JP2006335647A - 花粉症治療用組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 抗ヒスタミン剤で問題となっていた眠気等の副作用を有さないとともに、目の痒み、くしゃみ発作、鼻汁、鼻閉等の花粉症の症状を改善し、患者を不快感から解放する花粉症治療用組成物を提供すること。
【解決手段】 経口用である花粉症治療用組成物であって、カプサイシン及び/又はその誘導体を含有することを特徴とする花粉症治療用組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】 経口用である花粉症治療用組成物であって、カプサイシン及び/又はその誘導体を含有することを特徴とする花粉症治療用組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は、花粉症治療用組成物に関する。
近年、花粉症の話題が、新聞、テレビ等でよく報じられている。花粉症は、杉等の植物に由来する花粉によって引き起こされる。花粉症の症状としては、水性鼻汁、鼻閉、くしゃみの3主徴がある。これら3主徴の発現は、通常花粉吸入後数分以内に鼻腔の痒みが生じ、続いてくしゃみ発作が起こり、さらには多量の鼻汁流出や鼻閉をみる。また、鼻閉は、持続性で数時間も続き、さらに鼻呼吸を困難としたり、ひどくなると頭重感を伴うこともある。これらの花粉症の症状は、長期間にわたり患者に著しい不快感を与えるだけでなく、患者の日常生活に多大な支障をもたらしている。さらに、患者の中には鼻をかむ頻度が多いことに起因して、鼻粘膜が炎症を起こしたり鼻の血管が切れて鼻出血したりする等の症状を併発する患者もしばしば見られる。これらの事情から、現在花粉症を緩和する配合剤が、多数市販されている。
花粉症の症状を改善させるために、市販の経口用配合剤として、抗ヒスタミン剤がある。抗ヒスタミン剤は、通常抗ヒスタミン作用によって目の痒み、くしゃみ発作、鼻汁、鼻閉等を緩和する目的で配合される。
しかしながら、抗ヒスタミン剤は、中枢神経への作用、すなわち鎮静作用、眠気、倦怠感等の副作用を有する。つまり、自動車の運転手等の持続的注意を必要とする職業の患者に、投与することができなかった。
そこで、本発明の目的は、抗ヒスタミン剤で問題となっていた眠気等の副作用を有さないとともに、目の痒み、くしゃみ発作、鼻汁、鼻閉等の花粉症の症状を改善し、患者を不快感から解放する花粉症治療用組成物を提供することである。
一方、身体への物理化学的ストレッサーに対する生体反応の発現にTNF−α等の炎症性サイトカインが重要であることが明らかになってきた。
TNF−αは、基本的にはストレス反応における生体防御に最も重要な役割を果たす物質であり、単球、好中球、血管内皮細胞等を活性化する。その結果、炎症反応の開始に大きく関与する。しかしながら、TNF−αの産生が過剰になると、血栓形成等の循環障害や実質細胞のアポトーシスを引き起こすことで、臓器機能障害、形態変化等を惹起する。その結果、生体をいわゆる悪液質に陥れ、さまざまな疾病症状が現れるようになる。
TNF−αの産生の抑制には、神経ペプチドの一種であるカルシトニン遺伝子関連ペプチドが重要な役割を果たしている。カルシトニン遺伝子関連ペプチドは、ホルモンであるカルシトニンと構造が非常に類似した37個のアミノ酸からなるペプチドである。このカルシトニン遺伝子関連ペプチドは、カルシトニン遺伝子と同じ遺伝子上にあり、そのオルタナティブ・スプライシング(alternative splicing)により生成される。カルシトニン遺伝子関連ペプチドは、血管拡張作用、骨芽細胞の増殖、また破骨細胞の活性化抑制、食欲の抑制、さらにNFκBの活性化を抑制して、TNF−αの産生抑制や癌細胞のアポトーシスを促進する。また、カルシトニン遺伝子関連ペプチドが血管内皮細胞に作用することにより、NO、PGI2 等のプロスタグランジンやインスリン様成長因子−1の産生を亢進する。これらの物質も、血流増加作用に加えてTNF−α産生抑制作用を発揮する。
本発明者らは上記事情に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、カルシトニン遺伝子関連ペプチドの産生及び放出を促進することにより、花粉症の症状を改善することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の花粉症治療用組成物は、経口用である花粉症治療用組成物であって、カプサイシン及び/又はその誘導体を含有することを特徴とする。
