JP2006343579A - 光ケーブル接続用クロージャ - Google Patents

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Abstract

【課題】 高屈曲補強型単心光ケーブルを使用し、光ケーブルからの引き落とし配線及び分岐接続配線の際に、他の心線に影響を与えないで単心運用でき、接続作業や心線収納作業、さらには接続状況の点検補修等の保守作業を含め施工性を大幅に向上させることと、機能要求に対して必要となる各トレイを簡単に追加増設、撤去できる取扱簡便な光ケーブル接続用クロージャとする。
【解決手段】 コネクタを接続するアダプタ6をアダプタ取付部材7に複数設けてコネクタ接続可能の構成にした接続用トレイ1と、コネクタを接続するアダプタ9を複数設けたスプリッタモジュール部8が配備されてコネクタ接続可能の構成にしたスプリッタ用トレイ2と、コネクタを接続するアダプタを複数配備してコネクタ接続部34を備えてコネクタ接続可能の構成にしたドロップ用トレイ3とを複数重ねた状態でクロージャ本体10内に変位自在に設けた構成とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、通信ケーブル、特に光ファイバ心線を有する光ファイバケーブル(以下光ケーブル)の架空区間のアクセス区間において、固定配線区間の配線点やケーブル接続点における外被接続並びに架空光ケーブルと、ドロップ光ケーブルの接続のために用いられ、光ケーブルの接続部を保護して、心線余長を収納し、光ケーブル空の引き落し配線および分岐接続配線の際に、他の心線に影響を与えないで単心運用でき、空いている心線は、その後のユーザーの加入など必要な単心線として使用し心線使用効率を高め、需要変動にも容易に対応でき、しかも接続配線作業時の取り扱いを容易とし、その作業性を大幅に向上できる光ケーブル接続用クロージャに関するものである。
従来、光ケーブルの分岐、引込、接続などを行う場合、クロージャ内においてケーブル心線相互を接続すると共に、該接続部と、ケーブル心線の余長分とを収納するための心線接続余長収納トレイを備えたクロージャが知られている。
このクロージャは、心線幹線用光ケーブルの主ケーブルから引き出された光ケーブル心線同士或いは分岐用光ケーブルから引き出された心線とを接続する接続部が収納され、さらに接続された心線の余長部分を巻回して保護収納する心線余長収納部とを備えたものとして接続機能専用クロージャ或いはドロップ機能専用クロージャとして用いられている。(特開2001−42155号)
特許文献1の光ケーブル接続用クロージャは、心線用トレイがテープ心線から分岐した単心ごとに接続部と心線余長とを別個に一括収納できるドロップ用トレイに構成され、該ドロップ用トレイをクロージャ内に設けた取付部に備えたものが開示されている。
特開2001−42155号公報
ところが、光ケーブルを用いた通信網では、光アクセス網の最適な配線形態とすることや、接続配線の作業性の良いこと、さらには光アクセスサービスを迅速かつ安価に提供することが要請されているのに、単心運用作業が難しく光アクセス系設備の効率的な使用や経済的な使用に十分満足するものがなく、特に、ケーブルの高密度、多心化或いは伝送高速度化が進むにつれて 容量が不足なりがちで接続分岐に伴う作業や配線整理もやりにくいといった問題が生じている。
また光ケーブルの分岐作業においては、ドロップ光ケーブルを引き落とすためには、使用不能の心線が生じて不経済となるし、心線を再度本線に戻すことも出来ないなど取り扱いも不便になり、アクセス系設備の効率的かつ経済的な使用ができないなど問題があった。
本発明は、これら従来の事情に鑑みてなされたものであり、高屈曲補強型単心光ケーブルを使用し、光ケーブルからの引き落し配線および分岐接続配線の際に、他の心線に影響を与えないで単心運用でき、空いている心線は、その後のユーザーの加入などの必要な単心線として用いて心線使用効率を高め、心線接続・収納はモジュール化を含めコネクタ接続可能の構成として接続作業や心線収納作業、さらには接続状況の点検補修などの保守作業を含め施工性を大幅に向上させるほか、単心に分離した心線を保護することができて、光ケーブルの有効利用が可能で、心線の下部延ばしや、架空ループ配線にも対応でき、しかも一旦分岐した心線を再度本線に戻すこともできるなど光アクセスサービスを迅速で安価に提供できるし、引き落し配線および分岐接続配線とそのコネクタ接続部とを収納するための機能が異なるトレイを回動自在で着脱自在にトレイ固定ベースに複数も設けることで、機能要求に対して必要となる各トレイを簡単に増設、撤去でき取扱い簡便な架空または地上載置用の光ケーブル接続用クロージャとすることを目的とするものである。
上述の課題を解決するために、この発明は、光ケーブル心線の接続部を収納する接続部収納部と、心線余長を収納する心線余長収納部とを備えた接続用トレイと、スプリッタを収納するスプリッタ用トレイおよび前記光ケーブル心線とドロップケーブルとの接続部を収納する接続部収納部と、心線余長を収納する心線余長収納部とを備えたドロップ用トレイをトレイ固定ベースに複数重ねた状態でクロージャ本体内に配備する光ケーブル接続用クロージャであって、
前記接続用トレイはコネクタ接続を可能としたアダプタを複数設けた構成の接続用トレイとし、また前記スプリッタトレイはコネクタ接続を可能としたアダプタを複数設けたスプリッタモジュールが配備されたスプリッタ用トレイに構成すると共に、前記ドロップ用トレイはコネクタ接続を可能にした構成とし、アダプタに連接するコネクタプラグを両端に備えたパッチ心線で各トレイをコネクタ接続できる機能を有するとともに、各トレイをクロージャ本体内に変位自在に設けた構成の光ケーブル接続用クロージャとしたものである。
