JP2006337502A - プロセスカートリッジ、感光体カートリッジ、現像剤カートリッジおよび画像形成装置 - Google Patents

プロセスカートリッジ、感光体カートリッジ、現像剤カートリッジおよび画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 感光体カートリッジに現像カートリッジを装着したとき、充填口を封鎖するトナーキャップが外からの強い衝撃で破損したり外れることによってトナーが漏れるのを防止する。
【解決手段】 感光体ドラム13を有する感光体カートリッジ3に現像カートリッジ4が装着されたとき、感光体カートリッジの一側壁30eに設けられた現像カートリッジ抜け防止用ロック手段46の保護壁80によって少なくともその一部が保護される位置に充填口90を配置する。
【選択図】 図17

Description

本発明は、複写機やファクシミリ、あるいはレーザプリンタ等における静電写真式の画像形成装置、それに使用するプロセスカートリッジ、感光体カートリッジ、現像剤カートリッジの構成に関するものである。
従来より、感光体(感光体ドラム)上に形成した静電潜像に現像剤を供給して得られる可視像を被記録媒体に転写して文字や画像のデータを記録させる画像形成装置においては、メインテナンスを容易にするため、例えば、特許文献1に開示されているように、プロセスユニットをカートリッジタイプにして交換作業を容易にできるようにしたものがある。
この特許文献1に記載の技術では、感光体を有する感光体カートリッジに現像ローラを有する現像カートリッジを装着することによってプロセスユニット(プロセスカートリッジ)を構成している。現像カートリッジには左右両側外面に突出した逆三角形の被作用部が形成されており、現像カートリッジを感光体カートリッジに装着完了すると、その被作用部を感光体カートリッジの一側壁に形成されたロックレバーが上から拘束することによって、現像カートリッジが感光体カートリッジから離脱するのを防止している。
また、この特許文献1に記載の現像カートリッジはトナー収容室とそのトナー収容室にトナーを充填するための充填口を備えている。この充填口は、現像カートリッジが感光体カートリッジに装着されたとき、現像カートリッジの他側壁(ロックレバーが設けられている側とは反対側)に露出した状態で配置されている。
特開2000−250310号公報
しかしながら、現像カートリッジが感光体カートリッジに装着されたプロセスユニットにおいて充填口がこのように露出していると、充填口を封鎖するトナーキャップが外からの衝撃を受けやすくなる。たとえば、このプロセスユニットが装置本体に装着される時に装置本体側の部材にトナーキャップが当接したり、プロセスユニットの輸送または保管時における外からの強い衝撃により、トナーキャップが損傷あるいは外れる恐れがある。その場合、トナー収容室に収容されているトナーが充填口から漏れるという問題がある。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、プロセスカートリッジとして取り扱われるときの外からの強い衝撃で充填口からトナーが漏れるのを防止することのできるプロセスカートリッジ、感光体カートリッジ、現像剤カートリッジおよび画像形成装置を提供することを目的とするものである。
この目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、現像剤を収容するための現像剤収容室とその現像剤収容室に現像剤を充填するための充填口を有する現像剤カートリッジが、感光体を有する感光体カートリッジに着脱自在に装着されるプロセスカートリッジにおいて、前記感光体カートリッジは、その一側壁において、前記現像剤カートリッジが装着されたときに前記感光体カートリッジから離脱するのを防止するためのロック手段とそのロック手段を保護するための保護壁とを備え、前記充填口は、前記現像剤カートリッジにおいて、前記感光体カートリッジに装着されたときに前記感光体カートリッジの前記一側壁と同じ側であって、且つ前記保護壁によって少なくともその一部が保護される位置に形成されていることを特徴としている。
このような構成によると、感光体カートリッジに現像剤カートリッジが装着されたときに、感光体カートリッジの一側壁に形成されたロック手段用の保護壁によって少なくともその一部が保護される位置に充填口が配置されるので、充填口を保護するための専用の保護壁を現像剤カートリッジや感光体カートリッジに設ける必要がなく、プロセスカートリッジの構成を簡単なものにできる。さらに、充填口が露出しないように保護壁によって保護されるので、外からの強い衝撃によるトナーキャップの外れや損傷を防止でき、充填口からトナーが漏れるのを効果的に防止することができる。
