JP2006330440A - 音声案内装置、音声案内システム及びプログラム - Google Patents

音声案内装置、音声案内システム及びプログラム Download PDF

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Abstract


【課題】 キャラクタボイスの肖像権や著作権の侵害を防止すると共に、ユーザが所望のキャラクタボイスのみの購入が可能な音声案内装置等を実現すること。
【解決手段】 制御部1からキャラクタ選択信号CS1が入力されると、キャラクタ切替部64は、当該キャラクタ選択信号CS1で示される選択キャラクタの使用権が取得されているか否かの認証問い合わせを認証処理部66に対して行う。認証処理部66は、認証管理データ68に基づいて選択キャラクタに対応する権利有無情報が「有」であれば、キャラクタ使用権が取得されているという認証結果を返し、キャラクタ切替部64は、キャラクタ切替信号CS3を、音片検索部58及び素片検索部62に出力して、検索対象とする音片DB50及び素片DB62のキャラクタを切り替えさせる。
【選択図】図2

Description

本発明は、音声案内装置、音声案内システム及びプログラムに関する。
近年、走行ルートや交通情報等の音声案内を行うカーナビゲーション装置や、目的地までの道順を音声案内する携帯端末装置、各種電化製品の操作方法の説明・アドバイスを音声により行う操作補助装置といった音声を用いてユーザに様々な情報を提供する音声案内装置が広く普及するようになった。
音声案内装置は、PCM(Pulse Code Modulation)形式やADPCM(Adaptive Differential PCM)形式等の音声データを予め記憶しておき、この音声データに基づいた音声出力により音声案内を行う。その音声データとしては、一般にアナウンサー調の音声を再生するための音声データが設定されていることが多い。しかし、いつも同じ音声であるため、ユーザにとってワンパターン化し単調なものとなってしまう。
このため、アナウンサー調の音声の他に、有名人、アニメキャラクタ等のキャラクタ毎の音声データ(このキャラクタ毎の音声データに基づいて再生される音声を以下、「キャラクタボイス」という。)を用意して所望の音声データを選択可能にしたものが考案されており、その一例として、携帯端末において選択されたキャラクタの音声データをサーバからダウンロードするキャラクタデータ配信システムが知られている(特許文献1参照)。
また、CD−ROMやDVD等の記録媒体に音声データを記憶しておき、この記録メディアをユーザに配布する方法や、複数のキャラクタ毎の音声データを予め音声案内装置内に記憶しておき、ユーザにより選択された音声データを用いる方法もある。これにより、ユーザが所望するキャラクタボイスでの音声案内を提供することができ、音声案内装置の付加価値を高めることができるようになる。
特開2004−266472号公報
ところで、有名人やアニメキャラクタ等のキャラクタボイスを使用する場合、キャラクタ毎の肖像権や著作権を保護する必要があり、現状では、所望のキャラクタの音声データに対して対価を支払う(購入する)ことで、ユーザにキャラクタボイスを使用する権利(以下、このキャラクタボイスを使用する権利を「キャラクタ使用権」という。)を与える方法が取られている。
しかし、特許文献1のようにサーバからダウンロードされた音声データや記録媒体に記憶された音声データは、簡単にコピーすることができたり、インターネット等で不特定多数に配布されたりする可能性があるため、肖像権や著作権の侵害が容易に起こってしまっていた。
また、一般に、キャラクタに対する好き嫌いがユーザにあるのは当然であり、ユーザは、所望のキャラクタボイスのみのキャラクタ使用権を取得・購入できればよい。しかし、複数の音声データを音声案内装置内に予め複数記憶しておく場合、記憶してある音声データ全てに対してユーザは対価を支払わなければならない。このため、ユーザが望まないキャラクタボイスに対しても対価を支払う必要があり、ユーザにとって不利益な状態が生じると共に、音声案内装置をユーザに提供する時の価格を上げてしまうことになっていた。
本発明は、上述したような課題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、キャラクタボイスの肖像権や著作権の侵害を防止すると共に、ユーザが所望のキャラクタボイスのみの取得・購入が可能な音声案内装置等を実現することである。
以上の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
音声案内を行うキャラクタの音声データを予め記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された音声データの読み出しの可否を設定する設定手段と、
前記キャラクタを選択する選択手段と、
前記選択手段により選択されたキャラクタの音声データに設定された前記設定手段の読み出しの可否を判定する判定手段と、
前記判定手段により音声データの読み出しが可能であると判定された場合に、前記選択手段により選択されたキャラクタの音声データを前記記憶手段から読み出して当該音声データに基づいた音声出力を制御する音声出力制御手段と、
を備えることを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記記憶手段は、複数のキャラクタ毎の音声データを予め記憶し、
前記選択手段は、前記複数のキャラクタの中から択一的にキャラクタを選択する択一選択手段を有することを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、
当該音声案内装置は、前記記憶手段からの音声データの読み出しを、前記音声出力制御手段の読み出し制御に対してのみ行うことを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明において、
