JP2006337277A - 計器用文字盤およびその製造方法 - Google Patents

計器用文字盤およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 文字盤の目盛を立体的にして斬新な見映えを得つつ容易に製造可能な文字盤、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 表示意匠である数字20aおよび文字20bが形成され且つ目盛孔20cが設けられたシート基板20を金型100内にセットして透明樹脂によりインモールド成形した。これにより、文字盤2表面から突出し且つ透明状態である目盛21aを備える文字盤2を容易に製造することができる。したがって、立体的な目盛21aを備え斬新な見映えを有する文字盤2、およびその製造方法を提供することができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、たとえば自動車に搭載されて各種情報を表示するコンビネーションメータ等に用いられる計器用文字盤およびその製造方法に関するものである。
従来の計器用文字盤としては、たとえば、板に前面側に環状の隆起部を形成するとともに、板表面の隆起部よりも内側部分に細かい凹凸形状からなる装飾パターンを形成したものがある。この文字盤の場合、装飾パターンを形成する凹凸形状を、隆起部の形成と同時に形成している(特許文献1参照)。
特開2001−343281号公報
上述の、従来の文字盤においては、表示意匠である目盛、数字等は印刷あるいはホットスタンプ等を板に施して形成される。そのため、表示意匠である目盛、数字等の見映えが平面的になり、装飾パターンがあるものの文字盤の見映えが面白味に欠けるという問題がある。
この問題の解決のために、たとえば目盛を型成形により立体化することが考えられるが、型成形後には印刷あるいはホットスタンプ等を施すことが困難になる。
本発明は、上記の問題点に鑑みなされたもので、文字盤の目盛を立体的にして斬新な見映えを得つつ容易に製造可能な文字盤を提供すること、およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成する為、以下の技術的手段を採用する。
本発明の請求項1に記載の文字盤は、表面に着色層によって形成された表示意匠を備える透光性材質からなる計器用文字盤であって、表面から突出し且つ透明状態として形成された複数の目盛と、目盛間に形成された細かい凹凸形状からなる装飾パターンとを備えたことを特徴としている。
上述したような構成によれば、目盛は文字盤表面から突出して立体的に形成されているので、計器用文字盤の見映えを斬新なものとすることができる。
また、目盛が透明状態に形成されているので、計器用文字盤背後に配置された光源により透過照明すれば、計器用文字盤の見映えをより一層斬新なものとすることができる。
本発明の請求項2に記載の文字盤は、計器用文字盤の裏面において複数の目盛の少なくとも一つに対応する部分に透光性着色層が設けられたことを特徴としている。
これにより、目盛を計器用文字盤背後に配置された光源により透過照明する場合、目盛の発光色を全て同じではなく、いくつかの目盛の発光色を他の目盛の発光色と異なるものとして、計器用文字盤の見映えを斬新なものとすることができる。また、視認者に対して、目盛の発光色から計器の指示する物理量の程度を正確に認識させることが可能となる。
本発明の請求項3に記載の文字盤は、色が異なる複数種類の透光性着色層が設けられたことを特徴している。
これにより、目盛の発光色の種類をさらに増やすことで、計器用文字盤の見映えをより一層斬新なものとするとともに、計器としての視認性をより向上させることができる。
本発明の請求項4に記載の文字盤の製造方法は、請求項1に記載の計器用文字盤の製造方法であって、
透光性材質からなる薄板に表示意匠を形成する工程と、薄板の目盛に対応する位置に貫通孔を形成する工程と、計器用文字盤を成形するための型であり且つ表面に凹凸形状を転写するための凹凸転写面および目盛成形用凹部を有する型のキャビティ内に薄板を保持する保持工程と、保持工程の後にキャビティ内に液状の樹脂材料を充填する充填工程と、キャビティ内の樹脂材料を固化する固化工程と、固化工程の後に成形された計器用文字盤を型から取り出す離型工程とを備えることを特徴としている。
