JP2006337932A - プラスチックラベル及びラベル付き容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 重心の偏ったボトルに用いた場合にも、自動販売機の商品補充時の商品詰まりを生じず、また製造・加工工程において粉の発生の少ない、取り扱い性と生産性に優れたプラスチックラベル及び該ラベルを装着したラベル付き容器を提供することにある。
【解決手段】 本発明のプラスチックラベルは、自動販売機で用いられる容器に装着されたプラスチックラベルであって、ラベル外側(容器と接触しない側)の表面の、245(Pa)の垂直応力を負荷した際の亜鉛板(SGCC−Z08溶融メッキ)に対する、試験速度1000(mm/分)における動摩擦係数の傾きが−5.0×10-4〜9.0×10-4(/mm)であることを特徴としている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動販売機で販売される際に商品の詰まりによるトラブルを防止できる自動販売機適性に優れたプラスチックラベル及び該ラベルを装着した容器に関する。
現在、お茶や清涼飲料水等の飲料用容器として、PETボトルなどのプラスチック製容器やボトル缶などの金属製容器等が広く用いられており、容器の形状も円筒型やボトル型等様々である。これらの容器には、表示や装飾性、機能性の付与のためプラスチックラベルを装着する場合が多く、近年、容器に対する追従性が良好であり、表示面積を増大できる等のメリットから、蒸気や熱風により収縮させることにより容器に追従・装着させる熱収縮性プラスチックラベル(シュリンクラベル)が広く使用されている。
プラスチックラベルを装着したPETボトルなどは、店頭で販売される他、自動販売機(以下、ベンダーと称する)で販売されることが多い。ベンダーの構造は製造メーカーにより細部は異なるが、概ね内部は縦型蛇状の構造(以下、サーペンタインと称する)となっており、PETボトルなどの商品はサーペンタイン内に段積みに充填されている。顧客が購入時にお金を投入すると、ベンダー内部の電磁弁が作動し、該当商品が1本だけ商品受け取り口に落ち、一方、サーペンタイン内部では、充填された商品が順次サーペンタイン内を落下して再充填される仕組みとなっている。また、売り切れとなった商品の補充などの際には、ベンダーの上部からサーペンタイン内に商品を投入する。
この際、ボトル表面の滑り性が不十分である場合、サーペンタイン内でボトルが立ち、詰まりが発生する場合がある(以下、ベンダー詰まりと称する)。ベンダー詰まりが発生すると、お金を投入しても、商品が出てこない不具合が生じるため、クレームとなるだけでなく、その都度、サービスマンがボトル詰まりを修復する必要があり、メンテナンスコストの面でも好ましくない。
プラスチックラベルを装着したボトルは、プラスチックラベルを装着していない金属缶と比べて、一般的に商品表面の滑り性が劣る場合が多いため、上記ベンダー詰まりの問題が発生しやすい欠点がある。さらに、近年、商品の差別化、顧客吸引力増大のため、様々な形状のボトルが開発されてきてるが、これらの中でも、重心に偏りのあるボトルでは、特にベンダー詰まりが発生しやすく、ボトル形状の多様化に伴って、ベンダー詰まりは大きな問題となってきている。
さて、ここで、ベンダー詰まりは、以下の2つの場面で発生することが経験上知られている。ひとつは通常の商品販売の場面(通常販売時という)であり、商品が購入された後の、サーペンタイン内での商品の再充填の際に生じる詰まりである。もうひとつは売り切れ時等に商品を補充する場面(商品補充時)であり、空のサーペンタイン内に、ベンダー上部から次々と商品を充填する際に生じる詰まりである。後者(商品補充時)は、商品がサーペンタイン内の長い距離をスムーズに落下する必要があるため、前者(通常販売時)よりも条件が過酷であり、ベンダー詰まりがより発生しやすい傾向にある。
上記問題を解決するため、ラベル表面の滑り性に着目した開発が進められており、ワックス等の滑剤含有した塗剤をインラインコーティングすることにより表面の摩擦係数をコントロールしたフィルム(例えば、特許文献1参照)や、フッ素樹脂を含有したコーティングにより、滑り性を改善したラベル(例えば、特許文献2参照)が知られている。また、ポリエチレンワックスとシリカを含有するコーティング層を有するラベルを用いることによって、ボトル同士の密着を抑制して、ボトルがスムーズに搬出される技術が知られている(例えば、特許文献3)。
これらの技術により、通常販売時のベンダー詰まりは大きく改善されたものの、商品補充時のベンダー詰まりに対する効果は未だ十分ではないのが現状であった。さらに、このことは、重心の偏りが大きなボトルの場合には、特に大きな問題となってきている。
特開2004−114358号公報 特開2002−327149号公報 特開2003−261172号公報
本発明の目的は、商品補充時や重心の偏りが大きなボトルに使用された際にも、ベンダー詰まりを発生しにくい、自動販売機適性に優れたプラスチックラベル及び該ラベルを装着した容器を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、商品補充時のベンダー詰まりを改善するためには、従来の一時的な滑り性を改良するのみならず、サーペンタインを落下する際に、滑り性が安定していることが重要であることを解明した。すなわち、高い耐久性を有し、所定の摩擦距離(所定の距離を摩擦させながら滑らせる際の距離をいう)においても表面の摩擦係数が安定しているプラスチックラベルを用いることによって、ベンダー詰まりを防止できることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、自動販売機で用いられる容器に装着されたプラスチックラベルであって、ラベル外側(容器と接触しない側)の表面の、245(Pa)の垂直応力を負荷した際の亜鉛板(SGCC−Z08溶融メッキ)に対する、試験速度1000(mm/分)における動摩擦係数の傾きが−5.0×10-4〜9.0×10-4であることを特徴とするプラスチックラベルを提供する。
