JP2006332425A - ウエハ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ウエハの回転駆動を工夫することにより、ウエハの全面にわたって均一に処理を行うことができ、しかも処理の短時間化を図ることができるウエハ処理装置を提供する。
【解決手段】 モータの作動により保持機構29が仮想の水平軸VPを中心として、ここから所定距離だけ離れて仮想の水平軸VP周りに回転するので、ウエハWの周辺部だけでなくその中心部も同様に仮想の水平軸VP周りに円を描く回転運動をすることになる。さらに、ギア40を中心とする自転運動を行うので、内槽1に生じうる処理液の流れのムラの悪影響を回避することができる。よって、ウエハWの全面にわたって処理液を均一に接触させることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 モータの作動により保持機構29が仮想の水平軸VPを中心として、ここから所定距離だけ離れて仮想の水平軸VP周りに回転するので、ウエハWの周辺部だけでなくその中心部も同様に仮想の水平軸VP周りに円を描く回転運動をすることになる。さらに、ギア40を中心とする自転運動を行うので、内槽1に生じうる処理液の流れのムラの悪影響を回避することができる。よって、ウエハWの全面にわたって処理液を均一に接触させることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体ウエハ(以下、単にウエハと称する)等のウエハを処理するウエハ処理装置に係り、特に、処理液を貯留している処理槽にウエハを浸漬して処理する技術に関する。
従来、この種の装置として、処理液を貯留している処理槽と、この処理槽内に配設され、複数枚のウエハを起立姿勢で整列保持する保持機構と、複数枚のウエハの整列方向に沿う水平軸を回転中心として保持機構を自転させる回転機構とを備えたものが挙げられる(例えば、特許文献1参照)。
この装置では、処理槽に処理液を貯留した状態で、保持機構ごと複数枚のウエハを処理液に浸漬させ、回転機構で複数枚のウエハを、水平軸を回転中心として回転させながら所定時間の処理を行う。このように複数枚のウエハを自転させつつ処理することにより、処理液をウエハの全面にわたって接触させ、処理が均一に行われることを意図している。
特開2003−59879号公報
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の装置は、複数枚のウエハの整列方向に沿う水平軸を回転中心として自転させている関係上、ウエハの周辺部は大きく移動するものの、ウエハの中心部はほとんど移動することがない。したがって、ウエハの中心部と周辺部とでは処理液に触れる度合いが大きく異なることになるので、全面にわたって処理を均一に施すことができないという問題がある。
すなわち、従来の装置は、複数枚のウエハの整列方向に沿う水平軸を回転中心として自転させている関係上、ウエハの周辺部は大きく移動するものの、ウエハの中心部はほとんど移動することがない。したがって、ウエハの中心部と周辺部とでは処理液に触れる度合いが大きく異なることになるので、全面にわたって処理を均一に施すことができないという問題がある。
また、ウエハの中心部は、周辺部に比較して処理が遅れる関係上、処理を中心部に合わせて行うことになって処理時間が長くなるという問題もある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ウエハの回転駆動を工夫することにより、ウエハの全面にわたって均一に処理を行うことができ、しかも処理の短時間化を図ることができるウエハ処理装置を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、ウエハを処理液に浸漬させて処理を行うウエハ処理装置において、処理液を貯留し、ウエハを収容する処理槽と、前記処理槽内において複数枚のウエハを起立姿勢で保持する保持機構と、複数枚のウエハの整列方向に沿った水平軸を中心として、前記保持機構を自転させる自転駆動機構と、複数枚のウエハの整列方向に沿った仮想の水平軸を中心とし、この中心から所定距離だけ離れて前記仮想の水平軸周りに前記保持機構を公転させる公転駆動機構とを備え、複数枚のウエハを保持した前記保持機構を処理液に浸漬させた状態で、前記公転駆動機構及び前記自転駆動機構を駆動させ、複数枚のウエハの中心部を前記仮想の水平軸周りに公転させるとともに前記水平軸を中心に自転させながら処理を行うことを特徴とするものである。
