JP2006346114A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】新たな遊技性を有し、遊技機の顧客吸引力並びに遊技店での集客力を高めることができる遊技機を提供することを課題とする。
【解決手段】主制御回路71のCPU31が、コマンドの入力を受け付ける状態となった場合に、リール3L,3C,3Rの停止制御とは関係なく停止ボタン7L,7C,7Rが操作された際の押し順及び押下時間に基づいてコマンドの入力を受け付けるとともに、受け付けたコマンドが当選したか否かを判定し、当選判定された場合に遊技者にとって有利な状態である高確率再遊技状態に移行制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】主制御回路71のCPU31が、コマンドの入力を受け付ける状態となった場合に、リール3L,3C,3Rの停止制御とは関係なく停止ボタン7L,7C,7Rが操作された際の押し順及び押下時間に基づいてコマンドの入力を受け付けるとともに、受け付けたコマンドが当選したか否かを判定し、当選判定された場合に遊技者にとって有利な状態である高確率再遊技状態に移行制御する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、回転駆動された複数のリールを複数の停止ボタンの押下操作によって停止させ、停止した各リール上の絵柄の組み合わせに応じて遊技媒体を投出する遊技機に関し、特に、新たな遊技性を有し、遊技機の顧客吸引力並びに遊技店での集客力を高めることができる遊技機に関する。
従来、メダル投入若しくはBET操作後にスタートレバーを操作して3つのリールを回転駆動させるとともに、各リールに対応する停止ボタンの押下により各リールを停止させ、リール表示窓内に止まった絵柄に応じてメダルを払い出すパチスロ機が知られている。かかるパチスロ機では、いかに魅力有る遊技性を付与できるかが各機種の人気や遊技店の集客効率に多大の影響を及ぼすため、魅力有る遊技性を付与するための従来技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、入賞役が内部当選役として決定した回数を計数し、この計数値に基づいて遊技者にとって有利な状況を発生させるか否かを決定することにより、履歴表示器に表示されない内部当選した回数を遊技者に正確に把握させ、もって有利な状況の発生時期を該遊技者に容易に認識できるようにした遊技機が開示されている。すなわち、この特許文献1のものは、現在遊技中の遊技者に対して有利な状況の発生時期等を報知することで、遊技中の遊技者を救済するという遊技性に着目したものである。
しかしながら、この特許文献1のものは、情報の提供という間接的な遊技性に着目したものにすぎず、実際に遊技者が遊技するパチスロ遊技自体の遊技性を高めたものではない。本来は、この特許文献1が着目した情報の報知や各種演出のような間接的事項ではなく、パチスロ遊技自体の面白さや斬新さと言った直接的事項で遊技性を高めることが望まれている。
かかる観点で見た場合に、アシスト機能を有するスーパータイム搭載機(以下、「ST機」と言う)では、停止ボタンの押し順が正解した場合に、所定期間子役の押し順を報知するという遊技性を採用し、これにより斬新な遊技性を提供してきたわけであるが、このST機の機能はすでに多くの機種に導入されてしまい、最近の機種にST機の機能を採用したとしても遊技者は特段の斬新さを感じない。
加えて、いわゆる5号機と呼ばれる最新の機種では、このST機が禁止されてしまったため、かかるST機等に代わる斬新な遊技性を有するパチスロ機をいかに実現するかが大きな課題となっている。なお、かかる課題は、パチスロ機のみならず各種遊技機に共通して発生する課題でもある。
この発明は、上記課題(問題点)に鑑みてなされたものであり、新たな遊技性を有し、遊技機の顧客吸引力並びに遊技店での集客力を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、回転駆動された複数のリールを複数の停止ボタンの押下操作によって停止させ、停止した各リール上の絵柄の組み合わせに応じて遊技媒体を投出する遊技機であって、前記複数の停止ボタンが操作された際の押し順及び押下時間に基づいてコマンドの入力を受け付けるコマンド受付手段と、前記コマンド受付手段により受け付けたコマンドが当選したか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により当選と判定された場合に、遊技者に有利な状態に移行制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、複数の停止ボタンが操作された際の押し順及び押下時間に基づいてコマンドの入力を受け付け、受け付けたコマンドが当選したか否かを判定し、当選と判定された場合に遊技者に有利な状態に移行制御することとしたので、従来リールの停止操作に用いられていた停止ボタンを用いてコマンドという従来なかった入力を遊技者に行わせ、このコマンドが当選するか否かによって遊技者の勝敗に影響を及ぼさせ、これによりいわゆる技術介入度と呼ばれる遊技者にとって魅力のあるファクターを盛り込んだ新たな遊技性を付与することができる。
また、本発明は、上記発明において、前記コマンド入力受付手段により前記コマンドの入力を受け付ける場合には、前記複数の停止ボタンの操作に応答して各リールを停止制御せず、前記コマンド受付手段により前記コマンドの入力を受け付けない場合には、前記複数の停止ボタンの操作に応答して各リールを停止制御するリール制御手段をさらに備えたことを特徴とする。
本発明によれば、コマンドの入力を受け付ける場合には、複数の停止ボタンの操作に応答して各リールを停止制御せず、コマンドの入力を受け付けない場合には、複数の停止ボタンの操作に応答して各リールを停止制御することとしたので、各停止ボタンを単にリール停止用ボタンとして位置づけるのではなく、リール停止と切り離して停止ボタンを用いたコマンドの入力を受け付けることができるため、リール停止を伴う場面だけではなく多種多様な場面でコマンドの入力を受け付けることができる。これにより、より一層斬新な遊技性を提供することができる。
また、本発明は、上記発明において、前記判定手段は、前記コマンド受付手段により受け付けられたコマンドが、所定の表示部に表示された画像及び/又は所定のスピーカにより鳴動された音源により形成された演出内容に適合する場合に、当該コマンド入力を当選と判定することを特徴とする。
本発明によれば、受け付けられたコマンドが、所定の表示部に表示された画像及び/又は所定のスピーカにより鳴動された音源により形成された演出内容に適合する場合に、当該コマンドを当選と判定することとしたので、単なる押し順当てゲームという位置づけではなく、格闘ゲームや音楽ゲームに近い遊技性を遊技機で実現することが可能となる。
また、本発明は、上記発明において、前記制御手段は、前記判定手段により前記コマンドが当選と判定された場合に、所定のゲーム数の間高い確率で再遊技が可能な高確率再遊技状態若しくは所定のゲーム数の間高い確率でボーナスが抽選される高確率遊技状態に移行制御することを特徴とする。
本発明によれば、コマンドが当選と判定された場合に、所定のゲーム数の間高い確率で再遊技が可能な高確率再遊技状態若しくは所定のゲーム数の間高い確率でボーナスが抽選される高確率遊技状態に移行制御することとしたので、コマンドの入力が成功した場合に高確率再遊技状態又は高確率遊技状態という高い特典を遊技者が享受し得ることになるので、遊技客がコマンドの入力を行う際の緊張感を高め、もって遊技者によっての遊技性をより一層高めることが可能となる。
また、本発明は、上記発明において、前記制御手段は、前記判定手段により前記コマンドが当選と判定された場合に、内部当選した役の絵柄が揃うよう前記複数のリールを自動停止制御することを特徴とする。
本発明によれば、コマンドが当選と判定された場合に、内部当選した役の絵柄が揃うよう複数のリールを自動停止制御することとしたので、いわゆる目押しが苦手な遊技者が目押しで絵柄を揃えられないことに起因する遊技媒体の無用な損失を避け、特に初心者にとって魅力ある遊技性を付与することができる。
本発明によれば、従来にないコマンドの入力という新たな遊技性を採用することで、遊技機の顧客吸引力並びに遊技店での集客力を高めることができる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る遊技機の好適な実施例を詳細に説明する。なお、本発明はメダル、コイン、遊技球又はトークンなどを遊技媒体として用いる各種遊技機に適用することができるが、ここでは本発明をメダルを遊技媒体として用いるパチスロ機に適用した場合を示すこととする。