さらに、本発明は、該ラベル外側の最外層に、粒子を含有するコーティング層を有する上記のプラスチックラベルを提供する。
さらに、本発明は、ラベル外側の表面同士の静止摩擦係数および動摩擦係数が0.2〜0.6である上記のプラスチックラベルを提供する。
さらに、本発明は、ラベル外面のヘイズ値が0〜30である上記のプラスチックラベルを提供する。
さらに、本発明は、ラベル外面のヘイズ値が30〜70である上記のプラスチックラベルを提供する。
さらに、本発明は、上記本発明のプラスチックラベルが容器に装着されたラベル付き容器を提供する。
本発明のプラスチックラベルは、重心の偏りの大きなボトルに用いた場合にも、商品補充の際に、ボトル立ちがなく、サーペンタイン内をスムーズに落下するため、ベンダー詰まりが発生せず、販売上のトラブルが極めて起こりにくい。従って、ペットボトルなどに用いられるラベルとして産業上有用である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。図1は本発明のプラスチックラベルの一例を示す概略断面図である。図1に示されるプラスチックラベル1は、プラスチックフィルム2の少なくとも片面に、粒子4を含有するコーティング層3が設けられている。
本発明のプラスチックラベルは、「自動販売機で用いられる容器」に装着されたプラスチックラベルである。「自動販売機以外でのみ販売される容器」に用いられる場合には、本発明の特有の効果が発揮されない。なお、ここでいう「自動販売機で用いられる容器」とは、「自動販売機で販売される場合がある」という意味であり、同じ製品が、店頭と自動販売機の両方で販売される場合を含む。そのような容器としては、例えば、PETボトルなどのソフトドリンク用ボトル、アルコール飲料用ボトル、飲料用の金属缶などが含まれ、容器の形状も、多角ボトル型、円筒ボトル型、缶などの円筒型、カップ型などがある。中でも、重心の偏りが大きいボトル型容器の場合に、本発明で解決しようとする問題が特に起こりやすく、本発明のプラスチックラベルの効果が最も顕著に発揮される。
本発明のプラスチックラベルのラベル外側(容器と接触しない側)の表面の、245(Pa)の垂直応力を負荷した際の亜鉛板(SGCC−Z08溶融メッキ)に対する、試験速度1000(mm/分)における動摩擦係数の傾きが−5.0×10-4〜9.0×10-4であり、より好ましくは、−3.0×10-4〜7.0×10-4、さらに好ましくは、0〜5.0×10-4である。動摩擦係数の傾きが−5.0×10-4未満または9.0×10-4を超える場合には、商品補充時にベンダー詰まりが生じやすくなる。
上記、動的摩擦係数の傾きは、「容器に装着された」プラスチックラベルで観察(測定)される必要がある。プラスチックラベルは、シュリンクラベル、ストレッチラベルなどの種類によって、ボトルへの装着方法は異なるが、容器への装着前後では、例えば、シュリンクラベルの場合、熱収縮などによって、ラベルの表面形状、表面特性が変化する場合がある。このため、装着処理を施した後でないと、製品として用いられる際の特性を反映したデータが得られない。なお、ここでいう「容器に装着された」とは、容器に装着される処理を施された後であればよく、容器に装着された後、切開してフィルム状のサンプルにしたものでよい。「容器と一体で」観察しなければならないという意味ではない。
本発明の特徴は、所定の摩擦距離における動摩擦係数の傾きが小さいことにある。これは、サーペンタイン内の所定の距離を、壁面と接触しながら滑り落ちる際に、ラベル表面と壁面の摩擦力の変化が小さいことを示している。サーペンタイン内を滑り落ちる間に、摩擦力に変化が生じる場合には、ラベル表面に局所的に滑り性の異なる部分が生じ、ラベル面全体での滑り性のバランスが悪くなり、ボトルが回転しようとするため、サーペンタイン内で引っかかり、ベンダー詰まりが生じやすくなると考えられる。
本発明のプラスチックラベルは、プラスチックフィルムを基材とする。プラスチックフィルムには、他の層として、コーティングによる樹脂層や、印刷層、粘着層、接着層、感熱接着層、その他、バリアー層、紫外線吸収層や酸化防止層などの種々の機能層を有していてもよい。
本発明のプラスチックラベルは、基材がプラスチックフィルムであればよく、ストレッチラベル、シュリンクラベル、ストレッチシュリンクラベル、インモールドラベル、タックラベル、ロールラベル(巻き付け方式の糊付ラベル)、感熱接着ラベル等の何れであってもよいが、特にシュリンクラベルに最も好ましく用いられる。
本発明に用いられるプラスチックフィルムの種類は、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート等からなるポリエステル系フィルム、スチレン−ブタジエン共重合体等からなるポリスチレン系フィルム、ポリプロピレン等のポリオレフィン系フィルム、ポリ塩化ビニル樹脂フィルムなどから、要求物性、用途、コストなどに応じて、適宜選択することが可能である。また、これらのフィルムは、単層フィルムを用いてもよいし、要求物性、用途などに応じて、複数のフィルム層を積層した積層フィルムを用いてもよい。
