JP2006335305A - メータ内転舵状態表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
組み付け工数の増大等による製造コストの上昇を抑制する表示装置を提供する。
【解決手段】
転舵状態表示装置1には、車両に設けられたハンドル2の操舵角を検出する操舵角センサ3と、前輪の転舵状態を表示する転舵状態表示部等が設けられいて、この実施例1では、この転舵状態表示部としてディスプレイ部4が利用されるように構成されている。
そして、このディスプレイ部4のオドメータ表示部13上で、ハンドル2の操舵角度の左右の回転角に対応させて、「1」の字状の表示を左右に移動させることにより、前輪の中立位置を示す表示パターンや、他の転舵位置を示す表示パターン等の前輪の転舵状態を反映させた表示パターンによって、運転者が車輪の転舵状態を視認できるように構成されている。
【選択図】図1
組み付け工数の増大等による製造コストの上昇を抑制する表示装置を提供する。
【解決手段】
転舵状態表示装置1には、車両に設けられたハンドル2の操舵角を検出する操舵角センサ3と、前輪の転舵状態を表示する転舵状態表示部等が設けられいて、この実施例1では、この転舵状態表示部としてディスプレイ部4が利用されるように構成されている。
そして、このディスプレイ部4のオドメータ表示部13上で、ハンドル2の操舵角度の左右の回転角に対応させて、「1」の字状の表示を左右に移動させることにより、前輪の中立位置を示す表示パターンや、他の転舵位置を示す表示パターン等の前輪の転舵状態を反映させた表示パターンによって、運転者が車輪の転舵状態を視認できるように構成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、ナビゲーション装置等のディスプレイ装置や専用の表示装置等を用いなくても、車両の運転者が前輪の転舵状態を確認することが可能なメータ内転舵状態表示装置に関するものである。
従来から、前輪の転舵状態を表示する転舵状態表示装置31が知られている(例えば、特許文献1等参照)。
まず、この転舵状態表示装置31の構成について説明する。
図8に示されるように、この転舵状態表示装置31では、車両のダッシュボード32の上面部に、上方が開放された凹部32aが形成されている。
この凹部32aは、車両のフロントガラス33の近傍に設けられている。
そして、凹部32aの内部には、フロントガラス33の内側面に向けて画像を投影するプロジェクタ装置34等が設置されて構成されている。
また、このプロジェクタ装置34は、主に、液晶表示装置などの画像を映し出す表示体35と、この表示体35を下方から照射する光源36と、この光源36から発して表示体35を透過した光を所望の距離に結像させるためのレンズ37等とを有して構成される。
更に、フロントガラス33の内側面の下方には、コンバイナ38が添着されていて、このコンバイナ38には、プロジェクタ装置34によって映写される画像が投影されるように構成されている。
そして、コンバイナ38は、車外側の面から入射する光を透過すると同時に、車内側の面から入射する光を反射させる構造を有している。
このため、この従来例の転舵状態表示装置31では、フロントガラス33を透過する車外前方からの光を遮ることなく、プロジェクタ装置34によって映写される画像が、フロントガラス33の下方のコンバイナ38に投影されるように構成されている。
また、この転舵状態表示装置31には、車両のハンドル40の操舵角を検出する検出手段41と、この検出された操舵角を基にして表示体35に所望の画像パターンを出力する画像処理回路42等とが設けられて構成されている。
このため、運転者39がハンドル40を操作すると、このハンドル40の操舵角が検出手段41によって検出されて、この検出手段41によって、この操舵角の情報を有する信号が画像処理回路42に送信される。
この操舵角の情報を有する信号に応答して、画像処理回路42が、表示体35に所望の画像パターンを表示させて、この画像パターンが、プロジェクタ装置34によって、フロントガラス33の下方のコンバイナ38に投影される。
次に、この従来例の転舵状態表示装置31の作用について説明する。
この転舵状態表示装置31では、運転者39がハンドル40を操作すると、このハンドル40の操舵角を検出手段41が検出して、この検出手段41がハンドル40の操舵角の情報を有する信号を画像処理回路42に送信する。
そして、画像処理回路42は、ハンドル40の操舵角の情報に対応して、前輪の転舵状態を示す画像パターンのデータを信号に変換して、この信号によって、この画像パターンを表示体35に表示する。
この表示体35に映し出された画像パターンを、プロジェクタ装置34がフロントガラス33の下方のコンバイナ38に投影する。
このため、このコンバイナ38に投影される画像パターンを運転者39が視認して、この運転者39は車両の前輪の転舵状態を認識できる。
