JP2006336870A - 油圧制御装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 装置全体の小型化を図る。
【解決手段】 ボディに、パイロットチェック弁7と、切換弁19と、リリーフ弁21とを組み込むとともに、切換弁がノーマル位置にあるとき、上記第切換弁19の第1〜3ポート33〜35のそれぞれを閉じ、リリーフ弁21の下流側に設けたオリフィス22の上流側の圧力作用でスプールが移動したとき、第1ポート33と第3ポート35とを開いて、それら第1ポート33と第3ポート35とを連通させるとともに、切換弁19におけるパイロット室19aのパイロット圧の作用でメインスプール32が移動したとき、少なくとも第1,3ポート33,35を開いて、それらを連通させる構成にした。
【選択図】 図2

Description

この発明は、油圧ショベル等の油圧作業機器を制御するための油圧制御装置に関する。
図7に、従来の油圧制御装置を示す。この油圧制御装置は、油圧ショベル等の油圧作業機器を制御するためのものである。
ポンプ1は、パイロット室2a,2bのパイロット圧によって切り換わるコントロールバルブ2を介して、シリンダ3に接続しているが、このコントロールバルブ2のパイロット室2a,2bに導くパイロット圧は、パイロットバルブ4で制御される。すなわち、このパイロットバルブ4は、操作レバーの傾け方向に応じて、パイロット圧を作用させるパイロット室2aあるいは2bを選択するとともに、その傾け角に応じてパイロット圧の大きさを制御するものである。
そして、上記コントロールバルブ2が、図示の中立位置にあるとき、ポンプ1の吐出量の全量をタンクに還流させるとともに、ポンプ1とシリンダ3との連通を遮断する。そして、コントロールバルブ2が図面左側位置である上昇位置aに切り換わると、ポンプ2とシリンダ3のボトム側の圧力室3aとを連通させ、タンクとシリンダのロッド側の圧力室3bとを連通させる。
上記コントロールバルブ2を図面右側位置である下降位置bに切り換えると、今度は、ポンプ1とシリンダ3のロッド側の圧力室3bとを連通させ、タンクとシリンダ3のボトム側の圧力室3aとを連通させる。ただし、コントロールバルブ2とシリンダ3のボトム側の圧力室3aとを接続する通路過程には、その上流側から順に負荷保持管路5および負荷保持弁機構6を接続している。
そして、負荷保持管路5に接続した上記負荷保持弁機構6は、パイロットチェック弁7、切換弁9およびオーバーロードリリーフ弁10からなる。このように負荷保持弁機構6を構成するパイロットチェック弁7は、このパイロットチェック弁7の下流側をシリンダ3のボトム側の圧力室3aに接続し、通常は、コントロールバルブ2から上記ボトム側の圧力室3aへの流通のみを許容するものである。ただし、このパイロットチェック弁7には切換弁9を接続し、この切換弁9の切り換え位置に応じて、上記ボトム側の圧力室3aからコントロールバルブ2への流通を許容できるようにしている。
すなわち、切換弁9を図示の左側位置である遮断位置を保っているときには、パイロットチェック弁7とタンクとの連通を遮断し、右側位置である連通位置に切り換えたとき、パイロットチェック弁7とタンクとを連通させる。そして、上記のように切換弁9を上記遮断位置に保っているときには、パイロットチェック弁7は、チェック機能を発揮して、コントロールバルブ2から上記ボトム側の圧力室3aへの流通のみを許容する。また、切換弁9を上記連通位置に切り換えたときには、パイロットチェック弁7は、そのチェック機能が解除されて、ボトム側の圧力室3aからコントロールバルブ2への流通を許容する。
上記のようにした切換弁9は、そのパイロット室9aを、コントロールバルブ2のパイロット室2bに接続している。したがって、コントロールバルブ2を図面右側位置である下降位置bに切り換えたとき、それに同期して切換弁9も、遮断位置から連通位置へ切り換わる。
さらに、上記オーバーロードリリーフ弁10は、シリンダ3のボトム側の圧力室3aとパイロットチェック弁7との間に接続されているが、このようにしたオーバーロードリリーフ弁10は、負荷Wを保持した状態で、その負荷W側からシリンダ3に外力が加わったときに、上記ボトム側の圧力室3aの負荷圧が異常に上昇するのを防ぎ、ショックを吸収するためのものである。
次に、上記従来の油圧制御装置の作用を説明する。
図7に示すように、コントロールバルブ2が中立位置にあれば、シリンダ3のボトム側の圧力室3a及びロッド側の圧力室3bのいずれにも、ポンプ1の吐出油は導かれない。
このとき、切換弁9のパイロット室9aにもパイロット圧は導かれず、切換弁9が遮断位置を保つので、パイロットチェック弁7はチェック機能を発揮する。したがって、シリンダ3のボトム側の圧力室3a側からの流れを阻止して、負荷Wをしっかりと保持することができる。
負荷Wを上昇させたいときは、パイロットバルブ4からパイロット室2aにパイロット圧を導いて、コントロールバルブ2を、図面左側の上昇位置aに切り換える。このときも、切換弁9が遮断位置を保つので、パイロットチェック弁7はチェック機能を発揮する。したがって、ポンプ1の吐出圧が適当に上昇したら、その吐出油がパイロットチェック弁7を開いてシリンダ3のボトム側の圧力室3aに導かれ、また、シリンダ3のロッド側の圧力室3bの作動油がタンクに排出され、負荷Wを上昇させることができる。
逆に、負荷Wを下降させたいときは、パイロットバルブ4からパイロット室2bにパイロット圧を導いて、コントロールバルブ2を、図面右側の下降位置bに切り換える。このとき、そのパイロット圧がパイロット室9aにも導かれるので、切換弁9が連通位置に切り換わり、パイロットチェック弁7のチェック機能を解除する。したがって、上記ボトム側の圧力室3aの作動油は、パイロットチェック弁7を通過して、コントロールバルブ2の開度に応じてタンクに排出されることになり、負荷Wを下降させることができる。
