JP2006326887A - 多層積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐薬品性、バリア性、寸法安定性等の特性のバランスに優れた産業用材料として使用可能な多層積層体を提供する。
【解決手段】 (A)アミノ基濃度が10〜100mmol/kgであるポリアミドエラストマーと、(B)フッ素樹脂とを共押出しして得られるポリアミドエラストマー層とフッ素樹脂層とが直接接着している多層積層体。ポリアミドエラストマーのポリアミドブロックは、例えば、ポリアミド11、ポリアミド12又はポリアミド612で構成されている。ポリアミドエラストマーとしては、ポリアミドブロックとポリエーテルブロックとからなるブロック共重合体が好ましい。また、ポリアミドエラストマーのポリアミドブロックと他のブロックとはアミド結合により結合しているのが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、柔軟性、耐薬品性、外観特性、寸法安定性及びバリア特性に優れると共に、簡便に製造することのできる多層積層体に関する。この多層積層体はフィルターボウル、燃料やインク等を移送するためのチューブなどの一般産業用の多層複合材として広範に利用できる。
ポリアミド樹脂は、その優れた特性を利用して、産業上の様々な分野で使用されてきた。例えば、オイル等を入れておくボウルや、燃料、インク等を移送するためのチューブはその代表的なものである。ポリアミドは優れたバリア特性を有する材料であるが、近年、今まで以上に厳しい耐薬品性及びバリア性が要求されるようになってきており、従来のポリアミド樹脂やその強化材料では対応できなくなっている。特に、バリア特性に関しては、環境保護の観点から、年々揮発成分の透過量に関する要求は厳しくなっている。
一方、耐薬品性やバリア性の観点からはフッ素樹脂を用いた単層チューブが用いられる場合があるが、フッ素樹脂は一般に高価であるため、一般の産業用途に用いる場合は使用範囲が限定される。
このような要求に対応するために、最近になって、フッ素樹脂と廉価な樹脂とを組み合わせた多層材料の開発が進んできている。ところが、フッ素樹脂材料はその優れた表面特性のために他の樹脂との共押出しでは十分な接着力が得られないことから、一旦フッ素樹脂を押し出してその表面に接着剤を塗ったり表面処理を施した後に、例えばポリアミド樹脂の押出しコーティングを行ったり、フッ素樹脂層とポリアミド樹脂層の間に余分に接着層を押し出して接着するという手法が用いられている。これらの手法を用いれば、実用上問題のない接着強度が得られるが、プロセスが複雑であり、高価な設備が必要であることに加え、品質管理面でも煩雑さを伴う。一方、特開平10−311461号公報には、アミノ基含有化合物を有する熱可塑性樹脂層と、グラフト性化合物をテトラフルオロエチレン−エチレン系共重合体にグラフトして得られる含フッ素接着性ポリマー層とが直接接着されてなる2層積層構造を含む燃料ホースが開示されている。しかし、この燃料ホースでは、フッ素樹脂が特定のものに限定されるだけでなく、その特定のフッ素樹脂(テトラフルオロエチレン−エチレン系共重合体)に予めグラフト性化合物をグラフトしておく必要があり、製造工程が煩雑となる。
また、フッ素樹脂をバリア層としたポリアミド樹脂層との多層複合体をポリアミド樹脂材料の代替として用いる場合、フッ素樹脂はポリアミド樹脂と比較して柔軟性に乏しいため、全体としての柔軟性を維持するためにはポリアミド樹脂層をより柔軟化する必要がある。柔軟性を付与するためにはポリアミド樹脂に可塑剤を添加することが一般的に行われるが、使用環境によってはその可塑剤が抜けてしまい、柔軟性が低下したり寸法が変化してしまうという問題がある。また、可塑剤がフッ素樹脂層を通り抜けてフッ素樹脂層の内側に浸入してしまうという問題も生じる。このように、一般産業用として求められている耐薬品性、バリア性、寸法安定性等の特性をバランス良く備えた材料は未だ見出されていないのが現状である。
特開平10−311461号公報
従って、本発明の目的は、耐薬品性、バリア性、寸法安定性等の特性のバランスに優れた一般産業用材料として使用可能な多層積層体を提供することにある。
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討した結果、アミノ基濃度が特定の範囲にあるポリアミドエラストマーとフッ素樹脂とを共押出しすると、接着剤層を介さなくてもポリアミドエラストマー層とフッ素樹脂層とが強固に接着し、耐薬品性、バリア性、寸法安定性等の特性のバランスに優れた多層複合材が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、(A)アミノ基濃度が10〜100mmol/kgであるポリアミドエラストマーと、(B)フッ素樹脂とを共押出しして得られるポリアミドエラストマー層とフッ素樹脂層とが直接接着している多層積層体を提供する。
