JP2006343534A - ズームレンズとそれを用いた電子撮像装置 - Google Patents

ズームレンズとそれを用いた電子撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 十分な広角域を有し、コンパクトな構成をとり得る構成としながら、高変倍のズームレンズとそれを用いた撮像装置。
【解決手段】 物体側より順に、負屈折力の第1レンズ群G1、正屈折力の第2レンズ群G2、正屈折力の第3レンズ群G3を有し、各レンズ群の間隔を変化させることで2倍を超える変倍を行い、条件式(1)を満足するズームレンズであって、第1レンズ群G1は、群中何れかに、物体側の曲率絶対値よりも像側の曲率絶対値が大きい面である負レンズL11と、その負レンズL11の像側の何れかに配された2枚のレンズL12、L13とを含み、第1レンズ群G1を構成するレンズの中、レンズL11、L12、L13のみが条件式(4)を満足し、さらに、条件式(2)、(3)、(5)を満足するズームレンズ。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ズームレンズとそれを用いた電子撮像装置に関し、特に、画角の広い領域を含むズームレンズと電子撮像装置に関するものである。
所謂レンズ一体型デジタルカメラ等に適用可能な高い結像性能を有し、画角の広い領域を含むズームレンズへの要望が高まっている。また、これらのズームレンズは単に撮影範囲が広いだけでなく、所謂デジタルズームと呼ばれる撮影画像の一部を拡大する機能との組み合わせで、撮影範囲を変更できる自由度を広げることが期待されている。ただし、デジタルズームの場合、撮影画像の一部を拡大するので、撮影レンズ性能や撮像素子性能より画質が劣化するので、ある程度変倍比を持つズームレンズが望まれている。
これまで、コンパクトでズーム倍率が3倍を越え、画角の広い領域を含むズームレンズ等は提案されていなかった。
これまでの提案としては、ズーム倍率が3倍を越え、比較的画角が広くコンパクトな撮影用ズームレンズとして、特許文献1や特許文献2等のものがあるが、さらなる広角化が望まれている。
特開2004−191599号公報 特開2001−42218号公報 特開2004−4533号公報 特開2004−564343号公報
本発明は従来技術のこのような状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、十分な広角域を有し、コンパクトな構成をとり得る構成としながら、高変倍のズームレンズとそれを用いた撮像装置を提供することである。
特に、2倍さらには3倍を越える変倍比を持ち、電子撮像素子を用いる撮影用のズームレンズ、電子撮像装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成する本発明の第1のズームレンズは、物体側より順に、負屈折力の第1レンズ群、正屈折力の第2レンズ群、正屈折力の第3レンズ群を有し、各レンズ群の間隔を変化させることで2倍を超える変倍を行い、下記条件式(1)を満足するズームレンズであって、
前記第1レンズ群は、群中何れかに、物体側の曲率絶対値よりも像側の曲率絶対値が大きい面である負レンズL11と、その負レンズL11の像側の何れかに配された2枚のレンズL12、L13とを含み、
前記第1レンズ群を構成するレンズの中、前記レンズL11、L12、L13のみが下記条件式(4)を満足し、
さらに、以下の条件式(2)、(3)、(5)を満足することを特徴とするものである。
0.76<IH/fw <1.5 ・・・(1)
0.05<|da /f1G|<10 ・・・(2)
IH/HB1 <0.5 ・・・(3)
0.5<dx /d11<4 ・・・(4)
0.80<(d11+d12+d13)/dtotal ≦1.00 ・・・(5)
ただし、IHはズームレンズの撮影像高、
w はズームレンズ全系の広角端での焦点距離、
1Gは第1レンズ群の焦点距離、
HB1 は第1レンズ群の像側レンズ面頂から後側主点までの距離であり、物体側方向を正とし、
11は負レンズL11の中肉厚、
12はレンズL12の中肉厚、
13はレンズL13の中肉厚、
x はレンズL1x(x=1,2)の中肉厚、
total は第1レンズ群におけるレンズの中肉厚の和、
a は、ズームレンズ全系が以下の条件(a)を満足する何れかの焦点距離fraのときの第1レンズ群と第2レンズ群との軸上間隔、
IH/0.92<fra<IH/0.76 ・・・(a)
である。
本発明の第2のズームレンズは、第1のズームレンズにおいて、前記条件式(3)に下限値を設けた以下の条件式(3’)を満足することを特徴とするものである。
0.2<IH/HB1 <0.5 ・・・(3’)
以下に、本発明の第1、第2のズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明する。
物体側より順に、負屈折力の第1レンズ群と、可変間隔を挟んで第1レンズ群よりも像側に配された正屈折力の第2レンズ群とを含む構成とすることで、大きい画角で入射する光束に対して負の屈折力にて光束を屈折させ、正屈折力の第2レンズ群に導く構成となる。
そのため、条件式(1)を満足する広角端での焦点距離による広い撮影画角を維持しつつも、第1レンズ群の外径を小さくすることが可能となる。
第1レンズ群の外径を小さくすることにより、第1レンズ群の構成長をコンパクトにしながら第1レンズ群のパワーの確保に有利となる。
そして、本発明では、さらに正屈折力の第2レンズ群の像面側に正屈折力の第3レンズ群を配置することにより、光束の像面への入射角度の変化を低減させることができる。
特に、ズームレンズの像側に、光学像を電気信号に変換する電子撮像素子を配する構成とした場合、本発明のズームレンズでは、テレセントリック性の確保ができるため、光線が撮像素子へ斜めに入射することによる悪影響を低減できる。
本発明は、条件式(1)を満足しながら第1レンズ群のパワーが条件式(2)を満足するように適度な強さとしている。
それにより、撮影使用時における広角端と望遠端の全長のバランスがとれ、結果として、鏡筒構造を含め、コンパクトなズームレンズとし得る。
そして、本発明では、さらに 条件式(3)を満足させ、第1レンズ群の後側主点位置を像側レンズ面から物体側に長くしている。それにより、第1レンズ群を主点に対して像寄りとし、1枚目のレンズに入射する光線高が低くできる。結果として1枚目のレンズの径を小さくできる。
特に負の第1レンズ群を構成するレンズの中肉厚を薄くすることにより、この小型化の効果は大きくなる。
ただし、第1レンズ群を構成するレンズの中、3枚のレンズについては中肉厚をある程度厚くすることで、鏡枠構造を強くするとよい。また、そのような構成により、レンズ面同士の間隔を確保させ、収差補正能力を高めることができる。
そのため、本発明では、3枚のレンズL11、L12、L13にて厚さが近似するように、条件式(4)を定め、かつ、厚さのあるレンズ枚数や、第1レンズ群のレンズ枚数が多くなりすぎないように条件式(5)を特定している。
なお、物体に近いL11は、像側に強い凹面を持たせることにより、軸外光線の入射角度に対して垂直に近い面構成にでき、収差の発生を抑えられる。また、ズームレンズのレトロフォーカスタイプによる広角化の効果を高めることができる。
一方、負レンズL11以降のレンズはレンズの有効径が小さくなる。そのため、第1レンズ群の枠構造の強化、収差補正を行いつつ、大型化を抑えるためには、負レンズL11以降の複数のレンズL12、L13にて中肉厚を確保することが好ましい。これを規定したものが、条件式(4)、(5)である。
本発明は、このように構成することで、変倍比2を超える広角域を含むズームレンズであって、コンパクトな構成としながらも光学性能を維持し得るものである。
なお、条件式(1)の下限の0.76を越えると、撮影範囲が狭くなり、画像処理等でも撮影範囲がカバーできなくなる。一方、条件式(1)の上限の1.5を越えると、負の第1レンズ群への屈折力、収差補正の負荷が大きくなり、第1レンズ群をコンパクトにすることが難しくなる。
条件式(2)の下限の0.05を越えると、第1レンズ群と第2レンズ群が干渉する。条件式(2)の上限の10を越えると、第2レンズ群のパワーが強くなる等、第2レンズ群以降の構成が複雑になってしまう。
条件式(3)の上限の0.5を越えると、結果的に入射瞳位置が遠くなり、第1レンズ群の外径が大きくなりコンパクト性が損なわれる。
条件式(4)の下限の0.5を越えると、レンズL11に対してレンズL12、L13の強度が小さくなり、鏡枠の強度が損なわれる。また、レンズ面の間隔が近くなり効果的な収差補正が難しくなる。一方、条件式(4)の上限の4を越えると、第1レンズ群の構成長が長くなり、条件式(4)を満足することによる小型化の効果が小さくなり、コンパクト性を損なう。若しくは、負レンズL11の中肉厚が小さくなりすぎ、強度が低下する。