このように本発明の花粉症治療用組成物によれば、カプサイシン及び/又はその誘導体によって刺激される知覚神経、すなわちカプサイシン感受性知覚神経が活性化される結果、その神経末端よりカルシトニン遺伝子関連ペプチドが放出される。これにより、TNF−αの産生が抑制されると同時に、血管内皮型NO合成酵素(eNOS)を活性化させ、NOの産生亢進を介して、プロスタグランジン及びインスリン様成長因子−1の生成が亢進する。つまり、この作用機構は、痒み、くしゃみ発作、鼻汁、鼻閉等の花粉症の症状を改善し、患者を不快感から解放する。
また、食品として長年使用されてきたカプサイシン及び/又はその誘導体を有効成分とするものであるので、安全性については問題がなく、その作用も穏やかであり、副作用の心配がない。
また、本発明の花粉症治療用組成物においては、さらに、イソフラボンを含有することが好ましい。
主に大豆種子に含まれるダイゼイン(daidzein)、ゲニステイン(genistein)、グリシテイン(glycitein)、ダイズイン(daidzin)、ゲニスチン(genistin)、グリシチン(glycitin)、6 "−O−マロニルダイズイン(6''-O-malonyldaidzin)、6 "−O−マロニルゲニスチン(6''-O-malonylgenistin)、6 "−O−マロニルグリシチン(6''-O-malonylglycitin)、6 "−O−アセチルダイズイン(6''-O-acetyldaidzin)、6 "−O−アセチルゲニスチン(6''-O-acetylgenistin)、6 "−O−アセチルグリシチン(6''-O-acetylglycitin)や、納豆にみられる6 "−O−サクシニルダイズイン(6''-O-succinyldaidzin)、6 "−O−サクシニルゲニスチン(6''-O-succinylgenistin)、6 "−O−サクシニルグリシチン(6''-O-succinylglycitin)等のイソフラボンが神経成長因子(nerve growth factor ;NGF )の産生を増加させることによって、カプサイシン感受性知覚神経のカルシトニン遺伝子関連ペプチドの産生促進作用を著明に増強し、さらに、カプサイシン及び/又はその誘導体により産生が増加したカルシトニン遺伝子関連ペプチドの放出を促進する。それらの結果、TNF−αの産生抑制、NOの産生亢進、プロスタグランジン生成、インスリン様成長因子−1の産生も促進される。
また、本発明の花粉症治療用組成物においては、前記カプサイシン及び/又はその誘導体は、唐辛子由来のカプサイシン及び/又はその誘導体であることが好ましい。
また、本発明の花粉症治療用組成物においては、前記カプサイシン及び/又はその誘導体は、唐辛子由来のカプサイシン及び/又はその誘導体であることが好ましい。
また、本発明の花粉症治療用組成物においては、前記イソフラボンは、大豆由来のイソフラボンであることが好ましい。
そして、本発明の花粉症治療用組成物においては、前記カプサイシン及び/又はその誘導体の1日投与量は、1mg以上10mg以下であることが好ましい。
さらに、本発明の花粉症治療用組成物においては、前記イソフラボンの1日投与量は、10mg以上150mg以下であることが好ましい。
さらに、本発明の花粉症治療用組成物においては、前記イソフラボンの1日投与量は、10mg以上150mg以下であることが好ましい。
このように本発明の花粉症治療用組成物によれば、カプサイシン及び/又はその誘導体によって刺激される知覚神経、すなわちカプサイシン感受性知覚神経が活性化される結果、その神経末端よりカルシトニン遺伝子関連ペプチドが放出される。これにより、TNF−αの産生が抑制されると同時に、血管内皮型NO合成酵素(eNOS)を活性化させ、NOの産生亢進を介して、プロスタグランジン及びインスリン様成長因子−1の生成が亢進する。つまり、この作用機構は、痒み、くしゃみ発作、鼻汁、鼻閉等の花粉症の症状を改善し、患者を不快感から解放する。
また、食品として長年使用されてきたカプサイシン及び/又はその誘導体を有効成分とするものであるので、安全性については問題がなく、その作用も穏やかであり、副作用の心配がない。
また、食品として長年使用されてきたカプサイシン及び/又はその誘導体を有効成分とするものであるので、安全性については問題がなく、その作用も穏やかであり、副作用の心配がない。
次に、本発明の実施の形態について詳しく説明する。
本発明の花粉症治療用組成物は、カプサイシン及び/又はその誘導体を含有することを特徴とする。
上記カプサイシン及び/又はその誘導体の由来としては、唐辛子が好ましい。
