JP2006331723A - 同軸ケーブル及び絶縁ケーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、ケーブルにおける絶縁体の経時的な伸縮を抑制するようにした同軸ケーブルを提供する。
【解決手段】 かゝる本発明は、内部導体21の絶縁体22外周に少なくとも当該絶縁体22側にプラスチックテープ層23aを有する金属ラミネートテープ23からなる外部導体を設けた同軸ケーブルにおいて、絶縁体22側の金属ラミネートテープ23のプラスチックテープ層23a側を粗面化した同軸ケーブルC1 にあり、この粗面化による摩擦抵抗の増大によって、絶縁体22の経時的な伸縮を抑制することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ケーブルにおける絶縁体の経時的な伸縮を抑制するようにした同軸ケーブル、及び絶縁ケーブルに関する。
絶縁ケーブル、特に同軸ケーブルにあっては、高周波電気信号の伝送用ケーブルとして、屋内、屋外、機器内、車両などの至るところで広く使用されている。そして、同軸ケーブルの場合、その殆どがコネクタを端末に取り付けて用いられいる。つまり、コネクタ接続により他の電子機器と接続することが多い。
このコネクタ接続時には、ケーブル端末を口出しして、例えば、図5に示すように、その内側から、内部導体11、絶縁体12、外部導体13、外被14の順に露出させて、コネクタの接続口に差し込んで接続している。外部導体13にあっては、通常金属編組を用いたり、金属編組と共にその内側に、さらにプラスチックテープ層を有する金属ラミネートテープを外部導体として、併用する構造のものなどがある。
ところが、このような同軸ケーブルのコネクタ接続状態において、外気の温度変化があると、絶縁体12と他の部材との熱膨張率が異なることから、絶縁体12が当初の位置(切断面)から伸びて突き出たり、逆に収縮して引き込まれたりする。また、配線(布設)状態における機械的な力、例えば、曲げやねじり、引っ張りなどの力が繰り返し負荷されることによっても、絶縁体12が当初の位置から突き出たり、引き込まれたりする。
このため、絶縁体12の伸長時には、内部導体11側も一緒に伸びるため、既にコネクタ端子などに接続固定されている内部導体11部分には、余長が生じ、屈曲するなどして、他の金属部位に接触する恐れがあり、短絡(ショート)が生じる懸念があった。
逆に、絶縁体12が収縮すると、内部導体11側も一緒に収縮しようとするため、既にコネクタ端子などに固定されている内部導体11部分には、張力が掛かり、断線する懸念があった。
このようなことから、従来構造の同軸ケーブルにおいても、結果として、絶縁体と外部導体を接着層により一体化することで、絶縁体側の伸縮動作を抑制する構造のものが提案されている(特許文献1)。しかし、この構造の場合、ケーブルの製造時の段階からその全長に渡って接着層により一体化するものであるため、ケーブルの通常の特性、特に可撓性が損なわれたり、コネクタの構造を変更しなければならないなどの問題がある。つまり、コネクタの接続部分以外、即ち非接続部分においては、通常のケーブル特性が得られた方が望ましいからである。
特開平09−102225号
このため、本発明者等は、鋭意検討したところ、絶縁ケーブルや同軸ケーブルにおいて、絶縁体の外周に介在される、プラスチックテープ層を有する金属ラミネートテープを、このプラスチックテープ層側を内側(絶縁体側)にすると共に、この面を粗面化して、絶縁体外周側との摩擦抵抗を増大させることにより、絶縁体側の伸縮作用が効果的に抑制できることを見い出した。また、絶縁体の外周に金属テープを介在させ、この面を粗面化しても、同様の効果が得られることを見い出した。
つまり、絶縁体単独の熱膨張率や強度に対して、複合テープ構造からなる、金属ラミネートテープの場合、上述したように、絶縁体と金属ラミネートテープのプラスチックテープ層側との摩擦抵抗を増大させれば、両者間が滑り難くなり、経時的な温度変化があったり、ケーブルに外力が加わったりしても、絶縁体側の伸縮作用が効果的に抑制されるものと推測される。金属箔のみからなる金属テープについても、同様のことが推測される。
また、絶縁体と金属ラミネートテープ側や金属テープが直接接着されているわけではないので、通常のケーブル特性が得られ、可撓性などが何ら損なわれることはない。