上記従来の油圧制御装置では、油圧ショベルでクレーン作業を行ない、目的物を下降させているようなときに、万が一負荷保持管路5が破損すると、その破損部分から上記ボトム側の圧力室3aの作動油がいっきに排出されて、この目的物が急下降してしまうことになる。この場合、コントロールバルブ2を中立位置に戻せば、切換弁9が遮断位置に復帰するので、パイロットチェック弁7にチェック機能を発揮させて、目的物の下降を止めることはできる。しかし、目的物は急下降するため、コントロールバルブ2を中立位置に戻す前に完全に落下することがあり、その場合には、この目的物が壊れたりするおそれがある。
また、上記従来の油圧制御装置では、負荷Wを保持した状態で、その負荷W側から外力が加わったときのショックを吸収するため、シリンダ3のボトム側の圧力室3aとパイロットチェック弁7との間に、オーバーロードリリーフ弁10を接続している。
しかし、負荷保持弁機構6はシリンダ3付近に設置されることが多く、この負荷保持弁機構6に内蔵されたオーバーロードリリーフ弁10も、作業機器本体側から離れたシリンダ3付近に位置することになる。
一方、タンクは作業機器本体側に設置されることが多い。そのため、上記オーバーロードリリーフ弁10が作業機器本体側から離れると、このオーバーロードリリーフ弁10をタンクに接続するための配管がそれだけ長くなってしまう。
特に、オーバーロードリリーフ弁10は、過負荷圧を逃すためのものであるから、上記配管としては、容量の大きなものを用いなければならない。そのため、その配管が長くなれば、コストアップするとともに大型化してしまう。
この発明の第1の目的は、油圧ショベルでクレーン作業を行ない、目的物を下降させているときなどに、負荷保持管路5が損傷したとしても、その目的物が急下降するのを防ぐことのできる油圧制御装置を提供することであり、第2の目的は、オーバーロードリリーフ弁10をシリンダ3のボトム側の圧力室3aとパイロットチェック弁7との間に接続する必要がなく、コストダウン及び小型化を図ることのできる油圧制御装置を提供することである。
第1の発明は、ボディに、パイロットチェック弁と、切換弁と、リリーフ弁とを組み込むとともに、上記パイロットチェック弁は、弁部材をボディに摺動自在に組み込み、この弁部材の一方の面を負荷保持管路に連通するポートに臨ませ、他方の面を、スプリングを介在させた背圧室に臨ませ、背圧室の圧力および上記スプリングのバネ力の合計作用力に対して、上記ポートの圧力作用が打ち勝ったときに上記ポートを、シリンダの圧力室に連通するアクチュエータ通路に連通させる構成にする一方、上記切換弁は、パイロットチェック弁における弁部材の一方の面を臨ませたポートに連通する第1ポートと、上記アクチュエータ通路から分岐した分岐通路およびボディに組み込んだリリーフ弁に連通する第2ポートと、パイロットチェック弁の上記背圧室に連通した第3ポートとを設けるとともに、上記ボディに摺動自在に組み込んだスプールを備え、このスプールは、その一端をパイロット室に臨ませ、他端をスプリング室に臨ませ、上記パイロット室のパイロット圧の作用で移動するとともに、上記リリーフ弁の下流側に設けたオリフィスの上流側に発生する圧力作用でも移動する構成にしてなり、切換弁がノーマル位置にあるとき、上記第1〜3ポートのそれぞれを閉じ、所定圧以下の上記パイロット圧の作用でスプールが移動したとき、少なくとも第1,2ポートを開いてそれらを連通させ、所定圧以上の上記パイロット圧の作用でスプールが移動したとき、および上記オリフィスの上流側に発生する所定圧以上の圧力の作用でスプールが移動したとき、少なくとも第1ポートと第3ポートとを開いてそれらを連通させる構成にした点に特徴を有する。
第2の発明は、上記パイロットチェック弁が、アクチュエータ通路と背圧室とを、絞り通路を介して連通する構成にした点に特徴を有する。
第3の発明は、上記切換弁が、第1ポートと第2ポートとを連通させたとき可変絞りを構成するノッチをスプールに設けた点に特徴を有する。
第4の発明は、上記切換弁は、上記パイロット室に導かれた所定圧以上のパイロット圧の作用でスプールが移動したとき、および上記オリフィスの上流側に発生する所定圧以上の圧力の作用でスプールが移動したとき、第2ポートを閉じ、第1ポートと第3ポートとを開いてそれらを連通させる構成にした点に特徴を有する。
第5の発明は、上記スプールをメインスプールとサブスプールとに分けてそれらを直列に配置するとともに、メインスプールとサブスプールとの当接面にサブパイロット室を区画し、このサブパイロット室を、上記リリーフ弁の下流側に設けたオリフィスの上流側に連通させた点に特徴を有する。
第1〜5の発明によれば、パイロットチェック弁、切換弁およびリリーフ弁をボディにすべて組み込めるので、装置全体を小型化できる。特に、リリーフ弁をボディに組み込むとともに、このリリーフ弁が開いたとき、シリンダの圧力室の作動油を逃がしてショックの発生を防止できるとともに、メインとなるオーバーロードリリーフ弁を、例えばポンプ側に設けることができる。このようにオーバーロードリリーフ弁をポンプ側に設けられるので、さらに装置全体を小型化できる。さらに、油圧ショベルでクレーン作業を行い、目的物を下降させているようなときに、万が一、負荷保持管路が損傷したとしても、その目的物が急下降するのを防ぐことができる。
特に、第4の発明によれば、スプールが所定圧以上のパイロット圧で移動したとき、分岐通路を遮断するので、背圧室内の圧力が安定し、負荷の下降速度も安定させることができる。
