JP2006345693A - インバータ装置 - Google Patents

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修 松本
Kunihiko Fuji
邦彦 冨士
Akio Imai
翠男 今井
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Abstract

【課題】異なる制御方式のインバータ装置であっても、インバータ装置を共用化することによりシステムの小型化と低価格化を図り、信頼性を向上させる。さらにインバータ装置の融通性を上げることでシステム全体の信頼性強化を図る。
【解決手段】インバータ装置2に、各制御方法(フィ−ドバック制御14とセンサレスベクトル制御13とV/F制御12)とそれぞれに必要な制御定数を複数個記憶させ、インバータ装置2の内部信号または外部信号により上記制御方法と制御定数を選択できるようにした。またこの選択は外部の制御回路19でも行え、直接インバータ装置2に書き込みできるようにした。これにより、制御方法が異なっていてもインバータ装置の容量として問題のない場合(使用率の変更も含む)にインバータ装置の共用化を図ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は誘導電動機の可変速制御装置およびその運転方法に係り、特に1台または複数台の誘導電動機を1台または複数台のインバータ装置で運転する場合で、複数の種類の制御方式が混在する場合の可変速制御装置およびその運転方法に関する。
従来のインバータ装置の出力電圧Vと出力周波数Fの比を所定の値にして誘導電動機を可変速制御するいわゆるV/F制御(以下V/F制御という)による運転は、1台のインバータ装置で1台または複数台の誘導電動機を選択運転する場合に、V/F特性の設定はインバータ装置に準備されたV/F特性の中から1種類のみを選択して、停止中に固定設定していた。すなわちこの場合のV/F特性の設定は、インバータ装置が停止中にインバータ装置に準備されたV/F特性の中から各々の誘導電動機に応じV/F特性を1種類のみ選択設定し、誘導電動機は運転指令に基づきインバータ装置と誘導電動機間のコンタクタ等の接点をON−OFFして切り替え、交互運転していた。
また速度フィードバックしてベクトル制御により誘導電動機を可変速制御する従来のベクトル制御(以下FB制御という)のインバータ装置を用いたシステムは、1台のインバータ装置で1台の誘導電動機のみ運転可能で、インバータ装置の誘導電動機定数等の内部設定は1種類のみ固定設定していた。従って複数台の誘導電動機を使用する場合同数のインバータ装置が必要である。またモートルを切り替えることを考慮していないため回路定数の異なるモートルを複数個使用する場合は複数個のインバータを必要とする等融通性に欠け、経済的にも問題があった。
このように、従来は複数台の特性の異なる誘導電動機を異なった制御方式で駆動する場合それぞれの誘導電動機用に1:1に対応した制御方式および内部定数が設定されたインバータ装置であった。
特開平2−32788号公報
本発明の目的は、上記V/F制御、FB制御、あるいは速度フィードバックしないでベクトル制御により誘導電動機を可変速制御するセンサレスベクトル制御(以下、この制御方式をSLV制御という)等の複数の運転方法(例えば特許文献1参照)を運転状況及び運転パターン等に応じて選択できるようにして、インバータ装置を任意の電動機と運転方法に共用化して使用できる経済的なシステムを実現することを目的とする。
この問題を解決するために、1台のインバータ装置にそれぞれの誘導電動機の各制御方式に対する内部定数の記憶領域が設けられ、インバータ装置の内部信号または外部信号により内部定数および制御方式が選択される。この選択信号は運転パターン及び運転状況に応じて、インバータの制御回路またはシステム制御回路から発せられる。
運転パターン及び運転状況に応じて、制御方式とそれに合った内部定数が切り替えられ、また対応する誘導電動機がインバータ装置の出力に選択接続される。これにより複数の誘導電動機と複数の制御方式から所望の誘導電動機と制御方式を選択して駆動することが可能となる。
