JP2006340605A - 手まり寿司の製造方法と装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 寿司用ご飯、通称シャリを、寿司ネタの有無の如何に拘わらず、高品質で均質な手まり寿司を、多量に、且つ、自動的に製造する手段を提供する。
【解決手段】 手まり寿司の製造装置10は、シャリ原料を装置内に受け入れて成形部Bに送り出すシャリ原料受け部Aと、送り出されたシャリ原料を最終製品に成形する成形部Bと、成形部Bで成形された最終製品を受け取り、箱詰め、皿載せのためのトレーに載置する製品受け部Cとからなる。 成形型2は、下型21と上型22、それに、中型23とからなり、下型21は、その底面の一部をその上面が平らで、昇降シリンダー26の駆動によって昇降可能な押上ロッド24によって形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 手まり寿司の製造装置10は、シャリ原料を装置内に受け入れて成形部Bに送り出すシャリ原料受け部Aと、送り出されたシャリ原料を最終製品に成形する成形部Bと、成形部Bで成形された最終製品を受け取り、箱詰め、皿載せのためのトレーに載置する製品受け部Cとからなる。 成形型2は、下型21と上型22、それに、中型23とからなり、下型21は、その底面の一部をその上面が平らで、昇降シリンダー26の駆動によって昇降可能な押上ロッド24によって形成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、径が30〜40mm程度の手まり状に成形された寿司、いわゆる手まり寿司の製造に関する。
本願出願人は、先に下記特許文献1において、成形後の加工食品の型抜き作業が容易で、しかも型抜き時の成形品に型崩れを生じさせることがない手まり寿司の成形型を提案した。
この成形型は、略半球形状の雌側成形凹部が形成された下型と、略半球形状の雄側成形凹部が先端面に形成された型押し用突起を嵌合面に有する上型と、下型と上型との間に介在される中型とからなる。そして、その特徴は、中型に、雌側成形凹部と雄側成形凹部とを連通し、長さ方向に対して直交する断面の形状が孔全長にわたって雌側成形凹部の開口形状と略同一である連通孔が形成され、雌側成形凹部の内周壁およびまたは雄側成形凹部の内周壁には、成形後の加工食品の離型を容易にする離型用溝が形成され、食品成形空隙に空気を導入し、成形後の加工食品の離型を容易にする空気導入孔が形成され、加工食品の成形時に、離型用溝と空気導入孔とが連通された構造を有する点にある。
特許第3588357号公報
本発明は、基本的には、この成形型を利用するもので、寿司用ご飯、通称シャリを、寿司ネタの有無の如何に拘わらず、高品質で均質な手まり寿司に、多量に、且つ、自動的に成形する方法ならびに装置を提供するものである。
本発明は、シャリ原料を下型と中型と上型とからなる成形空間がほぼ球形の成形型に供給し、この成形型によってシャリ原料及びネタをほぼ球状に成形する手まり寿司の製造方法であって、シャリ原料としては、その径が成形型の球状成形空間の径より僅かに小さく、その高さが球状成形空間の径より僅かに大きい円形棒状体であり、成形型によって成形されたほぼ球状のシャリ及びネタは、その底面に転がり防止用の平面が形成される。
また、その手まり寿司の製造のための装置は、円形棒状に予備成形されたシャリ原料を受け入れるシャリ原料の受け入れ部と、この受け入れ部から供給される円形棒状のシャリ原料を成形型に配置した成形部と、この成形部から供給された底面に平面部を有するほぼ球形に成形された手まり寿司を整理して排出する製品排出部が連続して配置され、それぞれの部分間はシリンダーによる移送手段によって連結されており、それぞれの部分における作業は連動するものである。
そして、その成形型は、それぞれ分離可能な下型と中型と上型とから構成されており、とくに、下型の成形凹部の下面は、昇降可能な押上ロッドの平らな上端面によって形成されており、最終製品に成形後の手まり寿司は、下型の開口面より上方に押し上げられて、製品排出部に把持されて搬送されるようになっている。
本発明によって、高品質の手まり寿司を、最小の人手によって、安価に、且つ、一どきに多量に供給できる。
以下、本発明の実施の形態を、最終製品として、寿司ネタを表面に有する手まり寿司を製造する実施例によって説明する。
図1は、本発明の手まり寿司の製造装置10の平面図であり、図2はその側面を示す図である。
図1と図2において、本発明の手まり寿司の製造装置10は、シャリ原料を装置内に受け入れて成形部Bに送り出すシャリ原料受け部Aと、送り出されたシャリ原料を最終製品に成形する成形部Bと、成形部Bで成形された最終製品を受け取り、箱詰め、皿載せのためのトレーに載置する製品受け部Cとからなる。
図3は、各部おける寿司原料と成形過程における形状を示す。
同図のaは、図示しない別の箇所で成形されて、シャリ原料受け部Aに供給される寿司用ご飯、いわゆるシャリ原料の形状を示す。このシャリ原料aは、最終製品である手まり寿司の径よりも僅かに小さい径で、高さが最終製品である手まり寿司の高さよりも僅かに高い円柱形をなす。このシャリ原料aの大きさは、最終製品である手まり寿司の形状と硬さ、それに、成形部で使用される型の形状と大きさによって変更される。