請求項2に記載の発明は、感光体を有するとともに、現像剤を収容するための現像剤収容室とその現像剤収容室に現像剤を充填するための充填口を有する現像剤カートリッジが着脱自在に装着される感光体カートリッジにおいて、前記感光体カートリッジは、その一側壁において、前記現像剤カートリッジが装着されたときに前記感光体カートリッジから離脱するのを防止するためのロック手段とそのロック手段を保護するための保護壁とを備え、前記保護壁は、前記現像剤カートリッジが前記感光体カートリッジに装着されたときに前記充填口の少なくとも一部を保護する位置に形成されていることを特徴としている。
このような構成によると、感光体カートリッジにおけるロック手段用の保護壁は、現像剤カートリッジが装着されたときに充填口の少なくとも一部を保護する位置に形成されているので、充填口を保護するための専用の保護壁を感光体カートリッジに設ける必要がなく、感光体カートリッジの構成を簡単なものにできる。さらに、充填口が露出しないように保護壁によって保護されるので、外からの強い衝撃によるトナーキャップの外れや損傷を防止でき、充填口からトナーが漏れるのを効果的に防止することができる。
請求項3に記載の発明は、現像剤を収容するための現像剤収容室とその現像剤収容室に現像剤を充填するための充填口を有するとともに、感光体を有する感光体カートリッジに着脱自在に装着される現像剤カートリッジにおいて、前記充填口は、前記現像剤カートリッジにおいて、前記感光体カートリッジに装着されたときに感光体カートリッジから離脱するのを防止するためのロック手段とそのロック手段を保護するための保護壁が形成された前記感光体カートリッジの一側壁と同じ側であって、且つ前記保護壁によって少なくともその一部が保護される位置に形成されていることを特徴としている。
このような構成によると、感光体カートリッジに現像剤カートリッジが装着されたときに、感光体カートリッジの一側壁に形成されたロック手段用の保護壁によって少なくともその一部が保護される位置に充填口が配置されるので、充填口を保護するための専用の保護壁を現像剤カートリッジに設ける必要がなく、現像剤カートリッジの構成を簡単なものにできる。さらに、充填口が露出しないように保護壁によって保護されるので、外からの強い衝撃によるトナーキャップの外れや損傷を防止でき、充填口からトナーが漏れるのを効果的に防止することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3に各々記載のプロセスカートリッジ、感光体カートリッジ、現像剤カートリッジのいずれかを備えた画像形成装置であることを特徴としている。
このような構成によると、感光体カートリッジの一側壁に形成されたロック手段用の保護壁によって現像剤カートリッジに形成された充填口の少なくとも一部が保護されるので、外からの強い衝撃によるトナーキャップの外れや損傷を防止でき、充填口からのトナー漏れによって装置本体内で現像剤が飛散することのない画像形成装置を提供することができる。
以上説明したことから明らかなように、請求項1〜3に記載の発明によれば、現像剤カートリッジが感光体カートリッジに装着されたときに、感光体カートリッジの一側壁に形成されたロック手段用の保護壁が充填口の少なくとも一部を保護するので、充填口を保護するための専用の保護壁を別に設けることなく、充填口を封鎖するトナーキャップに対する外からの強い衝撃でトナーキャップが破損したり外れたりするのを防止することができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、ロック手段用の保護壁が充填口の少なくとも一部を保護するので、充填口から現像剤が漏れて画像形成装置本体内で飛散するのを防止することができる。
<画像形成装置の説明>
次に、本発明をレーザビーム式のプリンタに具体化した実施形態について以下に説明する。図1は画像形成装置としてのプリンタの概略側断面図である。
図1に示すように、プリンタの本体ハウジング1内には、その略中央部に感光体カートリッジ3と現像剤カートリッジとしての現像カートリッジ4とからなるプロセスカートリッジ2が着脱可能に配置され、図1中の左側には、プロセスカートリッジ2に隣接して定着器5が配置され、プロセスカートリッジ2の下方に給紙部6が配置され、本体ハウジング1の下部において前面(矢印A)方向から給紙カセット8を装着可能としている。