この発明は、高屈曲補強型単心光ケーブルを使用し、光ケーブルの心線接続、収納がモジュール化した全コネクタ化により接続作業や心線収納作業さらには、接続状況の点検補修などの保守作業を含め施工性を著しく簡便化させたものであって、引き落し配線および分岐接続配線とそのコネクタ接続部とを収納するための機能が異なる接続用トレイ、ドロップ用トレイ、スプリッタ用トレイをヒンジ部によって回動自在で、かつ着脱自在にトレイ固定ベースに複数配備して機能要求に対して必要となる各トレイを簡便に増設、撤去できるようにした。
また、この光ケーブル接続用クロージャにおいては、キャリアチェンジなどにより他機能のトレイに切替え必要とした場合、コネクタ接続およびケーブルシールアダプタを用いることにより、従来の融着接続およびメカニカルスプライス接続時に生じた心線の切り短じみに伴う心線余長処理作業をなくし作業の簡便化を図ることができる。
さらに、本発明の光ケーブル接続用クロージャの特徴は、前記接続用トレイ、スプリッタ用トレイ及びドロップ用トレイが、前記フレームに回動自在に設けたトレイ固定収納板に階段状にずらせた多重状態下で傾斜保持するように配備されているものであって、該ドロップ用トレイを係止片と係止受部とからなる係止部によってトレイ固定収納板に固定維持できる構成とした。
さらに、本発明では前記接続用トレイが、心線の長手方向に複数カ所のアダプタ取付部材を備えるものであって、コネクタ成端失敗を考慮してコネクタ接続部を任意の位置に固定することが可能で、さらにコネクタ脱着時に心線の引っ張りや屈曲の発生を抑制するストッパ構造のガイドを形成し、SSサービス(専用線/Bフレッツ ベーシック)を要望する加入者へ引き落しするため単心ケーブルとドロップケーブルまたは8心ケーブルのDSケーブル(パッチ心線よってドロップ用トレイ(DSトレイ)へ接続)とのコネクタ接続部および心線余長を収納保護する。またドロップ把持具固定用の把持具ベースをトレイ両端部に設けて、左右いずれの側からでもドロップケーブルを引き出せるようにし、しかも心線着脱時に他心線への影響をなくすためにトレイの左右の心線導入口を心線毎の個別通路構造として心線の引っ張りや屈曲の発生を抑制する安全な構成としてある。
また本発明では、光ケーブル接続用クロージャに備えられる前記スプリッタ用トレイ(SPトレイ)が、PONサービスを要望する加入者へ引き落すために単心ケーブルとSP入力線およびSP出力線とドロップケーブルまたはDSケーブル(パッチ心線よってDSトレイへ接続)とのコネクタ接続部および心線余長ならびにSPモジュール部を収納保護するものであって、複数のコネクタを備えたスプリッタモジュール部をトレイ内に取付部によって着脱自在に設けてあり、またドロップ把持具固定用の把持具ベースをトレイ両端部に設けて、左右いずれの側からでもドロップケーブルを引き出せるようにし、しかもSP入力線のコネクタ接続部が左右に振り分けて固定できる構成とすると共に、心線着脱時に他心線への影響をなくすためにトレイの左右の心線導入口を心線毎の個別通路構造として心線の引っ張りや屈曲の発生を抑制するストッパ構造のガイドを形成して安全な構成とした。
本発明の光ケーブル接続用クロージャでは、前記ドロップ用トレイ(DS用トレイ)が、前記接続用トレイ(SSトレイ)およびスプリッタ用トレイ(SPトレイ)からの出側心線であるパッチ心線とDS心線とのコネクタ接続部および心線余長を収納保護するものであって、加入者対応によりその都度、増設可能とするコネクタ固定構造でDS心線側のコネクタ成端失敗余長吸収構造で、左右コネクタ方向への心線振り分けできるようにし、DS心線側のコネクタを引き抜く際に心線余長に影響を与えないようにストッパ構造のガイドを形成して安全な構成としてある。そして該ドロップ用トレイが、ヒンジ部によって回動自在で、着脱自在にトレイ固定ベースに設け、各心線の接続回数により生ずる心線余長差を吸収する心線余長収納部を形成し、さらにコネクタ脱着時に心線の引っ張りや屈曲の発生を抑制するストッパ構造のガイドを設けたことを特徴とする。
本発明は、テープ心線ケーブルルートにクロージャを設置して単心運用するためにクロージャ中心点で切断したテープ心線と割れ入れ心線との接続部と心線余長との収納部を形成したFOトレイ、例えば片側8心接続分の固定が可能で、主ケーブル側テープ心線余長をトレイ内に収納でき、上部、下部側に配備して使用するため左右対称形状の構造で、さらに4心テープ分の出口を個別ルートに分割することで識別容易なトレイとしたものを設けてある。
本発明では、作業時に前記クロージャ本体にスリーブを外すことなく開拡するスリーブの開放状態を調節できるスリーブ開放保持具を配備し、作業側の開放状態を維持し開き具合をも連続的に可変調節可能のバンドタイプのスリーブ開放保持具を付設し、また、前記クロージャ本体に備えられる端面板に各種ケーブルを挿入するケーブル導入口にスリットと薄膜シール片とのある心線挿通路を複数設けたケーブルアダプタを着脱自在に装着してクロージャに収容したケーブル際の防水機能のある端面シールとして用い、ドロップケーブルおよびDSケーブルの防水を図ることを特徴としている。
