JP2006341502A - 射出成形機の加熱筒温度制御装置及び方法 - Google Patents

射出成形機の加熱筒温度制御装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 加熱筒の後部において、樹脂焼けが生じることを防ぐことができる射出成形機の加熱筒温度制御装置及び方法を提供する。
【解決手段】 材料落し口部12に最も近いバンドヒータ16dの軸方向両端の温度を測定する温度センサ17f、17gと、温度センサ17f、17gが測定する温度に対して、重み係数A、Bを設定する重み設定器19を有する。また、温度センサ17f、17gが測定した材料落し口部12に最も近いバンドヒータ16dの軸方向両端の温度に対して、重み設定器19が設定した重み係数A、Bを用いて重み付けを行うことにより仮想温度を算出する演算回路18と、演算回路18が算出した仮想温度に基づいて、材料落し口部12に最も近いバンドヒータ16dの温度を制御する温度調節計20を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、射出成形機の加熱筒の温度を制御するための加熱筒温度制御装置及び方法に関する。
図6(a)は、従来から使用されていた射出成形機10aの構成図である。この射出成形機10aには、ホッパ11、材料落し口部12、加熱筒13、スクリュ14、ノズル15、バンドヒータ16a、16b、16c、16d、温度センサ17a、17b、17c、17d、17eなどが設けられている。ホッパ11からは、樹脂などの材料が材料落し口部12内に投下される。なお、本願明細書では、加熱筒13のバンドヒータ16bが装着されている領域を「前部」、バンドヒータ16cが装着されている領域を「中部」、バンドヒータ16dが装着されている領域を「後部」と呼ぶ。
この材料落し口部12は、水冷することにより材料落し口部12内の温度を冷却することができるようになっている。材料落し口部12及び加熱筒13の内部には、スクリュ14が設置されており、このスクリュ14が回転することにより、材料落し口部12内に投下された樹脂等の材料は、材料落し口部12内からノズル15の方向へと次第に移動していく。この間、樹脂等の材料は、加熱筒13の後部、中部、前部、及び、射出ノズル15にそれぞれ設置されているバンドヒータ16d、16c、16b、16aによって加熱され液体化する。そして、液体化した樹脂等の材料は射出ノズル15の内部を通って、射出ノズル15の先端に取り付けられる金型等に注入される。
ここで、バンドヒータ16a〜16dそれぞれの軸方向中央部には、温度センサを挿入するための穴が形成されている。温度センサ17a〜17dはそれぞれ、射出ノズル15の温度、加熱筒13の前部、中部、後部の温度をそれぞれ測定し、それらの温度に基づいて温度調整計により開閉器を制御することにより、バンドヒータ16a〜16dに供給される交流電源の電力を制御していた。
しかしながら、この技術では、加熱筒温度制御装置10aを使用した時に、加熱筒の軸方向に図6(b)に示すような温度勾配が生じていた。ここで、図6(b)の横軸の点p1〜p5は、それぞれ、温度センサ17a〜17eで測定した温度を示している。加熱筒13のバンドヒータ16b〜16dで加熱される領域の温度勾配と、材料落し口部12で水冷される領域の温度勾配に大きな差があり、それらの温度勾配が交わる加熱筒13の後部付近では、温度が凸状に上昇する「温度の山」が生じていた。この温度の山が生じる領域の加熱筒13の内部の状態をスクリュ14を抜き取って調べてみると、材料として挿入した樹脂に樹脂焼けが発生していることが確認された。この樹脂焼けは、樹脂によって成形する製品の品質を低下させるという問題があった。
また、この温度の山は、加熱筒13の軸方向で温度センサを設置する位置を調整することにより解消できるが、従来使用されていた射出成形機では、バンドヒータの中央部にセンサを挿入する穴が形成されていたため、自由に温度センサの位置を調整することは困難であった。また、スクリュの回転数や設定温度などの成形条件や、スクリュの形状、材料として用いる樹脂の種類などが異なることもあり、温度センサの位置を調整することは困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、加熱筒の後部において、樹脂焼けが生じることを防ぐことができる射出成形機の加熱筒温度制御装置及び方法を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、材料落し口部と射出ノズル間に設置される加熱筒の軸方向に沿って複数装着されるヒータの温度を制御するための射出成形機の加熱筒温度制御装置であって、前記複数のヒータの軸方向両端の温度を測定する複数の温度センサと、前記複数の温度センサが測定する温度に対して、それぞれ重み係数を設定する複数の重み設定器と、前記複数の温度センサが測定した前記複数のヒータの軸方向両端の温度に対して、前記複数の重み設定器が設定した重み係数を用いて重み付けを行うことにより、仮想温度を算出する複数の演算回路と、前記複数の演算回路が算出した仮想温度に基づいて、前記複数のヒータの温度を制御する複数の温度調節計とを有することを特徴とする射出成形機の加熱筒温度制御装置である。