また、合成樹脂製のカバー体兼用排紙トレイ1aの下面には、フレームを介してレーザスキャナユニット7が取り付けられている。
印字指令により、図示しない外部装置、例えばパソコンから印刷データが伝送されると、給紙カセット8の支持板9上に積層された用紙Pは、給紙部6の給紙ローラ10の回転につれて分離パッド11により1枚ずつに分離され、次いで、レジストローラ対12a,12bを介してプロセスカートリッジ2における感光体としての感光体ドラム13とその下面側に押圧する転写ローラ14との間に搬送される。一方、レーザ光発光部、ポリゴンミラー18、レンズ19、複数の反射鏡20等からなるレーザスキャナ7を支持するフレームの下面の射出孔から発射されたレーザビームは、プロセスカートリッジ2におけるケース即ち、感光体カートリッジ3の筐体であるケース30の上側の入光部31から感光体ドラム13の上側周面に照射され、感光体ドラム13の周面が印刷データに対応して露光され、静電潜像が形成される。
また、後述するように、現像カートリッジ4における現像ローラ22から供給された現像剤(トナー)が前記静電潜像に付着して可視化され、感光体ドラム13上の可視像が用紙Pに転写された後、定着器5における加熱ローラ15と圧接ローラ16のとの間に給送され加熱定着作用を受けた用紙Pは、排紙経路17から前記カバー体兼用排紙トレイ1a上に排出される。
本実施形態の現像カートリッジ4は、その筐体であるケース21内に現像ローラ22を備えているが、少なくとも現像剤(トナー)を収容するための現像剤収容室としてのトナー収容室24と、そのトナー収容室24にトナーを充填するための充填口を有するものであればよい。そして本実施形態のプロセスカートリッジ2は、現像カートリッジ4が感光体カートリッジ3に装着された状態のものを指す。
次に、感光体カートリッジ3及び現像カートリッジ4の構成についてそれぞれ詳細に説明する。
<感光体カートリッジの説明>
感光体カートリッジ3は図3〜図7に示すように、その合成樹脂製のケース30内に感光体ドラム13が回転可能に軸支されており、感光体ドラム13の下方に配置された転写ローラ14の下方をケース30の底壁30aにて塞いでいる(図4参照)。この転写ローラ14は自重により感光体ドラム13下面から離れるように上下動可能に軸支されており、プロセスカートリッジ2として本体ハウジング1内にセットするとき、図2、図8及び図9に示すように本体ハウジング1内の左右両側に配置されたバネ33にて上向き付勢された軸受押し上げ体34が転写ローラ14の軸14aの両端に被嵌した上向きU字状の軸受35を押し上げて、転写ローラ14が感光体ドラム13の下面(転写領域)を押圧するように昇降可能に配置されている。
感光体カートリッジ3のケース30における感光体ドラム13の上方を覆う上壁30bには、前記レーザスキャナユニット7からのレーザ光を感光体ドラム13の上面側に照射する入光部31が感光体ドラム13の軸方向に沿って長手に形成され、その入光部31に隣接して、感光体ドラム13の有機感光体等の感光面を帯電させるためのスコロトロン等の帯電器36が取り付けられている。前記帯電器36により一様に帯電された感光体ドラム13の表面に前記レーザ光を走査することにより静電潜像が形成され、後述する現像ローラ22にて供給される薄層のトナーが静電潜像に付着して可視像化(顕在化)された後、転写ローラ14との押圧転写領域にて用紙Pに転写される。
感光体カートリッジ3のケース30の前記上壁30bを除く部分は、上方が開放されており、現像カートリッジ4が上方から着脱できるように収納部32が形成され、該ケース30の左右両側壁30c、30eの上端面には、現像ローラ22の現像ローラ軸22aの両端部に相対的に回転可能に装着された軸受体23a,23b(図13乃至図15参照)を摺動自在に支持しながら案内するための案内手段としての下向き円弧状の案内溝37が感光体ドラム13の軸13aに接近するように延設されている。尚、案内溝37についてはこのような下向き円弧状に限るものではない。図23は感光体カートリッジ3の側壁30eを内側から見た側面図であり、図面の都合上、感光体カートリッジ3の底壁が左側になるように図示されている。感光体カートリッジ3をテーブルなどの上に載置したとき、図23に示すように案内溝370が現像カートリッジ4の挿入につれて所定の角度(例えば15°程度)下向きに傾斜するような形状であってもよい。これにより、現像カートリッジ4の挿入性が向上する。