すなわち、請求項1に記載の発明は、ウエハを処理液に浸漬させて処理を行うウエハ処理装置において、処理液を貯留し、ウエハを収容する処理槽と、前記処理槽内において複数枚のウエハを起立姿勢で保持する保持機構と、複数枚のウエハの整列方向に沿った水平軸を中心として、前記保持機構を自転させる自転駆動機構と、複数枚のウエハの整列方向に沿った仮想の水平軸を中心とし、この中心から所定距離だけ離れて前記仮想の水平軸周りに前記保持機構を公転させる公転駆動機構とを備え、複数枚のウエハを保持した前記保持機構を処理液に浸漬させた状態で、前記公転駆動機構及び前記自転駆動機構を駆動させ、複数枚のウエハの中心部を前記仮想の水平軸周りに公転させるとともに前記水平軸を中心に自転させながら処理を行うことを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、複数枚のウエハを保持した保持機構を処理液に浸漬させた状態で、公転駆動機構及び自転駆動機構を駆動させると、複数枚のウエハが処理槽内において仮想の水平軸周りに公転運動するとともに、水平軸を中心にして自転運動することになる。したがって、ウエハの周辺部だけでなく中心部も公転運動をすることになるので、ウエハの全面にわたって処理液を均一に接触させることができる。このとき、公転によりウエハの一部位が処理槽の一定方向に向けられたままとなって、処理槽内の処理液の流れの影響により処理が不均一となる恐れがあるが、自転運動によってウエハの処理槽に対する姿勢を変えるので、そのような悪影響を回避できる。その結果、ウエハの全面にわたって均一に処理を行うことができ、しかも処理が遅い部分に処理時間を合わせる必要がないので、処理の短時間化を図ることができる。
本発明において、前記公転駆動機構及び前記自転駆動機構は、前記処理槽の上方にて複数枚のウエハの整列方向に設けられた回転軸と、前記回転軸を回転駆動する回転機構と、前記回転軸に配設され、前記回転軸から延出された回転片と、前記回転片の外周側に固定された第1ギヤと、前記第1ギヤの下方で前記保持機構に固定された第2ギヤと、前記第1ギヤと前記第2ギヤとに架け渡されたタイミングベルトと、を備えていることが好ましい(請求項2)。
[作用・効果]請求項2に記載の発明によれば、複数枚のウエハを保持した保持機構をタイミングベルトで回転片に吊した状態で処理液に浸漬させ、公転駆動機構及び自転駆動機構を駆動させると、複数枚のウエハの中心部が処理槽内において仮想の水平軸を中心に、ここから所定距離だけ離れて仮想の水平軸周りに回転することになる。したがって、ウエハの周辺部だけでなく中心部も水平軸周りに回転することになるので、ウエハの全面にわたって処理液を均一に接触させることができる。さらに、固定されて配設された第1ギヤと第2ギヤにタイミングベルトが架け渡されているので、回転片が回転すると保持機構が水平軸にあたる第2ギヤを中心として自転運動する。その結果、公転の悪影響を回避しつつ、ウエハの全面にわたって均一に処理を行うことができ、しかも処理が遅い部分に処理時間を合わせる必要がないので、処理の短時間化を図ることができる。その上、自公転ともに、共通の回転軸から回転力を得ているので、自公転のための構成を簡略化することができる。
本発明において、前記自転駆動機構の自転は、前記公転駆動機構の公転よりも回転数が低いことが好ましい(請求項3)。公転運動の悪影響を回避するには、処理槽に対するウエハの姿勢を変えればよいので、公転より低い回転数の自転運動で十分である。
