JP2006342791A - 真空ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】粗引き用のサブポンプ等を用いず、高真空用ロータを高速回転させることができる真空ポンプを提供する。
【解決手段】第1の回転ポンプ部3、4は第2の回転ポンプ部2に比し高い圧力領域で回転し排気動作を行なうための低真空用ロータ301、401を備え、第2の回転ポンプ部2は、第1の回転ポンプ部3、4に比し低い圧力領域で回転し排気動作を行なうための高真空用ロータ201を備え、駆動モータ7は低真空用ロータ301、401を回転駆動し、上記マグネットカップリング9は、低真空用ロータ301、401と高真空用ロータ201とをその回転方向に磁気的に結合する手段として、同極どうしが互いに向かい合うように配置した駆動側磁石体9−1と被駆動側磁石体9−2を備えてなるとともに、その駆動側磁石体9−1が低真空用ロータ301、401に取り付けられ、被駆動側磁石体9−2が高真空用ロータ201に取り付けられるものとする。
【選択図】図1
【解決手段】第1の回転ポンプ部3、4は第2の回転ポンプ部2に比し高い圧力領域で回転し排気動作を行なうための低真空用ロータ301、401を備え、第2の回転ポンプ部2は、第1の回転ポンプ部3、4に比し低い圧力領域で回転し排気動作を行なうための高真空用ロータ201を備え、駆動モータ7は低真空用ロータ301、401を回転駆動し、上記マグネットカップリング9は、低真空用ロータ301、401と高真空用ロータ201とをその回転方向に磁気的に結合する手段として、同極どうしが互いに向かい合うように配置した駆動側磁石体9−1と被駆動側磁石体9−2を備えてなるとともに、その駆動側磁石体9−1が低真空用ロータ301、401に取り付けられ、被駆動側磁石体9−2が高真空用ロータ201に取り付けられるものとする。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体製造装置、電子顕微鏡、表面分析装置、質量分析装置、粒子加速器または核融合実験装置等に用いられる真空ポンプに関する。
従来、この種の真空ポンプとしては、例えば特許文献1に記載された構造のものが知られている。同文献1の真空ポンプは、大気圧付近から高真空までの真空引きを行なえるようにした、いわゆる大気圧排気型の高真空ポンプである。
特許文献1の真空ポンプは、その図1にも示されている通り、具体的には低真空用ロータとしてネジ溝ポンプロータ(200)、及び、ターボ分子ポンプロータ(300)とロータ翼(301a)とからなる高真空用ロータを有している。また、同文献1の真空ポンプでは、駆動側磁石体(900)と被駆動側磁石体(901)の吸引力により、低真空用ロータと高真空用ロータが磁気的に結合する構造(吸引式のマグネットカップリング)を採用している。
上記のような構造からなる特許文献1の真空ポンプにおいては、ポンプ始動時の低速運転域で、高真空用ロータに作用する大きな負荷を利用して吸引式のマグネットカップリングを脱調させ、低真空用ロータのみを駆動モータで高速に回転駆動して、高真空ロータ側を低真空とすることにより、低真空により負荷の減少した高真空用ロータが再度、マグネットカップリングで低真空用ロータと結合するというものである。尚、上記カッコ内の符号は特許文献1中で用いられている符号である。以下の説明も同様である。
しかし、上記のような吸引式のマグネットカップリングを採用した真空ポンプでは、以下の問題点がある。
イ. 磁石体(900、901)の吸引力が強いと、マグネットカップリングの脱調トルクが大きくなり、ポンプ始動時の低速運転時に脱調が生ぜず、駆動モータが低真空用ロータだけでなく負荷の大きい高真空用ロータも回転駆動しようとするので、直ちに駆動モータが過負荷となるため、その過負荷に十分に対応できる大型、大パワーの駆動モータを用いるか、あるいは、粗引き用のサブポンプ等を用いて真空引きをすることにより高真空用ロータの負荷を減らす等の対策が必要となる。
ロ. 上記のような不具合を防止するために、磁石体(900、901)の吸引力を弱め、脱調トルクを小さくすることで、ポンプ始動時の低速運転時に脱調が生じるように構成する方法も考えられる。しかし、そのように構成すると、高真空になって高真空用ロータの負荷が減少しても、マグネットカップリングによる高真空用ロータと低真空用ロータの完全なカップリングは二度と得られず、その両ロータの完全カップリングによる同期運転はできず、回転ロスが大きく、効率よく高真空用ロータを高速回転させることができない。
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、粗引き用のサブポンプと高真空ポンプを一体化し、小型で小パワーの駆動モータでも効率よく高真空用ロータを高速回転させることができる真空ポンプを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の真空ポンプは、第1の回転ポンプ部と、第2の回転ポンプ部と、マグネットカップリングと、駆動モータとを備え、上記第1の回転ポンプ部は、上記第2の回転ポンプ部に比し高い圧力領域で回転し排気動作を行なうための低真空用ロータを備え、上記第2の回転ポンプ部は、上記第1の回転ポンプ部に比し低い圧力領域で回転し排気動作を行なうための高真空用ロータを備え、上記駆動モータは、上記低真空用ロータを回転駆動し、上記マグネットカップリングは、反発力を利用して上記低真空用ロータと高真空用ロータとをその回転方向に磁気的に結合することを特徴とする。