前記多層積層体において、ポリアミドエラストマーのポリアミドブロックは、例えば、ポリアミド11、ポリアミド12又はポリアミド612で構成できる。ポリアミドエラストマーとしては、ポリアミドブロックとポリエーテルブロックとからなるブロック共重合体が好ましい。また、ポリアミドエラストマーのポリアミドブロックと他のブロックとはアミド結合により結合しているのが好ましい。前記多層積層体の形状としては、例えば、フィルム状、チューブ状などが挙げられる。
本発明の多層積層体は、ポリアミドエラストマー層とフッ素樹脂層とが直接強固に接着しており、耐薬品性、バリア性、寸法安定性等の特性のバランスに優れる。そのため、一般産業用の多層複合材料として有用である。
本発明の多層積層体は、(A)アミノ基濃度が10〜100mmol/kgであるポリアミドエラストマーと、(B)フッ素樹脂とを共押出しして得られるポリアミドエラストマー層とフッ素樹脂層とが直接接着した積層体である。
ポリアミドエラストマーとしては、酸アミド結合を有するポリアミドブロックと他のポリマーブロックとのブロック共重合体が挙げられる。通常、ポリアミドブロックが硬質相(ハードセグメント)を構成し、他のポリマーブロックが軟質相(ソフトセグメント)を構成する。
好ましいポリアミドエラストマーには、ポリアミドブロックとポリエーテルブロックとからなるポリエーテルアミドブロック共重合体が含まれる。このようなポリアミドエラストマーは、例えば、ポリエーテルブロック存在下で、HOOC(CH2mNH2で表されるアミノカルボン酸若しくは該アミノカルボン酸に対応するラクタムを重縮合若しくは開環重合させるか、又はHOOC(CH2nCOOHで表されるジカルボン酸とH2N(CH2pNH2で表されるジアミンとを重縮合させてポリアミドブロックを構築することにより得ることができる。前記m、n、pは正の整数を示す。m、n及びpとしては、それぞれ4、6、8、9、10、11又は12が好ましい。
ポリアミドブロックとしては、mが6であるアミノカルボン酸又はラクタムから得られるポリアミド6、mが11であるアミノカルボン酸又はラクタムから得られるポリアミド11、mが12であるアミノカルボン酸又はラクタムから得られるポリアミド12、nが6であるジカルボン酸とpが12であるジアミンとから得られるポリアミド612が好ましい。なかでも、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド612が特に好ましい。
ポリエーテルブロックはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコールのほか、エチレンオキシド−プロピレンオキシド共重合体などのモノマー成分として複数のアルキレンオキシドを用いた共重合体;それらの変性体若しくは誘導体(例えば、末端をジアミン又はトリアミンとした変性体若しくは誘導体)などにより構成できる。
ポリアミドエラストマーの溶融特性については特に制限はないが、融点の高いフッ素樹脂との共押出しを考慮すると、溶融粘度の高いものが好ましい。一方、溶融粘度を上げるためにあまり分子量を高くしすぎると流動特性の低下を招くため好ましくない。これらのことを総合的に判断すると、ISOに準拠して測定された相対粘度(m−クレゾール中)が1.20〜5.00、より好ましくは1.30〜3.00、さらに好ましくは1.50〜2.30のものを用いるのが望ましい。相対粘度が1.20未満では、フッ素樹脂との共押出しが困難となるのに加え、材料としての強度も不十分になりやすい。また、相対粘度が5.00を超えると、樹脂の流動性が大幅に低下して押出しが困難になる。
ポリアミドブロックとポリエーテルブロックとの結合様式は特に限定されるものではなく、その合成方法に応じて、ポリエステル結合、ポリアミド結合等の結合様式を採用できる。これらの中でも、ポリアミドブロックとポリエーテルブロックとがポリアミド結合で結合していると、ポリエステル結合等と比較して加水分解に対する耐性が優れるため好ましい。
本発明では、ポリアミドエラストマー中に含まれるアミノ基濃度が10〜100mmol/kgであることが重要である。アミノ基濃度は滴定法により測定できる。アミノ基濃度が10mmol/kg未満の場合は、フッ素樹脂層との接着力が不十分になりやすく、また、100mmol/kgを超える場合には、ポリアミドエラストマーの分子量を下げる必要があり、強度の低下を招いたり、副反応により樹脂の表面状態が均一でなくなる場合があり、何れも好ましくない。ポリアミドエラストマー中に含まれるアミノ基濃度は、好ましくは11〜80mmol/kg、さらに好ましくは15〜60mmol/kgである。
