JP2006336936A - フィンチューブ型熱交換器の冷媒供給方法 - Google Patents

フィンチューブ型熱交換器の冷媒供給方法 Download PDF

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Masahiko Mitsuda
正彦 満田
Atsushi Kakimoto
敦 柿本
Natsuo Kanzaki
奈津夫 神崎
Tomokazu Tashimo
友和 田下
Nagakazu Shimotahira
修和 下田平
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Abstract

【課題】 フィンチューブ型熱交換器のコアの全伝熱面積を有効に熱交換に使用できるようにするため、コア内を通過する空気流量に応じて冷媒流量を分配し、簡便に冷媒流量調整を行なうことができる冷媒供給方法を提供することである。
【解決手段】 平行に複数設けた板状のフィンと直交するように、直列に接続された複数本の伝熱管を多段に配列してコアが形成され、このコアを2基V字状に配置した熱交換ユニット1aで、コア4a〜4dを3つの領域A〜Cに区分し、各領域に対して、オリフィス10a〜10fによる流量調整手段11a〜11fを備えた冷媒分配流路9a〜9fをそれぞれ設け、領域A、B、Cを通過する空気流量に応じて冷媒流量を分配して伝熱管に冷媒を供給するようにしたのである。このようにすれば、コアの各領域で冷媒温度と空気温度の差を同程度にすることができ、コアの全伝熱面積を熱交換に有効に使用できる。
【選択図】 図3

Description

この発明は、産業用や業務用空調システムのヒートポンプ(冷暖房用)またはチラー(冷房専用)に使用される空気式のフィンチューブ型熱交換器への冷媒供給方法に関する。
空調システム等に使用される空気式熱交換器としては、フィンチューブ型熱交換器が多く用いられている。このフィンチューブ型熱交換器では、一例を図6(a)に示すように、板状のフィン21を一定間隔で平行に複数設け、このフィン21と直交するように、複数本、例えば4本の伝熱管22がU字管23で直列に接続され、多段に配列されてコア24が形成されている。そして伝熱管22の内部を流通する冷媒と、フィン21間を、矢印25の方向に流れる空気との間で熱交換が行なわれる。前記熱交換器を蒸発器として使用する場合(暖房運転の場合)、図6(a)に示したように、冷媒は、直列に接続された伝熱管22ごとに、すなわち各段の伝熱管22ごとに、高圧の液冷媒がディストリビュータ26を介して冷媒供給支管27から並列に供給され、フィン21間を流れる空気との熱交換により蒸発して気体となった冷媒蒸気が、ヒートポンプまたはチラーを構成する圧縮機で高圧に圧縮される。前記コア24は、図7に示すように、例えばその2基、コア24a、24bがV字状に配置され、両コア24a、24b間の上部に空気吸引用のファン29が配置されて熱交換ユニット1aが形成される。このV字型熱交換ユニット1aと、コア24c、24dを同様にV字状に配置した熱交換ユニット1bを、例えば、図7に示したように、W型に配置し、ヒートポンプまたはチラーの冷凍能力に応じて、さらにこのW型に配置した熱交換ユニットを複数配列して、所要の熱交換能力を有するW型配置のフィンチューブ型熱交換器が形成される。前記熱交換器を凝縮器として用いる場合(冷房運転の場合)には、蒸発器として用いる場合とは冷媒の流れ方向が逆になり、圧縮機で高圧に圧縮された冷媒蒸気が、前記集合排出管28側から各段の伝熱管22にそれぞれ供給され、フィン21間を流れる空気との熱交換により凝縮して液体となった液冷媒が、冷媒供給支管27からディストリビュータ27側へ排出され、受液器に一時保留されて循環使用される。