上記マグネットカップリングは、同極どうしが互いに向かい合うように配置した駆動側磁石体と被駆動側磁石体を備えてなるとともに、その駆動側磁石体を上記低真空用ロータに取り付け、上記被駆動側磁石体を上記高真空用ロータに取り付けてなる構成を採用してよい。
このようなマグネットカップリングの構成を採用した場合には、真空ポンプの運転開始により第1の回転ポンプ部の低真空用ロータが回転すると、これと一緒に駆動側磁石体も回転移動する。この回転移動により駆動側磁石体が被駆動側磁石体に近づくと、その両磁石体の同極どうしの反発により第2の回転ポンプ部の高真空用ロータを回転させる力(回転駆動力)が生じ、この力で高真空用ロータが回転駆動される。そして、被駆動側ロータである高真空用ロータの負荷が大きいときは、その負荷に上記回転駆動力が負け、マグネットカップリングの脱調が生じる。この脱調後に被駆動側ロータである高真空用ロータの負荷が小さくなると、駆動側と被駆動側の双方のロータ、すなわち低真空用ロータと高真空用ロータがマグネットカップリングで再結合する。
また、上記マグネットカップリングは、上記低真空用ロータに取り付けられた駆動側磁石体とこの駆動側磁石体と対向する上記高真空用ロータの電磁誘導対象部とからなる構成を採用することもできる。
このようなマグネットカップリングの構成を採用した場合は、低真空用ロータと一緒に駆動側磁石体が回転することにより、高真空用ロータの電磁誘導対象部に渦電流とそれによる磁界が発生し、この磁界と駆動側磁石体との相互作用により該高真空用ロータに回転駆動力が作用する。低真空用ポンプロータの回転数が上がり真空になり、被駆動側ロータである高真空用ロータの負荷が小さくなると、被駆動側のロータ、すなわち高真空用ロータがその負荷と作用する力が釣り合った回転数で駆動される。しかし、この方式は原理から相対速度が小さくなると相互作用力も小さくなるため、請求項2に記載の被駆動側ロータに駆動側の磁石と同極が向き合うように磁石体を取り付ける方法と組み合わせることがより効果的である。
上記駆動側磁石体と被駆動側磁石体は永久磁石からなるものとしてよい。この構成によると、安価な永久磁石の採用より、真空ポンプ全体の低コスト化を図れる。
上記駆動側磁石体は永久磁石であり、対向する被駆動側の上記電磁誘導対象部が良伝導体からなるものとしてもよい。
上記永久磁石は希土類磁石であるものとしてもよい。
上記駆動側磁石体と被駆動側磁石体との対向距離は、それらの磁石体の厚み以上であるものとすることができる。このような構成の採用により、磁石体相互の反発力による急激な断続作用力で高真空側ロータが衝撃振動を起こすのを防止することができる。
また、上記永久磁石はフェライト磁石、アルニコ磁石、KS鋼など、希土類以外の永久磁石であるものとしてもよい。
上記真空ポンプは、更に、上記第2の回転ポンプ部の上流にクライオポンプの冷凍パネルを備えてなる構成を採用してもよい。
本発明にあっては、上記の通り、低真空用ロータと高真空用ロータとを磁気的に結合するマグネットカップリングの構成として、反発力を利用する、反発式のマグネットカップリング構造を採用した。このため、従来の吸引式のマグネットカップリング構造のものに比べて、ポンプ始動時の低速運転時に約半分以下の脱調トルクでマグネットカップリングの脱調が生じ、脱調トルクの低減により小型で小パワーの駆動モータを採用することが可能となり、その採用により真空ポンプ全体のコンパクト化、低価格化、省エネ化が図れる。また、高真空になって高真空用ロータの負荷が減少したときに、低真空用ロータと高真空用ロータとの完全カップリングによる同期運転も可能となり、回転ロスが減り、効率よく高真空用ロータを高速回転させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。
図1の真空ポンプPは、第1の回転ポンプ部としてネジ溝ポンプ部3および再生ポンプ部4、第2の回転ポンプ部として軸流ポンプ系のターボ分子ポンプ部2を有し、これらの回転系ポンプにより大気圧から高真空まで段階的に真空引きを行なう、いわゆる大気圧排気型の複合ポンプ(大気圧排気高真空ポンプ)として構成されている。
第1の回転ポンプ部としてのネジ溝ポンプ部3と再生ポンプ部4は、ターボ分子ポンプ部2に比し高い圧力領域、具体的には大気圧付近から低真空までの圧力領域で効率のよい排気動作を行なえるポンプである。また、第2の回転ポンプ部としてのターボ分子ポンプ部2は、ネジ溝ポンプ3や再生ポンプ部4に比し低い圧力領域、具体的には高真空付近の圧力領域で効率のよい排気動作を行なえるポンプである。
図1の真空ポンプPの場合、上記のようなターボ分子ポンプ部2、ネジ溝ポンプ部3および再生ポンプ部4は、一つのポンプ筐体1内に収容されている。ポンプ筐体1は、円筒状のケーシング1Aと、ケーシング1Aの下部に密封接続された円筒状のベース1Bから構成されている。