条件式(5)は、第1レンズ群が4枚以上の場合、3枚を超えるレンズについては、中肉厚を薄くすることを要求するものである。つまり、性能を高めるために第1レンズ群にて、レンズL11、L12、L13の他にレンズを有しても、レンズ外径が大きくならないための条件である。条件式(5)の下限の0.80を越えると、前述の3枚のレンズ以外に厚いレンズを有する、若しくは、多くのレンズを備えることになり、小型化し難くなる。条件式(5)の上限値は1.00であるが、これは、第1レンズ群がレンズL11、L12、L13の3枚で構成した場合である。
なお、条件式(1)について、下限値を0.85、さらには0.87とするとより好ましい。
上限値を1.3、さらには1.1とするとより好ましい。
条件式(2)について、下限値を1.0、さらには2.0とするとより好ましい。
上限値を7.0、さらには5.0、さらには3.0とするとより好ましい。
条件式(3)にて、下限値0.2を設け、条件式(3’)としてもよい。この下限の0.2を越えると、第1レンズ群の主点位置が物体側に寄りすぎ、第1レンズ群のパワーが強くなりすぎ、収差の補正が困難となる。
さらには、条件式(3’)にて、下限値を0.3、さらには0.35とするとより好ましい。
また、条件式(3’)にて、上限値を0.47、さらには0.45とするとより好ましい。
条件式(4)について、下限値を0.7、さらには0.8とするとより好ましい。
上限値を3.0、さらには2.5とするとより好ましい。
また、レンズL12、L13の中、物体側のレンズをL12とするとき、L12を負レンズとし、L13を正レンズとすると、第1レンズ群でのワイドコンバーションレンズの機能により広角化を行いやすくなる。
さらには、以下の条件式を満足すると、レンズの厚さと各レンズのパワー負担のバランスがとりやすく構成できる。
0.7<d12/d11<1.3
1.5<d13/d11<2.5
条件式(5)にて、下限値を0.87、さらには0.93とするとより好ましい。
また、第1レンズ群での外径の大型化を抑えつつ、ズームレンズ全系での射出角を小さくし、系全体の収差補正を行いやすくするために、明るさ絞り(開口絞り)を第1レンズ群よりも像面側で第2レンズ群の最も像側のレンズよりも物体側に配することが好ましい。
また、さらには、条件式(2)にて、fra=fw としてもよい。
本発明の第3のズームレンズは、第1、第2のズームレンズにおいて、以下の条件式を満足することを特徴とするものである。
0.2<d11/IH<1 ・・・(6)
以下に、本発明の第3のズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明する。
レンズL11は第1レンズ群の中でも高い位置を光線が通るレンズになる。外径も比較的大きくすることが望ましい。条件式(6)の下限の0.2を越えると、レンズ強度的に好ましくなく、上限の1を越えると、入射瞳が遠くなり、又、物体側の光束がレンズ系に入射した部位からレンズL11の像面側の凹面への入射部位までの距離が長くなり、好ましくない。
条件式(6)について、下限値を0.3、さらには0.35とするとより好ましい。
上限値を0.6、さらには0.5とするとより好ましい。
本発明の第4のズームレンズは、第1〜第3のズームレンズにおいて、前記レンズL12は、前記負レンズL11に対し少なくとも軸上の空気間隔を挟んで像側に配置され、かつ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズであり、前記レンズL13は、前記レンズL12に対し少なくとも軸上の空気間隔を挟んで像側に配置された正レンズであることを特徴とするものである。
以下に、本発明の第4のズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明する。
レンズL11とレンズL12で軸外光線を徐々に曲げることができるので、軸外収差の発生を抑えられる。さらにその像面側にレンズL13を配置することで、色収差の補正を行うことができる。
第1レンズ群全体で、L11とL12の負レンズ、L13の正レンズというレトロフォーカスシステムをとることで、主点を物体側に配置し、レンズの外径をコンパクトにすることができる。また、収差を抑えつつ第1レンズ群にワイドコンバージョンレンズの機能を持たせられる。
本発明の第5のズームレンズは、第4のズームレンズにおいて、前記第1レンズ群は、物体側より順に、前記負レンズL11と、前記負メニスカスレンズL12と、前記正レンズL13にて構成されたことを特徴とするものである。
以下に、本発明の第5のズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明する。
レンズL11とレンズL12で軸外光線を徐々に曲げることができるので、軸外収差の発生を抑えられる。さらにその像面側にレンズL13を配置することで、色収差の補正を行うことができる。
このようにして、第1レンズ群全体で、L11とL12の負レンズ、L13の正レンズというレトロフォーカスシステムをとることで、主点を物体側に配置し、レンズの外径をコンパクトにすることができる構造となり、構成枚数が少なく、全長、コスト上有利である。
本発明の第6のズームレンズは、第1〜第4のズームレンズにおいて、前記第1レンズ群は4枚以上のレンズで構成され、かつ、前記負レンズL11、前記レンズL12、前記レンズL13に加えて、以下の条件式を満足する少なくとも1枚のレンズLy1を備えることを特徴とするものである。
0<dy1/d11<0.5 ・・・(7)
ただし、dy1はレンズLy1の中肉厚、
である。
本発明の第7のズームレンズは、第6のズームレンズにおいて、前記条件式(7)に代えて以下の条件式(7’)を満足することを特徴とするものである。
0.05<dy1/d11<0.2 ・・・(7’)
以下に、本発明の第6、第7のズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明する。
第1レンズ群は4枚以上のレンズで構成することにより、さらに光学性能を上げることができる。一般的に構成枚数を増やすと光学性能を向上できるのは周知ではあるが、本発明のように画角の大きいズームレンズ系の場合、光学系への入射光の光軸からの高さを低くすることが、コンパクト性と高性能化を両立する要件になり、単純なレンズ枚数の増加は性能の向上には結びつかない。条件式(7)の上限の0.5を越えると、第1レンズ群の構成長が長くなり、レンズへ入射する光線高が高くなり、構成枚数を増やすことによる性能への効果も小さくなり好ましくない。強度については他のレンズでカバーできるので、下限値の0については、レンズが構成できる程度でよい。
さらに好ましくは、レンズLy1のアッベ数をレンズL12、L13のアッベ数より大きく、さらに好ましくは10以上大きくし、屈折率をレンズL12、L13の屈折率より小さくすることで、他の収差を高いレベルにしたまま、色収差補正上有利に構成することができ、好ましい。
条件式(7)について、下限値を0.05とすると、軸上での収差補正を行いやすくなる。また、上限値を0.2とすることが、コンパクト化の点でより好ましい。例えば、条件式(7’)を満足することが好ましい、
本発明の第8のズームレンズは、第6、第7のズームレンズにおいて、前記レンズL12は、前記負レンズL11に対し少なくとも軸上の空気間隔を挟んで像側に配置され、かつ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズであり、前記レンズL13は、前記レンズL12に対して少なくとも軸上の空気間隔を挟んで像側に配置された正レンズであり、前記レンズL12の像側に前記レンズLy1を配置し、かつ、前記レンズLy1を負レンズとしたことを特徴とするものである。
以下に、本発明の第8のズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明する。
レンズL11とレンズL12で軸外光線を徐々に曲げることができるので、軸外収差の発生を抑えられる。さらにその像面側にレンズL13を配置することで、色収差の補正を行うことができる。
第1レンズ群全体で、L11とL12の負レンズ、L13の正レンズというレトロフォーカスシステムをとることで、主点を物体側に配置し、レンズの外径をコンパクトにすることができる。さらに、負レンズLy1をレンズL12の像側に配置することで、全体の構成長を変えることなく、軸外収差の補正上有利になる。なお、負レンズLy1はレンズL12の像側の面上に構成してもよい。