図1、2に、この発明の油圧制御装置の第1実施例を示す。この第1実施例は、負荷保持弁機構6以外の基本的構成については、上記従来で説明したとほぼ同じである。したがって、以下では、従来の油圧制御装置との相違点を中心に説明するとともに、同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
また、上記油圧制御装置の概略を説明するために、図1に示した回路を最初に説明する。
図1に示すように、ポンプ1には、コントロールバルブ2を介して、シリンダ3を接続している。そして、上記コントロールバルブ2とシリンダ3のボトム側の圧力室3aとの間には、負荷保持弁機構6を設けている。この負荷保持弁機構6は、パイロットチェック弁7と、切換弁19と、リリーフ弁21とからなるものである。なお、これらの構成要素を備えている点は、従来と同様である。
上記のようにして接続したパイロットチェック弁7は弁部材13を有し、この弁部材13の先端に第1受圧面11を形成し、また、側部に第2受圧面12を形成している。そして、この弁部材13背面の背圧室14にスプリング15を設け、そのスプリング15の弾性力によって、弁部材13を弁座16に着座させている。
弁部材13が弁座16に着座した状態では、シリンダ3のボトム側の圧力室3aと負荷保持管路5とが遮断される。このとき、弁部材13の第1受圧面11には、負荷保持管路5の圧力が作用し、また、第2受圧面12には、上記ボトム側の圧力室3aの負荷圧が作用する。そして、上記背圧室14には、弁部材13に形成した絞り通路17を介して、上記のボトム側の圧力室3aの負荷圧を導いている。
このようにしたパイロットチェック弁7の背圧室14に、パイロット通路8を接続している。また、シリンダ3のボトム側の圧力室3aとパイロットチェック弁7との間には、分岐通路18を接続している。
上記パイロット通路8と分岐通路18とには、切換弁19を設けている。この切換弁19は、負荷保持管路5に連通する第1ポート33と、分岐通路18に連通する第2ポート34と、パイロット通路8に連通する第3ポート35とを備え、かつ、遮断位置x、第1連通位置y、第2連通位置zの3つの位置に切り換えられる構成にしている。そして、遮断位置xでは、第1ポート〜第3ポート33〜35のすべてを閉じて、パイロット通路8及び分岐通路18の両方を閉鎖している。また、第1連通位置yでは、パイロット通路8を閉じたままであるが、第2ポート34と第1ポート33とを開いて、分岐通路18を可変絞り20を介して負荷保持管路5に連通する。さらに、第2連通位置zでは、第1ポート〜第3ポート33〜35を開いて、パイロット通路8及び分岐通路18の両方を、負荷保持管路5に連通する。
上記切換弁19は、ノーマル状態で遮断位置xにある。そして、パイロット室19aに所定圧以下のパイロット圧が導かれると、第1連通位置yに切り換わる。さらに、パイロット室19aに所定圧を超えるパイロット圧が導かれると、第2連通位置zにまで切り換わる。このようにした切換弁19のパイロット室19aには、コントロールバルブ2のパイロット室2bのパイロット圧を導いている。
なお、この第1実施例では、オーバーロードリリーフ弁10を負荷保持管路5に接続し、従来のようにシリンダ3の圧力室3aとパイロットチェック弁7との間には接続していない。
そして、負荷保持弁機構6には、オーバーロードリリーフ弁10に比べて小型のリリーフ弁21を内蔵し、このリリーフ弁21を、シリンダ3の圧力室3aとパイロットチェック弁7との間に接続している。さらに、リリーフ弁21の下流側にオリフィス22を配置するとともに、このオリフィス22の上流側の圧力を、上記切換弁19のパイロット室19a側に導いている。
次に、上記油圧回路の作用を説明する。
図1に示すように、コントロールバルブ2が中立位置にあれば、シリンダ3のボトム側の圧力室3a及びロッド側の圧力室3bのいずれにも、ポンプ1の吐出油は導かれない。
このとき、パイロット室19aにもパイロット圧は導かれず、切換弁19が遮断位置xを保つ。したがって、パイロットチェック弁7の背圧室14の圧力は、シリンダ3の圧力室3aの負荷圧に維持される。背圧室14がシリンダ3の負荷圧に保たれれば、背圧室14の負荷圧による圧力作用とスプリング15の弾性力とによって、弁部材13が弁座16に着座した状態を保ち、シリンダ3の圧力室3a側からの流れを阻止して、負荷Wをしっかりと保持することができる。
負荷Wを上昇させたいときは、パイロットバルブ4からパイロット室2aにパイロット圧を導いて、コントロールバルブ2を、図面左側の上昇位置aに切り換える。コントロールバルブ2が上昇位置aに切り換われば、ポンプ1の吐出圧が、パイロットチェック弁7の弁部材13の第1受圧面11に作用する。なお、コントロールバルブ2を上記のように上昇位置aに切り換えたときには、切換弁19が遮断位置にあるので、パイロットチェック弁7の背圧室14の圧力は、シリンダ3の負荷圧に維持される。したがって、弁部材13の第1受圧面11に作用する圧力作用が、背圧室14の負荷圧による圧力作用及びスプリング15の弾性力より大きくなったとき、弁部材13が弁座16から離れて、ポンプ1の吐出油をシリンダ3のボトム側の圧力室3aに導くことになる。
また、コントロールバルブ2が上昇位置aに切り換われば、シリンダ3の圧力室3bの作動油がタンクに排出される。このようにして、シリンダ3のボトム側の圧力室3aにポンプの吐出油を導き、かつ、ロッド側の圧力室3bの作動油をタンクに排出されるので、負荷Wを上昇させることができる。