特開平5−58196号公報(段落0007乃至0016、図1乃至図8)
しかしながら、従来例の転舵状態表示装置31では、前記プロジェクタ装置34及び前記コンバイナ38等を新たに設ける必要があるので、部品点数の増大及び組み付け工数の増大等による製造コストの上昇を抑制することが困難であった。
そこで、この発明では、部品点数の増大及び、組み付け工数の増大等による製造コストの上昇を抑制することができる前輪の転舵情報を表示させるメータ内転舵状態表示装置を提供することを課題としている
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、車両に設けられたハンドルの操舵角を検出する操舵角センサからの情報により、前記車両のメータ内に設けられた前輪の転舵状態を表示する転舵状態表示部が設けられたメータ内転舵状態表示装置であって、前記転舵状態表示部は、メータ内の他の車両情報を表示する表示装置の表示部を利用して、前記前輪の転舵状態を表示するメータ内転舵状態表示装置を特徴としている。
このように構成された本願発明の請求項1記載のものは、車両のメータ内に設けられた前記前輪の転舵状態を表示する転舵状態表示部として、メータ内の他の車両情報を表示する表示装置の表示部を利用しているので、別途、転舵状態を表示するための表示装置の表示部を設ける必要が無く、部品点数の増大及び組み付け工数の増大等による製造コストの上昇を抑制できる。
次に、図1乃至図7に基づいて、この発明を実施するための最良の実施の形態のメータ内転舵状態表示装置の構成を説明する。
まず、この実施の形態では、図1及び図5に示されるように、車両内に、イグニッションキースイッチと、メータ内転舵状態表示装置としての転舵状態表示装置1と、ハンドル2と、操舵角センサ3と、AT−C/U部6等とが設けられて構成されている。
また、転舵状態表示装置1には、通信入力I/F部5と、CAN通信部7と、CPUを有する演算部8と、前輪の転舵状態を表示する前記転舵状態表示部等とが設けられて構成されている。
そして、この転舵状態表示部には、メータ内の他の車両情報を表示する既設の表示装置の表示部が利用される。
この実施例1の転舵状態表示装置1では、図2に示されるように、車両の車室内運転席前方に設けられているコンビネーションメータ18の表示面部には、前記転舵状態表示部としてのディスプレイ部4と、タコメータ19と、スピードメータ20等とが近接して設けられている。
このディスプレイ部4は、図1に示されるように、前記転舵状態表示装置1のCPUを有する前記演算部8等に接続されている。
そして、図2に示されるように、このディスプレイ部4には、シフト装置によって選択されているシフトポジションを表示するためのシフトポジション表示部12と、車両の累積走行距離を表示するためのオドメータ表示部13と、このオドメータ表示部13の下方に隣接して走行距離を表示するためのトリップメータ表示部14等とを有して構成されている。
また、このオドメータ表示部13は、図3(a)に示されるように、各々7つのセグメントから構成される6桁の数字表示部13a〜13f等を有し、トリップメータ表示部14は、各々7つのセグメントから構成される4桁の数字表示部15a〜15dと、コロン表示部16等とを有している。
この転舵状態表示装置1では、図1に示されるように、前記ハンドル2の操舵角が前記操舵角センサ3によって検出されて、この操舵角センサ3によって、この操舵角の情報が、例えば、アナログ信号に変換されて送信される。
そして、前記通信入力I/F部5は、このアナログ信号を受信して、操舵角データD2に変換し、この操舵角データD2を有する信号をCPUを有する演算部8に送信するように構成されている。
また、車両のシフト装置によって選択されているシフトポジションの状態が前記AT−C/U部6によって検出されて、このAT−C/U部6によって、この検出されたポジション情報を有するポジションデータD1が、CAN通信のシリアル信号に変換されて送信される。
そして、前記CAN通信部7は、このシリアル信号を、パラレル信号に変換して、このパラレル信号を演算部8に送信するように構成されている。
更に、この演算部8は、ポジション信号判別手段9と、角度データ変換手段10と、表示データ出力手段11等とを有して構成されている。
この実施例1では、CPUを制御するプログラムによって、これらのポジション信号判別手段9と、角度データ変換手段10と、表示データ出力手段11等とが構成されている。
そして、角度データ変換手段10は、通信入力I/F部5から送られてくる操舵角データD2を、角度値データD3に変換する処理を行うように構成されている。
ここで、操舵角データD2とは、例えば、CPUのデータバスに入力されるロジック信号のデータ等であり、角度値データD3とは、例えば、プログラムの変数として扱われる、実際の操舵角の角度値のデータ等であるとする。