図1に本発明によるインバータの回路構成の一例を示す。電源1より供給された電源はインバータ2内の整流回路3により整流され、突入防止回路4を通って平滑回路5に蓄えられる。その後逆変換回路6により任意の電圧と任意の周波数に変換されモートル8を駆動する。発信器9はモートル8の回転数を検出しインバータにフィードバックする。電流検出回路7およびその他の検出回路11の信号はインバータの制御回路17に伝えられる。このインバータ2は切替回路15によりV/F制御回路12およびFB制御回路14およびSLV制御回路13の切り替えが可能であり、上記その他の検出回路11の信号から制御回路17により切り替える場合と、システムの制御回路19よりの信号で切り替える場合がある。それぞれに必要な制御定数はオペレータ18より記憶回路16に記憶された定数を選択するか、システム制御回路19より直接入力する。以上により制御されたものは波形合成回路10を通して逆変換回路6を駆動する。
図2にインバータ装置内部に用意される内部定数のテーブルを示す。各誘導電動機(図2の例ではA,B,Cなど)に対しFB制御、SLV制御及びV/F制御のそれぞれで制御する場合の制御定数(例えば、FB信号、誘導電動機定数、V/F特性、保護レベル、運転条件、制御の為のその他の定数など)をモード番号と関係させてインバータ装置の記憶回路16あるいはシステム制御回路19に記憶する。インバータは選択された制御方式と定数により運転する。
図3に本発明のインバータ装置を含む自動倉庫制御システムの具体的な一実施例を示す。電源21よりインバータ装置22に電力を供給して電磁接触器23を通じて昇降用誘導電動機26を駆動し、誘導電動機26の回転数は発信器27よりインバータ装置22にフィードバックされる。インバータ装置37は電磁接触器36を通じフォーク用誘導電動機33、または電磁接触器35を通じて走行用誘導電動機34を駆動する。38はシーケンスコントローラ等を用いたシステム制御回路である。なお、電磁接触器24及び電磁接触器25はインバータ装置37が故障した場合、インバータ装置22でフォーク用誘導電動機33及び走行用誘導電動機34を駆動するための緊急用の回路である。このシステムの可動部は、走行用誘導電動機34で駆動される走行体29と、昇降用誘導電動機26で駆動される昇降体30と、フォーク用誘導電動機33で駆動されるフォーク32より成り立っている。荷物31はフォーク32の上にあり、格納棚28の指定された番地まで走行体29と昇降体30で移動しフォーク32により格納または搬出を行う。
従来の技術では昇降用及び走行用及びフォーク用それぞれ個別で三台のインバータ装置を必要としていたが、本実施例ではインバータ装置37がSLV制御で走行用誘導電動機34を、V/F制御でフォーク用誘導電動機33を切り替えて制御するため、誘導電動機26をFB制御しているインバータ装置22と合わせて全部で二台のインバータ装置を使用している。システムとして搬送時間をできるだけ短くするため走行用誘導電動機34と昇降用誘導電動機26が同時に起動することがあり、これらには個別のインバータ装置を設けるのがよい。もちろん搬送時間をあまり問題としないシステムでは順次起動として全部でインバータ装置一台としてもよい。
図4に走行用及びフォーク用インバータ装置37の運転フローチャートを示す。システム制御回路38により走行運転またはフォーク運転の判断をする(ステップ40)。走行運転の場合電磁接触器36をOFFし電磁接触器35をONすることで、インバータ装置37と誘導電動機34を接続する(ステップ41)。この場合本実施例では誘導電動機34のSLV制御であるモード8の内部定数を選択するモード選択信号をインバータ装置37に送りインバータ装置に記憶された制御定数を選択設定するようにするか、または制御回路38がインバータ装置37に直接内部定数を書き込みに行く(ステップ42)。その後走行動作を行う(ステップ43)。フォーク運転の場合電磁接触器35をOFFし電磁接触器36をONすることで、インバータ装置37と誘導電動機33を接続する(ステップ44)。この場合誘導電動機33のV/F制御であるモード6の内部定数を選択する信号をインバータ装置37に送りインバータ装置に記憶された制御定数を選択設定するようにするか、または制御回路38がインバータ装置37に直接内部定数を書き込みに行く(ステップ45)。その後フォーク動作を行う(ステップ46)。