まず、本実施例に係るパチスロ機1の特徴について説明する。図1は、本実施例に係るパチスロ機1の特徴を説明するための説明図である。同図に示すように、本実施例に係るパチスロ機1では、コマンドの入力を受け付ける状態で停止ボタン7L,7C,7Rが押下されると、この停止ボタン7L,7C,7Rの押し順並びに押下時間によってコマンドが決定される。この「コマンド」とは、停止ボタン7L,7C,7Rを用いた一連の操作入力により形成される操作データであり、格闘ゲームの技や音楽ゲームのリズム等に対応するものである。
図中に示した例では、停止ボタン7L、停止ボタン7L、停止ボタン7R、停止ボタン7Cの順序で各停止ボタンを押下するとともに、特に停止ボタン7Cについては長押しされたため、「左→左→右→中長押し」という一連の操作入力がコマンドとして検知される。そして、パチスロ機1では、このコマンド「左→左→右→中長押し」があらかじめ当選コマンドとして選択されていたコマンドに含まれるか否かをチェックして当選であるか否かを判定し、当選と判定された場合には、遊技者の有利な状態(高確率再遊技状態)に移行制御する。
これにより、一連の操作入力により形成されるコマンドという過去のパチスロ機にない新たな遊技性をパチスロ機1に導入することができるため、遊技機の顧客吸引力並びに遊技店での集客力を高めることができる。
なお、本実施例では、コマンドの入力を受け付ける状態で停止ボタン7L,7C,7Rが押下された場合は、たとえリール3L,3C,3Rが回転中であってもこれらのリール3L,3C,3Rを停止制御させないこととしている。コマンドの受け付けをリール停止と切り離すことによりコマンドを入力し得る場面を増やし、もって多様な遊技性を持たせるためである。ただし、このコマンドの入力を受け付ける状態以外では、通常通り停止ボタン7L,7C,7Rの押下タイミングでリール3L,3C,3Rが停止制御される。
次に、本実施例に係るパチスロ機1の外観構成について説明する。図2は、本実施例に係るパチスロ機1の外観構成を示す斜視図である。同図に示すように、このパチスロ機1の前面ドア2には、略垂直面をなすパネル表示部2a及び液晶表示部2bが設けられており、この液晶表示部2bにはパチスロ遊技時の各種演出や待機時のデモ表示等が行われる。なお、本実施例で採用するコマンドを受け付ける場合の演出についても、この液晶表示部2b上で表示される。
前面ドア2の背後には、複数種類の図柄が各々の外周面に描かれた3個のリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられており、各リール3L,3C,3Rは、一定の速度(例えば80回転/分)で回転する。
パネル表示部2a及び液晶表示部2bの下方には、略水平面をなす台座部4が設けられている。この台座部4の右側には、メダルを投入するためのメダル投入口10が設けられており、このメダル投入口10に投入されたメダルは、クレジットされるか又はゲームに賭けられる。
また、台座部4の左側には、クレジットされているメダルを賭けるためのBETボタン13が設けられている。このBETボタン13は、いわゆるMAXBETボタンであり、1回の押下操作によりクレジットされたメダルから1ゲームに賭け得る最大枚数のメダル(通常は3枚)が賭けられる。なお、本実施例ではBETボタン13のみを設けた場合を示したが、いわゆる1枚賭け又は2枚賭けを行うための1−BETボタン又は2−BETボタンを設けることもできる。
かかるBETボタン13を押下操作するか若しくは3枚のメダルがメダル投入口10に投入されると、所定の表示ラインが有効化される。ここではBETボタン13の押下操作又はメダル投入口10への3枚のメダル投入操作を「BET操作」と呼ぶこととする。
台座部4の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルをクレジットするか、クレジットしたメダルを払い出すかを押下操作で切り換えるC/Pボタン14が設けられている。所定枚数のメダルがクレジットされた状態でC/Pボタン14が押下されると、クレジットが無効化され該クレジットされた枚数分のメダルが正面下部のメダル払出口15に払い出され、払い出されたメダルはメダル受け部5に投出される。また、クレジットが無効化された状態でこのC/Pボタン14が押下されると、クレジットが有効となる。
C/Pボタン14の右側には、遊技者の操作により上記リール3L〜3Rを回転駆動させ、図柄表示領域21L,21C,21R内での図柄の変動表示を開始させるスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
台座部4の前面部中央で、スタートレバー6の右側には、3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン7L,7C,7Rが設けられている。なお、1ゲーム(単位遊技)は、スタートレバー6が操作されることによって開始され、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。各停止ボタン7L,7C,7Rの裏側には、後述するように停止スイッチ7LS,7CS,7RSが設けられている。これらの停止スイッチは、対応する停止ボタンの操作(停止操作)を検知するものであり、押下タイミングだけではなく押下時間についても検知し得る。
なお、これらの停止ボタン7L,7C,7Rは、それぞれリール3L,3C,3Rを停止するためだけに用いられるのではなく、コマンドの入力を行う場合にも利用される。このコマンドの入力とは、「左→左→右→中長押し」等の停止ボタン7L,7C,7Rの押し順及び押下時間に起因して発生するものであり、格闘技系等の演出に対応する。
このパチスロ機1の上部には、左右対称にスピーカ9L,9Rが設けられており、これらのスピーカ9L,9Rから遊技の演出に関する効果音などを出音する。なお、遊技者がコマンドの入力を行う場合にも、液晶表示部2bに表示される演出と連動して効果音等が出音される。
次に、図2に示したパネル表示部2a及び液晶表示部2bについてさらに詳細に説明する。図3は、図2に示したパネル表示部2a及び液晶表示部2bを説明するための説明図である。
同図に示すように、パネル表示部2aには、ボーナス遊技情報表示部16、BETランプ17a〜17c、払出表示部18及びクレジット表示部19が設けられている。このボーナス遊技情報表示部16は、7セグメントLEDにより形成されておりボーナス中の遊技情報を表示する。
BETランプ17a〜17cは、1ゲームを行うために賭けられたメダル数(以下「BET数」と言う)に応じて点灯するランプであり、具体的には、BETランプ17aはBET数が1以上である場合に点灯し、BETランプ17bはBET数が2以上である場合に点灯し、BETランプ17cはBET数が3のときに点灯する。
払出表示部18及びクレジット表示部19は、それぞれ7セグメントのLEDにより形成され、払出表示部18には入賞が成立した時(役が成立した時)のメダル払出枚数が表示され、クレジット表示部19にはクレジットされている残メダル枚数が表示される。通常は、パチスロ機1にクレジットされる最大枚数は50枚であるので、このクレジット表示部19に表示されるクレジット枚数は50以下となる。
液晶表示部2bは、図柄表示領域21L,21C,21Rと、窓枠表示領域22L,22C,22Rと、演出表示領域23とで形成される。この液晶表示部2bの表示内容は、リール3L,3C,3Rの回転及び停止態様に応じて表示制御されるとともに、コマンドの入力時には受け付けるべきコマンドに対応する画像が表示制御される。遊技者がコマンドを入力する際の手掛かりを与えるためである。
図柄表示領域21L,21C,21Rは、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられており、リール3L,3C,3R上に配置された図柄の表示や種々の演出表示(コマンド入力時の演出表示を含む)を行う。
この図柄表示領域21L,21C,21Rには、水平方向にトップライン8b、センターライン8c及びボトムライン8dの表示ラインが設けられ、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eの表示ラインが設けられる。遊技者がBETボタン13を押下操作するか又は遊技者がメダル投入口10に3枚のメダルを投入すると、これら5本の表示ラインが有効となり、遊技者がメダル投入口10に1枚又は2枚のメダルを投入した場合には、それぞれ1本(センターライン8c)又は3本(トップライン8b、センターライン8c及びボトムライン8d)の表示ラインが有効となる。ここでは、有効化された表示ラインを「有効ライン」と呼ぶこととする。なお、これらの表示ライン8a〜8eは役の成否に関わる。