また、表示データ出力手段11は、角度値データD3に対応させて、例えば、図3(b)乃至図3(e)に示されるいくつかの表示パターン等をディスプレイ部4に表示させるために、この角度値データD3を液晶表示データD4に変換して、このディスプレイ部4に出力する処理を行うように構成されている。
そして、ポジション信号判別手段9は、CAN通信部7から送られてくるポジションデータD1を取得して、複数のシフトポジションの内、Rのシフトポジションが選択された場合には、前記表示データ出力手段11によって、前輪の転舵状態を表示させる処理を進めるように構成されている。
また、このポジション信号判別手段9は、R以外のシフトポジションが選択された場合には、前記オドメータ表示部13に本来表示すべき累積走行距離を表示させて、前記トリップメータ表示部14に本来表示すべき走行距離を表示させた後に、ポジションデータD1を取得する処理を繰り返すように構成されている。
このため、この実施例1では、Rのシフトポジションが選択された場合には、ディスプレイ部4に、前輪の転舵状態が表示されて、R以外のシフトポジションが選択された場合には、ODDTRIP表示が表示されるように構成されている。
この実施例1では、図3(a)に示されるように、オドメータ表示部13の各数字表示部13a〜13fの、数字を表す7つのセグメントの内で、左右両端の、上下方向に隣接した縦に並ぶセグメントの対を、1対ずつ点灯することにより、「1」の字状に表示させる。
また、これらの「1」の字状のセグメントの対を、表示データの変更に対応して点灯させて、前輪の転舵状態を表示するように構成されている。
そして、ディスプレイ部4には、前記液晶表示データD4に応答して、前記オドメータ表示部13の6桁の数字表示部13a〜13fが有する12対の縦に並ぶセグメントを、転舵角に対応させて移動して表示させる。
この実施例1では、図3(c)〜図3(e)に示されるように、6桁の各数字表示部13a〜13fが有する「1」の字状の縦に並ぶセグメントの対を1つずつ利用することにより、中立状態を除く、左右方向で、10段階の転舵状態を表示するように構成されている。
従って、図3(b)に示される中立の状態を含めて、全部で11段階の転舵方向の表示が、6桁の数字表示部13a〜13fで可能になるように構成されている。
また、この実施例1では、例えば、6つのシフトポジションP、R、N、D、2、1の内、シフト装置によって選択されているシフトポジションが、R以外の、例えば、Dの際には、図3(a)に示されるように、シフトポジション表示部12に「D」の文字が表示されるように構成されている。
更に、R以外のシフトポジションが選択された際は、オドメータ表示部13は本来表示すべき累積走行距離を表示し、トリップメータ表示部14は本来表示すべき走行距離を表示するように構成されている。
次に、例えば、シフト装置によってシフトポジションRが選択されている際には、図3(b)乃至図3(e)に示されるように、シフトポジション表示部12には、「R」の文字が表示されるように構成されている。
更に、この際に、図3(b)乃至図3(e)に示されるように、数字表示部15a〜15dの左端の数字表示部15aには、左方向を示す「L」の文字が表示されて、数字表示部15a〜15dの右端の数字表示部15dには、右方向を示す「R」の文字が表示されるように構成されている。
このため、前記オドメータ表示部13の数字表示部13a〜13fの内、表示されるセグメントが右方になるほど、前輪の転舵方向が右方になることに対応していて、このオドメータ表示部13の数字表示部13a〜13fの内、表示されるセグメントが左方になるほど、前輪の転舵方向が左方になることに対応していることが運転者に認識される。
この実施例1の転舵状態表示装置1では、シフトポジションRが選択されている際に、ディスプレイ部4によって前輪の転舵方向を表示するので、以下では、シフトポジションRが選択されている場合について説明する。
このシフトポジションRが選択されている際には、前記シフトポジション表示部12に「R」の文字が常に表示されるため、このシフトポジション表示部12の「R」の表示を視認することによって、ディスプレイ部4に前輪の転舵方向が表示されていることが運転者に認識される。
従って、シフトポジション表示部12の「R(リバース)」表示、又は、ディスプレイ部4の「R」及び「L」等の表示によって、ディスプレイ部4のオドメータ表示部13に前輪の転舵方向が表示されていることが運転者に認識される。
また、この実施例1の構成を、以下に、4通りの転舵状態について、場合分けして説明するが、車両において可能な任意の転舵状態についても略同様に説明される。
まず、前輪の転舵方向が車両の直進方向を向いている場合には、ハンドル2は中立の位置にある。
このハンドル2の操舵角を操舵角センサ3によって検出して、この角度情報によって、オドメータ表示部13には、図3(b)に示すような表示パターンが表示されるように構成されている。