しかして、現像カートリッジ4を感光体カートリッジ3にセットすると、感光体ドラム13に対向するように現像ローラ22が近接できる(図4参照)。
また、前記左右両側壁30c、30eの内面には、現像カートリッジ4を介してその現像ローラ22を感光体ドラム13に押圧するための付勢手段42が回動可能且つ伸縮可能に装着されている。この付勢手段42は図4及び図10に示すごとく、左右両側に回動支軸39a,39bが一体的に突設された回動支点部材39と、該回動支点部材39を内部で摺動自在に支持する枠状のスライド支持部材40と、該スライド支持部材40の枠内に配置されて、回動支点部材39を一方に押しつけるように付勢するコイルバネ状の付勢バネ手段41とにより構成されている。なお、スライド支持部材40には、横向きの円柱状の移動作用部43が設けられており、この移動作用部43は、前記左右両側壁30c、30eに穿設されたガイド孔44から外向きに突出するように配置される。
そして、感光体カートリッジ3のケース30における一側壁としての一方の側壁30e(実施例では、右側の側壁)の内側には、前記収納部32内に嵌め入れた現像カートリッジ4が上向きに抜け出さないようにするためのロック手段46が設けられている。このロック手段46は図4、図5及び図11(a),図11(b)に示すように、一側壁30eを貫通する回動軸48がロックレバー体47の側面に対して回動可能に枢支するものであり、ロックレバー体47の下端から下向きに延びる樹脂バネ49の下寄り部位は、ケース30の底壁30aから上向きに突出する規制片30dに当接させるように配置されている。またロックレバー体47の下面には、後述するように現像カートリッジ4のケース21の左右両側面に外向きに突出させた側面視略逆三角形状の被作用部61の一方(右側のもの)の上面が上方に移動すると当接してその移動を規制するための円弧状の当接部47aを有する。
前記被作用部61は、前記ロック手段46のためのものと兼用して、現像ローラ22を感光体ドラム13に押し付け付勢するための付勢手段に対するものにも利用されるように配置されている。
尚、上述したロック手段46のロックレバー体47は、図4、図5における側面図が示すような形状(図21(a)参照)の他、図21(b)に示すようなものであってもよい。すなわち、ロックレバー体47の突部100が切欠部101を有するものである。ロック手段46は、ロックレバー体47の略中央部に位置する回動軸48を感光体カートリッジ3のケース30の側壁30eに設けられた貫通穴に差し込み回動させることにより側壁30eに組み付けるが、切欠部101が形成されていることによって作業者が大きな力を加えなくても組み付けが可能となるので組付性が向上する。さらに、回動軸48の回動時に貫通穴にかかる負荷も低減できるので、貫通穴の潰れ(変形)を防止することができる。
また、図22は感光体カートリッジ3の側壁30eに組み付けられた状態のロック手段46を図11におけるX方向(感光体ドラム13の側)から見た一部拡大図であり、特にロックレバー体47の突部100の形状を詳細に図示したものである。この図22に示されるように、ロックレバー体47の突部100は感光体ドラム13の軸に平行なA線に対して、所定の角度を傾斜させたB線に沿うように斜めに形成してある。これによって、突部100に対して矢印C方向から大きな力がかかってもD方向に移動するように力が加えられることになるので、ロックレバー体47の回動軸48が貫通穴から抜けてロック手段46全体が感光体カートリッジ3の側壁30eから抜け落ちるのを防止することができる。
さらに、ロック手段46の樹脂バネ49と規制片30dとの当接は図23に示すように構成することも可能である。図23は感光体カートリッジ3の側壁30eを内側から見た側面図であり、分かりやすさのために現像カートリッジ4は省略して図示されている。図23ではロック手段46により現像カートリッジ4が感光体カートリッジ3に対してロックされた状態(図23(a)参照)から、ロックが解除された状態(図23(c)参照)までロック手段46がどのように変位していくかを示している。
前述したように、ロックレバー体47の下端から下向きに延びる樹脂バネ49の下寄り部位は、ケース30の底壁30aから上向きに突出する規制片30dに当接させるように配置されている。ロック手段46は、ロックレバー体47の押圧部104がユーザによって押し下げられることによりロックが解除されるように構成されている。図23(a)のロック状態から図23(b)に示すように押圧部104を押し下げていくにつれて、樹脂バネ49がたわんで行き、押圧部104をさらに押し下げると、図23(c)に示すように樹脂バネ49の先端部102が規制片30dの角部103を乗り越えるように構成されている。この時、ユーザには押圧部104を介してクリック感が伝わる。したがって、ロックが解除された瞬間がユーザに触覚的に伝わるので、ロックが完全に解除されてから現像カートリッジ4を取り外すことができ、操作性を向上させることができる。
