JP2006335709A - 組織因子阻害組成物、及びそれを含有する飲食品、飼料、医薬部外品、医薬品 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた組織因子阻害活性を有することに加え、安全性及び実用性が高いことから飲食品、飼料、医薬部外品、医薬品等に幅広く使用可能な組織因子阻害組成物を提供すること。
【解決手段】アムラー果実、アムラー果汁、アムラー果実の抽出物及びアムラー果汁の抽出物からなる群から選択される少なくとも1つを、有効成分として含有することを特徴とする組織因子阻害組成物。アムラーとは、エンビリカ・オフィシナル(Emblica officinale)、または、フィランサス・エンブリカ(Phyllanthus embilica)という学名をもつ植物のことであり、原産地がインドであると考えられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、アムラー果実、果汁等を含有する組織因子阻害組成物、及びそれを含有する飲食品、飼料、医薬部外品、医薬品に関するものである。
血栓とは血管の中にできる血液の固まりのことをいう。血栓は、血小板血栓からフィブリン血栓へと進行することが知られている。血小板血栓は、プラークの破裂等さまざまな原因によって活性化された血小板が、血管内膜へ粘着及び凝集することにより引き起こされる。フィブリン血栓は、フィブリノーゲン等の種々の凝固系因子が関与することにより引き起こされる。身体が正常なときには、線溶酵素が血栓のもととなるフィブリンを溶解することにより、血栓が予防される。しかし、線溶酵素が不足すると、フィブリンを溶解できなくなって血栓が形成される。
形成された血栓は、血管に沈着して血管の断面積を減少させ、血液の循環を阻害する。すると、血液が細胞及び組職に対して栄養分や酸素を正常に供給できなくなることに加え、血液が細胞及び組織から老廃物を排出できなくなる。よって、毒の蓄積等といった問題点が発生するようになる。
血管の中で血栓が引き起こす症状は、広義の血栓症(以下、単に「血栓症」と記載した場合には広義の血栓症をいう)と呼ばれる。また、血栓が原因となって起こる病態は、狭義の血栓症と塞栓症とに分けられる。狭義の血栓症とは、血栓が形成箇所で血流を部分的にあるいは完全に閉塞することにより引き起こされる病態のことを指す。塞栓症とは、血栓が形成箇所から剥がれて血流によって移動し、他の箇所で血流を部分的にあるいは完全に閉塞することによって起こる病態のことを指す。
このような血栓症は、血栓が生じた血管の部位に応じて、多様な疾病を誘発する。その中でも特に脳血管や心臓血管において生じると、脳卒中、脳出血、脳梗塞、心不全症、心筋梗塞、心臓麻痺等といった深刻な症状をもたらす。この場合には、半身不随、さらには死亡の原因となることもある。
心疾患、脳血管疾患等の疾病を引き起こす重大な血栓は、血流のうっ帯下で形成されるフィブリン血栓とは機序の点で異なり、動脈等の比較的速く豊富な血流の存在下で形成されていると考えられる。血流の存在下では、凝固因子は活性化されても血液によって希釈されてしまうため、血栓の形成には至らない。しかし、損傷血管壁に粘着及び凝集して局所濃度を高める成分である血小板が、血栓の形成に関してより重要な役割を果たす。
血管内皮細胞が障害を受けて剥離すると、血管内皮細胞下組織のコラーゲンが露出する。すると、血管内皮細胞で合成されるvon−willebrand因子(vWF:VII因子)が作用して、コラーゲンとvWF受容体(GpIb)との間に架橋を形成(粘着)する。さらに、血小板が例えばトロンビンのようなアゴニストによって活性化され、フィブリノーゲン受容体(GpIIb−IIIa)によりフィブリノーゲンを介して他の血小板と結合する。その結果、血小板凝集を引き起し、血小板血栓が形成される。従って、vWFよるコラーゲンとGpIbとの間の架橋形成、またはフィブリノーゲンとその他の血清蛋白質とが、GpIIb−IIIaとの結合を抑制できるかどうかが、血栓形成を予防する一つの重要な要件となる。
トロンビンは、血液凝固第二因子(第II因子)であるプロトロンビンが活性化X因子によって限定分解をうけて変換されたもので、この反応は第Xa因子、第V因子、カルシウムイオン(第IV因子)及びリン脂質によって非常に促進される。
外因系血液凝固は、第VII因子が組織因子(tissue factor、第III因子)によって活性化されることで開始し、この活性化により血液凝固反応カスケードが進行する。組織因子とリン脂質との複合体は、組織トロンボプラスチンと呼ばれている。組織因子は、通常、血管内皮細胞や単球では極少量しか合成されないが、炎症をおこしNF−κB活性が高まると血管内皮細胞でも過剰生産される。また、組織因子は、血管外膜の繊維芽細胞でも多量に合成される。
組織損傷で流入した組織因子は、活性化された第VII因子と、カルシウムイオン(第IV因子)と、血小板膜のリン脂質とからなる複合体蛋白を形成する。この複合体蛋白は、第X因子の活性化及びプロトロンビンの活性化を通じて、トロンビンを産生させ、フィブリン網を形成させる。
つまり、外因系凝固反応を促進させるのはTF(組織因子)であり、TFにより最終的に活性化されるのは第II因子であるプロトロンビンである。TFは、トロンビンを産生させ、フィブリン網を形成し血液凝固を起こす。
現在、血栓症を解決するために、血栓の生成を抑制する抗血栓剤及び血栓形成予防剤の研究開発と、生成された血栓を溶解させる血栓溶解剤の研究開発とが、主に行われている。
血小板凝集及び血栓形成予防剤としては、アスピリン、チクロピジン、ヒルジン(トロンビン阻害剤)、トロンボキサンA2シンターゼ抑制剤などが製品化されている。
トロンビンは、他の経路とはほとんど無関係に血小板の凝集を起こす。しかし、血小板が他のメカニズムによってあらかじめ活性化されていないと、実質的に有効な量のトロンビンが存在することはない。ヒルジンは、非常に効果的な抗血栓剤である。しかし、トロンビン阻害剤は、抗血小板剤及び抗凝血剤の両方として機能するため、やはり過剰な出血を起こす可能性がある。