すなわち、図3(b)に示されるように、「1」の字状の表示が、数字表示部13cの右側の2つのセグメントと、数字表示部13dの左側の2つのセグメントによって表示されて、これら2つの「1」の字状の表示がオドメータ表示部13の中央に表示されるように構成されている。
次に、前輪の転舵方向が車両の直進方向以外の方向を向いている場合には、ハンドル2は中立以外の位置にある。
このハンドル2の操舵角を操舵角センサ3によって検出して、この角度情報によって、トリップメータ表示部14には、図3(c)乃至図3(e)に示されるように、コロン表示部16が表示されるように構成されている。
このコロン表示部16の点灯によって、前輪の転舵方向が車両の直進方向以外の方向を向いていることが運転者に認識される。
次に、前輪の転舵方向が車両の左方に最大限に回転している場合には、ハンドル2は、左方に最大限に回転した位置にある。
このハンドル2の操舵角を操舵角センサ3によって検出して、この角度情報によって、トリップメータ表示部14には、図3(c)に示されるように、「1」の字状の表示が、オドメータ表示部13の左端にある数字表示部13aの左側の2つのセグメントによって表示されるように構成されている。
以下同様にして、車両の前輪の転舵方向が前方より僅かに左の方向を向いている場合には、オドメータ表示部13には、図3(d)に示されるように、「1」の字状の表示が、オドメータ表示部13の中央より僅かに左にある数字表示部13cの右側の2つのセグメントによって表示されるように構成されている。
また、前輪の転舵方向が車両の直進方向より更に左の方向を向いている場合には、オドメータ表示部13には、図3(e)に示されるように、「1」の字状の表示が、オドメータ表示部13の数字表示部13cの左側の、図3(d)より更に左側にある2つのセグメントによって表示されるように構成されている。
このように、ハンドル2の操舵角度の左右の回転角に対応させて、オドメータ表示部13上で、「1」の字状の表示を左右に移動させることにより、図3(b)乃至図3(e)の表示パターン及び図3(b)乃至図3(e)の表示パターンと略同様に操舵状態を反映させた表示パターンによって、運転者が車輪の転舵状態を視認できるように構成されている。
以上の構成により、この実施例1の転舵状態表示装置1では、車両に設けられたハンドル2の操舵角を検出する操舵角センサ3からの情報により、車両のメータ内に設けられた前輪の転舵状態を表示する前記転舵状態表示部が設けられて構成されている。
また、この転舵状態表示部は、メータ内の他の車両情報を表示する表示装置の表示部を利用して、前輪の転舵状態を表示するように構成されている。
次に、実施例1の転舵状態表示装置1の作用を図1と図3(a)乃至図3(e)及び、図4のフローチャート図に基づいて説明する。
まず、図4のフローチャート図に基づいて演算部8の制御の流れを説明する。
Step1では、この実施例1の転舵状態表示装置1の演算部8が制御を開始する。
Step2では、演算部8が、図1に示されるイグニッションキースイッチから送られてくる信号により、イグニッションの起動を確認する処理を行う。
Step3では、演算部8が、AT−C/U部6からCAN通信部7を介して送られてくるポジションデータD1を取得する処理を行う。このポジションデータD1は、シフト装置によって選択されているシフトポジションの状態の情報を有している。
Step4では、演算部8が、操舵角センサ3から通信入力I/F部5を介して送られてくる操舵角データD2を取得する処理を行う。この操舵角データD2は、操舵角センサ3によって検出されたハンドル2の操舵角の情報を有している。
Step5では、演算部8が、前記角度データ変換手段10によって、Step4で取得された操舵角データD2を角度値データD3に変換する処理を行う。この角度データ変換手段10は、通信入力I/F部5から送られてくる操舵角データD2を有する信号を、角度値データD3に変換する処理を行う。
ここで、操舵角データD2とは、例えば、CPUのデータバスに入力されるロジック信号のデータ等であり、角度値データD3とは、例えば、プログラムの変数として扱われる、実際の操舵角の角度値のデータ等である。
Step6では、演算部8が、表示データ出力手段11によって、Step5で取得された角度値データD3を液晶表示データD4に変換する処理を行う。
この表示データ出力手段11が行う処理によって、角度値データD3に対応して、例えば、操舵角に対応した図3(b)乃至図3(e)又は、図3(b)乃至図3(e)と略同様に操舵状態を反映させた表示パターンをディスプレイ部4に表示させる液晶表示データD4が生成する。
Step7では、演算部8が、ポジション信号判別手段9によって、AT−C/U部6からCAN通信部7を介して送られてくるポジションデータD1を取得して、もし、シフト装置によって選択されているシフトポジションがRの状態でないならば、Step21の処理を行い、もし、選択されているシフトポジションがRの状態であるならば、次のStep8の処理を進める。