また、感光体カートリッジ3における収納部32にはケース30の底壁30aから上向きに突設した受け止め部材としての回転可能なコロ50が複数箇所(実施例では左右両端部の2箇所)に設けられている(図3及び図4参照)。この受け止め部材としてのコロ50は収納部32内に現像カートリッジ4を落とし込んで収納させたとき、現像ローラ22の現像ローラ軸22aを挟んで、感光体ドラム13と反対側で現像カートリッジ4の重量の一部を受け止める。具体的には、コロ50は現像カートリッジ4のケース21に設けられた下向き凸湾曲状のトナー収容室24(図1、図12(a)、図12(b)参照)の下面箇所にて受け止めると共に、ケース21の着脱作業時にガタツキを少なくする。
感光体カートリッジ3におけるケース30の底壁30aには、前記レジストローラ対における上側ローラ12aが脱落不能に装着されており、それに隣接して底壁30aにはレジストローラ対12a,12bを通過した用紙Pを感光体ドラム13と転写ローラ14との間の転写部52に導入するための横長の導入孔51が形成されている。この導入孔51に隣接して前記転写部52までの間の底壁30aの上面には用紙Pの下面を接触抵抗を少ない状態で円滑に搬送するための多数本のリブ53が導入孔51から転写部52の方向に延びるように突設されている。
<現像カートリッジの説明>
次に、図1、図12(a),図12(b)〜図15を参照しながら現像カートリッジ4の構成について説明する。
トナー収容室24内のトナーは回転駆動される攪拌体27により攪拌されて放出された後、供給ローラ25を介して現像ローラ22の外周面に担持され、ブレード26によってトナーの層厚さが規制されるように構成されている(図1参照)。そして、現像カートリッジ4のケース21における前記トナー収容室24の左右両外側には略逆三角形状の被作用部61が一体的に突出形成されている。
現像ローラ22は、ステンレス等の金属製の現像ローラ軸22aに支持されたシリコンゴムまたはウレタンゴムにカーボンブラックを分散させて導電性を付与した基材からなるゴムローラであり、ローラ表面にはフッ素を含有したコート層を有する。前記現像ローラ軸22aの左右両端部に対して回転可能に被嵌したポリアセタール樹脂等の摩擦係数の小さい材料からなる軸受体23a,23bには、それぞれ軸端から抜け不能に環状溝63に被嵌する係合爪62を備える。
各軸受体23a,23bの基端側に、直径が次第に大きくなる傘状(円錐状)の軸径調整部64が形成され、少なくとも一方(実施例では右)の軸受体23bは、バネ手段65により、横外向きに摺動付勢されている(図15参照)。これにより、現像カートリッジ4を感光体カートリッジ3の所定の箇所にセットした状態で、感光体カートリッジ3の左右両側壁30c、30eに設けた案内溝37に対して、現像ローラ22の現像ローラ軸22aがガタツキなく軸支されるようになっている。この場合、案内溝37に対する現像カートリッジ4の両側端の突出部として現像ローラ軸22aを兼用するので、製造コストが低減されると共に配置の精度が向上する。また、現像カートリッジ4のケース21を貫通する現像ローラ軸22aが金属製であるため、強度が大きくなり、破損し難いという効果も奏する。
なお、図1、図16、図19に示すように、現像カートリッジ4のケース21の上面と下面とにはそれぞれ持ち運び等の取り扱いを容易にするための取っ手部70,66が設けられている。また、感光体カートリッジ3のケース30には、感光体カートリッジ3をテーブル67に載置したときに安定する複数箇所(最小限2カ所、好ましくは4カ所)の載置用足部69が設けられている(図5〜図7参照)。
またさらに、現像カートリッジ4のケース21における一方の側壁には、下向き凸湾曲状のトナー収容室24内にトナーを充填するための充填口90が形成されている(図12参照)。画像形成装置で印字を重ねると現像カートリッジ4のトナー収容室24内に収容されているトナーが消費されて行き、最後にはトナーエンプティとなってそれ以上の印字ができなくなる。トナーがなくなった現像カートリッジ4はトナーが充填された現像カートリッジと交換することによって再度印字が可能になる。そしてトナーが消費されてなくなった使用済みの現像カートリッジ4はメーカーもしくはリサイクル工場に回収されてリサイクルされる。リサイクルの工程においては、トナー収容室24に残ったトナーが抜き取られ、充填口90から新しいトナーが再充填された後、トナーキャップ91が充填口90を封鎖するために取り付けられて再び使用に供される。