アスピリンなどは、心筋梗塞などの疾患予防のための抗血小板療法用薬剤として広く用いられている。しかし、アスピリンはADPによって誘起される血小板の凝集に対しては効果がないことに加え、胃腸障害などの副作用を引き起こす。このため、食品、医薬部外品、医薬品などの分野においては、安全性が高く、安価で、実用性の高い抗血小板凝集療法用薬剤が求められている。かかる事情のもと、最近では、医薬品による治療よりは食生活を通じて病気を予防し、体質を改善または体を活性化させる機能を持った成分に対する研究も注目されるようになってきている。そして、このような条件を満たしうる成分は、おそらく人間が従来からの食生活において使用してきた天然物(例えば天然植物)のなかに存在するものと考えられる。
従来、血栓症を改善しうる天然物由来の成分としては、例えば、タマネギの薄皮(例えば、特許文献1参照)、キウイフルーツ抽出物(例えば、特許文献2参照)、ナットウキナーゼ(例えば、特許文献3参照。)等が知られている。さらにこのほか、多価不飽和脂肪酸、グルコサミン等の成分も知られている。
特開2002−171934号公報(第2頁) 特開2003−171294号公報(第2頁−5頁) 特開2004−65047号公報(第3頁)
ところが、タマネギの薄皮、ナットウキナーゼ、多価不飽和脂肪酸、グルコサミンは、風味や性状等に関して難点があり、幅広く食品等に応用できないという欠点があるため、実用性の観点から問題がある。また、ナットウキナーゼは、血栓溶解効果を有するものの、同時に凝固因子の産生に寄与するビタミンKを含んでいる。また、キウイフルーツ抽出物は、中性域での活性が弱いため、実用性の観点から問題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、優れた組織因子阻害活性を有することに加え、安全性及び実用性が高いことから飲食品、飼料、医薬部外品、医薬品等に幅広く使用可能な組織因子阻害組成物を提供することにある。また、本発明の別の目的は、上記の優れた組織因子阻害組成物を含有する飲食品、飼料、医薬部外品、医薬品を提供することにある。
そこで本願発明者らは、様々な天然植物のなかから抗凝固成分を探す目的で、多角的に研究、検討した結果、「アムラー」と呼ばれる植物の果実や果汁に優れた組織因子阻害活性があることを新規に知見した。そこで、本願発明者らはこの新規な知見をさらに発展させ、下記の発明を完成させるに到った。
即ち、請求項1に記載の発明は、アムラー果実、アムラー果汁、アムラー果実の抽出物及びアムラー果汁の抽出物からなる群から選択される少なくとも1つを、有効成分として含有することを特徴とする組織因子阻害組成物をその要旨とする。この組成物は高い組織因子阻害活性を有するため、フィブリン網形成の前提となる第X因子やプロトロンビンの生成を阻害し、またはそれらを不活性な状態に維持することができ、結果として血液の凝固を防止することができる。しかも、この組成物は、長期にわたり人間に摂取されてきた実績のある天然植物に由来するものであって、仮に大量に摂取したとしても強い副作用を誘発するおそれがなく、安全性が高い。また、アムラーは酸味を有するが、タマネギや納豆などに由来する成分とは異なり、風味に関して難点が少なく、同様に性状についても難点が少ない。そのため、当該組成物は、実用性が高く、飲食品、飼料、医薬部外品、医薬品等に幅広く使用することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記抽出物は、アムラー果実及びアムラー果汁からなる群から選択される少なくとも1つを、非有機溶媒で抽出したものであることをその要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2において、前記抽出物の有機溶媒による分画物を、前記有効成分として含有することをその要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項において、前記抽出物を酵素で処理して分解したものを精製して得た分画物を、前記有効成分として含有することをその要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4において、前記酵素は加水分解酵素であることをその要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の組織因子阻害組成物を含有することを特徴とする飲食品をその要旨とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の組織因子阻害組成物を含有することを特徴とする飼料をその要旨とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の組織因子阻害組成物を含有することを特徴とする医薬部外品をその要旨とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の組織因子阻害組成物を含有することを特徴とする医薬品をその要旨とする。
従って、請求項1乃至5に記載の発明によると、優れた組織因子阻害活性を有することに加え、安全性及び実用性が高いことから飲食品、飼料、医薬部外品、医薬品等に幅広く使用可能な組織因子阻害組成物を提供することができる。
また、請求項6乃至9に記載の発明によると、上記の優れた組織因子阻害組成物を含有する飲食品、飼料、医薬部外品、医薬品をそれぞれ提供することができる。このため、組織因子の生成阻害により血栓の生成を抑制することで、脳卒中、脳出血、脳梗塞、心不全症、心筋梗塞、心臓麻痺等のような心血関係疾患を予防することが可能となる。
以下、本発明を具体化した一実施形態の組織因子阻害組成物、及びそれを含有する飲食物、飼料、医薬部外品、医薬品を詳細に説明する。