逆に、負荷Wを下降させるときには、パイロットバルブ4からパイロット室2bにパイロット圧を導いて、コントロールバルブ2を、図面右側の下降位置bに切り換える。このようにコントロールバルブ2を下降位置bに切り換えると、パイロット圧がパイロット室19aにも導かれるので、コントロールバルブ2の下降位置bへの切り換えに同期して切換弁19も切り換わることになる。
いま、切換弁19のパイロット室19aに作用するパイロット圧が所定圧以下であれば、切換弁19は第1連通位置yに切り換わるとともに、この第1連通位置yにおいてはパイロット通路8を閉じた状態に保つ。このようにパイロット通路8が閉じていれば、パイロットチェック弁7の背圧室14の圧力は、シリンダ3の負荷圧に維持される。したがって、この背圧室14の負荷圧による圧力作用とスプリング15の弾性力とによって、弁部材13は弁座16に着座した状態を保ち、パイロットチェック弁7は、シリンダ3のボトム側の圧力室3a側からの流れを阻止する。
ただし、この第1連通位置yでは、分岐通路18を絞り20を介して負荷保持管路5に連通するので、シリンダ3のボトム側の圧力室3aの作動油は、分岐通路18から、絞り20を介してコントロールバルブ2ヘと導かれる。したがって、シリンダ3の圧力室3aの作動油は、絞り20の開度とコントロールバルブ2の開度とに応じてタンクに排出されることになり、負荷Wをゆっくりと下降させることができる。
それに対して、パイロット圧が所定圧を超えていれば、切換弁19は第2連通位置zにまで切り換わる。この第2連通位置zでは、パイロット通路8を負荷保持管路5に連通するので、絞り通路17前後で差圧が発生し、この差圧の分だけ背圧室14の圧力が低くなる。そのため、背圧室14の圧力作用によって弁部材13に与えられる閉じ方向の力が弱くなる。
そして、この背圧室14による作用力およびスプリング15の弾性力に、第2受圧面12にシリンダ3の負荷圧が作用することによって生じる力が打ち勝つと、弁部材13が弁座16から離れることになる。このように弁部材13が弁座16から離れれば、上記ボトム側の圧力室3aから戻される作動油のほとんどは、このパイロットチェック弁7を通過して、コントロールバルブ2からタンクに排出されることになる。つまり、切換弁19が第2連通位置zにある状態は、上記従来の油圧制御装置においてパイロットチェック弁7が開いた状態と実質的に同じものとなる。
ここで、パイロット室19aに導かれるパイロット圧と、油圧ショベルの作業状況との関係について説明する。
油圧ショベルでクレーン作業を行ない、目的物を下降させるような場合は、ゆっくりと下降させるために、コントロールバルブ2をわずかに下降位置bに切り換えるだけである。このようにコントロールバルブ2をわずかに切り換えるためには、コントロールバルブ2のパイロット室2bに導くパイロット圧を、所定圧以下の範囲で発生させることになる。
すなわち、クレーン作業を行ない、目的物を下降させるような場合には、切換弁19のパイロット室19aに導かれるパイロット圧も所定圧以下であり、切換弁19は、第1連通位置yまでしか切り換わらない。そして、切換弁19が第1連通位置yにあるときに、負荷保持管路5が万が一損傷したとしても、その損傷部分よりも上流側に絞り20があるので、シリンダ3の上記圧力室3aの作動油が、負荷保持管路5の損傷部分からいっきに排出されるのを防ぐことができる。したがって、目的物が急下降するのを防止して、この目的物が壊れたりするのを防ぐことができる。
それに対して、油圧ショベルで地面の掘削作業や地ならし作業を行なうような場合には、大流量が必要とされるので、コントロールバルブ2を大きく下降位置に切り換える。したがって、コントロールバルブ2のパイロット室2bに導くパイロット圧は、所定圧を超える範囲で発生させることになる。
すなわち、地面の掘削作業や地ならし作業を行なうような場合には、切換弁19のパイロット室19aに導かれるパイロット圧も所定圧を超え、切換弁19は第2連通位置zにまで切り換わることになる。切換弁19が第2連通位置zにあるとき、万が一負荷保持管路5が損傷すると、従来の油圧制御装置と同じく、シリンダ3の圧力室3aの作動油が、負荷保持管路5の損傷部分からいっきに排出される。ただし、この場合は、地面の掘削作業や地ならし作業に必要とされる力が発揮されなくなるだけで、クレーン作業のように、目的物が急下降するような問題は生じない。
なお、コントロールバルブ2の下降位置bにおける開度Tと、切換弁19が第1連通位置yにあるときの絞り20の開度tとの関係は、負荷Wの下降スピードをどう設定するかによってある程度決められてしまう。そういった中で、これら開度T、tの相対的な大きさの関係については、例えば次のようにして決めてもよい。負荷保持管路5が損傷した場合でも、シリンダ3の圧力室3aの作動油が排出されるのを防ぐといった意味では、切換弁19が第1連通位置yにあるときの絞り20の開度tを小さくしておくのがよい。すなわち、開度T≧開度tであるのが望ましいといえる。
一方で、切換弁19が第1連通位置yにあるときに、その絞り20の開度tを小さくするということは、ボトム側の圧力室3aの作動油が、主にこの絞り20によって制御されることを意味する。そのため、切換弁19が第2連通位置zに切り換わると、第1連通位置yでは主に絞り20の開度tで制御されていたボトム側の圧力室3aが、急にコントロールバルブ2の開度Tだけで制御されることになり、流量変動が大きくなってしまう。
以上のことを考慮すれば、切換弁19が第1連通位置yにあるときは、開度T≧開度tとしておき、切換弁19が第1連通位置yから第2連通位置zに移行する前の位置で開度T<開度tとなるような特性を持たせることができれば、最も望ましいといえる。