本発明は、このような着想によりなされたものであり、絶縁体の外周に介在される金属ラミネートテープのプラスチックテープ層側や金属テープを粗面化して、絶縁体側の伸縮作用が効果的に抑制できる同軸ケーブルや絶縁ケーブルを提供するものである。
請求項1記載の本発明は、内部導体の絶縁体外周に少なくとも当該絶縁体側にプラスチックテープ層を有する金属ラミネートテープからなる外部導体を設けた同軸ケーブルにおいて、前記絶縁体側の金属ラミネートテープのプラスチックテープ層側を粗面化したことを特徴とする同軸ケーブルにある。
請求項2記載の本発明は、内部導体の絶縁体外周に少なくとも金属テープからなる外部導体を設けた同軸ケーブルにおいて、前記絶縁体側の金属テープ側を粗面化したことを特徴とする同軸ケーブルにある。
請求項3記載の本発明は、前記金属ラミネートテープ又は前記金属テープの外周に金属編組を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の同軸ケーブルにある。
請求項4記載の本発明は、前記粗面化による表面粗さが算術平均粗さで、0.1μm以上であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の同軸ケーブルにある。
請求項5記載の本発明は、絶縁体の外周に少なくとも当該絶縁体側にプラスチックテープ層を有する金属ラミネートテープを設けた絶縁ケーブルにおいて、前記絶縁体側の前記金属ラミネートテープのプラスチックテープ層側を粗面化したことを特徴とする絶縁ケーブルにある。
請求項6記載の本発明は、内部導体の絶縁体外周に少なくとも金属テープを設けた絶縁ケーブルにおいて、前記絶縁体側の金属テープ側を粗面化したことを特徴とする絶縁ケーブルにある。
請求項7記載の本発明は、前記粗面化による表面粗さが算術平均粗さで、0.1μm以上であることを特徴とする請求項5又は6記載の絶縁ケーブルにある。
本発明に係る同軸ケーブルや絶縁ケーブルでは、絶縁体の外周に被覆される、金属ラミネートテープのプラスチックテープ層側や金属テープを、粗面化してあるため、絶縁体外周側との摩擦抵抗が高くなり、絶縁体側の伸縮動作を効果的に抑制することができる。勿論、絶縁体と金属ラミネートテープや金属テープ側が接着される構成ではないので、通常のケーブル特性が得られ、可撓性などが何ら損なわれたり、コネクタの構造を変更する必要もない。
図1は本発明に係る同軸ケーブルの一態様を示す。
図1の同軸ケーブルC1において、21は銅線、錫メッキ銅線、銀メッキ銅線の単線、又は撚線などからなる中心の内部導体、22はポリプロピレン(pp)系樹脂、ポリエチレン(PE)系樹脂、テトラフルオロエチレン(PTFE)系樹脂、フッ素(FEP)系樹脂、又はこれらの発泡体などからなる絶縁体、23はポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)系樹脂などのプラスチックテープ層23aと銅箔、アルミ箔、錫メッキ銅箔などの金属テープ23bなどを貼り付けた金属ラミネートテープ(外部導体)、24は金属ラミネートテープ23の外周に設けた銅線錫メッキ銅線、銀メッキ銅線などの金属編組からなる外部導体、25は最外層のPVC、ノンハロゲン難燃ポリオレフィン系樹脂などからなる外被(シース)である。なお、金属編組からなる外部導体24は、ケーブルの用途によっては、省略することが可能である。
上記絶縁体22は、押出成形により被覆させる。上記金属ラミネートテープからなる外部導体23にあっては、プラスチックテープ層23a側を、絶縁体22側にして、縦添えや巻付けなどにより被覆させる。この金属ラミネートテープからなる外部導体23上には、さらに、金属編組からなる外部導体24を施した後、PVC、ノンハロゲン難燃ポリオレフィン系樹脂などからなる外被25を押出により被覆させる。
このように絶縁体22に介在される金属ラミネートテープ23のプラスチックテープ層23a側にあっては、粗面化してある。粗面化による表面粗さについては、例えば、プラスチックテープ層23a側のPETテープ厚さが10〜30μm程度で、金属テープ23b側の箔厚さが5〜15μm程度のとき、算術平均粗さ(Ra)で、0.1μm以上としてある。より詳しくは、算術平均粗さ(Ra)が0.1μm以上、最大粗さ(Ry)が1.9μm以上、十点平均粗さ(Rz)が1.3μm以上であることが望ましい。