本発明の組織因子阻害組成物に用いる「アムラー」とは、エンビリカ・オフィシナル(Emblica officinale)、または、フィランサス・エンブリカ(Phyllanthus embilica)という学名をもつ植物である。アムラーは、トウダイグサ科コミカンソウ属に属する落葉の亜高木であり、インドからマレーシア地域及び中国南部にかけて分布しており、インドが原産地と考えられている。また、アムラーは、各地方または言語により各々固有の名称を有しており、例えば、余柑子、油甘、奄摩勒、エンブリック・ミロバラン、アーマラキー、マラッカノキ、マラッカツリー、インディアングーズベリー、アロンラ、アミラ、アミラキ、アミラキャトラ、ネリカイ、ネルリ、タシャ、カユラカ、ケムラカ、ナックホンポン等とも称されている。
インドの伝承医学「アユルヴェーダ」において、アムラーは、あらゆる病気の予防薬、治療薬として最もよいとされる3つの果実のうちのひとつに挙げられている。しかしながら、アムラーが組織因子阻害活性を有するという事実に関する具体的な報告はこれまでになく、本願発明者が鋭意研究の末に今回新規に知見したものである。
組織因子阻害組成物に使用されるアムラーの部位としては、特に限定されないが、果実が好ましく用いられる。アムラー果実の形態は、特に限定するものではなく、未熟果実、完熟果実、乾燥果実等のいずれでもよい。なお、果実を絞って得られる果汁の使用も同様に好ましい。果汁の形態は、特に限定するものではなく、液状、粉末状のいずれでもよい。果汁を用いるメリットは、水不溶性成分の含有量が少ないのでそのまま使用でき、当該成分を除去する工程の省略が可能な点である。
生果実または乾燥果実等のように、水不溶性成分を含むものを使用する場合には、抽出を行って水不溶性成分を除去しておくことが、組織因子阻害効果を上げるうえで好ましい。
生果実を使用する場合には、あらかじめ種子を除去した後、必要に応じて水を添加したうえで、抽出を行う。なお、抽出効率を高めるために、ミキサー等により破砕、均質化したものを抽出原料として使用することが好ましい。乾燥果実を使用する場合についても基本的には同様のことがいえるが、抽出効率を高めるために、40メッシュ以下の粒度になるように粉砕しておくことが好ましい。なお、果汁も抽出原料として好適に使用される。
抽出に使用する溶媒や温度条件等については、特に限定されるものではなく、任意に選択、設定することができる。抽出溶媒としては、水、塩基、酸等といった非有機溶媒や、親水性溶媒、アセトン等といった有機溶媒を選択することができる。親水性溶媒としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール及びブチルアルコールからなる低級アルコール群から選択される1種類以上が、操作性、抽出効率の点から好ましい。ただし、有機溶媒による抽出よりもむしろ非有機溶媒による抽出が好ましく、なかでも水、塩基及び酸のいずれかを選択することがよい。
酸または塩基を抽出溶媒に使用する場合、抽出物を中和させることが好ましい。中和反応によって生成された塩は、透析法やゲル濾過等、公知の方法により、取り除くことができる。ただし、水を抽出溶媒として用いた場合には、上記のような中和反応は必要なく、生成された塩を取り除く必要もない。よって、工数減及び低コスト化の観点から、水を用いることが最も好ましい。
このとき使用する酸としては、特に限定するものではなく、大部分の酸を使うことができる。ただし、入手のしやすさ及び操作性の観点から、塩酸または硫酸の使用、あるいは塩酸及び硫酸の併用が好ましい。
また、塩基としては、特に限定するものではなく、大部分の塩基を使うことができる。ただし、入手のしやすさ及び操作性の観点から、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの使用、あるいは水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムの併用が好ましい。
抽出に使用される酸または塩基の濃度は、抽出物を酵素処理する前であっても後であっても特に限定するものではない。酸または塩基の強さによって変化するが、操作性及び抽出効率の観点から、0.01モル濃度〜0.5モル濃度の酸または塩基を使用することが好ましい。
上記の抽出においては酵素処理を併用することが好ましく、この処理によれば収率や風味を改善することができ、また組織因子阻害効果の高い成分を得ることができる。なお、酵素処理は抽出前に行ってもよく、抽出時に行ってもよい。酵素処理をするときのpHは、使用する酵素の至適pH及びpH安定性を指標にして、適宜設定することができる。また、酵素処理をするときの温度に関しても、使用する酵素の至適温度及び温度安定性を指標にして、適宜設定することができる。
本発明の酵素処理に用いる酵素は、特に限定されるべきではないが、食品工業分野でよく用いられる加水分解酵素であることが好ましい。この種の酵素は使用実績があり、安全性等の観点からも好ましいからである。上記酵素の具体例としては、例えば、ペクチナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、タンナーゼ、デキストラナーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、トリプシン、パパイン等の加水分解酵素が挙げられる。これらのなかでも好ましくは、ペクチナーゼ、プロテアーゼ、タンナーゼ、セルラーゼから選択される1種類を使用する、または2種類以上を組み合わせて使用することである。これによれば抽出効率をさらに向上させることが可能となる。なお、酵素処理は、アムラー果実やアムラー果汁に対して行ってもよい。
さらに、上記の抽出において、抽出残渣に対して再度抽出工程を1回またはそれ以上繰り返すことが好ましく、この方法によれば抽出効率を向上させることができる。この場合の抽出に用いる溶媒は、同じものであっても異なるものであってもよい。
上記の抽出物は、そのままでも使用できるが、濾過、遠心分離及び分留といった処理を行って、不溶性物質及び溶媒を取り除くことがより好ましい。このような処理を行うことで、抗血小板凝集効果が高くなり、応用範囲も広くなる。