同図のb〜dは、シャリ原料aが受け部Aから成形部Bに供給されて、この成形部Bにおいて、成形型によって成形されるシャリの形状過程を示す。bは第1の成形段階の形状を示す。この段階では、円柱形のシャリ原料aは、ほぼ球状をなし、最終商品の安定性を良くするために底面を平らにしたほぼ球形に成形されている。cは、第1段階の成形後、寿司ネタをその頂部に載置した状態を示し、dは、この寿司ネタをその頂部に載置した球形のシャリを再度成形型で押し付けて得た最終製品の形状を示す。
図1と図2に戻って、シャリ原料aは、装置10とは別の場所で成形されて、適宜なトレー上に複数個、図示の場合は5個づつ10列に配列されて、装置10のA部分に搬入される。
そこで、搬入された円柱状のシャリ原料aは、ピストン駆動装置11とその両端に設けたレール12を備えたシャリ原料把持搬送装置1によって、成形部Bに移送される。
図4はこのシャリ原料把持装置1をその移送方向から見た図を示す。
同図に示すように、このシャリ原料把持装置1には、搬入された5個づつ1列の円柱状のシャリ原料aの配列に合わせて把持ピン13を5個1列に配列しており、それぞれの把持ピン13は、2段に設けたシリンダー14,15によって上下動し、5個1列に配列されたシャリ原料aを把持ピン13によって一度に把持して、ピストン駆動装置11によって、図1と図2に示す成形部Bに移動し、成形部Bに配置した成形型2に降ろして型内に装入する。この作動を繰り返して2回行い、成形部B内にシャリ原料を10個装入する。
図5は、図2に示す2列の成形型2を拡大して示す図である。
同図に示すように、成形型2は、下型21と上型22、それに、中型23とからなり、それぞれの型は、上下方向に分離可能に嵌合できるように配置されている。下型21の底面の一部は、昇降シリンダー25の駆動によって昇降可能で、その上面が平らな押上ロッド24によって形成されている。また、下型21、中型23及び上型22から構成される成形型の内表面、すなわちシャリ原料及びネタが接触する面には、フッ素樹脂(テフロン(登録商標))がコーティングされており、これにより、成形型本体には高価なフッ素樹脂を使用せず、一般的なポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等の樹脂の使用が可能となり、安価に製品が提供できる。
図3に示す円柱形のシャリ原料aは、上型22が中型23と下型21から分離されて上方に退避しているとき、中型23及び下型21内に投入される。その後、上型22がピストン駆動機構26によって中型23上に下降し、シャリ原料aをbに示す平らな底面を有する球状に成形する。一旦、bの形状に成形したのち、再び、上型22を上昇退避させたのち、図1と図2の成形部Bの側部に配置した図示しない適当な厚みと大きさに切った各種の寿司ネタを配列した配列棚から、中型23内の球状シャリbの上にネタを載置して図3のcに示すシャリcを得る。そして、再び、上型22を中型23上に下降して成形し、図3のdに示す最終製品である手まり寿司を得る。
この場合は、寿司ネタを使用する例について説明したが、寿司ネタを使用しないシャリのみで手まり寿司を製造する場合には、中型23上への上型22の下降による成形は一度のみでよい。
その後の昇降用ピストン26による成形後の下型21からの中型23と上型22の分離は、下型21と中型23を上型22との間に、外方に開放された通気路を設けることによって、手まり寿司の形状を壊すことなく行うことができる。
このように成形部Bにおいて、シャリ原料aから最終製品である手まり寿司dに成形されたのち、最終製品は図1と図2に示す製品受け部Cに移送される。
図6は、成形部Bにおいて、成形された最終製品dを製品受け部Cに移送する段階を移送方向から見た図である。同図に示すように、成形部Bにおいては、最終成形された手まり寿司の最終製品dは、昇降用シリンダー25の作動によって支持台27が持ち上げられ、それに連結された押上ロッド24は、下型21内の手まり寿司製品dを下型21から離れた上方向に持ち上げる。
再び、図1と図2に戻って、成形部Bにおいて成形された最終製品dを、製品受け部Cに配置された最終製品の搬出に使用するトレー3の位置まで搬送する移送装置4によって搬送される。
この移送装置4は、図1に見られるように、シリンダー41によって、両サイドのレール42上を走行する走行台43を有する。この移送装置の詳細は先の図6に示されている。この走行台43には、成形部Bで成形され、下型21の上方まで押上ロッド24によって持ち上げられた最終製品であるてまり寿司dを把持し搬送するためのツメ44が10基配列されている。
この把持搬送用のツメ44は、ピストン45と46の作動によって上下動され開閉される。ツメ44の先端は、比較的広く形成され、成形された手まり寿司dの下方位置をその形状を破壊しないように、且つ、安定して支持できる形状になっている。
ツメ44が手まり寿司dの下方位置を完全に把持したのち、ピストン45と46を作動させて、ツメ44と取り付けた台43を持ち上げて、図1に示す製品受け部Cのトレー3の位置まで後退させる。