図柄表示領域21L,21C,21Rは、それぞれ対応するリール3L,3C,3Rが回転中であり、各停止ボタン7L,7C,7Rが押下操作可能である場合には、遊技者がリール3L,3C,3R上の図柄を視認できるように透過状態となる。なお、コマンドの入力がなされる場合には、リール3L,3C,3Rが回転中であっても透過状態にする必要はない。各停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたとしてもリール3L,3C,3Rを停止制御しないからである。
窓枠表示領域22L,22C,22Rは、リール3L,3C,3Rの前面に配置された図柄表示領域21L,21C,21Rの窓枠を表したものであり、各図柄表示領域21L,21C,21Rを囲むように設けられている。
演出表示領域23は、液晶表示部2bの領域のうち、図柄表示領域21L,21C,21R及び窓枠表示領域22L,22C,22R以外の領域である。この演出表示領域23は、ボーナスが成立可能であることを確定的に報知する画像(例えば、告知ランプ)の表示、ゲームの興趣を増大するための演出、遊技者がゲームを有利に進めるために必要な情報等の表示を行う。また、遊技者にコマンドの入力を要求する場合には、コマンドのヒントを与える画像を表示する。例えば、格闘技系の表示を行う場合には、対戦相手に応じたコマンドの入力を行わせるために、この対戦相手を示す画像等を演出表示領域23に表示することになる。
次に、本実施例で用いるリール3L,3C,3R上に表される図柄の一例について説明する。図4は、本実施例で用いるリール3L,3C,3R上に表される図柄の一例を示す図である。同図に示すように、各リール3L,3C,3Rには、複数種類の図柄が21個配列された図柄列が表わされており、各図柄には“00”〜“20”のコードナンバーが付与され、データテーブルとして後述するROM32(図5)に記憶されている。
具体的には、各リール3L,3C,3R上には、“赤7(図柄91)”、“青7(図柄92)”、“BAR(図柄93)”、“ベル(図柄94)”、“スイカ(図柄95)”、“Replay(図柄96)”及び“チェリー(図柄97)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図中に示した矢印方向に移動するように回転駆動される。
ここで、本実施例では、BB(ビッグボーナス)、RB(レギュラーボーナス)、リプレイ、スイカの小役、プラムの小役、上下チェリーの小役及び中チェリーの小役を「役」として採用している。RBは、第1種特別役物であり、BBは第1種特別役物に係る役物連続作動装置である。この役(役データ)は、遊技者に付与される利益と図柄組合せとが対応付けられた制御情報であり、リール3L,3C,3Rの停止制御、遊技状態の切り換え(移行)、遊技価値の付与などに用いられる。
次に、図2に示したパチスロ機1の内部構成について説明する。図5は、図2に示したパチスロ機1の内部構成を示すブロック図であり、図6は、副制御回路72の回路構成を示すブロック図である。図5に示すように、このパチスロ機1は、パチスロ機1の遊技処理動作を制御する主制御回路71と、この主制御回路71に電気的に接続される周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置131、スピーカ9L,9R,LED類101及びランプ類102を制御する副制御回路72とが含まれる。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33とを有する。
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。なお、マイクロコンピュータ30内のCPU31上で乱数サンプリング用プログラムを実行してソフトウエア的に乱数ランプリングを行うこともできる。この場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37を省略することができる。
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブルや停止用当選役決定テーブル、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群などが格納されている。なお、遊技者が入力するコマンドの種別を示すコマンドテーブルと、遊技者が入力したコマンドが当選したかどうかを判定する際に用いられる比較対象となる当選コマンド及び該当選コマンドに対応する演出を乱数に基づいて選択するための当選コマンド選択テーブル(図10)についても、このROM32に格納されている。
また、このROM32には、副制御回路72へ送信するための各種制御指令等が格納されている。副制御回路72が主制御回路71へ制御指令や情報等を入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。RAM33には、内部当選役、持越役、現在の遊技状態、当選コマンドなどの種々の情報が格納される。
マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ(1−BETランプ17a、2−BETランプ17b、最大BETランプ17c)と、ボーナス遊技情報表示部16、払出表示部18、クレジット表示部19等の表示部と、メダルを収納しホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
また、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、BETランプ17a,17b,17cを駆動制御するランプ駆動回路45並びにボーナス遊技情報表示部16、払出表示部18、クレジット表示部19などの表示部を駆動制御する表示部駆動回路48がCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ30へは、スタートスイッチ6S、停止スイッチ7LS,7CS,7RS、BETスイッチ13S、C/Pスイッチ14S、メダルセンサ10S、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51から入力信号が入力され、これらに基づいて制御指令が発生される。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出するスイッチであり、メダルセンサ10Sは、メダル投入口10に投入されたメダルを検出するセンサである。停止スイッチ7LS,7CS,7RSは、それぞれ対応する停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止信号を発生するスイッチである。BETスイッチ13Sは、BETボタン13の背面に設けられBETボタン13の操作に応じて信号を発生するスイッチである。C/Pスイッチ14Sは、C/Pボタン14の背面に設けられC/Pボタン14の操作に応じて信号を発生するスイッチである。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する回路である。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時にメダル払出完了を示す信号を発生する。
乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数を使用することにより、例えばROM32内に格納されている確率抽選テーブルなどに基づいて内部当選役などが決定される。本実施例で採用する当選コマンド及び演出の選択についても、この乱数発生器36により発生された乱数に応じて選択される。
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値がRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。このようにして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブル(図示せず)が、ROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
また、ROM32内には、役の成立(入賞など)となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞(成立)を表わす入賞判定コード(成立判定コード)とが対応づけられた図柄組合せテーブル(図示せず)が格納されている。この図柄組合せテーブルは、左のリール3L,中央のリール3C,右のリール3Rの停止制御時並びに全リール3L,3C,3Rの停止後の入賞確認(表示役の確認)を行う際に参照される。表示役(表示役データ)は、有効ラインに沿って並ぶ図柄組合せに対応する役(成立役)であり、遊技者にはこの表示役に対応する利益が付与される。