不溶性物質及び溶媒を取り除いた後、果汁または抽出液をそのまままたは濃縮した後に有機溶媒を用いて分配を行い、それぞれの溶媒可溶画分を得る。これら溶媒可溶画分は、さらに抗血小板凝集効果が高くなるので好ましい。有機溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等の低級アルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジエチルエーテル、メチルエーテル、メチルイソブチルケトン、ヘキサン、アセトン、クロロホルムなどが使用できる。また、可溶画分の純度を上げるためには、他の疎水性溶媒による分配を組み合わせることもできるが、この場合にはエチルアルコールの使用が好ましい。これら溶媒の濃度としては、特に限定するものではないが、収率及び効果の観点から、終濃度として20%〜80%(v/v)が好ましく、20%〜60%(v/v)がさらに好ましい。
さらに純度を高めるために、例えば、フェノール系、スチレン系、アクリル酸系、エポキシアミン系、ピリジン系、メタクリル系などを母体とする疎水性樹脂を用いたクロマトグラフィーやカラムによる精製を行ってもよい。その場合、樹脂吸着後の溶離液としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコールなどの低級アルコール及びアセトンを、単独または水溶液として使用できる。
抽出物及び画分はそのままで使用することも可能であるが、必要に応じて噴霧乾燥や凍結乾燥等の手段により乾燥粉末化させて使用することも可能である。
本発明において「組織因子阻害」とは、血液凝固開始因子の組織因子(TF)の生成を抑制する(言い換えると活性を阻害する)ことをいう。なお、組織因子阻害効果については、例えば、アムラー添加区及びアムラー無添加区の肺胞上皮細胞をそれぞれリポポリサッカライド(以下LPSという)(1μg/mL)で刺激し、それらの血液凝固開始因子の組織因子(TF)の活性を測定することによって、確認することができる。ちなみに本発明者は、アムラー添加区ではアムラー無添加区に比べて測定値が低くなるためアムラーに組織因子阻害効果があることを、新規に知見した。
本発明の組織因子阻害組成物は、飲食品、飼料、医薬部外品、医薬品等に幅広く応用できるが、特に人が手軽に摂食できる飲食品に応用することが好ましい。
本発明における飲食品とは、溶液、懸濁物、粉末、固体成形物等、経口摂取可能な形態であればよく、特に限定するものではない。飲食物の具体例としては、例えば、即席麺、レトルト食品、缶詰、電子レンジ食品、即席スープ・みそ汁類、フリーズドライ食品等の即席食品類、清涼飲料、果汁飲料、野菜飲料、豆乳飲料、コーヒー飲料、茶飲料、粉末飲料、濃縮飲料、栄養飲料、アルコール飲料等の飲料類、パン、パスタ、麺、ケーキミックス、から揚げ粉、パン粉等の小麦粉製品、飴、キャラメル、チューイングガム、チョコレート、クッキー、ビスケット、ケーキ、パイ、スナック、クラッカー、和菓子、デザート菓子等の菓子類、ソース、トマト加工調味料、風味調味料、調理ミックス、たれ類、ドレッシング類、つゆ類、カレー・シチューの素等の調味料、加工油脂、バター、マーガリン、マヨネーズ等の油脂類、乳飲料、ヨーグルト類、乳酸菌飲料、アイスクリーム類、クリーム類等の乳製品、冷凍食品、魚肉ハム・ソーセージ、水産練り製品等の水産加工品、畜肉ハム・ソーセージ等の畜産加工品、農産缶詰、ジャム・マーマレード類、漬け物、煮豆、シリアル等の農産加工品、栄養食品、錠剤、カプセル等を挙げることができる。
本発明の組織因子阻害組成物の飲食品としての摂取量は、本発明の病気の状態、病人の体重、年齢、体質、体調等によって調整されるべきであるが、一般に1日あたり組織因子阻害組成物として0.05g〜20g、好ましくは0.1g〜5gの範囲で適宜設定することができる。上記飲食物は、病気の状態や食品等の形態によって、1日1ないし数回にわけて摂取することができる。
本発明において、組織因子阻害組成物またはそれを含有する飲食品等に加工する際に、各種栄養成分を強化することができる。
強化できる栄養成分としては、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ナイアシン(ニコチン酸)、パントテン酸、葉酸等のビタミン類、リジン、スレオニン、トリプトファン等の必須アミノ酸類や、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅等のミネラル類、及び、例えば、α−リノレン酸、EPA、DHA、月見草油、オクタコサノール、カゼインホスホペプチド(CPP)、カゼインカルシウムペプチド(CCP)、水溶性食物繊維、不溶性食物繊維、オリゴ糖等の人の健康に寄与する物質類、その他の食品や食品添加物として認可されている有用物質の1種または2種以上が使用できる。
本発明における飼料とは、ヒト以外の生物に摂食させるための食べ物のことをいい、その形態については特に限定されない。飼料を適用しうる生物としては特に限定されないが、例えば、養殖動物やペット動物などが挙げられる。養殖動物としては、例えば、ウマ、ウシ、ブラ、ヒツジ、ヤギ、ラクダ、ラマなどの家畜や、マウス、ラット、モルモット、ウサギなどの実験動物や、ニワトリ、アヒル、七面鳥、ダチョウなどの家禽などがある。ペット動物としては、例えば、イヌ、ネコなどがある。
本発明における医薬部外品及び医薬品とは、経口投与または非経口投与に適した賦形剤、その他の添加剤を用い、常法に従って経口製剤または注射剤として調製されたものをいう。好ましい医薬部外品及び医薬品の態様は経口製剤であり、最も好ましいのは経口固形製剤である。経口固形製剤は、容易に服用でき、かつ保存、持ち運びに便利だからである。
経口固形製剤としては、例えば、錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、徐放剤等がある。本発明の経口固形製剤は、適宜の薬理学的に許容され得る坦体、賦形剤(例えばデンプン、乳糖、白糖、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムなど)、結合剤(例えばデンプン、アラビアガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、アルギン酸、ゼラチン、ポリビニルピロリドンなど)、滑沢剤(例えばステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムなど)、崩壊剤(例えばカルボキシメチルセルロース、タルクなど)、などを組織因子阻害組成物と混合して固形化することにより得られる。
