JP2006345059A - 撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、撮影装置本体の厚みを薄くすることができるとともに、グリップ部を大きくすることなく、グリップ部を把持した手によって画像表示部が覆われるのを防止することができるコンパクトな撮影装置を提供する。
【解決手段】カメラケース2の前面に設けられたレンズユニット3は、入射光軸Pに沿って前後方向に移動自在に設けられている。画像表示パネル11は、入射光軸Pに対して直交方向に移動自在に設けられ、レンズユニット3が前方に移動された際には光軸方向においてレンズユニット3と重なる位置に移動され、レンズユニット3が後方に移動された際には光軸方向においてレンズユニット3と重ならない位置に移動される。
【選択図】 図3

Description

本発明は撮影装置に係り、特に装置本体の前面にレンズユニットが設けられ、装置本体の背面に画像表示部が設けられた撮影装置に関する。
近年、デジタルカメラ等の撮影装置は、携帯性を向上させるために、小型化、軽量化、薄型化することが望まれている。このようなデジタルカメラにおいて、カメラ本体の厚さを決定する大きな要因は、カメラ本体の前面に設けられたレンズユニット及び背面に設けられているモニタ(画像表示部)である。
特許文献1、2、3等に開示されたデジタルカメラでは、レリーズボタンは、操作性を考慮して、カメラの前面に向かって左側の上壁に配置され、レンズユニットは、撮影時にカメラ本体を把持するグリップ部を避けて、すなわち、カメラの前面に向かって左側部を避けて中央から右側の前壁に設けられており、モニタの画像表示パネルは、レンズユニットの入射光軸方向に対してレンズユニットと重なる位置に配置されている。しかしながら、このような配置のデジタルカメラでは、レンズユニットとモニタとが光軸方向に重なっているため、カメラ本体の厚みが厚くなるという欠点があった。また、特許文献1のデジタルカメラは、モニタを保護するカバーガラス板を設けているため、カメラ本体の厚みがその分だけ更に厚くなるという問題もあった。
そこで、特許文献4には、カメラ本体の厚みを薄くするために、レンズユニットと光軸方向において重ならない位置に、すなわち、カメラの背面に向かって右側にモニタをオフセットして配置したデジタルカメラが開示されている。
特開平10−304229号公報 特開平11−196303号公報 特開2004−341223号公報 特開2003−153065号公報
しかしながら、特許文献4のような位置にモニタが配置されていると、撮影時に、カメラ本体のグリップ部を把持した際に、指でモニタの一部を覆うため表示画面が見難くなるという問題があった。それを避けるために、カメラのグリップ部を大きくすると、カメラ本体がそれだけ大型化するとう欠点があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、撮影装置本体の厚みを薄くすることができるとともに、グリップ部を大きくすることなく、グリップ部を把持した手によって画像表示部が覆われるのを防止することができるコンパクトな撮影装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、前記目的を達成するために、撮影装置本体と、該撮影装置本体の前面に設けられたレンズユニットと、該撮影装置本体の背面に設けられた画像表示部とを備えた撮影装置において、前記レンズユニットは、該レンズユニットの入射光軸に沿って前後方向に移動自在に設けられ、前記画像表示部は、前記レンズユニットの入射光軸に対して略直交方向に移動自在に設けられ、前記レンズユニットが前方に移動された際には光軸方向においてレンズユニットと重なる位置に移動され、前記レンズユニットが後方に移動された際には光軸方向においてレンズユニットと重ならない位置に移動されることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、撮影時には、レンズユニットを撮影装置本体の前面から前方へ突出した位置に移動させ、そして、レンズユニットを前記位置に移動させることにより空いたスペースに、すなわち、光軸方向においてレンズユニットと一部又は全部が重なる位置に画像表示部を侵入移動させる。