本発明の光ケーブル接続用クロージャは、光ケーブル心線の接続部並びに接続余長部分を保護収納する機能の異なる心線用トレイをトレイ固定ベースに階段状にずらせた多重状態下で傾斜或いは水平に保持するように配備されているものであって、各トレイを係止片と係止受部とからなる係止部によって固定維持できる構成とし、またヒンジ部によって回動自在で、かつ着脱自在にトレイ取付部に複数設けると共に、クロジャー本体内に設けたフレームに固定して、前記ドロップ用トレイを複数重ねた状態で変位可能に配備しているので、各トレイを位置変換して配線処理できるので、光需要に際して任意のクロージャにて本線から必要な単心線のみを引き落としたり、本線に戻したりすることが容易にできる。
すなわち、多心光ファイバテープ心線から光ファイバ単心線に分離して1心線のみ又はそれ以上を選んで引き落しケーブルに接続して、他は引き通し光ファイバ単心線として下部に送り込めるように保有しておくことが可能となる。また接続作業に必要な余長心線は、任意のドロップ用トレイを開いて、或いは取り出したりして接続部と共に収納しておく。
そして、空いている心線はその後のユーザーの加入など必要な単心線として使用することができ、そのほか他の心線の接続作業や接続状況の点検、補修、確認、調整など作業をも統合してきわめて容易に行うことができる。
また、前記ドロップ用トレイは、多段で変位可能に斜設配備していて、接続単位で複層化したもので、心線接続部は固定しないし、心線余長も曲率半径を確保した上で取り回し収納できるので、心線余長の吸収に自由度を持たせて納められ、伝送特性に悪影響を及ぼすことがない形態で用いられる。
本発明は、クロージャ本体内に配備される接続用トレイはコネクタ接続を可能にしたアダプタを複数設けた構成の接続用トレイとし、また前記スプリッタ用トレイは、コネクタ接続を可能にしたアダプタを複数設けたスプリッタモジュールが配備されてコネクタ接続を可能にしたスプリッタ用トレイに構成すると共に、前記ドロップ用トレイはコネクタ接続を可能にした構成としアダプタに連接するコネクタプラグを両端に備えたパッチ心線で、各トレイをコネクタ接続できる機能を有するとともに、各機能の異なるトレイをクロージャ本体内に変位自在に設けたことにより、光ケーブルからの引き落し配線および分岐接続配線の際に、他の心線に影響を与えないで単心運用でき、空いている心線は、その後のユーザーの加入などの必要な単心線として用いて心線使用効率を高め、心線接続・収納はモジュール化を含めコネクタ接続可能の構成として接続作業や心線収納作業、さらには接続状況の点検補修などの保守作業を含め施工性を大幅に向上させるほか、単心に分離した心線を保護することができて、光ケーブルの有効利用が可能で、心線の下部延ばしや、架空ループ配線にも対応でき、しかも一旦分岐した心線を再度本線に戻すこともできるなど光アクセスサービスを迅速で安価に提供できるし、引き落し配線および分岐接続配線とそのコネクタ接続部とを収納するための機能が異なるトレイを回動自在で着脱自在にトレイ固定ベースに複数も設けることで機能要求に対して必要となる各トレイを簡単に増設、撤去でき心線接続作業が著しく簡易、良好でケーブルの切り替え配線処理も楽にできるので、取扱い簡便なクロージャとすることができる。
本発明の光ケーブル接続用クロージャでは、各トレイを切り替え接続するパッチ心線が、前記アダプタに連接するコネクタプラグを両端に備えられるものであって、各トレイをコネクタ接続を可能にした構成としたことで、高屈曲補強型単心光ケーブルを使用でき、光ケーブルからの引き落し配線および分岐接続配線の際に、他の心線に影響を与えないで単心運用でき、空いている心線は、その後のユーザーの加入などの必要な単心線として用いて心線使用効率を高め、心線接続・収納はモジュール化を含めコネクタ接続可能の構成として接続作業や心線収納作業、さらには接続状況の点検補修などの保守作業を含め施工性を大幅に向上させることができる。
また、本発明によれば、コネクタ接続を可能にした構成の接続用トレイが、心線の長手方向に複数カ所のアダプタ取付部材に選定してコネクタ接続するアダプタを備えるものであって、コネクタ脱着時に心線の引っ張りや屈曲の発生を抑制するガイドを形成したことで、単心分離作業時での心線が見やすく配線作業を容易で、迅速に処理することができ、また単心線を安全に保護することができるし、心線のコネクタ成端失敗時に短くなった心線も容易に取り付けられ、心線の引き落しや切替えができるので、心線接続作業、心線収納作業の簡素化に役立ち、単心運用のための処理、収納作業に優れた機能を発揮できる。
さらに、コネクタ接続を可能にした構成のスプリッタ用トレイが、複数のコネクタを備えたスプリッタモジュール部をトレイ内に取付部によって着脱自在に設け、さらにコネクタ脱着時に心線の引っ張りや屈曲の発生を抑制するガイドを形成したことにより、スプリッタモジュール部が取り外し、取付けでトレイと別個に開放取り扱うことができ接続作業や各トレイの更新並びに増設作業も容易にできる形態で用いられる。
さらに、本発明の光ケーブル接続用クロージャでは、コネクタ接続を可能にした構成のドロップ用トレイが、トレイ内において心線のコネクタ成端回数により心線余長差が発生しても、その余長差を吸収する余長収納部があるため取り回し収納できるので、伝送特性に悪影響を及ぼすこともなく、心線余長収納での高信頼性がえられるし、複数に積層されたトレイの切り替えも可能でクロージャとして安全性並びに作業性を大幅に向上することができる。
また本発明では、前記クロージャ本体に開拡するスリーブの開放状態を調節できるスリーブ開放保持具を配備すること、さらにはクロージャ本体に備えられる端面板に各種ケーブルを挿入するスリットとシール片とのある心線挿通路を複数設けたケーブルアダプタを着脱自在に装着したことで、作業時にスリーブを外すことなく開き具合を調整できるので作業側の開放状態を最適に維持でき作業性を良好にし、さらにクロージャ本体に備えられる端面板に各種ケーブルを挿入するケーブル導入口にスリットと薄膜シール片とのある心線挿通路を複数設けたケーブルアダプタを着脱自在に装着してクロージャに収容したケーブル際の防水機能のある端面シールとして用い、ドロップケーブルおよびDSケーブルの防水を図つて安全性を高めてある。
