JP2006328725A - 便器サイドカバー体の取付け構造 - Google Patents

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謙次郎 嵐
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Abstract

【課題】 便器本体とその側面部を覆い隠すためのサイドカバー体との間の横左右のクリアランス(隙間)の設定にともなう不具合を解消し、両者の間の隙間を極力小さくして外観意匠性を良好にサイドカバー体を取付ける。
【解決手段】サイドカバー体3の裏面に配設された長さ方向が水平の棒状係合部34が、便器本体1側面部に配設された前方および両側端が開放された係止部14の前方開放部14Aより押し込まれて、便器本体1に対してサイドカバー体3が水平左右方向の配設位置の調整が可能に嵌合されるようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、便器本体側面部を覆い隠すためのサイドカバー体の便器本体への取付け構造に関するものである。
便器本体に対しての便座やコンセントボックス、コネクター等の取付け構造については従来より様々な工夫、改良が行われてきている(たとえば特許文献1−4)。
また、便器本体の側面はトラップ等の形状によって外観上の見栄えが好ましくないことがあり、このため、意匠性を重視する観点から、たとえば図3に示したように便器本体1に便座や便蓋2等を備えた便器において、見栄えの良くない便器本体1の側面部を覆い隠すためのサイドカバー体3を設けることが考慮されている。そしてその際のサイドカバー体3の取付け方法としては、図4に示したように、サイドカバー体3の裏面には屈曲端を有する突起状係合部31と長さ方向が垂直の棒状係合部32とを設け、突起状係合部31を便器本体側面部の引掛け係止部11に引掛け、次いで棒状係合部32を、便器本体側面部に設けた前方および上下端開放の係止部12に前方より押込んでパッチンと嵌合させることが考えられている。
実開平5−68396号公報 特開2003−93272号公報 特開平7−335347号公報 特開2002−158460号公報
しかしながら、上記のようなサイドカバー体の取付け方法とその構造においては、サイドカバー体3裏面の棒状係合部32が便器本体1側面部の係止部12に嵌合されて取付位置が固定されるため、便器本体1の寸法の実際上のばらつきを考慮すると、図5のように、便器本体1とサイドカバー体3との横左右方向の間には十分なクリアランス(隙間)Wを設けておくことが必要になるという問題がある。このクリアランスは、外観上あまり好ましくなく、便器の意匠性を損うことになる。
そこで、本発明は、以上のような便器本体とサイドカバー体との間の横左右のクリアランス(隙間)の設定にともなう不具合を解消し、両者の間の隙間を極力小さくして外観意匠性を良好とすることのできる、サイドカバー体の簡便な取付け構造を提供することを課題としている。
本発明の便器本体側面部へのサイドカバー体の取付け構造は、上記の課題を解決するものとして以下のことを特徴としている。
第1:便器本体側面部を覆い隠すサイドカバー体の取付け構造であって、サイドカバー体の裏面に配設された長さ方向が水平の棒状係合部が便器本体側面部に配設された前方および両側端が開放された係止部の前方開放部より押し込まれて、便器本体に対してサイドカバー体が水平左右方向の配設位置の調整が可能に嵌合される。
第2:上記取付け構造において、サイドカバー体の裏面には、その上方に屈曲端を有する突起状係合部が下方の棒状係合部とともに配設されており、便器本体側面部の上方に配設された貫通孔もしくは溝部を有する引掛け係止部の貫通穴にサイドカバー体裏面の突起状係合部が挿入されて引掛けられ、サイドカバー体裏面の棒状係合部が便器本体側面部の係止部に前方開放部より押し込まれて嵌合される。
第3:上記の取付け構造において、便器本体側面部の係止部は、その背部の突起の便器本体側面部に配置された高さ位置の異なる複数の開孔もしくは溝部のいずれかへの挿入により固定されて、サイドカバー体裏面の棒状係合部が嵌合される。
上記のとおりの第1の発明によれば、サイドカバー体裏面の長さ方向が水平の棒状係合部と便器本体側面部の前方および両側端開放の係止部での嵌合では、横左右方向への嵌合位置変更が可能であることから、便器本体の寸法のばらつきを吸収しつつ、便器本体側面部における便器本体とサイドカバー体との間の隙間を極力小さなものとすることができ、これによって便器の外観性、意匠性をより良好なものとすることができる。
また、第2の発明によれば、上記の効果に加えて、まず、サイドカバー体の裏面上方の突起状係合部を便器本体側面部の引掛け係止部に引掛けておいて、次いで棒状係合部を嵌合できるので、取付け操作は簡便で容易なものとなる。
さらに第3の発明によれば、便器本体側面部の前方および両側端開放の係止部は高さ位置が調整可能とされているため、便器本体の高さ公差のばらつきを吸収することができサイドカバー体の確実な取付けが可能となる。
本発明は上記のとおりの特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態について説明する。
図1は本発明の一つの実施形態を例示したものであって、便器本体1側面部を覆い隠すサイドカバー体3の裏面に配設された長さ方向が水平の棒状係合部34が、便器本体1側面部に配設された前方および両側端が開放された係止部14の前方開放部14Aより押し込まれて、便器本体1に対してサイドカバー体3が水平左右方向の配設位置の調整が可能に嵌合されるようにしている。
また、サイドカバー体3の裏面には、その上方に屈曲端を有する突起状係合部33が下方の棒状係合部34とともに配設されており、便器本体1側面部の上方に配設された貫通孔を有する引掛け係止部13の貫通穴にサイドカバー体3裏面の突起状係合部33が挿入されて引掛けられ、次いでサイドカバー体裏面の棒状係合部34が便器本体側面部の係止部に前方開放部より押し込まれて嵌合されるようにしている。
貫通孔を有する引掛け係止部は、サイドカバー体3裏面の突起状係合部33が引掛けられればよく、また、棒状係合部34による嵌合が横左右方向の位置変更可能となるように、引掛け係止部13の貫通孔の幅は突起状係合部33の幅よりも大きく遊び寸法のある大きさとしておく。
このような図1の実施形態では、横左右方向への嵌合位置変更が可能であることから、便器本体の寸法のばらつきを吸収しつつ、便器本体側面部における便器本体とサイドカバー体との間の隙間を極力小さなものとすることができ、これによって便器の外観性、意匠性をより良好なものとすることができる。
また、上記の効果に加えて、まず、サイドカバー体裏面上方の突起状係合部を便器本体側面部の引掛け係止部に引掛けておいて、次いで棒状係合部を嵌合できるので、取付け操作は簡便で容易なものとなる。
なお、サイドカバー体3の上方の突起状係合部33による便器本体1の引掛け係止部13との引掛け係止の構造を採用しているが、これを採用することなしに、サイドカバー体3の棒状係合部34と、便器本体1側面部の前方および両側端開放の係止部14との嵌合を複数箇所設けるようにしてもよい。さらにまた、上記の引掛け係止の構造を採用する場合でも、図1のように複数箇所としてもよいし、単一の箇所でもよく、棒状係合部34と係止部14との嵌合部と上下位置が逆であってもよい。
便器本体1の形状によっては、上記の引掛け係止部13は、引掛けが可能であれば貫通孔ではなく溝部を有していてもよい。
上記の棒状係合部34は、図1のように円柱状の外形、あるいはその他の多角形等であってもよく、その長さは、横左右方向での嵌合位置調整ができるだけの範囲であればよい。この棒状係合部34の形状と大きさに対して、前方開放部14Aよりパッチン嵌合が可能なように便器本体1側面部の係止部14が構成されることになる。
棒状係合部34、これに対応する係止部14、さらには突起状係合部33、これに対応する引掛け係止部13は、いずれも各種の材料、たとえば、金属、樹脂、セラミックス、またはこれらの1種以上の複合体として形成することができる。サイドカバー体3についても同様である。便器本体1との素材感、色調をバランスさせることが考慮される。
ただ、以上の実施の形態において、便器本体の高さ方向の寸法のばらつきによっては、上記の棒状係合部34と便器本体の係止部14とがかみ合わないケースが起こり得る。このような場合を想定すると、たとえば図2(A)(B)に例示したように、便器本体1側面部の係止部14は、その背部の突起の便器本体1側面部に配置された高さ位置の異なる複数の開孔15もしくは溝部のいずれかへの挿入により固定されるようにすることも好適に考慮される。高さ位置がたとえば図2のH1、H2、H3のように異なる開孔15の位置への係止部14の配置が可能になる。
これによって、便器本体1の高さ公差のばらつきを吸収することができ、便器本体1へのサイドカバー体3の確実な取付けが可能になる。
もちろん以上の例によって本発明が限定されることはなく、その細部の構成において様々な形態が可能であることは言うまでもない。
一実施形態について例示した要部分解斜視図である。 A,B各々、高さ位置調整可能な例を示した斜視図である。 サイドカバー体を配設した便器の外観を示した斜視図である。 横左右方向の位置が固定される取付け構造を示した要部斜視図である。 便器本体とサイドカバー体との間のクリアランス(隙間)Wを示した便器の側面図である。
符号の説明
1 便器本体
11 引掛け係止部
12 係止部
13 引掛け係止部
14 係止部
14A 前方開放部
15 開孔
2 便蓋
3 サイドカバー体
31 突起状係合部
32 棒状係合部
33 突起状係合部
34 棒状係合部