また、上記第1実施例の油圧制御装置では、負荷Wを保持しているとき、すなわち、コントロールバルブ2が中立位置にあるときに、その負荷W側から外力が加わると、シリンダ3の圧力室3aの負荷圧が上昇して、リリーフ弁21を開く。したがって、オリフィス22の上流側に圧力が発生し、その圧力が、切換弁19のパイロット室19a側に導かれる。
上記のようにパイロット室19a側にオリフィス22の上流側の圧力が導かれると、上記切換弁19は第2連通位置zにまで切り換わるようセッティングされている。そして、切換弁19が第2連通位置zにまで切り換われば、パイロットチェック弁7を開いて、シリンダ3のボトム側の圧力室3aをオーバーロードリリーフ弁10側に連通させることができる。したがって、オーバーロードリリーフ弁10を、シリンダ3のボトム側の圧力室3aとパイロットチェック弁7との間に接続しなくても、負荷W側から外力が加わったときのショックを吸収し、負荷圧が異常に上昇するのを防ぐことができる。
このようにした第1実施例では、リリーフ弁21を設けたので、オーバーロードリリーフ弁10を、シリンダ3のボトム側の圧力室3aとパイロットチェック弁7との間でなく、負荷保持管路5に接続できるので、このオーバーロードリリーフ弁10を、タンクが設置されている作業機器本体付近に設置することができる。したがって、オーバーロードリリーフ弁10をタンクに接続するための配管も短くてすみ、コストダウン及び小型化を図ることが可能となる。
もちろん、負荷保持弁機構6に内蔵したリリーフ弁21を、作業機器本体側に設置されたタンクに接続するための配管は必要となる。ただし、このリリーフ弁21は、オリフィス22の上流側に圧力を発生させるためのもので、オーバーロードリリーフ弁10に比べれば非常に小型のものである。したがって、このリリーフ弁21をタンクに接続するための配管は容量の小さなものでよく、大型化するのを避けることができる。
図2は、上記第1実施例の回路構成を具体的に示したもので、以下では、図1の回路図で示される構成要素については、同一の符号を付して説明する。
第1ボディ23には、図1に示した負荷保持管路5に連通するポート24と、同じく図1に示したシリンダ3のボトム側の圧力室3aに連通するアクチュエータ通路25とを形成している。そして、この第1ボディ23に摺動孔26を形成し、弁部材13を摺動自在に組み込んでいる。この弁部材13の先端には第1受圧面11を形成し、また、弁部材13の側部には段部状の第2受圧面12を形成している。
さらに、摺動孔26をバネ受け部材27で閉塞し、弁部材13背面に背圧室14を形成している。そして、この背圧室14に設けたスプリング15の弾性力を、弁部材13に作用させ、弁部材13が弁座16に着座して、ポート24とアクチュエータ通路25とを遮断する構成にしている。この状態では、弁部材13の第1受圧面11にポート24に連通する負荷保持管路5の圧力が作用し、第2受圧面12には、アクチュエータ通路25に連通するシリンダ3の圧力室3aの負荷圧が作用する。
さらに、上記背圧室14には、弁部材13に形成した連通路28を介して、シリンダ3の圧力室3aの負荷圧を導いているが、この連通路28の途中には、絞り部材29を組み込んでいる。すなわち、これら連通路28と絞り部材29とが相まって、図1の絞り通路17を構成する。なお、第1ボディ23には分岐通路18を形成し、この分岐通路18に、シリンダ3の圧力室3aからアクチュエータ通路25を経由した圧油が流通するようにしている。
上記第1ボディ23には、第2ボディ30を固定している。そして、この第2ボディ30に、切換弁19とリリーフ弁21とを組み込んでいるが、まず、切換弁19の具体的な構造について説明する。
上記第2ボディ30にはスプール孔31を形成し、このスプール孔31にメインスプール32を摺動自在に組み込んでいる。そして、上記第2ボディ30の中央付近に第1ポート33を形成し、この第1ポート33を、図1に示すように負荷保持管路5に接続している。また、図2において第1ポート33の右側には、分岐通路18に連通する第2ポート34を形成している。さらに、図2において第1ポート33の左側には、パイロット通路8に連通する第3ポート35を形成している。
第2ボディ30の図面右端にはキャップ36を組み付け、スプール孔31の端部にスプリング室37を形成している。そして、このスプリング室37に設けたスプリング38の弾性力を、メインスプール32に作用させている。なお、このスプリング室37を、第2ボディ30に形成したタンク通路39に連通させている。また、キャップ36にはアジャスタ40を組み付けておき、スプリング38のイニシャル荷重を自由に変更できるようにしている。
第2ボディ30の図面左端にはキャップ41を設け、スプール孔31の端部にパイロット室19aを形成している。ただし、このパイロット室19aには、メインスプール32の端部を直接臨ませるのではなく、メインスプール32に隣接させたサブスプール42の端部を臨ませている。つまり、メインスプール32とサブスプール42とを直列に配置するとともに、このサブスプール42の端面をパイロット室19aに臨ませている。そして、メインスプール32とサブスプール42との当接面にはサブパイロット室を区画しているが、このサブパイロット室に圧力が作用したとき、先ずサブスプール42がキャップ41方向に移動する。ただし、サブスプール42の移動量はキャップ41によって規制される。すなわち、キャップ41がストッパーの機能を発揮し、サブスプール42が上記キャップ41方向にはほとんど移動できないようにしている。このようにしたサブスプール42は、次の二つの機能を持っている。すなわち、パイロット室19aにパイロット圧が導かれたときに、メインスプール32と一体となって移動する機能と、メインスプール32とサブスプール42との当接面に圧力が作用したとき、サブスプール42がストッパーであるキャップ41に移動を規制されながら、メインスプール32をサブスプール42の移動方向とは反対方向に移動させる機能とである。