また、請求項2に記載の発明は、前記複数のヒータのうち、隣り合うヒータ間で、前記温度センサを共用することを特徴とする請求項1に記載の射出成形機の加熱筒温度制御装置である。
また、請求項3に記載の発明は、材料落し口部と射出ノズル間に設置される加熱筒の軸方向に沿って複数装着されるヒータの温度を制御するための射出成形機の加熱筒温度制御装置であって、前記材料落し口部に最も近いヒータの軸方向両端の温度を測定する温度センサと、前記温度センサが測定する温度に対して、重み係数を設定する重み設定器と、前記温度センサが測定した前記材料落し口部に最も近いヒータの軸方向両端の温度に対して、前記重み設定器が設定した重み係数を用いて重み付けを行うことにより仮想温度を算出する演算回路と、前記演算回路が算出した仮想温度に基づいて、前記材料落し口部に最も近いヒータの温度を制御する温度調節計とを有することを特徴とする射出成形機の加熱筒温度制御装置である。
また、請求項4に記載の発明は、前記重み設定器は、前記重み係数を可変設定することができることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の射出成形機の加熱筒温度制御装置である。
また、請求項5に記載の発明は、前記重み設定器は、前記材料落し口部に最も近いヒータの軸方向両端の温度を測定する温度センサに対して重み付けを行う際に、前記材料落し口部での温度と、前記材料落し口部に最も近いヒータ以外のヒータにおける温度から、温度の山を回避するように重み係数を設定することを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の射出成形機の加熱筒温度制御装置である。
また、請求項6に記載の発明は、材料落し口部と射出ノズル間に設置される加熱筒の軸方向に沿って複数装着されるヒータの温度を制御するための射出成形機の加熱筒温度制御方法であって、前記複数のヒータの軸方向両端の温度を複数の温度センサにより測定する第1のステップと、前記複数の温度センサが測定する温度に対して、それぞれ重み係数を複数の重み設定器により設定する第2のステップと、前記複数の温度センサが測定した前記複数のヒータの軸方向両端の温度に対して、前記複数の重み設定器が設定した重み係数を用いて重み付けを行うことにより、仮想温度を複数の演算回路によって算出する第3のステップと、前記複数の演算回路が算出した仮想温度に基づいて、前記複数のヒータの温度を複数の温度調節計により制御する第4のステップとを有することを特徴とする射出成形機の加熱筒温度制御方法である。
また、請求項7に記載の発明は、材料落し口部と射出ノズル間に設置される加熱筒の軸方向に沿って複数装着されるヒータの温度を制御するための射出成形機の加熱筒温度制御方法であって、前記材料落し口部に最も近いヒータの軸方向両端の温度を温度センサにより測定する第1のステップと、前記温度センサが測定する温度に対して、重み係数を重み設定器により設定する第2のステップと、前記温度センサが測定した前記材料落し口部に最も近いヒータの軸方向両端の温度に対して、前記重み設定器が設定した重み係数を用いて重み付けを行うことにより仮想温度を演算回路によって算出する第3のステップと、前記演算回路が算出した仮想温度に基づいて、前記材料落し口部に最も近いヒータの温度を温度調節計により制御する第4のステップとを有することを特徴とする射出成形機の加熱筒温度制御方法である。
本発明では、射出成形機の加熱筒に装着される複数のヒータの軸方向両端に温度センサを設置し、その温度センサで測定する温度に対して、重み係数により重み付けを行うことにより仮想温度を算出し、ヒータの温度を制御するようにした。
これにより、加熱筒内部に急な温度勾配を有する温度の山が生じることを防ぐことができ、加熱筒内部を流れる樹脂等の材料に樹脂焼けが発生することを防止することが可能となる。
以下、本発明の実施形態による射出成形機の加熱筒温度制御装置について説明する。
