JP2006327507A - 船舶推進機のチルト装置 - Google Patents

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好美 渡辺
Hisao Takayanagi
久雄 高柳
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Abstract

【課題】 船舶推進機のチルト装置において、1本のシリンダでチルト操作とトリム操作できるようにするとともに、リバースロックの確実を図ること。
【解決手段】 船舶推進機のチルト装置13において、シリンダ18の上室19と下室20を連絡する連絡管路24に第1切替え弁26と第2切替え弁27と逆止弁29を直列的に介装するとともに、開閉装置25と上室19を連絡するチルト管路22にオリフィス30を設けたもの。
【選択図】 図2

Description

本発明は、1本のシリンダでチルト操作とトリム操作できる、船舶推進機のチルト装置に関する。
1本のシリンダでチルト操作とトリム操作できるチルト装置として、特許文献1に記載の如く、シリンダの上下室を連絡する連絡通路に第1切替え弁と第2切替え弁を直列的に介装し、下室の圧力を第1切替え弁と第2切替え弁のためのパイロット圧力とし、第1切替え弁と第2切替え弁のそれぞれに設けたばねのばね力と上記パイロット圧力とのつり合いにより第1切替え弁と第2切替え弁を切替え制御し、結果としてチルト作動とトリム作動を切替えるものがある。
特許2888365
しかしながら、特許文献1のチルト装置では、船体を後進させるリバース時に、リバーし推力に対してチルト装置の伸びを阻止するリバースロックできない誤作動のおそれがある。
本発明の課題は、船舶推進機のチルト装置において、1本のシリンダでチルト操作とトリム操作できるようにするとともに、リバースロックの確実を図ることにある。
請求項1の発明は、ピストンロッドをシリンダに挿入し、ピストンロッドとシリンダの一方を船体側に連結し、他方を推進ユニットに連結してなり、油圧ポンプの吐出油を、開閉装置を介してシリンダのピストンロッド側油室と反ピストンロッド側油室のいずれかに選択的に供給可能にする船舶推進機のチルト装置において、シリンダのピストンロッド側油室と反ピストンロッド側油室を連絡する連絡管路に第1切替え弁と第2切替え弁と逆止弁を直列的に介装するとともに、開閉装置とシリンダのピストンロッド側油室を連絡するチルト管路にオリフィスを設け、第1切替え弁は通常閉であり、シリンダの油室におけるピストンロッドのストローク方向の中間位置に連通させた配管からのパイロット圧力により切替え作動し、第2切替え弁は通常開であり、シリンダのピストンロッド側油室に連通させた配管からのパイロット圧力により切替え作動し、逆止弁はピストンロッド側油室から反ピストンロッド側油室への流れのみを許容するようにしたものである。
請求項2の発明は、ピストンロッドをシリンダに挿入し、ピストンロッドとシリンダの一方を船体側に連結し、他方を推進ユニットに連結してなり、油圧ポンプの吐出油を、開閉装置を介してシリンダのピストンロッド側油室と反ピストンロッド側油室のいずれかに選択的に供給可能にする船舶推進機のチルト装置において、シリンダのピストンロッド側油室と反ピストンロッド側油室を連絡する連絡管路に第1切替え弁と第2切替え弁を直列的に介装するとともに、開閉装置とシリンダのピストンロッド側油室を連絡するチルト管路に第3切替え弁を介装し、第1切替え弁は通常閉であり、シリンダの油室におけるピストンロッドのストローク方向の中間位置に連通させた配管からのパイロット圧力により切替え作動し、第2切替え弁は通常開であり、シリンダのピストンロッド側油室に連通させた配管からのパイロット圧力により切替え作動し、第3切替え弁は通常開であり、シリンダの油室におけるピストンロッドのストローク方向の中間位置に連通させた配管からのパイロット圧力により切替え作動し、ピストンロッド側油室から開閉装置への流れのみを阻止するようにしたものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記第1切替え弁にパイロット圧力を付与する配管を、シリンダにおけるピストンロッドのストロークがチルト域に入ったときに反ピストンロッド側油室に切替わる位置に連通させるようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの発明において更に、前記第2切替え弁がパイロット圧力に対抗するばね室を有し、反ピストンロッド側油室の圧力を該ばね室に導入してなるようにしたものである。