また、上記パイロット室19aは、キャップ41に形成したパイロットポート43を介してパイロット圧を導くが、このパイロットポート43は、コントロールバルブ2のパイロット室2bに連通させている。したがって、このパイロット室19aには、コントロールバルブ2のパイロット室2bのパイロット圧が導かれることになる。
いま、図2に示すように、メインスプール32がノーマル状態にあれば、第1ポート33と第2ポート34、および第1ポート33と第3ポート35との連通が遮断される。この状態では、パイロット通路8及び分岐通路18の両方が閉じられて、切換弁19が遮断位置xに保たれる。
上記ノーマル状態から、パイロット室19aにパイロット圧が導かれると、そのパイロット圧がサブスプール42の端面に作用する。したがって、このサブスプール42に押される恰好でメインスプール32がスプリング38に抗して移動し、ノッチ44を介して第1ポート33と第2ポート34とが連通する。そして、第1ポート33と第2ポート34とがノッチ44を介して連通するということは、図1の回路図においては、分岐通路18が絞り20を介して負荷保持管路5に連通するということであり、切換弁19が第1連通位置yに切り換わったことになる。
さらにメインスプール32が移動すると、第1ポート33が、第2ポート34だけでなく、環状溝45を介して第3ポート35にも連通する。そして、第1ポート33と第3ポート35とが連通するということは、パイロット通路8が負荷保持管路5に連通するということであり、切換弁19が第2連通位置zにまで切り換わったことになる。
次に、リリーフ弁21の具体的な構造について説明する。
第2ボディ30には組み付け孔46を形成し、この組み付け孔46を上記第2ポート34に連通させている。そして、この組み付け孔46に、バルブ保持部材47を挿入固定するとともに、このバルブ保持部材47の内部には、ポペット48を組み込んでいる。そして、ポペット48にスプリング49の弾性力を作用させて、このポペット48を、バルブ保持部材47内に形成した弁座50に着座させている。
また、第2ボディ30には、ポペット48の背面側の圧力を上記タンク通路39に導く第1連絡通路51を形成し、この第1連絡通路51の途中に、オリフィス22を構成する絞り部材52を設けている。さらに、この第2ボディ30には、上記組み付け孔46を挟んで第1連絡通路51と反対側に、第2連絡通路53を形成するとともに、この第2連絡通路53の一端を第1連絡通路51に連通させ、他端をスプール孔31に開放させている。そして、メインスプール32がノーマル状態にあるとき、図2に示すように、第2連絡通路53の開口部分に、メインスプール32とサブスプール42との当接部分であるパイロット室が位置するようにしている。
前述したように、負荷Wを保持しているとき、すなわち、コントロールバルブ2がノーマル状態にあるときに、その負荷W側から外力が加わると、シリンダ3のボトム側の圧力室3aの負荷圧が上昇する。したがって、分岐通路18の圧力が上昇して、その圧力作用によってポペット48が弁座50から離れる。そして、ポペット48が弁座50から離れると、分岐通路18の作動油がポペット48の背面側に流れるとともに、第1連絡通路51に導かれて、絞り部材52の上流側に圧力が発生する。
上記のようにして絞り部材52の上流側に発生した圧力は、第2連絡通路53から前記サブパイロット室に導かれて、サブスプール42とメインスプール32との両方に作用する。したがって、サブスプール42とメインスプール32とは、互いに離れる方向に移動して、メインスプール32が、第1ポート33と第3ポート35とを連通する第2連通位置zにまで切り換わることになる。
上記のようにした第1実施例においては、リリーフ弁21が開いて絞り部材52に設けたオリフィス22の上流側に圧力が発生したとき、その圧力がメインスプール32に直接作用する。しかし、コントロールバルブ2のパイロット室2bにおけるパイロット圧、言い換えるとパイロット室19aに導かれたパイロット圧は、サブスプール42を介してメインスプール32に作用することになる。
上記のようにした図2に示した具体的な構成において、前記図1において説明した作用効果をすべて達成することができる。
図3,4に示した第2実施例は、次の点で第1実施例と異なるのみである。すなわち、この第2実施例では、第1実施例の絞り通路17を可変絞り通路57とする一方、切換弁19の第2連通位置zにおいて可変絞り58を介して第3ポート35と第1ポート33とを連通させ、かつ、パイロットチェック弁7の弁部材13にノーズ部65を設けたことが第1実施例と異なる点である。上記以外の構成は第1実施例と同様である。
そして、図3に示すように、パイロットチェック弁7は、その背圧室14とシリンダ3のボトム側の圧力室3aとを、可変絞り通路57を介して連通している。この可変絞り通路57の具体的構成は、図4に示すとおりである。すなわち、パイロットチェック弁7の弁部材13の摺動面には、軸方向溝59と、この軸方向溝59に連通するテーパ溝60とを形成し、このテーパ溝60と、摺動孔26の上部に形成した段部61とが相まって可変絞り62を構成している。そして、シリンダ3のボトム側の圧力室3aの作動油を、アクチュエータ通路25から軸方向溝59および可変絞り62を介して背圧室14に導くようにしている。つまり、この可変絞り62は図3の回路図における可変絞り通路57を構成するものである。