前記判定手段により音声データの読み出しが不可であると判定されたキャラクタの音声データの読み出し許可を取得する取得手段を更に備え、
前記設定手段は、前記取得手段により読み出し許可が取得されたキャラクタの音声データの読み出しを可能として設定する設定変更手段を有することを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明において、
車輌に搭載される車載用の音声案内装置であって、
前記車輌のナビゲーションを行うナビゲーション手段を更に備え、
前記記憶手段は、前記ナビゲーション手段によるナビゲーションを音声案内する音声データを記憶することを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、
音声案内を行うキャラクタの音声データを予め記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された音声データの読み出しの可否を設定する設定手段と、
キャラクタを選択する選択手段と、
前記選択手段により選択されたキャラクタの音声データに設定された前記設定手段の読み出しの可否を判定する判定手段と、
前記判定手段により読み出しが不可であると判定された場合に、前記選択手段により選択されたキャラクタの読み出し許可を管理サーバに要求する要求手段と、
前記管理サーバから読み出しの許可が発行されたキャラクタの音声データの読み出しを可能として前記設定手段の設定を変更する設定変更手段と、
前記判定手段により読み出しが可能であると判定された場合に、前記選択手段により選択されたキャラクタの音声データを前記記憶手段から読み出して当該音声データに基づいた音声出力を行う音声出力制御手段
を備える音声案内端末と、
前記要求手段により要求されたキャラクタの音声データの読み出しの許可を前記音声案内端末に発行する発行手段を備える管理サーバと、
を具備することを特徴としている。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、
前記設定変更手段は、
前記管理サーバから発行された読み出しの許可の正当性を判断する判断手段を有し、
前記判断手段により正当であると判断された場合に前記設定手段の設定変更を行うことを特徴としている。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、
前記要求手段は、
前記選択手段により選択されたキャラクタを識別するキャラクタ識別情報と、当該音声案内端末を識別する端末識別情報を前記管理サーバに送信する送信手段を有し、
前記判断手段は、
前記管理サーバから返送されたキャラクタ識別情報を前記端末識別情報に基づいて復号する復号手段を有し、
前記復号手段により復号されたキャラクタ識別情報と、前記送信手段により送信されたキャラクタ識別情報とが同一である場合に、前記管理サーバから発行された読み出しの許可が正当であると判断することを特徴としている。
請求項9に記載の発明は、請求項6〜8の何れか一項に記載の発明において、
前記音声案内端末は車輌に搭載され、
当該車輌のナビゲーションを行うナビゲーション手段を更に備え、
前記記憶手段は、前記ナビゲーション手段によるナビゲーションを音声案内する音声データを記憶するナビゲーション音声記憶手段を有することを特徴としている。
請求項10に記載の発明は、コンピュータに、
音声案内を行うキャラクタの音声データを予め記憶する記憶機能と、
前記記憶機能により記憶された音声データの読み出しの可否を設定する設定機能と、
キャラクタを選択する選択機能と、
前記選択機能により選択されたキャラクタの音声データに設定された前記設定機能の読み出しの可否を判定する判定機能と、
前記判定機能により音声データの読み出しが可能であると判定された場合に、前記選択機能により選択されたキャラクタの音声データを前記記憶機能から読み出して当該音声データに基づいた音声出力を行う音声出力制御機能と、
を実現させることを特徴としている。
この本発明によれば、キャラクタボイスの肖像権や著作権の侵害を防止すると共に、ユーザが所望のキャラクタボイスのみの取得・購入が可能な音声案内装置、音声案内システム及びプログラムを実現することができる。
以下、本発明の音声案内装置及び音声案内端末を適用したカーナビゲーション装置(以下、「ナビゲーション装置」と略す。)100と、管理サーバを適用した管理サーバ200とを具備した音声案内システムSについて図1〜図8を用いて詳細に説明する。
〔音声案内システムの概要〕
先ず、図1の音声案内システムSの概略構成の一例を示す図を用いて、音声案内システムSの概要について説明する。図1に示すように音声案内システムSは、ナビゲーション装置100と管理サーバ200とが公衆回線網(有線又は無線)を介して通信可能に接続されて構成されている。
ナビゲーション装置100は、搭載された車輌の現在位置から目的地までの走行ルートや、近隣のランドマークに関する情報や交通情報等を表示出力及び音声出力によりナビゲーションを行う装置である。特に本実施形態におけるナビゲーション装置100は、ユーザにより選択されたキャラクタ(以下、この選択されたキャラクタを「選択キャラクタ」という。)の動画及び音声によってナビゲーションを行う。
キャラクタとは、音声案内を行う人物やアニメキャラクタ、擬人化した動物等、特徴的又は個性的な口調、役柄、声色、外観等の組み合わせた特有の性格を有する対象のことをいう。また、本実施形態において、キャラクタが発声する音声をキャラクタボイスという。
ナビゲーション装置100は、キャラクタ毎の音声データを予め記憶しておき、図1のキャラクタ選択画面30においてユーザにより選択されたキャラクタの音声データを読み出し、当該音声データに基づいた音声出力を行うことでナビゲーションを行う。
キャラクタ選択画面30とは、複数のキャラクタの中から択一的にキャラクタを選択するための選択画面である。図1によれば、キャラクタ選択画面30には、女性アナウンサーのキャラクタA、有名人bさんのキャラクタB、有名人cさんのキャラクタCといったように、複数のキャラクタが設けられている。