Step21では、ディスプレイ部4にODDTRIP表示を表示させる処理を行う。すなわち、前記オドメータ表示部13に本来表示すべき累積走行距離を表示させて、前記トリップメータ表示部14に本来表示すべき走行距離を表示させる処理を行い、Step7に戻る。
Step8では、演算部8が、表示データ出力手段11によって変換された液晶表示データD4の信号を、ディスプレイ部4に出力する処理を行う。
Step9では、演算部8が、Step8でディスプレイ部4に出力された液晶表示データD4を基に、ディスプレイ部4によって、例えば、操舵角に対応した図3(b)乃至図3(e)又は、図3(b)乃至図3(e)と略同様に操舵状態を反映させた表示パターンを表示させる処理を行う。この表示パターンによって、運転者は前輪の転舵状態を視認できる。
Step10では、演算部8が制御を終了する。
このため、この実施例1では、例えば、運転者が、バック走行によって車庫に駐車中の車両を出車する際に、イグニッションキースイッチをONの状態にして、イグニッションを起動し、シフトレバーをRにすると、ディスプレイ部4のシフトポジション表示部12の表示がP(パーキング)からRに切り替わる。
この際、例えば、前輪の転舵方向が、車両の直進方向を向いている場合には、この際の操舵角が操舵角センサ3により検出されて、この操舵角の情報が演算部8によって処理されて、ディスプレイ部4のオドメータ表示部13及びトリップメータ表示部14の表示は、図3(b)に示されるような表示に切り替わる。
そして、例えば、前輪の転舵方向が、車両の直進方向より僅かに左を向いている場合には、同様にして、ディスプレイ部4の表示は、図3(d)に示されるような表示に切り替わる。
更に、例えば、前輪の転舵方向が、左方に最大限に向いている場合には、ディスプレイ部4の表示は、図3(c)に示される表示に切り替わる。
このように、ハンドル2の操舵角度の左右の回転角に対応させて、ディスプレイ部4のオドメータ表示部13上で、「1」の字状の表示を左右に移動させて点灯することにより、この「1」の字状の表示の表示位置によって、運転者は車輪の転舵状態を視認する。
また、以上に示された例以外の転舵状態の場合も、略同様に転舵状態が反映されて、ディスプレイ部4上に表示されて、運転者は、前輪の転舵状態を視認できる。
以上の作用により、例えば、車両の車庫への入車又は、車庫からの出車の際に、運転者が、運転者側の窓を開放して、前輪の転舵状態を前輪を直接に目視によって確認することをせずに、ディスプレイ部4を見ることによって、前輪の転舵状態を視認できる。
この実施例1の転舵状態表示装置1では、前記ディスプレイ部4が、前記転舵状態表示部として利用される。
このため、別途、転舵状態を表示するための表示装置の表示部を設ける必要が無く、部品点数の増大及び組み付け工数の増大等による製造コストの上昇を抑制できる。
図5及び図6(a)乃至図6(e)は、実施例2のメータ内転舵状態表示装置としての転舵状態表示装置1を示したものである。
まず、この実施例2の転舵状態表示装置1の構成について、実施例1と異なる部分を中心として説明し、実施例2と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
この実施例2の転舵状態表示装置1では、図6(a)乃至図6(e)に示されるように、車両の車室内運転席前方に設けられているコンビネーションメータ25の表示面部には、前記転舵状態表示部としてのタコメータ部24(TAM)と、スピードメータ部26(SM)等とが近接して設けられている。
そして、このタコメータ部24は、指針部27と、この指針部27を駆動させる図示省略のムーブメントの、例えば、ステッピングモータ等とを有して構成されている。
更に、このステッピングモータは、前記転舵状態表示装置1のCPUを有する前記演算部8等に接続されている。
また、この実施例2では、前記スピードメータ部26は、常に車両のスピードを表示するように構成されている。
更に、この実施例2の図6(a)では、前記タコメータ部24が、車両のエンジンの回転数表示を行っているものとする。
そして、図5に示されるように、この実施例2の演算部8は、指針用角度データ変換手段21と、指針中立移動手段22と、指針角データ出力手段23等とを有して構成されている。これらの手段は、例えば、CPUを制御するプログラムによって実行される。
更に、指針用角度データ変換手段21は、前記角度データ変換手段10によって変換された角度値データD3を、指針部回転角データD5に変換する処理を行うように構成されている。
この実施例2では、この指針部回転角データD5は、例えば、前記図示省略のムーブメントのステッピングモータを駆動する際に、このステッピングモータの制御装置を制御するためのデータ等であるとする。
そして、指針中立移動手段22は、前記指針部27の表示面の中立位置に対応する位置のデータを、例えば、タコメータ部24の前記ステッピングモータの制御装置に出力することによって、タコメータ部24の指針部27を回転させて、この指針部27をタコメータ部24の表示面の中立位置に移動させる処理を行うように構成されている。