上記可変絞り62の開度は、図示するように、弁部材13を弁座16に押しつけた状態で最小となり、弁部材13が上方に押し上げられるにしたがって大きくなるようにしている。つまり、パイロットチェック弁7の開度に応じて可変絞り62の開度も大きくなるようにしている。このように可変絞り62の開度をパイロットチェック弁7の開度に対応させたのは、パイロットチェック弁7が一気に開かないようにするためである。その理由を以下に説明する。
パイロットチェック弁7は、可変絞り62の前後に生じる差圧によって開くものであるが、この差圧というのは、可変絞り62の開度に反比例する。そのため、パイロットチェック弁7を開くときに、可変絞り62の開度が増加するようにしておけば、パイロットチェック弁が開けば開くほど、可変絞り62の前後の差圧が小さくなって、パイロットチェック弁7を開こうとする力が弱くなる。
したがって、上記したように、パイロットチェック弁7が一気に開いたりせず、その開口面積は、緩やかに増加することになる。このようにパイロットチェック弁の開口面積が、緩やかに増加すれば、アクチュエータ通路25側からポート24側に大流量が一気に流れ込んだりしない。
一方、図3に示すように、切換弁19は、その第2連通位置zにおいて、負荷保持管路5とシリンダ3のボトム側の圧力室3aとを可変絞り58を介して連通するようにしている。ただし、この可変絞り58の開口面積は、背圧室14と負荷保持管路5とを連通する絞り20の開口面積よりも小さくしている。なぜなら、可変絞り58は、可変絞り通路57の前後に、所定の差圧を発生させるだけの流量を流すことができればいいからである。これに対して絞り20は、その開度があまり小さいと、シリンダ3の下降速度が極端に遅くなってしまうので、ある程度の大きさを必要としている。
また、上記可変絞り58は、図4に示すように、切換弁19のメインスプール32のランド部63に形成したノッチ64によって構成している。このノッチ64は、図示のノーマル状態からメインスプール32が図面右方向に移動すると、第1ポート33と第3ポート35とを連通して、背圧室14の圧油を、第1ポート33に連通する負荷保持管路5に導く。
さらに、図4に示すように、パイロットチェック弁7の弁部材13の先端には、内部に流路65aを備えた円筒形のノーズ部65を設けている。このノーズ部65の基端側には、上記流路65aに連通する開口面積の小さい小孔66を複数形成し、ノーズ部65の先端側には、上記流路65aに連通する開口面積の大きい大孔67を複数形成している。
上記のように孔66,67を備えたノーズ部65は、図示の状態から弁部材13が押し上げられると、この弁部材13と一体的に上方に移動して、最初に小孔66をアクチュエータ通路25側に開口し、次に大孔67をアクチュエータ通路25側に開口する。つまり、弁部材13の押し上げ量が多いほど、ポート24とアクチュエータ通路25との連通面積が大きくなり、ポート24とアクチュエータ通路25とを通過する流量も増える。
そして、この弁部材13の押し上げ量というのは、シリンダ3を下降させるとき、すなわち可変絞り通路57前後の差圧でパイロットチェック弁7が開くときに、小孔66だけがアクチュエータ通路25に開口するように設定し、シリンダ3を上昇させるとき、すなわち第1受圧面11にポンプ圧が作用したときに、小孔66および大孔67がアクチュエータ通路25に開口するようにしている。
そして、この第2実施例では、上記したように可変絞り通路57前後の差圧が、パイロットチェック弁7が開けば開くほど小さくなるようにしたので、このパイロットチェック弁7の開口面積は緩やかに増加する。したがって、シリンダ3のボトム側の圧力室3aから、大量の作動油がパイロットチェック弁7を介して負荷保持管路5側に一気に流れ込むのを防止できる。このようにボトム側の圧力室3aの作動油が一気に流れ込むのを防止すれば、パイロットチェック弁7が開くときに生じるショックもなくなる。つまり、この第2実施例によれば、パイロットチェック弁7が一気に開くのを規制できるので、それが開くときに生じやすかったショックを緩和できる。
また、上記のようにシリンダ3を下降させる場合、図4に示すノーズ部65の小孔66だけがアクチュエータ通路25側に開口するので、この状況で負荷保持管路5が損傷したとしても、ボトム側の圧力室3aから排出される流量は、小孔66の開口面積分に抑えることができる。このようにボトム側の圧力室3aから排出される流量を少なく抑えることで、シリンダ3に設けた負荷Wが急激に落下するのを防ぐことができる。
なお、コントロールバルブ2を上昇位置aに切換えた場合には、上記したように大孔67もアクチュエータ通路25側に開口するように弁部材13の押し上げ量を設定しているので、ポンプ1からの圧油は、小孔66の開口面積と大孔67の開口面積とを合計した分の流量がボトム側の圧力室3aに供給されることになる。したがって、シリンダ3の負荷Wを、素早く上昇させることができる。
図5,6に示した第3実施例は、上記第2実施例における切換弁19の第2連通位置zの構成を変えたものであり、その他の構成については第2実施例と全く同じである。そして、図5に示すように、この第3実施例では、切換弁19を第2連通位置zに切り換えると、パイロットチェック弁7の背圧室14と負荷保持管路5とを、図6に示したノッチ69からなる可変絞り58を介して連通する一方で、分岐通路18を遮断するようにしている。
また、上記切換弁19の第2連通位置zは、図6に示すように、メインスプール32のランド部68に形成したノッチ69を、環状溝71側に連通させないことで構成している。すなわち、このノッチ69は、図示するノーマル状態から図面右方向に移動すると、第1ポート33と第2ポート34とを連通するが、さらにメインスプール32が右方向に移動すると、ランド部68によって第1ポート33と第2ポート34との連通が遮断される。このように第1ポート33と第2ポート34との連通が遮断されたときには、図面左側のノッチ64を介して第1ポート33と第3ポート35とが連通するようにしている。