唐辛子に含まれるカプサイシン及び/又はその誘導体として、カプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ノルジヒドロカプサイシン、ホモカプサイシン、ホモジヒドロカプサイシンが知られている。これらは単独で用いられてもよく、2種以上を併用されてもよい。
なお、唐辛子を粉砕、粉末化したものをそのまま用いてもよいが、カプサイシン及び/又はその誘導体の濃度の高いものを用いるために、工業的に製造された唐辛子の抽出物を用いることも可能である。例えば、唐辛子を含水エタノールで抽出したトウガラシエキストラクト、ヘキサンやエーテル等の主として非極性から中間極性有機溶剤で抽出したトウガラシオレオレジン、さらにトウガラシオレオレジンをエタノールで再抽出し、不溶物をろ別したトウガラシアブソリュート等をその特性に応じて用いることも可能である。
また、上記花粉症治療用組成物として、カプサイシン及び/又はその誘導体を含む抽出物をそのまま直接用いてもよいが、適当な液状担体に溶解あるいは分散させた液剤を用いたり、適当な粉末担体に混合させた粉剤又は粒剤を用いることも可能である。
そして、上記カプサイシン及び/又はその誘導体の花粉症治療用組成物中の含有量としては、花粉症治療用組成物が液剤、粉剤、粒剤のいずれかの形態である場合では0.0001重量%以上0.05重量%以下であることが好ましい。
本発明の花粉症治療用組成物は、さらに、イソフラボンを含有することが好ましい。
上記イソフラボンとしては、例えば、ダイゼイン、ゲニステイン、グリシテイン、ダイズイン、ゲニスチン、グリシチン、6 "−O−マロニルダイズイン、6 "−O−マロニルゲニスチン、6 "−O−マロニルグリシチン、6 "−O−アセチルダイズイン、6 "−O−アセチルゲニスチン、6 "−O−アセチルグリシチン、6 "−O−サクシニルダイズイン、6 "−O−サクシニルゲニスチン、6 "−O−サクシニルグリシチン、プエラリン等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上を併用されてもよい。
上記イソフラボンの由来としては、特に限定されず、例えば、大豆、葛根、納豆、それらを用いた食品等が挙げられる。これらの中で、好ましくは大豆であり、より好ましくはイソフラボンが多量に含まれるため大豆胚軸である。
なお、イソフラボンの濃度の高いものを用いるために、大豆、大豆食品、大豆胚軸、葛根等の抽出物やその精製物を用いることも可能である。このとき、イソフラボンを抽出する際に使用する溶媒としては、水、エタノール等のアルコールが好ましい。また、精製する方法としては、合成吸着剤、イオン交換樹脂、限外ろ過等を使用するものが可能であるが、特に限定されるものではない。
さらに、上記抽出物又は精製物をそのまま用いてもよいが、それらを濃縮した濃縮液、又は、乾燥後、粉末化した粉末物を用いてもよい。
また、上記花粉症治療用組成物として、イソフラボンを含む抽出物、精製物、濃縮液又は粉末物をそのまま直接用いてもよいが、適当な液状担体に溶解あるいは分散させたり、適当な粉末担体に混合させたものを用いることも可能である。
そして、上記イソフラボンの花粉症治療用組成物中の含有量としては、花粉症治療用組成物が液剤である場合では0.001重量%以上0.5重量%以下であることが好ましく、花粉症治療用組成物が粉剤である場合では0.01重量%以上80重量%以下であることが好ましく、花粉症治療用組成物が粒剤である場合では0.01重量%以上40重量%以下であることが好ましい。
また、本発明の花粉症治療用組成物を投与する際は、花粉症治療用組成物のそれぞれの成分を同時に、又は、時間をおいて別々に投与することができる。ここで、「同時に」投与するとは、ほぼ同じ時間に投与できる投与形態であれば特に限定されないが、それぞれの成分を含有する単一の花粉症治療用組成物として投与することが好ましい。一方、「時間をおいて別々に」投与するとは、異なった時間に別々に投与できる投与形態であれば特に限定されないが、例えば、1の成分を投与し、次いで、決められた時間後に、他の成分を投与する方法等が挙げられる。
なお、「同時に」投与する際のイソフラボンの重量(A)とカプサイシン及び/又はその誘導体の重量(B)との重量比率(A/B)は、1/10≦A/B≦5000/1であることが好ましく、1/1≦A/B≦500/1であることがより好ましい。重量比率(A/B)が、1/10≦A/B≦5000/1であると、相乗効果により、カルシトニン遺伝子関連ペプチド産生及び放出促進作用がより効果的に得られるからである。