CPU31は、上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理など)により内部当選役や停止用当選役を決定したならば、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングで停止スイッチ7LS,7CS,7RSから送られる操作信号並びに決定された停止テーブルに基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送出する。ただし、遊技者によるコマンドの入力を受け付ける場合には、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したとしても、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送出しない。
また、CPU31は、当選した役の入賞を示す停止態様(即ち入賞態様)になれば、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出を行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時にメダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、メダル払出処理を終了することになる。
さらに、CPU31は、所定の条件が成立した場合に遊技者による停止ボタン7L,7C,7Rを用いたコマンドの入力を受け付ける。具体的には、まず当選コマンドを上記乱数サンプリングに基づく抽選処理により決定し、この当選コマンドに対応する演出(画像の表示及び音源からの出音)を行うよう副制御回路72に指示する。そして、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを押下した押し順及び押下時間に基づいて遊技者が入力したコマンドを決定し、このコマンドを当選コマンドと比較して、コマンドが当選したか否かを判定する。そして、コマンドが当選した場合には、所定ゲーム数の間高確率再遊技状態(リプレイが高確率で揃う状態)になるよう制御する。なお、本実施例では、ボーナス(BB又はRB)が内部当選した場合にこのコマンドの入力を受け付け、コマンドが当選したならばボーナス(BB又はRB)後に高確率再遊技状態に移行することとしている。
次に、副制御回路72について説明する。図5に示すように、この副制御回路72は、バスを介して主制御回路71に接続されるとともに、液晶表示装置131と、スピーカ9L,9Rと、LED類101と、ランプ類102と、音量調節部103とが接続されている。
図6に示すように、この副制御回路72は、画像制御回路(gSub)72aと、音・ランプ制御回路(mSub)72bとからなり、この画像制御回路(gSub)72a及び音・ランプ制御回路(mSub)72bは、主制御回路71を構成する回路基板とは別の回路基板上に形成される。
主制御回路71と画像制御回路(gSub)72aとの間の通信は、主制御回路71から画像制御回路(gSub)72aへの一方向で行われ、画像制御回路(gSub)72aが主制御回路71へ制御指令や情報等を出力することはない。また、画像制御回路(gSub)72aと音・ランプ制御回路(mSub)72bとの間の通信は、画像制御回路(gSub)72aから音・ランプ制御回路(mSub)72bへの一方向で行われ、音・ランプ制御回路(mSub)72bが画像制御回路(gSub)72aへ制御指令や情報等を出力することもない。
画像制御回路(gSub)72aは、画像制御マイコン81、シリアルポート82、プログラムROM83、ワークRAM84、カレンダIC85、画像制御IC86、制御RAM87、画像ROM(CROM(キャラクタROM))88及びビデオRAM89からなる。
画像制御マイコン81は、CPU、割込コントローラ、入出力ポート(シリアルポート82は図示)を備えている。この画像制御マイコン81に備えられたCPUは、主制御回路71から送信された制御指令に基づき、プログラムROM83内に格納された制御プログラムに従って各種の処理を行う。例えば、主制御回路71からコマンドに対応する特定の画像を表示すべき旨の制御指令を受信したならば、この画像を画像ROM88から取り出して液晶表示装置131上に表示するよう画像制御IC86に指示することになる。なお、画像制御回路(gSub)72aは、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、画像制御マイコン81の動作プログラム上でソフトウエア的に乱数サンプリングを実行するよう構成されている。
シリアルポート82は、主制御回路71から送信される制御指令等を受信するポートである。プログラムROM83は、画像制御マイコン81で実行する制御プログラムや後述する各種テーブルを記憶する。ワークRAM84は、画像制御マイコン81が制御プログラムを実行する場合に使用する作業用のメモリ領域として使用され、このワークRAM84には、演出等に関する種々の情報が記憶される。
カレンダIC85は、日付データを記憶するICであり、遊技店の従業員等が図示しない操作部を操作して日付の設定等が行われ、設定された日付がカレンダIC85に格納される。なお、ワークRAM84とカレンダIC85は、バックアップ対象とされているため、画像制御マイコン81に供給される電源が遮断された場合であっても、電力が供給され続け、記憶された情報等の消去が防止される。
画像制御IC86は、画像制御マイコン81により決定された演出内容に応じた画像を生成して液晶表示装置131に出力するICである。この画像制御IC86には制御RAM87が含まれており、画像制御マイコン81がこの制御RAM87に対する情報の読み出しや書き込みを行う。また、制御RAM87には、画像制御IC86のレジスタと、スプライト属性テーブルと、カラーパレットテーブルとが展開されており、画像制御マイコン81がこの画像制御IC86のレジスタ及びスプライト属性テーブルを所定のタイミングごとに更新する。
画像制御IC86には、液晶表示装置131と、画像ROM88と、ビデオRAM89とが接続されている。なお、3次元画像データなど大量の画像データを処理する場合には、画像ROM88を画像制御マイコン81に接続する構成とすることもできる。画像ROM88は、画像を生成するための画像データ、ドットデータ等を格納する。ビデオRAM89は、画像制御IC86で画像を生成する場合の一時記憶手段として用いられる。また、画像制御IC86は、ビデオRAM89のデータを液晶表示装置131に転送終了する毎に画像制御マイコン81に信号を送信する。
また、画像制御回路(gSub)72aでは、画像制御マイコン81が、音・ランプの演出の制御についても行う。画像制御マイコン81は、決定された演出に基づいて音・ランプの種類及び出力タイミングを決定し、所定のタイミングごとに音・ランプ制御回路(mSub)72bにシリアルポート82を介して制御指令を送信する。この制御指令を受信した音・ランプ制御回路(mSub)72bは、画像制御回路(gSub)72aから受信した制御指令に応じて音・ランプの出力のみを行う(後述する音量調節制御を除く)。
音・ランプ制御回路(mSub)72bは、音・ランプ制御マイコン91、シリアルポート92、プログラムROM93、ワークRAM94、音源IC95、パワーアンプ96及び音源ROM97からなる。
音・ランプ制御マイコン91は、CPU、割込コントローラ、入出力ポート(シリアルポート92は図示)を備えている。音・ランプ制御マイコン91内のCPUは、画像制御回路(gSub)72aから送信された制御指令に基づき、プログラムROM93内に格納された制御プログラムに従って音・ランプの出力処理を行う。また、音・ランプ制御マイコン91には、LED類101及びランプ類102が接続されている。音・ランプ制御マイコン91は、画像制御回路(gSub)72aから所定のタイミングで送信される制御指令に応じて、このLED類101及びランプ類102に出力信号を送信する。これにより、LED類101及びランプ類102が演出に応じた所定の態様で発光することとなる。
シリアルポート92は、画像制御回路(gSub)72aから送信される制御指令等を受信する入力ポートである。プログラムROM93は、音・ランプ制御マイコン91で実行する制御プログラム等を格納したメモリである。ワークRAM94は、音・ランプ制御マイコン91が前述した制御プログラムを実行する場合の、作業用のワークメモリとして使用される。