また、実線で示したキャラクタAは、そのキャラクタボイスを使用したナビゲーションが可能であることを表し、波線で示したキャラクタB〜Fは、それぞれのキャラクタボイスの使用したナビゲーションが不可能であることを表している。
ユーザは、予め記憶されたキャラクタのうち、使用不可のキャラクタボイスでのナビゲーションを望む場合は、そのキャラクタに対する対価をキャラクタボイスの提供者に支払うことでキャラクタ使用権を購入する。ユーザは、正当な手続きによりキャラクタ使用権を購入した場合に限り、所望のキャラクタボイスでの音声案内を受けることができる。
即ち、本実施形態のナビゲーション装置100は、予め複数のキャラクタ毎の音声データを記憶しているが、そのうちの音声データの読み出し許可を取得したキャラクタの音声データ、即ち、キャラクタ使用権が購入されたキャラクタの音声データのみに基づいてナビゲーションを行うこととなる。
管理サーバ200は、キャラクタ使用権の取得手続きに従ってキャラクタ使用権をナビゲーション装置100に発行する。キャラクタ使用権の取得手続きは、ナビゲーション装置100と管理サーバ200との間で行われる一連の通信処理であり、簡単に説明すると次のようになる。
先ず、ナビゲーション装置100が選択キャラクタの音片辞書データ及び素片辞書データの読み出しの許可を取得するために、キャラクタ使用要求情報CRと、当該装置100のシリアル番号SNaとを送信する。管理サーバ200は、受信したキャラクタ使用要求情報CRをシリアル番号SNaに基づいて暗号化し、キャラクタ使用鍵KYを生成する。ナビゲーション装置100は、管理サーバ200から返送されるキャラクタ使用鍵KYをシリアル番号SNaに基づいて復号化する。この復号化によって得られた復号データが、先に送信したキャラクタ使用要求情報CRと同一であれば、正当な取得手続きによりキャラクタ使用権CRが取得されたとして、ユーザが選択したキャラクタボイスでのナビゲーションを開始する。
管理サーバ200は、CPU(Central Processing Unit)210,ROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory)、記憶部及び通信部等を備え、例えば、一般的なパーソナルコンピュータにより構成される。CPU210は、ROMや記憶部に記憶された各種プログラムを読み出してRAMに展開することで、当該プログラムに従った処理を開始する。具体的には、通信部を介してナビゲーション装置100から送信されるキャラクタ使用要求情報CRとシリアル番号SNaとを受信する。そして、そのシリアル番号SNaからユーザを特定し、当該ユーザに対する課金を行うと共に、キャラクタ使用鍵KYを生成して返送する。
〔ナビゲーション装置の構成〕
次に、図1及び2を用いて、ナビゲーション装置100の機能構成について説明する。図1に示すように、ナビゲーション装置100は、制御部1、入力部2、表示部3、ナビゲーション部4、音声合成部5、音声出力部8及び通信部9を備えて構成されている。
制御部1は、CPUやROM及びRAM等のメモリを備え構成され、各機能部への指示や各機能部間のデータの入出力を行うことで、ナビゲーション装置100の種々の機能を司っている。より具体的には、入力部2から入力される位置信号や押下信号に基づいてメモリに記憶されたシステムプログラムやアプリケーションプログラムを読み出し、その読み出したプログラムに従った処理を行う。そして、その処理結果に基づいて映像信号を生成して表示部3に出力し、当該映像信号に従った表示画面や動画を表示部3に表示出力させる。
入力部2は、タッチパネル20及び操作キー22を備え構成される。タッチパネル20は、表示部3と一体的に形成され、ユーザの指先やタッチペン等により当接された位置を検出して、当該位置に応じた位置信号を生成して制御部1に出力する。操作キー22は、決定キーやクリアキー、カーソルキー等の各種キー群を備えて構成され、ユーザにより押下されたキーに応じた押下信号を制御部1に出力する。
表示部3は、カラーLCD(Liquid Crystal Display)やELD(Electronic Luminescent Display)により構成され、ナビゲーション装置100に係る各種情報や画像等を表示する。この表示部3とタッチパネル20とにより所謂GUI(Graphical User Interface)が実現される。本実施形態において、表示部3は、複数のキャラクタの中から択一的なキャラクタの選択を行うためのキャラクタ選択画面30を表示する。ユーザは、このキャラクタ選択画面30において所望のキャラクタを選択することで、その選択したキャラクタ(選択キャラクタ)のキャラクタボイスでのナビゲーションを開始させることができる。
このとき、入力部2は、ユーザの当接位置に応じた位置信号を制御部1に出力する。制御部1は、位置信号で表されるタッチパネル20上の位置(座標)とキャラクタ選択画面30と比較することで選択キャラクタを判別し、その選択キャラクタを表すキャラクタ選択信号CS1を音声合成部5に出力する。
例えば、図1のキャラクタ選択画面30において、キャラクタBの選択ボタンBbが当接・選択された場合は、その当接位置に応じた位置信号が制御部1に出力される。制御部1は、その位置信号から選択ボタンBbが当接されたと判定し、キャラクタBが選択されたことを表すキャラクタ選択信号CS1を制御部1に出力する。
ナビゲーション部4は、GPS(Global Positioning System)受信機、DVD(Digital Versatile Disc)再生装置、VICS(Vehicle Information Communication System)受信機及び車速センサ、ナビゲーション文章データベース(以下、「DB」と略す。)等を備えて構成され、表示部3に表示させるナビゲーションの映像信号を生成すると共に、音声出力部8に音声出力させるナビゲーションの文章をテキストデータTDとして生成する。
