JP2006336514A - 空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 スタビライザ3が,前記スタビライザ3の長手方向両端部の近傍を除く部位においてクロスフローファン4からの空気を受ける受け部62と,前記スタビライザ3の長手方向両端部の近傍に設けられ,該クロスフローファン4からの空気を受ける受け面61aの前記クロスフローファン4の外周面4aに対する傾斜度(傾斜角θ1)が前記受け部62における前記クロスフローファン4からの空気を受ける受け面62aの前記クロスフローファン4の外周面4aに対する傾斜度(傾斜角θ2)よりも大きい受け部61と,を有して構成されている。
【選択図】 図1
Description
ここで,前記空気調和機Y1では,図5(a)に示すように,前記空気調和機Y1の通気経路上においては,前記クロスフローファン104から前記吹き出し口102に向かう方向(下流方向)に行くにつれて圧力が上昇する正の圧力こう配,いわゆる逆圧力こう配(adverse pressure gradient)の圧力分布が形成されている。そのため,前記逆圧力こう配に打ち勝つ程度の風速が必要となるが,前記クロスフローファン104の両端部近傍では,側方への空気の漏れにより風速が小さくなるため,前記逆圧力こう配に打ち勝つ流速が得られず,逆流が生じることがある。逆流が生じるとサージング現象を引き起こし,例えば前記クロスフローファン104が著しく振動して騒音を生じることが問題となる。
この問題は,前記クロスフローファン104の両端部近傍における風速を前記逆圧力こう配に打ち勝つ程度まで増加させることにより改善することができる。例えば,前記クロスフローファン104の両端部だけ前記間隙tの幅が狭くなるように構成して,該両端部の風速を前記逆圧力こう配に打ち勝つ程度まで高めることにより逆流を防止してサージングを抑制する技術が知られている(例えば,特許文献1参照)。但し,この場合には,前記スタビライザ103と前記クロスフローファン104との間隙が不均一となるため,前記クロスフローファン104の回転バランスがくずれ,該クロスフローファン104からの送風量が低下するという問題が生じる。
図5(b)に示すように,前記空気調和機Y2では,例えば圧力が3〜0Paの領域P2が,前記空気調和機Y1におけるその領域P2(図5(a)参照)よりも拡大されている。このように,前記空気調和機Y2における送風経路では,前記スタビライザ103近傍の圧力が高められるため,前記クロスフローファン104から吐出された空気の逆流が防止され,サージングの発生が抑制される。
なお,前記空気調和機Y2では,前記間隙tを,最高風量を得ることができる一定に設計することができるため,前記特許文献1の技術とは異なり前記クロスフローファン104の風量は低減しない。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,サージングを抑制しつつ,クロスフローファンの駆動モータにおける消費電力の増大や騒音の発生を防止することができる空気調和機を提供することにある。
本発明によれば,前記クロスフローファンの長手方向両端部近傍の圧力を高くすることができるためサージングを抑制することができ,また,前記クロスフローファンの回転負荷を著しく増大させる構成ではないため,該クロスフローファンを駆動する駆動モータにおける消費電力の増大や騒音の発生を防止することができる。さらに,前記近接部に形成される前記所定の間隙を一定に設計しているため,前記クロスフローファンによる送風量の減少を防止することができる。
また,前記スタビライザの長手方向両端部や前記スタビライザの長手方向中央部を前記スタビライザに着脱可能に構成することにより,前記スタビライザにおける長手方向両端部や長手方向中央部各々の形状を容易に変更して所望の送風特性を得ることができ,保守性及び設計の柔軟性に優れる。
ここに,図1は本発明の実施の形態に係る空気調和機X1の概略構成図であって,図1(a)は前記空気調和機X1の側断面図を示す図1(b)におけるA−A矢視図である。
前記空気調和機X1は,図1(b)に示すように,当該空気調和機X1の前面下部に設けられた不図示の吸気口から吸気された空気を当該空気調和機X1の前面上部に設けられた吹き出し口2へ導く通気経路と,該通気経路上に配設された熱交換器1,スタビライザ3,クロスフローファン4及びリアガイダ7とを備えて構成されている。また,前記空気調和機X1は,図1(a)に示すように,前記クロスフローファン4を駆動する駆動モータ5を備えている。
図1(a)に示すように長尺状に形成された前記クロスフローファン4は,その全幅から空気を吸気すると共に吸気方向とは異なる方向に空気を吐出する横断流ファンである。ここでは,図1(b)に示すように,前記スタビライザ3と前記クロスフローファン4との間に形成された間隙hが,前記リアガイダ7と前記クロスフローファン4との間に形成された間隙iよりも小さいため,前記クロスフローファン4が前記駆動モータ5により該駆動モータ5の回転軸を中心に図1(b)において半時計周りに回転されると,図1(b)に矢示するように,室内の空気が前記吸気口(不図示)から吸気され,該空気と冷媒との間で熱交換を行う前記熱交換器1を経て前記吹き出し口2から室内へ送出される。
さらに,当該空気調和機X1は,前記スタビライザ3が前記クロスフローファン4からの空気を受ける前記受け部6の形状に特徴を有している。以下,前記受け部6の特異な形状について説明する。
また,前記受け部61は前記空気調和機Y2(図4参照)におけるスタビライザ103と同様の形状,前記受け部62は前記空気調和機Y1(図3参照)におけるスタビライザ103と同様の形状に各々形成されている。即ち,図1(b)に示すように,前記受け部61における前記クロスフローファン4からの空気を受ける受け面61aの前記クロスフローファン4の外周面4aに対する傾斜角θ1が,前記受け部62における前記クロスフローファン4からの空気を受ける受け面62aの前記クロスフローファン4の外周面4aに対する傾斜角θ2よりも大きくなるように,前記受け部61及び前記受け部62が設けられている。より具体的には,図1に示すように,前記受け部61の受け面61aは,前記クロスフローファン4の外周面4aの法線に対して略45度の傾斜角を有し,即ち傾斜角θ1が略45度となるように形成されている。他方,前記受け部62の受け面62aは,前記傾斜角θ1よりも小さい傾斜角θ2をなして前記クロスフローファン4の外周面4aに略沿った形状に形成されている。