(請求項1)
(a)シリンダのピストンロッド側油室と反ピストンロッド側油室を連絡する連絡管路に通常閉の第1切替え弁を介装し、この第1切替え弁のパイロット圧力をシリンダの中間位置から引いた。従って、ピストンがシリンダの中間位置よりもシリンダ内への進入側にあるトリム域では、第1切替え弁に作用するパイロット圧力がシリンダのピストンロッド側油室の圧力であって低圧であり、第1切替え弁は閉状態を維持し、シリンダの受圧面積を通常のピストン面積分とし、ピストンロッドのストローク速度をゆっくりとするトリム作動を行なう。他方、ピストンがシリンダの中間位置より退出側にくるチルト域では、シリンダの反ピストンロッド側油室の高圧の圧力が第1切替え弁に対するパイロット圧力として作用し、第1切替え弁は開状態に切替わってピストンロッド側油室と反ピストンロッド側油室とを連通し、シリンダの受圧面積をピストンロッド断面積分の小面積にするとともに、ピストンロッド側油室から排出される油が、オリフィスの存在によって開閉装置の側へ戻る量を少なくし、逆止弁を通って確実に反ピストンロッド側油室に供給可能にされる結果、ピストンロッドのストローク速度を非常に早くするチルト作動を行なう。
(b)リバース時に、シリンダのピストンロッド側油室の圧力が高圧になると、この高圧力が第2切替え弁に対するパイロット圧力として作用し、通常開の第2切替え弁を閉状態に切替える。これにより、閉状態の第2切替え弁がピストンロッド側油室と反ピストンロッド側油室の連通を遮断し、ピストンロッドの自由なストロークをロック、即ちリバースロックする。
(請求項2)
(c)シリンダのピストンロッド側油室と反ピストンロッド側油室を連絡する連絡管路に通常閉の第1切替え弁を介装し、この第1切替え弁のパイロット圧力をシリンダの中間位置から引いた。従って、ピストンがシリンダの中間位置よりもシリンダ内への進入側にあるトリム域では、第1切替え弁に作用するパイロット圧力がシリンダのピストンロッド側油室の圧力であって低圧であり、第1切替え弁は閉状態を維持し、シリンダの受圧面積を通常のピストン面積分とし、ピストンロッドのストローク速度をゆっくりとするトリム作動を行なう。他方、ピストンがシリンダの中間位置より退出側にくるチルト域では、シリンダの反ピストンロッド側油室の高圧の圧力が第1切替え弁に対するパイロット圧力として作用し、第1切替え弁は開状態に切替わってピストンロッド側油室と反ピストンロッド側油室とを連通し、シリンダの受圧面積をピストンロッド断面積分の小面積にするとともに、ピストンロッド側油室から排出される油が、反ピストンロッド側油室の高圧の圧力によって上記第1切替え弁に同期して切替えられる第3切替え弁により開閉装置の側へ戻ることを阻止され、確実に反ピストンロッド側油室に供給可能にされる結果、ピストンロッドのストローク速度を非常に早くするチルト作動を行なう。
(d)リバース時に、シリンダのピストンロッド側油室の圧力が高圧になると、この高圧力が第2切替え弁に対するパイロット圧力として作用し、通常開の第2切替え弁を閉状態に切替える。これにより、閉状態の第2切替え弁がピストンロッド側油室と反ピストンロッド側油室の連通を遮断し、ピストンロッドの自由なストロークをロック、即ちリバースロックする。
(請求項3)