本発明のプラスチックラベルがシュリンクラベルである場合、シュリンクラベル(容器に装着する前)の幅方向(主収縮方向)の90℃10秒における熱収縮率は、30%以上が好ましく、より好ましくは40%以上である。熱収縮率が30%未満の場合には、シュリンクラベルを容器に熱で密着させる工程において、収縮が十分でないため、容器の形に追従困難となり、特に複雑な形状の容器に対して仕上がりが悪く、サーペンタイン内で安定した滑りが得られなくなることがある。また、長手方向(主収縮方向と直交する方向)の90℃10秒における熱収縮率は、シュリンクラベルの装着性、加工性などの観点から、−3〜15%が好ましく、より好ましくは、−1〜10%である。なお、ここでいう、フィルムの長手方向とは、フィルム製造ラインの、ライン方向のことをいい、筒状のシュリンクラベルに加工された場合は、通常ラベルの高さ方向になる。また、フィルムの幅方向とは、上記長手方向と直交する方向のことをいい、筒状のシュリンクラベルに加工された場合は、通常ラベルの円周方向になるように用いられる。
本発明のプラスチックラベルがシュリンクラベルである場合、シュリンクラベル(容器に装着する前)の保存安定性(自然収縮率:40℃7日間経過したときの収縮率)は、2%以下であることが好ましく、より好ましくは1.5%以下である。フィルムの自然収縮率が2%を超える場合には、シュリンクラベルを製造したのち、加工までに保管する間に、大きな変形(収縮)を起こすため、その後の加工が困難となり、生産性が低下したり、印刷が歪んでクレームの原因となったりする。
本発明のプラスチックフィルムの厚みは、用途によって異なり、特に限定されないが、10〜200μmが好ましく、例えば、シュリンクラベル用途の場合には、20〜80μmが好ましく、さらに好ましくは30〜60μmである。
本発明のプラスチックラベルは、本発明の効果を発揮するために、プラスチックフィルムの他に、ラベルの外側に、少なくとも一層のコーティング層を有していることが好ましい。また、本発明の効果を発揮するために、該コーティング層は、ラベルの最も外側に設けられることが好ましい。ラベルの外側とは、容器に装着される際に、容器と接触しない側のことをいう。コーティング層はラベルの滑り性、表面の耐久性を担う層であるため、壁面など外部と接触する側の最外層に設けられることが最も好ましい。
本発明の上記コーティング層は、粒子と樹脂を必須成分として含むことが好ましい。本発明のコーティング層のかわりに、共押出による樹脂層を形成する場合は、基材となるプラスチックフィルムのポリマーとほぼ同等の熱特性、押出特性を有している必要があるため、用いられる樹脂の種類が限定され、利便性、コストの観点で劣る場合がある。
本発明のコーティング層に用いられる樹脂は、コーティング用に用いられる樹脂であれば特に限定されないが、溶媒可溶性であることが好ましい。この場合、水、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールのいずれかの溶剤に溶解または微分散する樹脂であればよい。上記の樹脂としては、特に限定されないが、例えば、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等が好ましく例示される。これらの樹脂は、フィルムの種類、要求特性、用途などによって、単一で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。なかでも、本発明の効果の観点からアクリル系樹脂が好適である。
本発明のコーティング層に用いられる樹脂のガラス転移温度(Tg)は、70〜100℃が好ましい。Tgが70℃未満の場合には、プラスチックラベルをロール状にして保存しておく場合に、ブロッキングが生じる場合があり、また、100℃を超える場合には、コーティング層に柔軟性がなくなり、製造工程でひび割れ、剥離が生じ、摩擦力を受けたときに表面形状が変化する場合がある。なお、見かけのTgは、示差走査熱量計(DSC)によって直接測定(JIS K7121)される場合には、測定値を用いてもよいし、複数の樹脂(例えば、樹脂a、樹脂b)を組み合わせる場合には、それぞれの樹脂のTgより、次の式(Fox式)を用いて求められる計算値を使用してもよい。1/Tg=wa/Tga+wb/Tgb (Tga:樹脂aのTg、Tgb:樹脂bのTg、wa:樹脂aの重量分率、wb:樹脂bの重量分率)。上記条件を満たす樹脂としては、例えば、東亜合成(株)社製アクリル樹脂「UH−2140」(Tg50℃)、三菱レイヨン社製アクリル樹脂「ダイヤナールGR5508」(Tg75℃)や三菱レイヨン社製アクリル樹脂「ダイヤナールGR5538」(Tg150℃)などを、所定のTgになるように、上記Fox式を用いて配合量を計算し、適宜混合して用いることが可能である。
本発明のコーティング層に用いられる樹脂の量は、本発明の特徴を損なわない範囲で適宜選択でき、樹脂層の固形分全量に対して、例えば、50〜99.7重量%、好ましくは70〜99重量%である。
本発明のコーティング層の厚みは、0.1μmから10μmが好ましく、より好ましくは、0.1μm〜5μmである。厚みが0.1μm未満である場合には、均一に塗布することが困難となったり、コーティング層中の粒子が脱落し、製造工程で粉が発生しやすくなったりして、生産性や品質の低下を招くことがある。また、厚みが10μmを超える場合には、樹脂、溶剤等を大量に使用するためコストの増大を招いたり、乾燥不足となり、溶剤が樹脂層に残存して、品質低下を招く場合がある。さらに、コーティング層中に粒子が埋もれてしまい、有効な突起が形成されず、本発明のベンダー詰まり防止効果が低下したり、コーティング層がもろくなって、製造工程や加工工程で、ひび割れや剥離が起こりやすくなり、粉の発生原因となる場合がある。
本発明のコーティング層に用いられる粒子は、滑剤やつや消し剤として使用される粒子である。特に、摩擦に対する耐久性の高い粒子が好ましい。