上述した製造方法によれば、計器用文字盤の表示意匠形成は、透光性材質からなる薄板に対して行われるので、表示意匠形成工程を容易に実施することができる。
また、計器用文字盤の表面から突出する目盛は型による樹脂成形により作られるので、立体的な目盛を容易に形成することができる。
また、計器用文字盤の目盛間の細かい凹凸形状としての装飾パターンは、目盛と同時に型による樹脂成形により作られるので、計器用文字盤の製造工数の増加を抑制することができる。
以上により、立体形状の目盛を備えた斬新な見映えの計器用文字盤を容易に製作可能な製造方法を実現できる。
本発明の請求項5に記載の文字盤の製造方法は、請求項2または請求項3に記載の計器用文字盤の製造方法であって、透光性材質からなる薄板に表示意匠を形成する工程と、薄板の目盛に対応する位置に貫通孔を形成する工程と、計器用文字盤を成形するための型であり且つ表面に凹凸形状を転写するための凹凸転写面および目盛成形用凹部を有する型のキャビティ内に薄板を保持する保持工程と、保持工程の後にキャビティ内に液状の樹脂材料を充填する充填工程と、キャビティ内の樹脂材料を固化する固化工程と、固化工程の後に成形された計器用文字盤を型から取り出す離型工程と、離型工程の後に成形された計器用文字盤の裏面に透光性着色層を設ける着色工程とを備えることを特徴としている。
上述した製造方法によれば、いくつかの目盛の発光色が他の目盛の発光色と異なる斬新な見映えの計器用文字盤を容易に製作可能な製造方法を実現できる。
以下、本発明による文字盤を、自動車の車室内に設置されたコンビネーションメータ1内の計器であるエンジンタコメータAに装着される文字盤2に適用した場合を例に図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態による文字盤2を備えたコンビネーションメータ1の部分正面図である。なお、図1において、上方が自動車の上方であり、左右方向が自動車の幅方向となっている。
図2は、図1中のII−II線断面図である。なお、図2において、左方が運転席であり、コンビネーションメータ1は、図2の左側から視認される。
図3は、本発明の一実施形態による文字盤2を備えたコンビネーションメータ1の電気回路構成を説明する模式図である。
図4は、本発明の一実施形態による文字盤2の製造に用いられる金型100の構造を説明する断面図であり、金型100の型締め完了時の状態、すなわち、樹脂充填直前の状態を示している。
図5は、本発明の一実施形態による文字盤2のシート基板20単品状態の平面図である。
コンビネーションメータ1は、当該自動車の車室内の運転席前方に運転者が視認可能に設けられ、当該自動車の作動状態に関する情報(走行速度、エンジン回転速度等)およびその他の各種情報を表示するものである。
エンジンタコメータAは、大きくは、図1に示すように、目盛や数字等を備えた文字盤2および文字盤2の表面に沿って回動する指針7を備え、この指針7の回動角度により当該自動車のエンジン回転速度を運転者に視認可能に指示するものである。
文字盤2は、図2に示すように、透光性材質からなる薄板、たとえば無色透明のポリカーボネート樹脂あるいはアクリル樹脂等の薄板からなるシート基板20と、その背後に密着配置された板状の樹脂材料、たとえば無色透明のポリカーボネート樹脂あるいはアクリル樹脂等からなるモールド部21とから構成されている。すなわち、文字盤2は、モールド部21を型成形する際に、シート基板20を一体的にインモールド成形することにより形成されている。
文字盤2は、表示意匠としての、数字20a、文字20bおよび目盛21aを備えている。数字20aおよび文字20bは、シート基板20の表面20gに印刷あるいはホットスタンプを施して形成されている。すなわち、図1において、「7」、「8」および「9」を除く数字20aおよび文字20bに黄緑色の透光性着色層を施し、数字20aの「7」、「8」および「9」に赤色の透光性着色層を施すとともに、数字20aおよび文字20bの周囲部分である背景部に黒色遮光性着色層を施して形成されている。目盛21aは、モールド部21の一部として形成されている。目盛21aは、文字盤2の表面、すなわちシート基板20の表面20gから視認者側、すなわち図2において左側に突出する凸形状、且つ透明に形成されている。目盛21aは、シート基板20に予め形成されている目盛孔20cを介して視認者側、に突き出ている。文字盤2の裏面(図2において右側)であって、数字20aの「7」、「8」および「9」に対応した目盛21aの裏面には、赤色の透光性着色層が施されている。この赤色透光性着色層は、印刷、ホットスタンプ、あるいは赤色透光性の樹脂フィルム貼着によって形成される。