図5にインバータ装置22のFB信号が異常になった場合のフローチャートを示す。FB信号の異常を検出した場合(ステップ50)、インバータ装置制御回路22からシステム制御回路38にFB信号の異常を知らせる(ステップ51)。この時、インバータ装置22が自ら、またはシステム制御回路38がインバータ装置の内部定数をモード1からモード2へ切り替えるモード切り替え信号をインバータ装置22へ送りインバータをFB制御からSLV制御に切り替える為(ステップ52)。その後SLV制御を行う(ステップ53)。また、インバータ装置37が故障した場合、電磁接触器24または電磁接触器25を切り替えそれに伴いインバータ装置のモード変更を行うことで、運転効率は悪くなるがシステムの完全停止を避けるように運転することができる。
以上、一台のインバータ装置がインバータ装置内部の信号または外部の制御回路からの信号によりV/F制御やFB制御やSLV制御を選択できる。この時に必要な定数はインバータ装置内部に必要モード分記憶させて内部信号または外部信号により選択できるようにした。また、必要な定数は外部の制御回路より直接インバータ装置に設定するようにもできる。なお、インバータ装置内部の定数はオペレータで容易に設定および変更できる。
インバータ装置の各制御方式とそれぞれの制御方式に合った定数を複数個記憶し任意に選択または直接設定できることにより、制御方法が異なっていてもインバータ装置の共用化を図ることができ、システムの小型化と低価格化、更には部品点数の低減により信頼性を向上できる。また、他のインバータ装置が故障あるいはFB信号の異常があった場合に、他のインバータ装置の代行あるいは制御方式の変更により運転可能となりシステムの強化を図ることができる。
本発明の一実施例であるインバ−タのシステム構成図を示す。 本発明の一実施例であるインバータ装置の記憶内容を示す。 本発明の一実施例である搬送装置の構成図を示す。 本発明の一実施例に供する通常時のフローチャートの一例を示す。 本発明の一実施例に供する異常時のフローチャートの一例を示す。
符号の説明
1…電源、
2…インバータ装置、
3…整流回路、
4…突入防止回路、
5…平滑回路、
6…逆変換回路、
7…電流検出回路、
8…モ−トル、
9…発信器、
10…波形合成回路、
11…検出回路、
12…V/F制御回路、
13…SLV制御回路、
14…FB制御回路、
15…制御切り替え回路、
16…記憶回路、
17…インバ−タ制御回路、
18…オペレ−タ、
19…システム制御回路、
21…電源、
22…昇降用インバータ装置、
23…昇降用電磁接触器、
24…異常時フォーク用電磁接触器、
25…異常時走行用電磁接触器、
26…昇降用誘導電動機、
27…発信器、
28…格納棚、
29…走行体、
30…昇降体、
31…荷物、
32…フォーク、
33…フォーク用誘導電動機、
34…走行用誘導電動機、
35…走行用電磁接触器、
36…フォーク用電磁接触器、
37…走行用及びフォーク用インバータ装置、
38…システム制御回路。

Claims (3)

  1. インバータ装置(2〜17,22,37)の出力電圧Vと出力周波数Fの比を所定の値として運転するV/F制御運転、インバータ装置を速度フィ−ドバック制御により運転するFB制御運転、インバータ装置を速度フィ−ドバック信号なしでベクトル制御するSLV制御運転の複数の制御方式うち少なくとも2種類の制御方式を切り替え、1台のインバータ装置で2台以上の複数の誘導電動機(26、33,34)から運転すべき誘導電動機を切り替えて速度制御する誘導電動機の駆動装置。
  2. 前記制御方式に対応した所定の制御定数の組を設定する設定手段(18又は19)と、前記設定手段により設定された制御定数に基づいて前記インバータ装置に接続された前記誘導電動機を速度制御する制御手段(7〜17)を備えたことを特徴とする請求項1記載の誘導電動機の制御装置。
  3. 前記複数の制御方式に対応した所定の複数の制御定数の組を前記インバータ装置内に記憶する記憶手段(16)と、前記制御方式に対応して前記記憶手段に記憶された複数の制御定数の組から選択する選択手段(18又は19)と、前記切換手段により切り替えた制御方式に対応して制御回路(12,13,14)を切り替える切替手段(15及び11、17、又は15及び19)と、前記選択手段により選択された制御定数と前記切替手段によって切り替えられた制御回路に基づいて前記インバータ装置に接続された前記誘導電動機を速度制御する制御手段(7〜17)を備えたことを特徴とする請求項1記載の誘導電動機の制御装置。
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