本発明の特徴を発現するためには、ラベルの表層を、削りとられにくい、すなわち、耐久性の高い表面とすることが好ましい。摩擦力が変化する原因は、ラベル表面の突起の変形または粒子等の脱落によって、表面形状が変化する(多くの場合は、実質的に表面が平坦化する)ためであると考えられる。表面形状が平坦化すると、壁面との接触面積が増大するために摩擦が上昇する。また、シリコーンオイルなどの液状の滑剤(潤滑剤)を添加して摩擦を低減している場合には、長距離を滑る間に表面が平滑化すると、該液状の滑剤成分が壁面に奪われやすくなり、液状の滑剤成分が急速に減少して、摩擦力が変化すると考えられる。これに対して、表面形状の変化が小さい場合には、壁面との接触面積が常に一定であるため、安定した摩擦挙動が得られる。また、潤滑剤を含有する場合にも、表面の接触面積がある程度に保たれているため、潤滑剤が適度に供給され、安定した摩擦挙動が得られる。すなわち、長い摩擦距離での安定した摩擦挙動を得るためには、表面突起などの表面形状が変化しないこと(表面の耐久性)が好ましい。
粒子の耐久性の指標としては、例えば、圧縮試験による破壊強度を用いることができる。本発明のコーティング層に用いる粒子の破壊強度は、3.0MPa以上、30MPa以下未満が好ましく、より好ましくは、4.0MPa以上、25MPa以下、さらに好ましくは、5.0MPa以上、20MPa以下である。粒子の破壊強度が3.0MPa未満である場合には、ラベル表面の耐久性が不十分となり、ベンダー詰まりが生じやすく、また、工程削れによる粉の発生が生じやすくなる。また、粒子の破壊強度が30MPaを超える場合は、製造・加工工程で、ガイドローラーやニップロールを削って削れ粉が発生したり、例えば、グラビア印刷工程を行う場合には、ドクター刃が摩耗しやすくなることがある。粒子の破壊強度が上記の範囲にある場合、粒子が一定範囲の硬さにあるため、長い摩擦距離においても、粒子が削られたり脱落しにくく、さらに、粒子によって表面突起が形成される場合は、突起が変形しにくいため、本発明の動摩擦係数の傾きの小さい表面が得られる。また、粒子が脱落しにくいため、製造・加工工程での粉の発生が抑制される。
上記の粒子の種類としては、常温において粒子状の固体であればよく、例えば、シリカ、タルク、雲母、カオリン、ベントナイト、クレー、黒鉛、フッ化黒鉛、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、チタン酸カルシウム、リン酸カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ガラス粉、アルミナ、金属粉などの無機粒子や、ステアリルアルコール等の高級アルコール、ステアリン酸等の高級脂肪酸、ステアリン酸ブチル等の高級脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル等の脂肪酸と多価アルコールの部分エステル、ステアリン酸アミド、エチレンビスステアリルアミド等の高級脂肪酸アミド、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム等の高級脂肪酸の塩(金属石けん)、フッ素樹脂、ポリアセタール、ポリ(メタ)アクリル酸金属塩、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸アミド、アクリル樹脂(アクリル粒子)、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、デンプン粉、セルロース粉などの有機粒子、マイクロクリスタリンワックス、酸化マイクロクリスタリンワックス、パラフィン、酸化パラフィン、モンタンワックスなどの鉱物系ワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、フッ素変性ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、酸化ポリプロピレンワックス、塩素化ポリエチレンワックス、塩素化ポリプロピレンワックス、エチレン−アクリル酸共重合体ワックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体ワックス、ポリカーボネートワックスなどの合成ワックス、ワセリン、ラノリン、カルナバワックスなどの天然ワックスなどから適宜選択すればよい。特に、圧縮試験の破壊強度が上記の範囲にあるものが好ましい。
中でも、シリカ粒子、アクリル粒子、ポリエチレンワックス、フッ素変性ポリエチレンワックスなどが好ましく、本発明に規定した破壊強度を満たすものとしては、例えば、ポリエチレンワックス(例えば、クラリアントジャパン(株)社製Ceridust3620;破壊強度6.5MPa)、フッ素変性ポリエチレンワックス(例えば、クラリアントジャパン(株)社製Ceridust3715F;破壊強度3.5MPa)、アクリル粒子(例えば、綜研化学(株)社製ケミスノーMX−500;破壊強度4.5MPa)などが入手可能である。なお、上記の中で、シリカ粒子は凝集体を形成するため、破壊強度は2次粒子の値であり、他の粒子は凝集体を形成しないので、1次粒子の破壊強度を示している。
例えば、シリカ粒子の場合は、粒子生成方法による2次粒子の凝集の強さや表面処理の有無などが破壊強度に大きく影響する。粒子生成方法としては、ゲル法により生成する場合に、1次粒子同士が強く凝集した2次粒子を生成するため、本発明の破壊強度の範囲を満たし、好ましい。ゲル法によって生成されたシリカとしては、例えば、東ソーシリカ(株)社製ニップジェルBY−200(破壊強度17.9MPa)などが入手可能である。また、つや消し性付与などの目的で表面に有機物などからなるコート層を厚く設けた場合(表面処理を行った場合)、突起の硬さが低下することが多いため、コート処理を行う場合でも、コート層の割合(表面処理の量)は、シリカ粒子に対して、10重量%未満であることが好ましい。