本発明の実施例を図面を用いて説明すると、図1乃至図4に示すクロージャ本体10には、主ケーブルとなる光ケーブルAが端面板11を経て導入、導出されケーブル把持具12によって把持されていて、該光ケーブルAの主心線aと接続されるドロップケーブルdとの接続部と、心線収納部とを整理するトレイが複数配備されている。このトレイとしては、光ケーブルAの主心線aの接続部を収納する接続部収納部と、心線余長を収納する心線余長収納部とを備えた接続用トレイ1と、スプリッタを収納するスプリッタ用トレイ2および前記光ケーブル心線とドロップケーブルとの接続部を収納する接続部収納部と、心線余長を収納する心線余長収納部とを備えたドロップ用トレイ3とをトレイ固定ベース5に複数重ねた状態で、クロージャ本体10内に配備してあって、必要に応じてFOトレイ4を付設して光ケーブル接続用クロージャとしてある。
前記接続用トレイ1は、パッチ心線cやコネクタ成端されたドロップケーブルdを接続するアダプタ6をアダプタ取付部材7に複数設けてコネクタ接続を可能にした構成の接続用トレイ1としたものを1段配備し、また前記スプリッタ用トレイ2はパッチ心線cやコネクタ成端されたドロップケーブルdを接続するアダプタ9を複数設けたスプリッタモジュール部8が配備されてコネクタ接続を可能にしたスプリッタ用トレイ2に構成したものを4段配備すると共に、前記ドロップ用トレイ3はパッチ心線cを接続するアダプタを複数配備してコネクタ接続部34を備えコネクタ接続を可能にしたドロップ用トレイ3に構成したものを2段配備して、そして各トレイをそれぞれヒンジ部によってトレイ取付部13に回動自在に設けて複数重ねた状態で、クロージャ本体10内に変位自在に斜設した構成の光ケーブル接続用クロージャとした。例えば、前記接続用トレイ1、スプリッタ用トレイ2及びドロップ用トレイ3が、前記固定ベース5に回動自在に設けたトレイ固定収納板14に階段状にずらせた多重状態下で傾斜保持するように配備されている。
さらに、前記接続用トレイ1としては、最大4心収納でき、心線の長手方向に複数カ所のアダブタ6のアダプタ取付部材7を備えるものであって、コネクタ成端失敗を考慮してコネクタ接続部を任意の位置に固定することが可能で、さらにコネクタ脱着時に心線の引っ張りや屈曲の発生を抑制するストッパ構造のガイド15を形成し、SSサービス(専用線Bフレッツ ベーシック)を要望する加入者へ引き落しするため単心ケーブルとドロップケーブルまたは発信ケーブルのDSケーブル(パッチ心線によってDSトレイへ接続)とのコネクタ接続部および心線余長を心線余長収納部18に保護する。またドロップ把持具固定用の把持具ベース16をトレイ両端部に設けて、左右いずれの側からでもドロップケーブルを引き出せるようにし、しかも心線着脱時に他心線への影響をなくすためにトレイの左右の心線導入口17を心線毎の個別通路構造として心線の引っ張りや屈曲の発生を抑制する安全な構成としてある。[図5]
また光ケーブル接続用クロージャに備えられる前記スプリッタ用トレイ2は、8分岐スプリッタモジュールトレイとしてあって、PONサービスを要望する加入者へ引き落すために単心ケーブルとSP入力線およびSP出力線とドロップケーブルまたはDSケーブル(パッチ心線によってDSトレイへ接続)とのコネクタ接続部および心線余長ならびにSPモジュール部8を収納保護するものであって、複数のアダプタ9を備えたコネクタ接続部20のあるスプリッタモジュール部8をトレイ内に取付部21例えば、爪部とリブとによって着脱自在に設けてあり、またドロップ把持具固定用の把持具ベース22をトレイ両端部に設けて、左右いずれの側からでもドロップケーブルdを引き出せるようにし、しかもSP入力線のコネクタ接続部が左右に振り分けて固定できる構成とすると共に、心線着脱時に他心線への影響をなくすためにトレイの左右の心線導入口23を心線毎の個別通路構造として心線の引っ張りや屈曲の発生を抑制するストッパ構造のガイドを形成して安全な構成とした。[図6および図7]
さらに、前記ドロップ用トレイ3としては、前記接続用トレイ1およびスプリッタ用トレイ2からの出側心線であるパッチ心線cとDS心線との接続用のアダプタを複数設けたコネクタ接続部34および心線余長を収納保護するものであって、加入者対応によりその都度、増設可能とするコネクタ固定構造でありDS心線側の接続失敗余長吸収構造で、左右コネクタ方向への心線振り分けできるようにし、DS心線側のコネクタを引き抜く際に心線余長に影響を与えないようにストッパ構造のガイド31を形成して安全な構成としてある。
そして該ドロップ用トレイが、ヒンジ部によって回動自在で、着脱自在にトレイ固定ベースに設け、各心線のコネクタ成端失敗回数により生ずる心線余長差を吸収する心線余長収納部30を形成し、さらにコネクタ脱着時に心線の引っ張りや屈曲の発生を抑制するストッパ構造のガイドを設けた。
またDS把持具固定用の把持具ベース32をトレイ両端部に設けて、左右いずれの側からでもDSケーブルBを引き出せるようにし、しかもSP入力線のコネクタ接続部が左右に振り分けて固定できる構成とすると共に、心線着脱時に他心線への影響をなくすためにトレイの左右の心線導入口33を心線毎の個別通路構造として心線の引っ張りや屈曲の発生を抑制するストッパ構造のガイドを形成して安全な構成とした。[図8]