これにより撮影時には、レンズユニットの後方に画像表示部が位置するので、グリップ部を大きくすることなく、グリップ部を把持した手によって画像表示部が覆われるのを防止することができる。一方で携帯時には、画像表示部を光軸方向においてレンズユニットと重ならない位置に移動させ、そして、レンズユニットを撮影装置本体の前面から後方に引き込んだ位置に移動させる。これにより、携帯時の形態において、画像表示部の厚み分だけ撮影装置本体を薄くすることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記撮影装置本体には、前記光軸方向においてレンズユニットと重ならない位置に移動された前記画像表示部を保護する保護部材が設けられていることを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、光軸方向においてレンズユニットと重ならない位置に移動された画像表示部は、撮影装置本体に設けられた保護部材によって保護される。よって、画像表示部の画像表示面を、携帯時において保護することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記保護部材には、前記画像表示部の画像表示面を露出する開口部が形成され、該開口部には透明板が取り付けられていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、画像表示部の画像表示面を露出する開口部を保護部材に形成し、この開口部に透明板を取り付けたので、画像表示面を透明板で保護した状態で画像表示面に表示された画像を透明板を介して視認できる。例えば、光軸方向においてレンズユニットと重ならない位置に画像表示部が移動された際に、撮影モードから画像再生モードにモードが切り替えられる撮像装置の場合には、透明板によって画像表示面を保護した状態で画像を見ることができるので好適である。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記透明板は、フレネルレンズであることを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、透明板をフレネルレンズとしたので、画像表示面に表示された画像を拡大して観賞することができる。
本発明に係る撮影装置によれば、撮影時には、レンズユニットを撮影装置本体の前面から前方へ突出した位置に移動させ、そして、レンズユニットを前記位置に移動させることにより空いたスペースに画像表示部を侵入移動させたので、グリップ部を大きくすることなく、グリップ部を把持した手によって画像表示部が覆われるのを防止することができる。一方で携帯時には、画像表示部を光軸方向においてレンズユニットと重ならない位置に移動させ、そして、レンズユニットを撮影装置本体の前面から後方に引き込んだ位置に移動させたので、画像表示部の厚み分だけ撮影装置本体を薄くすることができる。
以下、添付図面に従って本発明に係る撮影装置の好ましい実施の形態について説明する。なお、以下の説明では、本発明の撮影装置を、電子カメラであるデジタルカメラに適用した例について説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、カメラ付き携帯電話機、撮像部付き携帯情報端末(PDA)等に適用可能である。
図1は、実施の形態のデジタルカメラを前面側から視た斜視図であり、図2は、図1のデジタルカメラを背面側から視た斜視図である。また、図3及び図4は、図1のデジタルカメラの水平断面図であり、図5はレンズユニット及び画像表示パネルの駆動機構の一例を示した斜視図である。
デジタルカメラ(以下、カメラと称する)1では、カメラケース(撮影装置本体に相当)2の前面に向かって前壁2aの右寄りにレンズユニット3が配置され、同様に、上壁2bの左寄りに撮影ボタン4が配置されている。また、カメラケース2の背面において、レンズユニット3の入射光軸Pの延長上に窓5aが形成され、窓5aの右側に並んで他の窓5bが形成されている。
レンズユニット3は沈胴式の鏡筒であり、大径鏡筒部分3a、中径鏡筒部分3b、及び小径鏡筒部分3cがテレスコープ式に嵌合されて構成されている。なお、レンズユニット3は沈胴式のレンズユニットに限定されるものではなく、カメラケース2の前面から前方に突出するとともに、カメラケース2に少なくともその一部が収納されるレンズユニットであれば適用できる。
