵌め込まれている。これによって、中子30の幅方向(ホイール10の軸方向)への移動を阻止されている。
トップフランジ32の外周面形状は、タイヤ当たり面圧を低減するためタイヤ20の形状に合わせてある。トップフランジ32の外周部には、タイヤ20との摩擦による発熱等を低減するためコーティングや潤滑剤を施したり、耐熱プレートを設けたりするのが好ましい。
隣り合う中子ピース30P,30Pどうしの連結手段50は、次のように構成されている。
図3及び図4に示すように、中子ピース30Pの端面には連結ブラケット51が溶接にて取り付けられている。連結ブラケット51は横長の平板状をなしている。連結ブラケット51の両端部が中子ピース30Pの両側へ突出されている。図4に示すように、隣り合う中子ピース30Pの連結ブラケット51の突出部51aどうしが、ボルト52にて連結されている。
ランフラット用中子30は、次のようにして製造され、重車両のホイール10に装着される。
(押し出し成形工程)
図5(a)に示すように、アルミニウムを押し出し成形することによって、中子ピース30Pとなるべき箱型断面の押し出し型材30Xを形成する。押し出し型材30Xは真っ直ぐに延びている。押し出し型材30Xの長さは、各中子ピース30Pの周長の何倍にもわたっている。これを中子ピース30Pの周長に合わせて切断し、複数個の中子ピース30Pを得る。
(曲げ工程)
図5(b)に示すように、切断後の押し出し型材30Xに曲げ加工を施し、ホイール10に対応する曲率を付与する。これによって、側面視円弧形状の断面箱型の中子ピース30Pを得ることができる。この曲げ加工は、冷間もしくは再加熱して行なうことにしてもよい。
(連結手段取り付け工程)
次いで、曲げた中子ピース30Pの端面を、装着対象のリム11の法線に合わせて調整し、且つ平にし、この端面に連結ブラケット51を溶接して取り付ける。
(装着工程)
上記のようにして製造された中子30は、内周面に潤滑剤を塗布したタイヤ20と一緒にトラック、バス、軍用車両等の重車両のホイール10に装着する。この装着前のタイヤ20の内部に防振ラバー40と所定数の中子ピース30Pを入れ、これら中子ピース30Pを連結手段50によって防振ラバー40の周りに環状に繋げる。少なくとも1つの連結手段50についてはボルト52を緩くしておく。この環状の中子30及び防振ラバー40入りのタイヤ20を、サイドリング12を外した状態のリム11のサイドリング側端部から軸方向に押し込み、タイヤ20の片側サイドをフランジ11bの側に押しやるとともに、中子30及び防振ラバー40をリム11の外周面のほぼ中央部に設置する。
次に、リム11のサイドリング側端部とタイヤ20のサイドリング側サイドとの間の隙間から工具を入れ、緩くしておいたボルト52を締め付ける。これにより、中子30が縮径されて防振ラバー40が圧縮される。これにより、中子30をリム11の外周にしっかりと固定することができる。
その後、タイヤ20のサイドリング側サイドを押し込んだ後、サイドリング12をリム11のサイドリング装着部11cに取り付ける。そして、圧縮エアーをタイヤ20とホイール10の間からタイヤ20の内部に圧送する。これにより、タイヤ20の両サイドがフランジ11b,12bにそれぞれ圧接され、ビード21,22がビードシート11a,12aにそれぞれ載る。
このようにして重車両のホイール10に装着されたランフラット用中子30によれば、箱型断面であるので従来の「エ」字状などの開放断面に比べ形状面での強度(断面強度)を数倍に高めることができる。しかも、完全な閉断面になっており、内部には補強リブ34も設けられているので、断面強度を一層高めることができる。これにより、重車両のランフラット時における大荷重にも十分に耐え得る強度を確保することができる。トップフランジ31と側壁33の角部分などに局所的に偏荷重がかかっても十分に耐えることができ、座屈・変形を来たすことがないようにすることができる。
ランフラット用中子30を構成するアルミニウム自体はスチールに比べ材料強度が劣るが、上記の通り形状面で強度が十分に確保されているので、フランジ31,32や側壁33の厚さをあまり大きくする必要はない。一方、アルミニウムはスチールに比べ比重が小さい(3分の1程度)。これによって、中子30の重さを従来の「エ」型断面の鋳鍛鋼製の中子に比べ数分の1まで軽量化することができる。
発明者らの研究・考察によれば、車両総重量25トン程度の大型トラック用の場合、従来の「エ」型断面の鍛造スチール製のランフラット中子では約30kgであったのに対し、本発明のアルミ製箱型断面のランフラット用中子によれば約10kgにすることができ、70%近く軽量化することができた。
この中子30の軽量化によって、燃費を向上できるだけでなく、積載可能量が減殺されるのを抑制することができる。また、高速走行時の振動を防止することもできる。
中子30はアルミニウム製(金属製)であるので、十分な耐熱性を有し、ランフラット走行時によりタイヤ20との間の摩擦熱が発生しても熱変形を来たしたり発煙したりすることがない。しかも、アルミニウムは熱伝導度が良好であるので熱を広く分散させることができ、局所的に高温化するのを防止することができる。
また、中子30はアルミの押し出し成形で作られるので、品質のばらつきが小さい。製造コストも低廉化することができる。
次に上記第1実施形態の変形例を説明する。
側壁33及び補強リブ34の厚さ、並びに補強リブ34の数及び室30aは、要求強度等に応じて適宜設定可能である。
例えば、補強リブ34の数は、1つに限られず、図6に示すように、2つであってもよい。そうすると、中子ピース30Pの内部は、幅方向に3つの室30a,30a,30aに仕切られることになる。