この指針中立移動手段22によって、一度、指針部27を、タコメータ部24の表示面の中立位置に回転させて移動することで、タコメータ部24が前記転舵状態表示部に切り替わったことを運転者に認識させるように構成されている。
例えば、シフト装置によってシフトポジションRが選択された直後の短い一定時間の間には、指針部27は、前記指針中立移動手段22によって、図6(b)に示されるように、タコメータ部24の表示面の中立位置に移動される。
このため、このタコメータ部24が前記転舵状態表示部に切り替わったことを運転者は視認できる。
そして、前記指針中立移動手段22によって指針部27が中立位置に移動してから短い一定時間の後に、指針角データ出力手段23が、例えば、このタコメータ部24のステッピングモータの制御装置に前記指針部回転角データD5を出力する処理を行うように構成されている。
このため、シフト装置によってシフトポジションRが選択された直後の短い一定時間の後には、前記指針角データ出力手段23が、図6(b)乃至図6(e)に示されるような、前輪の転舵角を反映した指針の指示位置等をタコメータ部24に指示させる。
また、R以外のシフトポジションが選択された場合には、前記ポジション信号判別手段9によって、前記タコメータ部24が、車両の回転数を表示するように構成されている。
この実施例2の転舵状態表示装置1では、シフトポジションRが選択されている際に、前記タコメータ部24によって、前輪の転舵方向を表示するので、以下では、シフトポジションRが選択されている場合について説明する。
また、この実施例2の構成を、以下に、4通りの転舵状態について、場合分けして説明するが、車両において可能な任意の転舵状態についても略同様に説明される。
まず、前輪の転舵方向が車両の直進方向を向いている場合には、ハンドル2は中立の位置にある。
このハンドル2の操舵角を操舵角センサ3によって検出して、この角度情報によって、タコメータ部24の指針部27は、図6(b)に示す指示位置が示されるように構成されている。
すなわち、図6(b)に示されるように、この指針部27が、タコメータ部24の表示面の中立位置を指示するように構成されている。
次に、前輪の転舵方向が車両の左方に最大限に回転している場合には、ハンドル2は、左方に最大限回転した位置にある。
このハンドル2の操舵角を操舵角センサ3によって検出して、この角度情報によって、図6(c)に示されるように、タコメータ部24の指針部27が、左方向いっぱいにまで回転して指示するように構成されている。
以下同様にして、車両の前輪の転舵方向が前方より僅かに左の方向を向いている場合には、図6(d)に示されるように、タコメータ部24の指針部27は、中立位置から僅かに左方に移動した位置を指示するように構成されている。
また、前輪の転舵方向が車両の直進方向より更に左の方向を向いている場合には、図6(e)に示されるように、タコメータ部24の指針部27は、中立位置から、図6(d)より更に左方に移動した位置を指示するように構成されている。
このように、ハンドル2の操舵角度の左右の回転角に対応させて、タコメータ部24のメータ表示面上で、指針部27を左右に回転させて指示することにより、この指針部27の傾きによって、運転者が車輪の転舵状態を視認できるように構成されている。
以上の構成により、この実施例2の転舵状態表示装置1では、車両に設けられたハンドル2の操舵角を検出する操舵角センサ3からの情報により、車両のメータ内に設けられた前輪の転舵状態を表示する前記転舵状態表示部が設けられて構成されている。
また、この転舵状態表示部は、メータ内の他の車両情報を表示する表示装置の表示部を利用して、前輪の転舵状態を表示するように構成されている。
次に、実施例2の転舵状態表示装置1の作用を図5と図6及び、図7のフローチャート図に基づいて説明する。
まず、図7のフローチャート図に基づいて演算部8の制御の流れを説明する。
Step11では、この実施例2の転舵状態表示装置1の演算部8が制御を開始する。
Step12では、演算部8が、図5に示されるイグニッションキースイッチから送られてくる信号により、イグニッションの起動を確認する処理を行う。
Step13では、演算部8が、AT−C/U部6からCAN通信部7を介して送られてくるポジションデータD1を取得する処理を行う。このポジションデータD1は、シフト装置によって選択されているシフトポジションの状態の情報を有している。
Step14では、演算部8が、操舵角センサ3から通信入力I/F部5を介して送られてくる操舵角データD2を取得する処理を行う。この操舵角データD2は、操舵角センサ3によって検出されたハンドル2の操舵角の情報を有している。