図7に示したように、V字状の熱交換ユニット1a、1bをW型に配置すると、それぞれの熱交換ユニット1a、1bごとにファン29を配置していても、フィン21間を流通する冷媒冷却用の空気の流れ状態が悪化し、熱交換器の性能が低下することが予想される。このような問題点を確認すべく、本発明者らは、図7に示したW型配置の熱交換器について、空気流れのシミュレーションおよび実験を行なったところ、外側のコア24a、内側のコア24b内の空気流量Qaは、ファン29に近いコア24a、24bの上部で、それぞれのコアの平均流量よりも10%程度多く、コア24a、24bの下部で、それぞれのコアの平均流量よりも10%程度少なく、また、コアの平均流量は、外側のコア24aの方が内側のコア24bよりも多いことが明らかになった。従って、コア24a、24bの下部では空気流量Qaが少ないために、熱交換による空気の温度上昇が大きくなって冷媒と殆んど温度差がなくなり、コア24a、24bの全伝熱面積を有効に使用できなくなるという問題が発生する。熱交換ユニット1bのコア24c、24dについても同様である。
一方、特許文献1では、図8に示すように、冷媒入口パイプ30から入り、一流路で伝熱管31を、徐々に蒸発をはじめながら通る冷媒を、分岐管32により途中で、冷却空気の風上側の熱交換能力の大きいフィン部の流路伝熱管31aと、冷却空気の風下側の熱交換能力の小さいフィン部の流路伝熱管31bの二流路に分岐させ、分岐後の一流路、すなわち熱交換能力の小さいフィン部の流路伝熱管31bの入口パイプ30bに冷媒調節パイプ33を内接して設けて流路径を狭めることにより、熱交換能力の大きい風上側のフィン部と、熱交換能力の小さい風下側のフィン部とで、冷媒流量を調節するようにしたフィンチューブ型の熱交換器が開示されている。
特開平7−4882号公報
しかし、特許文献1に開示された冷媒の分配方法では、分岐後の流路伝熱管31bに冷媒調節パイプ33を内接して設けるため、分岐前の一流路で既に伝熱管31を通過してきた気液2相流の冷媒が冷媒調節パイプ33を通過することになる。一般に、気液2相流では管内圧損の変動が大きいため、気体単相流に比べて流量調整は難しく、従って効率のよい熱交換を容易に行なえるとは必ずしも言えない。
そこで、この発明の課題は、フィンチューブ型熱交換器のコアの全伝熱面積を有効に熱交換に使用できるようにするため、コア内を通過する空気流量に応じて冷媒流量を分配し、簡便に冷媒流量調整を行なうことができる冷媒供給方法を提供することである。
前記の課題を解決するために、この発明では以下の構成を採用したのである。
すなわち、請求項1に係るフィンチューブ型熱交換器の冷媒供給方法は、所定の間隔で平行に複数設けた板状のフィンと直交するように、直列に接続された複数本の伝熱管を多段に配列してコアが形成されたフィンチューブ型熱交換器の冷媒供給方法であって、前記コアを、伝熱管を多段に配列した方向に複数の領域に区分し、この区分した複数の各領域の伝熱管の冷媒入側または冷媒出側に冷媒分配流路をそれぞれ設け、前記各領域のフィン間を通過する空気流量に対応して冷媒流量をそれぞれ分配することにより、各領域の伝熱管に供給する冷媒流量を調整するようにしたことを特徴とする。
このように、コア内を流通する空気流量に対応した冷媒流量を伝熱管に供給することにより、空気温度が冷媒温度と殆んど差がなくなるまで上昇することを防止でき、コア内の区分した各領域で冷媒流量と空気流量の比率を同程度に調整することができる。それによって、コアの下部で空気温度の上昇が大きくなって冷媒温度と殆んど差がなくなるといった現象を防止でき、コアの各領域で冷媒温度と空気温度の差を同程度にすることができ、コアの全伝熱面積を熱交換に有効に使用できる。
請求項2に係るフィンチューブ型熱交換器の冷媒供給方法は、前記フィンチューブ型熱交換器を蒸発器として使用する場合に、前記冷媒分配流路を前記各領域の伝熱管の冷媒入側に設けることを特徴とする。
このように、前記熱交換器を蒸発器として用いる場合に、前記冷媒分配流路を伝熱管の冷媒入側に設けることが好ましく、膨張弁下流の伝熱管の冷媒入側で分配される冷媒は、ほぼ液相状態であり、単相流とみなせる状態にある。従って、分配流路における圧損の変動が小さくなり、圧縮機の所要動力の変動も小さくなって、前記各領域に所要流量の冷媒を容易に分配・供給することが可能となる。
請求項3に係るフィンチューブ型熱交換器の冷媒供給方法は、前記フィンチューブ型熱交換器を凝縮器として使用する場合に、前記冷媒分配流路を前記各領域の伝熱管の冷媒出側に設けることを特徴とする。