GPS受信部は、車輌の現在位置(例えば、緯度や経度)を測位する回路部であり、GPS信号を受信して、そのGPS信号から公知の測位方法を用いて現在位置を測位する。DVD再生部は、各種施設や道路、交差点等のランドマーク情報、地図画像等を検索可能に蓄積記憶したDVDを再生する。また、VICS受信部は、光ビーコン及び電波ビーコン等によって送信されている渋滞や交通規制に関する所謂VICS情報を受信する回路部であり、車速センサは、ジャイロや方位センサ等によって構成され、車輌の走行速度や進行方向を検出するセンサである。ナビゲーション文章DBは、音声出力する文章の基本形を検索可能に記憶したDBである。
ナビゲーション部4は、現在位置や地図情報DB、VICS情報、走行速度、進行方向をナビゲーション文章DBに記憶された基本形に当てはめることで表記文字列により構成されるテキストデータTDを生成し、音声合成部5に出力する。例えば、現在位置からユーザにより予め設定された目的地までの走行ルートをランドマーク情報や地図画像等から決定し、その走行ルートをナビゲーションする文章として、例えば、「100m先のガソリンスタンドを右方向です。」といったテキストデータTDを生成する。また、VICS情報に基づいて「この先、渋滞があります。」というテキストデータTDを生成したり、走行速度に基づいて「スピードが上がっています。気を付けて下さい。」というテキストデータTDを生成したりする。
音声合成部5は、ナビゲーション部4により生成されたテキストデータTDを、音声出力部8に音声出力させる機能部である。音声合成部5の機能構成は、簡単には、当該テキストデータTDに対応する音声データを読み出して、当該音声データに基づいた音声波形信号を生成して音声出力部8に出力するが、その詳細については後述する。音声出力部8は、増幅器(アンプ)及びスピーカSPを備えて構成され、音声合成部5から出力される音声波形信号を増幅後、当該信号に基づいた音声をスピーカSPから出力する。通信部9は、例えば、公衆回線網に接続してデータ通信するための機能部であり、モデムやLANインターフェイス、USB等を備えて構成される。
〔音声合成部の機能構成〕
図2は、音声合成部5の機能構成の一例を示すブロック図である。図2によれば、音声合成部5は、音片DB50、素片DB52、言語処理部54、音片編集部56、音片検索部58、音響処理部60、素片検索部62、キャラクタ切替部64、認証処理部66及び認証管理データ68を備えて構成される。
音声合成部5、言語処理部54、音片編集部56、音片検索部58、音響処理部60、素片検索部62、キャラクタ切替部64及び認証処理部66は、何れもCPUやDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサと、当該プロセッサにより実行される各種処理に係るプログラムを記憶するメモリとを備えて構成される。特に、音声合成部5は、図5に示すフローチャートに従った処理を実現するためのプログラムをメモリに記憶している。尚、これらの機能部のプロセッサやメモリの一部又は全部を、単一のプロセッサやメモリによって実現することとしてもよい。
音片DB50、素片DB52、認証管理データ68それぞれは、PROM(Programmable ROM)やHDD等の不揮発性メモリに、ナビゲーション装置100の外部から読み出し及び書き換えを受け付けない機構・設定により記憶されている。その読み出し及び書き換えを受け付けない方法としては、例えば、ナビゲーション装置100専用の特殊なネジを用いて不揮発性メモリを取り出せないようにする方法、パスワードを設定しておきメモリ内のデータを外部から参照不能にする方法等が、適宜公知技術を採用可能である。こうのように音片DB50及び素片DB52の読み出し及び書き込みを外部から受け付けない機構・設定を用いることで、データの改竄や流出を防ぐことができる。尚、これらのデータの一部又は全部を、単一の不揮発性メモリに記憶することとしてもよい。
音片DB50は、音片読みデータと音片データとを対応付けて格納した音片辞書データを検索可能に記憶したDBである。音片とは、音声のうち音素1個以上を含む連続した1区間をいい、通常は単語1個分又は複数個分の区間からなるが助詞や接続詞を含んでもよい。音片読みデータは、音片の読みを表音文字で表した一連の文字列(表音文字列)である。音片データは、キャラクタにより発話されて得られる音声を予め録音し、例えば、PCM形式にA/D変換することにより得られたデジタル形式の音声データである。この音片データを再生することで、対応する音片読みデータの表音文字列が音声出力される。
素片DB52は、表音文字と、素片データとを対応付けて格納した素片辞書データを検索可能に記憶したDBである。素片データとは、表音文字が表す音素を構成する素片、即ち1個の音素を構成する音声の波形1サイクル分の音声を表す音声を、例えば、PCM形式にA/D変換することにより得られたデジタル形式の音声データある。素片データは、エントロピー符号化して得られる圧縮されて記憶される。
音片DB50及び素片DB52は、音片辞書データ及び素片辞書データをそれぞれキャラクタ毎に複数記憶している。即ち、キャラクタA〜Nそれぞれに対応する音片辞書データ50A〜50N及び素片辞書データ52A〜52Nが対になるように記憶されている。その一例としては、音片辞書データ50A及び素片辞書データ52Aに、キャラクタAである女性アナウンサーの音片データ及び素片データが、音片辞書データ50B及び素片辞書データ52Bに、有名人bさんの音片データ及び素片データが記憶されている。
例えば、音片辞書データ50Aは、「キヲツケテクダサイ」という音片読みデータに、女性アナウンサーによって発話された「気を付けて下さい」という音声を再生するための音片データが対応付けられている。一方、有名人bさんの口調が関西弁であったとすると、「気を付けや」という音声を再生するための音片データが、音片辞書データ50Bの音片読みデータに対応付けられている。このようにキャラクタ毎の音片データ及び素片データとを予め記憶しておくことにより、ユーザが選択したキャラクタの特有の口調や声色等でのナビゲーションが可能になる。このとき、音片辞書データ50Bの音片読みデータを、音片辞書データ50Aと同様に、「キヲツケテクダサイ」としておけば、ナビゲーション部4が生成するテキストデータTDをキャラクタ毎に変更する必要がないので、有利である。