なお、テープ心線ケーブルルートにクロージャを設置して単心運用するためにクロージャ中心点で切断したテープ心線と割れ入れ心線との接続部と心線余長との収納部を形成したFOトレイ4、例えば図9に示す如き片側最大8心接続分の固定が可能で接続部bを保持できる接続部収納部40と心線余長を吸収する心線余長収納部41を形成して、左右いずれの側からでもテープ心線並びに割り入れ心線を引き出せるようにし、IN側或いはOUT側に振り分けて固定できる構成とする。なお、心線を導出入する心線導出入部42には心線押え片43を着脱自在に設けて心線を的確に保持するようにしてある。
また、このFOトレイ4は、テープ心線ケーブルルートにクロージャを設置して単心運用するためにクロージャ中心点で切断したテープ心線と割り入れ心線との接続部と余長心線を収納保護するために用いられるが、片側最大8心接続分の固定が可能で、主ケーブル側テープ心線余長をトレイ内に収納可能とし上部、下部側にこのトレイを配備して使用可能とするための左右対称形態とし、4心テープ分の出口を個別ルートに分割することで識別容易なものとして用いられる。
このFOトレイ4は、前記クロージヤ本体10にスライドベースを介して摺動自在に備えられるものであって、スリーブを拡開した際にスリーブ外側に引き出して開くことができる構成としてある。
各トレイは、合成樹脂により一体成形またはおのおの成形された成形品であり、略長方形状の外形を有し、内面側が同一或いは相似形状に形成されたもので、各トレイをトレイ固定ベース5に載置或いはトレイ取付部13にヒンジ部によって装着して前記クロージャ本体10内に複数一括して固定されるものである。
前記接続用トレイ1及びスプリッタ用トレイ2並びに前記ドロップ用トレイ3は、前記フレーム2に回動自在に設けたトレイ固定収納板14に階段状にずらせた多重状態下で傾斜保持するように配備されているものであって、該ドロップ用トレイ3を係止片と係止受部とからなる係止部によってトレイストッパを兼ねたトレイ固定収納板14に係脱自在に設けられている。(図2〜4)
このトレイ固定収納板14は、階段状にずらせたトレイ受け部14と、支軸(図示せず)に回動自在に枢着できるフック部とを備えて、前記トレイ固定ベース5に取り付けられ前記接続用トレイ1およびスプリッタ用トレイ2並びにドロップ用トレイ3の自由端を受け止め、前記クロージャ本体10のスリーブ内に開いたり或いは固定支持できるようになっている。
図1の光ケーブル接続用クロージャをテープ心線ケーブルルートに設置し単心運用するためにクロージャ内で分離した主心線aでのクロージャ配線では、図10に示すように前記接続用トレイ1およびスプリッタ用トレイ2並びにドロップ用トレイ3が、コネクタ接続を可能の構成にするのに、端末にコネクタプラグ24のあるパッチ心線cならびに主心線a、ドロップケーブルd、DSケーブルBによって接続自在の構成として光ケーブルの心線接続、収納がモジュール化した全コネクタ化したものとしてある。
また、前記クロージャ本体10は、ヒンジ部10で連続され二つ割りにできるスリーブによって構成とし、開拡するスリーブの開放状態を調節できるスリーブ開放保持具25例えば、図11の如きリング26及びフック27の係止部を端末に有するバンドを連結片28を介して連継して長さを調節できるバンドから構成し、リング26及びフック27をスリーブ外側に設けた係止部に係支してクロージャ本体10を締めつけクロージャの内部密封性を維持できるようにするのがよい。この場合、このスリーブ開放保持具25を用いれば作業時にスリーブを外すことなく作業側の開放状態を維持して、その開き具合も連続的に調整可能であり、作業側に障害となる部材をなくして取扱易い形態で用いられる。
更にクロージャ本体10の両端面に備えられる端面板11にはケーブルシールアダプタ35を着脱自在に装着して用いるのがよい。該ケーブルシールアダプタ35は、クロージャに収納したケーブル際の防水機能の端面シールに装着使用し、各種ケーブルを挿入するスリットとシール片とのある心線挿通路を複数設けたもので、図12に示す如く、8条のドロップケーブルおよび1条のDSケーブルの防水機能を図る蓮構造を持っていて、任意のコネクタ付きケーブルを着脱可能とした長手方向へのスリット付加構造で、長手中央部を小径軸形状とし、各ケーブル導入口に薄膜37を付設したスリット36で防水構造に構成したものを用いて安全性を図ってある。
さらに、前記接続用トレイ1およびスプリッタ用トレイ2並びにドロップ用トレイ3をそれぞれ回動自在に取り付けるためのトレイ取付部13は、前記トレイ固定ベース5に固定され、各トレイに設けるヒンジ部のピン軸が嵌入される凹部状受部例えば、外方に開口するガイド溝を形成し、該ガイド溝から前記ピン軸に形成した断面狭巾部で挿脱できるようにして、トレイ取付部13に着脱自在に配備され、ピン軸の断面幅広部で係止支持されるし、開口部において断面狭巾部の所定位置で、ピン軸が外れ或いは挿入できるようにするのがよい。
なお、前記接続用トレイ1や複数の前記スプリッタ用トレイ2並びにドロップ用トレイ3をトレイ取付部13に着脱自在とするには、単独または前後方向を交互に逆に段積装着した積層収納したトレイとして用いてもよい。この場合、トレイ本体に突設されたピン軸に係合する係合凹部ある取付けアーム29は、前記トレイ取付部3の両側対称位置に備えればよく、該トレイをクロージャ1の形態では前後いずれの方向でも着脱自在に装着できる構成とすることもでき、さらにクロージャ1内での各トレイをスライダ(図示せず)によって引き出し移動位置させて心線接続作業が簡便にできることもできる。