Claims (3)

  1. 便器本体側面部を覆い隠すサイドカバー体の取付け構造であって、サイドカバー体の裏面に配設された長さ方向が水平の棒状係合部が便器本体側面部に配設された前方および両側端が開放された係止部の前方開放部より押し込まれて、便器本体に対してサイドカバー体が水平左右方向の配設位置の調整が可能に嵌合されることを特徴とする便器ガイドカバー体の取付け構造。
  2. 請求項1の取付け構造において、サイドカバー体の裏面には、その上方に屈曲端を有する突起状係合部が下方の棒状係合部とともに配設されており、便器本体側面部の上方に配設された貫通孔もしくは溝部を有する引掛け係止部の貫通穴にサイドカバー体裏面の突起状係合部が挿入されて引掛けられ、サイドカバー体裏面の棒状係合部が便器本体側面部の係止部に前方開放部より押し込まれて嵌合されることを特徴とする便器サイドカバー体の取付け構造。
  3. 請求項1または2の取付け構造において、便器本体側面部の係止部は、その背部の突起の便器本体側面部に配置された高さ位置の異なる複数の開孔もしくは溝部のいずれかへの挿入により固定されて、サイドカバー体裏面の棒状係合部が嵌合されることを特徴とする便器サイドカバー体の取付け構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010007257A (ja) * 2008-06-24 2010-01-14 Inax Corp 衛生陶器のカバー固定構造
JP2011064057A (ja) * 2009-08-18 2011-03-31 Toto Ltd トイレ装置
JP2015187350A (ja) * 2014-03-27 2015-10-29 株式会社Lixil 便器設備

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