本発明の第9のズームレンズは、第1〜第8のズームレンズにおいて、前記負レンズL11は、前記第1レンズ群の最も物体側に配され、かつ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズであることを特徴とするものである。
以下に、本発明の第9のズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明する。
このように構成すると、広角側で発生しやすい歪曲収差等の軸外収差の劣化を抑えやすく、広角端の画角を大きくしやすい。
本発明の第10のズームレンズは、第1〜第9のズームレンズにおいて、前記第1レンズ群内の少なくとも何れかのレンズが非球面を有する負レンズであることを特徴とするものである。
以下に、本発明の第10のズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明する。
このように構成すると、像面湾曲等の軸外収差を効率良く補正してレンズを小さくできる。
本発明の第11のズームレンズは、第10のズームレンズにおいて、前記負レンズL12は2面の非球面を有することを特徴とするものである。
以下に、本発明の第11のズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明する。
このような構成にすることで、軸外光束へ徐々に非球面による効果を与えることができるので、非球面の面数を増やすことが望ましい一方、非球面を有するレンズを少なくすることで、製造コスト等の製造面で有利にすることができる。
本発明の第12のズームレンズは、第1〜第11のズームレンズにおいて、広角端から望遠端への変倍に際し、前記第1レンズ群は移動し、前記第2レンズ群は物体側に移動し、かつ、前記変倍時に前記第2レンズ群と共に移動する開口絞りを備えたことを特徴とするものである。
以下に、本発明の第12のズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明する。
変倍を行う第2レンズ群と共に開口絞りを移動させることで、第2レンズ群への入射光束の範囲の変化を小さくでき、第2レンズ群の移動に伴う収差変動を抑えることができる。
本発明の第13のズームレンズは、第12のズームレンズにおいて、前記開口絞りが前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間に配置されたことを特徴とするものである。
以下に、本発明の第13のズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明する。
このように構成すると、入射瞳を浅くでき、第1レンズ群の外径を小さくできる。また、第2レンズ群内の製造誤差によるレンズ素子の偏心を小さくできやすくなり、鏡枠構造やレンズ構成を簡易にしやすい。
本発明の第14のズームレンズは、第1〜第13のズームレンズにおいて、物体側より順に、屈折力を有するレンズ群を、前記負屈折力の第1レンズ群、前記正屈折力の第2レンズ群、前記正屈折力の第3レンズ群の3群ズームレンズとしたことを特徴とするものである。
以下に、本発明の第14のズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明する。
レンズ系全体として少ない群数で広角レンズ系に有利なレトロフォーカスシステムとし、かつ、電子撮像素子に適した射出瞳のコントロールを行うことができる。
本発明の第15のズームレンズは、第1〜第14のズームレンズにおいて、前記第3レンズ群を1枚の正レンズで構成したことを特徴とするものである。
以下に、本発明の第15のズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明する。
変倍と収差補正は主に第1レンズ群、第2レンズ群で行い、第3レンズ群を1枚にすれば薄型化が実現できる。
本発明の第16のズームレンズは、第1〜第15のズームレンズにおいて、前記第3レンズ群が、少なくとも1面の非球面を有する正レンズを有することを特徴とするものである。
以下に、本発明の第16のズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明する。
非球面を設けることで、軸外の収差の補正とテレセントリック性の確保の両立が容易になり、第3レンズ群の薄型化を実現できる。
本発明の第17のズームレンズは、第1〜第16のズームレンズにおいて、前記第2レンズ群は、物体側から順に、正レンズ成分、負レンズ成分、正レンズ成分を含むことを特徴とするものである。ただし、レンズ成分は、物体側面と像側面が空気に接触し、それらの面間に空間を持たないレンズ、つまり、単レンズ又は接合レンズとする。
以下に、本発明の第17のズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明する。
このような構成をとることで、群の移動に伴う収差変動を抑えることができる構成にでき、すなわち、第2レンズ群は主となる変倍を行わせることができ、光学系全体の構成を簡易にでき望ましい。
本発明の第18のズームレンズは、第1〜第17のズームレンズにおいて、前記第2レンズ群は最も物体側に正レンズ成分を有し、該正レンズ成分が以下の条件式を満足することを特徴とするものである。
−8<(r21+r22)/(r21−r22)<0 ・・・(8)
ただし、レンズ成分は、物体側面と像側面が空気に接触し、それらの面間に空間を持たないレンズ、つまり、単レンズ又は接合レンズとし、
21は前記正レンズ成分の物体側面の近軸曲率半径、
22は前記正レンズ成分の像側面の近軸曲率半径、
である。
本発明の第19のズームレンズは、第18のズームレンズにおいて、前記条件式(8)に代えて以下の条件式(8’)を満足することを特徴とするものである。
−2<(r21+r22)/(r21−r22)<−0.5 ・・・(8’)
以下に、本発明の第18、第19のズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明する。
第2レンズ群は、最も物体側に物体側に強い凸面を有する正レンズを配置することで、第2レンズ群の主点を物体側寄りにして、高変倍を達成しやすくなる。特に、第1レンズ群がその外径をコンパクトにするため、第1レンズ群の主点を物体側に配置する構成をとる場合、上記構成は有効である。
条件式(8)の下限の−8を越えると、レンズのパワーが弱くなり、結果として第2レンズ群の構成を簡易にするのが困難になる等、好ましくない。条件式(8)の上限の0を越えると、主点を物体側に配置する効果が小さくなり好ましくない。
条件式(8)において、下限値を−2、さらには−1.5とすることがより好ましい。
若しくは、上限値を−0.5、さらには−0.8とすることがより好ましい。
例えば、条件式(8)の上下限の双方を縮減し、条件式(8’)とするとより好ましい。
本発明の第20のズームレンズは、第1〜第19のズームレンズにおいて、前記第2レンズ群の最も物体側のレンズ面が非球面であることを特徴とするものである。
以下に、本発明の第20のズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明する。
このような構成をとることで、軸上光束の収差を良く補正できる。特に 開口絞りを第2レンズ群の物体側に配置した場合、その効果が高まる。
本発明の第21のズームレンズは、第17〜第20のズームレンズにおいて、前記第2レンズ群は、物体側から順に、正屈折力の単レンズ、正レンズと負レンズとの接合レンズ、正屈折力の単レンズから構成されることを特徴とするものである。
以下に、本発明の第21のズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明する。
正負の接合レンズを取り入れることで、負レンズの正レンズに対する相対的偏心による性能の劣化を抑えることができる。
また、第2レンズ群の屈折力を保ちつつ、第2レンズ群のパワー配置を略対称系にして収差の低減を行いやすくし、また、物体側の2つの正レンズにより第2レンズ群の小型化と収差低減を両立しやすくしている。また、第2レンズ群の主点位置の調節も行いやすくなる。
本発明の電子撮像装置は、ズームレンズと、その像側に配され、光学像を電気信号に変換する電子撮像素子とを備えた電子撮像装置であって、前記ズームレンズが第1〜第21の何れかのズームレンズであることを特徴とするものである。
以下に、本発明の電子撮像装置において上記構成をとる理由と作用を説明する。
本発明の何れかのズームレンズの像側に、光学像を電気信号に変換する電子撮像素子を配した電子撮像装置とすることが好ましい。