このように、前記熱交換器を凝縮器として用いる場合に、前記冷媒分配流路を冷媒出側に設けると、凝縮して液体となった液冷媒が単相流と見なせる液相状態で分配されるため、蒸発器の場合と同様に、分配流路における圧損の変動が小さくなり、圧縮機の所要動力の変動も小さくなって、この分配流路の各流路抵抗の相違により、コア内の各領域を流通する空気流量に対応した所要流量の冷媒蒸気を容易に各領域の伝熱管に分配・供給することが可能となる。
請求項4に係るフィンチューブ型熱交換器の冷媒供給方法は、前記冷媒分配流路にそれぞれ流量調整手段を設けたことを特徴とする。
このように分配流路に流量調整手段を設けることにより、熱交換器の運転条件の変化等によって、コアの各領域の空気流量の設定が異なる場合でも、この空気流量に対応した流量の冷媒を前記各領域に容易に供給すること可能となる。また、前述のように、伝熱管入側の手前または出側以降で、ほぼ液相状態の単相流の状態で冷媒を分配するため、気液二相流状態の場合に比べて流量調整が容易となる。
請求項5に係るフィンチューブ型熱交換器の冷媒供給方法は、前記流量調整手段が、前記分配流路に着脱自在に設けたオリフィスであることを特徴とする。
このようにすれば、各領域の空気流量に対応した孔径のオリフィスを分配流路に容易に装着することができ、簡便に冷媒流量を調整することが可能となる。
この発明では、フィンチューブ型熱交換器のフィンと伝熱管からなるコアを、伝熱管を多段に配列した方向に複数の領域に区分し、この区分した各領域に対して冷媒分配流路をそれぞれ設けて、前記熱交換器を蒸発器として用いる場合に、前記各領域のフィン間をそれぞれ通過する空気流量に対応した冷媒流量を分配して伝熱管に供給するようにしたので、区分した各領域で冷媒流量と空気流量の比率を同程度に調整することができ、コアの全伝熱面積を熱交換に有効に使用できる。一方、前記熱交換器を凝縮器として用いる場合には、凝縮した液冷媒が伝熱管の出側で、前記冷媒分配流路で分配されるため、その流路抵抗によって、前記空気流量に対応した流量の冷媒蒸気が伝熱管に供給され、各領域で冷媒流量と空気流量の比率が同程度に調整される。
また、前記冷媒分配流路のそれぞれに、着脱自在なオリフィスを用いた流量制御手段を設けたので、各領域を通過する空気流量に対応して、所要の孔径のオリフィスを装着することにより、冷媒流量を簡便に調整することが可能となる。このように、コアの全伝熱面積を熱交換に有効に利用することにより、圧縮機の動力を低減させることができ、ヒートポンプまたはチラーのCOP(エネルギー消費効率)が向上する。
以下に、この発明の実施形態を、添付の図1から図5に基づいて説明する。
図1は、空気式のフィンチューブ型熱交換器1の装置構成の要部を示したものである。2基のコア4a、4bおよび4c、4dをV字状に配置した熱交換ユニット1a、1bを2台並べてW型の熱交換ユニット1cを形成し、この熱交換ユニット1cを4ユニット配列し、V字状の熱交換ユニット1a、1bの上部中央に空気吸引用のファン5をそれぞれ設けてフィンチューブ型熱交換器1が形成されている。この熱交換器1は、圧縮機、蒸発器、凝縮器、受液器、過冷器および膨張弁を備えたヒートポンプまたはチラーの凝縮器(冷房運転時)または蒸発器(暖房運転時)として用いられる。前記コア4a〜4dはそれぞれ、図2(a)、(b)に示すように、所定の間隔で平行に複数設けた板状のフィン2と、このフィン2と直交するように、U字管3aによって直列に4本接続され、48段の多段に配列された伝熱管3とから形成されている。前記熱交換器1を蒸発器(暖房運転時)として用いる場合、図2(a)に示したように、直列に配列された#1〜#48の各段の伝熱管3には、それぞれ冷媒の供給支管6と排出管が接続され、蒸発した冷媒蒸気は排出管から集合排出管7を経て、前記圧縮機に送ら圧縮され、後続の冷媒の蒸発が促進される。