本発明のコーティング層に用いられる粒子の含有量は、コーティング層の固形分全量に対して、0.3〜50重量%である。中でも、透明性を必要とするラベル用途などでは、含有量は0.5〜20重量%が好ましく、つや消し処理を施したラベル用途では、10〜40重量%が好ましい。粒子の含有量が、0.3重量%未満である場合には、ラベル表面に形成される突起の個数が減少するため、ラベル表面と相手部材の接触面積が大きくなって、動摩擦係数の傾きが大きくなることがある。粒子の含有量が、50重量%を超える場合には、粒子同士が凝集して粗大な突起を形成したり、また、樹脂の量が相対的に減少するため粒子を保持する力が減少するため、粒子が脱落しやすくなり、動摩擦係数の傾きが大きくなることがある。
本発明のコーティング層に用いられる粒子の平均粒径(粒子が凝集体などの2次粒子を形成する場合には、その2次粒子の粒径、いわゆる2次粒径)は、0.2〜20μmであり、より好ましくは1〜10μm、さらに好ましくは2〜5μmである。粒子の平均粒径が、0.2μm未満の場合には、有効な表面突起を形成せず、表面が平坦となって、表面の摩擦が増大し、本願のベンダー詰まり防止効果が得られにくい。また、粒子の平均粒径が20μmを超える場合には、粒子が脱落しやすくなり、製造工程での粉発生が起こる場合がある。なお、平均粒径は常法により求めることが可能であるが、例えば、顕微鏡法により、円相当径として求め、100個の粒子についての数平均粒径をもって、平均粒径とすることができる。。
本発明のコーティング層に用いられる粒子の粒径は、コーティング層の厚みよりも大きい方が好ましく、より好ましくは、コーティング層厚みの1.5〜20倍、さらに好ましくは、2〜10倍である。コーティング層厚みよりも粒径が小さい場合には、有効な高さの突起が形成されず、表面が平坦となって、動摩擦係数の傾きが大きくなることがある。また、粒径がコーティング層厚みの20倍を超える場合には、粒子が脱落しやすくなるため、製造、加工工程において、粉が発生しやすくなったりする。
本発明のプラスチックラベルの、ラベル外側の表面同士(ラベル外側の表面とラベル外側の表面が接触するように測定)の摩擦係数(静止摩擦係数および動摩擦係数)は0.2〜0.6が好ましく、さらに好ましくは、0.25〜0.5である。摩擦係数が0.6を超える場合には、サーペンタイン内での滑りが悪くなり、通常販売時にもベンダー詰まりを発生しやすくなったり、耐久性が低下する場合がある。また、プラスチックラベルの製造・加工工程での搬送性や、ラベルを装着した容器の取り扱い性が低下したりする。摩擦係数が0.2未満である場合には、粒子や滑剤を多量に添加する必要が生じるため、コストの増加を招いたり、製造・加工工程における削れによる粉の発生が生じやすくなったりする。
本発明のプラスチックラベルのヘイズ値(JIS K 7105)は、用途によって異なるが、透明性を必要とするラベル用途などでは、ヘイズ値は0〜30が好ましく、さらに好ましくは0〜20である。ヘイズ値が30を超える場合には、プラスチックラベルとして用いる際、プラスチックフィルムの内側(ラベルを容器に装着した時に内側になる面側)に印刷を施す場合に、製品の印刷が曇り、装飾性が低下することがある。
本発明のプラスチックラベルが、表面につや消し処理を施したラベル用途に用いられる場合には、ヘイズ値は、つや消し効果の観点から、30〜70が好ましく、より好ましくは40〜60である。
本発明のプラスチックラベルのコーティング層には、さらに滑り性を付与するために、上述の粒子に加えて、シリコーンオイルなどの滑剤を添加してもよい。その場合には、中でも、ヘテロ原子を含む官能基を有するシリコーンオイルが好ましい。なお、ここでいうヘテロ原子とは、炭素原子及び水素原子を除く原子の意味であり、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、フッ素原子等のハロゲン原子などが挙げられる。前記ヘテロ原子を含む官能基としては、例えば、アミノ基、アミド基、エポキシ基、カルボキシル基、水酸基、フッ素原子などが好ましく用いられる。前記ヘテロ原子を含む官能基を有するシリコーンオイルとしては、例えば、アミノ変性シリコーンオイル、アミド変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイルなどが好ましく用いられる。特に、アミノ変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイルなどが好ましい。これらのヘテロ原子を含む官能基を有するシリコーンオイルを用いた場合には、分子内の官能基の作用によりコーティング剤に含まれる樹脂と良好な配向性及び相溶性が発揮されて、樹脂が膨潤しないため塗膜強度の低下等を引き起こすことがなく、優れた耐ブロッキング性と滑り性を付与することができる。ただし、シリコーンオイルは必須の成分ではなく、上記本発明の特徴を損なわない範囲で適当量使用できるが、シリコーンオイルを多量に添加すると、ラベル表面のオイルが工程に付着して製造工程を汚染し、ノズル詰まりなどの工程トラブルを引き起こす場合がある。このため、添加する場合であっても、コーティング層の固形分全量に対して、例えば5重量%以下が好ましく、さらに好ましくは1重量%以下程度である。
本発明のプラスチックラベルには、商品名やイラスト、取り扱い注意事項等を表示した印刷層を設けてもよい。印刷層を設ける場合は、好ましくは、容器に装着する場合に内側(すなわち容器側)になる側の面に施すと、本発明の効果を損なわないため好ましく、さらに市場で流通する際の印刷層のはがれや汚れなどがないため好ましい。この印刷層は、グラビア印刷やフレキソ印刷等の慣用の印刷方法により形成することができる。印刷層の形成に用いられる印刷インキは、例えば顔料、バインダー樹脂、溶剤からなり、前記バインダー樹脂としては、アクリル系、ウレタン系、ポリアミド系、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合系、セルロース系、ニトロセルロース系などの一般的な樹脂が使用できる。印刷層の厚みとしては、特に制限されず、例えば0.1〜10μm程度である。