Step15では、演算部8が、前記角度データ変換手段10によって、Step14で取得された操舵角データD2を角度値データD3に変換する処理を行う。この角度データ変換手段10は、通信入力I/F部5から送られてくる操舵角データD2を有する信号を、角度値データD3に変換する処理を行う。
ここで、操舵角データD2とは、例えば、CPUのデータバスに入力されるロジック信号のデータ等であり、角度値データD3とは、例えば、プログラムの変数として扱われる、実際の操舵角の角度値のデータ等である。
Step16では、演算部8が、前記指針用角度データ変換手段21によって、Step15で取得された角度値データD3を指針部回転角データD5に変換する処理を行う。
この実施例2では、この指針用角度データ変換手段21が行う処理によって、指針部回転角データD5が生成する。この指針部回転角データD5は、操舵角に対応した指針部27の回転角の情報を有している。
この指針部回転角データD5は、例えば、前記図示省略のムーブメントのステッピングモータを駆動する際に、このステッピングモータの制御装置を制御するためのデータである。
Step17では、演算部8が、ポジション信号判別手段9によって、AT−C/U部6からCAN通信部7を介して送られてくるポジションデータD1を取得して、もし、シフト装置によって選択されているシフトポジションがRの状態でないならば、Step22の処理を行い、もし、選択されているシフトポジションがRの状態であるならば、次のStep18の処理を進める。
Step22では、タコメータ部24に、車両のエンジンの回転数の表示を表示させる処理を行い、Step17に戻る。
Step18では、演算部8が、前記指針中立移動手段22によって、タコメータ部24の指針部27をタコメータ部24の表示面の中立位置に移動させる処理を行う。
この指針中立移動手段22は、前記指針部27の表示面の中立位置に対応する位置のデータを、例えば、タコメータ部24のステッピングモータの制御装置に出力することによって、タコメータ部24の指針部27を回転させて、この指針部27をタコメータ部24の表示面の中立位置に移動させる処理を行う。
そして、この指針中立移動手段22によって、短い一定時間の間、指針部27を、タコメータ部24の表示面の中立位置に回転させて移動することで、運転者に、タコメータ部24が前記転舵状態表示部に切り替わったことを認識させる。
Step19では、演算部8が、指針角データ出力手段23によって、指針部27を実際に回転させる処理を行う。
この指針角データ出力手段23は、例えば、図6(b)乃至図6(e)に示される指針の指示位置等をタコメータ部24に指示させるために、例えば、このタコメータ部24のステッピングモータの制御装置に、前記指針部回転角データD5を出力することによって、実際に、指針部27を回転させる処理を行う。
Step20では、演算部8が制御を終了する。
このため、この実施例2では、例えば、運転者が、バック走行によって車庫に駐車中の車両を出車する際に、イグニッションキースイッチをONの状態にしてイグニッションを起動し、シフトレバーをRにすると、短い一定時間の間、タコメータ部24の指針部27が、中立位置に切り替わる。
この指針部27の動きによって、運転者は、タコメータ部24が前記転舵状態表示部に切り替わったことが視認できる。
この後、例えば、前輪の転舵方向が、車両の直進方向を向いている場合は、この際の操舵角が操舵角センサ3により検出されて、この操舵角の情報が演算部8によって処理されて、タコメータ部24の指針部27の指示は、図6(b)に示される指示位置を回転せずに指す。
そして、例えば、前輪の転舵方向が、車両の直進方向より僅かに左を向いている場合は、この際の操舵角が操舵角センサ3により検出されて、この操舵角の情報が演算部8によって処理されて、タコメータ部24の指針部27の指示は、図6(d)に示される指示位置まで僅かに左に回転する。
また、例えば、前輪の転舵方向が、車輪の前方より更に左を向いている場合は、指針部27の指示は、図6(e)に示される指示位置まで更に左に回転する。
更に、例えば、前輪の転舵方向が、左方に最大限に向いている場合は、指針部27の指示は、図6(c)に示される指示位置まで左方に最大限に回転する。
このように、ハンドル2の操舵角度の左右の回転角に対応させて、タコメータ部24のメータ表示面上で、指針部27を左右に回転させて指示することにより、この指針部27の傾きによって、運転者は車輪の転舵状態を視認する。
以上の作用により、例えば、車両の車庫への入車又は、車庫からの出車の際に、運転者が、運転者側の窓を開放して、前輪の転舵状態を前輪を直接に目視によって確認することをせずに、タコメータ部24を見ることによって、前輪の転舵状態を視認できる。
この実施例2の転舵状態表示装置1では、前記タコメータ部24が、前記転舵状態表示部として利用される。
このため、別途、転舵状態を表示するための表示装置の表示部を設ける必要が無く、部品点数の増大及び組み付け工数の増大等による製造コストの上昇を抑制できる。