本発明のズームレンズでは、テレセントリック性の確保ができるため、光線が撮像素子へ斜めに入射することによる悪影響を低減できる。その場合、ズームレンズの撮影像高IHは、電子撮像素子上での有効撮像領域の対角長の半分を意味する。有効撮像領域は、電子撮像素子の光電変換面の内、受光した画像について表示、印刷等に使用する撮像領域の最大範囲を意味する。
以上の本発明において、特許文献3、特許文献4で提案されているような画像処理による歪曲収差の補正を行ってもよい。画像処理による収差補正では、コマ収差や球面収差より歪曲収差の方が容易である旨も特許文献3〜4で報告されている。当然、撮影後、撮影したカメラ機材以外の機材で画像処理を行ってもよい。
また、以下の条件式(9)から(14)の何れかの条件式を満足するように構成してもよい。
−0.07<IH/r1 <0.07 ・・・(9)
−0.015<IH/r1 <0.04 ・・・(9’)
ただし、r1 は第1レンズ群中の最も物体側のレンズ面の近軸曲率半径、
である。
第1レンズ群中の最も物体側のレンズ面(第1面)の近軸曲率半径を大きくすると、入射瞳位置を浅くすることができるので、レンズ外径の小型化が可能となる。また、コマ収差の補正に有利になり、広画角としても結像性能を維持できる。また、軸上光束径の変化が大きい第1面が光軸付近にて曲率が小さいので、変倍による球面収差の変化を小さくでき、第2レンズ群での収差補正負担を小さくでき、好ましい。
条件式(9)の下限の−0.07を越えると、第1面から軸上光束が拡散しすぎ、好ましくない。上限の0.07を越えると、入射瞳位置が深くなり、レンズの外径が大きくなりコンパクト性を損なうと共に、第1レンズ群のレンズ構成を複雑にしなければならなくなる。又は、コマ収差の補正に不利となる。そのため、レンズ系全体の構成が複雑になり、好ましくない。又は、画角を小さくし、撮影範囲を小さくしなければならなくなる。
条件式(9)において、下限値を−0.015、さらには0.0とすることがより好ましい。
若しくは、上限値を0.04、さらには0.033とすることがより好ましい。
例えば、条件式(9)の上下限の双方を縮減し、条件式(9’)とするとより好ましい。
また、
3.2<f2G/fw ・・・(10)
3.2<f2G/fw <5.5 ・・・(10' )
ただし、f2Gは第2レンズ群の焦点距離、
である。
条件式(10)の下限の3.2を越えると、主に変倍を行う第2レンズ群のパワーが強くなりすぎるため、変倍のための群移動に伴う収差変動を抑えることが困難となる。
条件式(10)に上限値を設け、条件式(10’)を満足する構成とすると、さらによい。
この条件式(10’)の上限の5.5を越えると、主に変倍を行う第2レンズ群のパワーが弱くなり、変倍機能が下がり、結果として高変倍比を実現し難くなる。
また、条件式(10’)にて、下限値を3.3、さらには3.5とするとより好ましい。 また、条件式(10’)にて、上限値を5.0、さらには4.0とするとより好ましい。
また、
IH/HD12w <0.13 ・・・(11)
ただし、HD12w は、広角端における第1レンズ群の後側主点から第2レンズ群の前側主点までの距離であり、像側方向を正とする。
この条件式(11)の上限の0.13を越えると、第1、第2レンズ群の主点間距離が短くなる。そのため、望遠端時に第1レンズ群と第2レンズ群の主点間距離をさらに狭くすることが困難となり、高変倍比が得難くなる。
また、条件式(11)にて、上限値を0.12、さらには0.11とするとより好ましい。
また、
TLw /fw >13.5 ・・・(12)
ただし、TLw は広角端におけるズームレンズの入射面から像面までの軸上距離、
である。
この条件式(12)の下限の13.5を越えると、広画角を維持しつつ十分に収差補正を行うことが困難となる。
また、条件式(12)にて、下限値を14.0、さらには15.0とするとより好ましい。
また、条件式(12)にて上限値を設け、25.0より小さくし、広角端でのズームレンズ全長の短縮を行うことが好ましい。
また、
2.0<|f1G/fw |<3.5 ・・・(13)
この条件式(13)の上限の3.5を越えて第1レンズ群の焦点距離が長くなると、広角端におけるレンズ全長が長くなり、小型化が実現できない。下限の2.0を越えて第1レンズ群の焦点距離が短くなると、望遠端での第2レンズ群の倍率が大きくなりすぎ、製造誤差による性能劣化が大きくなりやすくなる。
また、条件式(13)にて、下限値を2.4、さらには2.7とするとより好ましい。
また、条件式(13)にて、上限値を3.4、さらには3.3とするとより好ましい。
また、変倍比ft /fw (ft は、望遠端におけるズームレンズ全系の焦点距離)が以下の条件(14)を満足するズームレンズとしてもよい。
2.7<ft /fw <12 ・・・(14)
条件式(14)の下限の2.7を越えると、コンパクト性の向上程度に対して、遠景の被写体を大きく撮影するときの画質の劣化度が大きくなり好ましくない。条件式(14)の上限の12を越えると、第2レンズ群の移動量が大きくなりすぎ、コンパクト性を損なう。
さらには、条件式(14)の下限値を3.0、さらには3.5、さらには4.0とするとより好ましい。
上限値を7.0、さらには6.0とするとより好ましい。
上述の各構成や条件式は、適宜組み合わせることで、それぞれの効果を奏するので、より効果的である。
以上の本発明によると、十分な広角域を有し、コンパクトな構成をとり得る構成としながら、高変倍のズームレンズとそれを用いた電子撮像装置を得ることができる。
以下、本発明のズームレンズの実施例1〜5について説明する。実施例1〜5の無限遠物点合焦時の広角端(a)、中間状態(b)、望遠端(c)のレンズ断面図をそれぞれ図1〜図5に示す。図1〜図5中、第1レンズ群はG1、開口絞りはS、第2レンズ群はG2、第3レンズ群はG3、赤外光を制限する波長域制限コートを施したローパスフィルタを構成する平行平板はF、CCD、CMOS等の電子撮像素子のカバーガラスの平行平板はC、像面はIで示してある。なお、カバーガラスCの表面に波長域制限用の多層膜を施してもよい。また、そのカバーガラスCにローパスフィルタ作用を持たせるようにしてもよい。
実施例1のズームレンズは、図1に示すように、物体側から順に、負の屈折力の第1レンズ群G1と、開口絞りSと、正屈折力の第2レンズ群G2と、正屈折力の第3レンズ群G3とから構成されており、広角端から望遠端への変倍をする際に、第1レンズ群G1は、物体側に凹の軌跡で移動し、望遠端では広角端の位置より若干像面側に位置し、開口絞りSと第2レンズ群G2は一体に物体側へ単調に移動し、第3レンズ群G3は像面側へ移動する。
物体側から順に、第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ2枚と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズとからなり、第2レンズ群G2は、両凸正レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズの接合レンズと、両凸正レンズとからなり、第3レンズ群G3は、両凸正レンズ1枚からなる。
非球面は、第1レンズ群G1の物体側から2番目の負メニスカスレンズの両面、第2レンズ群G2の物体側の両凸正レンズの物体側の面、第3レンズ群G3の両凸正レンズの両面の5面に用いている。
実施例2のズームレンズは、図2に示すように、物体側から順に、負の屈折力の第1レンズ群G1と、開口絞りSと、正屈折力の第2レンズ群G2と、正屈折力の第3レンズ群G3とから構成されており、広角端から望遠端への変倍をする際に、第1レンズ群G1は、物体側に凹の軌跡で移動し、望遠端では広角端の位置より若干像面側に位置し、開口絞りSと第2レンズ群G2は一体に物体側へ単調に移動し、第3レンズ群G3は広角端から中間状態まで像面側へ移動し、中間状態から望遠端までは略固定である。
物体側から順に、第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ2枚と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズとからなり、第2レンズ群G2は、両凸正レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズの接合レンズと、両凸正レンズとからなり、第3レンズ群G3は、両凸正レンズ1枚からなる。
非球面は、第1レンズ群G1の物体側から2番目の負メニスカスレンズの両面、第2レンズ群G2の物体側の両凸正レンズの物体側の面、第3レンズ群G3の両凸正レンズの両面の5面に用いている。