図1は、本実施形態による加熱筒温度制御装置10bの構成図である。この加熱筒温度制御装置10bには、ホッパ11、材料落し口部12、加熱筒13、スクリュ14、ノズル15、バンドヒータ16a、16b、16c、16d、温度センサ17a、17b、17c、17f、17gなどが設けられている。加熱筒13は円筒状の形状をしており、内部にスクリュ14を装着することが可能な円筒状の空洞部が設けられている。
加熱筒13の先端には、射出ノズル15が取り付けられている。射出ノズル15の周囲には、射出ノズル15を加熱するためのバンドヒータ16aが、射出ノズル15の外周を覆うように装着されている。また、加熱筒13の周囲には、加熱筒13を加熱するためのバンドヒータ16b〜16dが、加熱筒13の外周を覆うように装着されている。ここでは、加熱筒13の前部、中部、後部の3つの領域に区分して、3つのバンドヒータ16b〜16dが設置されている場合について説明しているが、バンドヒータの設置数は2つあるいは4つ以上であってもよい。
バンドヒータ16a〜16dの軸方向の中央部には、温度を測定するための温度センサを設置することが可能なように穴が形成されている。バンドヒータ16a〜16cに形成されている穴には、射出ノズル15、加熱筒13の前部、中部の温度をそれぞれ測定するための温度センサ17a〜17cが設置されている。一方、バンドヒータ16dの軸方向両端のうち、射出ノズル15方向には温度センサ17dが設置されており、材料落し口部12方向には温度センサ17eが設置されている。
材料落し口部12には、樹脂などの材料を挿入するためのホッパ11が設けられている。ホッパ11から挿入された樹脂などの材料は、加熱筒13の内部に装着されているスクリュ14を回転させることにより、材料落し口部12から加熱筒13の後部へ、加熱筒13の後部から中部へ、加熱筒13の中部から前部へ、加熱筒13の前部から射出ノズル15の内部へと順次送られる。その間、樹脂などの材料は、バンドヒータ16d、16c、16b、16aにより加熱されることにより液体化し、射出ノズル15から射出される。射出ノズル15の先端には、所定形状の溝が形成された2枚の金型が溝同士が向かい合うように固定されて設置される。その溝の中に射出ノズル15から射出される液体化した樹脂が注入される。これにより、所定の形状に加工された樹脂が成形される。
ここで、材料落し口部12は、ホッパ11から投下された樹脂等が材料落し口部12内で溶けないように、水等により冷却される。射出ノズル15、加熱筒13の前部、中部の温度はそれぞれ、温度センサ17a、17b、17cによりそれぞれ測定される。温度センサ17a〜17cで測定した温度の情報は、温度調整計(図示省略)に出力される。開閉器(図示省略)には、交流電源が接続されており、温度調整計の制御に基づいて、バンドヒータ16a〜16cに電力を供給するか否かについて制御する。電力の供給が停止するとバンドヒータは発熱しないため、そのバンドヒータが装着されている領域の加熱筒13の温度は次第に低下する。一方、電力が供給されているバンドヒータは発熱するため、そのバンドヒータが装着されている領域の加熱筒13の温度は一定に維持されるか、上昇する。
バンドヒータ16dの軸方向両端に設置されている温度センサ17f、17gは、測定した温度の情報を演算回路18へ出力する。重み設定器19は、温度センサ17f、17gが測定する温度に対して、それぞれ重み係数A、Bを出力する。演算回路18は、温度センサ17f、17gが測定した温度と、重み係数A、Bに基づいて、仮想温度を算出する。この処理については後述する。
温度調節計20は、演算回路18が算出した仮想温度に基づいて、バンドヒータ16dの温度を調節するために、開閉器21に対して制御命令を出力する。開閉器21は、交流電源22に接続されており、温度調節計20から出力される制御命令に従い、バンドヒータ16dに電力を供給するか否かについて制御する。
次に、重み設定器19による重み係数Aの算出方法について説明する。なお、以下の説明では、図2、図3に示すような記号及び座標系を使用する。すなわち、図2に示すように、加熱筒13の前部に設置されている温度センサ17bで測定される温度をT、加熱筒13の中部に設置されている温度センサ17cで測定される温度をTとする。また、加熱筒13の後部の射出ノズル15側に設置されている温度センサ17fで測定される温度をTRF、加熱筒13の後部の材料落し口部12側に設置されている温度センサ17gで測定される温度をTRRとする。また、材料落し口部12の水冷部に設置されている温度センサ17eで測定される温度をTHPとする。なお、図2では、図1における演算回路18、重み設定器19、温度調節計20、開閉器21、交流電源22については図示を省略している。