<感光体カートリッジに対する現像カートリッジの装着についての説明>
次に、感光体カートリッジ3に現像カートリッジ4をセットする作業について説明する。
感光体カートリッジ3のケース30の後部側に上向き開放された収納部32に現像カートリッジ4を装着すると、トナー収容室24の左右両外側に形成された被作用部61がロックレバー体47に当接し、樹脂バネ49の付勢力に抗してロックレバー体47を図4の二点鎖線の位置へ回動させる。装着が完了すると、被作用部61が下方に下がり、当該被作用部61とロックレバー体47との当接が解除されて、ロックレバー体47は樹脂バネ49の付勢力により図4の実線状態に復帰し、ロックレバー体47の当接部47aと被作用部61の上面とが対向してロック状態となる。
このとき、現像ローラ22の左右両側端部の軸受体23a,23bがケース30の左右両側壁30c、30eの上縁に沿って形成された案内溝37,37に摺接しながら、感光体ドラム13の軸13aに近づくように滑り落ちる。この場合、現像カートリッジ4のケース21は現像ローラ22の現像ローラ軸22aに対する軸受体23a,23bを中心に回動可能であるから、案内溝37,37のうち前記軸13aにほぼ接近した位置(横向きU字状部部分)に軸受体23a,23bが位置すると、現像カートリッジ4のケース21のトナー収容室24側が、現像ローラ22の軸22aを中心に回動して、感光体カートリッジ3における収納部32にすっぽりと嵌まり込むようにセットできる。
この状態では、収納部32の内のコロ50,50に前記トナー収容室24側のケース21の下面が摺接し、現像ローラ22が感光体ドラム13にほぼ最接近する位置まで軸受体23a,23bが案内溝37,37に沿って移動する。ロックレバー体47が図4の二点鎖線で示す位置から実線で示す位置へ時計方向に回動して復帰すると、当該ロックレバー体47の当接部47aが被作用部61の上面(突起部61a)に対向し、これにて現像カートリッジ4が感光体カートリッジ3から抜け不能となる。
そして、前記左右両軸受体23a,23bのうち少なくとも一方の軸受体を、その円錐状の鍔部が案内溝37の内側面側に押圧されるように、軸線方向にバネ手段65により付勢されて案内溝37に摺動するので、軸受体23a,23bの間の距離と両案内溝37,37の間の距離とに多少の寸法誤差が存在しても、現像カートリッジ4が感光体カートリッジ3に対して横方向(現像ローラ22の軸線方向)にガタつくことがない。
また、軸受体23a,23bが案内溝37,37に対して相対的に回動可能に構成されているから、現像カートリッジ4を感光体カートリッジ3に対して着脱するに際して、軸受体23a,23bが案内溝37,37に沿って移動するとき、この案内溝37に軸受体23a,23bが支えないように円滑に移動させることができる。
前述したように、感光体カートリッジの一側壁30eには現像カートリッジ4が上向きに抜け出さないようにするためのロック手段46が形成されている。ロック手段46に対する現像カートリッジ4の着脱方向手前側には、このロック手段を保護するための保護壁80が上方に突出するように形成されている。(図5参照)
本実施形態の感光体カートリッジ3と現像カートリッジ4とは別体でそれぞれの寿命に応じて交換可能に構成されているため、感光体カートリッジ3のみでも流通している。そのため、工場出荷時からユーザの手元に届いて実際に装置本体に装着されるまでの間にこのロック手段46に上方から力が加わり続けると、ロックレバー体47の下端から下向きに延びる樹脂バネ49が常に湾曲した状態となり、永久変形して正しく動作しなくなる恐れがある。保護壁80はロック手段46にこのような力が加わるのを防ぐためのものであり、感光体カートリッジ3をテーブル67に載置したときにロックレバー体47よりも鉛直方向上方に突出する高さに形成されているので、ロック手段46に外から力が加わらないように保護することができるという効果を奏する。
図16〜図19は感光体カートリッジ3に現像カートリッジ4をセットした状態であるプロセスカートリッジ2の平面図、右側面図、左側面図、背面図(用紙出口側の図)を示す図である。