図1に示したV字状の各熱交換ユニット1a、1bのコア4a〜4dは、図2に破線L1、L2で示すように、#1〜#48の伝熱管3の段方向に複数の領域、例えば、3つの領域A、B、Cにそれぞれ区分される。図3に、前記熱交換ユニット1a、1bをW字状に配置したW型熱交換器の左側の熱交換ユニット1aのコア4a、4bについて模式的に示すように、区分したそれぞれの領域A、B、Cに対して、冷媒供給管8から、冷媒分配流路9a、9b、9c、および9d、9e、9fが配設され、この冷媒分配流路9a〜9fの上流側(コア4a、4b側)に開口比の異なるオリフィス(オリフィス板)10a、10b、10c、および10d、10e、10fを着脱自在に装着した流量調整手段11a、11b、11c、および11d、11e、11fが設置されている。以下、熱交換ユニット1aの図示左側のコア4aについて示す。前記熱交換器を蒸発器として使用する暖房運転の場合、分配流路9aからは、コア4aの上部の領域Aのそれぞれの冷媒供給支管6から伝熱管3(#1〜#16)の入側に、分配流路9bから、はコア4の中程の領域Bのそれぞれの冷媒供給支管6から伝熱管3(#17〜#32)の入側に、分配流路9cからは、コア4の下部の領域Cのそれぞれの供給支管6から伝熱管3(#33〜#48)の入側に、それぞれ流量制御手段11a、11b、11cを介して、液冷媒または一部蒸気を含んだ液冷媒が各領域A,B、C内で均等に流れるようになっている(図2参照)。なお、図3では、各領域A、B、Cに対して、図2に示した冷媒供給支管6をそれぞれ1本にまとめて模式的に記している。なお、コア4a、4b(同様にコア4c、4d)の領域区分数は必ずしも3区分に限定するものではない。
前記オリフィス10a〜10cの開口径da〜dcについては、空気の通風量が多いコア4aの上部領域Aへの冷媒分配流路9aに設けるオリフィス10aの開口径daが大きく、空気の通風量が少ない下部領域Cへの分配流路9cに設けるオリフィス10cの開口径dcが小さく、中程の領域Bへの分配流路9bに設けるオリフィス10bの開口径dbは、前記開口径da、dcの中間の大きさである。熱交換ユニット1aの図示右側のコア4bについても同様である。また、熱交換ユニット1bについても、熱交換ユニット1aの場合と同様に、冷媒分配流路およびオリフィスを着脱可能に装着した流量調整手段が設けられる。
前記熱交換器を凝縮器として使用する冷房運転の場合は、冷媒の流れる方向が、暖房運転の場合と逆方向である。圧縮機で高圧に圧縮された冷媒蒸気が、図2に示した集合排出管7側から各段の伝熱管3にそれぞれ供給され、フィン2間を流れる空気との熱交換により凝縮して液体となった液冷媒が、冷媒供給支管6から、各領域A、B、Cの流量調整手段11a、11b、11c側へそれぞれ排出される。前述したように、この流量調整手段11a〜11cには、開口径の異なるオリフィス10a〜10cが装着されているため、液冷媒がそれぞれのオリフィスを通過する際の流路抵抗により、集合排出管7側から伝熱管3に供給される冷媒蒸気の流量を、領域A、B、Cごとに、空気の通風量に対応して調整することができる。
図4は、前記オリフィス10a〜10fを着脱自在に装着した流量制御手段11a〜11fの一例を示したものであり、図3に示した熱交換ユニット1aの図示左側のコア4aの流量制御手段11a〜11cについて説明する。前記オリフィス10a〜10cは、中央部に直径da〜dcの開口12を設けた円板形状のものであり、上下の固定用部材13a、13bの間に、シール部材14を介して着脱自在に装着されている。下側の固定用部材13bは、冷媒の分配流路9a〜9cの端部にそれぞれ取り付けられ、上側の固定用部材13aには、逆円錐状の冷媒の分配部15が設けられ、この逆円錐状の分配部15の広径側に、図5(a)、(b)に示す、円錐状部材17aを備えた冷媒分配用円板17が、例えば溶接により、流量調整手段11a〜11cのそれぞれの固定用部材13aに気密に取り付けられている。前記円錐状部材17aと分配部15の逆円錐状の内周面とでオリフィスの開口部12から各接続ポート16に至る流路が形成されている。この冷媒分配用円板17には、図5(a)、(b)に示したように、各領域A、B、Cの伝熱管3(#1〜#16、#17〜#32、#33〜#48、図2(a)参照)へそれぞれ冷媒を供給するための冷媒供給支管6の接続ポート16が円周方向に所要数設けられ、各接続ポート16に冷媒供給支管6の一端側がそれぞれ接続されている。この冷媒供給支管6の他端側が、前記冷媒分配流路9a〜9cごとに、領域A、B、Cの、#1〜#48の伝熱管3の入側にそれぞれ接続されている(図2参照)。