本発明のプラスチックラベルには、本発明の効果を損なわない範囲で他の層を設けてもよい。例えば、アンカーコート層、プライマーコート層、接着剤層、接着性樹脂層などを設けることができ、不織布、紙、プラスチック等の層を必要に応じて設けてもよい。ただし、本願のコーティング層よりもさらに表層側に上記の層を設ける場合には、本発明の効果が得られにくくなるので好ましくない。
本発明のラベル付き容器は、本発明のプラスチックラベルが装着された容器である。このような容器には、例えば、PETボトルなどのソフトドリンク用ボトル、アルコール飲料用ボトルなどが含まれる。また容器の材質は、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのプラスチック、ガラス、金属などが含まれる。本発明のラベル付き容器は、自動販売機で好適に用いられるものであるため、自動販売機での販売用途が全くない場合は、本発明の特徴が発揮されない。本発明のプラスチックラベルが装着された容器は、上述の通り、重心が偏っているボトルである場合に、特に効果が顕著に発揮される。
以下に、本発明のプラスチックラベル及びラベル付き容器の製造方法を説明する。なお、ここでは、プラスチックラベルとして、ポリエステルフィルムからなるシュリンクラベルの例を示すが、製造方法はこれに限定されるものではない。
なお、下記説明において、工程順に、延伸後のフィルム原反を「プラスチックフィルム」、これに印刷と本発明の樹脂層を設けたものを「長尺状プラスチックラベル」、さらに長尺のまま筒状に加工したものを「長尺筒状プラスチックラベル」と記載する。
[プラスチックフィルムの作製]
本発明のプラスチックフィルムは、溶融製膜または溶液製膜などの方法によって作製することもできるし、または、市場で販売されているポリエステルフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリオレフィンフィルム等を用いることもできる。
例えば、溶融製膜法を用いて、ポリエステルフィルムを作製する場合は、以下のとおりである。
フィルム原料は既知の手法を用いて重合する。例えば、ポリエステルはテレフタル酸とエチレングリコールを原料とし、直接エステル反応により、低分子量のポリエチレンテレフタレートを得、さらに、3酸化アンチモンなどを触媒に用いた重縮合反応によってポリマーを得るプロセスなどが用いられる。必要に応じて、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどを共重合してもよい。
上記で得られたフィルム原料を1軸または2軸押出機を用いてTダイより押出して、未延伸フィルムを作成する。この際、共押出法などを用いることによって、多種多層に積層された未延伸フィルムを得ることが可能である。
未延伸フィルムは用途によっては、さらに延伸を行うことによって、プラスチックフィルムを作製する。延伸は、長手方向(縦方向;MD方向)および幅方向(横方向;TD方向)の2軸延伸でもよいし、長手、または、幅方向の1軸延伸でもよい。また、延伸方式は、ロール方式、テンター方式、チューブ方式の何れの方式を用いてもよい。延伸処理は、用いるポリマーの種類にもよるが、例えば、シュリンクラベル用のプラスチックフィルムの場合は、ポリマーのガラス転移温度(Tg)〜Tg+50℃程度の温度で、必要に応じて長手方向に例えば1.01〜3倍、好ましくは1.05〜1.5倍程度に延伸した後、幅方向に3〜10倍、好ましくは4〜6倍程度延伸することにより行う場合が多い。
本発明のプラスチックフィルムの表面には、必要に応じて、コロナ放電処理やプライマー処理等の慣用の表面処理が施されていてもよい。
[樹脂層の作製(コーティング剤の塗布)]
本発明の樹脂層を形成するのに用いるコーティング剤は、前記の樹脂及び粒子を溶剤に溶解または分散させることによって作製する。ここで用いられる有機溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸n−プロピルなどの酢酸エステル類や、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類が好ましく例示される。また、インラインコートで塗布する場合には、水を用いることも可能である。なお、有機溶剤は、コーティング剤をフィルムに塗布した後、乾燥することにより除去できる。
本発明の長尺状プラスチックラベルは、前記プラスチックフィルムに印刷処理をした後、少なくとも一方の面に上記コーティング剤を塗布することによって得られる。コーティング剤は、フィルム片面の80%以上の領域に塗布されていることが好ましく、より好ましくはシール部を除くほぼ全面に塗布されていることが好ましい。また、必要に応じて、印刷処理は省略できる。塗布は、プラスチックフィルムの製造工程中(例えば、未延伸または縦1軸延伸後)に塗布を行うインラインコートによって設けてもよいし、フィルム製膜後に塗布を行うオフラインコートによって設けてもよい。インラインコートの場合には、リバースロール方式、エアナイフ方式、ファウンテン方式などが好ましく用いられ、オフラインコートでは、例えば、グラビア印刷や、フレキソ印刷などの方式を用いることができる。さらに印刷処理を施す場合、印刷手法としては、慣用の方法を用いることができるが、例えば、グラビア印刷やフレキソ印刷により形成することができる。印刷層は、上記樹脂層と反対側の面(すなわち、容器側の面)に施す方が好ましい。樹脂層を形成し、印刷を施した長尺状プラスチックラベルは、所定の幅で複数となるようにスリットされた後、その各々をロール状に巻回し、複数の長尺状プラスチックラベルのロール状物とする。なお、樹脂層と印刷層を設ける工程の順序はどちらの工程が先に行われてもよい。
[長尺状プラスチックラベルの加工]