ターボ分子ポンプ部2は、高真空用ロータとしてターボ分子ポンプロータ201を有している。ターボ分子ポンプロータ201の外周面には複数のロータ翼202が一体に設けられている。そして、このロータ翼202と交互に重ねて配置されるステータ翼203がケーシング1A側に取り付けられている。ターボ分子ポンプロータ201はベアリング6を介して駆動モータ7の出力軸7Aに回転可能に取り付けられている。
上記構造のターボ分子ポンプ部2は、周知のように、ターボ分子ポンプロータ201とロータ翼202の回転により、ロータ翼202、ステータ翼203の隙間を通じて気体分子が下方へ送られるようになっている。
ネジ溝ポンプ部3は低真空用ロータとしてネジ溝ポンプロータ301を有している。ネジ溝ポンプロータ301は、後述する再生ポンプロータ401を介して駆動モータ7の出力軸7Aに一体に取り付け固定されている。また、このネジ溝ポンプロータ301は、円筒状で、ベース1Bの上面付近まで延びている。
また、ネジ溝ポンプ部3は第1のネジ溝ステータ302と第2のネジ溝ステータ303を備えている。第1のネジ溝ステータ302は、ネジ溝ポンプロータ301の外周面に近接して対向するように設置され、かつ、ケーシング1Aの内面側に取り付け固定されている。第2のネジ溝ステータ303は、ネジ溝ポンプロータ301の内周面と近接して対向するように設置され、かつ、コラム8の外周面に取り付け固定されている。尚、コラム8はベース1Bの上部に取り付け固定されている。コラム8の内部には上記駆動モータ7を構成するモータステータが取り付けられている。
上記構造のネジ溝ポンプ部3においては、ターボ分子ポンプ部2から下方に送られてきた気体分子がネジ溝ポンプロータ301の回転によりネジ溝ポンプロータ301と第1のネジ溝ステータ302との隙間に導入され、周知のネジ溝ポンプ作用によって下方に送られる。そして、気体分子は、更にベース1B上面の空間G1で折り返してネジ溝ポンプロータ301と第2のネジ溝ステータ303との隙間に導入され、再生ポンプ部4の吸気口4−Sに向けて、更に、ネジ溝ポンプ作用によって上方へ送られる。
再生ポンプ部4は、低真空用ロータとして再生ポンプロータ401を有し、この再生ポンプロータ401と再生ポンプステータベース402との間に、再生ポンプ段a〜fが多段に設けられる構造を採用している。
再生ポンプロータ401は、ターボ分子ポンプロータ201の下端面と所定の隙間G2を隔てて対向する位置に設けられ、かつ、ターボ分子ポンプロータ201と同軸になるように、駆動モータ7の出力軸7Aに一体に取り付けられている。また、再生ポンプステータベース402は、円板状で、再生ポンプロータ401の下端面と近接して対向するように設けられ、かつ、上記コラム8の上面に取り付け固定されている。
各再生ポンプ段a〜fの具体的な多段配置構成として、本実施形態では、再生ポンプロータ401の回転軸(駆動モータ7の出力軸7A)を中心として同心円状に、再生ポンプ段a〜fを多段に配置するとともに、再生ポンプロータ401の回転により、最外側の再生ポンプaから最内側の再生ポンプfの方向に向かって、ガスの排気動作が行われる構造を採用している。この構造上、最外側の再生ポンプ段aの吸気口(図示省略)は上記ネジ溝ポンプ部3の排気口3−EXに連通し、再生ポンプ段aの排気口はその内隣の再生ポンプ段bの吸気口に連通するという具合に、各再生ポンプ段a〜fは外側から内側に向かって直列につながり、最内側の再生ポンプ段fの排気口は真空ポンプ排気通路P−EXに連通するようにしている。
各再生ポンプ段a〜fは、いずれも、円環状の溝403とこの溝403に挿入される円環状の突起404とにより構成されている。円環状の溝403は、再生ポンプステータベース402の表面に設けられ、かつ、駆動モータ7の出力軸7Aを中心とする円環形状に形成されている。円環状の突起404は、再生ポンプロータ401の下端面から突出するように形成され、かつ、円環状の溝403と同様に駆動モータ7の出力軸7Aを中心とする円環形状に形成されている。また、円環状の突起404の先端部には、円環中心からみて放射状に、ブレードのような細かい板状突起405が多数設けられており、再生ポンプロータ401の回転により円環状の突起404が溝403の中で回って気体に渦流を発生させ、この作用により圧力に逆らって気体を排気する再生ポンプ作用を発生させるものである。
また、図1の真空ポンプPにおいて、高真空用ロータであるターボ分子ポンプロータ201と低真空用ロータである再生ポンプロータ401との間には、両ロータ201、401をその回転方向に磁気的に結合する手段として、マグネットカップリング9が設けられている。
マグネットカップリング9は、図2のように、同極どうしが互いに向かい合うように配置した駆動側磁石体9−1と被駆動側磁石体9−2とから構成されており、その駆動側磁石体9−1はマグネットホルダ10を介して再生ポンプロータ401の上端面にネジ10Aで固定され、被駆動側磁石体9−2は同様のマグネットホルダ10を介してターボ分子ポンプロータ201の下端面にネジ10Aで固定されている。これらの磁石体9−1、9−2はその同極どうしが互いに向かい合うようにするため、駆動モータ7の出力軸7Aからみて同一の径方向位置に配置されている。尚、図2(a)では、駆動側磁石体9−1と被駆動側磁石体9−2をそれぞれ2つずつ設けた例を図示したが、この駆動側磁石体9−1と被駆動側磁石体9−2はそれぞれ図中片側の1個ずつでもよい。