(e)第1切替え弁にパイロット圧力を付与する配管を、シリンダにおけるピストンロッドのストロークがチルト域に入ったときに反ピストンロッド側油室に切替わる位置に連通させた。従って、トリム域では、第1切替え弁に反ピストンロッド側油室の高圧の圧力が影響して第1切替え弁を開状態に切替えることがなく、第1切替え弁はその閉状態を安定的に維持し、ピストンロッドのストローク速度をゆっくりにするトリム作動の安定を確実にし、誤動作を生じない。第1切替え弁はチルト域でのみ、ピストンロッド側油室と反ピストンロッド側油室を連通し、ピストンロッドのストローク速度を早くする。
(請求項4)
(f)第2切替え弁がパイロット圧力に対抗するばね室を有し、反ピストンロッド側油室の圧力を該ばね室に導入した。従って、第2切替え弁は、ピストンロッド側油室の圧力であるパイロット圧力に対し、ばね室のばね力と、反ピストンロッド側油室の圧力とが併せ対抗する。このため、ばね室のばねのばね定数を大きくする必要がなく、小サイズのばねで足りるし、第2切替え弁の切替え条件を安定化してリバースロックの確実を図ることができる。
図1は船外機を示す模式図、図2は実施例1のチルト装置のトリム域の油圧回路図、図3はチルト装置のチルト域の油圧回路図、図4はチルト装置のリバース時の油圧回路図、図5は実施例2のチルト装置のトリム域の油圧回路図、図6はチルト装置のチルト域の油圧回路図、図7はチルト装置のリバース時の油圧回路図である。
(実施例1)(図1〜図4)
船外機10は、図1に示す如く、クランプブラケット11とスイベルブラケット12と、チルト装置13を有する。クランプブラケット11は船体14の船尾板に固定され、スイベルブラケット12はクランプブラケット11に転舵軸まわりで転舵可能に支持されるとともに推進ユニット15をチルト軸まわりにて傾動可能に支持する。推進ユニット15は、エンジン出力によりプロペラ16を正逆転し、前進又は後進のプロペラ推力を発生させる。
チルト装置13は、ピストンロッド17とシリンダ18を備え、シリンダ18をクランプブラケット11に連結し、ピストンロッド17をスイベルブラケット12に連結している。チルト装置13のシリンダ18は、ピストンロッド17を収容する側を上室(ピストンロッド側油室)19とし、ピストンロッド17を収容しない側を下室(反ピストンロッド側油室)20としている。
チルト装置13は、油圧ポンプ21、第1チルト管路22、第2チルト管路23、連絡管路24、開閉装置25、第1切替え弁26、第2切替え弁27にて駆動される。28は、作動油貯留タンクである。29は逆止弁、30はオリフィスである。
油圧ポンプ21は、電動モータにて駆動され作動油を吐出する。
第1チルト管路22は、上室19に連通する。
第2チルト管路23は、下室20に連通する。
連絡管路24は、上室19と下室20とを連絡する。
開閉装置25は、第1チルト管路22と油圧ポンプ21の吐出口との間、及び第2チルト管路23と油圧ポンプ21の吐出口との間のそれぞれに介装され、第1逆止弁31、第2逆止弁32、及びシャトルピストン33を備える。
開閉装置25は、油圧ポンプ21の吐出油を、シリンダ18の上室19と下室20のいずれかに選択的に供給可能にする。油圧ポンプ21が正転して第2チルト管路23側へ吐出するアップ操作時には、第2逆止弁32が油圧ポンプ21の吐出圧力にて開かれ(第1逆止弁31はシャトルピストン33にて開かれる)、油圧ポンプ21の吐出油は第2チルト管路23から下室20に供給され、上室19の油を第1チルト管路22に排出する。逆に、油圧ポンプ21が逆転して第1チルト管路22側へ吐出するダウン操作時には、第1逆止弁31が油圧ポンプ21の吐出圧力にて開かれ(第2逆止弁32はシャトルピストン33にて開かれる)、油圧ポンプ21の吐出油は第1チルト管路22から上室19に供給され、下室20の油を第2チルト管路23に排出する。
しかるに、第1切替え弁26と第2切替え弁27と逆止弁29は、連絡管路24の中間部に互いに直列的に介装される。
第1切替え弁26は、ばね室に備えたばね26Aのばね力を受けて連絡管路24を通常閉にする。第1切替え弁26は、シリンダ18の上室19、下室20におけるピストンロッド17のストローク方向の中間位置に連通させた配管26Bからのパイロット圧力Paにより切替え作動する。