重み係数Aは、温度センサ17fで測定される温度TRFに対して乗算される値である。重み係数Aの算出方法については後述する。また、重み係数Bは、温度センサ17gで測定される温度TRRに対して乗算される値である。ここで、重み係数A、Bの間には、A+B=1の関係が成り立つ。
また、温度センサ17eと温度センサ17gの距離をLとし、温度センサ17gと温度センサ17fとの距離をLとする。また、温度センサ17fと温度センサ17cとの距離をLとし、温度センサ17cと温度センサ17bとの距離をLとする。
図3(a)に示すように、温度THPを測定する温度センサ17eの位置を原点として、加熱筒13と平行に射出ノズル15の方向を正方向としてx軸を設定する。また、温度の値をy軸として設定する。ここで、温度制御位置からの温度の山までの距離をzとする。また、仮想温度T=TRF×A+TRR×Bとする。
図3(b)は、図3(a)で示した温度勾配が極大値を採る地点である温度の山の部分の拡大図である。点線で表した直線の温度勾配と、実線で表した曲線の極大値との温度差をΔTで表す。
図4は、本実施形態の重み設定器19による重み係数Aの算出方法を示すフローチャートである。始めに、本実施形態による加熱筒温度制御装置10bの利用者は、加熱筒温度制御装置10bに接続されるPC(Personal Computer)などから、温度制御位置から温度の山までの距離を表す固有値zと、実際の温度の山と計算上の温度の山の差であるΔTの値を入力する(ステップS01)。次に、重み係数Aの初期値を入力する(ステップS02)。ここでは、重み係数Aとして0.5を入力する場合について説明する。A+B=1の関係が成り立つため、重み係数Bは0.5に設定される。
次に、仮想温度Tの値を入力する(ステップS03)。そして、実際に加熱筒温度制御装置10bを使用して温度T、温度T、温度TRF、温度TRR、温度THPの合計5個所の温度を温度センサにより測定する(ステップS04)。そして、ステップS04で測定した温度TRF、温度TRR、温度THPを利用して、温度THPと温度TRFの間の温度勾配f(x)を表す以下の式(1)を算出する(ステップS05)。なお、Lの値は、予め測定することにより得られる。
Figure 2006341502
次に、ステップS05で算出した式(1)に、x=−(L1+L2×B+z)を代入することにより、以下の式(2)で表されるf(x)を算出する(ステップS06)。
Figure 2006341502
次に、ステップS06で算出したf(x)の値から、ΔTの値を減算する(ステップS07)。そして、「T>f(x)−ΔT、及び、T≒f(x)−ΔT」、あるいは、「T≒f(x)−ΔT」の条件を満たすか否かについて判定を行う(ステップS08)。
条件を満たさない場合には、ステップS08で「NG」と判定し、重み係数Aに0.1を加算するとともに、重み係数Bから0.1を減算し(ステップS09)、一定のインターバル時間が経過した後(ステップS10)、ステップS04へ進む。一方、ステップS08の条件を満たしている場合には、「OK」と判定し、重み係数Aを算出する処理を終了する。重み係数Aが定まることにより、A+B=1の関係式に基づいて、重み係数Bを決定する。
従来の加熱筒温度制御装置(図6(a)参照)で示したように、加熱筒13の後部と、加熱筒13の中部との間に温度の山ができるのは、材料落し口部12を水等で強制的に冷却するためであり、これにより、材料落し口部12と加熱筒13の後部に急激な温度勾配ができていた。しかし、上述した本実施形態による重み係数Aの算出方法を使用すれば、温度の山の頂点の温度を推定することにより、重み係数Aの値を次第に変化させながら、温度の山のない温度勾配を作り出すことができる。
次に、本実施形態による加熱筒温度制御装置10bを用いた場合の効果について説明する。図5(a)、(b)は、本実施形態による加熱筒温度制御装置10bによる実験結果等を示す図である。この実験では、加熱筒13(図示省略)にバンドヒータ16e〜16jの6つのバンドヒータを使用した。ここで、バンドヒータ16e、16fは図1(a)のバンドヒータ16bに対応し、バンドヒータ16g、16hは図1(a)のバンドヒータ16cに対応し、バンドヒータ16i、16jは図1(a)のバンドヒータ16dに対応する。
バンドヒータ16e、16fの境界を210度に設定し、バンドヒータ16g、16hの境界を200度に設定し、バンドヒータ16h、16iと、バンドヒータ16i、16の境界を190度に設定して実験を行った。また、ここでは、材料落し口部12は未通水の状態で実験を行った。