この粗面化の処理方法は、特に限定されないが、例えば、サンドブラスト法により行うことができる。つまり、プラスチックテープ層23aの押出時硬化する前に微粒子をテープ表面に吹き付けて粗面化する方法である。この他、ブラス(金属線などの剛性の大きい刷毛)やヤスリ状のもので、テープ表面を削ったり、微細な凹凸を有するロール間に通して、凹凸や切れ込みを入れるなどして粗面化することも可能である。また、化学薬品でテープ表面をエッチングして粗面化することもできる。さらには、プラスチックテープ層23aの表面に、細かい繊維体の集合である不織布を貼り合わせて粗面化することも可能である。この不織布を用いた場合、Raを3.5μm、Ryを22.6μm、Rzを20.3μm程度と容易に大きな値とすることができる。
このように粗面化することで、金属ラミネートテープ23を、プラスチックテープ層23a側を内側にして、絶縁体22側に被覆させた場合、当然絶縁体22側との摩擦抵抗が増大するため、絶縁体側の伸縮作用が効果的に抑制されるようになる。言い換えれば、絶縁体の引抜き力を向上させることができる。つまり、温度変化や外力の変動に強い優れた同軸ケーブルが得られる。
図2は本発明に係る他の同軸ケーブルの一態様を示す。
図2の同軸ケーブルC2は、上記図1の同軸ケーブルC1における、金属ラミネートテープ(外部導体)23を、銅箔、アルミ箔、錫メッキ銅箔などの金属テープ23Aのみで構成したのである。
この金属テープ23Aは、その厚さが5〜70μm程度のものらかなり、少なくとも絶縁体22側となる表面は、粗面化してある。粗面化による表面粗さについては、図1の同軸ケーブルC1の場合と同様で、算術平均粗さ(Ra)で、0.1μm以上としてある。より詳しくは、算術平均粗さ(Ra)が0.1μm以上、最大粗さ(Ry)が1.9μm以上、十点平均粗さ(Rz)が1.3μm以上であることが望ましい。
この粗面化の処理方法も、特に限定されないが、例えば、サンドブラスト法により行うことができる。つまり、金属テープ23Aの表面に微粒子を吹き付けて粗面化する方法である。この他、ブラス(金属線などの剛性の大きい刷毛)やヤスリ状のもので、テープ表面を削ったり、微細な凹凸を有するロール間に通して、凹凸や切れ込みを入れるなどして粗面化することも可能である。さらには、金属テープの表面に、細かい金属繊維体や樹脂繊維体を付着させた摩耗向上材層を設けることで粗面化することも可能である。
このように粗面化することで、金属テープ23Aを、粗面側を内側にして、絶縁体22側に被覆させた場合、図1の同軸ケーブルC1と同様、当然絶縁体22側との摩擦抵抗が増大するため、絶縁体側の伸縮作用が効果的に抑制されるようになる。言い換えれば、絶縁体の引抜き力を向上させることができる。つまり、温度変化や外力の変動に強い優れた同軸ケーブルが得られる。
図3は本発明に係る絶縁ケーブルの一態様を示す。
本発明に係る絶縁ケーブルの構造は、特に限定されないが、図3の絶縁ケーブルC3にあっては、上記図1の同軸ケーブルC1から金属編組からなる外部導体24が除去された単心の絶縁ケーブルとしてある。なお、本発明に係る絶縁ケーブルの場合、内部導体が多心構造でもよい。多心構造の場合、必要により絶縁コア外周に介在を入れて、ケーブルの真円化を図ることもできる。また、粗面化したプラスチックテープ層23aと銅箔、アルミ箔、錫メッキ銅箔などの金属テープ23bからなる金属ラミネートテープ23と最外層のPVCなどからなる外被25との間には必要により、他のケーブル構成材、例えば、鉄線を横巻きした構成材を入れて補強したり、鉄テープを横巻きなどした層を入れて電磁シールド層とすることも可能である。
この図3の絶縁ケーブルC3も基本的には、上記図1の同軸ケーブルC1と同様にして製造することができる。
このように粗面化したプラスチックテープ層23aを有する金属ラミネートテープ23を、プラスチックテープ層23a側を内側にして、絶縁体22側に被覆させた場合、当然絶縁体22側との摩擦抵抗が増大するため、絶縁体側の伸縮作用が効果的に抑制されるようになる。言い換えれば、絶縁体の引抜き力を向上させることができる。つまり、温度変化や外力の変動に強い優れた絶縁ケーブルが得られる。
図4は本発明に係る他の絶縁ケーブルの一態様を示す。