尚、第1切替え弁26にパイロット圧力Paを付与する配管26Bは、シリンダ18におけるピストンロッド17のストロークがチルト域に入ったときに下室20に切替わる位置に連通される。
第2切替え弁27は、ばね室に備えたばね27Aのばね力を受けて連絡管路24を通常開にする。第2切替え弁27は、上室19に連通させた配管27Bからのパイロット圧力Pbにより切替え作動する。
尚、第2切替え弁27は、配管27Bからのパイロット圧力Pbに対抗するばね27Aのばね室に、下室20の圧力Pcを導入する。27Cは、下室20とばね27Aのばね室を連通する配管である。
逆止弁29は、上室19から連絡管路24を通る下室20への流れのみを許容し、その逆方向の流れを阻止する。
オリフィス30は、開閉装置25と上室19を連絡する第1チルト管路22に設けられる。チルトアップ動作時に、上室19から排出された油は、オリフィス30と逆止弁29の存在により、開閉装置25、タンク28へ戻る量を少なくされ、下室20へ供給される。逆止弁29とオリフィス30がないと、上室19から排出される油がタンク28へ戻るだけになるおそれがある。
チルト装置13は、トリム域からチルト域に達して伸びるときに、ピストンロッド17のストローク速度を早くするものであり、以下、チルト装置13の動作について説明する。
(A)トリムアップ動作(図2)
チルト装置13の収縮状態下で、油圧ポンプ21がアップ操作により正転すると、油圧ポンプ21の高圧吐出油が下室20に供給され、ピストンロッド17はトリム域を伸びる。このとき、ピストンロッド17のピストン17Aはシリンダ18の配管26Bが接続している位置よりもシリンダ18内への進入側にあり、第1切替え弁26は上室19の低圧力を受けて閉状態を維持する。尚、第2切替え弁27は上室19の圧力が上がらないから開状態を維持する。従って、第1切替え弁26が上室19と下室20の連通を遮断し、シリンダ18の受圧面積を通常のピストン17Aのピストン面積分とし、ピストンロッド17のストローク速度をゆっくりとするトリム作動を行なう。これにより、推進ユニット15にゆっくりと微妙なトリム角調整を施し、船の姿勢制御を容易化できる。
(B)チルトアップ動作(図3)
油圧ポンプ21がアップ操作を続け、ピストンロッド17がトリム域からチルト域に移行すると、ピストンロッド17のピストン17Aがシリンダ18の配管26B接続位置よりもシリンダ18外への退出側に移動し、第1切替え弁26は下室20の高圧力を受けて開状態に切替わる。尚、第2切替え弁27は上室19の圧力が上がらないから開状態を維持する。従って、第1切替え弁26及び第2切替え弁27が逆止弁29を介して上室19と下室20を連通し、シリンダ18の受圧面積をピストンロッド17のロッド断面積分の小面積にするとともに、上室19から排出される油が、オリフィス30の存在によって開閉装置25の側へ戻る量を少なくし、逆止弁29を通って確実に下室20に供給可能にされ、ピストンロッド17のストローク速度を非常に早くするチルト作動を行なう。これにより、推進ユニット15を素早くチルトアップできる。
(C)チルトダウン動作(図3)
チルト装置13の伸長状態下で、油圧ポンプ21がダウン操作により逆転すると、油圧ポンプ21の吐出油が上室19に供給され、かつピストンロッド17に推進ユニット15の自重が作用し、ピストンロッド17はチルト域で縮む。このとき、下室20は推進ユニット15の自重により加圧されて圧力が上がり、この下室20の高圧力を受けている第1切替え弁26は上述(B)から続く開状態を維持する。従って、チルトダウン時にも、ピストンロッド17のストローク速度は早い作動になる。
(D)トリムダウン動作(図2)
油圧ポンプ21がダウン操作を続け、ピストンロッド17がチルト域からトリム域に移行してプロペラ16が水中に没すると、第1切替え弁26は下室20の高圧力を解除され、上室19の圧力を付与されることになって閉状態に切替わり、上室19と下室20の連通は遮断され、前述(A)と同様に、ピストンロッド17のストローク速度をゆっくりとするトリム作動になる。