実施例3のズームレンズは、図3に示すように、物体側から順に、負の屈折力の第1レンズ群G1と、開口絞りSと、正屈折力の第2レンズ群G2と、正屈折力の第3レンズ群G3とから構成されており、広角端から望遠端への変倍をする際に、第1レンズ群G1は、物体側に凹の軌跡で移動し、望遠端では広角端の位置より像面側に位置し、開口絞りSと第2レンズ群G2は一体に物体側へ単調に移動し、第3レンズ群G3は像面側へ移動する。
物体側から順に、第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ2枚と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズとからなり、第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズの接合レンズと、両凸正レンズとからなり、第3レンズ群G3は、両凸正レンズ1枚からなる。
非球面は、第1レンズ群G1の物体側から2番目の負メニスカスレンズの両面、第2レンズ群G2の正メニスカスレンズの物体側の面、第3レンズ群G3の両凸正レンズの両面の5面に用いている。
実施例4のズームレンズは、図4に示すように、物体側から順に、負の屈折力の第1レンズ群G1と、開口絞りSと、正屈折力の第2レンズ群G2と、正屈折力の第3レンズ群G3とから構成されており、広角端から望遠端への変倍をする際に、第1レンズ群G1は、物体側に凹の軌跡で移動し、望遠端では広角端の位置より像面側に位置し、開口絞りSと第2レンズ群G2は一体に物体側へ単調に移動し、第3レンズ群G3は像面側へ移動する。
物体側から順に、第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ2枚と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズとからなり、第2レンズ群G2は、両凸正レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズの接合レンズと、両凸正レンズとからなり、第3レンズ群G3は、両凸正レンズ1枚からなる。
非球面は、第1レンズ群G1の物体側から2番目の負メニスカスレンズの両面、第2レンズ群G2の物体側の両凸正レンズの物体側の面、第3レンズ群G3の両凸正レンズの両面の5面に用いている。
以上の各ズームレンズ共、近距離合焦をレンズ全体若しくは特定のレンズ群の移動にて行うようにしてもよい。また、第3レンズ群のみを移動させると、倍率の変化が抑えられ、移動するレンズも少なく好ましい。
実施例5のズームレンズは、図5に示すように、物体側から順に、負の屈折力の第1レンズ群G1と、開口絞りSと、正屈折力の第2レンズ群G2と、正屈折力の第3レンズ群G3とから構成されており、広角端から望遠端への変倍をする際に、第1レンズ群G1は、物体側に凹の軌跡で移動し、望遠端では広角端の位置より像面側に位置し、開口絞りSと第2レンズ群G2は一体に物体側へ単調に移動し、第3レンズ群G3は像面側へ移動する。
物体側から順に、第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズの接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズとからなり、第2レンズ群G2は、両凸正レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズの接合レンズと、両凸正レンズとからなり、第3レンズ群G3は、両凸正レンズ1枚からなる。
非球面は、第1レンズ群G1の接合レンズの最も像面側の面、第2レンズ群G2の物体側の両凸正レンズの物体側の面、第3レンズ群G3の両凸正レンズの両面の4面に用いている。
以上の各ズームレンズ共、近距離合焦をレンズ全体若しくは特定のレンズ群の移動にて行うようにしてもよい。また、第3レンズ群のみを移動させると、倍率の変化が抑えられ、移動するレンズも少なく好ましい。
なお、上記実施例1〜5の広角端から望遠端の実画角2ωの範囲は次の通りである。
実施例1 実画角2ω 91.7°〜21.8°
実施例2 実画角2ω 91.7°〜21.7°
実施例3 実画角2ω 91.6°〜22.3°
実施例4 実画角2ω 82.9°〜21.9°
実施例5 実画角2ω 90.9°〜21.6° 。
以下に、上記各実施例の数値データを示すが、記号は上記の外、fは全系焦点距離、FNOはFナンバー、WEは広角端、STは中間状態、TEは望遠端、r1 、r2 …は各レンズ面の曲率半径、d1 、d2 …は各レンズ面間の間隔、nd1、nd2…は各レンズのd線の屈折率、νd1、νd2…は各レンズのアッベ数である。なお、非球面形状は、xを光の進行方向を正とした光軸とし、yを光軸と直交する方向にとると、下記の式にて表される。
x=(y2 /r)/[1+{1−(K+1)(y/r)2 1/2
+A4 4 +A6 6 +A8 8 +A1010
ただし、rは近軸曲率半径、Kは円錐係数、A4 、A6 、A8 、A10はそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数である。

実施例1
1 = 120.490 d1 = 1.31 nd1 =1.77250 νd1 =49.60
2 = 8.803 d2 = 2.41
3 = 18.045 (非球面) d3 = 1.43 nd2 =1.74330 νd2 =49.33
4 = 8.094 (非球面) d4 = 3.05
5 = 14.990 d5 = 2.92 nd3 =1.84666 νd3 =23.78
6 = 40.520 d6 = (可変)
7 = ∞(絞り) d7 = 0.50
8 = 14.360 (非球面) d8 = 1.96 nd4 =1.74330 νd4 =49.33
9 = -331.278 d9 = 0.37
10= 12.927 d10= 3.50 nd5 =1.77250 νd5 =49.60
11= 115.263 d11= 2.37 nd6 =1.84666 νd6 =23.78
12= 7.486 d12= 0.69
13= 33.417 d13= 1.95 nd7 =1.48749 νd7 =70.23
14= -13.786 d14= (可変)
15= 21.995 (非球面) d15= 2.97 nd8 =1.49700 νd8 =81.54
16= -21.106 (非球面) d16= (可変)
17= ∞ d17= 0.76 nd9 =1.54771 νd9 =62.84
18= ∞ d18= 0.44
19= ∞ d19= 0.40 nd10=1.51633 νd10=64.14
20= ∞ d20= 0.60
21= ∞(像面)
非球面係数
第3面
K = -2.076
4 = 6.45927×10-5
6 = 6.49359×10-6
8 = -8.75295×10-8
10= 3.45632×10-10
第4面
K = -0.123
4 = -2.45406×10-4
6 = 6.68743×10-6
8 = -1.43236×10-7
10= -2.58394×10-10
第8面
K = -2.842
4 = 5.45802×10-5
6 = -8.40498×10-7
8 = 3.93728×10-8
10= -8.90443×10-10
第15面
K = 17.207
4 = -4.08931×10-4
6 = 3.36877×10-5
8 = -1.34835×10-6
10= 1.83688×10-8
第16面
K = -5.667
4 = -2.68421×10-4
6 = 8.59656×10-5
8 = -4.00016×10-6
10= 9.20195×10-8
ズームデータ(∞)
WE ST TE
f (mm) 3.991 8.545 18.189
NO 2.80 3.67 4.80
6 26.79 9.98 2.08
14 5.33 12.90 28.33
16 2.41 2.20 1.98 。

実施例2
1 = 118.807 d1 = 1.31 nd1 =1.77250 νd1 =49.60
2 = 8.809 d2 = 2.41
3 = 18.035 (非球面) d3 = 1.39 nd2 =1.74330 νd2 =49.33
4 = 7.941 (非球面) d4 = 3.10
5 = 15.161 d5 = 3.00 nd3 =1.84666 νd3 =23.78
6 = 44.116 d6 = (可変)
7 = ∞(絞り) d7 = 0.50
8 = 12.553 (非球面) d8 = 2.00 nd4 =1.74330 νd4 =49.33
9 = -1072.915 d9 = 0.47
10= 14.652 d10= 2.88 nd5 =1.77250 νd5 =49.60