現像カートリッジ4に形成された充填口90は、感光体カートリッジ3に現像カートリッジ4が装着されたとき、上述した保護壁80によって少なくともその一部が保護される位置に配置されている(図17参照)。このため、プロセスカートリッジ2がユーザの手元に届くまでの過程やユーザがプロセスカートリッジ2を本体ハウジング1に装着するとき等に、外からの強い衝撃が充填口90を封鎖するトナーキャップ91に加えられてもこの保護壁80によって保護されているので、トナーキャップが破損したり外れたりするのを防止することができる。これにより、充填口90からのトナー漏れの発生をなくし、周囲を汚すことも防ぐほか、本体ハウジング1内で漏れたトナーが飛散して装置内を汚すことも防止できる。
<プロセスカートリッジの本体ハウジングへの装着についての説明>
次にプロセスカートリッジ2の本体ハウジング1への装着について説明する。
図2は本体ハウジング1に対してプロセスカートリッジ2を装着開始する状態を示す一部切欠き側面図である。この図に示すように、プロセスカートリッジ2は、図1における本体ハウジング1の右端(前面側)の蓋体1bを下向きに回動させて大きく開いた状態で着脱できるように構成されている。
即ち、図2、図20(a)、図20(b)に示すように、本体ハウジング1の左右両側部の内面には、左右一対の樹脂製等のガイド手段55(図では右側のみ示す)が固定されており、該ガイド手段55には、上方に開放され、且つ本体ハウジング1の右端から奥側に行くに従って上向きに傾斜する立ち上がり傾斜面からその頂点部55dの後に下向き傾斜するように形成された上側案内面55aと、該上側案内面55aの下方に配置され、本体ハウジング1の右端から奥側に行くに従って下向きに傾斜し、レジストローラ対の下側ローラ12bの箇所で終わる下側案内面55bとを有する。
図2はプロセスカートリッジ2を本体ハウジング1に挿入開始する位置を示し、感光体ドラム13の軸13aが上側案内面55aの上側の奥側55cに近づくように押し込む。次いで、図20(a)に示すように、付勢手段42における移動作用部43が前記上側案内面55aの立ち上がり傾斜面に当接し、且つ、プロセスカートリッジ2(感光体カートリッジ3)の左右両側の下端側に横向きに突出させた誘導体56(図では片方のみ示す)が下側案内面55bに嵌まり、プロセスカートリッジ2は、本体ハウジング1に対して上向き抜け不能で、下側案内面55bに沿ってのみ押し込み可能となる。
この状態で、プロセスカートリッジ2の押し込み移動に従い、前記上側案内面55aにて移動作用部43が押し上げられるから、スライド支持部材40が回動支軸39a(39(b))を中心にして上向き回動して、現像カートリッジ4における被作用部61をスライド支持部材40の先端側にて押す方向に拘束する。そして、移動作用部43が上側案内面55aの頂点部55dの箇所ではスライド支持部材40が最大限上向き回動し、この姿勢で前記被作用部61をスライド支持部材40の先端側にて拘束している状態を保持する(図20(b)参照)。
プロセスカートリッジ2をさらに押し込み、感光体ドラム13の軸13aが上側案内面55a上側の奥側55cの所定位置にセットされた状態で、オペレータがプロセスカートリッジ2から手を離すと、当該プロセスカートリッジ2の自重により、感光体カートリッジ3のケース30下面側のレジストローラにおける上側ローラ12aが本体ハウジング1側に配置された下側ローラ12b上に載置され、図2に示すばね45により押圧されると同時に、誘導体56がガイド手段55の適宜箇所に支持されるように現像カートリッジ4側が下降して落ち着く。この状態では、前記スライド支持部材40の先端側で前記被作用部61を押すことになり、付勢手段42と被作用部61とにより現像カートリッジ4を介して現像ローラ22を感光体ドラム13に押圧することができる。
上述したような方法でプロセスカートリッジ2が本体ハウジング1に装着されるときも、感光体カートリッジ3の一側壁30eに形成されたロック手段46を保護するための保護壁80が充填口90の少なくとも一部を保護するように形成されているので、本体ハウジング1側で突出する部材とぶつかるなどしてトナーキャップ91が破損したり外れたりするのを防止することができる。これにより、充填口90からのトナー漏れの発生をなくし、周囲を汚したり本体ハウジング1内が飛散トナーによって汚れるのを効果的に防止することができる。また、単一の保護壁80がロック手段46と充填口90の両方を保護しているので、充填口90を保護するための専用の保護壁を感光体カートリッジ3や現像カートリッジ4に設ける必要がなく、その構成を簡単にすることができる。