また、経口液状製剤とは、製薬学的に許容される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤等を含み、一般的に用いられる不活性な希釈剤、例えば精製水、エチルアルコールを含むものをいう。本発明の経口液状製剤は、組織因子阻害組成物及び希釈剤のほかに、湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤等をさらに含有していてもよい。
非経口投与に適した注射剤は、無菌の水性または非水性の溶液剤、懸濁剤、乳濁剤等を含んでいる。水性の溶液剤、懸濁剤の希釈剤としては、例えば、注射用蒸留水及び生理食塩水がある。非水溶性の溶液剤、懸濁剤の希釈剤としては、例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物油、エチルアルコールのようなアルコール類、ポリソルベート80等がある。この注射剤は、さらに防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤(例えばラクトース)、溶解補助剤(例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸)のような補助剤を含んでもよい。これらは、例えばバクテリア保管フィルターを通す濾過、殺菌剤の配合または照射によって無菌化される。また、これらは、無菌の固体組成物を製造し、その使用前に無菌水または無菌の注射用溶媒に溶解して、使用することもできる。
本発明の組織因子阻害組成物の医薬品としての投与量は、投与ルート、疾患の症状、投与対象の年齢、性別等を考慮して個々の場合に応じて適宜決定されるが、通常、成人1人当たり有効成分約40mg/日〜3g/日、好ましくは100mg/日〜500mg/日である。
以下、本発明を実施例にて詳細に説明するが、以下の実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
[実施例1]組織因子阻害組成物の調製1
アムラー乾燥果実を粉砕後篩別して40メッシュ以下にし、その粉末80gに、蒸留水2Lを加え、55℃で3時間抽出を行った。その後、抽出液を遠心分離(3000rpm、10分間)し、その上清を濾過し、抽出液と残渣とを分離した。その残渣に蒸留水2Lを加え、同条件でもう1回繰り返し抽出を行い、それぞれの抽出液を合わせた後、凍結乾燥し、本発明の組織因子阻害組成物A,35.0gを得た。収率は43.8%であった。
[試験例1]組織因子阻害活性の確認1
本試験では、組織因子阻害組成物Aの活性を以下のようにして確認した。まず、肺胞上皮細胞であるA549細胞を24well plateに播種し、同細胞をコンフルエントになるまで培養した。培養後の細胞に対して、所定濃度(5,15,50μg/mL)に希釈したアムラー抽出物を12時間前処理し、その後細胞をLPS (1μg/mL)にて4時間刺激した。刺激後、A549細胞上に発現した血液凝固開始因子の組織因子(Tissue Factor:TF)の活性を定量した。
以下にA549細胞を用いたLPS誘導性組織因子発現に及ぼすアムラーの効果に関する実験方法の詳細を示す。
1.肺胞上皮細胞株であるA549細胞を10%FBSDMEMにて経代維持する。
2.A549をtrypsine/EDTAにて剥離し、24well plateに播種する。
3.細胞がコンフルエントになるまで培養した後、培養液を取り除き、PBS(-)にて洗浄する。洗浄後、3種類の濃度に希釈した組織因子阻害組成物Aを培養液と混合し、各wellに添加した(培養)。また、コントロールとして、蒸留水と培養液との混合物を各wellに添加した区を設ける。
4.添加12時間後に、培養液を除き、新たに作製した組織因子阻害組成物溶解培養液とLPSとを希釈した培養液をそれぞれ添加し、4時間培養する。
5.培養後、緩衝液(20mM Hepes(pH7.5),0.15M 塩化ナトリウム,5mM 塩化カルシウム)にて3回洗浄し、サンプルbuffer(5nM FVIIa,17.5nM FX in緩衝液)を200μLずつ各wellに添加し、37℃で1時間反応させる。
6.反応後の上清を100μLとり、あらかじめ緩衝液にて希釈した200μM3094−v100μLと混合した後、蛍光プレートリーダー(励起390nm/測定444nm)にて測定した。
なお、組織因子活性は、非刺激細胞の測定値を100%としたときの割合(%)として算出する。その結果を図1のグラフに示す。
その結果、本発明の組織因子阻害組成物はLPS誘導性のTF発現を濃度依存的に抑制する、ということを確認できた。
[実施例2]組織因子阻害組成物の調製2
アムラー乾燥果実を粉砕後篩別して40メッシュ以下にし、その粉末80gに、蒸留水2Lを加え、55℃で3時間の抽出を行った。その後、抽出液を遠心分離(3000rpm、10分間)し、その上清を濾過し、抽出液と残渣とを分離した。その残渣に蒸留水2Lを加え、同条件でもう1回繰り返し抽出し、それぞれの抽出液を合わせて減圧濃縮し、200mLとした。この濃縮液にエチルアルコールを加え、1Lになるように調製(最終エチルアルコール濃度80%(v/v))した後、4℃で24時間静置後、不溶性成分を沈殿させた。沈澱物を遠心分離で除去し、その上清を減圧濃縮した後、水1Lに再溶解させた。さらに、これを濾過して不溶性成分を除去した後、その濾液を凍結乾燥して、本発明の組織因子阻害組成物B,12.5g(収率15.6%)を得た。
同様にして、エチルアルコールの終濃度を20%(v/v)に設定して、本発明の組織因子阻害組成物C、13.6g(収率17.0%)を得た。また、エチルアルコールの終濃度を40%に設定して組成物D、20.8g(収率26.0%)を得るとともに、終濃度を60%に設定して組成物E、21.2g(収率26.5%)を得た。
[実施例3]組織因子阻害組成物の調製3