更に、カメラケース2の前壁2aにはストロボ6a、ファインダ対物窓6b等が配置されるとともに、上壁2bには電源スイッチ7が配置され、背壁2cにはファインダ接眼窓8、撮影・画像再生のモード選択スイッチ9、その他の操作ボタン等が配置されている。なお、窓5a、5bは別々に形成する必要はなく、両窓5a、5bを1つの窓によって形成してもよい。また、電源スイッチ6、モード選択スイッチ9、その他の操作ボタン等はカメラケース2の背壁2cに限定されることなく、他の壁に配置してもよい。
カメラ1では図3及び図4に示したように、カメラケース2の内部において、撮影ボタン4側に電池収納部10が形成されている。また、背壁2cに沿って画像表示部の画像表示パネル11が配設され、レンズユニット3と電池収納部10との間で、画像表示パネル11よりも前方に基板12が配設されている。ここで、カメラケース2の背壁2cが、画像表示パネル11を保護する保護部材に相当し、背壁2cに形成された窓5bが保護部材に形成された開口部に相当する。また、窓5bには、透明板が嵌め込まれて画像表示パネル11の表示面が保護されている。更にまた、透明板としてフレネルレンズを使用することにより、画像表示パネル11の表示面に表示された画像を拡大表示することができる。
レンズユニット3は、適宜な駆動機構13、例えば、図5に示したように、ガイドレール13aにより、レンズユニット3の入射光軸Pに沿って前後方向にスライド自在に支持され、レンズユニット3のピン13bに係合させたリンク竿13cをモータ13dによって揺動させることによって前後方向に移動される。また、画像表示パネル11は、適宜な駆動機構14、例えば、図5に示したように、画像表示パネル11の上下面に配設したピン14aを、画像表示パネル11の上下に配設されたガイドレール14bの長孔に挿嵌させることにより、入射光軸Pに対して直交方向にスライド自在に配設され、画像表示パネル11に配設したモータ14cの軸にピニオン14dを配設し、このピニオン14dをラック14eに噛合させ、モータ14cを駆動することによって、窓5a、5b間で移動される。なお、駆動機構13、14の動力伝達機構は、リンク、ラックとピニオンばかりでなく、プーリとワイヤ、スクリューロッド、電磁ソレノイド等によってもよい。
このカメラ1では、電源がOFFの状態では、すなわち、カメラ携帯時の状態では図3に示したように、画像表示パネル11が右側の窓5bに対応した画像再生位置(光軸方向においてレンズユニットと重ならない側方位置)に位置して、レンズユニット3の移動域から退避しており、レンズユニット3の後端が画像表示パネル11の移動域に侵入している。この状態におけるレンズユニット3は、画像表示パネル11の移動域まで退避し、その先端はカメラケース2の前壁2aの前面まで没入されるので、カメラ1の厚みを薄くすることができる。
電源をONにし、モード選択スイッチ9を画像再生モードにすると、上記状態で、窓5bを介して画像表示パネル11に再生画像が表示される。この状態では、画像表示パネル11がカメラケース2の背面に向かって右側に位置しているが、グリップ部15を把持する必要がないので、画像表示パネル11に表示されている画像が指等によって隠されることはなく、カメラ1の幅を小さくしても、グリップ部15を十分に確保することができる。
また、モード選択スイッチ9を撮影モードにすると、モータ13dが駆動され、レンズユニット3がカメラケース2の前壁2aから前方へ突出される。なお、その際、図示しないが、鏡筒部分3b、3dが鏡筒部分3aからそれぞれ前方へ突出される。同時または続いて、モータ14cが駆動され、画像表示パネル11は、レンズユニット3が前方へ突出されて空いた空間、すなわち、レンズユニット3の後部空間に移動される。そして、画像表示パネル11には、撮影するスルー画像が表示され、そのスルー画像は窓5aを介して観ることができる。この状態における画像表示パネル11は、カメラケース2の背面に向かって左側の位置(光軸方向においてレンズユニットと重なる位置)に位置しているので、左側に位置するグリップ部15を把持しても、指によって画像表示パネル11に表示されている画像が覆われることがない。
なお、撮影時においては、画像表示パネル11の全体が、光軸方向においてレンズユニット3と重なる位置に位置する必要は必ずしもなく、少なくとも画像表示パネル11の一部が、光軸方向においてレンズユニットと重なる位置に位置すればよい。