11= 116.690 d11= 2.58 nd6 =1.84666 νd6 =23.78
12= 7.579 d12= 0.66
13= 28.801 d13= 1.98 nd7 =1.48749 νd7 =70.23
14= -13.779 d14= (可変)
15= 25.196 (非球面) d15= 3.23 nd8 =1.49700 νd8 =81.54
16= -20.772 (非球面) d16= (可変)
17= ∞ d17= 0.76 nd9 =1.54771 νd9 =62.84
18= ∞ d18= 0.44
19= ∞ d19= 0.40 nd10=1.51633 νd10=64.14
20= ∞ d20= 0.60
21= ∞(像面)
非球面係数
第3面
K = -2.753
4 = 5.55177×10-5
6 = 6.78542×10-6
8 = -8.75312×10-8
10= 3.00839×10-10
第4面
K = -0.154
4 = -2.78544×10-4
6 = 7.01729×10-6
8 = -1.42051×10-7
10= -3.59350×10-10
第8面
K = -2.029
4 = 4.38908×10-5
6 = -2.45433×10-7
8 = -8.67387×10-9
10= 4.57999×10-10
第15面
K = 26.077
4 = -4.19155×10-4
6 = 3.06327×10-5
8 = -1.13473×10-6
10= 3.54518×10-9
第16面
K = -3.248
4 = -2.66612×10-4
6 = 8.09076×10-5
8 = -3.64091×10-6
10= 7.64667×10-8
ズームデータ(∞)
WE ST TE
f (mm) 3.990 8.545 18.288
NO 2.80 3.67 4.80
6 26.74 9.60 1.50
14 5.18 12.57 28.03
16 2.52 2.40 2.40 。

実施例3
1 = 4500.383 d1 = 1.32 nd1 =1.77250 νd1 =49.60
2 = 9.359 d2 = 2.41
3 = 24.524 (非球面) d3 = 1.39 nd2 =1.74330 νd2 =49.33
4 = 8.963 (非球面) d4 = 2.41
5 = 17.943 d5 = 2.89 nd3 =1.84666 νd3 =23.78
6 = 284.297 d6 = (可変)
7 = ∞(絞り) d7 = 0.50
8 = 19.436 (非球面) d8 = 1.53 nd4 =1.74330 νd4 =49.33
9 = 137.997 d9 = 0.18
10= 11.381 d10= 3.19 nd5 =1.77250 νd5 =49.60
11= 4390.531 d11= 3.25 nd6 =1.84666 νd6 =23.78
12= 8.260 d12= 0.69
13= 26.872 d13= 2.09 nd7 =1.48749 νd7 =70.23
14= -12.935 d14= (可変)
15= 24.500 (非球面) d15= 1.90 nd8 =1.49700 νd8 =81.54
16= -24.796 (非球面) d16= (可変)
17= ∞ d17= 0.76 nd9 =1.54771 νd9 =62.84
18= ∞ d18= 0.44
19= ∞ d19= 0.40 nd10=1.51633 νd10=64.14
20= ∞ d20= 0.60
21= ∞(像面)
非球面係数
第3面
K = 0.000
4 = -1.09346×10-22
6 = 7.42289×10-6
8 = -8.34361×10-8
10= 2.82193×10-10
第4面
K = -0.145
4 = -2.76977×10-4
6 = 8.02851×10-6
8 = -1.22644×10-7
10= -8.03256×10-13
第8面
K = -4.326
4 = 3.58731×10-6
6 = 1.37882×10-6
8 = -1.18290×10-7
10= 3.57210×10-9
第15面
K = 27.818
4 = -5.16300×10-4
6 = -6.63410×10-7
8 = -1.73194×10-6
10= -5.52968×10-10
第16面
K = 0.000
4 = -2.87839×10-4
6 = 4.85820×10-5
8 = -5.34160×10-6
10= 1.27186×10-7
ズームデータ(∞)
WE ST TE
f (mm) 3.995 8.550 17.995
NO 2.77 3.36 4.83
6 27.65 10.79 2.05
14 3.80 13.22 27.89
16 4.77 3.08 1.86 。

実施例4
1 = 121.056 d1 = 1.43 nd1 =1.77250 νd1 =49.60
2 = 9.380 d2 = 2.15
3 = 16.015 (非球面) d3 = 1.44 nd2 =1.74330 νd2 =49.33
4 = 8.193 (非球面) d4 = 2.98
5 = 16.120 d5 = 2.94 nd3 =1.84666 νd3 =23.78
6 = 45.014 d6 = (可変)
7 = ∞(絞り) d7 = 0.47
8 = 14.773 (非球面) d8 = 1.86 nd4 =1.74330 νd4 =49.33
9 = -994.295 d9 = 0.33
10= 13.147 d10= 2.82 nd5 =1.77250 νd5 =49.60
11= 72.079 d11= 2.42 nd6 =1.84666 νd6 =23.78
12= 8.130 d12= 0.66
13= 29.342 d13= 1.71 nd7 =1.48749 νd7 =70.23
14= -16.090 d14= (可変)
15= 25.866 (非球面) d15= 2.62 nd8 =1.49700 νd8 =81.54
16= -21.997 (非球面) d16= (可変)
17= ∞ d17= 0.76 nd9 =1.54771 νd9 =62.84
18= ∞ d18= 0.44
19= ∞ d19= 0.40 nd10=1.51633 νd10=64.14
20= ∞ d20= 0.60
21= ∞(像面)
非球面係数
第3面
K = -8.593
4 = -5.21721×10-5
6 = 1.35472×10-5
8 = -1.60073×10-7
10= 8.18893×10-10
第4面
K = -0.267
4 = -5.36622×10-4
6 = 1.87785×10-5
8 = -2.34186×10-7
10= 6.47476×10-10
第8面
K = -2.764
4 = 3.65365×10-5
6 = 1.70796×10-6
8 = -1.47291×10-7
10= 4.47653×10-9
第15面
K = 31.103
4 = -5.88505×10-4
6 = 5.86985×10-6
8 = -6.62903×10-7
10= 3.27987×10-9
第16面
K = -3.969
4 = -6.53373×10-4
6 = 9.42874×10-5
8 = -6.79301×10-6
10= 1.91081×10-7
ズームデータ(∞)
WE ST TE
f (mm) 4.460 9.095 18.274
NO 2.80 3.67 4.80
6 26.31 10.64 2.46
14 5.71 13.58 26.94
16 3.41 2.53 2.23 。

実施例5
1 = 175.213 d1 = 1.72 nd1 =1.77250 νd1 =49.60
2 = 10.494 d2 = 2.72
3 = 16.452 d3 = 1.45 nd2 =1.80610 νd2 =40.92
4 = 11.655 d4 = 0.20 nd3 =1.58913 νd3 =61.14
5 = 7.658 (非球面) d5 = 3.06
6 = 15.803 d6 = 3.15 nd4 =1.84666 νd4 =23.78
7 = 39.534 d7 = (可変)
8 = ∞(絞り) d8 = 0.57
9 = 18.599 (非球面) d9 = 1.77 nd5 =1.74330 νd5 =49.33
10= -271.497 d10= 0.44
11= 11.608 d11= 3.57 nd6 =1.77250 νd6 =49.60
12= 67.817 d12= 2.46 nd7 =1.84666 νd7 =23.78
13= 7.841 d13= 0.73