言語処理部54は、ナビゲーション部4から入力された表記文字列のテキストデータTDに、公知の形態素解析を施すことにより、連続する複数の単語により構成されるテキストデータTDから個々の音片を特定し、その音片の読みを表す表音文字列に変換する。具体的には、例えば、「この先、渋滞があります」というテキストデータTDが入力された場合は、当該テキストデータTDから「この先」、「渋滞が」、「あります」という3つの音片を特定する。そして、それぞれの音片の読みを表す表音文字列「コノサキ」、「ジュウタイガ」、「アリマス」に変換する。
音片編集部56は、言語処理部54により変換された個々の表音文字列を取得し、それぞれの表音文字列に合致する音片読みデータが対応付けられている音片データを索出するように音片検索部58に指示する。
音片検索部58は、キャラクタ切替部64から出力されるキャラクタ切替信号CS3に基づいたキャラクタの音片辞書データを選択し、その音片辞書データ(音片辞書データ50A〜50Nの何れか1つ)から、表音文字列に合致する音片読みデータに対応付けられた音片データを索出する。そして、その索出した音片データを読み出して音片編集部56に返す。また、合致する音片読みデータが索出されなかった表音文字列を識別する欠落部分識別データを音片編集部56に返す。
例えば、「コノサキ」、「ジュウタイガ」、「アリマス」という表音文字列に対する索出が指示された場合、これらの表音文字列と合致する音片読みデータの索出を行う。このとき、「コノサキ」と「アリマス」とに合致する音片読みデータが索出されたとする。この場合、音片検索部58は、その索出された音片読みデータに対応する音片データと共に、表音文字列「ジュウタイガ」を識別する欠落部分識別データを音片編集部56に返す。
音片編集部56は、音片検索部58から欠落部分識別データが返された場合、その欠落部分識別データによって識別される表音文字列、即ち音片DB50から索出されなかった表音文字列を音響処理部60に出力する。
音響処理部60は、音片編集部56から入力された表音文字列に含まれるそれぞれの表音文字について、当該表音文字が表す音素を構成する素片の素片データを素片DB52から索出するように素片検索部62に指示する。
素片検索部62は、キャラクタ切替部64から出力されるキャラクタ切替信号CS3に基づいたキャラクタの素片辞書データを選択し、その素片辞書データ(素片辞書データ52A〜52Nの何れか1つ)から、音響処理部60から索出の指示が為された素片毎の素片データを索出して、音響処理部60に返す。
音片編集部58は、欠落部分識別データで識別される表音文字列に対して、例えば、「藤崎モデル」や「ToBI(Tone and Break Indices)」等の公知手法に基づいた解析を行うことにより、表音文字列毎の韻律(アクセント、イントネーション、強勢、音素の時間長等)の予測を行う。そして、音片編集部58は、その韻律を表す韻律予測データを生成して音響処理部62に出力する。
音響処理部62は、音片編集部58から出力された韻律予測データに基づいて、索出された素片データを合成することで、実際に発話したような自然なつながりのある音声波形データを生成し、音片編集部58に出力する。音片編集部58は、音響処理部62により生成された音声波形データと、音片検索部60により索出された音片データとを互いに結合して合成音声データを生成する。即ち、合成音声データは、選択キャラクタによりテキストデータTDを発話された音声を再生するための音声データとなる。
音片編集部56は、合成音声データ(デジタル)をD/A変換して音声波形信号(アナログ)を生成した後、音声出力部8に出力する。このように、テキストデータTD内の音片毎の音片データを音片DB50から検索して、音片DB50に記憶されていない音片は素片に分解し、その素片毎の素片データを素片DB52から検索する。そして、検索された音片データと素片データとを合成・結合することで、テキストデータTDに相当する音声データを生成し、キャラクタの肉声感を表現することのできるハイブリッド型の音声合成機能(以下、「HBTTS」という。)が実現される。
このHBTTSは、
(1)音片データのみで音声合成を行う場合、固定の言い回しかできなくなるため、汎用性を広げるためにDBのデータ量が膨大となる。
(2)素片データのみで音声合成を行う場合、所謂ロボットボイスとなってしまいキャラクタ特有の肉声の表現が困難である。
という(1)及び(2)の2つの問題点を解決し両立を図ったものである。従って、比較的小さなDBで複数のキャラクタでのナビゲーションが可能なナビゲーション装置100が実現できる。
キャラクタ切替部64は、制御部1から入力されるキャラクタ選択信号CS1に基づいて、ユーザにより選択されたキャラクタを認識し、その選択キャラクタのキャラクタ使用権を既に取得済みか否かの問い合わせを認証処理部66に対して行う。その認証処理部66へ対する問い合わせの結果、キャラクタ使用権が既に取得済みであった場合は、音片検索部58が検索対象とする音片DB50のキャラクタと、素片検索部62の検索対象とする素片DB52のキャラクタとを、選択キャラクタに切り替えるためのキャラクタ切替信号CS3を生成して、音片検索部58及び素片検索部62それぞれに出力する。
認証処理部66は、キャラクタ切替部64からの問い合わせに対して、認証管理データ68に基づいて選択キャラクタの使用権が取得・購入済みであるか否かの認証・判定を行い、その認証結果をキャラクタ切替部64に返す。
認証管理データ68は、音片DB50及び素片DB52に記憶された音片辞書デー0タ及び素片辞書データのキャラクタに対するキャラクタ使用権の取得の有無を設定するデータテーブルである。図3は、認証管理データ68のデータ構成の一例を示す図であり、同図によれば、認証管理データ68は、キャラクタA〜N毎にキャラクタ使用権の有無を示すデータ(以下、このデータを「権利有無情報」という。)とを対応付けて記憶している。