本発明において、前記自転駆動機構の自転は、少なくとも処理の間に1回転であることが好ましい(請求項4)。処理中に1回転の自転という極めて低い回転数でも、処理槽に対する姿勢を徐々に変えることができるので、公転運動の悪影響を回避することができる。
本発明において、前記公転駆動機構及び前記自転駆動機構を前記処理槽に対して昇降させる昇降機構をさらに備えていることが好ましい(請求項5)。処理時には昇降機構が公転駆動機構及び自転駆動機構を下降させ、非処理時には駆動機構を上昇させることにより、保持機構を処理槽内とその上方にわたって移動させることができる。
本発明において、前記処理槽は、水酸化カリウムを含む処理液を貯留していることが好ましい(請求項6)。水酸化カリウムを含む処理液により、ウエハ自体をエッチングすることができるので、ウエハの厚みを薄くする「裏面研磨」を行うことができる。
本発明において、前記処理槽に貯留された処理液に浸漬される複数枚のウエハは、処理液に耐性を有する部材を、回路が形成された面側に各々被着されていることが好ましい(請求項7)。処理液に耐性を有する部材によって、ウエハ面のうち回路が形成された面側を保護することができる。
本発明に係るウエハ処理装置によれば、複数枚のウエハを保持した保持機構を処理液に浸漬させた状態で、公転駆動機構及び自転駆動機構を駆動させると、複数枚のウエハが処理槽内において仮想の水平軸周りに公転運動するとともに、水平軸を中心にして自転運動することになる。したがって、ウエハの周辺部だけでなく中心部も公転運動をすることになるので、ウエハの全面にわたって処理液を均一に接触させることができる。このとき、公転によりウエハの一部位が処理槽の一定方向に向けられたままとなって、処理槽内の処理液の流れの影響により処理が不均一となる恐れがあるが、自転運動によってそのような悪影響を回避できる。その結果、ウエハの全面にわたって均一に処理を行うことができ、しかも処理が遅い部分に処理時間を合わせる必要がないので、処理の短時間化を図ることができる。することができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施例について説明する。
図1は、実施例に係るウエハ処理装置の概略構成を示す正面から見た縦断面図であり、図2は、実施例に係るウエハ処理装置の概略構成を示す側面から見た縦断面図である。
図1は、実施例に係るウエハ処理装置の概略構成を示す正面から見た縦断面図であり、図2は、実施例に係るウエハ処理装置の概略構成を示す側面から見た縦断面図である。
このウエハ処理装置は、処理液を貯留する内槽1と、この内槽1から溢れた処理液を回収するための外槽3とを備えた処理槽5を備えている。内槽1の底面には、処理液を導入するための導入口7が形成されており、その上方には、整流板9が配設されている。この整流板9は、複数個の細孔が全面にわたって形成されており、導入口7から内槽1へ導入された処理液の流れを整えてウエハW側へ導く。
外槽3の一部位には、排出口11が形成されている。この排出口11と導入口7には、供給配管13が連通接続されている。供給配管13には、上流側から三方弁15と、ポンプ17と、インラインヒータ19と、フィルタ21とが設けられている。三方弁15には、さらに処理液供給源23が連通接続されている。また、排出口11と三方弁15との間付近の供給配管13には、分岐管25が設けられ、この分岐管25に取り付けられた開閉弁27の操作によって外槽3に貯留した処理液が排液される。
上記の構成に加えて、この装置は保持機構29を備えている。この保持機構29は、図1及び図2に示す「処理位置」と、この処理位置及び処理槽5よりも上方にあたる「待機位置」とにわたって昇降機構31(図2)により昇降される。
保持機構29は、ウエハWの正面側(図1)から見て、逆Yの字状を呈する一対の保持フレーム33と、保持フレーム33の各先端部に形成された取付凹部35と、下側二箇所の取付凹部35に固定的に取り付けられた二本の係止部材37と、上側一箇所の取付凹部35に着脱自在に取り付けられた係止部材37とを備えている。各係止部材37は、ウエハWの端縁を係止するための図示しない溝が複数個形成されており、その両端部が前側の保持フレーム33と、後側の保持フレーム33とに取り付けられて、複数枚のウエハWの外周三箇所を係止することにより複数枚のウエハWを安定保持する。