文字盤2には、各目盛21a間に、図1に示すように、装飾パターンであるスピン模様20dが形成されている。スピン模様20dは、微細な凹凸からなり且つ同心状に配置された複数の円弧として形成されている。
文字盤2の裏側(図2において右側)には、図2に示すように、コンビネーションメータ1の電気回路部を形成しているプリント基板3が配置されている。
プリント基板3は、たとえばガラスエポキシ基盤等からなり、文字盤2を透過照明するための光源である発光ダイオード4が実装されている。プリント基板3には、後述する指針7を照明するための光源である発光ダイオード5が実装されている。この発光ダイオード5の発光面には、図2に示すように、発光10が発する光を効率良く指針7へ導くための導光体6が装着されている。目盛21a発光ダイオード4からの光を表示意匠部である目盛21、数字22および文字23に導く導光体6が配置されている。導光体6は、透光性材料、たとえば無色透明のポリカーボネート樹脂あるいはアクリル樹脂等から形成されている。本発明の一実施形態による文字盤2を備えるコンビネーションメータ1においては、発光ダイオード4および発光ダイオード5として白色発光ダイオードが用いられている。プリント基板3には、指針7を回動させるためのムーブメント8が実装されている。
ムーブメント8は、たとえば交差コイル式アクチュエータあるいはステッピングモータ等が用いられている。ムーブメント8は、外部から電圧を印加されるとトルクを発生しシャフト81を回動させる。シャフト81は、その先端が、図2に示すように文字盤2の表面側(図2の左側)に延出されている。シャフト81の先端には、指針7が固定されている。
指針7は、透光性材料、たとえば無色透明のポリカーボネート樹脂あるいはアクリル樹脂等から形成され、図2に示すように、文字盤2の表面に沿って配置されている。指針7は、ムーブメント8が駆動されてシャフト81が回動すると、シャフト81と一体的に回動する。また、指針7の裏面71には、印刷あるいはホットスタンプ等に着色(たとえば赤色)されている。指針7に入射した発光ダイオード5から発せられた光は、指針7の反射面72で指針7の先端方向に向けて反射され、さらにこの反射光が裏面71で運転者の視認方向に反射される。これにより、指針7は、赤色で発光表示される。
本発明の一実施形態による文字盤2を備えるコンビネーションメータ1においては、発光ダイオード5として白色発光ダイオードを用いることにより、指針7を、指針7の裏面71に施した着色層の色で発光表示している。したがって、着色層の色を赤色に限定する必要はなく、他の色、たとえば、橙色、緑色等に着色してもよい。一方、指針7の裏面71に白色着色層または銀色着色層を設けるとともに、発光ダイオード5として発光色が白以外の色の発光ダイオードを用いてもよい。この場合は、指針7は、発光ダイオード5の発光色により発光表示される。
また、指針7には、指針7の反射面72およびその近傍を覆う遮光キャップ9が、図2に示すように取り付けられている。遮光キャップ9は、遮光性を有する材質、たとえば黒色の樹脂材料等から形成され、発光ダイオード5からの光が、直接視認者の眼に入射して視認者が眩惑されることを防止している。
プリント基板3には、図2に示すように、発光ダイオード4および発光ダイオード5の点灯・消灯制御および指針7を回動させるためのムーブメント8の駆動制御を行うためのコントローラ13が実装されている。このコントローラ13は、たとえばマイクロコンピュータ等から構成されている。
以上説明した、ムーブメント8およびプリント基板3等は、ケーシング10内に収容・固定されている。ケーシング10は、たとえば樹脂材料等から形成されている。一方、文字盤2は、図2に示すように、その外周部において略枠状の見返し板11に保持されるとともに、見返し板11はケーシング10に固定されている。見返し板11は、たとえば樹脂材料から形成されている。見返し板11の視認者側端部には、図2に示すように、透明カバー12が装着されている。透明カバー12は、透明な樹脂あるいはガラス等の薄板から形成されている。見返し板11をおよび透明カバー12は、コンビネーションメータ1の見映えを整えるとともに、コンビネーションメータ1内部への埃、水分の侵入を防止している。