次に、上記ロール状物のひとつを繰り出しながら、長尺状プラスチックフィルムの幅方向が円周方向で、樹脂層が外側(印刷層が内側)となるように円筒状に成形する。具体的には、長尺状プラスチックラベルを筒状に形成し、ラベルの一方の側縁部に、長手方向に帯状に約2〜4mm幅で、テトラヒドロフラン(THF)などの溶剤や接着剤(以下溶剤等)を内面に塗布し、筒状に丸めて、該溶剤等塗布部を、他方の側縁部から5〜10mmの位置に重ね合わせて外面に接着(センターシール)し、長尺筒状のプラスチックラベル連続体とし、長尺筒状プラスチックラベルを得る。なお、上記の溶剤などを塗工する部分及び接着する部分には、樹脂層、印刷層が設けられていないことが好ましい。
なお、ラベル切除用のミシン目を設ける場合は、所定の長さ及びピッチのミシン目を長手方向に形成する。ミシン目は慣用の方法(例えば、周囲に切断部と非切断部とが繰り返し形成された円板状の刃物を押し当てる方法やレーザーを用いる方法等)により施すことができる。ミシン目を施す工程段階は、印刷工程の後や、筒状加工工程の前後など、適宜選択ことができる。
[ラベル付き容器]
最後に、上記で得られた長尺筒状シュリンクラベルを切断後、所定の容器に装着し、加熱処理によって、ラベルを収縮、容器に追従密着させることによってラベル付き容器を作製する。
上記長尺筒状プラスチックラベルを、自動ラベル装着装置(シュリンクラベラー)に供給し、必要な長さに切断した後、内容物を充填した容器に外嵌し、所定温度の熱風トンネルやスチームトンネルを通過させたり、赤外線等の輻射熱で加熱して熱収縮させ、容器に密着させて、ラベル付き容器を得る。上記加熱処理としては、例えば、90℃のスチームで処理することなどが例示される。
[物性の測定方法ならびに効果の評価方法]
(1)動摩擦係数の傾き
島津製作所(株)製オートグラフAGS−50G(ロードセルタイプ500N)を用いて、JIS K 7125に準拠して、下記の条件で測定した。5つのラベル付き容器胴部の任意の箇所から、下記の大きさの試験片を切り出し(容器の周方向を長さ方向、容器の高さ方向を幅方向としてサンプリングした)、ラベルの外側(容器と接触していない側)の表面を相手材料と接触するようにして、試験を行い、摩擦距離に対する動摩擦力を測定した。なお、ここで、摩擦距離とは、「最初の最大荷重を過ぎて最低を示したところ(JIS K 7125に準拠)」を原点として求めた。
得られた動摩擦力より、動摩擦係数を算出し、縦軸を動摩擦係数、横軸を摩擦距離として、摩擦距離−動摩擦係数曲線を得た。その曲線より、摩擦距離20、30、40、50、60(mm)における動摩擦係数(5点)を読み取り、最小2乗法によって、摩擦距離に対する動摩擦係数の傾きを算出し、動摩擦係数の傾き(/mm)とした。
試験片 : 幅80mm、長さ100mm
相手材料 : SGCC−Z08溶融メッキ(130mm×300mm)
滑り片 : 200g(80mm×100mm)
試験速度 : 1000mm/分
なお、容器の形状や大きさの関係で、上記の大きさの試験片が採取できない場合は、試験片の大きさを幅40mm×長さ50mmに変更して測定してもよい。また、さらに試験片の採取ができない時は、さらに小さな試験片に変更して測定してもよいが、この場合はできる限り大きな試験片とすることが、測定精度の観点から好ましい。また、試験片の大きさを変更する際は、垂直応力が245Paになるように、滑り片の重量を変更する必要がある。
(2)粒子の破壊強度
微小圧縮試験器MCT−W201(島津製作所製)を用いて、以下の条件で応力と変位を測定した。変位に対する応力のグラフにおいて、最初の変曲点の応力をもって、その粒子の破壊強度とした。試験は1粒子ずつ行い、5粒子の平均値をもって、破壊強度とした。なお、粒子はコーティング層に添加される前の、粒子単体をそのまま測定に用いた。
圧子 : 平面圧子(Φ20μm)
試験力 : 9.8mN
保持時間 : 0秒
負荷速度 : 0.711mN/秒
(3)ラベル表面の摩擦係数
(1)と同様に、JIS K 7125に準拠して、プラスチックラベルの外面同士を重ね合わせて、静摩擦係数および動摩擦係数を測定した。
(4)ベンダー適性試験
実施例および比較例で得たプラスチックラベルを、大和製罐(株)製ボトル缶に装着して、試験を行った。商品の充填されていない空のベンダー(松下冷機製;97年式)に5本連続で投入、排出することを100回繰り返し、容器が詰まった回数が0回であるものを自動販売機適性良好(○)とし、1回以上詰まった場合は自動販売機適性不良(×)と判定した。
(5)耐削れ性
本発明のプラスチックラベルの製造・加工工程を目視で観察し、工程ロール等への削れ粉の付着状態を評価した。
(6)フィルム層厚み、コーティング層厚み
フィルム厚みは、触針式厚みゲージを用いて測定した。コーティング層厚みは、コーティング層を設けた部分(塗布面)とコーティング層を設けていない部分(非塗布面)の段差を、3次元顕微鏡(キーエンス(株)製VK8510)を用いて測定した。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
アクリル系樹脂溶液(三菱レーヨン(株)製GR−5508;アクリル系樹脂50部/イソプロピルアルコール30部/酢酸エチル20部の混合物、ガラス転移温度75℃)50部、平均粒径1.9μmのゲル法により生成したシリカ(東ソーシリカ(株)社製ニップジェルBY−200;破壊強度17.9MPa)5部を、酢酸エチル45部に溶解および分散させ、コーティング剤を調整した。
得られたコーティング剤を、熱収縮性ポリエステルフィルム(東洋紡績(株)製S7042;厚み50μm)の片面に、センターシール部を除いて全面にグラビア印刷により塗布・乾燥させ、長尺プラスチックラベルを作製した。樹脂層の厚みは1.5μmであった。