図4の絶縁ケーブルC4は、上記図3の絶縁ケーブルC3における、金属ラミネートテープ(外部導体)23を、銅箔、アルミ箔、錫メッキ銅箔などの金属テープ23Aのみで構成したのである。
この金属テープ23Aも、その厚さが5〜70μm程度のものらかなり、図3の絶縁ケーブルC3と同様、絶縁体22側となる表面をは、少なくとも絶縁体22側となる表面は、粗面化してある。なお、その粗さなどの条件も、図3の絶縁ケーブルC3の場合と同様である。
このように粗面化することで、金属テープ23Aを、粗面側を内側にして、絶縁体22側に被覆させた場合、図3の絶軸ケーブルC3と同様、当然絶縁体22側との摩擦抵抗が増大するため、絶縁体側の伸縮作用が効果的に抑制されるようになる。言い換えれば、絶縁体の引抜き力を向上させることができる。つまり、温度変化や外力の変動に強い優れた絶縁ケーブルが得られる。
〈実験例1〜4〉
実験例1 粗面化処理の行われていない、厚さ10〜30μmのPETテープのプラスチックテープ層23aに厚さ5〜15μmの銅箔を貼り付けた金属ラミネートテープ23を用いた、図1の同軸ケーブルC1と同構造の同軸ケーブルを製造した。ここで、未粗面化処理のPETテープ表面の算術平均粗さ(Ra)は0.07μm、最大粗さ(Ry)は0.6μm、十点平均粗さ(Rz)は0.5μmであった。
このサンプルケーブルについて、使用環境を想定し、短時間での効果を推定するため、3mの長さとし、ケーブルの両端末を鋭利なナイフで直角に切断したものを、各5本用意した。この各ケーブルを、温度変動が短時間で切り替わる熱衝撃試験機に投入して、各ケーブル端末の変化状況をテストした。なお、熱衝撃試験条件は、−40℃1時間、+105℃1時間を1サイクルとして、テストサイクル数を100サイクルとして行った。
この結果、本サンプルの同軸ケーブルにおける両端末の移動量を調べたところ、平均−4mmと平均−5mmの移動があり、絶縁体が引き込まれていた(収縮していた)。
一方、本サンプルの同軸ケーブルの絶縁体を、50mm引き抜く力を調べたところ、0.3kgfであった。
実験例2 化学薬品のエッチングにより粗面化処理を行った、厚さ10〜30μmのPETテープのプラスチックテープ層23aに厚さ5〜15μmの銅箔を貼り付けた金属ラミネートテープ23を用いた、図1の同軸ケーブルC1と同構造の同軸ケーブルを製造した。ここで、PETテープ表面の算術平均粗さ(Ra)は0.1μm、最大粗さ(Ry)は1.9μm、十点平均粗さ(Rz)は1.3μmであった。
このサンプルケーブルについて、使用環境を想定し、短時間での効果を推定するため、3mの長さとし、ケーブルの両端末を鋭利なナイフで直角に切断したものを、各5本用意した。この各ケーブルを、温度変動が短時間で切り替わる熱衝撃試験機に投入して、各ケーブル端末の変化状況をテストした。なお、熱衝撃試験条件は、−40℃1時間、+105℃1時間を1サイクルとして、テストサイクル数を100サイクルとして行った。
この結果、本サンプルの同軸ケーブルにおける両端末の移動量を調べたところ、平均−1mmと平均−0.8mmの移動があり、絶縁体が引き込まれていた。
一方、本サンプルの同軸ケーブルの絶縁体を、50mm引き抜く力を調べたところ、0.5kgfであった。
実験例3 吹き付け微粒子に珪砂を用いたサンドブラス法により粗面化処理を行った、厚さ10〜30μmのPETテープのプラスチックテープ層23aに厚さ5〜15μmの銅箔を貼り付けた金属ラミネートテープ23を用いた、図1の同軸ケーブルC1と同構造の同軸ケーブルを製造した。ここで、粗面化処理の平均粗さは、珪砂の当てる時間により適宜調整して2種類のものを製造した。その1つのPETテープ表面の算術平均粗さ(Ra)は0.3μm、最大粗さ(Ry)は3.1μm、十点平均粗さ(Rz)は2.6μmであった。そのもう1つのPETテープ表面の算術平均粗さ(Ra)は0.45μm、最大粗さ(Ry)は5.0μm、十点平均粗さ(Rz)は4.3μmであった。
このサンプルケーブルについて、使用環境を想定し、短時間での効果を推定するため、3mの長さとし、ケーブルの両端末を鋭利なナイフで直角に切断したものを、各5本用意した。この各ケーブルを、温度変動が短時間で切り替わる熱衝撃試験機に投入し、各ケーブル端末の変化状況をテストした。なお、熱衝撃試験条件は、−40℃1時間、+105℃1時間を1サイクルとして、テストサイクル数を100サイクルとして行った。