(E)リバース動作(図4)
船体14の前進航走時には、プロペラ16が水中に没しているトリム域で推進ユニット15に前進推力が作用する。このとき、第1切替え弁26は、図2に示す如く、上室19の低圧力を受け、下室20の高圧力を受けることがないから、通常の閉状態を維持し、前述(A)のトリム作動を行なう。
他方、船体14が後進航走(リバース)に移行したときには、プロペラ16が水中に没しているトリム域で推進ユニット15にリバース推力が作用し、上室19の圧力が上がる。このため、図4に示す如く、第1切替え弁26は上室19の高圧力を受けて開状態に切替わるものの、第2切替え弁27が上室19の高圧力により閉状態になる。即ち、第2切替え弁27が上室19と下室20の連通を遮断し、ピストンロッド17の伸びを阻止するリバースロックとなる。
尚、シリンダ装置13は、油圧ポンプ21のダウン側吐出口21Aを開閉装置25に介することなくタンク28に結ぶ管路に、逆止弁41、ダウン動作時開となるダウンリリーフ弁42を備えている。また、油圧ポンプ21のアップ吐出口21Bを開閉装置25を介することなくリザーバタンク28に結ぶ管路に、逆止弁43、ポンプ保護用アップリリーフ弁44を備えている。
シリンダ装置13は、上室19と下室20を連絡するバイパス管路45に手動切換弁46を介装し、手動開閉弁46の開により、シリンダ装置13を手動にて伸縮できる。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)シリンダ18の上室19と下室20を連絡する連絡管路24に通常閉の第1切替え弁26を介装し、この第1切替え弁26のパイロット圧力をシリンダ18の中間位置から引いた。従って、ピストン17Aがシリンダ18の中間位置よりもシリンダ18内への進入側にあるトリム域では、第1切替え弁26に作用するパイロット圧力がシリンダ18の上室19の圧力であって低圧であり、第1切替え弁26は閉状態を維持し、シリンダ18の受圧面積を通常のピストン17A面積分とし、ピストンロッド17のストローク速度をゆっくりとするトリム作動を行なう。他方、ピストン17Aがシリンダ18の中間位置より退出側にくるチルト域では、シリンダ18の下室20の高圧の圧力が第1切替え弁26に対するパイロット圧力として作用し、第1切替え弁26は開状態に切替わって上室19と下室20とを連通し、シリンダ18の受圧面積をピストンロッド17断面積分の小面積にするとともに、上室19から排出される油が、オリフィス30の存在によって開閉装置25の側へ戻る量を少なくし、逆止弁29を通って確実に下室20に供給可能にされる結果、ピストンロッド17のストローク速度を非常に早くするチルト作動を行なう。
(b)リバース時に、シリンダ18の上室19の圧力が高圧になると、この高圧力が第2切替え弁27に対するパイロット圧力として作用し、通常開の第2切替え弁27を閉状態に切替える。これにより、閉状態の第2切替え弁27が上室19と下室20の連通を遮断し、ピストンロッド17の自由なストロークをロック、即ちリバースロックする。
(c)第1切替え弁26にパイロット圧力を付与する配管26Bを、シリンダ18におけるピストンロッド17のストロークがチルト域に入ったときに下室20に切替わる位置に連通させた。従って、トリム域では、第1切替え弁26に下室20の高圧の圧力が影響して第1切替え弁26を開状態に切替えることがなく、第1切替え弁26はその閉状態を安定的に維持し、ピストンロッド17のストローク速度をゆっくりにするトリム作動の安定を確実にし、誤動作を生じない。第1切替え弁26はチルト域でのみ、上室19と下室20を連通し、ピストンロッド17のストローク速度を早くする。
(d)第2切替え弁27がパイロット圧力に対抗するばね室を有し、下室20の圧力を該ばね室に導入した。従って、第2切替え弁27は、上室19の圧力であるパイロット圧力に対し、ばね室のばね27Aのばね力と、下室20の圧力とが併せ対抗する。このため、ばね室のばね27Aのばね定数を大きくする必要がなく、小サイズのばね27Aで足りるし、第2切替え弁27の切替え条件を安定化してリバースロックの確実を図ることができる。