さらに、得られた長尺プラスチックラベルをフィルムの幅方向が周方向となるように筒状に丸めて両端部を溶剤により接着(センターシール)し、長尺筒状プラスチックラベルを得た。これを自動ラベル装着装置に供給し、各ラベルに切断した後、内容物を充填した大和製罐(株)製ボトル缶に雰囲気温度90℃のスチームトンネルで収縮装着して、ラベル付き容器を得た。
表1に示すとおり、本実施例のプラスチックラベルは本発明で規定する動摩擦係数の傾きを満たしており、ラベル付き容器はベンダー適性に優れたものであった。また、上記製造工程で、ガイドローラやニップロール等への粉の付着はみられなかった。
実施例2
アクリル系樹脂溶液(三菱レーヨン(株)製GR−5508)50部、平均粒径9μmのフッ素変性ポリエチレンワックス(クラリアントジャパン(株)社製Ceridust3715F;破壊強度3.5MPa)2部を、酢酸エチル48部に溶解および分散させ、コーティング剤を調整した。
得られたコーティング剤を、熱収縮性ポリエステルフィルム(東洋紡績(株)製S7042;厚み50μm)の片面に、センターシール部を除いて全面にグラビア印刷により塗布・乾燥させ、ポリエステルラベルを作製した。樹脂層の厚みは1.5μmであった。さらに、実施例1と同様にして、ラベル付き容器を得た。
表1に示すとおり、プラスチックラベルは本発明に規定する摩擦係数の傾きを満たしており、ラベル付き容器はベンダー適性に優れたものであった。また、上記製造工程で、ガイドローラやニップロール等への粉の付着はみられなかった。
実施例3
アクリル系樹脂溶液(三菱レーヨン(株)製GR−5508)50部、平均粒径5μmのアクリル粒子(綜研化学(株)社製ケミスノーMX−500、破壊強度4.5MPa)2部を、酢酸エチル48部に溶解および分散させ、コーティング剤を調整した。
得られたコーティング剤を、熱収縮性ポリエステルフィルム(東洋紡績(株)製S7042;厚み50μm)の片面に、センターシール部を除いて全面にグラビア印刷により塗布・乾燥させ、ポリエステルラベルを作製した。樹脂層の厚みは2μmであった。さらに、実施例1と同様にして、ラベル付き容器を得た。
表1に示すとおり、プラスチックラベルは本発明に規定する摩擦係数の傾きを満たしており、ラベル付き容器はベンダー適性に優れたものであった。また、上記製造工程で、ガイドローラやニップロール等への粉の付着はみられなかった。
比較例1
アクリル系樹脂溶液(三菱レーヨン(株)製GR−5508)50部、平均粒径13μmのテトラフルオロエチレン粒子(旭硝子(株)社製アフロンF169J;破壊強度2.4MPa)2部を、酢酸エチル48部に溶解および分散させ、コーティング剤を調整した。
得られたコーティング剤を、熱収縮性ポリエステルフィルム(東洋紡績(株)製S7042;厚み50μm)の片面に、センターシール部を除いて全面にグラビア印刷により塗布・乾燥させ、ポリエステルラベルを作製した。樹脂層の厚みは1.5μmであった。さらに、実施例1と同様にして、ラベル付き容器を得た。
表1に示すとおり、プラスチックラベルは本発明に規定する摩擦係数の傾きを満たしておらず、ラベル付き容器はベンダー適性の劣るものであった。また、上記製造工程で、ガイドローラやニップロール等への粉の付着が観察された。
比較例2
アクリル系樹脂溶液(三菱レーヨン(株)製GR−5508)50部、沈殿法によって生成した平均粒径5μmの表面処理シリカ(東ソーシリカ(株)社製ニップシールAZ−600;破壊強度1.6MPa)5部を、酢酸エチル45部に溶解および分散させ、コーティング剤を調整した。
得られたコーティング剤を、熱収縮性ポリエステルフィルム(東洋紡績(株)製S7042;厚み50μm)の片面に、センターシール部を除いて全面にグラビア印刷により塗布・乾燥させ、ポリエステルラベルを作製した。樹脂層の厚みは1.5μmであった。さらに、実施例1と同様にして、ラベル付き容器を得た
表1に示すとおり、プラスチックラベルは本発明に規定する摩擦係数の傾きを満たしておらず、ラベル付き容器はベンダー適性の劣るものであった。また、上記製造工程で、ガイドローラやニップロール等への粉の付着が観察された。
Figure 2006337932
実施例で得られたプラスチックラベルは、ベンダー詰まりが生じにくく、また、製造工程での粉の発生の少ない、生産性、自動販売機適性の優れたものであった。一方、比較例のプラスチックラベルは、本発明に規定する摩擦係数の傾きの範囲を満たさないものであり、ベンダー詰まりが発生しやすく、また、製造工程において粉の発生しやすい、生産性、自動販売機適性の劣るものであった。
本発明のシュリンクラベルの一例を示す概略断面図である。 本発明のラベル付き容器の一例を示す斜視図である。
符号の説明
1 プラスチックラベル
2 プラスチックフィルム
3 コーティング層
4 粒子
5 容器

Claims (6)

  1. 自動販売機で用いられる容器に装着されたプラスチックラベルであって、ラベル外側(容器と接触しない側)の表面の、245(Pa)の垂直応力を負荷した際の亜鉛板(SGCC−Z08溶融メッキ)に対する、試験速度1000(mm/分)における動摩擦係数の傾きが−5.0×10-4〜9.0×10-4(/mm)であることを特徴とするプラスチックラベル。
  2. ラベル外側の最外層に、粒子を含有するコーティング層を有する請求項1に記載のプラスチックラベル。
  3. ラベル外側の表面同士の静止摩擦係数および動摩擦係数が0.2〜0.6である請求項1または請求項2に記載のプラスチックラベル。
  4. ラベル外面のヘイズ値が0〜30である請求項2または請求項3に記載のプラスチックラベル。
  5. ラベル外面のヘイズ値が30〜70である請求項2または請求項3に記載のプラスチックラベル。
  6. 請求項1〜5のいずれかの項に記載のプラスチックラベルが装着されたラベル付き容器。
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