14= 34.086 d14= 3.51 nd8 =1.48749 νd8 =70.23
15= -14.106 d15= (可変)
16= 31.535 (非球面) d16= 1.44 nd9 =1.49700 νd9 =81.54
17= -26.953 (非球面) d17= (可変)
18= ∞ d18= 0.76 nd10=1.54771 νd10=62.84
19= ∞ d19= 0.44
20= ∞ d20= 0.40 nd11=1.51633 νd11=64.14
21= ∞ d21= 0.60
22= ∞(像面)
非球面係数
第5面
K = -0.857
4 = -7.20658×10-5
6 = -2.65051×10-6
8 = 3.22678×10-8
10= -2.37139×10-10
第9面
K = -6.350
4 = 7.34191×10-5
6 = -1.50741×10-9
8 = -7.32193×10-8
10= 2.84738×10-9
第16面
K = 9.919
4 = -1.55031×10-3
6 = 2.58262×10-4
8 = -1.81102×10-5
10= 4.58950×10-7
第17面
K = 3.996
4 = -1.80199×10-3
6 = 3.74853×10-4
8 = -2.56321×10-5
10= 6.32924×10-7
ズームデータ(∞)
WE ST TE
f (mm) 4.030 8.621 18.388
NO 2.80 3.67 4.80
7 32.78 12.74 2.52
15 4.50 12.56 26.16
17 3.73 2.29 1.59 。
以上の実施例1〜5の無限遠物点合焦時の収差図をそれぞれ図6〜図10に示す。これらの収差図において、(a)は広角端、(b)は中間状態、(c)は望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す。各図中、“FIY”は最大像高を示す。
次に、上記各実施例における画角、条件式(1)〜(14)の値、及び、IH、fw 、ft 、da 、fra、fra/IH、d11、d12、d13、dy1、dtotal 、f1G、f2G、r1 、r21、r22、HB1 、HD12w 、TLw の値を示す。
実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 実施例5
条件式(1) 0.902 0.902 0.901 0.807 0.893
条件式(2) 2.315 2.301 2.169 2.035 2.485
条件式(3) 0.424 0.412 0.399 0.440 0.421
条件式(4)
12/d11 1.092 1.061 1.053 1.007 0.843
13/d11 2.229 2.29 2.189 2.056 1.831
条件式(5) 1 1 1 1 0.969
条件式(6) 0.364 0.364 0.367 0.397 0.478
条件式(7) 0 0 0 0 0.116
条件式(8) -0.917 -0.977 -1.328 -0.971 -0.872
条件式(9) 0.0299 0.0303 0.0008 0.0297 0.0205
条件式(10) 3.598 3.599 3.797 3.309 3.782
条件式(11) 0.104 0.103 0.098 0.106 0.086
条件式(12) 15.57 15.58 15.56 13.78 17.37
条件式(13) 2.899 2.912 3.191 2.899 3.273
条件式(14) 4.558 4.583 4.504 4.097 4.563
IH 3.60 3.60 3.60 3.60 3.60
w 3.991 3.990 3.995 4.460 4.03
t 18.189 18.288 17.995 18.274 18.388
a 26.79 26.74 27.65 26.31 32.78
ra 3.991 3.990 3.995 4.460 4.03
(広角端時焦点距離を選択)
ra/IH 1.109 1.108 1.110 1.239 1.119
11 1.31 1.31 1.32 1.43 1.72
12 1.43 1.39 1.39 1.44 1.45
13 2.92 3 2.89 2.94 3.15
y1 0 0 0 0 0.20
total 5.66 5.70 5.60 5.81 6.52
1G -11.57 -11.62 -12.75 -12.93 -13.19
2G 14.36 14.36 15.17 14.76 15.24
1 120.490 118.807 4500.383 121.056 175.213
21 14.36 12.553 19.436 14.773 18.599
22 -331.278 -1072.915 137.997 -994.295 -271.497
HB1 8.49 8.73 9.02 8.18 -8.56
HD12w 34.68 35.08 36.92 34.06 41.83
TLw 62.15 62.15 62.17 61.45 70.01
図11〜図13は、以上のようなズームレンズを撮影光学系41に組み込んだ本発明によるデジタルカメラの構成の概念図を示す。図11はデジタルカメラ40の外観を示す前方斜視図、図12は同後方正面図、図13はデジタルカメラ40の構成を示す模式的な断面図である。ただし、図11と図13においては、撮影光学系41の非沈胴時を示している。デジタルカメラ40は、この例の場合、撮影用光路42を有する撮影光学系41、ファインダー用光路44を有するファインダー光学系43、シャッターボタン45、フラッシュ46、液晶表示モニター47、焦点距離変更ボタン61、設定変更スイッチ62等を含み、撮影光学系41の沈胴時には、カバー60をスライドすることにより、撮影光学系41とファインダー光学系43とフラッシュ46はそのカバー60で覆われる。そして、カバー60を開いてカメラ40を撮影状態に設定すると、撮影光学系41は図13の非沈胴状態になり、カメラ40の上部に配置されたシャッターボタン45を押圧すると、それに連動して撮影光学系41、例えば実施例1のズームレンズを通して撮影が行われる。撮影光学系41によって形成された物体像が、波長域制限コートを施したローパスフィルタFとカバーガラスCを介してCCD49の撮像面(光電変換面)上に形成される。このCCD49で受光された物体像は、処理手段51を介し、電子画像としてカメラ背面に設けられた液晶表示モニター47に表示される。また、この処理手段51には記録手段52が接続され、撮影された電子画像を記録することもできる。なお、この記録手段52は処理手段51と別体に設けてもよいし、フロッピーディスクやメモリーカード、MO等により電子的に記録書込を行うように構成してもよい。また、CCD49に代わって銀塩フィルムを配置した銀塩カメラとして構成してもよい。
さらに、ファインダー用光路44上にはファインダー用対物光学系53が配置してある。ファインダー用対物光学系53は、複数のレンズ群(図の場合は3群)と2つのプリズムからなり、撮影光学系41のズームレンズに連動して焦点距離が変化するズーム光学系からなり、このファインダー用対物光学系53によって形成された物体像は、像正立部材である正立プリズム55の視野枠57上に形成される。この正立プリズム55の後方には、正立正像にされた像を観察者眼球Eに導く接眼光学系59が配置されている。なお、接眼光学系59の射出側にカバー部材50が配置されている。
このように構成されたデジタルカメラ40は、撮影光学系41が、本発明により、十分な広角域を有し、コンパクトな構成としながら、高変倍で全変倍域で結像性能が極めて安定的であるので、高性能・小型化・広角化が実現できる。
本発明は、以上のような一般的な被写体を撮影する所謂コンパクトデジタルカメラだけでなく、広い画角が必要な監視カメラや、レンズ交換式のカメラに適用してもよい。
本発明のズームレンズの実施例1の無限遠物点合焦時の広角端(a)、中間状態(b)、望遠端(c)でのレンズ断面図である。 本発明のズームレンズの実施例2の図1と同様の図である。 本発明のズームレンズの実施例3の図1と同様の図である。 本発明のズームレンズの実施例4の図1と同様の図である。 本発明のズームレンズの実施例5の図1と同様の図である。 実施例1の無限遠物点合焦時の収差図である。 実施例2の無限遠物点合焦時の収差図である。 実施例3の無限遠物点合焦時の収差図である。 実施例4の無限遠物点合焦時の収差図である。 実施例5の無限遠物点合焦時の収差図である。 本発明によるデジタルカメラの外観を示す前方斜視図である。 図11のデジタルカメラの後方斜視図である。 図11のデジタルカメラの断面図である。
符号の説明