前後の保持フレーム33の中心部には、それぞれ外側に向けて突出した状態で軸部材39が固定的に取り付けられている。この軸部材39には、ギヤ40が回転しないように固定的に取り付けられている。
本願発明における公転駆動機構及び自転駆動機構に相当する駆動機構41は、内槽1中において上述した保持機構29を、ウエハWの整列方向に沿った仮想の水平軸VP周りにウエハWの中心部を公転させる機能と、公転運動中にウエハWを垂直面内で自転させる機能とを備えている。以下に、この駆動機構41について詳細に説明する。
駆動機構41は、前フレーム45と、後フレーム47と、これらを下部において補強する補強カバー49と、前フレーム45と後フレーム47のそれぞれに付設されている補強フレーム51,52と、前後の補強フレーム51,52に嵌め付けられている補強パイプ53とを備えている。前フレーム45と後フレーム47の下部には、軸穴55が形成されている。この軸穴55には、ウエハWの整列方向に沿う軸心Pに合わせて第1の回転軸57が緩挿されている。第1の回転軸57の両端部は、前フレーム45および後フレーム47から突出している。この第1の回転軸57の両端部には、軸心PからウエハWの面方向に向けられた回転片59がネジ止めされて固定されている。また、各々の回転片59の先端側には、ギヤ60が回転しないように固定して取り付けられている。第1の回転軸57の中間部には、ギヤ61が固定的に取り付けられている。
保持フレーム33に取り付けられた各々のギヤ40は、それぞれギヤ60の下方に位置しており、これらにはタイミングベルト62が架け渡されている。ギヤ40は、ギヤ60よりも大径であり、ギヤ40の歯数がギヤ60の歯数よりも多いギヤ比に設定されている。そのギヤ比は、例えば、処理時間のうちに保持フレーム33が少なくとも一回転するように設定するのが好ましい。
なお、ギヤ60が本発明の第1ギヤに相当し、ギヤ40が本発明の第2ギヤに相当する。
補強フレーム51の後側には、挿入穴63が形成されている一方、補強フレーム52には貫通穴65が形成されている。第2の回転軸67の一端側は、挿入穴63に先端部が挿入され、他端側は貫通穴65を通して処理槽5の後側に延出されている。第2の回転軸67には、第1の回転軸57に取り付けられているギヤ61と螺合するようにギヤ69が取り付けられている。第2の回転軸67の延出された部分には、昇降機構31が配備されている。
この昇降機構31は、保持機構29を「待機位置」と「処理位置」とにわたって昇降するために伸縮可能な作動片73を備えたアクチュエータ75と、この作動片73の上端に取り付けられ、処理槽5側に延出された昇降片77とを備えている。この昇降片77の処理槽5側には、モータ79が配設されており、その回転軸には第2の回転軸67の他端側が連結されている。また、上述した補強パイプ53もこの昇降片77に取り付けられている。
上述したモータ79の回転軸を、図1及び図2に示すように正面から見て時計回りに駆動すると、第2の回転軸67が時計回りに回転し、ギヤ69,61を介して第1の回転軸57が反時計回りに回転する。すると、第1の回転軸57に取り付けられている回転片59が反時計回りに、回転片57の先端部側が軸心P周りに公転する。したがって、回転片57の先端側に掛けられたタイミングベルト62は、鉛直姿勢を保ったままその上端部が軸心Pの周囲を回転し、これに伴いタイミングベルト62の下端部に吊されるように支持されている保持機構29が内槽1中において公転運動することになる。また、回転片59が回転すると、固定されたギヤ60によりタイミングベルト62が反時計方向に僅かに送られ、これによりギヤ40が僅かに回転される。これにより、正面から見て保持フレーム33が反時計方向に自転する。