音源IC95は、画像制御回路(gSub)72aから送信された制御指令に基づいて音源を生成してパワーアンプ96に出力する。パワーアンプ96は増幅器であり、このパワーアンプ96にはスピーカ9L,9Rが接続されている。パワーアンプ96は、音源IC95から出力された音源を増幅し、増幅した音源をスピーカ9L,9Rから出力させる。音源ROM97は、音源を生成するための音源データ(フレーズ等)等を格納する。
また、音・ランプ制御マイコン91には、音量調節部103が接続されている。この音量調節部103は、遊技店の従業員等により操作可能となっており、スピーカ9L,9Rから出力される音量の調節が行われる。音・ランプ制御マイコン91は、音量調節部103から送信される入力信号に基づいて、スピーカ9L,9Rから出力される音を入力された音量に調節する制御を行う。
次に、各遊技状態の発生条件、移行条件並びに移行条件が充足された場合の移行先の遊技状態について説明する。図7は、各遊技状態の発生条件、移行条件並びに移行条件が充足された場合の移行先の遊技状態を説明するための説明図である。各遊技状態では、内部当選する役の種類或いはその当選確率が異なる。
本実施例で説明するパチスロ機1の遊技状態には、一般遊技状態、BB遊技状態、RB遊技状態、持越状態及び高確率再遊技状態の5状態がある。かかる持越状態中において持ち越された役(BB又はRB)を以下では「持越役」と言うこととする。なお、以下ではBB遊技状態又はRB遊技状態のいずれかを含む状態を「ボーナス遊技状態」と呼ぶこととする。
一般遊技状態は、いわゆる「出玉率」(遊技に賭けられた単位遊技価値に対して遊技者に付与される遊技価値)の期待値が“1”よりも小さい遊技状態であり、持越役がなく他の遊技状態と比べて遊技者にとって最も不利な遊技状態を意味する。
BB遊技状態は、RB遊技状態により構成される遊技状態である。また、BB遊技状態は、基本的に「第1種特別役物に係る役物連続作動装置」が作動しているゲームにより構成される遊技状態である。具体的には、赤7又は青7が内部当選して該当する絵柄を揃えた場合に、このBB遊技状態となり、RB遊技状態が連続して発生するようになっている。BB遊技状態は、所定枚数(例えば465枚)のメダルが払い出されたことを条件に終了するようになっている。
RB遊技状態は、「第1種特別役物」が作動しているゲームにより構成される遊技状態であり、BARが内部当選して該当する絵柄を揃えた場合にこのRB遊技状態となる。
持越状態は、BB又はRBに対応する図柄組合せが表示ラインに沿って並び得る状態(BB又はRBの成立)が一又は複数のゲームにわたり許容された遊技状態である。すなわち、この持越状態は、内部当選役がハズレ(なし)であることを条件に、停止用当選役がBB又はRBとなる遊技状態である。本実施例のBB又はRBには、赤7BB、青7BB及びBARRBが含まれ、持越状態には、赤7BB持越状態、青7BB持越状態及びBARRB持越状態が含まれる。
高確率再遊技状態は、所定のゲーム数(例えば100ゲーム)に亘ってリプレイが高確率で揃えられる状態であり、遊技者によるコマンドの入力が当選した場合にこの高確率再遊技状態に移行する。具体的には、本実施例では持越状態である場合にコマンドの入力を受付可能としているため、このコマンドが当選し、かつ、ボーナス遊技状態終了後にこの高確率再遊技状態に移行する。
ここで、停止用当選役は、リール3L,3C,3Rの停止制御に用いられる情報である。停止用当選役が決定された場合には、その役に対応する図柄又は図柄組合せの停止態様を図柄表示領域21L,21C,21R内に停止表示することを許容した状態でリール3L,3C,3Rが停止制御される。また、停止用当選役以外の役に対応する図柄又は図柄組合せを許容しない状態で停止制御が行われる。基本的には、内部当選役として決定された役が停止用当選役になる。ただし、持越状態では、内部当選役がなし(ハズレ)の場合には、BB又はRBが停止用当選役になる。
図7に示すように、ボーナス遊技状態の発生条件はBB又はRBの成立である。所定回数(例えば12回)のゲームが終了するか又は所定回数(例えば8回)の成立が実現するとことにより移行条件が成立し、遊技状態が一般遊技状態又は高確率再遊技状態へ移行する。具体的には、遊技者が入力したコマンドが当選すると、ボーナス遊技状態が終了した後に高確率再遊技状態へ移行し、このコマンドが当選しなかった場合には、ボーナス遊技状態が終了した後に一般遊技状態に移行する。
持越状態の発生条件は、BB又はRBに内部当選することであり、BB又はRBが成立することにより移行条件が成立し遊技状態がボーナス遊技状態へ移行し、1回若しくは複数回のRB遊技が可能になる。
また、高確率再遊技状態の発生条件はコマンドの当選であり、所定回数(例えば100回)のゲームを終了するか又は所定枚数(例えば200枚)のメダルを払い出すとこの高確率再遊技状態から一般遊技状態に移行する。
次に、役と図柄組合せと払出枚数の関係について説明する。図8は、役と図柄組合せと払出枚数の関係を説明するための説明図である。同図に示すように、BBは、“赤7−赤7−赤7”又は“青7−青7−青7”が有効ラインに沿って並ぶことにより成立し(表示役がBBとなる)、RBは、“BAR−BAR−BAR”が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する(表示役がRBとなる)。
リプレイは、“Replay−Replay−Replay”が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。このリプレイが成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者はメダルを消費することなく次のゲームを行うことができる。すなわち、リプレイは、成立することにより遊技価値の投入をすることによらずに遊技を行うことができる役である。なお、本実施例で用いるコマンドが当選した場合には、このリプレイが頻繁に成立する高確率再遊技状態となる。また、「スイカの小役」、「ベルの小役」、「上下チェリーの小役」及び「中チェリーの小役」が成立する図柄の組合せは図示した通りである。
次に、本実施例で用いるパチスロ機1が採用する確率抽選テーブルの一例について説明する。図9は、本実施例で用いるパチスロ機1が採用する確率抽選テーブル(BET数:3)の一例を示す図である。
図9(1)は、一般遊技状態用確率抽選テーブルを示しており、この一般遊技状態では、赤7BB、青7BB、RABRB、リプレイ、スイカの小役、ベルの小役及びチェリーの小役に内部当選する場合がある。
ここで、赤7BBに内部当選した場合(赤7BBを持ち越した場合)には、停止用当選役が赤7BBになることを条件に“赤7−赤7−赤7”が有効ラインに沿って並ぶことが許容される。また、青7BBに内部当選した場合(青7BBを持ち越した場合)には、停止用当選役が青7BBになることを条件に“青7−青7−青7”が有効ラインに沿って並ぶことが許容される。さらに、BARRBに内部当選した場合(BARRBを持ち越した場合)には、停止用当選役がBARRBになることを条件に“BAR−BAR−BAR”が有効ラインに沿って並ぶことが許容される。
図9(2)は、ボーナス遊技状態用確率抽選テーブルを示しており、このボーナス遊技状態では、スイカの小役、ベルの小役、チェリーの小役に内部当選する場合がある。図9(3)は、持越状態用確率抽選テーブルを示しており、この持越状態では、リプレイ、スイカの小役、ベルの小役、チェリーの小役に内部当選する場合がある。内部当選役(内部当選役データ)は、その内部当選役に対応する停止制御の態様或いは表示役などを介して、対応する図柄組合せと遊技者に付与される利益とが間接的に対応付けられている。
図9(4)は、高確率再遊技状態用確率抽選テーブルを示しており、この高確率再遊技状態では、リプレイ、スイカの小役、ベルの小役、チェリーの小役に内部当選する場合がある。ただし、かかる高確率再遊技状態では、図示したようにリプレイが当選する確率が高く設定されており、ハズレの確率が低く設定されている。このため、この高確率再遊技状態では、遊技者がコインを減らすことなく小役によるコイン獲得が可能となる。なお、高確率再遊技状態中にBB又はRBを抽選しても良い。
次に、本実施例で用いるコマンドテーブル及び当選コマンド選択テーブルについて説明する。なお、ここでは説明の便宜上、格闘技系の演出を行う場合を示すこととする。