前記各トレイに形成した心線導出入部には、分離スリットのある心線挿通孔を設けた弾性保持部材(図示せず)を圧入嵌合して心線の支持を確実にしてあり、この弾性保持部材は心線径或いは心線数に応じた挿通孔のあるナイロンチューブや分離スリットのあるスポンジを選んで用いられる。
さらに前記接続部収納部、スプリッタ収納部及び心線余長収納部には、必要に応じガイドリブ及び側壁を選んで区画してもよいし、心線の浮きを阻止する心線押え片或いは係止爪を一体成形して、余長の心線や心線接続部となるコネクタを各トレイ内に確実に保持できるようにするか、また接続部収納部或いは心線余長収納部を各トレイ毎に分離整理収納し、ケーブル挿入部からファイバ心線の曲げが極少で心線収納時のねじれをも防止でき、安全かつ高密度収納で高信頼性が得られるようにすることが配慮される。
前記クロージャ1のスリーブの両端壁嵌合部に嵌装された端面板11を備えたクロージャ1の例で説明すると、端面板11にスペーサ(図示せず)を介して、主幹線光ケーブルAおよび支持線が貫通されてケーブル把持具12、支持線把持具でそれぞれ固定され、かつ、該ケーブルのテンションメンバが、ケーブル把持具12に接続連結されている。また、主幹線光ケーブルAから導出された主心線aは、接続用トレイ1、スプリッタ用トレイ2及びドロップ用トレイ3に処理されて引き落とし用のケーブルとして端面板11から導出されてドロップケーブルdとして配線される。(図1)
前記ドロップ用トレイにおいては、外被剥ぎ取り長さを確保し、積層個別収納タイプで、多心ドロップトレイによる高密度収納形態とするのがよく、接続失敗余長が100mm以上を収納する方式を採用するのがよい。
、単心線およびドロップ心線と接続部及び余長心線を必要なドロップ用トレイ3に挿入収納して引き落としケーブルのドロップ分岐処理するのがよい。
スプリッタ処理を行う際には、スプリッタ用トレイ2とドロップ用トレイ3内において、光ケーブル心線とスプリッタおよび、スプリッタとトロップケー
ブルの接続ができるようにしたり、スプリッタ出線の処理までを各トレイで対応するようにすることが望ましい。
いずれにしても、前記スプリッタ用トレイ2とドロップ用トレイ3は、多段状のトレイ取付部3に回動自在に保持され、図1に示すように二つ割りのスリ
ーブからなる円筒状のクロージャ本体10内に組み込まれて用いられ、該クロージャ−本体10では、前記配線処理ガイドによりテープ心線とドロップ心線との動きを分離させるのがよい。
前記ドロップケーブルのドロップ心線によって引き落とし分岐配線するには、両端に嵌装された端面板11を備えたクロージャ1の例で説明すると、端面板11にスペーサを介して、主幹線ケーブルAが貫通されてケーブル把持具12で固定され、かつ、該ケーブル把持具12にケーブルのテンションメンバが接続連結されている。この主幹線ケーブルAから分岐したテープ心線を主心線aと、引き通し心線とに分岐し、該引き落し心線が配線処理ガイドを経由してドロップ用トレイ3に挿入されて、コネクタなどの接続部を介しスプリッタ用トレイ2或いはドロップ用トレイ3に配線接続されて用いられる。
さらに、前記スプリッタ用トレイ2或いはドロップケーブル3には、テンションメンバ取付部を介して心線導入口の近傍に備えた構造のものを用い、単心線及び引き落しケーブルの保護を容易にするがよい。
以上の構成からなるスプリッタ用トレイ2或いはドロップ用トレイ3において、テープ心線を単心線に分離したうち選ばれた引き落し心線は、接続用トレイ1を介して、スプリッタ用トレイ2或いはドロップ用トレイ3のいずれか一方の心線導入口から入ると、心線通路を通ると共に心線余長はいずれかの心線余長収納部内に入って処理される。パッチ心線cを用いてコネクタプラグ24によって各トレイのアダプタ6、アダプタ9、コネクタ接続部34に接続されて、ドロップケーブルdに接続され、必要な引き落し配線が可能となる。
このように、光ファイバケーブルを加入者宅等に引き落とす際に、トレイ各層が開く構造であると共に、単心に分岐するのに心線導入口の一方側から単心線を入れる場合に、心線余長収納部に収納したときは、他方の心線導入口側に出すことができる。
なお、心線導入口の一方側から単心線を入れて心線余長収納部に収納する場合、心線の巻回の仕方によって、両方の心線導入口のいずれの側にも出すこともできる。
以上のように、いずれかの心線導入口から単心線或いはドロップケーブルdをドロップ用トレイ3内に入れたり出したりすることができ、かつ心線の曲率を小さくすることなく(過負荷を加えることなく)、入口側となった心線導入口と同一の又は異なる心線導入口を出口側として出すことができる。これにより、心線の出入口側を自由に選んで、光ケーブル用クロージャ内での単心線の配線の便宜を図ることができる。
ここで、心線導入口には、貫通穴が形成されたスポンジゴム等の弾性変形可能な弾性保持部材が設けられ、心線は、この貫通穴を通ってドロップ用トレイ3内に入り、かつドロップ用トレイ3外に出る。 このように弾性保持部材を心線導入口に介在させれば、心線が心線導入口を通るときに、心線がトレイ本体に擦れることや、或いは引張衝撃等を確実に防止することができる。
そして、前記スプリッタ用トレイ2やドロップ用トレイ3、クロージャ本体10内のトレイ固定ベースにあるトレイ取付部13に挿入し順次積み重ねられるようにして実装される。この積み重ねには、トレイ固定収納板14で固定化し、重なり合う心線接続収納トレイ同士をネジ止め等することなく積層連結することができ、高密度収納構造の光ケーブル接続用クロージャとすることができる(図1参照)。