また、本発明の花粉症治療用組成物は、経口用の食品、医薬として用いられることができる。
上記食品としては、例えば、花粉症治療用組成物を含有させた保健用食品又は食品素材等が挙げられる。例えば、ハム、ソーセージ等の食肉加工食品、かまぼこ、ちくわ等の水産加工食品、デザート、麺類、パン類、菓子、バター、粉乳、発酵乳製品等に添加して使用したり、水、果汁、牛乳、清涼飲料等の飲料に添加して使用してもよい。また、本発明の花粉症治療用組成物は、例えば、甘味料、塩味料、酸味料、うまみ料等の調味料、分散剤、抗酸化剤、防腐剤、増粘剤、結合剤、香料等を含有してもよい。
上記医薬としては、例えば、錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、細粒剤、粉剤、カプセル剤、液剤、シロップ剤等が挙げられる。つまり、本発明の花粉症治療用組成物は、例えば、賦形剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、皮膜剤、矯味剤、矯臭剤、着色剤、保存剤、分散剤、溶剤、安定化剤、増量剤、pH調整剤等を含有してもよい。
上記賦形剤としては、例えば、乳糖、白糖、ブドウ糖、マンニトール等の糖類、バレイショデンプン、トウモロコシデンプン、コムギデンプン等のデンプン類、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム等の無機塩類、結晶セルロース等が挙げられる。
上記結合剤としては、例えば、デンプンのり液、アラビアゴム、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)等が挙げられる。
上記滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、水素添加植物油、マクロゴール、シリコーン油等が挙げられる。
上記崩壊剤としては、デンプン、寒天、ゼラチン、結晶セルロース、CMC・Na、CMC・Ca、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。
上記皮膜剤としては、糖衣の場合として白糖、HPC、セラック等が挙げられ、また、膠衣の場合としてゼラチン、グリセリン、ソルビトール等が挙げられ、また、フィルムコーティングの場合として、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、EC、HPC、PVP等が挙げられる。さらに、腸溶性コーティングの場合として、ヒドロキシプロピルメチルセルローステレフタレート(HPMCP)、セルロースアセテートフタレート(CAP)等が挙げられる。
上記矯味剤としては、例えば、乳糖、白糖、ブドウ糖、マンニトール、D−ソルビトール(液)、D−ソルビット(液)等が挙げられる。
上記矯臭剤としては、例えば、芳香性精油類が挙げられる。
上記着色剤としては、例えば、水溶性食用色素、レーキ色素等が挙げられる。
上記保存剤としては、例えば、安息香酸、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸、エステル、逆性セッケン、デヒドロ酢酸、ホウ酸、クロロブタノール、ベンジルアルコール等が挙げられる。
上記分散剤としては、例えば、ポリソルベート80、グリセリン脂肪酸エステル、サラシミツロウ等が挙げられる。
上記溶剤としては、例えば、中鎖脂肪酸トリグリセリド等が挙げられる。
上記安定化剤としては、例えば、アスコルビン酸、トコフェロール、チオ硫酸ナトリウム等の抗酸化剤、エデト酸ナトリウム等のキレート剤等が挙げられる。
そして、本発明の花粉症治療用組成物は、ペットや家畜等の動物においても、ヒトに投与した際にみられる作用効果と同様の作用効果が期待されるものである。
また、その1日投与量は、投与対象とする生物の違い、投与される者の性別、体重、年齢等の条件に応じて適宜設定される。例えば、成人に対しては、上記カプサイシン及び/又はその誘導体を1日当たり1mg以上10mg以下となるように、数回に分けて投与することが好ましい。さらに、イソフラボンを、1日当たり10mg以上150mg以下となるように、数回に分けて投与することがより好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
<製造例1>
「レッドチリーエキス」(茂利製油(株)製、カプサイシン及びその誘導体含有量:2重量%)25mgと菜種サラダ油175mgとを軟カプセル(食品用豚ゼラチン)に充填して、製造例1に係る軟カプセル剤(カプサイシン含有量:0.5mg)を得た。
<製造例2>