次に、本発明の一実施形態による文字盤2を備えたコンビネーションメータ1の電気回路構成について、図4に基づいて説明する。
図3に示すように、コントローラ13には、バッテリ15から電力が常時供給されている。また、コントローラ13は、イグニッションスイッチ14が、その作動状態(ONまたはOFF)を検出可能に接続されている。
コントローラ13には、図3に示すように、発光ダイオード4、発光ダイオード5およびムーブメント8が接続されている。
コントローラ13には、図3に示すように、自動車のエンジン回転速度検出用の回転センサ16が検出信号を入力可能に接続されている。回転センサ16は、たとえば、エンジンのカムシャフトの回転数を検出するものである。
運転者の操作によりイグニッションスイッチ14がON状態に切り替えられると、コントローラ13はそれを検知して、エンジンタコメータAの作動を開始する。すなわち、発光ダイオード4、5を点灯させる。同時に、回転センサ16からの検出信号に基づいてエンジンの回転速度を算出し、指針7が文字盤2上に算出した走行速度を指示するようにムーブメント8を駆動する。これにより、文字盤2上で、数字20a、文字20b、目盛21aおよび指針7が発光表示されるとともに、指針7がムーブメント8により回動されてエンジンの回転速度を指示する。このとき、「7」、「8」および[9]以外の数字20aと文字20bが黄緑色で、「7」、「8」および[9]の数字20aが赤色で、指針7が赤色でそれぞれ発光表示される。一方、「7」、「8」および[9]以外の数字20aに対応した目盛21aが白色で、「7」、「8」および[9]の数字20aに対応した目盛21aが赤色でそれぞれ発光表示される。これは、本発明の一実施形態による文字盤2を備える自動車のエンジンの常用回転速度が7000r/min以下であることに由来している。これにより、運転者は、目盛21aおよび数字20aの発光色を見ることで、エンジン回転速度が常用範囲以内かあるいは常用範囲を超えているかを容易に判断することができる。
運転者の操作によりイグニッションスイッチ14がOFF状態に切り替えられると、コントローラ13はそれを検知して、エンジンタコメータAの作動を停止する。すなわち、発光ダイオード4、5を消灯させる。同時に、指針7が文字盤2上において速度0r/min(revolution per minute、毎分回転数)を指示するようムーブメント8を駆動する。あるいは、ムーブメント8への通電を停止する。ムーブメント8への通電を停止した場合は、ムーブメント8のシャフト81は、リターンスプリング(図示せず)の弾性力等により指針7が0r/minを指示する位置まで回転する。
以上説明した本発明の一実施形態による文字盤2を備えたエンジンタコメータAにおいては、文字盤2の目盛21aを文字盤2表面、つまり文字盤2の数字20a、文字20bよりも視認者側へ突き出させて立体的に形成している。すなわち、目盛一個一個が独立した立体として形成されている。これにより、運転者がエンジンタコメータAを見た場合、文字盤2の奥行き感が豊かに感じられる。したがって、エンジンタコメータAの見映えを斬新なものとすることができる。
また、各目盛21a間にはスピン模様20dが設けられているが、このスピン模様20dは、シート基板20上に形成されているので、目盛21aまで明瞭にくっきりと形成されている。したがって、エンジンタコメータAの見映えを斬新なものとすることができる。
また、目盛21aの発光色を2種類、すなわち、「7」、「8」および[9]以外の数字20aに対応した目盛21aの発光色を白色、「7」、「8」および[9]の数字20aに対応した目盛21aの発光色を赤色としているので、計器用文字盤の見映えをより一層斬新なものとすることができる。
次に、本発明の一実施形態による文字盤2の製造方法について説明する。