画像形成装置としてのプリンタの概略側断面図である。 本体ハウジングにプロセスユニットを挿入開始する状態を示す側面図である。 感光体カートリッジの平面図である。 図3のIV−IV線矢視で示す感光体カートリッジの側断面図である。 感光体カートリッジの右側面図である。 感光体カートリッジの左側面図である。 感光体カートリッジの正面図である。 転写ローラの押圧部を示す一部切欠き断面図である。 図8のIX−IX線矢視断面図である。 付勢手段と被作用部を示す斜視図である。 (a)はロック手段の平面図、(b)は図11(a)のXIb −XIb 線矢視断面図である。 (a)は現像カートリッジの左側面図、(b)は右側面図である。 現像カートリッジの平面図である。 図13のXIV −XIV 線矢視図である。 現像ローラの左右両側の軸受体の構造を示す断面図である。 プロセスユニットの平面図である。 プロセスユニットの右側面図である。 プロセスユニットの左側面図である。 図17のXIX −XIX 線矢視図である。 (a)はプロセスユニットの本体ハウジング内への挿入途中の説明図、(b) はさらに進行した状態の説明図である。 (a)は本実施形態のロックレバー体の形状を示す側面図、(b)は変形例としてのロックレバー体の形状を示す側面図である。 図11(a)のX方向から見た一部拡大図である。 感光体カートリッジ3の側壁30eを内側から見た側面図である。
符号の説明
1 本体ハウジング
2 プロセスユニット
3 感光体カートリッジ
4 現像カートリッジ
13 感光体ドラム
13a 軸
14 転写ローラ
21,30 ケース
22 現像ローラ
22a 軸
23a,23b 軸受体
24 トナー収容室
30c、30e 側壁

32 収納部
37 案内溝
39 回動支点部材
39a,39b 回動支軸
40 スライド支持部材
41 付勢バネ手段
42 付勢手段
43 移動作用部
46 ロック手段
47 ロックレバー体
48 回動軸
49 樹脂バネ
50 コロ
55 ガイド手段
55a 上側案内面
55b 下側案内面
56 誘導体
61 被作用部
80 保護壁
90 充填口
91 トナーキャップ
100 突部
101 切欠部
102 先端部
103 規制片の角部
104 押圧部
370 案内溝

Claims (4)

  1. 現像剤を収容するための現像剤収容室とその現像剤収容室に現像剤を充填するための充填口を有する現像剤カートリッジが、感光体を有する感光体カートリッジに着脱自在に装着されるプロセスカートリッジにおいて、
    前記感光体カートリッジは、その一側壁において、前記現像剤カートリッジが装着されたときに前記感光体カートリッジから離脱するのを防止するためのロック手段とそのロック手段を保護するための保護壁とを備え、
    前記充填口は、前記現像剤カートリッジにおいて、前記感光体カートリッジに装着されたときに前記感光体カートリッジの前記一側壁と同じ側であって、且つ前記保護壁によって少なくともその一部が保護される位置に形成されていることを特徴とする、プロセスカートリッジ。
  2. 感光体を有するとともに、現像剤を収容するための現像剤収容室とその現像剤収容室に現像剤を充填するための充填口を有する現像剤カートリッジが着脱自在に装着される感光体カートリッジにおいて、
    前記感光体カートリッジは、その一側壁において、前記現像剤カートリッジが装着されたときに前記感光体カートリッジから離脱するのを防止するためのロック手段とそのロック手段を保護するための保護壁とを備え、
    前記保護壁は、前記現像剤カートリッジが前記感光体カートリッジに装着されたときに前記充填口の少なくとも一部を保護する位置に形成されていることを特徴とする、感光体カートリッジ。
  3. 現像剤を収容するための現像剤収容室とその現像剤収容室に現像剤を充填するための充填口を有するとともに、感光体を有する感光体カートリッジに着脱自在に装着される現像剤カートリッジにおいて、
    前記充填口は、前記現像剤カートリッジにおいて、前記感光体カートリッジに装着されたときに感光体カートリッジから離脱するのを防止するためのロック手段とそのロック手段を保護するための保護壁が形成された前記感光体カートリッジの一側壁と同じ側であって、且つ前記保護壁によって少なくともその一部が保護される位置に形成されていることを特徴とする、現像剤カートリッジ。
  4. 請求項1ないし3に各々記載のプロセスカートリッジ、感光体カートリッジ、現像剤カートリッジのいずれかを備えた画像形成装置。
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