同図において、例えば、キャラクタAには権利有無情報「有」が設定されており、これはキャラクタAのキャラクタ使用権が既に取得されていることを表している。認証管理データ68は、初期値としてキャラクタA(デフォルトで使用される女性アナウンサーのキャラクタ)の権利有無情報は「有」に設定し、他のキャラクタの権利有無情報は「無」に設定される。
認証処理部66は、選択キャラクタに対応する権利有無情報を認証管理データ68から読み出し、その権利有無情報を判定する。そして、その権利有無情報が「有」である場合は、選択キャラクタの使用権が取得済みであるという認証結果をキャラクタ切替部64に返す。
一方、権利有無情報が「無」である場合は、選択キャラクタの使用権が取得・購入されていないという認証結果をキャラクタ切替部64に返す。このとき、認証処理部66は、選択キャラクタの使用権が購入・取得されていないという認証結果を制御部1に出力し、当該認証結果を図7(b)の選択無効表示画面32のように表示部3に表示して、当該使用権の購入・取得をユーザに促す。そして、ユーザがキャラクタ使用権の購入するための操作(例えば、選択無効表示画面32のボタン32Yの当接操作)が為された場合は、キャラクタ使用権の取得手続きを管理サーバ200との間で行うことで、選択キャラクタの音声データの読み出し許可を管理サーバ200に要求する。
ここで、図4を用いて、キャラクタ使用権の取得手続きについて説明する。先ず、認証処理部66は、選択キャラクタの音声データ(音片辞書データ及び素片辞書データ)の読み出しの許可を要求するために、キャラクタ使用要求情報CRを生成する。キャラクタ使用要求情報CRは、キャラクタの種類を一義的に識別可能なデータ(キャラクタ識別情報)であり、ナビゲーション装置100と管理サーバ200間で予め定められる。認証処理部66は、生成したキャラクタ使用要求情報CRと、ナビゲーション装置100に固有に割り振られたシリアル番号SNa(端末識別情報)とを通信部9を介して管理サーバ200へ送信する。
管理サーバ200のCPU210は、ナビゲーション装置100からキャラクタ使用要求情報CRとシリアル番号SNaとを受信すると、図4(a)に示すようにキャラクタ使用要求情報CRをシリアル番号SNaに基づいて公知の暗号化技術を用いて暗号化することでキャラクタ使用鍵KYを生成する。このキャラクタ使用鍵KYは、例えば、数字やアルファベッド等を組み合わせたランダムなデータである。管理サーバ200は、このキャラクタ使用鍵KYをナビゲーション装置100に送信・発行する。
ナビゲーション装置100は、音声データの読み出しの許可であるキャラクタ使用鍵KYを受信すると、認証処理部66において当該キャラクタ使用鍵KYの認証を行う。具体的に、認証処理部66は、シリアル番号SNaを読み出し、図4(b)に示すように当該シリアル番号SNaを元にキャラクタ使用鍵KYを復号化(解読)する。そして、この復号化により取得した復号データと、先に送信したキャラクタ使用要求情報CRとを比較する。
認証処理部66は、復号データがキャラクタ使用要求情報CRと同一であると判定した場合、選択キャラクタの使用権が正当な手続きにより取得されたと判断する。そして、選択キャラクタに対応する権利有無情報を「有」に変更して認証管理データ68を更新する。
上述したようにシリアル番号SNaは、ナビゲーション装置100固有に振られた端末識別情報である。このため、管理サーバ200から発行されたキャラクタ使用鍵KYが、キャラクタ使用要求情報CRを送信していない別のナビゲーション装置に供給された場合、当該ナビゲーション装置の認証処理部66aは、図4(c)のように自装置のシリアル番号SNbにより復号化することとなる。
この場合、シリアル番号SNaを用いて暗号化されたキャラクタ使用鍵KYをシリアル番号SNbを用いて復号化するため、キャラクタ使用要求情報CRと同一の復号データが生成されず、無効なデータが生成されてしまう。このため、認証処理部66aは、キャラクタ使用鍵KYが正当な手続きにより取得されたものではないと判断し、認証管理データ68の更新は行わない。このようにして、不当な手続きによりキャラクタ使用鍵KYが取得された場合、キャラクタボイスの使用を禁止し、当該キャラクタボイスの著作権及び肖像権の侵害を防止することができる。
〔ナビゲーション装置の具体的な動作例〕
次に、図5のフローチャートを用いてナビゲーション装置100の具体的な動作例を説明すると共に、図6〜図8のシーケンスフローを用いて音声合成部5内の動作例を説明する。尚、図5のフローチャートは、ナビゲーション装置100の各機能部間における処理内容を総括して示したものであり、このフローチャートに相当する処理をプログラム化することとしてもよい。
先ず、図3の認証管理データ68において既にキャラクタ使用権が取得済みのキャラクタAがユーザに選択された場合の動作について説明する。ユーザが、キャラクタ選択画面30においてキャラクタAを選択すると、入力部2は当該選択を示す当接信号又は押下信号を制御部1に出力する。
そして、制御部1は、キャラクタAが選択されたことを表すキャラクタ選択信号CS1を音声合成部5のキャラクタ切替部64に出力する(ステップS100)。キャラクタ切替部64は、キャラクタ選択信号CS1を取得すると(ステップS1)、認証処理部66に対してキャラクタAについての問い合わせを行う。
認証処理部66は、キャラクタAに対応する権利使用情報「有」を認証管理データ68から読み出して、キャラクタAの使用権が取得済みであると判定すると(ステップS3;YES)、その認証結果「権利あり」をキャラクタ切替部64に返す。
キャラクタ切替部64から認証結果を受けたキャラクタ切替部64は、キャラクタ切替信号CS3を音片検索部58と素片検索部62とに出力する。音片検索部58は、キャラクタ切替信号CS3に従って検索対象をキャラクタA(選択キャラクタ)の音片辞書データ50Aに切り替え(ステップS580)、素片検索部62は、素片辞書データ52Aに切り替える(ステップS620)。従って、ナビゲーション装置100から出力されるキャラクタボイスは、キャラクタAの音声に切り替えられる(ステップS21)。