本発明の一実施形態による文字盤2の製造工程は、大きくは、文字盤2の表示面を構成するシート基板20を製作する工程と、後述する金型100のキャビティ104内にシート基板20をセットしつつ樹脂成形することにより、つまりインモールド成形により文字盤2を製作する工程の2つの工程を備えている。
はじめに、シート基板20の製作工程について簡単に説明する。
透光性材質からなる薄板、たとえば無色透明のポリカーボネート樹脂あるいはアクリル樹脂等の薄板に、印刷あるいはホットスタンプを施して数字20aおよび文字20bを形成する。すなわち、図5において、「7」、「8」および「9」を除く数字20aおよび文字20bに黄緑色の透光性着色層を施し、数字20aの「7」、「8」および「9」に赤色の透光性着色層を施す。続いて数字20aおよび文字20bの周囲部分である背景部に黒色遮光性着色層を施す。薄板の印刷あるいはホットスタンプが施された面が文字盤2の表面、すなわち視認者側の面となる。次に、シート基板20の外形を、図5に示す形状にプレス加工により打ち抜く。このとき、目盛孔20c、位置決め孔20eおよびシャフト孔20fも同時にプレス加工により打ち抜いて形成する。シート基板20の外形は、図5に示すように、文字盤2の外形よりも一回り大きく形成されている。これは、後述する金型100のキャビティ104内においてシート基板20を所定位置に保持するためであり、したがって、位置決め孔20eも、文字盤2の形状の外側に設けられている。
次に、文字盤2の製造工程について説明する。
文字盤2を樹脂成形するための金型100は、図4に示すように、固定型101および移動型102から構成されている。金型100の型締め時において、移動型102は、金型100が備える図示しないガイド機構の作用により、図4中の右側から左側に進行して、図4に示す位置で停止する。移動型102は、固定型101と協働して、キャビティ(製品部、すなわちモールド部21を形成する樹脂が充填されて文字盤2の実体となる部分)104を形成する。
固定型101には、ゲート106からキャビティ104内へ充填される樹脂の供給通路としてのスプルー105が形成されている。固定型101には、シート基板20の表面にスピン模様20dを転写するための凹凸転写面109および目盛21aを成形するための目盛凹部110が、図4に示すように、それぞれ形成されている。固定型101には、シャフト孔21bを成形するための凸部111が設けられている。固定型101には、キャビティ104内にシート基板20を所定位置に保持するための位置決めピン103が、図4に示すように、2個設けられている。固定型101には、キャビティ104内にセットされたシート基板20を負圧により吸引して保持するための吸引孔108が形成されている。吸引孔108は、図示しない配管を介して外部の真空ポンプ(図示せず)に接続されており、必要に応じて吸引孔108内の圧力が負圧に制御される。
移動型102には、成形完了後の樹脂成形品である文字盤2を離型するためのエジェクタピン107が形成されている。エジェクタピン107の先端は、金型100の型締め完了時において、図4に示すように、移動型102のキャビティ104面とツライチとなっている。
次に、上記構成の金型100を用いた文字盤2の樹脂成形方法について説明する。
先ず、金型100が型締め前の状態において、すなわち、固定型101と移動型102が図4中における左右方向において離れている状態において、シート基板20をキャビティ104内に配置する。詳しくは、シート基板20を固定型101の所定位置に配置する。具体的には、シート基板20の印刷あるいはホットスタンプが施されている面を固定型101に密着させるとともに、位置決め孔20eを位置決めピン103に、シャフト孔20を凸部111にそれぞれ嵌合させる。このとき、位置決め孔20eと位置決めピン103を嵌合させることで、シート基板20をキャビティ104内の所定位置に正確に配置することができる。固定型101の吸引孔108の左側端部に、図示しない配管を介して外部の真空ポンプ(図示せず)を接続して吸引孔108内の圧力を負圧に制御する。これにより、シート基板20が固定型101に確実に密着する。
なお、シート基板20は単一平面状であるため、シート基板20の固定型101へのセットが完了した時点で、シート基板20は、その中央部においては固定型101に密着しているが、外周部、つまり各位置決め孔20e近傍では固定型101から離れている。