本実施形態では、駆動側磁石体9−1と被駆動側磁石体9−2は、いずれも、希土類磁石の永久磁石からなるものとしたが、これに限定されることはなく、例えば、フェライト磁石、アルニコ磁石、KS鋼など、希土類以外の永久磁石を採用することもできる。
また、本実施形態では、誘導電流によるターボ分子ポンプロータ201の発熱を低減するために、駆動側磁石体9−1と被駆動側磁石体9−2との対向距離、具体的には、駆動側磁石体9−1の表面からこれに対向する被駆動側磁石体9−2の表面までの距離を磁石体9−1、9−2の厚みより大きく設けている。
上記構造のマグネットカップリング9を適用した図1の真空ポンプPでは、駆動モータ7により、低真空用ロータであるネジ溝ポンプロータ301と再生ポンプロータ401が一体に回転駆動される。再生ポンプロータ401が回転すると、これと一緒に駆動側磁石体9−1も回転移動する。この回転移動により駆動側磁石体9−1が被駆動側磁石体9−2に近づくと、両磁石体9−1、9−2の同極どうしの反発によりターボ分子ポンプロータ201を駆動モータ7の出力軸7A回りに回転させる力(回転駆動力)が生じ、この力でターボ分子ポンプロータ201が回転駆動される。
そして、被駆動側であるターボ分子ポンプロータ201の負荷が大きいときは、その負荷に上記回転駆動力が負け、マグネットカップリング9の脱調が生じる。この脱調後に被駆動側ロータであるターボ分子ポンプロータ201の負荷が小さくなると、駆動側と被駆動側の双方のロータ、すなわち再生ポンプロータ401とターボ分子ポンプロータ201がマグネットカップリング9で再結合する。
ところで、高真空用ロータ(ターボ分子ポンプロータ201)と、低真空用ロータ(ネジ溝ポンプロータ301、再生ポンプロータ302)とが、ポンプ始動直後の低速回転時に小さな脱調トルクで脱調し、また低真空の圧力領域では高真空用ロータが増速され、更に高真空の圧力領域で高真空用ロータと低真空用ロータとが完全に同期回転できるようにするためには、従来の吸引式マグネットカップリングに比べ、本実施形態の反発式マグネットカップリング9のような反発式の方がより優れている。
以上のことは実験で実証されている。図3は反発式マグネットカップリング9についての実験結果である。実験結果によると、反発式マグネットカップリング9の場合は、図3に示したようにポンプ始動直後の低速回転(2400rpm前後)において3.5kgcmの脱調トルクで脱調が生じ、6.8Torrの真空で高真空用ロータと低真空用ロータとがマグネットカップリング9で再結合し同期回転をするようになった。これに対し、吸引式マグネットカップリングの場合は、6.8kgcmの脱調トルクで脱調が生じ、2Torr以下の真空にしても同期回転をすることはなかった。
以上の実験結果を図4の模式図で説明する。説明の便宜上、吸引式マグネットカップリングと反発式マグネットカップリングの脱調トルクは同じ大きさとして考える。また、同図の模式図は、高真空用ロータ(ターボ分子ポンプロータ201)である被駆動側ロータを固定し、低真空用ロータ(再生ポンプロータ302)である駆動側ロータを回転可能に設定した状態で、駆動側磁石体9−1が図2(b)に示すポイントP1付近から被駆動側磁石体9−2を越えてポイントP2付近まで回転移動させたときの考察である。マグネットカップリングの静的な脱調トルクは、上記のような駆動側磁石体9−1と被駆動側磁石体9−2の相対的な回転移動により計測するものとした。
尚、以下の説明では、説明の便宜上、吸引式マグネットカップリングの構成部品についても反発式マグネットカップリングの構成部品と同じ符号を用い、反発式マグネットカップリングと吸引式マグネットカップリングではその磁極構成だけが異なるものと考える。
吸引式マグネットカップリングの場合は、図4(a)に示したように、駆動側ロータ(ネジ溝ポンプロータ301、再生ポンプロータ302)から被駆動側ロータ(ターボ分子ポンプロータ201)へのトルク伝達が、駆動側磁石体9−1と被駆動側磁石体9−2の相対位置に応じてサイン関数で変化する。駆動側ロータと被駆動側ロータの両ロータの相対速度が大きい時は、駆動側磁石体9−1が被駆動側磁石体9−2に接近するときの吸引作用による被駆動側ロータの減速よりも、駆動側磁石体9−1が被駆動側磁石体9−2に接近する速度の方が大きい。このため、被駆動側ロータの減速量はこの図4(b)より小さくなり、カップリングした後離れるまでにそれなりの加速をえるため、カップリング後に被駆動側ロータは加速される。しかし、両ロータの相対速度が小さい時は、図4(b)のように減速量と加速量がほぼ等しくなり、僅かな増速量は被駆動側ロータの回転抵抗による減速量と等しくなり、一度脱調するとカップリングによる両ロータの同期回転はできなくなる。
それに対し、反発式マグネットカップリングの場合は、駆動側磁石体9−1が被駆動側磁石体9−2に接近すると、図4(b)のように、被駆動側ロータを加速するためより長い時間加速状態を保ち、脱調後は短時間で駆動側磁石体9−1が被駆動側磁石体9−2から離れるため、効率よく被駆動側ロータを加速する。相対速度が小さくなると、その加速の効果はより大きくなるので、最終的に図3のように被駆動側ロータと駆動側ロータの両ロータが同期回転するものとなる。