バンドヒータ16f、16gの境界と、バンドヒータ16g、16hの境界と、バンドヒータ16h、16iの境界と、バンドヒータ16iの中央部と、バンドヒータ16i、16jの境界と、バンドヒータ16jの中央部と、バンドヒータ16j、材料落し口部12の境界にそれぞれ温度センサを設置して実験を行った。
その結果、図5(a)に示すような結果が得られた。白い三角(△)でプロットしてあるグラフは、加熱筒13の後部の温度勾配を、図5(a)の横軸が「7」の位置に設置されている温度センサ(バンドヒータ16iと16jの境界に設置されているセンサ)により測定したものである。
また、白いひし形(◇)でプロットしてあるグラフは、加熱筒13の後部の温度勾配を、図5(a)の横軸が「6」と「7」の位置に設置されている温度センサ(バンドヒータ16iの中央部に設置されているセンサ、バンドヒータ16iと16jの境界に設置されているセンサ)により測定したものである。
また、白い四角(□)でプロットしてあるグラフは、加熱筒13の後部の温度勾配を、図5(a)の横軸が「5」と「7」の位置に設置されている温度センサ(バンドヒータ16hと16iの境界部に設置されているセンサ、バンドヒータ16iと16jの境界に設置されているセンサ)により測定したものである。
図5(a)の白い三角(△)のグラフからも分かるように、加熱筒13の後部の中央でしか温度を測定せずに温度勾配を算出すると、横軸が「6」付近で若干温度の山が現われる。それに対して、白いひし形(◇)や白い四角(□)のグラフでは、加熱筒13の後部の複数の個所で温度を測定して温度勾配を算出したため、加熱筒13の中部から後部にかけて温度勾配がなだらかに変化している。
このように本実施形態による加熱筒温度制御装置10bを使用すれば、加熱筒13の後部の温度を複数の温度センサにより測定することによって、急激に温度勾配が変化することを防ぐことができるため、加熱筒13の温度を適切に制御することができ、加熱筒13の内部で樹脂焼けが生じすることを防止することができる。また、加熱筒13に装着されている全てのバンドヒータ16b〜16dの軸方向両端に温度センサを設置する必要がなく、材料落し口部12に最も近いバンドヒータ16dの軸方向両端にのみ温度センサ17f、17gを設けるようにしたので、コストを削減することもできる。
また、従来、加熱筒13での温度測定を行わず、射出ノズル15での温度測定を行う技術が知られていたが、射出ノズル15は液体化した樹脂を射出する対象である金型と接触するため、温度の変化が激しく正確に温度制御を行うことは困難であった。これに対して、本実施形態による加熱筒温度制御装置10bを使用すれば、加熱筒13の温度を測定することによりバンドヒータの温度制御を行うようにしているため、射出ノズル15における激しい温度変化の影響を受けずに、射出成形機の温度制御を行うことができる。
なお、上述した実施形態では、加熱筒13に装着したバンドヒータ16b〜16dのうち、バンドヒータ16dについてだけその両端に温度センサ17f及び17gを設置する場合について説明したが、このような構成に限定されるものではない。例えば、バンドヒータ16b〜16dの全てのバンドヒータの両端に温度センサを設置するようにしてもよい。このような構成にすることで、加熱筒13の温度をより正確に把握することができる。
また、この場合、バンドヒータ16b(バンドヒータ16c)の材料落し口部12側の温度センサと、バンドヒータ16c(バンドヒータ16d)の射出ノズル15側の温度センサが、バンドヒータ16b、16c(バンドヒータ16c、16d)の間に設置されることになるが、この2つの温度センサを1つの温度センサで兼用するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、射出ノズル15にバンドヒータ16aを1つ装着するようにしたが、このような構成に限定されるものではなく、2つ以上のバンドヒータを射出ノズル15に装着するようにしてもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
本発明の実施形態による加熱筒温度制御装置10bの構成図である。 本実施形態で使用する記号等を説明するための図である。 本実施形態で使用する記号等を説明するための図である。 本実施形態の重み設定器19による重み係数Aの算出方法を示すフローチャートである。 本実施形態による加熱筒温度制御装置10bによる実験結果を示すグラフ等である。 従来から使用されていた射出成形機10aを示す図である。
符号の説明