図10(1)は、コマンドの一覧を示すコマンドテーブルの一例を示す図であり、コマンド番号ごとにコマンド及び対応演出が対応付けられている。例えば、コマンド番号1には、「左→左→左」のコマンド及び「ジャブ→ジャブ→ストレート」の対応演出が関連付けられている。このため、コマンドの入力受付時に遊技者が停止ボタン7L(左ボタン)を3度続けて押下した場合には、「左→左→左」すなわちコマンド番号1のコマンドが入力されることになる。このコマンドの入力に応答して「ジャブ→ジャブ→ストレート」の演出が液晶表示部2b上で行われることになる。
同様に、コマンド番号2には「右→右→右」のコマンド及び「ローキック→ミドルキック→ハイキック」の対応演出が関連付けられ、コマンド番号iには「左→左→右→中長押し」のコマンド及び「必殺技(1)」の対応演出が関連付けられ、コマンド番号jには「中→右長押し→左→右」のコマンド及び「必殺技(2)」の対応演出が関連付けられている。なお、この「中長押し」及び「右長押し」とは、所定時間以上停止ボタンを押下した場合に対応しており、コマンド入力時に押し順だけではなく押下時間をも考慮していることを示している。
かかるコマンドテーブルは、遊技者に報知する必要があるので、スピーカ9Lとスピーカ9Rの間の上部パネルや液晶表示部2b上にこのコマンドテーブルの一覧が表示される。
図10(2)は、乱数に基づいて演出及び当選コマンドを選択する当選コマンド選択テーブルの一例を示す図であり、ここでは演出、当選コマンド、乱数範囲及び確率が対応付けられている。具体的には、演出Aには、当選コマンドiのみが対応付けられているため、コマンド入力時に乱数によって演出Aが選択され、この演出Aの画像が液晶表示部2b上に表示された場合には、遊技者はコマンド番号iの操作(左→左→右→中長押し)を行わないとコマンドが当選しないことになる。なお、この演出Aが選択される乱数範囲は0〜2729であり、選択される確率は2730/16384である。
同様に、演出Bが選択された場合には当選コマンドはコマンド番号j(中→右長押し→左→右)のみとなり、演出Cが選択された場合には当選コマンドはコマンド番号i又はjとなり、演出Dが選択された場合には、当選コマンドはコマンド番号1(左→左→左)又はコマンド番号2(右→右→右)となる。
BB又はRBが内部当選した場合には、この当選コマンド選択テーブルから乱数に基づいて演出及び当選コマンドが選択され、選択された演出の画像が液晶表示部2b上に表示されるので、遊技者はこの演出を参考にしつつ当選コマンドに対応するコマンドの入力を行わないと、ボーナス遊技状態後に高確率再遊技状態に移行する恩恵を得られないこととなる。
次に、副制御回路72のジャンプテーブルの一例について説明する。図11は、副制御回路72のジャンプテーブルを説明するための説明図である。このジャンプテーブルは、主制御回路71から受信する制御指令と、この制御指令の種類に応じて行う処理とが対応付けられたテーブルである。
具体的には、主制御回路71は、“4バイト”〜“8バイト”からなるデータ(情報)を一つの制御指令として副制御回路72へ送信するため、この制御指令の“1バイト目”のデータ(先頭データ)と、この先頭データが示す処理内容とがジャンプテーブル内に格納されている。
図中に示した「初期化処理」は、ワークRAM84などを初期化する処理であり、「デモ表示処理」は、遊技機が「客待ち」の状況であることを報知する画像を液晶表示部2bに表示する処理である。「遊技メダル投入処理」は、「BET操作」を契機として行われる処理であり、「遊技開始処理」は、スタートレバー6の操作を契機として行われる処理である。「リール停止処理」は、いずれかの停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたことを契機として行われる処理であり、「全リール停止処理(遊技終了処理)」は、「第3停止操作」を契機として行われる処理である。
「入賞処理」は、役の成否などに基づいて行われる処理であり、「コマンド受付処理」は、ボーナス(BB又はRB)の内部当選を契機として遊技者によるコマンドの入力を受け付ける処理である。「ボーナス遊技状態変更指示処理」は、ボーナス(BB又はRB)の入賞を契機として遊技状態の情報を「ボーナス遊技状態」に変更する処理である。「ボーナス遊技終了時状態処理」は、「ボーナス遊技状態」の終了時に遊技状態の情報を「一般遊技状態」に変更する処理であり、「高確率再遊技状態処理」は、「ボーナス遊技状態」の終了時に遊技状態の情報を「高確率再遊技状態」に変更する処理である、「高確率再遊技終了時状態処理」は、「高確率再遊技状態」の終了時に遊技状態の情報を「一般遊技状態」に変更する処理である。「エラー演出指示処理」は、ホッパー40内のメダルが空になる等の不具合が生じた場合に、その不具合を報知する画像を液晶表示部2bに表示する処理であり、「サウンド演出指示処理」は、「音」による演出を実行するための処理である。
次に、本実施例に係るパチスロ機1の主制御回路71の制御動作について説明する。図12〜図14は、本実施例に係るパチスロ機1の主制御回路71の制御動作を示すメインフローチャートである。
同図に示すように、この主制御回路71では、まずCPU31が、遊技開始時の初期化処理(RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等)を行った後に(ステップS1)、ゲーム終了時のRAM33の所定の記憶内容(例えば、内部当選役を記憶する記憶領域の記憶内容)を消去する(ステップS2)。具体的には、前ゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次ゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。
その後、スタートスイッチ6S、メダルセンサ22S又はBETスイッチ13Sからの入力に基づいてBET数を更新する等のメダル投入・スタートチェック処理を行ない(ステップS3)、確率抽選処理に使用する抽選用の乱数を抽出する(ステップS4)。
その後、ボーナス遊技状態(BB遊技状態又はRB遊技状態)、持越状態、一般遊技状態又は高確率再遊技状態のいずれの状態であるかを監視する遊技状態監視処理を行い(ステップS5)、かかるボーナス遊技状態、持越状態、一般遊技状態又は高確率再遊技状態での内部当選役を確率抽選テーブルに基づいて決定する確率抽選処理を行う(ステップS6)。
その後、遊技状態、内部当選役、初期決定処理で決定された停止テーブルなどの情報を含み副制御回路72に送信するスタート制御指令をセットし(ステップS7)、前回のリール回転開始から“4.1秒”以上経過しているか否かを判定し(ステップS8)、“4.1秒”以上経過していない場合には(ステップS8否定)、ゲーム開始待ち時間消化の処理(ウェイト処理)を行う(ステップS9)。なお、“4.1秒”以上経過していた場合には(ステップS8肯定)、そのままステップS10に移行する。つまり、前回のゲームが開始してから所定時間(4.1秒)経過するまでの間は、遊技者によるゲーム開始操作を無効にしているのである。
その後、遊技者の停止ボタン7L,7C,7Rの停止操作によらずに自動的にリール3L,3C,3Rを停止させるための自動停止タイマを含むゲーム監視用タイマをセットし(ステップS10)、全リールの回転開始を要求する(ステップS11)。
そして、持越状態となったか否かを判定し(ステップS12)、持越状態となった場合には(ステップS12肯定)、コマンド受付処理を行った後に(ステップS13)、リール停止許可制御指令をセットする(ステップS14)。なお、持越状態でない場合には(ステップS12否定)、そのままリール停止許可制御指令をセットする(ステップS14)。
そして、停止ボタン7L,7C,7Rの押下操作されいずれかの停止スイッチが“オン”となったか否かを判定し(ステップS15)、停止スイッチが“オフ”のままである場合には(ステップS15否定)、自動停止タイマの値が“0”であるか否かを判定する(ステップS16)。そして、自動停止タイマの値が“0”でない場合には(ステップS16否定)ステップS15に移行する。
これに対して、いずれかの停止スイッチが“オン”となった場合(ステップS15肯定)若しくは自動停止タイマの値が“0”である場合(ステップS16肯定)には、滑りコマ数決定処理を行ない(ステップS17)、決定された滑りコマ数分停止操作された停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rが回転するのを待って(ステップS18)、リールの回転停止を要求する(ステップS19)。
その後、リール停止制御指令をセットし(ステップS20)、全てのリールが停止したか否かを判定する(ステップS21)。未だ全てのリールが停止していない場合には(ステップS21否定)、ステップS15に移行する。