上記構造の真空ポンプPでは、上述の通り、その運転を開始すると、再生ポンプロータ401が回転し、駆動側磁石体9−1が被駆動側磁石体9−2に近づくことによる反発力でターボ分子ポンプロータ201を回転させる力が生じる。しかし、運転開始当初は、排気するガスの圧力が高く、ターボ分子ポンプロータ201に大きな負荷が作用し、その負荷が脱調トルクを上回ることで脱調が生じる。しかも、その脱調トルクは上述の実験の通り従来の吸引式のカップリングに比べ半分以下となり、このように小さな脱調トルクが負荷として駆動側に作用するだけであるから、ターボ分子ポンプロータ201、ネジ溝ポンプロータ301および再生ポンプロータ401を全部同時に回転させるタイプの真空ポンプで採用される駆動モータや、従来の吸引式のカップリングを採用した真空ポンプで採用される駆動モータなどに比べ、図1の真空ポンプPの駆動モータ7は、小型かつ低パワーのものでも十分に対応することできる。
静的脱調トルクが3.5kgcmの反発式のマグネットカップリング(磁石体の径φ=10mm、厚み3mmのネオジ磁石を2対使用、磁石体間の対向距離L=4mm)の場合には、ポンプ始動直後にマグネットカップリングの脱調が生じる。また、210Torrの真空時では2400rpmのポンプ回転数で脱調し、6.8Torr、3000rpmで低真空用ロータと高真空用ロータが同期回転する。
静的脱調トルクが3.5kgcmであれば、使用する駆動モータの定格トルクが8.84kgで定格電流が20Aであるから、Regen+Holweckポンプの負荷に20×3.5/8.84=7.92A以下の負荷増で運転可能である。(実際には脱調する瞬間のみ3.5kgcmの負荷がかかる)
静的脱調トルクを1.5Kgcmにすると、3.4Aの負荷増で運転可能である。
すなわち、真空ポンプの使用条件に合わせて、駆動側磁石体9−1と被駆動側磁石体9−2の対の数、両磁石体の磁力強度、両磁石体の大きさ、両磁石体間の距離を変えて適当な脱調トルクを選ぶことが可能である。
現在市販されている2000L/sクラスの9段タービンロータ(ロータ翼、ステータ翼の段数が9段のもの)の真空ポンプにおいて、定格回転で無負荷の場合には、約200W、2000sccmのN2(窒素ガス)では40mTorrで800Wの負荷で、駆動モータの定格トルクは5.31kgcmであるから、必要トルクは無負荷の時に5.31×0.2/1.5=0.71kgcm、40Torrの時に2.84kgcmの負荷トルクである。またさらに排気量が大きいポンプでも、2000sccmのN2の導入で20mTorrの時に8.4A駆動であるので、5.31×8.4/18.4=2.42kgcmの負荷トルクである。
以上のデータからおよそ3kgcmの脱調トルクがあれば、プロセスガスを導入する多くのプロセス装置で用いられる真空ポンプにも適用が可能であることが分かる。
以上説明した図1の真空ポンプP(大気圧排気高真空ポンプ)はクライオポンプと組み合わせて使用することができ、この場合は、図示は省略するが、図1の真空ポンプPを構成するターボ分子ポンプ部2の上流に、クライオポンプの冷凍パネルが設置される。
図5は本発明の他の実施形態である真空ポンプの概略構成図、図6は図5に示した真空ポンプの詳細構成図である。この図6の真空ポンプPは、第1の回転ポンプ部として再生ポンプ部4、第2の回転ポンプ部としてネジ溝ポンプ部3と軸流ポンプ系のターボ分子ポンプ部2を有し、これらの回転系ポンプにより大気圧から高真空まで段階的に真空引きを行なう、いわゆる大気圧排気型の複合ポンプ(大気圧排気高真空ポンプ)として構成されている。尚、再生ポンプ部4、ネジ溝ポンプ部3、ターボ分子ポンプ部2の基本的な構成については図1の真空ポンプPと同様であるため、同一部材には同一符号を付してその詳細説明は省略する。
図6の真空ポンプPは、ケーシング1Aの上部に、クライオポンプの冷凍パネル11を積層した構造となっている。この構造において、冷凍パネル11は、冷凍パネルケース12内に収容されて、第2の回転ポンプ部であるターボ分子ポンプ部2の上流側に配置されている。尚、冷凍パネルケース12は、ケーシング1A上部のガス吸入口1Cと、真空チャンバ16のゲートバルブ13とに連通している。
また、図6の真空ポンプPでも、図1の真空ポンプPと同様に、マグネットカップリング9を採用しているが、このマグネットカップリング9は、図1の真空ポンプPで採用したマグネットカップリング9とはその構成が異なる。すなわち、図6に示したように、図5の真空ポンプPで採用したマグネットカップリング9は、図1に示した被駆動側磁石体9−2はなく、駆動側磁石体9−1と、この駆動側磁石体9−1が微小の隙間を隔てて対向する被駆動側の電磁誘導対象部(本実施形態では、良伝導体の金属からなるターボ分子ポンプロータ201の下端部)とで構成される。