また、図5の如くレンズユニット3がカメラケース2の前壁2aから前方へ突出した初期位置に位置したことを検知するリーフスイッチ16が設けられている。このリーフスイッチ16は、前記初期位置に位置すると、レンズユニット3と連動するリンク竿13cに形成された爪部17に押圧されて閉となり、ON信号が図6に示すCPU20に出力される。このCPU20によるシーケンス制御については後述する。
図6は、カメラ1のブロック図が示され、カメラ1全体の動作は中央処理装置(CPU)20によって統括制御される。 CPU20は、所定のプログラムに従って本カメラシステムを制御する制御手段として機能するとともに、自動露出(AE)演算、自動焦点調節(AF)演算、ホワイトバランス(WB)調整演算など、各種演算を実施する演算手段として機能する。
バス22を介してCPU20と接続されたROM24には、CPU20が実行するプログラム及び制御に必要な各種データ等が格納され、EEPROM26には、CCD画素欠陥情報、カメラ動作に関する各種定数/情報等が格納されている。
また、メモリ(SDRAM)28は、プログラムの展開領域及びCPU20の演算作業用領域として利用されるとともに、画像データや音声データの一時記憶領域として利用される。VRAM30は画像データ専用の一時記憶メモリであり、A領域30AとB領域30Bが含まれている。メモリ28とVRAM30は共用することが可能である。
カメラ1にはモード選択スイッチ9、撮影ボタン4、その他、メニュー/OKキー、十字キー、キャンセルキーなどの操作手段(図2には不図示)32が設けられている。これら各種の操作部(4、9、32)からの信号はCPU20に入力され、CPU20は入力信号に基づいてカメラ1の各回路を制御し、例えば、レンズ駆動制御、撮影動作制御、画像処理制御、画像データの記録/再生制御、画像表示パネル11の表示制御などを行う。
モード選択スイッチ9は、撮影モードと再生モードとを切り換えるための操作手段である。モード選択スイッチ9を操作して可動接片9Aを接点aに接続させると、その信号がCPU20に入力され、カメラ1は撮影モードに設定され、可動接片9Aを接点bに接続させると、カメラ1は記録済みの画像を再生する再生モードに設定される。
撮影ボタン4は、撮影開始の指示を入力する操作ボタンであり、半押し時にONするS1スイッチと、全押し時にONするS2スイッチとを有する二段ストローク式のスイッチで構成されている。
メニュー/OKキーは、画像表示パネル11の画面上にメニューを表示させる指令を行うためのメニューボタンとしての機能と、選択内容の確定及び実行などを指令するOKボタンとしての機能とを兼備した操作キーである。十字キーは、上下左右の4方向の指示を入力する操作部であり、メニュー画面から項目を選択したり、各メニューから各種設定項目の選択を指示したりするボタンとして機能する。キャンセルキーは、選択項目など所望の対象の消去や指示内容の取消し、あるいは1つ前の操作状態に戻らせる時などに使用される。
画像表示パネル11は、ユーザインターフェース用表示画面としても利用され、必要に応じてメニュー情報や選択項目、設定内容などの情報が表示される。この画像表示パネル11は液晶ディスプレイであるが、これに代えて、有機ELなど他の方式の表示装置を用いることも可能である。
カメラ1は、メディアソケット34を有し、メディアソケット34には記録メディア36を装着することができる。記録メディアの形態は特に限定されず、スマートメディア(商標)に代表される半導体メモリカード、可搬型小型ハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクなど、種々の媒体を用いることができる。
メディアコントローラ38は、メディアソケット34に装着される記録メディア36に適した入出力信号の受渡しを行うために所要の信号変換を行う。
また、カメラ1はパソコンその他の外部機器と接続するための通信手段としてUSBインターフェース部40を備えている。図示せぬUSBケーブルを用いてカメラ1と外部機器を接続することにより、外部機器との間でデータの受渡しが可能となる。もちろん、通信方式はUSBに限らず、その他の通信方式を適用してもよい。
次に、カメラ1の撮影機能について説明する。
モード選択スイッチ9によって撮影モードが選択されると、カラーCCD固体撮像素子(以下CCDと記載)42を含む撮像部に電源が供給され、撮影可能な状態になる。