アムラー乾燥果実を粉砕後篩別して40メッシュ以下にし、その粉末80gに、蒸留水2Lを加え、55℃で3時間の抽出を行った。その後、抽出液を遠心分離(3000rpm、10分間)し、その上清を濾過し、抽出物と残渣とを分離した。その残渣に蒸留水2Lを加え、同条件でもう1回繰り返し抽出し、それぞれの抽出液を合わせた後、凍結乾燥し、乾燥物約37.0gを得た。その乾燥物35gにエチルアルコール1Lを加え、4℃で24時間静置後、不溶性成分を沈殿させた。沈澱物を遠心分離で除去し、その上清を減圧濃縮した後、水1Lに再溶解させた。さらに、これを濾過して不溶性成分を除去した後、その濾液を凍結乾燥して、本発明の組織因子阻害組成物F,3.5gを得た。
[実施例4]組織因子阻害組成物の調製4
アムラー乾燥果実を粉砕後篩別して40メッシュ以下にし、その粉末80gに、蒸留水2L加え、55℃で3時間の抽出を行った。その後、抽出液を遠心分離し、その上清を濾過し、抽出液と残渣とを分離した。その残渣に蒸留水2Lを入れ、同条件でもう1回繰り返し抽出を行い、それぞれの抽出液を合わせて減圧濃縮し、200mLとした。この濃縮液に酢酸エチルを加え、500mLになるように調製(最終酢酸エチル濃度60%(v/v))し、よく攪拌後、4℃で24時間静置した。その後、酢酸エチル層を分離し、これを減圧濃縮した後、その濾液を凍結乾燥して、本発明の組織因子阻害組成物G,12.5gを得た。
[実施例5]組織因子阻害組成物の調製5
アムラー乾燥果実を粉砕後篩別して40メッシュ以下にし、その粉末100gに、蒸留水2Lを加え、さらにペクチナーゼ0.1g及びタンナーゼ0.1gを加えて、55℃で2時間の抽出を行った。その後、90℃で30分間酵素失活させた。その後、酵素処理液を遠心分離(3000rpm、10分間)し、その上清を濾過し、さらにその濾液をスプレードライして、本発明の組織因子阻害組成物H,45gを得た。
[試験例3]組織因子阻害活性の確認2
実施例2で得られた組織因子阻害組成物B、C、D、E、実施例3で得られた組織因子阻害組成物F、実施例4で得られた組織因子阻害組成物G及び実施例5で得られた組織因子阻害組成物Hについて、試験例1と同じ方法で組織因子阻害活性を算出した。その結果を図2〜図8のグラフに示す。
図2〜図8のグラフに示すように、どの組織因子阻害組成物B〜Fも高い組織因子阻害活性を示した。
[実施例4]組織因子阻害組成物含有飲食品(錠菓)の調製
実施例1で得られた組織因子阻害組成物A,5g、乳糖30g、DHA含有粉末油脂(サンコートDY−5;太陽化学株式会社製)12g、ショ糖脂肪酸エステル4g、ヨーグルト香料4gを混合した。そして、この混合物をロータリー式打錠機で加圧成形し、1錠が300mgの本発明の組織因子阻害組成物含有飲食品(錠菓)を得た。また、これに対する比較例として、組織因子阻害組成物Aのみを含有しない反面、乳糖などの他の成分を含有する飲食品(錠菓)を、同様の方法により得た。
そして、これら2種の錠菓について、5名のパネラーによる官能検査を行った結果、色、匂い及び味のいずれにおいても両者に有意差が認められなかった。また、これら2種の錠菓を常温で長期間(1ヶ月間,3ヶ月間,6ヶ月間)保存したところ、両者とも色、匂い及び味について特に目立った変化は認められず、いずれも保存性に優れていた。
[実施例5]組織因子阻害組成物含有飲食品(飲料)の調製
実施例2で得られた組織因子阻害組成物B,5g、1/5濃縮グレープフルーツ透明果汁2.1g、エリスリトール30g、クエン酸結晶2.5g、クエン酸三ナトリウム0.5g、L−アスコルビン酸0.5g、乳酸カルシウム1.93g、CCP0.15g、グレープフルーツ香料1.0を水に混合溶解し、全量を1000mLとした。それを100mLの瓶に充填し、キャップで密栓した後、90℃、30分間加熱殺菌をして、本発明の組織因子阻害組成物含有飲食品(飲料)を得た。また、これに対する比較例として、組織因子阻害組成物Bのみを含有しない反面、他の成分を含有する飲食品(飲料)を、同様の方法により得た。
そして、これら2種の飲料について、5名のパネラーによる官能検査を行った結果、色、匂い及び味のいずれにおいても両者に有意差が認められなかった。また、これら2種の飲料を冷蔵庫で長期間(1ヶ月間,3ヶ月間,6ヶ月間)保存したところ、両者とも色、匂い及び味について特に目立った変化は認められず、いずれも保存性に優れていた。
[実施例6]組織因子阻害組成物含有飲食品(野菜果汁混合飲料)の調製
実施例2で得られた組織因子阻害組成物C,0.2g、グアーガム分解物(サンファイバーR;太陽化学株式会社製)3gを市販の野菜果汁混合飲料100mLに添加混合溶解して、本発明の組織因子阻害組成物含有飲食品(野菜果汁混合飲料)を得た。また、これに対する比較例として、組織因子阻害組成物Cを含有せず、グアーガム分解物を含有する飲食品(野菜果汁混合飲料)を、同様の方法により得た。
そして、これら2種の野菜果汁混合飲料について、5名のパネラーによる官能検査を行った結果、色、匂い及び味のいずれにおいても両者に有意差が認められなかった。また、これら2種の飲料を冷蔵庫で1ヶ月間保存したところ、両者とも色、匂い及び味について特に目立った変化は認められず、いずれも保存性に優れていた。
[実施例7]組織因子阻害組成物含有飲食品(クッキー)の調製
実施例2で得られた組織因子阻害組成物D,4g、市販のケーキミックス粉200gを容器に入れた後、バター35gを入れ、木杓子で混ぜ合わせた。それに溶き卵25gを加えて、なめらかな生地になるまで良く練った。小麦粉を振った台の上に生地を取り出し、さらに小麦粉を振って麺棒で5mmの厚さに伸ばし、丸型で抜き、それを170℃のオーブンで10分間焼いて、1個約5gの本発明の組織因子阻害組成物含有飲食品(クッキー)を得た。
[実施例8]組織因子阻害組成物含有飲食品(ヨーグルト)の調製
実施例5で得られた組織因子阻害組成物H,1g、市販の脱脂乳(明治乳業社製、蛋白質含量34%)95g、及び市販の無塩バター(雪印乳業社製)35gを温水0.8Lに溶解し、均質化し、全量を1Lに調整した。次いで、これを90℃で15分間加熱殺菌した後、冷却し、市販の乳酸菌スターター(ハンゼン社製)3g(ストレプトコッカス・サーモフィラス2g及びラクトバシラス・ブルガリクス1g)を接種した。さらに、これを均一に混合し、100mLの容器に分注・充填した後、密封して37℃で20時間発酵させた後、冷却することで、本発明の組織因子阻害組成物含有飲食品(ヨーグルト)を得た。