10a、10b・・・射出成形機、11・・・ホッパ、12・・・材料落し口部、13・・・加熱筒、14・・・スクリュ、15・・・ノズル、16a〜16j・・・バンドヒータ、17a〜17g・・・温度センサ、18・・・演算回路、19・・・重み設定器、20・・・温度調節計、21・・・開閉器、22・・・交流電源

Claims (7)

  1. 材料落し口部と射出ノズル間に設置される加熱筒の軸方向に沿って複数装着されるヒータの温度を制御するための射出成形機の加熱筒温度制御装置であって、
    前記複数のヒータの軸方向両端の温度を測定する複数の温度センサと、
    前記複数の温度センサが測定する温度に対して、それぞれ重み係数を設定する複数の重み設定器と、
    前記複数の温度センサが測定した前記複数のヒータの軸方向両端の温度に対して、前記複数の重み設定器が設定した重み係数を用いて重み付けを行うことにより、仮想温度を算出する複数の演算回路と、
    前記複数の演算回路が算出した仮想温度に基づいて、前記複数のヒータの温度を制御する複数の温度調節計と、
    を有することを特徴とする射出成形機の加熱筒温度制御装置。
  2. 前記複数のヒータのうち、隣り合うヒータ間で、前記温度センサを共用することを特徴とする請求項1に記載の射出成形機の加熱筒温度制御装置。
  3. 材料落し口部と射出ノズル間に設置される加熱筒の軸方向に沿って複数装着されるヒータの温度を制御するための射出成形機の加熱筒温度制御装置であって、
    前記材料落し口部に最も近いヒータの軸方向両端の温度を測定する温度センサと、
    前記温度センサが測定する温度に対して、重み係数を設定する重み設定器と、
    前記温度センサが測定した前記材料落し口部に最も近いヒータの軸方向両端の温度に対して、前記重み設定器が設定した重み係数を用いて重み付けを行うことにより仮想温度を算出する演算回路と、
    前記演算回路が算出した仮想温度に基づいて、前記材料落し口部に最も近いヒータの温度を制御する温度調節計と、
    を有することを特徴とする射出成形機の加熱筒温度制御装置。
  4. 前記重み設定器は、前記重み係数を可変設定することができることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の射出成形機の加熱筒温度制御装置。
  5. 前記重み設定器は、前記材料落し口部に最も近いヒータの軸方向両端の温度を測定する温度センサに対して重み付けを行う際に、前記材料落し口部での温度と、前記材料落し口部に最も近いヒータ以外のヒータにおける温度から、温度の山を回避するように重み係数を設定することを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の射出成形機の加熱筒温度制御装置。
  6. 材料落し口部と射出ノズル間に設置される加熱筒の軸方向に沿って複数装着されるヒータの温度を制御するための射出成形機の加熱筒温度制御方法であって、
    前記複数のヒータの軸方向両端の温度を複数の温度センサにより測定する第1のステップと、
    前記複数の温度センサが測定する温度に対して、それぞれ重み係数を複数の重み設定器により設定する第2のステップと、
    前記複数の温度センサが測定した前記複数のヒータの軸方向両端の温度に対して、前記複数の重み設定器が設定した重み係数を用いて重み付けを行うことにより、仮想温度を複数の演算回路によって算出する第3のステップと、
    前記複数の演算回路が算出した仮想温度に基づいて、前記複数のヒータの温度を複数の温度調節計により制御する第4のステップと、
    を有することを特徴とする射出成形機の加熱筒温度制御方法。
  7. 材料落し口部と射出ノズル間に設置される加熱筒の軸方向に沿って複数装着されるヒータの温度を制御するための射出成形機の加熱筒温度制御方法であって、
    前記材料落し口部に最も近いヒータの軸方向両端の温度を温度センサにより測定する第1のステップと、
    前記温度センサが測定する温度に対して、重み係数を重み設定器により設定する第2のステップと、
    前記温度センサが測定した前記材料落し口部に最も近いヒータの軸方向両端の温度に対して、前記重み設定器が設定した重み係数を用いて重み付けを行うことにより仮想温度を演算回路によって算出する第3のステップと、
    前記演算回路が算出した仮想温度に基づいて、前記材料落し口部に最も近いヒータの温度を温度調節計により制御する第4のステップと、
    を有することを特徴とする射出成形機の加熱筒温度制御方法。
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