一方、全てのリールが停止した場合には(ステップS21肯定)、図柄表示領域21L,21C,21Rの図柄の停止態様に基づいて表示役(成立役)を識別するためのフラグをセットする表示役検索処理を行った後に(ステップS22)、表示役の情報を含む表示役制御指令をセットする(ステップS23)。
そして、メダル払出処理を行った後に(ステップS24)、払出終了制御指令をセットし(ステップS25)、ボーナス遊技状態であるか否かを識別するための情報であるBB作動中フラグ又はRB作動中フラグ(以下、「ボーナス作動中フラグ」と言う)がオン(ボーナス遊技状態中)であるか否かを判定する(ステップS26)。その結果、ボーナス作動中フラグがオフである(ボーナス遊技状態でない)場合には(ステップS26否定)、ボーナス(BB又はRB)作動チェック処理を行い(ステップS27)、ステップS2に移行する。
一方、ボーナス作動中フラグがオンである場合には(ステップS26肯定)、ボーナス遊技状態におけるゲーム回数(遊技回数)が遊技可能回数(例えば8回)を越えたか否か、ボーナス遊技状態における役の成立回数が入賞可能回数(例えば12回)を越えたか否かをチェックするボーナス(BB又はRB)終了チェック処理を行い(ステップS28)、高確率再遊技当選フラグがオンであるか否かを確認する(ステップS29)。その結果、高確率再遊技当選フラグがオフであれば(ステップS29否定)、ステップS2に移行する。一方、高確率再遊技当選フラグがオンであれば(ステップS29肯定)、高確率再遊技中フラグをオンにし(ステップS30)、高確率再遊技当選フラグをオフにして(ステップS31)、ステップS2に移行する。ここで、図14中には記載していないが、BB動作中フラグがオンである場合は、BB遊技状態におけるメダルの払出枚数を更新し、規定枚数を超えたか否かをチェックするBB終了チェック処理を行う。
なお、上記一連の処理を行うと、持越状態中の各ゲームでコマンド受付処理を行うこととなるが、BB又はRBの持越状態で所定回数のみコマンド受付処理を行うよう処理することもできる。かかる場合には、カウンタで回数をチェックして所定回数に達した時点でコマンド受付処理を行わないようにすれば良い。
次に、図12のステップS5に示した遊技状態監視処理について説明する。図15は、図12のステップS5に示した遊技状態監視処理の処理手順を示すフローチャートである。
同図に示すように、CPU31は、まずボーナス作動中フラグがオンであるか否かを判定し(ステップS41)、このボーナス作動中フラグがオンである場合には(ステップS41肯定)、遊技状態としてボーナス遊技状態をセットし(ステップS42)、図12のステップS6に復帰する。
これに対して、このボーナス作動中フラグがオンでない場合には(ステップS41否定)、持越役がセットされているか否かを判定し(ステップS43)、持越役がセットされている場合には(ステップS43肯定)、持越状態をセットし(ステップS44)、図12のステップS6に復帰する。
一方、持越役がセットされていない場合には(ステップS43否定)、高確率再遊技中フラグがオンであるか否かを判定し(ステップS45)、高確率再遊技中フラグがオンである場合には(ステップS45肯定)、高確率再遊技状態をセットして(ステップS46)、図12のステップS6に復帰する。また、高確率再遊技中フラグがオフである場合には(ステップS45否定)、一般遊技状態をセットして(ステップS47)、図12のステップS6に復帰する。
これら一連の処理を通じて、ボーナス遊技状態、持越状態、一般遊技状態又は高確率再遊技状態のいずれかがセットされるため、かかる遊技状態に応じて図12のステップS6において内部当選役が決定されることになる。
次に、図12のステップS6に示した確率抽選処理について説明する。図16は、図12のステップS6に示した確率抽選処理の処理手順を示すフローチャートである。
同図に示すように、CPU31は、まずボーナス遊技状態であるか否かを判定し(ステップS51)、ボーナス遊技状態である場合には(ステップS51肯定)、図9(2)に示したボーナス遊技状態用の確率抽選テーブルに基づいて内部当選役を決定し(ステップS52)、ステップS58に移行する。
これに対して、ボーナス遊技状態でない場合には(ステップS51否定)、持越状態であるか否かを判定し(ステップS53)、持越状態である場合には(ステップS53肯定)、図9(3)に示した持越状態用の確率抽選テーブルに基づいて内部当選役を決定し(ステップS54)、ステップS58に移行する。
また、持越状態でない場合には(ステップS53否定)、高確率再遊技状態であるか否かを判定し(ステップS55)、高確率再遊技状態である場合には(ステップS55肯定)、図9(4)に示した高確率再遊技状態用の確率抽選テーブルに基づいて内部当選役を決定し(ステップS56)、ステップS58に移行する。
これに対して、高確率再遊技状態でない場合には(ステップS55否定)、図9(1)に示した一般遊技状態用の確率抽選テーブルに基づいて内部当選役を決定し(ステップS57)、ステップS58に移行する。
その後、内部当選役がボーナス(BB又はRB)であるか否かを判定し(ステップS58)、内部当選役がボーナス(BB又はRB)である場合には(ステップS58肯定)、内部当選役に基づいて持越役をセットして(ステップS59)、図12のステップS7に復帰する。なお、内部当選役がボーナス(BB又はRB)でない場合には(ステップS58否定)、そのまま図12のステップS7に復帰する。
次に、図12のステップS13に示したコマンド受付処理について説明する。図17は、図12のステップS13に示したコマンド受付処理の処理手順を示すフローチャートである。
同図に示すように、CPU31は、乱数に基づいて図10(2)に示した当選コマンド選択テーブルから演出及び当選コマンドを選択し(ステップS61)、副制御回路72に当該演出の画像を液晶表示部2bに表示するよう制御指令を行う(ステップS62)。
その後、停止ボタン7L,7C,7Rの押下操作によるコマンドの入力を受け付け(ステップS63)、入力されたコマンドの成否を判定する(ステップS64)。具体的には、遊技者により入力されたコマンドが当選コマンドのいずれかと一致するか否かを調べ、いずれかと一致する場合には当選であると判定する。
そして、コマンドが当選した場合には(ステップS65肯定)、高確率再遊技当選フラグをオンにして(ステップS66)、図12のステップS14に復帰する。なお、コマンドが当選しなかった場合には(ステップS65否定)、そのまま図12のステップS14に復帰する。
これにより、コマンドが当選した場合には高確率再遊技当選フラグがオンとされるので、その後の処理であるステップS29〜S31においてBB又はRB終了後に高確率再遊技中フラグがオンとなり、その結果として図15のステップS45〜S46に示すように高確率再遊技状態でのパチスロ遊技を行うことが可能となる。
上述してきたように、本実施例では、主制御回路71のCPU31が、コマンドの入力を受け付ける状態となった場合に、リール3L,3C,3Rの停止制御とは関係なく停止ボタン7L,7C,7Rが操作された際の押し順及び押下時間に基づいてコマンドの入力を受け付けるとともに、受け付けたコマンドが当選したか否かを判定し、当選判定された場合に遊技者にとって有利な状態である高確率再遊技状態に移行制御するよう構成したので、従来リールの停止操作に用いられていた停止ボタンを用いてコマンドという従来なかった入力を遊技者に行わせ、このコマンドが当選するか否かによって遊技者の勝敗に影響を及ぼさせ、これによりいわゆる技術介入度と呼ばれる遊技者にとって魅力のあるファクターを盛り込んだ新たな遊技性を付与し、もってパチスロ機1の顧客吸引力並びに遊技店での集客力を高めることができる。
また、本実施例では、受け付けられたコマンドが、液晶表示部2bに表示された演出に適合する場合に、当該コマンドを当選と判定するよう構成したので、単なる押し順当てゲームという位置づけではなく、格闘ゲームや音楽ゲームに近い遊技性をパチスロ機1で実現することができる。なお、本実施例では、演出表示を中心に説明したが、スピーカ9L,9Rにより鳴動される音源により形成された演出に適合する場合に、当該コマンドを当選と判定することもでき、かかる場合には、音楽ゲームに近い遊技性をパチスロ機1で実現することができる。
さらに、本実施例では、コマンドが当選判定された場合に、所定のゲーム数の間高い確率で再遊技が可能な高確率再遊技状態に移行制御することとしたので、コマンドの入力が成功した場合に高確率再遊技状態という高い特典を遊技者が享受し得ることになるので、遊技客がコマンドの入力を行う際の緊張感を高め、もって遊技者によっての遊技性をより一層高めることができる。