G1…第1レンズ群
G2…第2レンズ群
G3…第3レンズ群
S…開口絞り
F…ローパスフィルタ
C…カバーガラス
I…像面
E…観察者眼球
40…デジタルカメラ
41…撮影光学系
42…撮影用光路
43…ファインダー光学系
44…ファインダー用光路
45…シャッターボタン
46…フラッシュ
47…液晶表示モニター
49…CCD
50…カバー部材
51…処理手段
52…記録手段
53…ファインダー用対物光学系
55…正立プリズム
57…視野枠
59…接眼光学系
60…カバー
61…焦点距離変更ボタン
62…設定変更スイッチ

Claims (22)

  1. 物体側より順に、負屈折力の第1レンズ群、正屈折力の第2レンズ群、正屈折力の第3レンズ群を有し、各レンズ群の間隔を変化させることで2倍を超える変倍を行い、下記条件式(1)を満足するズームレンズであって、
    前記第1レンズ群は、群中何れかに、物体側の曲率絶対値よりも像側の曲率絶対値が大きい面である負レンズL11と、その負レンズL11の像側の何れかに配された2枚のレンズL12、L13とを含み、
    前記第1レンズ群を構成するレンズの中、前記レンズL11、L12、L13のみが下記条件式(4)を満足し、
    さらに、以下の条件式(2)、(3)、(5)を満足することを特徴とするズームレンズ。
    0.76<IH/fw <1.5 ・・・(1)
    0.05<|da /f1G|<10 ・・・(2)
    IH/HB1 <0.5 ・・・(3)
    0.5<dx /d11<4 ・・・(4)
    0.80<(d11+d12+d13)/dtotal ≦1.00 ・・・(5)
    ただし、IHはズームレンズの撮影像高、
    w はズームレンズ全系の広角端での焦点距離、
    1Gは第1レンズ群の焦点距離、
    HB1 は第1レンズ群の像側レンズ面頂から後側主点までの距離であり、物体側方向を正とし、
    11は負レンズL11の中肉厚、
    12はレンズL12の中肉厚、
    13はレンズL13の中肉厚、
    x はレンズL1x(x=1,2)の中肉厚、
    total は第1レンズ群におけるレンズの中肉厚の和、
    a は、ズームレンズ全系が以下の条件(a)を満足する何れかの焦点距離fraのときの第1レンズ群と第2レンズ群との軸上間隔、
    IH/0.92<fra<IH/0.76 ・・・(a)
    である。
  2. 請求項1記載のズームレンズにおいて、前記条件式(3)に下限値を設けた以下の条件式(3’)を満足することを特徴とするズームレンズ。
    0.2<IH/HB1 <0.5 ・・・(3’)
  3. 請求項1又は2記載のズームレンズにおいて、以下の条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
    0.2<d11/IH<1 ・・・(6)
  4. 請求項1から3の何れか1項に記載のズームレンズにおいて、前記レンズL12は、前記負レンズL11に対し少なくとも軸上の空気間隔を挟んで像側に配置され、かつ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズであり、前記レンズL13は、前記レンズL12に対し少なくとも軸上の空気間隔を挟んで像側に配置された正レンズであることを特徴とするズームレンズ。
  5. 請求項4記載のズームレンズにおいて、前記第1レンズ群は、物体側より順に、前記負レンズL11と、前記負メニスカスレンズL12と、前記正レンズL13にて構成されたことを特徴とするズームレンズ。
  6. 請求項1から4の何れか1項に記載のズームレンズにおいて、前記第1レンズ群は4枚以上のレンズで構成され、かつ、前記負レンズL11、前記レンズL12、前記レンズL13に加えて、以下の条件式を満足する少なくとも1枚のレンズLy1を備えることを特徴とするズームレンズ。
    0<dy1/d11<0.5 ・・・(7)
    ただし、dy1はレンズLy1の中肉厚、
    である。
  7. 請求項6記載のズームレンズにおいて、前記条件式(7)に代えて以下の条件式(7’)を満足することを特徴とするズームレンズ。
    0.05<dy1/d11<0.2 ・・・(7’)
  8. 請求項6又は7記載のズームレンズにおいて、前記レンズL12は、前記負レンズL11に対し少なくとも軸上の空気間隔を挟んで像側に配置され、かつ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズであり、前記レンズL13は、前記レンズL12に対して少なくとも軸上の空気間隔を挟んで像側に配置された正レンズであり、前記レンズL12の像側に前記レンズLy1を配置し、かつ、前記レンズLy1を負レンズとしたことを特徴とするズームレンズ。
  9. 請求項1から8の何れか1項に記載のズームレンズにおいて、前記負レンズL11は、前記第1レンズ群の最も物体側に配され、かつ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズであることを特徴とするズームレンズ。
  10. 請求項1から9の何れか1項に記載のズームレンズにおいて、前記第1レンズ群内の少なくとも何れかのレンズが非球面を有する負レンズであることを特徴とするズームレンズ。
  11. 請求項10記載のズームレンズにおいて、前記負レンズL12は2面の非球面を有することを特徴とするズームレンズ。
  12. 請求項1から11の何れか1項に記載のズームレンズにおいて、広角端から望遠端への変倍に際し、前記第1レンズ群は移動し、前記第2レンズ群は物体側に移動し、かつ、前記変倍時に前記第2レンズ群と共に移動する開口絞りを備えたことを特徴とするズームレンズ。
  13. 請求項12記載のズームレンズにおいて、前記開口絞りが前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間に配置されたことを特徴とするズームレンズ。
  14. 請求項1から13の何れか1項に記載のズームレンズにおいて、物体側より順に、屈折力を有するレンズ群を、前記負屈折力の第1レンズ群、前記正屈折力の第2レンズ群、前記正屈折力の第3レンズ群の3群ズームレンズとしたことを特徴とするズームレンズ。
  15. 請求項1から14の何れか1項に記載のズームレンズにおいて、前記第3レンズ群を1枚の正レンズで構成したことを特徴とするズームレンズ。
  16. 請求項1から15の何れか1項に記載のズームレンズにおいて、前記第3レンズ群が、少なくとも1面の非球面を有する正レンズを有することを特徴とするズームレンズ。
  17. 請求項1から16の何れか1項に記載のズームレンズにおいて、前記第2レンズ群は、物体側から順に、正レンズ成分、負レンズ成分、正レンズ成分を含むことを特徴とするズームレンズ。ただし、レンズ成分は、物体側面と像側面が空気に接触し、それらの面間に空間を持たないレンズ、つまり、単レンズ又は接合レンズとする。
  18. 請求項1から17の何れか1項に記載のズームレンズにおいて、前記第2レンズ群は最も物体側に正レンズ成分を有し、該正レンズ成分が以下の条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
    −8<(r21+r22)/(r21−r22)<0 ・・・(8)
    ただし、レンズ成分は、物体側面と像側面が空気に接触し、それらの面間に空間を持たないレンズ、つまり、単レンズ又は接合レンズとし、
    21は前記正レンズ成分の物体側面の近軸曲率半径、
    22は前記正レンズ成分の像側面の近軸曲率半径、
    である。
  19. 請求項18記載のズームレンズにおいて、前記条件式(8)に代えて以下の条件式(8’)を満足することを特徴とするズームレンズ。
    −2<(r21+r22)/(r21−r22)<−0.5 ・・・(8’)
  20. 請求項1から19の何れか1項に記載のズームレンズにおいて、前記第2レンズ群の最も物体側のレンズ面が非球面であることを特徴とするズームレンズ。
  21. 請求項17から20の何れか1項に記載のズームレンズにおいて、前記第2レンズ群は、物体側から順に、正屈折力の単レンズ、正レンズと負レンズとの接合レンズ、正屈折力の単レンズから構成されることを特徴とするズームレンズ。
  22. ズームレンズと、その像側に配され、光学像を電気信号に変換する電子撮像素子とを備えた電子撮像装置であって、前記ズームレンズが請求項1から21の何れか1項に記載のズームレンズであることを特徴とする電子撮像装置。
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