今、切換弁19を第2連通位置zに切り換えたときに、もし、第1連通位置yのように絞り20を介して分岐通路18が連通したままであれば、ボトム側の圧力室3aからの作動油は、分岐通路18とパイロットチェック弁7とを介して排出される。しかし、絞り20の開度は、上記したように可変絞り58の開度よりも大きいため、この絞り20を作動油が流れる際に生じる圧力損失分が、パイロットチェック弁7の背圧室14に背圧として作用する。そのため、背圧室14内の圧力が不安定になる。
しかも、背圧室14内の圧力は、パイロットチェック弁7の開度を決める要素の1つなので、背圧室14の圧力が不安定だと、パイロットチェック弁7の開度も安定しない。パイロットチェック弁7の開度が安定しないと、シリンダ3のボトム側の圧力室3aから排出される流量も一定ではないので、負荷Wの下降速度が不安定になるという不都合が生じる。
しかし、この第3実施例のように、切換弁19の第2連通位置zで、分岐通路18を遮断すれば、背圧室14内の圧力が安定するので、負荷Wの下降速度が変化するという問題がなくなる。
なお、上記第2,3実施例でも、前記第1実施例と同様に、切換弁19が第1連通位置yにあるときに、万が一負荷保持管路5が損傷したとしても、その損傷部分よりも上流側に絞り20があるので、シリンダ3のボトム側の圧力室3aの作動油が、負荷保持管路5の損傷部分からいっきに排出されるのを防ぐことができる。したがって、目的物が急下降するのを防止して、この目的物が壊れたりするのを防ぐことができる。
また、保持している負荷Wに外力が加わったとしても、パイロットチェック弁7およびオーバーロードリリーフ弁10の機能によって、回路内に生じるショックを吸収できる。
さらに、オーバーロードリリーフ弁10を、シリンダ3のボトム側の圧力室3aとパイロットチェック弁7との間に接続しなくてよいので、装置のコストダウン及び小型化を図ることができる。
第1実施例の油圧制御装置を示す回路図である。 第1実施例の断面図である。 第2実施例の油圧制御装置を示す回路図である。 第2実施例の断面図である。 第3実施例の油圧制御装置を示す回路図である。 第3実施例の断面図である。 従来の油圧制御装置を示す回路図である。
符号の説明
1 ポンプ
3 シリンダ
3a ボトム側の圧力室
5 負荷保持管路
7 パイロットチェック弁
14 背圧室
18 分岐通路
19 切換弁
19a パイロット室
21 リリーフ弁
22 オリフィス
23 第1ボディ
24 ポート
25 アクチュエータ通路
30 第2ボディ
32 メインスプール
33〜35 第1〜3ポート
37 スプリング室
42 サブスプール
44 ノッチ
57 可変絞り通路
64 ノッチ

Claims (5)

  1. ボディに、パイロットチェック弁と、切換弁と、リリーフ弁とを組み込むとともに、上記パイロットチェック弁は、弁部材をボディに摺動自在に組み込み、この弁部材の一方の面を負荷保持管路に連通するポートに臨ませ、他方の面を、スプリングを介在させた背圧室に臨ませ、背圧室の圧力および上記スプリングのバネ力の合計作用力に対して、上記ポートの圧力作用が打ち勝ったときに上記ポートを、シリンダの圧力室に連通するアクチュエータ通路に連通させる構成にする一方、上記切換弁は、パイロットチェック弁における弁部材の一方の面を臨ませたポートに連通する第1ポートと、上記アクチュエータ通路から分岐した分岐通路およびボディに組み込んだリリーフ弁に連通する第2ポートと、パイロットチェック弁の上記背圧室に連通した第3ポートとを設けるとともに、上記ボディに摺動自在に組み込んだスプールを備え、このスプールは、その一端をパイロット室に臨ませ、他端をスプリング室に臨ませ、上記パイロット室のパイロット圧の作用で移動するとともに、上記リリーフ弁の下流側に設けたオリフィスの上流側に発生する圧力作用でも移動する構成にしてなり、切換弁がノーマル位置にあるとき、上記第1〜3ポートのそれぞれを閉じ、所定圧以下の上記パイロット圧の作用でスプールが移動したとき、少なくとも第1,2ポートを開いてそれらを連通させ、所定圧以上の上記パイロット圧の作用でスプールが移動したとき、および上記オリフィスの上流側に発生する所定圧以上の圧力の作用でスプールが移動したとき、少なくとも第1ポートと第3ポートとを開いてそれらを連通させる構成にした油圧制御装置。
  2. 上記パイロットチェック弁は、アクチュエータ通路と背圧室とを、絞り通路を介して連通する構成にした請求項1記載の油圧制御装置。
  3. 上記切換弁は、第1ポートと第2ポートとを連通させたとき可変絞りを構成するノッチをスプールに設けてなる請求項1または2記載の油圧制御装置。
  4. 上記切換弁は、上記パイロット室に導かれた所定圧以上のパイロット圧の作用でスプールが移動したとき、および上記オリフィスの上流側に発生する所定圧以上の圧力の作用でスプールが移動したとき、第2ポートを閉じ、第1ポートと第3ポートとを開いてそれらを連通させる構成にした請求項1〜3のいずれか1に記載の油圧制御装置。
  5. 上記スプールをメインスプールとサブスプールとに分けてそれらを直列に配置するとともに、メインスプールとサブスプールとの当接面にサブパイロット室を区画し、このサブパイロット室を、上記リリーフ弁の下流側に設けたオリフィスの上流側に連通させた請求項1〜4のいずれか1に記載の油圧制御装置。
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