次に、金型100の型締めを行う。つまり、移動型102を図4中の左方へ移動させて固定型101に密着させる。このとき、シート基板20は、その外周部において固定型101および移動型102に保持されることで、内側部分が外周側へ引っ張られて、シート基板20は前面に亘り固定型101に密着する。シート基板20が前面に亘り固定型101に密着すると、シート基板20の目盛孔20cが固定型101の凹部110の開口部と合致している。なお、型締め時に金型100の温度を上昇させておくと、シート基板20が柔らかくなってその変形が滑らかに行われる。
以上により、キャビティ104内にシート基板20を保持する保持工程が完了する。
図4に示すように、シート基板20を金型100のキャビティ104内に保持したら、次に、金型100の温度を、樹脂材料、たとえばポリカーボネート樹脂あるいはアクリル樹脂エポキシ樹脂の軟化温度以下の温度範囲の所定値に制御し、固定型101のスプルー105の左側端部に図示しない射出ユニットのノズル部を当接させ、液状のエポキシ樹脂を射出して、ゲート106からキャビティ104内に液状の樹脂を充填していく。キャビティ104内に完全に樹脂が行きわたり、さらにスプルー105が樹脂で満たされると、樹脂の射出が停止されて、充填工程が終了する。
このとき、シート基板20はキャビティ104内に注入された樹脂の圧力により固定型101に押し付けられ、シート基板20の固定型101の凹凸転写面109に押し付けられた部分にはスピン模様20dが明瞭に転写される。
また、キャビティ104内に充填された樹脂の一部はシート基板20の目盛孔20cを介して、固定型101の凹部110内へ充填される。これにより、目盛21aが形成される。
充填工程が完了すると、直ちに図示しない射出ユニットのノズル部が固定型101から離れるとともに、固定型101の吸引孔108内への負圧印加を停止して大気圧とし、固化工程に移る。
キャビティ104内に充填された樹脂の熱が金型100から外部に放散されて樹脂温度が低下して固化する。以上で、固化工程が終了する。
次に、移動型102を図4中の右方へ移動させて固定型101から分離させる。
続いて、移動型102のエジェクタピン107を図4中の左方に移動させて、文字盤2を移動型102から離型させる。以上で離型工程が完了する。
以上で、文字盤2の樹脂成形工程が完了する。
次に、移動型102から離型したばかりの文字盤2から、スプルー105を除去するとともに、シート基板20のモールド部21より外側部分を除去する。
次に、文字盤2の着色工程を実施する。ここでは、数字20aの「7」、「8」および「9」に対応した目盛21aの裏面(図2における右側の面)に赤色の透光性着色層を施す。この赤色透光性着色層は、印刷あるいはホットスタンプによってもよいし、あるいは赤色透光性の樹脂フィルムを貼着してもよい。
以上により、文字盤2が完成する。
以上説明した、本発明の一実施形態による文字盤2の製造方法によれば、表示意匠である数字20aおよび文字20bが形成された表面から突出し且つ透明状態である目盛21aを備える文字盤2を、容易に製造することができる。
また、上述した製造方法によれば、いくつかの目盛21aの発光色が他の目盛21aの発光色と異なる斬新な見映えの文字盤2を容易に製造することができる。
なお、以上説明した、本発明の一実施形態による文字盤2は、装飾パターンとしてスピン模様20dを用いているが、スピン模様20dに限る必要はなく、金型100により転写成形可能な他の模様、たとえば放射状の旭光模様、ヘアライン模様、雲形模様等であってもよい。
また、以上説明した、本発明の一実施形態による文字盤2は、目盛21aの発光色として黄緑色と赤色を用いているが、他の色の組合せでもよいし、単色、あるいは3色以上を用いてもよい。
また、以上説明した、本発明の一実施形態による文字盤2を備えたエンジンタコメータAにおいては、文字盤2照明用光源として発光ダイオード4を、指針7照明用光源として発光ダイオード5をそれぞれ用いているが、両者のうち少なくとも一方を他の種類の光源、たとえば電球、放電等あるいはELパネル等に置き換えてもよい。