換言すると、第1の回転軸57に取り付けられている回転片59が反時計回りに、回転片57の先端部側が軸心Pを中心として、その周囲を回転する。したがって、回転片57の先端部側のタイミングベルト62は、鉛直姿勢を保ったままその上端部が軸心Pの周囲を回転し、これに伴いタイミングベルト62の下端部に吊されている保持機構29が内槽1中において、仮想の水平軸VPを中心に、ここから所定距離だけ離れて仮想の水平軸VP周りに円を描くように回転することになる。これにより、保持機構29に保持されているウエハWの中心部が仮想の水平軸VPの周りに円を描くように回転されるとともに、タイミングベルト62の送りによって保持機構29がギヤ40を中心として回転される。なお、所定距離は、回転片57の軸芯Pとネジ60との間隔に等しい。
上記のように、公転と自転とを同一の駆動源であるモータ79で兼用して構成しているので、自公転のための構成を簡略化することができる。
次に、図1〜図3を参照しつつ、上述した構成のウエハ処理装置の動作について説明する。図3は、動作説明に供する図である。なお、処理としてウエハWの裏面研磨(バックポリッシュとも呼ばれる)を例に採って説明する。この裏面研磨とは、ウエハWを裏面から水酸化カリウム(KOH)溶液のような処理液により化学的に研磨して、その厚みを大幅に薄くする処理(例えば、200μmを50μmまで薄くする)を行う。また、ウエハWの回路等が形成された面側には、予め処理液に耐性を備えている部材を被着してある。その部材としては、例えば、耐薬品性の粘着テープやワックスなどが挙げられる。
初期状態としては、アクチュエータ75が伸長動作して、保持機構29が処理槽5の上方にあたる図示しない待機位置にあるものとする。そして、この状態にて、処理対象である複数枚のウエハWを、図示しない搬送手段から保持機構29に受け渡す。
次いで、開放弁27を閉止するとともに、三方弁15を処理液供給源23に切り替え、ここから処理液を供給するためにポンプ17を作動させる。さらに、インラインヒータ19を作動させて、処理液を所定の温度に加熱して供給配管13に流通させる。なお、処理液としては、例えば、半導体シリコンに対するエッチングレートが高い水酸化カリウムが挙げられる。このようにして供給された処理液が内槽1から溢れ、外槽3に貯留した後、三方弁15を切り替えて、処理液供給源23からの供給を停止するとともに、外槽3の処理液を供給配管13に循環させる。この循環を行いつつ、インラインヒータ19による加熱で処理液の温度が安定した場合には、昇降機構31を作動させて、保持機構29を待機位置から処理位置に下降させる。これと同時に、モータ79を作動させて、保持機構29を公転及び自転運動させる。なお、モータ79の回転による保持機構29の公転回転数は、例えば、40rpm程度であるが、この公転回転数は処理内容に応じて適宜に調整すればよい。また、自転運動は、ギヤ40,60とのギヤ比により、公転回転数よりも低く設定され、例えば、1rpm程度であるが、処理時間中に少なくとも1回転する極低速回転としてもよい。このような極低速回転であっても、ウエハWの内槽1に対する姿勢を変えることができ、液流のムラに起因する処理ムラを防止することができる。
上記の動作により、複数枚のウエハWが保持機構29ごと内槽1中の処理液に浸漬されるので、処理液によるウエハWに対する処理が行われる。さらに、図3に示すように、モータ79の作動により保持機構29が公転しつつ自転するので、複数枚のウエハWを内槽1中において仮想の水平軸VP周りに公転運動させつつ、自転によってウエハWの内槽1に対する姿勢を変えることができる。したがって、ウエハWの周辺部だけでなくその中心部も同様に公転運動をすることになるので、ウエハWの全面にわたって処理液を均一に接触させることができるとともに、自転によってウエハWの内槽1に対する姿勢を徐々に変えているので、内槽1に生じる処理液の流れの悪影響を受けることがない。その結果、ウエハWの全面にわたって均一に処理を行うことができ、しかも処理が遅い部分に処理時間を合わせる必要がないので、処理の短時間化を図ることができる。