図7に示すように、ベースフランジ31の中間部が欠け、中央の室30aが径方向内側に開口されていてもよい。
図8に示すように、補強リブ34の数は3つであってもよい。そうすると、中子ピース30Pの内部は、幅方向に4つの室30a,30a,30a,30aに仕切られることになる。
さらに、補強リブ34の数は4つ以上であってもよい(図示省略)。
図6〜図8に示すように、ベースフランジ31の幅方向の両端部を側壁33,33より外側へ突出させ、一対の凸縁部35,35を形成することにしてもよい。凸縁部35は、先端部へ向かうにしたがって径方向内側へ湾曲されている。両側の凸縁部35,35とベースフランジ31により凹底部31aが形成される。この凹底部31aに防振ラバー40を安定的に収容することができる。一対の凸縁部35は、防振ラバー40の幅方向の両端部に宛がわれる。
ベースフランジ31を、側壁33から外側への凸縁部35だけで構成し、一対の側壁33,33の基端部間を繋ぐ部分を省くことにしてもよい。その場合、中子ピース30Pは、基端側が開口された断面箱型(断面門型)になる。
連結ブラケット51と中子ピース30Pの連結は、溶接に限られない。例えば、図9に示すようにボルト53を用いることにしてもよい。この連結ブラケット51には宛て板部51bが設けられている。この宛て板部51bが中子ピース30Pの側壁33の外側面に当てられ、ボルト53にて連結されている。
連結ブラケット51の形状は、細長の平板形状に限られるものでなく種々の形状を採用できる。例えば、図10に示すように、連結ブラケット51は、L字型をなしていてもよい。このL字型連結ブラケット51は、互いに直角をなす宛て板部51bと連結部51aを有している。宛て板部51bが中子ピース30Pの側面に当てられ、溶接にて連結されている。隣り合う中子ピース30Pの連結部51aどうしが、ボルト52にて連結されている。
図11に示すように、L字型連結ブラケット51においても、中子ピース30Pと溶接に代えてボルト53にて連結されていてもよい。
第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態を説明する。上記第1実施形態と重複する構成に関しては図面に同一符号を付して説明を省略する。
図12に示すように、第2実施形態に係る中子ピース30Pは、押し出し成形に代えてプレス成形にてなる複数(2つ)の板金部材301,302によって構成されている。板金部材301,302は、好ましくはスチールにて構成され、より好ましくは高張力鋼にて構成されている。これによって、強度を確保できるとともに軽量化を図ることができる。
第1の板金部材301によって中子ピース30Pのベースフランジ31が構成されている。第1板金部材301の幅方向の両端部には凸縁部35が形成され、幅方向の中央部には凹部31cが形成されている。凸縁部35が、図示しない防振ラバー40(図2参照)の幅方向の両端部に宛がわれ、凹部31cに防振ラバー40の凸部41が嵌め込まれるようになっている。
第2の板金部材302は、大略門型の断面形状に形成されている。この第2板金部材302によってトップフランジ32と一対の側壁33,33とが一体に構成されている。(側壁33が、トップフランジ32と共通の板金部材302にて構成されている。)第2板金部材302のトップフランジ32を構成する部分には、複数状のリブ溝32cが形成されている。第2板金部材302の各側壁33を構成する部分の端部33aは、外側へ直角に折曲されている。この端部33aが、第1板金部材301に当接され、溶接にて連結されている。溶接に代えてボルト締めにて連結することにしてもよい。これによって、断面箱型をなす第1、第2板金部材301,302の組立体が構成され、この組立体が中子ピース30Pとなっている。
板金部材301,302の組立体からなる中子ピース30Pを製造する際は、高張力鋼等の金属板をプレス成形することにより第1板金部材301と第2板金部材302をそれぞれ製造する。これら第1、第2板金部材301,302を断面箱型に組み、互いの当接部分を溶接する。
この板金部材301,302からなる中子ピース30Pによれば、第1実施形態と同様に断面を箱型にすることができ、大型トラック等のランフラット時における大荷重にも十分に耐え得る強度を確保することができる。併せて、非常に軽量化できるため、積載可能量を一層確保することができる。第1、第2板金部材301,302は、プレス成形部材であるので品質のバラツキも小さい。
第2実施形態の変形例を説明する。
図13に示すように、第2板金部材302が、トップフランジ32のみを構成するようにし、これとは別途に側壁33を構成する第3の板金部材303を設けることにしてもよい。側壁33を構成する第3板金部材303のトップフランジ32側の端部には、プレス成形によって折曲部33bが設けられている。この折曲部33bに第2板金部材302が被せられている。また、第2板金部材302の幅方向の両端部に折曲部32bが設けられ、側壁33の外側面に被せられている。この第2板金部材302と第3板金部材303どうしの当接部分が溶接にて連結されている。
また、第3板金部材303のボトムフランジ31側の端部には折曲部33aが設けられ、第1板金部材301に溶接にて連結されている。
第3板金部材303と第2板金部材302との連結及び第3板金部材303と第1板金部材301との連結は、溶接に代えてボルト締めでもよい。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨に反しない限りにおいて種々の改変をなすことができる。