さらに分離心線使用の場合には、この単心線とドロップケーブルdとを接続後にトレイ収納するが、ドロップ用トレイ3に導入されたテープ心線は弾性保持
部材で固定されNo.1〜4までに分岐されそれぞれのトレイに整理配線されて収納され把持具ベース32に固定された状態で、クロージャ本体10内に保護されて用いられる。
積み重ねた各スプリッタ用トレイ2や各ドロップ用トレイ3は、それぞれ個別にトレイ取付部3か前方に旋回可能で、引き回されたトレイの各層を所定の角度で開いて配線でき閉じてから固定化できる構造としてあって、各トレイの出し入れや各層を開閉することによってトレイ内に収納された心線に損失などの影響が生ずることなく任意のトレイを取り出すことができる。
また、この前記スプリッタ用トレイ2やドロップ用トレイ3を多層トレイとした場合には、No符号の識別番号を順次つけて配線取扱いやすくしてあり、しかも、各トレイは、トレイに内装された際に積層したトレイ間での変形しないように配慮されている。
前記弾性保持部材は心線径或いは心線数に応じた挿通孔のあるものを選んで用いられ、さらに接続部収納部及び心線余長収納部は、必要に応じガイドリブ及び側壁を選んで区画してもよいし、心線の浮きを阻止する心線押え片或いは係止爪を一体成形して余長の心線や心線接続部となるコネクタ接続部をドロップ用トレイ3内に確実に保持できるようにし、各スプリッタ用トレイ2やドロップ用トレイ3毎に心線を分離整理収納し、ケーブル挿入部からファイバ心線の曲げが極少で心線収納時のねじれをも防止でき、安全かつ高密度収納で高信頼性が得られるようにする。
この場合、トレイ固定収納板14を外して多段に積み重ねられたドロップ用トレイ3の中から所望のドロップ用トレイ3の係止凸部をトレイ取付部13から外せば、トレイ取付部13から引き出せ、各トレイ間の重ね合せ面を開くことができて、トレイの内面側を露出されて収納心線の点検、修理、接続の各作業が簡便に行うことができる。
これら実施例で用いられるコネクタ接続を可能にした構成の各トレイ、例えば接続用トレイ1およびスプリッタ用トレイ2或いはドロップ用トレイ3並びにFOトレイ4などを位置変換して配線処理できるので、光需要に際して任意のクロージャにて本線から必要な単心線のみを引落としたり、本線に戻したりすることが容易にでき、多心光ファイバテープ心線から光ファイバ単心線に分離して1心線のみ又はそれ以上を選んで引き落しケーブルに接続して、他は引き通し光ファイバ単心線として下部に送り込めるように保有しておくことが可能となる。また接続作業に必要な余長心線は、任意のドロップ心線用トレイを開いて、或いは取り出したりして接続部と共に収納しておけ、空いている心線はその後のユーザーの加入など必要な単心線として安全に用いることができる。
またこの実施例で付設されるFOトレイが、前記フレームにスライドベースを介して摺動自在に備えられるものであって、FOトレイを単心分離作業スペースより移動回避させて、単心分離作業時での導線が見やすく配線作業を容易で迅速に処理することができ、また単心線を安全に保護することができるし、各トレイを自由に取付位置可能で心線の引き落しができるので、架空ループ配線にも容易に対応可能であると共に、一旦分岐した心線を再度本線に戻すこともできるなど、単心の分離、保護、収納作業を大幅に向上できる。
さらにこの実施例によれば、接続用トレイ1およびスプリッタ用トレイ2或いはドロップ用トレイ3が、前記トレイ取付部13に回動自在に設けたトレイ固定収納板14に階段状にずらせた多重状態下で傾斜保持するように配備されているものであって、該ドロップ用トレイも係止片と係止受部とからなる係止部によってトレイ固定収納板に固定維持できる構成としたので、クロージャのコンパクト化に寄与し、さらに機能要求に対して必要となる各トレイを簡便に追加増設、撤去できるようにして単心線ごとの接続機能とドロップ機能とを統合して安全に整理することができるし、架空乃至地上ケーブルと、ドロップ光ファイバケーブル或いは集合ドロップ光ファイバケーブルの接続のために有効に用いられ、光ケーブルの接続部を保護して、心線余長を収納し、心線の使用効率を高め単心運用と、作業施工性にも優れた光ケーブル接続用クロージャにすることができる。
さらに、実施形態のトレイ構成では、コネクタ接続を可能にした構成であって各トレイでのモジュール化を含めたオールコネクタ化により接続作業や心線収納作業並びに接続状況の点検補修などの保守作業が容易に実施できて施工性に優れ、単心線ごとの接続機能とドロップ機能とを統合して整理収納並びに心線ごとの増減も簡単で、増設も楽できわめてコンパクトに接続部を収納することができるなど取扱い簡便な光ケーブル接続用クロージャとすることができる。しかも複数枚重ねられた各トレイは光ケーブルの伝送特性に悪影響を与えることなく光ケーブルの接続や切り替え或いは分岐接続作業や再収集作業が容易に実施でき、心線接続作業後に任意の収納トレイを開いて収納されている光ファイバ心線を迅速に取り出すことができ、心線識別も容易で接続部の再調整や修理など簡単に行うことができ、その作業性を大幅に向上することができる。
また各トレイの組み合わせによれば、パッチ心線を用いることによって心線の分岐、引込の際に接続用トレイへの心線導出入の自由度があって作業上、心線接続部へのアクセスが簡便化でき、管理や組立分解作業も容易に行なえ、かつ高密度・高信頼性が得られる。殊に、接続したい空き単心線とドロップ心線とを接続して、残りは現用または空き心線として下部に送り込めるように保有しておくことが可能となるし、また空いている心線はその後のユーザーの加入など必要な単心線として使用することができ、かつ単心に分離した心線の保護をも簡易にすることができ、そのほか他の心線の接続作業や接続状況の点検、補修、確認、調整など作業をも統合してきわめて容易に行うことができる。