換言すると、モータ79の作動により保持機構29が仮想の水平軸VPを中心として、ここから所定距離だけ離れて仮想の水平軸VP周りに回転するので、ウエハWの周辺部だけでなくその中心部も同様に仮想の水平軸VP周りに円を描く回転運動をすることになる。さらに、ギヤ40を中心とする自転運動を行うので、内槽1に生じうる処理液の流れのムラの悪影響を回避することができる。よって、ウエハWの全面にわたって処理液を均一に接触させることができる。
なお、図3においては、ウエハWの回転の様子が理解しやすいように、ウエハWの下部に三角形のマークMを付してある。これにより公転及び自転に伴うウエハWの下部の軌跡が明瞭となり、ウエハWの全体の動きを容易に把握できる。
ところで、上記の公転及び自転運動を模式的に表すと、図4のようになる。なお、図4(a)は、実施例に係る回転動作のうちの公転運動であり、図4(b)は、実施例に係る動作のうちの自転運動及び従来例における回転動作であり、図4(c)は、昇降動作させた場合の動作を模式的に示した図である。
上記の実施例では、図4(a)に示すように、ウエハWの中心Cが仮想の水平軸VPを中心として、ウエハW自身の向きが不変のままで円を描くように回転駆動される。これにより、ウエハWの周辺部及び中心部Cがともに処理液中において円運動をすることになる。
その一方、従来例における回転動作では、図4(b)に示すように、ウエハWの周辺部は大きく動くが、その中心部Cは処理液中において位置が不動となっている。このような自転運動では、中心部Cの処理が周辺部より遅くなる一方、ウエハWの姿勢が内槽1に対して大きく変わるので、内槽1における処理液の流れの影響を受けにくくすることができる。
なお、従来例には挙げていないが、図4(c)に示すように、ウエハWを昇降動作させる従来例としての構成が考えられる。この構成では、その中心部Cと周辺部は昇降により上下に移動するので、従来例に比較するとウエハWの中心部Cも処理液に触れる度合いを比較的大きくできる。しかしながら、本実施例は、円運動を行わせているので、上下方向への移動量を小さくしつつもウエハWの中心部Cが処理液中にて移動する距離を稼ぐことができる。したがって、処理槽1における上下方向の寸法を変えることなく、ウエハWの中心部Cの移動距離を長くすることができ、処理液に触れる度合いをより大きくすることができ、均一性をより高くすることができるという利点を有する。
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、第1及び第2の回転軸57,67と、ギア61,69などとを処理槽5の上方に備えた駆動機構41を例示したが、本発明はこのような構成の駆動機構に限定されるものではない。例えば、駆動機構41を処理槽の底部に配置して下方から自公転駆動するように構成してもよい。
(2)また、上記の実施例では、保持機構29として保持フレーム33や係止部材37等を備えた構成を例示したが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。例えば、側面から見てLの字状を呈する保持部材の上縁にウエハを当接載置する構成とし、この保持部材ごと処理槽内において公転運動させつつ、Lの字状の保持部材でウエハを自転運動させるように構成してもよい。
(3)上記の実施例では、自転運動を駆動機構41に連動した構成としているが、例えば、駆動機構41と保持フレーム33とを棒状の部材で固定して取り付るとともに、棒状の部材に自転駆動機構を取り付けて、棒状の部材に対して保持フレーム33が回転するように構成してもよい。
(4)上述した各実施例では、処理液として水酸化カリウム溶液を例に採り、処理としてウエハの裏面研磨を例に挙げたが、例えば、フッ化水素酸溶液による酸化膜エッチング処理や、燐酸によるアルミエッチング等の処理等においても本発明を適用することができる。
1 … 内槽
3 … 外槽
5 … 処理槽
W … ウエハ
29 … 保持機構
31 … 昇降機構
33 … 保持フレーム
37 … 係止部材