上記のような構成からなる図6のマグネットカップリング9でも、反発力でターボ分子ポンプロータ201を回転させる力が生じる。すなわち、図6のマグネットカップリング9では、図7に示したように、駆動側磁石体9−1の磁力線がターボ分子ポンプロータ201の下端部(電磁誘導対象部)を通る。この状態で、再生ポンプロータ401と一緒に駆動側磁石体9−1が回転すると、図8に示したように、駆動側磁石体9−1のN極の進行方向前方では、ターボ分子ポンプロータ201下端部を通過する磁束数が増えるのに対し、同駆動側磁石体9−1のN極の進行方向後方では、ターボ分子ポンプロータ201下端部を通過する磁束数が減ることから、ファラディの電磁誘導の法則により、ターボ分子ポンプロータ201下端部で前記磁束の変化を打ち消すように渦電流が流れる。このようにして誘導された渦電流によりターボ分子ポンプロータ201下端部に磁界が発生し、前記駆動側磁石体9−1のN極の進行方向前方ではN極どうしの反発が生じ、この反発力がターボ分子ポンプロータ201を回転させる力になる。これと同時に、同駆動側磁石体9−1のN極の進行方向後方ではN極とS極の引き合いが生じ、この引き合う力(吸引力)もターボ分子ポンプロータ201を回転させる力になる。つまり、図5に示したマグネットカップリング9は、駆動側磁石体9−1の進行方向前方に生じる反発力と進行方向後方に生じる吸引力とにより再生ポンプロータ401とターボ分子ポンプロータ201とを磁気的に結合し、再生ポンプロータ401の回転に追従してターボ分子ポンプロータ201が回転できるようにしたものである。尚、渦電流によりターボ分子ポンプロータ201は発熱するが、ターボ分子ポンプロータ201の容積が大きいこと等から、発熱によるターボ分子ポンプロータ201の温度上昇は僅かである。
図6のマグネットカップリング9は図1のマグネットカップリング9と同様に反発力を利用するものであるため、脱調トルクは従来の吸引式のカップリングに比べて小さく、そのように小さな脱調トルクが負荷として駆動側に作用するだけだから、図6の真空ポンプPの駆動モータ7もまた、図1の真空ポンプPの場合と同様に、小型かつ低パワーのものでも十分に対応することできる。特に、図6の真空ポンプPによると、脱調後は再生ポンプロータ401だけが駆動モータ7により回転駆動される構造であるため、駆動モータ7をより一層小型かつ低パワーのものとすることができる。
また、図1の真空ポンプPでは、ネジ溝ポンプロータ301と再生ポンプロータ401とが一体化されて一緒に回転する構造を採用したが、図6の真空ポンプPでは、ブラケット14を介してネジ溝ポンプロータ301がターボ分子ポンプロータ201と一体化されて一緒に回転する構造を採用している。この構造の採用により、図1の真空ポンプPにおいては、マグネットカップリング9に脱調が生じると、ターボ分子ポンプロータ201およびネジ溝ポンプロータ301が再生ポンプロータ401側から切り離され、再生ポンプロータ401だけが駆動モータ7により回転駆動される。
次に、上記の如く構成された図6の真空ポンプPの動作などについて説明する。
図6の真空ポンプPの運転を開始すると、駆動モータ7により再生ポンプロータ401が回転駆動される。そうすると、再生ポンプロータ401と一緒にマグネットカップリング9の駆動側磁石体9−1が回転することにより、ターボ分子ポンプロータの下端部に渦電流とそれによる磁界が発生し、この磁界と駆動側磁石体9−1との相互作用により反発力が生じ、この反発力がターボ分子ポンプロータ201を回転させる力としてターボ分子ポンプロータ201に作用する。
ところで、図6の真空ポンプPにおいても、その運転開始当初は、排気するガスの圧力が高く、ターボ分子ポンプロータ201に大きな負荷抵抗が作用し、その負荷抵抗が脱調トルクを上回ることでマグネットカップリング9の脱調が生じ、再生ポンプロータ401だけが駆動モータ7により回転駆動されるため、再生ポンプ部4の再生ポンプ段a〜fによるガスの排気動作のみが行なわれる。
そして、上記のような再生ポンプ段a〜fによるガス排気動作で真空ポンプP内部の圧力が所定の真空度以下になると、ターボ分子ポンプロータ201に作用している負荷が小さくなり、それまで再生ポンプロータ401から切り離されていたターボ分子ポンプロータ201およびネジ溝ポンプロータ301がマグネットカップリング9を介して再生ポンプロータ401側に結合することで、ターボ分子ポンプロータ201およびネジ溝ポンプロータ301が増速し、ターボ分子ポンプ部2およびネジ溝ポンプ部3による排気動作が行なわれる。
上記のようなターボ分子ポンプ部2およびネジ溝ポンプ部3による排気動作で更に真空ポンプP内部の真空度が向上すると、次に、クライオポンプの冷凍パネル11によるガス分子の凝縮、排気動作が行なわれる。この凝縮、排気動作は、クライポンプの冷凍機15から供給されるHe等の冷却媒体によって冷凍パネル11を極低温に冷却し、前記ターボ分子ポンプ部2の排気動作で排気しきれなかったガス分子を冷凍パネル11のパネル面で凝縮、排気するというものである。
図11は、ターボ分子ポンプ部にクライオポンプの冷凍パネルを組み付けた構造に適用されている従来の冷凍パネル再生システムの説明図である。この従来の冷凍パネル再生システムにおいて、当該冷凍パネル11を再生するためには、以下(1)〜(6)のような複雑なシーケンスを必要とし、再生に時間がかかる。
(1)冷凍パネル11上流のゲートバルブ13を閉じる。
(2)補助ポンプ(ドライポンプ)17からの逆流による汚染防止のためターボ分子ポンプ部2下流のフォアラインバルブ18を閉じる。
(3)ターボ分子ポンプ部2を停止する。
(4)図示しないN2パージバルブを開き、ターボ分子ポンプ部2内を大気圧にする。