次に、図3の認証管理データ68においてキャラクタ使用権が取得されていないキャラクタBがユーザに選択された場合の動作について説明する。先ず、ユーザが、キャラクタ選択画面30においてキャラクタBを選択すると、制御部1がキャラクタBが選択されたことを示すキャラクタ選択信号CS1をキャラクタ切替部64に出力する(ステップS102)。
キャラクタ切替部64は、キャラクタBの使用権が取得済みであるか否かの問い合わせを認証処理部66に対して行う。認証処理部66は、キャラクタBに対応する権利使用情報「無」を読み出し、キャラクタBの使用権が取得済みであると判定すると(ステップS3;NO)、その認証結果「権利なし」をキャラクタ切替部64に返す。
キャラクタ切替部64が、認証処理部66の認証結果を制御部1に出力すると、制御部1は、当該認証結果を受けて、「キャラクタ使用権がなし」という旨と、キャラクタ使用権の購入を促す選択無効表示画面32を表示部3のキャラクタ選択画面30上に表示させる(ステップS104)。そして、例えば、選択無効表示画面32においてボタン32Nが当接された場合、即ち、キャラクタBの使用権を取得しない場合は(ステップS7;NO)、そのまま図5のフローチャートの処理を終了する。
一方、ボタン32Yが当接され、キャラクタBの使用権を取得する場合は(ステップS7;YES)、認証処理部66は、キャラクタ使用要求情報CRとシリアル番号SNaとを管理サーバ200に送信する(ステップS9)。そして、通信部9を介して管理サーバ200からキャラクタ使用鍵KYを受信・取得すると(ステップS11,S666)、ナビゲーション装置100本体のシリアル番号SNaを読み出し(ステップS668)、当該シリアル番号SNaを用いてキャラクタ使用鍵KYを復号・解凍する(ステップS13,S670)。
次いで、認証処理部66は、キャラクタ使用鍵KYの正当性の判断を行い、ステップS13における復号の結果得られた復号データと、ステップS9において送信したキャラクタ使用要求情報CRとを比較し同一であった場合は、正当な手続きにより取得されたキャラクタ使用鍵KYであると判断する(ステップS15;YES)。そして、キャラクタBに対応する権利有無情報を「有」に変更して、図3のように認証管理データ68を更新し(ステップS17,S672)、音片検索部58及び素片検索部62の検索対象を音片辞書データ50B及び素片辞書データ50Bに切り替える。これにより、ナビゲーション装置100は、キャラクタBのキャラクタボイスでのナビゲーションを行う。
一方、復号データとキャラクタ使用要求情報CRとが同一ではなかった場合は、正当な手続きにより取得されたキャラクタ使用鍵KYではないと判断して(ステップS15;NO)、「キャラクタ使用鍵が不正」である旨の表示を表示部3に表示させる(ステップS19)。
以上、本実施形態によれば、複数のキャラクタ毎の音声データ(音片DB50及び素片DB52)を予め記憶しておき、ユーザに選択されたキャラクタの音声データの読み出しは、キャラクタ使用権が既に取得・購入されているキャラクタである場合に許可する。このため、音声データそのものをインターネットや記憶媒体を用いて配布する必要がなくなるため、当該音声データの流出を防ぎ、キャラクタボイスの肖像権や著作権の侵害を防止することができる。
また、キャラクタボイスの取得・購入時にキャラクタ毎の課金を行えるため、ユーザに提供する際のナビゲーション装置100の価格を抑えることができ、ユーザは所望のキャラクタボイスのみの購入が可能となる。また、キャラクタ使用鍵KYの正当性を、ナビゲーション装置100のシリアル番号SNaを用いて判定するため、他のナビゲーション装置においてそのキャラクタ使用鍵KYが不正に用いられた場合に、そのキャラクタボイスの使用を禁止することができる。
尚、本発明の適用例は、上述した実施形態に限られず適宜変更可能であり、例えば次のようにしてもよい。即ち、キャラクタ使用要求情報CR、シリアル番号SNa及びキャラクタ使用鍵KYを公衆回線網を介して送受信することとしたが、これらのデータをユーザとキャラクタボイスの提供者との間で所定の手続きにより受け渡しすることとしてもよい。
この場合、ユーザは、所望のキャラクタとシリアル番号SNaとを提供者側に送付して、そのキャラクタボイスの申し込みを行い、提供者は、ユーザの申し込みに対してキャラクタ使用鍵KYを生成し、CD−ROM等の読み出し専用の記憶媒体に書き込んでユーザに返送する。ナビゲーション装置100にはCD−ROMリーダ等の記憶媒体読取装置を設け、当該記憶媒体読取装置により記憶媒体に記憶されたシリアル番号SNaを読み出して、上述した復号を行う。このような手法により、通信部9を用いなくとも、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態において音声案内装置をナビゲーション装置100に適用することとしたが、例えば、目的地までの道順を音声案内する携帯端末装置、各種電化製品の操作方法の説明・アドバイスを音声により行う操作補助装置等に適用することとしてもよい。
また、音声案内システムSにおいて、キャラクタ使用権の管理を音声データに対して行うこととしたが、ナビゲーションを行う際のキャラクタ毎の動画像や静止画像を表示するための画像データの使用権を上述した手法により管理することとしてもよい。
音声案内システムの概略構成の一例を示すブロック図。 音声合成部の機能構成の一例を示すブロック図。 認証管理データのデータ構成の一例を示す図。 キャラクタ使用鍵の暗号化及び復号化を説明するための図。 音声合成部の具体的な動作を説明するためのフローチャート。 音声合成部内の各機能部間の動作を説明するための第1のシーケンスフロー。 (a)は音声合成部内の各機能部間の動作を説明するための第2のシーケンスフロー、(b)はキャラクタ選択画面の表示画面例の一例を示す図。 (a)は音声合成部内の各機能部間の動作を説明するための第3のシーケンスフロー、(b)は設定変更後の認証管理データのデータ構成の一例を示す図。
符号の説明
S 音声案内システム