この結果、本サンプルの同軸ケーブルにおける両端末の移動量を調べたところ、両端末とも殆ど移動(移動量=ゼロ)がなかった。
一方、本サンプルの同軸ケーブルの絶縁体を、50mm引き抜く力を調べたところ、前者の場合1.2kgfで、後者の場合1.8kgfであった。
実験例4 不織布の貼り合わせにより粗面化処理を行った、厚さ10〜30μmのPETテープのプラスチックテープ層23aに厚さ5〜15μmの銅箔を貼り付けた金属ラミネートテープ23を用いた、図1の同軸ケーブルC1と同構造の同軸ケーブルを製造した。ここで、PETテープ表面の算術平均粗さ(Ra)は3.5μm、最大粗さ(Ry)は22.6μm、十点平均粗さ(Rz)は20.3μmであった。
このサンプルケーブルについて、使用環境を想定し、短時間での効果を推定するため、3mの長さとし、ケーブルの両端末を鋭利なナイフで直角に切断したものを、各5本用意した。この各ケーブルを、温度変動が短時間で切り替わる熱衝撃試験機に投入して、各ケーブル端末の変化状況をテストした。なお、熱衝撃試験条件は、−40℃1時間、+105℃1時間を1サイクルとして、テストサイクル数を100サイクルとして行った。
この結果、本サンプルの同軸ケーブルにおける両端末の移動量を調べたところ、両端末とも殆ど移動(移動量=ゼロ)がなかった。
一方、本サンプルの同軸ケーブルの絶縁体を、引き抜く力を調べたところ、2.0kgfであった。
上記の実験例1〜4から、粗面化処理の施されていない実験例1では、絶縁体側の伸縮が大きく、絶縁体の引き抜く力も小さく、良好な同軸又は絶縁ケーブルが得られないことが分る。これに対して、粗面化処理を施した実験例2〜4では、絶縁体側の伸縮が小さく、絶縁体の引き抜く力も大きく改善され、良好な同軸又は絶縁ケーブルが得られないことが分る。特に、粗面化処理の平均粗さが大きい実験例3〜4では、絶縁体側の伸縮がゼロで、絶縁体の引き抜く力も大幅に改善されることが分る。また、このことから、粗面化処理の平均粗さは0.1μm以上、より好ましくは0.3μm以上であることがよいことが分る。
本発明に係る同軸ケーブルの一つの実施の形態になる斜視図である。 本発明に係る同軸ケーブルの他の実施の形態になる斜視図である。 本発明に係る絶縁ケーブルの一つの実施の形態になる斜視図である。 本発明に係る絶縁ケーブルの他の実施の形態になる斜視図である。 従来の同軸ケーブルの一例になる斜視図である。
符号の説明
C1〜C2・・・同軸光ケーブル、C3〜C4・・・絶縁ケーブル、21・・・内部導体、22・・・絶縁体、23・・・金属ラミネートテープ、23A・・・金属テープ、24・・・金属編組、25・・・外被

Claims (7)

  1. 内部導体の絶縁体外周に少なくとも当該絶縁体側にプラスチックテープ層を有する金属ラミネートテープからなる外部導体を設けた同軸ケーブルにおいて、前記絶縁体側の金属ラミネートテープのプラスチックテープ層側を粗面化したことを特徴とする同軸ケーブル。
  2. 内部導体の絶縁体外周に少なくとも金属テープからなる外部導体を設けた同軸ケーブルにおいて、前記絶縁体側の金属テープ側を粗面化したことを特徴とする同軸ケーブル。
  3. 前記金属ラミネートテープ又は前記金属テープの外周に金属編組を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の同軸ケーブル。
  4. 前記粗面化による表面粗さが算術平均粗さで、0.1μm以上であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の同軸ケーブル。
  5. 絶縁体の外周に少なくとも当該絶縁体側にプラスチックテープ層を有する金属ラミネートテープを設けた絶縁ケーブルにおいて、前記絶縁体側の前記金属ラミネートテープのプラスチックテープ層側を粗面化したことを特徴とする絶縁ケーブル。
  6. 内部導体の絶縁体外周に少なくとも金属テープを設けた絶縁ケーブルにおいて、前記絶縁体側の金属テープ側を粗面化したことを特徴とする絶縁ケーブル。
  7. 前記粗面化による表面粗さが算術平均粗さで、0.1μm以上であることを特徴とする請求項5又は6記載の絶縁ケーブル。
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