レンズユニット3は、フォーカスレンズを含む撮影レンズ44と絞り兼用メカシャッター45とを含む光学ユニットである。レンズユニット3は、CPU20によって制御されるレンズ駆動部46、絞り駆動部48によって電動駆動され、ズーム制御、フォーカス制御及びアイリス制御が行われる。
レンズユニット3を通過した光は、CCD42の受光面に結像される。CCD42の受光面には多数のフォトダイオード(受光素子)が二次元的に配列されており、各フォトダイオードに対応して赤(R)、緑(G)、青(B)の原色カラーフィルタが所定の配列構造で配置されている。また、CCD42は、各フォトダイオードの電荷蓄積時間(シャッタースピード)を制御する電子シャッター機能を有している。CPU20は、タイミングジェネレータ50を介してCCD42での電荷蓄積時間を制御する。なお、CCD42に代えてMOS型など他の方式の撮像素子を用いてもよい。
CCD42の受光面に結像された被写体像は、各フォトダイオードによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、CPU20の指令に従いタイミングジェネレータ50から与えられる駆動パルスに基づいて信号電荷に応じた電圧信号(画像信号)として順次読み出される。
CCD42から出力された信号はアナログ処理部(CDS/AMP)52に送られ、ここで画素ごとのR,G,B信号がサンプリングホールド(相関二重サンプリング処理)され、増幅された後、A/D変換器54に加えられる。A/D変換器54によってデジタル信号に変換された点順次のR,G,B信号は、画像入力コントローラ56を介してメモリ28に記憶される。
画像信号処理回路58は、メモリ28に記憶されたR,G,B信号をCPU20の指令に従って処理する。すなわち、画像信号処理回路58は、同時化回路(単板CCDのカラーフィルタ配列に伴う色信号の空間的なズレを補間して色信号を同時式に変換する処理回路)、ホワイトバランス補正回路、ガンマ補正回路、輪郭補正回路、輝度・色差信号生成回路等を含む画像処理手段として機能し、CPU20からのコマンドに従ってメモリ28を活用しながら所定の信号処理を行う。
画像信号処理回路58に入力されたRGBの画像データは、画像信号処理回路58において輝度信号(Y信号)及び色差信号(Cr,Cb 信号)に変換されるとともに、ガンマ補正等の所定の処理が施される。画像信号処理回路58で処理された画像データはVRAM30に格納される。
撮影画像を画像表示パネル11にモニタ出力する場合、VRAM30から画像データが読み出され、バス22を介してビデオエンコーダ60に送られる。ビデオエンコーダ60は、入力された画像データを表示用の所定方式の信号(例えば、NTSC方式のカラー複合映像信号)に変換して画像表示パネル11に出力する。
CCD42から出力される画像信号によって、1コマ分の画像を表す画像データがA領域30AとB領域30Bとで交互に書き換えられる。VRAM30のA領域30A及びB領域30Bのうち、画像データが書き換えられている方の領域以外の領域から、書き込まれている画像データが読み出される。このようにしてVRAM30内の画像データが定期的に書き換えられ、その画像データから生成される映像信号が画像表示パネル11に供給されることにより、撮像中の映像がリアルタイムに画像表示パネル11に表示される。撮影者は、画像表示パネル11に表示される映像(スルームービー画)によって撮影画角を確認できる。
撮影ボタン4が半押しされ、S1がオンすると、カメラ1はAE及びAF処理を開始する。すなわち、CCD42から出力された画像信号はA/D変換後に画像入力コントローラ56を介してAF検出回路62並びにAE/AWB検出回路64に入力される。
AE/AWB検出回路64は、1画面を複数のエリア(例えば、16×16)に分割し、分割エリアごとにRGB信号を積算する回路を含み、その積算値をCPU20に提供する。CPU20は、AE/AWB検出回路64から得た積算値に基づいて被写体の明るさ(被写体輝度)を検出し、撮影に適した露出値(撮影EV値)を算出する。求めた露出値と所定のプログラム線図に従い、絞り値とシャッタースピードが決定され、これに従いCPU20はCCD42の電子シャッター及びアイリスを制御して適正な露光量を得る。