このように、冷媒分配用円板17を取り付けることにより、流量調整手段11a〜11cは、前記熱交換器を蒸発器として用いる場合にはディストリビュータの機能を、凝縮器として用いる場合には集合管の機能をそれぞれ有する。前記上下の固定部材13a、13bにはボルト挿通孔18、18が冷媒分配流路9a〜9cのそれぞれの中心軸の周りに複数設けられ、ボルト19およびナット20で締結してオリフィス10a〜10cをそれぞれ固定できるようになっている。従って、ナット20を緩めて締結を開放すれば、上下の固定部材13a、13bは容易に分離でき、異なる開口径の所要のオリフィスを着脱自在に装着し、領域A、B、Cの通風量に対応して冷媒の流量調整を簡便に行なうことができる。なお、図3に示した右側のコア4aの流量制御手段11d〜11fについても同様であり、また、図示を省略したが、熱交換ユニット1bのコア4c、4dの流量制御手段についても同様である。
図3に示したように、V字状の熱交換ユニット1a、1bを配列してW型にしたフィンチューブ型熱交換器を蒸発器として用いる場合の、図示左側の熱交換ユニット1aについて、外側のコア4aおよび内側のコア4bを、図2に示したように、上段、中段および下段の3つの領域A、B、Cにそれぞれ区分したときのオリフィス10a、10b、10cおよび10d、10e、10fの開口12(オリフィス径)の一例と、そのときの冷媒流量比を各オリフィス10a〜10fでの圧力損失とともに表1に示す。表1でOrf.はオリフィスを示す。前記冷媒流量比は、それぞれのコア4a、4bで、冷媒を各領域A、B、Cに均等に供給した場合の、この均等冷媒流量に対する、各オリフィス10a〜10fの出側の冷媒流量の比率(%)である。なお、この冷媒流量比は、空気流れのシミュレーションと実験で得られた、コア4の各領域A、B、Cを通過する空気流量のコア4全領域を通過する平均空気流量に対する比率(空気流量比)と等しくなるようにオリフィス径を設定して得られた流量比である。従って、前記冷媒流量比は、コア4の各領域A、B、Cを通過する空気流量比とほぼ等しい。
Figure 2006336936
表1から、いずれのコア4a、4bでも、上段の領域Aに対応するオリフィス径を大きくし、下段の領域Cに対応するオリフィス径を小さくし、中段の領域Bに対応するオリフィス径を、これらの中間の大きさとすることにより、冷媒流量比を調整して、コア4の各領域A、B、Cを通過する空気流量に応じた冷媒流量の供給が可能であることがわかる。従って、コア4a、4bのどの領域でも冷媒流量と空気流量の比率を同程度に調節することができ、各領域での伝熱管出側での冷媒温度と空気温度の差を同程度に保つことができ、コアの全伝熱面積を熱交換に有効に使用することが可能となる。なお、前記W型熱交換器で内側に位置するコア4bは、外側のコア4aよりもフィン間を通過する空気流量が少ないため、上段、中段および下段のオリフィス径は、外側のコア4aの対応するオリフィス径よりも小さい目に形成されている。また、いずれのオリフィスでも圧力損失(オリフィス圧損)は15kPa程度以下と小さい範囲に収まっており、圧縮機の所要動力に与える影響は小さい。
実施例1の場合と同じフィンチューブ型熱交換器を凝縮器として用いる場合の、図3に示した左側の熱交換ユニット1aについて、実施例1の場合と同様のオリフィス10a、10b、10cおよび10d、10e、10fの開口12の直径(オリフィス径)の一例と、そのときの冷媒流量比を各オリフィス10a〜10fでの圧力損失とともに表2に示す。表2でOrf.はオリフィスを示す。前記熱交換器を凝縮器として用いる場合は、前述のように、蒸発器として用いる場合と冷媒の流れが逆方向になる。従って、表2の冷媒流量比は、前記の各領域A、B、Cでの空気流量比と等しくなるように開口径を設定したオリフィス10a〜10fによる流路抵抗によって、各領域A、B、Cの伝熱管入側に供給された冷媒蒸気が凝縮して液相状態になった液冷媒の流量比である。従って、この伝熱管出側での液冷媒の流量比は、各領域A、B、Cの伝熱管入側にそれぞれ供給される冷媒蒸気の流量比に等しく、この冷媒蒸気の流量比は、コア4の各領域A、B、Cでの空気流量比とほぼ等しい。
Figure 2006336936