移送装置4のツメ44に把持された手まり寿司dが、トレー3上に来たとき、ピストン45と46を再び作動させて台43を下げて、ツメ44を開放し、手まり寿司dをトレー3上に並べる。
この手まり寿司の製造装置においては、シャリ原料aを受け部Aから成形部Bに供給し、そこで、手まり状bに成形したのち、寿司タネを載せて最終の手まり寿司とし、受け部Cに送り、トレー状に載せる操作を繰り返すことによって、トレー3を満杯にし、最終の盛り付けのために取り出して一連の作業を終了する。
上記手まり寿司の製造装置におけるA〜Cの各部分間に配置された移送装置の作動は、各部分における作業が終了したことを確認して、手動によって行うこともできるが、各部分における作業をプログラム化して自動化することもできる。
本発明は、手まり寿司として、ほぼ球状のものを例に挙げて説明したが、球状に限らず、各種異形の寿司にも適用できる。
10 手まり寿司の製造装置
A 原料受け部 B 成形部 C 製品受け部
1 シャリ原料把持搬送装置
11 ピストン駆動装置 12 レール 13 把持ピン
14,15 シリンダー
2 成形型
21 下型 22 上型 23 中型 24 押上ロッド
25、26 昇降用シリンダー 27 支持台
3 排出用トレー
4 移送装置
41 シリンダー 42 レール 43 走行台 44 ツメ
45,46 ピストン
a シャリ原料の形状 b〜d シャリの形状過程
A 原料受け部 B 成形部 C 製品受け部
1 シャリ原料把持搬送装置
11 ピストン駆動装置 12 レール 13 把持ピン
14,15 シリンダー
2 成形型
21 下型 22 上型 23 中型 24 押上ロッド
25、26 昇降用シリンダー 27 支持台
3 排出用トレー
4 移送装置
41 シリンダー 42 レール 43 走行台 44 ツメ
45,46 ピストン
a シャリ原料の形状 b〜d シャリの形状過程
Claims (4)
- シャリ原料を下型と中型と上型とからなる成形空間がほぼ球形の成形型に供給し、この成形型によってシャリ原料及びネタをほぼ球状に成形する手まり寿司の製造方法であって、
前記シャリ原料は、その径が成形型の球状成形空間の径より僅かに小さく、その高さが球状成形空間の径より僅かに大きい円形棒状体であり、
成形型によって成形されたほぼ球状シャリ及びネタは、その底面に転がり防止用の平面を形成することを特徴とする手まり寿司の製造方法。 - 円形棒状に予備成形されたシャリ原料を受け入れるシャリ原料の受け入れ部と、
この受け入れ部から供給される円形棒状のシャリ原料を成形型に配置した成形部と、
この成形部から供給された底面に平面部を有するほぼ球形に成形された手まり寿司を整理して排出する製品排出部が連続して配置され、
それぞれの部分間は電動又はシリンダー手段による移送手段によって連結されている手まり寿司の製造装置。 - 成形型は、それぞれ分離可能な下型と中型と上型とから構成されており、下型の成形凹部の下面は、昇降可能な押上ロッドの平らな上端面によって形成されており、成形後の最終製品は下型の開口面より製品取り出しを容易にするため上方に押し上げられる請求項2に記載の手まり寿司の製造装置。
- 成型型の内表面にフッ素樹脂がコーティングされている請求項2又は3に記載の手まり寿司の製造装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005166389A JP2006340605A (ja) | 2005-06-07 | 2005-06-07 | 手まり寿司の製造方法と装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009089644A (ja) * | 2007-10-06 | 2009-04-30 | Kobird Co Ltd | 米飯食品用型打ち装置 |
JP2021078454A (ja) * | 2019-11-21 | 2021-05-27 | 不二精機株式会社 | 寿司成形型及び寿司成形方法 |
-
2005
- 2005-06-07 JP JP2005166389A patent/JP2006340605A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009089644A (ja) * | 2007-10-06 | 2009-04-30 | Kobird Co Ltd | 米飯食品用型打ち装置 |
JP4579280B2 (ja) * | 2007-10-06 | 2010-11-10 | 株式会社コバード | 米飯食品用型打ち装置 |
JP2021078454A (ja) * | 2019-11-21 | 2021-05-27 | 不二精機株式会社 | 寿司成形型及び寿司成形方法 |
JP7294659B2 (ja) | 2019-11-21 | 2023-06-20 | 不二精機株式会社 | 寿司成形型及び寿司成形方法 |
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