(実施例2)(図5〜図7)
実施例2の船外機10が実施例1の船外機10と異なる点は、以下のとおりである。実施例1と概ね同様に、チルト域で開状態に切替わる第1切替え弁26により上室19と下室20を連通したときに、上室19からタンク28へ戻る油をなくすため、実施例1の逆止弁29とオリフィス30に代わる、第3切替え弁50を開閉装置25と上室19を連絡する第1チルト管路22に介装したことにある。
第3切替え弁50は、ばね室に備えたばね50Aのばね力を受けて導通部51を第1チルト管路22に連通させ、第1チルト管路22を通常開(導通状態)にする。第3切替え弁50は、シリンダ18の上室19、下室20におけるピストンロッド17のストローク方向の中間位置に連通させた前述第1切替え弁26のための配管26Bからのパイロット圧力Paにより、第1チルト管路22への連通部を導通部51から逆止部52に切替える。逆止部52は、上室19から開閉装置25への流れのみを阻止し、その逆方向の流れを許容する。
尚、本実施例の第2切替え弁27では、ばね27Aのばね室に連通する配管27Cを、第1切替え弁26と第2切替え弁27の間の連絡管路24に接続している。
実施例2のチルト装置13も、トリム域からチルト域に達して伸びるときに、ピストンロッド17のストローク速度を早くするものであり、以下、チルト装置13の動作について説明する。
(A)トリムアップ動作(図5)
チルト装置13の収縮状態下で、油圧ポンプ21がアップ操作により正転すると、油圧ポンプ21の高圧吐出油が下室20に供給され、ピストンロッド17はトリム域を伸びる。このとき、ピストンロッド17のピストン17Aはシリンダ18の配管26Bが接続している位置よりもシリンダ18内への進入側にあり、第1切替え弁26は上室19の低圧力を受けて閉状態を維持する。また、第3切替え弁50も上室19の低圧力を受けて導通部51による開状態(導通状態)を維持する。尚、第2切替え弁27は上室19の圧力が上がらないから開状態を維持する。従って、第1切替え弁26が上室19と下室20の連通を遮断し、シリンダ18の受圧面積を通常のピストン17Aのピストン面積分とし、ピストンロッド17のストローク速度をゆっくりとするトリム作動を行なう。これにより、推進ユニット15にゆっくりと微妙なトリム角調整を施し、船の姿勢制御を容易化できる。
(B)チルトアップ動作(図6)
油圧ポンプ21がアップ操作を続け、ピストンロッド17がトリム域からチルト域に移行すると、ピストンロッド17のピストン17Aがシリンダ18の配管26B接続位置よりもシリンダ18外への退出側に移動し、第1切替え弁26は下室20の高圧力を受けて開状態に切替わる。尚、第2切替え弁27は上室19の圧力が上がらないから開状態を維持する。従って、第1切替え弁26及び第2切替え弁27が上室19と下室20を連通し、シリンダ18の受圧面積をピストンロッド17のロッド断面積分の小面積にするとともに、上室19から排出される油が、下室20の高圧の圧力によって上記第1切替え弁26に同期して切替えられる第3切替え弁50の逆止部52により開閉装置25の側へ戻ることを阻止され、確実に下室20に供給可能にされ、ピストンロッド17のストローク速度を非常に早くするチルト作動を行なう。これにより、推進ユニット15を素早くチルトアップできる。
(C)チルトダウン動作(図6)
チルト装置13の伸長状態下で、油圧ポンプ21がダウン操作により逆転すると、油圧ポンプ21の吐出油が第3切替え弁50の逆止部52を通って上室19に供給され、かつピストンロッド17に推進ユニット15の自重が作用し、ピストンロッド17はチルト域で縮む。このとき、下室20は推進ユニット15の自重により加圧されて圧力が上がり、この下室20の高圧力を受けている第1切替え弁26は上述(B)から続く開状態を維持し、第3切替え弁50も上述(B)から続く逆止部52の逆止状態を維持する。従って、チルトダウン時にも、ピストンロッド17のストローク速度は早い作動になる。