さらにまた、この実例ではキャリアチェンジなどにより他機能のトレイに切替え必要とした場合、コネクタ接続およびケーブルシールアダプタを用いることにより、従来の融着接続及びメカニカルスプライス接続時に生じた心線切り縮み、心線余長処理作業をなくし簡便化を図ることができるようにした。
本発明の実施例の一使用状態を示す縦断面図である。 図1の例の切断正面図である。 図1の例で用いられるスリーブを拡開して展開状態の一作業状態を示す縦断面図である。 図3の例の切断正面図である。 図1の例で用いられる接続用トレイの平面図である。 図1の例で用いられるスプリッタ用トレイの平面図である。 図6K例で用いられるスプリッタ用トレイのスプリッタモジユール部を分離した状態を示し、(a)その平面図、(b)そのスプリッタモジユール部の係止状態を示す側面図、(c)はスプリッタモジユール部を定着状態を示す側面図である。 図1の例で用いられるドロップ用トレイの平面図である。 図1の例で用いられるFOトレイの平面図である。 図1の例で用いられる心線取り回し配線イメージの一例を示し、スプリッタ使用時の配線説明図である。 図1の例で用いられるスリーブ開放保持具を示し、(a)その正面図、(b)その側面図である。 図1の例で用いられるケーブルシールアダプタを示し、(a)その正面図、(b)その側面図である。
符号の説明
A 光ケーブル
B DSケーブル
a 主心線
b 接続部
c パッチ心線
d ドロップケーブル
1 接続用トレイ
2 スプリッタ用トレイ
3 ドロップ用トレイ
4 FOトレイ
5 トレイ固定ベース
6 アダプタ
7 アダプタ取付部
8 スプリッタモジュール部
9 アダプタ
10 クロージャ本体
11 端面板
12 ケーブル把持具
13 トレイ取付部
14 トレイ固定収納板
14 トレイ受け部
15 ガイド
16 把持具ベース
17 心線導入口
18 余長収納部
19 配線リング
20 コネクタ接続部
21 取付部
22 把持具ベース
23 心線導入口
24 コネクタプラグ
25 スリーブ開放保持具
26 リング
27 フック
28 連結片
29 取付けアーム
30 心線余長収納部
31 ガイド
32 把持具ベース
33 心線導入口
34 コネクタ接続部
35 ケーブルシールアダプタ
36 スリット
37 薄膜
40 接続部収納部
41 心線余長収納部
42 心線導出部
43 心線押え片

Claims (7)

  1. 光ケーブル心線の接続部を収納する接続部収納部と、心線余長を収納する心線余長収納部とを備えた接続用トレイと、スプリッタを収納するスプリッタ用トレイおよび前記光ケーブル心線とドロップケーブルとの接続部を収納する接続部収納部と、心線余長を収納する心線余長収納部とを備えたドロップ用トレイをそれぞれトレイ固定ベースに複数重ねた状態でクロージャ本体内に配備する光ケーブル接続用クロージャであって、
    前記接続用トレイはコネクタ接続を可能にしたアダプタを複数設けた構成の接続用トレイとし、また前記スプリッタ用トレイはコネクタ接続を可能にしたアダプタを複数設けたスプリッタモジュールが配備されてコネクタ接続を可能にしたスプリッタ用トレイに構成すると共に、前記ドロップ用トレイはコネクタ接続を可能にした構成とし、アダプタに連結するコネクタプラグを両端に備えたパッチ心線で各トレイをコネクタ接続できる機能を有すると共に、各トレイをクロージャ本体内に変位自在に設けたことを特徴とする光ケーブル接続用クロージャ。
  2. 請求項1に記載の光ケーブル接続用クロージャにおいて、前記接続用トレイが、心線の長手方向に複数カ所のアダプタ取付部材を備えてアダプタを選定配備するものであって、コネクタ脱着時に心線の引っ張りや屈曲の発生を抑制するガイドを形成したことを特徴とする光ケーブル接続用クロージャ。
  3. 請求項1に記載の光ケーブル接続用クロージャにおいて、前記スプリッタ用トレイが、複数のコネクタを備えたスプリッタモジュール部をトレイ内に取付部によって着脱自在に設け、さらにコネクタ脱着時に心線の引っ張りや屈曲の発生を抑制するガイドを形成したことを特徴とする光ケーブル接続用クロージャ。
  4. 請求項1に記載の光ケーブル接続用クロージャにおいて、前記ドロップ用トレイが、ヒンジ部によって回動自在で、着脱自在にトレイ固定ベースに設け、各心線のコネクタ成端回数により生ずる心線余長差を吸収する心線余長収納部を形成し、さらにコネクタ脱着時に心線の引っ張りや屈曲の発生を抑制するガイドを設けたことを特徴とする光ケーブル接続用クロージャ。
  5. 請求項1,2,3または4に記載の光ケーブル接続用クロージャにおいて、テープ心線ケーブルを単心運用するためにテープ心線と割れ入れ心線との接続部と心線余長との収納部を形成したFOトレイを配備したことを特徴とする光ケーブル接続用クロージャ。
  6. 請求項1,2,3,4または5に記載の光ケーブル接続用クロージャにおいて、前記クロージャ本体に開拡するスリーブの開放状態を調節できるスリーブ開放保持具を配備したことを特徴とする光ケーブル接続用クロージャ。
  7. 請求項1,2,3,4,5または6に記載の光ケーブル接続用クロージャにおいて、前記クロージャ本体に備えられる端面板に各種ケーブルを挿入するスリットとシール片とのある心線挿通路を複数設けたケーブルアダプタを着脱自在に装着したことを特徴とする光ケーブル接続用クロージャ。
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