(5)フォアラインバルブ18を開にして補助ポンプ17を起動し、ターボ分子ポンプ部2内と冷凍パネル11を収容する冷凍パネルケース12内とを真空にする。
(6)図示しないヒータによる加熱又はホットN2の導入により冷凍パネル11の再生を行い、所定の真空度に到達したことを確認し、ターボ分子ポンプ部2を再起動し、所定の真空度に到達したら、冷凍パネル11によるガスの凝縮、排気動作を再開する。
(1)冷凍パネル11上流のゲートバルブ13を閉じる。
(2)補助ポンプ(ドライポンプ)17からの逆流による汚染防止のためターボ分子ポンプ部2下流のフォアラインバルブ18を閉じる。
(3)ターボ分子ポンプ部2を停止する。
(4)図示しないN2パージバルブを開き、ターボ分子ポンプ部2内を大気圧にする。
(5)フォアラインバルブ18を開にして補助ポンプ17を起動し、ターボ分子ポンプ部2内と冷凍パネル11を収容する冷凍パネルケース12内とを真空にする。
(6)図示しないヒータによる加熱又はホットN2の導入により冷凍パネル11の再生を行い、所定の真空度に到達したことを確認し、ターボ分子ポンプ部2を再起動し、所定の真空度に到達したら、冷凍パネル11によるガスの凝縮、排気動作を再開する。
また、図12のように冷凍パネルの上流と下流の双方にゲートバルブ13を設け、これらのゲートバルブ13を閉じることにより、ターボ分子ポンプ部2の運転を停止することなく、冷凍パネル11の再生を行なえるようにして、再生時間の短縮を図るという方法も考えられるが、この方法ではゲートバルブ13の数が増え、機器全体の大型化とコストアップは避けられない。
それに対し、図6の真空ポンプPでは、以下の説明の通り、(1)冷凍パネル11上流のゲートバルブ13を閉じ、かつ、(2)図示しないヒータでの加熱又はホットN2の導入により冷凍パネル11を暖めるだけの簡単なシーケンスで、短時間で冷凍パネル11の再生を行なうことができ、また、最小限の構成機器でコンパクトかつ安価な冷凍パネルの再生システムを構築することができる。
図6の真空ポンプPにおいて、冷凍パネル11を再生するときには、真空ポンプPを運転したまま、冷凍パネル11上流のゲートバルブ13を閉じ、ヒータでの加熱などによる冷凍パネル11の再生を開始する。再生により真空ポンプP内部の真空度が次第に悪くなると、ターボ分子ポンプロータ201の負荷抵抗が大きくなって、マグネットカップリング9の脱調が生じ、ターボ分子ポンプロータ201およびネジ溝ポンプロータ301が自然に減速し、再生ポンプロータ401だけが高速度で回転し続ける。このため、再生によって生じたガスは再生ポンプロータ401の回転による排気動作で大気圧側へ順次排気される。
そして、冷凍パネル11の再生が進み、再生ポンプロータ401の回転による排気動作で真空ポンプP内部の真空度が再び向上すると、再生前のようにターボ分子ポンプロータの負荷抵抗が小さくなり、マグネットカップリングを介してターボ分子ポンプロータ201とネジ溝ポンプロータ301が増速して再生前の元の定常回転数になる。この時点で冷凍パネル11の再生終了が確認でき、確認後は冷凍パネル11によるガスの凝縮、排気動作を再開する。
以上のように、図6の真空ポンプPによると、冷凍パネル11の再生によって生じたガスは再生ポンプロータ401の回転による排気動作で大気圧側へ順次排気されるから、例えば、図11に示した従来のように、冷凍パネル11の再生のシーケンスとして、逆流による汚染防止のためにターボ分子ポンプ部2下流のフォアラインバルブ18を閉じる動作やそれを開とする動作は不要である。また、真空ポンプPを運転したまま冷凍パネル11を再生するため、冷凍パネル11の再生開始から再生前の元の真空度に復帰するまでの時間が短くなる。このように冷凍パネルの再生時間が短くなるから、図12のように冷凍パネル11の上流と下流の双方にゲートバルブ13を設ける構成を採用する必要もなく、最小限の機器構成でコンパクトかつ安価に冷凍パネルの再生システムを構築することができる等の利点がある。
図9及び図10に示したように、第2の回転ポンプ部であるターボ分子ポンプ部2の上流側に配置される冷凍パネル11は、真空チャンバ16内に配置される場合もあり、この場合、図6に示すゲートバルブ13は図9及び図10のように省略される。
図2では、駆動側磁石体9−1や被駆動側磁石体9−2を再生ポンプロータ401やターボ分子ポンプロータ201にネジ10Aで固定する例を図示したが、これに代えて、接着剤で駆動側磁石体9−1や被駆動側磁石体9−2を固定してもよい。この点については図6に示した駆動側磁石体9−1も同様である。
1 ポンプ筐体
1A ケーシング
1B ベース
1C ガス吸入口
2 ターボ分子ポンプ部(第2の回転ポンプ部)
201 ターボ分子ポンプロータ(高真空用ロータ)
202 ロータ翼
203 ステータ翼
3 ネジ溝ポンプ部(第1の回転ポンプ部)
3−EX ネジ溝ポンプ部3の排気口
301 ネジ溝ポンプロータ(低真空用ロータ)
302 第1のネジ溝ステータ
303 第2のネジ溝ステータ
4 再生ポンプ部(第1の回転ポンプ部)
4−S 再生ポンプ部の吸気口
401 再生ポンプロータ(低真空用ロータ)
402 再生ポンプステータベース
403 円環状の溝
404 円環状の突起
405 板状突起
6 ベアリング
7 駆動モータ
7A 駆動モータの出力軸
8 コラム