したがって,前記クロスフローファン4から吐出された空気の前記受け面61aへの衝突量が前記受け面62aへの衝突量よりも多くなり,即ち,前記受け部61の受け面61a近傍における圧力(図5(b)参照)だけが,前記受け部62の受け面62a近傍における圧力(図5(a)参照)よりも高くなる。
さらに,当該空気調和機X1では,前記前記クロスフローファン4の長手方向両端部近傍のみにおける圧力だけを増加させているに過ぎないため,前記空気調和機Y2(図4参照)で生じていた前記駆動モータ5の負荷の著しい増大という問題が改善されており,該駆動モータ5における消費電力の増大や騒音の発生が防止される。
ここに,図2は,前記受け部61,62が前記スタビライザ3と着脱可能に構成された空気調和機X2を示す図である。なお,前記受け部61,62が前記スタビライザ3と着脱可能に構成されている点を除く構成については,前述の空気調和機X1と同様であるため,同じ符号を付しており,ここではその説明を省略する。
前記空気調和機X2は,前記受け部61又は前記受け部62と前記スタビライザ3との各々に,前記受け部61又は前記受け部62と前記スタビライザ3とが相互に係合する係合爪(不図示)が設けられており,該係合爪が係合されることにより前記受け部61又は前記受け部62が前記スタビライザ3に装着されるように構成される。
なお,他の実施例として,前記受け部61又は前記受け部62のいずれかを前記スタビライザ3と一体形成し,前記受け部61と前記受け部62とが相互に係合する係合爪を前記受け部61,62各々に設けておき,前記スタビライザ3に一体形成された前記受け部61(或いは62)の係合爪に他の受け部62(或いは61)の係合爪を係合させることにより該受け部62(或いは61)が前記スタビライザ3に装着される構成も考えられる。もちろん,ここで述べた実施例に限られるものではなく,螺子の螺合などの他の結合手法によって前記受け部61や62を前記スタビライザ3と着脱可能とする構成であってもかまわない。
以上のように構成された前記空気調和機X2は,前記スタビライザ3における前記受け部61や前記受け部62の形状,即ち前記スタビライザ3の長手方向両端部の形状や前記スタビライザ3の長手方向中央部の形状だけを容易に変更して前記クロスフローファン4の長手方向両端部近傍や長手方向中央部近傍の送風特性を容易に変更することができる保守性及び設計の柔軟性に優れたものである。特に,前記受け部61や前記受け部62の形状だけを容易に変更することができる本構成は,前記スタビライザ3が,前記空気調和機Y2の本体筐体やドレンパンなどの他の構成要素と一体形成される場合に好適である。
2…吹き出し口
3…スタビライザ
4…クロスフローファン
4a…クロスフローファン4の外周面
5…駆動モータ
6…受け部
7…リアガイダ
61…受け部
61a,62a…受け面
62…受け部
Claims (2)
- 吸気口から吹き出し口への通気経路上に配設され,前記吸気口から吸気した空気を前記吹き出し口から送出する長尺状のクロスフローファンと,
前記クロスフローファンの長手方向の略全域との間に所定の間隙を形成すると共に該クロスフローファンから外周方向に吐出される空気を受ける長尺状のスタビライザと,
を備えてなる空気調和機であって,
前記スタビライザが,
前記スタビライザと前記クロスフローファンの長手方向の略全域とが最も近接する近接部から空気の下流側に向けて前記所定の間隙が広くなる傾斜を有してなり,前記近接部に形成される前記所定の間隙が一定,且つ前記スタビライザの長手方向両端部近傍における前記傾斜の傾斜度が該スタビライザの長手方向中央部近傍における前記傾斜の傾斜度よりも大きくなるように形成されてなることを特徴とする空気調和機。 - 前記スタビライザの長手方向両端部及び/又は前記スタビライザの長手方向中央部が前記スタビライザに着脱可能に構成されてなる請求項1に記載の空気調和機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005160634A JP2006336514A (ja) | 2005-05-31 | 2005-05-31 | 空気調和機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Family Applications (1)
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JP2005160634A Pending JP2006336514A (ja) | 2005-05-31 | 2005-05-31 | 空気調和機 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022077688A1 (zh) * | 2020-10-13 | 2022-04-21 | 重庆美的制冷设备有限公司 | 用于贯流风轮的风道部件和具有其的空气调节设备 |
US11939988B2 (en) | 2020-10-13 | 2024-03-26 | Chongqing Midea Air-Conditioning Equipment Co., Ltd. | Air duct component for cross-flow impeller and air conditioning apparatus having same |
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-
2005
- 2005-05-31 JP JP2005160634A patent/JP2006336514A/ja active Pending
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