200 管理サーバ
100 ナビゲーション装置
1 制御部
2 入力部
20 タッチパネル
22 操作キー
3 表示部
4 ナビゲーション部
5 音声合成部
50 音片データベース
52 素片データベース
54 言語処理部
56 音片編集部
58 音片検索部
60 音響処理部
62 素片検索部
64 キャラクタ切替部
66 認証処理部
68 認証管理データ
8 音声出力部
SP スピーカ
9 通信部
CD キャラクタ使用要求情報
SNa シリアル番号
KY キャラクタ使用鍵

Claims (10)

  1. 音声案内を行うキャラクタの音声データを予め記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された音声データの読み出しの可否を設定する設定手段と、
    前記キャラクタを選択する選択手段と、
    前記選択手段により選択されたキャラクタの音声データに設定された前記設定手段の読み出しの可否を判定する判定手段と、
    前記判定手段により音声データの読み出しが可能であると判定された場合に、前記選択手段により選択されたキャラクタの音声データを前記記憶手段から読み出して当該音声データに基づいた音声出力を制御する音声出力制御手段と、
    を備えることを特徴とする音声案内装置。
  2. 前記記憶手段は、複数のキャラクタ毎の音声データを予め記憶し、
    前記選択手段は、前記複数のキャラクタの中から択一的にキャラクタを選択する択一選択手段を有することを特徴とする請求項1に記載の音声案内装置。
  3. 当該音声案内装置は、前記記憶手段からの音声データの読み出しを、前記音声出力制御手段の読み出し制御に対してのみ行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の音声案内装置。
  4. 前記判定手段により音声データの読み出しが不可であると判定されたキャラクタの音声データの読み出し許可を取得する取得手段を更に備え、
    前記設定手段は、前記取得手段により読み出し許可が取得されたキャラクタの音声データの読み出しを可能として設定する設定変更手段を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の音声案内装置。
  5. 車輌に搭載される車載用の音声案内装置であって、
    前記車輌のナビゲーションを行うナビゲーション手段を更に備え、
    前記記憶手段は、前記ナビゲーション手段によるナビゲーションを音声案内する音声データを記憶することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の音声案内装置。
  6. 音声案内を行うキャラクタの音声データを予め記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された音声データの読み出しの可否を設定する設定手段と、
    キャラクタを選択する選択手段と、
    前記選択手段により選択されたキャラクタの音声データに設定された前記設定手段の読み出しの可否を判定する判定手段と、
    前記判定手段により読み出しが不可であると判定された場合に、前記選択手段により選択されたキャラクタの読み出し許可を管理サーバに要求する要求手段と、
    前記管理サーバから読み出しの許可が発行されたキャラクタの音声データの読み出しを可能として前記設定手段の設定を変更する設定変更手段と、
    前記判定手段により読み出しが可能であると判定された場合に、前記選択手段により選択されたキャラクタの音声データを前記記憶手段から読み出して当該音声データに基づいた音声出力を行う音声出力制御手段
    を備える音声案内端末と、
    前記要求手段により要求されたキャラクタの音声データの読み出しの許可を前記音声案内端末に発行する発行手段を備える管理サーバと、
    を具備することを特徴とする音声案内システム。
  7. 前記設定変更手段は、
    前記管理サーバから発行された読み出しの許可の正当性を判断する判断手段を有し、
    前記判断手段により正当であると判断された場合に前記設定手段の設定変更を行うことを特徴とする請求項6に記載の音声案内システム。
  8. 前記要求手段は、
    前記選択手段により選択されたキャラクタを識別するキャラクタ識別情報と、当該音声案内端末を識別する端末識別情報を前記管理サーバに送信する送信手段を有し、
    前記判断手段は、
    前記管理サーバから返送されたキャラクタ識別情報を前記端末識別情報に基づいて復号する復号手段を有し、
    前記復号手段により復号されたキャラクタ識別情報と、前記送信手段により送信されたキャラクタ識別情報とが同一である場合に、前記管理サーバから発行された読み出しの許可が正当であると判断することを特徴とする請求項7に記載の音声案内システム。
  9. 前記音声案内端末は車輌に搭載され、
    当該車輌のナビゲーションを行うナビゲーション手段を更に備え、
    前記記憶手段は、前記ナビゲーション手段によるナビゲーションを音声案内する音声データを記憶するナビゲーション音声記憶手段を有することを特徴とする請求項6〜8の何れか一項に記載の音声案内システム。
  10. コンピュータに、
    音声案内を行うキャラクタの音声データを予め記憶する記憶機能と、
    前記記憶機能により記憶された音声データの読み出しの可否を設定する設定機能と、
    キャラクタを選択する選択機能と、
    前記選択機能により選択されたキャラクタの音声データに設定された前記設定機能の読み出しの可否を判定する判定機能と、
    前記判定機能により音声データの読み出しが可能であると判定された場合に、前記選択機能により選択されたキャラクタの音声データを前記記憶機能から読み出して当該音声データに基づいた音声出力を行う音声出力制御機能と、
    を実現させるためのプログラム。
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