ポリアミドエラストマー中のアミノ基濃度の制御方法としては特に限定されるものではなく、例えば、モノマーの仕込み組成比を調整して合成されるポリアミドエラストマーのポリマー鎖末端のアミノ基量を制御する方法、通常の方法で合成したポリアミドエラストマーに2以上のアミノ基を有する化合物(エチレンジアミン等のアルキレンジアミン、両末端にアミノ基を有するポリアミドオリゴマーなど)を反応させて、ポリアミドエラストマーのポリマー鎖末端のアミノ基量を制御する方法などが挙げられる。これらのなかでも、ポリアミドエラストマーの合成の際に、モノマーの組成割合を調整してポリマー鎖末端に残存するアミノ基濃度を制御する方法が好ましい。
ポリアミドエラストマー中には、ポリアミド用に用いられる一般的な添加剤を、本発明の目的を妨げない範囲で加えることもできる。一般的な添加剤としては、例えば、酸化防止剤、耐候性安定剤、滑剤、結晶核剤、可塑剤、衝撃改良剤などが挙げられる。また、用途に応じて、着色剤、難燃剤、導電付与剤、無機充填剤、ガラス繊維、ガラス球、炭素繊維、鉱物繊維などを添加してもよい。特に、樹脂の安定性、成形安定性を向上させるため、酸化防止剤、滑剤を添加するのが好ましい。
本発明で用いられるフッ素樹脂としては、少なくともフッ素原子含有単量体をモノマー成分として含有する樹脂であればよく、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリビニルフルオライド(PVF)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(EPE)などの1種又は2種以上のフッ素原子含有単量体からなる(共)重合体;テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体(ECTFE)などの1種又は2種以上のフッ素原子含有単量体と他の共重合性単量体との共重合体などが挙げられる。特に、アミンと反応する官能基を有する単量体が少量共重合されているフッ素樹脂が好ましい。フッ素樹脂中にも、必要に応じて、上記の添加剤が添加されていてもよい。
本発明の多層積層体は、前記ポリアミドエラストマー(A)とフッ素樹脂(B)とを共押出しすることによって製造される。共押出しの方法としては通常の方法、例えば、多層チューブ押出機や多層フィルム押出機を用いる方法などを採用できる。多層積層体の形状は特に限定されず、例えば、フィルム状(シート状を含む)、チューブ状等の何れであってもよい。
より具体的には、共押出し多層チューブ製造装置を用いて、ダイよりポリアミドエラストマー組成物とフッ素樹脂組成物が層状で互いに接着するように押し出すことにより、ポリアミドエラストマー層とフッ素樹脂層とが直接接着した多層チューブを得ることができる。外層がポリアミドエラストマー層で内層がフッ素樹脂層であってもよく、外層がフッ素樹脂層で内層がポリアミドエラストマー層であってもよい。外層がポリアミドエラストマー層の場合の方が大きい接着力を得ることができる。多層チューブの肉厚は、例えば、0.05〜5mm、好ましくは0.2〜3mm程度である。外層がポリアミドエラストマー層の場合の外層と内層の厚みの比(外層/内層)は、用途に応じて適宜選択できるが、一般には50/50〜95/5、好ましくは70/30〜90/10の範囲である。
また、Tダイ式シート押出機を用いて、ダイよりポリアミドエラストマー組成物とフッ素樹脂組成物が層状で互いに接着するように押し出すことにより、ポリアミドエラストマー層とフッ素樹脂層とが直接接着した多層シートを得ることができる。多層シートの厚みは、例えば、0.05〜5mm、好ましくは0.2〜3mm程度である。ポリアミドエラストマー層とフッ素樹脂層との厚みの比(前者/後者)は、用途に応じて適宜選択できるが、通常50/50〜95/5、好ましくは70/30〜90/10の範囲である。
本発明の多層積層体は、少なくとも前記ポリアミドエラストマー層とフッ素樹脂層とが直接接着していればよく、2層積層体のほか、前記2つの層が交互に積層された3層以上の積層体であってもよい。また、必要に応じて前記2つの層以外の層を有していてもよい。
本発明の多層積層体は、ポリアミドエラストマー層とフッ素樹脂層とが、接着剤層等を介することなく直接強固に接着しており、しかも耐薬品性、バリア性、寸法安定性等の特性のバランスに優れているので、フィルターボウル、燃料やインク等を移送するためのチューブなどの一般産業用材料として広範に利用できる。
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