「フジフラボンP40」(フジッコ(株)製、イソフラボン含有量:40重量%)25mgとコーンスターチ65mgとショ糖脂肪酸エステル4mgとを硬カプセル(食品用プルラン)に充填して、製造例2に係る硬カプセル剤(イソフラボン含有量:10mg)を得た。なお、「フジフラボンP40」中の詳細なイソフラボン含有量を表1に示した。
<製造例1>
「レッドチリーエキス」(茂利製油(株)製、カプサイシン及びその誘導体含有量:2重量%)25mgと菜種サラダ油175mgとを軟カプセル(食品用豚ゼラチン)に充填して、製造例1に係る軟カプセル剤(カプサイシン含有量:0.5mg)を得た。
<製造例2>
「フジフラボンP40」(フジッコ(株)製、イソフラボン含有量:40重量%)25mgとコーンスターチ65mgとショ糖脂肪酸エステル4mgとを硬カプセル(食品用プルラン)に充填して、製造例2に係る硬カプセル剤(イソフラボン含有量:10mg)を得た。なお、「フジフラボンP40」中の詳細なイソフラボン含有量を表1に示した。
<製造例3>
菜種サラダ油200mgを軟カプセル(食品用豚ゼラチン)に充填して、製造例3に係る軟カプセル剤を得た。
<製造例4>
コーンスターチ90mgを硬カプセル(食品用プルラン)に充填して、製造例4に係る硬カプセル剤を得た。
菜種サラダ油200mgを軟カプセル(食品用豚ゼラチン)に充填して、製造例3に係る軟カプセル剤を得た。
<製造例4>
コーンスターチ90mgを硬カプセル(食品用プルラン)に充填して、製造例4に係る硬カプセル剤を得た。
<評価方法>
くしゃみ発作、鼻汁、鼻閉、鼻の痒み、目の痒み、目の充血、涙目、倦怠感等の花粉症の症状が発症している患者(24〜56歳)を対象とした。そして、表1及び2で示すようにカプセル剤を1週間経口投与した。なお、摂取方法としては、毎食後の3回に分けて、水とともに摂取させた。そして、摂取前と摂取後との症状を比較する官能試験により評価を行った。その結果を、表2及び3に示した。
くしゃみ発作、鼻汁、鼻閉、鼻の痒み、目の痒み、目の充血、涙目、倦怠感等の花粉症の症状が発症している患者(24〜56歳)を対象とした。そして、表1及び2で示すようにカプセル剤を1週間経口投与した。なお、摂取方法としては、毎食後の3回に分けて、水とともに摂取させた。そして、摂取前と摂取後との症状を比較する官能試験により評価を行った。その結果を、表2及び3に示した。
表2の結果より、カプサイシンを含有する花粉症治療用組成物を摂取することで花粉症の症状に対して改善効果が認められた。なお、実施例4では、花粉症の症状に対して改善効果が認められたものの、胃への刺激が強いので、不快症状を訴えるものがあった。さらに、表3の結果より、カプサイシンとイソフラボンとを含有する花粉症治療用組成物を同時に摂取することで花粉症の症状に対して著明な改善効果が認められた。
Claims (6)
- 経口用である花粉症治療用組成物であって、
カプサイシン及び/又はその誘導体を含有することを特徴とする花粉症治療用組成物。 - さらに、イソフラボンを含有する、請求項1に記載の花粉症治療用組成物。
- 前記カプサイシン及び/又はその誘導体は、唐辛子由来のカプサイシン及び/又はその誘導体である、請求項1又は2に記載の花粉症治療用組成物。
- 前記イソフラボンは、大豆由来のイソフラボンである、請求項1〜3のいずれかに記載の花粉症治療用組成物。
- 前記カプサイシン及び/又はその誘導体の1日投与量は、1mg以上10mg以下である、請求項1〜4のいずれかに記載の花粉症治療用組成物。
- 前記イソフラボンの1日投与量は、10mg以上150mg以下である、請求項1〜5のいずれかに記載の花粉症治療用組成物。
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Cited By (2)
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JP2009112804A (ja) * | 2007-10-18 | 2009-05-28 | Minato Ikagaku Kk | Igf−1の体内産生を促進する青色光刺激装置及びその方法 |
JPWO2010074163A1 (ja) * | 2008-12-24 | 2012-06-21 | ハウス食品株式会社 | 複合体及びその製造方法 |
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2005
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