(D)トリムダウン動作(図5)
油圧ポンプ21がダウン操作を続け、ピストンロッド17がチルト域からトリム域に移行してプロペラ16が水中に没すると、第1切替え弁26は下室20の高圧力を解除され、上室19の圧力を付与されることになって閉状態に切替わり、上室19と下室20の連通は遮断され、前述(A)と同様に、ピストンロッド17のストローク速度をゆっくりとするトリム作動になる。尚、第3切替え弁50も上室19の圧力を付与されて導通部51による開状態(導通状態)に切替わる。
(E)リバース動作(図7)
船体14の前進航走時には、プロペラ16が水中に没しているトリム域で推進ユニット15に前進推力が作用する。このとき、第1切替え弁26は、図5に示す如く、上室19の低圧力を受け、下室20の高圧力を受けることがないから、通常の閉状態を維持し、前述(A)のトリム作動を行なう。
他方、船体14が後進航走(リバース)に移行したときには、プロペラ16が水中に没しているトリム域で推進ユニット15にリバース推力が作用し、上室19の圧力が上がる。このため、図7に示す如く、第1切替え弁26は上室19の高圧力を受けて開状態に切替わるものの、第2切替え弁27が上室19の高圧力により閉状態になる。即ち、第2切替え弁27が上室19と下室20の連通を遮断し、ピストンロッド17の伸びを阻止するリバースロックとなる。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)シリンダ18の上室19と下室20を連絡する連絡管路24に通常閉の第1切替え弁26を介装し、この第1切替え弁26のパイロット圧力をシリンダ18の中間位置から引いた。従って、ピストン17Aがシリンダ18の中間位置よりもシリンダ18内への進入側にあるトリム域では、第1切替え弁26に作用するパイロット圧力がシリンダ18の上室19の圧力であって低圧であり、第1切替え弁26は閉状態を維持し、シリンダ18の受圧面積を通常のピストン面積分とし、ピストンロッド17のストローク速度をゆっくりとするトリム作動を行なう。他方、ピストン17Aがシリンダ18の中間位置より退出側にくるチルト域では、シリンダ18の下室20の高圧の圧力が第1切替え弁26に対するパイロット圧力として作用し、第1切替え弁26は開状態に切替わって上室19と下室20とを連通し、シリンダ18の受圧面積をピストンロッド断面積分の小面積にするとともに、上室19から排出される油が、下室20の高圧の圧力によって上記第1切替え弁26に同期して切替えられる第3切替え弁50の逆止部52により開閉装置25の側へ戻ることを阻止され、確実に下室20に供給可能にされる結果、ピストンロッド17のストローク速度を非常に早くするチルト作動を行なう。
(b)リバース時に、シリンダ18の上室19の圧力が高圧になると、この高圧力が第2切替え弁27に対するパイロット圧力として作用し、通常開の第2切替え弁27を閉状態に切替える。これにより、閉状態の第2切替え弁27が上室19と下室20の連通を遮断し、ピストンロッド17の自由なストロークをロック、即ちリバースロックする。
(c)第1切替え弁26にパイロット圧力を付与する配管26Bを、シリンダ18におけるピストンロッド17のストロークがチルト域に入ったときに下室20に切替わる位置に連通させた。従って、トリム域では、第1切替え弁26に下室20の高圧の圧力が影響して第1切替え弁26を開状態に切替えることがなく、第1切替え弁26はその閉状態を安定的に維持し、ピストンロッド17のストローク速度をゆっくりにするトリム作動の安定を確実にし、誤動作を生じない。第1切替え弁26はチルト域でのみ、上室19と下室20を連通し、ピストンロッド17のストローク速度を早くする。
(d)第2切替え弁27がパイロット圧力に対抗するばね室を有し、下室20の圧力を該ばね室に導入した。従って、第2切替え弁27は、上室19の圧力であるパイロット圧力に対し、ばね室のばね27Aのばね力と、下室20の圧力とが併せ対抗する。このため、ばね室のばね27Aのばね定数を大きくする必要がなく、小サイズのばね27Aで足りるし、第2切替え弁27の切替え条件を安定化してリバースロックの確実を図ることができる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