ω−アミノドデカン酸50重量部、ダイマー酸22.85重量部を重合容器に仕込んで、窒素雰囲気下、240℃で4時間重合した後、ジェファーミンタイプのポリエーテル(商品名「JEFFAMINE XTJ−511」、HUNTSMAN製)23.3重量部を重合容器にさらに仕込み、窒素雰囲気下、240℃で6時間重縮合して、ポリアミドエラストマー(アミノ基濃度:40mmol/kg)を得た。このポリアミドエラストマー70重量部と、フッ素樹脂(商品名「RP5000」、ダイキン工業(株)製)30重量部とを3層チューブ押出し機(プラ技研製)を用いて、表1に示す温度条件下、押出し速度8m/minで同時押出し(共押出し)を行うことにより、ポリアミドエラストマーからなる外層(厚み0.8mm)とフッ素樹脂からなる内層(0.2mm)とで構成された多層チューブ(外径8mm;肉厚1mm)を作製した。なお、表1において、C1、C2、C3、C4、AD、D1、D2、D3は、それぞれ、シリンダー1,2,3,4、アダプター、ダイ1,2,3の温度を意味する。また、♯1、♯2、♯3は押出し機の番号を意味する。
実施例2
ω−アミノドデカン酸46重量部、ヘキサメチレンジアミン54重量部を重合容器に仕込んで、窒素雰囲気下、240℃で4時間重合し、アミノ基濃度456mmol/kgのポリアミドオリゴマーを得た。
ポリアミドエラストマー(商品名「E47」、ダイセル・デグサ(株)製、アミノ基濃度:3mmol/kg)100重量部に、上記のアミノ基濃度456mmol/kgのポリアミドオリゴマーを4重量部添加し、2軸押出機で混練して、アミノ基濃度22mmol/kgのポリアミドエラストマーを得た。このポリアミドエラストマーを用いた以外は実施例1と同様にして、多層チューブを作製した。
実施例3
ポリアミドエラストマー(商品名「E47」、ダイセル・デグサ(株)製、アミノ基濃度:3mmol/kg)100重量部に、実施例2と同様にして製造したアミノ基濃度456mmol/kgのポリアミドオリゴマーを3重量部添加し、2軸押出機で混練して、アミノ基濃度16mmol/kgのポリアミドエラストマーを得た。このポリアミドエラストマーを用いた以外は実施例1と同様にして、多層チューブを作製した。
比較例1
チューブ押出機に供するポリアミドエラストマーとして、ポリアミドエラストマー(商品名「E55」、ダイセル・デグサ(株)製、アミノ基濃度:3mmol/kg)を用いた以外は実施例1と同様にして、多層チューブを作製した。
比較例2
チューブ押出機に供するポリアミドエラストマーとして、ポリアミドエラストマー(商品名「PEBAX6663」、Atofina社製、アミノ基濃度:9mmol/kg)を用いた以外は実施例1と同様にして、多層チューブを作製した。
評価試験
実施例及び比較例で得られた多層チューブについて、以下の評価試験を行った。結果を表2に示す。表2に示されるように、実施例の多層積層体は、機械的特性に優れると共に、比較例の多層積層体と比較して接着強度が著しく高い。また、耐加水分解性に優れる。
(引張り強度)
23℃、50%RH雰囲気中に88時間以上放置したサンプルを、テンシロン型引張り試験機にて、引張り速度50mm/minで引張り試験を行う。測定中の最大強度を5点測定し、その平均値を引張り強度とした。
(引張り伸び)
23℃、50%RH雰囲気中に88時間以上放置したサンプルを、テンシロン型引張り試験機にて、引張り速度50mm/minで引張り試験を行う。破断時の伸びを5点測定し、その平均値を引張り伸びとした。
(バースト圧)
両端をシールしたチューブをポンプにつなぎ、チューブが破裂するまで加圧する。チューブが破裂する際の圧力を5点測定し、その平均値をバースト圧とした。
(接着強度)
半割にしたチューブの端部をポリアミドエラストマー層とフッ素樹脂層の界面で、測定に必要な長さだけ剥離し、テンシロン型引張り試験機にて、引張り速度25mm/minで、引張り試験を行う。前記界面での平均剥離強度を5点測定し、その平均値を接着強度とした。
(低温衝撃)
SAE J844に準じて、−40℃での衝撃試験を行い、10本のチューブの中の割れたサンプルの数で評価した。
(耐加水分解性)
チューブを60℃の温水につけて60日間放置した後に引張試験を行い、温水処理前の伸びに対する保持率で耐加水分解性を評価した。
Figure 2006326887
Figure 2006326887

Claims (5)

  1. (A)アミノ基濃度が10〜100mmol/kgであるポリアミドエラストマーと、(B)フッ素樹脂とを共押出しして得られるポリアミドエラストマー層とフッ素樹脂層とが直接接着している多層積層体。
  2. ポリアミドエラストマーのポリアミドブロックがポリアミド11、ポリアミド12又はポリアミド612で構成されている請求項1又は2記載の多層積層体。
  3. ポリアミドエラストマーがポリアミドブロックとポリエーテルブロックとからなるブロック共重合体である請求項1記載の多層積層体。
  4. ポリアミドエラストマーを構成するポリアミドブロックと他のポリマーブロックとがアミド結合により結合している請求項1〜3の何れかの項に記載の多層積層体。
  5. フィルム状又はチューブ状の形状である請求項1〜4の何れかの項に記載の多層積層体。
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