また、AE/AWB検出回路64は、自動ホワイトバランス調整時には、分割エリアごとにRGB信号の色別の平均積算値を算出し、その算出結果をCPU20に提供する。CPU20は、Rの積算値、Bの積算値、Gの積算値を得て、各分割エリアごとにR/G及びB/Gの比を求め、これらR/G、B/Gの値のR/G、B/Gの色空間における分布等に基づいて光源種判別を行い、判別された光源種に適したホワイトバランス調整値に従って、例えば、各比の値がおよそ1(つまり、1画面においてRGBの積算比率がR:G:B≒1:1:1)になるように、ホワイトバランス調整回路のR,G,B信号に対するゲイン値(ホワイトバランス補正値)を制御し、各色チャンネルの信号に補正をかける。前述した各比の値を1以外の値になるようにホワイトバランス調整回路のゲイン値を調整すると、ある色味が残った画像を生成することができる。
カメラ1におけるAF制御は、例えば映像信号のG信号の高周波成分が極大になるようにフォーカシングレンズ(撮影レンズ44を構成するレンズ光学系のうちフォーカス調整に寄与する移動レンズ)を移動させるコントラストAFが適用される。すなわち、AF検出回路62は、G信号の高周波成分のみを通過させるハイパスフィルタ、絶対値化処理部、画面内(例えば、画面中央部)に予め設定されているフォーカス対象エリア内の信号を切り出すAFエリア抽出部、及びAFエリア内の絶対値データを積算する積算部から構成される。
AF検出回路62で求めた積算値のデータはCPU20に通知される。CPU20は、レンズ駆動部46を制御してフォーカシングレンズを移動させながら、複数のAF検出ポイントで焦点評価値(AF評価値)を演算し、評価値が極大となるレンズ位置を合焦位置として決定する。そして、求めた合焦位置にフォーカシングレンズを移動させるようにレンズ駆動部46を制御する。なお、AF評価値の演算はG信号を利用する態様に限らず、輝度信号(Y信号)を利用してもよい。
撮影ボタン4が半押しされ、S1オンによってAE/AF処理が行われ、撮影ボタン4が全押しされ、S2オンによって記録用の撮影動作がスタートする。S2オンに応動して取得された画像データは画像信号処理回路58において輝度/色差信号(Y/C信号)に変換され、ガンマ補正等の所定の処理が施された後、メモリ28に格納される。
メモリ28に格納されたY/C信号は、圧縮伸張回路66によって所定のフォーマットに従って圧縮された後、メディアコントローラ38を介して記録メディア36に記録される。例えば、静止画についてはJPEG形式で記録される。
モード選択スイッチ9により再生モードが選択されると、記録メディア36に記録されている最終の画像ファイル(最後に記録されたファイル)の圧縮データが読み出される。最後の記録に係るファイルが静止画ファイルの場合、この読み出された画像圧縮データは、圧縮伸張回路66を介して非圧縮のYC信号に伸張され、画像信号処理回路58及びビデオエンコーダ60を介して表示用の信号に変換された後、画像表示パネル11に出力される。これにより、当該ファイルの画像内容が画像表示パネル11の画面上に表示される。
静止画の一コマ再生中(動画の先頭フレーム再生中も含む)に、十字キーの右キー又は左キーを操作することによって、再生対象のファイルを切り換えること(順コマ送り/逆コマ送り)ができる。コマ送りされた位置の画像ファイルが記録メディア36から読み出され、上記と同様にして静止画像や動画が画像表示パネル11に再生表示される。以上がカメラ1の全体構成である。
図7は、CPU20によるシーケンス制御のうち、電源ON時のレンズユニット3と画像表示パネル11の動作の一例を示したフローチャートである。
同図によれば、電源がONされると(S(Step)100)、カメラ1のレンズユニット3の位置制御系及び画像表示パネル11の位置制御系が初期化(イニシャライズ)され(S110)、まず、レンズユニット3の進退位置を検出する(S120)。この検出は図5に示したリーフスイッチ16により行われ、すなわち、リーフスイッチ16からON信号又はOFF信号が出力されていることをCPU20が検知することにより行われる。次に、レンズユニット3が収納位置に位置していることを、CPU20がリーフスイッチ16からのOFF信号により検出すると、レンズユニット3を前進させ(S130)、レンズユニット3が初期位置に到達した際に(S140)、レンズユニット3の前進を停止する(S150)。すなわち、リーフスイッチ16からON信号が出力されたときに、レンズユニット3の前進を停止する。