40 … ギヤ(第2ギヤ)
41 … 駆動機構(公転駆動機構、自転駆動機構)
VP … 仮想の水平軸
51 … 第1の回転軸
59 … 回転片
60 … ギヤ(第1ギヤ)
61,69 … ギヤ
62 … タイミングベルト
67 … 第2の回転軸
73 … 作動片
79 … モータ
3 … 外槽
5 … 処理槽
W … ウエハ
29 … 保持機構
31 … 昇降機構
33 … 保持フレーム
37 … 係止部材
40 … ギヤ(第2ギヤ)
41 … 駆動機構(公転駆動機構、自転駆動機構)
VP … 仮想の水平軸
51 … 第1の回転軸
59 … 回転片
60 … ギヤ(第1ギヤ)
61,69 … ギヤ
62 … タイミングベルト
67 … 第2の回転軸
73 … 作動片
79 … モータ
Claims (7)
- ウエハを処理液に浸漬させて処理を行うウエハ処理装置において、
処理液を貯留し、ウエハを収容する処理槽と、
前記処理槽内において複数枚のウエハを起立姿勢で保持する保持機構と、
複数枚のウエハの整列方向に沿った水平軸を中心として、前記保持機構を自転させる自転駆動機構と、
複数枚のウエハの整列方向に沿った仮想の水平軸を中心とし、この中心から所定距離だけ離れて前記仮想の水平軸周りに前記保持機構を公転させる公転駆動機構とを備え、
複数枚のウエハを保持した前記保持機構を処理液に浸漬させた状態で、前記公転駆動機構及び前記自転駆動機構を駆動させ、複数枚のウエハの中心部を前記仮想の水平軸周りに公転させるとともに前記水平軸を中心に自転させながら処理を行うことを特徴とするウエハ処理装置。 - 請求項1に記載のウエハ処理装置において、
前記公転駆動機構及び前記自転駆動機構は、
前記処理槽の上方にて複数枚のウエハの整列方向に設けられた回転軸と、
前記回転軸を回転駆動する回転機構と、
前記回転軸に配設され、前記回転軸から延出された回転片と、
前記回転片の外周側に固定された第1ギヤと、
前記第1ギヤの下方で前記保持機構に固定された第2ギヤと、
前記第1ギヤと前記第2ギヤとに架け渡されたタイミングベルトと、
を備えていることを特徴とするウエハ処理装置。 - 請求項1または2に記載のウエハ処理装置において、
前記自転駆動機構の自転は、前記公転駆動機構の公転よりも回転数が低いことを特徴とするウエハ処理装置。 - 請求項1から3のいずれかに記載のウエハ処理装置において、
前記自転駆動機構の自転は、少なくとも処理の間に1回転であることを特徴とするウエハ処理装置。 - 請求項1から4のいずれかに記載のウエハ処理装置において、
前記公転駆動機構及び前記自転駆動機構を前記処理槽に対して昇降させる昇降機構をさらに備えていることを特徴とするウエハ処理装置。 - 請求項1から5のいずれかに記載のウエハ処理装置において、
前記処理槽は、水酸化カリウムを含む処理液を貯留していることを特徴とするウエハ処理装置。 - 請求項6に記載のウエハ処理装置において、
前記処理槽に貯留された処理液に浸漬される複数枚のウエハは、処理液に耐性を有する部材を、回路が形成された面側に各々被着されていることを特徴とするウエハ処理装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023162341A1 (ja) * | 2022-02-24 | 2023-08-31 | 株式会社Screenホールディングス | 基板処理方法および基板処理装置 |
-
2005
- 2005-05-27 JP JP2005155393A patent/JP2006332425A/ja active Pending
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WO2023162341A1 (ja) * | 2022-02-24 | 2023-08-31 | 株式会社Screenホールディングス | 基板処理方法および基板処理装置 |
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