押し出し型材からなる中子ピース30Pの補強リブ34は無くてもよい。
プレス成形部材301〜303からなる中子ピース30Pにも補強リブ34を設けることにしてもよい。
隣り合う中子ピース30P,30Pどうしを連結する連結手段として、フックを用いてもよく、バンドを用いてもよい。
本発明の第1実施形態に係るランフラット用中子を装着した重車両用のホイールの側面図である。 図1のII−II線に沿う上記ホイールの正面断面図である。 上記中子を構成する中子ピースの斜視図である。 上記中子ピースの連結構造を示す平面図である。 上記中子ピースの製造工程を示す斜視図であり、(a)は、押し出し成形した段階を示し、(b)は、曲げ加工した段階を示す。 上記中子ピースの変形例を示す断面図である。 上記中子ピースの変形例を示す断面図である。 上記中子ピースの変形例を示す断面図である。 上記中子ピースの連結構造の変形例を示す平面図である。 上記中子ピースの連結構造の変形例を示す平面図である。 上記中子ピースの連結構造の変形例を示す平面図である。 本発明の第2実施形態に係る中子ピースの断面図である。 上記第2実施形態に係る中子ピースの変形例を示す断面図である。
符号の説明
10 ホイール
11 リム
11a ビードシート
11b フランジ
11c サイドリング装着部
12 サイドリング
12a ビードシート
12b フランジ
12c 被装着部
20 タイヤ
21,22 ビード
30 ランフラット用中子
30P 中子ピース
30X 押し出し型材
30a 室
31 ベースフランジ
31a 凹底部
31c 凹部
32 トップフランジ
32c リブ溝
33 側壁
33c 凸部
34 補強リブ
36 凸縁部
301 第1板金部材
302 第2板金部材
303 第3板金部材
40 防振ラバー
41 凸部
50 連結手段
51 連結ブラケット
52 ボルト
51a 連結部
51b 宛て板部
53 ボルト

Claims (6)

  1. 重車両のホイールに設けられるランフラット用の中子であって、
    前記ホイールのリム外周の周方向に並べられる中子ピースと、隣り合う中子ピースどうしを連結する連結手段とを備え、
    前記中子ピースが、軽金属からなる箱型断面の押し出し型材を前記リムに沿うように曲げることにより構成されていることを特徴とする重車両のランフラット用中子。
  2. 重車両のホイールに設けられるランフラット用の中子であって、
    前記ホイールのリム外周の周方向に並べられる中子ピースと、隣り合う中子ピースどうしを連結する連結手段とを備え、
    前記中子ピースが、前記リムに沿うように湾曲されるとともに断面箱型に組まれ溶接又はボルト締めにて接合された複数の板金部材にて構成されていることを特徴とする重車両のランフラット用中子。
  3. 前記中子ピースが、前記ホイールの径方向に立設されるとともに互いにホイールの軸方向に対峙する一対の側壁と、これら一対の側壁の先端部どうしを繋ぐトップフランジと、一対の側壁の基端部どうしを繋ぐベースフランジとを有し、箱型の閉断面になっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の重車両のランフラット用中子。
  4. 前記中子ピースの内部にはこの内部空間を前記ホイールの軸方向に仕切るように補強リブが設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の重車両のランフラット用中子。
  5. 重車両のホイールに設けられるランフラット用の中子の製造方法であって、
    軽金属を押し出し成形して箱型断面の押し出し型材を形成する工程と、
    この押し出し型材を前記ホイールのリムに沿うように曲げる工程とを実行し、前記中子を周方向に分割した中子ピースを得ることを特徴とする重車両のランフラット用中子の製造方法。
  6. 重車両のホイールに設けられるランフラット用の中子の製造方法であって、
    プレス成形にて複数の板金部材を形成する工程と、
    これら板金部材を断面箱型になるように組み、溶接又はボルト締めにて接合する工程とを実行し、前記中子を周方向に分割した中子ピースを得ることを特徴とする車両のランフラット用中子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20130206304A1 (en) * 2012-02-14 2013-08-15 II Joseph G. Russell Run flat tire incorporating identical and bolt interlocking halves with improved inner rim mounting ring with noted and overlapped configuration and further exhibiting a combination non-slip and anti-galvanic composition in contact with the rim
CN104290545A (zh) * 2014-08-27 2015-01-21 赛轮集团股份有限公司 一种内支撑体型轮胎
US9862313B2 (en) 2015-04-22 2018-01-09 Hyundai Motor Company Aero part for vehicle having virtual engine sound output function

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