なお、他の構成及び作用効果については、実施例1と略同様であるので説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の最良の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
この実施例1及び実施例2では、前記操舵角センサ3によって検出された操舵角の角度のデータが、アナログ信号によって、通信入力I/F部5に伝達されるように構成されているが、この操舵角の情報を有する信号の伝達方法は、他の伝達手段を用いても良い。
例えば、車両に搭載されたCAN通信のシステムによって伝達されても良い。
また、この実施例2では、前記指針部27を駆動するための図示省略のムーブメントには、ステッピングモータ等が用いられているが、この指針部27を駆動するための手段としては、他の駆動手段を用いても良い。
例えば、交差コイルを利用したムーブメント等が用いられていても良い。
そして、この実施例1及び実施例2では、CPUを制御するプログラムによって、これらのポジション信号判別手段9と、角度データ変換手段10と、表示データ出力手段11等とが構成されているが、例えば、これらの手段と略同様の手段を有する電子回路等があらかじめ組み込まれた集積回路等を用いても良い。
更に、この実施例1及び実施例2では、例えば、運転者がバック走行によって、車庫に駐車中の車両を出車する場合に、シフト装置によって選択されたシフトポジションがRになった際に転舵状態表示装置1が作動するように構成されているが、例えば、運転者が、前輪の転舵状態を確認しようとする際に、指定されたスイッチ等を操作すると、転舵状態表示装置1が作動するように構成されるなど、他の表示装置の表示部が、手動又は自動で切り換えられて、前輪の転舵状態を表示するものであれば良い。
また、実施例1では、オドメータ部13及びトリップメータ部14が、前記転舵状態表示部に用いられて、実施例2では、タコメータ部24が、前記転舵状態表示部に用いられているが、メータ内の他の車両情報を表示する表示装置の表示部を利用して、前記前輪の転舵状態を表示するものであれば良い。
例えば、車両に設けられたエンジンの冷却水の水温計、或いは、バッテリ残量メータ等であっても良い。
1 転舵状態表示装置(メータ内転舵状態表示装置)
2 ハンドル
3 操舵角センサ
4 ディスプレイ部(転舵状態表示部)
24 タコメータ部(転舵状態表示部)
2 ハンドル
3 操舵角センサ
4 ディスプレイ部(転舵状態表示部)
24 タコメータ部(転舵状態表示部)
Claims (1)
- 車両に設けられたハンドルの操舵角を検出する操舵角センサからの情報により、前記車両のメータ内に設けられた前輪の転舵状態を表示する転舵状態表示部が設けられたメータ内転舵状態表示装置であって、前記転舵状態表示部は、メータ内の他の車両情報を表示する表示装置の表示部を利用して、前記前輪の転舵状態を表示することを特徴としたメータ内転舵状態表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005165314A JP2006335305A (ja) | 2005-06-06 | 2005-06-06 | メータ内転舵状態表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005165314A JP2006335305A (ja) | 2005-06-06 | 2005-06-06 | メータ内転舵状態表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005165314A Withdrawn JP2006335305A (ja) | 2005-06-06 | 2005-06-06 | メータ内転舵状態表示装置 |
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JP (1) | JP2006335305A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014199877A1 (ja) * | 2013-06-11 | 2014-12-18 | Ntn株式会社 | ジョイスティック操舵車両 |
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KR101817797B1 (ko) * | 2011-04-15 | 2018-02-22 | 현대모비스 주식회사 | 자동 주차 보조 시스템의 전자 제어 유닛 및 그 전자 제어 유닛의 주행 준비 방법 |
-
2005
- 2005-06-06 JP JP2005165314A patent/JP2006335305A/ja not_active Withdrawn
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