なお、本実施例では、高確率再遊技状態を特典として採用した場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、(1)ボーナス(BB及びRB)当選確率を上昇させた高確率遊技状態への移行、(2)内部当選した旨を報知、(3)当選役を自動入賞させるリール自動停止制御等の他の特典を採用した場合に適用することもできる。
例えば、(1)高確率遊技状態への移行を特典として採用する場合には、コマンドが当選した場合に、図18に示す高確率遊技状態に移行し、所定回数(例えば30回)のゲーム終了までの間ボーナス(BB又はRB)が高確率で当選する遊技を行うことができ、所定回数のゲームを終了したならば、一般遊技状態、持越状態又はボーナス遊技状態に移行することとなる。この高確率遊技状態においては、例えば図19に示すようにBB(赤7,青7)及びRB(BAR)の当選確率が一般遊技状態に比してそれぞれ2倍とされた高確率遊技状態用確率抽選テーブルに基づいて当選役の抽選がなされることになる。なお、この高確率遊技状態への移行を特典として採用した場合の処理手順等については実施例で示したものと同様のものとなる。
このように、高確率遊技状態への移行を特典として採用することにより、コマンドの入力が成功した場合に高確率遊技状態という高い特典を遊技者が享受し得ることになるので、遊技客がコマンドの入力を行う際の緊張感を高め、もって遊技者によっての遊技性をより一層高めることができる。
また、(3)当選役を自動入賞させるリール自動停止制御を特典として採用した場合には、図20に示したように、ステップS15の停止スイッチがオンであるか否かを調べる前にコマンドが当選したか否かを判定し、コマンドが当選した場合には、当選役の絵柄を揃える位置で全リール3L,3C,3Rを自動停止するように制御し、コマンドが当選しない場合にはステップS15に移行するよう制御すれば良い。なお、この場合の他のフローは、図12及び図14に示したものとほぼ同様のものとなるが、ステップS29〜S31の処理(高確率再遊技に係る処理)については省略される。
このように、当選役を自動入賞させるリール自動停止制御を特典として採用した場合には、いわゆる目押しが苦手な遊技者が目押しで絵柄を揃えられないことに起因するメダルの無用な損失を避け、特に初心者にとって魅力ある遊技性を付与することができる。
なお、本実施例では、ボーナスの内部当選後に遊技者によるコマンドの入力を行わせる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、任意の時点でコマンド入力を遊技者に行わせるよう構成することもできる。このコマンド入力をどの時点で行わせるかによって、遊技のバリエーションがさらに広がり、高い遊技性を付与することができる。
また、本実施例では、メダルを遊技媒体として利用するパチスロ機1に本発明を適用した場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リールを停止ボタン等で停止させる他の遊技機にも同様に適用することができる。
さらに、本実施例では、コマンドの入力を受け付ける状態で停止ボタン7L,7C,7Rが押下された場合は、たとえリール3L,3C,3Rが回転中であってもこれらのリール3L,3C,3Rを停止制御させないこととしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、停止ボタン7L,7C,7Rが操作された場合に、コマンドの入力を受け付けつつ併せて該当するリール3L,3C,3Rを停止制御するよう構成することもできる。
本実施例で用いたパチスロ機1の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するゲームプログラムにも本発明を適用することができる。この場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体としては、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用でき、このゲームプログラムをネットワークを介してダウンロードしても良い。
本発明にかかる遊技機は、新たな遊技性によって遊技機の顧客吸引力並びに遊技店での集客力を高める場合に有用である。
1 パチスロ機
2 前面ドア
2b 液晶表示部
3L,3C,3R リール
6 スタートレバー
7L,7C,7R 停止ボタン
21L,21C,21R 図柄表示領域
23 演出表示領域
30 マイクロコンピュータ
31 CPU
32 ROM
33 RAM
71 主制御回路
72 副制御回路
83 プログラムROM
84 ワークRAM
131 液晶表示装置
2 前面ドア
2b 液晶表示部
3L,3C,3R リール
6 スタートレバー
7L,7C,7R 停止ボタン
21L,21C,21R 図柄表示領域
23 演出表示領域
30 マイクロコンピュータ
31 CPU
32 ROM
33 RAM
71 主制御回路
72 副制御回路
83 プログラムROM
84 ワークRAM
131 液晶表示装置
Claims (5)
- 回転駆動された複数のリールを複数の停止ボタンの押下操作によって停止させ、停止した各リール上の絵柄の組み合わせに応じて遊技媒体を投出する遊技機であって、
前記複数の停止ボタンが操作された際の押し順及び押下時間に基づいてコマンドの入力を受け付けるコマンド受付手段と、
前記コマンド受付手段により受け付けたコマンドが当選したか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により当選と判定された場合に、遊技者に有利な状態に移行制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする遊技機。 - 前記コマンド受付手段により前記コマンドの入力を受け付ける場合には、前記複数の停止ボタンの操作に応答して各リールを停止制御せず、前記コマンド受付手段により前記コマンドの入力を受け付けない場合には、前記複数の停止ボタンの操作に応答して各リールを停止制御するリール制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 前記判定手段は、前記コマンド受付手段により受け付けられたコマンドが、所定の表示部に表示された画像及び/又は所定のスピーカにより鳴動された音源により形成された演出内容に適合する場合に、当該コマンドを当選と判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
- 前記制御手段は、前記判定手段により前記コマンドが当選と判定された場合に、所定のゲーム数の間高い確率で再遊技が可能な高確率再遊技状態若しくは所定のゲーム数の間高い確率でボーナスが抽選される高確率遊技状態に移行制御することを特徴とする請求項1、2又は3に記載の遊技機。
- 前記制御手段は、前記判定手段により前記コマンドが当選と判定された場合に、内部当選した役の絵柄が揃うよう前記複数のリールを自動停止制御することを特徴とする請求項1、2又は3に記載の遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005175452A JP2006346114A (ja) | 2005-06-15 | 2005-06-15 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005175452A JP2006346114A (ja) | 2005-06-15 | 2005-06-15 | 遊技機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006346114A true JP2006346114A (ja) | 2006-12-28 |
Family
ID=37642576
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005175452A Withdrawn JP2006346114A (ja) | 2005-06-15 | 2005-06-15 | 遊技機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006346114A (ja) |
-
2005
- 2005-06-15 JP JP2005175452A patent/JP2006346114A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080421 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20100122 |