このように、前記熱交換器を凝縮器として用いる場合には、凝縮した液冷媒の流量比が前記空気流量比と等しくなるようにオリフィス径を設定することにより、コア4の各領域A、B、Cを通過する空気流量に応じた流量の冷媒蒸気を伝熱管に供給することができる。それによって、各領域での伝熱管出側での冷媒温度と空気温度の差を同程度に保つことができ、コアの全伝熱面積を熱交換に有効に使用することが可能となる。また、いずれのオリフィスでも圧力損失(オリフィス圧損)は、10kPa以下と小さい範囲に収まっており、圧縮機の所要動力に与える影響は小さい。
なお、前記フィンチューブ型熱交換器を蒸発器として、または凝縮器として用いるいずれの場合にも、すなわち冷媒流量を伝熱管の入側または出側で分配するいずれの場合も、前記オリフィス10a〜10fは、上下の固定用部材13a、13bの間に、容易に着脱可能に装着できるため、0.1mm間隔で孔径の異なるオリフィスを準備して、固定部材13a、13bをそれぞれ介して分配流路9a〜9fに装着すれば、コア4a、4bの各領域A〜Cの空気流量に対応して、冷媒流量比をより精度よく調節することが可能となる。
また、前述の冷媒供給方法は、図2に示した、4本の伝熱管を直列に接続した4パス方式の熱交換器のみならず、それよりも伝熱管の直列接続本数が多い、例えば、5パス方式または6パス方式の熱交換器に対しても好適に用いることができる。
この発明の実施形態の冷媒供給方法を適用する熱交換器の装置構成要部を示す斜視図である。 図1の熱交換器のコアを示す説明図(断面図)である。 実施形態の冷媒供給方法を模式的に示す説明図である。 オリフィスを用いた流量制御手段の装置構成を示す説明図(断面図)である。 (a)、(b)図4の流量制御手段に用いる分配板の詳細を示す説明図である。 (a)フィンチューブ型熱交換器のコアおよび従来の冷媒供給方法を示す説明図である。(b)(a)の熱交換器の伝熱管の接続部を示す説明図である。 フィンチューブ型熱交換器のW型配置を模式的に示す説明図である。 他の従来技術の冷媒供給方法を示す説明図である。
符号の説明
1・・・フィンチューブ型熱交換器
1a・・・熱交換ユニット
2・・・フィン
3・・・伝熱管
3a・・・U字管
4、4a〜4d・・・コア
5・・・ファン
6・・・冷媒供給支管
7・・・排出管
8・・・冷媒供給管
9a〜9f・・・冷媒分配流路
10a〜10f・・・オリフィス
11a〜11f・・・流量調整手段
12・・・開口
13a、13b・・・固定用部材
14・・・シール部材
15・・・分配部
16・・・接続ポート
17・・・分配円板
17a・・・円錐状部材
18・・・ボルト挿通孔
19・・・ボルト
20・・・ナット

Claims (5)

  1. 所定の間隔で平行に複数設けた板状のフィンと直交するように、直列に接続された複数本の伝熱管を多段に配列してコアが形成されたフィンチューブ型熱交換器の冷媒供給方法であって、前記コアを、伝熱管を多段に配列した方向に複数の領域に区分し、この区分した複数の各領域の伝熱管の冷媒入側または冷媒出側に冷媒分配流路をそれぞれ設け、前記各領域のフィン間を通過する空気流量に対応して冷媒流量をそれぞれ分配することにより、各領域の伝熱管に供給する冷媒流量を調整するようにしたことを特徴とするフィンチューブ型熱交換器の冷媒供給方法。
  2. 前記フィンチューブ型熱交換器を蒸発器として使用する場合に、前記冷媒分配流路を前記各領域の伝熱管の冷媒入側に設けることを特徴とする請求項1に記載のフィンチューブ型熱交換器の冷媒供給方法。
  3. 前記フィンチューブ型熱交換器を凝縮器として使用する場合に、前記冷媒分配流路を前記各領域の伝熱管の冷媒出側に設けることを特徴とする請求項1に記載のフィンチューブ型熱交換器の冷媒供給方法。
  4. 前記冷媒分配流路にそれぞれ流量調整手段を設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のフィンチューブ型熱交換器の冷媒供給方法。
  5. 前記流量調整手段が、前記冷媒分配流路に着脱自在に設けたオリフィスであることを特徴とする請求項4に記載のフィンチューブ型熱交換器の冷媒供給方法。
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