9 マグネットカップリング
9−1 駆動側磁石体
9−2 被駆動側磁石体
10 マグネットホルダ
11 冷凍パネル
12 冷凍パネルケース
13 ゲートバルブ
14 ブラケット
15 冷凍機
16 真空チャンバ
17 補助ポンプ
18 フォアラインバルブ
P 真空ポンプ
P−EX 真空ポンプ排気口
a、b、c、d、e、f 再生ポンプ段
G1 ベース上面の空間
G2 隙間
S 真空ポンプ吸気口
1A ケーシング
1B ベース
1C ガス吸入口
2 ターボ分子ポンプ部(第2の回転ポンプ部)
201 ターボ分子ポンプロータ(高真空用ロータ)
202 ロータ翼
203 ステータ翼
3 ネジ溝ポンプ部(第1の回転ポンプ部)
3−EX ネジ溝ポンプ部3の排気口
301 ネジ溝ポンプロータ(低真空用ロータ)
302 第1のネジ溝ステータ
303 第2のネジ溝ステータ
4 再生ポンプ部(第1の回転ポンプ部)
4−S 再生ポンプ部の吸気口
401 再生ポンプロータ(低真空用ロータ)
402 再生ポンプステータベース
403 円環状の溝
404 円環状の突起
405 板状突起
6 ベアリング
7 駆動モータ
7A 駆動モータの出力軸
8 コラム
9 マグネットカップリング
9−1 駆動側磁石体
9−2 被駆動側磁石体
10 マグネットホルダ
11 冷凍パネル
12 冷凍パネルケース
13 ゲートバルブ
14 ブラケット
15 冷凍機
16 真空チャンバ
17 補助ポンプ
18 フォアラインバルブ
P 真空ポンプ
P−EX 真空ポンプ排気口
a、b、c、d、e、f 再生ポンプ段
G1 ベース上面の空間
G2 隙間
S 真空ポンプ吸気口
Claims (9)
- 第1の回転ポンプ部と、第2の回転ポンプ部と、マグネットカップリングと、駆動モータとを備え、
上記第1の回転ポンプ部は、上記第2の回転ポンプ部に比し高い圧力領域で回転し排気動作を行なうための低真空用ロータを備え、
上記第2の回転ポンプ部は、上記第1の回転ポンプ部に比し低い圧力領域で回転し排気動作を行なうための高真空用ロータを備え、
上記駆動モータは、上記低真空用ロータを回転駆動し、
上記マグネットカップリングは、反発力を利用して上記低真空用ロータと高真空用ロータとをその回転方向に磁気的に結合すること
を特徴とする真空ポンプ。 - 上記マグネットカップリングは、同極どうしが互いに向かい合うように配置した駆動側磁石体と被駆動側磁石体を備えてなるとともに、その駆動側磁石体を上記低真空用ロータに取り付け、上記被駆動側磁石体を上記高真空用ロータに取り付けてなること
を特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ。 - 上記マグネットカップリングは、上記低真空用ロータに取り付けられた駆動側磁石体とこの駆動側磁石体と対向する上記高真空用ロータの電磁誘導対象部とからなること
を特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ。 - 上記駆動側磁石体と被駆動側磁石体は永久磁石からなることを特徴とする請求項2に記載の真空ポンプ。
- 上記駆動側磁石体は永久磁石であり、対向する被駆動側の上記電磁誘導対象部が良伝導体からなることを特徴とする請求項3に記載の真空ポンプ。
- 上記永久磁石は希土類磁石であることを特徴とする請求項4または5のいずれかに記載の真空ポンプ。
- 上記駆動側磁石体と被駆動側磁石体との対向距離は、それらの磁石体の厚み以上であることを特徴とする請求項2に記載の真空ポンプ。
- 上記永久磁石はフェライト磁石、アルニコ磁石、KS鋼など、希土類以外の永久磁石であることを特徴とする請求項4または5のいずれかに記載の真空ポンプ。
- 上記真空ポンプは、更に、上記第2の回転ポンプ部の上流にクライオポンプの冷凍パネルを備えてなることを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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JP2006019427A JP2006342791A (ja) | 2005-05-13 | 2006-01-27 | 真空ポンプ |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=37639925
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006019427A Withdrawn JP2006342791A (ja) | 2005-05-13 | 2006-01-27 | 真空ポンプ |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2006
- 2006-01-27 JP JP2006019427A patent/JP2006342791A/ja not_active Withdrawn
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Date | Code | Title | Description |
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