[実施例9]組織因子阻害組成物含有飲食品(経口流動食)の調製
カゼインナトリウム(DMV社製)50g、卵白酵素分解物(太陽化学社製)42.5g、デキストリン(松谷化学社製)100gを水1Lに溶解させ、水相をタンク内に調製した。これとは別に、MCT(花王社製)45g、パーム油(不二製油社製)17.5g、サフラワー油(太陽油脂社製)35g、レシチン(太陽化学社製)0.7g、消泡剤(太陽化学社製)1gを混合溶解し、油相を調製した。タンク内の水相に油相を添加し、攪拌して混合した後、70℃に加温し、さらに、ホモゲナイザーにより14.7MPaの圧力で均質化した。次いで、90℃で10分間殺菌した後、濃縮し、噴霧乾燥して、中間製品粉末約260gを調製した。この中間製品粉末200gに、実施例2で得られた組織因子阻害組成物C,4g、デキストリン(松谷化学社製)156g、グアーガム分解物(サンファイバーR;太陽化学株式会社製)18g、少量のビタミン・ミネラル、及び粉末香料を添加し、均一に混合して、組織因子阻害組成物を含有する飲食品(経口流動食)約380gを得た。
[実施例10]組織因子阻害組成物含有錠剤の調製
実施例3で得られた組織因子阻害組成物F,10g、結晶セルロース5g、トウモロコシデンプン13.8g、乳糖32.5g、ヒドロキシプロピルセルロース3.3gを混合し、顆粒化した。この顆粒化物にステアリン酸マグネシウム1.0gを加え、均一に混合し、この混合物をロータリー式打錠機で加圧成形することにより、一錠が130mgの本発明の組織因子阻害組成物含有錠剤を得た。
[実施例11]組織因子阻害組成物含有錠剤の調製
実施例3で得られた組織因子阻害組成物F,10g、結晶セルロース5g、トウモロコシデンプン13.8g、乳糖32.5g、ヒドロキシプロピルセルロース3.3gを混合し、顆粒化した。この顆粒化物にステアリン酸マグネシウム1.0gを加え、均一に混合し、この混合物をロータリー式打錠機を用いて加圧成形することにより、一錠が130mgの本発明の組織因子阻害組成物含有錠剤を得た。
[実施例12]組織因子阻害組成物含有ドリンク剤の調製
実施例4で得られた組織因子阻害組成物G,55gに、ブドウ糖528g、果糖85.4g、粉末クエン酸15.8g、クエン酸ナトリウム11.2g、乳酸カルシウム1.3g、塩化マグネシウム1.3g、粉末天然香料13.2g、ビタミンCを添加し、さらに水を加えて11リットルとした。この液体を乾熱滅菌済の110ml褐色瓶に充填して、アルミキャップで密封した後、120℃、30分間の滅菌を行い、ドリンク剤100本を得た。
[実施例13]組織因子阻害組成物含有カプセル剤の調製
実施例4で得られた組織因子阻害組成物G,50gに、銅クロロフィリン酸ナトリウム1gを加えて熱殺菌した後、それを日本薬局カプセル(#1)に1カプセルあたり0.4g充填し、カプセル剤100個を得た。
[実施例14]組織因子阻害組成物含有豚繁殖用飼料の調製
実施例2で得られた組織因子阻害組成物B,5重量部に対し、とうもろこし40.0重量部、マイロ28.0重量部、大豆油かす11.0重量部、ふすま6.0重量部、魚粉5.0重量部、動物性油脂2.0重量部、ビタミン・ミネラル類3.0重量部を配合して、豚繁殖用飼料20kgを調製した。
本発明の実施態様及び目的生成物を挙げれば以下の通りである。
(1)アムラー果実、アムラー果汁、アムラー果実の抽出物及びアムラー果汁の抽出物からなる群から選択される少なくとも1つを、有効成分として含有することを特徴とする組織因子阻害組成物。
(2)上記(1)において、前記抽出物は、アムラー果実及びアムラー果汁からなる群から選択される少なくとも1つの原料を、水、塩基、酸及び親水性溶媒からなる群から選択される少なくとも1つにより抽出したものであることを特徴とする組織因子阻害組成物。
(3)上記(1)において、前記抽出物は、アムラー果実及びアムラー果汁からなる群から選択される少なくとも1つの原料を、水により抽出したものであることを特徴とする組織因子阻害組成物。
(4)上記(2)において、親水性溶媒がメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール及びブチルアルコールからなる群から選択される少なくとも1種類以上の低級アルコールであることを特徴とする組織因子阻害組成物。
(5)上記(1)において、前記抽出物の有機溶媒による分画物を前記有効成分として含有するとともに、前記有機溶媒が、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジエチルエーテル、メチルエーテル、メチルイソブチルケトン、ヘキサン及びクロロホルムからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする組織因子阻害組成物。
(6)上記(1)において、前記抽出物のエチルアルコールによる分画物を、前記有効成分として含有することを特徴とする組織因子阻害組成物。
(7)上記(1)において、前記抽出物のエチルアルコールによる沈殿分画成分を、前記有効成分として含有することを特徴とする組織因子阻害組成物。
(8)上記(1)において、前記抽出物を20%〜80%(v/v)のエチルアルコールで分画したときの可溶画分を、前記有効成分として含有することを特徴とする組織因子阻害組成物。
(9)上記(1)において、前記抽出物を20%〜60%(v/v)のエチルアルコールで分画したときの可溶画分を、前記有効成分として含有することを特徴とする組織因子阻害組成物。
(10)上記(1)において、疎水性樹脂を用いたクロマトグラフィーまたはカラムにより前記抽出物を高純度化したものを、前記有効成分として含有することを特徴とする組織因子阻害組成物。
(11)上記(10)において、疎水性樹脂が、フェノール系、スチレン系、アクリル酸系、エポキシアミン系、ピリジン系及びメタクリル系からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂を母体とすることを特徴とする組織因子阻害組成物。