また、以上説明した実施形態は、本発明による文字盤2を、自動車の車室内に設置されたコンビネーションメータ1に搭載されるエンジンタコメータA適用した場合を例に説明しているが、エンジンタコメータAに限る必要は無く、他の種類の計器、たとえば、当該自動車の走行速度を指示する速度計、燃料タンク内の残存燃料量を指示する燃料計、エンジン冷却水温度を指示する水温計等に適用してもよい。また、一つのコンビネーションメータ1内に計器を複数個備え、各計器に、本発明による文字盤2を備えてもよい。
また、以上説明した、本発明の一実施形態による文字盤2を自動車用以外の用途の各種計器、たとえば民生用機器等が備える計器に適用してもよい。
本発明の一実施形態による文字盤2を備えたコンビネーションメータ1の部分正面図である。 図1中のII−II線断面図である。 本発明の一実施形態による文字盤2を備えたコンビネーションメータ1の電気回路構成を説明する模式図である。 本発明の一実施形態による文字盤2の製造に用いられる金型100の構造を説明する断面図である。 本発明の一実施形態による文字盤2のシート基板20の平面図である。
符号の説明
1 コンビネーションメータ
2 文字盤(計器用文字盤)
20 シート基板(薄板)
20a 数字
20b 文字
20c 目盛孔
20d スピン模様(凹凸形状、装飾パターン)
20e 位置決め孔
20f シャフト孔
21 モールド部(樹脂材料)
21a 目盛
21b シャフト孔
3 プリント基板
4 発光ダイオード
5 発光ダイオード
6 導光体
7 指針
71 裏面
72 反射面
8 ムーブメント
81 シャフト
9 遮光キャップ
10 ケーシング
11 見返し板
12 透明カバー
13 コントローラ
14 イグニッションスイッチ
15 バッテリ
16 回転センサ
100 金型
101 固定型
102 移動型
103 位置決めピン
104 キャビティ
105 スプルー
106 ゲート
107 エジェクタピン
108 吸引孔
109 凹凸転写面
110 目盛用凹部
111 凸部
A エンジンタコメータ

Claims (5)

  1. 表面に着色層によって形成された表示意匠を備える透光性材質からなる計器用文字盤であって、
    前記表面から突出し且つ透明状態として形成された複数の目盛と、
    前記目盛間に形成された細かい凹凸形状からなる装飾パターンとを備えたことを特徴とする計器用文字盤。
  2. 前記計器用文字盤の裏面において複数の前記目盛の少なくとも一つに対応する部分に透光性着色層が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の計器用文字盤。
  3. 色が異なる複数種類の前記透光性着色層が設けられたことを特徴とする請求項2に記載の計器用文字盤。
  4. 請求項1に記載の計器用文字盤の製造方法であって、
    透光性材質からなる薄板に前記表示意匠を形成する工程と、
    前記薄板の前記目盛に対応する位置に貫通孔を形成する工程と、
    計器用文字盤を成形するための型であり且つ前記表面に前記凹凸形状を転写するための凹凸転写面および目盛成形用凹部を有する型のキャビティ内に、前記薄板を保持する保持工程と、
    前記保持工程の後に前記キャビティ内に液状の樹脂材料を充填する充填工程と、
    前記キャビティ内の前記樹脂材料を固化する固化工程と、
    前記固化工程の後に成形された計器用文字盤を前記型から取り出す離型工程とを備えることを特徴とする計器用文字盤の製造方法。
  5. 請求項2または請求項3に記載の計器用文字盤の製造方法であって、
    透光性材質からなる薄板に前記表示意匠を形成する工程と、
    前記薄板の前記目盛に対応する位置に貫通孔を形成する工程と、
    計器用文字盤を成形するための型であり且つ前記表面に前記凹凸形状を転写するための凹凸転写面および目盛成形用凹部を有する型のキャビティ内に、前記薄板を保持する保持工程と、
    前記保持工程の後に前記キャビティ内に液状の樹脂材料を充填する充填工程と、
    前記キャビティ内の前記樹脂材料を固化する固化工程と、
    前記固化工程の後に成形された計器用文字盤を前記型から取り出す離型工程と、
    前記離型工程の後に成形された計器用文字盤の裏面に前記透光性着色層を設ける着色工程とを備えることを特徴とする計器用文字盤の製造方法。
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