次に、テレスコープ型のレンズユニット3のズーム系を駆動させて中径鏡筒部分3b及び小径鏡筒部分3cを大径鏡筒部分3aから繰り出させ(S160)、中径鏡筒部分3b及び小径鏡筒部分3cが初期位置に到達した際に(S170)、中径鏡筒部分3b及び小径鏡筒部分3cの繰り出しを停止する(S180)。
次いで、レンズユニット3の側方に位置している画像表示パネル11を駆動させ(S190)、画像表示パネル11がレンズユニット3の背面に挿入された際に(S200)、画像表示パネル11の移動を停止する(S210)。以上が電源ON時のレンズユニット3と画像表示パネル11の動作である。
図8は、CPU20によるシーケンス制御のうち、電源OFF時のレンズユニット3と画像表示パネル11の動作の一例を示したフローチャートであり、基本的に図7に示したシーケンスの逆のシーケンスである。
同図によれば、電源がOFFされると(S300)、レンズユニット3の背面に挿入されている画像表示パネル11を駆動させ(S310)、画像表示パネル11がレンズユニット3の側面位置に移動された際に(S320)、画像表示パネル11の移動を停止する(S330)。
次に、テレスコープ型のレンズユニット3のズーム系を駆動させて中径鏡筒部分3b及び小径鏡筒部分3cを大径鏡筒部分3aに沈胴させていき(S340)、中径鏡筒部分3b及び小径鏡筒部分3cが完全に沈胴した際に(S350)、中径鏡筒部分3b及び小径鏡筒部分3cの沈胴動作を停止する(S360)。
次いで、レンズユニット3の進退位置を、リーフスイッチ16からON信号又はOFF信号により検出する(S370)、そして、レンズユニット3が突出した初期位置に位置していることを、CPU20がリーフスイッチ16からのON信号により検出すると、レンズユニット3を後退させ(S380)、レンズユニット3が収納位置に到達した際に(S390)、レンズユニット3の後退を停止する(S400)。すなわち、リーフスイッチ16からOFF信号が出力されたときに、レンズユニット3の後退を停止する。以上が電源OFF時のレンズユニット3と画像表示パネル11の動作である。
実施の形態に係るデジタルカメラを前面側から視た斜視図 図1のデジタルカメラを背面側から視た斜視図 図1のデジタルカメラの水平断面図であって再生モード時及び携帯時の状態を示した説明図 図1のデジタルカメラの水平断面図であって撮影モード時の状態を示した説明図 レンズユニット及び画像表示パネルの駆動機構の一例を示した斜視図 カメラの全体構成を示したブロック図 電源ON時のレンズユニットと画像表示パネルの動作を示したフローチャート 電源OFF時のレンズユニットと画像表示パネルの動作を示したフローチャート
符号の説明
1…デジタルカメラ、2…カメラケース、3…レンズユニット、4…撮影ボタン、5a、5b…窓、6…電源スイッチ、7…筒状部、9…モード切換スイッチ、10…電池収納部、11…画像表示パネル、12…基板、13…レンズユニット駆動機構、14…画像表示パネル駆動機構、15…グリップ部

Claims (4)

  1. 撮影装置本体と、該撮影装置本体の前面に設けられたレンズユニットと、該撮影装置本体の背面に設けられた画像表示部とを備えた撮影装置において、
    前記レンズユニットは、該レンズユニットの入射光軸に沿って前後方向に移動自在に設けられ、
    前記画像表示部は、前記レンズユニットの入射光軸に対して略直交方向に移動自在に設けられ、前記レンズユニットが前方に移動された際には光軸方向においてレンズユニットと重なる位置に移動され、前記レンズユニットが後方に移動された際には光軸方向においてレンズユニットと重ならない位置に移動されることを特徴とする撮影装置。
  2. 前記撮影装置本体には、前記光軸方向においてレンズユニットと重ならない位置に移動された前記画像表示部を保護する保護部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の撮影装置。
  3. 前記保護部材には、前記画像表示部の画像表示面を露出する開口部が形成され、該開口部には透明板が取り付けられていることを特徴とする請求項2に記載の撮影装置。
  4. 前記透明板は、フレネルレンズであることを特徴とする請求項3に記載の撮影装置。
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