(12)上記(1)において、ペクチナーゼ、プロテアーゼ、タンナーゼ及びセルラーゼからなる群から選択される少なくとも1種の酵素で前記抽出物を処理して分解したものを精製して得た分画物を、前記有効成分として含有することを特徴とする組織因子阻害組成物。
(13)アムラーを有効成分として含有することを特徴とする組織因子阻害組成物。
(14)アムラーの可食部を有効成分として含有することを特徴とする組織因子阻害組成物。
(15)アムラー由来の物質を有効成分として含有することを特徴とする組織因子阻害組成物。
(16)上記(1)乃至(15)のいずれか1項に記載の組織因子阻害組成物を含有することを特徴とする飲食品。
(17)上記(1)乃至(15)のいずれか1項に記載の組織因子阻害組成物を含有することを特徴とする飼料。
(18)上記(1)乃至(15)のいずれか1項に記載の組織因子阻害組成物を含有することを特徴とする医薬部外品。
(19)上記(1)乃至(15)のいずれか1項に記載の組織因子阻害組成物を含有することを特徴とする医薬品。
(20)アムラー果実、アムラー果汁、アムラー果実の抽出物及びアムラー果汁の抽出物からなる群から選択される少なくとも1つを、有効成分として含有する組織因子阻害組成物を用いて、組織因子の生成を阻害する組織因子阻害方法。
(21)アムラーを有効成分として含有する組織因子阻害組成物を用いて、組織因子の生成を阻害する組織因子阻害方法。
(22)アムラーの可食部を有効成分として含有する組織因子阻害組成物を用いて、組織因子の生成を阻害する組織因子阻害方法。
(23)アムラー由来の物質を有効成分として含有する組織因子阻害組成物を用いて、組織因子の生成を阻害する組織因子阻害方法。
(24)アムラー果実、アムラー果汁、アムラー果実の抽出物及びアムラー果汁の抽出物からなる群から選択される少なくとも1つを、有効成分として含有する組織因子阻害組成物を用いて、生体内で組織因子の生成を阻害する組織因子阻害方法。
(25)アムラー果実、アムラー果汁、アムラー果実の抽出物及びアムラー果汁の抽出物からなる群から選択される少なくとも1つを、有効成分として含有する組織因子阻害組成物を生物に摂取させて、その生体内で組織因子の生成を阻害する組織因子阻害方法。
(26)アムラー果実、アムラー果汁、アムラー果実の抽出物及びアムラー果汁の抽出物からなる群から選択される少なくとも1つを、有効成分として含有する組織因子阻害組成物を生物に経口摂取させて、その生体内で組織因子の生成を阻害する組織因子阻害方法。
(27)上記(25)または(26)において、前記生物はヒトを除く生物であることを特徴とする組織因子阻害方法。
(28)アムラーを有効成分として含有する組織因子阻害組成物の製造方法であって、アムラー果実及びアムラー果汁からなる群から選択される少なくとも1つを抽出して得た抽出物を用いることを特徴とする組織因子阻害組成物の製造方法。
(29)アムラーを有効成分として含有する組織因子阻害組成物の製造方法であって、アムラー果実及びアムラー果汁からなる群から選択される少なくとも1つの原料を、水、塩基、酸及び親水性溶媒からなる群から選択される少なくとも1つにより抽出し、これにより得られた抽出物を用いることを特徴とする組織因子阻害組成物の製造方法。
(30)アムラーを有効成分として含有する組織因子阻害組成物の製造方法であって、アムラー果実及びアムラー果汁からなる群から選択される少なくとも1つの原料を、水により抽出して得た抽出物を用いることを特徴とする組織因子阻害組成物の製造方法。
本発明の組織因子阻害組成物は、血液凝固開始因子の組織因子(TF)の生成を抑制する効果が高いため、飲食品等に利用して血栓の生成を抑制することで、脳卒中、脳出血、脳梗塞、心不全症、心筋梗塞、心臓麻痺等のような心血関係疾患を予防することができる。
LPS刺激A549上皮細胞におけるTF発現抑制効果の結果を示すグラフ。 同じくTF発現抑制効果の結果を示すグラフ。 同じくTF発現抑制効果の結果を示すグラフ。 同じくTF発現抑制効果の結果を示すグラフ。 同じくTF発現抑制効果の結果を示すグラフ。 同じくTF発現抑制効果の結果を示すグラフ。 同じくTF発現抑制効果の結果を示すグラフ。 同じくTF発現抑制効果の結果を示すグラフ。

Claims (9)

  1. アムラー果実、アムラー果汁、アムラー果実の抽出物及びアムラー果汁の抽出物からなる群から選択される少なくとも1つを、有効成分として含有することを特徴とする組織因子阻害組成物。
  2. 前記抽出物は、アムラー果実及びアムラー果汁からなる群から選択される少なくとも1つを、非有機溶媒で抽出したものであることを特徴とする請求項1に記載の組織因子阻害組成物。
  3. 前記抽出物の有機溶媒による分画物を、前記有効成分として含有することを特徴とする請求項1または2記載の組織因子阻害組成物。
  4. 前記抽出物を酵素で処理して分解したものを精製して得た分画物を、前記有効成分として含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の組織因子阻害組成物。
  5. 前記酵素は加水分解酵素であることを特徴とする請求項4に記載の組織因子阻害組成物。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の組織因子阻害組成物を含有することを特徴とする飲食品。
  7. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の組織因子阻害組成物を含有することを特徴とする飼料。
  8. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の組織因子阻害組成物を含有することを特徴とする医薬部外品。
  9. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の組織因子阻害組成物を含有することを特徴とする医薬品。
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