図1は船外機を示す模式図である。 図2は実施例1のチルト装置のトリム域の油圧回路図である。 図3はチルト装置のチルト域の油圧回路図である。 図4はチルト装置のリバース時の油圧回路図である。 図5は実施例2のチルト装置のトリム域の油圧回路図である。 図6はチルト装置のチルト域の油圧回路図である。 図7はチルト装置のリバース時の油圧回路図である。
符号の説明
10 船外機(船舶推進機)
14 船体
15 推進ユニット
17 ピストンロッド
18 シリンダ
19 上室(ピストンロッド側油室)
20 下室(反ピストンロッド側油室)
21 油圧ポンプ
24 連絡管路
25 開閉装置
26 第1切替え弁
26B 配管
27 第2切替え弁
27A ばね
27B 配管
29 逆止弁
30 オリフィス
50 第3切替え弁

Claims (4)

  1. ピストンロッドをシリンダに挿入し、ピストンロッドとシリンダの一方を船体側に連結し、他方を推進ユニットに連結してなり、
    油圧ポンプの吐出油を、開閉装置を介してシリンダのピストンロッド側油室と反ピストンロッド側油室のいずれかに選択的に供給可能にする船舶推進機のチルト装置において、
    シリンダのピストンロッド側油室と反ピストンロッド側油室を連絡する連絡管路に第1切替え弁と第2切替え弁と逆止弁を直列的に介装するとともに、開閉装置とシリンダのピストンロッド側油室を連絡するチルト管路にオリフィスを設け、
    第1切替え弁は通常閉であり、シリンダの油室におけるピストンロッドのストローク方向の中間位置に連通させた配管からのパイロット圧力により切替え作動し、
    第2切替え弁は通常開であり、シリンダのピストンロッド側油室に連通させた配管からのパイロット圧力により切替え作動し、
    逆止弁はピストンロッド側油室から反ピストンロッド側油室への流れのみを許容することを特徴とする船舶推進機のチルト装置。
  2. ピストンロッドをシリンダに挿入し、ピストンロッドとシリンダの一方を船体側に連結し、他方を推進ユニットに連結してなり、
    油圧ポンプの吐出油を、開閉装置を介してシリンダのピストンロッド側油室と反ピストンロッド側油室のいずれかに選択的に供給可能にする船舶推進機のチルト装置において、
    シリンダのピストンロッド側油室と反ピストンロッド側油室を連絡する連絡管路に第1切替え弁と第2切替え弁を直列的に介装するとともに、開閉装置とシリンダのピストンロッド側油室を連絡するチルト管路に第3切替え弁を介装し、
    第1切替え弁は通常閉であり、シリンダの油室におけるピストンロッドのストローク方向の中間位置に連通させた配管からのパイロット圧力により切替え作動し、
    第2切替え弁は通常開であり、シリンダのピストンロッド側油室に連通させた配管からのパイロット圧力により切替え作動し、
    第3切替え弁は通常開であり、シリンダの油室におけるピストンロッドのストローク方向の中間位置に連通させた配管からのパイロット圧力により切替え作動し、ピストンロッド側油室から開閉装置への流れのみを阻止することを特徴とする船舶推進機のチルト装置。
  3. 前記第1切替え弁にパイロット圧力を付与する配管を、シリンダにおけるピストンロッドのストロークがチルト域に入ったときに反ピストンロッド側油室に切替わる位置に連通させる請求項1又は2に記載の船舶推進機のチルト装置。
  4. 前記第2切替え弁がパイロット圧力に対抗するばね室を有し、反ピストンロッド側油室の圧力を該ばね室に導入してなる請求項1〜3のいずれかに記載の船舶推進機のチルト装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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